説明

レーザアニール方法、装置及びマイクロレンズアレイ

【課題】アモルファスシリコン膜におけるトランジスタ形成予定領域のピッチと異なる大きなピッチでマイクロレンズアレイを構成することができ、また、マイクロレンズアレイの配列ピッチよりも小さいピッチでアモルファスシリコン膜にレーザアニールによる微小ポリシリコン膜領域を形成することができるレーザアニール方法、装置及びマイクロレンズを提供する。
【解決手段】第1群11,第2群12及び第3群13のマイクロレンズは、各群内で、3列が同一ピッチPで配列され、各群間でマイクロレンズはP+1/3Pだけ離隔している。第1工程で、第1群の3列のマイクロレンズから1回目のレーザ光を照射し、第2工程で、基板20を3Pだけ移動させた時点で2×3列分のマイクロレンズ5から2回目のレーザ光を照射し、以後同様にして、P/3ピッチでレーザアニール領域を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薄膜トランジスタ液晶パネル等において、アモルファスシリコン膜をレーザ光の照射によりアニールして低温ポリシリコン膜を形成するレーザアニール方法、装置及びそれに使用するマイクロレンズアレイに関し、特に、マイクロレンズアレイを使用して、薄膜トランジスタを形成すべき領域のみをアニールすることができるレーザアニール方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶パネルにおいては、ガラス基板上にアモルファスシリコン膜を形成し、このアモルファスシリコン膜に対して、基板の一端から、線状のビーム形状を有するレーザ光を、前記ビームの長手方向に垂直の方向に走査することにより、低温ポリシリコン膜を形成している。この線状のレーザ光の走査により、アモルファスシリコン膜がレーザ光により加熱されて一旦溶融し、その後、レーザ光の通過により溶融シリコンが急冷され、凝固することにより結晶化して、低温ポリシリコン膜が形成される(特許文献1)。
【0003】
しかし、この低温ポリシリコン膜の形成方法においては、アモルファスシリコン膜の全体がレーザ光の照射を受けて高温になり、アモルファスシリコン膜の溶融凝固により全体が低温ポリシリコン膜となる。このため、薄膜トランジスタ(以下、TFT)を形成すべき領域以外の領域もアニールされるため、処理効率が悪いという問題点がある。
【0004】
そこで、マイクロレンズアレイを使用し、各マイクロレンズにより、アモルファスシリコン膜上で、微小な複数個の領域にレーザ光を集光させ、各トランジスタに対応する微小領域に、同時に個別的にレーザ光を照射してアニールする方法が提案されている(特許文献2)。この方法では、複数個のTFT形成予定領域のアモルファスシリコン膜のみをアニール処理するため、レーザ光の利用効率が高くなるという利点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3945805号公報
【特許文献2】特開2004−311906号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、この従来のマイクロレンズアレイを使用したレーザアニール方法においては、マイクロレンズアレイの配列ピッチが固定されているため、それに合わせたピッチでTFT形成領域を設けるか、又はTFT形成予定領域の位置に合わせたピッチで、マイクロレンズアレイを組み立てる必要があり、汎用性が低いという問題点がある。
【0007】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、アモルファスシリコン膜におけるトランジスタ形成予定領域のピッチと異なる大きなピッチでマイクロレンズアレイを構成することができ、また、マイクロレンズアレイの配列ピッチよりも小さいピッチでアモルファスシリコン膜にレーザアニールによる微小ポリシリコン膜領域を形成することができるレーザアニール方法、装置及びマイクロレンズアレイを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るレーザアニール方法は、m(mは自然数)列で各列複数個のマイクロレンズが配置されたマイクロレンズアレイと、各マイクロレンズに対応する開口部を有するマスクと、レーザ光の発生源と、この発生源からのレーザ光を前記マスク及びマイクロレンズに導く導光部と、前記マスク及びマイクロレンズを含むレーザ光の照射系と基板とを相対的に前記マイクロレンズの列に垂直の方向に移動させる駆動手段とを有するレーザ光の照射装置を使用し、
