説明

レーザマーキング方法

【課題】 レーザ加工可能の品物の内外にレーザマーキングを施し、これにより品物の特定,内容,所属を確認しその情報管理,安全性の確保,危険防止,盗難防止,偽造防止等を行う情報所属管理用のレーザマーキング方法と展示物等の説明,サービスを受けるための電子カードの盗難防止方法及び所有物の電子的確認処理方法を提供する。
【解決手段】 品物の1つであるカバン2の内又は外にはレーザマーキング1が形成される。このレーザマーキング1をバーコードリーダ(QRコードリーダ)3やパソコン4を用いて管理することにより種々の情報や所属管理ができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザ加工可能なすべての対象物に、この対象物の特定,内容,所属等を管理確認するためのレーザマーキングを施して対象物の安全,安定,管理やトラブル防止を行うために効果的な情報所属管理用のレーザマーキング方法と展示物等の説明,サービスを受けるための電子カードの盗難防止方法及び所有物の電子的確認処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近のレーザマーキングの発達により、対象物にレーザマーキングを施してその対象物の管理を行う種々の技術や方法が開示されている。例えば、「特許文献1」や「特許文献2」が挙げられる。また、建物内に設けられている展示物等の説明に関する装置として「特許文献3」がある。
【特許文献1】特開2001−297301(図1)
【特許文献2】特開2001−4412(図1)
【特許文献3】特開平9−16113
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
「特許文献1」の「特開2001−297301」の「部品管理システム」は、航空機のエンジン部品等の重要部品にその部品の内容を示すための二次元コードをレーザマーキングしてその安定管理を行うものであり、内容としては部品番号や製造番号等が挙げられる。
また、「特許文献2」の「特開2001−4412」の「測定機器の情報管理方法」は、測定機器に二次元コードをレーザ加工によって施して測定機器の変位検出方式を特定するものであり、かつその測定機器の校正データを含むものである。
【0004】
以上の「特許文献1」及び「特許文献2」は夫々特徴を有するものであるが、情報管理としての巾が狭く、本発明のような広範囲な情報及び所属管理を目的としたものではない。また、他の公知技術も本発明とは目的,効果において大きく相異するものである。
【0005】
対象物としては色々のものがあるが、例えば、日常携帯使用している商品が忘れ物になることが通常よくある。また、車や自転車の盗難も多発している。また、パスポートやカードの偽造も多発している。また、空港等において自分の荷物を早期に発見できない場合も多い。また、試験用の標準品で内部に形成されているものを特定させるには従来はラベルを用いるしかなかった。また、医療関係の器具についてもその内容,経歴等が不明確の場合が多く、医療ミスの原因となる場合も多い。これ等の問題点を解決するために対象物にマーキングをすることが考えられ前記のように実施されているが、対象物が多岐にわたり、対象物がレーザによってマーキングできない場合も多く、特に袋や容器に入っているものをそのままでレーザマーキングできない場合が多い。
【0006】
「特許文献3」の「特開平9−16113号」の「個別応答形展示説明機」は展示品に関する説明を見学者に行うための電子的な説明機に関するものであるが、このサービスを受けるための電子カードについては説明されておらず、その電子カードの盗難防止についても開示するものではなく、本発明とは相違するものである。なお、本発明と類似する公知技術は本願出願人の調査では発見されない。
【0007】
本発明は、以上の問題点をすべて解決するもので出願人がノウハウとして所有しているレーザ加工技術を用いて対象物にレーザマーキングを施し、その特性,内容,所属等を明らかにして前記の問題点の発生を防止し対象物の安全管理と盗難や偽造防止等を効果的に実施できる情報所属管理用のレーザマーキング方法と展示物等の説明,サービスを受けるための電子カードの盗難、防止方法を提供することを目的とする。また、所有者が所有物を遺失したり盗難にあったりした場合に所有物の迅速な返還が行われる等の所有物要処理に対して効果的な所有物の電子的確認処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、以上の目的を達成するために、請求項1の発明は、レーザ加工可能の対象物の特定、内容、所属等の管理のための前記対象物にレーザマーキングを行うためのレーザマーキング方法であって、該方法は、真空状態又は大気中において前記対象物に直接又は前記対象物を被包する透明又は半透明袋体や容器を介して前記対象物の内部又は外部に前記対象物に対応する任意の形態のマーキングを設け、該マーキングによって前記対象物の特定,内容,所属等を管理することを特徴とする。
