説明

ロッド状部品の操作方法、セントラライザおよび削岩ユニット

本発明は、掘削ロッドの操作方法、セントラライザおよび削岩ユニットに関する。ロッド(9、18)を削岩ユニット(4)またはボルティング装置の中心(K)へ交換装置(13)によって導入し、また中心から離脱せせることが可能である。中心に位置するロッドはセントラライザ(16)により支持され、その中心穴(20)を通してロッドが配置される。セントラライザ(22)は、交換装置の操作に応じて開閉される閉鎖部材(22)を含む。交換装置の回動は押出しロッド(25)に影響を及ぼし、ロッドは閉鎖部材の形状固定を解除してこれを開位置へ送る。交換装置が通常位置に戻ると、付勢部材(26)によって押出しロッドが通常位置に戻ると同時に、閉鎖部材が再び形状固定される。閉鎖位置において、閉鎖部材は堅く形状固定される。

【発明の詳細な説明】
【発明の背景】
【0001】
本発明は、掘削装置の給送ビームにおける棒状部品の操作方法に関するものである。掘削業界で使用される掘削ロッド、ロックボルトおよび同様の棒状部品は、交換装置によって掘削ユニットの中心に導入したり中心から離脱させたりする。その操作中、中心に位置するロッドは、給送ビームに配された1つ以上のセントラライザで支持される。ロッド交換のために掘削装置やセントラライザは交換位置へ駆動され、ここで交換装置は給送ビームに対して横切る方向に回動することができ、それによってセントラライザの閉鎖部材が同時に開く。交換装置が通常位置に戻ると、セントラライザの閉鎖部材は閉じることになる。
【0002】
本発明はさらにセントラライザおよびセントラライザを備えた削岩ユニットに関するものである。
【0003】
本発明の分野は、本願の独立請求項の前段により詳しく記載されている。
【0004】
削岩には、削岩機を有しこれに接続された工具で被処理材料に削岩孔を穿つ削岩ユニットを用いる。工具は、削岩ロッドおよびその先端部に接続されたドリルビットを含んでよいし、または、長い削岩孔を削岩する場合は、掘削ロッドを複数連結して延長掘削ロッド装置を形成したものがある。掘削ロッドは、しばしば比較的長くなり、したがって給送ビームに配設されたセントラライザを使って削岩機と削岩孔との間に延伸する部分で掘削ロッドを支持する必要がある。セントラライザは、ロッドが貫通配設される中心孔を含む。中心孔の縁には、掘削ロッドの交換中に開くことのできる閉鎖部材がある。また、セントラライザは、たとえばボルティング機器に使ってもよい。
【0005】
フィンランド公報第74778号には、バネの力を用いて閉鎖部材を閉鎖位置に保持することが記載されている。しかし、バネを用いた閉鎖部材の固定は十分に開示されていない。
【発明の簡単な説明】
【0006】
本発明の目的は、ロッドを操作する新規で改良した方法を提供することであり、さらに新規で改良されたセントラライザおよびそれを備えた削岩ユニットを提供することである。
【0007】
本発明の方法は、閉鎖位置にある間、形状固定方式でセントラライザの閉鎖部材を固定して、閉鎖部材における掘削ロッドから作用する力の影響によって閉鎖部材が開くことを防止する特徴がある。
【0008】
本発明のセントラライザによれば、閉鎖部材は、閉鎖位置にある間、形状固定方式の固定部材で固定され、これによって掘削ロッドから閉鎖部材に作用する力の影響による閉鎖部材の開放を防止する特徴がある。
【0009】
本発明の削岩ユニットによれば、セントラライザの閉鎖部材は、閉鎖位置にある間、形状固定され、それによって掘削ロッドから閉鎖部材に作用する力の影響による閉鎖部材の開放が防止できるという特徴がある。
【0010】
本発明の基本的な発想によれば、セントラライザの閉鎖部材は、閉鎖位置にある間、形状固定方式で固定される。
【0011】
本発明は、掘削ロッドまたは他の掘削器具から閉鎖部材に作用する力では、通常操作中、形状固定された締付けを解くことができないという有利な点を有する。付勢装置で生成される力は、形状固定部材の相互位置を不変に保つことだけに必要であり、掘削ロッドから閉鎖部材に及ぼす開放力をすべてこれで受けるようにこれを設計しなくて済む。閉鎖部材の締付けが堅いので、すべての状況でロッドをセントラライザに確実に保持することができる。これは、閉鎖部材がバネ力だけによって閉じたままにされる先行技術の解決策に優る明らかな利点である。
