説明

レーダ装置

【課題】近距離探知と遠距離探知とを実現可能であり、かつ、装置全体の小型化、簡単化及び低コスト化を実現することが可能なレーダ装置を提供する。
【解決手段】レーダ装置が近距離探知を行う場合には、信号処理装置10からの制御信号に従い、近距離探知時の受信信号を前段受信処理部51の低利得回路を介して後段受信処理部52へ導出する。また、レーダ装置が遠距離探知を行う場合には、信号処理装置10からの制御信号に従い、遠距離探知時の受信信号を前段受信処理部51の高利得回路を介して後段受信処理部52へ導出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば空港監視レーダに用いられるレーダ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
レーダ装置には、その目的に応じて受信信号の利得を制御する機能を備えるものがある。この種の機能で一般的なものはSTC(Sensitivity Time Control)である。これは、目標からの反射エコー強度が距離の4乗に逆比例する(レーダの用途によってはこの限りでない)ことから、近距離では目標を見失わない範囲で利得を下げて受信感度を抑制し、遠距離になるに従って受信感度を上げていくという機能である。このSTCにより、近距離の目標からの反射エコー又は、地形、建物又は海面からの反射エコー(クラッタと総称する)のために受信機が飽和し、目標の検出が不能になることを防止することが可能である。
【0003】
ところで、一つのレーダ装置で近距離探知と遠距離探知とを組み合わせて実施するレーダ装置がある(例えば、特許文献1参照)。この種のレーダ装置は、近距離探知用の受信処理部と、遠距離探知用の受信処理部とを備え、入力信号のレベルに応じてこれらを選択的に切り替えることで、近距離探知及び遠距離探知を実現している。
【0004】
しかしながら、特許文献1における無線受信方法では、受信処理部を複数設ける必要があり、レーダ装置全体の大型化及び高コスト化が避けられないという問題がある。
【0005】
また、近距離探知モードと遠距離探知モードとの切り替えをタイミング制御部により検知し、各探知モードでの受信信号を、タイミング制御部により選択された利得処理経路で処理した後、単一の受信処理部で受信処理を行う方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。これにより、特許文献2では、近距離探知モード時の過大なレーダエコーが受信処理部における増幅器へ導出されることを防ぐことが可能となる。しかしながら、特許文献2では、信号処理装置からの信号に基づいて、探知モードの切り替わりを検知するタイミング制御部が必須である。タイミング制御部は高価な機材であるため、タイミング制御部の使用はレーダ装置の高コスト化の要因となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−72506号公報
【特許文献2】特開2007−170845号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
以上のように、従来のレーダ装置では、近距離探知と遠距離探知とを組み合わせて実施する場合は、近距離探知用の受信処理部と、遠距離探知用の受信処理部とを設置する必要があり、大型化及び高コスト化の要因となっていた。また、単一の受信処理部のみで近距離探知及び遠距離探知を実現しようとすると、タイミング制御部が必要となり、装置の高コスト化の要因となっていた。
【0008】
この発明は上記事情によりなされたもので、その目的は、近距離探知と遠距離探知とを実現可能であり、かつ、装置全体の小型化、簡単化及び低コスト化を実現することが可能なレーダ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明に係るレーダ装置は、互いにパルス幅の異なる第1の送信パルスと第2の送信パルスとを予め設定された順序で生成し、前記第1の送信パルスを用いる第1の探知モードと、前記第2の送信パルスを用いる第2の探知モードとを指定する制御信号を、前記第1及び第2の送信パルスの生成タイミングに基づいて生成する信号処理部と、前記信号処理部からの第1及び第2の送信パルスに対して送信処理を施す送信処理部と、前記送信処理部からの第1及び第2の送信パルスを空間へ放射し、前記第1又は第2の送信パルスが反射された反射パルスを受信信号として受信する送受信アンテナと、前記受信信号を予め設定された利得で処理する第1の処理回路と、前記受信信号を前記第1の処理回路よりも低い利得で処理する第2の処理回路とを備え、前記制御信号により指定された前記第1又は第2の探知モードに従い、前記第1及び第2の処理回路のいずれかで処理された信号を後段へ導出する第1の受信処理部と、前記第1の受信処理部からの信号に対して受信処理を施す第2の受信処理部とを具備する。
【0010】
上記構成によるレーダ装置では、送信パルスの生成タイミングに基づいて、探知モードを指定する制御信号を信号処理部から第1の受信処理部へ出力する。そして、第1の受信処理部では、この制御信号に従って受信信号の処理経路を切り替え、受信信号を第2の受信処理部へ導出するようにしている。これにより、レーダ装置は、近距離探知モード及び遠距離探知モードの両方に対応することが可能となる。
【発明の効果】
【0011】
この発明によれば、近距離探知と遠距離探知とを実現することが可能であり、かつ、装置全体の小型化、簡単化及び低コスト化を実現することが可能なレーダ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態に係るレーダ装置の機能構成を示すブロック図である。
【図2】図1の前段受信処理部の機能構成を示すブロック図である。
【図3】図1の信号処理装置における送信パルス信号及び制御信号の生成タイミングを示す図である。
【図4】図2の前段受信処理部のその他の機能構成を示すブロック図である。
【図5】図2の前段受信処理部のその他の機能構成を示すブロック図である。
【図6】図2の前段受信処理部のその他の機能構成を示すブロック図である。
【図7】図1のレーダ装置のその他の機能構成を示すブロック図である。
【図8】図7の信号処理装置における送信パルス信号の生成タイミング及び切替器の切替タイミングを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら本発明に係るレーダ装置の実施の形態について詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明の一実施形態に係るレーダ装置の機能構成を示すブロック図である。図1におけるレーダ装置は、信号処理装置10、送信系装置20、サーキュレータ30、送受信アンテナ40及び受信系装置50を具備する。レーダ装置は、互いにパルス幅の異なる送信パルス信号を用いて行う、近距離探知モード及び遠距離探知モードを備える。
【0015】
信号処理装置10は、遠距離探知用の第1の送信パルス信号と、近距離探知用の第2の送信パルス信号とのうちいずれかを予め設定されたタイミングで生成する。信号処理装置10は、送信パルス信号を送信系装置20へ出力する。
【0016】
また、信号処理装置10は、第1及び第2の送信パルス信号を生成するタイミングで制御信号を生成する。制御信号は、受信系装置50に対して、近距離探知モード及び遠距離探知モードの切り替えを制御する信号である。信号処理装置10は、制御信号を受信系装置50へ出力する。
【0017】
また、信号処理装置10は、受信系装置50から受信パルス信号を受け取る。信号処理装置10は、受信パルス信号の電力レベル及び受信パルス信号の位相等を計算する。そして、信号処理装置10は、この計算結果から、上空を移動する飛行機等の位置及び進行方向等を解析する。
【0018】
送信系装置20は、ミキサ、高周波増幅器及びフィルタ等を備えており、信号処理装置10からの送信パルス信号を高周波処理する。送信系装置20は、高周波処理を施した送信パルス信号を、サーキュレータ30を介して、送受信アンテナ40から空間へ放射する。
【0019】
送信パルス信号は、目標で反射され、反射パルス信号としてレーダ装置に返ってくる。送受信アンテナ40は、反射パルス信号を受信パルス信号として受信する。受信パルス信号は、サーキュレータ30を介して、受信系装置50へ導出される。
【0020】
受信系装置50は、前段受信処理部51及び後段受信処理部52を備える。図2は、本発明の一実施形態に係るレーダ装置の前段受信処理部51の機能構成を示すブロック図である。
【0021】
図2における前段受信処理部51は、方向性結合器511、高利得回路512、低利得回路513及び切替器514を備える。
【0022】
