説明

ロスバスタチン(E)−7−’4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−’メチル(メチルスルホニル)アミノ!ピリミジン−5−イル!(3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エン酸のカルシウム塩、および、それらの結晶質の中間体の製造方法

【課題】HMGCoAレダクターゼ阻害剤として有用な(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エン酸のカルシウム塩および結晶質中間体の提供。
【解決手段】 式(7):


(式中、Aは、アセタールまたはケタール保護基であり、Rは、アルキルである)で示される化合物、および保護基のないジオール体、ラクトン体等の結晶質中間体とそれらを用いた該レダクターゼ阻害剤の製造。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化学的製法に対する改善に関し、特に、特に、高コレステロール血症、高リポタンパク血症、および、アテローム性動脈硬化症の治療に有用な医薬品の製造に有用な(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エン酸のカルシウム塩(1)(以下で説明される)を製造するための化学的方法に対する改善に関する。本発明はまた、本化学的方法において有用な結晶質の中間体に関する。
【背景技術】
【0002】
【化1】

【0003】
欧州特許第0521471号で、化合物(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エン酸(以下、「Agent」と称する)のナトリウム塩(3)とカルシウム塩(1)が開示されている。この特許はまた、以下のスキーム1で示されるような、ジヒドロキシエステル(2)、および、ナトリウム塩(3)を介したカルシウム塩(1)の合成のための方法も説明している。次に、このようにして形成されたカルシウム塩を回収し、乾燥させ、必要に応じてさらに加工してもよい。
【0004】
【化2】

【0005】
我々の国際特許出願WO00/49014では、同様にナトリウム塩(3)を介した、化合物tert−ブチル(E)−(6−{2−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル]ビニル}(4R,6S)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキサン−4−イル)酢酸塩(BEM)(4)からのカルシウム塩(1)へのその他の経路を説明しており、このスキームは、以下のスキーム2に示すように例示されている:
【0006】
【化3】

【0007】
WO00/49014で説明されているように、BEM(4)からカルシウム塩(1)への変換は、スキーム2で示されるようにメチルアミン塩(5)を介して行うこともできる。この中間体の結晶質のメチルアミン塩の単離は、最終的な(無定形の)カルシウム塩の形成の前に再結晶化することによって精製を可能にする。しかしながら、このメチルアミン塩の形成は、余分な工程を方法に導入するため、一般的に製造には望ましくない(例えば、追加コスト、および、さらなる不純物が導入する可能性のために)。
【0008】
スキーム2におけるBEM(4)からナトリウム塩(3)への変換は、以下のスキーム3で示すように2段階で起こる。
【0009】
【化4】

【0010】
塩酸での処理により、アセタールはジオール(6)(ここではBEDという)に加水分解され、次に、水酸化ナトリウムでの処理により、エステルが加水分解され、親カルボン酸のナトリウム塩(3)が生成する。WO00/49014で説明されている方法では、中間化合物BED(6)は単離されない。欧州特許第0521471号では、類似したメチルエステル(2)がシロップとして説明されており、従って、恐らく、BED(6)の単離により何らかの利点が方法に提供されることは期待できないだろうと思われた。
【発明の開示】
【0011】
しかしながら、驚くべきことに、我々は、BEDおよびその他の(1〜6C)アルキルエステル類似体が概して結晶化合物であり、単離および再結晶の有利であり得るため、従って精製を行うために中間体の塩(例えばメチルアミン塩)を単離する必要性を取り除くことができることを見出した。
【0012】
それゆえに、本発明は、(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エン酸のカルシウム塩の製造方法を提供し、本方法は、以下を含む:
a)式(7):
【0013】
【化5】

【0014】
[式中、Aは、アセタールまたはケタール保護基であり、Rは、(1〜6C)アルキルである]で示される化合物におけるアセタール保護基の酸加水分解、および、得られた式(8)
【0015】
【化6】

【0016】
で示される結晶化合物の単離;
b)必要に応じて、式(8)で示される化合物の再結晶化;
c)化合物(8)中のエステル基を加水分解して、ジヒドロキシカルボキシレート誘導体(9):
【0017】
【化7】

