説明

リチウム系金属有機フレーム構造物

本発明は、少なくとも一種の第一の有機化合物と少なくとも一種の金属のイオンとからなる多孔質金属有機フレーム構造物であって、フレーム構造の骨格が、少なくとも部分的に、少なくとも一種の第一の有機化合物の、少なくとも部分的で2座的な、上記少なくとも一種の金属の少なくとも2個のイオンへの配位により形成され、上記少なくとも一種の金属がリチウムであり、上記少なくとも一種の第一の化合物が蟻酸または酢酸に由来することを特徴とする多孔質金属有機フレーム構造物に関する。
本発明はまた、その製造方法およびそのガスの保存または分離のための使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多孔質金属有機フレーム構造物、その製剤および該フレーム構造によるガスの保存または分離方法とその用途に関する。
【背景技術】
【0002】
ガスの保存用または分離用の材料が従来より知られている。例えば、活性炭やモレキュラーシーブがあげられ、また金属有機フレーム構造物があげられる。
【0003】
後者の金属有機フレーム構造物により、金属と配位子を適当に選択して特定用途に使用可能な保存または分離材料を得ることが可能となる。
【0004】
また、特に、特定のガスの保存または分離の際に選択的な挙動を示す安価で強い材料が求められている。
【0005】
金属有機フレーム構造物の場合は、既存の塩から組成のわかっているフレーム構造物を、適当な合成により製造することが可能であることもわかっている。
【0006】
したがって、例えば内部に流路を有する多孔質金属有機フレーム構造物が、A. Lavalette et al., Eur. J. Inorg. Chem. 2004, 3981−3983から知られている。このは、酢酸ナトリウムと過塩素酸ナトリウムの混合物である。しかしながら、金属有機フレーム構造物の製造には鋳型が必要であることが強調される。このような鋳型がなくしては、酢酸ナトリウムと過塩素酸ナトリウムの純粋な混合物からは、酢酸ナトリウムまたは過塩素酸ナトリウムの水和物が得られるのみである。
【0007】
酢酸ナトリウムの場合も、このフレーム構造物が一つの2座酢酸イオン基と4個の単座酢酸イオン基に対する6個のナトリウムイオンの配位により形成される二次元の層がL.−Y. Hsu et al., Acta Crystallogr., Sect. C 1983, 39, 690−694に記載されている。
【0008】
公知の金属有機フレーム構造物もあるが、依然として、特にガスの保存または分離挙動に優れた金属有機フレーム構造物に対する需要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって本発明の目的は、好適なフレーム構造物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本目的が、少なくとも一種の第一の有機化合物と少なくとも一種の金属のイオンとからなる多孔質金属有機フレーム構造物であって、フレーム構造の骨格が、少なくとも部分的に、少なくとも一種の第一の有機化合物の、少なくとも部分的で2座的な、上記少なくとも一種の金属の少なくとも2個のイオンへの配位により形成され、上記少なくとも一種の金属がリチウムであり、上記少なくとも一種の第一の化合物が蟻酸または酢酸に由来するものである構造物により達成される。
【0011】
上述のように、小さな比表面積と空孔構造のためガスの吸着や分離に好適な、特に小原子または小分子を有するガスの保存や選択的分離に好適な多孔質金属有機フレーム構造物を得ることができることが明らかとなった。
【0012】
本発明の目的において、「由来」とは、蟻酸及び/又は酢酸が蟻酸イオンまたは酢酸イオンとして本発明の多孔質金属有機フレーム構造物中に存在しており、その一部がプロトン化された形で存在していることも可能であることを意味する。
【0013】
