説明

リリーフバルブ

【課題】低位のセット圧及び高位のセット圧をもつリリーフバルブを簡便な構成で実現する。
【解決手段】液圧力を受けて進退しドレーンポート24の開度を拡縮させるスプール弁体3と、スプール弁体3を弾性付勢するスプール付勢スプリング4と、スプール付勢スプリング4を支持する可動のリテーナ5と、リテーナ5の可動範囲を規制するストッパ25と、リテーナ5を弾性付勢するリテーナ付勢スプリング6とを具備するリリーフバルブ1とした。リテーナ付勢スプリング6は予め圧縮されており、スプール弁体3に作用する液圧力が高位のセット圧に達するまでは収縮変形することはない。スプール弁体3に作用する液圧力が高位のセット圧以上となった後、リテーナ5及びスプール弁体3がともに変位してドレーンポート24の開度を一層拡大させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リリーフバルブに関する。特に、車両用の内燃機関の内部潤滑及びこれに付随する各種液圧装置に作動液圧を供給する潤滑油系統に組み込まれるものに関する。
【背景技術】
【0002】
車両用内燃機関では、オイルパン(オイルタンク)に貯留された潤滑油をオイルポンプにより圧送して機関各部の潤滑を行う。同時に、可変バルブタイミング機構やチェーンテンショナといった液圧装置に対しても、これを作動させるための液圧として潤滑油を供給している。オイルポンプは、内燃機関のクランクシャフトから回転駆動力の供与を受けて回転し、潤滑油を吸引、吐出する。
【0003】
一般に、液圧回路には、安全弁としてリリーフバルブが組み込まれている。周知の通り、リリーフバルブは、回路内の液圧が所定のセット圧(リリーフ圧)を超えて過剰となった場合に開弁し、高圧液の一部を逃がして回路内の液圧をセット圧以下に抑制する働きをする。
【0004】
車載の潤滑油系統では、エンジン回転数によらず、少なくとも可変バルブタイミング機構等を作動させるのに十分な液圧力が必要である。オイルポンプの能力は、この液圧力を常時供給できるように設計されている。加えて、エンジン回転数の高い運転領域では、機関の焼き付きを防止するべく、潤滑油系統を流れる潤滑油をさらに高圧化し、より多くの量の潤滑油を機関各部に供給することが求められる。
【0005】
単純なリリーフバルブでは、セット圧は一意に定まる。そのセット圧を高回転の運転領域において要求される圧力に設定すると、低中回転の運転領域においてオイルポンプが不必要に高い圧力で潤滑油を圧送し続けることとなり、機械的損失につながる。このような損失を低減するべく、高回転時に要求される高いセット圧と、低中負荷時に要求される低いセット圧との二段階のセット圧をもつリリーフバルブを採用することが考えられる。
【0006】
しかしながら、既知のこの種のリリーフバルブ(例えば、下記特許文献を参照)では、弁収容室の周壁に複数のドレーンポートを穿つか、弁収容室内を摺動するスプール弁体に複数の通路部を設けるかして潤滑油の流通経路を切り換えられるよう構成されており、スプール弁体の形状の複雑さとも相まって、作製に工数がかかるという不都合があった。並びに、複数のドレーンポートとスプール弁体との位置関係、またはドレーンポートとスプール弁体における複数の通路部との位置関係を精密に定めなければ所望のセット圧を実現できず、高い加工精度が必要とされた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−069352号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、複数段階のセット圧をもつリリーフバルブを簡便な構成で実現することを所期の目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係るリリーフバルブは、流体の圧力を受けて進退しその進退動作により流体が流通する流通口の開度を拡縮させるスプール弁体と、前記スプール弁体を前記流通口の開度を縮小させる方向に弾性付勢するスプール付勢スプリングと、前記スプール付勢スプリングを支持する可動のリテーナと、前記リテーナの前記スプール付勢スプリングの変形量を増大させる方向への移動の範囲を規制するストッパと、前記リテーナを前記スプール付勢スプリングの変形量を増大させる方向に弾性付勢するとともに、リテーナが前記ストッパに当接した状態でも自らの弾性付勢力を発揮するよう予め変形させて設置したリテーナ付勢スプリングとを具備する。