前記m列のマイクロレンズは、n(nは自然数、n<m)列毎に群をなし、各群の中で、マイクロレンズは同一のピッチPで配列され、各群の相互間で、マイクロレンズはP+P/nで離隔しており、第1工程で、前記基板上のアモルファスシリコン膜にn列分のマイクロレンズから1回目のレーザ光を照射してレーザアニールを行い、第2工程で、前記レーザ光の照射系と前記基板とが相対的にn×Pだけ移動した時点で、前記基板上のアモルファスシリコン膜に2×n列分のマイクロレンズから2回目のレーザ光を照射してレーザアニールを行い、以後同様にして、複数回のレーザ光の照射を行い、P/nピッチでレーザアニール領域を形成することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係るレーザアニール装置は、m(mは自然数)列で各列複数個のマイクロレンズが配置されたマイクロレンズアレイと、各マイクロレンズに対応する開口部を有するマスクと、レーザ光の発生源と、この発生源からのレーザ光を前記マスク及びマイクロレンズに導く導光部と、前記マスク及びマイクロレンズを含むレーザ光の照射系と基板とを相対的に前記マイクロレンズの列に垂直の方向に移動させる駆動手段と、前記駆動手段の動作と前記発生源の動作を制御する制御装置とを有し、
前記m列のマイクロレンズは、n(nは自然数、n<m)列毎に群をなし、各群の中で、マイクロレンズは同一のピッチPで配列され、各群の相互間で、マイクロレンズはP+P/nで離隔しており、
前記制御装置は、第1工程で、前記基板上のアモルファスシリコン膜にn列分のマイクロレンズから1回目のレーザ光を照射してレーザアニールを行い、第2工程で、前記レーザ光の照射系と前記基板とが相対的にn×Pだけ移動した時点で、前記基板上のアモルファスシリコン膜に2×n列分のマイクロレンズから2回目のレーザ光を照射してレーザアニールを行い、以後同様にして、複数回のレーザ光の照射を行い、P/nピッチでレーザアニール領域を形成するように、前記駆動手段及び前記発生源を制御することを特徴とする。
【0010】
更に、本発明に係るマイクロレンズアレイは、レーザ光の照射装置に使用され、m(mは自然数)列で各列複数個のマイクロレンズが配置されたマイクロレンズアレイにおいて、前記m列のマイクロレンズは、n(nは自然数、n<m)列毎に群をなし、各群の中で、マイクロレンズは同一のピッチPで配列され、各群の相互間で、マイクロレンズはP+P/nで離隔していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、群の最後列のマイクロレンズと最初列のマイクロレンズとの間に、P+P/nの間隔があいているので、レーザ光の照射系と基板とを相対的に移動させ、移動距離がn×Pになった時点で、レーザ光を照射していくと、マイクロレンズアレイのピッチPの間に(n−1)列のレーザ光照射領域を設けることができる。即ち、マイクロレンズの各群の配列ピッチがPの中に、n列の照射領域を設けることができ、照射領域の配列ピッチを微細にすることができる。これにより、アモルファスシリコン膜におけるトランジスタ形成予定領域のピッチと異なる大きなピッチでマイクロレンズアレイを構成することができ、また、マイクロレンズアレイの配列ピッチよりも小さいピッチでアモルファスシリコン膜にレーザアニールによる微小ポリシリコン膜領域を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】レーザ照射装置を示す図である。
【図2】レーザ照射領域の推移を示す模式図である。
【図3】上図は、マイクロレンズによりアモルファスシリコン膜上でレーザ光が集光された領域10(アニールを受けた領域)とマイクロレンズ5の平面的配置とを示し、下図は、ガラス基板上に照射されるレーザ光を示す正面図である。
【図4】図3の次の工程を示す図である。
【図5】図4の次の工程を示す図である。
【図6】図5の次の工程を示す図である。
【図7】図6の次の工程を示す図である。
【図8】図7の次の工程を示す図である。
