説明

ラベル装着システム

【課題】 テイクアップ部材によるラベルの受け取りタイミングを容易に調整することのできるラベル装着システムを提供する。
【解決手段】 本願発明のラベル装着システムは、ラベル生成装置4によって生成された各ラベルLを吸着して下流のラベル受渡位置K6に搬送するラベル搬送装置5と、ラベル搬送装置5によって搬送された各ラベルLをラベル受渡位置K6で受け取り、ラベル装着開始位置K2に順次搬送するラベル受渡装置6と、ラベル搬送装置5による各ラベルLのラベル受渡位置K6に搬送されるタイミングとラベル受渡装置6によるラベル受渡位置K6におけるラベルLの受取タイミングとのずれを補正するための所定の情報を入力する操作表示装置75と、操作表示装置75によって入力された情報に基づいて、切断タイミングの補正量を生成し、生成された補正量を加算若しくは減算することにより所定の切断タイミングを補正する制御装置60とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、長尺状のラベル基材から切断されて生成されるラベルを被装着部材(例えばPETボトル等の容器)の表面に装着するためのラベル装着システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
図16は、従来のラベル装着システムの概略図である(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】特許第3437077号公報
【0004】
このラベル装着システムは、例えばPETボトルの表面に、そのボトル内に注入される飲料等の名称を表すシュリンクラベルを装着するものである。ラベル装着システムは、後述するラベル装着装置92に対してボトルBを供給するためのボトル供給装置91と、ボトル供給装置91によって供給されたボトルBにラベルLを装着するためのラベル装着装置92と、長尺状のラベル基材Sを繰り出して後述するラベル生成装置に供給するラベル基材搬送装置93と、長尺状のラベル基材Sを切断して単体のラベルLを生成する図示しないラベル生成装置と、ラベル生成装置によって生成されたラベルLを吸着しながら下方に搬送する図示しないラベル搬送装置と、ラベル搬送装置からラベルLを受け取り、ラベル装着装置92に受け渡すラベル受渡装置94と、ラベルLが装着されたボトルBを下流工程に搬送するためのボトル搬送装置95とによって大略構成されている。
【0005】
なお、図16は平面図であり、図16においては、ラベル基材搬送装置93によって略水平方向に搬送されるラベル基材Sは、紙面に対して垂直方向からラベル受渡装置94に搬送される構成となっている。また、ラベル基材Sが供給される供給路の途中には、図示しない折変装置が設けられている。この折変装置は、ボトルBにラベルLが装着される際にラベルLを筒状にして開きやすくするために、基材繰出部96(図16参照)から繰り出されたシート状のラベル基材Sを折り変えらせることでその折り畳み位置を変化させるものである。
【0006】
このラベル装着システムによれば、ラベル基材搬送装置93によって繰り出されたラベル基材Sは、ラベル生成装置によって切断されてラベルLとして生成される。生成されたラベルLは、ラベル搬送装置によって順次下方に搬送され、ラベル受渡装置94によってラベル装着装置92に順次受け渡される。ラベル装着装置92に受け渡されたラベルLは、ボトル供給装置91に供給されたボトルBに装着される。ラベルLが装着されたボトルBは、ラベル装着装置92からボトル搬送装置95によって下流工程に向けて搬送される。
【0007】
このラベル装着システムにおいては、ラベル装着装置92によって複数のボトルBがそれぞれラベル装着開始位置K2(図16参照)に供給されるタイミングを基準にして、ラベル生成装置が予め設定された切断タイミングでラベル基材Sを繰り返し切断するようになっている。ボトルBがラベル装着開始位置K2に供給されるタイミングと、ラベル基材Sが切断されるタイミングとがずれていると、ボトルBに対して装着されるラベルLの位置が正規の位置からずれることになる。このラベル装着システムでは、システムによる運転が開始されるとき、上記タイミングを合わすための設定操作が行われる。
【0008】
ボトルBに対して装着されるラベルLの位置ずれは、ラベル受渡位置K6(図16参照)においてラベル受渡装置94がラベルLを受け取る際に表れ、作業者は、それを確認することにより、ボトルBに対して装着されるラベルLの位置ずれを認識することができる。
【0009】
ラベル受渡装置94は、ラベルLを吸着保持する複数のテイクアップ部材94Aと、それらを放射状に支持する回転軸94Bとを備えており、テイクアップ部材94Aは、図17(a) に示すように、上下方向に延びた基部94aと、基部94aから左右方向に延出された複数のアーム部94bとを有している。テイクアップ部材94Aは、その表面に図示しない吸引装置に接続された吸引口94cが形成されている。
【0010】
ラベル受渡装置94の回転軸94Bは、ラベル装着装置92の主軸92Aと図示しないギアを介して連結されており、主軸92Aと同期して回転される。テイクアップ部材94Aは、回転軸94Bが回転駆動されることにより、略水平方向に移動されて、図17(a) に示すように、ラベル受渡位置K6においてラベル搬送装置によって搬送されたラベルLを順次受け取る。そして、テイクアップ部材94Aは、ラベル受渡位置K6において受け取ったラベルLを吸引装置による吸引力によって吸引しながら搬送するようになっている。
【0011】
ここで、ラベル搬送装置によってラベル受渡位置K6にラベルLが搬送されるタイミングと、テイクアップ部材94AによってラベルLを受け取るタイミングとは、通常、一致するように設定されている。すなわち、ラベル搬送装置によってラベル受渡位置K6にラベルLが搬送されたタイミングで、テイクアップ部材94AがラベルLを順次受け取るようになっている。上記タイミングが一致すると、図17(a) に示すように、テイクアップ部材46がラベルLを受け取るとき、テイクアップ部材94Aの最上端と、ラベルLの上端とが一致する。
【0012】
図18は、従来のラベル装着システムの主要機器の接続構成を概略的に表した図である。この図によれば、ボトル装着装置92の主軸92Aは、上位制御装置97に接続され、この上位制御装置97によって回転駆動される。主軸92Aとともに回転駆動される回転軸94Bには、パルスエンコーダ98が接続されている。パルスエンコーダ98は、図19に示すように、1本のボトルBがボトル装着装置92によって搬送されて現在の位置から一つ前のボトルBの位置に移動するまでの期間Tにおける所定の基準パルス群(例えば5000パルス)を制御装置99に出力する。制御装置99は、この基準パルス群に基づいてラベル生成装置に設けられた、ラベル基材Sを切断するための回転刃100を回転制御する。
【0013】
回転刃によってラベル基材Sが切断されるタイミングは、作業者がバリアブル・カム・スイッチと呼称される装置101(以下、単に「バリカム101」という。)を介して設定入力することによって設定することができる。バリカム101は、上記パルスエンコーダからの出力を受け、図19に示すように、基準パルス群によって規定される期間Tを1周期としたときに、その1周期のうちの適当な連続する期間Taのみだけオンにする信号を、制御装置61に与えるものである。バリカム101は、作業者が操作入力することのできる操作部101aを備えており、作業者が操作部101aを介して操作入力することにより上記オンする期間Taを設定可能とされている。
【0014】
制御装置99は、このバリカム101からのオン信号の立ち上がりのタイミングTAを、ラベル生成装置がラベル基材Sを切断するタイミングとして認識し、上記回転刃100を回転制御する。これにより、ラベル生成装置は、図19に示すオン信号の立ち上がりでラベル基材Sを切断するようになる。
【0015】