【0010】
前記スプール付勢スプリングは、低ばね定数部と、前記低ばね定数部よりもばね定数の高い高ばね定数部とを備えており、前記スプール付勢スプリングの高ばね定数部のばね定数が、前記リテーナ付勢スプリングのばね定数よりも高いものとすることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、複数段階のセット圧をもつリリーフバルブを簡便な構成で実現可能である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態のリリーフバルブの構成を示す図。
【図2】同実施形態のリリーフバルブの構成を示す図。
【図3】同実施形態のリリーフバルブの構成を示す図。
【図4】同実施形態のリリーフバルブの構成を示す図。
【図5】同実施形態のリリーフバルブにより実現される、機関各部または液圧装置に供給される潤滑油の圧力を示す図。
【図6】本発明の変形例の一の構成を示す図。
【図7】同変形例の構成を示す図。
【図8】同変形例の構成を示す図。
【図9】同変形例の構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態のリリーフバルブ1及びその適用対象となる車載内燃機関の潤滑油系統の液圧回路を示す。オイルポンプ7は、オイルパン8に貯留されている流体たる潤滑油を吸引して吐出する。このオイルポンプ7は、例えばトロコイド形の液圧ポンプ7であり、内燃機関のクランクシャフトから回転駆動力の供与を受け、クランクシャフトに従動して回転する。オイルポンプ7による潤滑油の吐出圧力は、原則としてエンジン回転数が高まるほど大きくなる。
【0014】
オイルポンプ7が吐出する潤滑油は、内燃機関のカムシャフト周り等の高負荷の潤滑部9や、クランクシャフト周り、ピストン外周(シリンダボア内周)等の低負荷の潤滑部9を潤滑する目的で供給される。のみならず、クランクシャフトとカムシャフトとの回転位相差を調節する可変バルブタイミング機構や、クランクシャフトとカムシャフトとの間で動力伝達を行うスプロケットチェーンの張力を調整するチェーンテンショナといった液圧装置0にも、作動液圧として供給される。
【0015】
液圧回路に組み込んだリリーフバルブ1は、オイルポンプ7から潤滑部9及び液圧装置0に向けて圧送される潤滑油の圧力をセット圧に調圧する役割を担う。このリリーフバルブ1は、オイルポンプ7のハウジング内に一体的に組み付けられていることがある。
【0016】
潤滑油系統では、エンジン回転数によらず、少なくとも可変バルブタイミング機構等を作動させるのに十分な液圧力が必要である。オイルポンプ7の能力は、この液圧力を常時供給できるように設計されている。加えて、エンジン回転数の高い運転領域では、機関の焼き付きを防止するべく、潤滑油系統を流れる潤滑油をさらに高圧化し、多量の潤滑油を潤滑部9に供給することが求められている。
【0017】
上述の要請に応えるべく、本実施形態のリリーフバルブ1は、図5に示すように、低中回転の運転領域において可変バルブタイミング機構等の液圧装置0を作動させるのに必要十分な低位のセット圧と、高回転の運転領域において潤滑部9を確実に潤滑できるような高位のセット圧との、二段階のセット圧をもつものとしている。
【0018】
図1ないし図4に示しているように、本実施形態のリリーフバルブ1は、周壁2、スプール弁体3、スプール付勢スプリング4、リテーナ5及びリテーナ付勢スプリング6を構成部材とする。
【0019】
周壁2は、内周が略円筒状をなす弁収容室21と、弁収容室21の一端側に位置する導入室22と、弁収容室21の他端側に位置するリテーナ収容室23と、導入室22とリテーナ収容室23との間に形成したドレーンポート24とを包有する。
