説明

ライブ通信システム及び配信サーバ

【課題】所望の時間に手軽で容易に通信可能であると共に高いセキュリティーを実現可能なライブ通信システム、配信サーバ及びプログラムの提供を目的とする。
【解決手段】本発明は、オペレータ端末からのアクセスに応じてオペレータを認証するログイン手段と、クライアント端末からのアクセスを可能にするウェブページ手段と、アクセスしているオペレータ情報及びこのオペレータとの通信の可否をウェブページ上に表示するオペレータ表示手段と、表示されているオペレータのうち、クライアント端末からのリクエストにより選択されたオペレータ端末とクライアント端末とをインターネットを介してライブ通信可能とするトンネリング手段と、通信内容を記録する通信内容保存手段とを備える配信サーバである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ライブ通信システム及び配信サーバに関し、詳細には、インターネットによって配信サーバに接続されるオペレータ端末とクライアント端末とが、映像や音声等のマルチメディア情報を利用してリアルタイムに通信することができると共に、通信内容を保存することができることにより高い安全性を実現可能なライブ通信システム及び配信サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
今日では、インターネットの普及に伴い、リアルタイムで行なう様々な通信システムが開発されている。そして、かかる通信システムとしては、通信相手の映像及び音声を視聴しながら通信することができるシステムも開発されている。このようなシステムは、通信相手の映像を見ながら通信することができるので、従来の電話通信等と比較して、話し手に高い安心感、臨場感等を与えることができる。
【0003】
このようなシステムとしては、例えば、(1)コールセンター向け通信システム、サーバーシステム及びプログラム(特開2005−229208号公報参照)、(2)ライブネットショッピングシステム(特開2006−107156号公報)等が存在している。
【0004】
しかし、(1)のシステムは、商品の販売側と購入側とが共に通信プログラムをダウンロードしなければならないので、初回の通信手続に手間や時間が掛かる。また、このシステムは、ダウンロードするステップがあるため、端末操作に不慣れな人やコンピュータの知識に乏しい人が気軽に参加することができない。さらに、このシステムは、販売側は常時対応できるように待機していなければならないので、販売側にとっても使いにくい。加えて、このシステムは、通信内容を保存する機能を有していないので、後になって通信内容に関する疑義が生じた場合に通信内容を確認することができない。
【0005】
(2)のシステムは、購入者側として複数の端末を予定しており、通信開始時間も予め定まっているのでオークションのような形態の競売行為には適しているともいえる。しかし、このシステムは、購入者側として複数の端末が存在しており、自らの発言等が他の購入者にも知られることになるので、プライバシーの保護に欠ける。さらに、このシステムは、通信開始時間が予め定まっているため、その時間帯に予定がある人は参加することができない。また、このシステムは、参加者の端末が会員制等により予め限定されているので、誰でも気軽に参加することはできない。加えて、このシステムも通信内容の保存手段を有していないので、後にトラブルが発生した場合でも通信内容を確認することができない。
【0006】
このように、リアルタイムで行なうライブ通信システムは、販売側であるか購入側であるかを問わず、誰でも所望の時間帯に手軽に利用することができる軽便性を有していると共に、後に紛争が生じた場合でも疑義を正すことのできる高い安全性を有していることが要求されている。また、かかるライブ通信システムは、インターネット通信においては接続相手の素性を知ることができない場合も多いことと相俟って、高いプライバシー保護機能が要求されている。しかし、このような要求を満たすライブ通信システムは、現在のところ存在していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−229208号公報
【特許文献2】特開2006−107156号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明はこれらの不都合に鑑みてなされたものであり、端末操作に不慣れな者であっても所望の時間に手軽に通信することができると共に、通信内容の保存やプライバシーの保護等高い安全性をも有しているライブ通信システム及び配信サーバの提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するためになされた発明は、
インターネットを介してオペレータ端末とクライアント端末とに接続可能に構成され、オペレータ端末及びクライアント端末間でライブ通信を可能にする配信サーバであって、
オペレータ端末からのアクセスに応じてオペレータを認証するログイン手段と、
クライアント端末からのアクセスを可能にするウェブページ手段と、
アクセスしているオペレータ情報及びこのオペレータとの通信の可否をウェブページ上に表示するオペレータ表示手段と、
表示されているオペレータのうち、クライアント端末からのリクエストにより選択されたオペレータ端末とクライアント端末とをインターネットを介してライブ通信可能とするトンネリング手段と、
通信内容を記録する通信内容保存手段と
を備える配信サーバである。
【0010】
当該配信サーバは、オペレータを所望の時間にログインさせることにより、ククライアントに対してこのオペレータがログイン中であることを知らせることができる。一方、当該配信サーバは、所望の時間に表示されているオペレータの情報を基に、クライアントに対してこのオペレータとの接続要求を促すことができる。従って、当該配信サーバは、オペレータ及びクライアントのいずれにおいても、所望の時間に通信を行なわせることができる。このように、当該配信サーバは、通信時間帯について相手の都合を問わないので、優れた利便性を有している。また、当該配信サーバは、通信プログラムのダウンロードを要しないので、端末の操作に不慣れな人やコンピュータの知識に乏しい人であっても容易かつ手軽に利用することができる。さらに、当該配信サーバは、トンネリング手段によって、オペレータとクライアントとが当該配信サーバを介して1対1で通信するシステムを提供すことができるので、他の参加者等によってプライバシーが害されるおそれを低減することができる。加えて、当該配信サーバは、通信内容を保存することができるので、通信内容に対する疑義が生じた場合でもこの通信内容を確認することができる。
