説明

リナクロチドを含む処方物

本発明は、リナクロチドを含む安定な組成物、ならびに上記組成物の調製および使用のための種々の方法およびプロセスに関する。本発明のリナクロチドを含む薬学的組成物は、安定化量のポリマー、安定化量の立体的に妨害されている一級アミン、安定化量のカチオン、またはこれらの組み合わせもしくは混合物を含む。本発明は、胃腸障害の処置を必要とする被験体に治療上有効な量の上記組成物を投与する工程を包含する、胃腸障害を処置するための方法が提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(優先権の主張)
本願は、米国特許法§119(e)の下で、2009年8月6日に出願された米国仮特許出願第61/231,725号に対する優先権を主張し、この米国仮特許出願第61/231,725号の全内容が、参照として本明細書に援用される。
【0002】
(配列表)
本願は、2010年8月4日に作製し、本明細書とともに電子出願した配列表(標題「Single_linaclotide_listing_ST25.txt」(1キロバイト))の全体を参考として援用する。
【0003】
(発明の分野)
本発明は、リナクロチドを含む安定な処方物、上記組成物を作製するためのプロセス、および上記組成物を使用して状態を処置するための方法に関する。
【背景技術】
【0004】
(発明の背景)
特許文献1および特許文献2は、胃腸障害の処置のために、グアニレートシクラーゼC(GC−C)レセプターのアゴニストとして作用するペプチドを開示する。開示された1つの特定のペプチドは、リナクロチドであり、これは、以下のアミノ酸配列: Cys Cys Glu Tyr Cys Cys Asn Pro Ala Cys Thr Gly Cys Tyrからなる。特許文献1および特許文献2はまた、リナクロチドおよび関連ペプチドを調製するための方法を開示している。これら特許の内容は、それら全体が本明細書に参考として援用される。
【0005】
改善された安定性および性能特性を有する、リナクロチドおよびその薬学的に受容可能な塩の改善された処方物が未だに必要である。
【0006】
本発明は、リナクロチドのこのような改善された処方物、ならびに上記処方物を作製するためのプロセスおよび上記処方物を投与することによって胃腸障害を処置するための方法を提供しようとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第7,304,036号明細書
【特許文献2】米国特許第7,371,727号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
(発明の要旨)
いくつかの実施形態において、リナクロチドおよび薬学的に受容可能なキャリアを含む安定な薬学的組成物が提供される。
【0009】
いくつかの実施形態において、リナクロチドの薬学的組成物が提供され、ここで上記組成物は、安定化量のポリマー、安定化量の立体的に妨害されている(sterically hindered)一級アミン、安定化量のカチオン、またはこれらの組み合わせもしくは混合物を含む。
【0010】
いくつかの実施形態において、リナクロチドもしくはその薬学的に受容可能な塩を含む即時放出型薬学的組成物が提供される。
【0011】
いくつかの実施形態において、胃腸障害の処置を必要とする被験体に、治療上有効な量の上記組成物を投与する工程を包含する、胃腸障害を処置するための方法が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(発明の詳細な説明)
リナクロチドの安定な処方物が、本明細書で提供される。さらに、胃腸障害(過敏性腸症候群(「IBS」)(例えば、便秘型IBS)および/もしくは便秘(例えば、慢性便秘)を含む)を処置するために上記組成物を使用する方法、ならびに上記組成物を作製するためのプロセスが提供される。
【0013】
いくつかの実施形態において、リナクロチド組成物の安定性が、上記組成物中に、適切な量のポリマー成分、立体的に妨害されている一級アミン(例えば、アミノ酸)成分、および/もしくはカチオン(例えば、金属カチオン)成分を含めることによって増大し得るもしくは改善され得ることが発見された。これら成分は、例えば、上記組成物内のリナクロチドの分解(例えば、水分が引き起こす分解反応(例えば、加水分解)、脱アミド化反応、および/もしくはマルチマー化反応に起因する)を防止、減少、および/もしくは低下させることによって、リナクロチド組成物の安定性を増大させるもしくは増強する。例えば、いくつかの実施形態において、上記組成物におけるカチオン(例えば、Mg2+、Ca2+、Zn2+)の適切な量の添加もしくは包含は、リナクロチドの酸化的分解に対する上記組成物の安定性を増大させることが見いだされた。さらに、いくつかの実施形態において、上記組成物における立体的に妨害されている一級アミン(例えば、ロイシン)の適切な量の包含は、リナクロチドのホルムアルデヒドイミン付加物の形成に対する上記組成物の安定性を増大させることが見いだされた。さらに、いくつかの実施形態において、上記組成物における適切な量での立体的に妨害されている一級アミン(例えば、ロイシン)およびカチオン(例えば、Ca2+)両方の包含は、リナクロチドの加水分解生成物の形成に対する上記組成物の安定性を増大させることが見いだされた。
【0014】
さらに、いくつかの実施形態において、上記組成物におけるポリマー(例えば、ポリビニルピロリドンもしくはポリビニルアルコール)の適切な量の包含は、例えば、上記組成物内のリナクロチドの移動性および/もしくは反応性を低下させることによって(例えば、リナクロチドとの錯体もしくはマトリクス(例えば、ガラス質かつ/もしくは剛性のマトリクス)を(例えば、ガラス化反応によって)形成することによって)、リナクロチドと水分子との間の水素結合形成を防止もしくは減少させることによって、ならびに/またはリナクロチドの三次元構造の完全性を高めることによって、上記組成物の安定性を増大させることが見いだされた。この点において、いくつかの実施形態において、リナクロチドと特定の量もしくは比のポリマー、立体的に妨害されている一級アミンおよびカチオンとを合わせることは、例えば、上記ポリマー、立体的に妨害されている一級アミンおよびカチオンを含まない薬学的組成物、ならびに/または同じ濃度のこれら成分を含まない薬学的組成物と比較して、薬学的組成物内のリナクロチドの安定性の相乗効果的増強もしくは改善を引き起こすことが見いだされた。
【0015】
上記組成物に包含されるのに適切なポリマーは、例えば、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルアルコール(PVA)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース、メタクリレートポリマー、シクロデキストリン、デキストラン、ポリアクリル酸、キトサン、グアールガム、キサンタンガム、ポリエチレンポリプロピレンオキシド、ポリ(ビニルスルホン酸ナトリウム)、ポリエチレングリコール、ポリ(アルギニン)、ポリカルボフィル、ポリビニルピロリドン−co−ビニルアセテート、ポロキサマー(例えば、BASFから市販されているPluronic(登録商標)製品)、またはこれらの組み合わせもしくは混合物である。いくつかの実施形態において、上記組成物は、PVP、PVA、メタクリレートポリマー、シクロデキストリン、デキストラン、ポリアクリル酸、キトサン、グアールガム、キサンタンガム、ポリエチレンポリプロピレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリ(アルギニン)、ポリカルボフィル、ポリビニルピロリドン−co−ビニルアセテート、ポロキサマー、またはこれらの組み合わせもしくは混合物から選択されるポリマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、PVP、PVA、もしくはこれらの混合物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、PVPを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、PVAを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、メタクリレートポリマー、シクロデキストリン、デキストラン、ポリアクリル酸、キトサン、キサンタンガム、ポリエチレンポリプロピレンオキシド、ポリ(ビニルスルホン酸ナトリウム)、ポリエチレングリコール、ポリ(アルギニン)、ポリカルボフィル、ポリビニルピロリドン−co−ビニルアセテート、ポロキサマー(例えば、BASFから市販されているPluronic(登録商標)製品)、またはこれらの組み合わせもしくは混合物を含む。
【0016】
上記組成物は、任意の安定化量のポリマーを含み得る。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.01〜10重量%の間のポリマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、2.5〜10重量%の間のポリマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.01〜5重量%の間のポリマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.01〜4重量%の間のポリマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜3重量%の間のポリマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.01〜2.5重量%の間のポリマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜2.5重量%の間のポリマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜2.5重量%の間のポリマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1〜2.5重量%の間のポリマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.01〜2重量%の間のポリマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜2重量%の間のポリマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜2重量%の間のポリマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1〜2重量%の間のポリマーを含む。
【0017】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.01〜1.5重量%の間のポリマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜1.5重量%の間のポリマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜1.5重量%の間のポリマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜1.25重量%の間のポリマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.01〜1重量%の間のポリマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜1重量%の間のポリマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜1重量%の間のポリマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.01〜0.5重量%の間のポリマーを含む。
【0018】
上記組成物に包含されるのに適切な立体的に妨害されている一級アミンは、例えば、天然に存在するアミノ酸(例えば、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン)、合成アミノ酸(例えば、ランチオニン、テアニンもしくは1−アミノシクロヘキサン)、アミノ糖(例えば、キトサンもしくはグルコサミン)、またはこれらの組み合わせもしくは混合物である。いくつかの実施形態において、上記組成物は、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン、もしくはこれらの混合物から選択されるアミノ酸を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、ロイシン、イソロイシン、アスパラギン、グルタミン、グルタミン酸、ヒスチジン、システイン、アラニン、セリン、スレオニン、チロシン、プロリン、トリプトファン、またはこれらの組み合わせもしくは混合物から選択されるアミノ酸を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、アラニン、またはこれらの組み合わせもしくは混合物から選択されるアミノ酸を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、ロイシン、イソロイシン、アラニン、またはこれらの組み合わせもしくは混合物から選択されるアミノ酸を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、またはこれらの組み合わせもしくは混合物から選択されるアミノ酸を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、ロイシン、メチオニン、アラニン、またはこれらの組み合わせもしくは混合物から選択されるアミノ酸を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、ロイシン、メチオニン、もしくはこれらの混合物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、ロイシン、イソロイシン、もしくはこれらの混合物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、ロイシン、アラニン、もしくはこれらの混合物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、ロイシンを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、イソロイシンを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、メチオニンを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、アラニンを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、アルギニン、システイン、グリシン、リジン、プロリン、セリン、もしくはこれらの混合物から選択されるアミノ酸を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1−アミノシクロヘキサンを含む。
【0019】
上記組成物は、任意の安定化量の立体的に妨害されている一級アミン成分を含み得る。例えば、上記組成物は、100:1〜1:100の間のモル比で立体的に妨害されている一級アミン(例えば、アミノ酸)およびリナクロチドを含み得る。いくつかの実施形態において、上記組成物は、100:1〜1:1の間のモル比で立体的に妨害されている一級アミンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、90:1〜2:1の間のモル比で立体的に妨害されている一級アミンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、80:1〜5:1の間のモル比で立体的に妨害されている一級アミンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、70:1〜10:1の間のモル比で立体的に妨害されている一級アミンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、60:1〜20:1の間のモル比で立体的に妨害されている一級アミンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、50:1〜30:1の間のモル比で立体的に妨害されている一級アミンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、40:1〜20:1の間のモル比で立体的に妨害されている一級アミンおよびリナクロチドを含む。
【0020】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、100:1〜20:1の間のモル比で立体的に妨害されている一級アミンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、100:1〜25:1の間のモル比で立体的に妨害されている一級アミンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、100:1〜30:1の間のモル比で立体的に妨害されている一級アミンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、100:1〜40:1の間のモル比で立体的に妨害されている一級アミンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、100:1〜50:1の間のモル比で立体的に妨害されている一級アミンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、100:1〜60:1の間のモル比で立体的に妨害されている一級アミンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、100:1〜70:1の間のモル比で立体的に妨害されている一級アミンおよびリナクロチドを含む。
【0021】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、少なくとも5:1のモル比で立体的に妨害されている一級アミンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、少なくとも10:1のモル比で立体的に妨害されている一級アミンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、少なくとも20:1のモル比で立体的に妨害されている一級アミンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、少なくとも25:1のモル比で立体的に妨害されている一級アミンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、少なくとも30:1のモル比で立体的に妨害されている一級アミンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、少なくとも40:1のモル比で立体的に妨害されている一級アミンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、5:1〜1:1の間のモル比で立体的に妨害されている一級アミンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1:100〜1:1の間のモル比で立体的に妨害されている一級アミンおよびリナクロチドを含む。
【0022】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、上記薬学的組成物(例えば、固体の経口投与形態もしくはビーズ)の総重量に対して、約0.5〜約10重量%の立体的に妨害されている一級アミンを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、約0.5〜約7重量%の立体的に妨害されている一級アミンを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、約0.5〜約5重量%の立体的に妨害されている一級アミンを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、約0.5〜約4重量%の立体的に妨害されている一級アミンを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、約0.5〜約3重量%の立体的に妨害されている一級アミンを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、約0.5〜約2重量%の立体的に妨害されている一級アミンを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、約0.75〜約5重量%の立体的に妨害されている一級アミンを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、約0.75〜約4重量%の立体的に妨害されている一級アミンを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、約0.75〜約3重量%の立体的に妨害されている一級アミンを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、約0.75〜約2重量%の立体的に妨害されている一級アミンを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、約1〜約5重量%の立体的に妨害されている一級アミンを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、約1〜約4重量%の立体的に妨害されている一級アミンを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、約1〜約3重量%の立体的に妨害されている一級アミンを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、約1〜約2重量%の立体的に妨害されている一級アミンを含む。
【0023】
任意の適切なカチオン(例えば、任意の適切な金属カチオンもしくは有機カチオン)は、上記組成物中に含まれ得る。いくつかの実施形態において、上記組成物は、カルシウム、カリウム、マグネシウム、亜鉛、アルミニウム、鉄、スズ、マンガン、クロム、コバルト、ニッケル、バリウム、ナトリウム、またはこれらの組み合わせもしくは混合物から選択される金属カチオンを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、鉄、スズ、クロム、コバルト、ニッケル、バリウム、またはこれらの組み合わせもしくは混合物から選択される金属カチオンを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、カルシウム、カリウム、マグネシウム、亜鉛、アルミニウム、マンガン、クロム、コバルト、ニッケル、バリウム、ナトリウム、またはこれらの組み合わせもしくは混合物から選択される金属カチオンを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、アルミニウム、カルシウム、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、マンガン、亜鉛、またはこれらの組み合わせもしくは混合物から選択される金属カチオンを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、カルシウム、マグネシウム、マンガン、亜鉛、またはこれらの組み合わせもしくは混合物から選択される金属カチオンを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、二価金属カチオンを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、Ca2+、Mg2+、Zn2+、Mn2+、またはこれらの組み合わせもしくは混合物から選択される二価金属カチオンを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、Mg2+を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、Ca2+を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、Zn2+を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、アルミニウムを含む。さらに、上記金属カチオンは、任意の適切な対イオンと共に、任意の適切な形態(例えば、任意の薬学的に受容可能な塩)で上記組成物に添加され得る。適切な金属塩としては、例えば、塩化カルシウム、炭酸カルシウム、酢酸カルシウム、塩化マグネシウム、酢酸マグネシウム、酢酸亜鉛、塩化亜鉛、もしくはこれらの混合物が挙げられる。いくつかの実施形態において、上記組成物は、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、酢酸亜鉛、またはこれらの任意の組み合わせもしくは混合物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、塩化カルシウムを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、塩化マグネシウムを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、酢酸亜鉛を含む。
【0024】
適切な有機カチオンとしては、例えば、水酸化アンモニウム、D−アルギニン、L−アルギニン、t−ブチルアミン、酢酸カルシウム水和物、炭酸カルシウム、DL−リンゴ酸カルシウム、水酸化カルシウム、コリン、エタノールアミン、エチレンジアミン、グリシン、L−ヒスチジン、L−リジン、水酸化マグネシウム、N−メチル−D−グルカミン、L−オルニチン塩酸塩、水酸化カリウム、塩酸プロカイン、L−プロリン、ピリドキシン、L−セリン、水酸化ナトリウム、DL−トリプトファン、トロメタミン、L−チロシン、L−バリン、カルニチン、タウリン、クレアチンマレート、α-ケトグルタル酸アルギニン、α-ケトグルタル酸オルニチン、酢酸スペルミン、塩化スペルミジン、またはこれらの組み合わせもしくは混合物が挙げられる。いくつかの実施形態において、上記有機カチオンは、N−メチルD−グルカミン、コリン、アルギニン、リジン、プロカイン、トロメタミン(TRIS)、スペルミン、N−メチル−モルホリン、グルコサミン、N,N−ビス2−ヒドロキシエチルグリシン、ジアザビシクロウンデセン、クレアチン、アルギニンエチルエステル、アマンタジン、リマンタジン、オルニチン、タウリン、シトルリン、またはこれらの組み合わせもしくは混合物からなる群より選択される。
【0025】
上記組成物は、任意の安定化量のカチオンを含み得る。例えば、上記組成物は、100:1〜1:100の間のモル比でカチオンおよびリナクロチドを含み得る。いくつかの実施形態において、上記組成物は、100:1〜1:1の間のモル比でカチオンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、90:1〜2:1の間のモル比でカチオンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、80:1〜5:1の間のモル比でカチオンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、70:1〜10:1の間のモル比でカチオンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、60:1〜20:1の間のモル比でカチオンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、50:1〜30:1の間のモル比でカチオンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、40:1〜20:1の間のモル比でカチオンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、100:1〜20:1の間のモル比でカチオンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、100:1〜25:1の間のモル比でカチオンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、100:1〜30:1の間のモル比でカチオンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、100:1〜40:1の間のモル比でカチオンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、100:1〜50:1の間のモル比でカチオンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、100:1〜60:1の間のモル比でカチオンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、100:1〜70:1の間のモル比でカチオンおよびリナクロチドを含む。
【0026】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、少なくとも5:1のモル比でカチオンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、少なくとも10:1のモル比でカチオンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、少なくとも20:1のモル比でカチオンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、少なくとも25:1のモル比でカチオンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、少なくとも30:1のモル比でカチオンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、少なくとも40:1のモル比でカチオンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、少なくとも60:1のモル比でカチオンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、5:1〜1:1の間のモル比でカチオンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1:100〜1:1の間のモル比でカチオンおよびリナクロチドを含む。