【0009】
また、請求項2の発明は、前記レーザマーキングされる部材が、前記対象物に貼着又は吊下げされる部材であることを特徴とする。
【0010】
また、請求項3の発明は、前記部材が、前記対象物に貼付されるラベル又は前記対象物に吊下げられるストラップ体状のものからなることを特徴とする。
【0011】
また、請求項4の発明は、前記マーキングが、文字,画像,彫刻,模様,QRコード(二次元又は三次元)であることを特徴とする。
【0012】
また、請求項5の発明は、前記文字,画像,模様のマーキングは、単独に又はQRコードを伴ってマーキングされることを特徴とする。
【0013】
また、請求項6の発明は、前記レーザ加工可能の対象物には、素材のみならず、素材へのメッキや塗装,焼付塗装,その他の表面処理を施したものも含まれることを特徴とする。
【0014】
また、請求項7の発明は、レーザ加工のやり難い前記対象物に対しては前記対象物に釉薬を塗布した後にレーザ加工を行い加工終了後に前記釉薬を除去することを特徴とする。
【0015】
また、請求項8の発明は、前記釉薬を塗布してもレーザ加工ができない場合には、前記対象物又は部材にカーボン紙を乗せてレーザ加工することを特徴とする。
【0016】
また、請求項9の発明は、建物内に設けられている展示品や催し物や鑑賞物や展覧物(以下、展示品物という)の内容や特徴の説明や観察等のサービスを受けるために入場者に渡されるレーザ加工によって作成されるQRコード付きのICタグ及び入場者を特定するための入場者特定用電子カードの盗難,紛失を防止するための方法であって、前記ICタグは、前記サービスを受ける展示物等に備わっている読取装置に前記ICタグを挿入することにより前記入場者がその展示物等に関するサービスを受けることのできる形態のものからなり、前記入場者特定用電子カードは、前記入場者の特定と入場者の受けるサービスの内容を明記したものからなり、入場者は退場時において、前記ICタグ及び入場者特定用電子カードを建物の出口に設けられている返却装置に挿入して返却を確認された後にのみ建物外に出ることができることを特徴とする。
【0017】
また、請求項10の発明は、所有物の遺失,盗難,取引時等の所有物要処理時において、前記所有物の所有者を確認して前記所有物の前記所有者への返還や不正取引の防止等の適切な処理を電子的に行う確認処理方法であって、該方法は、前記所有者毎に専用の暗証番号(パスワード),サイン,写真,所在,所属等の個人情報を前記所有物にレーザマーキングする第1の手順と、このレーザマーキングの内容を中央処理機関に電子登録する第2の手順と、前記レーザマーキングの内容を読み取るバーコードリーダ(QRコードリーダ)を前記中央処理機関で予め準備する第3の手順と、前記リーダを前記中央処理機関が指定した所有物処理機関に配布する第4の手順と、前記所有物処理機関に持ち込まれた前記所有物を前記リーダによって確認して前記中央処理機関に連結して前記所有者を確認して前記所有物の処理を行う第5の手順とを行い、前記所有物の確認と処理を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明の請求項1の情報所属管理用のレーザマーキング方法によれば、レーザ加工可能のすべての品物に適用され、その品物の特定,内容,所属等を表わすマーキングをすることにより、その品物の情報や所属の管理が正確にできる。また、レーザ加工は品物に直接又は袋体や容器を介してマーキング可能であり、マーキングが容易にできる。また、レーザマーキングは真空中でなくてもよく大気中でも可能であり、レーザマーキングが簡便に行われる。また、品物の外部のみならず内部にもできマーク消滅が少ない。また、レーザマーキングのため二次公害が生じない。
【0019】