【0011】
上記トンネリング手段が、ライブ通信開始時に通信するオペレータ端末及びクライアント端末に対してトンネル番号を自動生成する番号付与手段と、オペレータ端末及びクライアント端末の一方から受信した映像及び音声をそのトンネル番号と共に記録する記録手段と、その記録した映像及び音声をそのトンネル番号のオペレータ端末及びクライアント端末の他方に送信する送信手段とを備えているとよい。これにより、オペレータとクライアントとは、当該配信サーバが自動生成するトンネル番号を使用して確実かつ安全に通信することができる。また、当該配信サーバは、オペレータ端末及びクライアント端末に対して、トンネル番号にある互いのデータの受信処理を同時に行なわせることができる。その結果、当該配信サーバは、オペレータ及びクライアントに対して実際に会話をしているのと同様の効果を与えることができる。
【0012】
上記トンネリング手段でクライアント側に送信される映像をウェブページの所定領域に表示させるライブ表示手段と、そのウェブページの通信領域の配置及び/又は通信領域以外の領域のデザインの変更をオペレータ端末から受け付ける配置デザイン変更手段とを有しているとよい。これにより、オペレータは、自らにとって最適なレイアウトを構成することができる。その結果、当該配信サーバは、オペレータ毎に異なる最適なレイアウトを提供することができ、ひいてはオペレータ端末とクライアント端末との間における最適なコミュニケーション環境を提供することができる。
【0013】
複数のオペレータ端末を有しており、上記オペレータ表示手段が、一群のオペレータを一覧として表示するとよい。これにより、クライアントは、オペレータ端末側にどのようなオペレータが存在するのか及びオペレータ端末側のどのオペレータと通信することができるのかを容易に判別することができる。その結果、当該配信サーバは、クライアントの使用性を格段に向上することができる。
【0014】
従って、インターネットを介してオペレータ端末とクライアント端末とに接続可能に構成される配信サーバにより、オペレータ端末及びクライアント端末間でライブ通信を可能にするライブ通信システムにおいて、このオペレータ端末が、映像を取得するカメラと、音声を取得するマイクロフォンと、上記カメラ及びマイクロフォンにより取得された映像及び音声を送信する送信機能と、ネットワーク接続機能とを備え、このクライアント端末が、映像及び音声を受信する機能と、この映像及び音声を出力する機能と、ネットワーク接続機能とを備えており、この配信サーバとして、本発明の配信サーバを用いた当該ライブ通信システムは、端末操作に不慣れな者であっても所望の時間に手軽に通信することができると共に、通信内容の保存やプライバシーの保護等高い安全性を実現することができる。また、当該ライブ通信システムは、オペレータが、配信サーバを管理(配信サーバの買い取り又はレンタル等)をする必要がないので、導入費用が掛からずコストパフォーマンスにも優れている。
【0015】
本明細書において、「通信領域」とは、ウェブページにおいて映像、画像、チャット画面等を配信する通信単位のことであり、映像、画像、テキスト等が表示される物理的境界内のことをいう。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように、本発明のライブ通信システム及び配信サーバは、所望の時間に手軽かつ容易に通信することができると共に、安全面においても通信内容の保存や通信者のプライバシーの保護等高いセキュリティーを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態に係るライブ通信システムを示す概略ブロック図
【図2】図1のライブ通信システムのオペレータ端末の接続手順を示すシーケンス図
【図3】図1のライブ通信システムの通信手順を示すシーケンス図
【図4】図1のライブ通信システムのオペレータ一覧表の一例を示す図
【図5】図1のライブ通信システムの通信画面の一例を示す図
【図6】図1のライブ通信システムとは異なる形態に係るライブ通信システムを示すブロック図
【図7】図6のライブ通信システムのオペレータ表示画面の一例を示す図
【図8】図6のライブ通信システムの通信画面の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、適宜図面を参照しつつ本発明の実施の形態を詳説する。
【0019】
図1のライブ通信システム1は、ネットワーク2と、配信サーバ3と、オペレータ端末4と、クライアント端末5と、ゲートウェイ装置6と、認証装置7とを有している。
【0020】
ネットワーク2は、典型的にはインターネットである。ネットワーク2の伝送媒体としては、イーサネット(登録商標)、光ファイバー若しくは電話回線等の有線媒体又は無線媒体といった様々なものを利用することができる。ネットワーク2の通信プロトコルとしては、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)等を用いることができる。
【0021】
配信サーバ3は、制御部10と、記憶部11とを有している。配信サーバ3は、ネットワーク2によりオペレータ端末4とクライアント端末5とに接続されている。
【0022】
制御部10は、コメント処理部12と、映像音声処理部13と、アイコン処理部14と、通信管理部15と、通信制御部16とを有している。制御部10は、記憶部11に記憶される動作プログラム等を実施することによって、コメント処理部12、映像音声処理部13、アイコン処理部14、通信管理部15等の動作を実行する。
【0023】
コメント処理部12は、オペレータ端末4及び/又はクライアント端末5から送信されるチャット入力データを処理し、記憶部11に格納する。また、コメント処理部12は、記憶部11に格納されたチャット入力データをオペレータ端末4及びクライアント端末5に送信する。
【0024】
映像音声処理部13は、オペレータ端末4からの映像、音声等のライブ配信要求を受け付け、オペレータ端末4のエンコード機能がライブ配信可能となるような設定データを発行する。また、映像音声処理部13は、オペレータ端末4から送信される映像音声等のライブデータをクライアント端末5にストリーミング配信する。
【0025】