【0012】
実施例の基本的な発想によれば、セントラライザの閉鎖部材は、相互に形状固定した締付け部材を用いて固定される。
【0013】
実施例の基本的な発想によれば、閉鎖部材に影響を与える相互に形状固定した締付け部材は、少なくとも2つの長尺状移送穴と、それらの間に配置され該移送穴に沿って摺動する枢動ピンとを含む。
【0014】
実施例の基本的な発想は、形状固定を解く運動を、実質的に長手方向だけに移動するように配設された押出しロッドによって締付け部材に伝えることである。
【0015】
実施例の基本的な発想によれば、セントラライザのフレームは、中心線がガイド部材と平行に配置された第1の長尺状移送穴を含む。閉鎖部材は中心線が曲状をなす第2の長尺状移送穴を含み、これは、第1の移送穴に対して横断的に配設されている。これらの移送穴を通して、ガイド部材によって線形方向に動くトランスバース枢動ピンが配設されている。枢動ピンおよび移送穴は相互の形状締付けを形成して閉鎖部材を閉鎖位置に保つように配設されている。ガイド部材が第1の移送穴の方向に枢動ピンを動かすと、前記形状締付けが解けると同時に、閉鎖部材が開位置に向けて動き始める。
【0016】
実施例の基本的な発想は、交換装置の回動機構において、交換装置で横断的に給送ビームまで動くように配置された別個の押圧面が接続されていることである。押圧面は、セントラライザの押出しロッドを押すように配設されている。押圧面は、関節機構を用いて実質的に線形方向だけに動くように配設してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本発明のいくつかの実施例を添付図面に関連してより詳細に説明する。
【図1】は、2本のブームを備え掘削ユニットとこれに配設されたボルティング装置とを備えた掘削リグの概略的な側面図であり、
【図2】は削岩ユニットの概略図であり、
【図3】は、セントラライザが閉鎖位置にある状況における削岩ユニットの、給送ビーム方向に見た概略図であり、
【図4】は、セントラライザが交換位置へ駆動されロッド交換装置が中心へ回動した状況における、図3の削岩ユニットの概略図であり、
【図5】および
【図6】は、セントラライザの動作を示す概略斜視図であり、
【図7】は、閉鎖部材の形状固定とそこに掛かる力を示すさらに概略的な図である。
【0018】
明確さのために、各図では発明のいくつかの実施例を簡略化した方法で示す。同様の参照符号は、図中の同様の部分を表わす。
【発明のいくつかの実施例の詳細な説明】
【0019】
図1に示した掘削リグ1は、1本以上のブーム3が配置された移動可能な運搬機2を含む。第1のブーム3aは掘削ブームであり、これには削岩ユニット4が具備されている。削岩ユニット4は、給送装置7を用いて給送ビーム上で動かすことができる削岩機5を含む。削岩機5に対して工具8を接続することが可能であり、これは、ネジ接続などの接続手段で相互接続された複数の一連の掘削ロッド9を含むことがある。さらに、最先端掘削ロッドの端部には、岩石11に掘削孔12を穿つ掘削ボタンを有する掘削ビット10がある。削岩機5は、工具8に衝撃パルスを供給する打撃装置を含んでもよく、これは、衝撃パルスを掘削ビット10に、さらには被破砕岩石11へ伝達するものである。削岩機5はまた、回動装置を含んでもよく、それによって工具8は掘削中その長手方向軸を中心に回動することができる。削岩ユニット4は、給送ビーム6によって支持されるロッドマガジン13も具備してよい。ロッドマガジン13によって、長孔掘削や他の掘削工具に必要な延長ロッド9を収納することができる。ロッドマガジン13に関連して、少なくとも1つの交換装置14があり、これによって掘削工具は、ロッドマガジン13と掘削軸、すなわち中心Kとの間に配置することができる。給送ビーム6の最先端部には保持器15があってもよく、これは、工具8を把持してこれを中心Kに心合わせすることできるジョーを有する。さらに、削岩機5と保持器15との間の部分には、削岩機5とともに給送ビーム6上を動くよう1つ以上のセントラライザ16を配設してもよい。
