説明

リアルタイムの同時的マルチモードイメージングとその分光学的用途

本発明は、リアルタイム(ビデオレート)のマルチモードのイメージング(例えば、白色光リフレクタンス、天然組織自己蛍光、および近赤外線イメージの内視鏡による同時測定など)のための、光学装置、方法、および用途を有している。これらの原理は、顕微鏡、内視鏡、望遠鏡、カメラなどのような様々な光学装置に適用し、惑星、植物、岩、動物、細胞、組織、タンパク質、DNA、半導体などの対象物における光交互作用を観察または分析してよい。マルチバンドスペクトルイメージにより、肺組織の表面構造のような形態学的データを提供でき、一方で、化学構造、サブ構造およびその他の性質が、発光または蛍光などの対象物(すなわち、視覚化を拡張するために使用される染料、薬物、治療剤、もしくはその他の剤などの内因性化学物質または外因性物質)から放射(発光)されるリフレクタンスまたは光に関連したスペクトル信号から推測される。したがって、本発明の1つの実施態様は、白色光リフレクタンスと蛍光のイメージングの同時のものについて論じている。別の実施態様は、別の反射イメージング様式(近IRスペクトルにおけるもの)の付与について述べている。入力(照射)スペクトル、光変調、光学的処理、対象物の交互作用、出力スペクトル、検出器の構成、同期化、イメージ処理、および、表示が様々な用途のために論じられている。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
発明の分野
顕微鏡、内視鏡、望遠鏡、カメラなど、様々な光学装置が、惑星、植物、岩、動物、細胞、組織、タンパク質、DNA、半導体などの対象物との光の相互作用を観察または分析するのをサポートしている。或るマルチバンド・スペクトル・イメージは、肺組織の表面構造のような形態学的データを提供し、また別のマルチバンド・スペクトル・イメージは、化学構造、サブ構造および/またはその他のターゲット対象物の性質(それらは、反射されたまたは発光した光のマルチバンド・スペクトル・イメージから測定されうる)に関する情報を提供できる。ルミネセンスまたは蛍光(fluorescence)といったこれらの発光イメージは、視覚化を強めるために採用される染料、薬、治療剤、またはその他の薬品(agents)などの外因性物質または内因性化学物質の評価を示し、評価するための手段を与える。
【0002】
医用描写法(メディカルイメージング)の分野では、より具体的には内視鏡検査の分野では、反射された白色光、天然組織の自己蛍光(autofluorescence)、ルミネセンス、化学発光、近赤外線リフレクタンス、およびその他のスペクトルが、組織を視覚化するための、そして診断情報を集めるための手段を提供する。組織形態の視覚化に加えて、電磁スペクトルの様々な部分における光相互作用が、化学情報を集めるために用いられてきた。内視鏡検査のための3つの一般的なリアルタイム・イメージングの様式(モダリティ)には、その重要なものとして、白色光反射イメージング(white-light reflectance imaging)、蛍光発光(fluorescence emission)、および近赤外反射イメージング(near infrared reflectance imaging)の様式が含まれている。
【0003】
内視鏡検査においては、表面モルフォロジーを観察し、ランドマークを確立し、そして外観に基いて内部器官を評価するために、従来の白色光イメージングが用いられている。呼吸器および胃腸管を観察することへの適用は充分に確立されている。蛍光イメージングは、より最近に発展したものであり、組織の自己蛍光の性質を用いて、早期癌を検出するために適用されている。同様に、例えば、様々な天然および誘導された化学作用の観察(例えば、組織をタンパク質で標識付け(labeling)すること)が、蛍光イメージングを用いて達成されてきている。近赤外線を用いて、健康な組織および病的な組織における、組織の酸素化(tissue oxygenation)および低酸素状態を測定することができる。あるいは、蛍光標識をつけた(fluorescently-tagged)モノクローナル抗体を用いて、特定の細胞タンパク質を標識付けし、次いで光学的に検出および/または測定することもできる。
【0004】
現在、これらのイメージング様式(imaging modalities)のそれぞれを用いて、データをリアルタイムにてビデオレートで集める、方法やデバイスの構成が存在する。しかしながら、イメージングのためには、異なる様式からのそのリアルタイムの情報は、順次的にまたは部分的に利用可能なのであって、同時的には利用可能ではなかった。
【0005】
本明細書で用いられる「マルチモードの(multimodal)」とは、少なくとも2つのイメージングモードを意味し、それらモードは、それらの照明(illumination)のスペクトル帯域において、または、それらの検出のスペクトル帯域において、または、その両方において、異なるものである。
【0006】
本明細書で用いられる「光変調器」とは、波長を変えるための、および/または、強度を変えるための、および/または、電磁放射線の様々なスペクトルを時間ゲート操作するための、光学および/または電気光学デバイスを組み合わせたものであるか、または1つのデバイスを意味する。機械または電気コントロール下の、様々なフィルター、フィルターホイール、レンズ、ミラー、マイクロミラーアレー、液晶、またはその他のデバイスを、単独もしくは組み合わせて使用し、かかる光変調器を構成してもよい。本発明の特定の実施態様では、2つの光変調器を用いており、1つは、対象物とのインテロゲート(interrogate)または相互作用(interact)をするために用いられる光源スペクトルを変調することに関連している。従って、源照明の変調は、コントロールされた様式で1つ以上の照明源をスイッチングする(ゲート操作する)ような、または、上述のデバイスで光変調を達成するようなぐらいに、単純(simple)になりうる。第二の変調器は、対象物との相互作用の後で、返ってきた光を処理するために用いられる。該第二の光変調器は、イメージング光セグメントを分割(split)してそれらを様々な検出器に向かわせる働きをし、例えば、ムービングミラー、フィルターホイールの一部としての回転ミラー、またはデジタル・マルチミラーデバイス(DMD)から成るものであってもよい。検出器は、CCDセンサーを伴うカメラなどのイメージングデバイスであってもよく、またはこれらのセンサーは分光器(spectrometers)を含んでいてもよい。インビボ(in vivo)での内視鏡使用など、場合によっては、源照明の相互作用が肺組織との相互作用であってもよく、返ってきた光が、様々の反射したスペクトルおよび再発光したスペクトルを含んでいてもよい。
【0007】
本明細書で用いられる「コントロール」および「同期化(synchronization)」とは、光変調器および/または電磁放射線源および/または検出器に対する、例えばリアルタイムのビデオレートでのコントロールを提供すること、および、さらに、所望の期間(time periods)に対して所望の光源スペクトルを発生させ、様々なスペクトルのイメージ信号を、同時に、処理(例えば、増幅、希釈、分割、ゲート)および検出する手段を提供するためのそれらのコンポーネントの稼動を同期させることを意味する。ある実施態様では、比較的タイトなコントロールおよび同期化が求められ、別の実施態様では、返ってきた信号自体がコーディネートのために用いられうる。例えば、コントロールおよび同期化のための情報を提供するために、それらの強度または波長を用いてもよい。
【0008】
これと同時に、観察および分析に加え、フォトダイナミック・セラピー(PDT)のような治療が送達およびモニターされるように、光の選択されたスペクトルが、特定の感光性化学物質を刺激するように向けられてもよい。
【0009】
先行技術は、白色光イメージング(代表的なスペクトル範囲400nmから450nm)、蛍光イメージング(例えば、400nmから450nmまでの青色光で誘導され、470nmから700nmの範囲で再発光した、組織の自己蛍光)、および近赤外線イメージ(700nmから800nmのスペクトル範囲またはそれを超えたもの、および/または、これらの範囲内にある特定のスペクトルを有するもの)、および/または、スペクトル信号と組み合わせられたイメージングの様式を、順番に提供する手段について述べているが、これら様々なイメージングモードを、ビデオレートで、同時に提供する装置および方法に対する必要性が残ったままである。本発明はこの要求を満たすものである。
【0010】
先行技術の要約
米国特許No.6,364,829、Fulghum、タイトル「内視鏡検査のための自己蛍光イメージングシステム(Autofluorescence imaging system for endoscopy)」は、可視光線(微小な自己蛍光を含む)および紫外線(組織の自己蛍光を誘導できるもの)の両方を提供する広帯域光源を論じている。イメージは、例えば、単一のイメージング検出器によって内視鏡の先端部で検出され、光源照明スペクトル間でのエレクトロニクス的なスイッチングのために設備が作られている。様々な光源、フィルターホイール、シャッター、ミラー、ダイクロイックミラー、スペクトル、光源、強度およびタイミングダイアグラムが提供されており、そのために、この先行技術は参照することにより含まれる。
【0011】
米国特許No.6,148,227、Wagnieres、タイトル「蛍光を放つ生体組織領域の記録を具備する写真のための診断装置(Diagnosis apparatus for the picture providing recording of fluorescing biological tissue regions)」は、蛍光イメージングのための、照明スペクトルおよび成分について論じている。1つの実施態様では、赤色および緑色の成分が、独立した信号処理を伴って、CCDの別個の部位に向けられている。
【0012】
米国特許No.6,061,591、Freitag、タイトル「蛍光観察によって悪性組織を診断するための装置と方法(Arrangement and method for diagnosing malignant tissue by fluorescence observation)」は、ストローブされた白色光照明光源および蛍光を誘導するためのレーザーについて論じている。また、所望の蛍光スペクトルが分離されてもよく、シングルランプ(例えば、水銀−キセノン・アークランプ)から提供されてもよい。フィルターホイール(赤色、緑色および青色フィルター、ならびに蛍光を赤色および緑色成分へ分割するフィルターを有するもの)およびタイミング要件についても論じられている。白色光イメージおよび蛍光の測定は、両方ともモニターにディスプレイされるが、順番に行われる。本発明のために意図される光源と同様のものが、様々の図面に記載されている。
【0013】
Fulghumで述べられているシステムは、10Hzまでまたはそれ以上の表示レートにて、白色光と蛍光の視覚化方法を交互に切り替えることができる。その他の先行技術とは異なり(例えば、以下に記載される米国特許No.5,647,368)、ノーマルな可視光線イメージング(フルカラーにおけるもの)と、蛍光イメージングとの間でのスイッチングは、オペレーターによる物理的な変調(スイッチング)よりはむしろエレクトロニクス的なスイッチによって達成される。この先行技術はまた、内視鏡の端部に配置された、紫外線から深い紫の波長における蛍光励起光、ならびに、窒化ガリウムレーザーダイオードおよびUV用水銀アークランプ(これらも本発明の様々な実施態様の照明源として考えられる)について論じている。さらに興味深いことに、Fulghumは、内視鏡の限界、およびより具体的には光ファイバーのUV伝達性質に関する限界について論じている。これらの限界のいくつかは、2002年8月23日頃に提出された同時係属中の米国出願No.10/226,406、Ferguson / Zeng、タイトル「非コヒーレント光ファイバー装置およびイメージング方法(Non-coherent fiber optic apparatus and imaging method)」に述べられている。
