説明

ループアンテナ及び無線送受信装置

【課題】ICカード2枚重ねに対応したループアンテナ及び無線送受信装置
【解決手段】アンテナ部1は、受信用ループアンテナ10、送信用ループアンテナ11、自己共振用ループアンテナ12、13を有し、同一平面基板上に配置される。受信用ループアンテナは、105mm×70mmの基板内の最外周に配置した巻数n=1のコイルにコンデンサC1が接続されて共振回路が形成される。送信用ループアンテナは、受信用ループアンテナ10の内側に配置した巻数n=2のコイルにコンデンサC2が接続されて共振回路を形成し、駆動回路に接続され、13.56MHzのキャリア磁界を出力する。自己共振用ループアンテナは、受信用ループアンテナ及び送信用ループアンテナの内側に2個並置され、並置されたそれぞれのループアンテナは、外側及び内側に配置されたループコイルにコンデンサが接続されてそれぞれ共振回路が形成され、約20MHzで共振する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動改札システムなどにおいて、定期券として用いられる非接触型ICカードと非接触で送受信を行うループアンテナ及び無線送受信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、駅務機器における自動改札装置や係員処理装置などには、定期券として用いられる非接触型ICカード(以下、ICカードと称する。)と送受信を行い、通行の可否を判別する無線送受信装置としての非接触型ICカードリーダ・ライタ(以下、R/W装置と称する。)が備えられている場合が多い。
【0003】
このR/W装置は、装置の内部に配置したループアンテナから磁界を発生することによって上記ICカードと非接触で通信を行う(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
このループアンテナは、送信用ループアンテナと受信用ループアンテナが同一平面状に配置されて構成されている。この種のループアンテナは、自動改札装置に搭載されて用いられることから、通過する利用客が当該自動改札装置の読取・書込部(R/W装置のアンテナ部)にかざしたICカードとは安定して通信が可能であるが、その他の利用客が携帯するICカードとは通信しないことが望ましい。
【0005】
そのためには、ICカードとR/W装置との通信距離を延ばし、通信可能領域を広げることが望ましい。その理由は、近年、ICカードの発行メーカが増え、特性の異なるICカードが出回っており、これらのICカードに対応するためには、通信距離を大きく(通信可能領域を大きく)しながら、通信不能領域を少なくし、通信特性を向上することが課題になっている。特に、カードを2枚重ねて使用した場合に通信性能が低下するという課題がある。
【特許文献1】特許第3579899号公報(10−11頁、図6)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したように、近年、ICカードを2枚重ねて使用するシステムが増えてきている。このICカードを2枚重ねて使用した場合、上記R/W装置が受信するICカードからの返信信号の振幅が1枚のみの場合と比べて極端に小さくなり、この受信信号を正常に復調できない場合には、通信不良が発生するという課題があった。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、ICカードを2枚重ねて使用した場合であってもR/W装置が受信するICカードからの返信信号の振幅が十分確保でき、通信不良の発生を低減することが可能なるループアンテナ及びループアンテナを備えた無線送受装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1記載の無線送受信装置は、磁界を発生することによってICカードとの通信を非接触で行う無線送受信装置であって、ICカードのサイズより大きく、そのサイズの2倍より小さい平面状基板の最外周に配置した受信用ループアンテナと、この受信用ループアンテナの内側に配置した送信用ループアンテナと、この送信用アンテナの内側に並置して配置した2個の自己共振用ループアンテナ部と、前記送信用ループアンテナと接続され、この送信用ループアンテナにキャリア周波数の電圧を供給することによって、当該送信用ループアンテナからキャリア周波数の磁界を輻射する駆動回路と、前記受信用ループアンテナで受信した信号を処理する処理回路と、を備え、前記送信用ループアンテナは、第1の巻数を有するコイルと、このコイルの巻き始めと巻き終わりとの間に接続され、第1の共振回路を形成するコンデンサと、を有し、前記受信用ループアンテナは、第2の巻数を有するコイルと、このコイルの巻き始めと巻き終わりとの間に接続され、第2の共振回路を形成するコンデンサと、を有し、前記自己共振用ループアンテナ部は、外部に配置した第3の巻数を有するコイルと、このコイルの巻き始めと巻き終わりとの間に接続され、第3の共振回路を形成するコンデンサと、により無端ループを形成した第1の自己共振用ループアンテナと、この第1の自己共振用ループアンテナの内側に配置した第4の巻数を有するコイルと、このコイルの巻き始めと巻き終わりとの間に接続され、第4の共振回路を形成するコンデンサと、により無端ループを形成した第2の自己共振ループアンテナと、を備え、前記第1の自己共振用ループアンテナ及び前記第2の自己共振用ループアンテナの共振周波数を前記送信用ループアンテナの共振周波数より数MHz高い周波数に設定したことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の請求項3記載のループアンテナは、磁界を発生することによってICカードとの通信を非接触で行う無線送受信装置のループアンテナであって、ICカードのサイズの2倍より小さい平面状基板の最外周に配置した受信用ループアンテナと、この受信用ループアンテナの内側に配置した送信用ループアンテナと、この送信用アンテナの内側に並置して配置した2個の自己共振用ループアンテナ部と、前記送信用ループアンテナは、第1の巻数を有するコイルと、このコイルの巻き始めと巻き終わりとの間に接続され、第1の共振回路を形成するコンデンサと、を有し、前記受信用ループアンテナは、第2の巻数を有するコイルと、このコイルの巻き始めと巻き終わりとの間に接続され、第2の共振回路を形成するコンデンサと、を有し、前記自己共振用ループアンテナ部は、外部に配置した第3の巻数を有するコイルと、このコイルの巻き始めと巻き終わりとの間に接続され、第3の共振回路を形成するコンデンサと、により無端ループを形成した第1の自己共振用ループアンテナと、この第1の自己共振用ループアンテナの内側に配置した第2の巻数を有するコイルと、このコイルの巻き始めと巻き終わりとの間に接続され、第4の共振回路を形成するコンデンサと、により無端ループを形成した第2の自己共振用ループアンテナと、を備え、前記第1の自己共振用ループアンテナ及び前記第2の自己共振用ループアンテナの共振周波数を前記送信用ループアンテナの共振周波数より数MHz高い周波数に設定したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ICカードを2枚重ねて使用した場合であってもR/W装置が受信するICカードからの返信信号の振幅が十分確保でき通信不良の発生を低減することが可能なループアンテナ及び無線送受装置を提供することを目的とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
【実施例1】
【0012】
図1は、本発明の実施例1に係るループアンテナを備えた無線送受信装置100である。この無線送受信装置100は、ループアンテナを構成するアンテナ部1、送信部2、受信部3を有して構成される。
【0013】
図2は、アンテナ部1の構成をわかりやすく表現した説明図である。以下、この図も参照して説明する。
【0014】
アンテナ部1は、受信用ループアンテナ10(ループアンテナ10)、送信用ループアンテナ11(ループアンテナ11)及び自己共振用ループアンテナ部で構成される。
【0015】
自己協信用ループアンテナ部は、自己共振用ループアンテナ12(第1の自己共振用ループアンテナ)及び自己共振用ループアンテナ13(第2の自己共振用ループアンテナ)を有し、同一平面基板上に配置して構成される。本実施例では、プリント板配線基板によって実現している。
【0016】