方向性結合器511は、サーキュレータ30を介して入力された受信パルス信号を2つに分配し、一方を高利得回路512へ導出し、他方を低利得回路513へ導出する。このとき、方向性結合器511は、低利得回路513へ導出される信号の電力レベルが高利得回路512へ導出される信号の電力レベルよりもおよそ20dB小さくなるように信号を分配する。
【0023】
高利得回路512は、増幅器5121及びアッテネータ(ATT)5122を備える。増幅器5121は、方向性結合器511からの信号を所定の利得で増幅し、アッテネータ5122へ出力する。アッテネータ5122は、増幅器5121の出力を安定化すると共に、増幅度の調整を兼ねて信号レベルを減衰させ、信号を切替器514へ出力する。
【0024】
低利得回路513は、アッテネータ5131、増幅器5132及びアッテネータ5133を備える。アッテネータ5131は、方向性結合器511からの信号を減衰させ、増幅器5132へ出力する。増幅器5132は、アッテネータ5131からの信号を、増幅器5121と同等の利得で増幅し、アッテネータ5133へ出力する。なお、本実施形態では、増幅器5121の利得と増幅器5132の利得とは、装置の設計を簡易にするために同等となるようにしているが、これに限定されるわけではない。アッテネータ5133は、増幅器5132の出力を安定化すると共に、増幅度の調整を兼ねて信号レベルを減衰させ、信号を切替器514へ出力する。
【0025】
切替器514は、信号処理装置10からの制御信号に従い、高利得回路512からの信号及び低利得回路513からの信号のうち、いずれかを選択的に後段受信処理部52へ導出する。切替器514は、制御信号に従い、近距離探知モード時には低利得回路513からの信号を後段受信処理部52へ導出し、遠距離探知モード時には高利得回路512からの信号を後段受信処理部52へ導出する。
【0026】
後段受信処理部52は、ミキサ、増幅器、フィルタ及びアナログ−デジタル変換器等を備えており、前段受信処理部51からの信号を受信処理する。後段受信処理部52は、受信処理を施した信号を、信号処理装置10へ出力する。
【0027】
次に、上記構成における動作を説明する。
【0028】
図3は、信号処理装置10における送信パルス信号及び制御信号の生成タイミングを示す図である。図3におけるタイミングチャートは、近距離探知モードの期間と遠距離探知モードの期間との二つに大別することができる。それぞれの期間では、送信パルス信号を出力した後に反射パルス信号を受信する為の受信期間が設けられている。信号処理装置10は、近距離探知モードの期間と遠距離探知モードの期間とを一連の動作として繰り返す。
【0029】
ここで、レーダ装置は、送信パルス信号を放射している期間は有効な受信が不可能である。つまり、遠距離探知用のエネルギーの大きいロングパルスを送信している期間中は、近距離エリアの探知は不可能である。本実施形態におけるレーダ装置では、この近距離エリアをショートパルスの送受信による探知でカバーできるように、送信パルス信号の生成タイミングが設計されている。
【0030】
信号処理装置10は、送信パルス信号を生成すると同時に制御信号を生成し、この制御信号を受信系装置50へ出力する。すなわち、信号処理装置10は、近距離探知モードの送信パルス信号を生成すると同時に、低利得回路513からの信号を後段受信処理部52へ導出するように制御信号を切替器514へ出力する。また、信号処理装置10は、遠距離探知モードの送信パルス信号を生成すると同時に、高利得回路512からの信号を後段受信処理部52へ導出するように制御信号を切替器514へ出力する。
【0031】
以上のように、上記一実施形態では、レーダ装置が近距離探知を行う場合には、その受信信号を低利得回路513を介して後段受信処理部52へ導出する。これにより、近距離探知時での比較的電力レベルの高い受信信号は低利得で増幅されることとなり、レーダ装置は、受信系装置50が飽和することを防止することが可能となる。
【0032】
また、レーダ装置が遠距離探知を行う場合には、その受信信号を高利得回路512を介して後段受信処理部52へ導出する。これにより、レーダ装置は、電力レベルが低い遠距離探知時での受信信号を、信号処理装置10で検波可能なレベルまで増幅させることが可能となる。
【0033】
つまり、レーダ装置は、予め設定された探知モードの切替タイミングに基づいて、受信信号の導出経路を高利得回路512又は低利得回路513から選択することにより、近距離探知及び遠距離探知に対応することが可能となる。すなわち、レーダ装置は、受信系装置50における広いダイナミックレンジを確保することが可能となる。
