説明

レーベル面印刷可能な外部記憶メディア用ドライブ、メディア、プログラムおよび端末装置

【課題】
外部記憶メディアのレーベル面をレーザー照射などにより変色する材質にし、メディアを裏返してドライブに挿入することにより、レーザーでレーベル面を印刷可能にする。
【解決手段】
外部記憶メディア装填部と、外部記憶メディアからのデータ読み出し手段と、外部記憶メディアへのデータ書き込み手段と、外部記憶メディアが備えるレーベル面領域に、ラベル情報を書き込むラベル情報書き込み手段とを備える外部記憶メディア用ドライブに、外部記憶メディアを装填した状態で、データの読み出しおよびデータの書き込みと、さらにラベル情報書き込みプログラムを利用してレーベル面へのラベル情報の書き込みを行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーベル面を光、熱、磁場、電気、化学反応などで変色する材質にしたCDやDVDなどのメディアを、裏返してドライブに挿入することにより、データ書込み/読込み用のレーザーを用いてレーベル面に印刷できるようにする外部記憶メディア用ドライブ、外部記憶メディア、ラベル情報書き込みプログラム、およびラベル情報書き込みプログラムを備えた端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、コンピュータや各種のデジタル機器において用いられる外部記憶メディアとしては、代表的なものとしては円盤状のデータ記録型メディアがあり、CD−R、CD−RW、DVD−R、DVD−RW、DVD+RW、DVD−RAM、Blu−ray Discなどがある。
ユーザーは、記録した内容がわかるように、レーベル面にタイトルやファイル名、日付、絵などをプリンタで印刷したり、マジックペンなどで手書きしたりする。
レーベル印刷ができるプリンタには、レーベル印刷専用プリンタや、オプションのキットを用いてレーベル印刷にも対応した汎用プリンタ、又は、はじめからレーベル印刷に対応した汎用プリンタなどがある。印字方式には、インクジェット方式、レーザー方式、溶融方式、昇華方式、熱転写式などがある。他にもシールに印刷してからメディアに貼るタイプのものなど、さまざまなタイプの製品が販売されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、どの方法もデータ書込装置とレーベル印刷装置が別の筐体なので、データ書込みとレーベル印刷を同時に行うことができないし、印刷装置も場所を取り邪魔である。
円盤状メディアではないが、マイクロカセットメモリーが搭載されたMICROMVカセットがソニーから発売されている。テープの基本情報の他に「カセットID・日付・タイトル情報」「カメラ情報」などの各種データが記録され、撮影時にマイクロカセットメモリーがシーンの撮影開始位置を記憶し、その情報を再生時にシーンの先頭画(サムネイル)を場面表示できるマルチ画面サーチ機能などを備えている。しかし、ビデオカメラの液晶画面などで表示させないとサムネイルを見ることはできない。カセット自体が小さいため、レーベル面には限られた情報しか書き込むことができない。
【0004】
【特許文献1】特開2 0 0 0 − 1 7 3 0 9 6 号公報
【0005】
特開2 0 0 0 − 1 7 3 0 9 6 「光記録媒体」においては、D V D − R 等における貼り合わせ型片面記録タイプの光記録媒体において直接表面に印刷しなくともレーベル表示を可能にし、外部からの付着物等による汚れに強く印字による媒体重量の片寄りが無い光記録媒体が提案されている。
D V D 等の表面に印刷をしなくてもレーベル印字を可能にするもので、レーザー光を吸収する記録層と、記録層の上に金属の反射層を有し、その上に光を吸収すると分解あるいは変質するレーベル記録層から構成されるものである。
しかしながらこの出願は、どのようにレーベル記録を行うかについては開示されておらず、またレーベル記録を行うためにどのような機器を利用するかについての記載がない。そのため、光記録媒体だけでは個々のユーザーがレーベルを作成することはできない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで本発明においては、上記の様々な課題を解決し、レーベル印刷できるプリンタを用意することなく、CDやDVDなどの外部記憶メディアのレーベル面をレーザー照射などにより変色する材質にし、メディアを裏返してドライブに挿入することにより、レーザーでレーベル面を印刷でき、ドライブに入っているメディアにすぐにプリントすることが可能な外部記憶メディア用ドライブ、外部記憶メディア、ラベル情報書き込みプログラム、およびラベル情報書き込みプログラムを備えた端末装置を提供することを目的とする。
【0007】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明においては、
外部記憶メディア用のドライブであって、
外部記憶メディア装填部と、
外部記憶メディアからのデータ読み出し手段と、
外部記憶メディアへのデータ書き込み手段と、
外部記憶メディアが備えるレーベル面領域に、ラベル情報を書き込むラベル情報書き込み手段とを備え、
外部記憶メディアを前記のドライブに装填した状態で、データの読み出しおよびデータの書き込みと、さらにレーベル面へのラベル情報の書き込みが可能にされた外部記憶メディア用ドライブであることを特徴としている。
【0008】
また、上記課題を解決するため、請求項2に記載の発明においては、
請求項1に記載の発明において、
外部記憶メディアは、CD−R/RW、各種DVD、ブルーレイ、光ディスクのいずれかを少なくとも含む外部記憶メディア用ドライブであることを特徴としている。
【0009】
また、上記課題を解決するため、請求項3に記載の発明においては、
請求項1または2に記載の発明において、
外部記憶メディアが備えるレーベル面領域へのラベル情報書き込みは、プリントするラベル情報の文字・数字・記号・図形・画・模様・色彩の内の少なくともいずれかに従い、ラベル情報書き込み手段が書き込み制御を行い、レーベル面領域表面に設けられた可変質層に対し、変質処理を行うものである、外部記憶メディア用ドライブであることを特徴としている。
