説明

ログ管理装置、ログ管理方法、およびコンピュータプログラム

【課題】画像処理装置が、画像処理装置では画像データに変換可能でない形式のデータをジョブで取り扱った場合であっても、そのデータに示される画像を再現するための画像ログを生成できるようにする。
【解決手段】ログ管理装置2に、画像処理装置1が実行したジョブで取り扱われた非対応データFL1およびジョブの内容が記録されたジョブデータJL1を画像処理装置1から取得するデータ取得手段201と、非対応データFL1を、画像データ変換装置3を介して、画像データIL2に変換する画像データ変換手段203〜206と、ジョブデータJL1および画像データIL2を保存するログ保存手段202と、閲覧用装置4からの要求に応じて、要求の対象となる画像データIL2が保存されている場合は画像データIL2を提供し、要求の対象となる画像ログIL2が保存されていない場合はジョブデータJL1を提供する、ログ提供手段207と、を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置が実行したジョブについてのログを管理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コピー、ネットワークプリンティング(PCプリント)、スキャナ、ファックス、およびドキュメントサーバなどの様々な機能を備えた「複合機」または「MFP(Multi Function Peripherals)」などと呼ばれる画像処理装置が普及している。
【0003】
画像処理装置の中には、Eメール送信機能、SMB(Server Message Block)送信機能、およびFTP(File Transfer Protocol)送信機能など、種々の通信プロトコルに対応した送信機能を備えたものが登場してきている。それらの送信機能を備えた画像処理装置では、スキャンして生成した画像データなどを、Eメールに添付して、SMB送信の対象として、またはFTP送信の対象として、他の情報処理装置に送信することが可能である。この場合、パーソナルコンピュータなどを介さずに画像データを直接送信することができる点で便利である。
【0004】
ところで、企業のオフィスなどに設置された画像処理装置で取り扱うデータには、いわゆる機密事項が含まれている場合がある。そのようなデータが外部に流出してしまうと、取り返しがつかないことにもなりかねない。そのため、企業において情報漏えいの対策を行う者などは、画像処理装置で取り扱うデータのうち、機密事項が含まれているデータが外部に流出していないかどうかを監視する必要がある。また、仮に、情報漏えいが発覚した場合に然るべき対処を行うために、いち早く流出の元となっている画像処理装置および使用者などを特定する必要がある。
【0005】
そこで、画像処理装置が実行したジョブについてのログを採取し保存するようになってきている。そして、情報漏えいの対策を行う者などは、保存されたログを確認することにより、画像処理装置が取り扱ったデータの監査を実施するようになってきている。
【0006】
最近では、保存するログとして、ジョブの実行日時およびジョブの種類などのジョブの属性に関する情報のほか、ジョブで取り扱った画像を再現するための画像データをも保存するようになってきている。ジョブで取り扱った画像とは、コピーの際の複写用の画像、PCプリントの際の印刷用の画像、またはFAX送受信の際の送受信用の画像などである。
【0007】
例えば、特許文献1に開示されるファクシミリ装置は、カラー履歴レポートの自動送信モードにセットされていると判断されると、カラー動作履歴データテーブルを画像データに変換して画像ファイルを作成し、これを宛先ダイヤル番号に送信する。また、ポーリング要求があった場合も、同様にファイルの送信処理を行なう。さらに、動作のトリガーとなるキー操作があった場合は、このキー操作にて要求されている動作が、カラー動作かモノクロ動作かを判定し、この判定結果に従って、所定のモノクロ動作、モノクロ動作履歴データテーブルの更新、あるいは、カラー動作、カラー動作履歴データテーブルの更新をする。
【0008】
また、画像処理装置は、USBメモリおよびSDカードメモリなどの外部メモリからの入力を受け付ける機能を備えるようになってきている。そのような機能を備えた画像処理装置では、外部メモリに記憶されているデータを取り込んだり、取り込んだデータに基づいて画像データを生成したりすることが可能である。
【0009】
例えば、特許文献2に開示されるディジタル複合機は、RAM内に仮想ドライブ領域を備えており、USBインタフェースを介して当該装置に通信可能に接続されたパーソナルコンピュータに、その仮想ドライブ領域を外部記憶装置として認識させ、パーソナルコンピュータが、その仮想ドライブ領域にアクセスできるようにする。ディジタル複合機は、ファクシミリデータを受信すると、1ページ分のデータを受信する度に、そのデータをPDF形式若しくはTIFF形式の画像データに変換する。そして、全ページ分のデータを受信し、それらデータをPDF形式若しくはTIFF形式の画像データとして一つのデータファイルまとめると、それを仮想ドライブ領域に書き込む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開平8−139890
【特許文献2】特開2004−304319
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
さて、上述のように画像データをログとして保存する場合、画像処理装置は、ジョブで取り扱った画像の画像データを必要に応じて所定の形式(フォーマット)の画像データに変換するなどして、ログとして保存する画像データを生成する。以下、ログとして保存する画像データのことを画像ログと呼称することがある。
【0012】
ところで、外部メモリから取り込んだデータは、画像処理装置が画像データに変換可能でない形式(画像処理装置非対応のフォーマット)のデータの場合がある。例えば、文書作成用または表計算用のソフトウェアによって作成されたファイルなどが、画像データに変換可能でない形式のデータに該当する場合がある。
【0013】
そのような形式のデータであっても、上述のような送信機能を用いて他の情報処理装置にそのまま送信するようなジョブを行うことは可能である。
【0014】
しかしながら、そのような形式のデータを画像処理装置のジョブで取り扱った場合に、そのデータに示される画像を再現する(そのデータの内容を可視化する)ための画像ログを生成することはできない。よって、情報漏えいの対策を行う者などは、そのデータの監査を実施することができず、情報漏えいの対策の観点から好ましくない。
【0015】
本発明は、このような問題点に鑑み、画像処理装置が、画像処理装置では画像データに変換可能でない形式のデータをジョブで取り扱った場合であっても、そのデータに示される画像を再現するための画像ログを生成できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明に係るログ管理装置は、自身では所定の形式の画像データに変換可能でない形式のデータである非対応データをジョブで取り扱うことが可能な画像処理装置が実行したジョブについてのログを管理するログ管理装置であって、前記画像処理装置が実行したジョブで取り扱われた前記非対応データおよび当該ジョブの内容が記録されたジョブデータを前記画像処理装置から取得するデータ取得手段と、前記取得した前記非対応データを、前記非対応データを前記画像データに変換する画像データ変換装置を介して、前記画像データに変換する画像データ変換手段と、前記取得した前記ジョブデータをジョブログとして保存するジョブログ保存手段と、前記変換された前記画像データを画像ログとして保存する画像ログ保存手段と、前記画像ログを閲覧するための閲覧用装置からの要求に応じて、当該要求の対象となる前記画像ログが前記画像ログ保存手段に保存されている場合は当該画像ログを前記閲覧用装置に提供し、当該要求の対象となる前記画像ログが前記画像ログ保存手段に保存されていない場合は前記ジョブログ保存手段に保存されている前記ジョブログを前記閲覧用装置に提供する、ログ提供手段と、を有する。
【0017】
好ましくは、前記非対応データと前記ジョブログとは互いに関連付けられており、前記画像ログと前記ジョブログとは互いに関連付けられている。