したがって、本発明の多孔質金属有機フレーム構造物は、少なくとも部分的に、少なくとも一種の金属のイオンと少なくとも一種の第一の有機化合物からなる骨格をもち、その少なくとも一種の第一の有機化合物が少なくとも部分的に二個の異なる金属イオンに結合して、フレーム構造物形成のための架橋構造ができあがっている。したがって、この少なくとも一種の金属の二個のイオンは、フレーム構造物が複数の異なる金属を有してさえいれば、同一の金属のイオンであっても、異なる金属のイオンであってもよい。
【0014】
しかしながら、少なくともリチウムイオンが存在する必要がある。リチウムイオン以外に他の金属イオンがフレーム構造物の形成に関与していないことが好ましい。
【0015】
少なくとも一種の第一の有機化合物は、蟻酸または酢酸に由来するものであってもよい。
【0016】
したがって、本発明の多孔質金属有機フレーム構造物は、蟻酸塩系または酢酸塩系のものである。しかしながら、第一の有機化合物に加えて他の有機化合物が存在し、少なくとも一種の第一の有機化合物が蟻酸に由来し、少なくとも一種の第二の有機化合物が酢酸に由来するものであってもよい。この場合は、本発明の多孔質金属有機フレーム構造物は、蟻酸塩と酢酸塩からなる混合フレーム骨格系のものとなる。
【0017】
本発明の多孔質金属有機フレーム構造物中に、フレーム構造物の形成に関与する蟻酸以外の有機化合物がないことが特に好ましい。
【0018】
また、酢酸以外に有機化合物を含まない多孔質金属有機フレーム構造物が特に好ましい。
【0019】
最後に、蟻酸と酢酸以外にフレーム構造物の形成に関与する有機化合物がないことが好ましい。
【0020】
骨格が、Li+と蟻酸イオン、Li+と酢酸イオンまたはLi+と蟻酸イオンおよび酢酸イオンのみからなる本発明の多孔質フレーム構造物が極めて好ましい。
【0021】
本発明のフレーム構造物中に第一の有機化合物と第二の有機化合物の両方が存在する場合は、いろいろな第1と第2の有機化合物のモル比が可能となる。
【0022】
本発明の金属有機フレーム構造物中の第一の有機化合物の第二の有機化合物に対するモル比は、好ましくは10:1〜1:10の範囲である。この比率は、より好ましくは5:1〜1:5の範囲であり、さらにより好ましくは2:1〜1:2の範囲であり、さらにより好ましくは1.5:1〜1:1.5の範囲であり、さらにより好ましくは1.2:1〜1:1.2の範囲であり、さらにより好ましくは1.1:1〜1:1.1の範囲であり、特に1:1の範囲である。所望の比率を達成するのに必要な蟻酸と酢酸の量を、製剤中で用いることができる。
【0023】
本発明はまた、
(a)硝酸リチウムと蟻酸及び/又は酢酸と溶媒とを含む反応液を110℃〜150℃の範囲の温度で少なくとも一日間反応させる工程と
(b)沈殿する固体を分離する工程とからなる本発明の多孔質金属有機フレーム構造物の製造方法を提供する。
【0024】
本発明のフレーム構造物の本発明の製造方法で、工程(a)として、硝酸リチウムと蟻酸及び/又は酢酸と溶媒とを含む反応液を、110℃〜150℃の範囲の温度で少なくとも一日間反応させる。
【0025】
この反応は、少なくとも一時的に、特に反応初期に撹拌下で実施することが好ましい。これは、特に比較的多量を反応させる時に該当する。
【0026】
硝酸リチウムが出発化合物の一つとして用いられる。反応液中の初期濃度は好ましくは0.01mol/l〜10mol/lの範囲である。初期濃度はより好ましくは0.1mol/l〜5mol/lの範囲である。初期濃度はより好ましくは0.2mol/l〜2.5mol/lの範囲である。特に初期濃度は0.3mol/l〜1mol/lの範囲である。
【0027】
硝酸リチウムは、反応液中に、工程(a)で固体沈殿の結果として反応液中のリチウム濃度が低下するような量で添加される。
【0028】
また、用いる蟻酸または用いる酢酸の初期モル量の硝酸リチウムの初期モル量に対する比は、1:1〜3:1の範囲である。この比率は、より好ましくは1.25:2の範囲であり、より好ましくは1.4:1〜1.6:1の範囲である。蟻酸と酢酸が存在する場合は、これらの比率は、初期の蟻酸と酢酸のモル量の合計に適用される。