【0018】
(式中、Mは、水素、または、カルシウム以外の金属の対イオンである)、または、式(1)で示される化合物を得ること;および、
d)必要に応じて、式(9)で示される化合物の、式(1)で示される化合物への変換。
【0019】
本発明のさらなる形態において、式(8)で示される結晶化合物が提供される。
その上、我々は、数種の式(7)で示される化合物(これは、BEM(4)の類似体である)はまた、結晶質であり、さらに、材料特性を改善するために必要に応じて再結晶することができるそれ自身有用な中間体であることも発見した。これらの結晶化合物は新規であり、それぞれ独立して、本発明のさらなる形態を提供する。
【0020】
従って、本発明のさらなる形態において、2シータのピークが、9.5、13.6、および、17.5のX線粉末回折パターンを有する、結晶質のメチル(E)−(6−{2−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル]ビニル}(4R,6S)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキサン−4−イル)酢酸塩が提供される。
【0021】
本発明のさらなる形態において、2シータのピークが、5.7、9.5、13.6、17.5、19.9、および、22.4のX線粉末回折パターンを有する、結晶質のメチル(E)−(6−{2−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル]ビニル}(4R,6S)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキサン−4−イル)酢酸塩が提供される。
【0022】
本発明のさらなる形態において、2シータのピークが、5.7、8.7、9.5、13.6、17.5、19.0、19.9、20.8、21.8、および、22.4のX線粉末回折パターンを有する、結晶質のメチル(E)−(6−{2−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル]ビニル}(4R,6S)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキサン−4−イル)酢酸塩が提供される。
【0023】
本発明のさらなる形態において、実質的に図1で示されるようなX線粉末回折パターンを有する、結晶質のメチル(E)−(6−{2−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル]ビニル}(4R,6S)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキサン−4−イル)酢酸塩が提供される。
【0024】
本発明のさらなる形態において、2シータのピークが、15.9、18.4、および、19.5のX線粉末回折パターンを有する、結晶質のエチル(E)−(6−{2−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル]ビニル}(4R,6S)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキサン−4−イル)酢酸塩が提供される。
【0025】
本発明のさらなる形態において、2シータのピークが、15.9、18.4、19.5、23.0、24.3、および、25.0のX線粉末回折パターンを有する、結晶質のエチル(E)−(6−{2−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル]ビニル}(4R,6S)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキサン−4−イル)酢酸塩が提供される。
【0026】
本発明のさらなる形態において、2シータのピークが、5.9、8.0、12.2、15.9、18.4、19.5、19.7、23.0、24.3、および、25.0のX線粉末回折パターンを有する、結晶質のエチル(E)−(6−{2−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル]ビニル}(4R,6S)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキサン−4−イル)酢酸塩が提供される。
【0027】
本発明のさらなる形態において、実質的に図2で示されるようなX線粉末回折パターンを有する、結晶質のエチル(E)−(6−{2−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル]ビニル}(4R,6S)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキサン−4−イル)酢酸塩が提供される。
【0028】
本発明のさらなる形態において、2シータのピークが、7.8、11.6、および、15.5のX線粉末回折パターンを有する、結晶質のイソプロピル(E)−(6−{2−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル]ビニル}(4R,6S)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキサン−4−イル)酢酸塩が提供される。
【0029】
本発明のさらなる形態において、2シータのピークが、6.9、7.0、7.8、8.7、11.6、および、15.5のX線粉末回折パターンを有する、結晶質のイソプロピル(E)−(6−{2−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル]ビニル}(4R,6S)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキサン−4−イル)酢酸塩が提供される。
【0030】
本発明のさらなる形態において、2シータのピークが、6.9、7.0、7.8、8.7、10.4、11.6、13.0、14.7、15.5、および、20.2のX線粉末回折パターンを有する、結晶質のイソプロピル(E)−(6−{2−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル]ビニル}(4R,6S)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキサン−4−イル)酢酸塩が提供される。
【0031】
本発明のさらなる形態において、実質的に図3で示されるようなX線粉末回折パターンを有する、結晶質のイソプロピル(E)−(6−{2−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル]ビニル}(4R,6S)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキサン−4−イル)酢酸塩が提供される。
【0032】
本発明のさらなる形態において、2シータのピークが、5.3、7.1、および、18.9のX線粉末回折パターンを有する、結晶質のn−ヘキシル(E)−(6−{2−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル]ビニル}(4R,6S)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキサン−4−イル)酢酸塩が提供される。
【0033】
本発明のさらなる形態において、2シータのピークが、5.3、7.1、14.2、14.8、18.9、および、21.4のX線粉末回折パターンを有する、結晶質のn−ヘキシル(E)−(6−{2−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル]ビニル}(4R,6S)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキサン−4−イル)酢酸塩が提供される。
【0034】
本発明のさらなる形態において、2シータのピークが、5.3、7.1、11.4、14.2、14.8、18.9、20.1、20.4、および、21.4のX線粉末回折パターンを有する、結晶質のn−ヘキシル(E)−(6−{2−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル]ビニル}(4R,6S)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキサン−4−イル)酢酸塩が提供される。
【0035】
本発明のさらなる形態において、実質的に図4で示されるようなX線粉末回折パターンを有する、結晶質のn−ヘキシル(E)−(6−{2−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル]ビニル}(4R,6S)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキサン−4−イル)酢酸塩が提供される。
【0036】
本発明のさらなる形態において、2シータのピークが、8.1、11.3、および、19.9のX線粉末回折パターンを有する、結晶質のエチル−(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エノアートが提供される。
【0037】
本発明のさらなる形態において、2シータのピークが、8.1、11.3、12.4、19.9、21.0、および、22.1のX線粉末回折パターンを有する、結晶質のエチル−(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エノアートが提供される。
【0038】
本発明のさらなる形態において、2シータのピークが、4.3、8.1、11.3、12.4、15.1、19.9、21.0、21.7、22.1、および、23.5のX線粉末回折パターンを有する、結晶質のエチル−(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エノアートが提供される。
【0039】
本発明のさらなる形態において、実質的に図5で示されるようなX線粉末回折パターンを有する、結晶質のエチル−(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エノアートが提供される。
【0040】
本発明のさらなる形態において、2シータのピークが、9.8、17.3、および、21.1のX線粉末回折パターンを有する、結晶質のイソプロピル−(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エノアートが提供される。
【0041】
本発明のさらなる形態において、2シータのピークが、9.8、12.2、17.3、19.6、20.1、および、21.1のX線粉末回折パターンを有する、結晶質のイソプロピル−(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エノアートが提供される。
【0042】
本発明のさらなる形態において、2シータのピークが、9.8、12.2、13.6、17.3、18.5、19.6、20.1、21.1、22.4、および、23.3のX線粉末回折パターンを有する、結晶質のイソプロピル−(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エノアートが提供される。
【0043】
本発明のさらなる形態において、実質的に図6で示されるようなX線粉末回折パターンを有する、結晶質のイソプロピル−(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−
イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エノアートが提供される。
【0044】
本発明のさらなる形態において、2シータのピークが、18.2、19.9、および、20.8のX線粉末回折パターンを有する、結晶質のtert−ブチル−(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エノアートが提供される。
【0045】
本発明のさらなる形態において、2シータのピークが、9.8、18.2、19.9、20.6、20.8、および、26.3のX線粉末回折パターンを有する、結晶質のtert−ブチル−(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エノアートが提供される。
【0046】
本発明のさらなる形態において、2シータのピークが、9.8、17.4、18.2、19.4、19.9、20.6、20.8、22.1、25.1、および、26.3のX線粉末回折パターンを有する、結晶質のtert−ブチル−(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エノアートが提供される。
【0047】
本発明のさらなる形態において、実質的に図7で示されるようなX線粉末回折パターンを有する、結晶質のtert−ブチル−(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エノアートが提供される。
【0048】
本発明のさらなる形態として、BEM(4)の結晶質の多形が提供される。
X線粉末回折スペクトルは、結晶状のサンプルをシーマンズ(Siemans)のケイ素単結晶(SSC)からなるウェーハマウントにマウントし、このサンプルを顕微鏡スライドを用いて薄層に塗り広げることによって決定された。このサンプルを30毎分回転数で遠心し(計数統計を改善するために)、1.5406オングストロームの波長で、40kVおよび40mAで稼動させた銅製の長い高精度焦点チューブによって発生したX線を照射した。平行にしたX線源は、V20(パス長20mm)に設定された自動可変分岐スリットを通過させ、反射した放射線は、2mmのアンチスキャッター(antiscatter)ス
リットと、0.2mmの検出器スリットを通過して直進した。このサンプルを、シータ−シータモードで2度〜40度の2シータ範囲にわたり、0.02度の2シータ増加分あたり4秒間晒した(連続スキャンモード)。稼働時間は、2時間6分40秒とした。この機器は、検出器としてシンチレーションカウンターを備えていた。制御とデータの捕捉は、ディフラックAT(Diffrac AT,Socabim)ソフトウェアで稼動させたDECpcLPv433sxパーソナルコンピューターを用いた。
【0049】
当然ながら、X線粉末回折パターンの2シータの値は、機械ごとに、またはサンプルごとにわずかに変化する可能性があるため、引用された値は、絶対値とは解釈されないこととする。また当然ながら、ピークの相対強度も、試験の際のサンプルの操作に従って変化する可能性があり、従って、本明細書に記載のXRDトレースにおける強度は、説明のためであり、絶対的な比較に用いられることを目的としない。
【0050】
本発明に従って得られた結晶性形状は、他の結晶や、式7または8で示される化合物の非結晶の形態を実質的に含まない。用語「実質的に他の結晶や非結晶の形態を含まない」
は、望ましい結晶の形態が、その他のあらゆる化合物の形態を50%未満、好ましくは10%未満、より好ましくは5%未満で含むことを意味するものとする。
【0051】
アセタール保護基Aに適した値は、EP0319847で説明されている通りである。Aの好ましい値は、式(7a)で示される化合物ように、イソプロピリデンである。
【0052】
【化8】