【0014】
米国特許No.6,019,719、Schulz、タイトル「充分にオートクレーブ処理可能な電子内視鏡(Fully autclavable electronic endoscope)」は、イメージングのためのエンドスコープの末端に配置された、オブジェクトレンズ、結晶フィルター、赤外線フィルターおよびCCDチップについて論じている。
【0015】
米国特許No.5,930,424、Heimberger、タイトル「光ファイバーケーブルを内視鏡の光ファイバー接続部に接続するためのデバイス(Device for connecting a fiber optic cable to the fiber optic connection of an endoscope)」は、光源を内視鏡へといったようなカップリングデバイスの様々な態様を論じている。
【0016】
米国特許No.5,926,123、Hafele、タイトル「ビデオカメラによって記録されたカラー写真の階調を補正するためのデバイス(Device for correcting the tone of color pictures recorded by a video camera)」では、内視鏡カメラなどが、階調補正を作動させるロータロートランスデューサーとともに論じられている。カラー補正、キャリブレーションまたはノーマライゼーションがイメージデータからの量子化およびイメージの比較のために有効であり、本発明の様々な実施態様で考慮される。
【0017】
米国特許No.5,827,190、Palcic、タイトル「一体的なCCDセンザーを有する内視鏡(Endoscope having an integrated CCDsensor)」は、組織および組織疾患に付随する様々な信号を測定するための照明光源およびセンサーについて論じている。
【0018】
米国特許No.5,647,368、Zeng、タイトル「胃腸および呼吸器官において固有の蛍光を用い疾患組織を検出するためのイメージングシステム(Imaging system for detecting diseased tissue using native fluorescence in the gastrointestinal and respiratory tract)」は、とりわけ、白色光を提供するための水銀アークランプの使用、ならびに異常または疾患のある組織における効果を検出および識別するための、内視鏡を用いた蛍光イメージングについて論じている。
【0019】
米国特許No.5,590,660、MacAulay、タイトル「一体的な自己蛍光を用いて疾患のある組織をイメージングするための装置および方法(Apparatus and method for imaging diseased tissue using integrated autofluorescence)」は、疾患のある組織のイメージングに用いるための、光源要件、光学センサー、およびバックグランドイメージを提供し、自己蛍光イメージをノーマライズするための手段について論じている。
【0020】
米国特許No.5,769,792、Palcic、タイトル「疾患のある組織のための内視鏡検査イメージングシステム(Endoscopic imaging system for diseased tissue)」はさらに、自己蛍光のスペクトル強度バンド(これは正常組織と疾患のある組織では異なる)からの情報を抽出するための光源および手段について論じている。
【0021】
また、2000年12月19日頃に提出された、同時係属中の米国特許出願No.09/741,731、Zeng、タイトル「蛍光および反射イメージングおよび分光のための、および複数の測定デバイスを用いた電磁放射線の同時測定のための、方法と装置(Method and apparatus for fluorescence and reflectance imaging and spectroscopy and for contemporaneous measurements of electromagnetic radiation with multiple measuring devices)」(米国公報No.2002/0103439の一部継続)では、1つのモードのイメージと分光とを同時に提供する同時方法について論じているが、複数のイメージングおよび付随する分光の様式は順次的である。本発明では、マルチモードイメージングを様々な所望の波長で同時に行うことについて方法を記載している。Zengの先行技術とは異なり、Zengの発明は、波長スペクトルのイメージや測定を提供することを目的としておらず、代わりに、同時のマルチモードのイメージングを提供することを目的としている。本発明では、規定のスペクトルにおける全イメージは、ディスプレイおよび分析のために検出され、また用いられる。
【0022】
米国特許No.5,999,844、Gombrich、タイトル「自己蛍光を用いて疾患のある組織をイメージングしかつサンプリングするための方法と装置(Method and apparatus for imaging and sampling diseased tissue using autofluorescence)」は、励起光を受け取る複数のイメージ検出器、ならびに別個のコンパートメントまたはキャプティブユニットにバイオプシーを置くことについて論じている。
【0023】
米国特許No.6,212,425、Irion、タイトル「フォトダイナミック診断のための装置(Apparatus for photodynamic diagnosis)」は、光誘起反応または内部蛍光を用いて、例えば、治療目的のために疾患のある組織を検出したり光を送達したりするため、あるいは化合物を刺激して治療するための内視鏡イメージングについて論じている。
【0024】
米国特許No.4,884,133、Kanno、タイトル「内視鏡光源装置(Endoscope light source appratus)」は、光源、光ガイド、およびこれらのエレメントを内視鏡に使用するためのコントロールについて論じている。
【0025】
米国特許No.5,749,830、Kaneko、タイトル「蛍光内視鏡装置(Fluorescent endoscope appratus)」は、2つの光源について論じている。1つ目(例えば、ランプ)は白色光について、2つ目(例えば、ヘリウム・カドミウムレーザー)は蛍光についてであり、インテロゲーティング(interrogating)スペクトルを提供する。Kanekoの‘830は、さらに、シングル検出器の経路においたフィルターを使用する。マルチモードイメージングのため、フィルターホイールは複数のフィルター(例えば、図4aにおいては3、図4bにおいては5)を有する。これらは2つのイメージング様式(図7の110)のディスプレイを例示するが、同時のリアルタイムマルチモードイメージングについては論じていない。この先行技術は、本発明で用いられる幅広い範囲の事項(例えば、光源を組み合わせること、同期化およびフィルターホイール)について論じているので、‘830は言及することにより本発明に含まれる。
【0026】
内視鏡およびイメージングアプリケーションは、同時係属中の米国出願No.10/226,406、Gerguson / Zeng、タイトル「Non-coherent fiber optic apparatus and imaging method」においてさらに論じられている。これは、とりわけ、内視鏡のようなファイバー光学デバイスのいくつかの現存する制限を克服するための装置について論じている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0027】
発明の要旨および目的
本発明は、ターゲット対象物の同時のマルチモードスペクトルイメージを提供することによって、上記の問題を解決する。ターゲットに向ける放射線または照明は、変調されて、異なる波長の放射線のセグメントを与える、例えば、白色、緑色、青色、赤色、および近赤外の光のセグメントを交互にしたものである。ターゲット対象物は、反射および再放出した(例えば、蛍光を発した)光を返し、該光は、さらに変調されて、その返った光を、異なる波長に対応するセグメントに分割される。その返った放射線は、処理されることができ、表示されることができ、そして分析されることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
図面および好ましい実施態様の詳細な説明
本発明は、異なる形態における実施態様に対応可能であるが、特定の実施態様が図面に示され、本明細書に詳細に記載されている。この開示が本発明の原理の例示としてみなされ、本発明を本明細書に例示および記載されたものに限定するものではないことは理解されるであろう。
【0029】
内視鏡検査および内視鏡の装置は、組織照明(tissue illumination)と、生成された信号(反射した光および/または発光スペクトルを含む)に関して記載されかつ区別されうる。
【0030】
図1(先行技術)は、白色光および蛍光の判定のために用いられる代表的なスペクトルを示している。スペクトル0 100は、代表的に用いられる照明の広い範囲(broad range)を示している。かかる照明は、先行技術においてさらに本願において述べられたような、単一光源または複数の組み合わせられた光源によって提供される。
【0031】
スペクトル1 101は、代表的な白色光(広帯域)照明スペクトルを示している。様々な照明光源(ランプなど)が、広帯域照明を発生させるのに利用可能であり、例えば、米国特許No.6,364,829(Fulghum)が所望の照明について論じている。スペクトル1 101で示されている照明は、ターゲット組織と相互作用し得、該組織は、スペクトル2 102で示されている代表的な白色光信号(リフレクタンス)のような反射した光を、実質的に光源と同じスペクトル範囲で、しかし、入射照明に比べて減衰させて与える。そのような減衰は、スペクトル2 102で観察されるように、組織吸収、血液の存在およびその他の要因に基づいて選択的なものとなり得る。
【0032】
スペクトル3 103は、組織蛍光(tissue fluorescence)を励起するように意図された代表的な短波長(例えば、青色光)を表している。代表的な返された信号スペクトル4 104は、2つの成分(component)を有し、それは、組織反射(tissue reflectance)成分104R(これは通常は用いられない)と、組織蛍光発光信号104Eである。反射(リフレクタンス)成分は、多くの場合、ブロックされるかフィルターで除外され、蛍光検出に干渉しないようになっている。
【0033】
従って、組織蛍光を励起するためには、狭い照明帯域が好ましい。狭帯域は、広帯域の照明から分離してもよく、または、LEDやレーザーのような狭帯域光源によって提供してもよい。スペクトル5 105に例示するような代表的なUV照明は、スペクトル6 106で示されるようなスペクトルを生成する組織自己蛍光を励起する。この場合も同様に、反射(リフレクタンス)成分106Rは、通常は用いられない。スペクトル7 107に例示される赤色/近赤外における代表的な照明は、スペクトル8 108に示すような反射成分を与える。
【0034】
さらに、照明スペクトルは、組み合わせて有利に用いてもよい。例えば、スペクトル9 109に示される代表的な照明、青色光に赤色/近赤外光を加えたものは、スペクトル10 110に示すような信号スペクトルを生成する。これらのスペクトル(0から10)は、様々な図面の説明において参照する。
【0035】