【0018】
より好ましくは、前記非対応データと前記ジョブログとは両者に同一の識別コードが付されることにより関連付けられており、前記画像ログと前記ジョブログとは両者に同一の識別コードが付されることにより関連付けられている。
【0019】
より好ましくは、前記非対応データと前記ジョブログとは両者が同一のフォルダに格納されることにより関連付けられており、前記画像ログと前記ジョブログとは両者が同一のフォルダに格納されることにより関連付けられている。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、画像処理装置が、画像処理装置では画像データに変換可能でない形式のデータをジョブで取り扱った場合であっても、そのデータに示される画像を再現するための画像ログを生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】画像ログ管理システムの全体的な構成の例を示す図である。
【図2】画像処理装置のハードウェア構成の例を示す図である。
【図3】画像処理装置の機能的構成の例を示す図である。
【図4】画像ログ管理サーバの機能的構成の例を示す図である。
【図5】画像ログ変換サーバの機能的構成の例を示す図である。
【図6】監査用端末の機能的構成の例を示す図である。
【図7】取得ファイル選択画面の例を示す図である。
【図8】ジョブ選択画面の例を示す図である。
【図9】Eメール送信設定画面の例を示す図である。
【図10】ジョブログの例を示す図である。
【図11】ジョブログのヘッダ部に設定される識別コードの例を示す図である。
【図12】取得ファイルまたは画像ログのヘッダ部に設定される識別コードの例を示す図である。
【図13】変換候補フォルダおよび通常フォルダの例を示す図である。
【図14】ログ閲覧画面の例を示す図である。
【図15】ログ閲覧画面の例を示す図である。
【図16】ログを保存する際に行われる処理の流れの例を示すフローチャートである。
【図17】ログを閲覧する際に行われる処理の流れの例を示すフローチャートである。
【図18】画像ログ管理サーバにおける全体的な処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本実施例では、ある組織に設けられている画像ログ管理システムLMSを例に説明する。その組織のメンバであって、画像ログ管理システムLMSを構成する各装置を利用する者を「ユーザ」とする。各ユーザには、そのユーザを示すユニークな識別コードであって、各装置を利用するためのユーザIDが与えられているものとする。なお、そのユーザが属する部門を示す部門IDをユーザIDから割り出せるようになっているものとする。
【0023】
図1は画像ログ管理システムLMSの全体的な構成の例を示す図、図2は画像処理装置1のハードウェア構成の例を示す図、図3は画像処理装置1の機能的構成の例を示す図、図4は画像ログ管理サーバ2の機能的構成の例を示す図、図5は画像ログ変換サーバ3の機能的構成の例を示す図、図6は監査用端末4の機能的構成の例を示す図である。
【0024】
図1に示すように、画像ログ管理システムLMSは、画像処理装置1、画像ログ管理サーバ2、画像ログ変換サーバ3、および監査用端末4などがネットワーク5に接続されて構成される。ネットワーク5には、その他の情報処理装置が接続される場合もある。
【0025】
ネットワーク5は、LAN(Local Area Network)などによって構築され、通信プロトコルとしてTCP/IPなどが用いられる。また、ネットワーク5は、ゲートウェイなどを経由してインターネットに接続可能となっている。
【0026】
画像処理装置1は、コピー、ネットワークプリンティング(PCプリント)、スキャナ、ファックス、およびドキュメントサーバなどの様々な機能を集約した複合機である。また、USBメモリおよびSDカードメモリなどの外部メモリに記憶されているデータを取り込むことができるようになっている。
【0027】
図2に示すように、画像処理装置1は、CPU(Central Processing Unit)10a、RAM(Random Access Memory)10b、ROM(Read Only Memory)10c、補助記憶装置10d、制御用回路10e、操作パネル10f、スキャナ10g、印刷装置10h、ネットワークインタフェース10i、外部メモリインタフェース10j、およびFAXモデム10kなどによって構成される。
【0028】
CPU10aは、ROM10cまたは補助記憶装置10dに格納されているプログラムおよびデータのほか外部から必要に応じて入力される種々のデータに基づいて、RAM10bをワークエリアとして演算処理を実行する。
【0029】
補助記憶装置10dは、電源を切ってもその記憶内容が保持される不揮発性の記憶装置である。補助記憶装置10dとして、フラッシュメモリなどの半導体メモリまたはハードディスクなどの磁気記憶装置などが用いられる。補助記憶装置10dには、画像データ、登録されたユーザ(認証ユーザ)に関する情報、登録された送信先のリスト(アドレス帳)に関する情報、画像処理装置1に設定された名称、および画像処理装置1に割り振られたIPアドレスなど、種々のデータおよび設定に関する情報が記憶される。また、補助記憶装置10dには、CPU10aに実行させるプログラムおよびデータが記憶されることもある。この場合は、それらのプログラムおよびデータは、必要に応じてRAM10bにロードされる。
【0030】
制御用回路10eは、補助記憶装置10d、操作パネル10f、スキャナ10g、印刷装置10h、ネットワークインタフェース10i、外部メモリインタフェース10j、およびFAXモデム10kなどを制御するための回路である。なお、制御用回路10eの機能の一部または全部をCPU10aに受け持たせるようにしてもよい。
【0031】
操作パネル10fは、タッチパネルおよびテンキーなどによって構成される。タッチパネルには、ユーザに対してメッセージを与えるための画面、ユーザに対して処理結果を示すための画面、またはユーザが処理の指示入力をするための画面などが表示される。ユーザは、タッチパネルに表示される操作ボタンまたはテンキーを操作することにより、画像処理装置1で実行された処理内容を確認したり、画像処理装置1に対して処理内容を指示または選択したりすることができる。
【0032】
スキャナ10gは、原稿に記されている文字、写真、絵、および図表などの文書原稿を所定の解像度で光学的に読み取って電子データの画像データに変換するための装置である。
【0033】
印刷装置10hは、スキャナ10gによって生成した画像データ、補助記憶装置10dに記憶されている画像データ、他の情報処理装置から受信したデータに基づいて生成した画像データ、または他のFAX端末から受信したデータに基づいて生成した画像データに表現される画像を用紙に印刷するための装置である。
【0034】
ネットワークインタフェース10iは、ネットワーク5に接続されている他の情報処理装置とTCP/IPなどの通信プロトコルによって通信を行うためのインタフェースである。ネットワークインタフェース10iとして、NIC(Network Interface Card)などが用いられる。
【0035】
外部メモリインタフェース10jは、外部メモリに記憶されているデータを読み込んだり、画像処理装置1で処理したデータなどを外部メモリに書き込んだりするためのインタフェースである。ユーザは、外部メモリの種類に応じて、画像処理装置1に設けられたUSBコネクタまたはSDカードスロットなどの所定の接続口に外部メモリを差し込むことにより、画像処理装置1が外部メモリにアクセス可能な状態にすることができる。
【0036】
FAXモデム10kは、公衆回線網を介して他のFAX端末とG3などのFAXプロトコルによって通信を行うための装置である。
【0037】
画像処理装置1のROM10cには、図3に示すような、ファイル取得部101、Eメール作成部102、Eメール送信部103、ジョブログ生成部104、ファイル識別部105、画像ログ変換部106、ファイル紐付部107、およびファイル送信部108などの各機能部を実現するためのプログラムが格納されており、必要に応じてCPU10aによって実行される。または、それらのプログラムの一部または全部が補助記憶装置10dに格納されていてもよい。その場合は、必要に応じてRAM10bに読み出されて、CPU10aによって実行される。