【0053】
都合のよい形態としては、式7、7aおよび8で示される化合物において、Rは、(2〜6C)アルキルである。より都合のよい形態としては、Rは、(2〜5C)アルキルである。
【0054】
適切には、Rは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、ペンチル、および、n−ヘキシルから選択される。
好ましくは、Rは、メチル、エチル、イソプロピル、tert−ブチル、および、n−ヘキシルから選択される。
【0055】
より好ましくは、Rは、エチル、イソプロピル、および、tert−ブチルから選択される。
本発明のさらなる形態において、(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エン酸のカルシウム塩の製造方法が提供され、本方法は、以下を含む:
a)式(7a):
【0056】
【化9】

【0057】
(式中、Rは、エチル、イソプロピル、または、tert−ブチルである)、で示される化合物におけるアセタール保護基の酸加水分解、および、得られた式(8):
【0058】
【化10】

【0059】
で示される結晶化合物の単離;
b)必要に応じて、式(8)で示される化合物の再結晶化;
c)化合物(8)中のエステル基を加水分解して、ジヒドロキシカルボキシレート誘導体(9):
【0060】
【化11】

【0061】
(式中、Mは、水素、または、カルシウム以外の金属の対イオンである)、または、式(1)で示される化合物を得ること;および、
d)必要に応じて、式(9)で示される化合物の、式(1)で示される化合物への変換。
【0062】
本発明のさらなる形態において、(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エン酸のカルシウム塩の製造方法が提供され、本方法は、以下を含む:
【0063】
【化12】

【0064】
a)式(8)で示される結晶化合物(式中、Rは上記で定義された通り)におけるエステル基を加水分解し、ジヒドロキシカルボキシレート誘導体(9):
【0065】
【化13】