図2aおよび2b(先行技術)は、米国特許No.5,413,108、Alfano、タイトル「組織サンプルをマッピングし、その異なる領域を、癌を示す固有の蛍光体の蛍光測定に基いて区別するための方法と装置(Method and apparatus for mapping a tissue sample for and distinguishing different regions thereof based on luminescence measurement of cancer-indicative native fluorophor)」、および、米国特許No.6,091,985、Alfano、タイトル「固有の蛍光の励起分光法を用いた、組織および/または細胞における癌および前癌状態の検出(Detection of cancer and precancerous conditions in tissues and/or cells using native fluorescence excitation spectroscopy)」を包含する内視鏡イメージング原理を記載および表示している。これらの特許は言及することにより本発明に含まれる。すでに述べたように、これらの原理は、顕微鏡、カメラ、望遠鏡などのようなその他の光学システムに適用することができ、また米国特許No.6,080,584、Alfano、タイトル「固有の蛍光の分光法を用いた、スミアーの癌および全癌状態の細胞の存在を検出するための方法と装置(Method and apparatus for detecting the presence of cancerous and precancerouscells in a smear using native fluorescence spectroscopy)」に記載されている。この Alfano の先行技術は、言及により本発明に含まれる。
【0036】
従って、図2aは白色光、反射および発光の内視鏡検査を、入力スペクトル212(照明)および出力信号スペクトル214の観点から、概要的に例示している。ここで、入力および出力は、インジケータ線210によって表されている。第一の照明201、λ1−Iは、UV帯域で選択され、組織自己蛍光(例えば、図1に関連して述べたスペクトル5)を誘導する。結果として生じる組織発光スペクトル251は、青色/緑色の帯域に発生し、さらにλ1−E(例えば、図1におけるスペクトル6の106E)として認識される。インテロゲーティング照明201を用いると、正常組織と疾患のある組織の発光信号強度は同様である。これはさらに正常組織221および疾患組織226の特性曲線によって示されている。組織発光(自己蛍光)の、第一の代表的な(参照)イメージは、代表的に時間間隔T1中に得られる。
【0037】
図2bは入力スペクトル216および信号スペクトル218を示す。時間間隔T2中、第二のインテロゲーティング照明202、UV/青色域におけるλ2−Iは、組織を照らして自己蛍光を励起する(例えば、図1に付随して記載されているスペクトル3)。結果として生じる組織発光スペクトル252(さらに、λ2−E(発光)として認識される)が、再び青色/緑色域に発生する。これらの状況下で、測定可能な差異が、正常組織222、疾患組織227の、特性曲線同士の間に観察される。組織イメージは、この間隔T2中に得られる。T1中に得られた第一の(参照)イメージと、T2中に得られた第二のイメージとの間の比率および/または差異は、診断情報を正規化し処理し抽出するための基礎を提供する。かかる構成の1つの利点は、イメージが順次得られるため、単一のイメージセンサーを用いて達成できうることである。さらに、2つの組織自己蛍光イメージが同じ全般的なスペクトル範囲(251、252は両方青色/緑色)で生み出されるため、それらを光学手段によって空間に分離することができず、そのため、示したようにタイムドメイン(T1およびT2)に分割される。様々な制限のため、例えば、器官やターゲット組織(例えば、肺)の呼吸や動作のため、シフトするかもしれない2つのイメージをレジスター(ピクセル位置合わせ)することは、より難しくなる。
【0038】
図3(先行技術)は、順次的(sequential)な白色光および蛍光の内視鏡検査のために用いられる蛍光モードを例示しており、それは、米国特許No.5,647,368、Zeng、タイトル「胃腸および呼吸器官において固有の蛍光を用い疾患組織を検出するためのイメージングシステム(Imaging system for detecting diseased tissue using native fluorescence in the gastrointestinal and respiratory tract)」、およびさらに、米国特許No.6,462,770、Cline、タイトル「内視鏡検査の反射および蛍光のための自動ゲイン制御を有するイメージングシステム(Imaging system with automatic gain control for reflectance and fluorescence endoscopy)」で論じられているものである。これからさらに記載されるように、Zengの‘368は、代表的には、2つの照明光源を使用して、図1で論じたようなスペクトル1およびスペクトル3などの、順次的な照明スペクトルを提供する。
【0039】
図3は、蛍光イメージングモードのための、ライン310より上の入力スペクトル312と、ライン310より下の出力スペクトル314とを示している。さらに、λ1−Iとラベルされた入力スペクトル312は、図1で論じたようなスペクトル3などの青色光を提供し、組織蛍光を励起する。さらに、λ1−Eとして認識される組織発光351は、緑色帯域で生じ、また、正常組織301、疾患組織307の、代表的な組織の特性曲線も示されている。Zeng の‘368では、例えば、広帯域の白色光源をターンオフし、上述のような青色光源をターンオンすることにより、光変調が達成される。また、本発明の図5と共に説明するように、白色光反射または蛍光発光のいずれか一方を、所望の検出器に導くようなミラーを挿入あるいは置換することによって、光変調の第二の形態が提供される。従って、本発明の1つの目的は、照明スペクトルをビデオレートでスイッチする手段を提供し、そして、イメージのディレクションとキャプチャーとを調整(コーディネート)することである。このようなスイッチングを高速(high rate)で物理的に達成することは可能かもしれないが、延長された期間にわたってこのスイッチングを再現可能に維持することは、先行技術の範疇を超えており、本明細書にて意図されているようなマルチモード同時イメージングを達成することが必要とされる。これらの原理は、さらに Cline の‘770(図1に組み合わされた光源(36)が例示されており、スイッチングモード106と操作者のコントロールスイッチ65とによって変調されている)に記載されている。この先行技術もまたとりわけ所望の照明について論じているので、言及により含まれる。
【0040】
図4は、本発明による利用のための、白色光と蛍光との同時の内視鏡検査のための照明を変調し提供する手段を示す。内視鏡400は、先端部410に1つ以上の照明光源を具備している。かかる構成の1つの利点は、内視鏡に関連する伝達ロスを取り除くことであり、これは特定の波長にとっては重要となり得る。加えて、これらのデバイスの素早いスイッチングは、所望の照明を変調する簡便な手段を提供する。描写されているように、3つのLEDが、照明を提供し、また電気的な接続を通じて、照明とイメージ検出のために同期化されうる。例えば、LED451は、図1に関して論じたようなスペクトル0などの幅広い(broad)スペクトルを提供しうる。代表的には、この幅広いスペクトルは、図5および6に関して論じられるように、さらに変調される。LED451は、また、図1に関して論じたスペクトル1のような、より狭いスペクトルも提供しうる。第二のLED452は、スペクトル3およびスペクトル5(図1参照)のような出力を具備しており、それによって、白色光と蛍光との同時の内視鏡検査をサポートしている。同様に、スペクトル7(図1参照)のような照明を有する第三のLED453は、イメージングを赤色および近赤外線の波長域まで拡張しうる。様々なイメージングモードおよび同期化要件についてさらに記載する。
【0041】
図5は、本発明の実施態様を例示しており、白色光と蛍光との同時のイメージングを提供している。光源580は、広帯域照明(例えば、図1で論じたようなスペクトル0)を送達する。該光源は、単一ユニットであってもよく、または所望の照明を送達するための光源の組み合わせからなるものであってもよい。新しい、よりハイパワーのLEDが、前述したような内視鏡の先端においてまたは光源の一部として(例えば、200mWを超える青色LED)、使用に適した強度レベルにて、有用なスペクトルを提供する。従って、これらの光源は、高速(1μ秒未満)でエレクトロニクス的にスイッチされて、前述したような変調照明スペクトルを提供できる。
【0042】
発生した光ビーム581は、光変調器と相互作用し、本実施例では該光変調器は回転フィルターホイール550であり、該フィルターホイールは、白色光イメージングのための出力スペクトル(図1に関して論じたスペクトル1など)を提供する白色光またはカラーバランスフィルター552と、蛍光イメージングのための励起光スペクトル(図1に関して論じたスペクトル3、5または9など)を提供する蛍光励起フィルター554とからなる。この2つの光フィルター552と554とは、スペクトルビームを分割するための光ブロッキングストリップ553をさらに含んでいてもよい。よって、光ビーム581は、白色光照明セグメント582と蛍光励起セグメント592へと変調される。これらのセグメントは、照射の無い(unlighted)セグメント555によって間隔があけられている。変調された光ビームは、組織540のようなターゲット対象物と接触し相互作用する。該組織は、反射した白色光セグメント583(図1に関して論じたスペクトル2のようなスペクトル内容を持つもの)と、593(図1に関して論じたスペクトル4、6、10のようなスペクトル成分を持つもの)のような蛍光発光セグメントとを、生み出し得る。間隔をおいた交互のセグメントは、次いで光変調器520によってさらに処理される。本実施例では、該変調器は、第二の回転フィルターホイールであって、イメージングセグメントを生成する入射光に対して45度で位置し、互いに90度離れて位置している。本実施例における第二の光変調器は、白色光イメージングセグメント585を通過させるための開口またはカラーバランスフィルター522と、フィルター524(これは、蛍光イメージングビームセグメント595を方向付けるための反射ミラー(約100%の反射性)であってもよい)とからなる。白色光イメージングセグメントは、検出器500に到達する。該検出器は、処理および/またはディスプレイのための同期化ビデオ信号502と標準RGBとを出力するRGBビデオカラーカメラであってもよい。蛍光イメージングセグメントは、検出器530に到達する。該検出器は、同じくさらに処理および/またはディスプレイのための、同期化ビデオ信号532と標準RGBとを出力する蛍光イメージングカメラであってもよい。
【0043】
光学エンコーダー510、560は、光変調器(回転するフィルターホイール)550と520とにそれぞれ関連したフレームセンサーとして機能し、またケーブル571と572とを通じて同期化デバイス570とインターフェースし、2つの光変調器を調整(コーディネート)および同期化する手段を提供し、併せて、ケーブル574と573とを通じて、白色光検出器500と蛍光検出器530とをコントロールし同期化するためのフレームシンク信号を提供する。
【0044】
検出器500からの白色光イメージと、検出器530からの蛍光イメージとは、別個のモニターまたは同じ観察モニターの異なる区画に表示され、同時に観察される。あるいは、2つのイメージを同期化し、要求または所望により、重ねたり、処理したり、擬似着色したりまたは組み合わせてもよい。
【0045】