システムの運転開始時においては、上述したように、ラベル装着装置92によって複数のボトルBがそれぞれラベル装着開始位置K2に供給されるタイミングを基準にして、ラベル生成装置がラベル基材Sを切断するタイミングを設定する必要があり、作業者は、ラベルLのボトルBに対する装着位置ずれがなくなるように上記バリカム101を用いて設定を行う。
【0016】
このとき、作業者は、上記したラベル受渡位置K6におけるラベルLとテイクアップ部材94Aとの位置関係を確認してずれの調整を行う。例えば、図17(b)は、ラベル搬送装置によるラベルLの搬送が早いために、テイクアップ部材94AによるラベルLの受け取りタイミングが遅くなっている場合を示している。一方、図17(c)は、ラベル搬送装置によるラベルLの搬送が遅れたために、テイクアップ部材94AによるラベルLの受け取りタイミングが早い場合を示している。このように、システムの運転開始時においては、ラベル受渡位置K6においてテイクアップ部材94AによるラベルLの受取タイミングにずれが生じる場合があり、これは、ラベル生成装置によるラベル基材Sの切断のタイミングが、ボトルBがラベル装着開始位置K2に供給されるタイミングとずれていることに起因する。
【0017】
従来では、上記のように、テイクアップ部材94AによるラベルLの受け取りタイミングが正規のタイミングとなるように、バリカム101から出力されるオン信号の出力タイミングを操作部101aから操作入力することにより調整するようにしていた。ところが、この調整方法では、一度調整するたびにずれがどうなったかをその都度確認しなければならなかった。そのため、非常に手間がかかり、時間と労力とを必要としていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本願発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、テイクアップ部材によるラベルの受け取りタイミングを容易に調整することのできるラベル装着システムを提供することを、その課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0020】
本願発明に係るラベル装着システムは、所定の間隔で配列された複数の被装着部材を順次所定のラベル装着開始位置に供給する被装着部材供給手段と、複数のラベルが一列に配列されたラベル基材を搬送するラベル基材搬送手段と、前記ラベル基材搬送手段によって搬送されたラベル基材を、前記複数の被装着部材がそれぞれ前記ラベル装着開始位置に供給されるタイミングを基準にして、予め設定された所定の切断タイミングで繰り返し切断することにより各被装着部材に対するラベルを生成するラベル生成手段と、前記ラベル生成手段によって生成された各ラベルを吸着して下流の所定位置に搬送するラベル搬送手段と、前記被装着部材供給手段により各被装着部材が前記ラベル装着開始位置に供給されるタイミングに同期して前記ラベル搬送手段によって搬送された各ラベルを前記所定位置で受け取り、前記ラベル装着開始位置に順次搬送するラベル受取手段と、前記ラベル装着開始位置で前記ラベル受取手段によって搬送された各ラベルを受け取り、前記被装着部材供給手段により当該ラベル装着開始位置に順次供給される被装着部材に対して装着処理を行うラベル装着手段と、を備えたラベル装着システムにおいて、前記各ラベルの前記所定位置に搬送されるタイミングと前記受取手段の前記所定位置におけるラベルの受取タイミングとのずれを補正するための所定の情報を入力する情報入力手段と、前記情報入力手段によって入力された情報に基づいて、前記切断タイミングの補正量を生成する補正量生成手段と、前記補正量生成手段により生成された補正量を加算若しくは減算することにより前記所定の切断タイミングを補正する切断タイミング補正手段と、を備えたことを特徴としている(請求項1)。
【0021】
この構成によれば、ラベル基材搬送手段によって搬送された長尺状のラベル基材は、ラベル生成手段によって所定位置で切断されて複数のラベルに生成される。生成されたラベルは、ラベル搬送手段によって吸着されながら所定位置に搬送される。ここで、各ラベルの所定位置に搬送されるタイミングと受取手段の所定位置におけるラベルの受取タイミングとのずれが生じている場合、情報入力手段によって当該ずれを補正するための所定の情報が入力されると、補正量生成手段によって、入力された情報に基づいて切断タイミングの補正量が生成される。そして、切断タイミング補正手段によって、補正量生成手段により生成された補正量が加算若しくは減算されることにより所定の切断タイミングが補正される。そのため、例えば情報入力手段が、ユーザの操作によって所定の情報が入力される操作手段であるとすれば(請求項2)、ユーザの操作入力によって、所定の切断タイミングが補正されるので、従来の構成のように、ユーザはバリカムを用いた時間と労力とを要する作業を行わなくてもよく、容易に所定の切断タイミングを補正することができる。
【0022】
また、上記ラベル装着システムにおいて、前記操作手段によって入力される所定の情報は、前記ラベル受取手段がラベルを受け取るタイミングにおける前記ラベルの前記所定位置に対する位置ずれ量であるとよい(請求項3)。
【0023】
また、上記ラベル装着システムにおいて、前記情報入力手段は、前記被装着部材供給手段による前記ラベル装着開始位置への被装着部材の供給速度を検出する被装着部材供給速度検出手段と、前記被装着部材供給速度検出手段によって検出された被装着部材の供給速度を前記タイミングのずれを補正するための情報として前記補正量生成手段に入力する入力手段とからなるとよい(請求項4)。
【0024】
また、上記ラベル装着システムにおいて、前記補正量生成手段は、予め設定された前記被装着部材の供給速度を前記切断タイミングの補正量に変換するテーブルを記憶した記憶手段を有し、前記入力手段から入力される前記被装着部材の供給速度と前記テーブルとを用いて前記切断タイミングの補正量を生成するとよい(請求項5)。
【0025】
また、上記ラベル装着システムにおいて、前記記憶手段には、前記被装着部材の供給速度を前記切断タイミングの補正量に変換する特性が前記ラベルの大きさによって異なる複数のテーブルが記憶され、前記補正量生成手段は、ラベルの大きさに応じて当該ラベルに対応する前記テーブルを用いることにより前記切断タイミングの補正量を変化させるとよい(請求項6)。
【0026】
本願発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本願発明の好ましい実施の形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。
【0028】
<第1実施形態>
図1は、本願発明の第1実施形態に係るラベル装着システムの概略構成を示す図である。図2は、後述するラベル基材搬送装置3、ラベル生成装置4、及びラベル搬送装置5の構成を示す図である。
【0029】
このラベル装着システムは、例えばPETボトルの表面に、そのボトル内に注入される清涼飲料水等の名称を表すシュリンクラベルを装着するものである。このラベル装着システムの基本構成は、水平面内で多数のボトルBを一列に配列して搬送する一方、多数のラベルLが一定の間隔で印刷された長尺状のラベル基材Sを繰り出しながら各ラベルLに切断し、そのラベルLをボトルBの搬送経路に順次搬送し、その搬送経路上の所定の位置で各ボトルBに各ラベルLを装着するようになっている。
【0030】
したがって、ラベル装着システムは、図1及び図2に示すように、後述するラベル装着装置2に対してボトルBを供給するためのボトル供給装置1と、ボトル供給装置1によって供給されたボトルBにラベルLを装着するためのラベル装着装置2と、長尺状のラベル基材Sを繰り出して後述するラベル生成装置4に向けて搬送するラベル基材搬送装置3と、ラベル基材搬送装置3から供給された長尺状のラベル基材Sを切断することによりラベルLを生成するラベル生成装置4(図2参照)と、ラベル生成装置4によって生成されたラベルLを吸着しながら下方に搬送するラベル搬送装置5(図2参照)と、ラベル搬送装置5からラベルLを受け取り、ラベル装着装置2に受け渡すラベル受渡装置6と、ラベルLが装着されたボトルBを下流工程に搬送するためのボトル搬送装置7とによって大略構成されている。