【0034】
また、上記一実施形態では、受信系装置50は、近距離探知時及び遠距離探知時の受信信号の電力レベル差を、前段受信処理部51内の方向性結合器511、高利得回路512及び低利得回路513で吸収する。このため、受信系装置50は、近距離探知時の受信信号及び遠距離探知時の受信信号それぞれを、一つの受信系統である後段受信処理部52で受信処理することが可能である。
【0035】
したがって、本発明に係るレーダ装置は、近距離探知と遠距離探知とが実現可能であり、かつ、レーダ装置全体の回路の小型化、簡単化及び低コスト化を実現することができる。
【0036】
なお、この発明は上記一実施形態に限定されるものではない。例えば、前段受信処理部51の構成は、近距離探知モードと遠距離探知モードとで受信信号を処理する際の利得に差があれば、図2に示す構成に限定される訳ではない。例えば、図4乃至図6に示されるような構成をしていても同様に実施可能である。
【0037】
すなわち、図4における前段受信処理部53は、方向性結合器531、高利得回路532、低利得回路533及び切替器534を備える。方向性結合器531は、受信信号を、受信信号の電力レベルに差を付けて2つに分配する。方向性結合器531は、電力レベルの高い方の信号を高利得回路532へ導出し、低い方の信号を低利得回路533へ導出する。高利得回路532は増幅器及びアッテネータを備え、受け取った信号を高利得で増幅し、切替器534へ出力する。低利得回路533は、接続線からなり、方向性結合器531で分配された信号を切替器534へ導出する。切替器534は、信号処理装置10からの制御信号に従って、近距離探知時には低利得回路533からの信号を後段受信処理部52へ導出し、遠距離探知時には高利得回路532からの信号を後段受信処理部52へ導出する。
【0038】
また、図5における前段受信処理部54は、方向性結合器541、高利得回路542、低利得回路543及び切替器544を備える。方向性結合器541は、受信信号を、受信信号の電力レベルに差を付けて2つに分配する。方向性結合器541は、電力レベルの高い方の信号を高利得回路542へ導出し、低い方の信号を低利得回路543へ導出する。高利得回路542及び低利得回路543は、接続線から成り、方向性結合器541で分配された信号をそれぞれ切替器544へ導出する。切替器544は、信号処理装置10からの制御信号に従って、近距離探知時には低利得回路543からの信号を後段受信処理部52へ導出し、遠距離探知時には高利得回路542からの信号を後段受信処理部52へ導出する。
【0039】
また、図6における前段受信処理部55は、切替器551、高利得回路552及び低利得回路553を備える。切替器551は、信号処理装置10からの制御信号に従って、近距離探知時には受信信号を低利得回路553へ導出し、遠距離探知時には受信信号を高利得回路552へ導出する。高利得回路552は増幅器及びアッテネータを備え、切替器551からの信号を高利得で増幅し、後段へ出力する。低利得回路553は増幅器及びアッテネータを備え、切替器551からの信号を高利得回路552よりも低い利得で増幅し、後段へ出力する。
【0040】
また、上記一実施形態では、レーダ装置が図1に示す構成を有する場合を例に説明したが、図7に示すような構成を有する場合であっても同様に実施可能である。すなわち、図7における受信系装置50は、遅延部56をさらに有する。遅延部56は、切替器514へ出力される制御信号に対して、所定の遅延時間を設ける。この遅延時間は、レーダ装置が設置される環境条件やレーダ装置自身の性能を加味し、切替時間を調整するように設定される。図8は、信号処理装置10における送信パルス信号の生成タイミング及び切替器514の切替タイミングを示す図である。これにより、切替器514の切り替えるタイミングの調整が可能となる。
【0041】
さらに、この発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0042】
10…信号処理装置
20…送信系装置
30…サーキュレータ
40…送受信アンテナ
50…受信系装置
51,53,54,55…前段受信処理部
511,531,541…方向性結合器
512,532,542,552…高利得回路
5121,5132…増幅器
5122,5131,5133…ATT