【0066】
(式中、Mは、水素、または、カルシウム以外の金属の対イオンである)、または、式(1)で示される化合物を得ること;および、
b)必要に応じて、式(9)で示される化合物の、式(1)で示される化合物への変換。
【0067】
本発明のこの形態における式(8)で示される化合物は、上記で説明された方法や引用された方法のような都合のいいあらゆる方法によって製造してもよい。
本発明のさらなる形態において、無定形のビス[(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エン酸]のカルシウム塩の製造における中間体としての、式(7a)で示される結晶化合物の使用が提供される。
【0068】
本発明のさらなる形態において、無定形のビス[(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エン酸]のカルシウム塩の製造における中間体としての、式(8)で示される結晶化合物の使用が提供される。
【0069】
式(7)で示される化合物中のアセタール基Aの加水分解に関するある種の条件下で、R基はまた、同時に加水分解されてもよく、それにより、結晶質のラクトン(10)[(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エン酸−(3,6)−ラクトン{または、N−(4−(4−フルオロフェニル)−5−{(E)−2−[{2S,4R)−4−ヒドロキシ−6−オキソテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]エテニル}−6−イソプロピルピリミジン−2−イル)−N−メチルメタンスルホンアミド]ともいう}の形成が起こる可能性もある。この化合物は、以下、「ラクトン」と記載する。
【0070】
【化14】

【0071】
式(7)で示される化合物(例えば(7a))の式(10)で示される化合物への変換に適した条件は、例えば、酸水溶液(例えば塩酸)での処理、および、トルエンまたはMTBE(メチルtert−ブチルエーテル)の共沸蒸留による水の除去である。化合物(8)の代わりに結晶質のラクトン(10)を単離し、次に、塩基水溶液中での加水分解によって式(9)または式(1)で示される化合物に変換してもよい。
【0072】
それゆえに、本発明のさらなる形態において、(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エン酸のカルシウム塩の製造方法が提供され、本方法は、以下を含む:
a)式(7):
【0073】
【化15】

【0074】
[式中、Aは、アセタールまたはケタール保護基であり、Rは、(1〜6C)アルキルである]で示される化合物におけるアセタール保護基の酸加水分解、および、得られた式(10)で示される結晶化合物の単離;
【0075】
【化16】

【0076】
b)必要に応じて、式(10)で示される化合物の再結晶化;
c)式(10)で示される化合物を加水分解し、ジヒドロキシカルボキシレート誘導体(9):
【0077】
【化17】

【0078】
(式中、Mは、カルシウム以外の金属の対イオンである)、または、式(1)で示される化合物を得ること;および、
d)必要に応じて、式(9)で示される化合物の、式(1)で示される化合物への変換。
【0079】
好ましくは、工程c)は、塩基水溶液中での加水分解によって行われ、このような塩基としては、例えば、アルカリ金属塩基が挙げられ、例えば水酸化ナトリウム(MはNaである)、または、水酸化カリウム(MはKである)である。
【0080】
本発明のさらなる形態において、(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エン酸のカルシウム塩の製造方法が提供され、本方法は、以下を含む:
【0081】
【化18】