【0010】
また、上記課題を解決するため、請求項4に記載の発明においては、
請求項3に記載の発明において、
外部記憶メディアが備えるレーベル面領域へのラベル情報書き込みは、プリントするラベル情報の文字・数字・記号・図形・画・模様・色彩の内の少なくともいずれかに従い、ラベル情報書き込み手段がレーザー照射手段により書き込み制御を行い、レーベル面領域表面に設けられたレーザー照射に対する可変質層に対し、レーザー照射による変質処理を行うものである、外部記憶メディア用ドライブであることを特徴としている。
【0011】
また、上記課題を解決するため、請求項5に記載の発明においては、
請求項3に記載の発明において、
外部記憶メディアが備えるレーベル面領域へのラベル情報書き込みは、プリントするラベル情報の文字・数字・記号・図形・画・模様・色彩の内の少なくともいずれかに従い、ラベル情報書き込み手段がインクジェット方式または熱転写方式により書き込み制御を行い、レーベル面領域表面に設けられた可変質層に対し、インクジェット方式または熱転写方式による変質処理を行うものである、外部記憶メディア用ドライブであることを特徴としている。
【0012】
また、上記課題を解決するため、請求項6に記載の発明においては、
請求項1〜5のいずれかに記載の発明において、
前記のラベル情報書き込み手段は、外部記憶メディアのレーベル面にレーザーを照射するレーザー照射手段と、ラベル情報の文字・数字・記号・図形・画・模様・色彩の内の少なくともいずれかに従いレーザー照射を制御する照射制御手段とを備え、
レーザー照射手段は、前記のデータ読み出し手段およびデータ書き込み手段と同一面側に備えられ、レーベル面領域にラベル情報を書き込む際には、外部記憶メディアを裏返して装填するようにされた、外部記憶メディア用ドライブであることを特徴としている。
【0013】
また、上記課題を解決するため、請求項7に記載の発明においては、
請求項1〜5のいずれかに記載の発明において、
前記のラベル情報書き込み手段は、外部記憶メディアのレーベル面にレーザーを照射するレーザー照射手段と、ラベル情報の文字・数字・記号・図形・画・模様・色彩の内の少なくともいずれかに従いレーザー照射を制御する照射制御手段とを備え、
レーザー照射手段は、前記のデータ読み出し手段およびデータ書き込み手段と反対面側に備えられ、レーベル面領域にラベル情報を書き込む際には、外部記憶メディアを裏返さずにそのまま装填するようにされた、外部記憶メディア用ドライブであることを特徴としている。
【0014】
また、上記課題を解決するため、請求項8に記載の発明においては、
請求項4〜7のいずれかに記載の発明において、
レーザー照射手段は、複数の波長のレーザーを照射可能にされており、レーベル面領域への複数の色彩の書き込みが可能にされた、外部記憶メディア用ドライブであることを特徴としている。
【0015】
また、上記課題を解決するため、請求項9に記載の発明においては、
請求項4〜8のいずれかに記載の発明において、
レーベル面領域表面に設けられたレーザー照射に対する可変質層は、変色材質を書換え可能にされており、レーザーのパワーを調節することにより、レーベル面の印刷を消去することが可能にされた、外部記憶メディア用ドライブであることを特徴としている。
【0016】
また、上記課題を解決するため、請求項10に記載の発明においては、
外部記憶メディア装填部と、外部記憶メディアからのデータ読み出し手段と、外部記憶メディアへのデータ書き込み手段と、外部記憶メディアが備えるレーベル面領域に、ラベル情報を書き込むラベル情報書き込み手段とを備える外部記憶メディア用のドライブに装填された状態において、
前記のラベル情報書き込み手段からの書き込み制御を受けて、プリントするラベル情報の文字・数字・記号・図形・画・模様・色彩の内の少なくともいずれかに従い変質処理が行われる可変質層の設けられたレーベル面と、データの書き込みおよび読み出しが行われるデータ記憶面とが設けられた、外部記憶メディアであることを特徴としている。
【0017】
また、上記課題を解決するため、請求項11に記載の発明においては、
請求項1〜9のいずれかに記載の外部記憶メディア用ドライブが備えるラベル情報書き込み手段に対し、ラベル情報を送出する端末装置に備えられるラベル情報書き込みプログラムであって、
ラベル情報書き込みプログラムは、外部記憶メディアに書き込まれるファイル情報、または外部記憶メディアに書き込まれたファイル情報を読み出して、外部記憶メディア用ドライブが備えるラベル情報書き込み手段に書き込みを指示することにより、ファイル情報がレーベル面にプリントされるものである、ラベル情報書き込みプログラムであることを特徴としている。
【0018】
また、上記課題を解決するため、請求項12に記載の発明においては、
請求項1〜9のいずれかに記載の外部記憶メディア用ドライブが備えるラベル情報書き込み手段に対し、ラベル情報を送出する端末装置に備えられるラベル情報書き込みプログラムであって、
ラベル情報書き込みプログラムは、外部記憶メディアに書き込まれるファイルのサムネイル、または外部記憶メディアに書き込まれたファイルのサムネイルを読み出して、外部記憶メディア用ドライブが備えるラベル情報書き込み手段に書き込みを指示することにより、サムネイルがレーベル面にプリントされるものである、ラベル情報書き込みプログラムであることを特徴としている。
【0019】
また、上記課題を解決するため、請求項13に記載の発明においては、
請求項12に記載の発明において、
ラベル情報書き込みプログラムは、動画像記録装置で録画をするごとに記録される静止画像のサムネイルを、外部記憶メディア用ドライブが備えるラベル情報書き込み手段に書き込みを指示することにより、サムネイルがレーベル面にプリントされるものである、ラベル情報書き込みプログラムであることを特徴としている。
【0020】
また、上記課題を解決するため、請求項14に記載の発明においては、
請求項12に記載の発明において、