【0031】
なお、図1は平面図であり、図1においては、ラベル基材搬送装置3により略水平方向に搬送されるラベル基材Sは、ラベル受渡装置6に対して紙面の垂直方向から搬送される構成となっている(図2参照)。また、ラベル基材Sが供給される供給路の途中には、図示しない折変装置が設けられている。この折変装置は、ボトルBにラベルLが装着される際にラベルLを筒状にして開きやすくするために、基材繰出部22(図1参照)から繰り出されたシート状のラベル基材Sを折り変えらせることでその折り畳み位置を変化させるものである。
【0032】
また、ボトル供給装置1及びラベル装着装置2は、本願発明でいう被装着部材供給手段及びラベル装着手段に、ラベル基材搬送装置3はラベル基材搬送手段に、ラベル生成装置4はラベル生成手段に、ラベル搬送装置5はラベル搬送手段に、ラベル受渡装置6はラベル受取手段に、それぞれ対応している。
【0033】
ボトル供給装置1は、複数の中空のボトルBを搬送してラベル装着装置2に供給するものである。ボトル供給装置1は、コンベア11、スクリューコンベア12(以下、単に「スクリュー12」という。)及びスターホイール13からなる。
【0034】
コンベア11は後述する搬送モータ64によって駆動され、スクリュー12は後述する主軸16に連結されて駆動され、複数のボトルBを搬送する。具体的には、コンベア11は、多数のボトルBを一列に並べて搬送する機能を果たし、スクリュー12は、コンベア11によって搬送される多数のボトルB(これらのボトルBの間隔は必ずしも一定ではない)の間隔を所定の間隔(スターホイール13の周縁に形成されたボトルBを保持するための複数の凹部13aの間隔に相当)に調整する機能を果たす。
【0035】
スターホイール13は、ラベル装着装置2の後述する主軸16と同期して回転し、外周部において複数のボトルBを等間隔で保持しながらラベル装着装置2に受け渡す。具体的には、スターホイール13は、コンベア11及びスクリュー12によって搬送された各ボトルBをボトル保持用の各凹部13aで保持してラベル装着装置2に搬送する機能を果たす。
【0036】
ラベル装着装置2は、ボトル供給装置1から供給されたボトルBを保持しながら、それらを周方向に搬送するとともに、搬送途中においてラベル受渡装置6からラベルLを受け渡され、受け渡されたラベルLをボトルBに嵌挿し、ラベルLが装着されたボトルBをボトル搬送装置7に受け渡すものである。
【0037】
ラベル装着装置2は、ボトルBを保持するための図示しない複数のラベル装着ヘッドと、複数のラベル装着ヘッドを放射状に一定間隔(この間隔はスターホイール13の各部13aの間隔と略同一である)で取り付けられた主軸16とを有している。ラベル装着ヘッドは、後述する主軸モータ62によって主軸16が回転されることにより回転される。なお、ラベル装着ヘッドの回転速度は、後述する上位制御装置60によって制御され、ボトルBの生産量に応じて変化可能とされている。ラベル装着ヘッドには、図示しないラベル嵌挿部が設けられている。ラベル嵌挿部は、ラベル受渡装置6によって受け渡されたラベルLをボトルBに上方から嵌挿する(図1では紙面に垂直な手前側から紙面上に向かう方向で嵌挿する)ものである。
【0038】
ラベル装着装置2は、ボトル受渡位置K1(図1参照)においてボトル供給装置1から供給されたボトルBを、ラベル装着ヘッドに保持しながら周方向に搬送する。ラベル装着装置2は、ラベル受渡装置6から受渡位置K2(図1参照)においてラベルLを受け取り、その受け取ったラベルLをラベル装着位置K3(図1参照)において、ラベル嵌挿部によりボトルBに装着する。そして、ラベル装着装置2は、受渡位置K4(図1参照)において、ラベルLが装着されたボトルBをボトル搬送装置7に受け渡す。
【0039】
ボトル搬送装置7は、ボトルBに装着されたラベルLを熱収縮させるための図示しない加熱装置に、ラベルLが装着されたボトルBを搬送するためのものである。ボトル搬送装置7は、スターホイール18及びコンベア20からなる。ラベル装着装置2に対して、ボトル供給装置1をボトルBの入力側とすると、ボトル搬送装置7はボトルBの出力側となる。
【0040】
スターホイール18は、ラベル装着装置2の主軸16と同期して回転し、ラベル装着装置2のラベル装着ヘッドから受け渡されたボトルBを等間隔で保持して(スターホイール13の周縁に形成されたボトル保持用の凹部18aで保持して)コンベア20に向けて搬送する。コンベア20は後述する搬送モータ55によって駆動され、スターホイール18から搬送されたボトルBを加熱装置に向けて搬送する。
【0041】
ラベル基材搬送装置3は、基材繰出部22から繰り出された長尺状のラベル基材Sを所定の速度で連続的に送り出すものである。ラベル基材搬送装置3は、図2に示すように、後述する送りモータ68によって駆動される送りローラ23と、この送りローラ23との間に略シート状に折り畳まれたラベル基材Sを挟み込む従動ローラ24とから構成されている。送りモータ68は、後述する制御装置61によって回転制御される。両ローラ23,24によって挟み込まれたラベル基材Sは、送りローラ23の回転によって一定速度で送り出され、それらの下方に設けられたラベル生成装置4の回転刃28(後述)における基材切断位置K5(図2参照)に供給される。
【0042】
ラベル基材Sは、ボトルBに装着される略筒状のラベルLが連続的に繋がったものである。ラベル基材Sは、基材繰出部22においては略シート状に折り畳んだ状態で例えば図示しない基材リールに巻回されている。
【0043】
ラベル生成装置4は、ラベル基材搬送装置3によって一定速度で供給されたラベル基材Sを所定長さに順次切断することにより複数のラベルLを生成するものである。ラベル生成装置4は、基材切断位置K5に固定設置された固定刃27と、後述する回転刃モータ71によって駆動される回転刃28とによって構成されている。回転刃モータ71は、後述する制御装置61によってその回転が制御され、上記送りローラ23とその回転速度の同期がとられている。回転刃28は、1回転する毎に、ラベル基材搬送装置3によって一定速度で連続的に送り出されるラベル基材Sを順次切断することで、所定長さのラベルLを順次生成する。
【0044】
例えば、回転刃28が1回転する時間をt[秒]、送りローラ23及び従動ローラ24によって搬送されるラベル基材Sの搬送速度をV[cm/秒]とすると、ラベル基材Sは、V・t[cm]単位で切断されることになる。したがって、ラベル基材Sに一列に配列印字された多数のラベルLの長さをZ[cm]とすると、ラベル基材Sの先頭の切断位置を併せ、Z/tの搬送速度でラベル基材Sを搬送すれば、時間t[秒]毎にラベル基材Sが長さZ[cm]単位で切断されることになり、これにより各ラベルLが順次生成されることになる。
【0045】
ラベル搬送装置5は、ラベル生成装置4によって生成されたラベルLを、下方に位置するラベル受渡位置K6(図1及び図2参照)に順次搬送するものである。ラベル搬送装置5は、基材切断位置K5近傍及びラベル受渡位置K6にそれぞれ設けられたガイドローラ30と、後述するフィードモータ73の駆動によって回転されるプーリ31と、そのプーリ31に掛け渡される2本のフィードベルト32と、このフィードベルト32にラベルLを吸収保持させる吸引機構部33と、ラベルLをその下端から上端にわたってフィードベルト32に順次密着させることで吸引機構部33によるフィードベルト32へのラベルLの吸引保持動作を補助する吸引補助部34とによって構成されている。
【0046】
