説明

リークテスト装置

【課題】 ワーク搬出、搬入のための構造を簡略化したリークテスト装置を提供する。
【解決手段】
インデックステーブル10は、モータにより回転駆動されるテーブル本体11と、このテーブル本体11と別体をなし互いに周方向に離れた複数のホルダ12とを有している。各ホルダ12には所定数のワークカプセル16が配置されている。複数のホルダ12はテーブル本体11に対して選択的に連結されたり連結解除される。テスト位置にあるホルダ12をテーブル本体11に対して連結解除するとともに非テスト位置にあるホルダ12をテーブル本体11に連結することにより、テスト位置にあるホルダ12を静止させたままで非テスト位置にあるホルダ12をテーブル本体と一緒に回動させて、ワーク搬出と搬入を行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークの漏れを検出するためのリークテスト装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
回転式のインデックステーブルを用いてリークテストを実行する装置は公知である。
例えば特許文献1の図11に開示されているリークテスト装置では、インデックステーブル上において、4つの群(複数群)のワークカプセルが周方向に90°間隔で配置されている。各群は、複数例えば4つのワークカプセルを含んでいる。
【0003】
上記インデックステーブルはモータにより90°で間欠的に回転される。これにより各群のワークカプセルをエアリークテスト位置、ヘリウムリークテスト位置、搬出・搬入位置、待機位置へと順々に移動させる。
各群のワークカプセルが搬出・搬入位置にある時、テスト済のワークがワークカプセルから回収部へと搬出され、新たなワークが供給部からワークカプセルへ搬入される。
【0004】
なお、特許文献1における待機位置を無くし、搬出・搬入位置を分離した装置も公知である。この場合、各群のワークカプセルは、搬出位置でのワーク搬出と、搬入位置でのワーク搬入が独立して実行される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−121481号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記公知のリークテストでは、複数群のワークカプセルの相対的位置が固定関係にあるため、ある群のワークカプセルがリークテストを受けている際、他の群のワークカプセルも所定位置に静止したままであり、この静止位置でワーク搬出やワーク搬入を受けなければならない。そのため、装置の構造を改良する上で障害となることがあった。理解を容易にするために、具体例を挙げて説明する。
【0007】
上記のように2種のリークテストを同時に実行するとともに、ワーク搬出とワーク搬入を周方向にずらした位置で独立して行う装置においては、インデックステーブルに4つのワークカプセル群を等間隔で配置しなければならない。また、1種のリークテストを実行するとともに、ワーク搬出とワーク搬入を周方向にずらした位置で独立して行う装置では、インデックステーブルに3つのワークカプセル群を等角度間隔で配置しなければならない。そのため、上記装置においてワークカプセル群の数を減らすことはできなかった。
【0008】
また、ワークの搬出、搬入を行うためには、各群のワークカプセルの数と同数の吸着ノズル等を用意し、一度に搬出、搬入を行うのが一般的である。この吸着ノズルの数を減らして複数回に分けて搬出、搬入を行おうとすれば、静止状態のワークカプセルの位置が異なるため複雑なノズル移動機構を必要とする。そのため、吸着ノズルの数を減らすことができなかった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、(ア)インデックステーブルと、(イ)インデックステーブル上において、周方向に複数群に分かれて配置され、各群が複数の所定数からなるワークカプセルと、(ウ)上記インデックステーブルを回転軸線を中心として回転駆動させることにより、各群のワークカプセルを、少なくとも1つのテスト位置と、非テスト位置に、順に繰り返し位置させる回転駆動手段と、(エ)上記テスト位置にある1群のワークカプセルに収容されたワークに対して、ワークカプセルを密閉した状態で一度にリークテストを実行するリークテスト手段と、(オ)上記非テスト位置にあるワークカプセル群からインデックステーブル外の回収部へとリークテスト済のワークを搬出するとともに、非テスト位置にあるワークカプセル群にインデックステーブル外の供給部から新しいワークを搬入するワーク搬出・搬入手段と、を備えたリークテスト装置において、上記インデックステーブルは、上記回転駆動手段により回転駆動されるテーブル本体と、このテーブル本体と別体をなし互いに周方向に離れた複数のホルダとを有し、各ホルダに上記ワークカプセルが1群ずつ配置され、さらに連結制御手段を備え、この連結制御手段は、上記複数のホルダを上記テーブル本体に対して選択的に連結したり連結解除し、上記テスト位置にあるホルダをテーブル本体に対して連結解除するとともに上記非テスト位置にあるホルダをテーブル本体に連結することにより、上記テスト位置にあるホルダを静止させたままで上記非テスト位置にあるホルダをテーブル本体と一緒に回動可能にすることを特徴とする。
上記構成によれば、ある群のワークカプセルがリークテストを受けている際、他の群のワークカプセルを移動させることができるので、ワーク搬出、搬入に便宜を図ることができ、構造上の種々の改良が可能となる。
【0010】
好ましくは、さらにガイド機構を備え、このガイド機構は、上記ホルダを支持するとともに、上記回転軸線を中心とする円の軌跡に沿って案内する。