【図9】図8の次の工程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の好適実施形態について、添付の図面を参照して具体的に説明する。図1は、マイクロレンズ5を使用したレーザ照射装置を示す図である。図1に示すレーザ照射装置は、逆スタガ構造の薄膜トランジスタのような半導体装置の製造工程において、例えば、そのチャネル領域形成予定領域のみにレーザ光を照射してアニールし、このチャネル領域形成予定領域を多結晶化して、ポリシリコン膜を形成するための装置である。このマイクロレンズ5を使用したレーザアニール装置は、光源1から出射されたレーザ光を、レンズ群2により平行ビームに整形し、多数のマイクロレンズ5からなるマイクロレンズアレイを介して被照射体6に照射する。レーザ光源1は、例えば、波長が308nm又は353nmのレーザ光を例えば50Hzの繰り返し周期で放射するエキシマレーザである。マイクロレンズアレイは、透明基板4に多数のマイクロレンズ5が配置されたものであり、レーザ光を被照射体6としての薄膜トランジスタ基板に設定された薄膜トランジスタ形成予定領域に集光させるものである。透明基板4は被照射体6に平行に配置され、マイクロレンズ5は、トランジスタ形成予定領域の配列ピッチの2以上の整数倍(例えば2)のピッチで配置されている。本実施形態の被照射体6は、例えば、薄膜トランジスタであり、そのa−Si膜のチャネル領域形成予定領域にレーザ光を照射して、ポリシリコンチャネル領域を形成する。マイクロレンズ5の上方には、マイクロレンズ5により、チャネル形成予定領域のみにレーザ光を照射するためのマスク3が配置されており、このマスク3により、被照射体6においてチャネル領域が画定される。
【0014】
例えば、液晶表示装置の周辺回路として、画素の駆動トランジスタを形成する場合、ガラス基板上にAl等の金属膜からなるゲート電極を、スパッタによりパターン形成する。そして、シラン及びHガスを原料ガスとし、250〜300℃の低温プラズマCVD法により、全面にSiN膜からなるゲート絶縁膜を形成する。その後、ゲート絶縁膜上に、例えば、プラズマCVD法によりa−Si:H膜を形成する。このa−Si:H膜はシランとHガスを混合したガスを原料ガスとして成膜する。このa−Si:H膜のゲート電極上の領域をチャネル形成予定領域として、各チャネル領域に1個のマイクロレンズ5を配置して、このチャネル形成予定領域のみにレーザ光を照射してアニールし、このチャネル形成予定領域を多結晶化してポリシリコンチャネル領域を形成する。なお、マイクロレンズ5は1列ではなく、複数列に配置されており、図2乃至図9の本実施形態では、3列が3群設けられて、計9列のマイクロレンズが配置されている。
【0015】
図2は、マイクロレンズ5の配置と、レーザ光の照射領域とを示す平面図である。図3乃至図9は、それらの上図で、マイクロレンズによりアモルファスシリコン膜上でレーザ光が集光された領域10(アニールを受けた領域)とマイクロレンズ5の平面的配置とを示し、それらの下図は、ガラス基板上に照射されるレーザ光を示す正面図である。マイクロレンズ5の上方に例えばアルミニウム製のマスク3が配置され、マスク3の上方にレーザ光を遮光する遮光板7が配置されている。図2に示すように、マイクロレンズ5は、第1群11、第2群12及び第3群13の各群3列の計9列に配置されている。第1群11、第2群12、第3群13の各群の中では、マイクロレンズ5は一定のピッチPで配置されている。そして、第1群11と第2群12との間のマイクロレンズの相互間と、第2群12と第3群13との間のマイクロレンズの相互間とは、いずれも、P+1/3Pの間隔で離隔している。
【0016】
ガラス基板20上の全面にはゲート層21が形成され、更にゲート層21上にはアモルファスシリコン層22が形成されている。また、図3に示す初期段階で、マスク3、マイクロレンズ5及び遮光板7は、ガラス基板20の上方域よりも手前に配置されている。
【0017】
そして、遮光板7、マスク3及びマイクロレンズ5を固定した状態で、ガラス基板20を図中、右方に移動させる。この基板の移動態様は、マイクロレンズの配列ピッチPの3倍の距離だけ移動した後、レーザ光を照射し、更に、ピッチPの3倍の距離だけ、基板が移動した後、レーザ光を照射するというものである。
【0018】
次に、上述のごとく構成されたレーザ照射装置により本実施形態のレーザアニール方法を実施する場合の動作について説明する。なお、以下の動作は、マスク及びマイクロレンズを含むレーザ光の照射系と基板とを相対的に前記マイクロレンズの列に垂直の方向に移動させる駆動手段と、レーザ光の発生源との動作を制御する制御装置により制御される。図3に示すように、マスク3は、その開口部が透明基板4上の各マイクロレンズ5に対応するようにして、マイクロレンズ5との位置関係が一定の状態で保持されている。遮光板7は先端側の(基板20側の)3列分のマイクロレンズ5の上方の領域を除いて、その他のマイクロレンズ5の上方を覆い、レーザ光を遮光している。
【0019】
