説明

モード設定回路及びそれを用いたカウンタ回路

【課題】本発明は多種の時短モード設定が可能なモード設定回路及びそれを用いたカウンタ回路を提供することを目的とする。
【解決手段】外部から供給されるパルス信号によりトリガされる縦続接続された複数段のフリップフロップ13,14と、複数段のフリップフロップそれぞれの出力信号を演算して複数種類のモード信号を生成する論理回路15〜19とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モード信号を生成するモード設定回路及びそれを用いたカウンタ回路に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、二次電池としてリチウムイオン電池がデジタルカメラなど携帯機器に搭載されている。リチウムイオン電池は過充電及び過放電に弱いため、過充電及び過放電の保護回路を備えた電池パックの形態で使用される。
【0003】
電池パックには保護IC(集積回路)が設けられている。保護ICは、過充電検出回路、過放電検出回路、過電流検出回路等を内蔵しており、過放電検出回路或いは過電流検出回路で過放電或いは過電流を検出したときMOSトランジスタを遮断してリチウムイオン電池の放電を停止し、また、過充電検出回路で過充電を検出したときMOSトランジスタを遮断してリチウムイオン電池の充電を停止する。
【0004】
上記の過充電検出回路、過放電検出回路、過電流検出回路においては、それぞれの検出時間を計時し、検出時間が所定時間(遅延時間)を超えた場合に、過充電検出、過放電検出、過電流検出を確定させてMOSトランジスタの遮断を行うことで誤動作を防止している。つまり、過充電検出、過放電検出、過電流検出が確定するまでに所定時間を要する。
【0005】
しかし、製造時に保護ICの試験を行う場合には、上記過充電検出、過放電検出、過電流検出に所定時間(遅延時間)を要するために、試験時間が長くなるという問題がある。このため、試験時には保護ICに時短モードを設定して上記所定時間(遅延時間)を短縮又はなしとすることが行われている。
【0006】
例えば、特許文献1には、テスト用端子の入力レベルがハイレベル(VDD),ミドルレベル(VDD/2),ローレベル(VSS)のいずれであるかを判定して、コンパレータ出力の遅延時間を、通常の遅延時間モード,遅延時間短縮モード,遅延時間なしモードのいずれかに切替えることが記載されている。
【特許文献1】特開2002−186173号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来回路では、テスト用端子の入力レベルをハイレベル(VDD),ミドルレベル(VDD/2),ローレベル(VSS)のいずれかに設定することで、通常の遅延時間モード,遅延時間短縮モード,遅延時間なしモードの3種類の時短モードを設定している。
【0008】
しかし、テスト用端子の入力レベルを可変設定する構成では、実質的に上記3種類のモード設定が上限であり、更に多種の時短モードを設定することは事実上不可能であった。
【0009】
本発明は、上記の点に鑑みなされたものであり、多種の時短モード設定が可能なモード設定回路及びそれを用いたカウンタ回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一実施態様によるモード設定回路は、外部から供給されるパルス信号によりトリガされる縦続接続された複数段のフリップフロップ(13,14)と、
前記複数段のフリップフロップそれぞれの出力信号を演算して複数種類のモード信号を生成する論理回路(15〜19)と、を有する。
【0011】
本発明の一実施態様によるカウンタ回路は、発振器の出力するクロック信号をカウントして計時を行うカウンタ回路において、
前記カウンタ回路を構成する複数段のフリップフロップ(31−1〜31−n)の一部もしくは全部をバイパスする複数種類のスイッチ(33〜35)を有し、
請求項1記載のモード設定回路(13〜19)で生成された複数種類のモード信号それぞれにより前記複数種類のスイッチをオンし、前記カウンタ回路の計時する時間を前記モード信号の種類に応じて短縮する。
【0012】
なお、上記括弧内の参照符号は、理解を容易にするために付したものであり、一例にすぎず、図示の態様に限定されるものではない。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、多種の時短モード設定が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態について説明する。
【0015】
