説明

ロケータ管理装置,ロケータ端末,紛失防止システムおよびロケータ管理プログラム

【課題】物品の紛失を防止する技術に関し,物品の所在位置が近傍でなくても,その所在位置を容易に知ることが可能となる技術を提供する。
【解決手段】ロケータ管理装置1は,探索対象ロケータ指定部102によりユーザからの探索対象ロケータ端末2の指定を受け,位置情報要求メール生成部103により探索対象ロケータ端末2宛ての位置情報要求メールを生成し,そのメールを送信する。位置情報要求メールを受信したロケータ端末2は,位置情報取得部204により自端末の位置情報を取得し,位置情報応答メール生成部205によりその位置情報を含むロケータ管理装置1宛ての位置情報応答メールを生成し,そのメールを送信する。位置情報応答メールを受信したロケータ管理装置1では,表示処理部107が位置情報応答メールに含まれる位置情報に基づいて,表示画面に探索対象ロケータ端末2の位置を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,物品の紛失を防止する技術に関するものであり,特に,紛失防止対象となる物品に通信機能を備えたロケータを取り付けることにより,物品の紛失を防止するロケータ管理装置,ロケータ端末,紛失防止システムおよびロケータ管理プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
家や車の鍵,テレビのリモコン,携帯電話などの紛失しやすい物品に取り付けられた小型の報知器から音や光などを出力することにより,物品紛失を防止する技術がある。紛失防止対象となる物品に取り付けられる小型の報知器は,ロケータと呼ばれる。ロケータは,ロケータを呼び出す機能を備えた装置から発信される赤外線や微弱電波などの信号に反応して,音や光などを発する。
【0003】
このような紛失防止の技術として,例えば,物品に報知器を取り付けておき,送信機に備えられたボタンが押下されると微弱電波を送信し,その微弱電波を受信した報知器が音や光を発することにより,物品の紛失を防止する技術が知られている(例えば,特許文献1参照)。また,検出器が,識別子を含む問い合わせ電波を送り,識別子に対応する端末からの応答電波を受けることにより,物品の紛失を防止する技術が知られている(例えば,特許文献2参照)。また,装飾物自身に通信機能を持たせ,その装飾品の紛失を防止する技術が知られている(例えば,特許文献3参照)。
【特許文献1】実用新案登録第3094517号公報
【特許文献2】特開2001−243569号公報
【特許文献3】特開2003−249867号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の赤外線や微弱電波を用いた紛失防止技術は,赤外線または電波の届く範囲が狭いため,例えば室内での探索などの狭い範囲でのみ有効な技術である。そのため,外出先で置き忘れた物品の探索を行うことはできなかった。
【0005】
特許文献2には,検知器の近くにない端末の位置を取得する技術が記載されている。しかし,特許文献2に記載された技術では,端末の位置の取得を特定の紛失物発見支援サービスを行うホストを介して行っており,紛失物発見支援サービスを行うホストの存在なしでは実現できない。
【0006】
本発明は,上記の問題点の解決を図り,紛失防止の対象となる物品の所在位置が近傍でなくても,その所在位置を容易に知ることが可能となる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
通信機能を備えるロケータ端末を管理するロケータ管理装置は,ユーザによる探索対象ロケータ端末の指定を受付ける探索対象ロケータ指定部と,探索対象ロケータ端末に対して位置情報を要求する電子メールである位置情報要求メールを生成する位置情報要求メール生成部と,位置情報要求メールを探索対象ロケータ端末に対して送信する電子メール送信部と,探索対象ロケータ端末から,探索対象ロケータ端末の位置情報を含む,位置情報要求メールに対する応答の電子メールである位置情報応答メールを受信する電子メール受信部と,位置情報応答メールに含まれる探索対象ロケータ端末の位置情報に基づいて,表示画面に探索対象ロケータ端末の位置を表示する表示処理部とを備える。
【0008】
通信機能を備えるロケータ端末は,自端末を管理するロケータ管理装置から位置情報を要求する電子メールである位置情報要求メールを受信する電子メール受信部と,自端末の位置情報を取得する位置情報取得部と,自端末の位置情報を含む,位置情報要求メールに対する応答の電子メールである位置情報応答メールを生成する位置情報応答メール生成部と,位置情報応答メールをロケータ管理装置に対して送信する電子メール送信部とを備える。
【0009】
紛失防止システムは,上記のロケータ管理装置と,上記のロケータとを有するシステムである。
【0010】
上記のロケータ管理装置またはロケータ端末による処理は,CPUおよびメモリを内蔵するロケータ管理装置またはロケータ端末とそれら装置内のCPUで読み取られ稼働されるソフトウェアプログラムとによって実現することができる。そのプログラムは,CPUが読み取り可能な可搬媒体メモリ,半導体メモリなどの適当な記録媒体に格納することができ,これらの記録媒体に記録して提供され,または,通信インタフェースを介して種々の通信網を利用した送受信により提供される。
【発明の効果】
【0011】
電子メールなどの通信手段を用いてロケータ管理装置とロケータとの間の通信を行い,ロケータの位置を特定することにより,ロケータが取り付けられた紛失防止対象物品の所在位置がロケータ管理装置の近傍でなくても,その探索が可能となり,紛失防止対象物品の紛失を防止することができる。ユーザは,紛失防止対象物品に取り付けられたロケータを指定するだけで,簡単にその所在位置を知ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下,本発明の実施の形態について,図を用いて説明する。
