説明

レーザビーム補正システムおよびバイモルフ波面補正ミラーの製造方法

【課題】レーザビーム補正システムならびに関連する使用方法および製造方法が与えられる。
【解決手段】一実施例において、レーザビーム補正システムは、第1の表面および第2の表面を有するミラーを含む。圧電セラミックディスク、およびディスクの実質的に対向する側面の複数の伝導性電極を含むアクチュエータは、ミラーの第2の表面に接合される。アクチュエータは中央部分にアパーチャを含む。波面センサは、ミラーによって受取られるレーザビームの光学波面特性を測定し、かつ波面特性に対応する電子信号を与えるよう適合される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本開示は、概して、複数のレーザ利得要素、特に複数の固体レーザの複合操作のための波面補正に関する。
【背景技術】
【0002】
背景
高出力固体レーザはすべて、温度および応力によって引起されるレージング材料の屈折率の変化によって、レーザビームにいくらかの歪みを受ける。円筒状外形のレーザの場合には不均一な温度分布が径方向に放物線を描き、結果としてビームの熱レンズ効果を生じる。固定焦点距離の球状光学がこの収差を1つの動作点で補正することができるが、熱レンズ効果の程度は概して光学ポンピングまたは消散熱のレベルに比例して異なる。したがって、光学系を破損し得る不十分なモード/利得重複および共振器間のビームの集束を結果として生じかねないモードの不安定性を回避するために、可変動力付き光学がしばしば必要である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ロッドのように長くて薄い固体利得要素では、温度依存する屈折率が主要な収差機構である。しかしながら、ディスクのように非常に薄い利得要素では応力の蓄積によるレージング媒質の熱的な曲げが顕著であるが、依然として大部分は本質的に放物線状の波面ひずみである。この効果は、共振器において複数のロッドまたはディスクが連続的に用いられると生成される。したがって、高出力固体レーザおよび増幅器が熱的な焦点収差を補正するためには可変出力の光学要素が用いられる。民間の既製品(COTS)(Commercial-off-the-shelf)の装置はこの補正をもたらすことができない。
【0004】
従来の適応光学系は、振幅補正を達成するために大きな領域を用いかねない。これは、ビーム列にビーム拡大器および望遠鏡を組込むことを含み得、これにより問題が極めて複雑になり、コストが増加し得る。従来のバイモルフミラーは必要な磁束レベルでは高い波面特性で作動しないかもしれない。波面補正および高出力ビームに対する他の手法として能動的な冷却または他の熱除去法を用いることができるが、それも複雑さを増したりコストを増加したりしかねない。
【0005】
結果として、さまざまな熱および出力の動作条件下で固体レーザの焦点補正を行うニーズがある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
概要
本願明細書では、高出力レーザビームの焦点補正のためのバイモルフ可変鏡を与えるシステムおよび方法が開示される。
【0007】
実施例に従って、レーザビーム補正システムは、第1の表面および第2の表面を有するミラーを含む。アクチュエータは圧電セラミックディスク、およびディスクの実質的に対向する側面にある複数の伝導性電極を含む。アクチュエータはミラーの第2の表面に接合され、アクチュエータはディスクの実質的に中央部分にアパーチャを有する。レーザビーム補正システムは、ミラーによって受取られたレーザビームの光学波面特性を測定し、かつ波面特性に対応する電子信号を与えるよう適合された、波面センサを含む。
【0008】
別の実施例に従って、高出力バイモルフ波面補正ミラーを製造する方法は、第1の表面および第2の表面を有するミラーを与えるステップを含み、第1および第2表面は、選択された波長における選択された光の波面基準よりも良好な波面均一性を示す。ポーリングされた環状圧電セラミックディスクが形成され、そこでディスクは、第1の側面および第2の側面と、ディスクの実質的に中央部分にあるアパーチャと、ディスクの実質的に対向する側面にある1つ以上の電極対と、ミラーの外部側面寸法よりも大きい外部側面寸法とを有する。ディスクは、周期的なバイポーラ電圧を電極対に加えることにより、繰返し応力を受ける。ミラーの第2の表面は、ミラー/ディスクの組合せの組立て後にミラーの波面特性を維持するよう実質的にゼロ応力接合を達成するために、接着剤でディスクの第1の側面に接合される。圧電的に引起されたひずみが選択された量だけ接合されたミラーを変形することが可能となるような電圧を加えるよう適合されたディスク上の実質的に対向する伝導性電極対に、ワイヤが接続される。ディスクの第2の側面は、ディスクを取付ベースに接着するよう適合された複数のスタンドオフを用いて、取付ベースに取付けられる。
【0009】
本開示の範囲は請求項によって規定され、引用によってこの章に援用される。1つ以上の実施例の以下の詳細な説明を考慮することによって、その付加的な利点の実現と同様、実施例についてのより完全な理解が当業者にもたらされるであろう。添付の図面に対する参照がなされ、簡潔に説明される。
【0010】
実施例およびその利点は、後述の詳細な説明を参照することにより最もよく理解される。1つ以上の図面に示された同じ要素を識別するためには同じ参照番号が用いられていることが認識される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
詳細な説明