2本のフィードベルト32は、テンションローラ36によって一定の張力が付与され、フィードモータ73の回転駆動によって、基材切断位置K5近傍とラベル受渡位置K6との間を、ラベル基材搬送装置3によるラベル基材Sの供給速度より速い速度で循環移動する。
【0047】
フィードベルト32は、図3に示すように、搬送しようとするラベルLの幅よりも狭い間隔で上下方向に平行に配置されており、各フィードベルト32にはその幅方向の中央部に長手方向に沿って多数の吸引孔32aが一定間隔で形成されている。
【0048】
吸引機構部33は、ガイドローラ30,30間に各フィードベルト32に沿ってそれぞれ配置された吸引ボックス38と、この吸引ボックス38に形成された接続口38aに図示しないチューブ等を介して接続されるコンプレッサ等の吸引装置77(後述)とから構成されている。各吸引ボックス38のフィードベルト32との接触面には、吸引口38bが開放されている。
【0049】
吸引補助部34は、ラベルLの搬送経路を挟んで、各フィードベルト32に対向するように設けられており、2個一対の押圧ローラ40、2個のガイドローラ41a,41b、及び図示しないモータの駆動によって回転されるプーリ42に掛け渡されるベルト43と、このベルト43に張力を与えるためのテンション付与機構部44とから構成されている。プーリ42により駆動されるベルト43は、フィードベルト32の移動速度と同一速度で循環移動するように設定されている。押圧ローラ40は、基材切断位置K5から送られてくるラベルLをフィードベルト32に密着させるために、ベルト43を介してラベルLをフィードベルト32側に押圧するものである。
【0050】
なお、ラベル搬送装置5は、ラベルLを上下方向に搬送するものに限らず、略水平方向に搬送するものであってもよい。この場合、ラベル装着装置2の構成は、略水平方向に沿ってボトルBが搬送される構成に代えて、略鉛直方向に沿ってボトルBが搬送される構成とされてもよい。
【0051】
ラベル受渡装置6は、ラベル搬送装置5によってラベル受渡位置K6に搬送されたラベルLを受け取り、図1に示すラベル装着装置2のラベル受渡位置K2に受け渡すためのものである。
【0052】
ラベル受渡装置6は、ラベルLを吸着保持する複数のテイクアップ部材46と、それらを放射状に支持する回転軸47とを備えている。テイクアップ部材46は、図4(a) に示すように、上下方向に延びた基部48と、基部48から左右方向に延出された複数のアーム部49とを有している。テイクアップ部材46は、その表面に吸引口46aが形成され、吸引口46aは、後述する吸引装置78に接続されている。テイクアップ部材46は、図4(b) に示すように、受け取ったラベルLをこの吸引装置78による吸引力によって吸引しながら搬送する。
【0053】
ラベル受渡装置6の回転軸47は、後述する上位制御装置60によってラベル装着装置2の主軸16に図示しないギアを介して連結されており、この主軸16と連動かつ同期して回転される。テイクアップ部材46は、回転軸47が回転駆動されることにより、図2に示すように略水平方向に移動されて、ラベル受渡位置K6においてラベルLを順次受け取るようになっている。
【0054】
通常のシステム稼動時においては、ラベル搬送装置5によってフィードベルト32のラベル受渡位置K6にラベルLが搬送されるタイミングと、テイクアップ部材46によってラベルLを受け取るタイミングとが一致するように設定されている。つまり、ラベル搬送装置5によってラベル受渡位置K6にラベルLが搬送されたタイミングで、テイクアップ部材46がラベルLを順次受け取るようになっている。
【0055】
より詳細には、テイクアップ部材46がラベルLを受け取る際には、図4(b) に示すように、テイクアップ部材46の最上部のアーム部49の上端と、ラベルLの上端とが一致するようなタイミングでラベルLの受け取りが行われる。
【0056】
ラベル受渡装置6の回転軸47には、後述するパルスエンコーダ70が接続されている。パルスエンコーダ70は、1本のボトルBがラベル装着装置2によって搬送され現在の位置から一つ前のボトルBの位置に移動するまでの期間T(図19参照)における所定の基準パルス群(例えば5000パルス)を後述する制御装置61に対して出力するものである。制御装置61は、この基準パルス群に基づいて、回転刃28がラベル基材Sを切断するタイミングを決定し、回転刃モータ71を制御する。
【0057】
テイクアップ部材46によって移動されるラベルLは、図1に示す受渡位置K2においてラベル装着装置2に受け渡される。ラベル装着装置2のラベル装着ヘッドには、図5(同図は上から見た図)に示すように、テイクアップ部材46によって移動されるラベルLを受け取るための受取部50が設けられている。受取部50は、先端に把持部51,51が取り付けられた開閉可能な一対の揺動アーム52,52と、揺動アーム52,52を開閉させる開閉装置53と、把持部51,51に把持されるラベルLを吸引するための図示しない吸引装置とによって構成されている。なお、図5(a) は、ラベルLを把持部51が把持した状態を示し、図5(b) は、シート状のラベルLを筒状に開口した状態を示している。
【0058】
把持部51は、図6(同図は横から見た図)に示すように、上下方向に延びた基部54と、基部54から略水平方向に延びた複数の把持アーム部55とによって構成されている。受取部50は、テイクアップ部材46によって片面が吸引保持された状態で搬送されたラベルLを、受渡位置K2において、図6に示すように、把持アーム55部がテイクアップ部材46のアーム部49と互いに離間しつつ交互に組み合わされる状態となりながら、ラベルLを把持することにより受け取る。受取部50によって開口されたラベルLは、図1に示すラベル装着位置K3において、ラベル嵌挿部によってボトルBに対して上方から嵌挿されるようになっている。
【0059】
図7は、ラベル装着システムの電気的構成を示すブロック図である。このラベル装着システムは、上位制御装置60及び制御装置61を備えており、上位制御装置60には、制御装置61が接続され、上位制御装置60及び制御装置61の間では、ラベル装着動作に関するデータ及び制御信号等が互いに入出力される。
【0060】
上位制御装置60は、このラベル装着システムを統括的に制御する装置である。上位制御装置60には、ラベル装着装置2の主軸16を回転させるための主軸モータ62を駆動するインバータ63が接続されている。上位制御装置60は、主軸モータ62を回転駆動させるための制御信号をインバータ63に出力すると、インバータ63から主軸モータ62に対して駆動信号が出力され、これにより、主軸モータ62が回転駆動され、主軸16及びスクリュー12が回転される。
【0061】
また、上位制御装置60には、ボトル供給装置1のコンベア11を動作させるための搬送モータ64を駆動するインバータ65が接続されている。上位制御装置60は、コンベア11を動作させるための制御信号をインバータ65に出力すると、インバータ65から搬送モータ64に対して駆動信号が出力され、これにより、搬送モータ64が回転駆動され、コンベア11がラベル装着装置2に向けてボトルBを搬送する。
【0062】
上位制御装置60には、ボトル搬送装置7のコンベア20を動作させるための搬送モータ66を駆動するインバータ67が接続されている。上位制御装置60は、コンベア20を動作させるための制御信号をインバータ67に出力すると、インバータ67から搬送モータ64に対して駆動信号が出力され、これにより、搬送モータ66が回転駆動され、コンベア20がボトルBを加熱装置に向けて搬送する。
【0063】
上位制御装置60は、主軸モータ62、搬送モータ64,66の回転速度を変化させることが可能とされ、これらの回転速度が変化されることにより、ボトルBの供給速度を変化させることができる。なお、ラベル受渡装置6の回転軸47は、主軸モータ62によって回転される主軸16と連動して回転されるため、上位制御装置60によって主軸16の回転速度が変化すると、それに同期して回転軸47の回転速度も変化する。
