説明

ロボットシステム

【課題】 教示プログラムの修正や変更作業の操作内容を参照する場合、従来は、操作を行う操作者自身がロボットシステムに対して行った設定をメモや録音することで記録したり、操作前と操作後の教示プログラムを比較することで変更等を行った操作内容を推定したりしていた。しかし、操作自体が複雑になった場合や操作開始から操作終了までの作業時間が長い場合、作業者自身が操作内容を忘れて記録できず、保存タイミングによっては操作前と操作後の教示プログラムを比較しても操作内容が教示プログラムに残っておらず、操作内容を推定することができない場合もあり、過去に行われた操作内容を参照できなくなるという課題があった。
【解決手段】 操作履歴を、操作内容に対応付けた数値や記号からなるテーブルとして制御装置内の記憶部および/または操作装置内の記憶部に記憶し、表示可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば教示されたプログラムに基づいて動作を行うロボットの教示データを管理するロボットシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ロボットの教示プログラムは、多数の動作命令やシーケンス命令から構成されている。教示プログラムの修正や変更を行う場合、過去にどのようなシーケンス命令の変更や追加を行ったか、また、いつ、どの箇所の移動命令について変更や追加を行ったかなど、その操作内容を後述するようにオペレータが紙にメモする等して記録していた。そして、この記録した内容を参照することで、例えば教示プログラムに教示点数を増やしたという履歴がなく、教示プログラムにおいて教示点が足りてない場合には、移動命令を追加することで対応可能となり、また、操作を行うべき箇所と操作を行う必要がない箇所を特定しやすいというメリットがあり、教示プログラムの修正回数を低減することができ、ロボットの作業開始までの工数を削減することが可能となるケースがあった。
【0003】
上記教示プログラムの修正や変更作業の操作内容を参照する場合、従来では、操作を行うオペレータ自身が過去にロボットシステムに対して行った設定をメモや録音することで記録したり、操作前と操作後の教示プログラムを比較することで変更等を行った操作内容を推定したりしていた。しかし、操作自体が複雑になった場合や操作開始から操作終了までの作業時間が長い場合、作業者自身が操作内容を忘れて記録できず、保存タイミングによっては操作前と操作後の教示プログラムを比較しても操作内容が教示プログラムに残っておらず、操作内容を推定することができない場合もあり、過去に行われた操作内容を参照できなくなるという課題があった。
【0004】
また、同形状の作業対象物について同様の操作を幾回も行わなければならない場合では、操作履歴がわからなければ操作を行う発端となった要因を特定することが困難であり、作業対象物や工法に基づいた要因である場合や作業対象物の加工精度に問題がある場合などでは、完成品のばらつきを招き製品品質の低下を招くという課題もあった。
【0005】
また、別の視点として、ある操作を行ったことが原因となりロボットに不具合が発生した場合では、不具合発生までの過程で、どの操作が要因となったのかがわからないため、要因を解析して復旧するまでに時間を費やす、また、原因となる操作が不明となることで過去に発生させた不具合を再度引き起こしてしまうこともあり、製品の生産停止等に至る場合もあった。
【0006】
なお、ロボットなど制御装置の稼動データを収集する装置としては、特許文献1に記載されたものが知られている。この特許文献1に記載された記録装置は、産業用ロボット等の種々の制御装置から稼動データを取得してデータの蓄積やデータを処理した内容等を記録するものである。
【特許文献1】特開2006−172184号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載の記録装置は、制御対象となる装置とは別に記録装置となるシステムが必要である。さらに、装置から稼動データは取得しているが、装置を操作した履歴を収集するものではない。従って、装置の操作履歴を参照するには、従来のように操作を行うオペレータ自身が履歴を紙にメモするなどして記録する必要があり、操作履歴を参照するのは困難である。
【0008】
また、一般的な産業用ロボットにおいて、教示プログラムの一箇所について修正や変更する場合であっても、そのためには多数の操作を行っているので、操作履歴も多数記録する必要がある。なお、産業用途の制御装置では特に記憶容量が少なく多量の操作履歴を記憶するのは困難であるという課題もある。
【0009】
本発明は、上記従来の課題に鑑み、ロボットの操作履歴を記録する機能を備えたロボットシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明のロボットシステムは、マニピュレータと、前記マニピュレータの制御を行う制御装置と、前記制御装置と通信を行い前記マニピュレータの操作を行う操作装置とを備えたロボットシステムであって、前記操作装置で行った操作に関する操作履歴を、前記制御装置内の記憶部および/または前記操作装置内の記憶部に記憶するものである。
【0011】
また、本発明のロボットシステムは、上記に加えて、操作履歴を、操作内容と対応付けた数値や記号とを対応づけたテーブルを制御装置内の記憶部および/または操作装置内の記憶部に記憶し、操作履歴を前記数値や記号として前記制御装置内の記憶部および/または操作装置内の記憶部に記憶するものである。
【0012】
また、本発明のロボットシステムは、上記に加えて、操作履歴は、制御装置内の記憶部および/または操作装置内の記憶部に記憶されたロボット動作プログラムの追加や変更といった編集操作を行ったことを示す履歴を含むものである。
【0013】
また、本発明のロボットシステムは、上記に加えて、操作履歴は、制御装置内の記憶部および/または操作装置内の記憶部に記憶された動作プログラムに記述されたロボット教示位置の変更や置換といった編集操作を行ったことを示す履歴を含むものである。
【0014】