図1Aは、本開示の実施例に従ったバイモルフミラーアセンブリ100の分解図である。図1Bは、図1Aのバイモルフミラーアセンブリ100の組立図である。図1Cは、図1Aおよび図1Bのバイモルフミラーアセンブリ100の側面図である。
【0012】
バイモルフミラーアセンブリ100は、環状の薄い圧電セラミックディスクアクチュエータ104に接合された薄いミラー102を含む。アクチュエータ104にミラー102を取付けるよう形成された接合部は、アクチュエータ104の作用下にミラー102の平坦性または曲率の歪みを最小限にするために均一な厚さを達成するよう、有益に形成されてもよい。ミラー102の第1の側は典型的にはレーザキャビティの内部に1つの反射表面(たとえば第1の表面)を形成し得るので、ミラー102は、第1の表面(すなわちアクチュエータ104に接合されていない表面)の反射率が約4%(すなわちコーティングしていない多くの光学ガラスの反射率)から約100%までであり得るようにコーティングされてもよい。多くのレーザ用途については、第1の表面の反射率が約99.99%以上であることが好ましい。ミラー102の第2の側は出力結合ミラーとして機能してもしなくてもよい。したがって、第2の側(たとえば第2の表面)の反射率は約4%から約0%であり、反射率がより低いと出力結合ビームの特性を向上させ得る。
【0013】
ミラー102の片面または両面、および好ましくは第1の表面は、動作波長において、波面特性で波の二乗平方根偏差(wave root-mean-square deviation)の約1/40未満の表面平坦性まで研磨され磨かれてもよい。製造中の高次収差を回避しなければならない場合、コーティング工程および組立工程を通してこの程度の平坦性を維持することが望ましい。標準波面試験は、4Dテクノロジー株式会社(4D Technology Corporation)またはザイゴ株式会社(Zygo Corporation)から出ている標準計測学波面干渉計を用いて実行
されてもよい。1つの実施例では、ミラー102の第1および第2の表面は、所望されるように、選択された波長における選択された光の波面基準よりも良好な波面均一性を示し得る。
【0014】
バイモルフミラーアセンブリ100は、剛性の小さい複数の可撓性ポスト112(スタンドオフとも呼ばれる)を用いてベースマウント110に取付けられる。直径102−1のミラー102の中央部分103は、レーザビームの中央部分が部分的にミラー102を透過し得るように特定される。中央部分103の直径102−1は、アクチュエータ104の内径104−2によって概して決定される。レーザビームの透過された光パワーはベースマウント110に吸収され得る。ベースマウント110は、熱容量、熱伝導および熱膨張係数を含む特性の組合せについて選択された材料で構成され得る。たとえば1つの実施例では、ベースマウント110はインバールで構成されてもよい。
【0015】
可撓性ポスト112は、アクチュエータ104とベース110との間の応力の伝達を実質的になくす態様で、接合されたミラー・アクチュエータ・サブアセンブリ116の取付けをもたらす。可撓性ポスト112はシリコーンゴム接着剤シーラント(たとえばRTV(登録商標))などの気体放出性の低い材料でできていてもよく、ミラー・アクチュエータ・サブアセンブリの取付けを容易にするために適所に成型される。熱膨張の差が、透過されたレーザパワーからベース110に吸収された熱に起因する歪み応力をサブアセンブリ116に伝達しないように、可撓性ポスト112はベース110から機械的に隔離されてもよい。
【0016】
アクチュエータ104の外径104−1は、アクチュエータ104への電気接続が作られ得るように、ミラー外径102−2より大きく選ぶことができる。1対の電極ワイヤ106−1および106−2が位置108においてアクチュエータ104に取付けられてもよい。ワイヤ106−1は、ミラー102が接合されるアクチュエータ104の表面に取付けられてもよく、ワイヤ106−2はアクチュエータ104の取付ベース110に面する側に取付けられてもよい。取付けは、はんだ付けを含むさまざまな接合方法で達成され得る。ワイヤ106の取付けは、アクチュエータ104上の位置108において、径方向に対称なミラー104の曲率の変化を生成するようサブアセンブリ116の歪みを最小限にする態様で、実行することができる。
【0017】
アクチュエータ104は、組立ておよび使用に先立って、製作される際にヒステリシスを有する。すなわち周期的な電圧が加えられるときに印加電圧と圧電アクチュエーター104の弾性変形との間に位相のずれがある。さらにこれは、電圧が取除かれるとき、同じ初期寸法(すなわちひずみゼロ)への非復帰において明白である。アクチュエータ104の製造プロセスはセラミック粉末の高温プレスおよび焼結を含み得、続いてポーリングされる。これにより、ヒステリシスの原因である内部応力を引起し得る。アクチュエータ104が選択された最大振幅および周期数の周期的なバイポーラ電圧の印加によって最大ひずみ値にまで周期的に応力を受ける「トレーニング」プロセスにより、内部転位を取除くことにより内部応力を緩めることができる。1つの実施例では、アクチュエータ104は、粒界に相当な原子間転位応力を備えた多結晶の材料を含む。
【0018】
サブアセンブリ116はミラー102に接合されたアクチュエータ104を含み、それは1つの実施例では、標準グレードの融解石英(たとえばコーニング(登録商標)7980)を含む。アクチュエータは図3に示され、ミラーは(別個に)図4に示される。1つの実施例では、アクチュエータ104の寸法は、1.375”OD×0.591” ID×0.010”THK、およびミラー102の寸法は1.000”Φ×0.028”THKである。この点では、アクチュエータ104の外部側面寸法(この例では1.375”)はミラー102の外部側面寸法(この例では1.000”)より大きく、ワイヤ導線を
