説明

リアクタ混合

気体、固体、または液体などの不混和性の物質を、液体サンプルのミキサとして反応サイト容器内に含ませることができる。容器内でのミキサの移動が、細胞または他の種の浮遊または再浮遊を助けることができる。また、ミキサの移動によって、細胞の活動に影響を及ぼすことができるせん断力を生み出すことができる。いくつかの実施形態においては、容器の運動によってミキサの移動がもたらされる。容器を、さまざまなミキサ移動経路を達成すべく、種々の向きで回転装置に取り付けることができる。また、回転速度ならびに/あるいはミキサおよび液体サンプルの相対密度を変えることによって、ミキサ移動経路を変化させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本願は、米国特許法の下で2004年6月7日に出願された、発明の名称「Reactor Mixing」の、米国仮出願第60/577,986号(その全内容が本明細書中に参考として援用される)に対する優先権を主張する。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、一般的には、化学、生物学、および/または、生化学のリアクタ・チップおよび/またはマイクロリアクタ・システムなどの反応システムに関する。
【背景技術】
【0003】
(関連技術の説明)
化学反応および/または生化学反応による生成物の生成のため、種々さまざまな反応システムが知られている。触媒を含む化学プラント、生化学発酵層、医薬品製造プラント、および他の系のホストが、周知である。生化学的処理には、対象とする物質を生成するための生きた微生物(例えば、細胞)の使用が含まれうる。
【0004】
細胞は、さまざまな理由によって培養される。細胞は、それらが生み出すたんぱく質または他の価値ある物質を目的として培養されるようになってきている。多くの細胞は、管理された環境などの特定の条件を必要とする。栄養素の存在、酸素および/または二酸化炭素などの代謝ガス、湿度、ならびに温度などといった他の要因が、細胞の成長に影響を及ぼしうる。細胞は、成長に時間を必要とし、そのあいだ好ましい条件を維持しなければならない。特定の細菌細胞などのいくつかの場合には、細胞の培養を、わずかに24時間で成功裏に実行できる。特定の哺乳類の細胞などの他の場合には、培養の成功に約30日以上を必要とすることもある。
【0005】
典型的には、細胞の培養は、細胞の成長に適しており、必要な栄養素を含んでいる培地において実行される。細胞は、一般的にはインキュベータなどの環境条件の制御が可能な場所にて培養される。インキュベータのサイズは、伝統的には、少数の培養のための小型のインキュベータ(例えば、約1立方フィート)から、所望の環境条件を注意深く維持することができる1つ以上の部屋全体までの範囲にわたる。
【0006】
2001年9月20日にWO01/68257(特許文献1)として公開され、本明細書中に参考として援用される、「Microreactors」という名称の国際特許出願第PCT/US01/07679号に記載されているように、細胞は、とりわけ多数の培養を並行して行うことができるよう、きわめて小規模(すなわち、数ミリリットル程度、あるいはそれ未満)でも培養されている。
【0007】
細胞の培養および他の分野において、重要かつ価値ある進歩がなされてきているが、さらなる改善が有用であると考えられる。
【特許文献1】国際公開第01/68257号パンフレット
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
(発明の要旨)
共有にかかる以下の出願はそれぞれ、関連する主題に関するものであり、かつ/または本発明の実施に有用であるか、または有用である可能性のある方法および/またはデバイスおよび/または材料を開示しているが、これらは、本明細書中に参考として援用される:Rodgersらによる「System and Method for Process Automation」という名称の2003年6月5日付の米国特許出願第10/457,017号、2004年3月25日に第2004/0058437号として公開されたRodgersらによる「Materials and Reactor Systems having Humidity and Gas Control」という名称の2003年6月5日付の米国特許出願第10/457,049号、2004年3月25日に第2004/0058407号として公開されたMillerらによる「Reactor Systems Having a Light−Interacting Component」という名称の2003年6月5日付の米国特許出願第10/457,015号、Zarurらによる「Apparatus and Method for Manipulating Substrates」という名称の2003年6月5日付の米国特許出願第10/456,929号、2004年7月8日に第2004/0132166号として公開されたMillerらによる「Determination and/or Control of Reactor Environmental Conditions」という名称の2003年9月16日付の米国特許出願第10/664,046号、2005年2月3日に第2005/0026134号として公開されたMillerらによる「Systems and Methods for Control of pH and Other Reactor Environmental Conditions」という名称の2003年9月16日付の米国特許出願第10/664,068号、Rodgersらによる「Microreactor Architecture and Methods」という名称の2003年9月16日付の米国特許出願第10/664,067号、およびRodgersらによる「Control of Reactor Environmental Conditions」という名称の2004年6月7日付の米国特許仮出願第60/577,985号である。
【0009】
本発明は、一般的には、化学、生物学、および/または生化学のリアクタ・チップおよび/またはマイクロリアクタ・システムなどの反応システムに関する。本発明の主題は、いくつかの場合には、相互に関係する製品、特定の課題に対する解決策の選択肢、ならびに/あるいは1つ以上のシステムおよび/または物品の複数の異なる使用を含む。
【0010】
本発明の一実施形態によれば、或る方法が、約2mL未満の体積と検出領域とを有している反応サイト容器(reaction site container)へと、液体サンプルを導入することを含んでいる。またこの方法は、液体を混合するため、容器内で自由に可動であって検出領域へと移動することができるミキサを、液体サンプル内で移動させることを含んでいる。さらにこの方法は、ミキサを検出領域の外へと移動させること、および検出領域に存在する液体の特性を検出することを含んでいる。
【0011】
いくつかの実施形態においては、反応サイト容器を、少なくとも1つの生きている細胞を維持するように構成および配置することができる。いくつかの実施形態においては、気体を通すが液体の蒸気を通さない第1の膜で、容器の第1の壁を定めることができる。
【0012】
本発明の他の実施形態によれば、或る装置が、反応サイト容器を有する化学、生物学、または生化学のリアクタ・チップを備えており、前記容器が、約2mL未満の体積を有し、検出領域を有している。さらにリアクタ・チップは、前記容器内の或る体積の液体サンプル、液体サンプルを混合するため少なくとも1つの容器の向きにおいて前記容器内で自由に可動であるミキサ、および前記容器内において検出領域内のミキサの存在を制限するように構成および配置されている障壁を備えている。
【0013】
いくつかの実施形態においては、チップが、少なくとも1つの生きている細胞を維持することができる。いくつかの実施形態においては、少なくとも1つの生きている細胞が、哺乳類の細胞である。随意により、特定の実施形態においては、リアクタ・チップが、容器の第1の壁を定める気体を通すが液体の蒸気は通さない第1の膜をさらに備えている。