また、請求項2の発明は、対象物にレーザマーキングする替りにこれに貼着又は吊下げする部材に対象物に対応するレーザマーキングをするものであり、対象物に直接レーザマーキングすることに問題がある場合に適用される。なお、この方法でも対象物に直接レーザマーキングしたとほぼ同様な効果が上げられる。
【0020】
また、請求項3の発明は、部材としてラベルやストラップ体状のものが適用され、簡便に、かつ安価に実施される。
【0021】
また、本発明の請求項4の情報所属管理用のレーザマーキング方法によれば、マーキング文字,画像,彫刻,模様,QRコードのマーキングができ、所望のマーキングを正確にマークすることができる。
【0022】
また、本発明の請求項5の情報所属管理用のレーザマーキング方法によれば、文字等のマークとQRカードを対応してレーザマーキングすることにより、品物の情報や所属管理の拡大や安全性,安定性の向上が図れる。
【0023】
また、本発明の請求項6の情報所属管理用のレーザマーキング方法によれば、素材に直接マーキングするのみならずメッキ,塗装等の表面処理を施しているものにも適用され、その適用範囲は広い。
【0024】
また、本発明の請求項7の情報所属管理用のレーザマーキング方法によれば、レーザ加工がやり難いものには適用され、適用範囲の拡大化が図れる。
【0025】
また、本発明の請求項8の情報所属管理用のレーザマーキング方法によれば、釉薬を用いたレーザマーキングができない場合はカーボン紙を乗せることによりレーザマーキングが可能となり、レーザマーキングできる対象物や部材の範囲の拡大が図れる。
【0026】
また、請求項9の展示物等の説明サービスを受けるための電子カードの盗難、防止方法によれば、建物内に展示されている展示物品の説明等を受けるためQRコードの入ったICタグを読取装置に入れて行うようにすることにより、展示物等に悪影響を与えることがない状態で詳しい説明が行われる。そのためにはICタグを特定のものにする必要があり、このICタグを用済み後に持ち帰ったりすると再度ICタグを製作する必要がある。この請求項9はこのICタグの盗難、紛失を防止するものであり、説明等のサービスを受けるICタグと同時にICタグを受け取った入場者に入場者を特定する入場者特定電子カードを渡し、この両者を退場時に返却装置によって両者の返却を確認して退場し得るようにすることによりICタグの盗難と紛失を確実に防止することができる。なお、入場者特定電子カードの内容は個人情報の流出を防止するように、例えば、暗証番号的のものが望ましい。
【0027】
また、請求項10の所有物の電子的確認処理方法によれば、所有物にレーザマーキングをし、この内容を予め中央処理機関に登録し、中央処理機関の指定する所有物処理機関にレーザマーキングした内容を読み取るバーコードリーダ(QRコードリーダ)を配布することにより、所有者が所有物の遺失時や盗難時等において所有物処理機関に連絡をとることにより、所有物の返還が迅速に行われる。また、所有者以外の人が所有物を不正取引しようとしても所有物処理機関がレーザマーキングをリーダにより読み取りすることにより真の所有者が確認され、不正取引が防止される。また、レーザマーキングの内容は所有者の個人情報として中央処理機関において秘密保持され、所有者の保護が図られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の情報所属管理用のレーザマーキング方法と展示物等の説明,サービスを受けるための電子カードの盗難防止方法や所有物の電子的確認処理方法の実施の形態を図面を参照して詳述する。なお、この方法を実施するための特殊のレーザ加工については出願人のノウハウであり、ここでは開示できないが、以下のレーザ加工ができることが実証されている。また、レーザ加工は真空中や大気中でも可能である。
【0029】
レーザマーキングを行うための対象物としては固定的の商品のすべてであり、表面処理をしたものにも適用される。また、材質としては金属,プラスチック,ガラス,セラミックス等が挙げられ、形態は自由である。また、商品等の外部のみならず内部描画も勿論可能である。
【実施例1】
【0030】
図1(a)は商品の1つであるカバン2の外部にレーザマーキング1を施したものであり、図1(b)はカバン2の内部にレーザマーキング1をしたものである。このマーキングの内容はレーザ加工可能のすべてのものでよく、文字,画像,彫刻,模様等が施すと共に、これ等とQRコードとを併設したものでもよい。
このレーザマーキングされた文字等やQRコードを読取るにはバーコードリーダ(QRコードリーダ)3が必要であり、これをパソコン4に連結することにより、色々の情報管理や所属管理ができる。