【0020】
図1の掘削リグ1の第2のブーム3bは第2の掘削ユニット40を具備し、これは、ロックボルト、注入パイプまたはその同等物などの掘削器具18を操作する掘削装置17を含む。これらの器具もセントラライザ16で支える必要がある場合がある。その結果、ボルティング装置に関連して、たとえば、交換装置14や、ロッド状器具を収納するマガジンがあってもよい。これにはさらに、本発明によるセントラライザ16を設け、これを操作するための手段を設けてもよい。
【0021】
図2はロッドマガジン13を備えた給送ビーム6を有する削岩ユニット4を示し、ロッドマガジンには掘削ロッド9または掘削に必要な他のロッド状器具を収納することができる。ロッドマガジン13に関連して交換装置14を配設してもよい。給送ビーム6の最先端部には保持器15がある。給送ビーム6にはセントラライザ16が支持され、削岩機5の動作に応じて動くように配置されている。図2に示した状況において、削岩機5およびセントラライザ16は逆方向Bに交換位置Vまで移動され、この位置で掘削ロッド9をロッドマガジン13から中心Kに案内することが可能であり、または掘削ロッド9を中心Kから除去してロッドマガジンに収納することができる。
【0022】
図3は、本発明によるセントラライザ16およびその操作手段を示す。セントラライザ16はフレーム19を含み、これを用いてセントラライザを給送ビーム6上で可動的に配置することができる。さらに、セントラライザ16には中心穴20が開けられ、これを通して、たとえば掘削ロッドなどのロッド状器具を配設可能である。中心穴20は、削岩ユニット4または他の削岩装置の中心Kに配設されている。中心穴20の周縁には交換隙間21があって、これは閉鎖部材22で部分的にまたは完全に閉じることができ、閉鎖部材は一種のジョー片でよく、これはフレーム19に枢動リンク23で連結してもよい。閉鎖部材22は開放することができ、これによって掘削ドリルまたは同等のものが交換隙間21を通して中心Kに配置され、または中心Kから撤去することができるようになっている。閉鎖部材22が閉じると、掘削ロッドの中心隙間20からの離脱が阻まれる。閉鎖部材22の開放動作は、交換位置での交換装置14の操作に依存するように構成されている。図3に示される通常位置から図4に示される位置までの交換装置14の回動によって、閉鎖部材22の開放および交換隙間21の取外しが生ずるように構成されている。
【0023】
図3はガイド部材24も示し、これは、閉鎖部材22を開くために必要な動きを伝達するように配設されている。ガイド部材24は長尺状の押出しロッド25であってよく、これは、フレーム19に支持されて実質的にその長手方向だけに動かすことができる。その場合、押出しロッドは、閉鎖部材22の操作機構に伝達される線形運動Lだけを有する。閉鎖力は、バネまたは同等物などの1つ以上の付勢部材26で生成されてよく、閉鎖部材22に影響を与えるように配設されている。付勢部材26は、押出しロッドに作用する外力がないときは、押出しロッド25に影響を与えてその通常位置に押出しロッドを移送するように配設してもよい。押出しロッド25は、交換装置14の側のロッド端部にあるロールまたは同様のロール手段27を含んでもよく、これによって、ネジ接続をネジ開閉して軸方向運動が必要な場合、交換装置に対するセントラライザの運動が可能になる。
【0024】
図3はまた、交換装置14およびこれと一体化したロッドマガジン13を給送ビーム6に平行な回動ロッド28に接続してもよいことを示し、回動ロッドは、適切な回動装置によってその長手方向軸を中心として回動することができ、それによって交換装置14の給送位置29が中心Kに来ることができる。セントラライザ16の押出しロッド25は、押圧面30によって実質的に線形な方向に押される。押圧面30は、交換装置14に対して軸方向の間隔をおいて配置され、関節機構31を用いて回動ロッド28へ、そして給送ビーム6に接続されている。回動ロッド28の回動は、交換装置13および押圧面30の両方の動きに影響を与える。間接機構31は、押圧面30の移動方向を押出しロッド25と同じ方向に保って、押出しロッドが何ら不要な応力に曝されることのないようにすることを企図している。