取付けるためのスペースを与え、ミラー102に対する均一なひずみを維持できることが認識される。他の実施例においては異なる寸法が用いられ得ることが考慮される。
【0019】
図2は、本開示の実施例に従ってバイモルフミラーアセンブリ100を組立てる方法を示す。第1の組立て手順は標準的なはんだ付け技術を用いて制御導線をアクチュエータ104にはんだ付けすることを含む(ブロック210)。アクチュエータ104上の誘導曲げモーメントを回避するために、薄くて極めて柔軟なワイヤが好ましい。好ましくははんだ付け用液体フラックスが用いられてもよい。
【0020】
組立て手順の次の組は、クリーンルームの薄層状フローベンチ上で実行されるのが好ましく、標準グローブおよび顔面カバーも用いられるのが好ましい。1つの実施例では、アクチュエータ104、ミラー102の表面(正面および背面)は徹底的に清潔にされてすべての残留物(はんだフラックスを含む)および微粒子が取除かれる。この点、微粒子を吹き飛ばす標準的な濾過された圧搾空気、表面を清潔にするための溶剤(たとえばアセトン、メタノールおよびイソプロピロパノール)ならびにリントフリー(lint-free)の布が用いられてもよい。アクチュエータ104がまずアセトンおよびリントフリーの布で清潔にされ、続いてメタノールで第2の拭き取り、および最後にイソプロパノールでの拭き取りが行なわれてもよい。ミラー102の前面がリントフリーの布に伏せて置かれ、アクチュエータ104に接合される背面を清潔にするために、イソプロパノールでの標準的な引っ張り拭きおよび実験室仕様のレンズティッシュが用いられてもよい。
【0021】
図5に示されるように、次のアセンブリ手順に自己心出しレベルアセンブリ取付具500が用いられてもよい。取付具500は、上述のようなさまざまな工程を用いて、圧搾空気およびイソプロパノールを用いた拭き取りによって予め清潔にされていてもよい。取付具500の正確なレベリングを得るため、かつ後に液体接着剤を塗布する場合にいかなる流出も回避するために、気泡管レベルが用いられてもよい。次いで、図5に示されるように、アクチュエータ104が取付具500に配置され得る(ブロック220)。自己心出し接着位置決め取付具600は、上記のように予め清潔にされ、たとえば図6に示されるようにアクチュエータ104上に配置され、かつたとえば止めねじ(示されない)によって適所に締付けられてもよい。取付具600の位置決め穴(示されない)は、使用前に注射器および先端の鈍い皮下注射針を用いてアセトンおよびイソプロパノールで徹底的に洗い流されるべきである。
【0022】
ブロック230では、ミラー102がアクチュエータ104に接合される。1つの実施例では、ミラー102を保持する自己心出し真空チャック(示されない)がブロック230で用いられてもよい。チャックは、ミラー102をアクチュエータ104に接合する準備としてアセトンおよびイソプロパノールの拭き取りにより予め清潔にされていてもよい。
【0023】
接合プロセスでは、2つの部分でできた表面粘性が極めて低いエポキシ接着剤の混合物が用いられるのが好ましい。室温硬化時間が3時間超であるエポキシ樹脂が好まれ得る。より高速の硬化時間は一般により高い局部加熱を引起し、より大きい縮みを示し得、その両方が硬化工程においてミラー102を変形し得るからである。
【0024】
1つの例示的な実施例では、3.5:1の混合比で209番の極めて遅い硬化剤を有するウェストシステム(West Systems)ブランドの105番の樹脂が接合に用いられ得る。接合表面に与える接着剤が多すぎたり少なすぎたりしないようにするために、重量測定が実現可能なかぎり正確であることが好ましい。下記に示された重量は例示的であり、上述のサブアセンブリ116の寸法について許容できることがわかっている。たとえば、精密スケールを用いて1.556グラムのウェストシステム105番のエポキシ樹脂を適切な
混合コンテナについて測定することができる。コンテナは、清潔で微粒子の生成が少なく、エポキシ化学薬品を通さない材料で構成されるのが好ましい。コンテナの一例は、使い捨てのアルミニウム混合皿である。0.444グラムのウェストシステムの209番のエポキシ硬化剤が合計で2.000gの質量となるように量り分けられて樹脂に加えられ得る。次いで、0.050グラムの直径5μmのシリカ微小球充填剤(精密ガラスビーズ)が加えられて確実に5μmの均一なボンドライン厚さとすることができる。他の実施例では、ボンドライン厚さは、約10ナノメータから約0.1ミリメートルまで変動してもよい。厚さの均一性がミラー102の波面特性を維持する要因であることが認識されるべきである。
【0025】
構成成分は、空気が捉えられる量を最小限にすることを確実にし、かつ均一な懸濁液でガラスビーズを維持するように、緩やかな混合運動で5分間徹底的に混合され得る。たとえば温度、湿度または気圧などの周囲条件および製造業者の製造設計の詳細に依存して所望され得るさまざまな重量の、他の商業上利用可能なエポキシが用いられてもよい。ガラスビーズは、懸濁液が与えられたときに均一に混合される場合、接着ボンドライン厚さについて実質的に高い均一性を維持することができるのが好ましく、捉えられた空気を最小限にするために注意が必要である。組立て条件および用途が変わると(たとえばサブアセンブリ116がより大きかったり小さかったり、または異なった球のサイズが選択されたりすることなどにより)量が異なることがある。
【0026】