この構成によれば、上記テーブル本体はホルダに対して回動のみを負担すればよく、ホルダを安定して回動させることができる。
【0011】
好ましくは、上記ガイド機構が、上記回転軸線を中心とする円環形状のレールと、各ホルダに設けられこのレールに沿って走行するスライダとを有する。
この構成によれば、比較的簡単な構造でホルダの支持及び案内を行うことができる。
【0012】
好ましくは、上記連結制御手段は、上記ホルダ毎に設けられた連結機構と、テスト位置に対応して設けられた解除機構とを備え、上記連結機構は、上記テーブル本体に形成された第1係合穴に対して挿入離脱される係合シャフトと、この係合シャフトを第1係合穴への挿入位置に向かって付勢する付勢手段とを有し、この係合シャフトの第1係合穴への挿入により、上記ホルダとテーブル本体との連結が得られるようになっており、上記解除機構は、通常時には係合シャフトと干渉しない位置にある作動部材と、この作動部材を移動させて係合シャフトに係合させるとともにこの係合シャフトを上記第1係合穴から離脱させる駆動手段とを有する。
この構成によれば、連結機構と解除機構を分けたことにより、ホルダや回転テーブルに駆動手段を装備せずに済む。
【0013】
好ましくは、上記テーブル本体に対向して支持部材が固定位置に配置され、この支持部材に第2係合穴が形成されており、上記係合シャフトは上記第1係合穴から離脱した時に上記第2係合穴に挿入される。
この構成によれば、テスト位置のホルダの静止状態を安定して維持できる。
【0014】
好ましくは、上記回転駆動手段は、上記非テスト位置のホルダを、リークテストの最中に、少なくとも1つの搬出位置から少なくとも1つの搬入位置へと回動させ、上記ワーク搬出・搬入手段は、上記搬出位置にあるホルダのワークカプセル群から上記回収部へワークを搬出するワーク搬出機構と、上記供給部から上記搬入位置にあるホルダのワークカプセル群へワークを搬入するワーク搬入機構とを有する。
この構成によれば、ワークの搬出と搬入を位置をずらして独立した機構で行う装置において、ワークカプセル群の数を減らすことができる。
【0015】
好ましくは、全てのワークカプセルが上記回転軸線を中心とした同一円上に配置され、各ホルダにおいてワークカプセルが周方向に第1角度ずつ離れて配置され、上記回転駆動手段は、上記テーブル本体を上記第1角度の整数倍の角度で間欠回動させることにより、上記非テスト位置のホルダを複数の搬出位置で停止させて、上記整数に相当する数のワークカプセルを特定搬出点に順に位置させるようにし、上記ワーク搬出機構は、上記整数に相当する数の第1吸着ノズルと、この第1吸着ノズルを所定軌跡に沿って往復移動させる第1移動手段とを有し、上記特定搬出点にあるワークカプセル内のワークを上記第1吸着ノズルで吸着し、上記所定軌跡を経て上記回収部の特定回収点で離脱させ、これを複数回繰り返すことにより、上記非テスト位置のホルダからのワークの搬出を完了する。
この構成によれば、ワーク搬出手段の第1吸着ノズルの数を減らすことができ、しかも第1吸着ノズルの移動軌跡がワークカプセル毎に同じであるので第1移動手段の構成および制御を簡略化することができる。
【0016】
好ましくは、さらに上記回転駆動手段は、上記テーブル本体を上記第1角度の整数倍の角度で間欠回動させることにより、上記非テスト位置のホルダを複数の搬入位置で停止させて、上記整数に相当する数のワークカプセルを特定搬入点に順に位置させるようにし、上記ワーク搬入機構は、上記整数に相当する数の第2吸着ノズルと、この第2吸着ノズルを所定軌跡に沿って往復移動させる第2移動手段とを有し、上記供給部の特定供給点にあるワークを上記第2吸着ノズルで吸着し、上記所定軌跡を経て上記特定搬入点にあるワークカプセル上で離脱させ、これを複数回繰り返すことにより、上記非テスト位置のホルダへのワークの搬入を完了する。
この構成によれば、ワーク搬入手段の第2吸着ノズルの数を減らすことができ、しかも第2吸着ノズルの移動軌跡がワークカプセル毎に同じであるので第2移動手段の構成および制御を簡略化することができる。
【0017】
好ましくは、上記ホルダは、所定の角度にある時に、上記搬出位置の1つに位置するとともに上記複数の搬入位置の1つに位置し、これにより、上記ホルダの1群のワークカプセルのうち、上記整数に相当する数のワークカプセルが上記特定搬出点に位置するとともに、上記整数に相当する数の他のワークカプセルが上記特定搬入点に位置し、上記ワーク搬出機構によるワーク搬出と上記ワーク搬入機構によるワーク搬入が同時に行われる。
上記構成によれば、ワーク搬出期間と、ワーク搬入期間が一部重なるので、ワークの搬出、搬入に要する時間を短縮できる。
【0018】
好ましくは、上記整数が1または2である。これによれば、第1、第2吸着ノズルの数がそれぞれ1つまたは2つで済む。
【0019】
1の態様では、上記複数のホルダが3つのホルダを含み、上記少なくとも1つのテスト位置は、第1テスト位置と第2テスト位置とを含み、さらに準備位置が設定され、上記準備位置と、第1テスト位置と、第2テスト位置と、複数の搬出位置のうちの最初の搬出位置は、第2角度ずつ離れており、上記回転駆動手段は、第1,第2テスト位置にあるホルダを静止させた状態で、ワーク搬入作業を終了したホルダを上記準備位置まで回動し、リークテストが終了した後、上記連結制御手段が第1テスト位置および第2テスト位置のホルダをテーブル本体に連結し、上記回動制御手段が全てのホルダを上記第2角度だけ回動することにより、準備位置にあるホルダを第1テスト位置へ、第1テスト位置にあるホルダを第2テスト位置へ、第2テスト位置にあるホルダを最初の搬出位置へとそれぞれ位置させる。