関節機構31は、給送ビーム6に関節接続された少なくとも1本の第1のアーム32、および回動ロッド28に関節接続された少なくとも1本の第2のアーム33を含んでもよい。回動ロッド28はクランク34を含んでもよく、これは、ピン35またはそれに含まれる同様の伝達部材を用いて回動運動を第2のアーム33における長尺状移送穴36に伝えることができる。移送穴36を用いれば、交換装置13に必要な移動と比較して押圧面30に対して相対的に短い移動を構成することが可能になる。移送穴36の寸法を変更することによって、得られる移動を調整することが可能である。
【0025】
図3および図4にはまた、押出しロッド25をトランスバース枢動ピン37に接続してよいことも示され、枢動ピンは、セントラライザ16のフレームに設けられた第1の長尺状移送穴38によって案内されて動くように配設するとよい。移送穴38の中心線は、押出しロッド25の線形運動と実質的に平行になるように配置される。閉鎖部材22はさらに、第2の移送穴39を含んでもよく、これは、中心線が第1の移送穴38に対して交差してもよい。また、第2の移送穴39の中心線は曲状であってもよい。第1の移送穴38によって、押出しロッド25は、確実に線形運動する一方、第2の移送穴39および枢動ピン37とともに、閉鎖部材22の形状固定も構成している。固定状況において、付勢部材26は、所定の相対的位置で形状固定を保持することだけが必要であり、それによって堅い形状固定で閉鎖部材22に作用する力を受け、固定は付勢部材26によって生成される力に依存しない。
【0026】
場合によっては第2の移送穴39は、その最外縁部に固定用ノッチ(図示せず)を含んでもよいし、移送穴39の曲率半径がその最外縁部で変化してもよく、それによって枢動ピン37と移送穴39との間の形状固定は、さらに確実になる。押出しロッド25が枢動ピン37を押して固定用ノッチから取り外した後のみ、枢動ピン37は、移送穴39に沿って摺動でき、閉鎖部材22を関節23に対する開口位置に回動することができる。
【0027】
図5および図6はさらに、セントラライザ16と交換装置13との間の連携を斜視図で示している。
【0028】
図7は、閉鎖部材22の動作や形状固定、およびそこに作用する力を示す。中央隙間20に位置する掘削ロッド9からは、横断方向の力F2、F3が閉鎖部材22に作用し、これらの力は、枢動リンク23に対する開位置に向けて閉鎖部材22を回動させる傾向がある。そのとき力FRが枢動ピン37に作用し、移送穴38は力FRに対して逆方向の力FTを形成する。さらに、掘削ドリルが回動するにつれ、摩擦力が掘削ドリル9と閉鎖部材22との間の中央隙間20に発生する。この摩擦力は、その枢動リンク23に対して閉鎖部材22を開く傾向の回動力F1を生成する。力F1はまた、同図に示す力FRを枢動ピン37に生じ、形状固定はこの力に対して逆の力FTを生成する。このように、閉鎖部材22は、掘削ロッドを介して伝達される何らかの力の影響があっても開位置に変化することはない。枢動ピン37の線形運動Lによってだけ、移送穴38で案内される方向に形状固定を開放することができる。枢動ピン37が移送穴の右端位置に向けて移送穴内を摺動すると、枢動ピン37は、閉鎖部材22を開位置に向けてその枢動リンク23に対して同時に押圧する。閉鎖部材22が完全に開くと、枢動ピン37は、図4および図6で分かるように、右端の位置に配される。
【0029】
上記例で説明した方法以外で堅い形状固定を実現してもよいことは明らかである。たとえば、移送穴の形状および相対的方向を何らかの他の方法で構成することは可能である。その場合にも、閉鎖部材を開ける各力の方向に対して移送穴と枢動ピンとの間に堅い固定が得られるはずである。
【0030】
図3ないし図7が削岩ユニットに関連するとしても、ここで提示した解決策や操作原理は、ボルティング装置または掘削におけるロッド状部品の操作を意図した他の何らかの掘削装置にも適用することができる。
【0031】
ある場合には、本願で説明した特徴事項は、他の特徴事項に関わりなく同様に用いることができる。他方、本願に記載の特徴事項を必要に応じて組み合わせ、種々の組合せを提供してもよい。