【0027】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、約0.5〜約5重量%の上記カチオンもしくはその塩を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、約0.5〜約4重量%の上記カチオンもしくはその塩を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、約0.5〜約2重量%の上記カチオンもしくはその塩を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、約0.5〜約1.5重量%の上記カチオンもしくはその塩を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、約0.5〜約1.25重量%の上記カチオンもしくはその塩を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、約0.5〜約1重量%の上記カチオンもしくはその塩を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、約0.6〜約1.5重量%の上記カチオンもしくはその塩を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、約0.6〜約1.25重量%の上記カチオンもしくはその塩を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、約0.6〜約1重量%の上記カチオンもしくはその塩を含む。
【0028】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、2種以上の安定化剤を含む。例えば、上記組成物は、安定化量のポリマーおよび安定化量の立体的に妨害されている一級アミンを含み得る。さらに、上記組成物は、安定化量のポリマーおよび安定化量のカチオン(例えば、金属カチオン)を含み得る。さらに、上記組成物は、安定化量の立体的に妨害されている一級アミンおよび安定化量のカチオン(例えば、金属カチオン)を含み得る。いくつかの実施形態において、上記組成物は、安定化量のポリマー、安定化量の立体的に妨害されている一級アミン、および安定化量のカチオンを含む。
【0029】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、安定化量(例えば、約0.1〜2.5重量%)のPVP、ならびにアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン、もしくはこれらの混合物から選択される安定化量(例えば、100:1〜30:1の間もしくは60:1〜30:1の間のアミノ酸対リナクロチドのモル比)のアミノ酸を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、安定化量のPVP、ならびにアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン、もしくはこれらの混合物から選択される安定化量のアミノ酸を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、安定化量のPVP、ならびに安定化量のロイシン、イソロイシン、メチオニン、アラニン、またはこれらの組み合わせもしくは混合物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、安定化量のPVPおよび安定化量のロイシンを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、安定化量のPVP、および安定化量のアルギニン、システイン、グリシン、リジン、プロリン、セリン、もしくはこれらの混合物を含む。
【0030】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、安定化量(例えば、約0.1〜2.5重量%)のPVA、ならびにアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン、もしくはこれらの混合物から選択される安定化量(例えば、100:1〜30:1の間もしくは60:1〜30:1の間のアミノ酸対リナクロチドのモル比)のアミノ酸を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、安定化量のPVA、ならびにアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン、もしくはこれらの混合物から選択される安定化量のアミノ酸を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、安定化量のPVAおよび安定化量のロイシン、イソロイシン、メチオニン、アラニン、またはこれらの組み合わせもしくは混合物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、安定化量のPVAおよび安定化量のロイシンを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、安定化量のPVAおよび安定化量のアルギニン、システイン、グリシン、リジン、プロリン、セリン、またはこれらの混合物を含む。
【0031】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、安定化量(例えば、約0.1〜2.5重量%)のPVPおよび安定化量(例えば、100:1〜30:1の間もしくは100:1〜60:1の間のカチオン対リナクロチドのモル比)のカチオン(例えば、金属カチオン)を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、安定化量のPVPおよび安定化量の二価金属カチオンを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、安定化量のPVPおよび安定化量のMg2+、Ca2+、Zn2+もしくはこれらの塩、またはこれらの組み合わせもしくは混合物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、安定化量のPVPおよび安定化量のCa2+もしくはその塩を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、安定化量のPVPおよび安定化量のMg2+もしくはその塩を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、安定化量のPVPおよび安定化量のZn2+もしくはこれらの塩を含む。
【0032】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、安定化量(例えば、約0.1〜0.5重量%)のPVPおよび安定化量(例えば、100:1〜30:1の間もしくは100:1〜60:1の間のカチオン対リナクロチドのモル比)のカチオン(例えば、金属カチオン)を含む。
【0033】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、安定化量(例えば、約0.1〜2.5重量%)のPVAおよび安定化量(例えば、100:1〜30:1の間もしくは100:1〜60:1の間のカチオン対リナクロチドのモル比)のカチオン(例えば、金属カチオン)を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、安定化量のPVAおよび安定化量の二価金属カチオンを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、安定化量のPVAおよび安定化量のMg2+、Ca2+、Zn2+もしくはこれらの塩、またはこれらの組み合わせもしくは混合物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、安定化量のPVAおよび安定化量のCa2+もしくはその塩を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、安定化量のPVAおよび安定化量のMg2+もしくはその塩を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、安定化量のPVAおよび安定化量のZn2+もしくはその塩を含む。
【0034】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、安定化量(例えば、約0.1〜0.5重量%)のPVAおよび安定化量(例えば、100:1〜30:1の間もしくは100:1〜60:1の間のカチオン対リナクロチドのモル比)のカチオン(例えば、金属カチオン)を含む。
【0035】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、アラニンから選択される安定化量(例えば、100:1〜30:1の間、60:1〜30:1の間、もしくはさらに50:1〜30:1の間のアミノ酸対リナクロチドのモル比)のアミノ酸;およびMg2+、Ca2+、Zn2+もしくはこれらの塩、またはこれらの組み合わせもしくは混合物から選択される安定化量(例えば、100:1〜30:1の間もしくは100:1〜60:1の間のカチオン対リナクロチドのモル比)の二価金属カチオンを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、ロイシン、イソロイシンから選択される安定化量のアミノ酸;およびMg2+、Ca2+もしくはこれらの塩、またはこれらの組み合わせもしくは混合物から選択される安定化量の二価金属カチオンを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、ロイシンもしくはメチオニンから選択される安定化量のアミノ酸;およびCa2+、Zn2+もしくはこれらの塩、またはこれらの組み合わせもしくは混合物から選択される安定化量の二価金属カチオンを含む。
【0036】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、安定化量のロイシンおよび安定化量のCa2+もしくはその塩を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、安定化量のカチオンおよび安定化量の立体的に妨害されている一級アミンを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、少なくとも1.5:1、例えば、少なくとも2:1、少なくとも2.5:1、少なくとも3:1、少なくとも4:1、もしくはさらに少なくとも5:1のカチオン:立体的に妨害されている一級アミン(例えば、Ca2+:ロイシン)のモル比(例えば、1.5:1〜5:1の間、例えば、2:1〜4:1の間、および1.5:1〜2:1の間のモル比)でカチオンおよび立体的に妨害されている一級アミンを含む。
【0037】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、(i)安定化量のPVPもしくはPVA、(ii)安定化量のロイシン、イソロイシン、メチオニン、アラニン、および(iii)安定化量のMg2+、Ca2+、Zn2+もしくはこれらの塩、またはこれらの組み合わせもしくは混合物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、安定化量のPVP、安定化量のロイシン、および安定化量の金属カチオンを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、安定化量のPVP、安定化量のロイシン、および安定化量のCa2+もしくはその塩を含む。
【0038】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、安定化量のPVP、安定化量のロイシン、および安定化量のMg2+もしくはその塩を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、安定化量のPVP、安定化量のロイシン、および安定化量のZn2+もしくはその塩を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、安定化量のPVA、安定化量のロイシン、および安定化量のCa2+もしくはその塩を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、安定化量のPVA、安定化量のロイシン、および安定化量のMg2+もしくはその塩を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、安定化量のPVA、安定化量のロイシン、および安定化量のZn2+もしくはその塩を含む。
【0039】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、(i)0.01〜5重量%の間のポリマー、(ii)100:1〜10:1の間の一級アミン対リナクロチドのモル比で立体的に妨害されている一級アミン(例えば、アミノ酸)、および(iii)100:1〜40:1の間のカチオン対リナクロチドのモル比でカチオン(例えば、金属カチオン)を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、(i)0.1〜3重量%の間のポリマー、(ii)100:1〜30:1の間(例えば、60:1〜30:1の間もしくはさらに50:1〜30:1の間)の一級アミン対リナクロチドのモル比で立体的に妨害されている一級アミン(例えば、アミノ酸)、および(iii)100:1〜60:1の間のカチオン対リナクロチドのモル比でカチオン(例えば、金属カチオン)を含む。
【0040】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、(i)PVPおよびPVAから選択される、0.01〜5重量%の間のポリマー、(ii)100:1〜10:1の間のアミノ酸対リナクロチドのモル比でロイシン、イソロイシン、アラニン、およびメチオニンから選択されるアミノ酸、ならびに(iii)100:1〜40:1の間のカチオン対リナクロチドのモル比でCa2+、Mg2+、およびZn2+から選択される金属カチオンを含む。
【0041】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、(i)PVPおよびPVAから選択される、0.1〜3重量%の間のポリマー、(ii)100:1〜30:1の間(例えば、60:1〜30:1の間)のアミノ酸対リナクロチドのモル比でロイシン、イソロイシン、アラニン、およびメチオニンから選択されるアミノ酸、ならびに(iii)100:1〜60:1の間のカチオン対リナクロチドのモル比でCa2+、Mg2+、およびZn2+から選択される金属カチオンを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、(i)0.01〜5重量%の間(例えば、0.1〜3重量%の間もしくはさらに0.1〜2.5重量%の間)のPVPもしくはPVA、(ii)100:1〜30:1の間(例えば、60:1〜30:1の間もしくはさらに50:1〜30:1の間)のロイシン対リナクロチドのモル比でロイシン、ならびに(iii)100:1〜60:1の間のCa2+対リナクロチドのモル比でCa2+を含む。
【0042】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、(i)0.01〜5重量%の間(例えば、0.1〜3重量%の間もしくはさらに0.1〜2.5重量%の間)のPVP、PVAもしくはHPMC、(ii)60:1〜10:1の間(例えば、50:1〜10:1の間もしくはさらに40:1〜20:1の間)のロイシン対リナクロチドのモル比でロイシン、ならびに(iii)100:1〜40:1の間(例えば、80:1〜40:1の間もしくは70:1〜50:1の間)のCa2+(もしくはその塩)対リナクロチドのモル比でCa2+(もしくはその塩)を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、(i)0.01〜5重量%の間(例えば、0.1〜3重量%の間もしくはさらに0.1〜2.5重量%の間)のHPMC、(ii)60:1〜10:1の間(例えば、50:1〜10:1の間もしくはさらに40:1〜20:1の間)のロイシン対リナクロチドのモル比でロイシン、ならびに(iii)100:1〜40:1の間(例えば、80:1〜40:1の間もしくは70:1〜50:1の間)のCa2+(もしくはその塩)対リナクロチドのモル比でCa2+(もしくはその塩)を含む。
【0043】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、(i)0.01〜0.5重量%の間のポリマー、(ii)100:1〜10:1の間の一級アミン対リナクロチドのモル比で立体的に妨害されている一級アミン(例えば、アミノ酸)、ならびに(iii)100:1〜40:1の間のカチオン対リナクロチドのモル比でカチオン(例えば、金属カチオン)を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、(i)0.01〜5重量%の間のポリマー、(ii)100:1〜50:1の間の一級アミン対リナクロチドのモル比で立体的に妨害されている一級アミン(例えば、アミノ酸)、ならびに(iii)100:1〜40:1の間のカチオン対リナクロチドのモル比でカチオン(例えば、金属カチオン)を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、(i)PVPおよびPVAから選択される、0.01〜0.5重量%の間のポリマー、(ii)100:1〜10:1の間のアミノ酸対リナクロチドのモル比でロイシン、イソロイシン、アラニン、およびメチオニンから選択されるアミノ酸、ならびに(iii)100:1〜40:1の間のカチオン対リナクロチドのモル比でCa2+、Mg2+、およびZn2+から選択される金属カチオンを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、(i)PVPおよびPVAから選択される、0.01〜5重量%のポリマー、(ii)100:1〜50:1の間のアミノ酸対リナクロチドのモル比でロイシン、イソロイシン、アラニン、およびメチオニンから選択されるアミノ酸、ならびに(iii)100:1〜40:1の間のカチオン対リナクロチドのモル比でCa2+、Mg2+、およびZn2+から選択される金属カチオンを含む。
【0044】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、リナクロチド(例えば、0.1〜1重量%の間、0.1〜0.5重量%の間、もしくは0.2〜0.4重量%の間のリナクロチド)、1.2〜1.8重量%の間の濃度でCa2+もしくはその塩、0.5〜0.9重量%の間の濃度でロイシン、および必要に応じて、0.5〜0.9重量%の間(例えば、0.6〜0.75重量%の間)のHPMCを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、リナクロチド(例えば、0.1〜1重量%の間、0.1〜0.5重量%の間もしくは0.2〜0.4重量%の間のリナクロチド)、1.4〜1.65重量%の間の濃度でCa2+もしくはその塩、0.5〜0.8重量%の間の濃度でロイシン、および必要に応じて、0.5〜0.9重量%(例えば、0.6〜0.75重量%の間)のHPMCを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、リナクロチド(例えば、0.1〜1重量%の間、0.1〜0.5重量%の間もしくは0.2〜0.4重量%の間のリナクロチド)、1.45〜1.65重量%の間の濃度でCa2+もしくはその塩、0.6〜0.75重量%の間の濃度でロイシン、および必要に応じて、0.5〜0.9重量%の間(例えば、0.6〜0.75重量%の間)のHPMCを含む。
【0045】
いくつかの実施形態において、上記薬学的組成物は、リナクロチド、70:1〜10:1の間のロイシン対リナクロチドのモル比でロイシン、および100:1〜30:1の間のCa2+もしくはその塩対リナクロチドのモル比でCa2+もしくはその塩を含む。さらなる実施形態において、上記組成物は、100:1〜40:1の間のモル比でCa2+もしくはその塩およびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、60:1〜20:1の間のモル比でロイシンおよびリナクロチドを含み、かつ100:1〜40:1の間のモル比でCa2+もしくはその塩およびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、40:1〜20:1の間のモル比でロイシンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、40:1〜20:1の間のモル比でロイシンおよびリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1.5:1〜5:1の間のモル比でCa2+もしくはその塩およびロイシンを含む。なおさらなる実施形態において、上記組成物は、使用環境に入って15分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも60%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、使用環境に入って15分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも70%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、使用環境に入って15分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも80%を放出する。いくつかのさらなる実施形態において、上記組成物は、100μg〜300μgの間のリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、約266μgのリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、約133μgのリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースをさらに含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、カプセル剤である。いくつかの実施形態において、上記組成物は、錠剤である。
【0046】
いくつかの実施形態において、上記薬学的組成物は、リナクロチド、70:1〜10:1の間のロイシン対リナクロチドのモル比でロイシン、および1.5:1〜5:1の間のCa2+もしくはその塩対ロイシンのモル比でCa2+もしくはその塩を含む。さらなる実施形態において、上記組成物は、50:1〜10:1の間のロイシン対リナクロチドのモル比でロイシンを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、40:1〜20:1の間のロイシン対リナクロチドのモル比でロイシンを含む。
【0047】
上記組成物はまた、任意の適切な薬学的に受容可能なキャリアもしくは媒体も含み得る。適切な薬学的に受容可能なキャリアとしては、例えば、任意の溶媒、分散剤、pH緩衝剤、コーティング、吸収促進剤、制御放出剤(controlled release agent)、および1種以上の不活性賦形剤(例えば、充填剤、デンプン、ポリオール、顆粒化剤、微結晶性セルロース、希釈剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤)などが挙げられる。さらに、上記組成物は、任意の所望のさらなる成分、添加剤、および/もしくは種を含み得る。例えば、界面活性添加剤、分散添加剤、湿潤剤、懸濁剤、可溶化剤、緩衝剤、崩壊剤、保存剤、着色剤、矯味矯臭剤などである。いくつかの実施形態において、上記組成物は、リナクロチドと相互作用する1種以上のイオン種を含む。
【0048】
上記組成物はまた、任意の適切なpH緩衝剤を含み得る。いくつかの実施形態において、上記pH緩衝剤は、リナクロチドの等電点を達成するのに十分な量で上記組成物中に存在する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、任意の所望のpHを有し得る。いくつかの実施形態において、上記組成物は、pH2〜5(例えば、pH2〜4.5、pH2〜4、pH2.5〜4、pH2.5〜3.5、pH2.5〜3、もしくはさらにpH3)を有する。
【0049】
上記組成物はまた、任意の1種以上の充填剤を含み得る。適切な充填剤としては、デンプン、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、フルクトース、メチルセルロース、デキストレート(dextrate)、デキストロース、ラクチトール、マルトース、スクロース、ソルビトール、イソマルト(isomalt)、α化デンプン、リン酸水素カルシウム、微結晶性セルロース、マンニトール、ゼラチン、トレハロース、エリスリトール(erythitol)、マルチトール、ラクトース、グルコース、もしくはこれらの組み合わせ、もしくはこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、上記充填剤は、イソマルトである。いくつかの実施形態において、上記充填剤は、ゼラチンである。いくつかの実施形態において、上記充填剤は、マンニトールである。いくつかの実施形態において、上記充填剤は、α化デンプンである。いくつかの実施形態において、上記充填剤は、微結晶性セルロースである。いくつかの実施形態において、上記組成物は、錠剤充填剤および顆粒充填剤を含む。
【0050】
上記組成物は、任意の適切な濃度の充填剤を含み得る。いくつかの実施形態において、例えば、上記組成物は、上記組成物の総重量に対して、0.1〜95重量%の濃度で1種以上の充填剤を含む。いくつかの実施形態において、例えば、上記組成物は、上記組成物の総重量に対して、1〜90重量%の充填剤の濃度で1種以上の充填剤を含む。いくつかの実施形態において、例えば、上記組成物は、上記組成物の総重量に対して、10〜90重量%の充填剤の濃度で1種以上の充填剤を含む。いくつかの実施形態において、例えば、上記組成物は、上記組成物の総重量に対して、20〜90重量%の充填剤の濃度で1種以上の充填剤を含む。いくつかの実施形態において、例えば、上記組成物は、上記組成物の総重量に対して、30〜80重量%の充填剤の濃度で1種以上の充填剤を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、上記組成物の総重量に対して、少なくとも20重量%(例えば、少なくとも40重量%、少なくとも60重量%、もしくは少なくとも80重量%)の濃度で1種以上の充填剤を含む。
【0051】
適切な崩壊剤としては、例えば、寒天、炭酸カルシウム、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポピドン、ポピドン、ポラクリリンカリウム、グリコール酸でんぷんナトリウム、ジャガイモデンプンもしくはタピオカデンプン、他のデンプン、α化デンプン、クレイ、他のアルギン、他のセルロース、ガム、およびこれらの混合物が挙げられる。いくつかの実施形態において、上記崩壊剤は、クロスポピドンである。いくつかの実施形態において、上記崩壊剤は、クロスカルメロースナトリウムである。
【0052】
適切な滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、鉱油、軽油、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、ポリエチレングリコール、他のグリコール、ステアリン酸、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク、硬化植物油(例えば、落花生油、綿実油、ヒマワリ油、ごま油、オリーブ油、コーン油および大豆油)、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸エチル、ラウリン酸エチル、寒天、SYLOID(登録商標)シリカゲル(AEROSIL200,W.R.Grace Co.,Baltimore,MD USA)、合成シリカの凝固したエアロゾル(Evonik Degussa Co.,Plano,TX USA)、発熱性の二酸化ケイ素(CAB−O−SIL,Cabot Co.,Boston,MA USA)、およびこれらの混合物が挙げられる。
【0053】
適切な凝固防止添加剤(anti−caking additive)としては、例えば、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、二酸化ケイ素、コロイド状二酸化ケイ素、タルク、およびこれらの混合物が挙げられる。
【0054】
例えば、上記リナクロチド組成物のための保存剤として使用され得る適切な抗菌添加剤としては、例えば、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、安息香酸、ベンジルアルコール、ブチルパラベン、セチルピリジニウムクロリド、クレゾール、クロロブタノール、デヒドロ酢酸、エチルパラベン、メチルパラベン、フェノール、フェニルエチルアルコール、フェノキシエタノール、酢酸フェニル水銀、硝酸フェニル水銀、ソルビン酸カリウム、プロピルパラベン、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、ソルビン酸、チメロサール、チモホルム(thymo)、およびこれらの混合物が挙げられる。
【0055】
適切なコーティング添加剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、フタル酸酢酸セルロース、エチルセルロース、ゼラチン、製薬用釉薬、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリビニルアセテートフタレート、シェラック、スクロース、二酸化チタン、カルナウバ蝋、微結晶性蝋、およびこれらの混合物が挙げられる。いくつかの実施形態において、コーティング添加剤は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、フタル酸酢酸セルロース、エチルセルロース、ゼラチン、製薬用釉薬、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリビニルアセテートフタレート、シェラック、スクロース、二酸化チタン、カルナウバ蝋、微結晶性蝋、およびこれらの混合物から選択される。特定の実施形態において、上記リナクロチド組成物に適した添加剤は、スクロース、タルク、ステアリン酸マグネシウム、クロスポピドンもしくはBHAのうちの1種以上を含む。特定の実施形態において、上記リナクロチド組成物に適したコーティング添加剤は、ステアリン酸マグネシウム、クロスポピドンもしくはBHAのうちの1種以上を含む。
【0056】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、リナクロチドおよび加水分解生成物(例えば、以下の構造:
【0057】
【化1】