【0013】
図1は,本実施の形態による紛失防止システムの概略を説明する図である。本実施の形態による紛失防止システムは,ロケータ管理装置1と,1つまたは複数個のロケータ端末2を有する。
【0014】
本実施の形態において,ロケータ管理装置1は,1つまたは複数個のロケータ端末2を管理する装置であり,例えば携帯電話機やパソコンなどで実現される。図1に示す例では,携帯電話機がロケータ管理装置1となっている。ロケータ管理装置1は,表示画面11などの表示機能や,入力キー12などの入力機能を備える。また,ロケータ管理装置1は,電話網などを用いた通信,赤外線通信等の通信機能(図示省略)や,GPSなどの位置情報取得機能(図示省略),音声出力,発光,振動などの報知機能(図示省略)を備える。
【0015】
ロケータ端末2は,警告音やメロディなどの音声出力を行うスピーカ21,LEDなどの発光部22等の報知機能や,各種設定を行う場合などに使用するボタン23等の入力機能を備える。また,ロケータ端末2は,電話網などを用いた通信,赤外線通信等の通信機能(図示省略)や,GPSなどの位置情報取得機能(図示省略)を備える。ロケータ端末2は,紛失防止対象3に取り付けやすくするために,例えばキーホルダやストラップ形状となっている。
【0016】
ロケータ端末2が取り付けられる紛失防止対象3は,例えば車,家,自転車等の鍵や,リモコンなど,ユーザが紛失することを避けたい物品である。紛失防止対象3が,人であってもよい。例えば,幼児の迷子防止のために,幼児にロケータ端末2を持たせることも可能である。
【0017】
ロケータ管理装置1とロケータ端末2とは,それぞれが備える通信機能を用いて,互いに通信を行うことができる。ロケータ管理装置1は,ロケータ端末2との通信によって,ロケータ端末2に音声出力や発光をさせたり,ロケータ端末2の位置情報を取得したりすることができる。
【0018】
図2は,本実施の形態によるロケータ管理装置,ロケータ端末の構成例を示す図である。
【0019】
ロケータ管理装置1は,ロケータ管理装置1のコンピュータが備えるCPU,メモリ等のハードウェアとソフトウェアプログラムとにより実現されるロケータ管理情報記憶部101,探索対象ロケータ指定部102,位置情報要求メール生成部103,電子メール送受信部104,位置情報取得部105,案内情報生成部106,表示処理部107,電話発信部108,探索情報生成部109,赤外線探索処理部110,距離算出部111,報知処理部112を備える。
【0020】
ロケータ管理情報記憶部101には,ロケータ管理装置1が管理する各ロケータ端末2の管理情報であるロケータ管理情報が記憶されている。
【0021】
図3は,本実施の形態によるロケータ管理情報のデータ構成例を示す図である。図3に示すロケータ管理情報115は,ロケータID,ロケータ名称,電話番号,メールアドレス,メロディ,音声出力フラグ,発光色,発光フラグ等の情報を有する。
【0022】
ロケータIDは,各ロケータ端末2を一意に識別する識別子である。ロケータ名称は,ユーザが各ロケータ端末2を認識しやすくするために付けられた名称である。電話番号は,ロケータ端末2の電話番号である。メールアドレスは,ロケータ端末2のメールアドレスである。メロディは,ロケータ端末2から音声出力されるメロディである。音声出力フラグは,電子メールでロケータ端末2の位置情報を要求するときにロケータ端末2から音声出力を行うか否かを指定するデフォルト設定である。発光色は,ロケータ端末2から発光される光の色である。発光フラグは,電子メールでロケータ端末2の位置情報を要求するときにロケータ端末2から発光を行うか否かを指定するデフォルト設定である。
【0023】
これらの情報は,例えば入力キー12などを用いたユーザの入力により,また赤外線通信や電子メール,USBケーブルなどを用いたロケータ端末2との通信により,登録または更新される。
【0024】
図2において,ロケータ端末2は,ロケータ端末2のコンピュータが備えるCPU,メモリ等のハードウェアとソフトウェアプログラムとにより実現される設定情報記憶部201,設定情報登録部202,電子メール送受信部203,位置情報取得部204,位置情報応答メール生成部205,報知処理部206,電話着信部207,赤外線探索処理部208,位置情報通知メール生成部209を備える。
【0025】
設定情報記憶部201には,ロケータ端末2の各種設定情報が記憶されている。
【0026】
図4は,本実施の形態による設定情報のデータ構成例を示す図である。図4に示す設定情報215は,ロケータID,自端末電話番号,自端末メールアドレス,メロディ,音声出力フラグ,発光色,発光フラグ,自動位置通知機能,管理装置電話番号,管理装置メールアドレス等の情報を有する。
【0027】
ロケータIDは,ロケータ端末2を一意に識別する識別子である。自端末電話番号は,自身の電話番号である。自端末メールアドレスは,自身のメールアドレスである。メロディは,音声出力時にスピーカ21から出力されるメロディである。音声出力フラグは,赤外線通信を用いた探索を受けたときに音声出力を行うか否かを示す設定である。発光色は,発光時に発光部22から発光される光の色である。発光フラグは,赤外線通信を用いた探索を受けたときに発光を行うか否かを示す設定である。自動位置通知機能は,ロケータ管理装置1から位置情報の要求がない場合でも,所定のタイミングで自動的に自身の位置情報をロケータ管理装置1に送信するか否かを示す設定である。管理装置電話番号は,自身を管理するロケータ管理装置1の電話番号である。管理装置メールアドレスは,自身を管理するロケータ管理装置1のメールアドレスである。
【0028】