ラベル情報書き込みプログラムは、静止画像記録装置で撮影をした撮影日または時間帯、または静止画像ファイルの作成日時またはファイル名に基づき、複数の静止画像の中から抽出された静止画像のサムネイルを、外部記憶メディア用ドラ
イブが備えるラベル情報書き込み手段に書き込みを指示することにより、サムネイルがレーベル面にプリントされるものである、ラベル情報書き込みプログラムであることを特徴としている。
【0021】
また、上記課題を解決するため、請求項15に記載の発明においては、
請求項1〜9のいずれかに記載の外部記憶メディア用ドライブを備えた端末装置であることを特徴としている。 また、上記課題を解決するため、請求項16に記載の発明においては、
請求項11〜14のいずれかに記載のラベル情報書き込みプログラムを備えた端末装置であることを特徴としている。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、レーベル印刷できるプリンタを用意することなく、C D − R / R W やD V D 、ブルーレイ、光ディスクなどの外部記憶メディアのレーベル面をレーザー照射などにより変色する材質にし、メディアを裏返してドライブに挿入することにより、レーザーでレーベル面を印刷でき、ドライブに入っているメディアにすぐにプリントすることが可能な外部記憶メディア用ドライブ、外部記憶メディア、ラベル情報書き込みプログラム、およびラベル情報書き込みプログラムを備えた端末装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1および図2は、本発明のシステムの基本的な構成の一例を示すシステム構成図である。
(第一の実施形態)
本発明の第一の実施形態は、外部記憶メディア用のドライブであって、外部記憶メディア装填部を備える。
外部記憶メディアの代表的なものとして想定されるのは、CD−R/RW、各種DVD、ブルーレイ、光ディスクなどである。
これらの外部記憶メディア用のドライブの代表的な形態は、CD−R/RWの読み込み・書き込みが可能なCD−R/RWドライブなどであり、通常はラベル情報を書き込むため、書き込み可能なドライブにより書き込まれたデータファイルに関するラベル情報をプリントすることが想定される。
また、CD−R/RWの書き込み、DVD−RAMの書き込み、DVDビデオの書き込み、DVD−RAMの読み込み・書き込みが可能なDVD−RAMドライブ、またはDVD書き込みメディアであるDVD−Rの書き込みが可能なDVD−Rドライブ、主としてDVDレコーダーに使用されているDVD−RWの書き込みが可能なDVD−RWドライブ(レコーダー)、DVD+RWの書き込みが可能なDVD+RWドライブなどである。DVD−RAMドライブは、ディスクのみの形態の外部記憶メディア、あるいはディスクを包むカートリッジ付きの形態の外部記憶メディアの読み込み・書き込みが可能なドライブ、ブルーレイドライブ、光ディスクドライブなどがある。
これらの内の複数の外部記録メディアの読み込み・書き込みが可能な複合ドライブも各種開発されている。
また、本発明においては、単体の外付けドライブやレコーダーと、コンピュータ装置その他の装置に内蔵されているドライブとのいずれであってもよい。
【0024】
外部記憶メディア用ドライブは、外部記憶メディアからのデータ読み出し手段を備えている。
外部記憶メディア用ドライブの代表的な読み取り方式は、レーザーダイオードによる光ピックアップ方式である。CD−R/RWドライブや各種のDVDドライブが磁気ディスクドライブ(フロッピーディスクドライブとハードディスクドライブ)と大きく異なる点は、データ読み出しに磁界ではなく光を利用することにより、外部記憶メディアのデータ面表面からデータを読み取ることである。
CD−R/RWはレーザー光線の反射によってディスクの表面上につけられた凹凸(ピットという)や、記録層の変色・変質を読み取る。
レーザーダイオードから放射されたレーザービームは、一連のレンズなどで構成される光学系を通りデータ面表面上で焦点を結び、データ面表面から反射したレーザービームは検出器に戻り、検出器内部の光学系は反射ビームをフォトダイオードに送り、フォトダイオードは反射ビームの光量を検出する。読み取られたデータは光検出器によりデータ面表面のパターンを解読され、ビットパターンに変換される。
【0025】
次に外部記憶メディア用ドライブは、外部記憶メディアへのデータ書き込み手段を備えている。
外部記憶メディアは、表面の物理的な凹凸の付与や、記録層の変色・変質を行うことによりデータを書き込んで記憶する。
CDの書き込みでは、レーザーを照射して、図3に示すような多層構造の基盤を熱して、ピット(くぼみ)を形成するが、比較的規模の大きい設備が必要である。
これに対し、CD−RWなどのユーザーによる書き込み可能なCDやDVDなどの外部記憶メディアにおいては、図4に示すように、記録層が熱されることにより記録層の変色・変質を行い、書き込みや消去が可能にされている。
【0026】
次に、外部記憶メディア用ドライブは、外部記憶メディアが備えるレーベル面領域に、ラベル情報を書き込むラベル情報書き込み手段を備えている。
ラベル情報書き込み手段は、ラベル情報書き込みに対応したレーベル面領域を有する外部記憶メディアのレーベル面領域に、ラベル情報を書き込むものである。
外部記憶メディアが備えるレーベル面領域へのラベル情報書き込みは、プリントするラベル情報の文字・数字・記号・図形・画・模様・色彩の内の少なくともいずれかに従い、ラベル情報書き込み手段が書き込み制御を行い、レーベル面領域表面に設けられた可変質層に対し、変質処理を行うものである。
なお、レーベル面領域は、外部記憶メディアの、データを記録するデータ面とは反対面に設けられる形態のほか、データを記録するデータ面と同一の面に設けられる形態、さらには外部記憶メディアの両面に設けられる形態などを採用することができる。さらに外部記憶メディアは円盤、サイコロ、名刺、切手のような形状でもよく、それ以外の形状でもよく、外部記憶メディアの形状などに応じ、ラベル情報書き込みが可能なレーベル面領域を設けることができる。
【0027】