を含むかもしくは有する加水分解生成物)を含む。
【0058】
上記組成物は、任意の所望の濃度の上記加水分解生成物を含み得る。いくつかの実施形態において、上記組成物は、10重量%未満の上記加水分解生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、7重量%未満の上記加水分解生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、6重量%未満の上記加水分解生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、5重量%未満の上記加水分解生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、4重量%未満の上記加水分解生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、3重量%未満の上記加水分解生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、2重量%未満の上記加水分解生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1重量%未満の上記加水分解生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.01〜10重量%の間の上記加水分解生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜7重量%の間の上記加水分解生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜5重量%の間の上記加水分解生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.05〜5重量%の間の上記加水分解生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜5重量%の間の上記加水分解生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1〜5重量%の間の上記加水分解生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜4重量%の間の上記加水分解生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜4重量%の間の上記加水分解生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1〜4重量%の間の上記加水分解生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜3重量%の間の上記加水分解生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜3重量%の間の上記加水分解生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1〜3重量%の間の上記加水分解生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜2.5重量%の間の上記加水分解生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜2.5重量%の間の上記加水分解生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1〜2.5重量%の間の上記加水分解生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.05〜2重量%の間の上記加水分解生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜2重量%の間の上記加水分解生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜2重量%の間の上記加水分解生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1〜2重量%の間の上記加水分解生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜1.5重量%の間の上記加水分解生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜1.5重量%の間の上記加水分解生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜1重量%の間の上記加水分解生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜1重量%の間の上記加水分解生成物を含む。
【0059】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、リナクロチドおよびホルムアルデヒドイミン生成物(例えば、以下の構造:
【0060】
【化2】

を含むかもしくは有するホルムアルデヒドイミン生成物)を含む。
【0061】
上記組成物は、任意の所望の濃度の上記ホルムアルデヒドイミン生成物を含み得る。いくつかの実施形態において、上記組成物は、10重量%未満の上記ホルムアルデヒドイミン生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、7重量%未満の上記ホルムアルデヒドイミン生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、6重量%未満の上記ホルムアルデヒドイミン生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、5重量%未満の上記ホルムアルデヒドイミン生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、4重量%未満の上記ホルムアルデヒドイミン生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、3重量%未満の上記ホルムアルデヒドイミン生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、2重量%未満の上記ホルムアルデヒドイミン生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1重量%未満の上記ホルムアルデヒドイミン生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.01〜10重量%の間の上記ホルムアルデヒドイミン生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜7重量%の間の上記ホルムアルデヒドイミン生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜5重量%の間の上記ホルムアルデヒドイミン生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.05〜5重量%の間の上記ホルムアルデヒドイミン生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜5重量%の間の上記ホルムアルデヒドイミン生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1〜5重量%の間の上記ホルムアルデヒドイミン生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜4重量%の間の上記ホルムアルデヒドイミン生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜4重量%の間の上記ホルムアルデヒドイミン生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1〜4重量%の間の上記ホルムアルデヒドイミン生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜3重量%の間の上記ホルムアルデヒドイミン生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜3重量%の間の上記ホルムアルデヒドイミン生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1〜3重量%の間の上記ホルムアルデヒドイミン生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜2.5重量%の間の上記ホルムアルデヒドイミン生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜2.5重量%の間の上記ホルムアルデヒドイミン生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1〜2.5重量%の間の上記ホルムアルデヒドイミン生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜2重量%の間の上記ホルムアルデヒドイミン生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.05〜2重量%の間の上記ホルムアルデヒドイミン生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜2重量%の間の上記ホルムアルデヒドイミン生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1〜2重量%の間の上記ホルムアルデヒドイミン生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜1.5重量%の間の上記ホルムアルデヒドイミン生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜1.5重量%の間の上記ホルムアルデヒドイミン生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜1重量%の間の上記ホルムアルデヒドイミン生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜1重量%の間の上記ホルムアルデヒドイミン生成物を含む。
【0062】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、リナクロチドおよび酸化生成物(例えば、以下の構造:
【0063】
【化3】