【0029】
本発明の金属有機フレーム構造物の製造のための本発明の方法の工程(a)の反応液は、硝酸リチウムと蟻酸及び/又は酢酸に加えて、さらに溶媒を含む。
【0030】
この溶媒は、用いる出発原料を少なくとも部分的に溶解できることが必要である。また、必要な温度範囲で運転可能となるようにこの溶媒を選ぶ必要がある。
【0031】
したがって、本発明の材料の製造のための本発明の方法中での反応は、溶媒の存在下で行われる。ソルボサーマル条件を用いることも可能である。本発明の目的において、「サーマル」とは、反応が、反応中密閉される圧力容器中で行われ、存在する溶媒の蒸気圧のため圧力容器内の反応媒体中に圧力が蓄積していく製造方法をさす。このようにして、適当なら所望の反応温度とすることができる。
【0032】
この反応を含水媒体中で行わないことが好ましい。したがって、本発明の方法の反応は、非水溶媒の存在下で行われる。
【0033】
本反応は、例えば2bar(絶対)以下の圧力で実施できる。ソルボサーマル条件下で反応を行う場合、圧力は1230mbar(絶対)以下であることが好ましい。反応を大気圧で行うことが特に好ましい。しかしながら、装置によっては大気圧を少し超えるあるいは下回る圧力となることもある。このため、「気圧」とは、本発明の目的においては、実際の気圧±150mbarのことをいう。
【0034】
反応は110℃〜150℃の温度範囲で進行する。この温度は好ましくは115℃〜130℃の範囲である。この温度はより好ましくは120℃〜125℃の範囲である。
【0035】
反応液はさらに塩基を含んでいる。有機溶媒を用いると、このような塩基の使用が不必要となることが多い。本発明の方法の溶媒をそれ自体が塩基性の反応を持つように選択することができるが、それが本発明の方法を実施する上で必須であるというわけではない。
【0036】
また塩基を使用することもできる。しかしながら、いずれの塩基をも添加しないことが好ましい。
【0037】
また、反応を撹拌下で行うことが有利であり、これはまたスケールアップに有利である。
【0038】
この(非水)有機溶媒は、好ましくはC1-6−アルカノール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジエチルホルムアミド(DEF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、アセトニトリル、トルエン、ジオキサン、ベンゼン、クロロベンゼン、メチルエチルケトン(MEK)、ピリジン、テトラヒドロフラン(THF)、酢酸エチル、必要ならハロゲン化されたC1-200−アルカン、スルホラン、グリコール、N−メチルピロリドン(NMP)、ガンマ−ブチロラクトン、シクロヘキサノールなどの脂環式アルコール、アセトンまたはアセチルアセトンなどのケトン、シクロヘキサノンなどの環状ケトン、スルホレンまたはこれらの混合物である。
【0039】
1-6−アルカノールは、1〜6個の炭素原子を有するアルコールである。例としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノールおよびこれらの混合物があげられる。
【0040】
必要に応じてハロゲン化されているC1-200−アルカンは、1〜200個の炭素原子をもつアルカンであって、その中の一個ないし全部の水素原子がハロゲンで、好ましくは塩素またはフッ素、特に塩素で置換されているアルカンである。例としては、クロロホルム、ジクロロメタン、テトラクロロメタン,ジクロロエタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンやこれらの混合物があげられる。
【0041】
好ましい溶媒は、THFやDMF、DEF、DMAc、NMPである。特に好ましいのはTHFとDMFである。
【0042】