【0038】
なお、図3に示す各部の機能の一部または全部が回路で実現されていてもよい。
【0039】
図1に戻って、画像ログ管理サーバ2は、画像処理装置1のジョブで取り扱ったデータに示される画像を再現する(そのデータの内容を可視化する)ための画像ログを一元的に管理する機能を備えた装置である。
【0040】
画像ログ管理サーバ2は、CPU、RAM、ROM、補助記憶装置、およびネットワークインタフェースなどによって構成される。
【0041】
画像ログ管理サーバ2の補助記憶装置には、図4に示すような、ファイル受信部201、画像ログ保存部202、未変換ファイル取得部203、未変換ファイル送信部204、変換済ファイル受信部205、ジョブログ付加部206、および画像ログ配信部207などの各機能部を実現するためのプログラムが格納されており、必要に応じてRAMに読み出されて、CPUによって実行される。
【0042】
図1に戻って、画像ログ変換サーバ3は、画像ログ管理サーバ2から受信したデータを所定の形式の画像データである画像ログに変換する機能を備えた装置である。
【0043】
画像ログ変換サーバ3は、CPU、RAM、ROM、補助記憶装置、およびネットワークインタフェースなどによって構成される。
【0044】
画像ログ変換サーバ3の補助記憶装置には、図5に示すような、未変換ファイル受信部301、フォーマット変換部302、および変換済ファイル送信部303などの各機能部を実現するためのプログラムが格納されており、必要に応じてRAMに読み出されて、CPU10aによって実行される。
【0045】
図1に戻って、監査用端末4は、画像ログ管理サーバ2で管理されている画像ログなどの内容を確認することにより、画像処理装置1のジョブで取り扱ったデータの監査を行うための装置である。監査用端末4として、パーソナルコンピュータなどが用いられる。
【0046】
監査用端末4は、CPU、RAM、ROM、補助記憶装置、ディスプレイ、キーボード、ポインティングデバイス、およびネットワークインタフェースなどによって構成される。
【0047】
監査用端末4の補助記憶装置には、図6に示すような、監査用画面作成部401および画像ログ取得部402などの各機能部を実現するためのプログラムが格納されており、必要に応じてRAMに読み出されて、CPU10aによって実行される。
【0048】
以下、あるユーザが、画像処理装置1を操作して、所持している外部メモリに記憶されているファイルをEメールに添付して送信し、別のユーザが、監査用端末4を操作して、画像処理装置1から送信されたファイルを監査する場合に、図3〜図6に示す各機能部によって行われる処理を説明する。以下、前者のユーザを送信元ユーザと呼称し、後者のユーザを監査ユーザと呼称することがある。
【0049】
図7は取得ファイル選択画面501の例を示す図、図8はジョブ選択画面502の例を示す図、図9はEメール送信設定画面503の例を示す図、図10はジョブログJL1の例を示す図、図11はジョブログJL1のヘッダ部に設定される識別コードの例を示す図、図12は取得ファイルFL1または画像ログIL1のヘッダ部に設定される識別コードの例を示す図、図13は変換候補フォルダDIR1および通常フォルダDIR2の例を示す図、図14および図15はログ閲覧画面601の例を示す図である。
〔ログの保存〕
はじめに、送信元ユーザは、与えられているユーザIDを用いて画像処理装置1にログインした後、送信したいファイルが記憶されている外部メモリを画像処理装置1の所定の接続口にセットする。
【0050】
すると、図3において、画像処理装置1のファイル取得部101は、外部メモリに記憶されている、送信元ユーザが送信したいファイルを次に説明するようにして取得する。
【0051】
すなわち、ファイル取得部101は、外部メモリインタフェース10jを介して、外部メモリに記憶されているファイルに関する情報を読み取る。そして、図7に示すような、記憶されているファイルFLa〜FLeに関する情報の一覧を提示して、その中から所望のファイルをユーザに選択させるための取得ファイル選択画面501を操作パネル10fのディスプレイに表示させる。
【0052】
次に、送信元ユーザは、取得ファイル選択画面501に提示されたファイルFLa〜FLeの中から所望のファイルを選択し、「決定」ボタンを押下する。図7では、ファイルFLcの「Document3.doc」が選択された例を示している。
【0053】
すると、ファイル取得部101は、外部メモリインタフェース10jを介して、送信元ユーザによって選択されたファイルを外部メモリから読み取って取得する。以下、ここで取得したファイルを取得ファイルFL1とする。
【0054】
さらに、ファイル取得部101は、取得ファイルFL1を対象としてどのようなジョブを実行すべきかを次に説明するようにして決定する。
【0055】
すなわち、ファイル取得部101は、図8に示すような、取得ファイルFL1を対象として実行可能なジョブの一覧を提示して、その中から所望のジョブをユーザに選択させるためのジョブ選択画面502を操作パネル10fのディスプレイに表示させる。
【0056】
次に、送信元ユーザは、ジョブ選択画面502に提示されたジョブの中から所望のジョブを選択し「決定」ボタンを押下する。図8では、「Eメール送信」が選択された例を示している。以下、この例に沿って説明する。
【0057】
すると、ファイル取得部101は、取得ファイルFL1をEメールに添付して送信するジョブに移行することを決定する。
【0058】
Eメール作成部102は、ファイル取得部101によって取得された取得ファイルFL1を添付ファイルとした形式のEメール用のメッセージデータを次に説明するようにして作成する。
【0059】
すなわち、Eメール作成部102は、ヘッダ領域および本文領域などからなるメッセージデータを新たに生成する。以下、ここで生成したメッセージデータをメッセージMSG1とする。そして、取得ファイルFL1をbase64などの規格に基づいてエンコードしたデータをメッセージMSG1の本文領域に埋め込む。
【0060】
そして、Eメール作成部102は、図9に示すような、作成したEメールを送信するにあたっての必要事項をユーザに入力させるためのEメール送信設定画面503を操作パネル10fのディスプレイに表示させる。
【0061】
次に、送信元ユーザは、Eメール送信設定画面503において、「宛先」および「件名」などの入力欄に必要事項を入力し、「決定」ボタンを押下する。図9では、「宛先」として「abc@def.com」が、「件名」として「詳細設計書送付の件」が入力された例を示している。
【0062】
なお、Eメール作成部102は、送信元ユーザが「宛先」を入力する手間を省くために、画像処理装置1で保持しているアドレス帳を参照するためのボタンを入力欄の傍らに表示させて、アドレス帳で管理されている宛先の中から所望の宛先をユーザに選択させるようにしてもよい。また、送信元ユーザが「件名」を入力する手間を省くために、デフォルト設定に基づいた「件名」(例えば、「Document3.doc送信の件」など)を作成し、Eメール送信設定画面503の「件名」の入力欄に表示させるようにしてもよい。
【0063】
Eメール作成部102は、Eメールを送信するにあたっての必要事項が正しく入力されたことを確認すると、入力された内容をメッセージMSG1のヘッダ領域などに設定して、メッセージMSG1を完成させる。
【0064】
Eメール送信部103は、Eメール作成部102によって作成されたメッセージMSG1を、ネットワークインタフェース10iを介して、メッセージMSG1のヘッダ領域などに示される宛先へ向けて送信する。送信が完了すると、メッセージMSG1を補助記憶装置10dの記憶領域内に設けられた送信済みフォルダなどに保存する。
【0065】
ジョブログ生成部104は、Eメール送信部103などによってEメール送信のジョブが実行されたことを認識すると、図10に示すような、Eメール送信のジョブについての実行状況を記録したジョブログJL1を生成する。ジョブログJL1は、例えばテキスト形式のファイルである。
【0066】