<モード設定回路>
図1は本発明のモード設定回路の一実施形態の回路構成図を示し、図2は図1各部の信号波形図を示す。
【0016】
図1において、端子10には図2(A)に示すパルス信号P1,P2,P3,P4が供給され、縦続接続されたインバータ11,12で波形整形されてトリガ型フリップフロップ(T−FF)13の入力端子に供給される。
【0017】
トリガ型フリップフロップ13は初期化されてローレベル出力とされており、図2(A)のパルス信号を供給されると図2(B)に示すパルス信号を出力する。トリガ型フリップフロップ13の出力信号はトリガ型フリップフロップ14の入力端子に供給されると共に、ナンド回路15,17それぞれの一方の入力端子に供給され、また、インバータ18で反転されてナンド回路16の一方の入力端子に供給される。
【0018】
トリガ型フリップフロップ14は初期化されてローレベル出力とされており、図2(B)のパルス信号を供給されると図2(C)に示すパルス信号を出力する。トリガ型フリップフロップ14の出力信号はナンド回路15,16それぞれの他方の入力端子に供給され、また、インバータ19で反転されてナンド回路17の他方の入力端子に供給される。
【0019】
これによって、ナンド回路15はパルス信号P1の立ち上がりからパルス信号P2の立ち上がり前にローレベルとなる時短モード1信号を生成して端子21から出力する。また、ナンド回路16はパルス信号P2の立ち上がりからパルス信号P3の立ち上がり前にローレベルとなる時短モード2信号を生成して端子22から出力する。更に、ナンド回路17は、パルス信号P3の立ち上がりからパルス信号P4の立ち上がり前にローレベルとなる時短モード3信号を生成して端子23から出力する。
【0020】
なお、パルス信号P1の立ち上がり前又はパルス信号P4の立ち上がり後の通常モードでは、時短モード1信号、時短モード2信号、時短モード3信号のいずれもハイレベルである。
【0021】
すなわち、外部より端子10にパルス信号を供給しなければ通常モードであり、パルス信号を1パルス供給すれば時短モード1(時短モード1のみローレベル)が設定され、パルス信号を2パルス供給すれば時短モード2(時短モード2のみローレベル)が設定され、パルス信号を3パルス供給すれば時短モード3(時短モード3のみローレベル)が設定されることになる。
【0022】
<ダウントリガ>
ところで、図2においてはパルス信号をアップトリガ(立ち上がりエッジ)としているが、図3に示すようにダウントリガ(立ち下がりエッジ)としても良い。ただし、この場合には、例えばインバータ12の後に1段のインバータを追加する。
【0023】
この場合、端子10に図3(A)に示す負極性のパルス信号P1,P2,P3,P4が供給され、これによって、ナンド回路15はパルス信号P1の立ち下がりからパルス信号P2の立ち下がり前にローレベルとなる時短モード1信号を生成して端子21から出力する。また、ナンド回路16はパルス信号P2の立ち下がりからパルス信号P3の立ち下がり前にローレベルとなる時短モード2信号を生成して端子22から出力する。更に、ナンド回路17は、パルス信号P3の立ち下がりからパルス信号P4の立ち下がり前にローレベルとなる時短モード3信号を生成して端子23から出力する。また、パルス信号P1の立ち下がり前又はパルス信号P4の立ち下がり後の通常モードでは、時短モード1信号、時短モード2信号、時短モード3信号のいずれもハイレベルである。
【0024】
ここで、ノイズ等による電源電圧の揺れが発生した場合、モード設定回路70の入力段のインバータ11の閾値は電源電圧の揺れに応じて変化するが、インバータ11を構成するMOSトランジスタのゲート電圧は内部寄生容量の影響により遅れが発生するため、急峻な電源電圧変動で誤検出するおそれがある。しかし、ダウントリガにすることで電源電圧とモード設定回路の入力段のインバータ11を構成するMOSトランジスタのゲート電圧が同期するのでノイズ耐性が向上する。
【0025】
<カウンタ回路>
図4はカウンタ回路の一実施形態の回路構成図を示す。同図中、端子30には発振器の出力するクロック信号が供給される。カウンタ回路は縦続接続されたトリガ型フリップフロップ31−1〜31−nにて構成されており、端子30からのクロック信号はトリガ型フリップフロップ31−1の入力端子に供給され、トリガ型フリップフロップ31−nの出力信号が端子32から出力される。
【0026】
トリガ型フリップフロップ31−1の入力端子(端子30)とトリガ型フリップフロップ31−nの出力端子(端子32)との間にはスイッチ33が接続され、トリガ型フリップフロップ31−4の入力端子とトリガ型フリップフロップ31−nの出力端子(端子32)との間にはスイッチ34が接続され、トリガ型フリップフロップ31−6の入力端子とトリガ型フリップフロップ31−nの出力端子(端子32)との間にはスイッチ35が接続されている。