【0032】
図面とその関連する明細書は、発明発想の説明だけを意図している。発明の詳細は、請求項の範囲内で変えることができる。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
掘削装置(5、17)、給送ビーム(6)および給送装置(7)を含む掘削ユニット(4、40)を用いて掘削孔(12)に関連する操作を行ない、これを用いて前記掘削装置(5、17)が給送方向(A)および逆方向(B)に前記給送ビーム(6)上を動き、
前記掘削ユニット(4、40)に属する交換装置(14)を用いてロッド(9、18)を、それぞれ該掘削ユニットの中心(K)へ導入し、また該中心(K)から離し、
該中心(K)において前記ロッド(9、18)を前記掘削装置(5、17)に接続し、
前記掘削孔(12)に向かう操作中、該掘削装置(5、17)の前部と前記給送ビーム(6)の前部との間の部分において少なくとも1つセントラライザ(16)を用いて前記ロッド(9、17)を支持し、
前記操作後、前記掘削装置(5、17)およびセントラライザ(16)を前記逆方向に交換位置(V)へ移送し、
前記給送ビーム(6)の横断方向に前記交換装置(13)を前記中心(K)へ回動させ、それによって該回動運動も前記セントラライザのガイド部材(24)に影響を与え、該セントラライザの閉鎖部材(22)を開位置に開いて前記中心(K)で前記ロッド(9、18)を受容し、または該中心(K)から該ロッドを取り除いくことを含む、掘削装置におけるロッド状部品の操作方法において、該方法は、
閉鎖位置にある間、形状固定方式で前記セントラライザの閉鎖部材(22)を固定して、該閉鎖部材(22)における前記ロッド(9、18)から加わる力の影響によって該閉鎖部材(22)が開くことを防止することを特徴とするロッド状部品の操作方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、該方法は、
相互に形状固定する固定手段(37、38、39)を用いて前記セントラライザの閉鎖部材(22)を固定し、
前記形状固定を開く運動を押出しロッド(25)によって前記固定手段(37、38、39)に伝達し、該押出しロッドは、実質的にその長手方向だけに動くよう配設され、
前記押出しロッド(25)の線形運動(L)で前記閉鎖部材(22)を押圧して開き、
前記交換装置(14)が前記中心(K)から離れて回動し前記閉鎖部材(22)の形状固定が行なわれると同時に前記セントラライザの閉鎖部材(22)を閉鎖することを特徴とする操作方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法において、前記交換装置(13)の回動機構に接続された別個の押圧面(30)によって押圧運動を前記セントラライザの押出しロッド(25)に伝えることを特徴とする操作方法。
【請求項4】
請求項3に記載の方法において、関節機構(31)を用いて前記交換装置の回動機構から前記押圧面(30)に開運動を伝え、
前記関節機構(31)を用いて前記開放運動中に前記押圧面(30)の前記方向を前記押出しロッド(25)に対して実質的に不変に保つことを特徴とする操作方法。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載の方法において、前記交換装置(14)内に位置するロッドマガジン(13)に複数のロッド(9、18)を収納し、該ロッド(9、18)を平行に並べて支持することを特徴とする操作方法。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1項に記載の方法において、とくに前記ロッド(9、18)の回転によって生成されその開放方向に前記閉鎖部材(22)にトルクを生成する傾向の力(F1)に対して形状固定を行なうことを特徴とする操作方法。
【請求項7】
掘削装置(1)の給送ビーム(6)に配置可能なフレーム(19)と、
ロッド状掘削器具(9、18)が中心(K)にある間、通るように配置できる中心穴(20)と、
