説明

レトルト食品用パウチ

本発明は、レトルト食品用パウチに求められる特性を備えた材料で構成された場合に、適切に開口でき、かつ、内容物が移される他の容器に対して注ぎ口として適切に固定することができるレトルト食品用パウチに関する。 本発明のレトルト食品用パウチは、上方ヒートシール部と下方ヒートシール部と側方ヒートシール部によって閉鎖され、前記側方ヒートシール部の上部に側縁に向かって開放する切欠き部が形成され、該切欠き部と前記上方ヒートシール部との間の角部を切断し切断部分に内容物の注ぎ口を形成するように構成されたレトルト食品用パウチであって、前記切欠き部が、前記側縁に向かって開放する略矩形の本体部と、該本体部の下側部分から連続して内方に向かって延びる延長部とを備え、該延長部は、レトルト食品が移される他の容器の口を構成する壁の上端部を受け入れるように構成され、且つ、その軸線が前記側縁に対して略直交する方向に延び、さらに、前記本体部から前記上縁に向かって前記側縁に対して20〜80度の角度で延びる切込みが形成され、該切込みに沿って前記切断が行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レトルト食品用パウチに関するものであり、詳細には、液体、粉体、粒状物などの流動性製品、特に、流動食などを含むレトルト食品などを容易にコップに移注することができるレトルト食品用パウチに関するものである。
【背景技術】
【0002】
1枚または複数枚のフィルムの周縁部をシールする等して製造されるパウチは、種々の内容物、特に流動性の内容物の包装材として広く利用されている。そしてパウチには、内容物をこぼすことなく所定位置に確実に注ぎ出すことができる開口部(注ぎ口)を、ハサミなどを用いることなく、上方角部に形成できることが求められている。
【0003】
このような課題を解決するためのパウチとして、注ぎ口が形成されるシール部に、内容物が移される他の容器の開口部にパウチの注ぎ口を固定することができるようにする溝状部分を含む切欠き部が形成された詰め替え用パウチが知られている(例えば、特開平7−300146号公報参照)。
【0004】
この先行技術のパウチは、液体洗剤、シャンプー等の液体、粉体を収容するものであり、比較的、軟質の材料で構成されている。そして、この先行技術に開示されている形状の切欠き部は、比較的、軟質の材料で構成されたパウチでは、注ぎ口を容易且つ確実に形成し、さらに、シャンプー等の内容物が移される他の容器の口部に注ぎ口を確実に固定することができる。
【0005】
しかしながら、レトルト食品用パウチに求められる強度、レトルト耐性、酸素バリアー性及び開封のし易さの基になる易引裂性などの特性を備えた材料で作られたレトルト食品用パウチでは、同様の効果をあげることができないことが明らかとなった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような課題に対処するためになされたものであり、レトルト食品用パウチに求められる特性を備えた材料で構成された場合に、適切な注ぎ口を容易且つ確実に形成でき、さらに、形成された注ぎ口を内容物が移される他の容器の口部に適切に固定することができるレトルト食品用パウチを提供することを目的としている。
【0007】
本発明によれば、上方ヒートシール部と下方ヒートシール部と側方ヒートシール部によって閉鎖され、前記側方ヒートシール部の上部に側縁に向かって開放する切欠き部が形成され、該切欠き部と前記上方ヒートシール部との間の角部を切断し切断部分に内容物の注ぎ口を形成するように構成されたレトルト食品用パウチであって、前記切欠き部が、前記側縁に向かって開放する略矩形の本体部と、該本体部の下側部分から連続して内方に向かって延びる延長部とを備え、該延長部は、レトルト食品が移される他の容器の口を構成する壁の上端部を受け入れるように構成され、且つ、その軸線が前記側縁に対して略直交する方向に延び、さらに、前記本体部から前記上縁に向かって前記側縁に対して20〜80度の角度で延びる切込みが形成され、該切込みに沿って前記切断が行われることを特徴とするレトルト食品用パウチが提供される。
【0008】
本発明の他の好ましい態様は、前記本体部の上辺が前記側縁に直交して延びる水平部分と、前記水平部分の末端から下方に向かって略直角に延びる垂直部分とを備え、前記切込みが、前記水平部分と垂直部分との接続部から延びている。