オリフィスキャップが残ったままプランジャが取除かれた注射器は、湿ったエポキシ混合物で満たされてもよい。混合物がプランジャに向かって動くように、プランジャチップが置換され、注射器が逆にされてもよい。次いで、オリフィスキャップが取除かれて、25ゲージ1/2インチの針が取付けられ、その結果、プランジャを上方へ注意深く強制することにより空気を注射器から出すことができる。針は、25ゲージの針から典型的に与えられるような正確な1滴の接着剤を各位置で与えるよう、取付具600の各位置決め穴(示されない)に配置され得る。結果として、多かれ少なかれ与えられるエポキシ混合物においてさまざまな構造上の寸法の変動が結果として生じ得ることが認識される。1つの実施例では、エポキシ樹脂の粘性は、好ましくは約725センチポアズから約1000センチポアズの範囲にあり得る。ガラスビーズの大きさまたはミラー102およびアクチュエータ104の寸法に依存してさまざまな粘性範囲がさまざまな実施例で用いられてもよい。1つの実施例では、次に止めねじ(示されない)が緩められて、接着剤位置決め取付具600がアセンブリ取付具500から取除かれる。
【0027】
ミラー102は、ミラー102が確実に上記の特定された真空チャックの中心に置かれるように注意しながら、反射率の高いコーティングされた面を伏せてチャックに配置され得る。ミラー102を保持するためにチャックが真空にされ得る。チャックは、適切な真空シールであるか検査するために清潔なリントフリーの布に注意深く反転して置かれ得る。次いでチャックはアセンブリ取付具500に配置され、確実に適切に据付けられるよう注意される。次に真空が解かれ、ミラー102が接着剤で準備されたアクチュエータ104の上に落下するよう十分に真空を解除するべく数秒が与えられる。
【0028】
次いで、チャックが取付具500から取除かれ、次に取付具500は最低24時間は放置される。結果としてのボンドラインは非常に薄いのが好ましく、その均一性および寸法はガラスビーズの大きさによって実質的に決定される。ボンドラインの均一性は、接着層が厚すぎる場合に生じ得る接着剤の不均一な縮みによるミラー102の歪みを回避するように意図されている。
【0029】
次いで取付具500は、穴を洗い流すためのアセトンおよびゲージ22の針を用いて接着剤の残留物が取り除かれ、続いてイソプロパノールで同様の洗い流しが行なわれる。表
面は、清潔で柔かいリントフリーの布を用いて、アセトン、次にイソプロパノールで拭き取られてもよい。
【0030】
完成したサブアセンブリ116は、24時間の初期硬化時間後に、(たとえば本願明細書で前述したような標準的な波面検査を用いて)波面誤りについて検査され得る。1つの例示的な実施例では、ミラー102(正面または背面のいずれか)の平坦性が、レーザ波長の波の約1/40程度に平坦であることが好ましい。他の用途は多かれ少なかれ厳格な波面平坦性を伴って実現され得る。サブアセンブリ116は、各テストの直後に、残りの硬化のために確実に平坦でレベルの揃った表面とするために、アセンブリ取付具500に戻され得る。1つの実施例では、あらゆる曲げ応力の導入前に接着剤が確実に完全に硬化されるように、最低2週間は発動電圧をアクチュエータ104に加えることができない。
【0031】
サブアセンブリ116は、光学システムにおける適切な位置合わせを可能にするために、可撓性ポスト112(すなわちスタンドオフ)を用いてベースマウント110に支持されるのが好ましい。さらに、可撓性ポスト112は、ベースマウント110に対する著しい機械結合なしに、発動電圧によって引起される湾曲変形を可能にするのに十分な程度に柔軟であるのが好ましく、剛性の材料で構成されてもよい。1つの実施例では、可撓性ポスト112は、たとえばGEバイエルシリコーン(GE Bayer Silicones)社によって製造された部品番号RTV(登録商標)566などのスペースグレードのシリコーンゴム複合物から構成されてもよく、これは剛性が小さく高熱負荷下で気体放出特性が低いので好結果を生じ得る。ミラー102は高エネルギのレーザ共振器で用いられ得るので、ミラーコーティングを通じて漏れるいかなるエネルギもほぼずべてがベースマウント110に吸収される。1つの実施例では、熱膨脹係数(CTE)が小さいので、インバール36がベース110に用いられてもよい。
【0032】
図7を参照して、テフロン(登録商標)のスタンドオフ鋳型701がベースマウント110の上に配置され得、可撓性ポスト112を形成する(ブロック240)。適切な量の柔軟な気体放出性の小さいRTV(登録商標)複合物が混合され、たとえばゲージ14のステンレス鋼針および注射器を用いて鋳型701に注入されて、硬化され得る。硬化後、流出した材料を切取るためにカミソリの刃またはナイフが用いられてもよく、その結果、可撓性ポスト112は平坦となり鋳型701の頂部と同一平面になる。硬化後、鋳型701は、スタンドオフの剪断を回避するため、ねじる動きをすることなく基板から持ち上げられてもよい。
【0033】
図2のブロック260において、クラムシェル型のバイモルフミラー位置合わせ取付具800(図8を参照)がベースマウント110上に配置され、ゴムバンドで固定される。個々の可撓性ポスト112の硬化された両端上でRTV(登録商標)複合物が混合され、はたき込まれる。図9に示されるように、サブアセンブリ116はサブアセンブリ116を可撓性ポスト112に接着するために取付具800に配置され得る(ブロック260)。ミラー102は、表面を保護するために数回折重ねられたレンズティッシュ片で覆われてもよい。サブアセンブリ116を可撓性ポスト112上に強制するために約1〜2オンスの小量が数秒間塗布されてもよく、サブアセンブリ116を可撓性ポスト112に接着するために硬化されていないRTV(登録商標)を広げる。その量が取除かれてバイモルフミラーアセンブリ100の硬化が可能になる。スタンドオフポスト112は、例示的な材料であるRTV(登録商標)以外の可撓性の硬化可能な材料から製作されてもよい。