【0014】
本発明の他の実施形態によれば、或る方法が、約2mL未満の体積を有し、検出領域を含んでおり、さらに内部に障壁を備えている反応サイト容器へと、液体サンプルを導入することを含んでいる。さらにこの方法は、液体を混合すべく検出領域内でミキサを移動させる第1の向きに容器を向けること、ミキサを検出領域の外へと移動させる第2の向きに容器を向けること、ミキサの検出領域への移動が前記障壁によって妨げられる検出用の向きへと容器を向けること、および検出領域に存在する液体の特性を検出することを含んでいる。
【0015】
本発明の他の利点および新規な特徴は、本発明の種々の非限定的な実施形態についての以下の詳細な説明を、添付の図面とともに検討することによって、明らかになるであろう。本明細書と、参考として援用される文献とが、対立および/または矛盾する開示を含んでいる場合には、本明細書が優先する。参考として援用される2つ(あるいは、それ以上)の出願が、互いに対立および/または矛盾する開示を含んでいる場合には、後に出願された方の出願が優先する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
(詳細な説明)
本発明は、一般的には、化学、生物学、および/または生化学のリアクタ・チップ、および/またはマイクロリアクタ・システムなどの反応システム、ならびにそのような装置の構成および使用のためのシステムおよび方法に関する。本発明の一態様においては、液体サンプルを含んでいるチップ、リアクタ、または反応システムを、気泡、ガラスビーズ、または液体サンプルに対して不混和性である液体などのミキサを用いて混合するために構成することができる。本発明は、例えば所望される場合に、ミキサが効果的に混合を行うことができ、かつ検出領域におけるミキサの存在が制限されて、例えば検知、測定、または検出作業などの特定の作業の際にこれらの作業と干渉することがないようにチップまたはリアクタの検出領域から隔てておくことができるよう、ミキサの位置についての制御を含んでいる。チップまたはリアクタ内の液体または他の物質の特性あるいはチップまたはリアクタ内の環境条件の検出を、ミキサがチップまたはリアクタの検出領域に位置していないことが確認されたときに、実行することができる。本発明のいくつかの実施形態においては、或る装置が、チップ内のミキサを移動させるべくチップを公転および/または回転させる。
【0017】
一実施形態においては、ミキサが、チップまたはリアクタの検出領域内に存在せぬよう拘束される。特定の実施形態においては、物理的なバリアなどの障壁を、ミキサとして機能する気泡を気体収容領域または検出領域から離れた他の場所に閉じ込めるために使用することができる。
【0018】
本発明に従って使用されるチップまたは反応システムは、例えば約2ミリリットル未満の体積を有するきわめて小さい反応サイトを備えることができる。いくつかの実施形態においては、反応サイトが、膜によって形成された表面を備える個室または容器を含んでいる。特定の実施形態においては、チップまたは他の反応システムが、1つ以上の反応サイトまたは反応サイト容器を含んでいる。
【0019】
ここで図1を参照すると、一実施形態によるチップの一部分が、概略的に示されている。図示されている部分は、自身に一連の間隙を備えている層2であり、層2が2つの隣接層(図示されていない)の間に配置されたとき、これらの間隙が一連の閉じたチャネルおよび反応サイトを画定する。
【0020】
図1は、6つの反応サイト4を反応サイト容器20によって画定して備える実施形態を表している。反応サイト4は、層2を定める比較的薄いおおむね平坦な材料片に、一連のおおむね整列した細長い空隙を画定している。反応サイト4に、種を反応サイト4へと届けるためのチャネル8を含む一連のチャネルを向けることができる。図1において、それぞれの反応サイト4ならびに関連の流体接続(例えば、チャネル6および8、ならびにポート9)が協働し、破線によって示されているとおりリアクタ4を定めている。図1においては、層2がそのようなリアクタを6つ備えており、それぞれのリアクタが実質的に同じ構成を有している。他の実施形態においては、リアクタが2つ以上の反応サイトおよび/または追加のチャネル、ポート、などを含んでもよい。チップは、任意の数のリアクタを含むことができ、そのいくつかまたはすべてが同一であってよく、そのいくつかが相違していてもよい(例えば、寸法の異なる容器、形状の異なる容器、異なるアクセス・チャネル一式、など)。
【0021】
不混和性の物質を、ミキサとして機能させるべく反応サイト容器20に供給することができる。反応サイト容器20において不混和性の物質を運動させることによって、液体サンプルおよび/または液体中に浮遊している固形物を、攪拌することができる。いくつかの実施形態においては、不混和性の物質を、液体サンプルまたは担体液体の平均密度と異なる密度を有する不混和性の物質を導入し、容器の方向を変化させることによって運動させることができる。この密度の相違は、例えば、液体サンプルまたは担体液体の平均密度よりも少なくとも1%だけ異なっていてよく、少なくとも2%異なっていてよく、5%、7%、または10%、あるいはそれ以上異なっていてもよい。方向を変化させることで、密度が異なっている不混和性の物質は、液体サンプルよりも大きい密度を有しているか、あるいは液体サンプルよりも小さい密度を有しているかに応じて、反応サイト容器20内で上昇または下降する。
【0022】
本明細書において使用されるとき、「不混和性」は、互いにおおむね不混和性であるが、多少は混和可能であってよい2つの物質間の関係を定義する。「不混和性」の物質は、たとえいくらかは互いに混和可能であっても、観察可能な部分においておおむね互いに分離したままである。例えば、空気と水は、主として水または水溶液を含み、いくらかの空気を含んでいる本発明の容器が、たとえ空気がわずかに水へと溶けることができ、水蒸気が空気中に存在できるにせよ、水部分と気泡または気体領域とにおおまかに相分離する点で、この定義に合致する。不混和性の物質の他の例としては、それらがいくらかは互いに混和性であるかもしれないが、油と水、ポリマービーズと水、などが挙げられる。当業者であれば、このような定義および不混和性の物質を取り扱うための技法に関係する以下の説明から、この用語の意味を理解できるであろう。
【0023】
容器20への不混和性の物質の導入は、気泡の添加または生成を含むことができる。気泡は、容器を液体サンプルで部分的に満たし、一部をもとより存在する気体(典型的には、空気)として残すことによって、導入することができる。他の実施形態においては、気化または細胞の呼吸によって、気泡を形成することができる。ポリマービーズまたはガラスビーズなどといった固体の物質を、ミキサとして機能するよう容器20内に含ませることができる。また、液体サンプルに対して不混和性である液体を、ミキサとして使用することも可能である。当然ながら、上述の不混和性の物質の任意の組み合わせを、容器において使用することができる。
【0024】
図2a〜2cに示されているように、反応サイト容器20を備えているチップ1を、回転装置3に取り付けることができる。回転装置3が回転するとき、重力に対するチップ1の向きが変化し、密度の相違する不混和性の物質が、反応サイト容器20内でお互いに対して移動する。図2aは、6つの反応サイト容器20を含んでいるチップについて、放射状の取り付け方向を示している。回転装置3の回転によってチップ1が回転軸5を中心として回転すると、不混和性の物質17が重力に対して上方および下方に移動し、図3aに示されているように反応サイト容器20内での横運動が引き起こされる。不混和性の物質17は、回転速度および不混和性の物質17と液体サンプルとの相対密度に応じて、反応サイト容器20の側壁に達しうる。回転速度が高速であると、反応サイト容器20が浮力または重力に対して反転して、不混和性の物質17が反対の方向に移動するまでの間に、不混和性の物質17が、一方の側壁まで完全に移動するための時間を持たない。回転速度がより低速であり、あるいは密度の相違がより大であると、不混和性の物質17はより高速で移動し、反応サイト容器の向きが反転するまでに、一方の側壁に到達できる。