別の有用なイメージ表示モードは、蛍光イメージングモード(単独で、またはその他の表示モードと組み合わせたもの)のR(赤色)チャンネルを表示することである。というのは、このR信号は、近赤外線信号110R2(図1のスペクトル10)によってつくられるからである。該近赤外線信号は、血液吸収による影響をそれほど受けないため、医師が血液を通して組織構造を観察することができ、例えば、生検(biopsy)が所望の位置で行われたことを確かめることができる。
【0046】
液晶、デジタル・マイクロミラーデバイス(DMD)、またはその他の光学/電気装置(グレーティング、プリズムなどを組み込んだもの)を有してなる空間光変調器(spatial light modulators:SLMs)などの様々なオプションによって、上述したような光変調器と同じ結果を得ることができる。概しては、可動部分のない固定状態のデバイスは、信頼性などの使用ファクターを改善し得、また、エレクトロニクス的なコントロール下では、関連する光学エンコーダーなどのコンポーネントを取り除くことによって、デザインを簡素化することもできる。
【0047】
例示した実施態様では、白色光と蛍光とは、約50%のデューティサイクルを有している。白色光に25%および蛍光に75%といった、様々な他の比率を、別の形態の光変調器が使用されている場合に、フィルター領域およびタイミングを変えることにより、要求されたようにまたは所望のように実施してもよい。
【0048】
図6aは、本発明の別の実施態様を示しており、同時マルチモードイメージングを理解させるために、必要とされるコンポーネントの数を減らしている。照明源630は、広帯域照明(図1と関連して論じたスペクトル0など)を提供する。発生した照明681は、さらに光変調器650によって処理される。該変調器は、本実施例では、回転フィルターホイールであって、これは、白色光のまたはカラーバランスのフィルター652(変調された白色照明(図1と関連して論じたスペクトル1など)を通す)と、蛍光イメージングフィルター654(図1と関連して論じたスペクトル3、5、9などの照明を提供する)とを有してなる。フィルターホイール650は、また、ビーム遮断部(beam blocker)653を用いてもよい。従って、682と692のような交互配置された白色光と蛍光照明セグメントは、所望により、照射の無い間隔取り(spacing)セグメント655と共に生成される。照明セグメントは、組織640などのターゲット対象物と相互作用する。685(図1に関連して論じたスペクトル2のような対応する性質を有するもの)のような反射した白色光イメージングセグメントと、蛍光イメージングセグメント(図1に関連して論じたスペクトル4、6、10の成分と同じものを有するもの)とは、検出器600へ導かれる。フレームセンサー(光学エンコーダー)660は、連絡ケーブル661を通じて検出器600とインターフェイスされた同期化情報を用いて、フィルターホイール650のポジションをインジケートする手段としてのフレーム同期信号(Frame Sync signals)を生成する。例えば、フレーム同期信号上の負パルスは、蛍光検出のタイミングをインジケートし、他方で、正パルスは、白色光同期化情報をインジケートしうる。検出器600(図6bに詳述する)は、イメージングセグメントを受け取り、蛍光イメージング信号と白色光イメージング信号とを、イメージ処理を行なう電子機器(図6dに示して論じる)を通して同時に生成する。シンプルな構成では、フィルターホイール650は、2つの等しい割合(proportion)のフィルター652と654とからなり、これらはそれぞれ、白色照明のため、そして蛍光励起のためのものである。該ホイール650は、900rpm、即ち、毎秒15回転にて回転し、白色光のためにおよび同様の光感度での蛍光検出のために、それぞれに15フレーム/秒を提供する。フィルターエリアは、別の比率(ratio)、例えば、蛍光感度を上げるような比率(これは、典型的には、反射された白色光の強度よりも低い)で提供されうる。米国特許出願No.09/741,731、Zeng、タイトル「蛍光および反射イメージングおよび分光のための、および複数の測定デバイスを用いた電磁放射線の同時測定のための、方法と装置(Methods and apparatus for fluorescence and reflectance imaging and spectroscopy and for contemporaneous measurements of electromagnetic radiation with multiple measuring device)」(および、継続出願No.10/028,568、公報No.2002/0103439)は、これらの原理について論じており、よって、言及により本明細書に含まれる。
【0049】
図6bは、白色光反射と蛍光発光イメージングとマルチモードで同時に得るための検出器の構成を示しており、複数のセンサー(例えば、CCD)を有する検出器を使用して、それによって、(368)のような先行技術において用いられたような機械的なスイッチング機構を減らすかまたは排除している。このように、検出器600は、センサー615、センサー625、およびセンサー645のような、少なくとも3つのセンサーを有してなり、これらのセンサーは、例えば、青色光、緑色光、および赤色光のためのものであってよい。代表的には、例えば、ダイクロイック(2色性:dichroic)ミラー621の表面から同程度の経路の長さにて、センサー645への距離が実質的にその点からセンサー615までの距離と同等であるように、センサーを配置構成するのが有利である。635のような付加的なセンサーを、近赤外線イメージングなどの、その他のイメージング・モードのために具備してもよい。
【0050】
交互のイメージング光セグメント610は、矢印688で示された方向にて、検出器600に入る。蛍光イメージングセグメント(図6aに関連して論じた695など)が、検出器に入る場合(代表的な例は、図1に関連して論じたような、スペクトル104E、106E、または110Eと110R2である)、この光610のうちのいくらかはダイクロイックミラー621と相互作用(ダイクロイックミラー621を通過)する。該ダイクロイックミラーは、例えば、約500nmのカットオフ波長を有し、500nm以下の光(611)を反射し、かつ、500nmより上の光(612))を透過させる。次いで、該イメージングセグメントは、さらに、ダイクロイックミラー622と相互作用し、該ダイクロイックミラーは、600nm付近のカットオフ波長を有し、500nmから600nmにおける蛍光成分613をセンサー625(緑色光のためのもの)の方へ反射する一方で、イメージングスペクトルの成分614を透過させる。同様に、ダイクロイックミラー623(オプションとして第四のセンサー645を有する)は、実質的に赤色のスペクトル成分を、赤色と近赤外とに分割する。この反射された蛍光成分655は、さらにバンドパス(帯域通過)フィルター636(例えば、帯域外排除(out of band rejection)>O.D.5を有する)によって光学的に処理され、次いで、レンズ637によって焦点を合わせられて、センサー635上にイメージを形成する。透過されたリファレンスイメージングスペクトルの成分656は、さらにバンドパスフィルター646(例えば、帯域外排除>O.D.5を有する)によってフィルターをかけられ、その後、レンズ647によって焦点を合わせられて、センサー645上にイメージを形成する。これらのマルチスペクトルイメージおよび信号ならびに同期化信号は、さらなる処理、コントロール、およびディスプレイのため、電子機器(図6dで論じたもの)へと送られる。
【0051】
同様に、白色光イメージングセグメント(図6aで論じた685など)が検出器に入る場合、その400nmから500nm域における青色スペクトル成分は、ダイクロイックミラー621によって反射され、この光611は、次いでバンドパスフィルター616によってフィルターをかけられ、その後、レンズ617によって焦点を合わせられ、青色CCDセンサー615上に青色イメージを形成する。緑色(500−600nm)および赤色(600−700nm)のスペクトル成分612は、ダイクロイックミラー621を透過し、ダイクロイックミラー622に入射し、該ミラー622は緑色スペクトル成分613をバンドパスフィルター626上へと反射し、この光はそれからレンズ627で焦点を合わせられて、センサー625上に緑色イメージを形成する。その一方で、赤色スペクトル成分は、前記ダイクロイックミラー(複数)を通過し、フィルターをかけられ焦点を合わせられて、赤色センサー645上に赤色イメージを形成し、そして、具備されるならば、近赤外線成分はセンサー635に集められる。これらの多スペクトルイメージ(R、G、Bおよびおそらく近赤外)ならびに同期化信号は、さらなる処理、そしてディスプレイおよび/または分析のための標準ビデオ信号出力をつくるために、図6dで論じた電気機器へ搬送される。
【0052】
あるいは、(赤色イメージに加えて)近赤外線イメージを所望する場合、近赤外線を通して赤色光を反射するようにダイクロイックミラーを選択し、それによって、これら2つのイメージが検知されるポジションを変えてもよい。
【0053】
個々のセンサーのゲインおよび/またはシャトル速度は、異なるイメージング様式同士の間で変えられ、あらゆるイメージング様式(これは、かなり異なる光信号強度を有する可能性がある)のための最適な信号出力を確保する。これらのゲインおよび/またはシャトル速度がダイナミックに変化するのに対し、異なるセンサー間には固定された増幅関係が常にあり、その関係は異なるイメージング様式によって異なる。
【0054】
マルチモードイメージは、あらゆるタイプのビデオイメージ表示デバイス(標準的なCRTモニター、LCDフラットパネルディスプレイ、またはプロジェクターなど)上で見られる。イメージが同時に利用可能であり、それでいてそれらが複数のバンドにおけるものであるため、ユーザーは、イメージをあらゆる種類のフォーマットで表示することができる。ユーザーは、白色、赤色、緑色、および青色のイメージを、別個にまたは一緒に、蛍光や赤外や近赤外のイメージ(別個または一緒にして)と共に、同じまたは異なるモニター上で、混ぜたり合わせたりできる。
【0055】
図6cは、白色光反射、近赤外線反射、および蛍光発光イメージングをマルチモードで同時に得るための別の検出器の構成を示しており、内視鏡の遠位端部に、パターン化されたフィルターコーティングを有する小型の単一CCDセンサーを使用している。マイクロレンズ642がイメージの焦点をCCDセンサー643上に合わせ、これらは共に内視鏡641の遠位端部に取り付けられており、該内視鏡は、組織を照射するための外部光源からの照明を伝導する照明ファイバー束か、または、組織照明を提供するために同じ遠位端部に位置するLEDのどちらかを有する。CCDセンサー643上の隣り合った異なるピクセルは、異なるスペクトル帯域でイメージをキャプチャーするようにデザインされ、例えば、ピクセル646(B)は、400から500nmまでの光だけを通すための対応高品質バンドパスフィルターコーティングを有し、青色帯域においてイメージをキャプチャーし、ピクセル647(G)は、500から600nmまでの光だけを通すための対応高品質バンドパスフィルターコーティングを有し、緑色帯域においてイメージをキャプチャーし、ピクセル648(R)は、600から700nmまでの光だけを通すための対応高品質バンドパスフィルターコーティングを有し、赤色帯域においてイメージをキャプチャーし、他方で、ピクセル649(NIR)は、700から900nmまでの光だけを通すための対応高品質バンドパスフィルターコーティングを有し、NIR帯域においてイメージをキャプチャーする。このCCDセンサー出力のR、G、B、NIR信号、ならびに同期化信号は、図6bに示したようなカメラ600に類似しており、これらの信号は、さらなる処理のために、そして表示および/または分析のための標準的なビデオ信号出力をつくるために、図6dで論じた電子機器へ送られる。
【0056】