【0034】
図10は、本開示の実施例に従って完全に取付けられたバイモルフミラーアセンブリ100を示す。複数のセンサ導線1002(たとえば、36ゲージのワイヤの複数のストランドによって実現される)が、たとえば装置の背後に取付けられた4つの径方向に位置するひずみゲージ(任意であって、示されない)に取付けられてもよい(ブロック270)
。ワイヤ106−1および106−2も(前に)取付けられる。最終組立後に装置はパッケージされ、ワイヤ106−1、106−2およびセンサ導線1002は光学システムに組込まれるよう適切に切断される。
【0035】
例として、図11は、レーザビームを補正する方法1100を示す。レーザビームパターンの一部は、ビームパターン強度センサによって受取られる(ブロック1110)。例として、センサに小さなビーム片を導くためにビームスプリッタが用いられてもよい。ビームスプリッタはレーザの外部にあってもよく、代替的にはキャビティ間にあってもよい。ビームパターンと強度とはピクセルにセグメント化されてもデジタル化されてもよい。他の公知のビーム感知方法が適宜代用されてもよい。
【0036】
受取られた強度パターンは、所望のビーム強度パターンと比較される(ブロック1120)。ブロック1130では、ブロック1120の比較に基いてコントローラが増幅器への電圧命令を生成することができる。たとえば、実際のビームパターン対所望のビームパターンの差異マッピングがコントローラによって生成されてもよい。対応する所望パターン強度と実際のパターン強度の分布の強度差のピクセルにおける大きさが、電圧ベクトル値命令(すなわち極性および振幅)を生成するために用いられてもよい。
【0037】
電圧命令(たとえばデジタル形式でもよい)は、デジタルアナログ増幅器によって増幅されたアナログ電圧に変換され、次いでこれがアクチュエータ104に取付けられたワイヤ106に与えられる(ブロック1140)。与えられる電圧は、ビームパターンを補正するためにアクチュエータ104にミラー102を変形させることができる(ブロック1150)。ひずみを測定するためにアクチュエータ104にひずみゲージが取付けられ、ビームパターンセンサがビームを特徴づけ、かつ2組のセンサ信号が所望のビーム特性のためにアクチュエータを制御するよう相互に関連してもよい。このプロセスは反復してもよく、その結果、たとえば受取られたビーム強度パターンが所望のビームパターンに実質的に対応するまで、ビーム補正に対するビーム強度パターンを連続的に受取るためにブロック1110に戻ることによって、この方法を継続することができる。
【0038】
レーザシステム1200におけるアセンブリ100の実現例が図12に示される。レーザ1210は1つ以上のレージング材料の固体レーザロッドまたはスラブを含んでいてもよく、それはたとえば適切な強度および波長の光の光ポンピング(示されない)によって励起され得る。2つの高反射率ミラー間にレーザ1210を含むことにより共振キャビティが形成される。2つのミラーの一方は出力ミラー1220であり、他方はバイモルフミラーアセンブリ100のミラー102であり得る。円筒状ロッドのレージング材料の場合には、レージング材料の屈折率における温度および応力に引起される変化は、ロッドの対称性により本質的に径方向であり得る。径方向に引起される屈折率傾斜は結果として自己収束型の効果を生じ、同様の態様でビームにおける強度および位相の分布を変更し得る。ミラー102の曲率を変えることによりこの効果を補償することができる。アクチュエータ104に電圧を加えることによって、アクチュエータ104の径方向で寸法上の変化が生成され得る。しかしながら、接合されたミラー102はアクチュエータ104の接合された側の表面応力条件を限定することがあり、それはアクチュエータ104の反対側の条件とは異なる。これが結果としてミラー102の曲率の変化を生じ得る。与えられた電圧に依存して、ミラー102の曲率は凹面でも凸面でもよい。この変化は、レーザ1210のレージング材料およびビームアパーチャにおけるエネルギおよびレーザ励起のより均一な分布を可能にし得る。
【0039】
レーザシステム1200のキャビティで生成されたビーム片は、プリズム立方体1230またはその等価物によって分割され、レーザシステム1200のキャビティからビーム特性記述センサ1240に向けられてもよい。ビーム特性記述センサの例としては、波面
センサおよび強度パターンセンサを含む。センサ1240で検出されたビーム分布を調整するためにアクチュエータ104の1つ以上のセグメントに補正電圧を加えるよう電圧発生機1260(増幅器または電圧増幅器とも呼ばれる)に対する1つ以上の命令を生成するために、得られたビーム分布がコントローラ1250(コントロールフィルタとも呼ばれる)において用いられてもよい。ビーム特性記述センサ1240はデジタルまたはアナログ方式でセンサ情報を発生し得る。コントローラ1250は、アナログまたはデジタル形式で命令を発生し得る。たとえばセンサ1240およびコントローラ1250の出力がデジタル形式を有する場合、電圧発生機1260は、アクチュエータ104のセグメントに増幅されたアナログ電圧を与えるためにデジタル−アナログ(D/A)変換を実行してもよい。上述のようなサブアセンブリ116の例示的な寸法のためには、適切に寸法決めされたレーザキャビティにおける実現例は0Hzから約1000Hzまでの発動反応帯域幅を有し得る。この帯域幅は、サブアセンブリ116の機械的性質およびレーザの安定性特性に依存して、上限または下限を有し得る。(たとえばアクチュエータ104およびミラー102について)具体的なレーザ設計、機械的な寸法および材料剛性が、センサ1240、コントローラ1250および発生器160の反応速度の動作パラメータを決定し得る。