外部記憶メディアが備えるレーベル面領域へのラベル情報書き込みは、ドライブと一体にプリンタを内蔵することにより、プリントするラベル情報の文字・数字・記号・図形・画・模様・色彩の内の少なくともいずれかに従い、ラベル情報書き込み手段がインクジェット方式または熱転写方式により書き込み制御を行い、レーベル面領域表面に設けられた可変質層に対し、インクジェット方式または熱転写方式による変質処理を行うようにすることもできる。
CD−R/RWやDVDなどのドライブで、レーザーではなく、インクジェット方式で印刷してもよい。CD−R/RWやDVDなどのドライブで、レーザーではなく、熱転写方式で印刷してもよい。。
【0028】
外部記憶メディアが備えるレーベル面領域へのラベル情報書き込みの好ましい形態は、レーザーを用いて可変質層である記録層に対し変質・変色処理を行うものである。プリントするラベル情報の文字・数字・記号・図形・画・模様・色彩の内の少なくともいずれかに従い、ラベル情報書き込み手段がレーザー照射により書き込み制御を行い、レーベル面領域表面に設けられたレーザー照射に対する可変質層に対し、レーザー照射による変質処理を行う。
また、回転数を落とせば、レーザー照射温度を上げることができる。
また、レーザー照射手段によりラベル情報を書き込む際に、外部記憶メディアのドライブの回転数を変化させることにより、レーザー照射温度を変化・制御させ、変質・変色処理を変化させて書き込みを行うこともできる。
【0029】
レーザーを利用する場合には、ラベル情報書き込み手段は、外部記憶メディアのレーベル面にレーザーを照射するレーザー照射手段と、レーザー照射の位置・パワー・タイミング等をラベル情報の文字・数字・記号・図形・画・模様・色彩の内の少なくともいずれかに従い制御する照射制御手段とを備える。
レーザー照射手段は、レーザーダイオードに代表される照射デバイスである。照射制御手段は、書き込みを行う文字や図形などのデータをコンピュータ装置や画像・動画像入力機器などから受領して、ビットパターンに変換し、レーザー照射の位置・パワー・タイミング等を制御するものである。
【0030】
記録層には,レーザーの熱によって化学変化を起こし,光の反射率が変化するような材料が塗布されている。記録層に読み出し時よりも大きな出力でレーザーを照射することによりCDのピットとランドに相当する部分を書き込む。記録層の色素は、一定の波長のレーザー光線にだけ反応して性質が変化する。
レーザー照射手段は、前記のデータ読み出し手段およびデータ書き込み手段と同一面側に備えられ、レーベル面領域にラベル情報を書き込む際には、外部記憶メディアを裏返して装填するようにしてもよい。
この場合において、レーザー照射手段は、データ面にデータを書き込むデータ読み出し手段およびデータ書き込み手段と同一のデバイスであってもよく、別個に設けられたデバイスであってもよい。
【0031】
CD−R/RWやDVDなどのメディアのレーベル面に印刷するために、データ書き込み/読み込み用レーザーを用いる。そのためにレーベル面をレーザーの照射などにより変色する材質にし、メディアを裏返してドライブに挿入する。
また、レーザー照射手段は、前記のデータ読み出し手段およびデータ書き込み手段と反対面側に備えられ、レーベル面領域にラベル情報を書き込む際には、外部記憶メディアを裏返さずにそのまま装填するようにしてもよい。
外部記憶メディアを前記のドライブに装填した状態で、データの読み出しおよびデータの書き込みと、さらにレーベル面へのラベル情報の書き込みが可能にされた外部記憶メディア用ドライブである。
メディアを裏返さなくても印刷できるように、データ書き込み/読み込み用レーザーとは別に、ドライブのレーベル面側にレーベル面印刷用レーザーをつけてもよい。
【0032】
さらに、可変質層(記録層)の設けられたレーベル面と、データ記憶面(記録層)との、それぞれ異なる面への書き込みを、レーザー照射手段により同一方向から行えるようにしてもよい。
可変質層(記録層)の設けられたレーベル面側から、反対側のデータ記憶面(記録層)にまでレーザーを照射させることが可能な物質から構成されるレーベル面を透過して、データ記憶面へのデータの書き込みを行うか、逆に、可変質層(記録層)の設けられたデータ記憶面側から、反対側のレーベル面にまでレーザーを照射させることが可能な物質から構成されるデータ記憶面を透過して、レーベル面へのラベル情報の書き込みを行う。
【0033】
レーザー照射手段が、複数の波長のレーザーを照射可能にされていれば、レーベル面領域への複数の色彩の書き込みを可能にすることができる。
2波長、3波長あるいはそれ以上の複数の波長のレーザーを有しているドライブの場合には、2色またはカラーで印刷することができる。複数の波長の照射は、別個のレーザーダイオードを利用して照射を行ってもよいが、2種類あるいはそれ以上のレーザー光を1つのLDチップで発することができるモノリシック型高出力2波長レーザーダイオードなどを利用すれば、単一のレーザーダイオードで実現することもできる。
【0034】
さらに可変質層を再度変質・変色させることにより、ラベル情報の消去を可能にすることが好ましい。
レーベル面領域表面に設けられたレーザー照射に対する可変質層は、変色材質を書き換え可能にされており、レーザーのパワーまたは回転数を調節することにより、レーベル面の印刷を消去することが可能にされる。変色材質を書き換え可能なものにした場合、レーザーのパワーまたは回転数を調節することにより、レーベル面の印刷を消去することができる。
あるいは、レーベル面領域表面に設けられたレーザー照射に対する可変質層は、変色材質を書き換え可能にされており、ドライブ内に内蔵されたストロボを用いて、レーベル面の印刷を消去することが可能にされる。
【0035】
(第二の実施形態)
次に、本発明の第二の実施形態は、変質処理が行われる可変質層の設けられたレーベル面と、データの書き込みおよび読み出しが行われるデータ記憶面とが設けられ、ラベル情報の書き込みに対応した、外部記憶メディアである。