図6dは、図6aおよび6bで述べたような、イメージングの同期化とコントロールのためのブロックダイアグラムを示しており、白色光と蛍光のイメージングを同時に認識するためのものである。検出器600からのイメージング信号602は、蛍光と白色光のイメージ(フレーム)の交互のものを、ビデオモードセレクトスイッチ660へと提供し、該スイッチは、これらの信号をビデオデコーダー662中の独立したアナログからデジタルへの変換器(ADC)に割り当て、イメージをデジタル化する。ビデオ同期化は、本実施例においては、緑色チャンネル601によって提供される。デジタル化されたイメージは処理のため入力FPGA(フィールドプログラム可能なゲートアレー)670へ送られる。入力FPGA670の内部では、デジタル化されたイメージは、入力FIFO(先入れ先出し)ビデオバッファー672へと向かい、次いでプログラム可能なプロセスユニット675へと向かい、該ユニットは、プロセスユニット675に接続されたフレーム同期信号604によって判定されるとおり、イメージを白色光イメージングフレームと、蛍光フレームとに分割する。2つのメモリバッファーが、FPGA670と連絡しており、それらは、一時的な蛍光イメージの記憶(storage)のためのフレームバッファー678と、一時的な白色光イメージの記憶のためのフレームバッファー679である。様々なイメージング処理機能を、FPGA670内に導入してよい。例えば、整列とレジストレーションのための、R、G、およびBのイメージのためのx−yピクセルのシフトである。x−yピクセルのシフト(x-y pixel shifting)とは、デジタルイメージ(イメージフレーム)を、水平方向(x)および/または垂直方向(y)に、1ピクセル以上シフトすることを意味する。かかる処理によって、より複雑な、または機械的なメカニズムの必要性が排除され、それにより、図6dで論じたようなセンサー615、625、635、および645のアラインメントが簡潔化される。別のプログラマブルなイメージ処理機能が、2以上のイメージにおいて対応するピクセルの比率を取ってもよい。処理されたデジタルイメージは、ビデオFIFO680によって出力FPGA684に出力される。該FPGAは蛍光イメージフレームと白色光イメージフレームとを、それぞれビデオエンコーダー(DAC1)686と、ビデオエンコーダー(DAC2)688とへ分割する。デジタルからアナログへの変換機(DAC)を有するビデオエンコーダー686と688とは、デジタルイメージ信号を、例えば、標準のアナログビデオモニター上に表示されるような標準のアナログビデオ信号692と694とに変換するものである。光変調の同期化を提供することに加えて、フレーム同期信号604は、例えば、異なるイメージング様式によって使用される固定ゲインセッティング間を切り換える手段として、検出器によって用いられてもよい。
【0057】
図6a、6b、6cおよび6dで記載した実施態様では、デジタル蛍光イメージの15フレーム/秒と、デジタル白色光イメージの15フレーム/秒とが、同じ光感度(蛍光モードに対して)を保つために生成される。これは、あたかも、図6bに示したカメラが蛍光イメージと白色光イメージとを順番に獲得するかのようである(イメージング様式が概説されているのは、米国出願No.09/741,731、Zeng、タイトル「蛍光および反射イメージングおよび分光のための、および複数の測定デバイスを用いた電磁放射線の同時測定のための、方法と装置(Method and apparatus for fluorescence and Reflectance imaging and spectroscopy and for contemporaneous measurements of electromagnetic radiation with multiple measuring devices)」と、継続出願No.10/028,568、米国公報No.2002/0103439である)。ビデオエンコーダー686と688とは、さらに標準のビデオ信号を出力する。例えば、15フレームデジタルイメージのそれぞれを1秒に一回繰り返す(再現する)ことによる、30フレーム/秒である。より高いフレーム速度(frame rate)の場合、例えば、30フレーム/秒のデジタル蛍光イメージと、白色光イメージとが所望される場合(比例的に、光感度は下がる)、これはフィルターホイール650(図6aで論じたもの)を適切な速度(本実施例では、1800rpm(毎秒30回転))で回転させることによって認識されてもよい。
【0058】
本発明の好ましい実施態様を示しかつ記載してきたが、当業者が、添付の請求の範囲の精神および範疇を超えることなく、本発明の様々な改変がデバイスしうることは理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】図1(先行技術)は、本発明による、内視鏡イメージングに用いられる一連の代表的なの所望のスペクトルを示している。
【図2a】図2aおよびb(先行技術)は、代表的な蛍光の内視鏡検査システムからのスペクトルを例示している。
【図2b】図2aおよびb(先行技術)は、代表的な蛍光の内視鏡検査システムからのスペクトルを例示している。
【図3】図3(先行技術)は、順次的な白色光と蛍光の内視鏡検査システムの蛍光モードからの代表的なスペクトルを例示している。
【図4】図4は、例えば、内視鏡の末端に置かれた照明源を示している。
【図5】図5は、本発明の実施態様の透視図である。
【図6a】図6aは、複数のセンサーを含む単一の検出器を有する、同時白色光および蛍光イメージングの透視図である。
【図6b】図6bは、図6aに関連する検出器の構成の斜視図である。
【図6c】図6cは、図6aに関連するもう1つの検出器の構成の斜視図である。これは、内視鏡の遠位先端部に置いてもよい。
【図6d】図6dは、図6a、6bおよび6cに記載した同時イメージングモードのためのコントロールおよび同期化のブロックダイアグラムである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のイメージの同時測定のための光学装置であって、
インテロゲーティング広帯域放射線を送る光源を有し、
第一の光変調器を有し、該第一の光変調器は、前記インテロゲーティング広帯域放射線を、複数のイメージング様式に対応した複数のインテロゲーティング・スペクトルセグメントに分割するものであり、
ターゲット対象物を有し、該対象物は、前記インテロゲーティング・スペクトルセグメントと交互作用し、イメージングのためのリターンする放射線を発生させるものであり、
第二の光変調器を有し、該第二の光変調器は、ターゲット対象物からのリターン放射線を複数のイメージング様式に対応した複数のリターン・スペクトルセグメントに分割するものであり、かつ、
少なくとも1つの検出器を有し、該検出器は、前記リターン・スペクトルセグメントを受け取り、かつ、該リターン・スペクトルセグメントをイメージへと処理するためのものである、
前記光学装置。
【請求項2】
さらに、上記第一の光変調器と、上記第二の光変調器とを、同期させるための手段を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
さらに、上記イメージを表示する手段を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
上記表示する手段が、上記イメージを整列させる手段を含んでいる、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
整列させる上記手段が、x−yピクセルをシフトすることを有する、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
さらに、上記第一の光変調器と、上記第二の光変調器と、上記イメージを表示する手段とを、同期させるための手段を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
上記光源が、内視鏡内に複数の発光ダイオードを有する、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
上記第一の光変調器が、上記複数の発光ダイオードの同期した電子的なスイッチングによって、上記インテロゲーティング広帯域放射線を分割する、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
上記第一の光変調器が、複数のイメージング様式に対応する複数の変調コンポーネントを持ったムービングフィルターを有し、前記各コンポーネントは、上記広帯域放射線に対する前記コンポーネントによって分割された上記広帯域放射線の比率からなるデューティサイクルを持っている、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
上記ムービングフィルターが、フィルターホイールを有する、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
上記フィルターホイールが、約1800rpmで回転する、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
上記複数の変調コンポーネントが、少なくともカラーバランスフィルターコンポーネントと、蛍光励起フィルターコンポーネントとを有する、請求項10に記載の装置。
【請求項13】
上記蛍光励起フィルターコンポーネントのためのデューティサイクルが、約50%以下である、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
上記蛍光励起フィルターのデューティサイクルが、50%を越える、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
上記蛍光励起フィルターコンポーネントが、約400から450nmまでのスペクトル範囲を持つインテロゲーティング・スペクトルセグメントに対応している、請求項12に記載の装置。
【請求項16】
上記蛍光励起フィルターコンポーネントが、約700から750nmまでのスペクトル範囲を持つインテロゲーティング・スペクトルセグメントに対応している、請求項12に記載の装置。
【請求項17】
上記蛍光励起フィルターコンポーネントが、約400から450nmまでおよび700から750nmまでのスペクトル範囲を持つインテロゲーティング・スペクトルセグメントに対応している、請求項12に記載の装置。
【請求項18】
上記フィルターホイールが、光遮断領域を含んでいる、請求項10に記載の装置。
【請求項19】
上記ムービングフィルターが、少なくとも、カラーバランスフィルターと、蛍光励起フィルターとを有する、請求項10に記載の装置。
【請求項20】
上記ムービングフィルターが、光遮断領域を有する、請求項9に記載の装置。
【請求項21】
上記第一の光変調器が、光学スイッチングデバイスを有する、請求項1に記載の装置。
【請求項22】
上記光学スイッチングデバイスが、空間光変調器を有する、請求項21に記載の装置。
【請求項23】
上記空間光変調器が、液晶デバイスを有する、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
上記空間光変調器が、デジタル・マイクロミラーデバイスを有する、請求項22に記載の装置。
【請求項25】
さらに、少なくとも、白色光検出器と蛍光検出器とを有する、請求項1に記載の装置。
【請求項26】
上記第二の光変調器が、上記複数のイメージング様式に対応する複数の変調コンポーネントを持ったムービングフィルターを有しており、該コンポーネントは、上記広帯域放射線に対するコンポーネントによって分割された上記広帯域放射線の比率からなるデューティサイクルを有する、請求項1に記載の装置。
【請求項27】
上記ムービングフィルターが、フィルターホイールを有する、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