【0040】
本開示に従う別の実施例では、アクチュエータ104は、アクチュエータ104のまわりの外周に異なる値の電圧を選択的に加えるためにセグメント化された電極を有し得る。これはより多くの電極を使用することができ、加えられる電圧はバイポーラであり得、その結果、サブアセンブリ116のいくつかの部分は、ミラー102の曲率を、ある位置においては凸面の態様で、他の位置においては凹面の態様で変更するよう作用する。この態様で、サブアセンブリ116はより高次のビーム変形を補正することができるようになり得る。ひずみゲージ(示されない)は、少なくとも発生器1260およびセンサ1240からの信号と相互関連するひずみを測定するために、好ましくはアクチュエータ104の裏面上でサブアセンブリに取付けられてもよい。
【0041】
図13Aから図13Cは、本開示に従った可変焦点バイモルフミラーを備えた固体レーザシステムのさまざまな実施例を示す。
【0042】
図13Aを参照して、レーザキャビティ1301は、出力ミラー1320、1つ以上の固体レーザロッド1310から構成される固体レーザ利得媒質、およびミラー・アクチュエータ・サブアセンブリ116を含む。この実施例では、サブアセンブリ116のミラー102は、安定した、または不安定な共振器構成における一次高反射鏡であってもよい。ビームスプリッタ1230、センサ1240、コントローラ1250および電圧発生機1160を含む図12の関連制御システムは示されないが、図12を参照することにより実現され得る。
【0043】
図13Bを参照して、サブアセンブリ116のミラー102は部分的に透過し、安定した、または不安定な共振器の出力ミラーとして機能してもよい。この場合、サブアセンブリ116が取付けられるベースマウント110(示されない)には、出力ビームを収容するために環帯貫通穴(示されない)がさらに与えられてもよい。ミラー1325は、共振器キャビティの1つの端部を形成する高反射率ミラーとして機能し得る。図13Aにおけるように関連制御システムは示されないが、図12を参照することにより実現され得る。
【0044】
図13Cを参照して、サブアセンブリ116のミラー102は、非線形の光学要素1330を含む、安定した、または不安定な共振器キャビティの折り畳み高反射率ミラーとして用いられてもよい。ミラー1325は共振器キャビティの1つの端部を形成する高反射率ミラーとして機能し得、ミラー1320はレーザビームのための出力として機能するよう部分的な透過を有する他方のキャビティミラーを形成し得る。非線形の光学要素133
0は、たとえば周波数倍増、ラマンシフトまたは周波数混合などの1つ以上の非線形の光学機能を与えてもよい。この場合、ミラー102を含む図13C中のすべてのミラーの反射率は、1つを超える周波数での反射率を考慮に入れることができる。
【0045】
この実施例では、ミラー102への入射ビームの一部が非正常な入射角でベースマウント110まで透過され、レーザエネルギが非対称な態様でこの構造に吸収され得る。これは結果として、ベースマウント110の不均一な加熱を生じ得、それは次に可撓性ポスト112の非対称な加熱を引起し得る。したがって個々の可撓性ポスト112についての熱負荷が異なることがある。たとえば可撓性ポスト112に用いられ得る材料が典型的にはベースマウント110材料(たとえばインバール)よりも高い熱膨脹係数(CTE)を有し得るので、熱により引起されたミラー102の指示誤差を結果として生じ得、それが測定されて補正されることができる。
【0046】
この場合、ベースマウント110Aは、2つの垂直の軸についてのゴニオメトリック回転θ、φが可能なモータ駆動のチップチルトステージを組込んでもよい。補正指示は、たとえばビームセンサ1240(図12)または等価物でビームをモニタすることにより実現されてもよく、補正フィルタ(たとえばコントロールフィルタ1250に組込まれても、または別個でもよい)が、ベースマウント110Aのチップチルト軸を駆動して指示誤差を補正するためのフィードバック制御命令を発生することができる。ダイオードレーザ(示されない)によって与えられるような診断レーザビームは(たとえば図12のプリズム1230または適切に配置された等価なプリズムを通して)レーザキャビティに注入され、ミラー102から反射された診断ビームはビーム特性記述に関して上述されたものと類似または等価の態様でモニタされてもよい。
【0047】
上述の実施例は本開示を例示するが制限はしない。多数の修正および変形が本開示の原理に従って可能であることがさらに理解されるべきである。従って、本開示の範囲は以下の請求項によってのみ規定される。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1A】本開示の実施例に従ったバイモルフミラーアセンブリの分解図を示す。
【図1B】図1Aのバイモルフミラーアセンブリの組立図を示す。
【図1C】図1Bのバイモルフミラーアセンブリの側面図を示す。
【図2】本開示の実施例に従った、バイモルフミラーアセンブリの組立方法を示す図である。
【図3】本開示の実施例に従った、環状圧電セラミックアクチュエータを示す図である。
【図4】本開示の実施例に従った、薄い光学ミラーを示す図である。
【図5】本開示の実施例に従った、自己心出しレベル取付具における圧電アクチュエータを示す図である。