外部記憶メディアには、外部記憶メディア装填部と、外部記憶メディアからのデータ読み出し手段と、外部記憶メディアへのデータ書き込み手段と、外部記憶メディアが備えるレーベル面領域に、ラベル情報を書き込むラベル情報書き込み手段とを備える外部記憶メディア用のドライブに装填された状態において、前記のラベル情報書き込み手段からの書き込み制御を受けて、プリントするラベル情報の文字・数字・記号・図形・画・模様・色彩の内の少なくともいずれかに従い変質処理が行われる可変質層の設けられたレーベル面と、データの書き込みおよび読み出しが行われるデータ記憶面とが設けられている。
【0036】
図5は、可変質層(記録層)の設けられたレーベル面と、データの書き込みおよび読み出しが行われるデータ記憶面(記録層)とが設けられた外部記憶メディアの一例を示す断面図である。
可変質層(記録層)の設けられたレーベル面と、データの書き込みおよび読み出しが行われるデータ記憶面(記録層)には、データの書き込み・ラベル情報の書き込みのそれぞれのレーザーの波長に対応して変質・変色が行われる可変質物質が塗布・蒸着等により設けられている。
レーベル面のラベル情報を1回限りの書き込みとするためには、可変質層(記録層)の変質・変色がピットの代わりとなって、焦げた状態になり、一度焦げた有機色素も戻らない物質を用いればよい。
一方、書き換え可能にするためには、可変質層(記録層)に使われる物質を、レーザー光線の強弱に反応して、結晶(消去時)したり融解(記録状態)する物質とすればよい。
【0037】
さらに、2色以上の色彩で書き込み可能にするためには、可変質層(記録層)に使われる物質を、レーザー光線の波長に応じて、変質度合が異なる物質とすればよい。
また2色以上の色彩で書き込み可能にする別の方法は、可変質層(記録層)に使われる物質を、図6に一例を示すように、さらに2層、3層あるいはそれ以上にすることにより、レーザー光線の波長・強弱に応じて、複数の記録層の内のいずれの層までを変質させるかを異なるようにすればよい。
外部記憶メディアがDVD−RAMのようにカートリッジ入りのメディアである場合には、カートリッジが透明または半透明素材からなり、レーベル面が外部から可視状態にすることが望ましい。カートリッジ入りのメディアの場合、印刷面が見えるようにカートリッジケースを透明にすればよい。
【0038】
(第三の実施形態)
本発明の第三の実施形態は、ラベル情報を送出する端末装置に備えられるラベル情報書き込みプログラムである。端末装置は、コンピュータ装置や、画像・動画像入力装置、あるいは外部記憶メディア用ドライブが備えるコンピュータデバイスなどである。
ラベル情報書き込みプログラムは、CD−R/RWやDVDなどのタイトルや図形など、あるいはこれらの外部記憶メディアに記録されているデータの内容説明や、ファイル名、ファイル形式、日時などのファイル情報、あるいは画像などのサムネイル等をラベル情報として書き込むためのプログラムである。
【0039】
ラベル情報書き込みプログラムの好ましい形態の代表的な一例は、請求項1〜9のいずれかに記載の外部記憶メディア用ドライブが備えるラベル情報書き込み手段に対し、ラベル情報を送出する端末装置に備えられるラベル情報書き込みプログラムであって、ラベル情報書き込みプログラムは、外部記憶メディアに書き込まれるファイル情報、または外部記憶メディアに書き込まれたファイル情報を読み出して、外部記憶メディア用ドライブが備えるラベル情報書き込み手段に書き込みを指示することにより、ファイル情報がレーベル面にプリントされるものである。ファイル情報は、ファイル名、ファイル形式、作成日時や記憶日時、作成者、データサイズ、その他の情報を含むことが可能である。
【0040】
また、これらのファイル情報は、コンピュータ装置の画面等において、ラベル情報書き込みプログラムが備える入力フォーム、入力用ウィンドウなどにより入力してもよいが、また、オペレーティングシステムが管理するファイル情報を自動的に参照し抽出することにより、入力をしないですむようにしてもよい。
また、ラベル情報書き込みプログラムは、図形や記号等の入力や、図形・線・各種の装飾、その他の図形等の編集機能などを備えていることが望ましい。また図形・線・各種の装飾のテンプレートや、ラベル情報のテンプレートなどをあらかじめ用意しておくことにより、ユーザーはこれらを選択したり、文字やレイアウト指定・書式指定などをするだけで、ラベル情報の編集・決定ができるようにされていることが好ましい。
【0041】
ラベル情報書き込みプログラムの好ましい形態の別の代表的な一例は、請求項1〜9のいずれかに記載の外部記憶メディア用ドライブが備えるラベル情報書き込み手段に対し、ラベル情報を送出する端末装置に備えられるラベル情報書き込みプログラムであって、ラベル情報書き込みプログラムは、外部記憶メディアに書き込まれるファイルのサムネイル、または外部記憶メディアに書き込まれたファイルのサムネイルを読み出して、外部記憶メディア用ドライブが備えるラベル情報書き込み手段に書き込みを指示することにより、サムネイルがレーベル面にプリントされるものである。
これらのサムネイルは、コンピュータ装置の画面等において、ラベル情報書き込みプログラムが備える操作用ウィンドウなどにより画像等を指定してもよいが、また、オペレーティングシステムが管理するサムネイル情報や、画像・動画像入力機器から自動的に取得するようにしてもよい。
【0042】
サムネイルをコンピュータ装置や画像・動画像入力機器から自動的に取得する一例は、下記のような形態である。
ラベル情報書き込みプログラムは、動画像記録装置で録画(たとえば開始時、所定のタイミングごと等)をするごとに記録される静止画像のサムネイルを、外部記憶メディア用ドライブが備えるラベル情報書き込み手段に書き込みを指示することにより、サムネイルがレーベル面にプリントされるものである。
たとえば、ビデオカメラで録画スタートボタンを押すたびに静止画を記録して、メディアのレーベル面にサムネイルでプリントする。メディアの保存内容がレーベル面に画像で表示されるのでわかりやすい。
【0043】
サムネイルをコンピュータ装置や画像・動画像入力機器から自動的に取得する別の一例は、下記のような形態である。画像・動画像入力機器は、デジタルビデオカメラなどの動画像記録装置、デジタルカメラなどの静止画像記録装置、デジタルテレビなどの動画像再生装置などである。