【0020】
導入室22は、オイルポンプ7から吐出されて液圧回路を流動する潤滑油が流入する室である。弁収容室21は、その内にスプール弁体3及びスプール付勢スプリング4を収容する室である。リテーナ収容室23は、その内にリテーナ5及びリテーナ付勢スプリング6を収容する室である。
【0021】
ドレーンポート24は、オイルポンプ7の上流またはオイルパン8に至る流下路と接続している。液圧回路を流動する潤滑油の圧力がセット圧を超えて過剰となる場合には、導入室22に流入した一部の潤滑油が弁収容室21を経由してドレーンポート24から排出され、オイルポンプ7の上流へと還流し、またはオイルパン8へと流下する。
【0022】
スプール弁体3は、弁収容室21内を軸線方向に沿って摺動し、その進退動作を通じて潤滑油が流通する流通口であるドレーンポート24の開度を拡縮させる。スプール弁体3は、軸線方向に沿って配列されているスプール付勢スプリング4及びリテーナ付勢スプリング6により、ドレーンポート24の開度を縮小させる方向に弾性付勢されている。そして、導入室22に流入する潤滑油の圧力を受けて、スプール付勢スプリング4及び/またはリテーナ付勢スプリング6を圧縮変形させながら、ドレーンポート24の開度を拡大させる方向に移動する。
【0023】
スプール付勢スプリング4は、その一端をスプール弁体3の内面に当接させてスプール弁体3を押圧するとともに、その他端をリテーナ5により支持させてある。本実施形態におけるスプール付勢スプリング4は、ばね定数の小さい低ばね定数部41と、この低ばね定数部41よりもばね定数の高い高ばね定数部42とを備えている。スプール付勢スプリング4がコイルスプリングであるならば、コイルの巻き方の疎密や巻径等に変化を付けることで、ばね定数を増減させることが可能である。例えば、低ばね定数部41ではコイルを密に巻き、高ばね定数部42ではコイルを疎に巻くようにする。図示では、一端側が高ばね定数部42、他端側が低ばね定数部41となっているが、これは逆にしても構わない。
【0024】
リテーナ5は、リテーナ収容室23内で軸線方向に沿って変位することが可能である。故に、スプール付勢スプリング4は、一端側も他端側も軸線方向に沿って変位し得る自由端となっている。リテーナ5は、リテーナ付勢スプリング6により、スプール付勢スプリング4の圧縮変形量を増大させる(リテーナ5がスプール弁体3に対して接近する)方向、つまりスプール弁体3をドレーンポート24の開度を縮小させるように押しやる方向に弾性付勢されている。
【0025】
リテーナ付勢スプリング6は、その一端をリテーナ5におけるスプール付勢スプリング4を支持している側とは反対側の面に当接させてリテーナ5を押圧するとともに、その他端をリテーナ収容室23の他端に固定しており、一端側が自由端、他端側が固定端となっている。リテーナ付勢スプリング6のばね定数は、スプール付勢スプリング4の低ばね定数部41よりも高く、高ばね定数部42よりも低い。
【0026】
リテーナ収容室23は、その内径または軸線方向に対して直交する方向に沿った内寸が弁収容室21の内径よりも拡張している。リテーナ5の外形寸法もまた、その外形寸法が弁収容室21の内径よりも拡張している。リテーナ5の軸心方向に沿った可動範囲は、リテーナ収容室23の一端とこれに連なる弁収容室21の他端との間に介在する縮径部25によって規制される。換言すれば、縮径部がストッパ25となり、リテーナ付勢スプリング6により弾性付勢されているリテーナ5はこのストッパ25に当接してそれ以上先に変位することができない。
【0027】
その上で、リテーナ付勢スプリング6は、リテーナ5がストッパ25に当接している状態でも自らの弾性付勢力を発揮するよう、予め圧縮変形させてリテーナ収容室23に設置してある。
【0028】
本実施形態のリリーフバルブ1の動作を説明する。エンジン回転数が低く、導入室22に流入する潤滑油の圧力が低位のセット圧以下にある図5(a)の領域では、図1に示すようにスプール弁体3によりドレーンポート24が閉塞され、かつ導入室22とドレーンポート24との間も隔絶されており、潤滑油がドレーンポート24を介してオイルパン8に向けて流下することはない。従って、図5(a)の領域では、エンジン回転数が上昇してオイルポンプ7の吐出圧力が高まることで、潤滑部9及び液圧装置0に供給される潤滑油の圧力が逓増する。