上記フィルターホイールが、約1800rpmで回転する、請求項27に記載の装置。
【請求項29】
上記複数の変調コンポーネントが、少なくともカラーバランスフィルターコンポーネントと、蛍光反射フィルターコンポーネントとを有する、請求項26に記載の装置。
【請求項30】
上記蛍光反射フィルターコンポーネントのデューティサイクルが、約50%以下である、請求項29に記載の装置。
【請求項31】
上記蛍光反射フィルターのデューティサイクルが、50%を越えている、請求項29に記載の装置。
【請求項32】
上記蛍光励起フィルターコンポーネントが、約400から450nmまでのスペクトル範囲を持つインテロゲーティング・スペクトルセグメントに対応している、請求項29に記載の装置。
【請求項33】
上記蛍光反射フィルターコンポーネントが、約300から800nmまでのスペクトル範囲において、略100パーセントの反射を与える、請求項29に記載の装置。
【請求項34】
上記蛍光励起フィルターコンポーネントが、約400から450nmまで、および、700から750nmまでのスペクトル範囲を持つインテロゲーティング・スペクトルセグメントに対応している、請求項29に記載の装置。
【請求項35】
上記フィルターホイールが、光遮断領域を有する、請求項27に記載の装置。
【請求項36】
上記ムービングフィルターが、光遮断領域を有する、請求項26に記載の装置。
【請求項37】
上記第二の光変調器が、光学スイッチングデバイスを有する、請求項1に記載の装置。
【請求項38】
上記光学スイッチングデバイスが、空間光変調器を有する、請求項37に記載の装置。
【請求項39】
上記空間光変調器が、液晶デバイスを有する、請求項38に記載の装置。
【請求項40】
上記空間光変調器が、デジタル・マイクロミラーデバイスを有する、請求項38に記載の装置。
【請求項41】
上記少なくとも1つの検出器が、少なくとも分光器を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項42】
複数のイメージを同時に測定する方法であって、
インテロゲーティング広帯域放射線を発生させること、
前記インテロゲーティング広帯域放射線を、複数のイメージング様式に対応する複数のインテロゲーティング・スペクトルセグメントに分割すること、
前記インテロゲーティング・スペクトルセグメントを、ターゲット対象物と交互作用させて、リターン放射線を発生させること、
前記リターン放射線を、複数のイメージング様式に対応する複数のリターン・スペクトルセグメントに分割すること、および、
前記リターン・スペクトルセグメントをイメージへと処理すること
を有する前記方法。
【請求項43】
さらに、上記インテロゲーティング広帯域放射線を分割するステップと、上記リターン放射線を分割するステップとを、同期させることを有する、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
さらに、上記イメージを表示することを有する、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
さらに、上記イメージを表示することを有する、請求項42に記載の方法。
【請求項46】
さらに、上記イメージを整列させることを有する、請求項42に記載の方法。
【請求項47】
さらに、x−yピクセルをシフトすることを有する、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
当該方法が、血液を通したターゲット対象物の観察のために適用されるものである、請求項42に記載の方法。
【請求項49】
さらに、発光ダイオードから広帯域放射線を発生させることを有する、請求項42に記載の方法。
【請求項50】
複数のイメージの同時測定のための光学装置であって、
インテロゲーティング広帯域放射線を送る光源を有し、
光変調器を有し、該光変調器は、前記インテロゲーティング広帯域放射線を、複数のイメージング様式に対応した複数のインテロゲーティング・スペクトルセグメントに分割するものであり、
ターゲット対象物を有し、該対象物は、前記インテロゲーティング・スペクトルセグメントと交互作用し、イメージングのためのリターン放射線を発生させるものであり、
前記リターン放射線を受け取り処理するための検出器を有し、かつ、
前記リターン放射線を、複数のイメージング様式に対応した複数のリターニングスペクトルセグメントに分割するための手段を有する、
前記光学装置。
【請求項51】
さらに、前記光変調器と前記検出器とを同期させるための手段を有する、請求項50に記載の装置。
【請求項52】
さらに、上記イメージを表示する手段を有する、請求項51に記載の装置。
【請求項53】
さらに、上記イメージを表示する手段を有する、請求項50に記載の装置。
【請求項54】
上記表示する手段が、イメージを整列させる手段を含んでいる、請求項53に記載の装置。
【請求項55】
上記整列させる手段が、x−yピクセルをシフトすることを有する、請求項54に記載の装置。
【請求項56】
上記光源が、内視鏡内に複数の発光ダイオードを有する、請求項50に記載の装置。
【請求項57】
上記光変調器が、上記発光ダイオードの同期した電子的なスイッチングによって、上記インテロゲーティング広帯域放射線を分割する、請求項56に記載の装置。
【請求項58】
上記光変調器が、複数のイメージング様式に対応する複数の変調コンポーネントを持ったムービングフィルターを有し、前記複数のコンポーネントは、上記広帯域放射線に対するコンポーネントによって分割された上記広帯域放射線の比率からなるデューティサイクルを持っている、請求項50に記載の装置。
【請求項59】
上記ムービングフィルターが、フィルターホイールを有する、請求項58に記載の装置。
【請求項60】
上記フィルターホイールが、約1800rpmで回転する、請求項59に記載の装置。
【請求項61】
上記複数の変調コンポーネントが、少なくとも、カラーバランスフィルターコンポーネントと、蛍光励起フィルターコンポーネントとを有する、請求項59に記載の装置。
【請求項62】
上記蛍光励起フィルターコンポーネントのためのデューティサイクルが、約50%以下である、請求項61に記載の装置。
【請求項63】
上記蛍光励起フィルターのためのデューティサイクルが、50%を越える、請求項61に記載の装置。
【請求項64】
上記蛍光励起フィルターコンポーネントが、約400から450nmまでのスペクトル範囲を持つインテロゲーティング・スペクトルセグメントに対応している、請求項61に記載の装置。
【請求項65】
上記蛍光励起フィルターコンポーネントが、約700から750nmまでのスペクトル範囲を持つインテロゲーティング・スペクトルセグメントに対応している、請求項61に記載の装置。
【請求項66】
上記蛍光励起フィルターコンポーネントが、約400から450nmまでおよび700から750nmまでのスペクトル範囲を持つインテロゲーティング・スペクトルセグメントに対応している、請求項61に記載の装置。
【請求項67】
上記フィルターホイールが、光遮断領域を有する、請求項59に記載の装置。
【請求項68】
上記ムービングフィルターが、光遮断領域を含んでいる、請求項58に記載の装置。
【請求項69】
上記光変調器が、光学スイッチングデバイスを有する、請求項50に記載の装置。
【請求項70】
上記光学スイッチングデバイスが、空間光変調器を有する、請求項60に記載の装置。
【請求項71】
上記空間光変調器が、液晶デバイスを有する、請求項70に記載の装置。
【請求項72】
上記空間光変調器が、デジタル・マイクロミラーデバイスを有する、請求項70に記載の装置。
【請求項73】
上記検出器が、少なくとも白色光検出器と蛍光検出器とを有する、請求項50に記載の装置。
【請求項74】
上記分割するための手段が、複数のダイクロイックミラーを有する、請求項50に記載の装置。
【請求項75】
さらに、複数のフィルターを有する、請求項74に記載の装置。
【請求項76】
上記複数のフィルターが、少なくとも1つのバンドパスフィルターを有する、請求項75に記載の装置。
【請求項77】
上記複数のフィルターが、少なくとも1つのロングパスフィルターを有する、請求項75に記載の装置。
【請求項78】
上記複数のフィルターが、少なくとも1つのバンドパスフィルターと、少なくとも1つのロングパスフィルターとを有する、請求項75に記載の装置。
【請求項79】
さらに、複数のレンズを有する、請求項74に記載の装置。
【請求項80】
上記複数のレンズが、対応する複数のセンサー上に、上記複数のリターン・スペクトルセグメントの焦点を合わせるものである、請求項79に記載の装置。
【請求項81】
上記センサーがゲインを有し、かつ該ゲインがイメージング様式に基づいて調節可能である、請求項80に記載の装置。
【請求項82】
上記複数のセンサーが、CCDを有する、請求項80に記載の装置。
【請求項83】
さらに、上記リターン・スペクトルセグメントの強度を調節するための手段を有する、請求項50に記載の装置。
【請求項84】
上記調節するための手段が、光変調器である、請求項83に記載の装置。
【請求項85】
さらに、上記リターン・スペクトルセグメントの強度をデューティサイクルに基づいて調節する手段を有する、請求項58に記載の装置。
【請求項86】
さらに、上記光変調器と上記検出器とを同期させるためのフレームセンサーを有する、請求項50に記載の装置。
【請求項87】
上記処理する手段が、
スイッチを有し、該スイッチは、上記リターン・スペクトルセグメントを複数のアナログからデジタルへの変換機の1つに割り当てるためのものであって、該複数のアナログからデジタルへのレコーダーは、前記リターン・スペクトルセグメントをデジタル化するものであり、かつ、
ゲートアレーを有し、該アレーは、前記デジタル化されたリターン・スペクトルセグメントをイメージへと処理するためのものである、
請求項50に記載の装置。
【請求項88】
上記ゲートアレーが、イメージを整列させるものである、請求項87に記載の装置。
【請求項89】
上記ゲートアレーが、x−yピクセルをシフトさせることによってイメージを整列させるものである、請求項88に記載の装置。
【請求項90】
上記ゲートアレーが、上記複数のリターン・スペクトルセグメントにおける対応するピクセルの比率を測定することによって、上記イメージを整列させるものである、請求項88に記載の装置。
【請求項91】
複数のイメージを同時に測定する方法であって、
インテロゲーティング広帯域放射線を発生させることを有し、
前記インテロゲーティング広帯域放射線を、複数のイメージング様式に対応する複数のインテロゲーティング・スペクトルセグメントに分割することを有し、
前記インテロゲーティング・スペクトルセグメントを、ターゲット対象物と交互作用させて、リターン放射線を発生させることを有し、および、
前記リターン放射線を検出することを有し、
前記検出することが、リターン放射線を複数のイメージング様式に対応する複数のインテロゲーティング・スペクトルセグメントに分割することと、前記リターン・スペクトルセグメントをイメージへと処理することとを有するものである、
前記方法。
【請求項92】
さらに、上記インテロゲーティング広帯域放射線を分割する上記工程と、上記検出する工程とを、同期させることを有する、請求項91に記載の方法。
【請求項93】
さらに、上記イメージを表示することを有する、請求項92に記載の方法。
【請求項94】
さらに、上記イメージを表示することを有する、請求項91に記載の方法。
【請求項95】
さらに、上記イメージを整列させることを有する、請求項91に記載の方法。
【請求項96】
上記整列させるステップが、x−yピクセルをシフトさせることを有する、請求項95に記載の方法。
【請求項97】
当該方法が、血液を通したターゲット対象物の観察のために適用されるものである、請求項91に記載の方法。
【請求項98】