本発明の他の好ましい態様によれば、前記本体部の上辺および下辺の側縁側部分が、それぞれ、上方及び下方に向かって傾斜している。
【0009】
本発明の他の好ましい態様によれば、前記切欠き部および前記切込みが、前記切断によって形成される注ぎ口の長さが15〜60mmとなるように設定されている。
【0010】
本発明の他の好ましい態様によれば、前記切欠き部が形成されている側方ヒートシール部が、前記切欠き部が形成されていない側方ヒートシール部より幅広の幅広部とされている。
【0011】
本発明の他の好ましい態様によれば、前記幅広部が上縁ヒートシール部から10〜25mm離れて形成されている。
【0012】
本発明の他の好ましい態様によれば、結晶性ポリプルロピレン樹脂フィルム/変性ポリプロピレンを含む接着性樹脂層/金属箔/接着剤層/延伸ナイロンフィルム/接着剤層/ポリエステルフィルムの多層構造を有する金属ラミネートフィルムによって構成されている。
【発明の効果】
【0013】
以上のような構成を有する本発明によれば、レトルト食品用パウチに求められる特性を備えた材料で構成された場合に、適切な注ぎ口を容易且つ確実に形成でき、さらに、形成された注ぎ口を内容物が移される他の容器の口部に適切に固定することができるレトルト食品用パウチが提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面に沿って本発明の好ましい実施形態のレトルト食品用パウチを詳細に説明する。図1は、本発明の好ましい実施形態のレトルト食品用パウチ1を示す側面図であり、図2はパウチ1の切欠きが形成されている部分を示す拡大図である。
【0015】
本実施形態のレトルト食品用パウチ1は、高さ約185mm、幅約130mmの2枚のラミネートフィルム2(一方のみを図示)の周縁部をヒートシールで融着することにより製造されている。製袋時には、上端4のみが開口され、両側縁および下端縁は、それぞれ、側方ヒートシール部6、8および下方ヒートシール部10によって閉鎖された状態となっている。本実施態様のレトルト食品用パウチ1では、内容物である食品等を開口した上端から充填した後、開口している上端が上方ヒートシール部12によって閉鎖されて内容物が密封される。
【0016】
レトルト食品用パウチ1は、2枚の金属ラミネートフィルム2(一方のみを図示)の下端部間に第3のラミネートフィルム(図示せず)を配置し、2枚のラミネートフィルム2と第3のラミネートフィルムとを略円形の”まち”を形成するように融着した、所謂スタンディングパウチの形態を有している。
【0017】
本実施態様のレトルト食品用パウチ1は、上側の角部を切断する(切離す)ことによって容易に開封でき、切断部分に内容物の注ぎ口となる開口が形成されるように構成されている。図1に示されているように、本実施態様のレトルト食品用パウチ1では、一方の側方ヒートシール部6の上部に切断開始部となる切欠き部14が形成されている。切欠き部14は、レトルト食品用パウチ1の上端4から所定間隔をおいた上方位置で側方ヒートシール部6を側縁16(外方)に向かって開放するように切り欠くことによって形成されている。
【0018】
切欠き部14は、側縁16に向かって開放する略矩形の本体部18と、本体部18の下側部分と連続し内方に向かって延びる延長部20とを備えている。延長部20は、パウチの内容物であるレトルト食品を他の容器に移す際、他の容器の開口部を構成する壁の上端部に係合できる寸法形状とされている。本実施形態では、延長部20は、先端部が半円形状となった左右方向(パウチの幅方向)に延びる矩形形状とされている。また、延長部20は、その横方向(奥行き方向)軸線xが側縁16と略直交する方向に延びるように配置されている。
【0019】
図2に示されているように、本体部18の上側の辺(上辺)18aおよび下側の辺(下辺)18bは、側縁16側に位置する部分(外方部分)が、それぞれ、上方及び下方に向かって傾斜する上側傾斜部18cおよび下側傾斜部18dとされている。さらに、上辺18aは、上側傾斜部18cの内端から側縁6と略直交する方向に延びる水平部分18eを備えている。
【0020】
また、本体部18は、水平部分18eの内端から下方に向かって略直角に延びる垂直部分18fを備えている。従って、本体部18は、互いに直交して延びる水平部分18eと垂直部分18fとによって構成された略直角の角部18gを備えている。