【0082】
a)式(10)で示される結晶化合物におけるエステル基を加水分解し、ジヒドロキシカルボキシレート誘導体(9):
【0083】
【化19】

【0084】
(式中、Mは、カルシウム以外の金属の対イオンである)、または、式(1)で示される化合物を得ること;および、
b)必要に応じて、式(9)で示される化合物の、式(1)で示される化合物への変換。
【0085】
本発明のさらなる形態において、2シータのピークが、7.9、15.9、および、20.3のX線粉末回折パターンを有する、結晶質の(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エン酸−(3,6)−ラクトンが提供される。
【0086】
本発明のさらなる形態において、2シータのピークが、7.9、11.9、15.9、20.3、21.7、および、22.5のX線粉末回折パターンを有する、結晶質の(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エン酸−(3,6)−ラクトンが提供される。
【0087】
本発明のさらなる形態において、実質的に図8で示されるようなX線粉末回折パターンを有する、結晶質の(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エン酸−(3,6)−ラクトンが提供される。
【0088】
当然のことながら、WO00/49014で説明されているAgentの無定形のカルシウム塩を単離するための方法、または、WO2004/014872で説明されているAgentのカルシウム塩の無定形の形態を、異なる塩の形態の(実質的に)水性の溶液から沈殿させるための方法は、一般的に、沈殿した塩をろ過して除いた後に残存する廃液(例えば母液)中のAgentの残留カルシウム塩を所定の割合で生じさせると予想される。このような残留物は、上記方法が商業的な製造スケールで繰り返し行われる場合、極めて少ない割合であっても顕著な経済的損失を示す場合もある。このような残留物をいくらかでも減少させることも、排水を処分できるようにするのに必要な処理の量を低減させるという環境上の利点を提供する可能性がある。
【0089】
我々は、この損失は、Agentの残留カルシウム塩を結晶質のラクトンとして単離し、場合により再結晶化し、続いて再処理することによってAgentの望ましいカルシウム塩が形成されるように前記廃液(例えば母液)を処理することによって、回避が可能であることを発見した。従って、ラクトンは、Agentの無定形の形態を単離するための加工助剤として有用である。
【0090】
それゆえに、本発明のさらなる形態において、無定形のビス[(E)−7−[4−(4
−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エン酸]のカルシウム塩を形成するための方法が提供され、本方法は、溶液からの、結晶質の(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エン酸−(3,6)−ラクトンの単離、および、それに続く、ビス[(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エン酸]のカルシウム塩の無定形の形態への変換を含む。
【0091】
本発明のさらなる形態において、無定形のビス[(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エン酸]のカルシウム塩を単離するための加工助剤としての、ラクトン(上記で定義された通り)の使用が提供される。
【0092】
本発明のさらなる形態において、廃液から、無定形のビス[(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エン酸]のカルシウム塩を回収するための加工助剤としての、ラクトン(上記で定義された通り)の使用が提供される。
【0093】
本発明のさらなる形態において、無定形のビス[(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エン酸]のカルシウム塩の製造における中間体としての、ラクトン(上記で定義された通りの使用が提供される。
【0094】
母液のような廃液から結晶質のラクトンを単離するために、MTBEを用いてもよい。MTBEはまた、ラクトンのための再結晶化溶媒としても適切である。
本発明の方法で形成された式(I)で示される化合物の有用性は、EPA521471で説明されているような標準的な試験および臨床研究によって実証することもできる。
【0095】
本発明のさらなる形態は、本発明の方法(上記で説明された通り)により得られた式(I)で示される化合物を含む。
本発明のさらなる形態は、本発明の方法(上記で説明された通り)で得ることができる式(I)で示される化合物を含む。
【0096】
本発明のさらなる特徴によれば、HMGCoAレダクターゼの阻害が有益な病気の状態を治療する方法が提供され、本方法は、本発明の方法によって形成された式(I)で示される化合物の有効量を温血哺乳動物に投与することを含む。本発明はまた、病気の状態に使用するための医薬品の製造における、本発明の方法によって形成された式(I)で示される化合物の使用に関する。
【0097】
本発明の化合物は、HMGCoAレダクターゼが関与する病気を治療するためにそれらを必要とする温血動物(特にヒト)に従来の医薬組成物の形態で投与してもよい。それゆえに、本発明のその他の形態において、本発明の方法によって形成された式(I)で示される化合物を、製薬上許容できるキャリアーと混合されて含む医薬組成物が提供される。
【0098】
このような組成物は、治療することが望ましい病気の状態にとって標準的な方法で投与してもよく、例えば経口、局所、非経口、バッカル、鼻、膣もしくは直腸内投与、または