【0025】
図2bは、回転装置3に垂直向きに取り付けられた3つのチップ1を示している。この実施形態においては、不混和性の物質17が、チップ1が軸5を中心として回転するときに、図3bに示されているように容器20内で回り道の経路に従う傾向にある。このような経路は、容器の内周20に沿って付着または定着した細胞または他の種を、再度浮遊させるうえで役に立つと考えられる。図2aの実施形態と同様、不混和性の物質17の移動の範囲は、回転の速度および液体サンプルに対する不混和性の物質17の相対密度に依存して決まる。
【0026】
図2cは、回転装置3に水平向きに取り付けられたチップ1を示している。この向きにおいては、不混和性の物質17は、回転時に端部から端部への方向に移動する。図2aおよび2bの実施形態と同様、不混和性の物質17の移動の範囲は、回転の速度および液体サンプルに対する不混和性の物質17の相対密度に依存して決まる。
【0027】
上述の装置を、チップ、物品、または他の基板を種々の適切な向きのいずれかで固定するように構成することができる。チップ、物品、または他の基板の構成に応じて、特定のそのような向きが、所望の程度またはパターンの混合または攪拌を付与するためにとくに好都合であろう。これは、図2a〜2Cの文脈においてさらに詳しく後述されるとおり、1つまたは複数の細長い容器を有する物品の操作において、重要となりうる。
【0028】
「細長い」とは、本明細書において物品の室または基板または容器または所定の反応サイトを指して使用されるとき、或る周囲形状(例えば、外側境界または容器の)を有する室または基板または容器または所定の反応サイトであって、外側境界/容器内に含まれ、外側境界/容器上の2つの点を接続しており、室または基板または容器または所定の反応サイトの幾何学的中心を通過する第1の直線セグメントが存在し、この第1の直線セグメントに対して垂直であり、外側境界/容器内に含まれ、外側境界/容器上の2つの点(第1の直線セグメントによって接続される2つの点と同じでない)を接続しており、室または基板または容器または所定の反応サイトの幾何学的中心を通過する第2の直線セグメントよりも、前記第1の直線セグメントが有意に長いことを特徴とする周囲形状を有する室または基板または容器または所定の反応サイトを指す。例えば、物品が、或る容積の容器を含んでいる平坦なチップであって、容器がチップの平面に対して垂直である方向で測定される厚さならびに互いに対して垂直でありかつ両者ともチップの平面に対して平行である方向で測定される長さおよび幅を特徴とする所定の反応サイトを定めている場合、そのような所定の反応サイトは、長さが幅を大きく超えている(例えば、細い矩形または長円形、涙滴形、などの所定の反応サイトの場合など)ならば、「細長い」と考えられる。細長い室、基板、容器、または所定の反応サイトにおいて、外側境界/容器内に含まれ、外側境界/容器上の2つの点を接続しており、室または基板または容器または所定の反応サイトの幾何学的中心を通過するそのような最長の直線セグメントと同一直線状にある軸は、本明細書において、室または基板または容器または所定の反応サイトの「長手軸」と称される。
【0029】
例えば、図2aにおいては、長手軸19をそれぞれ特徴とする、生物学容器(例えば、所定の反応サイトを定めている)などの複数の細長い容器20を有しているチップ1が、実質的に水平な軸5を中心として物品を回転させるように構成された回転装置3に固定されている。チップ1は、容器20の長手軸19が実質的に水平な軸5に対して、長手軸19が水平軸5に平行であるように配置されるように、装置3へと固定されている。図2bに示されている好ましい配置においては、容器20の長手軸19が実質的に水平な軸5に対して、長手軸19が実質的に水平な軸5に対して垂直かつ非交差となるように配置されるよう、チップ1が装置3へと固定されている。図2cに示した構成においては、容器20の長手軸19が実質的に水平な軸5に対して、長手軸19が実質的に水平な軸5に垂直および交差するように配置されるよう、チップ1が装置3へと固定されている。
【0030】
回転装置3は、任意の適切な速度で回転させることが可能である。いくつかの実施形態においては、例えば4rpm、8rpm、または12rpmの回転速度が使用される。他の実施形態においては、液体サンプル内に存在する種、存在するミキサの種類および密度、容器および回転装置の寸法、ならびに他の要因に応じて、より高速またはより低速な回転速度が好ましいかもしれない。
【0031】
図4は、本発明の種々の実施形態に従って化学、生物学、または生化学サンプルを操作するための装置100を示している。装置100、および図面に示されているその他の配置構成は、あくまで例示のみを目的としている。他の配置構成も可能であり、本発明に包含される。装置100は、おおむね矩形の不動の形状のハウジング40を備えている(装置そのものは、不動ではない)。図示の実施形態においては、装置100は、おおむね正方形の対向する2つの主表面を、長方形の4つの端面で接続して備えている。ハウジング40は、例えばインキュベータであってよい。ある場合には、用途に応じて、デバイス15を清浄に保つ、塵埃粒子のない状態に保つ、層流場内に保つ、無菌に保つ、などのため、ハウジング40を充分に囲むことができる。
【0032】
ハウジング40内において、ハウジングの対向する2つの主平面を貫いている軸60上に、サンプルを収容すべく構築できるチップなどの複数の独立した基板(図4には示されていない)を保持するため、デバイス15が取り付けられている。デバイス15は、半径方向外向きに延びる複数の部材18を備える回転車輪の形態をとっており、部材18が、部材18間に1つ以上のチップを配置することができる複数の溝42を規定している。ひとたびチップが溝42に保持されると、軸60を中心としてデバイス15を手動または自動で回転させることができ、これによって溝42内に保持されたチップを周期的に反転させることができる。当然ながら、いくつかの実施形態においては、軸60がハウジングの主表面のうちの一方のみを貫いてもよい。
【0033】
ハウジング40において対向する主平面を接続しているハウジングの端面のうちの1つを規定している一面48には、アクセス・ポート50が位置しており、このアクセス・ポート50を通って、チップ(または、他の基板)をハウジング40の内部へと導入でき、ハウジング40の内部から取り出すことができる。アクセス・ポート50は、ハウジング40において、チップまたは他の基板を装置100へと適切にアクセスさせることができる任意のどこかに配置でき、例えばハウジング40の側面、またはハウジング40の1つ以上の主表面に配置できる。チップを、デバイス15の溝42内に保持すべくデバイス15内へと挿入するため、所望の溝がアクセス・ポート50と整列するようにデバイス15を回転させることができ、チップがアクセス・ポート50を通じて挿入されて、選択された領域内の溝42に保持される。デバイス15を、1つ以上のチップを所定の溝42内に配置できかつその位置が既知となるよう、所望の溝42をアクセス・ポート50へのアクセスに整列させた任意の所定の放射状の向きへと回転させることができ、したがって外部からの取り出しのために所定のチップを保持している所定の溝をアクセス・ポート50に整列させ、デバイス15から当該チップを取り出すことができる(例えば、選択領域において)。後でさらに詳しく説明するとおり、チップ(または、他の基板)を、手による手動操作、アクチュエータによる操作、またはロボットによる操作を含む本質的に任意の技法によって、溝50を介してハウジング40へと挿入でき、かつ/またはハウジング40から取り出すことができる。アクセス・ポート50は、ハウジングの壁面48の開口であってよく、随意によりフラップ、ドア、またはチップのハウジングへの導入またはハウジングからの取り出しに使用されていないときにアクセス・ポート50を閉鎖できるようにする他の部材を備えている。さらなる構成配置については、後で説明する。