アイコン処理部14は、オペレータを示すアイコンを記憶部11に格納する。また、アイコン処理部14は、クライアント端末5からの要求に応じて、このアイコンをクライアント端末5に送信する。
【0026】
通信管理部15は、オペレータ端末4とクライアント端末5との通信・接続状況を判断する。また、通信管理部15は、オペレータ端末4とクライアント端末5との通信・接続状況の変化に対応して、オペレータの通信・接続情報(「通信可能」、「通信中」又は「切断中」)をクライアント端末5に送信する。
【0027】
通信制御部16は、配信サーバ3と、オペレータ端末4及びクライアント端末5との間でのデータ通信を行なう。
【0028】
記憶部11は、制御部10が実行する動作プログラム及びこの処理に必要となるデータ等を記憶する。また、記憶部11は、オペレータ端末4とクライアント端末5との通信内容を記憶する。
【0029】
オペレータ端末4は、制御部21と、表示部22と、入力部23と、記憶部24とを有している。
【0030】
制御部21は、エンコード処理部25と、通信制御部26とを有している。制御部21は、記憶部24に記憶される動作プログラムを実施することによりエンコード処理部25等の動作を実行する。
【0031】
エンコード処理部25は、映像音声処理部13から発行された設定データを参照して、カメラ27及びマイクロフォン28から取得される映像及び音声を圧縮し、配信サーバ3へ送信する。
【0032】
通信制御部26は、オペレータ端末4と配信サーバ3との間におけるデータ通信を行なう。
【0033】
表示部22は、制御部21の指示に従った映像表示を行なう。表示部22は、液晶ディスプレイやCRT等の表示装置により形成される。
【0034】
入力部23は、カメラ27とマイクロフォン28とを有している。また入力部23は、マウス、キーボード等の入力装置(図示せず)を有している。入力部23は、カメラ27及びマイクロフォン28から取得した映像及び音声を含む入力データやキーボードから取得したテキストデータ等を制御部21に通知する。なお、複数のオペレータ端末4が配信サーバ3に登録されている場合、カメラ27及びマイクロフォン28は、全てのオペレータ端末4において同様の規格のものが用いられることが好ましい。これにより、オペレータ端末4間において画質等を統一することができる。その結果、当該ライブ通信システム1は、画質等の差異による使用性の悪化(画面の見辛さ等)を解消することができる。
【0035】
記憶部24は、制御部21が実行する動作プログラムや、この動作プログラムの処理に必要となるデータ等を記憶する。
【0036】
クライアント端末5は、制御部31と、表示部32と、入力部33と、記憶部34とを有している。
【0037】
制御部31は、メディアプレイヤー35と通信制御部36とを有している。制御部31は、記憶部34に記憶される動作プログラムを実施することにより、メディアプレイヤー35等の動作を実行する。
【0038】
メディアプレイヤー35は、ライブ送信される映像や音声等を再生処理する。映像や音声等の再生処理は専用のソフトウェアによって行なわれる。このソフトウェアとしては、例えば、Real Player(登録商標)等を用いることができる。
【0039】
通信制御部36は、クライアント端末5と配信サーバ3との間におけるデータ通信を行なう。
【0040】
表示部32は、制御部31による指示に従った映像表示を行なう。表示部32は、液晶ディスプレイやCRT等の表示装置により形成される。
【0041】
入力部33は、マウス、キーボード等の入力装置(図示せず)を有している。入力部33は、入力データを制御部31に通知する。
【0042】
記憶部34は、制御部31が実行する動作プログラムや、この動作プログラムの処理に必要となるデータ等を記憶する。
【0043】
ゲートウェイ装置6は、ネットワーク2上で、媒体やプロトコルが異なるデータを相互に変換して通信可能にする機器である。ゲートウェイ装置6としては、一般的には、ファイアウォール(firewall)、プロキシサーバ(proxy server)、VPNゲートウェイ(Virtual Private Network)等が存在する。
【0044】
認証装置7は、オペレータ端末4から配信サーバ3に接続する場合に、本人認証のためオペレータのID及びパスワードを要求する。認証装置7は、このIDとパスワードとが事前の登録内容と合致している場合にはオペレータ端末4からの接続を許可し、合致していない場合には接続を拒絶する。なお、認証のために要求するパスワードとしては、事前に登録したパスワードを毎回使用する固定パスワードの他、パスワードを毎回変更するワンタイムパスワードを使用することもできる。
【0045】
次に、当該ライブ通信システム1の動作について説明する。
【0046】
まず、オペレータ端末4から配信サーバ3へのログイン方法について説明する。オペレータ端末4から配信サーバ3へログインする前提として、オペレータは、ユーザID及びパスワードを認証装置7に登録しているものとする。また、配信サーバ3は、アイコン処理部14を介して、オペレータを示すアイコンを記憶部11に格納しているものとする。
【0047】
図2に示すように、オペレータ端末4が、ウェブサーバに設けられた所定のサービスページにアクセスすると、ユーザID及びパスワード入力欄が備えられた認証画面が配信される。これに対し、オペレータ端末4は、登録済のユーザIDとパスワードとを所定の入力欄に入力する。オペレータ端末4は、この入力内容をウェブサーバに送信する。ウェブサーバは、この送信を受けてゲートウェイ装置6に認証要求する。
【0048】
ゲートウェイ装置6は、ウェブサーバからユーザIDとパスワードとを受信すると、認証装置7に転送して認証の可否を問い合わせる。認証装置7は、転送されたユーザIDとパスワードとが事前の登録内容と合致しているか否かを判断し、認証結果をゲートウェイ装置6に送信する。ゲートウェイ装置6は、入力内容が事前の登録内容と合致していた場合はゲートを開き、認証結果をオペレータ端末4に転送する。他方、入力内容が事前の登録内容と異なっていた場合、ゲートウェイ装置6は、開扉を拒絶する。
【0049】
入力内容が事前の登録内容と合致していた場合、ゲートウェイ装置6からの認証完了通知を受けたオペレータ端末4は、ゲートウェイ装置6に対してログイン要求を行なう。ゲートウェイ装置6は、この要求を受けて、配信サーバ3にログイン要求を転送する。これを受けて配信サーバ3は、ログイン処理を行ない、ログイン許可をゲートウェイ装置6に送信する。ゲートウェイ装置6は、これをオペレータ端末4に転送する。