【0021】
本実施態様のレトルト食品用パウチ1では、切欠き部14の本体部18の角部18gから上縁6に向かって延びる切込み(I型ノッチ)22が形成されている。この切込み22が、レトルト食品用パウチ1の開封時に切断開始部となり、切込み22の延長線Lがレトルト食品用パウチ1の開封時の切断線すなわち注ぎ口となる。切込み22は、側縁6に対する角度θが20〜80度となるように配置される。好ましくは、40〜60度である。
【0022】
図1に示されているように、側方ヒートシール部6は、切欠き部14が形成されている部分は、この切欠き部14を形成するスペースを確保し、且つ、切欠き部14の内方側に落下等による衝撃でも破袋しない強度を有するのヒートシール部が確保できるように、他の部分より幅が広くされた幅広部6aとされている。本実施態様では、側方ヒートシール部6は、幅広部6a以外の部分の幅w1は約6mmであるが、幅広部6aの幅w2は約10mmに設定され、切欠き部14の内方側に幅約3mmのヒートシール部分が確保されている。w1の幅は4〜12mmの範囲であることが好ましい。この範囲にすると、破袋が起き難く、パウチの充填可能量も適当なものとなるからである。w2の幅は8〜16mmの範囲であることが好ましい。この範囲にすると、破袋が起き難く、パウチの充填可能量も適当なものとなるからである。切欠き部14の内方側のヒートシール部分の幅は2mm以上であることが好ましい。2mmより広いと破袋が起き難くなるからである。又、(w2−w1)の数値は4〜12mm、好ましくは4〜8mmである。
【0023】
上述したように、側方ヒートシール部6の上部に幅広部6aが形成されているので、幅広部6aと上方ヒートシール部12との間には、外方に向かって延び内容物が移動可能な領域24が形成される。落下等によりパウチ1に衝撃が加わると、パウチの内容物が領域24内に急激に流れ込んで領域24の縁に応力が集中し、この部分から破袋する可能性が生じる。従って、この領域24の高さh(上下方向の長さ)を大きく採り、領域24の周縁を長くし、応力集中による破袋を防止することが好ましい。本実施態様では、この高さhを16mmとしている。高さhは、10〜25mmの範囲であることが好ましい。この範囲にすると、破袋が起き難く、ノッチの位置がパウチ上端より下がりすぎず開口の寸法が適切なものとなるからである。
【0024】
また、本実施態様のレトルト食品用パウチ1では、切り込み22を切断開始部として切り込み22の延長線に沿ってラミネートフィルム2が破断され上部に開口が形成されるが、流動性のある内容物を迅速且つこぼさずに他の容器に移すためには、開口の長さl、即ち切込み22の延長線Lのうち側方ヒートシール部6と上方ヒートシール部12の間に位置する部分の長さが約15〜60mmであることが好ましい。従って、本実施形態のレトルト食品用パウチ1では、この開口の長さlが約15〜60mmとなるように、切欠き部14の位置、切込み22の位置および角度等が設定される。切込み22とシールエッジ部(開口の長さlの基点)の間の距離は、2〜10mmの範囲であることが好ましい。この範囲であると、物流時において切込み部からの破袋がなく、かつ使用者が開封する際には開封しやすいためである。
【0025】
上記のような構造にすることにより、破袋を防止し、開封性が向上するばかりでなく、内容物をコップ等に移し替える際に本実施態様の独特なシール形状により、内容物の流れの乱れがなく液のこぼれやはねが生じなくなり、注ぎ性も向上するという効果も得られる。
【0026】
本実施態様のパウチに使用される金属ラミネートフィルムとしては、レトルト食品用パウチに求められる強度、レトルト耐性、酸素バリアー性及び開封のし易さの基になる易引裂性などの特性を備えた材料、例えば、結晶性ポリプルロピレン樹脂フィルム/変性ポリプロピレンを含む接着性樹脂層/金属箔/接着剤層/延伸ナイロンフィルム/接着剤層/ポリエステルフィルムの多層構造を有する金属ラミネートフィルムが使用される。
【0027】