これらの情報は,例えばボタン23などを用いたユーザの入力によって,また赤外線通信や電子メール,USBケーブルなどを用いたロケータ管理装置1との通信によって,設定情報登録部202により登録または更新される。音声出力時のメロディや発光時の発光色は,あらかじめロケータ端末2に用意されたものから選択されるようにしてもよい。また,音声出力時のメロディを,ロケータ管理装置1との通信により取得するようにしてもよい。
【0029】
以下,図5,図6に示す具体的な例を用いて,図2に示すロケータ管理装置1,ロケータ端末2の動作例を説明する。
【0030】
図5は,本実施の形態の紛失防止システムによるロケータ端末の探索の例を説明する図である。図5に示す例は,まずロケータ管理装置1からの赤外線探索により車のキー(紛失防止対象3)に取り付けられたロケータ端末2の探索を行った結果,赤外線が届くロケータ管理装置1の周囲近傍にロケータ端末2がないことが分かった場合のロケータ端末2の探索の例である。
【0031】
ユーザがロケータ管理装置1のロケータ管理機能を呼び出すと,探索対象ロケータ指定部102は,ロケータ管理情報記憶部101に記憶されたロケータ管理情報115に登録されたロケータ端末2のロケータ名称の一覧を表示画面11に表示し,ユーザによる探索対象となるロケータ端末2の選択を受付ける。ここでは,探索対象となるロケータ端末2として,“車のキー”に取り付けられたロケータ端末2が指定される。
【0032】
ここで,ユーザはロケータ端末2の探索のための通信手段として,電子メールを選択したものとする。このとき,位置情報要求メール生成部103は,ロケータ管理情報115から探索対象のロケータ端末2のメールアドレスを取得し,宛先を探索対象のロケータ端末2とした,位置情報を要求する所定のフォーマットの電子メールである位置情報要求メールを生成する。ここでは,宛先メールアドレスが“Car@xxx.com ”の位置情報要求メールが生成される。
【0033】
このとき,音声出力や発光の指定や,音声出力のメロディや発光色の指定を位置情報要求メールに含むようにしてもよい。例えば,探索対象ロケータ指定部102は,探索対象のロケータ端末2や通信手段の指定後に,ユーザに音声出力や発光の有無を指定させる。音声出力または発光が有りと指定された場合には,ロケータ管理情報115から探索対象のロケータ端末2のメロディ,音声出力フラグ,発光色,発光フラグのデフォルト設定を表示し,変更が必要な部分をユーザに変更させる。位置情報要求メール生成部103は,音声出力または発光に関する指定情報を,位置情報要求メールに含める処理を行う。なお,位置情報要求メールに含める指定を音声出力や発光の有無を指定のみとし,メロディ,音声出力フラグ,発光色,発光フラグについては,ロケータ端末2の設定情報の指定を用いるようにしてもよい。
【0034】
このように,位置情報要求メールで音声出力や発光の指定を行うことにより,例えば,友人の家に紛失防止対象3を置き忘れて自宅に帰ってしまい,その紛失防止対象3を友人に探してもらう場合に,自宅からの遠隔操作で友人宅にある紛失防止対象3に取り付けられたロケータ端末2に音声出力や発光を行わせ,友人に紛失防止対象3を見つけてもらうといったことができるようになる。
【0035】
図5(A)に示すように,ロケータ管理装置1の電子メール送受信部104が,ロケータ端末2宛ての位置情報要求メールを送信し,ロケータ端末2の電子メール送受信部203が,その位置情報要求メールを受信する。
【0036】
なお,ロケータ端末2の探索のための通信手段として電話が指定された場合には,電話発信部108が,ロケータ管理情報115から探索対象のロケータ端末2の電話番号(ここでは,“090-xxxx-1111 ”)を取得し,探索対象のロケータ端末2に対する電話発信を行う。ロケータ端末2では電話着信が確認できればよいので,例えば電話発信ワンコールでもよい。ロケータ端末2側で電話着信を取らないようにすれば,電話通信を用いることにより,ロケータ端末2への位置情報の要求を料金なしで行うことができる。
【0037】
ロケータ端末2では,位置情報要求メールの送信元メールアドレスが設定情報記憶部201に記憶された設定情報215に登録された管理装置メールアドレスであることが確認されると,位置情報取得部204は,ロケータ端末2が備える位置情報取得機能により位置情報を取得する。なお,電話着信部207がロケータ管理装置1からの電話着信を受け付けた場合には,着信電話番号が設定情報215に登録された管理装置電話番号であることを確認し,位置情報取得部204が位置情報を取得する。
【0038】
位置情報応答メール生成部205は,取得された位置情報を含み,宛先を設定情報215に登録されたロケータ管理装置1とした,位置情報の応答を行う所定のフォーマットの電子メールである位置情報応答メールを生成する。ここでは,宛先メールアドレスが“User@xxx.com”の位置情報応答メールが生成される。
【0039】
図5(B)に示すように,ロケータ端末2の電子メール送受信部203が,ロケータ管理装置1宛ての位置情報応答メールを送信し,ロケータ管理装置1の電子メール送受信部104が,その位置情報応答メールを受信する。
【0040】
ロケータ管理装置1からの位置情報要求メールに音声出力または発光有りの指定があれば,報知処理部206は,その指定に従って,スピーカ21からのメロディの出力や,発光部22からの発光を行う。
【0041】
ロケータ管理装置1では,表示処理部107が,受信された位置情報応答メールに含まれる探索対象のロケータ端末2の位置情報に基づいて,探索対象のロケータ端末2の位置を表示画面11に表示する。このとき,例えば,位置情報から住所を割り出して表示したり,図5(B)に示すように,地図情報を取得して,表示画面11上に表示された地図上に探索対象のロケータ端末2の位置を表示したりする。
【0042】