【0064】
制御装置61は、図示しないマイクロコンピュータを備えており、上位制御装置60からの指令及び予め記憶された動作プログラムに基づいて、ラベル基材搬送装置3の送りローラ23、ラベル生成装置4の回転刃28、及びラベル搬送装置5のフィードベルト32の各動作を制御するものである。制御装置61には、各種のデータを記憶するための図示しないメモリが備えられている。
【0065】
制御装置61には、回転軸47に接続されたパルスエンコーダ70が接続されており、パルスエンコーダ70の検出信号を入力することにより、ラベル受渡装置6のテイクアップ部材46の回転速度を常時把握している。制御装置61には、バリカム101が接続されており、必要に応じてバリカム101からの出力信号を入力する。
【0066】
制御装置61には、送りローラ23を回転駆動するための送りモータ68を制御するサーボアンプ69が接続されている。制御装置61は、送りローラ23を回転動作させるための制御信号をサーボアンプ69に出力すると、サーボアンプ69から送りモータ68に対して駆動信号が出力され、これにより、送りモータ68が回転駆動され、送りローラ23が回転する。また、制御装置61には、送りモータ68に取り付けられた図示しないエンコーダの検出信号がサーボアンプ69を介して入力される。
【0067】
制御装置61には、回転刃28を回転駆動するための回転刃モータ71を制御するサーボアンプ72が接続されている。制御装置61は、回転刃28を回転動作させるための制御信号をサーボアンプ72に出力すると、サーボアンプ72から回転刃モータ71に対して駆動信号が出力され、これにより、回転刃モータ71が回転駆動され、回転刃28が回転する。また、制御装置61には、回転刃モータ71に取り付けられた図示しないエンコーダの検出信号がサーボアンプ72を介して入力される。
【0068】
制御装置61には、フィードベルト32が掛け渡されたプーリ31を回転駆動するためのフィードモータ73を制御するサーボアンプ74が接続されている。制御装置61は、プーリ31を回転動作させるための制御信号をサーボアンプ74に出力すると、サーボアンプ74からフィードモータ73に対して駆動信号が出力され、これにより、フィードモータ73が回転駆動され、プーリ31が回転してフィードベルト32が循環移動される。また、制御装置61には、フィードモータ73に取り付けられたパルスエンコーダ76が接続されており、パルスエンコーダ76の検出信号がサーボアンプ74を介して入力される。
【0069】
本実施形態における制御装置61は、ラベル搬送装置5によってラベルLがラベル受渡位置K6に搬送されるタイミングと、テイクアップ部材46によってラベルLがラベル受渡位置K6で受け取られるタイミングとがずれている場合に(図17(b),(c) 参照)、後述する操作表示装置75を用いた作業者による入力操作に基づいて、回転刃28によるラベル基材Sを切断するタイミングの補正値を生成し、その補正値に基づいて上記タイミングのずれを補正して、ラベルLが正規のタイミングでテイクアップ部材46に受け取られるようにしている。この制御の詳細については、後述する。
【0070】
制御装置61には、作業者がラベル装着動作に関する各種の設定を行ったり、ラベル装着動作の状態を表示したりするための操作表示装置75が接続されている。操作表示装置75は、操作表示画面となる部分がいわゆるタッチパネルと、そのタッチパネルの背面に設けられた表示部とによって構成されており(いずれも図示せず)、例えば作業者がタッチパネルを通じて所定の操作を行うと、それに応じた操作信号が制御装置61に出力される。また、操作表示装置75には、制御装置61からの表示データが入力され、表示部にその表示データに応じた表示内容が表示される。
【0071】
本実施形態では、ラベル搬送装置5によってラベルLがラベル受渡位置K6に搬送されるタイミングと、テイクアップ部材46によってラベルLがラベル受渡位置K6で受け取られるタイミングとがずれている場合、この操作表示装置75を用いた作業者による操作入力によって上記ずれの補正が行い得るようになっている。
【0072】
図8は、操作表示装置75の表示部に表示される画面の一例を示す図である。この操作表示装置75では、システム停止中において、ラベルLのラベル受渡位置K6における搬送タイミングのずれを修正するための入力操作が可能であるとともに、システム稼動中においても、上記入力操作が可能であるとされている。
【0073】
操作表示装置75の表示画面には、図8に示すように、システム停止中に、ラベルLのラベル受渡位置K6における搬送タイミングのずれを修正するために、その修正値を表示する修正値表示部75a(デフォルト値として例えば10mmが予め設定されている。)と、その修正値表示部75aに表示された修正値を入力確定するための入力確定スイッチ75bと、修正値表示部75aに表示された修正値をデフォルト値に戻すための変更取消スイッチ75cと、各種の機能を選択するための機能選択スイッチ75dと、背景技術の欄で説明したバリカム101の機能を有効にするためのバリカム機能スイッチ75eとが設けられている。
【0074】
なお、修正値表示部75aに表示される寸法は、例えば図17(b) ,(c) に示したように、ラベル受渡位置K6においてラベルLが下方又は上方にずれていた場合、そのずれを基準位置に戻すために、作業者が修正入力する寸法のことである。
【0075】
システム停止中において、作業者は、修正値表示部75aに表示されたデフォルト値を任意の値に変更し、入力確定スイッチ75bを押下することにより、ラベルLのラベル受渡位置K6における搬送タイミングのずれを補正することができる。ここで、図9に示すように、フィードベルト32上では、ラベルLが複数枚搬送されるが、ラベルLと次のラベルL′とのピッチ(以下「FBピッチ」という。)の長さDは、例えば255mmとされている。そのため、修正値表示部75aでは、FBピッチの長さDの中心を基準にして±127.5mmの範囲で設定修正入力が可能とされている。
【0076】
また、操作表示装置75の表示画面には、図8に示すように、システム稼動中に、ラベルLのラベル受渡位置K6におけるずれを修正するための上スイッチ75f及び下スイッチ75gがそれぞれ設けられている。
【0077】
システム稼動中において、作業者が上スイッチ75fを一度押下することにより、所定長さ分(例えば0.2mm)ラベルLが上方向にずれ、ラベルLのラベル受渡位置K6における搬送タイミングのずれを補正することができる。また、作業者が下スイッチ75gを一度押下することにより、所定長さ分(例えば0.2mm)ラベルLが下方向にずれ、ラベルLのラベル受渡位置K6における搬送タイミングのずれを補正することができる。なお、上記所定長さは、上記した値(0.2mm)に限るものではない。
【0078】
なお、上スイッチ75f又は下スイッチ75gが押下されることにより修正される寸法は、例えば図17(b) ,(c) に示したように、ラベル受渡位置K6においてラベルLが下方又は上方にずれていた場合、そのずれを基準位置に戻すための寸法のことである。
【0079】
図7に戻り、制御装置61には、フィードベルト32にラベルLを吸引保持させるための吸引装置77が接続されている。吸引装置77は、制御装置61からの制御信号によって制御される。
【0080】
制御装置61には、テイクアップ部材46がラベルLを吸引するための吸引装置78が接続されている。吸引装置78は、制御装置61からの制御信号によって制御される。
【0081】
次に、上記構成における作用を、図10を参照して説明する。図10は、制御装置61の制御動作を示すフローチャートである。
【0082】
このラベル装着システムでは、上記したように、テイクアップ部材46によるラベルLの受け取りタイミングのずれを修正する際、システム停止中において修正することができる場合と、システム稼動中において修正することができる場合とが設けられている。