上記構成によれば、2種のリークテストを行う場合において、ホルダの数、ひいてはワークカプセル群の数を3つに減らすことができる。しかも、リークテスト終了後のワークカプセル群の再配置を迅速に行うことができる。
【0020】
他の態様では、上記複数のホルダが2つのホルダを含み、上記少なくとも1つのテスト位置は、単一のテスト位置を含み、さらに準備位置が設定され、上記準備位置と、テスト位置と、複数の搬出位置のうちの最初の搬出位置は、第2角度ずつ離れており、上記回転駆動手段は、テスト位置にあるホルダを静止させた状態で、ワーク搬入作業を終了したホルダを上記準備位置まで回動し、リークテストが終了した後、上記連結制御手段がテスト位置のホルダをテーブル本体に連結し、上記回動制御手段が全てのホルダを上記第2角度だけ回動することにより、準備位置にあるホルダをテスト位置へ、テスト位置にあるホルダを最初の搬出位置へとそれぞれ位置させる。
上記構成によれば、1種のリークテストを行う場合において、ホルダの数、ひいてはワークカプセル群の数を2つにすることができる。しかも、リークテスト終了後のワークカプセル群の再配置を迅速に行うことができる。
【0021】
好ましくは、全てのワークカプセルが上記回転軸線を中心とした同一円上に配置され、各ホルダにおいてワークカプセルが周方向に第1角度ずつ離れて配置され、上記回転駆動手段は、上記テーブル本体を上記第1角度の整数倍の角度で間欠回動させることにより、上記非テスト位置のホルダを複数の位置で停止させることにより、上記整数に相当する数のワークカプセルを特定点に順に位置させ、この特定点においてワーク搬出・搬入手段によるワークの搬出、搬入を行うことを特徴とする。
この構成によれば、ワーク搬出・搬入手段の構造を簡単にすることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明は、複数のカークカプセル群の相対位置を可変にできるので、ワーク搬出、搬入の便宜を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施例1をなすリークテスト装置を一部断面にして示す側面図である。
【図2】同リークテスト装置のインデックステーブルを示す平面図である。
【図3】同リークテスト装置のワーク搬出機構およびワーク搬入機構をインデックステーブルとともに概略的に示す平面図である。
【図4】同リークテスト装置のホルダの位置を時系列で概略的に示す平面図である。
【図5】本発明の実施例2をなすリークテスト装置を概略的に示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0024】
以下、本発明の実施例1について図1〜図4を参照しながら説明する。図1に示すように、本実施例のリークテスト装置は、基台1上に設置されており、水平に配置されたインデックステーブル10と、このインデックステーブル10を垂直をなす回転軸線2を中心にして回転させるモータ20(回転駆動手段)とを備えている。
【0025】
図1、図2に示すように、上記インデックステーブル10は、モータ20に直結されたテーブル本体11と、このテーブル本体11と別体をなす3つ(複数)の板形状のホルダ12とを備えている。各ホルダ12はテーブル本体11の下側に配置され、上から見た時ホルダ12の内縁部とテーブル本体11の外縁部が重なっている。
【0026】
図1,図2に示すように、各ホルダ12はガイド機構30により支持され、上記回転軸線2を中心とする円形軌跡に沿って案内されるようになっている。詳述すると、ガイド機構30は基台1に立設された複数の支柱31と、この支柱31の上端に固定された円環状の支持部材32と、この支持部材32の上面に固定された円環状のレール33と、上記ホルダ12の下面に固定されるとともに上記レール33に沿って走行するスライダ34とを有している。
【0027】
図2に示すように、各ホルダ12の外縁部には、8つ(複数)の昇降体15が設けられている。全ての(すなわち24個の)昇降体15は上記回転軸線2を中心とした円上に配置されており、各ホルダ12において8つの昇降体15は例えば6°(第1角度)ずつ離れて配置されている。
【0028】
上記昇降体15は公知なので図1を参照しながら簡単に説明すると、ホルダ12の外縁部を垂直に移動可能に貫通するシャフト15aと、このシャフト15aの上端に固定された保持部15bとを有しており、図示しないバネにより下方に付勢されている。
図2に示すように、保持部15bの上面には凹部すなわちワークカプセル16が形成されており、ワークWが収容されるようになっている。なお、保持部15bの上面にはワークカプセル16を囲むOリング17が設けられている。
【0029】
図1に示すように、各ホルダ12の内縁部には、連結機構40が設けられている。この連結機構40は、ホルダ12の下面に固定されたL形ブラケット41と、垂直をなす係合シャフト42とを有している。この係合シャフト42の上端部がホルダ12の内縁部に形成された支持穴12aに挿通され、その下端部がブラケット41の水平片部に形成された支持穴41aに挿通され、これにより係合シャフト42は垂直方向に移動可能に支持されている。
【0030】
上記係合シャフト42はコイルスプリング43(付勢手段)により常に上方に付勢されており、この係合シャフト41の上端部近傍に設けられたストッパ44がホルダ12の下面に当たることにより、係合シャフト42の上限位置が決定されている。
【0031】
上述したように係合シャフト42が上限位置にある時、係合シャフト42の上端部はテーブル本体11の外縁部に形成された第1係合穴45に挿入され、これにより、ホルダ12はテーブル本体11と連結状態となり、テーブル本体11と一緒に回動できるようになっている。
【0032】