【0050】
これにより、配信サーバ3とオペレータ端末4とは接続される。その後の配信サーバ3とオペレータ端末4との通信はゲートウェイ装置6を経由して行なわれる。
【0051】
次に、図3を参照して、当該ライブ通信システム1の通信手順を説明する。
【0052】
まず、ウェブページ手段として、ウェブサーバの特定のページにはリンクが貼られており、このリンクによって、このページの一部には配信サーバ3からの情報が表示されているものとする。また、この表示にはFlash(米国のAdobe社が開発したウェブコンテンツの作成ソフト)が用いられているものとする。さらに、クライアント端末5にはFlashがインストールされているものとする。
【0053】
クライアント端末5は、ウェブサーバの上記特定のページにアクセスし、配信サーバ3に一群の(このページに対応する)オペレータの一覧をリクエストする。この要求に対して、配信サーバ3は、アイコン処理部14の処理を経て、記憶部11に格納されている一群のオペレータの一覧をクライアント端末5に返信する。
【0054】
図4を参照して、配信サーバ3がクライアント端末5に返信する一覧についての説明をする。
【0055】
一覧表41は、接続表示部42及び43と、通信状況表示部44及び45と、アイコン表示部46と、更新ボタン47とを有している。一覧表41は、ウェブページ上に表示される。
【0056】
接続表示部42及び43は、当該ライブ通信システム1に登録されている上記一群のオペレータのうち、ログイン中のオペレータとログオフ中のオペレータとを一目で区別できるように表示する。接続表示部42によって表示される領域は、ログイン中のオペレータを表示する。他方、接続表示部43によって表示される領域は、ログオフ中のオペレータを表示する。各オペレータがログイン中であるか否かは、通信管理部15によって判断される。
【0057】
通信状況表示部44及び45は、各オペレータとの通信の可否について表示する。各オペレータが通信可能であるか否かは、上記接続表示部42及び43と同様、通信管理部15によって判断される。
【0058】
通信状況表示部44における表示は、「通信可能」又は「通信中」のいずれかである。通信状況表示部44が「通信可能」である場合、クライアント端末5はこのオペレータと通信することができる。他方、通信状況表示部44が「通信中」である場合、クライアント端末5は、このオペレータと通信することはできない。
【0059】
通信状況表示部45は、ログオフ中のオペレータの表示を行なう。それ故、通信状況表示部45は「切断中」と表示される。クライアント端末5は、通信状況表示部45によって「切断中」と表示されるオペレータとは通信することができない。
【0060】
アイコン表示部46は、オペレータが指定するアイコンが表示される。アイコン表示部46の表示データは、記憶部11に格納されており、アイコン処理部14の処理を経て送信される。クライアント端末5は、アイコン表示部46をマウス等の入力装置で押止することによりオペレータを選択することができる。
【0061】
更新ボタン47は、一覧表41における表示内容を最新の状態に更新するためのボタンである。クライアント端末5は、マウス等の入力装置によって更新ボタン47を押止することにより、一覧表41の情報を最新のものに変更することができる。
【0062】
図3に戻り、クライアント端末5は、配信サーバ3からオペレータの一覧を受信したうえで、通信オペレータを選択する。具体的には、クライアントは、接続表示部42によって表示されるログイン中のオペレータのうち、通信状況表示部44において「通信可能」と表示されているオペレータの中に通信を希望するオペレータが存在するか否かを検討する。
【0063】
検討の結果、通信を希望するオペレータが存在する場合、クライアント端末5は、マウス等の入力装置により通信を希望するオペレータが表示されているアイコン表示部46を押止する。他方、通信を希望するオペレータが存在しない場合、クライアント端末5は、通信を断念するか、所定時間経過後に更新ボタン47を押して、通信を希望するオペレータが「通信可能」表示になるまで待機する。
【0064】
通信を希望するオペレータが存在する場合、クライアント端末5が所望のオペレータを選択すると、このオペレータとの通信要求が配信サーバ3に送信される。これにより、クライアントはオペレータからの受付待ち状態となる。配信サーバ3は、このクライアントからの通信要求をオペレータ端末4に転送する。オペレータ端末4は、この通信要求を受信する。この通信要求はオペレータ端末4の表示部22に表示される。オペレータは、この通信要求を受けクライアントと接続するか否かを検討する。オペレータがこのクライアントとの接続を望む場合、オペレータ端末4は、マウス等の入力装置によって、表示部22に表示される通信要求に対して通信ボタン(図示せず)を押して受付処理を行なう。他方、オペレータがこのクライアントとの接続を望まない場合、オペレータ端末4は、マウス等の入力装置により、表示部22に表示される通信要求に対して通信拒絶ボタン(図示せず)を押す。オペレータ端末4が受付処理を行なった場合、オペレータ端末4は配信サーバ3に接続要求を送信する。他方、オペレータ端末4が通信拒絶処理を行なった場合、オペレータ端末4は配信サーバ3に通信拒絶情報を送信する。これを受けて、配信サーバ3は、クライアント端末5に通信拒絶情報を転送する。
【0065】
オペレータ端末4が受付処理を行なった場合において、オペレータ端末4からの接続要求を受信した配信サーバ3は、オペレータ端末4とクライアント端末5との接続処理をトンネリング手段によって実行する。具体的には、配信サーバ3は、オペレータ端末4及びクライアント端末5が配信サーバ3との間で送受信するためのトンネル番号を自動生成する。これにより、オペレータ端末4とクライアント端末5とは、配信サーバ3を介して、同じトンネル番号で通信することが可能となる。その結果、オペレータ端末4及びクライアント端末5以外のユーザは、オペレータ端末4とクライアント端末5との通信に参入することができなくなる。それ故、当該ライブ通信システム1は、高いプライバシー保護機能を実現することができる。
【0066】
また、配信サーバ3は、接続処理を行なうと同時にオペレータ端末4とクライアント端末5との通信の録画を開始する。この録画データは、記憶部11に格納される。
【0067】