【0027】
スイッチ33は端子36からモード設定回路の出力する時短モード1信号を制御信号として供給されており、時短モード1信号がローレベルでオン(閉成)し、時短モード1信号がハイレベルでオフ(開成)する。スイッチ34は端子37からモード設定回路の出力する時短モード2信号を制御信号として供給されており、時短モード2信号がローレベルでオンし、時短モード2信号がハイレベルでオフする。スイッチ35は端子38からモード設定回路の出力する時短モード3信号を制御信号として供給されており、時短モード3信号がローレベルでオンし、時短モード3信号がハイレベルでオフする。
【0028】
ここで、通常モードであれば端子36,37,38が全てハイレベルで、スイッチ33,34,35が全てオフであるため、端子30から供給されるクロック信号はトリガ型フリップフロップ31−1〜31−nで1/2分周されて端子32より出力される。つまり、クロック信号の1周期をτとすると、遅延時間はτ×2となる。
【0029】
また、時短モード1であれば端子36のみがローレベルで、スイッチ33がオンであるため、端子30から供給されるクロック信号はトリガ型フリップフロップ31−1〜31−nをバイパスして端子32より出力される。つまり、遅延時間はなしとなる。
【0030】
また、時短モード2であれば端子37のみがローレベルで、スイッチ34がオンであるため、端子30から供給されるクロック信号はトリガ型フリップフロップ31−4〜31−nをバイパスして端子32より出力される。つまり、遅延時間はτ×2となる。
【0031】
また、時短モード3であれば端子38のみがローレベルで、スイッチ35がオンであるため、端子30から供給されるクロック信号はトリガ型フリップフロップ31−6〜31−nをバイパスして端子32より出力される。つまり、遅延時間はτ×2となる。
【0032】
なお、スイッチ33をトリガ型フリップフロップ31−1の入力端子とトリガ型フリップフロップ31−3の出力端子との間に接続して、スイッチ33のオンによりクロック信号がトリガ型フリップフロップ31−1〜31−3をバイパスし、スイッチ34のオンによりクロック信号がトリガ型フリップフロップ31−4〜31−nをバイパスするようにして、時短モード1,2で異なるフリップフロップをクロック信号がバイパスするように構成しても良い。
【0033】
<保護IC>
図5は、本発明のモード設定回路を保護ICに適用した電池パックの一実施形態のブロック図を示す。リチウムイオン電池52と並列に抵抗R11とコンデンサC11の直列回路が接続されている。リチウムイオン電池52の正極は配線により電池パック50の外部端子(P+)53に接続され、負極は配線により電流遮断用のnチャネルMOSトランジスタM11,M12を介して電池パック50の外部端子(P−)54に接続されている。
【0034】
MOSトランジスタM11,M12はドレインを共通接続され、MOSトランジスタM11のソースはリチウムイオン電池52の負極に接続され、MOSトランジスタM12のソースは外部端子54に接続されている。
【0035】
保護IC55はリチウムイオン電池52の正極から抵抗R11を通して電源VDDを端子55aに供給されると共に、リチウムイオン電池52の負極から電源VSSを端子55cに供給されて動作する。
【0036】
また、保護IC55は端子55bに外部からモード設定信号を供給され、端子55fに抵抗R12の一端を接続され抵抗R12の他端は外部端子54に接続されている。保護IC55はDOUT出力の端子55dをMOSトランジスタM11のゲートに接続され、COUT出力の端子55eをMOSトランジスタM12のゲートに接続されている。
【0037】
保護IC55は、過充電検出回路56,過放電検出回路57,充電過電流検出回路58,放電過電流検出回路59,短絡検出回路60を内蔵している。過充電検出回路56は端子55a,55cの電圧からリチウムイオン電池52の過充電を検出して検出信号を発振器61,論理回路63に供給する。過放電検出回路57は端子55a,55cの電圧からリチウムイオン電池52の過放電を検出して検出信号を発振器61,論理回路65に供給する。
【0038】