さらに、上記広帯域放射線を発光ダイオードによって発生させることを有する、請求項91に記載の方法。
【請求項99】
さらに、上記広帯域放射線を内視鏡内で発生させることを有する、請求項98に記載の方法。
【請求項100】
発光ダイオードの同期した電子的なスイッチングによって、上記インテロゲーティング広帯域放射線を分割することを、さらに有する、請求項99に記載の装置。
【請求項101】
当該方法が、血液を通したターゲット対象物の観察のために適用されるものである、請求項100に記載の方法。
【請求項102】
白色光と蛍光イメージとを同時に測定するための光学装置であって、
所望の照明を提供するための手段と、
リアルタイムイメージングのためのビデオレートにて、前記照明を変調するための手段と、
前記照明をターゲット対象物に相互作用させることによって、イメージを発生させるための手段と、
ビデオレートにて、前記イメージを分割するための手段と、
前記分割されたイメージを検出するための手段と、
前記分割され検出されたイメージを、処理するための手段と、
前記分割されたイメージの検出と処理とをコントロールするための手段と、
前記処理されたイメージの少なくとも1つを表示するための手段とを
有する、前記光学装置。
【請求項103】
同時に発生する複数のイメージを得るための内視鏡であって、
プローブを有し、該プローブは、体の内部に位置させられるべき内側の端部と、前記体の外側へ延びている外側の端部とを持っており、
インテロゲーティング広帯域放射線を発生させるための光源を有し、
前記インテロゲーティング広帯域放射線を、複数のイメージング様式に対応した複数のインテロゲーティング・スペクトルセグメントに分割する光変調器を有し、
前記体の内部にあるターゲット対象物を有し、該対象物は、前記インテロゲーティング・スペクトルセグメントと交互作用させて、イメージングのためのリターン放射線を発生させるためのものであり、
前記リターン放射線の焦点をCCDセンサー上に合わせるためのレンズを有する、
前記内視鏡。
【請求項104】
上記光源が、外側の端部に接続されており、かつ、さらに、上記光源からの広帯域放射線を導く照明ファイバー束を有する、請求項103に記載の装置。
【請求項105】
上記CCDセンサーが、少なくとも1セットのピクセルを有し、前記少なくとも1セットの各々の中にある各ピクセルが、
青色光を通すバンドパスフィルター、緑色光を通すバンドパスフィルター、赤色光を通すバンドパスフィルター、および、近赤外線を通すバンドパスフィルター
のうちの1つによってコートされている、請求項103に記載の装置。
【請求項106】
上記青色光から青色チャンネルイメージを生成し、上記緑色光から緑色チャンネルイメージを生成し、上記赤色光から赤色チャンネルイメージを生成し、かつ、上記近赤外線から近赤外イメージを生成するための手段を、さらに有する、請求項105に記載の装置。
【請求項107】
さらに、上記チャンネルイメージを表示するための手段を有する、請求項106に記載の装置。
【請求項108】
上記CCDセンサーが、少なくとも1セットのピクセルを有し、前記少なくとも1セットの中にある各ピクセルが、
青色光を通すバンドパスフィルター、緑色光を通すバンドパスフィルター、および、赤色光を通すバンドパスフィルターのうちの、1つによってコートされている、請求項107に記載の装置。
【請求項109】
上記青色光から青色チャンネルイメージを生成し、上記緑色光から緑色チャンネルイメージを生成し、上記赤色光から赤色チャンネルイメージを生成するための手段を、さらに有する、請求項108に記載の装置。
【請求項110】
さらに、上記チャンネルイメージを表示するための手段を有する、請求項109に記載の装置。
【請求項111】
上記光変調器が、上記複数のイメージング様式に対応する複数の変調コンポーネントを持ったムービングフィルターを有しており、該複数のコンポーネントは、それぞれ、上記広帯域放射線に対するコンポーネントによって分割された上記広帯域放射線の比率からなるデューティサイクルを持っている、請求項103に記載の装置。
【請求項112】
上記ムービングフィルターが、フィルターホイールを有する、請求項111に記載の装置。
【請求項113】
上記フィルターホイールが、約1800rpmで回転する、請求項112に記載の装置。
【請求項114】
上記複数の変調コンポーネントが、少なくとも、カラーバランスフィルターコンポーネントと、蛍光励起フィルターコンポーネントとを有する、請求項112に記載の装置。
【請求項115】
上記蛍光励起フィルターコンポーネントのデューティサイクルが、約50%以下である、請求項114に記載の装置。
【請求項116】
上記蛍光励起フィルターのデューティサイクルが、50%を越える、請求項114に記載の装置。
【請求項117】
上記蛍光励起フィルターコンポーネントが、約400から450nmまでのスペクトル範囲を持つインテロゲーティング・スペクトルセグメントに対応している、請求項114に記載の装置。
【請求項118】
上記蛍光励起フィルターコンポーネントが、約700から750nmまでのスペクトル範囲を持つインテロゲーティング・スペクトルセグメントに対応している、請求項114に記載の装置。
【請求項119】
上記蛍光励起フィルターコンポーネントが、約400から450nmまでおよび700から750nmまでのスペクトル範囲を持つインテロゲーティング・スペクトルセグメントに対応している、請求項114に記載の装置。
【請求項120】
上記フィルターホイールが、光遮断領域を含んでいる、請求項112に記載の装置。
【請求項121】
上記ムービングフィルターが、少なくとも、カラーバランスフィルターと、蛍光励起フィルターとを有する、請求項111に記載の装置。
【請求項122】
上記ムービングフィルターが、光遮断領域を含んでいる、請求項111に記載の装置。
【請求項123】
上記光変調器が、光学スイッチングデバイスを有する、請求項103に記載の装置。
【請求項124】
上記光学スイッチングデバイスが、空間光変調器を有する、請求項123に記載の装置。
【請求項125】
上記空間光変調器が、液晶デバイスを有する、請求項124に記載の装置。
【請求項126】
上記空間光変調器が、デジタル・マイクロミラーデバイスを有する、請求項124に記載の装置。
【請求項127】
同時に発生する複数のイメージを得るための内視鏡であって、
プローブを有し、該プローブは、体の内部に位置させられるべき内側の端部と、前記体の外側へ延びている外側の端部とを持っており、
光源を有し、該光源は、前記内側の端部にある複数の発光ダイオードを有しかつインテロゲーティング放射線を発生させるものであり、前記発光ダイオードは、エレクトロニクス的にスイッチされて、複数のイメージング様式に対応する複数のインテロゲーティング・スペクトルセグメントを発生させるものであり、
前記体の内部にあるターゲット対象物を有し、該対象物は、前記インテロゲーティング・スペクトルセグメントと交互作用させて、イメージングのためのリターン放射線を発生させるためのものであり、
前記リターン放射線の焦点をCCDセンサー上に合わせるためのレンズを有し、
前記CCDセンサーが、少なくとも1セットのピクセルを有し、かつ、前記ピクセルのセットが前記イメージの複数のスペクトル帯域をキャプチャーする、
前記内視鏡。
【請求項128】
上記ピクセルのセットのそれぞれが、
青色光を通すバンドパスフィルターでコートされたピクセルと、
緑色光を通すバンドパスフィルターでコートされたピクセルと、
赤色光を通すバンドパスフィルターでコートされたピクセルと、
近赤外線を通すバンドパスフィルターでコートされたピクセルとを
有する、請求項127に記載の装置。
【請求項129】
上記青色光から青色チャンネルイメージを生成し、上記緑色光から緑色チャンネルイメージを生成し、上記赤色光から赤色チャンネルイメージを生成し、かつ、上記近赤外線から近赤外イメージを生成するための手段を、さらに有する、請求項128に記載の装置。
【請求項130】
さらに、上記チャンネルイメージを表示するための手段を有する、請求項129に記載の装置。
【請求項131】
上記ピクセルのセットのそれぞれが、
青色光を通すバンドパスフィルターでコートされたピクセルと、
緑色光を通すバンドパスフィルターでコートされたピクセルと、
赤色光を通すバンドパスフィルターでコートされたピクセルとを有する、請求項127に記載の装置。
【請求項132】
上記青色光から青色チャンネルイメージを生成し、上記緑色光から緑色チャンネルイメージを生成し、および上記赤色光から赤色チャンネルイメージを生成するための手段を、さらに有する、請求項131に記載の装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のイメージの同時測定のための光学装置であって、
インテロゲーティング広帯域放射線を送る光源を有し、
第一の光変調器を有し、該第一の光変調器は、前記インテロゲーティング広帯域放射線を、複数のイメージング様式に対応した複数のインテロゲーティング・スペクトルセグメントに分割するものであり、
ターゲット対象物を有し、該対象物は、前記インテロゲーティング・スペクトルセグメントと交互作用し、イメージングのためのリターンする放射線を発生させるものであり、
第二の光変調器を有し、該第二の光変調器は、ターゲット対象物からのリターン放射線を複数のイメージング様式に対応した複数のリターン・スペクトルセグメントに分割するものであり、かつ、
少なくとも1つの検出器を有し、該検出器は、前記リターン・スペクトルセグメントを受け取り、かつ、該リターン・スペクトルセグメントをイメージへと処理するためのものである、
前記光学装置。
【請求項2】
さらに、上記第一の光変調器と、上記第二の光変調器とを、同期させるための手段を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
さらに、上記イメージを表示する手段を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
上記表示する手段が、上記イメージを整列させる手段を含んでいる、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
さらに、上記第一の光変調器と、上記第二の光変調器と、上記イメージを表示する手段とを、同期させるための手段を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
内視鏡に組み込まれている、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
上記光源が、1つのLED、複数のLED、キセノンランプ、水銀ランプ、タングステン・ハロゲンランプ、およびメタル・ハライドランプのうちの、少なくとも1つを有している、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
上記光源が、内視鏡の遠位端部にマウントされた複数の発光ダイオードを有する、請求項に記載の装置。
【請求項9】
上記第一の光変調器が、上記複数の発光ダイオードの同期した電子的なスイッチングによって、上記インテロゲーティング広帯域放射線を分割する、請求項に記載の装置。
【請求項10】
上記第一の光変調器が、複数のイメージング様式に対応する複数の変調コンポーネントを持ったムービングフィルターを有し、前記各コンポーネントは、上記広帯域放射線に対する前記コンポーネントによって分割された上記広帯域放射線の比率からなるデューティサイクルを持っている、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
上記複数の変調コンポーネントが、少なくともカラーバランスフィルターコンポーネントと、蛍光励起フィルターコンポーネントとを有する、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