オペレータ端末4とクライアント端末5とのライブ通信について説明する。まず、オペレータ端末4において、カメラ27及びマイクロフォン28により取得された映像や音声は、オペレータ端末4のエンコード機能によってデジタルデータ化される。これにより、ストーミングに適したライブデータが生成される。オペレータ端末4は、このライブデータを配信サーバ3に送信する。
【0068】
配信サーバ3は、このライブデータ及びトンネル番号を記憶部11に格納すると共に、クライアント端末5にライブデータをストリーミング配信する。クライアント端末5は、このライブデータを受信して表示部32及びスピーカーに出力する。
【0069】
図5を参照して、クライアント端末5の表示部32に表示される通信画面及びオペレータ端末4とクライアント端末5とのチャットによる通信手順について説明する。通信画面48は、オペレータ表示部49と、チャット表示部50とを有している。通信画面48のテンプレート(レイアウト)は予め定まった状態で配信サーバ3の記憶部11に格納されており、クライアント端末5からの要求により、表示部32に表示される。
【0070】
オペレータ表示部49は、オペレータ端末4のカメラ27によって取得された映像が表示される領域である。
【0071】
チャット表示部50は、表示部50aと入力部50bとを有している。表示部50aはオペレータ端末4とクライアント端末5との間でのチャットによる一連の通話内容が表示される領域である。入力部50bは、クライアント端末5がキーボード等の入力装置によって文字等を入力する領域である。
【0072】
オペレータ端末4とクライアント端末5とのチャットによる通信手順について、クライアント端末5からオペレータ端末4対してデータを送信する場合を例に説明する。まず、クライアント端末5は、オペレータに対する質問等を入力部50bに入力する。入力事項の確定後、クライアント端末5は、送信ボタン(図示せず)をマウス等によって押止し、チャット入力データを配信サーバ3に送信する。配信サーバ3は、コメント処理部12によりこの入力データをトンネル番号とともに記憶部11に格納すると共に、入力データをオペレータ端末4及びクライアント端末5の表示部50aに送信する。その結果、クライアント端末5からの入力内容がオペレータ端末4及びクライアント端末5の表示部50aに表示される。従って、オペレータ及びクライアントは、それぞれ表示部50aを確認することによってチャットによる一連の通信内容を視認することができる。
【0073】
再度、図3に戻り、通信終了時の切断について説明する。通信終了時の切断はオペレータ端末4から行なう。オペレータ端末4が切断処理を行ない、配信サーバ3に通知する。配信サーバ3は、この通知をクライアント端末5に転送する。この転送を受けて、クライアント端末5は切断処理を行なう。
【0074】
なお、オペレータ端末4は、切断処理を行なうとログオフ状態に移行する。従って、切断処理を行なった端末のオペレータは、一覧表41において、接続表示部43によって表示されるログオフ状態のオペレータ欄に表示され、通信状況表示部45は「切断中」と表示される。
【0075】
また、配信サーバ3は、オペレータ端末4からの切断処理通知をクライアント端末5に転送すると共に記憶部11に格納している通信データをHDDに保存する。配信サーバ3は、この保存と同時に、この保存ファイルと通信内容とを関連付けるために、どのファイルがどの通信かを記したデータ(ファイル番号、開始日時、終了日時、オペレータ、クライアント等)を保存する。
【0076】
当該ライブ通信システム1は、オペレータ端末4とクライアント端末5とが、配信サーバ3を介して通信する。詳細には、オペレータ端末4は、配信サーバ3により指定されているトンネル番号にあるクライアントの通信情報を受信し、クライアント端末5は、配信サーバ3により指定されているトンネル番号にあるオペレータの通信情報を受信する。当該ライブ通信システム1は、かかる動作を同時に行なうことにより、あたかもリアルタイムで通話をしているのと同様の環境を提供することができる。また、当該ライブ通信システム1は、このような通信手段により、オペレータ及びクライアントを確実かつ安全に通信させることができる。
【0077】
当該ライブ通信システム1は、オペレータが、配信サーバを管理(配信サーバの買い取り又はレンタル等)する必要がないので、導入費用及び管理費用を著しく抑制することができる。従って、オペレータはコスト削減を図ることができる。また、当該ライブ通信システム1は、一覧表41によって複数のオペレータが表示されるので、クライアント側において、どのようなオペレータが存在しているのか及びどのオペレータと通信することができるのを一目で見分けることができる。これにより、当該ライブ通信システム1は、クライアントの使用性を格段に向上させることができる。それ故、当該ライブ通信システム1は、高いクライアント集客力を有している。その結果、当該ライブ通信システム1は、オペレータにとって、コスト削減効果及びクライアント獲得効果という2重の効果をもたらすことができる。
【0078】
当該ライブ通信システム1は、オペレータを所望の時間にログインさせ、クライアントに対してこのオペレータがログイン中であることを通知することができる。一方、当該ライブ通信システム1は、所望の時間において表示されているオペレータの情報(アイコン及び通信の可否)を基に、クライアントに対してこのオペレータとの接続要求を促すことができる。従って、当該ライブ通信システム1は、オペレータ及びクライアントのいずれにおいても、所望の時間に通信を行なわせることができる。このように、当該ライブ通信システム1は、通信時間帯について相手の都合を問わないので、優れた利便性を有している。また、当該ライブ通信システム1は、通信プログラムのダウンロードを必要としないので、端末の操作に不慣れな人やコンピュータの知識に乏しい人であっても容易かつ手軽に利用することができる。さらに、当該ライブ通信システム1は、トンネリング手段により、オペレータとクライアントとが配信サーバ3を介して1対1で通信するシステムを提供すことができるので、他の参加者等によってプライバシーが害されるおそれを低減することができる。加えて、当該ライブ通信システム1は、通信内容を保存することができるので、通信内容に対する疑義が生じた場合でもこの通信内容を確認することができる。
【0079】