また,ロケータ管理装置1からロケータ端末2までの案内を表示するようにもできる。このとき,位置情報取得部105は,ロケータ管理装置1が備える位置情報取得機能により位置情報を取得する。案内情報生成部106は,ロケータ管理装置1の位置情報とロケータ端末2の位置情報とから,ロケータ管理装置1からロケータ端末2までの案内情報を生成する。表示処理部107は,生成された案内情報に基づいて,例えば表示画面11の地図上に経路を表示するなどの案内を表示する。ユーザは,ロケータ管理装置1で探索対象のロケータ端末2を指定するだけで,探索対象のロケータ端末2までの案内を受けることができる。
【0043】
ユーザは,表示画面11上で提示されたロケータ端末2の位置まで移動し,赤外線通信を用いた近距離探索を行う。
【0044】
探索情報生成部109は,ロケータ管理情報115から探索対象のロケータ端末2のロケータIDを取得し,そのロケータIDを含む探索情報を生成する。ここでは,ロケータID“001”が取得され,ロケータID“001”を含む探索情報が生成される。ロケータ管理装置1の赤外線探索処理部110は,図5(C)に示すように,探索情報を赤外線発信する。
【0045】
ロケータ端末2の赤外線探索処理部208は,赤外線による探索情報を受光すると,探索情報に含まれるロケータIDが自身のロケータIDであれば,その探索情報に対する応答情報を生成し,その応答情報を赤外線発信する。
【0046】
報知処理部206は,設定情報215のメロディ,音声出力フラグ,発光色,発光フラグの設定に従って,図5(C)に示すように,スピーカ21からのメロディの出力や,発光部22からの発光を行う。ここでは,ロケータ端末2のスピーカ21から“Music1”が流れ,発光部22が赤く(発光色“RED”)光る。
【0047】
なお,ロケータ管理装置1の近傍での探索に用いる通信手段は,赤外線通信に限らず,例えば微弱電波を用いた通信であってもよい。
【0048】
このように,本実施の形態の紛失防止システムによって,ロケータ端末2が取り付けられた紛失防止対象3の所在位置がロケータ管理装置1の近傍でなくとも,紛失防止対象3の探索を可能とし,紛失防止対象3の紛失を防止することができる。
【0049】
図6は,本実施の形態の紛失防止システムによる紛失防止対象の置き忘れ防止の例を説明する図である。図6に示す例は,ロケータ端末2の設定情報215で,自動位置通知機能が“ON”となっている場合の紛失防止対象3の置き忘れ防止の例である。
【0050】
ロケータ端末2では,位置情報取得部204が,例えば10分間隔などの所定のタイミングで,ロケータ端末2が備える位置情報取得機能により位置情報を取得する。
【0051】
位置情報通知メール生成部209は,所定のタイミングで,取得された位置情報と自身のロケータIDとを含み,宛先を設定情報215に登録されたロケータ管理装置1とした,位置情報の通知を行う所定のフォーマットの電子メールである位置情報通知メールを生成する。
【0052】
図6(A)に示すように,ロケータ端末2の電子メール送受信部203が,ロケータ管理装置1宛ての位置情報通知メールを送信し,ロケータ管理装置1の電子メール送受信部104が,その位置情報通知メールを受信する。
【0053】
ロケータ管理装置1では,位置情報通知メールに含まれるロケータIDがロケータ管理情報115に登録されたロケータIDである場合に,位置情報取得部105が,ロケータ管理装置1が備える位置情報取得機能により位置情報を取得する。
【0054】
距離算出部111は,図6(B)に示すように,取得されたロケータ管理装置1の位置情報と,位置情報通知メールに含まれるロケータ端末2の位置情報とから,ロケータ管理装置1とロケータ端末2との間の距離を算出する。
【0055】
報知処理部112は,算出された距離が所定の距離(例えば,50mなど)を上回っている場合に,図6(C)に示すように,警告を表示画面11に表示する,発光部位を発光させる,音声を出力する,本体を振動させるなどのロケータ管理装置1が備える報知機能により,ユーザに対して紛失防止対象3から離れた旨を警告する。
【0056】
このように,本実施の形態の紛失防止システムによって,ロケータ端末2が取り付けられた紛失防止対象3を置き忘れて移動していることをすぐにユーザに気付かせることが可能となり,紛失防止対象3の紛失を防止することができる。また,ロケータ端末2を幼児などに持たせれば,ロケータ管理装置1を持つ親に,幼児が離れたことをすぐに気付かせることが可能となり,幼児が迷子になったり,事件や事故にあうことを防ぐことができる。
【0057】
以下,図7〜図14のフローチャートを用いて,本実施の形態の紛失防止システムにおけるロケータ管理装置1,ロケータ端末2の動作の流れを説明する。
【0058】
図7は,本実施の形態のロケータ管理装置によるロケータ探索処理フローチャートである。
【0059】
ユーザにより,ロケータ端末2の探索処理が起動されると,ロケータ管理装置1は,表示画面11に探索するロケータ端末2の選択画面を表示し(ステップS10),ユーザからの探索対象のロケータ端末2の指定を受け付ける(ステップS11)。また,表示画面11に通信手段の選択画面を表示し(ステップS12),ユーザからの通信手段の指定を受け付ける(ステップS13)。
【0060】
指定された通信手段が電子メールであれば(ステップS14),探索対象のロケータ端末2宛ての位置情報要求メールを生成し(ステップS15),その位置情報要求メールをロケータ管理装置1が備える電子メール通信機能を用いて送信する(ステップS16)。このとき,位置情報要求メールに,音声出力や発光の有無を指定する情報を含めてもよい。また,位置情報要求メールに,探索対象のロケータ端末2のロケータIDを含めてもよい。
【0061】
指定された通信手段が電話であれば(ステップS14),ロケータ管理装置1が備える電話通信機能を用いて,探索対象のロケータ端末2の電話番号への電話発信を行う(ステップS17)。
【0062】
指定された通信手段が赤外線であれば(ステップS14),図8に示す赤外線探索処理を行う(ステップS18)。
【0063】
図8は,本実施の形態のロケータ管理装置による赤外線探索処理フローチャートである。