、吸入法によって投与してもよい。これらの目的のために、式(I)で示される化合物は、当業界既知の方法で、例えば錠剤、カプセル、水性または油性溶液、懸濁液、乳濁液、クリーム、軟膏、ゲル、鼻内噴霧剤、坐剤、吸入法のための微粉またはエアロゾルの形態に、さらに、非経口の使用(静脈内、筋肉内または輸液など)には、滅菌水性もしくは油性溶液または懸濁液、または、滅菌乳濁液に製剤化することもできる。好ましい投与経路は、経口である。式(I)で示される化合物は、ヒトに、1日用量で、例えばEPA521471で設定された範囲で投与されると予想される。1日用量は、必要に応じて数回に分けた用量で与えることもでき、正確な投与量および投与経路は、当業界既知の原理に従って、治療される患者の体重、年齢および性別、ならびに、治療される具体的な病気の状態に応じて様々である。
【0099】
本発明のさらなる特徴によれば、活性成分として式(I)で示される化合物を含む医薬組成物の製造方法が提供され、本方法は、式(I)で示される化合物と、製薬上許容できるキャリアーとを混合することを含む。
【実施例】
【0100】
以下の実施例で、本発明を説明する。H NMRは、ブルカー(Bruker)DPX400(フィールド強度400MHzで運転)を用いて解析され、特に他の指定がない限り、重水素化クロロホルム中で稼動させた。化学シフトは、テトラメチルシランに対する100万分の1の比率で示される。ピークの多重度は、以下に示す通りである:s=一重項、d=二重項、sept=七重項、q=四重項、t=三重項、dd=二重の二重項、dt=三重の二重項、m=多重項。
【0101】
当然のことながら、式(7)および(8)で示される結晶化合物、および、結晶質のラクトンは、当業界既知のその他の方法でさらに特徴付けてもよい。
【0102】
式(7)で示される化合物の一般的な合成方法:
Rがイソプロピルの場合の実施例:イソプロピル(E)−(6−{2−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル]ビニル}(4R,6S)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキサン−4−イル)酢酸塩
ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(80.47mL,1.0M,テトラヒドロフラン(THF)中)を、−65℃で、30分間かけて、温度−65℃を維持しながら、冷却したジフェニル[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イルメチル]ホスフィン酸化物(40.43g,75mmol)のTHF溶液(477.1mL)に滴下して添加した。この溶液に、トルエン(21.68g)中のイソプロピル−2−[(4R,6S)−6−ホルミル−2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4−イル}酢酸塩を、35分間かけて、温度−65℃を維持しながら滴下して添加した。この容器の内容物を、−65℃で15分間維持し、次に、80分間かけて均等に10℃に温めた。水(40.4mL)、続いて酢酸(6.87g,114mmol)を添加し、二相の淡黄色の溶液を得た。次に、このバッチを大気圧で蒸留し、〜485mLの蒸留液を除去した。この溶液を、水(84mL)、7.0%w/w炭酸水素ナトリウム(92.6g)、1.8%w/w炭酸水素ナトリウム(91.1g)、および、水(63.5mL)で連続的に洗浄した。得られた有機相を、270mbarで、真空中で蒸留したところ、蒸留フラスコ内に〜95mLの溶液が残留した(〜229mLの蒸留液を除去した)。このフラスコに、50℃でメタノール(202mL)を入れ、この溶液を大気圧で蒸留し、〜134mLの蒸留液を除去した。この溶液に、50℃で追加量のメタノール(229mL)を添加し、このバッチを、30分間かけて40℃に冷却した。このバッチを、30分間かけて25℃に冷却し、30分間かけて0〜5℃に冷却し、続いて20分間かけて−8℃に冷却し、この温度を30分間維持した
。この固体を、吸引ろ過によって回収し、二部に分けた冷却した(−8℃)メタノール(2×80.6mL)で洗浄し、次に、真空オーブンで、50℃、200mbarで乾燥させたところ、収率は、28.9g(68.3%)であった。
【0103】
異なるエステル基Rを有する類似体も、適切な出発原料を用いて上述のように製造することができるが、以下の点で異なる:
エチル誘導体について:酢酸でクエンチした後に、混合物を、シリカゲル(メルク(Merck)、230〜400メッシュ)上で乾燥するまで蒸発させ、シリカの短い断片に添加した。25〜27.5%のイソヘキサン中の酢酸エチルを用いて溶出を行った。次に、上記の方法で説明されているように、単離された生成物を、メタノール(150mL)から結晶化した。
【0104】
メチル誘導体について、最初の炭酸水素ナトリウム処理の後に、粗生成物をシリカ上で乾燥するまで蒸発させた。エチル誘導体と同様にして、シリカゲル上で精製を行った(14、16、および、20%のイソヘキサン中の酢酸エチルで溶出させた)。生成物を、メタノールから結晶化した。
【0105】
式7で示される化合物(式中、R=n−ヘキシル)に関する手順:
水素化ナトリウム(141mg,ミネラルオイル中の60%分散液,3.5mmol)を、周囲温度で、n−ヘキサノール(15mL)に一部ずつ添加した。生じた泡立ちが止まった後、この透明溶液を、30分間撹拌した。この溶液に、N−エチル(E)−(6−{2−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル]ビニル}(4R,6S)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキサン−4−イル)酢酸塩(2g,3.6mmol)を一部ずつ添加した。90分後、この反応混合物に、酢酸(263mg,3.6mmol)を添加し、この溶液を周囲温度で16時間放置した。溶媒をロータリーエバポレーター(オイルポンプ)で除去し、次に、酢酸エチルに溶解させた。この溶液を、シリカ上で乾燥するまで蒸発させ、シリカを用いて、20%のイソヘキサン中の酢酸エチルで溶出させて精製した。得られた薄黄色の油状物質を上述のようにしてメタノールから結晶化した。
【0106】
【表1】