そして、図4に示すように、ガラス基板20を図中右方へ移動させる。そうすると、ガラス基板20の位置が、ピッチPの3倍の距離だけ移動した時点で、マイクロレンズ5及びマスク3の下方にマイクロレンズ5の3列分の幅だけ入り込む。そして、この時点で、レーザ光30を1ショット照射する。そうすると、アモルファスシリコン膜21においては、ピッチPの3列分のマイクロレンズ5により集光された領域10がレーザ光により加熱されて昇温し、溶融凝固して、この領域10が結晶化する。これにより、この3列分の領域10がポリシリコン膜となる。3列分のマイクロレンズ5以外のマイクロレンズ5には、遮光板7により遮光されてレーザ光は照射されない。
【0020】
次に、図5に示すように、ガラス基板20が更に移動して、ピッチPの3倍の距離移動した時点で、即ち、移動開始後、6Pの距離だけ移動した時点で、レーザ光を1ショット照射する。そうすると、第1群11のマイクロレンズ5と第2群12のマイクロレンズ5とにより集光された領域10で、レーザアニールが実施される。これにより、図4の工程でレーザ光が照射された第1群11の領域10に加えて、図5の工程で、第1群と第2群のマイクロレンズ5によりレーザ光が照射された領域10がレーザアニールを実施されたことになる。そして、第1群と第2群とは、P+1/3Pだけ距離が離れているので、図5の工程が終了すると、図5及び図2に示すように、ガラス基板20の先端部の約3列分の部分(約3Pの幅の部分)において、第1回目のショットの第1群のマイクロレンズ5により形成されたレーザアニール領域10と、第2回目のショットの第2群のマイクロレンズ5により形成されたレーザアニール領域10とは1/3Pだけずれる。つまり、ピッチPで配列された領域10の中に、3列だけ、第1回目のショットで形成された領域10に対し1/3Pで隣接する領域10が形成される。
【0021】
次いで、図6に示すように、ガラス基板20が、移動開始後、9Pだけ移動した時点で、第3回目のレーザ光のショットを行う。そうすると、第1群11、第2群12及び第3群13のマイクロレンズの全てのマイクロレンズを介してレーザ光がアモルファスシリコン膜22に集光されて照射される。これにより、ガラス基板20の先端部の約3Pの幅の部分においては、第1回目の第1群のレーザ光のショットと、第2回目の第2群のレーザ光のショットと、第3回目の第3群のレーザ光のショットとが1/3Pずつずれて照射され、1/3Pピッチで3列×3の合計9列のレーザアニール領域10が形成される。ガラス基板20の先端から、約3P離れた位置から約6P離れた位置までの3P分の部分においては、第2回目の第1群のマイクロレンズによるショットと第3回目の第2群のマイクロレンズによりショットとの結果、合計6列のレーザアニール領域10が形成される。
【0022】
次いで、図7に示すように、ガラス基板20が更に3Pの距離だけ移動した時点で、更に、1ショットレーザ光を照射する。そうすると、ガラス基板20は、マイクロレンズ5及びマスク3の下方の部分から、約3Pの幅だけ、前方に進出し、この約3Pの部分を除いたアモルファスシリコン膜22の部分が、レーザ光の照射を受ける。この工程においても、第1群11、第2群12及び第3群13の全てのマイクロレンズ5から、レーザ光がアモルファスシリコン膜22上に集光されて、各領域10にてレーザアニールを受ける。これにより、ガラス基板20の先端から約6Pの幅の部分については、18列のレーザアニール領域10が1/3Pピッチで並び、更に、約3Pだけ後方の部分については、1/3Pのピッチと2/3Pのピッチで6列の領域10が並び、更に、約3Pだけ後方の部分では、Pのピッチで3列の領域10が並ぶ。
【0023】
以後、同様にして、ガラス基板10が3Pだけ移動した時点で、レーザ光が1ショット打たれ、第1群11から第3群13までの全てのマイクロレンズ5を使用して、レーザアニールが繰り返されていく。これにより、図8及び図9に示すように、1/3Pでレーザアニール領域10が並ぶ領域が拡大されていく。
【0024】
最後に、ガラス基板の後端部においては、マイクロレンズ5及びマスク3の先端側の部分が3列づつ、他の遮光板によりレーザ光を遮光することにより、レーザ光の照射を停止していく。図中、最も左側の3列のマイクロレンズ5からのレーザ光の照射が停止された後、次の3列のマイクロレンズ5からのレーザ光の照射が停止され、その後、ガラス基板20が3Pだけ移動して、最後のレーザ光のショットが行われると、アモルファス膜の全ての領域でレーザアニールが終了する。
【0025】