【図6】本開示の実施例に従った、自己心出しアセンブリ取付具の接着位置決め取付具を示す図である。
【図7】本開示の実施例に従った、スタンドオフマウントを形成するためのスタンドオフ鋳型を示す図である。
【図8】本開示の実施例に従った、スタンドオフにバイモルフミラーアセンブリを位置決めするためのクラムシェル型心出し取付具を示す図である。
【図9】本開示の実施例に従った、クラムシェル型心出し取付具における圧電アクチュエータを示す図である。
【図10】本開示の実施例に従って取付けられたバイモルフミラーアセンブリを示す図である。
【図11】本開示の実施例に従った、レーザビームを補正する方法を示す図である。
【図12】本開示の実施例に従った、バイモルフミラーアセンブリを備えたレーザシステムを示す図である。
【図13A】本開示のさまざまな実施例に従った、可変焦点バイモルフミラーを備えたさまざまな固体レーザシステムを示す図である。
【図13B】本開示のさまざまな実施例に従った、可変焦点バイモルフミラーを備えたさまざまな固体レーザシステムを示す図である。
【図13C】本開示のさまざまな実施例に従った、可変焦点バイモルフミラーを備えたさまざまな固体レーザシステムを示す図である。
【符号の説明】
【0049】
100 バイモルフミラーアセンブリ、102 ミラー、 104 アクチュエータ、
110 ベースマウント、112 可撓性ポスト、116 サブアセンブリ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の表面および第2の表面を有するミラー(102)と、
圧電セラミックディスク(104)およびディスク(104)の実質的に対向する側面に複数の伝導性電極(106)を含むアクチュエータとを含み、アクチュエータ(104)はミラー(102)の第2の表面に接合され、アクチュエータ(104)はディスクの実質的に中央部分にアパーチャを含み、さらに
ミラー(102)によって受取られるレーザビームの光学波面特性を測定し、かつ波面特性に対応する電子信号を与えるよう適合された波面センサを含む、レーザビーム補正システム。
【請求項2】
電子信号をアクチュエータ(104)命令に変換するよう適合されたコントロールフィルタ(1250)をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
レーザビームの光学波面を補正するためにアクチュエータ(104)の電極に加えられるよう命令を電圧に変換するよう適合された増幅器(1260)をさらに含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
増幅器(1260)は、コントロールフィルタ(1250)からアナログおよび/またはデジタル命令を受取ってアクチュエータ(104)にアナログ電圧を出力するよう適合された、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
アクチュエータ(104)、コントロールフィルタ(1250)および増幅器(1260)は、0Hzから約1000Hzの発動反応帯域幅を有する、請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
アクチュエータ(104)は、焦点および高次光学収差を制御するよう適合された複数のセグメントを含み、各セグメントはアクチュエータ(104)の実質的に対向する側面に1対の電極(106)を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
アクチュエータ(104)およびミラー(102)の第2の面に面するベースマウント(110)をさらに含み、取付ベース(110)はミラー(102)およびアクチュエータ(104)を支持する、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
ベースマウント(110)は、ミラー(102)およびアクチュエータ(104)を支持するよう適合されたモータ駆動のチップチルトステージを含み、
ミラー(102)の第1の表面から反射されたビームの位置合わせを測定し、かつ、ミラー(102)の測定された指示方向の誤差に対応する電子信号を与えるよう適合された、指示センサ(1240)と、
指示方向誤差に対応する電子信号を受取り、ミラー(102)の配向を補正するためにチップチルトステージへのアクチュエータ命令を発生するよう適合された補正フィルタとを含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
位置合わせビームはレーザキャビティに導入された診断ビームによって与えられる、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
指示センサ(1240)は光学波面センサによって実現される、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
レーザビームの一部を指示センサ(1240)に導くよう適合されたビームスプリッタ
をさらに含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項12】
1つ以上のひずみゲージをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
ミラー(102)およびアクチュエータ(104)はバイモルフ補正ミラーアセンブリ(100)を含み、アセンブリは熱により引起されたレーザビームの波面誤りを補正するよう適合される、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