【0107】
式(8)で示される化合物に関する一般的な方法:
イソプロピル類似体に関する実施例:
塩酸(17.24mL,0.02M)を、温めたイソプロピル(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エノアート(10g,17mmol)のアセトニトリル溶液(69mL)に、35℃で、100分間にわたり滴下して添加した。この混合物をさらに80分間撹拌し、次に、30分間かけて25℃に冷却させた。この混合物に、塩化ナトリウム(9.26g)の水溶液(23mL)を添加し、これを15分間撹拌し、次に、16時間静置した。有機層を分離して除き、水層をアセトニトリル(15mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥するまで蒸発させ、残留物をトルエン(40mL)から再結晶させた。この固体を、真空オーブン中で、40℃、620mbarで乾燥させたところ、収率は、7.06g(79.3%)であった。
【0108】
異なるエステル基Rを有する類似体も、上述のように製造することができるが、以下の点で異なる:
エチル誘導体について、生成物をトルエンから結晶化させなかった:この溶液を乾燥するまで蒸発させ、シリカで精製し、油性の固体を得て、これを次に、イソヘキサン:トルエンの1:1混合物で処理し、吸引ろ過でろ過した。
【0109】
【表2】

【0110】
ラクトン(3R,5S)の形成手順(a)
(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エン酸のカルシウム塩(30.0g)を、アセトニトリル(300mL)に溶解させ、飽和ブライン(50mL)を添加した。次に、この溶液を0〜5℃に冷却した。pHを4NのHCl(15mL)と飽和ブライン(35mL)の混合物で4.0に調節した。この固体を、分量外の水(15mL)を添加して溶解させたところ、2つの透明な相が生じた。水層(112mL)を分離して除き、および、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させた。この溶液を、〜100mLのアセトニトリルが除去されるまで大気圧で蒸留し、次に、トルエン(250mL)を徐々に添加し、蒸留フラスコの体積を200mLに維持した。これにより、〜390mLの蒸留液が、最終的なヘッド温度106℃で回収された。この溶液を周囲温度で一晩撹拌し、次に、2時間加熱還流した。この混合物を0〜5℃に冷却し、得られた固体をろ過し、トルエン(2×20mL)で洗浄し、35℃で真空中で乾燥させた。
【0111】
1H NMR ・ 1.28-1.26 (m, 6H), 1.69-1.62 (m, 1H), 1.94-1.88 (m, 1H), 2.66-2.60 (m, 1H), 2.72 (dd, 1H), 3.33 (七重項, 1H), 3.51 (s, 3H), 3.57 (s, 3H), 4.34-4.30 (m, 1H), 5.26-5.21 (m, 1H), 5.49 (dd, 1H), 6.72 (d, 1H), 7.11 (t, 2H), 7.62 (dd,
2H)。
【0112】
ラクトン(3R,5S)の形成手順(b)
tert−ブチル(6−{(E)−2−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル]エテニル}(4R,6S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4−イル)酢酸塩(20.0g)を、アセトニトリル(140mL)に40℃で溶解させ、次に、35℃に冷却し、その後に、35℃で塩酸(0.02M,35mL)を段階的に添加した。得られた溶液を、反応が完了するまで35℃で撹拌し、次に、25℃に冷却した。アセトニトリル(8mL)と、水酸化ナトリウム(1.0M,38mL)を25℃で添加し、この温度で得られた混合物を反応が完了するまで撹拌した。塩化ナトリウム(18.8g)を添加し、この混合物を0℃に冷却した。次に、この撹拌反応混合物に、塩化ナトリウムで飽和させた塩酸(1M)を、pH4になるまで0℃で添加した。この二相系を0℃で静置し、低い方の水相を除去して廃棄した。有機相に、トルエン(250mL)を添加し、この混合物を、温度105℃に達した混合物が得られるまで大気温度で蒸留した。次に、この溶液を共沸状態で105℃でさらに6時間加熱した。この混合物を、周囲温度に冷却し、その後、結晶質のラクトンを単離した。この材料メチルt−ブチルエーテル(100mL)で洗浄し、その後、真空オーブン中で、22℃で窒素下で乾燥させ、12.8gの乾燥ラクトンを得た。
【0113】
1H NMR (500MHz, DMSO d6) ・ 1.23 (d+d, 6H), 1.64 (m, 1H), 1.76 (m, 1H), 2.40 (ddd, 1H), 2.66 (dd, 1H), 3.36 (spt, 1H)*, 3.46 (s, 3H), 3.56 (s, 3H), 4.08 (m, 1H), 5.16 (m, 1H), 5.26 (d, 1H), 5.57 (dd, 1H), 6.76 (dd, 1H), 7.31 (t, 2H), 7.70
(dd, 2H).一部不明瞭。
【0114】
ラクトンのカルシウム塩(1)への変換手順
水酸化ナトリウム水溶液(4%w/w,38ml)を、N−(4−(4−フルオロフェニル)−5−{(E)−2−[{2S、4R)−4−ヒドロキシ−6−オキソテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]エテニル}−6−イソプロピルピリミジン−2−イル)−N−メチルメタンスルホンアミド(16g)のアセトニトリル(148mL)中の撹拌溶液に20℃で添加した。この反応液を、撹拌しながら25℃で2.5時間保持した。この溶液のpHを、塩酸(29mL,0.1M)を添加して約pH10.5に調節した。水と塩酸(0.1M)(前のpH調節工程から)の合計量が100mLになるように水(71mL)を添加した。次に、トルエン(125ml)を添加し、この混合物を40℃で30分間撹拌し、その後、40℃で1時間静置した。次に、40℃で水相を有機相から分離した。次に、水相を、体積が135mLに減少するまで減圧下(53mBar,」40℃)で蒸留した。水(35mL)を添加して、総体積を170mLにした。この溶液を40℃に加熱し、その後、塩化カルシウム二水和物(3.05g)の水溶液(29.5mL)を20分間かけて添加し、をこの反応混合物を38〜41℃に維持した。
【0115】
この反応混合物を、40℃でさらに15分間撹拌し、次に、20℃に冷却し、この温度でさらに15分間撹拌した。得られた懸濁液をろ過し、水(3×53mL)で洗浄し、乾燥させ、(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エン酸のカルシウム塩(17.13g)を得た。
【0116】
出発原料の合成
イソプロピル−2−[(4R,6S)−6−ホルミル−2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4−イル}酢酸塩
塩素ガス(2469.6mL,118mmol)を、−60℃でトルエン(373.3mL)に充填させた。次に、この冷却した溶液に、硫化ジメチル(11.67mL,121mmol)を30分間かけて滴下して添加し、内容物を−60℃に維持した。この温度で30分後に、この容器に、トルエン(46.7mL)中のイソプロピル2−[(4R,6S)−6−ホルミル−2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4−イル}酢酸塩(24.56g,95mmol)を、30分間かけて滴下して添加し、内部温度を−60℃に維持した。この反応混合物を−60℃で30分間撹拌し、続いて、トリエチルアミン(26.36g,261mmol)を30分間かけて滴下して添加し、内部温度を−50℃に高めた。次に、この反応混合物を、75分間かけて均等に25℃に温めた。得られたスラリーを25℃で30分間撹拌し、次に、水(77mL)を添加し、この混合物を30分間撹拌した。水層を分離し、pHをチェックした(pHは、7.5〜8.5と予想される)。得られた有機部分を水(23.3mL)で洗浄し、この有機部分を減圧蒸留のために150mbarで分離した。〜350mLのトルエンが除去されるまで蒸留を続けた。このフラスコに、トルエン(350mL)を添加し、減圧蒸留を150mbarで繰り返し、〜350mLのトルエンを除去した。得られた溶液を、活性化された4オングストロームの分子ふるいを含むフラスコに移し、周囲温度で一晩放置した。この溶液をカップリング段階に直接用いた。
【0117】
異なるエステル基Rを有する類似体も、上述のように製造することができるが、以下の点で異なる:メチル類似体については、それよりかなり強い吸引(従って、より低い温度で)蒸留を行った。
【0118】
イソプロピル2−[(4R,6S)−6−ホルミル−2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4−イル}酢酸塩
この化合物は、EP0319847で説明された手法を用いて製造することができる。異なるエステル基Rを有する類似体は、類似の方法によって製造することができる。
【0119】
ジフェニル[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イルメチル]ホスフィン酸化物
この化合物は、特許出願WO00/49014で説明されているように製造できる。
【0120】
図1:メチル(E)−(6−{2−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル]ビニル}(4R,6S)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキサン−4−イル)酢酸塩
【0121】
【化20】