図10において、「JOB番号」の項目には、そのジョブログJL1の通し番号を記録する。「JOB発生日時」の項目には、そのジョブを実行した日時を記録する。「JOB種類」の項目には、そのジョブの種別を記録する。「付属情報」の項目には、そのジョブの種別ごとに後の監査に有用な情報を記録する。例えば、Eメール送信のジョブであれば、送信先を示す情報などを記録する。「画像処理装置名」の項目には、そのジョブを実行した画像処理装置1の名称を記録する。「ログインユーザID」の項目には、そのジョブの指示を与えたユーザを示すコードを記録する。「ログイン部門ID」の項目には、そのジョブの指示を与えたユーザが属する部門を示すコードを記録する。「ログイン日時」の項目には、そのジョブの指示を与えたユーザが画像処理装置1にログインした日時を記録する。そのほか、後の監査に有用な情報をジョブログJL1に記録する。
【0067】
なお、ジョブログ生成部104は、Eメール送信のジョブに限らず、そのほかのジョブが実行された際も、そのジョブについてのジョブログJL1を生成する。
【0068】
一方、ファイル識別部105は、ファイル取得部101によって取得された取得ファイルFL1が画像ログ変換部106において変換可能な形式のファイルであるか否かを次に説明するようにして判別する。
【0069】
すなわち、ファイル識別部105は、画像ログ変換部106において所定の形式(フォーマット)の画像ファイルである画像ログIL1に変換可能な形式のファイルの拡張子のリストを保持している。そして、取得ファイルFL1がそのリスト内に示される拡張子と一致する拡張子を持つファイルであれば、取得ファイルFL1は変換可能な形式のファイルである、と判別する。そうでなければ、取得ファイルFL1は変換可能な形式のファイルでない、と判別する。具体的には、下記式によって、リスト内に示される拡張子と取得ファイルFL1との差分確認を行うことにより、判別する。
【0070】
(リスト内に示される拡張子)−(取得ファイルFL1の拡張子)
リスト内に示されるすべての拡張子について上記式の計算を行い、計算結果が“0”となる拡張子がリスト内に存在すれば、取得ファイルFL1は変換可能な形式のファイルである、と判別する。計算結果が“0”となる拡張子がリスト内に存在しなければ、取得ファイルFL1は変換可能な形式のファイルでない、と判別する。
【0071】
もちろん、ここで、拡張子による方法以外のほかの判別方法を用いてもよい。
【0072】
ファイル識別部105は、このようにして取得ファイルFL1の判別を行い、取得ファイルFL1が変換可能な形式のファイルであると判別された場合は、取得ファイルFL1を画像ログ変換部106に引き渡す。他方、取得ファイルFL1が変換可能な形式のファイルでないと判別された場合は、取得ファイルFL1をファイル紐付部107に引き渡す。
【0073】
画像ログ変換部106は、ファイル識別部105から受け取った取得ファイルFL1を所定の形式の画像ファイルである画像ログIL1に変換した後、ファイル紐付部107に引き渡す。画像ログIL1は、例えば、取得ファイルFL1がPDF(Portable Document Format)化された画像ファイルである。
【0074】
ファイル紐付部107は、ジョブログ生成部104によって生成されたジョブログJL1とファイル識別部105から受け取った取得ファイルFL1とを、または、ジョブログJL1と画像ログ変換部106から受け取った画像ログIL1とを次に説明するようにして関連付ける。
【0075】
すなわち、ファイル紐付部107は、図11に示すように、ジョブログJL1のヘッダ部の「関連ID」の項目に、ユニークな識別コードを設定する。また、図12に示すように、取得ファイルFL1または画像ログIL1のヘッダ部の「関連ID」の項目にも、同一の識別コードを設定する。図11および図12では、それぞれのヘッダ部の「関連ID」の項目に、識別コードとして「R−0001」が設定された例を示している。
【0076】
ファイル送信部108は、ファイル紐付部107によって関連付けられた、ジョブログJL1と取得ファイルFL1とを、または、ジョブログJL1と画像ログIL1とを、ネットワークインタフェース10iを介して、画像ログ管理サーバ2へ送信する。
【0077】
上述の通り、画像ログ管理サーバ2には、画像処理装置1でジョブが発生するたびに、取得ファイルFL1または画像ログIL1が、ジョブログJL1とともに送信されてくる。
【0078】
図4において、画像ログ管理サーバ2のファイル受信部201は、ネットワークインタフェースを介して、画像処理装置1から取得ファイルFL1、画像ログIL1、およびジョブログJL1を受信する。そして、受信したそれらのファイルについて、取得ファイルFL1とその取得ファイルFL1に対応するジョブログJL1とを対にして、または、画像ログIL1とその画像ログIL1に対応するジョブログJL1とを対にして画像ログ保存部202に引き渡す。
【0079】
取得ファイルFL1または画像ログIL1に対応するジョブログJL1とは、その取得ファイルFL1または画像ログIL1のヘッダ部の「関連ID」の項目に設定されている識別コードと同一の識別コードがヘッダ部の「関連ID」の項目に設定されているジョブログJL1である。
【0080】
画像ログ保存部202は、ファイル受信部201から取得ファイルFL1とジョブログJL1とのペアを受け取った場合は、図13(a)に示すように、両者を補助記憶装置の記憶領域内に設けられた変換候補フォルダDIR1の配下に保存する。他方、ファイル受信部201から画像ログIL1とジョブログJL1とのペアを受け取った場合は、図13(b)に示すように、両者を補助記憶装置の記憶領域内に設けられた通常フォルダDIR2の配下に保存する。以下、変換候補フォルダDIR1に保存されている取得ファイルFL1とジョブログJL1とのペアを変換候補ペアBPRと呼称することがある。また、通常フォルダDIR2に保存されている画像ログIL1とジョブログJL1とのペアを第一の変換済ペアAPR1と呼称することがある。
【0081】
未変換ファイル取得部203は、変換候補フォルダDIR1に新たな取得ファイルFL1が保存されたことを認識すると、その取得ファイルFL1を変換候補フォルダDIR1から読み取って取得する。ここで取得したファイルを取得ファイルFL2とする。
【0082】
未変換ファイル送信部204は、未変換ファイル取得部203によって取得された取得ファイルFL2を、ネットワークインタフェースを介して、画像ログ変換サーバ3へ送信する。
【0083】
図5において、画像ログ変換サーバ3の未変換ファイル受信部301は、ネットワークインタフェースを介して、画像ログ管理サーバ2から取得ファイルFL2を受信する。
【0084】
フォーマット変換部302は、未変換ファイル受信部301によって受信された取得ファイルFL2を所定の形式の画像ファイルである画像ログIL2に変換する。そして、取得ファイルFL2のヘッダ部の「関連ID」の項目に設定されていた識別コードと同一の識別コードを、画像ログIL2のヘッダ部の「関連ID」の項目に設定する。画像ログIL2は、例えば、文書作成用または表計算用のソフトウェアによって作成されたファイルに含まれる画像がPDF化されたファイルである。
【0085】
変換済ファイル送信部303は、フォーマット変換部302によって変換された画像ログIL2を、ネットワークインタフェースを介して、画像ログ管理サーバ2へ送信する。
【0086】
図4において、画像ログ管理サーバ2の変換済ファイル受信部205は、ネットワークインタフェースを介して、画像ログ変換サーバ3から画像ログIL2を受信する。
【0087】
ジョブログ付加部206は、変換候補フォルダDIR1に保存されているジョブログJL1の中から、変換済ファイル受信部205によって受信された画像ログIL2に対応するジョブログJL1を特定して、そのコピーであるジョブログJL2を生成する。そして、画像ログIL2とジョブログJL2とを対にして画像ログ保存部202に引き渡す。
【0088】
画像ログIL2に対応するジョブログJL1とは、その画像ログIL2のヘッダ部の「関連ID」の項目に設定されている識別コードと同一の識別コードがヘッダ部の「関連ID」の項目に設定されているジョブログJL1である。
【0089】