【0064】
図7に示すフローチャートのステップS14において,指定された通信手段が赤外線であれば,ロケータ管理装置1は,探索対象のロケータ端末2のロケータIDを含む探索情報を生成し(ステップS20),ロケータ管理装置1が備える赤外線通信機能を用いて,生成された探索情報を赤外線発信する(ステップS21)。
【0065】
ロケータ端末2からの応答情報の受信を待ち,応答情報の受信があった場合に(ステップS22),受信された応答情報に含まれるロケータIDが送信された探索情報に含まれるロケータIDと一致すれば(ステップS23),表示画面11に探索対象のロケータ端末2からの反応がある旨を表示する(ステップS24)。
【0066】
ロケータIDが探索情報のものと一致する応答情報が受信されるまで(ステップS23),探索情報の赤外線発信を繰り返し(ステップS21),応答情報の受信待ちがタイムアウトになれば(ステップS22),表示画面11に探索対象のロケータ端末2からの反応がない旨を表示する(ステップS25)。
【0067】
図9は,本実施の形態のロケータ端末による位置情報要求メール応答処理フローチャートである。
【0068】
ロケータ端末2は,ロケータ端末2が備える電子メール通信機能により,位置情報要求メールを受信すると(ステップS30),設定情報215に登録されたロケータ管理装置1のメールアドレスを取得する(ステップS31)。設定情報215に登録されたロケータ管理装置1のメールアドレスと,位置情報要求メールの送信元のメールアドレスとが一致すれば(ステップS32),正規のロケータ管理装置1からの位置情報要求メールであると判断し,処理を進める。位置情報要求メールに含まれるロケータIDと自身のロケータIDとの一致判定で,間違いなく自身宛ての位置情報要求メールであるかを判断するようにしてもよい。
【0069】
ロケータ端末2が備える位置情報取得機能により,自身の位置情報を取得し(ステップS33),取得された位置情報と自身のロケータIDとを含む,ロケータ管理装置1宛ての位置情報応答メールを生成する(ステップS34)。生成された位置情報応答メールを,ロケータ端末2が備える電子メール通信機能を用いて送信する(ステップS35)。
【0070】
ロケータ管理装置1からの位置情報要求メールに音声出力,発光などによる報知の指示があれば(ステップS36),ロケータ端末2が備える報知機能によって,音声/発光による報知を行う(ステップS37)。
【0071】
図10は,本実施の形態のロケータ端末による電話着信応答処理フローチャートである。
【0072】
ロケータ端末2は,ロケータ端末2が備える電話通信機能により,電話の着信が確認されると(ステップS40),設定情報215に登録されたロケータ管理装置1の電話番号を取得する(ステップS41)。設定情報215に登録されたロケータ管理装置1の電話番号と,着信電話番号とが一致すれば(ステップS42),正規のロケータ管理装置1からの電話着信であると判断し,処理を進める。着信電話番号さえ分かれば,電話回線の接続(オフフック)を行わなくてもよい。
【0073】
ロケータ端末2が備える位置情報取得機能により,自身の位置情報を取得し(ステップS43)。設定情報215から登録されたロケータ管理装置1のメールアドレスを取得する(ステップS44)。取得された位置情報と自身のロケータIDとを含む,ロケータ管理装置1宛ての位置情報応答メールを生成し(ステップS45),その位置情報応答メールを,ロケータ端末2が備える電子メール通信機能を用いて送信する(ステップS46)。
【0074】
図11は,本実施の形態のロケータ端末による赤外線探索応答処理フローチャートである。
【0075】
ロケータ端末2は,ロケータ端末2が備える赤外線通信機能により,探索情報の受信が確認されたときに(ステップS50),探索情報に含まれるロケータIDと自身のロケータIDとが一致すれば(ステップS51),受信された探索情報が自身に対して発信された探索情報であると判断し,処理を進める。
【0076】
自身のロケータIDを含む応答情報を生成し(ステップS52),ロケータ端末2が備える赤外線通信機能を用いて,生成された応答情報を赤外線発信する(ステップS53)。
【0077】
ロケータ端末2が備える報知機能によって,音声/発光による報知を行う(ステップS54)。
【0078】
図12は,本実施の形態のロケータ管理装置によるロケータ位置表示処理フローチャートである。
【0079】
ロケータ管理装置1は,ロケータ管理装置1が備える電子メール通信機能により,位置情報応答メールを受信すると(ステップS60),その位置情報応答メールに含まれるロケータIDでロケータ管理情報115を検索する(ステップS61)。
【0080】
一致するロケータIDがあれば(ステップS62),ロケータ管理情報115からロケータIDに対応するロケータ名称を取得し,表示画面11に表示する(ステップS63)。このとき,位置情報応答メールに含まれるロケータ端末2の位置情報に対応する住所を取得し,ロケータ名称とともに表示するようにしてもよい。
【0081】
ユーザに対してロケータ端末2の位置を地図画面上に表示するかを問い合わせ,表示する場合には(ステップS64),位置情報応答メールに含まれるロケータ端末2の位置情報に応じた地図情報を取得して表示画面11上に表示し,表示された地図画面上にロケータ端末2の位置を表示する(ステップS65)。
【0082】
ユーザに対してロケータ端末2までの案内を表示するかを問い合わせる。案内を表示する場合には(ステップS66),ロケータ管理装置1が備える位置情報取得機能により,自身の位置情報を取得する(ステップS67)。取得された位置情報とロケータ端末2の位置情報とから,ロケータ管理装置1からロケータ端末2までの案内情報を生成し,表示画面11に表示された地図画面上に案内を表示する(ステップS68)。
【0083】
図13は,本実施の形態のロケータ端末によるロケータ位置自動通知処理フローチャートである。