を含むかもしくは有する酸化生成物)を含む。
【0064】
代わりに、もしくはさらに、上記組成物は、リナクロチド、および上に示された構造を有するが、上記6個の示されたシステイニル硫黄のうちの1個以上に酸化が起きている酸化生成物を含む。上記組成物は、任意の所望の濃度の上記酸化生成物を含み得る。いくつかの実施形態において、上記組成物は、10重量%未満の上記酸化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、7重量%未満の上記酸化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、6重量%未満の上記酸化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、5重量%未満の上記酸化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、4重量%未満の上記酸化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、3重量%未満の上記酸化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、2重量%未満の上記酸化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1重量%未満の上記酸化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.01〜10重量%の間の上記酸化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.01〜7重量%の間の上記酸化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.01〜5重量%の間の上記酸化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.05〜5重量%の間の上記酸化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜5重量%の間の上記酸化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1〜5重量%の間の上記酸化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜4重量%の間の上記酸化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜4重量%の間の上記酸化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1〜4重量%の間の上記酸化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜3重量%の間の上記酸化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜3重量%の間の上記酸化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1〜3重量%の間の上記酸化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜2.5重量%の間の上記酸化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜2.5重量%の間の上記酸化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1〜2.5重量%の間の上記酸化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.05〜2重量%の間の上記酸化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜2重量%の間の上記酸化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜2重量%の間の上記酸化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1〜2重量%の間の上記酸化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜1.5重量%の間の上記酸化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜1.5重量%の間の上記酸化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜1重量%の間の上記酸化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜1重量%の間の上記酸化生成物を含む。
【0065】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、リナクロチド、およびアセチル化生成物(例えば、以下:
【0066】
【化4】