なお、プリント配線基板のサイズはICカードと磁界による通信を行うためそのサイズと同程度であることが好ましい。その理由は、受信用ループアンテナの外周がICカードより小さいと、受信用ループアンテナからの距離に対して変化が大きくなり不特定多数の利用客が携帯して利用する場合には通信の安定性が悪くなる場合がある。一方大きすぎる場合には、受信ループ内で均一な受信をすることが困難になる。以上の理由により、本実施例では、プリント基板配線のサイズをICカードのサイズよりは大きくその2倍よりは小さい平面基基板に設定してある。
【0017】
ループアンテナ10は、アンテナ部1の最外周に、104mm×67mmの四角形に配置し、コイルの巻数nはn=1に設定してある(第1の巻数)。アンテナを構成するコイルの巻き始めとコイルの巻き終わりとの間には、コンデンサCが配置され、受信した信号に対して共振回路(第1の共振回路)が形成されている。
【0018】
ループアンテナ11は、アンテナ10の内側に配置され、コイルの巻数nはn=2に設定してある(第2の巻数)。アンテナを構成するコイルの巻き始めとコイルの巻き終わりとの間には、コンデンサCが接続され、送信信号に対して共振回路(第2の共振回路)が形成されている。このように構成されたループアンテナ11は、駆動回路2に接続されており、キャリア発生器(図示しない)から出力された13.56MHzのキャリアを磁界として発生させる。
【0019】
ループアンテナ12及び13は、ループアンテナ10及びループアンテナ11の内側に並置されて配置される。ループアンテナ12は、外側に配置されたループアンテナ12a及び内側に配置された12bで構成される。同様にループアンテナ13は、外側に配置されたループアンテナ13a及び内側に配置された13bで構成される。
【0020】
外側に配置されたループアンテナ12a及び13aは同様に構成あされ、ループアンテナを構成するコイルの巻数n=3(第3の巻数)に設定され、前者はコイルの巻き始めとコイルの巻き終わりとの間にコンデンサCが接続されて第3の共振回路が形成され、後者はコンデンサCが接続されて第4の共振回路が形成される。これらは共に、ループアンテナ11の共振周波数(13.56MHzの近傍に設定された周波数)より数MHz高い約20MHzで共振する。
【0021】
内側に配置されたループアンテナ12b及び13bは同様に構成され、ループアンテナを構成するコイルの巻数n=4(第4の巻数)に設定され、前者はコイルの巻き始めとコイルの巻き終わりとの間にコンデンサCが接続されて第5の共振回路が形成され、後者はコンデンサCが接続されて第6の共振回路が形成される。これらは共に、ループアンテナ11の共振周波数(13.56MHz)より数MHz高い約20MHzで共振する。
【0022】
図3は、図1に示すアンテナ部1の受信時の概略等価回路である。ループアンテナ10が受ける磁界(鎖交磁束数)は同一平面上に形成されたループアンテナ11及びアンテナ12、13も受けることになる。
【0023】
この結果、ループアンテナ10のコイルのインダクタンスL、コンデンサC、電流I、誘起された起電力をU1とすると、等価回路は概略下式(1)で示すことができる。受信回路に誘導起電力以外の電源がないため、下式(2)で示すU1=0となる。受信部のインピーダンスをZとするとき、このZに取り出される電圧は下式(3)で示すことができる。ここで、相互インダクタンスM12、M13、M14、M15、M16はそれぞれループアンテナ10のコイルLに対するコイルL、L、L、Lとの相互インダクタンスである。
【数1】

【0024】
ここで、ループアンテナ10が誘起する起電力L(dI/dt)に対して、ループアンテナ12、13は、それぞれ閉回路からなる共振回路を構成する。また、磁界の中にあるコイルの特性上、そのときの磁界を打ち消す方向に起電力が発生する(逆起電力)ため、見かけ上アンテナ12、13があることによって磁界の強さが弱められる。
【0025】
アンテナ12、13は上述したように直列共振回路を構成している。従って、共振時回路のインピーダンスが低下し、電流値が増加することにより、当該共振周波数の磁界を弱める効果がある。
【0026】
本実施例では、この共振周波数を約20MHzに設定してあり、基準となる搬送波13.56MHzに対して良好であることが確かめられている。
【0027】