【0084】
ロケータ端末2は,所定のタイミングで(ステップS70),ロケータ端末2が備える位置情報取得機能により位置情報を取得し(ステップS71),設定情報115に管理装置メールアドレス(ロケータ管理装置1のメールアドレス)が登録されていれば,そのロケータ管理装置1のメールアドレスを取得する(ステップS72)。
【0085】
取得された位置情報と自身のロケータIDとを含む,ロケータ管理装置1宛ての位置情報通知メールを生成し(ステップS73),その位置情報通知メールを,ロケータ端末2が備える電子メール通信機能を用いて送信する(ステップS74)。
【0086】
図14は,本実施の形態のロケータ管理装置によるロケータ端末距離報知処理フローチャートである。
【0087】
ロケータ管理装置1は,ロケータ管理装置1が備える電子メール通信機能により,位置情報通知メールを受信すると(ステップS80),その位置情報通知メールに含まれるロケータIDでロケータ管理情報を検索する(ステップS81)。受信された電子メールが自動発信された位置情報通知メールであるか否かの判断は,例えば,位置情報通知メールを示す情報をヘッダに書き込んでおくことを取り決めておき,受信された電子メールのヘッダを確認することにより,位置情報通知メールであるか否かを判断するようにすればよい。
【0088】
一致するロケータIDがあれば(ステップS82),ロケータ管理装置1が備える位置情報取得機能により,自身の位置情報を取得する(ステップS83)。取得された位置情報と位置情報通知メールに含まれるロケータ端末2の位置情報とから,ロケータ管理装置1とロケータ端末2との間の距離を算出する(ステップS84)。
【0089】
ロケータ管理装置1とロケータ端末2との間の距離が所定の距離より離れていれば(ステップS85),ロケータ管理装置1が備える報知機能により,警告を表示画面11に表示する,発光部位を発光させる,音声を出力する,本体を振動させるなどの報知を行う(ステップS86)。
【0090】
以上,本実施の形態について説明したが,本発明はその主旨の範囲において種々の変形が可能であることは当然である。
【0091】
以上説明した本実施の形態の特徴を列記すると以下のとおりである。
【0092】
(付記1)
通信機能を備えるロケータ端末を管理するロケータ管理装置であって,
ユーザによる探索対象ロケータ端末の指定を受付ける探索対象ロケータ指定部と,
前記探索対象ロケータ端末に対して位置情報を要求する電子メールである位置情報要求メールを生成する位置情報要求メール生成部と,
前記位置情報要求メールを,前記探索対象ロケータ端末に対して送信する電子メール送信部と,
前記探索対象ロケータ端末から,前記探索対象ロケータ端末の位置情報を含む,前記位置情報要求メールに対する応答の電子メールである位置情報応答メールを受信する電子メール受信部と,
前記位置情報応答メールに含まれる前記探索対象ロケータ端末の位置情報に基づいて,表示画面に前記探索対象ロケータ端末の位置を表示する表示処理部とを備える
ことを特徴とするロケータ管理装置。
【0093】
(付記2)
前記位置情報要求メールに,前記ロケータ端末による音声出力または発光の有無を指定する情報が含まれる
ことを特徴とする付記1に記載のロケータ管理装置。
【0094】
(付記3)
通信機能を備えるロケータ端末を管理するロケータ管理装置であって,
ユーザによる探索対象ロケータ端末の指定を受付ける探索対象ロケータ指定部と,
前記探索対象ロケータ端末に対して電話発信する電話発信部と,
前記探索対象ロケータ端末から,前記探索対象ロケータ端末の位置情報を含む,前記電話発信に対する応答の電子メールである位置情報応答メールを受信する電子メール受信部と,
前記位置情報応答メールに含まれる前記探索対象ロケータ端末の位置情報に基づいて,表示画面に前記探索対象ロケータ端末の位置を表示する表示処理部とを備える
ことを特徴とするロケータ管理装置。
【0095】
(付記4)
自装置の位置情報を取得する位置情報取得部と,
前記自装置の位置情報と前記ロケータ端末の位置情報とに基づいて,自装置の位置から前記ロケータ端末の位置までの案内情報を生成する案内情報生成部とを備え,
前記表示処理部は,前記案内情報による案内を表示画面に表示する
ことを特徴とする付記1から付記3までのいずれかに記載のロケータ管理装置。
【0096】
(付記5)
通信機能を備えるロケータ端末を管理するロケータ管理装置であって,
前記ロケータ端末から,前記ロケータ端末の位置情報を含む電子メールである位置情報通知メールを受信する電子メール受信部と,
自装置の位置情報を取得する位置情報取得部と,
前記自装置の位置情報と前記ロケータ端末の位置情報とに基づいて,自装置の位置から前記ロケータ端末の位置までの距離を算出する距離算出部と,
前記算出された距離が所定の距離を上回っている場合に,その旨を報知する報知処理部とを備える
ことを特徴とするロケータ管理装置。
【0097】
(付記6)
通信機能を備えるロケータ端末であって,
自端末を管理するロケータ管理装置から,位置情報を要求する電子メールである位置情報要求メールを受信する電子メール受信部と,
自端末の位置情報を取得する位置情報取得部と,
前記自端末の位置情報を含む,前記位置情報要求メールに対する応答の電子メールである位置情報応答メールを生成する位置情報応答メール生成部と,
前記位置情報応答メールを,前記ロケータ管理装置に対して送信する電子メール送信部とを備える
ことを特徴とするロケータ端末。
【0098】
(付記7)
前記位置情報要求メールに音声出力または発光の有無を指定する指定情報が含まれる場合に,その指定情報に従って音声出力または発光による報知を行う報知処理部を備える
ことを特徴とする付記6に記載のロケータ端末。
【0099】
(付記8)
通信機能を備えるロケータ端末であって,
自端末を管理するロケータ管理装置からの電話着信を確認する電話着信部と,