【0083】
まず、システム停止中において、テイクアップ部材46によるラベルLの受け取りタイミングを修正するときの動作について説明する。ここで、システム停止中とは、長尺状のラベル基材Sをこのラベル装着システムにセットするときのことをいうとともに、システム稼動中においてその稼動を一旦停止し、その停止状態で、テイクアップ部材46によるラベルLの受け取りタイミングを修正するときのことをも含むものとする。
【0084】
このラベル装着システムの運転が開始されるとき、作業者はまず仮運転を行い、ラベル搬送装置5によってラベルLがラベル受渡位置K6に搬送されるタイミングと、テイクアップ部材46によってラベルLがラベル受渡位置K6で受け取られるタイミングとのずれが生じているか否かをラベル受渡位置K6において確認する。
【0085】
例えばテイクアップ部材46によってラベル受渡位置K6において受け渡されるときのラベルLが10mmほど下方にずれていたことが確認された場合(図17(b) 参照)、作業者は、上記ずれを修正するために、テイクアップ部材46による受け取り時に10mmほどラベルLが上方に位置するように設定表示装置75の修正値表示部75aを用いて修正値を設定入力する。具体的には、修正値表示部75aに修正値として+10mm(正の値)を入力する。
【0086】
制御装置61は、作業者によって修正値表示部75aから修正値が入力されるか否かを監視しており(S1)、修正値が入力されたと判別した場合(S1:YES)、入力された修正値に基づいてラベル生成装置4においてラベル基材Sを切断するタイミングの補正量を算出する(S2)。具体的には、制御装置61は、以下に記載する演算を行う。
【0087】
フィードベルト32上においてFBピッチD分ラベルLが移動するとき、フィードモータ73は例えば3回転する。フィードモータ73の1回転当たりに、フィードモータ73に接続されたパルスエンコーダ76から制御装置61に出力されるパルス数をN(例えば8192パルス)とすると、FBピッチの1ピッチ当たりに出力されるパルス数は、3×N(約24576パルス)となる。
【0088】
作業者により、修正値が例えば10mm上方に位置するように設定入力されたとすれば、この設定入力された修正値におけるパルス数Xは、FBピッチの長さDが例えば255mmとすると、24576パルス×10mm/255mmにより求められる。このパルス数Xが、ラベル基材Sを切断するタイミングの補正量となる。
【0089】
制御装置61は、このフィードモータ73のパルスエンコーダ76からの出力パルスのうち、回転刃28によるラベル基材Sの切断するタイミングとしての基準パルスを予め設定している。
【0090】
制御装置61は、システムの稼動が開始された場合、修正値が正の値であるため(S3:YES)、図11(a) ,(b) に示すように、現状の切断タイミングとして設定されている基準パルスに対して、補正量としてのパルス数Xを加算し(S4)、加算することによって求められたパルスPaを切断タイミングのパルスとして新たに設定する。すなわち、制御装置61は、切断タイミングとして新たに設定されたパルスPaが出力されるタイミングで回転刃28によってラベル基材Sが切断されるように、回転刃モータ71の回転を遅らせる(S5)。
【0091】
一方、例えばテイクアップ部材46によってラベル受渡位置K6において受け渡されるときのラベルLが10mmほど上方にずれていたことが確認された場合(図17(c) 参照)、作業者は、上記ずれを修正するために、テイクアップ部材46による受け取り時に10mmほどラベルLが下方に位置するように修正値表示部75aを介して修正値を設定入力する。具体的には、修正値表示部75aに修正値として−10mm(負の値)を入力する。
【0092】
制御装置61は、作業者による修正値の設定により上記演算方法と同様の方法で補正量としてのパルス数Xを演算する。この場合、修正値が負の値であるため(S3:NO)、図11(a) ,(c) に示すように、現状の切断タイミングとして設定されている基準パルスに対して、補正量としてのパルス数Xを減算し(S6)、減算することによって求められたパルスPbを切断タイミングのパルスとして新たに設定する。
【0093】
ここで、補正量が負の値となるときには、切断タイミングを進めて回転刃28によってラベル基材Sを切断させるのであるが、回転刃モータ71を通常の回転速度より早めることになるので、進められた切断タイミングの分だけ一気に回転速度を速めるのではなく、例えば3段階に分けて切断タイミングを進めるようにする。
【0094】
具体的には、回転刃28の1回転目で目標とする切断タイミングの1/3のパルス数だけ回転モータ71の回転速度を速めるようにし、回転刃28の2回転目で目標とする切断タイミングの2/3のパルス数だけ回転モータ71の回転速度を速めるようにし、回転刃28の3回転目で目標とする切断タイミングの残りの1/3のパルス数分、回転モータ71の回転速度を早めるようにする。このようにすれば、回転モータ71に過度の負担をかけずに、ラベルLを正規のラベル受渡位置K6に修正することができる。なお、切断タイミングを段階的に進める割合は、上記1/3に限るものではない。
【0095】
このように、操作表示装置75から入力される、フィードベルト32によって各ラベルLが本来のラベル受渡位置K6に搬送されるタイミングと、テイクアップ部材46によってラベル受渡位置K6におけるラベルLの受け取りタイミングとのずれを補正するための情報として、操作表示装置75から設定入力された情報に基づいて、ラベル生成装置4におけるラベル基材Sを切断するタイミングの補正量(パルス数X)を演算により求め、この補正量を本来のラベル基材Sを切断するタイミングの基準パルスに加算又は減算して、切断すべきタイミングのパルスPa,Pbを決定することにより、切断タイミングを補正することができる。
【0096】
したがって、各ラベルLは、正規のテイクアップ位置でテイクアップ部材46に受け渡されることになり、テイクアップ部材46によってラベル装着装置2に対して受け渡される。そのため、ラベルLをボトルBの正規の位置に装着することができ、ラベル位置のずれたボトルBを生成するおそれを抑制することができる。
【0097】
システム停止中においては、操作表示装置75を用いて直接的に修正値を設定入力することができる結果、比較的大きな値でも一度に設定入力することができ、例えば段階的に操作入力して目標となる修正値に近づけていく方法に比べ、容易な労力で設定入力することができる。
【0098】
また、従来では、背景技術の欄で説明したように、バリカム101によってずれ量の補正を行っていたが、上記実施形態によればバリカム101による設定入力が不要となるため、バリカム101による設定入力の手間が格段に省かれることになり、作業者の労力を大幅に削減することができる。
【0099】
次に、システム稼動中において、テイクアップ部材46によるラベルLの受け取りタイミングを修正するときの動作について説明する。システム停止中において直接的に修正値を入力するようにすると、作業者の設定ミス等により比較的大きな修正値が入力された場合、ラベルLの詰まりやラベルLの損傷が生じるときがあり、このような不具合を回避するため、システム稼動中においては、修正値として微小値を入力するようにして、序々にずれ量を補正するようにしている。
【0100】
具体的には、例えばテイクアップ部材46によってラベル受渡位置K6において受け渡されるときのラベルLが下方にずれていたことが確認された場合(図17(b) 参照)、作業者は、操作表示装置75を介して上記ずれを修正するために、上スイッチ75fを押下する。
【0101】
制御装置61は、図10のフローチャートに示す動作と同様の動作を行う。すなわち、制御装置61は、作業者によって操作表示装置75から修正値が入力されたと判別した場合(S1:YES)、入力された修正値に基づいてラベル生成装置4においてラベル基材Sを切断するタイミングの補正量を算出する(S2)。