ラベル情報書き込みプログラムは、静止画像記録装置や動画像記録装置で撮影をした撮影日または時間帯、または静止画像ファイルの作成日時またはファイル名に基づき、動画像あるいは複数の静止画像の中から抽出された静止画像のサムネイルを、外部記憶メディア用ドライブが備えるラベル情報書き込み手段に書き込みを指示することにより、サムネイルがレーベル面にプリントされるものである。
たとえば、デジタルカメラまたはビデオの静止画モードで撮影する際に、撮影日、または同じ日でも時間帯が変わったら時間帯ごとに、先頭の画像を記録してメディアのレーベル面にサムネイルでプリントする。
【0044】
また、ラベル情報書き込みプログラムは、ファイル名、ファイル形式、作成日時や記憶日時、作成者、データサイズなどのファイル情報や、ファイルのサムネイル、図形・線・各種の装飾などを含む文字やレイアウト指定・書式指定などのラベル情報を、データとして外部記憶媒体のデータ面に記憶することが望ましい。
外部記憶メディアを複製等する際に、ラベル情報のデータを読み出して、同じラベル情報を書き込むことができる。
【0045】
(第四の実施形態)
本発明の第四の実施形態は、外部記憶メディア用ドライブを備えた端末装置である。端末装置は、パーソナルコンピュータやワークステーション、サーバー装置、携帯情報端末(PDA)、携帯電話、カメラ付き携帯電話などのコンピュータ端末や、デジタルカメラなどの画像記録装置、デジタルビデオカメラなどの動画像記録装置、デジタルテレビなどの動画像再生装置などである。
本実施形態の端末装置は、請求項1〜9のいずれかに記載の外部記憶メディア用ドライブを備えた端末装置、あるいは、請求項11〜14のいずれかに記載のラベル情報書き込みプログラムを備えた端末装置である。
以上詳細に説明した構成により、CD−R/RWやDVDのレーベル面をレーザー照射などにより変色する材質にし、メディアを裏返してドライブに挿入することにより、レーザーでレーベル面を印刷する。レーベル印刷できるプリンタを用意する必要なく、ドライブに入っている外部記憶メディアを裏返して(あるいは裏返さずに)、ラベル情報をすぐにプリントすることができる。
【0046】
以下、本発明の基本的な操作と作用について、好ましい一例を用いて説明する。
現在、レーザー照射により変色する材質は、様々なものが実用化されている。結晶構造の変化によるもの(相変化)、電子的に書き換え可能なもの(ゼロックス社の電子ペーパー)、有機色素を用いたもの、化学変化によるものなど様々な種類がある。これらは発色・消去を繰り返せるものや、一度変色させたら元に戻らないものがある。
DVDやBlu−rayのドライブなどで、CDも読み書きできるように、波長の異なる複数のレーザーを搭載したものがある。3波長のレーザーがあれば、感度特性を波長に合わせた材質を3種類用意し、レーベル面に3層に塗ることによりにカラー印刷も可能である。2波長2層ならば2色印刷になる。
家庭でビデオを撮るのは、子供の運動会や旅行などの行事が多いが、行事が終わった後タイトルを書き込むまで手が回らない事が多い。後で書き込もうとすると、もう一度ビデオを再生して内容を確認しないとわからなくなる事がある。ソニーのMICROMVカセットの様に各シーンの撮影開始位置を記憶し、サムネイル表示できる場合、そのサムネイル画像をDVDやCD−R/RWのレーベルに印刷して、録画したビデオ画像をDVDやCD−R/RWに保存すれば、ビデオを再生しなくても、簡単にビデオの内容をレーベルに印刷できる。例えば運動会のビデオの場合、撮影開始ごとのサムネイルは、入場・校長挨拶・ラジオ体操・徒競走・大玉送り・・・という具合になる。
【0047】
図7は、ラベル情報をレーベル面領域にプリントした一例を示す外部記憶メディアを示す図である。
(DVDドライブ・DVDビデオレコーダ等のDVD駆動装置での画像のサムネイル印刷例)
レーベル面にレーザーの光や熱で発色する素材(ロイコ染料など)を塗布したDVDのメディアを用意する。
DVD駆動装置にメディアを挿入する。ビデオ画像、デジカメ画像などをメディアに保存する。その際、データ面にレーザーが照射される。
図8は、データ面へのデータ書き込みを行う状態を示す図である。
次いで、レーザー照射手段が、前記のデータ読み出し手段およびデータ書き込み手段と同一面側に備えられ、レーベル面領域にラベル情報を書き込む際には、外部記憶メディアを裏返して装填するようにされた外部記憶メディア用ドライブを利用している場合には、DVD駆動装置から外部記憶メディアを取り出し、裏返して挿入する。
図9は、外部記憶メディアを取り出し、裏返して挿入した状態を示す図である。
次に、レーベル面編集を行うラベル情報書き込みプログラムを起動する。ラベル情報書き込みプログラムの起動は自動的にされるようにしてもよい。
ビデオやデジカメ画像のサムネイル等をレイアウトして編集したり、タイトルを編集したりすることができる。
図10は、ラベル情報書き込みプログラムを利用した編集画面の一例を示す。
次いでラベル情報を決定し、書き込み指示を行うことにより、DVD駆動装置のレーザーがメディアのレーベル面に照射され、印刷される。
【0048】
(DVD駆動装置でのファイル名のテキスト印刷例)
レーベル面にレーザーの光や熱で発色する素材(ロイコ染料など)を塗布したDVDのメディアを用意する。
DVD駆動装置にメディアを挿入する。データをメディアに保存する。その際に、データ面にレーザーが照射される。
図8は、データ面へのデータ書き込みを行う状態を示す図である。
次いで、レーザー照射手段が、前記のデータ読み出し手段およびデータ書き込み手段と同一面側に備えられ、レーベル面領域にラベル情報を書き込む際には、外部記憶メディアを裏返して装填するようにされた外部記憶メディア用ドライブを利用している場合には、DVD駆動装置などの外部記憶からメディアを取り出し、裏返して挿入する。
図9は、外部記憶メディアを取り出し、裏返して挿入した状態を示す図である。
次に、レーベル面編集を行うラベル情報書き込みプログラムを起動する。ラベル情報書き込みプログラムの起動は自動的にされるようにしてもよい。