画像ログ保存部202は、ジョブログ付加部206から画像ログIL2とジョブログJL2とのペアを受け取ると、図13(c)に示すように、両者を補助記憶装置の記憶領域内に設けられた通常フォルダDIR2の配下に保存する。以下、通常フォルダDIR2に保存されている画像ログIL2とジョブログJL2とのペアを第二の変換済ペアAPR2と呼称することがある。第二の変換済ペアAPR2の保存が完了すると、図13(d)に示すように、第二の変換済ペアAPR2に対応する変換候補ペアBPRを変換候補フォルダDIR1から削除する。
【0090】
第二の変換済ペアAPR2に対応する変換候補ペアBPRとは、その第二の変換済ペアAPR2に含まれる画像ログIL2およびジョブログJL2のヘッダ部の「関連ID」の項目に設定されている識別コードと同一の識別コードがヘッダ部の「関連ID」の項目に設定されている取得ファイルFL1とジョブログJL1とからなる変換候補ペアBPRである。
【0091】
つまり、変換候補フォルダDIR1に保存されている変換候補ペアBPRは、対応する第二の変換済ペアAPR2が通常フォルダDIR2に格納されるまでの間、第二の変換済ペアAPR2を代替する役割を担う。
【0092】
図16は、ログを保存する際に行われる処理の流れの例を示すフローチャートである。
【0093】
これまでに説明した、ログを保存する際に行われる処理の流れを、図16に示すフローチャートを参照しながら整理する。
【0094】
画像処理装置1は、送信元ユーザの指示に応じて、外部メモリに記憶されている取得ファイルFL1を読み取り(#701)、Eメールに添付して送信する(#702)。その際、Eメール送信のジョブについてのジョブログJL1を生成する(#703)。そして、取得ファイルFL1が画像処理装置1において画像ログIL1に変換可能なファイルであれば(#704でYes)、取得ファイルFL1を画像ログIL1に変換し(#705)、ジョブログJL1と画像ログIL1とを関連付けて(#706)、画像ログ管理サーバ2の補助記憶装置に設けられた通常フォルダDIR2に保存する(#707)。他方、取得ファイルFL1が画像処理装置1において画像ログIL1に変換可能なファイルでなければ(#704でNo)、ジョブログJL1と取得ファイルFL1とを関連付けて(#708)、画像ログ管理サーバ2の補助記憶装置に設けられた変換候補フォルダDIR1に保存する(#709)。画像ログ管理サーバ2は、変換候補フォルダDIR1に保存された取得ファイルFL1を読み取って取得した取得ファイルFL2を、画像ログ変換サーバ3を介して画像ログIL2に変換し(#710)、ジョブログJL1のコピーであるジョブログJL2と画像ログIL2とを関連付けて(#711)、通常フォルダDIR2に保存する(#707)。
〔ログの閲覧〕
上述の通り、画像ログ管理サーバ2の補助記憶装置に設けられた変換候補フォルダDIR1および通常フォルダDIR2には、画像処理装置1でジョブが発生するのに伴って、そのログとして、取得ファイルFL1とジョブログJL1とからなる変換候補ペアBPR、画像ログIL1とジョブログJL1とからなる第一の変換済ペアAPR1、および画像ログIL2とジョブログJL2とからなる第二の変換済ペアAPR2が蓄積されていく。以下、画像ログ管理サーバ2の補助記憶装置に蓄積されている各種のログをまとめて蓄積ログと総称することがある。また、ジョブログJL1とジョブログJL2との区別をする必要がない場合に、それらを単にジョブログJLと表記することがある。画像ログIL1と画像ログIL2とについても同様に、画像ログILと表記することがある。第一の変換済ペアAPR1と第二の変換済ペアAPR2とについても同様に、変換済ペアAPRと表記することがある。
【0095】
さて、監査ユーザは、画像ログ管理サーバ2に蓄積ログが次々と保存されていく間も含めて常時、画像処理装置1のジョブで取り扱ったファイルの監査を実施している。
【0096】
図6において、監査用端末4の監査用画面作成部401は、図14または図15に示すような、画像ログ管理サーバ2で管理されている蓄積ログを閲覧するためのログ閲覧画面601をディスプレイに表示させる。ログ閲覧画面601内には、画像ログの内容を表示するための画像ログ表示枠611と、ジョブログの内容を表示するためのジョブログ表示枠612と、表示中の蓄積ログの保存場所を表示するためのファイルパス表示枠613とが配置されている。また、ログ閲覧画面601の表示内容を更新するための「更新」ボタンと、ログ閲覧画面601の表示内容を別の蓄積ログについての内容に切り替えるための「前頁」ボタンおよび「次頁」ボタンと、ログの閲覧を終了するための「終了」ボタンとが配置されている。
【0097】
監査用画面作成部401は、初回起動時、または所定のコマンドが監査ユーザによって入力されたタイミングなどで、ログ閲覧画面601に最新の蓄積ログの内容を表示させる。その際、以下に説明するような処理が行われる。
【0098】
すなわち、監査用画面作成部401は、最新の蓄積ログを取得するよう画像ログ取得部402に要求する。
【0099】
画像ログ取得部402は、監査用画面作成部401からの要求に基づいて、配信を要求する蓄積ログとして最新の蓄積ログを指定した画像ログ配信要求RMを、ネットワークインタフェースを介して、画像ログ管理サーバ2へ送信する。
【0100】
図4において、画像ログ管理サーバ2の画像ログ配信部207は、ネットワークインタフェースを介して、監査用端末4から、配信を要求する蓄積ログとして最新の蓄積ログが指定された画像ログ配信要求RMを受信すると、補助記憶装置に蓄積されている蓄積ログの中から、最新の蓄積ログを抽出する。ここで、抽出する蓄積ログは、変換候補フォルダDIR1からであれば、変換候補ペアBPRではなくジョブログJLを抽出する。他方、通常フォルダDIR2からであれば、ジョブログJLと画像ログILとからなる変換済ペアAPRを抽出する。なお、最新であるか否かは、ジョブログJLの「JOB発生日時」の項目に記録されている日時などに基づいて判断する。
【0101】
画像ログ配信部207は、このようにして抽出した、ジョブログJLまたは変換済ペアAPRを、ネットワークインタフェースを介して、監査用端末4へ送信する。
【0102】
仮に、図13(a)に示すように、変換候補フォルダDIR1に変換候補ペアBPRが保存されており、図13(b)に示すように、通常フォルダDIR2に第一の変換済ペアAPR1が保存されており、変換候補ペアBPRの方が第一の変換済ペアAPR1よりも新しいとする。実際は、それより多くの蓄積ログが変換候補フォルダDIR1および通常フォルダDIR2に保存されているはずであるが、ここでは簡略化して、合計2件の蓄積ログしか保存されていないとする。この状態で、監査用端末4から、配信を要求する蓄積ログとして最新の蓄積ログが指定された画像ログ配信要求RMを受信したとする。すると、画像ログ配信部207は、変換候補ペアBPRに含まれるジョブログJL1を監査用端末4へ送信する。
【0103】
図6において、監査用端末4の画像ログ取得部402は、ネットワークインタフェースを介して、画像ログ管理サーバ2から最新の蓄積ログを受信する。
【0104】
監査用画面作成部401は、画像ログ取得部402によって受信された蓄積ログが変換済ペアAPRである場合は、図14に示すように、それに含まれる、画像ログILの内容を画像ログ表示枠611内に、ジョブログJLの内容をジョブログ表示枠612内に、それぞれ表示させる。他方、画像ログ取得部402によって受信された蓄積ログがジョブログJLのみである場合は、図15に示すように、画像ログを現在作成中である旨のメッセージを画像ログ表示枠611内に、ジョブログJLの内容をジョブログ表示枠612内に、それぞれ表示させる。いずれの場合も、変換済ペアAPRまたはジョブログJLが画像ログ管理サーバ2において格納されている場所を示すアドレスをファイルパス表示枠613内に表示させる。
【0105】
また、監査用画面作成部401は、ログ閲覧画面601内の「更新」ボタンが監査ユーザによって押下されたことを認識すると、ログ閲覧画面601の表示内容を更新する。その際、以下に説明するような処理が行われる。
【0106】
すなわち、監査用画面作成部401は、ログ閲覧画面601に現在表示させている蓄積ログを再び取得し直すよう画像ログ取得部402に要求する。
【0107】
画像ログ取得部402は、監査用画面作成部401からの要求に基づいて、配信を要求する蓄積ログとして表示中の蓄積ログを指定した画像ログ配信要求RMを、ネットワークインタフェースを介して、画像ログ管理サーバ2へ送信する。具体的には、ジョブログ表示枠612内に現在表示させているジョブログJLの「JOB番号」の項目に記録されている通し番号などで表示中の蓄積ログを指定する。