閉鎖位置および開位置を有する少なくとも1つの閉鎖部材(22)とを含み、それによって該閉鎖部材(22)は、閉鎖中、前記中心穴(20)の周縁で少なくとも部分的に交換穴(21)を閉じ、前記掘削器具が前記中心穴(20)から前記横断方向に逃れることを防ぐように配置され、
さらに、閉鎖力を生成して前記閉鎖部材(22)を前記閉鎖位置に維持するように配設された少なくとも1つの付勢部材(26)と、
前記力を前記閉鎖部材(22)に伝えて該閉鎖部材(22)を前記閉鎖位置から前記開位置に移送するように配設された少なくとも1つのガイド部材(24)とを含むセントラライザにおいて、
前記閉鎖部材(22)は、閉鎖位置にある間、形状固定方式の固定手段(37、38、39)を用いて固定され、それによって掘削ロッド(9)から前記閉鎖部材(22)に作用する前記力の影響による前記閉鎖部材(22)の開放が防止されることを特徴とするセントラライザ。
【請求項8】
請求項7に記載のセントラライザにおいて、
前記閉鎖部材(22)は長尺状移送穴(39)を含み、
前記ガイド部材(24)は、開放運動が該ガイド部材(24)に向かうと、前記移送穴(39)に摺動するように配設された枢動ピン(37)によって前記閉鎖部材(22)と接続され、
前記枢動ピン(37)および前記移送穴(39)の相対的運動は、前記閉鎖部材(22)の形状固定を開き該閉鎖部材(22)を前記開位置に移送するように構成されていることを特徴とするセントラライザ。
【請求項9】
請求項7または8に記載のセントラライザにおいて、前記ガイド部材(24)は、線形運動だけを前記閉鎖部材(22)に向けるように配設されていることを特徴とするセントラライザ。
【請求項10】
請求項9に記載のセントラライザにおいて、前記ガイド部材(24)は前記フレーム(19)に支持された押出しロッド(25)であり、該押出しロッドは、前記フレーム(19)に対してその長手方向にだけ動くように配設されていることを特徴とするセントラライザ。
【請求項11】
請求項7ないし10のいずれか1項に記載のセントラライザにおいて、前記フレーム(19)は、中心線が前記ガイド部材(24)と平行に配置された第1の長尺状移送穴(38)を含み、
前記閉鎖手段(22)は、中心線が曲状をなし第1の移送穴(38)を横断する方向に配設された第2の長尺状移送穴(39)を含み、
該移送穴(38、39)を通してトランスバース枢動ピン(37)が配設され、
前記枢動ピン(37)および移送穴(38、39)は、相互の形状固定を形成して前記閉鎖部材(22)を前記閉鎖位置に保つように配設され、
前記枢動ピン(37)の前記ガイド部材(24)による第1の移送穴(38)の方向への動きによって前記形状固定が開くように構成されていることを特徴とするセントラライザ。
【請求項12】
請求項7ないし11のいずれか1項に記載のセントラライザにおいて、前記押出しロッド(25)の第2の端部にはロール手段(27)があることを特徴とするセントラライザ。
【請求項13】
少なくとも1つの削岩ロッド(9)が接続可能な削岩機(5)と、
該削岩機(5)が支持される給送ビーム(6)と、
該削岩機(5)が該給送ビーム(6)上で給送方向(A)および逆方向(B)に動かすために用いる給送装置(7)と、
前記掘削ロッド(9)を、それぞれ削岩ユニット(4)の中心(K)へ、また該中心(K)から離すように動かすための少なくとも1つの交換装置(14)と、
前記給送ビーム(6)を横断する方向に該交換装置(14)を回動させるための回動手段と、
前記中心(K)に位置し、前記削岩機(5)の前端と前記給送ビーム(6)の前端との間に延伸する部分の前記削岩ロッド(9)を支えるための少なくとも1つのセントラライザ(16)とを含み、
該セントラライザ(16)は、フレーム(19)と、前記掘削ドリル(9)が前記中心(K)にある間に貫通するように配置される中心穴(20)と、閉鎖位置および開位置を有する少なくとも1つの閉鎖部材(22)とを含み、それによって前記閉鎖部材(22)は、閉鎖中、前記中心穴(20)の周縁で交換穴(21)を少なくとも部分的に閉じるように、かつ前記掘削ロッド(9)が前記中心穴(20)から前記横断方向に逃げるのを防止するように配置され、前記セントラライザはさらに、前記閉鎖部材(22)を前記閉鎖位置に保持に保持する閉鎖力を提供するように配設された少なくとも1つの付勢部材(26)と、前記閉鎖部材(22)に開放する力を伝えて該閉鎖部材(22)を前記閉鎖位置から前記開位置へ移送するように配設されたガイド部材(24)とを含み、