上記係合シャフト42の第1係合穴45への挿入状態は、後述するエアリークテスト位置P1(第1テスト位置)及びヘリウムリークテスト位置P2(第2テスト位置)にそれぞれ配置された解除機構50(図2参照)によって、解除されるようになっている。
【0033】
上記解除機構50は、支柱31に固定されたエアシリンダ51(駆動手段)と、このエアシリンダ51のロッド上端に固定された作動部材52とを有している。この作動部材52の上端の爪部52aは、上記連結機構40のストッパ44(係合部)の上方に配置されている。
【0034】
上記エアシリンダ51が第1位置にある時、作動部材52の爪部52aはストッパ44から離れた非干渉位置にあり、これにより係合シャフト42は上限位置にあって第1係合穴45に係合している。
エアシリンダ51が作動して第2位置になると、作動部材52が下降して上記ストッパ44に当たり、係合シャフト42をコイルバネ43に抗して押し下げる。これにより、係合シャフト42の上端部と第1係合穴45との係合が解除され、これにより、テーブル本体11が回動してもホルダ12は一緒に回動せず、静止状態を維持される。
上記3つの連結機構40と上記2つの解除機構50は協働して、3つのホルダ12をテーブル本体11に対して選択的に連結、連結解除するための連結制御手段を構成している。
【0035】
本実施例では、ガイド機構30の支持部材32に鍔部が形成されている。この鍔部は上記連結機構40のブラケット41の水平片部に対向しており、第2係合穴46を有している。上記係合シャフト42が下降して第1係合穴45への挿入状態を解除された時に、係合シャフト42の下端部が上記第2係合穴46に挿入され、これによりホルダ12の静止状態がより一層確実に維持できるようになっている。
【0036】
上記モータ20は上記解除機構50とともに図示しないコントローラによりシーケンス制御され、上記ホルダ12を図2、図3、図4(A)に示すように、エアリークテスト位置P1、ヘリウムリークテスト位置P2、搬出位置P3、搬入位置P4、準備位置P5と順に位置させる。
【0037】
後述するように、ホルダ12は6°(第1角度)ずつ間欠回動されることにより、ワークカプセル16と同数の8つの搬出位置P3で停止し、8つの搬入位置P4で停止するが、1番目の搬出位置、搬入位置をそれぞれP3、P4で示す。エアリークテスト位置P1、ヘリウムリークテスト位置P2、最初の搬出位置P3、準備位置P5は、互いに90°(第2角度)離れている。
【0038】
図3に示すように、上記エアリークテスト位置P1に対応してエアリークテスト機構60(第1リークテスト手段)が配置され、ヘリウムリークテスト位置P2に対応してヘリウムリークテスト機構70(第2リークテスト手段)が配置され、搬出位置P3に対応してワーク搬出機構80が配置され、搬入位置P4に対応してワーク搬入機構90が配置されている。これら搬出機構80と搬入機構90により、ワーク搬入・搬出手段が構成される。
【0039】
上述したように、エアリークテスト機構60とヘリウムリークテスト機構70は実際には周方向にほぼ90°離れている(図3参照)が、図1では両リークテスト機構60,70の構造を示すために、便宜上180°離して示している。
【0040】
図1に示すように、上記エアリークテスト機構60は、基台1に設置された支持台61と、この支持台61に支持されたマスタ用昇降体62とを有している。この昇降体62は、上述したワーク用昇降体15と同様の構成で同数配置されている。昇降体62にはワークカプセル16と同容積のマスタカプセル63が形成されており、このマスタカプセル63にはマスタ品M(すなわち良品と確認されたワーク)が収容されている。
【0041】
上記ホルダ12がエアリークテスト位置にある時、8つのワーク用昇降体15が8つのマスタ用昇降体62と1対1に対応した位置(径方向の内側と外側)にある。
【0042】
図1に示すように、上記エアリークテスト機構60は、さらに上記昇降体15、62の上方に位置する通路ブロック64と、この通路ブロック64に装着された差圧センサおよび各種弁と、押し上げ機構65とを有している。
【0043】
上記通路ブロック64は図示しない支柱等を介して上記基台1または固定系に固定されている。
上記押し上げ機構65は、エアシリンダ65aと、このエアシリンダ65aによって昇降する押し上げ部材65bとを有している。通常、押し上げ部材65bは上記昇降体15、62の下方に離れて位置している。エアリークテストを開始する際には、エアシリンダ65aを作動させて押し上げ部材65bを上昇させ、昇降体15、62を押し上げる。これにより、ワークカプセル16、マスタカプセル63を通路ブロック64の受部64a,64bでそれぞれ密閉する。
【0044】
上記通路ブロック64にはエア通路が形成され、このエア通路の分岐路の末端が上記受部64a,64bに開口している。上記エア通路から加圧エアを搬入し、各分岐路を遮断し、分岐路間の差圧すなわちワークカプセル16、マスタカプセル63間の差圧を差圧センサで検出することにより、ワークWの傷等による漏れを判定するようになっている。このエアリークテストは周知であるので、これ以上の説明を省略する。
【0045】
図1に示すように、上記ヘリウムリークテスト機構70は、支柱71等を介して基台1に固定された通路ブロック72と、この通路ブロック72に接続されたヘリウムディテクタ、真空ポンプおよび必要な弁等(いずれも図示せず)を有している。この通路ブロック72は、ヘリウムリークテスト位置にあるホルダ12の昇降体15の真上に位置する受部72aを有している。各受部72aには上記ヘリウムディテクタや真空ポンプにそれぞれ連なるヘリウム通路の末端が開口している。
【0046】