このような金属ラミネートフィルムで用いる結晶性ポリプロピレン樹脂フィルムとしては、特公昭44−16668号公報や特公昭55−8011号公報などに記載の製造方法により製造できる共重合体であって、エチレン濃度が3〜40重量%、好ましくは5〜30重量%、メルトフローインデックス(MFI)が0.1〜40g/10mm(ASTM−D−1238)、好ましくは20g/10mm以下で、720cm−1と731cm−1の吸光度比が0.5以上であるエチレンプロピレンブロック共重合体や該共重合体を50重量%以上含む他のポリオレフィン樹脂とのブレンド物である。結晶性ポリプロピレン樹脂フィルムの厚みは任意とすることができるが、30〜80μmとするのが好ましい。
【0028】
金属箔は、金属シート及び金属フィルムの形状にあるものも含み、手で容易に引き裂くことができるものであればよい。金属としては、アルミニウムが好ましく、すなわちアルミニウム箔がより好ましい。金属箔は、手で容易に引き裂くことができる限り任意の厚みとすることができるが、3〜10μm程度であるのが好ましい。
【0029】
変性ポリプロピレンを含む接着性樹脂層における変性ポリプロピレンとしては、カルボン酸変性ポリプロピレンが好ましく、特に無水マレイン酸変性ポリプロピレンが好ましい。ここで、変性ポリプロピレンを含む接着性樹脂層としては、変性ポリプロピレン樹脂の単一層の形態又は変性ポリプロピレン樹脂層と未変性ポリプロピレン樹脂層を有する2層形態にあるものが好ましく、変性ポリプロピレン樹脂層が金属箔に接着するようにして使用する。未変性ポリプロピレン樹脂としては、通常のポリプロピレン樹脂があげられる。
【0030】
本発明では、接着性樹脂層として、変性ポリプロピレン樹脂と未変性ポリプロピレン樹脂層を有する2層形態で用いると、加工がし易く、無延伸ポリプロピレンフィルムと金属箔の両方への接着性に優れ、充分な強度を有するだけの厚みを有した金属ラミネートフィルムが得られるので特に好ましい。
【0031】
接着性樹脂層の厚みは、結晶性ポリプルロピレン樹脂フィルムを金属箔に強固に接着できる限り任意とすることができるが、3〜30μm程度とするのが好ましく、変性ポリプロピレン樹脂と未変性ポリプロピレン樹脂層を有する2層形態で用いるときには、変性ポリプロピレン樹脂を1〜10μm程度で未変性ポリプロピレン樹脂層を9〜20μm程度とするのが好ましい。なお、製造方法によっては、接着性樹脂層はフィルムとして付加し、その後溶着することもできる。
【0032】
ポリエステルフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートが好ましい。このうち、ポリエチレンテレフタレートが好ましく、9〜20μm程度のフィルムを用いるのが好ましい。延伸ナイロンフィルムとしては、6ナイロンや66ナイロンフィルムを延伸したものが好ましく、10〜30μm程度の厚みのものを用いるのが好ましい。このように、ポリエステルフィルムと金属箔の間に、延伸ナイロンフィルム層を設けると、スタンディングパウチを形成した時の強度や自立性が向上する。特に、スタンディングパウチの開封用切欠部(ノッチ部など)以外の場所での引き裂きや破損がし難く、容器の側面に穴が開き難いといった利点が得られる。又、パウチの開口部の形状が崩れにくくなるので好ましい。
【0033】
金属箔と延伸ナイロンフィルム、ポリエステルフィルムと延伸ナイロンフィルムを接着するために用いる接着剤としては、アクリル系接着剤やメタクリル系接着剤などのUV硬化型接着剤や、ウレタン系接着剤(イソシアネート系接着剤)やエポキシ系接着剤といった熱硬化型の接着剤を用いるのが好ましい。このうち、延伸ナイロンフィルムの少なくとも片側(好ましくは両側)に存在する接着剤層を形成する接着剤としては熱硬化型の接着剤が好ましい。尚、ポリエステルフィルムの接着剤塗布面には、内容物の表示や商品名などの表示するためのインキ層が設けられていてもよい。
【0034】
ナイロンフィルムを、金属箔に接着させるために用いる接着剤としては、ポリエステルフィルムと延伸ナイロンフィルムを接着するために用いる接着剤として記載した接着剤を用いることができる。
【0035】
このような金属ラミネートフィルムの製造方法は特に限定されるものではなく、通常レトルト用パウチの製造で用いられるラミネート方法、例えば、ドライラミネート法等を用いて、構成フィルムを任意の順にラミネートして製造できるが、特に以下の製造方法で製造することが好ましい。
【0036】
第1の多層フィルムとして、特公平1−54191号公報に示す方法により結晶性ポリプロピレン樹脂フィルム、変性ポリプロピレンを含む接着性樹脂層及び金属箔からなる3層のフィルムを製造する。