【0122】
【表3】

【0123】
図2:エチル(E)−(6−{2−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル]ビニル}(4R,6S)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキサン−4−イル)酢酸塩
【0124】
【化21】

【0125】
【表4】

【0126】
図3:イソプロピル(E)−(6−{2−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル]ビニル}(4R,6S)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキサン−4−イル)酢酸塩
【0127】
【化22】

【0128】
【表5】

【0129】
図4:n−ヘキシル(E)−(6−{2−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル]ビニル}(4R,6S)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキサン−4−イル)酢酸塩
【0130】
【化23】

【0131】
【表6】

【0132】
図5:エチル−(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エノアート
【0133】
【化24】

【0134】
【表7】

【0135】
図6:イソプロピル−(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エノアート
【0136】
【化25】

【0137】
【表8】

【0138】
図7:tert−ブチル−(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エノアート
【0139】
【化26】

【0140】
【表9】

【0141】
図8:(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エン酸−(3,6)−ラクトン
【0142】
【化27】

【0143】
【表10】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エン酸のカルシウム塩である、以下の式(1)で示される化合物の製造方法であって:
【化1】

a)式(7):
【化2】

[式中、Aは、アセタールまたはケタール保護基であり、Rは、(1〜6C)アルキルである]で示される化合物におけるアセタール保護基の酸加水分解、および、得られた式(8):
【化3】

で示される結晶化合物の単離;
b)必要に応じて、式(8)で示される化合物の再結晶化;
c)化合物(8)中のエステル基を加水分解して、ジヒドロキシカルボキシレート誘導体(9):
【化4】

[式中、Mは、水素、または、カルシウム以外の金属の対イオンである]、または、式(1)で示される化合物を得ること;および、
d)必要な場合、式(9)で示される化合物の、式(1)で示される化合物への変換、
を含む、上記方法。
【請求項2】
前記式(7)で示される化合物は、式(7a):
【化5】

で示される化合物である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
請求項1の工程c)およびd)に記載の、式(8)で示される結晶化合物から、(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エン酸のカルシウム塩を製造する方法。
【請求項4】
Rは、メチル、エチル、イソプロピル、tert−ブチル、または、ヘキシルである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
Rは、エチル、イソプロピル、または、tert−ブチルである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
結晶化合物は、2シータのピークが、9.5、13.6、および、17.5のX線粉末回折パターンを有する、(E)−(6−{2−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル]ビニル}(4R,6S)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキサン−4−イル)酢酸メチルである、請求項1に記載の式7で示される結晶化合物。
【請求項7】
結晶化合物は、2シータのピークが、15.9、18.4、および、19.5のX線粉末回折パターンを有する、(E)−(6−{2−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル]ビニル}(4R,6S)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキサン−4−イル)酢酸エチルである、請求項1に記載の式7で示される結晶化合物。
【請求項8】
結晶化合物は、2シータのピークが、7.8、11.6、および、15.5のX線粉末回折パターンを有する、(E)−(6−{2−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル]ビニル}(4R,6S)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキサン−4−イル)酢酸イソプロピルである、請求項1に記載の式7で示される結晶化合物。
【請求項9】
結晶化合物は、2シータのピークが、5.3、7.1、および、18.9のX線粉末回折パターンを有する、(E)−(6−{2−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル]ビニル}(4R,6S)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキサン−4−イル)酢酸n−ヘキシルである、請求項1に記載の式7で示される結晶化合物。
【請求項10】
結晶化合物は、2シータのピークが、8.1、11.3、および、19.9のX線粉末回折パターンを有する、エチル−(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エノアートである、請求項1に記載の式8で示される結晶化合物。
【請求項11】
結晶化合物は、2シータのピークが、9.8、17.3、および、21.1のX線粉末回折パターンを有する、イソプロピル−(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エノアートである、請求項1に記載の式8で示される結晶化合物。
【請求項12】
結晶化合物は、2シータのピークが、18.2、19.9、および、20.8のX線粉末回折パターンを有する、tert−ブチル−(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル](3R,5S)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エノアートである、請求項1に記載の式8で示される結晶化合物。

【公開番号】特開2008−24712(P2008−24712A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−228620(P2007−228620)
【出願日】平成19年9月4日(2007.9.4)
【分割の表示】特願2006−536173(P2006−536173)の分割
【原出願日】平成16年10月22日(2004.10.22)
【出願人】(300022113)アストラゼネカ・ユーケイ・リミテッド (39)
【氏名又は名称原語表記】AstraZeneca UK Limited
【住所又は居所原語表記】15 Stanhope Gate, London W1K 1LN, United Kingdom
【出願人】(000001926)塩野義製薬株式会社 (229)
【Fターム(参考)】