上記ヘリウムリークテスト機構70はさらに押し上げ機構75を有している。この押し上げ機構75は、エアシリンダ75aとこのエアシリンダ75aによって昇降する押し上げ部材75bとを有している。通常、押し上げ部材75bは上記昇降体15の下方に離れて位置している。ヘリウムリークテストを開始する際には、エアシリンダ75aを作動させて押し上げ部材75bを上昇させることにより、昇降体15を押し上げ、ワークカプセル16を通路ブロック72の受部72aで密閉する。この状態で真空ポンプを駆動しヘリウム通路を介してワークカプセル16を真空にし、ワークWから漏れる微量のヘリウムを、ヘリウム通路を介してヘリウムディテクタにより検出し、ワークWの微小な傷等による漏れを判定するようになっている。このヘリウムリークテストは周知であるので、これ以上の説明を省略する。
【0047】
図3に示すように、ワーク搬出機構80は、吸着ノズル81(第1吸着ノズル)と、この吸着ノズル81を所定軌跡に沿って往復移動させるノズル移動機構82(第1移動手段)と、回収部85とを備えている。なお、吸着ノズル81は実際には垂直をなしているが、図3では見やすいように水平に描いている。
【0048】
上記回収部85は、回収ボックス86と、この回収ボックス86を直線移動させるボックス移動機構87とを有している。上記回収ボックス86は、良品収容のための室86aと不良品収容のための室86bとを有している。本実施形態では、室86bは、さらに計測不可、エアリーク漏れ、ヘリウムリーク漏れのワークを分離収容するために3つに分かれている。
【0049】
上記ノズル移動機構82は、単一のモータ82aとカム機構82b(図3で模式的に示す)とを有し、吸着ノズル81を、上に凸の湾曲軌跡(所定軌跡)を描くようにして、特定搬出点Paと特定回収点Pbとの間で往復動させるようになっている。
【0050】
上記ホルダ12が最初の搬出位置P3にある時に、1番目のワークカプセル16が上記特定搬出点Paに位置するようになっている。
上記吸着ノズル81が上記特定搬出点Paに位置するワークカプセル16からワークWを吸着した後、上記ノズル移動機構82が吸着ノズル81を上記湾曲軌跡を経て上記特定回収点Pbへと移し、この特定回収点Pbで吸着ノズル81がワークWの吸着を解除して、ワークWを落下させる。ボックス移動機構87は、漏れの有無の判定結果に基づいて回収ボックス86を移動させ、良品判定の場合はワークWの落下地点(特定回収点Pb)に室86aを位置させ、不良品判定の場合は室86bを位置させる。
【0051】
上記ワーク搬入機構90は、垂直をなす吸着ノズル91(第2吸着ノズル。図3では水平に描かれている)と、この吸着ノズル91を所定軌跡に沿って往復動させるノズル移動機構92(第2移動手段)と、供給部95とを備えている。
【0052】
上記ノズル移動機構92は、単一のモータ92aとカム機構92b(図3で模式的に示す)とを有し、吸着ノズル91を上に凸の湾曲軌跡(所定軌跡)を描くようにして特定供給点Pcと特定搬入点Pdとの間で往復動させるようになっている。
【0053】
上記ホルダ12が最初の搬入位置P4にある時に、1番目のワークカプセル16が上記特定搬入点Pdに位置するようになっている。
上記吸着ノズル91が上記特定供給点Pcに位置するワークWを吸着した後、上記ノズル移動機構92が吸着ノズル81を上記湾曲軌跡を経て上記特定搬入点Pdへと移し、この特定搬入点Pdで吸着ノズル81がワークWの吸着を解除することにより、特定搬入点Pdに位置するワークカプセル16にワークWを搬入する。
【0054】
上記供給部95は、ワークWを一列に所定ピッチで直線的に並べてセットしてなるロッド形状のキャリア96と、このキャリア96をその長手方向に間欠的に移動させるキャリア移動機構97とを有している。
【0055】
上記キャリア移動機構97は、キャリア96にセットされた特定供給点Pcに位置するワークWが吸着ノズル91によってキャリア96から取り出される度に、間欠的にキャリア96を移動させ、次のワークWを上記特定供給点Pcに位置させる。
【0056】
本実施形態では、特定搬出点Paと特定搬入点Pdとの間の角度は、各ホルダ12におけるワークカプセル16間の角度の4倍(整数倍)、すなわち24°である。したがって、上記ホルダ12の8つの搬出位置のうちの5〜8番目の搬出位置と、上記ホルダ12の8つの搬入位置のうちの1〜4番目の搬入位置はそれぞれ一致する。換言すれば、ホルダ12が所定の角度にある時に、このホルダ12の1群のワークカプセル16のうち、1つのワークカプセル16が上記特定搬出点Paに位置するとともに、他のワークカプセル16が特定搬入点Pdに位置するようになっている。
【0057】
次に、上記リークテスト装置の概略的な作用を図4を参照しながら説明する。理解を容易にするために、図4では3つのホルダ12にそれぞれ符号X,Y,Zを付けて識別する。
図4(A)は、リークテスト終了後に3つのホルダ12X〜12Zをテーブル本体11に連結して互いに90°間隔維持したまま、90°回動させた直後の状態を示す。この回動により、ホルダ12Xはヘリウムリークテスト位置P2から1番目の搬出位置P3に至り、ホルダ12Yはエアリークテスト位置P1からヘリウムリークテスト位置P2に至り、ホルダ12Zは準備位置P5からエアリーク位置P1に至る。
【0058】
図4(A)の状態で、ホルダ12XではワークWの搬出が開始され、ホルダ12Yでヘリウムリークテストが実行され、ホルダ12Zでエアリークテストが実行される。これらリークテストは、後述するようにホルダ12XでワークWの搬出、搬入が終了し、このホルダ12Xを準備位置まで回動するまでの間、実行することができる。本実施形態ではホルダ12XでのワークWの搬入が終了した時点まで実行する。