ファイル情報野テキスト等をレイアウトして編集したり、タイトルを編集したりすることができる。
図11は、ラベル情報書き込みプログラムを利用した編集画面の一例を示す。
次いでラベル情報を決定し、書き込み指示を行うことにより、DVD駆動装置のレーザーがメディアのレーベル面に照射され、印刷される。
図12は、ファイル情報などのテキストデータがラベル情報として書き込まれた外部記憶メディアの一例を示す図である。
【0049】
(両面録画対応DVDレコーダに於いて片面録画用メディアを使用してレーベル印刷する例)
レーベル面にレーザーの光や熱で発色する素材(ロイコ染料など)を塗布したDVDのメディアを用意する。片面録画のメディアとなる。
DVDレコーダは両面(A面/B面)録画に対応しており、両側にレーザーを搭載しているものとする。これに上記の片面録画メディアを挿入する。
図13は、片面録画メディアを挿入する状態を示す図である。
録画を開始するごとに、自動的にシーンの先頭画像のサムネイルを取得する。録画を終了すると、録画している側(A面)とは反対側(B面)のレーザーで、録画したシーンの先頭画像のサムネイルをレーベル面に自動的に印刷する。
図14は、サムネイルなどの画像データがラベル情報として外部記憶メディアに書き込まれる状態の一例を示す図である。
【0050】
また、DVDレコーダーなどの放送番組等の録画装置において、番組名などの番組情報を番組受信装置から録画機器が自動的に取得する一例は、下記のような形態である。
ラベル情報書き込みプログラムは、動画像記録装置で録画(たとえば開始時、所定のタイミングごと等)をするごとに取得される番組の番組情報(タイトル、スポンサー名、放送局名、放送日時等)を、外部記憶メディア用ドライブが備えるラベル情報書き込み手段に書き込みを指示することにより、番組情報がレーベル面にプリントされるものである。番組の番組情報(タイトル、スポンサー名、放送局名、放送日時等)は、放送局側からデータを送出し、録画装置側で受信して書き込みを行うことであってもよく、あるいは録画装置側で画面上の文字などをOCR処理等により読み取るなどして書き込みを行うことであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0051】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、レーベル印刷できるプリンタを用意することなく、CD−R/RWやDVD、ブルーレイ、光ディスクなどの外部記憶メディアのレーベル面をレーザー照射などにより変色する材質にし、メディアを裏返してドライブに挿入することにより、レーザーでレーベル面を印刷でき、ドライブに入っているメディアにすぐにプリントすることが可能な外部記憶メディア用ドライブ、外部記憶メディア、ラベル情報書き込みプログラム、およびラベル情報書き込みプログラムを備えた端末装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明のシステムの基本的な構成の一例を示すシステム構成図である。
【図2】本発明のシステムの基本的な構成の一例を示すシステム構成図である。
【図3】CDの多層構造を示す断面図である。
【図4】ユーザーによる書き込み可能なCDやDVDなどの外部記憶メディアの断面図である。
【図5】可変質層(記録層)の設けられたレーベル面と、データの書き込みおよび読み出しが行われるデータ記憶面(記録層)とが設けられた外部記憶メディアの一例を示す断面図である。
【図6】可変質層(記録層)に使われる物質を、3層にした外部記憶メディアの一例を示す断面図である。
【図7】ラベル情報をレーベル面領域にプリントした一例を示す外部記憶メディアを示す図である。
【図8】データ面へのデータ書き込みを行う状態を示す図である。
【図9】外部記憶メディアを取り出し、裏返して挿入した状態を示す図である。
【図10】ラベル情報書き込みプログラムを利用した編集画面の一例を示す。
【図11】ラベル情報書き込みプログラムを利用した編集画面の一例を示す。
【図12】ファイル情報などのテキストデータがラベル情報として書き込まれた外部記憶メディアの一例を示す図である。
【図13】片面録画メディアを挿入する状態を示す図である。
【図14】サムネイルなどの画像データがラベル情報として外部記憶メディアに書き込まれる状態の一例を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部記憶メディア用のドライブであって、
外部記憶メディア装填部と、
外部記憶メディアからのデータ読み出し手段と、
外部記憶メディアへのデータ書き込み手段と、
外部記憶メディアが備えるレーベル面領域に、ラベル情報を書き込むラベル情報書き込み手段とを備え、
外部記憶メディアを前記のドライブに装填した状態で、データの読み出しおよびデータの書き込みと、さらにレーベル面へのラベル情報の書き込みが可能にされたことを特徴とする、外部記憶メディア用ドライブ。
【請求項2】
外部記憶メディアは、CD−R/RW、各種DVD、ブルーレイ、光ディスクのいずれかを少なくとも含むことを特徴とする請求項1
に記載の外部記憶メディア用ドライブ。
【請求項3】
外部記憶メディアが備えるレーベル面領域へのラベル情報書き込みは、プリントするラベル情報の文字・数字・記号・図形・画・模様・色彩の内の少なくともいずれかに従い、ラベル情報書き込み手段が書き込み制御を行い、レーベル面領域表面に設けられた可変質層に対し、変質処理を行うものであることを特徴とする、請求項1
または2 のいずれかに記載の外部記憶メディア用ドライブ。
【請求項4】
外部記憶メディアが備えるレーベル面領域へのラベル情報書き込みは、プリントするラベル情報の文字・数字・記号・図形・画・模様・色彩の内の少なくともいずれかに従い、ラベル情報書き込み手段がレーザー照射手段により書き込み制御を行い、レーベル面領域表面に設けられたレーザー照射に対する可変質層に対し、レーザー照射による変質処理を行うものであることを特徴とする、請求項3
に記載の外部記憶メディア用ドライブ。
【請求項5】