【0034】
本発明の一態様によれば、システムが、ミキサが反応サイト容器の検出領域へと移動することがないように構成および配置される。本発明のチップを、例えばセンサを使用して、チップまたはリアクタの反応サイトに関係する1つ以上の環境条件および/またはサンプルの特性を検出または測定できるように、構成および配置することができる。光学式センサを含む多数のセンサが、環境条件またはリアクタ・システム内に含まれる種々の物質の存在を測定するため、光検出設備を使用する。センサの検出領域に気泡またはガラスビーズなどといったミキサが存在すると、測定結果が変化して、精度の低下につながる可能性がある。
【0035】
例えば、図5aおよび5bに示されているように、リアクタ14が、液体サンプル22および気泡24を含んでいる容器20を有している。気泡24は、図5aおよび5bにおいて、気体収容領域26内に含まれているものとして示されている。物理的なバリアの形態である障壁が、気体収容領域26から出て反応サイト4(おそらくは、検出領域29を含んでいる)へと向かう気泡24の動きを妨げている。この実施形態においては、物理的なバリアが、反応サイト容器20の上側の内表面32から下側の内表面34へとほぼ中間まで延びる突起28である。反応サイト4が実質的に水平に保たれるとき、突起28が気泡24の動きを妨げる。
【0036】
いくつかの実施形態においては、気泡を検出領域29から遠ざけるため、容器20を、充分な長さの時間にわたって水平から外れるように傾けることができ、気泡に作用する浮力によって気泡が気体収容領域26へと移動し、この領域26において気泡24と混ざり合う。反応サイト容器20を実質的に水平な位置へと戻したとき、気泡24の移動は、突起28によって妨げられる。
【0037】
他の実施形態においては、不混和性の物質が検出領域へと移動しないよう抑制するために障壁を使用する代わりに、チップを回転装置または他の保持装置から取り外し、不混和性の物質を検出領域以外の領域へと移動させるように向けることができる。例えば、気泡がミキサとして導入されている場合には、容器を水平に対してわずかな角度に保持することが、気泡を容器の1つかつ検出領域の外へと移動させるために適切であると考えられる。検出作業が完了するやいなや、容器を保持装置へと戻すことができる。
【0038】
いくつかの実施形態においては、回転装置3上のチップ1の回転の際の容器20の特定の向きが、検出領域の外に位置するように不混和性の物質17の制御をもたらす。そのような実施形態においては、チップ1を一時的に、検出作業を可能にすべく不混和性の物質17を検出領域の外へと移動させる向きに保持することができる。あるいは、回転の停止または減速を行うことなく、チップ1が上述のような向きにあるときに検出作業を実行してもよい。
【0039】
例えば、図6に示されているように、チップ1が、チップ1の端部付近39において回転装置3へと垂直に取り付けられ(図2bに示したものに類似する配置構成)、回転装置3が、気泡23などの不混和性の物質が容器20の一端へと浮上するように回転させられる。この向きにおいて、容器20の上端から離れている容器20の検出領域によって、環境条件または液体サンプルの特性を検出することができる。
【0040】
不混和性の物質17を検出領域29の外へと移動させるように容器20を動かすことに代え、あるいはこれに加えて、磁気による力、電気による力、遠心力、または他の力を、不混和性の物質17を封じ込めて検出領域29の外に保ち、さらに/あるいは不混和性の物質17を検出領域から移動させるために、容器へと加えることができる。
【0041】
本明細書において使用されるとき、「化学、生物学、または生化学のリアクタ・チップ」(同じ意味で、単に「チップ」とも称される)は、1つ以上のリアクタを含む一体の物品である。「一体の物品」とは、一片の材料、または互いに一体に接続された構成要素の組立体を意味する。本明細書において使用されるとき、「一体に接続された」という用語は、2つ以上の物体について言及する場合、通常の使用の最中に互いに分離することがない物体を意味し、例えば手動で分離させることができず、分離には少なくとも工具の使用を必要とし、さらに/または例えば破壊、剥離、などによって構成要素の少なくとも一方に対して損傷を生じさせる(接着剤や工具などによって一体に固定された構成要素の分離)ことによって分離を不可能にした物体を意味する。
【0042】
いくつかの実施形態においては、チップの2つ以上の構成要素を、接着材料を使用して接合することができる。本明細書において使用されるとき、「接着材料」には、この技術分野において使用される通常の意味が与えられ、すなわち自身以外の2つの材料を一体に固定または接合できる補助的な材料である。例えば、膜を反応サイトを定めている基板層へと結合させるために、接着剤を使用することができる。本発明における使用に適した接着材料の例としては、これらに限られるわけではないが、感圧式のシリコーン接着剤などのシリコーン接着剤、ネオプレン主体の接着剤、およびラテックス主体の接着剤が挙げられる。接着剤は、例えば接着剤を液体として、あるいは粘弾性固体などの半固体の材料としてチップの構成要素へと塗布することにより、任意の適切な方法を使用してチップの1つ以上の構成要素へと塗布することができる。例えば、或る実施形態においては、転写テープ(例えば、接着材料が付着しているテープであって、テープを構成要素へと貼り付けた場合に、テープを構成要素から取り外したときに接着剤または接着剤の少なくとも一部が構成要素に付着したまま残るテープ)を使用して、接着剤を構成要素へと塗布することができる。或る一連の実施形態においては、接着剤が感圧式の接着剤であってよく、すなわち当該材料が通常時には実質的に接着性ではないが、例えば約6atmを超え、あるいは約13atmを超える圧力(約100psi、または約200psi)などの圧力の作用のもとで粘着性となり、さらには/あるいは接着強度を増す。感圧式の接着剤の例としては、これらに限られるわけではないが、AR Clad 7876(Adhesives Research,Inc.,Glen Rock,PAから入手できる)およびTrans−Sil Silicone PSA NT−1001(Dielectric Polymers,Holyoke,MAから入手可能)が挙げられる。
【0043】
いくつかの実施形態においては、チップを、すでに述べたように(すなわち、接着剤によって、あるいは接着剤なしで)2つ以上の構成要素を一体に固定することによって、1つ以上の反応サイトを少なくとも部分的に定めることができるように構成または配置することができる。いくつかの場合には、反応サイトを、接着材料が反応サイトを定めている1つ以上の表面に近接することがなく、あるいは接着材料が反応サイトを定めている1つ以上の表面に接触することがないようにすることができ、これは、例えば、そのようにしないと接着剤が反応サイトの流体へと浸出しうる場合に、好都合であろう。当然ながら、接着剤を、例えば他の反応サイトなどのチップの他の場所に使用することができる。同様に、いくつかの場合には、反応サイトを構成するために使用される接着材料の少なくとも一部がチップ内に残って、反応サイトを定めている1つ以上の表面に近接または接触するように、反応サイトを接着材料を使用して構成することができる。例えば、一実施形態においては、障壁を、チップの反応サイト容器内に位置する接着材料に形成することができる。障壁は、容器の1つ以上の内表面に接触していてよい。当然ながら、チップの他の構成要素を、すでに述べたように接着材料を使用することなく構成してもよい。
【0044】