【0059】
図4(A)の状態で、特定搬出点Paに位置するホルダ12Xの一番目のワークカプセル16からワークWが搬出される。
次に、図4(B)に示すように、上記ホルダ12Y、12Zでヘリウムリークテスト、エアリークテストを実行している最中に、テーブル本体11を、ワークカプセル16間の角度間隔に相当する6°だけ回動させる。この際、ホルダ12Xではテーブル本体11と連結されているので、テーブル本体11と一緒に回動するが、ホルダ12Y、12Zではテーブル本体11との連結が解除され、支持部材32と連結されているため、静止状態を維持される。図4(B)の状態で、特定搬出点Paに位置するホルダ12Xの2番目のワークカプセルからワークWが搬出される。
【0060】
上記のように、テーブル本体11およびホルダ12Xを6°回転して停止する度に特定搬出点Paに位置するホルダ12Xの3番目、4番目のワークカプセルからワークWを搬出する。
【0061】
そして、上記テーブル本体11およびホルダ12Xの4回目の間欠回動を行うと、図4(C)に示すように、5番目のワークカプセル16が特定搬出点Paに至る。この時、ホルダ12Xの1番目のワークカプセル16が上記特定搬出点Paから24°離れた特定搬入点Pdに達する。したがって、図4(C)の状態では、5番目のワークカプセル16からワークWを搬出し、これと同時に1番目のワークカプセル16にワークWを搬入する。
【0062】
さらに、テーブル本体11およびホルダ12Xを6°回転して停止する度に、特定搬出点Paに位置するホルダ12Xの6,7,8番目のワークカプセル16からワークWを搬出すると同時に特定搬入点Pdに位置する2,3,4番目のワークカプセル16にワークWを搬入する。
【0063】
さらにテーブル本体11およびホルダ12Xを6°回転させると、特定搬出点Paに位置するワークカプセル16がなくなり、特定搬入点Pdに5番目のワークカプセル16が位置される。この状態でこの5番目のワークカプセル16にワークWを搬入する。
それ以降は、例えば図4(D)に示すようにテーブル本体11およびホルダ12Xを6°回転して停止する度に、搬入点Pdに位置するホルダ12Xの6,7,8番目のワークカプセルにワークWを搬入する。
【0064】
そして、図4(E)に示すように、搬出点Pdに位置する8番目のワークカプセル16にワークWを搬入した後、ホルダ12Xを準備位置まで一気に24°回動させることにより、図4(F)に示す状態にする。この状態で、準備位置にあるホルダ12Xはエアリークテスト位置にあるホルダ12Zと90°離れている。
【0065】
次に、リークテスト位置にあるホルダ12Y、12Zをテーブル本体11と連結させて、テーブル本体11を90°回動させる。これにより、3つのホルダ12X〜12Zが全て90°回動され、図4(A)と同じ位置関係になる。ただし、ホルダ12Xがエアリークテスト位置P1になり、ホルダ12Zがヘリウムリークテスト位置P2になり、ホルダ12Yが第1番目の搬出位置P3となる。
その後で、ホルダ12X、12Zとテーブル本体11との連結が解除され、前述と同様にしてリークテストが実行される。このリークテストの間に、ホルダ12YでワークWの搬出と搬入が実行される。
以後、同様の動作を繰り返し実行する。
【0066】
図3において、ワーク搬出機構80とワーク搬入機構90での吸着ノズル81.91の移動軌跡の長さが異なっているが、これを等しくしてワーク搬送に要する時間をほぼ等しくするのが好ましい。
【実施例2】
【0067】
次に、本発明の実施例2について図5を参照しながら説明する。本実施例のリークテスト装置は、1種類のリークテストすなわちエアリークテストしか実行しない。本実施例のインデックステーブル10は、テーブル本体11と、2つのホルダ12X,12Yを備えている。
本実施例では、エアリークテスト位置P1と1番目の搬出位置P3が90°離れ、準備位置P5がエアリークテスト位置P1と90°離れ、1番目の搬出位置P3と180°離れている。
【0068】
本実施例のワーク搬出機構80は実施例1と同様であるから、同番号を付してその詳細な説明を省略する。ワーク搬入機構90は、実施例1と同様の構成をなす吸着ノズル91とノズル移動機構92を有しているが、供給部95’の構成が実施例1と異なる。この供給部95’はパーツフィーダからなり、その搬出端が特定供給点Pdとして提供される。
【0069】
図5は、エアリークテストを終了してテーブル本体11と2つのホルダ12X,12Yを一緒に90°回動した直後の状態を示す。この状態では、一方のホルダ12Xが1番目の搬出位置P3にあり、他方のホルダ12Yがエアリークテスト位置P1にある。この状態で、ホルダ12Yとテーブル本体11の連結が解除されてエアリークテストが実行される。上記ホルダ12Xは実施例1と同様にテーブル本体11と一緒に間欠的に所定角度ずつ回動され、ワークカプセル16が順次特定搬出点Paに位置され、ワーク搬出が行われる。
【0070】
さらに間欠回動を進めると、1番目のワークカプセル16が特定搬入点Pdに達し、それ以降は異なるワークカプセル16でのワーク搬出と搬入が同時に行われる。さらに間欠回動を進めると、特定搬入点Pdに位置するワークカプセル16へのワーク搬入のみが実行される。この特定搬入点Pdへのワーク搬入が終了した後、ホルダ12Xを想像線で示す準備位置P5まで一気に回動する。この後、2つのホルダ12X,12Yを一緒に90°回動させ、ホルダ12Xをエアリークテスト位置P1に、ホルダ12Yを1番目の搬出位置P3に位置させる。
他の作用は実施例1と同様であるので説明を省略する。
【0071】