【0108】
図4において、画像ログ管理サーバ2の画像ログ配信部207は、ネットワークインタフェースを介して、監査用端末4から、配信を要求する蓄積ログとして表示中の蓄積ログが指定された画像ログ配信要求RMを受信すると、補助記憶装置に蓄積されている蓄積ログの中から、指定された蓄積ログを抽出する。ここで、抽出する蓄積ログは、変換候補フォルダDIR1からであれば、変換候補ペアBPRではなくジョブログJLを抽出する。他方、通常フォルダDIR2からであれば、ジョブログJLと画像ログILとからなる変換済ペアAPRを抽出する。なお、具体的には、指定された通し番号がジョブログJLの「JOB番号」の項目に記録されている蓄積ログなどを抽出する。
【0109】
画像ログ配信部207は、このようにして抽出した、ジョブログJLまたは変換済ペアAPRを、ネットワークインタフェースを介して、監査用端末4へ送信する。
【0110】
仮に、前回、図13(a)に示すような、変換候補フォルダDIR1に保存されている変換候補ペアBPRに含まれるジョブログJL1を監査用端末4へ送信していたとする。そして、今回、図13(c)に示すように、変換候補ペアBPRが画像ログ変換サーバ3を介して変換された第二の変換済ペアAPR2が通常フォルダDIR2に保存されており、図13(d)に示すように、前回送信した変換候補ペアBPRが変換候補フォルダDIR1から削除されているとする。なお、ここでは実際よりも簡略化して、合計2件の蓄積ログしか保存されていないとする。この状態で、監査用端末4から、配信を要求する蓄積ログとして表示中の蓄積ログが指定された画像ログ配信要求RMを受信したとする。すると、画像ログ配信部207は、第二の変換済ペアAPR2を監査用端末4へ送信する。
【0111】
図6において、監査用端末4の画像ログ取得部402は、ネットワークインタフェースを介して、画像ログ管理サーバ2から、指定した蓄積ログを受信する。
【0112】
監査用画面作成部401は、上述の、最新の蓄積ログが受信された場合と同様にして、受信された蓄積ログに基づいた内容をログ閲覧画面601に表示させる。
【0113】
このとき、前回受信された蓄積ログがジョブログJL1のみであり、今回改めて受信された蓄積ログが第二の変換済ペアAPR2に差し替えられていたとする。この場合、ログ閲覧画面601の表示内容が、画像ログ表示枠611内に画像ログが表示されない状態(図15)から、画像ログが表示される状態(図14)に変化する。よって、監査ユーザは、画像ログが表示されない蓄積ログを、画像ログが表示されるように適宜更新して閲覧することができる。
【0114】
また、監査用画面作成部401は、ログ閲覧画面601内の「次頁」ボタンが監査ユーザによって押下されたことを認識すると、ログ閲覧画面601の表示内容を切り替える。その際、以下に説明するような処理が行われる。
【0115】
すなわち、監査用画面作成部401は、ログ閲覧画面601に現在表示させている蓄積ログよりも1つ分新しい蓄積ログを取得するよう画像ログ取得部402に要求する。
【0116】
画像ログ取得部402は、監査用画面作成部401からの要求に基づいて、配信を要求する蓄積ログとして次の蓄積ログを指定した画像ログ配信要求RMを、ネットワークインタフェースを介して、画像ログ管理サーバ2へ送信する。具体的には、ジョブログ表示枠612内に現在表示させているジョブログJLの「JOB番号」の項目に記録されている通し番号を1回分加算した通し番号などで次の蓄積ログを指定する。
【0117】
図4において、画像ログ管理サーバ2の画像ログ配信部207は、監査用端末4から、配信を要求する蓄積ログとして次の蓄積ログが指定された画像ログ配信要求RMを受信すると、上述の、表示中の蓄積ログが指定された画像ログ配信要求RMを受信した場合と同様にして、補助記憶装置に蓄積されている蓄積ログの中から、指定された蓄積ログを抽出し、監査用端末4へ送信する。
【0118】
仮に、前回、図13(a)に示すような、変換候補フォルダDIR1に保存されている変換候補ペアBPRに含まれるジョブログJL1を監査用端末4へ送信していたとする。そして、今回、図13(b)に示すように、通常フォルダDIR2に第一の変換済ペアAPR1が保存されており、第一の変換済ペアAPR1は変換候補ペアBPRよりも1つ分新しいとする。なお、ここでは実際よりも簡略化して、合計2件の蓄積ログしか保存されていないとする。この状態で、監査用端末4から、配信を要求する蓄積ログとして次の蓄積ログが指定された画像ログ配信要求RMを受信したとする。すると、画像ログ配信部207は、第一の変換済ペアAPR1を監査用端末4へ送信する。
【0119】
図6において、監査用端末4の画像ログ取得部402は、ネットワークインタフェースを介して、画像ログ管理サーバ2から、指定した蓄積ログを受信する。
【0120】
監査用画面作成部401は、上述の、最新の蓄積ログが受信された場合と同様にして、受信された蓄積ログに基づいた内容をログ閲覧画面601に表示させる。
【0121】
このとき、前回受信された蓄積ログがジョブログJL1のみであり、今回ジョブログJL1よりも1つ分新しい蓄積ログとして受信されたものが第一の変換済ペアAPR1であったとする。この場合、ログ閲覧画面601の表示内容が、ジョブログJL1の内容から第一の変換済ペアAPR1の内容に変化する。また、表示内容が第一の変換済ペアAPR1の内容に変化すると、画像ログ表示枠611内に画像ログが表示される状態(図14)となる。よって、監査ユーザは、画像ログが表示されない蓄積ログをスキップして、画像ログが表示される蓄積ログを先に閲覧することができる。
【0122】
また、監査用画面作成部401は、ログ閲覧画面601内の「前頁」ボタンが監査ユーザによって押下されたことを認識すると、ログ閲覧画面601の表示内容を切り替える。その際、以下に説明するような処理が行われる。
【0123】
すなわち、監査用画面作成部401は、ログ閲覧画面601に現在表示させている蓄積ログよりも1つ分古い蓄積ログを取得するよう画像ログ取得部402に要求する。
【0124】
画像ログ取得部402は、監査用画面作成部401からの要求に基づいて、配信を要求する蓄積ログとして前の蓄積ログを指定した画像ログ配信要求RMを、ネットワークインタフェースを介して、画像ログ管理サーバ2へ送信する。具体的には、ジョブログ表示枠612内に現在表示させているジョブログJLの「JOB番号」の項目に記録されている通し番号を1回分減算した通し番号などで前の蓄積ログを指定する。
【0125】
図4において、画像ログ管理サーバ2の画像ログ配信部207は、監査用端末4から、配信を要求する蓄積ログとして前の蓄積ログが指定された画像ログ配信要求RMを受信すると、上述の、表示中の蓄積ログが指定された画像ログ配信要求RMを受信した場合と同様にして、補助記憶装置に蓄積されている蓄積ログの中から、指定された蓄積ログを抽出し、監査用端末4へ送信する。
【0126】
仮に、前回、図13(b)に示すような、通常フォルダDIR2に保存されている第一の変換済ペアAPR1を監査用端末4へ送信していたとする。そして、今回、図13(c)に示すように、変換候補ペアBPRが画像ログ変換サーバ3を介して変換された第二の変換済ペアAPR2が通常フォルダDIR2に保存されており、第二の変換済ペアAPR2は第一の変換済ペアAPR1よりも1つ分古いとする。なお、ここでは実際よりも簡略化して、合計2件の蓄積ログしか保存されていないとする。この状態で、監査用端末4から、配信を要求する蓄積ログとして前の蓄積ログが指定された画像ログ配信要求RMを受信したとする。すると、画像ログ配信部207は、第二の変換済ペアAPR2を監査用端末4へ送信する。
【0127】
図6において、監査用端末4の画像ログ取得部402は、ネットワークインタフェースを介して、画像ログ管理サーバ2から、指定した蓄積ログを受信する。
【0128】
監査用画面作成部401は、上述の、最新の蓄積ログが受信された場合と同様にして、受信された蓄積ログに基づいた内容をログ閲覧画面601に表示させる。
【0129】