【0037】
第2の多層フィルムとして、ドライラミネート法によりポリエステルフィルムを接着剤層を介して延伸ナイロンフィルムに接着させてなるフィルムを製造する。第2の多層フィルムのナイロンフィルムを、第1の多層フィルムの金属箔に接着剤を用いてドライラミネート法により接着させるものである。
【0038】
上述したような構成を有する本実施態様のレトルト食品用パウチ1では、切欠き部14内の切込み22およびその延長線Lに沿って、2枚の金属ラミネートフィルム2を切断することにより、容易にパウチ1の角部を切り離して開口を形成することができる。さらに、切欠き部14の延長部20をパウチ1の内容物が移される他の容器の開口の壁に引っかけることにより、内容物の注ぎ出している間、パウチ1を他の容器に対して確実に固定できるので、内容物をこぼすことなく迅速且つ確実に他の容器に移し替えることができる。
【0039】
さらに、本実施形態では、パウチ1を形成するラミネートフィルムが比較的、硬質であるので、内容物を注ぎ出しているとき、切断によって形成された開口の形状が崩れにくく、迅速な注ぎ出しが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】図1は、本発明の好ましい実施形態のレトルト食品用パウチを示す側面図である。
【図2】図2は、図1のパウチの切欠きが形成されている部分を示す拡大図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上方ヒートシール部と下方ヒートシール部と側方ヒートシール部によって閉鎖され、前記側方ヒートシール部の上部に側縁に向かって開放する切欠き部が形成され、該切欠き部と前記上方ヒートシール部との間の角部を切断し切断部分に内容物の注ぎ口を形成するように構成されたレトルト食品用パウチであって、
前記切欠き部が、前記側縁に向かって開放する略矩形の本体部と、該本体部の下側部分から連続して内方に向かって延びる延長部とを備え、
該延長部は、レトルト食品が移される他の容器の口を構成する壁の上端部を受け入れるように構成され、且つ、その軸線が前記側縁に対して略直交する方向に延び、
さらに、前記本体部から前記上縁に向かって前記側縁に対して20〜80度の角度で延びる切込みが形成され、該切込みに沿って前記切断が行われる、
ことを特徴とするレトルト食品用パウチ。
【請求項2】
前記本体部の上辺が前記側縁に直交して延びる水平部分と、前記水平部分の末端から下方に向かって略直角に延びる垂直部分とを備え、
前記切込みが、前記水平部分と垂直部分との接続部から延びている、
請求項1に記載のレトルト食品用パウチ。
【請求項3】
前記本体部の上辺および下辺の側縁側部分が、それぞれ、上方及び下方に向かって傾斜している、
請求項1または2に記載のレトルト食品用パウチ。
【請求項4】
前記切欠き部および前記切込みが、前記切断によって形成される注ぎ口の長さが15〜60mmとなるように設定されている、
請求項1ないし3のいずれか1項に記載のレトルト食品用パウチ。
【請求項5】
前記切欠き部が形成されている側方ヒートシール部が、前記切欠き部が形成されていない側方ヒートシール部より幅広の幅広部とされている、
請求項1ないし4のいずれか1項に記載のレトルト食品用パウチ。
【請求項6】
前記幅広部が上縁ヒートシール部から10〜25mm離れて形成されている、
請求項5に記載のレトルト食品用パウチ。
【請求項7】
結晶性ポリプルロピレン樹脂フィルム/変性ポリプロピレンを含む接着性樹脂層/金属箔/接着剤層/延伸ナイロンフィルム/接着剤層/ポリエステルフィルムの多層構造を有する金属ラミネートフィルムによって構成されている、
請求項1ないし6のいずれか1項に記載のレトルト食品用パウチ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【国際公開番号】WO2005/030601
【国際公開日】平成17年4月7日(2005.4.7)
【発行日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−514271(P2005−514271)
【国際出願番号】PCT/JP2004/014332
【国際出願日】平成16年9月30日(2004.9.30)
【出願人】(000000066)味の素株式会社 (887)
【Fターム(参考)】