自端末の位置情報を取得する位置情報取得部と,
前記自端末の位置情報を含む,前記電話着信に対する応答の電子メールである位置情報応答メールを生成する位置情報応答メール生成部と,
前記位置情報応答メールを,前記ロケータ管理装置に対して送信する電子メール送信部とを備える
ことを特徴とするロケータ端末。
【0100】
(付記9)
通信機能を備えるロケータ端末であって,
自端末の位置情報を取得する位置情報取得部と,
所定の時間間隔で,前記自端末の位置情報を含む電子メールである位置情報通知メールを生成する位置情報通知メール生成部と,
前記位置情報通知メールを,自端末を管理するロケータ管理装置に対して送信する電子メール送信部とを備える
ことを特徴とするロケータ端末。
【0101】
(付記10)
通信機能を備えるロケータ端末と,ロケータ端末を管理するロケータ管理装置とを有する紛失防止システムであって,
前記ロケータ管理装置は,
ユーザによる探索対象ロケータ端末の指定を受付ける探索対象ロケータ指定部と,
前記探索対象ロケータ端末に対して位置情報を要求する電子メールである位置情報要求メールを生成する位置情報要求メール生成部と,
前記位置情報要求メールを,前記探索対象ロケータ端末に対して送信する電子メール送信部と,
前記探索対象ロケータ端末から,前記探索対象ロケータ端末の位置情報を含む,前記位置情報要求メールに対する応答の電子メールである位置情報応答メールを受信する電子メール受信部と,
前記位置情報応答メールに含まれる前記探索対象ロケータ端末の位置情報に基づいて,表示画面に前記探索対象ロケータ端末の位置を表示する表示処理部とを備え,
前記ロケータ端末は,
前記ロケータ管理装置から,前記位置情報要求メールを受信する電子メール受信部と,
前記ロケータ端末の位置情報を取得する位置情報取得部と,
前記位置情報応答メールを生成する位置情報応答メール生成部と,
前記位置情報応答メールを,前記ロケータ管理装置に対して送信する電子メール送信部とを備える
ことを特徴とする紛失防止システム。
【0102】
(付記11)
前記ロケータ端末は,
前記位置情報要求メールに音声出力または発光の有無を指定する指定情報が含まれる場合に,その指定情報に従って音声出力または発光による報知を行う報知処理部を備える
ことを特徴とする付記10に記載の紛失防止システム。
【0103】
(付記12)
通信機能を備えるロケータ端末と,ロケータ端末を管理するロケータ管理装置とを有する紛失防止システムであって,
前記ロケータ端末は,
前記ロケータ端末の位置情報を取得する位置情報取得部と,
所定の時間間隔で,前記ロケータ端末の位置情報を含む電子メールである位置情報通知メールを生成する位置情報通知メール生成部と,
前記位置情報通知メールを,前記ロケータ端末を管理するロケータ管理装置に対して送信する電子メール送信部とを備え,
前記ロケータ管理装置は,
前記ロケータ端末から,前記位置情報通知メールを受信する電子メール受信部と,
前記ロケータ管理装置の位置情報を取得する位置情報取得部と,
前記ロケータ管理装置の位置情報と前記ロケータ端末の位置情報とに基づいて,前記ロケータ管理装置の位置から前記ロケータ端末の位置までの距離を算出する距離算出部と,
前記算出された距離が所定の距離を上回っている場合に,その旨を報知する報知処理部とを備える
ことを特徴とする紛失防止システム。
【0104】
(付記13)
通信機能を備えるロケータ端末を管理するロケータ管理装置のコンピュータが実行するプログラムであって,
前記コンピュータを,
ユーザによる探索対象ロケータ端末の指定を受付ける探索対象ロケータ指定部と,
前記探索対象ロケータ端末に対して位置情報を要求する電子メールである位置情報要求メールを生成する位置情報要求メール生成部と,
前記位置情報要求メールを,前記探索対象ロケータ端末に対して送信する電子メール送信部と,
前記探索対象ロケータ端末から,前記探索対象ロケータ端末の位置情報を含む,前記位置情報要求メールに対する応答の電子メールである位置情報応答メールを受信する電子メール受信部と,
前記位置情報応答メールに含まれる前記探索対象ロケータ端末の位置情報に基づいて,表示画面に前記探索対象ロケータ端末の位置を表示する表示処理部として
機能させるためのロケータ管理プログラム。
【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】本実施の形態による紛失防止システムの概略を説明する図である。
【図2】本実施の形態によるロケータ管理装置,ロケータ端末の構成例を示す図である。
【図3】本実施の形態によるロケータ管理情報のデータ構成例を示す図である。
【図4】本実施の形態による設定情報のデータ構成例を示す図である。
【図5】本実施の形態の紛失防止システムによるロケータ端末の探索の例を説明する図である。
【図6】本実施の形態の紛失防止システムによる紛失防止対象の置き忘れ防止の例を説明する図である。
【図7】本実施の形態のロケータ管理装置によるロケータ探索処理フローチャートである。
【図8】本実施の形態のロケータ管理装置による赤外線探索処理フローチャートである。
【図9】本実施の形態のロケータ端末による位置情報要求メール応答処理フローチャートである。
【図10】本実施の形態のロケータ端末による電話着信応答処理フローチャートである。
【図11】本実施の形態のロケータ端末による赤外線探索応答処理フローチャートである。
【図12】本実施の形態のロケータ管理装置によるロケータ位置表示処理フローチャートである。
【図13】本実施の形態のロケータ端末によるロケータ位置自動通知処理フローチャートである。
【図14】本実施の形態のロケータ管理装置によるロケータ端末距離報知処理フローチャートである。
【符号の説明】
【0106】
1 ロケータ管理装置
11 表示画面
12 入力キー
101 ロケータ管理情報記憶部
102 探索対象ロケータ指定部
103 位置情報要求メール生成部
104 電子メール送受信部