本発明は上記実施例に制約されず、種々の形態を採用可能である。上記実施例では搬出、搬入において1個の吸着ノズルで行っているが、2個の吸着ノズルで2個のワークを同時に搬出、搬入してもよい。この場合、ホルダの間欠回動角度は、隣接するワークカプセルの離間角度の2倍となる。また、特定搬出点、特定搬入点、特定回収点、特定供給点も2つずつとなる。
【0072】
間欠回動によるホルダの最後の搬入位置が準備位置と一致していてもよい。
実施例1において、実施例2と同様のパーツフィーダを用いてもよい。この場合、ヘリウムボンビングを済ませたワークをパーツフィーダに供給しておく。
実施例1において、キャリアをロッド形状にし、このキャリ・BR>Aにワークをセットした状態でヘリウムボンビングを行うようにしているが、キャリアは矩形のパレット状にしてもよい。この場合、キャリアは2次元的に移動される。
連結機構はテーブル本体に設けてもよい。また、連結制御手段の全ての構成要素をホルダに設けてもよい。
【0073】
ワーク搬出機構、ワーク搬入機構の吸着ノズルの数を各ホルダのワークカプセルの数と同数とし、それぞれ1度にワーク搬出とワーク搬入を行ってもよい。この場合、ホルダは1つの搬出位置から1つの搬入位置へと搬出される。
【0074】
ワーク搬出と搬入のための構成は、独立せずに一部構成要素を兼用してもよい。この場合、特定点でワークの搬出と搬入が行われるが、ホルダを間欠回動させることにより、本発明の利益を得ることができる。すなわち、ワーク搬出・搬入手段の吸着ノズルの数を1つまたは2つにすることができ、構成を簡略化することができる。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本発明の装置は、特に小形のワークのエアリークテストやヘリウムリークテストを実行するのに適している。
【符号の説明】
【0076】
2 回転軸線
10 インデックステーブル
11 テーブル本体
12 ホルダ
16 ワークカプセル
20 モータ(回転駆動手段)
30 ガイド機構
33 レール
34 スライダ
40 連結機構(連結制御手段)
42 係合シャフト
43 コイルスプリング(付勢手段)
45 第1係合穴
46 第2係合穴
50 解除機構(連結制御手段)
51 エアシリンダ51(駆動手段)
52 作動部材
60 エアリークテスト機構(第1リークテスト手段)
70 ヘリウムリークテスト機構(第2リークテスト手段)
80 ワーク搬出機構(ワーク搬出・搬入手段)
81 吸着ノズル(第1吸着ノズル)
82 ノズル移動機構(第1移動手段)
85 回収部
90 ワーク搬入機構(ワーク搬出・搬入手段)
91 吸着ノズル(第2吸着ノズル)
92 ノズル移動機構(第2移動手段)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
(ア)インデックステーブルと、
(イ)インデックステーブル上において、周方向に複数群に分かれて配置され、各群が複数の所定数からなるワークカプセルと、
(ウ)上記インデックステーブルを回転軸線を中心として回転駆動させることにより、各群のワークカプセルを、少なくとも1つのテスト位置と、非テスト位置に、順に繰り返し位置させる回転駆動手段と、
(エ)上記テスト位置にある1群のワークカプセルに収容されたワークに対して、ワークカプセルを密閉した状態で一度にリークテストを実行するリークテスト手段と、
(オ)上記非テスト位置にあるワークカプセル群からインデックステーブル外の回収部へとリークテスト済のワークを搬出するとともに、非テスト位置にあるワークカプセル群にインデックステーブル外の供給部から新しいワークを搬入するワーク搬出・搬入手段と、
を備えたリークテスト装置において、
上記インデックステーブルは、上記回転駆動手段により回転駆動されるテーブル本体と、このテーブル本体と別体をなし互いに周方向に離れた複数のホルダとを有し、各ホルダに上記ワークカプセルが1群ずつ配置され、
さらに連結制御手段を備え、この連結制御手段は、上記複数のホルダを上記テーブル本体に対して選択的に連結したり連結解除し、上記テスト位置にあるホルダをテーブル本体に対して連結解除するとともに上記非テスト位置にあるホルダをテーブル本体に連結することにより、上記テスト位置にあるホルダを静止させたままで上記非テスト位置にあるホルダをテーブル本体と一緒に回動可能にすることを特徴とするリークテスト装置。
【請求項2】
さらにガイド機構を備え、このガイド機構は、上記ホルダを支持するとともに、上記回転軸線を中心とする円の軌跡に沿って案内することを特徴とする請求項1に記載のリークテスト装置。
【請求項3】
上記ガイド機構が、上記回転軸線を中心とする円環形状のレールと、各ホルダに設けられこのレールに沿って走行するスライダとを有することを特徴とする請求項2に記載のリークテスト装置。
【請求項4】
上記連結制御手段は、上記ホルダ毎に設けられた連結機構と、テスト位置に対応して設けられた解除機構とを備え、
上記連結機構は、上記テーブル本体に形成された第1係合穴に対して挿入離脱される係合シャフトと、この係合シャフトを第1係合穴への挿入位置に向かって付勢する付勢手段とを有し、この係合シャフトの第1係合穴への挿入により、上記ホルダとテーブル本体との連結が得られるようになっており、
上記解除機構は、通常時には係合シャフトと干渉しない位置にある作動部材と、この作動部材を移動させて係合シャフトに係合させるとともにこの係合シャフトを上記第1係合穴から離脱させる駆動手段とを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のリークテスト装置。
【請求項5】
上記テーブル本体に対向して支持部材が固定位置に配置され、この支持部材に第2係合穴が形成されており、上記係合シャフトは上記第1係合穴から離脱した時に上記第2係合穴に挿入されることを特徴とする請求項4に記載のリークテスト装置。