以上のようにして、マイクロレンズ5の配列ピッチはPであるにも拘わらず、ガラス基板20上には、配列ピッチが1/3Pのポリシリコン領域10が形成される。これにより、マイクロレンズ5の配列ピッチよりも微細なピッチでポリシリコンの微細な領域を形成することができる。また、各群に属するピッチが同一のマイクロレンズの列の数を、適宜設定し、各群の間の間隔を、(P+P/n)にすることにより、レーザアニール領域10、即ち、微細なポリシリコン領域10の形成ピッチを、マイクロレンズ5のピッチに拘わらず、任意(P/n)に設定することができる。
【産業上の利用可能性】
【0026】
本発明によれば、マイクロレンズアレイの配列ピッチよりも更に細かいピッチで微小なレーザアニール領域を形成することができるので、半導体装置の微小化が可能になると共に、マイクロレンズアレイの製造が容易になり、極めて有用である。
【符号の説明】
【0027】
1:レーザ光源
2:レンズ群
3:マスク
4:透明基板
5:マイクロレンズ
6:被照射体
7:遮光板
11:第1群(のマイクロレンズ)
12:第2群(のマイクロレンズ)
13:第3群(のマイクロレンズ)
20:ガラス基板
21:ゲート層
22:アモルファスシリコン膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
m(mは自然数)列で各列複数個のマイクロレンズが配置されたマイクロレンズアレイと、各マイクロレンズに対応する開口部を有するマスクと、レーザ光の発生源と、この発生源からのレーザ光を前記マスク及びマイクロレンズに導く導光部と、前記マスク及びマイクロレンズを含むレーザ光の照射系と基板とを相対的に前記マイクロレンズの列に垂直の方向に移動させる駆動手段とを有するレーザ光の照射装置を使用し、
前記m列のマイクロレンズは、n(nは自然数、n<m)列毎に群をなし、各群の中で、マイクロレンズは同一のピッチPで配列され、各群の相互間で、マイクロレンズはP+P/nで離隔しており、第1工程で、前記基板上のアモルファスシリコン膜にn列分のマイクロレンズから1回目のレーザ光を照射してレーザアニールを行い、第2工程で、前記レーザ光の照射系と前記基板とが相対的にn×Pだけ移動した時点で、前記基板上のアモルファスシリコン膜に2×n列分のマイクロレンズから2回目のレーザ光を照射してレーザアニールを行い、以後同様にして、複数回のレーザ光の照射を行い、P/nピッチでレーザアニール領域を形成することを特徴とするレーザアニール方法。
【請求項2】
m(mは自然数)列で各列複数個のマイクロレンズが配置されたマイクロレンズアレイと、各マイクロレンズに対応する開口部を有するマスクと、レーザ光の発生源と、この発生源からのレーザ光を前記マスク及びマイクロレンズに導く導光部と、前記マスク及びマイクロレンズを含むレーザ光の照射系と基板とを相対的に前記マイクロレンズの列に垂直の方向に移動させる駆動手段と、前記駆動手段の動作と前記発生源の動作を制御する制御装置とを有し、
前記m列のマイクロレンズは、n(nは自然数、n<m)列毎に群をなし、各群の中で、マイクロレンズは同一のピッチPで配列され、各群の相互間で、マイクロレンズはP+P/nで離隔しており、
前記制御装置は、第1工程で、前記基板上のアモルファスシリコン膜にn列分のマイクロレンズから1回目のレーザ光を照射してレーザアニールを行い、第2工程で、前記レーザ光の照射系と前記基板とが相対的にn×Pだけ移動した時点で、前記基板上のアモルファスシリコン膜に2×n列分のマイクロレンズから2回目のレーザ光を照射してレーザアニールを行い、以後同様にして、複数回のレーザ光の照射を行い、P/nピッチでレーザアニール領域を形成するように、前記駆動手段及び前記発生源を制御することを特徴とするレーザアニール装置。
【請求項3】
レーザ光の照射装置に使用され、m(mは自然数)列で各列複数個のマイクロレンズが配置されたマイクロレンズアレイにおいて、
前記m列のマイクロレンズは、n(nは自然数、n<m)列毎に群をなし、各群の中で、マイクロレンズは同一のピッチPで配列され、各群の相互間で、マイクロレンズはP+P/nで離隔していることを特徴とするマイクロレンズアレイ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−233597(P2011−233597A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−100298(P2010−100298)
【出願日】平成22年4月23日(2010.4.23)
【出願人】(500171707)株式会社ブイ・テクノロジー (283)
【Fターム(参考)】