この溶媒は好ましくは上述の物質を含んでいる。上述の溶媒を純粋な形で、即ち混合物でなく使用することがより好ましい。
【0043】
「非水」とは、溶媒の全重量に対して最大含水率が10重量%未満である、好ましくは5重量%、より好ましくは1質量%、より好ましくは0.1質量%、特に好ましくは0.01質量%未満である溶媒をいう。
【0044】
反応中の最大含水率は、好ましくは10重量%であり、より好ましくは5重量%、さらにより好ましくは1重量%である。
【0045】
「溶媒」とは、純粋な溶媒と異なる溶媒の混合物の両方をいう。
【0046】
本発明のフレーム構造物の製造のための本発明の方法の工程(a)は、少なくとも一日間実施される。この反応は、好ましくは少なくとも1.5日間実施され、より好ましくは少なくとも2日間、より好ましくは少なくとも2.5日間、より好ましくは少なくとも3日間実施される。
【0047】
本発明の方法はさらに、工程(b)、即ち沈殿した固体を分離する工程を含む。
【0048】
本発明の製造方法の工程(a)の結果、フレーム構造物が固体として反応液から沈殿する。この沈殿は、当業界で公知の方法で、例えば濾過などにより分離される。
【0049】
本発明の多孔質金属有機フレーム構造物は、ガスの保存または分離に好適である。
【0050】
したがって、本発明は、さらに、ガスの保存または分離方法であって、該ガスまたは該ガスを含む混合ガスを本発明の多孔質金属有機フレーム構造物に接触させる工程を有する方法を提供する。
【0051】
したがって、本発明はまた、本発明の多孔質金属有機フレーム構造物のガスの保存または分離のための利用を提供する。
【0052】
このガスの吸着または分離は、実質的に既知の方法で実施可能である。
【0053】
原理と工業的なプロセスが、例えば、Werner Kast, Adsorption aus der Gasphase, VCH Weinheim, 1988に記載されている。
【0054】
圧力スイング吸着が、例えば、D. M. Ruthwen et al., Wiley−VCH,1993に記載されている。
【0055】
吸着または分離されるガスは、例えば、水素、天然ガス、市ガス、炭化水素(特にメタン、エタン、エチン、エテン、プロパン、n−ブタンまたはi−ブタン)、一酸化炭素、二酸化炭素、酸化窒素、酸素、酸化硫黄、ハロゲン、ハロゲン化炭化水素、NF3、SF6、アンモニア、ボラン、ホスファン、硫化水素、アミン、ホルムアルデヒド、希ガス(特に、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン)、窒素または酸素またはこれらの混合物である。
【0056】
このガスは、好ましくは窒素、水素、酸素およびメタンからなる群から選ばれる。
【実施例】
【0057】
実施例1.THFから蟻酸Li金属有機フレーム構造物
出発材料:5.3gのLiNO3 =76.9 mmol
5.3gの蟻酸 =115.1 mmol
溶媒:140.0 gのTHF =1.94 mol
オートクレーブ容器中で硝酸リチウムをTHF中に溶解する。蟻酸を添加し、溶液を10分間攪拌する。
結晶化:
125℃/78時間/静的な条件
後処理:
冷却後、生成する結晶を濾別し、フィルターケーキを50mlのDMFで三回洗浄する。
収量:3.2 g
分析:
−表面積:20m2/g、ラングミュア法(N2)で測定
【0058】
図1に、本発明の蟻酸Li金属有機フレーム構造物のX線回折図を示す。回折図中で、Iは強度(Lin(カウント))を示し、2Θは、シータ目盛を示す。
【0059】
実施例2.DMFからの蟻酸Li金属有機フレーム構造物
出発原料:51.6gのLiNO3 =748.4mmol
51.2gの蟻酸 =1112.32mmol
溶媒:516gのDMF =7.1mol

試験方法
a)合成:1lの四つ口フラスコ中でN2下で、硝酸リチウムをDMFに溶解する(発熱して40℃へ)。次いで、蟻酸を注意して添加し(発熱して41℃に)、混合物を室温で(RT)1時間攪拌し、次いでオイルバス中で125℃に加熱して125℃でN2下で120時間攪拌する。