チップを、例えば大処理能力のシステムなどの全体としての反応システムを定めるより大きな枠組みに接続または挿入してもよい。そのようなシステムを、主として他のチップ、シャシ、カートリッジ、カセットによって定めることができ、さらに/もしくはより大きな機械、あるいは一式の管路またはチャネル、反応物の供給源、細胞の種類、ならびに/あるいは栄養素、入口、出口、センサ、アクチュエータ、および/またはコントローラによって定めることができる。典型的には、チップは、おおむね平坦または平面状の物品(すなわち、1つの寸法が残りの寸法に比べて比較的小さい)であってよいが、いくつかの場合には、チップが非平面的な物品であってよく、例えばチップが立方体の形状、湾曲した表面、立体またはブロックの形状、などを有することができる。
【0045】
本明細書において使用されるとき、「チャネル」とは、リアクタおよび/またはチップに組み合わされた(反応サイト内にあり、反応サイトへとつながり、あるいは反応サイトからつながる)経路であり、例えば後でさらに説明するように、1つ以上の流体を特定的に1つの位置から別の位置に、例えばリアクタまたはチップの入口から反応サイトへと、運ぶことができる。材料(例えば、流体、細胞、粒子、など)は、チャネルを通って例えば連続的に、無作為に、間欠的に流れることができる。チャネルは、閉鎖されたチャネルであってよく、あるいは開放されたチャネルであってよく、例えばリアクタまたはリアクタを含むチップを囲んでいる外部の環境へと開放されていてよい。チャネルは、例えば構造的特徴(例えば、細長い凹み)、物理的/化学的特徴(例えば、疎水性 対 親水性)、および/またはチャネル内にある流体に対して力(例えば、閉じ込め力)を及ぼしうる他の特徴などの流体の輸送の制御を容易にする特徴を備えてもよい。チャネル内の流体は、チャネルを部分的に満たしてよく、あるいは完全に満たしてもよい。いくつかの場合には、流体を、或るいくつかのやり方で、例えば表面張力を用いて、チャネル内またはチャネルの一部に保持または拘束できる(すなわち、流体が凹状または凸状のメニスカスなどのメニスカス内でチャネル内に保持されるように)。チャネルは、例えば正方形のチャネル、円形のチャネル、丸められたチャネル、矩形のチャネル(例えば、任意の縦横比を備える)、三角形のチャネル、不規則なチャネル、などの流体の輸送を可能にする任意の適切な断面形状を備えることができる。チャネルは、リアクタまたはチップ内で任意の寸法であってよい。例えば、チャネルは、チャネル内の流体の流れの方向に対して垂直である方向について、いくつかの場合には約1000マイクロメートル未満、他の場合には約500マイクロメートル未満、他の場合には約400マイクロメートル未満、他の場合には約300マイクロメートル未満、さらに他の場合には約200マイクロメートル未満、さらに他の場合には約100マイクロメートル未満、あるいはさらに他の場合には約50または25マイクロメートル未満の最大寸法を備えてよい。或るいくつかの実施形態においては、例えば流体が細胞を含む場合に、チャネルの寸法を、流体がチャネルを通って自由に流れることができるように選択できる。さらに、特定の場合においては、チャネルの寸法を、例えばチャネル内の流体の或る特定の体積または直線流量を可能にするように選択できる。一実施形態においては、流体の流れの方向に対して垂直である他の最大寸法の深さが、このチャネルが流体連絡している反応サイトの深さと同様であってよい。当然ながら、当業者であれば、チャネルの数、チャネルの形状または幾何、ならびにチップ内におけるチャネルの位置を、決定できるであろう。
【0046】
本明細書にて使用されるとき、「反応サイト」とは、チップまたはリアクタの使用の際に物理的、化学的、生化学的、および/または生物学的反応を生じるように構築および配置されるリアクタ内の部位として定義される。或るいくつかの場合には、2つ以上の反応サイトがリアクタまたはチップ内に存在してもよく、例えば、少なくとも1つの反応サイト、少なくとも2つの反応サイト、少なくとも3つの反応サイト、少なくとも4つの反応サイト、少なくとも5つの反応サイト、少なくとも7つの反応サイト、少なくとも10個の反応サイト、少なくとも15個の反応サイト、少なくとも20個の反応サイト、少なくとも30個の反応サイト、少なくとも40個の反応サイト、少なくとも50個の反応サイト、少なくとも100個の反応サイト、少なくとも500個の反応サイト、または少なくとも1,000個以上の反応サイトが、リアクタまたは基板内に存在してもよい。反応サイトは、反応を生じさせることができる領域として規定することができる。例えば、リアクタを、チャンネル内、1つ以上の個室内、2つ以上のチャネルの交差部分、などで反応を生じさせるように構築および配置できる。反応は、例えば、混合または分離プロセス、2つ以上の化学物質の間の反応、光起動性または光阻害性の反応、生物学的プロセス、などであってよい。或るいくつかの実施形態では、反応が、化学的変化をもたらさない光との相互作用に関連してもよく、例えば、光の光子を反応サイトに組み合わされた物質によって吸収して熱エネルギーに変換でき、あるいは蛍光として再放射できる。さらに、或る特定の実施形態においては、反応サイトが、1つ以上の細胞および/または組織を含んでもよい。したがって、或るいくつかの場合には、反応サイトを、例えばチップまたはリアクタ内の細胞親和性の領域などのチップまたはリアクタ内において細胞が配置される位置の周囲の領域として定義できる。
【0047】
本明細書において使用されるとき、用語「検出領域」は、一般的には、チップまたはリアクタにおいて環境条件および/または液体サンプルの特性の検出または測定のためにセンサを使用することができる領域を指す。例えば、チップの上側層および/または下側層の或る領域が、チップ内に含まれている物質の光学的測定を達成できるよう、実質的に透明または半透明であってよい。いくつかの実施形態においては、検出領域が、物質を反応サイト容器または他の反応サイトから移動させることなく測定を行なうことができるよう、反応サイト容器内に含まれている。
【0048】
反応サイトの容積は、或るいくつかの実施形態においてはきわめて小さくてよく、任意の好都合な寸法を有することができる。具体的には、反応サイトは、さまざまな実施形態において、1リットル未満、約100ml未満、約10ml未満、約5ml未満、約3ml未満、約2ml未満、約1ml未満、約500マイクロリットル未満、約300マイクロリットル未満、約200マイクロリットル未満、約100マイクロリットル未満、約50マイクロリットル未満、約30マイクロリットル未満、約20マイクロリットル未満、または約10マイクロリットル未満の体積を有することができる。さらには、或る特定の場合には、反応サイトが、約5マイクロリットル未満、または約1マイクロリットル未満の体積を有してもよい。他の一連の実施形態において、反応サイトは、奥行き2ミリメートル以下、奥行き500ミクロン以下、奥行き200ミクロン以下、または奥行き100ミクロン以下の寸法を有することができる。
【0049】
本発明のいくつかの実施形態においては、チップ内のリアクタおよび/または反応サイトを、1種類以上の生体細胞の成長を例えば同時に促進するための環境を維持するように構成および配置することができる。いくつかの場合には、反応サイトに、流体の流れ、酸素、栄養素の分配、などを供給することができ、例えば細胞が由来した組織などの生きている組織に見られる条件に類似した条件を提供することができる。すなわち、チップに、バッチ式の培養システムと比べて生体により近い条件を提供することが可能である。反応サイトにおいて1つ以上の細胞が使用される実施形態においては、それらの細胞は、例えば原核細胞(例えば、細菌細胞)または真核細胞(例えば、哺乳類の細胞)などの任意の細胞または細胞種であってよい。特定の細胞種のために反応サイト内に必要な詳細な環境条件は、当業者であれば決定できる。
【0050】