充電過電流検出回路58は端子55fの電圧からMOSトランジスタM11、MOSトランジスタM12に流れる電流が過大となる過電流を検出して検出信号を発振器61,論理回路63に供給する。放電過電流検出回路59は端子55fの電圧からMOSトランジスタM11、MOSトランジスタM12に流れる電流が過大となる過電流を検出して検出信号を発振器61,論理回路65に供給する。短絡検出回路60は端子55fの電圧から外部端子53,54間の短絡を検出して検出信号を遅延回路66から論理回路65に供給する。
【0039】
保護IC55の端子(DS)55bは抵抗R13を介して端子55cに接続されると共に、モード設定回路70に接続されている。モード設定回路70は図1に示す回路構成であり、端子55bは端子10に対応する。また、カウンタ回路62は図4に示す回路構成であり、図4の端子30には発振器61からクロック信号が供給される。カウンタ回路62の出力つまり図4の端子32出力は論理回路63,65に供給される。
【0040】
ここで、充電時(MOSトランジスタM11,M12がオン)に、過充電検出回路56又は充電過電流検出回路58が検出信号を出力すると、発振器61が発振してクロック信号を出力し、カウンタ回路62でクロック信号を所定値だけカウントした時点で論理回路63にハイレベル出力を供給する。論理回路63は、上記検出信号を供給された後、カウンタ回路62のハイレベル出力を供給されると、充電停止するためにMOSトランジスタM12のゲートに供給する制御信号をローレベルとし、この制御信号をレベルシフト回路64で所定値だけ低下させるレベルシフトを行って端子55eからMOSトランジスタM12のゲートに供給する。これにより、リチウムイオン電池52の充電が停止する。なお、このレベルシフトは、端子55cに対して外部端子54が、電位が低いために行っている。
【0041】
また、放電時(MOSトランジスタM11,M12がオン)に、過放電検出回路57又は放電過電流検出回路59が検出信号を出力すると、発振器61が発振してクロック信号を出力し、カウンタ回路62でクロック信号を所定値だけカウントした時点で論理回路65にハイレベル出力を供給する。論理回路65は、上記検出信号を供給された後、カウンタ回路62のハイレベル出力を供給されると、放電停止するためにMOSトランジスタM11のゲートに供給する制御信号をローレベルとし、この制御信号を端子55dからMOSトランジスタM11のゲートに供給する。
【0042】
なお、短絡検出回路60の検出信号は遅延回路66でカウンタ回路62による遅延と同様に遅延されされて論理回路65に供給され、論理回路65は放電停止するためにMOSトランジスタM11のゲートに供給する制御信号をローレベルとし、この制御信号を端子55dからMOSトランジスタM11のゲートに供給する。これにより、リチウムイオン電池52の放電が停止する。
【0043】
<モード設定回路の変形例>
図6はモード設定回路の変形例の回路構成図を示し、図7は図6各部の信号波形図を示す。
【0044】
図6において、端子110には図7(A)に示すパルス信号P1,P2,P3,P4が供給され、縦続接続されたインバータ111,112を通してトリガ型フリップフロップ(T−FF)113の入力端子に供給される。
【0045】
トリガ型フリップフロップ113は初期化されてローレベル出力とされており、図7(A)のパルス信号を供給されると図7(B)に示すパルス信号を出力する。トリガ型フリップフロップ113の出力信号はトリガ型フリップフロップ114の入力端子に供給されると共に、ナンド回路116,118,120,122それぞれの入力端子に供給され、また、インバータ123で反転されてナンド回路117,119,121の入力端子に供給される。
【0046】
トリガ型フリップフロップ114は初期化されてローレベル出力とされており、図7(B)のパルス信号を供給されると図7(C)に示すパルス信号を出力する。トリガ型フリップフロップ114の出力信号はトリガ型フリップフロップ115の入力端子に供給されると共に、ナンド回路116,117,120,121それぞれの入力端子に供給され、また、インバータ124で反転されてナンド回路118,119,122の入力端子に供給される。
【0047】
トリガ型フリップフロップ115は初期化されてローレベル出力とされており、図7(C)のパルス信号を供給されると図7(D)に示すパルス信号を出力する。トリガ型フリップフロップ115の出力信号はナンド回路116,117,118,119それぞれの入力端子に供給され、また、インバータ125で反転されてナンド回路120,121,122の入力端子に供給される。
【0048】