を含むかもしくは有するアセチル化生成物)を含む。
【0067】
上記組成物は、任意の所望の濃度の上記アセチル化生成物を含み得る。いくつかの実施形態において、上記組成物は、10重量%未満の上記アセチル化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、7重量%未満の上記アセチル化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、6重量%未満の上記アセチル化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、5重量%未満の上記アセチル化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、4重量%未満の上記アセチル化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、3重量%未満の上記アセチル化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、2重量%未満の上記アセチル化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1重量%未満の上記アセチル化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.01〜10重量%の間の上記アセチル化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜7重量%の間の上記アセチル化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜5重量%の間の上記アセチル化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜5重量%の間の上記アセチル化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1〜5重量%の間の上記アセチル化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜4重量%の間の上記アセチル化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜4重量%の間の上記アセチル化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1〜4重量%の間の上記アセチル化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜3重量%の間の上記アセチル化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜3重量%の間の上記アセチル化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1〜3重量%の間の上記アセチル化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜2.5重量%の間の上記アセチル化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜2.5重量%の間の上記アセチル化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1〜2.5重量%の間の上記アセチル化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜2重量%の間の上記アセチル化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜2重量%の間の上記アセチル化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1〜2重量%の間の上記アセチル化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜1.5重量%の間の上記アセチル化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜1.5重量%の間の上記アセチル化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜1重量%の間の上記アセチル化生成物を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜1重量%の間の上記アセチル化生成物を含む。
【0068】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、リナクロチドおよび任意の所望の濃度のマルチマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、10重量%未満のマルチマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、7重量%未満のマルチマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、6重量%未満のマルチマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、5重量%未満のマルチマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、4重量%未満のマルチマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、3重量%未満のマルチマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、2重量%未満のマルチマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1重量%未満のマルチマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.01〜10重量%の間のマルチマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜7重量%の間のマルチマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜5重量%の間のマルチマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜5重量%の間のマルチマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1〜5重量%の間のマルチマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜4重量%の間のマルチマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜4重量%の間のマルチマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1〜4重量%の間のマルチマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜3重量%の間のマルチマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜3重量%の間のマルチマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1〜3重量%の間のマルチマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜2.5重量%の間のマルチマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜2.5重量%の間のマルチマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1〜2.5重量%の間のマルチマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜2重量%の間のマルチマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜2重量%の間のマルチマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1〜2重量%の間のマルチマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜1.5重量%の間のマルチマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜1.5重量%の間のマルチマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜1重量%の間のマルチマーを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜1重量%の間のマルチマーを含む。
【0069】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、有効量のリナクロチドおよび任意の所望の量の還元型(reduced form)リナクロチドを含む。本明細書で使用される場合、用語「還元型リナクロチド」は、システインアミノ酸の間にジスルフィド結合を有さないリナクロチドを表す。いくつかの実施形態において、上記組成物は、10重量%未満の還元型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、7重量%未満の還元型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、6重量%未満の還元型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、5重量%未満の還元型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、4重量%未満の還元型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、3重量%未満の還元型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、2重量%未満の還元型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1重量%未満の還元型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、は、0.01〜10重量%の間の還元型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜7重量%の間の還元型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜5重量%の間の還元型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜5重量%の間の還元型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1〜5重量%の間の還元型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜4重量%の間の還元型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜4重量%の間の還元型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1〜4重量%の間の還元型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜3重量%の間の還元型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜3重量%の間の還元型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1〜3重量%の間の還元型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜2.5重量%の間の還元型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜2.5重量%の間の還元型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1〜2.5重量%の間の還元型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜2重量%の間の還元型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜2重量%の間の還元型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1〜2重量%の間の還元型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜1.5重量%の間の還元型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜1.5重量%の間の還元型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜1重量%の間の還元型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜1重量%の間の還元型リナクロチドを含む。
【0070】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、有効量のリナクロチドおよび任意の所望の量のスクランブル型(scrambled form)リナクロチドを含む。本明細書で使用される場合、用語「スクランブル型リナクロチド」は、CysとCys10との間、CysとCys13との間、CysとCysとの間、CysとCysとの間、CysとCysとの間、CysとCys13との間、CysとCysとの間、CysとCysとの間、および/もしくはCysとCys10との間にジスルフィド結合を有するリナクロチドを表す。いくつかの実施形態において、上記組成物は、10重量%未満のスクランブル型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、7重量%未満のスクランブル型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、6重量%未満のスクランブル型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、5重量%未満のスクランブル型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、4重量%未満のスクランブル型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、3重量%未満のスクランブル型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、2重量%未満のスクランブル型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1重量%未満のスクランブル型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.01〜10重量%の間のスクランブル型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜7重量%の間のスクランブル型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜5重量%の間のスクランブル型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜5重量%の間のスクランブル型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1〜5重量%の間のスクランブル型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜4重量%の間のスクランブル型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜4重量%の間のスクランブル型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1〜4重量%の間のスクランブル型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜3重量%の間のスクランブル型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜3重量%の間のスクランブル型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1〜3重量%の間のスクランブル型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜2.5重量%の間のスクランブル型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜2.5重量%の間のスクランブル型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1〜2.5重量%の間のスクランブル型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜2重量%の間のスクランブル型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜2重量%の間のスクランブル型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、1〜2重量%の間のスクランブル型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜1.5重量%の間のスクランブル型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜1.5重量%の間のスクランブル型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1〜1重量%の間のスクランブル型リナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5〜1重量%の間のスクランブル型リナクロチドを含む。
【0071】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、約10重量%未満の総分解生成物(degradant)濃度を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、約8重量%未満の総分解生成物濃度を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、約7重量%未満の総分解生成物濃度を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、約6.5重量%未満の総分解生成物濃度を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、約6重量%未満の総分解生成物濃度を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、約5.5重量%未満の総分解生成物濃度を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、約5重量%未満の総分解生成物濃度を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、約4重量%未満の総分解生成物濃度を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、約3重量%未満の総分解生成物濃度を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、約2.5重量%未満の総分解生成物濃度を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、約2重量%未満の総分解生成物濃度を含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、約1重量%未満の総分解生成物濃度を含む。
【0072】
上記組成物は、任意の有効量のリナクロチドを含み得る。いくつかの実施形態において、例えば、上記組成物は、0.05μg〜6mgのリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、例えば、上記組成物は、0.1μg〜6mgのリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、例えば、上記組成物は、25μg〜6mgのリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、25μg〜2mgのリナクロチド、例えば、50μg〜1mgのリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、50μg〜2mgのリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、例えば、上記組成物は、0.1μg〜90μgのリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、例えば、上記組成物は、0.1μg〜45μgのリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、例えば、上記組成物は、0.1μg〜25μgのリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.05μg、0.1μg、0.25μg、0.5μg、0.75μg、1μg、1.5μg、2μg、2.5μg、3μg、3.5μg、4μg、4.5μg、5μg、7.5μg、10μg、15μg、20μg、25μg、30μg、35μg、40μg、45μg、50μg、60μg、75μg、90μg、100μg、150μg、200μg、250μg、300μg、350μg、400μg、450μg、500μg、550μg、600μg、650μg、700μg、750μg、800μg、850μg、900μg、950μgもしくは1mgのリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、100μg〜600μgのリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、50μg、100μg、150μg、200μg、300μg、400μg、500μgもしくは600μgのリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、75μg、150μg、300μg、もしくは600μgのリナクロチドを含む。
【0073】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、75μgのリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、約133μgのリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、150μgのリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、約266μgのリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、300μgのリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、600μgのリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1μg、0.25μg、0.5μg、もしくは0.75μgのリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1μgのリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.25μgのリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.5μgのリナクロチドを含む。いくつかの実施形態において、例えば、上記組成物は、0.05μg〜25μgのリナクロチドを含む。
【0074】
上記組成物は、任意の所望の形態(例えば、経口投与のための任意の所望の固体形態)であり得る。適切な固体投与形態の例としては、錠剤、カプセル剤、ゼラチン状カプセル、サシェ、ペレット、カプレット剤、顆粒剤、ロゼンジおよびバルク粉末が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、上記組成物は、ペレット、カプレット剤、顆粒剤、ロゼンジおよびバルク粉末から選択される形態であり得る。
【0075】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、即時放出型組成物(例えば、即時放出錠剤もしくは即時放出カプセル剤)である。上記即時放出型組成物は、任意の所望の溶解速度を有し得る。いくつかの実施形態において、上記組成物は、使用環境に入って30分以内に上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも80%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、使用環境に入って30分以内に上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも85%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、使用環境に入って30分以内に上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも90%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、使用環境に入って30分以内に上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも95%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、使用環境に入って15分以内に上記組成物中に含まれるリナクロチドのうちの少なくとも50%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、使用環境に入って15分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも60%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、使用環境に入って15分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも70%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、使用環境に入って15分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも80%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、使用環境に入って15分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも85%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、使用環境に入って15分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも90%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、使用環境に入って15分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも95%を放出する。
【0076】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、pH4.5を有する攪拌された緩衝溶液(例えば、リン酸緩衝溶液)に入って30分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも80%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物はpH4.5を有する攪拌された緩衝溶液に入って30分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも85%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、pH4.5を有する攪拌された緩衝溶液に入って30分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも90%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、pH4.5を有する攪拌された緩衝溶液に入って30分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも95%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、pH4.5を有する攪拌された緩衝溶液に入って15分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも50%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、pH4.5を有する攪拌された緩衝溶液に入って15分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも60%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、pH4.5を有する攪拌された緩衝溶液に入って15分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも70%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、pH4.5を有する攪拌された緩衝溶液に入って15分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも80%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、pH4.5を有する攪拌された緩衝溶液に入って15分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも85%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、pH4.5を有する攪拌された緩衝溶液に入って15分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも90%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、pH4.5を有する攪拌された緩衝溶液に入って15分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも95%を放出する。上記緩衝溶液は、50rpmでUSP Apparatus II(Paddle)を、100rpmでUSP Apparatus Iを、など使用して攪拌され得る。
【0077】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1N HCLの攪拌された溶液に入って30分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも80%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1N HCLの攪拌された溶液に入って30分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも85%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1N HCLの攪拌された溶液に入って30分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも90%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1N HCLの攪拌された溶液に入って30分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも95%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1N HCLの攪拌された溶液に入って15分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも50%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1N HCLの攪拌された溶液に入って15分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも60%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1N HCLの攪拌された溶液に入って15分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも70%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1N HCLの攪拌された溶液に入って15分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも80%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1N HCLの攪拌された溶液に入って15分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも85%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1N HCLの攪拌された溶液に入って15分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも90%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1N HCLの攪拌された溶液に入って15分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも95%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1N HCLの攪拌された溶液に入って5分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも50%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1N HCLの攪拌された溶液に入って5分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも60%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1N HCLの攪拌された溶液に入って5分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも70%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1N HCLの攪拌された溶液に入って5分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも80%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1N HCLの攪拌された溶液に入って5分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも85%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1N HCLの攪拌された溶液に入って5分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも90%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、0.1N HCLの攪拌された溶液に入って5分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも95%を放出する。上記溶液は、50rpmでUSP Apparatus II(Paddle)、または100rpmでUSP Apparatus Iなどを使用して攪拌され得る。
【0078】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、pH6.8を有する攪拌された緩衝溶液に入って30分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも80%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、pH6.8を有する攪拌された緩衝溶液に入って30分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも85%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、pH6.8を有する攪拌された緩衝溶液に入って30分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも90%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、pH6.8を有する攪拌された緩衝溶液に入って30分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも95%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、pH6.8を有する攪拌された緩衝溶液に入って15分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも80%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、pH6.8を有する攪拌された緩衝溶液に入って15分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも85%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、pH6.8を有する攪拌された緩衝溶液に入って15分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも90%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、pH6.8を有する攪拌された緩衝溶液に入って15分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも95%を放出する。上記緩衝溶液は、50rpmでUSP Apparatus II(Paddle)、または100rpmでUSP Apparatus Iなどを使用して攪拌され得る。
【0079】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、酵素を含まない擬似腸液の撹拌された溶液に入って30分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも80%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、酵素を含まない擬似腸液の撹拌された溶液に入って30分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも85%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、酵素を含まない擬似腸液の撹拌された溶液に入って30分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも90%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、酵素を含まない擬似腸液の撹拌された溶液に入って30分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも95%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、酵素を含まない擬似腸液の撹拌された溶液に入って15分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも80%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、酵素を含まない擬似腸液の撹拌された溶液に入って15分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも85%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、酵素を含まない擬似腸液の撹拌された溶液に入って15分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも90%を放出する。いくつかの実施形態において、上記組成物は、酵素を含まない擬似腸液の撹拌された溶液に入って15分以内に、上記組成物中に含まれる上記リナクロチドのうちの少なくとも95%を放出する。上記溶液は、50rpmでUSP Apparatus II(Paddle)、または100rpmでUSP Apparatus Iなどを使用して攪拌され得る。
【0080】
上記組成物は、任意の適切な様式において(例えば、Handbook of Pharmaceutical Excipients,American Pharmaceutical Association(最新版);Pharmaceutical Dosage Forms:Tablets(Lieberman,Lachman and Schwartz,editors)最新版(Marcel Dekker,Inc.が発行)、ならびにRemington’s Pharmaceutical Sciences(Arthur Osol,editor),1553−1593(最新版)に記載されるように)調製され得る。例えば、上記組成物は、(a)溶液(例えば、リナクロチドまたはその薬学的に受容可能な塩、ならびに安定化量のポリマー、立体的に妨害されている一級アミンおよび/またはカチオン成分ならびに必要に応じて他の賦形剤を含む水溶液)を提供する工程;(b)上記水溶液を薬学的に受容可能な充填剤に適用して、リナクロチドコーティングされた充填剤を(例えば、上記薬学的に受容可能な充填剤に該コーティング溶液をスプレー、混合、もしくはコーティングすることによって)生成する工程;ならびに、必要に応じて(c)上記リナクロチドコーティングされた充填剤を錠剤へと圧縮する工程を包含する方法を使用して、調製され得る。上記方法は、必要に応じて、(i)上記リナクロチドコーティングされた充填剤と、薬学的に受容可能な滑剤、薬学的に受容可能な滑沢剤、もしくは滑剤かつ滑沢剤の両方として作用する薬学的に受容可能な添加剤とをブレンドする工程;(ii)上記リナクロチドコーティングされた充填剤と、リナクロチドコーティングされていない充填剤とをブレンドする工程、(iii)上記リナクロチドコーティングされた充填剤と、他の添加剤とをブレンドする工程;(iv)薬学的に受容可能なコーティング添加剤を、上記リナクロチドコーティングされた充填剤に適用する工程;および、必要に応じて(v)上記リナクロチドコーティングされた充填剤を錠剤に圧縮する工程のうちの1つ以上を含み得る。上記最終的薬学的組成物は、任意の適切な処方物(例えば、カプセル剤(例えば、ゼラチンカプセル剤)もしくは錠剤)中に入れられ得る。
【0081】
上記組成物はまた、上記GC−Cレセプターのアゴニストでの処置に応答性である疾患、障害、もしくは状態を処置するために使用され得る。上記組成物は、患者(例えば、哺乳動物もしくはヒト)における任意の胃腸障害および/もしくは状態、またはこれらと関連する炎症もしくは疼痛を処置するために使用され得る。適切なこのような胃腸障害および状態としては、過敏性腸症候群、便秘型過敏性腸症候群(constipation−predominant irritable bowel syndrome)、消化不良(機能的消化不良もしくは非潰瘍性消化不良が挙げられる)、胃腸運動障害、機能的胃腸障害、胃食道逆流症(GERD)、クローン病、潰瘍性大腸炎、炎症性腸疾患、機能性胸焼け(functional heartburn)、胃不全麻痺、慢性偽性腸閉塞(すなわち結腸偽性閉塞症)、ならびに便秘と関連する障害および状態(例えば、慢性便秘、オピオイド誘導性便秘、術後便秘(術後イレウス)、および神経障害と関連する便秘、またはこれらの症状の組み合わせ(例えば、過敏性腸症候群および慢性便秘の組み合わせ)が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、1種以上の胃腸の障害もしくは状態と診断された患者(例えば、哺乳動物もしくはヒト)において胃腸障害を処置するための方法が提供され、ここで上記方法は、有効量の上記組成物を上記患者に投与する工程を包含する。
【0082】
別の実施形態において、腸運動を増大させるための方法を必要とする患者において腸運動を増大させるための方法が提供され、上記方法は、有効量の上記組成物を上記患者に投与する工程を包含する。腸運動は、消化プロセスの間に胃・腸管を通って食物を移動させるために、胃、腸、結腸および直腸の自動調整された衝突(dissention)および収縮を包含する。
【0083】
例示的実施形態において、上記方法は、それを必要とする患者に治療上有効な量の上記薬学的組成物を投与する工程を包含し得る。
【0084】
被験体の所望の結果(例えば、所望の処置および/もしくは症状寛解)を達成するために必要とされるリナクロチドもしくはその薬学的に受容可能な塩を含む有効量の組成物は、いくつかの理解されている要因(例えば、処置されている障害の正体および重篤度、ならびに上記処置されている患者の年齢、体重など)に依存する。
【0085】
上記薬学的組成物の投与が疾患もしくは障害の有効な治療レジメンである被験体もしくは患者は、好ましくは、ヒトであるが、任意の動物(臨床試験もしくはスクリーニングもしくは活性実験の状況にある実験動物を含む)であり得る。従って、当業者によって容易に理解され得るように、本明細書に記載される方法、化合物および組成物は、例えば、獣医学的使用のために、任意の動物(特に、哺乳動物であり、ヒト、齧歯類および非齧歯類(例えば、ネコもしくはイヌ被験体)、家畜(例えば、ウシ、ウマ、ヤギ、ヒツジ、およびブタ被験体が挙げられるが、これらに限定されない)、野生動物(野生にいようが動物園にいようが)、研究用動物(例えば、マウス、ラット、ウサギ、ヤギ、ヒツジ、ブタ、イヌ、ネコなど)、トリ種(例えば、ニワトリ、シチメンチョウ、鳴禽など)が挙げられるが、これらに限定されない)への投与に特に適している。
【0086】
いくつかの実施形態において、成人のヒトのためのリナクロチドの有効用量範囲は、経口的に25μg〜6mg/日である。いくつかの実施形態において、上記用量範囲は、経口的に25μg〜2mg/日である。いくつかの実施形態において、成人のヒトのための上記用量範囲は、経口的に50μg〜1mg/日(例えば、50μg、100μg、150μg、200μg、250μg、300μg、350μg、400μg、450μg、500μg、550μg、600μg、650μg、700μg、750μg、800μg、850μg、900μg、950μgもしくは1mg)である。いくつかの実施形態において、上記用量範囲は、経口的に100μg〜600μg/日である。いくつかの実施形態において、上記用量は、経口的に50μg、100μg、150μg、200μg、300μg、400μg、500μgもしくは600μgリナクロチド/日である。いくつかの実施形態において、上記用量は、経口的に50μgリナクロチド/日である。いくつかの実施形態において、上記用量は、経口的に100μgリナクロチド/日である。いくつかの実施形態において、上記用量は、経口的に150μgリナクロチド/日である。いくつかの実施形態において、上記用量は、経口的に200μgリナクロチド/日である。いくつかの実施形態において、上記用量は、経口的に300μgリナクロチド/日である。いくつかの実施形態において、上記用量は、経口的に400μgリナクロチド/日である。いくつかの実施形態において、上記用量は、経口的に500μgリナクロチド/日である。いくつかの実施形態において、上記用量は、経口的に600μgリナクロチド/日である。いくつかの実施形態において、上記有効な小児のリナクロチド用量範囲は、経口的に0.05μg〜2mg/日である。いくつかの実施形態において、上記有効な小児のリナクロチド用量範囲は、経口的に0.05μg〜100μg/日である。いくつかの実施形態において、上記有効な小児のリナクロチド用量範囲は、経口的に0.1μg〜90μg/日である。いくつかの実施形態において、上記有効な小児のリナクロチド用量範囲は、経口的に0.1μg〜50μg/日である。いくつかの実施形態において、上記有効な小児のリナクロチド用量範囲は、経口的に0.1μg〜25μg/日である。いくつかの実施形態において、上記有効な小児のリナクロチド用量範囲は、経口的に0.1μg〜10μg/日である。いくつかの実施形態において、上記有効な小児のリナクロチド用量範囲は、経口的に0.1μg〜5μg/日である。いくつかの実施形態において、上記有効な小児のリナクロチド用量範囲は、経口的に0.1μg〜1μg/日である。いくつかの実施形態において、上記有効な小児のリナクロチド用量範囲は、経口的に0.1μg〜0.5μg/日である。いくつかの実施形態において、上記有効な小児のリナクロチド用量範囲は、経口的に0.1μg/日である。いくつかの実施形態において、上記有効な小児のリナクロチド用量範囲は、経口的に0.25μg/日である。いくつかの実施形態において、上記有効な小児のリナクロチド用量範囲は、経口的に0.5μg/日である。いくつかの実施形態において、上記有効な小児のリナクロチド用量範囲は、経口的に3.5μg/日である。いくつかの実施形態において、上記有効な小児のリナクロチド用量範囲は、経口的に15μg/日である。いくつかの実施形態において、上記有効な小児のリナクロチド用量範囲は、経口的に45μg/日である。いくつかの実施形態において、上記有効な小児のリナクロチド用量範囲は、経口的に60μg/日である。いくつかの実施形態において、上記有効な小児のリナクロチド用量範囲は、経口的に90μg/日である。いくつかの実施形態において、上記単位投与形態および1日用量は、等しい。いくつかの実施形態において、上記単位投与形態は、その日の任意の時間に食品と共に、その日の任意の時間に食品を伴わずに、一晩の絶食後に食品と共に(例えば、朝食と一緒に)投与される。いくつかの実施形態において、上記単位投与形態は、1日に1回、1日に2回もしくは1日に3回投与される。いくつかの実施形態において、1個、2個もしくは3個の単位投与形態は、リナクロチドの一日経口用量を含む。患者に投与される化合物の正確な量は、主治医の責任である。しかし、上記の使用される用量は、多くの要因(患者の年齢および性別、処置されているまさにその障害、およびその重篤度が挙げられる)に依存する。
【0087】
いくつかの実施形態において、上記組成物は、単一療法として投与される。いくつかの実施形態において、上記組成物は、有効量のリナクロチドから本質的になる。いくつかの実施形態において、上記組成物は、有効量のリナクロチドからなる。
【0088】
他の実施形態において、上記組成物は、併用療法の一部として投与される。例えば、組成物は、上記本発明の化合物が有用である疾患もしくは状態の処理、予防、抑制、および/もしくは改善において使用される他の薬物もしくは治療と組み合わせて使用され得る。上記リナクロチドは、他の投薬法と一緒に共投与されても、共処方され(co−formulated)てもよい。一実施形態において、上記リナクロチド組成物は、胃腸障害を処置するために使用される他の投薬法(制酸剤(acid suppressing agent)(例えば、ヒスタミン−2レセプターアゴニスト(H2A)および/もしくはプロトンポンプインヒビター(PPI))が挙げられるが、これらに限定されない)と一緒に共投与され得る。
【0089】
このような他の薬物は、ある経路によってかつその結果一般的に使用される量で、本発明の化合物と同時期に、もしくはこれと逐次的に投与され得る。本発明の化合物が1種以上の他の薬物と同時期に使用される場合、本発明の化合物に加えて、このような他の薬物を含む薬学的単位投与形態が、使用され得る。よって、本発明の薬学的組成物は、本発明の化合物に加えて、1種以上の他の活性成分も含む薬学的組成物を含む。
【0090】
いくつかの方法は、上記リナクロチド組成物の生物活性を評価するために使用され得、これらとしては、イムノアッセイ(例えば、酵素結合イムノソルベントアッセイ)、ラジオイムノアッセイ、イムノラジオメトリックアッセイ、ゲル電気泳動(例えば、SDS−PAGE)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、および/もしくは高性能キャピラリー電気泳動(HPCE)が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、上記組成物の生物活性は、リナクロチドを固定する工程、リナクロチドとグアニレートシクラーゼC(GCC)とをインキュベートする工程、GCC結合リナクロチドとGCCに対する抗体とをインキュベートする工程、GCC抗体結合リナクロチドとGCC抗体に対する蛍光標識された抗体とをインキュベートする工程、およびプレートリーダーを使用して蛍光強度を測定することによって、上記GCC抗体に結合したリナクロチドを検出する工程を包含する方法によって、評価される。次いで、薬物濃度は、上記溶液の蛍光読み取り値に基づいて計算され得る。
【0091】
例えば、上記リナクロチド組成物の生物活性は、以下の方法を使用して評価および定量され得るが、他の方法もまた利用可能である。上記組成物を、pH4.5を有する60mlのリン酸緩衝液を含むメスフラスコに加え、上記フラスコを60分間にわたって振盪する。次いで、上清のうちの0.2mlを取り出し、GCCでコーティングされている96ウェルプレートの1個以上のウェルに加える。上記プレートを密封し、37℃で2時間にわたってインキュベートする。インキュベーションの最後に、上記サンプルを除去し、上記プレートをリン酸緩衝生理食塩水(PBS)で洗浄する。次いで、結合したリナクロチドを、1時間にわたって室温で、ブロッキング緩衝液中、フルオレセインイソシアネート(FITC)で標識したGCC(例えば、Sigma−Aldrich Inc.から入手可能)とともにインキュベートする。インキュベーション後、上記ウェルをPBSで洗浄する。最終生成物の蛍光強度を、例えば、プレートリーダーを使用することによって検出する。次いで、上記リナクロチド濃度を、上記溶液の蛍光読み取り値に基づいて計算する。
【0092】
(定義)
本明細書で使用される場合、別段示されなければ、「リナクロチド」とは、Cys Cys Glu Tyr Cys Cys Asn Pro Ala Cys10 Thr11 Gly12 Cys13 Tyr14というアミノ酸配列(「リナクロチド」)、ならびにその任意の薬学的に受容可能な塩もしくは水和物、任意のその単離かつ精製された形態、またはそのジスルフィド形態からなるペプチドを表す。「ジスルフィド形態」のリナクロチドとは、以下のシステイニルアミノ酸の間のジスルフィド結合のうちの1つ、2つもしくは3つを有するリナクロチドとして本明細書で定義される:CysとCysとの間のジスルフィド結合、CysとCys10との間のジスルフィド結合、および/もしくはCysとCys13との間のジスルフィド結合。例えば、ジスルフィド形態のリナクロチドは、CysとCysとの間のジスルフィド結合およびCysとCys10との間のジスルフィド結合を含み得る。さらに、ジスルフィド形態のリナクロチドは、CysとCysとの間のジスルフィド結合およびCysとCys13との間のジスルフィド結合を含み得る。さらに、ジスルフィド形態のリナクロチドは、CysとCys10との間のジスルフィド結合およびCysとCys13との間のジスルフィド結合を含み得る。
【0093】
本明細書で使用される場合、別段示されなければ、用語「単離かつ精製された」とは、例えば、HPLCを使用するクロマトグラフィー純度によって測定される場合、少なくとも95%純粋(例えば、少なくとも96%純粋、少なくとも97%純粋、少なくとも98%純粋、もしくはさらに少なくとも99%純粋)を意味する。
【0094】
用語「〜から放出される」とは、上記組成物からのリナクロチドの放出に言及する場合、別段示されなければ、上記リナクロチドがもはや組成物形態の中に残っていないことを意味するために、本明細書で使用される。
【0095】
本明細書で使用される場合、別段示されなければ、「安定化剤」とは、安定化量で上記組成物中に含まれる上記組成物のポリマー、立体的に妨害されている一級アミン(例えば、アミノ酸)、もしくはカチオン(例えば、金属カチオン)成分を表す。例えば、ポリマー安定化剤は、安定化量で上記組成物中に含まれるポリマーである。同様に、立体的に妨害されている一級アミン安定化剤は、安定化量で上記組成物中に含まれる立体的に妨害されている一級アミンである。さらに、カチオン安定化剤は、安定化量で上記組成物中に含まれるカチオンである。
【0096】
本明細書で使用される場合、別段示されなければ、「安定化量」とは、上記組成物内のポリマー、立体的に妨害されている一級アミン(例えば、アミノ酸)、もしくはカチオン成分の濃度であって、上記成分が、同じ成分の安定化量を有さない類似組成物と比較した場合、上記組成物中のリナクロチドの安定性を増大させる濃度を表す。
【0097】
本明細書で使用される場合、別段示されなければ、用語「使用環境に入る」とは、上記組成物と、これが投与される患者の唾液、胃液、もしくは腸液との接触、または唾液、胃液、もしくは腸液を模倣することが意図された流体(例えば、pH4.5を有する攪拌された緩衝溶液、攪拌された0.1N HCL溶液、pH6.8を有する攪拌された緩衝溶液、または酵素を含まない擬似腸液の撹拌された溶液)との接触を意味する。
【0098】
本明細書で使用される場合、別段示されなければ、用語「攪拌される」とは、溶液に言及するために使用される場合、上記溶液が、50rpmでUSP Apparatus II、または100rpmでUSP Apparatus Iなどを使用して攪拌されることを意味する。
【0099】
本明細書で使用される場合、別段示されなければ、「治療上有効な量」とは、ある様子、障害もしくは状態を処置するために哺乳動物に投与される場合、処置(以下に定義されるとおり)をもたらすに十分であるリナクロチドもしくはその薬学的に受容可能な塩の量を意味する。上記「治療上有効な量」は、上記化合物、上記疾患およびその重篤度、ならびに処置されるべき哺乳動物の年齢、性別、体重、身体的状態および応答性に依存して変わる。例えば、リナクロチド、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは水和物の治療上有効な量は、胃腸障害(過敏性腸症候群、便秘型過敏性腸症候群、慢性便秘、オピオイド誘導性便秘および/もしくは消化不良が挙げられる)を処置するのに有効な量であり得る。
【0100】
本明細書で使用される場合、別段示されなければ、「薬学的に受容可能な」とは、動物もしくはヒトにおいてインビボでの使用に関して生物学的にもしくは薬理学的に適合性であることを意味し、好ましくは、動物における使用に関して、そして、より具体的にはヒトにおける使用に関して、連邦政府もしくは州政府の規制当局によって承認されているか、または米国薬局方もしくは他の一般的に認知された薬局方に列挙されていることを意味する。
【0101】
本明細書で使用される場合、別段示されなければ、用語「処置する」とは、その全ての動詞形態において、被験体における障害の少なくとも1つの症状を軽減、改善、予防、および/もしくは管理することを意味するために本明細書において使用され、上記障害としては、例えば、胃腸障害(例えば、過敏性腸症候群、便秘型過敏性腸症候群、慢性便秘、オピオイド誘導性便秘、消化不良、もしくはこれらの症状の組み合わせ)が挙げられる。本発明の意味の中で、用語「処置する」とはまた、疾患の始まり(すなわち、疾患の臨床的発現前の期間)を停止、遅延させること、および/または疾患を発症もしくは悪化させるリスクを低下させることを示す。用語「処置」とは、上に定義されるように、「処置する」という行為を意味する。
【0102】
本明細書で使用される場合、別段示されなければ、用語「添加剤」とは、薬学的に受容可能な添加剤を表す。薬学的に受容可能な添加剤としては、結合剤、崩壊剤、分散添加剤、滑沢剤、滑剤、抗酸化剤、コーティング添加剤、希釈剤、界面活性剤、矯味矯臭添加剤、湿潤剤、吸収促進添加剤、制御放出添加剤、凝固防止添加剤、抗菌剤(例えば、保存剤)、着色剤、乾燥剤、可塑剤および染料が挙げられるが、これらに限定されない。
【0103】
本明細書で使用される場合、別段示されなければ、「賦形剤」とは、任意の薬学的に受容可能な添加剤、充填剤、結合剤もしくは作用物質である。
【0104】
本明細書で使用される場合、別段示されなければ、「ストレスのかかった状態」とは、40℃および75%相対湿度(RH)を指す。
【0105】
本明細書で使用される場合、別段示されなければ、用語「約」および「およそ」とは、当業者によって決定される場合に、特定の値についての許容可能な誤差範囲内を意味し、これは、一部は、その値がどのように測定されるかもしくは決定されるか(すなわち、測定システムの制限)に依存する。例えば、「約」は、当該分野の実務によれば、1標準偏差の範囲内、もしくは1標準偏差より大きい値の範囲内を意味する。あるいは、「約」は、上記組成物に関して、最大20%、好ましくは、最大10%の範囲のプラスもしくはマイナスを意味し得る。あるいは、特に、生物学的システムもしくはプロセスに関して、上記用語は、ある値の規模内(好ましくは5倍以内、そして、より好ましくは2倍以内)を意味し得る。特定の値は、本願および特許請求の範囲において記載されており、別段示されなければ、用語「約」は、上記特定の値の許容可能な誤差範囲内を意味する。
【0106】
本明細書で言及される全ての重量百分率(すなわち、「重量%」および「wt%」およびw/w)は、別段示されなければ、上記薬学的組成物の総重量に対して測定される。
【0107】
用語「〜から本質的になる」およびその変形は、上記組成物に言及するために使用される場合、上記組成物が、リナクロチドおよび他の所望の薬学的に不活性な添加剤、賦形剤、および/もしくは成分(例えば、ポリマー、立体的に妨害されている一級アミン、カチオン、充填剤、結合剤、キャリア、賦形剤、希釈剤、崩壊添加剤、滑沢剤、溶媒、分散剤、コーティング添加剤、吸収促進添加剤、加水分解生成物、ホルムアルデヒドイミン生成物、酸化生成物、アセチル化生成物、脱アミド化生成物、マルチマー、制御放出添加剤、凝固防止添加剤、抗菌添加剤、保存剤、甘味添加剤、着色剤、矯味矯臭剤、乾燥剤、可塑剤、染料など)を含み、他の活性な薬学的成分を含まないことを意味するために本明細書で使用される。
【実施例】
【0108】
以下の実施例は、本発明の例示に過ぎず、本発明によって包含される多くのバリエーションおよび等価物が、本開示をよめば当業者に明らかになるように、本発明の範囲を限定するとはいかようにも解釈されるべきではない。
【0109】
別段示されなければ、以下の試験を実施例の節において使用した:
1)リナクロチド組成物の安定性。 安定性評価のために、リナクロチド組成物(理論上0.15mg、実際は、0.135mg)を、乾燥剤入りのHDPEボトルに入れ、40℃/75%RH(「ストレスのかかった状態」)の下で貯蔵した。リナクロチドの量を、最初に、およびストレスのかかった状態での貯蔵の3ヶ月後、6ヶ月後、9ヶ月後、12ヶ月後もしくは18ヶ月後にアッセイした。上記リナクロチドの濃度を分析し、以下の移動相勾配でHPLC法を使用して分析および定量した:移動相A:76%の水および24%のアセトニトリルおよび0.1%のトリフルオロ酢酸を含む溶媒中に、50mMの過塩素酸ナトリウム;移動相B:5%の水および95%のアセトニトリルおよび0.1%のトリフルオロ酢酸を含む溶媒中に、50mMの過塩素酸ナトリウム;流速:0.6ml/分;カラム:YMC Pro C18,150mm×3mmID、3μmもしくは等価;カラム温度:40℃;蛍光検出:励起:274nm;発光:303nm;注入体積:100μl。
【0110】
2)上記薬学的組成物における総分解生成物の分析: 分解生成物の分析を、以下の条件を使用するHPLC法を使用して行った:移動相A: 水:アセトニトリル 98:2(0.1%(v/v)のトリフルオロ酢酸を含む);移動相B: 水:アセトニトリル 5:95(0.1%(v/v)のトリフルオロ酢酸を含む);流速:0.6ml/分;カラム:YMC Pro C18,150mm×3mmID, 3μmもしくは等価物;カラム温度:40℃;UV検出:励起:220nm;注入体積:50μl。上記組成物中の分解生成物のパーセンテージでの量を、HPLCクロマトグラム中の全てピークの面積を定量して「総ピーク面積」を得、各分解生成物のピーク面積を上記層ピーク面積で除算することによって計算した。
【0111】
3)溶解試験: 上記組成物の溶解能を、USP Apparatus II(Paddle,50rpm)を使用して、リン酸緩衝液(pH4.5)中で評価した。
【0112】
(実施例1:リナクロチド即時放出(IR)錠剤)
1000gのHCl溶液(0.0001N,pH4)を容器中に秤量し、PVP(50%の理論的重量)、リナクロチド、塩化カルシウム、およびロイシンを、透明なコーティング溶液が得られるまで、混合しながら上記HCl溶液に添加した。イソマルトおよびPVP(50%の理論的重量)を上記流動床(Glatt GCGP 3.1,Glatt,Ramsey NJ)のボウルに入れ、上記粉末を流動化することによって2分間混合した。上記コーティング溶液を、上記流動化した粉末の上に10g/分の速度で上からスプレーした。上記顆粒を、40℃の製品温度において20分にわたって乾燥させた。上記顆粒を、外に出し、20メッシュ手篩を通してふるいにかけた。上記リナクロチド顆粒、イソマルト、およびクロスポピドンを秤量し、20メッシュ手篩を通して一緒にふるいにかけ、V−ブレンダーシェル(Patterson−Kelly(East Stroudsburg,Pennsylvania)から市販されている)へと入れ、20分間にわたって混合した。タルクを秤量し、20メッシュ手篩を通してふるいにかけ、上記V−ブレンダーへ添加し、3分間にわたって混合した。ステアリン酸マグネシウムを秤量し、20メッシュ手篩を通してふるいにかけ、上記V−ブレンダーに添加し、3分間にわたって混合した。上記ブレンドを外に出し、錠剤プレスのホッパーに添加した。上記リナクロチド錠剤を重量200mgおよび硬度4〜6kpで圧縮した。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表1および表2に示す。
【0113】
【表1】