このとき、前々回受信された蓄積ログがジョブログJL1であり、前回ジョブログJL1よりも1つ分新しい蓄積ログとして受信されたものが第一の変換済ペアAPR1であり、今回第一の変換済ペアAPR1よりも1つ分古い蓄積ログとして受信されたものが第二の変換済ペアAPR2であったとする。この場合、ログ閲覧画面601の表示内容が、ジョブログJL1の内容から第一の変換済ペアAPR1の内容に変化し、さらに第二の変換済ペアAPR2の内容に変化する。つまり、第一の変換済ペアAPR1の内容に変化した後、元のジョブログJL1が差し替えられた第二の変換済ペアAPR2の内容に変化する。また、表示内容が第二の変換済ペアAPR2の内容に変化すると、画像ログ表示枠611内に画像ログが表示される状態(図14)となる。よって、監査ユーザは、画像ログが表示されない蓄積ログをいったんスキップして、再び戻って、画像ログが表示されるようになった蓄積ログを閲覧することができる。
【0130】
また、監査用画面作成部401は、ログ閲覧画面601内の「終了」ボタンが監査ユーザによって押下されたことを認識すると、ログ閲覧画面601の表示を終了させる。
【0131】
図17は、ログを閲覧する際に行われる処理の流れの例を示すフローチャートである。
【0132】
これまでに説明した、ログを閲覧する際に行われる処理の流れを、図17に示すフローチャートを参照しながら整理する。
【0133】
監査用端末4は、監査ユーザから、最新の蓄積ログを表示させるよう指示されると(#801でYes)、最新の蓄積ログを画像ログ管理サーバ2から取得し(#802)、その内容をログ閲覧画面601に表示させる(#803)。また、表示中の蓄積ログを更新するよう指示されると(#804でYes)、表示中の蓄積ログを画像ログ管理サーバ2から再び取得し(#805)、その内容をログ閲覧画面601に表示させる(#806)。また、表示中の蓄積ログの次の蓄積ログを表示させるよう指示されると(#807でYes)、表示中の蓄積ログの次の蓄積ログを画像ログ管理サーバ2から取得し(#808)、その内容をログ閲覧画面601に表示させる(#809)。また、表示中の蓄積ログの前の蓄積ログを表示させるよう指示されると(#810でYes)、表示中の蓄積ログの前の蓄積ログを画像ログ管理サーバ2から取得し(#811)、その内容をログ閲覧画面601に表示させる(#812)。各々取得した蓄積ログの内容をログ閲覧画面601に表示させる際、取得した蓄積ログが画像ログILとジョブログJLとからなる変換済ペアAPRである場合は(#901でYes)、画像ログILの内容およびジョブログJLの内容をログ閲覧画面601に表示させる(#902)。他方、取得した蓄積ログがジョブログJLのみである場合は(#901でNo)、画像ログを現在作成中である旨のメッセージおよびジョブログJL1の内容をログ閲覧画面601に表示させる(#903)。監査ユーザから、ログ閲覧画面601を終了するよう指示されるまでの間(#813でNo)、#801〜#802の処理を繰り返し行う。
【0134】
図18は、画像ログ管理サーバ2における全体的な処理を示すフローチャートである。
【0135】
画像ログ管理サーバ2が、画像処理装置1および監査用端末4から各種のイベントを受け取るごとに、そのイベントの種類に応じて行う全体的な処理を、図18のフローチャートを参照しながら説明する。
【0136】
画像処理装置1のジョブで取り扱った取得ファイルFL1と、ジョブの内容を記録したジョブログJL1とのペアを画像処理装置1から受け取ると(#1001でYes)、そのペアを変換候補ペアBPRとして、補助記憶装置に設けられた変換候補フォルダDIR1に保存する(#1002)。変換候補フォルダDIR1に保存された取得ファイルFL1を読み取って取得した取得ファイルFL2を、画像ログ変換サーバ3を介して画像ログIL2に変換する(#1003)。変換された画像ログIL2とジョブログJL1のコピーであるジョブログJL2とのペアを変換済ペアAPR(第二の変換済ペアAPR2)として、通常フォルダDIR2に保存する(#1004)。
【0137】
画像処理装置1のジョブで取り扱った取得ファイルFL1が変換された画像ログIL1と、ジョブの内容を記録したジョブログJL1とのペアを画像処理装置1から受け取ると(#1005でYes)、そのペアを変換済ペアAPR(第一の変換済ペアAPR1)として、補助記憶装置に設けられた通常フォルダDIR2に保存する(#1006)。
【0138】
配信を要求する蓄積ログが指定された画像ログ配信要求RMを監査用端末4から受け取ると(#1007でYes)、指定された蓄積ログの対象となる変換済ペアAPRが通常フォルダDIR2に保存されている場合は(#1008でYes)、変換済ペアAPRを監査用端末4へ送信する(#1009)。他方、対象となる変換済ペアAPRが通常フォルダDIR2に保存されていない場合は(#1008でNo)、変換候補フォルダDIR1に保存されている変換候補ペアBPRに含まれる、対応するジョブログJL1を監査用端末4へ送信する(#1010)。対象となる変換済ペアAPRが通常フォルダDIR2に保存されている場合というのは、取得ファイルFL2について画像ログ変換サーバ3を介した画像ログIL2への変換が完了した場合、または画像ログIL1を画像処理装置1から受け取った場合である。他方、対象となる変換済ペアAPRが通常フォルダDIR2に保存されていない場合というのは、取得ファイルFL2について画像ログ変換サーバ3を介した画像ログIL2への変換が完了していない場合である。
【0139】
本実施形態によれば、画像処理装置1が、画像処理装置1では画像データに変換可能でない形式のデータをジョブで取り扱った場合であっても、画像ログ管理サーバ2は、画像ログ変換サーバ3を介して、そのデータに示される画像を再現するための画像ログILを生成し、監査用端末4へ提供することができる。よって、監査ユーザは、画像処理装置1が取り扱ったすべてのデータの監査を実施することができる。
【0140】
また、画像ログ管理サーバ2は、画像ログILが生成されるまでの間、ジョブログJLを先に監査用端末4へ提供することができる。よって、監査ユーザは、その間、画像ログILの代わりにジョブログJLの内容を閲覧することができるため、常時監査を実施することができる。
【0141】
なお、上述の実施例では、画像処理装置1、画像ログ管理サーバ2、画像ログ変換サーバ3、および監査用端末4の機能をそれぞれ物理的に異なる装置によって実現する構成としたが、いくつかの機能を併せ持った装置によって実現するようにしてもよい。例えば、画像ログ管理サーバ2に、画像ログ変換サーバ3および監査用端末4の機能をも持たせるようにしてもよい。
【0142】
また、上述の実施例では、説明を簡略化するため、画像ログ管理システムLMSには、画像処理装置1が1台のみ接続される構成となっているが、実際には、画像処理装置1が複数台接続されることが多い。その場合、画像ログ管理サーバ2は、それら複数台の画像処理装置1のジョブで取り扱ったデータに示される画像を再現するための画像ログを一元的に管理する。
【0143】
また、上述の実施例では、送信元ユーザが、所持している外部メモリに記憶されているファイルを、Eメールに添付して送信する場合を例に説明したが、FTP送信またはSMB送信などのほかの方法によって送信する場合にも、同様に本実施形態を適用できる。
【0144】
また、上述の実施例では、画像処理装置1は、取得ファイルFL1が画像処理装置1で画像ログIL1に変換可能な形式のファイルである場合は、自身で取得ファイルFL1を画像ログIL1に変換する構成としたが、そのような形式のファイルについても、自身では変換せずに対応するジョブログJL1とともに画像ログ管理サーバ2へ送信するようにし、画像ログ管理サーバ2が、画像ログ変換サーバ3を介して取得ファイルFL1を画像ログIL1に変換するようにしてもよい。
【0145】
また、上述の実施例では、画像処理装置1は、ジョブログJL1と取得ファイルFL1とを、または、ジョブログJL1と画像ログIL1とを両者のヘッダ部に同一の識別コードを設定することにより関連付ける構成としたが、ほかの方法によって両者を関連付けるようにしてもよい。例えば、取得ファイルFL1または画像ログIL1のヘッダ部にジョブログJL1の内容を埋め込む(メタデータ化する)ことにより関連付けてもよい。その場合、画像処理装置1は、取得ファイルFL1または画像ログIL1のみを画像ログ管理サーバ2へ送信すればよい。または、ジョブログJL1と取得ファイルFL1とを、もしくは、ジョブログJL1と画像ログIL1とを同一のフォルダに格納することにより関連付けてもよい。その場合、画像処理装置1は、そのフォルダを圧縮したデータを画像ログ管理サーバ2へ送信すればよい。