【0029】
エンジン回転数の上昇とともに、導入室22に流入する潤滑油の圧力も上昇し、その圧力を受けたスプール弁体3がスプール押圧スプリングを圧縮しつつ変位する。このとき、スプール押圧スプリングの低ばね定数部41が主として変形し、高ばね定数部42は大して変形しない。また、既に述べた通り、リテーナ付勢スプリング6はリテーナ収容室23内で予め弾性付勢力を発揮するように圧縮されており、スプール弁体3が受ける潤滑油圧が高位のセット圧以上となるまでは圧縮変形量が増大しない、即ちリテーナ5がストッパ25から離反することはない。
【0030】
導入室22に流入する潤滑油の圧力が低位のセット圧以上となった図5(b)の領域では、図2に示すようにスプール弁体3がドレーンポート24の開度を拡大させる方向に変位し、導入室22とドレーンポート24との間が連通する。よって、余剰の潤滑油がドレーンポート24を介してオイルパン8に向けて流下するようになる。図5(b)の領域では、エンジン回転数が上昇してオイルポンプ7の吐出圧力が高まるにつれ、スプール押圧スプリングの圧縮変形量、そしてスプール弁体3の変位量が増大し、ドレーンポート24から漏出する潤滑油の量が増すため、潤滑部9及び液圧装置0に供給される潤滑油の圧力は低位のセット圧に保たれる。
【0031】
導入室22に流入する潤滑油の圧力がさらに高まると、遂には図3に示すようにスプール付勢スプリング4の低ばね定数部41が完全に押し潰されてしまう。低ばね定数部41がそれ以上変形できなくなった図5(c)の領域では、導入部に流入する潤滑油の圧力が上昇したとしても、圧縮変形しにくいスプール付勢スプリング4の高ばね定数部42が少しく変形量を増すのみであり、スプール弁体3はあまり変位せず、ドレーンポート24の開度も実効的には拡大しない。従って、図5(c)の領域では、エンジン回転数が上昇してオイルポンプ7の吐出圧力が高まることで、潤滑部9及び液圧装置0に供給される潤滑油の圧力が逓増する。
【0032】
エンジン回転数が顕著な高回転となり、導入室22に流入する潤滑油の圧力が高位のセット圧以上となった図5(d)の領域では、スプール弁体3に作用する潤滑油圧がリテーナ付勢スプリング6の予圧に打ち勝ち、図4に示すようにリテーナ5をストッパ25から離反させる。リテーナ付勢スプリング6のばね定数はスプール付勢スプリング4の高ばね定数部42のそれよりも低く、高ばね定数部42がさほど変形しないとしても、リテーナ付勢スプリング6が変形しリテーナ5が変位することでスプール弁体3が変位する。図5(d)の領域では、エンジン回転数が上昇してオイルポンプ7の吐出圧力が高まるにつれ、高ばね定数部42及びリテーナ5押圧スプリングの圧縮変形量、そしてスプール弁体3の変位量が増大し、ドレーンポート24から漏出する潤滑油の量が増すため、潤滑部9及び液圧装置0に供給される潤滑油の圧力は高位のセット圧に保たれる。
【0033】
本実施形態のリリーフバルブ1は、流体の圧力を受けて進退しその進退動作により流体が流通する流通口24の開度を拡縮させるスプール弁体3と、前記スプール弁体3を前記流通口24の開度を縮小させる方向に弾性付勢するスプール付勢スプリング4と、前記スプール付勢スプリング4を支持する可動のリテーナ5と、前記リテーナ5の前記スプール付勢スプリング4の変形量を増大させる方向への移動の範囲を規制するストッパ25と、前記リテーナ5を前記スプール付勢スプリング4の変形量を増大させる方向に弾性付勢するとともに、リテーナ5が前記ストッパ25に当接した状態でも自らの弾性付勢力を発揮するよう予め変形させて設置したリテーナ付勢スプリング6とを具備する。
【0034】
リテーナ付勢スプリング6は予め圧縮されており、スプール弁体3に作用する液圧力が高位のセット圧に達するまでは収縮変形することはない。スプール弁体3に作用する液圧力が高位のセット圧以上となった後、リテーナ5及びスプール弁体3がともに変位してドレーンポート24の開度を一層拡大させる。