【0114】
【表2】

表3に示されるように、表1に示される組成物の安定性および溶解能を評価した。
【0115】
【表3】

(実施例2)
表4に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、実施例1に記載されるのと同じ様式で調製した。上記リナクロチドIR錠剤(0.135mg/200mg,乾燥剤入りHDPEボトル)の溶解および安定性を、表5に示されるように、40℃/75%RHにおいて評価した。
【0116】
【表4】

【0117】
【表5】

(実施例3)
表6に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、実施例1に記載される様式で調製した。リナクロチドIR錠剤(0.135mg/200mg,乾燥剤入りHDPEボトル)の溶解および安定性を、表7に示されるように、40℃/75%RHにおいて評価した。
【0118】
【表6】

【0119】
【表7】

(実施例4)
表8に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、実施例1に記載される様式で調製した。リナクロチドIR錠剤(0.15mg/200mg)の溶解および安定性を、表9に示されるように、40℃/75%RHにおいて評価した。
【0120】
【表8】

【0121】
【表9】

(実施例5)
表10に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、実施例1に記載される様式で調製した。リナクロチドIR錠剤(0.15mg/200mg)の溶解および安定性を、表11に示されるように、40℃/75%RHにおいて評価した。
【0122】
【表10】

【0123】
【表11】

(実施例6)
表12に示される成分を含むリナクロチドIRカプセル剤を、実施例1に記載されるものに類似のプロセスを使用して調製したが、錠剤プレスは使用しなかった。
【0124】
【表12】

上記リナクロチドIRカプセル剤(45ccボトル中に35カプセル剤,2g乾燥剤入り)の安定性および溶解を、表13に示されるように、40℃/75%RHにおいて評価した。
【0125】
【表13】

(実施例7)
表14に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、実施例1に記載されるように調製した。
【0126】
【表14】

上記リナクロチドIR錠剤の安定性および溶解を、表15に示されるように、40℃/75%RHにおいて評価した。
【0127】
【表15】

(実施例8)
表16に示される成分を含むリナクロチドIRカプセル剤を、実施例6に記載されるものに類似のプロセスを使用して調製し得る。
【0128】
【表16】

(実施例9)
表17に示される成分を含むリナクロチドIRカプセル剤を、実施例6に記載されるものに類似のプロセスを使用して調製し得る。
【0129】
【表17】

(実施例10)
表18に示される成分を含むリナクロチドIRカプセル剤を、実施例6に記載されるものに類似のプロセスを使用して調製し得る。
【0130】
【表18】

(実施例11)
表19に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0131】
【表19】

(実施例12)
表20に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、粒状充填剤としてα化デンプンを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0132】
【表20】

(実施例13)
表21に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、粒状充填剤としてトレハロースを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0133】
【表21】

(実施例14)
表22に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、粒状充填剤としてエリスリトールを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0134】
【表22】

(実施例15)
表23に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、粒状充填剤としてマルチトールを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0135】
【表23】

(実施例16)
表24に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、粒状充填剤としてラクトースを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0136】
【表24】

(実施例17)
表25に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、粒状充填剤としてグルコースを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0137】
【表25】

(実施例18)
表26に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてイソロイシンを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0138】
【表26】