外部記憶メディアが備えるレーベル面領域へのラベル情報書き込みは、プリントするラベル情報の文字・数字・記号・図形・画・模様・色彩の内の少なくともいずれかに従い、ラベル情報書き込み手段がインクジェット方式または熱転写方式により書き込み制御を行い、レーベル面領域表面に設けられた可変質層に対し、インクジェット方式または熱転写方式による変質処理を行うものであることを特徴とする、請求項3
に記載の外部記憶メディア用ドライブ。
【請求項6】
前記のラベル情報書き込み手段は、外部記憶メディアのレーベル面にレーザーを照射するレーザー照射手段と、ラベル情報の文字・数字・記号・図形・画・模様・色彩の内の少なくともいずれかに従いレーザー照射を制御する照射制御手段とを備え、
レーザー照射手段は、前記のデータ読み出し手段およびデータ書き込み手段と同一面側に備えられ、レーベル面領域にラベル情報を書き込む際には、外部記憶メディアを裏返して装填するようにされたことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の外部記憶メディア用ドライブ。
【請求項7】
前記のラベル情報書き込み手段は、外部記憶メディアのレーベル面にレーザーを照射するレーザー照射手段と、ラベル情報の文字・数字・記号・図形・画・模様・色彩の内の少なくともいずれかに従いレーザー照射を制御する照射制御手段とを備え、
レーザー照射手段は、前記のデータ読み出し手段およびデータ書き込み手段と反対面側に備えられ、レーベル面領域にラベル情報を書き込む際には、外部記憶メディアを裏返さずにそのまま装填するようにされたことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の外部記憶メディア用ドライブ。
【請求項8】
レーザー照射手段は、複数の波長のレーザーを照射可能にされており、レーベル面領域への複数の色彩の書き込みが可能にされたことを特徴とする、請求項4〜7のいずれかに記載の外部記憶メディア用ドライブ。
【請求項9】
レーベル面領域表面に設けられたレーザー照射に対する可変質層は、変色材質を書換え可能にされており、レーザーのパワーを調節することにより、レーベル面の印刷を消去することが可能にされたことを特徴とする、請求項4〜8のいずれかに記載の外部記憶メディア用ドライブ。
【請求項10】
外部記憶メディア装填部と、外部記憶メディアからのデータ読み出し手段と、外部記憶メディアへのデータ書き込み手段と、外部記憶メディアが備えるレーベル面領域に、ラベル情報を書き込むラベル情報書き込み手段とを備える外部記憶メディア用のドライブに装填された状態において、
前記のラベル情報書き込み手段からの書き込み制御を受けて、プリントするラベル情報の文字・数字・記号・図形・画・模様・色彩の内の少なくともいずれかに従い変質処理が行われる可変質層の設けられたレーベル面と、データの書き込みおよび読み出しが行われるデータ記憶面とが設けられたことを特徴とする、外部記憶メディア。
【請求項11】
請求項1〜9のいずれかに記載の外部記憶メディア用ドライブが備えるラベル情報書き込み手段に対し、ラベル情報を送出する端末装置に備えられるラベル情報書き込みプログラムであって、
ラベル情報書き込みプログラムは、外部記憶メディアに書き込まれるファイル情報、または外部記憶メディアに書き込まれたファイル情報を読み出して、外部記憶メディア用ドライブが備えるラベル情報書き込み手段に書き込みを指示することにより、ファイル情報がレーベル面にプリントされるものであることを特徴とする、ラベル情報書き込みプログラム。
【請求項12】
請求項1〜9のいずれかに記載の外部記憶メディア用ドライブが備えるラベル情報書き込み手段に対し、ラベル情報を送出する端末装置に備えられるラベル情報書き込みプログラムであって、
ラベル情報書き込みプログラムは、外部記憶メディアに書き込まれるファイルのサムネイル、または外部記憶メディアに書き込まれたファイルのサムネイルを読み出して、外部記憶メディア用ドライブが備えるラベル情報書き込み手段に書き込みを指示することにより、サムネイルがレーベル面にプリントされるものであることを特徴とする、ラベル情報書き込みプログラム。
【請求項13】
ラベル情報書き込みプログラムは、動画像記録装置で録画をするごとに記録される静止画像のサムネイルを、外部記憶メディア用ドライブが備えるラベル情報書き込み手段に書き込みを指示することにより、サムネイルがレーベル面にプリントされるものであることを特徴とする、請求項12に記載のラベル情報書き込みプログラム。
【請求項14】
ラベル情報書き込みプログラムは、静止画像記録装置で撮影をした撮影日または時間帯、または静止画像ファイルの作成日時またはファイル名に基づき、複数の静止画像の中から抽出された静止画像のサムネイルを、外部記憶メディア用ドライブが備えるラベル情報書き込み手段に書き込みを指示することにより、サムネイルがレーベル面にプリントされるものであることを特徴とする、請求項12に記載のラベル情報書き込みプログラム。
【請求項15】
請求項1〜9のいずれかに記載の外部記憶メディア用ドライブを備えた端末装置。
【請求項16】
請求項11〜14のいずれかに記載のラベル情報書き込みプログラムを備えた端末装置。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図1】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−170692(P2010−170692A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−41452(P2010−41452)
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【分割の表示】特願2004−93831(P2004−93831)の分割
【原出願日】平成15年6月9日(2003.6.9)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
【出願人】(504385339)
【Fターム(参考)】