次に、自己共振用ループアンテナが複数あることの効果を説明する。受信アンテナが例えば1個のみの場合には、ICカード4をアンテナ部1に近づけると、ICカードとループアンテナ10との距離の二乗に反比例して磁界の強さが変化するのは知られている。ここで、ICカード4と無線通信する場合には、磁界の強さが上記距離に応じて大きく変化するため、安定した通信を行うためには、設定した通信範囲及び通信距離の間で、距離に応じて磁界が急激な変化を行わないことが望ましい。
【0028】
そのためには、ICカード4に対して受信ループアンテナ10の感度を上げると共に、このループアンテナ10で通信できる範囲を広げながら安定した受信を行うことが望まれる。本実施例では、そのために、ループアンテナ10の内側を2分割にし、空間磁界に対して共振点を複数配置(実施例では4箇所)し、広い範囲で磁界の強さの変動を低減するようにした。
【0029】
また、自己共振用アンテナ12、13を複数にすることにより、各ループアンテナのインダクタンスL、L,L、Lの値を小さくすることができるため、コンデンサC、C、C、Cの値を実務上選択しやすい値にする効果がある。
【0030】
図4は、図1に示すアンテナ部1の送信時の概略等価回路である。ループアンテナ11による磁界はループアンテナ10及びループアンテナ12、13と一部共通の磁束鎖交数を有する。
【0031】
この結果、ループアンテナ11のコイルのインダクタンスL,コンデンサC、電流I、各コイル間の相互インダクタンスをM21、M23、M24、M25、M26とし、ドライバから供給される電源U=Eとすると、下式(4)で示すことができる。
【数2】

【0032】
この場合の動作は、電磁気学で一般的に知られているため、詳細の説明は省略するが、そのエッセンスのみ説明すると以下のようになる。
【0033】
ループアンテナ10及びループアンテナ12、13はそれぞれ閉回路からなる共振回路を構成する。上述したように、これらのループアンテナはアンテナ11による磁束を打ち消す方向に発生する(逆起電力)、しかしながら、ドライバの供給能力が十分である場合には、この磁束を補うように電流が供給される。結果的には、ループアンテナ10及びアンテナ12、13による逆起電力の効果は考慮しなくてもよいことになる。すなわち、自己共振用ループアンテナが複数ある場合の効果は、受信時には効果が得られるが、送信するときには送信回路の系に影響を与えない。
【0034】
図5は、以上説明したアンテナ部1に係るプリント配線基板の実体配線図である。本実施例では、ICカードサイズ(54mm×85mm)に対してプリント配線基板サイズ(67mm×104mm)とし、ICカードサイズの2倍以内とし、従来に比べて小型のプリント配線基板により要求される機能を達成している。
【0035】
以上説明したように、本発明の自己共振用ループアンテナを分割することにより受信距離によって磁界の強度が急激な変化をした場合であっても、安定した受信信号を確保することができる。この結果、ICカードを2枚重ねて使用した場合であってもR/W装置が受信するICカードからの返信信号の振幅が十分確保でき通信不良の発生を低減することが可能なループアンテナ及びループアンテナを備えた無線送受信装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の実施例1に係るループアンテナを備えた無線送受信装置。
【図2】図1に示すアンテナ部の構成をわかりやすく説明した説明図。
【図3】図1に示すアンテナ部の受信時の概略等価回路。
【図4】図1に示すアンテナ部の送信時の概略等価回路。
【図5】図1に示すアンテナ部のプリント配線基板の実体配線図。
【符号の説明】
【0037】
L1〜L6 インダクタンス
C1〜C6 容量
Z1、Z2 インピーダンス
1 アンテナ部
10 受信用ループアンテナ
11 送信用ループアンテナ
12〜15 自己共振用ループアンテナ
2 送信部
21 駆動回路
3 受信部
100 無線送受信装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁界を発生することによってICカードとの通信を非接触で行う無線送受信装置であって、
ICカードのサイズより大きくそのサイズの2倍より小さい平面状基板の最外周に配置した受信用ループアンテナと、