(実施例19)
表27に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてアスパラギンを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0139】
【表27】

(実施例20)
表28に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてグルタミンを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0140】
【表28】

(実施例21)
表29に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてグルタミン酸を使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0141】
【表29】

(実施例22)
表30に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてヒスチジンを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0142】
【表30】

(実施例23)
表31に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてグリシンを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0143】
【表31】

(実施例24)
表32に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてシステインを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0144】
【表32】

(実施例25)
表33に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてアラニンを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0145】
【表33】

(実施例26)
表34に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてセリンを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0146】
【表34】

(実施例27)
表35に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてスレオニンを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0147】
【表35】

(実施例28)
表36に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてチロシンを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0148】
【表36】

(実施例29)
表37に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてプロリンを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0149】
【表37】

(実施例30)
表38に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてトリプトファンを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0150】
【表38】

(実施例31)
表39に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてKClを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0151】
【表39】

(実施例32)
表40に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてNaClを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0152】
【表40】

(実施例33)
表41に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてMgClを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0153】
【表41】

(実施例34)
表42に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてZnClを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0154】
【表42】

(実施例35)
表43に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてBaClを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0155】
【表43】

(実施例36)
表44に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてMnClを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0156】
【表44】

(実施例37)
表45に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてポロキサマーを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0157】
【表45】

(実施例38)
表46に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてゼラチンを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0158】
【表46】

(実施例39)
表47に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてキトサンを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0159】
【表47】

(実施例40)
表48に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてシクロデキストランを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0160】
【表48】

(実施例41)
表49に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてグアールガムを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0161】
【表49】

(実施例42)
表50に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてキサンタンガムを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0162】
【表50】

(実施例43)
表51に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてデキストランを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0163】
【表51】

(実施例44)
表52に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてデキストリンを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0164】
【表52】

(実施例45)
表53に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてポリエチレンポリプロピレンオキシドを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0165】
【表53】

(実施例46)
表54に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてポリアクリル酸を使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0166】
【表54】

(実施例47)
表55に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてヒドロキシルプロピルセルロースを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0167】
【表55】

(実施例48)
表56に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてメチルセルロースを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0168】
【表56】

(実施例49)
表57に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてヒドロキシルプロピルメチルセルロースを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0169】
【表57】

(実施例50)
表58に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてポリ(ビニルスルホン酸ナトリウム)を使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0170】
【表58】

(実施例51)
表59に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてポリエチレングリコールを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0171】
【表59】

(実施例52)
表60に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてポリ(アルギニン)を使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0172】
【表60】

(実施例53)
表61に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてポリカルボフィルを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0173】
【表61】

(実施例54)
表62に示される成分を含むリナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてポリビニルピロリドン−co−ビニルアセテートを使用して、実施例1に記載されるように調製し得る。
【0174】
【表62】

(実施例55:リナクロチド加水分解生成物の単離および調製)
リナクロチド加水分解生成物は、7位のAsn(リナクロチドの番号付けは、N末端のCysにおいて1で始まる)からAspへの変換として生じる。その構造は、以下に示される:
【0175】
【化5】

リナクロチド加水分解生成物を、標準的な固相ペプチド合成技術を使用して、正体の確認のために独立して合成した。上記リナクロチド加水分解生成物はまた、当該分野で公知の他の方法によって(例えば、クロマトグラフィー技術を使用するリナクロチド調製物からの単離によって、もしくはリナクロチド加水分解生成物(Cys Cys Glu Tyr Cys Cys Asp Pro Ala Cys Thr Gly Cys Tyr)をコードする核酸の組換え発現、必要に応じて、続いて、そのジスルフィド結合を形成するためのシステイン残基を酸化することによって)、調製されうる。
【0176】
(実施例56:リナクロチドホルムアルデヒドイミン生成物の単離および調製)
ホルムアルデヒドイミン生成物は、ホルムアルデヒド媒介反応を介して、N末端のCys(Cys1)へのイミンの付加の結果生じる。上記生成物の提唱される構造は、以下に記載される:
【0177】
【化6】

リナクロチドホルムアルデヒドイミン生成物を、リナクロチドとホルムアルデヒド(1:5 モル比)とを無水エタノール中で室温において4日間反応させることによって、正体の確認のために独立して合成した。上記ホルムアルデヒドイミン生成物はまた、当該分野で公知の他の方法によって(例えば、クロマトグラフィー技術を使用するリナクロチド調製物からの単離によって、または化学的ペプチド合成もしくはリナクロチドをコードする核酸の組換え発現、続いて、本明細書に記載されるようにもしくは当該分野で公知の他の方法によってホルミル化し、必要に応じて、続いて、そのジスルフィド結合を形成するために上記システイン残基を酸化することによって)調製されうる。
【0178】
(実施例57:リナクロチド酸化生成物の単離および調製)
リナクロチド酸化生成物は、分子量1542.8を有する。上記酸化生成物は、リナクロチド中の6個のシステイニル硫黄のうちの1個に1個の酸素原子が付加する結果としておそらく形成する。上記生成物の1つの考えられる構造は、以下に示されるが、当業者は、上記酸素原子が他の5個の硫黄のうちのいずれかに結合し得ることを認識する:
【0179】
【化7】

リナクロチド酸化生成物を、リナクロチドと過酸化水素(3% 水溶液)とを室温もしくは40℃において最大24時間にわたって反応させることにより、生成した。得られた生成物を、上記酸化生成物で1〜10%まで富化する。上記リナクロチド酸化生成物をまた、当該分野で公知の他の方法によって(例えば、クロマトグラフィー技術を使用するリナクロチド調製物からの単離によって、または化学ペプチド合成もしくリナクロチドをコードする核酸の組換え発現、続いて、ジスルフィド結合を形成するためのシステイン残基の酸化、続いて、リナクロチドと過酸化水素もしくは類似の酸化試薬とを反応させて、上記リナクロチド酸化生成物を形成することによって)、調製されうる。
【0180】
(実施例58)
表63に示される安定化剤対リナクロチドのモル比を有する組成物を調製しうる。
【0181】
【表63】

(実施例59)
表64に示される充填剤対リナクロチドのモル比を有する組成物を調製し得る。
【0182】
【表64】

(実施例60:小児適用のためのリナクロチド即時放出(IR)錠剤)
1000gのHCl溶液(0.0001N,pH4)を、容器中に秤量し、ポリビニルピロリドン(PVP)(理論上の重量の50%)、リナクロチド、塩化カルシウム、およびロイシンを、透明なコーティング溶液が得られるまで、混合しながら上記HCl溶液に添加した。イソマルトおよびPVP(理論上の重量の50%)を、流動床(Glatt GCGP 3.0,Glatt,Ramsey NJ)のボウルに入れ、上記粉末を流動化することによって2分間混合した。上記コーティング溶液を、上記流動化した粉末の上に10g/分の速度で上からスプレーした。上記顆粒を、40℃の製品温度において20分にわたって乾燥させた。上記顆粒を、外に出し、20メッシュ手篩を介してふるいにかけた。上記リナクロチド顆粒、イソマルト、およびクロスカルメロースナトリウムを秤量し、20メッシュ手篩を通して一緒にふるいにかけ、V−ブレンダーシェル(Patterson−Kelly,East Stroudsburg,Pennsylvania)へと入れ、20分間にわたって混合した。タルクを秤量し、20メッシュ手篩を通してふるいにかけ、上記V−ブレンダーに添加し、3分間にわたって混合した。ステアリン酸マグネシウムを秤量し、20メッシュ手篩を介してふるいにかけ、上記V−ブレンダーに添加し、3分間にわたって混合した。上記ブレンドを外に出し、錠剤プレスのホッパーに加えた。上記リナクロチド錠剤を、重量75mgおよび硬度4〜6kpで圧縮した。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表65および66に示す。
【0183】
【表65】

【0184】
【表66】

(実施例61)
表67に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、錠剤充填剤としてα化デンプンおよび崩壊剤としてクロスポピドンを使用して、実施例60に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表68に示す。
【0185】
【表67】

【0186】
【表68】

(実施例62)
表69に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、粒状充填剤としてリン酸水素カルシウムおよび崩壊剤としてクロスポピドンを使用して、実施例60に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表70に示す。
【0187】
【表69】

【0188】
【表70】

(実施例63)
表71に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、粒状充填剤として微結晶性セルロースを使用して、実施例62に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を表72に示す。
【0189】
【表71】

【0190】
【表72】

(実施例64)
表73に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、粒状充填剤としてマンニトールを使用して、実施例62に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を表74に示す。
【0191】
【表73】

【0192】
【表74】

(実施例65)
表75に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてPVAを使用して、実施例64に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を表76に示す。
【0193】
【表75】

【0194】
【表76】

(実施例66)
表77に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、粒状充填剤としてトレハロースを使用して、実施例65に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表78に示す。
【0195】
【表77】

【0196】
【表78】

(実施例67)
表79に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてヒドロキシプロピルメチルセルロースを使用して、実施例65に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表80に示す。
【0197】
【表79】

【0198】
【表80】

(実施例68)
表81に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、粒状充填剤としてエリスリトールを使用して、実施例66に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表82に示す。
【0199】
【表81】

【0200】
【表82】

(実施例69)
表83に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、粒状充填剤としてマルチトールを使用して、実施例68に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表84に示す。
【0201】
【表83】

【0202】
【表84】

(実施例70)
表85に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、粒状充填剤としてラクトースを使用して、実施例69に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表86に示す。
【0203】
【表85】

【0204】
【表86】

(実施例71)
表87に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、粒状充填剤としてグルコースを使用して、実施例70に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表88に示す。
【0205】
【表87】

【0206】
【表88】

(実施例72)
表89に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてイソロイシンを使用して、実施例65に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表90に示す。
【0207】
【表89】

【0208】
【表90】

(実施例73)
表91に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてアスパラギンを使用して、実施例72に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表92に示す。
【0209】
【表91】

【0210】
【表92】

(実施例74)
表93に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてグルタミンを使用して、実施例73に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表94に示す。
【0211】
【表93】

【0212】
【表94】

(実施例75)
表95に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてグリシンを使用して、実施例74に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表96に示す。
【0213】
【表95】

【0214】
【表96】

(実施例76)
表97に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてヒスチジンを使用して、実施例75に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表98に示す。
【0215】
【表97】

【0216】
【表98】

(実施例77)
表99に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてチロシンを使用して、実施例76に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表100に示す。
【0217】
【表99】

【0218】
【表100】

(実施例78)
表101に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてリジンを使用して、実施例77に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表102に示す。
【0219】
【表101】

【0220】
【表102】

(実施例79)
表103に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてシスチンを使用して、実施例78に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表104に示す。
【0221】
【表103】

【0222】
【表104】

(実施例80)
表105に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてアラニンを使用して、実施例79に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表106に示す。
【0223】
【表105】

【0224】
【表106】

(実施例81)
表107に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてセリンを使用して、実施例80に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表108に示す。
【0225】
【表107】

【0226】
【表108】

(実施例82)
表109に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてスレオニンを使用して、実施例81に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表110に示す。
【0227】
【表109】

【0228】
【表110】

(実施例83)
表111に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてプロリンを使用して、実施例82に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表112に示す。
【0229】
【表111】

【0230】
【表112】

(実施例84)
表113に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてトリプトファンを使用して、実施例83に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表114に示す。
【0231】
【表113】

【0232】
【表114】

(実施例85)
表115に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてロイシンおよび塩化カリウムを使用して、実施例84に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表116に示す。
【0233】
【表115】

【0234】
【表116】

(実施例86)
表117に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤として塩化ナトリウムを使用して、実施例85に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表118に示す。
【0235】
【表117】

【0236】
【表118】

(実施例87)
表119に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤として塩化マグネシウムを使用して、実施例86に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表120に示す。
【0237】
【表119】

【0238】
【表120】

(実施例88)
表121に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤として塩化鉄を使用して、実施例87に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表122に示す。
【0239】
【表121】

【0240】
【表122】

(実施例89)
表123に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤として塩化銅を使用して、実施例88に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表124に示す。
【0241】
【表123】

【0242】
【表124】

(実施例90)
表125に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤として塩化亜鉛を使用して、実施例89に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表126に示す。
【0243】
【表125】

【0244】
【表126】

(実施例91)
表127に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤として塩化アルミニウムを使用して、実施例90に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表128に示す。
【0245】
【表127】

【0246】
【表128】

(実施例92)
表129に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤として塩化バリウムを使用して、実施例91に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表130に示す。
【0247】
【表129】

【0248】
【表130】

(実施例93)
表131に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤として塩化マンガンを使用して、実施例92に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表132に示す。
【0249】
【表131】

【0250】
【表132】

(実施例94)
表133に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてPluronicを使用して、実施例64に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表134に示す。
【0251】
【表133】

【0252】
【表134】

(実施例95)
表135に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてゼラチンを使用して、実施例94に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表136に示す。
【0253】
【表135】

【0254】
【表136】

(実施例96)
表137に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてキトサンを使用して、実施例95に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表138に示す。
【0255】
【表137】

【0256】
【表138】

(実施例97)
表139に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてシクロデキストリンを使用して、実施例96に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表140に示す。
【0257】
【表139】

【0258】
【表140】

(実施例98)
表141に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてグアールガムを使用して、実施例97に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表142に示す。
【0259】
【表141】

【0260】
【表142】

(実施例99)
表143に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてキサンタンガムを使用して、実施例98に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表144に示す。
【0261】
【表143】

【0262】
【表144】

(実施例100)
表145に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてデキストランを使用して、実施例99に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表146に示す。
【0263】
【表145】

【0264】
【表146】

(実施例101)
表147に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてデキストリンを使用して、実施例100に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表148に示す。
【0265】
【表147】

【0266】
【表148】

(実施例102)
表149に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてポリエチレンポリプロピレンオキシドを使用して、実施例101に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表150に示す。
【0267】
【表149】

【0268】
【表150】

(実施例103)
表151に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてポリアクリル酸を使用して、実施例102に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表152に示す。
【0269】
【表151】

【0270】
【表152】

(実施例104)
表153に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてヒドロキシプロピルセルロースを使用して、実施例103に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表154に示す。
【0271】
【表153】

【0272】
【表154】

(実施例105)
表155に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてメチルセルロースを使用して、実施例104に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表156に示す。
【0273】
【表155】

【0274】
【表156】

(実施例106)
表157に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてポリ(ビニルスルホン酸ナトリウム)を使用して、実施例105に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表158に示す。
【0275】
【表157】