前記セントラライザ(16)は、削岩中、前記掘削機(5)および該セントラライザ(16)が前記交換位置(V)に送られると、前記給送ビーム(6)上を前記削岩機(5)とともに前記給送方向(A)に、また同様に前記逆方向(B)に動くように配設され、
前記交換装置(14)の前記交換位置(V)での回動は、前記セントラライザのガイド部材(24)に影響を与え、かつ前記閉鎖部材(22)を前記開位置に送って前記掘削ロッド(9)を前記中心(K)で受容し、または該掘削ロッドを該中心(K)から取り除くように構成された削岩ユニットにおいて、
前記セントラライザの閉鎖部材(22)は、前記閉鎖位置にある間、形状固定方式で固定され、それによって前記掘削ロッド(9)から該閉鎖部材(22)に作用する前記力の効力による前記閉鎖部材(22)の開放が防止されることを特徴とする削岩ユニット。
【請求項14】
請求項13に記載の削岩ユニットにおいて、
前記セントラライザの前記ガイド部材(24)は、該セントラライザの前記フレーム(19)に支持された押出しロッド(25)であり、該押出しロッドは、前記フレーム(19)に対して実質的にその長手方向にだけ動くように配設され、
該削岩ユニット(4)は、前記交換装置(14)の回動機構に接続された別個の押圧面(30)を含み、該押圧面は、前記給送ビーム(6)に対して横断する方向に前記交換装置(14)とともに動くように配設されていることを特徴とする削岩ユニット。
【請求項15】
請求項14に記載の削岩ユニットにおいて、前記交換装置(14)および押圧面(30)は、前記給送ビーム(6)の前記長手方向に見て軸方向に相互間隔をおいて配置されていることを特徴とする削岩ユニット。
【請求項16】
請求項14または15に記載の削岩ユニットにおいて、前記押圧面(30)は、前記交換装置(14)の回動運動中に関節機構(31)によって前記押出しロッド(25)の長手方向に動くように配置されていることを特徴とする削岩ユニット。
【請求項17】
請求項16に記載の削岩ユニットにおいて、該削岩ユニット(4)は、前記給送ビーム(6)と平行な回動ロッド(28)を含み、該回動ロッドに前記交換装置(14)が接続され、該回動ロッド(28)は、回動装置を用いてその長手方向の軸を中心に回動するように配置され、
前記押圧面(30)は、関節をなした少なくとも1つの第1のアーム(32)を用いて前記給送ビーム(6)に、また関節をなした少なくとも1つの第2のアーム(33)を用いて前記回動ロッド(28)に接続されていることを特徴とする削岩ユニット。
【請求項18】
請求項14ないし17のいずれか1項に記載の削岩ユニットにおいて、前記押圧面(30)の直線運動(L)の大きさは、前記給送ビーム(6)に対する前記交換装置(14)の横断方向の動きより小さくなるように構成されていることを特徴とする削岩ユニット。
【請求項19】
請求項13ないし18のいずれか1項に記載の削岩ユニットにおいて、前記交換装置(14)は、複数の掘削ロッドを平行に並んで収納できるロッドマガジン(13)を含むことを特徴とする削岩ユニット。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2012−517544(P2012−517544A)
【公表日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−549618(P2011−549618)
【出願日】平成22年2月11日(2010.2.11)
【国際出願番号】PCT/FI2010/050089
【国際公開番号】WO2010/092236
【国際公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【出願人】(506286478)サンドビク マイニング アンド コンストラクション オサケ ユキチュア (70)
【氏名又は名称原語表記】SANDVIK MINING AND CONSTRUCTION OY
【Fターム(参考)】