【0146】
また、上述の実施例では、画像ログ管理サーバ2は、取得ファイルFL1とジョブログJL1とを対にして、画像ログIL1とジョブログJL1とを対にして、画像ログIL2とジョブログJL2とを対にして保存する構成としたが、取得ファイルFL1、画像ログIL1、画像ログIL2のヘッダ部に、それぞれジョブログJL1、ジョブログJL1、ジョブログJL2の内容を埋め込む(メタデータ化する)ことにより、取得ファイルFL1、画像ログIL1、画像ログIL2のみを保存するようにしてもよい。
【0147】
また、上述の実施例では、監査用端末4は、ログ閲覧画面601内の「更新」ボタンが監査ユーザによって押下されたタイミングで、ログ閲覧画面601の表示内容を更新する構成としたが、「更新」ボタンが監査ユーザによって押下されなくても、一定の時間間隔で表示内容を自動的に更新するようにしてもよい。
【0148】
また、上述の実施例では、監査用端末4は、画像ログ配信要求RMにおいて1つの蓄積ログを指定する構成としたが、複数の蓄積ログを指定するようにしてもよい。その場合、画像ログ管理サーバ2は、指定された複数の蓄積ログを監査用端末4へ送信する。そして、監査用端末4は、ログ閲覧画面601に、受信した複数の蓄積ログの内容を順番に並べて表示(サムネイル表示)させてもよい。
【0149】
また、上述の実施例では、画像ログ管理サーバ2は、画像ログ配信要求RMを監査用端末4から受信すると、指定された蓄積ログの対象となる変換済ペアAPRが通常フォルダDIR2に保存されている場合は、変換済ペアAPRを監査用端末4へ送信する構成としたが、変換済ペアAPRに含まれる画像ログILのみを送信するようにしてもよい。対象となる変換済ペアAPRが通常フォルダDIR2に保存されていない場合は、ジョブログJL1を送信する。その場合、監査用端末4は、画像ログ管理サーバ2から画像ログILまたはジョブログJLを受信する。よって、受信した蓄積ログが画像ログILである場合は、画像ログILの内容をログ閲覧画面601に表示させ、受信した蓄積ログがジョブログJLである場合は、ジョブログJLの内容をログ閲覧画面601に表示させる。
【0150】
上述の実施例において、画像ログ管理システムLMS、画像処理装置1、画像ログ管理サーバ2、画像ログ変換サーバ3、および監査用端末4の構成は、本発明の主旨に沿って適宜変更することができる。また、それらによって行われる処理内容および処理順序なども、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
【符号の説明】
【0151】
1 画像処理装置
2 画像ログ管理サーバ(ログ管理装置)
3 画像ログ変換サーバ(データ変換装置)
4 監査用端末(閲覧用装置)
201 ファイル受信部(データ取得手段)
202 画像ログ保存部(ジョブログ保存手段、画像ログ保存手段)
204 未変換ファイル送信部(画像データ変換手段)
205 変換済ファイル受信部(画像データ変換手段)
207 画像ログ配信部(ログ提供手段)
FL1 取得ファイル(非対応データ)
JL ジョブログ
IL 画像ログ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自身では所定の形式の画像データに変換可能でない形式のデータである非対応データをジョブで取り扱うことが可能な画像処理装置が実行したジョブについてのログを管理するログ管理装置であって、
前記画像処理装置が実行したジョブで取り扱われた前記非対応データおよび当該ジョブの内容が記録されたジョブデータを前記画像処理装置から取得するデータ取得手段と、
前記取得した前記非対応データを、前記非対応データを前記画像データに変換する画像データ変換装置を介して、前記画像データに変換する画像データ変換手段と、
前記取得した前記ジョブデータをジョブログとして保存するジョブログ保存手段と、
前記変換された前記画像データを画像ログとして保存する画像ログ保存手段と、
前記画像ログを閲覧するための閲覧用装置からの要求に応じて、当該要求の対象となる前記画像ログが前記画像ログ保存手段に保存されている場合は当該画像ログを前記閲覧用装置に提供し、当該要求の対象となる前記画像ログが前記画像ログ保存手段に保存されていない場合は前記ジョブログ保存手段に保存されている前記ジョブログを前記閲覧用装置に提供する、ログ提供手段と、
を有することを特徴とするログ管理装置。
【請求項2】
前記非対応データと前記ジョブログとは互いに関連付けられており、
前記画像ログと前記ジョブログとは互いに関連付けられている、
請求項1記載のログ管理装置。
【請求項3】
前記非対応データと前記ジョブログとは両者に同一の識別コードが付されることにより関連付けられており、
前記画像ログと前記ジョブログとは両者に同一の識別コードが付されることにより関連付けられている、
請求項2記載のログ管理装置。
【請求項4】
前記非対応データと前記ジョブログとは両者が同一のフォルダに格納されることにより関連付けられており、
前記画像ログと前記ジョブログとは両者が同一のフォルダに格納されることにより関連付けられている、
請求項2記載のログ管理装置。
【請求項5】
ログ管理装置によって、自身では所定の形式の画像データに変換可能でない形式のデータである非対応データをジョブで取り扱うことが可能な画像処理装置が実行したジョブについてのログを管理するログ管理方法であって、
前記ログ管理装置に、
前記画像処理装置が実行したジョブで取り扱われた前記非対応データおよび当該ジョブの内容が記録されたジョブデータを前記画像処理装置から取得するデータ取得処理と、
前記取得した前記非対応データを、前記非対応データを前記画像データに変換する画像データ変換装置を介して、前記画像データに変換する画像データ変換処理と、
前記取得した前記ジョブデータをジョブログとして記憶装置に保存するジョブログ保存処理と、
前記変換された前記画像データを画像ログとして記憶装置に保存する画像ログ保存処理と、
前記画像ログを閲覧するための閲覧用装置からの要求に応じて、当該要求の対象となる前記画像ログが記憶装置に保存されている場合は当該画像ログを前記閲覧用装置に提供し、当該要求の対象となる前記画像ログが記憶装置に保存されていない場合は記憶装置に保存されている前記ジョブログを前記閲覧用装置に提供する、ログ提供処理と、
を実行させることを特徴とするログ管理方法。
【請求項6】
自身では所定の形式の画像データに変換可能でない形式のデータである非対応データをジョブで取り扱うことが可能な画像処理装置が実行したジョブについてのログを管理するログ管理装置に用いられるコンピュータプログラムであって、
前記ログ管理装置に、
前記画像処理装置が実行したジョブで取り扱われた前記非対応データおよび当該ジョブの内容が記録されたジョブデータを前記画像処理装置から取得するデータ取得処理と、
前記取得した前記非対応データを、前記非対応データを前記画像データに変換する画像データ変換装置を介して、前記画像データに変換する画像データ変換処理と、
前記取得した前記ジョブデータをジョブログとして記憶装置に保存するジョブログ保存処理と、
前記変換された前記画像データを画像ログとして記憶装置に保存する画像ログ保存処理と、
前記画像ログを閲覧するための閲覧用装置からの要求に応じて、当該要求の対象となる前記画像ログが記憶装置に保存されている場合は当該画像ログを前記閲覧用装置に提供し、当該要求の対象となる前記画像ログが記憶装置に保存されていない場合は記憶装置に保存されている前記ジョブログを前記閲覧用装置に提供する、ログ提供処理と、
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2011−55037(P2011−55037A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−199323(P2009−199323)
【出願日】平成21年8月31日(2009.8.31)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】