105 位置情報取得部
106 案内情報生成部
107 表示処理部
108 電話発信部
109 探索情報生成部
110 赤外線探索処理部
111 距離算出部
112 報知処理部
115 ロケータ管理情報
2 ロケータ端末
21 スピーカ
22 発光部
23 ボタン
201 設定情報記憶部
202 設定情報登録部
203 電子メール送受信部
204 位置情報取得部
205 位置情報応答メール生成部
206 報知処理部
207 電話着信部
208 赤外線探索処理部
209 位置情報通知メール生成部
215 設定情報
3 紛失防止対象

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信機能を備えるロケータ端末を管理するロケータ管理装置であって,
ユーザによる探索対象ロケータ端末の指定を受付ける探索対象ロケータ指定部と,
前記探索対象ロケータ端末に対して位置情報を要求する電子メールである位置情報要求メールを生成する位置情報要求メール生成部と,
前記位置情報要求メールを,前記探索対象ロケータ端末に対して送信する電子メール送信部と,
前記探索対象ロケータ端末から,前記探索対象ロケータ端末の位置情報を含む,前記位置情報要求メールに対する応答の電子メールである位置情報応答メールを受信する電子メール受信部と,
前記位置情報応答メールに含まれる前記探索対象ロケータ端末の位置情報に基づいて,表示画面に前記探索対象ロケータ端末の位置を表示する表示処理部とを備える
ことを特徴とするロケータ管理装置。
【請求項2】
前記位置情報要求メールに,前記ロケータ端末による音声出力または発光の有無を指定する情報が含まれる
ことを特徴とする請求項1に記載のロケータ管理装置。
【請求項3】
自装置の位置情報を取得する位置情報取得部と,
前記自装置の位置情報と前記ロケータ端末の位置情報とに基づいて,自装置の位置から前記ロケータ端末の位置までの案内情報を生成する案内情報生成部とを備え,
前記表示処理部は,前記案内情報による案内を表示画面に表示する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のロケータ管理装置。
【請求項4】
通信機能を備えるロケータ端末であって,
自端末を管理するロケータ管理装置から,位置情報を要求する電子メールである位置情報要求メールを受信する電子メール受信部と,
自端末の位置情報を取得する位置情報取得部と,
前記自端末の位置情報を含む,前記位置情報要求メールに対する応答の電子メールである位置情報応答メールを生成する位置情報応答メール生成部と,
前記位置情報応答メールを,前記ロケータ管理装置に対して送信する電子メール送信部とを備える
ことを特徴とするロケータ端末。
【請求項5】
前記位置情報要求メールに音声出力または発光の有無を指定する指定情報が含まれる場合に,その指定情報に従って音声出力または発光による報知を行う報知処理部を備える
ことを特徴とする請求項4に記載のロケータ端末。
【請求項6】
通信機能を備えるロケータ端末と,ロケータ端末を管理するロケータ管理装置とを有する紛失防止システムであって,
前記ロケータ管理装置は,
ユーザによる探索対象ロケータ端末の指定を受付ける探索対象ロケータ指定部と,
前記探索対象ロケータ端末に対して位置情報を要求する電子メールである位置情報要求メールを生成する位置情報要求メール生成部と,
前記位置情報要求メールを,前記探索対象ロケータ端末に対して送信する電子メール送信部と,
前記探索対象ロケータ端末から,前記探索対象ロケータ端末の位置情報を含む,前記位置情報要求メールに対する応答の電子メールである位置情報応答メールを受信する電子メール受信部と,
前記位置情報応答メールに含まれる前記探索対象ロケータ端末の位置情報に基づいて,表示画面に前記探索対象ロケータ端末の位置を表示する表示処理部とを備え,
前記ロケータ端末は,
前記ロケータ管理装置から,前記位置情報要求メールを受信する電子メール受信部と,
前記ロケータ端末の位置情報を取得する位置情報取得部と,
前記位置情報応答メールを生成する位置情報応答メール生成部と,
前記位置情報応答メールを,前記ロケータ管理装置に対して送信する電子メール送信部とを備える
ことを特徴とする紛失防止システム。
【請求項7】
前記ロケータ端末は,
前記位置情報要求メールに音声出力または発光の有無を指定する指定情報が含まれる場合に,その指定情報に従って音声出力または発光による報知を行う報知処理部を備える
ことを特徴とする請求項6に記載の紛失防止システム。
【請求項8】
通信機能を備えるロケータ端末を管理するロケータ管理装置のコンピュータが実行するプログラムであって,
前記コンピュータを,
ユーザによる探索対象ロケータ端末の指定を受付ける探索対象ロケータ指定部と,
前記探索対象ロケータ端末に対して位置情報を要求する電子メールである位置情報要求メールを生成する位置情報要求メール生成部と,
前記位置情報要求メールを,前記探索対象ロケータ端末に対して送信する電子メール送信部と,
前記探索対象ロケータ端末から,前記探索対象ロケータ端末の位置情報を含む,前記位置情報要求メールに対する応答の電子メールである位置情報応答メールを受信する電子メール受信部と,
前記位置情報応答メールに含まれる前記探索対象ロケータ端末の位置情報に基づいて,表示画面に前記探索対象ロケータ端末の位置を表示する表示処理部として
機能させるためのロケータ管理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−86384(P2010−86384A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−256131(P2008−256131)
【出願日】平成20年10月1日(2008.10.1)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】