【0031】
レーザマーキングを施すことにより、例えば、カバン2の紛失時における忘れ物早期返還が可能となり、盗難防止や偽物(ブランド)の防止ができる。また、海外に行く時の受付けチェックの簡便化や空港における自分のカバン1の発見が容易である。また、自動車の車両ナンバに適用した場合、ナンバを交換させることの防止にもなる。
また、パソコン4を用いる管理によって保管管理の効率化,保管人の低減,海内外の遠隔化における行き先管理も容易にでき、サービスの向上が図れる。なお、レーザマーキングは微細な加工が可能であり、極めて小形に形成される。
【実施例2】
【0032】
実施例1は品物の1つであるカバン2の内外にレーザマーキングをしたものを示したが、本実施例では袋体5内に収納されている品物6や容器7内に収納されている品物6に対して、レーザマーキングをするものを示す。この場合、袋体5及び容器7は透明又は半透明のものが必要である。このような状態でレーザマーキングを行うことができるため、わざわざ品物6を袋体5や容器7から取り出す必要がなく、便利で、かつ衛生的なマーキングを行うことができる。
【実施例3】
【0033】
図3はガラス又はミラー8にレーザマーキング1を施したものを示す。ガラスやミラーに損傷を与えることなくマーキングをすることができる。
【実施例4】
【0034】
図4は内部に所定の大きさのキズ9を形成してなる内部キズ試験片10の表面にレーザマーキング1を施したものである。勿論、このレーザマーキング1の中にはQRコードも含まれる。内部キズ標準試験片10(以下、試験片という)は内部キズの発生している品物の内部キズの有無や大きさを検出するための検出装置の検出基準値を特定するためのものであり、内部のキズ9の寸法や試験片10そのものの材質等を予め知る必要がある。このためには従来のようなラベル貼付でなく、レーザマーキング1によって試験片10を特定することが必要である。本実施例はそれを示すものである。
【実施例5】
【0035】
図5はQRコードの一例を示すものである。QRコードとしては15桁以上もできるので例えば最初の4桁は国別,後の桁には形態番号,電話番号,郵便番号,パスポート番号,国旗等を形成することができる。これ等の2つ以上を組み合わせることにより、偽造防止と早期発見,盗難抑止力の大きな効果が生ずる。
【実施例6】
【0036】
図6は対象物の1つであるカバン2に直接レーザマーキング1をしないでカバン2に別体のラベル13やストラップ体14を貼付や吊下げし、このラベル13やストラップ体14にカバン2を特定するレーザマーキング1を設けたものである。
カバン2に直接レーザマーキング1をすることを望まない場合や、カバン2の形状によってレーザマーキング1を施すことが難しい場合に有効である。また、これ等のラベル13やストラップ体14は別体のためレーザマーキングの作業が容易にできる。
【実施例7】
【0037】
図7はレーザ加工し難い品物11にレーザマーキング1を施す実施例を示す。この場合は、まず、品物11のレーザ加工側の面に釉薬12を塗布した後図6(a)に示すようにレーザマーキングを施し、図6(b)に示すようにレーザマーキング1の形成後において釉薬12を取り除くものである。
【実施例8】
【0038】
図8はレーザ加工し難い品物11であるが前記の実施例7の釉薬を塗布してもレーザ加工のできない場合のレーザマーキング手段の1つを示す。この場合、品物11の加工面にカーボン紙15を乗せることによりレーザ加工ができる。
【実施例9】
【0039】
例えば、科学館等において、その内部に展示してある種々の展示品については詳しく説明するサービスを受けることが望まれている。その展示物について説明員が居れば説明,サービスを受けることが可能であるが、本発明ではQRコードで作成されるICタグを展示品の所に備えてある読取装置に挿入することにより、その展示品の説明,サービスを受けるようにしたものである。このようにICタグを展示品に対応させて作成し、これにより入場者はそのICタグを用いて展示品に関する説明サービスを受けることができる。しかしながら、科学館を退場する際にこのICタグを入場者が持ち帰る場合もあり、新しく作成する必要が生じる。よって、このICタグの他に、入場者を特定する入場者特定電子カードを同時発行し、退場時においてICタグとこの入場者特定カードを返却装置に挿入して返却確認をとることにより退場が出来るようにすると盗難、紛失が防止される。但し、セキュリティの面から入場者特定電子カードのレーザマーキングの内容としては暗証番号的なものや特定のパスワードを用いたものが望ましい。