【0102】
ここで、上スイッチ75fが一度だけ設定入力操作されたとすると、上スイッチ75fは例えば+0.2mmだけ修正するためのものであることが予め定められているため、この設定入力された修正値(0.2mm)におけるパルス数Xは、24576パルス×0.2mm/255mmにより求められる。このパルス数Xが、ラベル基材Sを切断するタイミングの補正量となる。
【0103】
制御装置61は、補正量が正の値であるため(S3:YES)、図11(a) ,(b) に示したように、現状の切断タイミングとして設定されている基準パルスに対して、補正量としてのパルス数Xを加算し(S4)、加算されたパルスを切断タイミングのパルスとして新たに設定する。すなわち、制御装置61は、切断タイミングとして新たに設定されたパルスPaが出力されるタイミングで回転刃28によってラベル基材Sが切断されるように、回転刃モータ71の回転を遅らせる(S5)。
【0104】
この場合、上スイッチ75fの一度だけの押下に基づく補正量を加算しても、まだずれが生じる場合には、再度、操作表示装置75の上スイッチ75fを押下すればよい。
【0105】
一方、例えばテイクアップ部材46によってラベル受渡位置K6において受け渡されるときのラベルLが上方にずれていたことが確認された場合(図17(c) 参照)、作業者は、操作表示装置75を介して上記ずれを修正するために、下スイッチ75gを押下する。下スイッチ75gは、例えば−0.2mmだけ修正するためのものであることが予め定められている。
【0106】
制御装置61は、作業者による修正値の設定により上記演算方法と同様の方法で補正量としてのパルス数Xを演算する。この場合、補正量が負の値となるため(S3:NO)、図11(a) ,(c) に示したように、現状の切断タイミングとして設定されている基準パルスに対して、補正量としてのパルス数Xを減算し(S6)、減算することにより求められたパルスを切断タイミングのパルスとして新たに設定する。すなわち、制御装置61は、切断タイミングとして新たに設定されたパルスが出力されるタイミングで回転刃28によってラベル基材Sが切断されるように、回転刃モータ71の回転を進める。なお、システム稼動中においては、設定入力され補正される補正量が微小であるため、システム停止中のように(図10のステップS7のように)、切断タイミングを段階的に進めて切断するといった制御は行わない。
【0107】
このように、システム稼動中においては、作業者が微小な修正値を設定入力することにより、ラベル受渡位置K6におけるラベルLの搬送タイミングのずれを補正可能とされている。したがって、上記ずれを修正する場合に、その都度、システムを停止させる必要がないため、生産性の向上に寄与することができる。
【0108】
<第2実施形態>
上記第1実施形態では、ラベル受渡位置K6におけるテイクアップ部材46によるラベルLの受け取りタイミングがずれている場合、作業者が操作入力することによる入力情報によってずれ量が補正されることについて説明したが、この第2実施形態では、システム稼動中にボトル供給装置1によるボトルBの供給速度に変化があると、ラベルLのラベル受渡位置K6におけるテイクアップ部材46の受け取りタイミングがずれる場合があり、そのような場合に自動で入力情報を生成し、ずれ量を補正するようにしている。
【0109】
すなわち、テイクアップ部材46は、回転軸47によって回転駆動されるが、回転軸47は主軸16とギアによって連結されており、主軸16の回転速度が変化すると、回転軸47の回転速度も変化するようになっている。ここで、ボトル供給装置1のボトル供給路にボトルBが溜まり出すと、上位制御装置60は、主軸16の回転速度を上げ、すなわち、ボトルBの供給速度を上げてボトルBがボトル供給路に滞留しないようにしている。主軸16の回転速度を上げると、回転軸47の回転速度が上がり、ラベル受渡位置K6におけるテイクアップ部材46によるラベルLの受け取りタイミングが早くなり、図17(c) に示したように、ラベル受渡位置K6においてラベルLが上方にずれるようになる。
【0110】
すなわち、ラベル受渡位置K6におけるテイクアップ部材46のラベルLに対するずれ量は、図12に示すように、主軸16の回転速度、つまりボトルBの供給速度が早くなるほどほぼ比例的に大きくなる。そこで、この第2実施形態では、ボトルBの供給速度を入力情報として入力し、それに応じて、ラベル受渡位置K6におけるずれ量を補正するようにしている。
【0111】
図13は、第2実施形態に係るラベル装着システムの電気的構成を示すブロック図である。同図によると、上位制御装置61には、複数のボトル検出センサ80a,80b,80c(これらを総称するときは、「ボトル検出センサ80」という。)が接続されている。
【0112】
各ボトル検出センサ80a,80b,80cは、ボトル供給装置1のボトル供給路の近傍に設けられ、ボトル供給装置1によって供給されるボトルBの供給量を検出するためのものである。各ボトル検出センサ80a,80b,80cは、同様の構成とされ、ボトル供給装置1のボトル供給路に供給されるボトルBを光学的に検出するものである。
【0113】
ボトル検出センサ80a,80b,80cは、ボトル供給装置1のボトル供給路において上流から下流に向けてある所定の間隔を隔てて並設されている。これらのボトル検出センサ80a,80b,80cによってボトル供給路におけるボトルBの概略の滞留量が検出され、上位制御装置61は、そのボトルBの滞留量に基づいて主軸16の回転速度を調整するようにしている。
【0114】
すなわち、上位制御装置61は、例えば3つのボトル検出センサ80が所定の期間においてボトルBを同時に検出した場合には、ボトル供給路におけるボトルBの滞留量が多いと判別する。上位制御装置61は、例えば3つのボトル検出センサ80のうち2つのボトル検出センサ80が所定の期間においてボトルBを検出した場合には、ボトル供給路におけるボトルBの滞留量が中程度と判別する。また、上位制御装置61は、例えば3つのボトル検出センサ80のうち1つのボトル検出センサ80のみが所定の期間においてボトルBを検出した場合には、ボトル供給路におけるボトルBの滞留量が少ないと判別する。
【0115】
上位制御装置61は、これらのボトル検出センサ80からの検出出力に基づいてボトルBの滞留量が多いと判別したときには、主軸16の回転速度、すなわちボトルBの供給速度を高速にしてボトルBがボトル供給装置1のボトル供給路をスムーズに流れるようにする。また、ボトルBの滞留量が中程度と判別したときには、ボトルBの供給速度を中速にする。さらに、ボトルBの滞留量が少ないと判別したときには、ボトルBの供給速度を低速にする。なお、ボトルBの供給速度は、高速、中速及び低速の3段階に分けることに限らず、これ以上の段階に分けてもよい。
【0116】
次に、第2実施形態の構成における作用を、図14を参照して説明する。図14は、制御装置61の制御動作を示すフローチャートである。
【0117】
制御装置61は、上位制御装置60からボトルBの供給速度を入力情報として受け取っており、ボトルBの供給速度が変化するか否かを常時監視している(S11)。制御装置61では、上位制御装置60からの入力情報に基づいて、ボトルBの供給速度が変化されたと判別すると(S11:YES)、変化された供給速度に応じた補正量を取得する(S12)。
【0118】
ここで、図示しないメモリには、ボトルBの供給速度と、ラベル受渡位置K6におけるテイクアップ部材46のラベルLに対するずれ量に対する補正量との関係がテーブルの形で予め記憶されている。この場合、補正量は、第1実施形態で示した演算方法によって予め演算された値が記憶されている。
【0119】