本明細書において使用されるとき、「膜」は、それがさらされ、あるいはさらされうる環境内の少なくとも1つの物質に対して透過性である材料の薄いシートであり、典型的には寸法のうちの1つが他の寸法と比べて大幅に小さい形状を有している。いくつかの場合には、膜は、おおむね柔軟または非剛体であってよい。一例として、膜は、ミリメートル、センチメートル、またはそれ以上の次元の長さおよび幅を有し、1ミリメートル未満の厚さを有している矩形または円形の材料であってよく、いくつかの場合には、100ミクロン未満、10ミクロン未満、または1ミクロン未満の厚さを有してよい。膜は、反応サイトおよび/またはリアクタの一部を定めることができ、あるいは膜を、反応サイトを2つ以上の部分(実質的に同じまたは異なる体積または寸法を有してよい)へと分割するために使用することができる。膜が透過性を呈してよい材料の例としては、これらに限られるわけではないが、水、O、CO、などが挙げられる。例として、水に対する膜の透過性は、約1000(g マイクロメートル/m(1日あたり))、900(g マイクロメートル/m(1日あたり))、800(g マイクロメートル/m(1日あたり))、または600(g マイクロメートル/m(1日あたり))以下であってよく、いくつかの場合には、膜を通過する水の実際の透過率は、相対湿度の関数であってもよい。
【0051】
いくつかの膜は半透膜であってよく、半透膜とは、当業者にとって、少なくとも1つの種に関して透過性であるが、少なくとも1つの他の種に関しては容易に透過できない膜と理解される。例えば、半透膜は、酸素の通過を許すが、水蒸気の通過を許さなくてよく、あるいは水蒸気の通過を酸素の通過の速度と比べて少なくとも1桁小さい速度で許容してもよい。あるいは、半透膜を、水の通過は許すが、或る種のイオンの通過は許さぬように選択してもよい。例えば、膜が、カチオンに対して透過性でありかつアニオンに対しては実質的に非透過性であってよく、あるいはアニオンに対して透過性でありかつカチオンに対しては実質的に非透過性であってよい(例えば、カチオン交換膜およびアニオン交換膜)。他の例として、膜が、約1キロダルトン、10キロダルトン、または100キロダルトン以上の分子量を有する分子に対して実質的に非透過性であってよい。一実施形態においては、膜を、細胞に対して非透過性であるが、選択された種々の物質に対しては透過性であるように選択でき、例えば膜が、栄養素、細胞によって生成されるたんぱく質および他の分子、老廃物、などに対して透過性であってよい。他の場合には、膜が、気体不透過性であってよい。いくつかの膜は、特定の光(例えば、赤外、UV、または可視光;膜を使用している装置が相互作用する波長の光;他で告発されないならば可視光)に対して透明であってよい。本明細書においてさらに詳しく説明されるように、膜が実質的に透明である場合、吸収される光は50%以下であり、他の実施形態においては25%または10%以下である。いくつかの場合には、膜が半透膜であり、かつ実質的に透明であってよい。一実施形態においては、膜を、例えばリザーバなどといった第2の部分からの細胞培養を支持するように構成および配置された反応サイトを分割するために使用することができる。例えば、反応サイトを、3つの部分、4つの部分、または5つの部分へと分割することができる。例えば、反応サイトを、第1の細胞培養部分と、第1のリザーバ部分の傍らにある第2の細胞培養部分と、一方が膜によって第1の細胞培養部分から隔てられ、他方が膜によって第2の細胞培養部分から隔てられている2つのさらなるリザーバ部分とに分割することができる。また、1つ以上の膜が、反応サイト容器の1つ以上の壁面を定めることができる。例えば、一実施形態においては、第1の膜(例えば、気体を通すが蒸気を通さない膜)が、反応サイト容器の第1の壁面を定めている。他の実施形態においては、第2の膜(例えば、気体を通すが蒸気を通さない膜)が、反応サイト容器の第2の壁面を定めている。当然ながら、当業者であれば、本明細書に記載のとおり、細胞培養部分、リザーバ部分、などの数がさまざまである他の配置構成を設計できるであろう。
【0052】
以上、本明細書において、本発明のいくつかの実施形態を説明し例示してきたが、本明細書において説明した機能を実行し、さらに/または本明細書において説明した結果および/または1つ以上の利点を達成するために、他のさまざまな手段および/または構造を当業者であれば容易に思い描くことができると考えられ、そのような変種および/または変更はいずれも、本発明の技術的範囲にあるものと判断される。さらに一般的には、本明細にて説明したすべてのパラメータ、寸法、材料、および構成があくまで例示を目的としており、実際のパラメータ、寸法、材料、および/または構成が、本発明の教示を用いようとする個々の用途に応じて決まることを、当業者であれば容易に理解できるであろう。本明細書にて説明した本発明の特定の実施形態について、それらの多数の均等物を、当業者であれば理解でき、あるいは単に日常的な実験操作を用いるだけで確認できるであろう。したがって、以上述べた実施形態があくまで例示の目的で提示されたものであり、添付の特許請求の範囲およびその均等物の範囲において、本発明を詳細に説明して請求した方法以外の方法で実施できることを、理解すべきである。本発明は、本明細書にて説明した個々の特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法に向けられている。さらに、2つ以上のそのような特徴、システム、物品、材料、キット、物質、および/または方法からなる任意の組み合わせも、そのような特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法が相互に矛盾しない限りにおいて、本発明の技術的範囲に含まれる。
【0053】
本明細書において定義され使用されるすべての定義は、辞書による定義、参考として本明細書中に援用された文献における定義、および/または定義された用語の通常の意味よりも優先すると理解されるべきである。
【0054】
不定冠詞「a」および「an」は、本明細書および特許請求の範囲にて使用される場合、そうでないと明確に示されない限りは、「少なくとも1つ」を意味するものと理解しなければならない。
【0055】
本明細書および特許請求の範囲にて使用される場合、「および/または(ならびに/あるいは)」という表現は、これによって接続される要素のうちの「いずれかまたは両方」を意味し、すなわちある場合には接続的に存在し、かつ他の場合には離接的に存在する要素を意味すると理解すべきである。「および/または」という節によって具体的に特定された要素以外にも、それら具体的に特定された要素と関係するか関係しないかにかかわらず、随意により他の要素が存在してよい。すなわち、これに限られるわけではないが一例として、「Aおよび/またはB」なる表現は、「・・・を含む(comprising)」などといった非排他的な言葉と組み合わせて使用された場合、一実施形態においてはAのみ(随意によりB以外の要素を含む)を指すことができ、他の実施形態においてはBのみ(随意によりA以外の要素を含む)を指すことができ、さらに別の実施形態においてはAおよびBの両者(随意により他の要素を含む)を指すことができ、以下同様である。
【0056】
本明細書および特許請求の範囲にて使用される場合、「または(あるいは)」は、上記「および/または」と同じ意味を備えると理解すべきである。例えば、リスト内の品目を隔てて使用されているとき、「または」または「および/または」は、包含的な意味であると理解すべきであり、すなわち或る数の要素またはリストの要素のうちの少なくとも1つを含み、さらには1つよりも多く含むことを意味し、随意によりリストに挙げられていない他の品目をも含むと解釈すべきである。このようでないことが「・・・のうちのただ1つ」または「・・・のうちの正確に1つ」、あるいは特許請求の範囲において使用される場合の「・・・からなる(consisting of)」などのように明確に示されている用語のみが、或る数の要素またはリストの要素のうちの厳密に1つの要素を含むことを意味すると考えられる。一般に、本明細書において使用されるとき、用語「または」は、「いずれか(either)」、「・・・のうちの1つ」、「・・・のうちの1つのみ」、または「・・・のうちの正確に1つ」などと排他的な用語によって接頭されたときにのみ、排他的な選択肢(すなわち、「一方または他方であって両方ではない」)を示していると解釈すべきである。「本質的に・・・からなる」は、特許請求の範囲において使用されるとき、特許法の分野において使用される通常の意味を有する。