当該ライブ通信システム1は、オペレータ端末4の受信処理に基づいてオペレータ端末4とクライアント端末5とを通信可能にする。従って、当該ライブ通信システム1は、オペレータ及びクライアントの通信準備が共に整った状態で通信を開始することができ、ひいてはオペレータとクライアントとをスムーズに通信させることができる。また、当該ライブ通信システム1は、クライアント端末5と通信するか否かをオペレータに選択させることができるので、通信の安全性を高めることができる。
【0080】
図6のライブ通信システム51は、ネットワーク2と、配信サーバ52と、オペレータ端末53と、クライアント端末54と、ゲートウェイ装置6と、認証装置7とを有している。以下の説明において、図1のライブ通信システム1と同様の構成については同一番号を付して適宜説明を省略する。
【0081】
配信サーバ52は、制御部55と、記憶部11とを有している。
【0082】
制御部55は、コメント処理部12と、映像音声処理部56と、配置デザイン変更処理部57と、アイコン処理部14と、通信管理部15と、通信制御部16とを有している。制御部55は、記憶部11に記憶される動作プログラム等を実施することによって、コメント処理部12、映像音声処理部56、配置デザイン変更処理部57、アイコン処理部14、通信管理部15等の動作を実行する。
【0083】
映像音声処理部56は、オペレータ端末53とクライアント端末54との双方向のライブデータの配信を行なう。すなわち、映像音声処理部56は、オペレータ端末53から映像及び音声等のライブ配信要求を受け付け、オペレータ端末53のエンコード機能がライブ配信可能となるような設定データを発行する。同時に、映像音声処理部56は、クライアント端末54からの映像及び音声等のライブ配信要求を受け付け、クライアント端末54のエンコード機能がライブ配信可能となるような設定データを発行する。また、映像音声処理部56は、オペレータ端末53とクライアント端末54との双方向において、映像音声等のライブデータをストリーミング配信する。
【0084】
配置デザイン変更処理部57は、配信サーバ52によって配信されるウェブページの通信領域の配置及び/又は通信領域以外の領域のデザインの変更をオペレータ端末53から受け付け、このデータを記憶部11に格納する。また、配置デザイン変更処理部57は、オペレータ端末53及びクライアント端末54の要求に基づき、このデータをオペレータ端末53及びクライアント端末54に送信する。
【0085】
オペレータ端末53は、制御部58と、表示部22と、入力部23と、記憶部24とを有している。
【0086】
制御部58は、エンコード処理部25と、メディアプレイヤー35と、通信制御部26とを有している。制御部58は、記憶部24に記憶される動作プログラムを実施することにより、エンコード処理部25、メディアプレイヤー35等の動作を実行する。
【0087】
入力部23は、カメラ27と、マイクロフォン28とを有している。また、入力部23は、マウス、キーボード等の入力装置を有している。カメラ27及びマイクロフォン28の規格は一定のものに定められている。
【0088】
クライアント端末54は、制御部59と、表示部32と、入力部60と、記憶部34とを有している。
【0089】
制御部59は、エンコード処理部25と、メディアプレイヤー35と通信制御部26とを有している。制御部59は、記憶部34に記憶される動作プログラムを実施することにより、エンコード処理部25、メディアプレイヤー35等の動作を実行する。
【0090】
入力部60は、カメラ61と、マイクロフォン62とを有している。また、入力部60は、マウス、キーボード等の入力装置を有している。カメラ61及びマイクロフォン62の規格は特に定められておらず、クライアントにおいて適宜選択することができる。
【0091】
以下に、当該ライブ通信システム51の動作手順について説明する。なお、当該ライブ通信システム51の動作手順のうち、ライブ通信システム1と同様の手順については、適宜説明を簡略化又は省略する。
【0092】
図7のオペレータ表示画面71は、インフォメーション表示部72と、アイコン表示部73と、任意作成領域74とを有している。オペレータ表示画面71は、ライブ通信システム1の一覧表41に対応する画面である。
【0093】
インフォメーション表示部72は、配信サーバ52から配信されるデータが表示される領域である。配信サーバ52は、インフォメーション表示部72を用いて、サーバのメンテナンスや業務休止等の情報を通知することができる。
【0094】
アイコン表示部73は、オペレータを示すアイコンを表示する領域である。アイコン表示部73は、インフォメーション表示部72と同様、配信サーバ52から配信されるデータが表示される。
【0095】
アイコン表示部73におけるアイコンの表示方法について説明する。オペレータは、配信サーバ52に登録すると、配信サーバ52から管理画面(図示せず)を受け取ることができるようになる。オペレータは、オペレータ端末53により、この管理画面に自らを示すアイコンを登録する。オペレータ端末53は、この登録データを配信サーバ52に送信する。配信サーバ52は、このデータをアイコン処理部14の処理を経て記憶部11に格納する。配信サーバ52は、クライアント端末54からの要求に基づき、このデータをアイコン処理部14の処理を介してクライアント端末54に送信する。
【0096】
任意作成領域74は、オペレータ端末53によって保存されるテキストやデザイン等が表示される領域である。任意作成領域74は、オペレータ端末53において自由に作成することができ、かつ変更することができる。任意作成領域74には、オペレータを示すロゴ等を表示することができる。
【0097】
当該ライブ通信システム51におけるオペレータ端末53とクライアント端末54との接続手順は、前述したライブ通信システム1における接続手順とほぼ同様である。すなわち、クライアント端末54は、通信可能なオペレータを示すアイコンをマウス等の入力装置で押止することによって、配信サーバ52を介してオペレータ端末53に通信要求を行なう。これに対して、オペレータ端末53が受付処理を行ない、配信サーバ52に通知する。これを受けて、配信サーバ52は、オペレータ端末53及びクライアント端末54が配信サーバ52と送受信するためのトンネル番号を自動生成する。
【0098】
次に、図8を参照して、オペレータ端末53とクライアント端末54とのライブ通信並びにオペレータ端末53による通信領域の配置及び通信領域以外の領域のデザインの変更手順について説明する。
【0099】