【請求項6】
上記回転駆動手段は、上記非テスト位置のホルダを、リークテストの最中に、少なくとも1つの搬出位置から少なくとも1つの搬入位置へと回動させ、
上記ワーク搬出・搬入手段は、上記搬出位置にあるホルダのワークカプセル群から上記回収部へワークを搬出するワーク搬出機構と、上記供給部から上記搬入位置にあるホルダのワークカプセル群へワークを搬入するワーク搬入機構とを有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のリークテスト装置。
【請求項7】
全てのワークカプセルが上記回転軸線を中心とした同一円上に配置され、各ホルダにおいてワークカプセルが周方向に第1角度ずつ離れて配置され、
上記回転駆動手段は、上記テーブル本体を上記第1角度の整数倍の角度で間欠回動させることにより、上記非テスト位置のホルダを複数の搬出位置で停止させて、上記整数に相当する数のワークカプセルを特定搬出点に順に位置させるようにし、
上記ワーク搬出機構は、上記整数に相当する数の第1吸着ノズルと、この第1吸着ノズルを所定軌跡に沿って往復移動させる第1移動手段とを有し、上記特定搬出点にあるワークカプセル内のワークを上記第1吸着ノズルで吸着し、上記所定軌跡を経て上記回収部の特定回収点で離脱させ、これを複数回繰り返すことにより、上記非テスト位置のホルダからのワークの搬出を完了することを特徴とする請求項6に記載のリークテスト装置。
【請求項8】
さらに上記回転駆動手段は、上記テーブル本体を上記第1角度の整数倍の角度で間欠回動させることにより、上記非テスト位置のホルダを複数の搬入位置で停止させて、上記整数に相当する数のワークカプセルを特定搬入点に順に位置させるようにし、
上記ワーク搬入機構は、上記整数に相当する数の第2吸着ノズルと、この第2吸着ノズルを所定軌跡に沿って往復移動させる第2移動手段とを有し、上記供給部の特定供給点にあるワークを上記第2吸着ノズルで吸着し、上記所定軌跡を経て上記特定搬入点にあるワークカプセル上で離脱させ、これを複数回繰り返すことにより、上記非テスト位置のホルダへのワークの搬入を完了することを特徴とする請求項7に記載のリークテスト装置。
【請求項9】
上記ホルダは、所定の角度にある時に、上記搬出位置の1つに位置するとともに上記複数の搬入位置の1つに位置し、これにより、上記ホルダの1群のワークカプセルのうち、上記整数に相当する数のワークカプセルが上記特定搬出点に位置するとともに、上記整数に相当する数の他のワークカプセルが上記特定搬入点に位置し、上記ワーク搬出機構によるワーク搬出と上記ワーク搬入機構によるワーク搬入が同時に行われることを特徴とする請求項8に記載のリークテスト装置。
【請求項10】
上記整数が1または2であることを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載のリークテスト装置。
【請求項11】
上記複数のホルダが3つのホルダを含み、
上記少なくとも1つのテスト位置は、第1テスト位置と第2テスト位置とを含み、さらに準備位置が設定され、
上記準備位置と、第1テスト位置と、第2テスト位置と、複数の搬出位置のうちの最初の搬出位置は、第2角度ずつ離れており、
上記回転駆動手段は、第1,第2テスト位置にあるホルダを静止させた状態で、ワーク搬入作業を終了したホルダを上記準備位置まで回動し、
リークテストが終了した後、上記連結制御手段が第1テスト位置および第2テスト位置のホルダをテーブル本体に連結し、上記回動制御手段が全てのホルダを上記第2角度だけ回動することにより、準備位置にあるホルダを第1テスト位置へ、第1テスト位置にあるホルダを第2テスト位置へ、第2テスト位置にあるホルダを最初の搬出位置へとそれぞれ位置させることを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載のリークテスト装置。
【請求項12】
上記複数のホルダが2つのホルダを含み、上記少なくとも1つのテスト位置は、単一のテスト位置を含み、さらに準備位置が設定され、
上記準備位置と、テスト位置と、複数の搬出位置のうちの最初の搬出位置は、第2角度ずつ離れており、
上記回転駆動手段は、テスト位置にあるホルダを静止させた状態で、ワーク搬入作業を終了したホルダを上記準備位置まで回動し、
リークテストが終了した後、上記連結制御手段がテスト位置のホルダをテーブル本体に連結し、上記回動制御手段が全てのホルダを上記第2角度だけ回動することにより、準備位置にあるホルダをテスト位置へ、テスト位置にあるホルダを最初の搬出位置へとそれぞれ位置させることを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載のリークテスト装置。
【請求項13】
全てのワークカプセルが上記回転軸線を中心とした同一円上に配置され、各ホルダにおいてワークカプセルが周方向に第1角度ずつ離れて配置され、
上記回転駆動手段は、上記テーブル本体を上記第1角度の整数倍の角度で間欠回動させることにより、上記非テスト位置のホルダを複数の位置で停止させることにより、上記整数に相当する数のワークカプセルを特定点に順に位置させ、この特定点においてワーク搬出・搬入手段によるワークの搬出、搬入を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のリークテスト装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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