【0057】
本明細書および特許請求の範囲において使用されるとき、1つ以上の要素からなるリストに関して、「少なくとも1つ」という表現は、当該要素のリスト中の任意の1つ以上の要素から選択された少なくとも1つの要素を意味すると理解すべきであるが、当該要素のリストに具体的に挙げられた各要素のすべてを少なくとも1つ含む必要はなく、当該要素のリスト中の要素からなる任意の組み合わせを排除するものでもない。さらに、この定義において、「少なくとも1つ」という表現で指し示された要素のリスト中に具体的に特定されている要素以外の要素が、具体的に特定されている要素と関係していても、関係していなくても、随意により存在することができる。すなわち、これに限るわけではないが一例として、「AおよびBの少なくとも1つ」(あるいは、「AまたはBの少なくとも1つ」もこれと等価であり、あるいは「Aおよび/またはBの少なくとも1つ」もこれと等価である)は、一実施形態においては、随意により1つよりも多くてよいが少なくとも1つのAを、Bが存在しない状態で指すことができ(随意により、B以外の要素を含んでもよい)、他の実施形態においては、随意により1つよりも多くてよいが少なくとも1つのBを、Aが存在しない状態で指すことができ(随意により、A以外の要素を含んでもよい)、さらに他の実施形態においては、随意により1つよりも多くてよいが少なくとも1つのAと、随意により1つよりも多くてよいが少なくとも1つのBとを指すことができ(随意により他の要素を含んでもよい)、以下同様である。
【0058】
また、そのようでないと明確に示されない限り、ここに請求する2つ以上の行為を含む方法について、当該方法における行為の順序が、必ずしも当該方法の行為についての記載の順序に限られないことを、理解すべきである。
【0059】
特許請求の範囲ならびに上記の本明細書においては、「含む」、「備えているからなる」、「担持している」、「有している」、「収容している」、「関係している」、「保持している」、などといったつなぎの文句はすべて、限定なしであると理解すべきであり、すなわち「含むが、それだけには限られない」ということを意味すると理解すべきである。米国特許商標局の特許審査手続マニュアルのセクション2111.03に記載のとおり、「・・・からなる(consisting of)」および「本質的に・・・からなる(consisting essentially of)」というつなぎの文句のみが、それぞれ限定的または半限定的なつなぎの文句である。
【図面の簡単な説明】
【0060】
本発明のいくつかの非限定的な実施形態を、添付の図面を参照しつつ例として説明する。図面は概略図であり、等尺で描かれているわけではない。図面においては、図示されている同一またはほぼ同一の構成要素の各々が、典型的には同じ参照番号で表されている。分かりやすくするため、それぞれの図においてすべての構成要素に印が付されているわけではなく、本発明のそれぞれの実施形態のすべての構成要素が示されているわけでもなく、図示せずとも当業者が本発明を理解できるのであれば、そのような構成要素は示されていない。
【図1】図1は、本発明の一実施形態に従って使用することができる反応サイト容器を備えている6つのリアクタを含むチップの層を示している。
【図2】図2a〜2cは、チップを回転装置へと配置できる種々の向きを示している。
【図3】図3a〜3cは、容器内の不混和性の物質について選択された移動方向を示している。
【図4】図4は、本発明に従って使用することができる回転装置の一例としての実施形態を示している。
【図5a】図5aは、本発明の一実施形態による気泡用障壁を有している反応サイト容器の上面図を示している。
【図5b】図5bは、図5aに示した実施形態の側面断面図を示している。
【図6】図6は、気泡の位置が制御されるように向けられて回転装置上で回転させられるチップを示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)約2mL未満の体積と検出領域とを有している反応サイト容器へと、液体サンプルを導入する行為、
(b)液体を混合するため、前記容器において自由に可動であって前記検出領域へと移動することができるミキサを、前記液体サンプル内で移動させる行為、
(c)前記ミキサを前記検出領域の外へと移動させる行為、および
(d)前記検出領域に存在する液体の特性を検出する行為
を含んでいる、方法。
【請求項2】
前記反応サイト容器が、少なくとも1つの生きている細胞を維持するように構成および配置されている、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
気体を通すが液体の蒸気を通さない第1の膜が、前記容器の第1の壁を定めている、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ミキサが固体である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ミキサが気体である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ミキサが、前記液体サンプルに対して不混和性である液体である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ミキサの密度が、前記液体サンプルの平均密度から少なくとも1%だけ相違している、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
(d)が、前記反応サイト容器が実質的に水平な位置にある状態で、液体の特性を検出することを含んでいる、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
(d)が、前記反応サイト容器が実質的に垂直な位置にある状態で、液体の特性を検出することを含んでいる、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
(c)が、前記ミキサが前記検出領域の外の領域へと移動するように前記容器を向けることを含んでいる、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
重力が、前記ミキサを前記検出領域の外の領域へと移動させる、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
浮力が、前記ミキサを前記検出領域の外の領域へと移動させる、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
遠心力が、前記ミキサを前記検出領域の外の領域へと移動させる、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
(c)が、前記ミキサに前記検出領域の外の領域へと移動するように力を加えることを含んでいる、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
(c)が、前記ミキサに磁力を加えることを含んでいる、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
(c)が、前記ミキサが前記検出領域の外の領域へと移動するように前記容器を向けることを含んでいる、請求項5に記載の方法。
【請求項17】
前記ミキサが気体収容領域へと移動する、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記気体を前記検出領域の外へと移動させることが、前記気体を前記反応サイト容器と流体連絡している所定の気体領域へと移動させることを含んでいる、請求項5に記載の方法。