制御装置61は、メモリに記憶されたテーブルに基づいて、ボトルBの供給速度に応じた補正量を取得する。この場合、補正量は必ず負の値となるため、現状の切断タイミングとして設定されている基準パルスに対して、補正量としてのパルス数Xを減算し(S13)、減算されたパルスを切断タイミングのパルスとして新たに設定する。そして、制御装置61は、切断タイミングとして新たに設定されたパルスが出力されるタイミングで回転刃28によってラベル基材Sが切断されるように、回転刃モータ71の回転を進める(S14)。
【0120】
なお、テーブルの形で記憶される、ボトルBの供給速度と補正量との関係は、ラベルLの種類に応じて複数記憶されていてもよい。すなわち、図15に示すように、ラベルLは、その大きさや長さ等によって種類の異なるラベルLa,Lb,Lcがあり、各ラベルLa,Lb,Lcに応じてボトルBの供給速度とずれ量との比例関係が異なる。このような場合、各ラベルLa,Lb,LcごとにボトルBの供給速度に応じた補正量が記憶され、制御装置61は、各ラベルLa,Lb,Lcに応じた補正量を取得する。
【0121】
また、ボトルBの供給速度は、上記したように、高速、中速及び低速の3段階に分けて補正量を取得することに代えて、ボトルBの実際の供給速度の値に応じた補正量を取得するようにしてもよい。
【0122】
もちろん、この発明の範囲は上述した実施の形態に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0123】
【図1】本願発明の第1実施形態に係るラベル装着システムの概略構成を示す図である。
【図2】ラベル基材搬送装置、ラベル生成装置、及びラベル搬送装置の構成を示す図である。
【図3】フィードベルトの要部構成図である。
【図4】テイクアップの構成を示し、(a) はテイクアップの側面図、(b) はテイクアップがラベルを吸着した状態を示す斜視図である。
【図5】ラベル装着装置の受取部の構成を示し、(a) はラベルを受取部の把持部が把持した状態を示す図、(b) はシート状のラベルを筒状に開口した状態を示す図である。
【図6】テイクアップが把持部にラベルを受け渡すときの状態を示す図である。
【図7】第1実施形態に係るラベル装着システムの電気的構成を示す図である。
【図8】操作表示装置の表示部に表示される画面の一例を示す図である。
【図9】フィードベルト(FB)ピッチを説明するための図である。
【図10】第1実施形態に係る制御装置の制御動作を示すフローチャートである。
【図11】基準パルスと、補正量を加算した場合、補正量を減算した場合
【図12】ラベル受渡位置におけるテイクアップ部材のラベルに対するずれ量と、ボトルの供給速度との関係を示す図である。
【図13】第2実施形態に係るラベル装着システムの電気的構成を示す図である。
【図14】第2実施形態に係る制御装置の制御動作を示すフローチャートである。
【図15】ラベルの種類ごとの、ラベル受渡位置におけるテイクアップ部材のラベルに対するずれ量と、ボトルの供給速度との関係を示す図である。
【図16】従来のラベル装着システムの概略図である。
【図17】ラベル受渡位置におけるテイクアップ部材とラベルとの状態を示す図であり、(a) はテイクアップ部材によるラベルLの受け取りタイミングが正常の場合、(b) はテイクアップ部材によるラベルLの受け取りタイミングが遅い場合、(c) はテイクアップ部材によるラベルLの受け取りタイミングが早い場合を示す。
【図18】従来のラベル装着システムの主要機器の接続構成を概略的に表した図である。
【図19】従来のラベル装着システムにおけるパルスエンコーダの出力とバリカムの出力との関係を示す図である。
【符号の説明】
【0124】
1 ボトル供給装置
2 ラベル装着装置
3 ラベル基材搬送装置
4 ラベル生成装置
5 ラベル搬送装置
6 ラベル受渡装置
7 ボトル搬送装置
23 送りローラ
28 回転刃
31 プーリ
32 フィードベルト
46 テイクアップ部材
60 上位制御装置
61 制御装置
68 送りモータ
71 回転刃モータ
73 フィードモータ
75 操作表示装置
76 パルスエンコーダ
80 ボトル検出センサ
B ボトル
K2 ラベル装着開始位置
K6 ラベル受渡位置
L ラベル
S ラベル基材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の間隔で配列された複数の被装着部材を順次所定のラベル装着開始位置に供給する被装着部材供給手段と、
複数のラベルが一列に配列されたラベル基材を搬送するラベル基材搬送手段と、
前記ラベル基材搬送手段によって搬送されたラベル基材を、前記複数の被装着部材がそれぞれ前記ラベル装着開始位置に供給されるタイミングを基準にして、予め設定された所定の切断タイミングで繰り返し切断することにより各被装着部材に対するラベルを生成するラベル生成手段と、
前記ラベル生成手段によって生成された各ラベルを吸着して下流の所定位置に搬送するラベル搬送手段と、
前記被装着部材供給手段により各被装着部材が前記ラベル装着開始位置に供給されるタイミングに同期して前記ラベル搬送手段によって搬送された各ラベルを前記所定位置で受け取り、前記ラベル装着開始位置に順次搬送するラベル受取手段と、
前記ラベル装着開始位置で前記ラベル受取手段によって搬送された各ラベルを受け取り、前記被装着部材供給手段により当該ラベル装着開始位置に順次供給される被装着部材に対して装着処理を行うラベル装着手段と、
を備えたラベル装着システムにおいて、
前記各ラベルの前記所定位置に搬送されるタイミングと前記受取手段の前記所定位置におけるラベルの受取タイミングとのずれを補正するための所定の情報を入力する情報入力手段と、
前記情報入力手段によって入力された情報に基づいて、前記切断タイミングの補正量を生成する補正量生成手段と、
前記補正量生成手段により生成された補正量を加算若しくは減算することにより前記所定の切断タイミングを補正する切断タイミング補正手段と、を備えたことを特徴とする、ラベル装着システム。
【請求項2】
前記情報入力手段は、
ユーザの操作によって所定の情報が入力される操作手段である、請求項1に記載のラベル装着システム。
【請求項3】
前記操作手段によって入力される所定の情報は、前記ラベル受取手段がラベルを受け取るタイミングにおける前記ラベルの前記所定位置に対する位置ずれ量である、請求項2に記載のラベル装着システム。
【請求項4】
前記情報入力手段は、
前記被装着部材供給手段による前記ラベル装着開始位置への被装着部材の供給速度を検出する被装着部材供給速度検出手段と、前記被装着部材供給速度検出手段によって検出された被装着部材の供給速度を前記タイミングのずれを補正するための情報として前記補正量生成手段に入力する入力手段とからなる、請求項1に記載のラベル装着システム。
【請求項5】
前記補正量生成手段は、
予め設定された前記被装着部材の供給速度を前記切断タイミングの補正量に変換するテーブルを記憶した記憶手段を有し、
前記入力手段から入力される前記被装着部材の供給速度と前記テーブルとを用いて前記切断タイミングの補正量を生成する、請求項4に記載のラベル装着システム。
【請求項6】
前記記憶手段には、前記被装着部材の供給速度を前記切断タイミングの補正量に変換する特性が前記ラベルの大きさによって異なる複数のテーブルが記憶され、
前記補正量生成手段は、
ラベルの大きさに応じて当該ラベルに対応する前記テーブルを用いることにより前記切断タイミングの補正量を変化させる、請求項5に記載のラベル装着システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2007−8522(P2007−8522A)
【公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−191186(P2005−191186)
【出願日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【出願人】(000238005)株式会社フジシールインターナショナル (641)
【Fターム(参考)】