これによって、ナンド回路116はパルス信号P1の立ち上がりからパルス信号P2の立ち上がり前にローレベルとなる時短モード1信号を生成して端子131から出力する。また、ナンド回路117はパルス信号P2の立ち上がりからパルス信号P3の立ち上がり前にローレベルとなる時短モード2信号を生成して端子132から出力する。更に、ナンド回路118はパルス信号P3の立ち上がりからパルス信号P4の立ち上がり前にローレベルとなる時短モード3信号を生成して端子133から出力する。
【0049】
同様に、ナンド回路119はパルス信号P4の立ち上がりからパルス信号P5の立ち上がり前にローレベルとなる時短モード4信号を生成して端子134から出力する。また、ナンド回路120はパルス信号P5の立ち上がりからパルス信号P6の立ち上がり前にローレベルとなる時短モード5信号を生成して端子135から出力する。更に、ナンド回路121はパルス信号P6の立ち上がりからパルス信号P7の立ち上がり前にローレベルとなる時短モード6信号を生成して端子136から出力する。また、ナンド回路122はパルス信号P7の立ち上がりからパルス信号P8の立ち上がり前にローレベルとなる時短モード7信号を生成して端子137から出力する。
【0050】
なお、パルス信号P1の立ち上がり前又はパルス信号P8の立ち上がり後の通常モードでは、時短モード1信号〜時短モード7信号のいずれもハイレベルである。
【0051】
すなわち、外部より端子110にパルス信号を供給しなければ通常モードであり、パルス信号を1パルス供給すれば時短モード1(時短モード1のみローレベル)が設定され、パルス信号を2パルス供給すれば時短モード2(時短モード2のみローレベル)が設定され、パルス信号を3パルス供給すれば時短モード3(時短モード3のみローレベル)が設定される。また、パルス信号を4パルス供給すれば時短モード4(時短モード4のみローレベル)が設定され、パルス信号を5パルス供給すれば時短モード5(時短モード5のみローレベル)が設定され、パルス信号を6パルス供給すれば時短モード6(時短モード6のみローレベル)が設定され、パルス信号を7パルス供給すれば時短モード7(時短モード7のみローレベル)が設定されることになる。
【0052】
このように、上記実施形態によれば、縦続接続されたトリガ型フリップフロップの段数をNとすると、2−1種類の時短モード、通常モードを含めると2種類のモードを設定することができ、多種の時短モード設定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明のモード設定回路の一実施形態の回路構成図である。
【図2】図1各部の信号波形図である。
【図3】図2の変形例の信号波形図である。
【図4】カウンタ回路の一実施形態の回路構成図である。
【図5】本発明のモード設定回路を保護ICに適用した電池パックの一実施形態のブロック図である。
【図6】モード設定回路の変形例の回路構成図である。
【図7】図6各部の信号波形図である。
【符号の説明】
【0054】
11,12,18,19,111,112〜125 インバータ
13,14,31−1〜31−n,113〜115 トリガ型フリップフロップ
15〜17,116〜122 ナンド回路
33〜35 スイッチ
50 電池パック
52 リチウムイオン電池
55 保護IC
56 過充電検出回路
57 過放電検出回路
58 充電過電流検出回路
59 放電過電流検出回路
60 短絡検出回路
61 発振器
62 カウンタ回路
63,65 論理回路
66 遅延回路
70 モード設定回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部から供給されるパルス信号によりトリガされる縦続接続された複数段のフリップフロップと、
前記複数段のフリップフロップそれぞれの出力信号を演算して複数種類のモード信号を生成する論理回路と、
を有することを特徴とするモード設定回路。
【請求項2】
発振器の出力するクロック信号をカウントして計時を行うカウンタ回路において、
前記カウンタ回路を構成する複数段のフリップフロップの一部もしくは全部をバイパスする複数種類のスイッチを有し、
請求項1記載のモード設定回路で生成された複数種類のモード信号それぞれにより前記複数種類のスイッチをオンし、前記カウンタ回路の計時する時間を前記モード信号の種類に応じて短縮することを特徴とするカウンタ回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−109605(P2010−109605A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−278721(P2008−278721)
【出願日】平成20年10月29日(2008.10.29)
【出願人】(000006220)ミツミ電機株式会社 (1,651)
【Fターム(参考)】