通信画面81は、ライブ配信領域82及び83と、チャット表示領域84とを有している。通信画面81は、当該ライブ通信システム51をクライアント端末54から使用する場合に表示される画面である。当該ライブ通信システム51をオペレータ端末53から使用する場合は、ライブ配信領域82とライブ配信領域83とが入れ替わった状態で表示される。
【0100】
ライブ配信領域82は、オペレータ端末53の有するカメラ27によって撮影された映像が表示される。この映像の配信手順は、ライブ通信システム1における手順と同様である。なお、オペレータが発する音声については、ライブ通信システム1と同様、スピーカーを通して受信される。
【0101】
ライブ配信領域83は、クライアント端末54の有するカメラ61によって撮影された映像が表示される。この映像配信手順は、ライブ通信システム1におけるオペレータ端末4からの映像配信手順と同様である。なお、クライアントが発する音声については、ライブ通信システム1のオペレータ端末4から送信される音声と同様の手順によって、オペレータ端末53のスピーカーに送信される。
【0102】
チャット表示領域84は、表示部84aと入力部84bとを有している。オペレータ端末53とクライアント端末54とのチャットによる通信手順は、ライブ通信システム1の手順と同様である。
【0103】
オペレータ端末53とクライアント端末54とのライブ映像及び音声による双方向通信について説明する。まず、ライブ通信システム1と同様の手順によって、配信サーバ52により、オペレータ端末53とクライアント端末54とが配信サーバ52との間で送受信するためのトンネル番号が自動生成される。
【0104】
オペレータ端末53は、カメラ27によって撮影されるオペレータの映像及びマイクロフォン28によって取得されるオペレータの音声をエンコード機能によりデジタルデータ化する。そして、オペレータ端末4は、このライブデータを配信サーバ52に送信する。配信サーバ52は、このライブデータ及びトンネル番号を受信して記憶部11に格納すると共にクライアント端末54にライブデータを配信する。クライアント端末54は、この受信したライブデータのうち、ライブ映像をライブ配信領域82に表示する。また、クライアント端末54は、受信したライブデータのうち、ライブ音声をスピーカーから出力する。なお、配信サーバ52は、オペレータ端末53から受信したライブデータのうち、ライブ映像については、クライアント端末54と同様にオペレータ端末53に対しても配信する。それ故、オペレータ端末53は、クライアントのライブ映像と共にオペレータのライブ映像も表示する。
【0105】
他方、クライアント端末54は、カメラ61によって撮影されるクライアントの映像及びマイクロフォン62によって取得されるクライアントの音声をエンコード機能によりデジタルデータ化する。そして、クライアント端末54は、このライブデータを配信サーバ52に送信する。配信サーバ52は、オペレータ端末53から受信したライブデータを配信する場合と同様の手順で、クライアント端末54から受信したライブデータをオペレータ端末53に配信する。同時に、配信サーバ52は、クライアント端末54から受信したライブデータのうち、ライブ映像についてはクライアント端末54に対しても配信する。クライアント端末54は、配信サーバ52から受信したライブ映像をライブ配信領域83に表示する。
【0106】
当該ライブ通信システム51は、オペレータとクライアントとが互いの映像及び音声を用いて通信することができる。従って、当該ライブ通信システム51は、臨場感を格段に高めることができる。さらに、当該ライブ通信システム51は、オペレータ端末53が使用するカメラ27及びマイクロフォン28の規格が一定に定められているので、クライアントは、高品質の映像及び音声を視聴して快適に通信することができる。
【0107】
続いて、通信領域(ライブ配信領域82、83及びチャット表示領域84)の配置及び通信領域以外の領域のデザインの変更手順について説明する。
【0108】
オペレータは、配信サーバ52に登録すると、配信サーバ52から管理画面を受信可能となる。この管理画面は、レイアウト変更画面を有している。オペレータ端末53は、このレイアウト変更画面において、ライブ配信領域82、83及びチャット表示領域84の配置を任意に変更するすることができる。また、オペレータ端末53は、このレイアウト変更画面において、通信画面81における通信領域以外の領域のデザインを自由に作成及び変更することができる。通信画面81の作成及び変更に当たっては、オペレータ端末53は、レイアウト変更画面において通信画面81を定めた後、このデータを配信サーバ52に送信する。配信サーバ52は、配置デザイン変更処理部57の処理を経て、このデータを記憶部11に格納する。これにより、当該ライブ通信システム51は、オペレータ端末53において任意に作成又は変更した通信画面81をオペレータ端末53及びクライアント端末54に配信することができる。
【0109】
なお、当該ライブ通信システム51は、ライブ映像の画素数を一定以上に保つこと等を目的として、ライブ配信領域82、83及びチャット表示領域84を一定のサイズに固定している。従って、当該ライブ通信システム51は、どのオペレータと通信する場合であっても通信領域のサイズが固定されているので、違和感なくスムーズに通信することができる。
【0110】
当該ライブ通信システム51は、通信領域の配置及び通信領域以外の領域のデザインに関し、オペレータが自らにとって最適なレイアウトを構成することができる。その結果、当該ライブ通信システム51は、オペレータ毎に異なる最適なレイアウトを提供することができ、ひいてはオペレータ端末53とクライアント端末54との間における最適なコミュニケーション環境を提供することができる。
【0111】
当該ライブ通信システム1及び51が行なう一連の処理は、ハードウェアで実現してもよいし、プログラムをコンピュータに実行させることにより実現してもよい。一連の処理をプログラムによって実行する場合、このプログラムが組み込まれているコンピュータ又はこのプログラムが格納された記録媒体がインストールされた汎用のコンピュータ等を用いることができる。
【0112】
なお、本発明のライブ通信システム、配信サーバ及びプログラムは上記態様の他、種々の変更、改良を施した態様で実施することができる。例えば、認証装置は配信サーバと別個の装置である必要はなく、認証装置の機能を配信サーバのアプリケーションとして持たせてもよい。また、この認証手順としては、Webサーバを介さず、配信サーバから直接認証画面が配信されるようにしてもよい。さらに、通信状況表示部の表示は、「通信可能」、「通信中」及び「切断中」だけでなくてもよく、クライアント端末からの通信要求を受信して接続の可否を検討する間において「対応待ち」の表示を行なってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0113】