上記蛍光励起フィルターコンポーネントが、約400から450nmまでおよび/または700から750nmまでのスペクトル範囲を持つインテロゲーティング・スペクトルセグメントに対応している、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
上記第一の光変調器が、光学スイッチングデバイスを有する、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
さらに、少なくとも、白色光検出器と蛍光検出器とを有する、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
上記第二の光変調器が、上記複数のイメージング様式に対応する複数の変調コンポーネントを持ったムービングフィルターを有しており、該コンポーネントは、上記広帯域放射線に対するコンポーネントによって分割された上記広帯域放射線の比率からなるデューティサイクルを有する、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
上記複数の変調コンポーネントが、少なくともカラーバランスフィルターコンポーネントと、蛍光反射フィルターコンポーネントとを有する、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
上記蛍光励起フィルターコンポーネントが、約400から450nmまでのスペクトル範囲を持つインテロゲーティング・スペクトルセグメントに対応している、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
上記蛍光反射フィルターコンポーネントが、約300から800nmまでのスペクトル範囲において、略100パーセントの反射を与える、請求項16に記載の装置。
【請求項19】
上記蛍光励起フィルターコンポーネントが、約400から450nmまで、および、700から750nmまでのスペクトル範囲を持つインテロゲーティング・スペクトルセグメントに対応している、請求項16に記載の装置。
【請求項20】
上記第二の光変調器が、光学スイッチングデバイスを有する、請求項1に記載の装置。
【請求項21】
複数のイメージを同時に測定する方法であって、
インテロゲーティング広帯域放射線を発生させること、
前記インテロゲーティング広帯域放射線を、複数のイメージング様式に対応する複数のインテロゲーティング・スペクトルセグメントに分割すること、
前記インテロゲーティング・スペクトルセグメントを、ターゲット対象物と交互作用させて、リターン放射線を発生させること、
前記リターン放射線を、複数のイメージング様式に対応する複数のリターン・スペクトルセグメントに分割すること、および、
前記リターン・スペクトルセグメントをイメージへと処理すること
を有する前記方法。
【請求項22】
さらに、上記インテロゲーティング広帯域放射線を分割するステップと、上記リターン放射線を分割するステップとを、同期させることを有する、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
さらに、上記イメージを表示することを有する、請求項21または22に記載の方法。
【請求項24】
さらに、上記イメージを整列させることを有する、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
複数のイメージの同時測定のための光学装置であって、
インテロゲーティング広帯域放射線を送る光源を有し、
光変調器を有し、該光変調器は、前記インテロゲーティング広帯域放射線を、複数のイメージング様式に対応した複数のインテロゲーティング・スペクトルセグメントに分割するものであり、
ターゲット対象物を有し、該対象物は、前記インテロゲーティング・スペクトルセグメントと交互作用し、イメージングのためのリターン放射線を発生させるものであり、
前記リターン放射線を受け取り処理するための検出器を有し、かつ、
前記リターン放射線を、複数のイメージング様式に対応した複数のリターニングスペクトルセグメントに分割するための手段を有する、
前記光学装置。
【請求項26】
さらに、前記光変調器と前記検出器とを同期させるための手段を有する、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
さらに、上記イメージを表示する手段を有する、請求項25または26に記載の装置。
【請求項28】
上記表示する手段が、イメージを整列させる手段を含んでいる、請求項27に記載の装置。
【請求項29】
内視鏡に組み込まれている、請求項25に記載の装置。
【請求項30】
上記光源が、1つのLED、複数のLED、キセノンランプ、水銀ランプ、タングステン・ハロゲンランプ、および、メタル・ハライドランプのうちの、少なくとも1つを有している、請求項25に記載の装置。
【請求項31】
上記光源が、内視鏡の遠位端部にマウントされた複数の発光ダイオードを有する、請求項25に記載の装置。
【請求項32】
上記光変調器が、上記発光ダイオードの同期した電子的なスイッチングによって、上記インテロゲーティング広帯域放射線を分割する、請求項31に記載の装置。
【請求項33】
上記光変調器が、複数のイメージング様式に対応する複数の変調コンポーネントを持ったムービングフィルターを有し、前記複数のコンポーネントは、上記広帯域放射線に対するコンポーネントによって分割された上記広帯域放射線の比率からなるデューティサイクルを持っている、請求項25に記載の装置。
【請求項34】
上記複数の変調コンポーネントが、少なくとも、カラーバランスフィルターコンポーネントと、蛍光励起フィルターコンポーネントとを有する、請求項33に記載の装置。
【請求項35】
上記蛍光励起フィルターコンポーネントが、約400から450nmまでおよび/または700から750nmまでのスペクトル範囲を持つインテロゲーティング・スペクトルセグメントに対応している、請求項34に記載の装置。
【請求項36】
上記光変調器が、光学スイッチングデバイスを有する、請求項25に記載の装置。
【請求項37】
上記検出器が、少なくとも白色光検出器と蛍光検出器とを有する、請求項25に記載の装置。
【請求項38】
上記分割するための手段が、複数のダイクロイックミラーを有する、請求項25に記載の装置。
【請求項39】
さらに、複数のフィルターを有する、請求項38に記載の装置。
【請求項40】
上記複数のフィルターが、少なくとも1つのバンドパスフィルター、および/または、少なくとも1つのロングパスフィルターを有する、請求項39に記載の装置。
【請求項41】
さらに、複数のレンズを有する、請求項38に記載の装置。
【請求項42】
上記複数のレンズが、対応する複数のセンサー上に、上記複数のリターン・スペクトルセグメントの焦点を合わせるものである、請求項41に記載の装置。
【請求項43】
上記複数のセンサーが、CCDを有する、請求項42に記載の装置。
【請求項44】
上記CCDセンサーが、少なくとも1セットのピクセルを有し、前記少なくとも1セットの各々の中にある各ピクセルが、
青色光を通すバンドパスフィルター、緑色光を通すバンドパスフィルター、赤色光を通すバンドパスフィルター、および、近赤外線を通すバンドパスフィルター
のうちの1つによってコートされている、請求項43に記載の装置。
【請求項45】
上記青色光から青色チャンネルイメージを生成し、上記緑色光から緑色チャンネルイメージを生成し、上記赤色光から赤色チャンネルイメージを生成し、かつ、上記近赤外線から近赤外イメージを生成するための手段を、さらに有する、請求項44に記載の装置。
【請求項46】
さらに、上記チャンネルイメージを表示するための手段を有する、請求項45に記載の装置。
【請求項47】
上記CCDセンサーが、少なくとも1セットのピクセルを有し、前記少なくとも1セットの中にある各ピクセルが、
青色光を通すバンドパスフィルター、緑色光を通すバンドパスフィルター、および、赤色光を通すバンドパスフィルターのうちの、1つによってコートされている、請求項46に記載の装置。
【請求項48】
上記青色光から青色チャンネルイメージを生成し、上記緑色光から緑色チャンネルイメージを生成し、上記赤色光から赤色チャンネルイメージを生成するための手段を、さらに有する、請求項47に記載の装置。
【請求項49】
さらに、上記チャンネルイメージを表示するための手段を有する、請求項48に記載の装置。
【請求項50】
さらに、上記光変調器と上記検出器とを同期させるためのフレームセンサーを有する、請求項25に記載の装置。
【請求項51】
上記処理する手段が、
スイッチを有し、該スイッチは、上記リターン・スペクトルセグメントを複数のアナログからデジタルへの変換機の1つに割り当てるためのものであって、該複数のアナログからデジタルへのレコーダーは、前記リターン・スペクトルセグメントをデジタル化するものであり、かつ、
ゲートアレーを有し、該アレーは、前記デジタル化されたリターン・スペクトルセグメントをイメージへと処理するためのものである、
請求項25に記載の装置。
【請求項52】
複数のイメージを同時に測定する方法であって、
インテロゲーティング広帯域放射線を発生させることを有し、
前記インテロゲーティング広帯域放射線を、複数のイメージング様式に対応する複数のインテロゲーティング・スペクトルセグメントに分割することを有し、
前記インテロゲーティング・スペクトルセグメントを、ターゲット対象物と交互作用させて、リターン放射線を発生させることを有し、および、
前記リターン放射線を検出することを有し、
前記検出することが、リターン放射線を複数のイメージング様式に対応する複数のインテロゲーティング・スペクトルセグメントに分割することと、前記リターン・スペクトルセグメントをイメージへと処理することとを有するものである、
前記方法。
【請求項53】
さらに、上記インテロゲーティング広帯域放射線を分割する上記工程と、上記検出する工程とを、同期させることを有する、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
白色光と蛍光イメージとを同時に測定するための光学装置であって、
所望の照明を提供するための手段と、
リアルタイムイメージングのためのビデオレートにて、前記照明を変調するための手段と、
前記照明をターゲット対象物に相互作用させることによって、イメージを発生させるための手段と、
ビデオレートにて、前記イメージを分割するための手段と、
前記分割されたイメージを検出するための手段と、
前記分割され検出されたイメージを、処理するための手段と、
前記分割されたイメージの検出と処理とをコントロールするための手段と、
前記処理されたイメージの少なくとも1つを表示するための手段とを
有する、前記光学装置。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6a】
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【図6b】
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【図6c】
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【図6d】
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【公表番号】特表2006−525494(P2006−525494A)
【公表日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−504137(P2006−504137)
【出願日】平成16年5月7日(2004.5.7)
【国際出願番号】PCT/CA2004/000683
【国際公開番号】WO2004/098398
【国際公開日】平成16年11月18日(2004.11.18)
【出願人】(505071479)パーセプトロニックス・メディカル・インコーポレイテッド (1)
【出願人】(500489613)
【Fターム(参考)】