【請求項19】
(c)が、前記ミキサの位置を割り出すことを含んでいる、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
(d)が、前記ミキサの位置を除く領域において液体の特性を検出することを含んでいる、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
(c)が、前記ミキサが前記検出領域内に存在するか否かを判断することをさらに含んでいる、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
(b)が、前記容器を通過していない軸を中心として前記容器を回転させることを含んでいる、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記容器を回転させることが、当該容器が取り付けられている装置を回転させることを含んでいる、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記容器が、実質的に半径方向の向きで前記装置に取り付けられている、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記容器が、実質的に縦方向の向きで前記装置に取り付けられている、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記容器が、実質的に水平方向の向きで前記装置に取り付けられている、請求項23に記載の方法。
【請求項27】
前記液体サンプルが、溶解した種を含んでいる、請求項1に記載の方法。
【請求項28】
前記液体サンプルが、浮遊した種を含んでいる、請求項1に記載の方法。
【請求項29】
前記浮遊した種が、細胞を含んでいる、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
化学、生物学、または生化学のリアクタ・チップ上に収容された複数のリアクタについて(a)〜(d)を実行することをさらに含んでいる、請求項1に記載の方法。
【請求項31】
異なる不混和性の物質の存在下において前記検出領域に向かう物質の移動を妨げることをさらに含んでいる、請求項1に記載の方法。
【請求項32】
(e)前記ガスの前記検出領域への移動を妨げる行為
をさらに含んでいる、請求項5に記載の方法。
【請求項33】
(e)が、前記容器内に物理的なバリアを配置することを含んでいる、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
(b)が、前記容器を通過している軸を中心として前記容器を回転させることを含んでいる、請求項1に記載の方法。
【請求項35】
チップへと液体を導入することが、入口ポートの一部を定めている自動封止エラストマー材料を貫くことによって入口ポートにアクセスすることを含んでいる、請求項1に記載の方法。
【請求項36】
それぞれが前記反応サイト容器と流体連絡している入口ポートおよび出口ポートをさらに有している、請求項1に記載の方法。
【請求項37】
・反応サイト容器を有する、化学、生物学、または生化学のリアクタ・チップであって、前記容器が約2mL未満の体積を有し、検出領域を含んでいる、リアクタ・チップ、
・前記容器内の或る体積の液体サンプル、
・前記液体サンプルを混合するため、少なくとも1つの容器の向きにおいて前記容器内で自由に可動であるミキサ、
・前記反応サイト容器内において、前記検出領域内の前記ミキサの存在を制限するように構成および配置されている障壁
を有している、装置。
【請求項38】
前記チップが、少なくとも1つの生きている細胞を維持できる、請求項37に記載の装置。
【請求項39】
前記少なくとも1つの生きている細胞が、哺乳類のものである、請求項38に記載の装置。
【請求項40】
前記容器の第1の壁を定める気体を通すが液体の蒸気を通さない第1の膜
をさらに有している、請求項37に記載の装置。
【請求項41】
前記容器が、約1mL未満の体積を有している、請求項37に記載の装置。
【請求項42】
前記ミキサが気泡である、請求項37に記載の装置。
【請求項43】
前記チップが、前記容器と流体連絡した所定の気体領域をさらに有している、請求項37に記載の装置。
【請求項44】
前記ミキサが、前記検出領域に位置していないときに前記所定の気体領域に位置できる、請求項43に記載の装置。
【請求項45】
入口および出口ポートの一部を定める自動封止エラストマー材料をさらに有している、請求項37に記載の装置。
【請求項46】
前記容器が、基板層の空洞によって定められている、請求項37に記載の装置。
【請求項47】
接着剤層が、前記気体を通すが液体の蒸気を通さない膜を、前記基板層へと結合させている、請求項46に記載の装置。
【請求項48】
前記障壁が、前記接着剤層に形成されている、請求項47に記載の装置。
【請求項49】
(a)約2mL未満の体積を有し、検出領域を含んでおり、さらに内部に障壁を備えている反応サイト容器へと、液体サンプルを導入する行為、
(b)前記容器を、液体を混合すべく前記検出領域内でミキサを移動させる第1の向きに向ける行為、
(c)前記容器を、前記ミキサを前記検出領域の外へと移動させる第2の向きに向ける行為、
(d)前記容器を、前記ミキサの前記検出領域への移動が前記障壁によって妨げられる検出用の向きへと向ける行為、および
(e)前記検出領域に存在する液体の特性を検出する行為
を含んでいる、方法。
【請求項50】
前記反応サイト容器が、少なくとも1つの生きている細胞を維持するように構成および配置されている、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
気体を通すが液体の蒸気を通さない第1の膜が、前記反応サイト容器の第1の壁を定めている、請求項49に記載の方法。
【請求項52】
前記反応サイト容器が、該反応サイト容器の第2の壁を定めている気体を通すが液体の蒸気を通さない第2の膜をさらに有している、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記第2の向きが、実質的に垂直な向きである、請求項49に記載の方法。
【請求項54】
(f)前記反応サイト容器を、前記ミキサが前記検出領域へと戻るように向ける行為
をさらに含んでいる、請求項49に記載の方法。
【請求項55】
前記ミキサが気泡である、請求項49に記載の方法。
【請求項56】
前記反応サイト容器が、基板層の空洞によって定められている、請求項49に記載の方法。
【請求項57】
接着剤層が、気体を通すが液体の蒸気を通さない膜を、前記基板層へと結合させている、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記障壁が、前記接着剤層に形成されている、請求項50に記載の方法。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【図4】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6】
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【公表番号】特表2008−502919(P2008−502919A)
【公表日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−527636(P2007−527636)
【出願日】平成17年6月7日(2005.6.7)
【国際出願番号】PCT/US2005/019920
【国際公開番号】WO2005/120691
【国際公開日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【出願人】(505446253)バイオプロセッサーズ コーポレイション (5)
【Fターム(参考)】