【0035】
本実施形態によれば、周壁2に複数のドレーンポートを穿ったり、スプール弁体3に複数の通路部を設けたりすることなく、低位のセット圧及び高位のセット圧を具現することができる。スプール弁体3の形状を徒に複雑化させずに済み、リリーフバルブ1の作製にかかる工数を削減することができる。従前のリリーフバルブと比較して、必要とされる加工精度も高くなく、コスト低減に奏効する。
【0036】
前記スプール付勢スプリング4が、低ばね定数部41と、前記低ばね定数部41及び前記リテーナ付勢スプリング6よりもばね定数の高い高ばね定数部42とを備えているため、高ばね定数部42のばね定数を調整することで、図5(c)の領域におけるポンプ7の吐出圧と潤滑部9及び液圧装置0に供給される液圧との関係特性、いわば図5(c)の領域のグラフの傾きを適宜に設定することが可能となる。
【0037】
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。上記実施形態では、スプール付勢スプリング4が低ばね定数部41及び高ばね定数部42を備えていたが、図6ないし図9に示すように、スプール付勢スプリング4が高ばね定数部42を備えず、スプール付勢スプリング4全体のばね定数が均一である態様をとることも考えられる。
【0038】
当該変形例にあって、図6は図5(a)の領域に、図7は図5(b)の領域に、図8は図5(c)の領域に、図9は図5(d)の領域に、それぞれ相当する。導入部に流入する潤滑油の圧力が高位のセット圧以下であるが、スプール付勢スプリング4が完全に押し潰されている図8の状態では、ポンプ7の吐出圧がさらに上昇したとしてもスプール弁体3は変位せず、ドレーンポート24の開度も拡大しない。それ故、図5(c)の領域におけるポンプ7の吐出圧と潤滑部9及び液圧装置0に供給される液圧との関係特性のグラフの傾きが急峻となる。
【0039】
その他各部の具体的構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は、車両等に搭載される内燃機関の潤滑油系統等に適用することができる。
【符号の説明】
【0041】
1…リリーフバルブ
24…流通口(ドレーンポート)
25…ストッパ(縮径部)
3…スプール弁体
4…スプール付勢スプリング
41…低ばね定数部
42…高ばね定数部
5…リテーナ
6…リテーナ付勢スプリング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体の圧力を受けて進退しその進退動作により流体が流通する流通口の開度を拡縮させるスプール弁体と、
前記スプール弁体を前記流通口の開度を縮小させる方向に弾性付勢するスプール付勢スプリングと、
前記スプール付勢スプリングを支持する可動のリテーナと、
前記リテーナの前記スプール付勢スプリングの変形量を増大させる方向への移動の範囲を規制するストッパと、
前記リテーナを前記スプール付勢スプリングの変形量を増大させる方向に弾性付勢するとともに、リテーナが前記ストッパに当接した状態でも自らの弾性付勢力を発揮するよう予め変形させて設置したリテーナ付勢スプリングと
を具備するリリーフバルブ。
【請求項2】
前記スプール付勢スプリングは、低ばね定数部と、前記低ばね定数部よりもばね定数の高い高ばね定数部とを備えており、
前記スプール付勢スプリングの高ばね定数部のばね定数が、前記リテーナ付勢スプリングのばね定数よりも高い請求項1記載のリリーフバルブ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−50159(P2013−50159A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−188050(P2011−188050)
【出願日】平成23年8月30日(2011.8.30)
【出願人】(000002967)ダイハツ工業株式会社 (2,560)
【Fターム(参考)】