この受信用ループアンテナの内側に配置した送信用ループアンテナと、
この送信用アンテナの内側に並置して配置した2個の自己共振用ループアンテナ部と、
前記送信用ループアンテナと接続され、この送信用ループアンテナにキャリア周波数の電圧を供給することによって、当該送信用ループアンテナからキャリア周波数の磁界を輻射する駆動回路と、
前記受信用ループアンテナで受信した信号を処理する処理回路と、
を備え、
前記送信用ループアンテナは、
第1の巻数を有するコイルと、このコイルの巻き始めと巻き終わりとの間に接続され、第1の共振回路を形成するコンデンサと、を有し、
前記受信用ループアンテナは、
第2の巻数を有するコイルと、このコイルの巻き始めと巻き終わりとの間に接続され、第2の共振回路を形成するコンデンサと、を有し、
前記自己共振用ループアンテナ部は、
外部に配置した第3の巻数を有するコイルと、このコイルの巻き始めと巻き終わりとの間に接続され、第3の共振回路を形成するコンデンサと、により無端ループを形成した第1の自己共振用ループアンテナと、
この第1の自己共振用ループアンテナの内側に配置した第4の巻数を有するコイルと、このコイルの巻き始めと巻き終わりとの間に接続され、第4の共振回路を形成するコンデンサと、により無端ループを形成した第2の自己共振ループアンテナと、
を備え、前記第1の自己共振用ループアンテナ及び前記第2の自己共振用ループアンテナの共振周波数を前記送信用ループアンテナの共振周波数より数MHz高い周波数に設定したことを特徴とする無線送受信装置。
【請求項2】
前記送信用ループアンテナの第1の共振回路の共振周波数を送信用キャリア周波数13.56MHzの近傍に設定し、
前記第1の自己共振用ループアンテナに係る第3の共振回路及び第2の自己共振用ループアンテナに係る第4の共振回路の共振周波数が20MHzであることを特徴とする請求項1記載の無線送受信装置。
【請求項3】
磁界を発生することによってICカードとの通信を非接触で行う無線送受信装置のループアンテナであって、
ICカードのサイズの2倍より小さい平面状基板の最外周に配置した受信用ループアンテナと、
この受信用ループアンテナの内側に配置した送信用ループアンテナと、
この送信用アンテナの内側に並置して配置した2個の自己共振用ループアンテナ部と、
前記送信用ループアンテナは、
第1の巻数を有するコイルと、このコイルの巻き始めと巻き終わりとの間に接続され、第1の共振回路を形成するコンデンサと、を有し、
前記受信用ループアンテナは、
第2の巻数を有するコイルと、このコイルの巻き始めと巻き終わりとの間に接続され、第2の共振回路を形成するコンデンサと、を有し、
前記自己共振用ループアンテナ部は、
外部に配置した第3の巻数を有するコイルと、このコイルの巻き始めと巻き終わりとの間に接続され、第3の共振回路を形成するコンデンサと、により無端ループを形成した第1の自己共振用ループアンテナと、
この第1の自己共振用ループアンテナの内側に配置した第2の巻数を有するコイルと、このコイルの巻き始めと巻き終わりとの間に接続され、第4の共振回路を形成するコンデンサと、により無端ループを形成した第2の自己共振用ループアンテナと、
を備え、前記第1の自己共振用ループアンテナ及び前記第2の自己共振用ループアンテナの共振周波数を前記送信用ループアンテナの共振周波数より数MHz高い周波数に設定したことを特徴とするループアンテナ。
【請求項4】
前記送信用ループアンテナの第1の共振回路の共振周波数を送信用キャリア周波数13.56MHzの近傍に設定し、
前記第1の自己共振用ループアンテナに係る第3の共振回路及び第2の自己共振用ループアンテナに係る第4の共振回路の共振周波数が20MHzであることを特徴とする請求項3記載のループアンテナ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2010−4257(P2010−4257A)
【公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−160524(P2008−160524)
【出願日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】