第1の表面は第1の反射率コーティングでコーティングされ、第2の表面は1つ以上の選択された波長において第2の反射率コーティングでコーティングされる、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
第1の反射率コーティングの反射率は約4%から約100%である、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
第2の反射率コーティングの反射率は約4%未満である、請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
レーザビームの一部を波面センサに導くよう適合されたビームスプリッタをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項18】
バイモルフ波面補正ミラーを製造する方法であって、
第1の表面および第2の表面を有するミラー(102)を与えるステップを含み、第1および第2の表面は選択された波長における選択された光の波面基準よりも良好な波面均一性を示し、
ポーリングされた環状圧電セラミックディスク(104)を形成するステップを含み、ディスク(104)は、第1の側面および第2の側面と、ディスク(104)の実質的に中央部分にあるアパーチャと、ディスク(104)の実質的に対向する側面にある1つ以上の電極対(106)と、ミラー(102)の外部側面寸法よりも大きい外部側面寸法とを含み、
周期的なバイポーラ電圧を電極対(106)に加えることによってディスク(104)に繰返し応力を加えるステップと、
ミラー/ディスク(102/104)の組合せの組立て後にミラー(102)の波面特性を維持するよう実質的にゼロ応力接合を達成するために、ミラー(102)の第2の表面を接着剤でディスク(104)の第1の側面に接合するステップと、
圧電的に引起されたひずみが接合されたミラー(102)を選択された量だけ変形することが可能となるような電圧を加えるよう適合されたディスク(104)上の実質的に対向する伝導性電極対(106)にワイヤを接続するステップと、
ディスク(104)を取付ベース(110)に接着するよう適合された複数のスタンドオフ(112)を用いて、取付ベース(110)にディスク(104)の第2の側面を取付けるステップとを含む、方法。
【請求項19】
取付ベース(110)は取付ベース(110)の実質的に中央部分にアパーチャを含み、取付ベース(110)のアパーチャはディスク(104)のアパーチャより大きい、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
ディスク(104)に1つ以上のひずみセンサを取付けるステップをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
特定された波長において波面表面特性における波の二乗平均平方根偏差の約1/40未
満を示すように第1の表面および第2の表面の両方のミラー(102)を磨くステップと、
ミラー(102)の少なくとも第1の特定された一部で第1の特定された波長において特定された反射率を達成するために第1の反射率コーティングでミラー(102)の第1の表面をコーティングするステップと、
ミラー(102)の少なくとも第2の特定された一部で第2の特定された波長において第2の特定された量より低く反射を減じるためにミラー(102)の第2の表面を第2の反射率コーティングでコーティングするステップを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
第1の反射率コーティングの反射率は約4%から約100%である、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
第2の反射率コーティングの反射率は約4%未満である、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
接合するステップは、
静的にディスク(104)をレベリングするステップと、
ディスク(104)の第1の側面およびミラー(102)の第2の表面を清潔にするステップと、
ミラー(102)とディスク(104)との間のインターフェースにエポキシを適用するステップと、
制御された温度下に静的に放置された状態でエポキシを硬化するステップとを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項25】
エポキシの粘性は約725センチポアズから約1000センチポアズである、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
エポキシ層の厚さは約10ナノメータから約0.1ミリメートルである、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
硬化が24時間より長く行われる、請求項24に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【公開番号】特開2008−304918(P2008−304918A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−148165(P2008−148165)
【出願日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【出願人】(500520743)ザ・ボーイング・カンパニー (773)
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
【Fターム(参考)】