【0276】
【表158】

(実施例107)
表159に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてポリエチレングリコールを使用して、実施例106に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表160に示す。
【0277】
【表159】

【0278】
【表160】

(実施例108)
表161に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてポリカルボフィルを使用して、実施例107に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表162に示す。
【0279】
【表161】

【0280】
【表162】

(実施例109)
表163に示される成分を含む小児用リナクロチドIR錠剤を、安定化剤としてポリビニルピロリドン−co−ビニルアセテートを使用して、実施例108に記載されるように調製し得る。得られた異なる強度のリナクロチドIR錠剤の組成を、表164に示す。
【0281】
【表163】

【0282】
【表164】

本発明は、本明細書に記載される特定の実施形態によって範囲が限定されないはずである。実際に、本発明の種々の改変は、本明細書に記載される改変に加えて、前述の説明および添付の図面から当業者に明らかである。このような改変は、添付の特許請求の範囲内に入ることが意図される。さらに、全ての値は近似値であり、説明のために提供されることが理解されるべきである。
【0283】
全ての特許、特許出願、刊行物、生成物説明、およびプロトコルは、本明細書全体を通じて引用され、これらのの開示は、全ての目的でそれらの全体が本明細書に参考として援用される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リナクロチドと、安定化量のポリマー、安定化量の立体的に妨害されている一級アミン、もしくは安定化量のカチオン、またはこれらの組み合わせもしくは混合物とを含む薬学的組成物。
【請求項2】
リナクロチドと、薬学的に受容可能なキャリアとを含む即時放出型の薬学的組成物。
【請求項3】
前記組成物は、安定化量のポリマー、安定化量の立体的に妨害されている一級アミン、もしくは安定化量のカチオン、またはこれらの組み合わせもしくは混合物をさらに含む、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記組成物は、錠剤である、請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
【請求項5】
前記組成物は、カプセルである、請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
【請求項6】
前記組成物は、使用環境に入って30分間以内に、前記リナクロチドのうちの少なくとも80%を放出する、請求項1〜5のいずれかに記載の組成物。
【請求項7】
前記組成物は、使用環境に入って15分間以内に、前記リナクロチドのうちの少なくとも80%を放出する、請求項1〜5のいずれかに記載の組成物。
【請求項8】
前記組成物は、pH4.5を有する攪拌された緩衝溶液に入って30分間以内に、前記リナクロチドのうちの少なくとも80%を放出する、請求項1〜5のいずれかに記載の組成物。
【請求項9】
前記組成物は、pH4.5を有する攪拌された緩衝溶液に入って15分間以内に、前記リナクロチドのうちの少なくとも80%を放出する、請求項1〜5のいずれかに記載の組成物。
【請求項10】
前記組成物は、安定化量のポリマーを含む、請求項1〜9のいずれかに記載の組成物。
【請求項11】
前記組成物は、該組成物の総重量に対して、0.01〜10重量%の間のポリマーを含む、請求項1〜10のいずれかに記載の組成物。
【請求項12】
前記組成物は、該組成物の総重量に対して、0.01〜4重量%の間のポリマーを含む、請求項1〜10のいずれかに記載の組成物。
【請求項13】
前記組成物は、該組成物の総重量に対して、0.01〜2重量%の間のポリマーを含む、請求項1〜10のいずれかに記載の組成物。
【請求項14】
前記ポリマーは、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルアルコール(PVP)、またはこれらの組み合わせもしくは混合物である、請求項10〜13のいずれかに記載の組成物。
【請求項15】
前記ポリマーは、PVPである、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
前記ポリマーは、PVAである、請求項14に記載の組成物。
【請求項17】
前記組成物は、安定化量の立体的に妨害されている一級アミンを含む、請求項1〜16のいずれかに記載の組成物。
【請求項18】
前記組成物は、100:1〜1:1の間のモル比で立体的に妨害されている一級アミンおよびリナクロチドを含む、請求項1〜17のいずれかに記載の組成物。
【請求項19】
前記組成物は、100:1〜30:1の間のモル比で立体的に妨害されている一級アミンおよびリナクロチドを含む、請求項1〜17のいずれかに記載の組成物。
【請求項20】
前記組成物は、60:1〜30:1の間のモル比で立体的に妨害されている一級アミンおよびリナクロチドを含む、請求項1〜17のいずれかに記載の組成物。
【請求項21】
前記立体的に妨害されている一級アミンは、アミノ酸である、請求項1〜20のいずれかに記載の組成物。
【請求項22】
前記アミノ酸は、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、アラニン、またはこれらの組み合わせもしくは混合物である、請求項21に記載の組成物。
【請求項23】
前記アミノ酸はロイシンである、請求項22に記載の組成物。
【請求項24】
前記組成物は、安定化量のカチオンを含む、請求項1〜23のいずれかに記載の組成物。
【請求項25】
前記組成物は、100:1〜1:1の間のモル比でカチオンおよびリナクロチドを含む、請求項1〜24のいずれかに記載の組成物。
【請求項26】
前記組成物は、100:1〜40:1の間のモル比でカチオンおよびリナクロチドを含む、請求項1〜24のいずれかに記載の組成物。
【請求項27】
前記組成物は、100:1〜60:1の間のモル比でカチオンおよびリナクロチドを含む、請求項1〜24のいずれかに記載の組成物。
【請求項28】
前記カチオンは、カルシウム、マグネシウム、マンガン、亜鉛、カリウム、ナトリウム、もしくはこれらの混合物である、請求項1〜27のいずれかに記載の組成物。
【請求項29】
前記カチオンは、二価金属カチオンである、請求項1〜27のいずれかに記載の組成物。
【請求項30】
前記二価金属カチオンは、Ca2+、Mg2+、Mn2+、Zn2+、もしくはこれらの混合物である、請求項29のいずれかに記載の組成物。
【請求項31】
前記二価金属カチオンは、Ca2+、Mg2+、Zn2+、もしくはこれらの混合物である、請求項29に記載の組成物。
【請求項32】
前記二価金属カチオンは、Ca2+である、請求項29に記載の組成物。
【請求項33】
前記二価金属カチオンは、Mg2+である、請求項29に記載の組成物。
【請求項34】
前記二価金属カチオンは、Zn2+である、請求項29に記載の組成物。
【請求項35】
前記組成物は、安定化量のポリマーおよび安定化量の立体的に妨害されている一級アミンを含む、請求項1〜34のいずれかに記載の組成物。
【請求項36】
前記組成物は、安定化量のポリマーおよび安定化量のカチオンを含む、請求項1〜34のいずれかに記載の組成物。
【請求項37】
前記組成物は、安定化量の立体的に妨害されている一級アミンおよび安定化量のカチオンを含む、請求項1〜34のいずれかに記載の組成物。
【請求項38】
前記組成物は、安定化量のポリマー、安定化量の立体的に妨害されている一級アミン、および安定化量のカチオンを含む、請求項1〜34のいずれかに記載の組成物。
【請求項39】
前記組成物は、PVPおよびPVAから選択される安定化量のポリマー、ならびにロイシン、イソロイシン、アラニン、およびメチオニンから選択される安定化量のアミノ酸を含む、請求項35に記載の組成物。
【請求項40】
前記組成物は、PVPおよびPVAから選択される安定化量のポリマー、ならびにCa2+、Mg2+、Zn2+、もしくはこれらの混合物から選択される安定化量のカチオンを含む、請求項36に記載の組成物。
【請求項41】
前記組成物は、ロイシン、イソロイシン、アラニン、およびメチオニンから選択される安定化量のアミノ酸、ならびにCa2+、Mg2+、Zn2+、もしくはこれらの混合物から選択される安定化量のカチオンを含む、請求項37に記載の組成物。
【請求項42】
前記組成物は、PVPおよびPVAから選択される安定化量のポリマー、ロイシン、イソロイシン、アラニン、およびメチオニンから選択される安定化量のアミノ酸、ならびにCa2+、Mg2+、Zn2+、もしくはこれらの混合物から選択される安定化量のカチオン請求項38に記載の組成物。
【請求項43】
前記組成物は、(i)0.01〜10重量%の間のPVPおよびPVAから選択されるポリマー、(ii)100:1〜10:1の間のアミノ酸対リナクロチドのモル比でロイシン、イソロイシン、アラニン、およびメチオニンから選択されるアミノ酸、ならびに(iii)100:1〜10:1の間のカチオン対リナクロチドのモル比でCa2+、Mg2+、Zn2+、もしくはこれらの混合物から選択されるカチオンを含む、請求項42に記載の組成物。
【請求項44】
前記組成物は、(i)0.01〜2重量%のPVP、(ii)100:1〜30:1の間のロイシン対リナクロチドのモル比でロイシン、および(iii)100:1〜60:1の間のCa2+対リナクロチドのモル比でCa2+を含む、請求項42に記載の組成物。
【請求項45】
前記組成物は、以下の構造:
【化8】

を有する加水分解生成物をさらに含む、請求項1〜44のいずれかに記載の組成物。
【請求項46】
前記組成物は、5重量%未満の前記加水分解生成物を含む、請求項45に記載の組成物。
【請求項47】
前記組成物は、0.05重量%〜5重量%の前記加水分解生成物を含む、請求項45に記載の組成物。
【請求項48】
前記組成物は、0.05重量%〜2重量%の前記加水分解生成物を含む、請求項45に記載の組成物。
【請求項49】
前記組成物は、以下の構造:
【化9】

を有するホルムアルデヒドイミン生成物をさらに含む、請求項1〜48のいずれかに記載の組成物。
【請求項50】
前記組成物は、5重量%未満の前記ホルムアルデヒドイミン生成物を含む、請求項49に記載の組成物。
【請求項51】
前記組成物は、0.05重量%〜5重量%の前記ホルムアルデヒドイミン生成物を含む、請求項49に記載の組成物。
【請求項52】
前記組成物は、0.05重量%〜2重量%の前記ホルムアルデヒドイミン生成物を含む、請求項49に記載の組成物。
【請求項53】
前記組成物は、以下の構造:
【化10】

を有する酸化生成物をさらに含む、請求項1〜52のいずれかに記載の組成物。
【請求項54】
前記組成物は、5重量%未満の前記酸化生成物を含む、請求項53に記載の組成物。
【請求項55】
前記組成物は、0.05重量%〜5重量%の前記酸化生成物を含む、請求項53に記載の組成物。
【請求項56】
前記組成物は、0.05重量%〜2重量%の前記酸化生成物を含む、請求項53に記載の組成物。
【請求項57】
前記組成物は、還元型リナクロチドをさらに含む、請求項1〜52のいずれかに記載の組成物。
【請求項58】
前記組成物は、5重量%未満の還元型リナクロチドを含む、請求項57に記載の組成物。
【請求項59】
前記組成物は、0.05重量%〜5重量%の還元型リナクロチドを含む、請求項57に記載の組成物。
【請求項60】
前記組成物は、0.05重量%〜2重量%の還元型リナクロチドを含む、請求項57に記載の組成物。
【請求項61】
前記組成物は、スクランブル型リナクロチドをさらに含む、請求項1〜52のいずれかに記載の組成物。
【請求項62】
前記組成物は、5重量%未満の前記スクランブル型リナクロチドを含む、請求項57に記載の組成物。
【請求項63】
前記組成物は、0.05重量%〜5重量%のスクランブル型リナクロチドを含む、請求項57に記載の組成物。
【請求項64】
前記組成物は、0.05重量%〜2重量%のスクランブル型リナクロチドを含む、請求項57に記載の組成物。
【請求項65】
前記リナクロチドは、50μg〜2mgの濃度で前記組成物中に存在する、請求項1〜64のいずれかに記載の組成物。
【請求項66】
前記リナクロチドは、75μg、150μg、300μg、もしくは600μgの濃度で前記組成物中に存在する、請求項1〜64のいずれかに記載の組成物。
【請求項67】
前記リナクロチドは、75μgの濃度で前記組成物中に存在する、請求項66に記載の組成物。
【請求項68】
前記リナクロチドは、150μgの濃度で前記組成物中に存在する、請求項66に記載の組成物。
【請求項69】
前記リナクロチドは、300μgの濃度で前記組成物中に存在する、請求項66に記載の組成物。
【請求項70】
前記リナクロチドは、600μgの濃度で前記組成物中に存在する、請求項66に記載の組成物。
【請求項71】
胃腸障害を処置する方法であって、該方法は、それを必要とする被験体に、治療上有効な量の、請求項1〜70のいずれかに記載の組成物を投与する工程を包含する、方法。
【請求項72】
前記胃腸障害は、過敏性腸症候群、便秘型過敏性腸症候群、慢性便秘、オピオイド誘導性便秘および消化不良からなる群より選択される、請求項71に記載の方法。
【請求項73】
慢性便秘を処置する方法であって、該方法は、それを必要とする患者に、治療上有効な量の、請求項1〜70のいずれかに記載の組成物を投与する工程を包含する、方法。
【請求項74】
過敏性腸症候群を処置する方法であって、該方法は、それを必要とする患者に、治療上有効な量の、請求項1〜70のいずれかに記載の組成物を投与する工程を包含する、方法。
【請求項75】
便秘型過敏性腸症候群を処置する方法であって、該方法は、それを必要とする患者に、治療上有効な量の、請求項1〜70のいずれかに記載の組成物を投与する工程を包含する、方法。
【請求項76】
オピオイド誘導性便秘を処置する方法であって、該方法は、それを必要とする患者に、治療上有効な量の、請求項1〜70のいずれかに記載の組成物を投与する工程を包含する、方法。
【請求項77】
消化不良を処置する方法であって、それを必要とする患者に、治療上有効な量の、請求項1〜70のいずれかに記載の組成物を投与する工程を包含する、方法。
【請求項78】
請求項1〜70のいずれかに記載の組成物を作製する方法であって、該方法は、
i)リナクロチドもしくはその薬学的に受容可能な塩を含む水溶液を調製する工程;および
ii)該水溶液を、薬学的に受容可能なキャリアに適用する工程、
を包含する、方法。
【請求項79】
請求項78に記載の方法によって調製される、組成物。

【公表番号】特表2013−501071(P2013−501071A)
【公表日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−523941(P2012−523941)
【出願日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際出願番号】PCT/US2010/044522
【国際公開番号】WO2011/017502
【国際公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【出願人】(511039371)アイロンウッド ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド (7)
【Fターム(参考)】