【実施例10】
【0040】
所有物は所有者の意志に反して遺失したり、盗難にあったりする。また、盗難等により所有物が所有者の知らない所で不正取引される等のトラブルが多発している。このようなトラブルを防止するため所有物の適切な処理が必要である。従来では、このような場合の適切な処理方法がなく、またあったとしても個人情報が守れない問題点があった。本発明のこの実施例10はこのようなトラブルを防止し、所有物の適切な処理を電子的に行う方法を開示するものである。
なお、この発明の所有物の電子的確認処理方法は図10に示す手順に従って行われる。
【0041】
まず、第1の手順として所有者の所有物に直接又はこれに貼付等されている部材に所有者専用の暗証番号,サイン,所有者の顔写真,所在,所属等の個人情報をレーザマーキングによりマークする(ステップ100)。次に、このレーザマーキングされた内容を特定の中央処理機関に電子登録し保管する(ステップ101)。勿論、この中央処理機関は個人情報を秘密保持する責任を有するものであり、公的に認められる機関が望ましい。次に、レーザマーキングの内容を読み取りできるバーコードリーダ(QRコードリーダ)を中央処理機関で予め準備する(ステップ102)。次に、このバーコードリーダ(QRコードリーダ)を中央処理機関の指定する所有物処理機関に配布する(ステップ103)。所有物処理機関は、所有物の所有者からの申し出等により所有物をバーコードリーダ(QRコードリーダ)を確認し、その内容を中央処理機関に連絡する(ステップ104)。
以上のステップにより、所有物が所有者に正しく返還され、また、不正取引等も防止される。
【0042】
以上において、色々の実施例を示したが、本発明は以上のものや内容に限定するものではなく、同一技術的範疇のものが適用されることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明は、レーザ加工可能のすべての品物に対して適用可能であり、その利用範囲は極めて広く、かつその品物の種々の管理がタイムリーに、かつ確実に行われる。また、展示物等のサービスが十分に行われ、電子カードの紛失もなく、セキュリティも守られるため、広範囲の催し物に適用され、その利用範囲は極めて広い。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】レーザ加工可能の品物の1つであるカバンの外面又は内面にレーザマーキングを施した実施例を示す模式的斜視図とこの検出手段の1つを示す模式図(a),(b)。
【図2】袋体の内部に収納されている品物にレーザマーキングを施した状態を示す模式的斜視図(a)及び容器の内に収納されている品物にレーザマーキングを施した状態を示す模式的斜視図(b)。
【図3】ガラスやミラーにレーザマーキングを施した状態を示す模式的斜視図。
【図4】内部キズ標準試験片にレーザマーキングを施した状態を示す断面図(a)及びA矢視上面図(b)。
【図5】QRコードの一例を示す平面図。
【図6】カバンに直接レーザ加工を行わず、ラベルやストラップ体状のものにレーザマーキングをし、これ等をカバンに貼着又は吊下げした実施例を示す模式図。
【図7】レーザ加工し難い品物におけるレーザマーキングの方法を示す模式図(a),(b)。
【図8】レーザ加工し難い品物におけるレーザマーキングの方法を示す模式図。
【図9】本発明の請求項9に関する実施例を説明するためのブロック図。
【図10】本発明の請求項10に関する内容を説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
【0045】
1 レーザマーキング
2 カバン
3 バーコードリーダ(QRコードリーダ)
4 パソコン
5 袋体
6 品物
7 容器
8 ガラス又はミラー
9 キズ
10 内部キズ標準試験片
11 品物
12 釉薬
13 ラベル
14 ストラップ体
15 カーボン紙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ加工可能の対象物の特定、内容、所属等の管理のために前記対象物にレーザマーキングを行うためのレーザマーキング方法であって、該方法は、真空状態又は大気中において前記対象物に直接又は前記対象物を被包する透明又は半透明袋体や容器を介して前記対象物の内部又は外部に前記対象物に対応する任意の形態のマーキングを設け、該マーキングによって前記対象物の特定、内容、所属等を管理することを特徴とする情報所属管理用のレーザマーキング方法。