513,533,543,553…低利得回路
514,534,544,551…切替器
52…後段受信処理部
56…遅延部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いにパルス幅の異なる第1の送信パルスと第2の送信パルスとを予め設定された順序で生成し、前記第1の送信パルスを用いる第1の探知モードと、前記第2の送信パルスを用いる第2の探知モードとを指定する制御信号を、前記第1及び第2の送信パルスの生成タイミングに基づいて生成する信号処理部と、
前記信号処理部からの第1及び第2の送信パルスに対して送信処理を施す送信処理部と、
前記送信処理部からの第1及び第2の送信パルスを空間へ放射し、前記第1又は第2の送信パルスが反射された反射パルスを受信信号として受信する送受信アンテナと、
前記受信信号を予め設定された利得で処理する第1の処理回路と、前記受信信号を前記第1の処理回路よりも低い利得で処理する第2の処理回路とを備え、前記制御信号により指定された前記第1又は第2の探知モードに従い、前記第1及び第2の処理回路のいずれかで処理された信号を後段へ導出する第1の受信処理部と、
前記第1の受信処理部からの信号に対して受信処理を施す第2の受信処理部と
を具備することを特徴とするレーダ装置。
【請求項2】
前記第1の受信処理部は、
前記送受信アンテナからの受信信号を2つに分配する方向性結合器であって、前記第1の処理回路へ導出される信号の電力レベルが、前記第2の処理回路へ導出される信号の電力レベルよりも大きくなるように前記受信信号を分配する方向性結合器と、
前記制御信号に従って、前記第1及び第2の処理回路からの信号のうち、いずれか一方の信号を選択的に前記第2の受信処理部へ導出する導出部と
をさらに備えることを特徴とする請求項1記載のレーダ装置。
【請求項3】
前記第1の処理回路は、前記方向性結合器からの受信信号を所定の利得で増幅する第1の増幅部を備え、
前記第2の処理回路は、前記方向性結合器からの受信信号を前記第1の増幅部よりも低利得で増幅する第2の増幅部を備えることを特徴とする請求項2記載のレーダ装置。
【請求項4】
前記第1の処理回路は、前記方向性結合器からの受信信号を所定の利得で増幅する増幅部を備え、
前記第2の処理回路は、前記方向性結合器と前記導出部とを接続する接続線を備えることを特徴とする請求項2記載のレーダ装置。
【請求項5】
前記第1の処理回路は、前記方向性結合器と前記導出部とを接続する第1の接続線を備え、
前記第2の処理回路は、前記方向性結合器と前記導出部とを接続する第2の接続線を備えることを特徴とする請求項2記載のレーダ装置。
【請求項6】
前記第1の受信処理部は、
前記制御信号に従って、前記送受信アンテナからの受信信号を、前記第1及び第2の処理回路のうちいずれか一方へ導出する導出部をさらに備え、
前記第1の処理回路は、前記導出部からの受信信号を所定の利得で増幅する第1の増幅部を備え、
前記第2の処理回路は、前記導出部からの受信信号を前記第1の増幅部よりも低利得で増幅する第2の増幅部を備えることを特徴とする請求項1記載のレーダ装置。
【請求項7】
前記信号処理部からの制御信号を、指定された遅延時間だけ遅らせて前記第1の受信処理部へ出力する遅延部をさらに具備することを特徴とする請求項1記載のレーダ装置。
【請求項8】
前記第1の送信パルスは、遠距離探知用の送信パルスであり、
前記第2の送信パルスは、近距離探知用の送信パルスであり、
前記第1の探知モードは、遠距離探知モードであり、
前記第2の探知モードは、近距離探知モードであり、
前記第1の受信処理部は、前記制御信号により前記遠距離探知モードが指定された場合は、前記第1の処理回路からの信号を前記第2の受信処理部へ導出し、前記制御信号により前記近距離探知モードが指定された場合は、前記第2の処理回路からの信号を前記第2の受信処理部へ導出することを特徴とする請求項1記載のレーダ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−99786(P2011−99786A)
【公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−255312(P2009−255312)
【出願日】平成21年11月6日(2009.11.6)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】