以上のように、本発明のライブ通信システム、配信サーバ及びプログラムは、端末操作に不慣れな者であっても所望の時間に手軽に通信することができると共に、通信内容の保存やプライバシーの保護等においても高い安全性を実現するのに適している。
【符号の説明】
【0114】
1 ライブ通信システム
2 ネットワーク
3 配信サーバ
4 オペレータ端末
5 クライアント端末
6 ゲートウェイ装置
7 認証装置
10 制御部
11 記憶部
12 コメント処理部
13 映像音声処理部
14 アイコン処理部
15 通信管理部
16 通信制御部
21 制御部
22 表示部
23 入力部
24 記憶部
25 エンコード処理部
26 通信制御部
27 カメラ
28 マイクロフォン
31 制御部
32 表示部
33 入力部
34 記憶部
35 メディアプレイヤー
36 通信制御部
41 一覧表
42 接続表示部
43 接続表示部
44 通信状況表示部
45 通信状況表示部
46 アイコン表示部
47 更新ボタン
48 通信画面
49 オペレータ表示部
50 チャット表示部
51 ライブ通信システム
52 配信サーバ
53 オペレータ端末
54 クライアント端末
55 制御部
56 映像音声処理部
57 配置デザイン変更処理部
58 制御部
59 制御部
60 入力部
61 カメラ
62 マイクロフォン
71 オペレータ表示画面
72 インフォメーション表示部
73 アイコン表示部
74 任意作成領域
81 通信画面
82 ライブ配信領域
83 ライブ配信領域
84 チャット表示領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターネットを介してオペレータ端末とクライアント端末とに接続可能に構成され、オペレータ端末及びクライアント端末間でライブ通信を可能にする配信サーバであって、
オペレータ端末からのアクセスに応じてオペレータを認証するログイン手段と、
クライアント端末からのアクセスを可能にするウェブページ手段と、
アクセスしているオペレータ情報及びこのオペレータとの通信の可否をウェブページ上に表示するオペレータ表示手段と、
表示されているオペレータのうち、クライアント端末からのリクエストにより選択されたオペレータ端末とクライアント端末とをインターネットを介してライブ通信可能とするトンネリング手段と、
通信内容を記録する通信内容保存手段と
を備える配信サーバ。
【請求項2】
上記トンネリング手段が、
ライブ通信開始時に通信するオペレータ端末及びクライアント端末に対してトンネル番号を自動生成する番号付与手段と、
オペレータ端末及びクライアント端末の一方から受信した映像及び音声をそのトンネル番号と共に記録する記録手段と、
その記録した映像及び音声をそのトンネル番号のオペレータ端末及びクライアント端末の他方に送信する送信手段と
を備えている請求項1に記載の配信サーバ。
【請求項3】
上記トンネリング手段でクライアント側に送信される映像をウェブページの所定領域に表示させるライブ表示手段と、
そのウェブページの通信領域の配置及び/又は通信領域以外の領域のデザインの変更をオペレータ端末から受け付ける配置デザイン変更手段と
を有している請求項1又は請求項2に記載の配信サーバ。
【請求項4】
複数のオペレータ端末を有しており、
上記オペレータ表示手段が、一群のオペレータを一覧として表示する請求項1、請求項2又は請求項3に記載の配信サーバ。
【請求項5】
インターネットを介してオペレータ端末とクライアント端末とに接続可能に構成される配信サーバによって、オペレータ端末及びクライアント端末間でライブ通信を可能にするライブ通信システムであって、
上記配信サーバは、
オペレータ端末からのアクセスに応じてオペレータを認証するログイン手段と、
クライアント端末からのアクセスを可能にするウェブページ手段と、
アクセスしているオペレータ情報及びこのオペレータとの通信の可否をウェブページ上に表示するオペレータ表示手段と、
表示されているオペレータのうち、クライアント端末からのリクエストにより選択されたオペレータ端末とクライアント端末とをインターネットを介してライブ通信可能とするトンネリング手段と、
通信内容を記録する通信内容保存手段とを備え、
上記オペレータ端末は、
映像を取得するカメラと、
音声を取得するマイクロフォンと、
上記カメラ及びマイクロフォンにより取得された映像及び音声を送信する送信機能と、
ネットワーク接続機能とを備え、
上記クライアント端末は、
映像及び音声を受信する機能と、
この映像及び音声を出力する機能と、
ネットワーク接続機能とを備えているライブ通信システム。
【請求項6】
上記トンネリング手段が、
ライブ通信開始時に通信するオペレータ端末及びクライアント端末に対してトンネル番号を自動生成する番号付与手段と、
オペレータ端末及びクライアント端末の一方から受信した映像及び音声をそのトンネル番号と共に記録する記録手段と、
その記録した映像及び音声をそのトンネル番号のオペレータ端末及びクライアント端末の他方に送信する送信手段と
を備えている請求項5に記載のライブ通信システム。
【請求項7】
上記トンネリング手段でクライアント側に送信される映像をウェブページの所定領域に表示させるライブ表示手段と、
そのウェブページの通信領域の配置及び/又は通信領域以外の領域のデザインの変更をオペレータ端末から受け付ける配置デザイン変更手段と
を有している請求項5又は請求項6に記載のライブ通信システム。
【請求項8】
複数のオペレータ端末を有しており、
上記オペレータ表示手段が、一群のオペレータを一覧として表示する請求項5、請求項6又は請求項7に記載の配信サーバ。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−263582(P2010−263582A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−114928(P2009−114928)
【出願日】平成21年5月11日(2009.5.11)
【出願人】(509131627)株式会社パーフェクトワーク (1)
【Fターム(参考)】