b)後処理:室温まで冷却後、反応混合物を、1.5lのクロロホルムに添加し、<10℃に冷却し、N2で濾過する。
c)乾燥:得られる金属有機フレーム構造物を、N2下でガラスフリットフィルターで0.5時間吸引乾燥し、60℃で2時間乾燥し、真空乾燥オーブン中130℃で50mbarで8時間乾燥させた。

色:薄ピンク;収量:6.8g
分析
−表面積:2.31m2/g、ラングミュア法(N2)で測定
−元素分析:C21.9%;H2.1%、O63%;N1%;Li12.7%
【0060】
実施3.DMFから酢酸Li金属有機フレーム構造物
出発材料:51.6gのLiNO3 =748.4mmol
66.8gの酢酸 =1112.32mmol
溶媒:516gのDMF =7.1 mol

実験方法
例2と同じように、合成、後処理、乾燥を行う。

色:無色;収量:5.2g
分析:
−表面積:0.175m2/g、ラングミュア法(N2)で測定
−元素分析:C25.2%;H2.7%;O57%;N1.2%、Li11.9%
【0061】
図2に、本発明の酢酸Li金属有機フレーム構造物もX線回折図を示す。回折図中で、Iは強度(Lin(カウント))を示し、2Θは、シータ目盛を示す。
【図1】

【図2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一種の第一の有機化合物と少なくとも一種の金属のイオンとを含む多孔質金属有機フレーム構造物であって、
フレーム構造の骨格が、少なくとも部分的に、少なくとも一種の第一の有機化合物を上記少なくとも一種の金属の少なくとも2個のイオンに(少なくとも部分的で2座的に)配位することにより形成され、
上記少なくとも一種の金属がリチウムであり、上記少なくとも一種の第一の化合物が蟻酸または酢酸に由来することを特徴とする多孔質金属有機フレーム構造物。
【請求項2】
上記の少なくとも一種の第一の化合物に加えて、少なくとも一種の第二の化合物が、少なくとも部分的で2座的に、上記少なくとも一種の金属のイオンに配位する請求項1に記載のフレーム構造物。
【請求項3】
上記少なくとも一種の第一の有機化合物が蟻酸に由来し、上記少なくとも一種の第二の有機化合物が酢酸に由来する請求項2に記載のフレーム構造物。
【請求項4】
上記フレーム構造物が、一種または二種のみの有機化合物からなり、他の有機化合物を含まない請求項1〜3のいずれか一項に記載のフレーム構造物。
【請求項5】
上記フレーム構造物が、リチウムイオンのみを含み、他の金属イオンを含まない請求項1〜4のいずれか一項に記載のフレーム構造物。
【請求項6】
(a)硝酸リチウムと蟻酸及び/又は酢酸と溶媒とを含む反応液を110℃〜150℃の範囲の温度で少なくとも一日間反応させる工程と、
(b)沈殿する固体を分離する工程と、
を含む請求項1〜5のいずれか一項に記載の多孔質金属有機フレーム構造物の製造方法。
【請求項7】
上記溶媒が、N,N−ジメチルホルムアミドまたはテトラヒドロフランを含む請求項6に記載の方法。
【請求項8】
上記ガスまたは上記ガスを含む混合ガスを請求項1〜5のいずれか一項に記載の多孔質金属有機フレーム構造物に接触させる工程を含むガスの保存または分離方法。
【請求項9】
上記ガスが、窒素、水素、酸素およびメタンからなる群から選ばれる請求項8に記載の方法。
【請求項10】
請求項1〜5のいずれか一項に記載のフレーム構造物のガスの保存または分離のための使用。

【公表番号】特表2011−529466(P2011−529466A)
【公表日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−520467(P2011−520467)
【出願日】平成21年7月28日(2009.7.28)
【国際出願番号】PCT/EP2009/059716
【国際公開番号】WO2010/012715
【国際公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】