【請求項2】
前記レーザマーキングされる部材が、前記対象物に貼着又は吊下げされる部材であることを特徴とする請求項1に記載の情報所属管理用のレーザマーキング方法。
【請求項3】
前記部材が、前記対象物に貼付されるラベル又は前記対象物に吊下げられるストラップ体状のものからなることを特徴とする請求項2に記載の情報所属管理用のレーザマーキング方法。
【請求項4】
前記マーキングが、文字,画像,彫刻,模様,QRコード(二次元又は三次元)であることを特徴とする請求項1に記載の情報所属管理用のレーザマーキング方法。
【請求項5】
前記文字,画像,模様のマーキングは、単独に又はQRコードを伴ってマーキングされることを特徴とする請求項4に記載の情報所属管理用のレーザマーキング方法。
【請求項6】
前記レーザ加工可能の対象物又は前記部材には、素材のみならず、素材へのメッキや塗装,焼付塗装,その他の表面処理を施したものも含まれることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報所属管理用のレーザマーキング方法。
【請求項7】
レーザ加工のやり難い前記対象物に対しては前記対象物又は部材に釉薬を塗布した後にレーザ加工を行い加工終了後に前記釉薬を除去することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報所属管理用のレーザマーキング方法。
【請求項8】
前記釉薬を塗布してもレーザ加工ができない場合には、前記対象物又は部材にカーボン紙を乗せてレーザ加工することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報所属管理用のレーザマーキング方法。
【請求項9】
建物内に設けられている展示品や催し物や鑑賞物や展覧物(以下、展示品物という)の内容や特徴の説明や観察等のサービスを受けるために入場者に渡されるレーザ加工によって作成されるQRコード付きのICタグ及び入場者を特定するための入場者特定用電子カードの盗難,紛失を防止するための方法であって、前記ICタグは、前記サービスを受ける展示物等に備わっている読取装置に前記ICタグを挿入することにより前記入場者がその展示物等に関するサービスを受けることのできる形態のものからなり、前記入場者特定用電子カードは、前記入場者の特定と入場者の受けるサービスの内容を明記したものからなり、入場者は退場時において、前記ICタグ及び入場者特定用電子カードを建物の出口に設けられている返却装置に挿入して返却を確認された後にのみ建物外に出ることができることを特徴とする展示物等の説明,サービスを受けるための電子カードの盗難防止方法。
【請求項10】
所有物の遺失,盗難,取引時等の所有物要処理時において、前記所有物の所有者を確認して前記所有物の前記所有者への返還や不正取引の防止等の適切な処理を電子的に行う確認処理方法であって、該方法は、前記所有者毎に専用の暗証番号(パスワード),サイン,写真,所在,所属等の個人情報を前記所有物にレーザマーキングする第1の手順と、このレーザマーキングの内容を中央処理機関に電子登録する第2の手順と、前記レーザマーキングの内容を読み取るバーコードリーダ(QRコードリーダ)を前記中央処理機関で予め準備する第3の手順と、前記リーダを前記中央処理機関が指定した所有物処理機関に配布する第4の手順と、前記所有物処理機関に持ち込まれた前記所有物を前記リーダによって確認して前記中央処理機関に連結して前記所有者を確認して前記所有物の処理を行う第5の手順とを行い、前記所有物の確認と処理を行うことを特徴とする所有物の電子的確認処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−20676(P2008−20676A)
【公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−192509(P2006−192509)
【出願日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【特許番号】特許第4002939号(P4002939)
【特許公報発行日】平成19年11月7日(2007.11.7)
【出願人】(593210525)
【Fターム(参考)】