また、本発明のロボットシステムは、上記に加えて、ロボットシステムは、少なくともマニピュレータに取り付けられた溶接用トーチと、前記溶接用トーチに電力を供給する溶接電源装置とをさらに備え、操作履歴は、溶接を行うための設定溶接電流または設定溶接電圧または溶接速度または溶接ワイヤ送給速度の少なくとも1つを設定あるいは変更する操作を行ったことを示す履歴を含むものである。
【0015】
また、本発明のロボットシステムは、上記に加えて、操作装置で行った操作に関する操作履歴を、前記制御装置内の記憶部および/または前記操作装置内の記憶部に記憶するか否か設定することを可能とする記憶可否設定部を備えたものである。
【0016】
また、本発明のロボットシステムは、上記に加えて、操作装置は、制御装置内および/または外部記憶装置の記憶部および/または操作装置内の記憶部に記憶する操作履歴の記憶容量を制限する記憶容量制限部を備えたものである。
【0017】
また、本発明のロボットシステムは、上記に加えて、操作装置は、制御装置内および/または前記外部記憶装置の記憶部および/または操作装置内の記憶部に記憶された操作履歴の記憶容量を算出し、制御装置内および/または前記外部記憶装置の記憶部および/または操作装置内の記憶部が記憶可能な記憶容量を算出する算出部と、算出した記憶可能な記憶容量を表示する表示部とを備えたものである。
【0018】
また、本発明のロボットシステムは、上記に加えて、操作装置は表示部を備え、制御装置内の記憶部および/または操作装置内の記憶部に記憶された操作履歴を前記表示部に表示するものである。
【0019】
また、本発明のロボットシステムは、上記に加えて、
操作装置は通信可能な外部記憶装置に操作履歴を書き込むための書き込む部を備え、制御装置内の記憶部および/または操作装置内の記憶部に記憶された操作履歴を前記外部記憶装置に書き込むものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明のロボットシステムによれば、操作履歴を記憶し、記憶した操作履歴を参照して教示プログラムを新規作成・修正することで、新規作成や修正の時間を短縮でき、生産開始までの時間を短縮できる。
【0021】
また、本発明のロボットシステムによれば、記憶した操作履歴を参照して不具合を解析することでロボットの復旧を早くして生産性の向上と品質向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
(実施の形態1)
本実施の形態におけるロボットシステムの概要について、図1から図3を用いて説明する。図1にロボットシステムの概略構成を示している。このロボットシステムは主に、ロボット制御装置101と、ロボット制御装置101に接続されるマニピュレータ102と、使用者がロボット教示プログラムを教示するためにマニピュレータ102の動作や教示点の編集等を行うための機器でありロボット制御装置101と通信可能なティーチング装置103とから構成される。また、外部記憶装置109は、作業者が教示した動作プログラムや設定データを保存するためにティーチング装置103へ着脱自在に接続した可搬型の記憶手段(例えば半導体メモリカードや小型ハードディスクなど)としての外部メモリである。
【0023】
ロボット制御装置101の内部には、ロボットシステムの制御や統括を行うCPU(中央処理装置)104と、使用者が教示したロボット教示プログラムを格納するためのRAM105と、ロボットシステムの制御を行うロボット制御プログラムを格納するためのROM106と、マニピュレータ102内部のモータ(図示せず)を制御するためのサーボ制御部107と、ティーチング装置103と通信を行うためのティーチング通信部108が設けられている。
【0024】
ティーチング装置103を用いて教示されたロボット教示プログラムは、ロボット制御装置101内に設けられているメモリに格納される。このメモリとしては、多くの場合、揮発性メモリであるRAM105(読み出し/書き込み可能メモリ)が使用される。このRAM105はバックアップ電池(図示省略)により教示データをバックアップし、ロボット制御装置101の電源を遮断してもロボット教示プログラムは消去されることはなく、次回のロボット制御装置101の電源投入後に再度使用可能となっている。
【0025】
ロボット教示プログラムを解釈してロボットの制御を行うロボット制御プログラムは、ロボット制御装置101内に設けられているメモリに格納される。このメモリには、多くの場合、不揮発性メモリであるROM106(読み出し専用メモリ)が使用される。そして、このROM106に記憶されたロボット制御プログラムに基づいてCPU104が動作してマニピュレータ102の制御を行う。
【0026】
なお、ロボット制御装置101とパソコンなどのホストコンピュータ(図示せず)を通信ネットワークで接続し、本来はROM106内に記憶されるロボット制御プログラムをホストコンピユータから通信ネットワークを介してロボット制御装置101に転送し、ROM106内のロボット制御プログラムの書き換えを行わせることも可能である。
【0027】
また、ロボット教示プログラムを教示する際、ロボットシステムの実物を用いずに汎用コンピュータなどのオフラインティーチング装置(図示せず)を用いてロボット教示プログラムを作成し、ロボット制御装置101とオフラインティーチング装置を通信ケーブル等で接続してロボット教示プログラムをロボット制御装置101に転送することも可能である。
【0028】
図2は、本実施の形態におけるティーチング装置103の構成の一例を示す図である。ティーチング装置103は、教示プログラムを起動する起動スイッチ201と、運転中の教示プログラムの一時停止を行う一時停止スイッチ202と、マニピュレータ102へ電源を供給するためのサーボスイッチ203と、マニピュレータ102の電源供給を休止して急速停止させる非常停止スイッチ204と、ロボット教示プログラムやロボット制御装置101の設定内容等を表示する表示部205と、ロボット制御装置101の設定や教示に関する操作を行うための操作スイッチ206を備えている。
【0029】
例えば、ティーチングプレイバック方式の産業用ロボットを用いて溶接作業やハンドリング作業を行わせる場合、ロボットの使用者は、ティーチング装置103の操作スイッチ206を用いて実際にマニピュレータ102を作業位置や動作位置に移動させ、操作スイッチ206を使いてロボット教示プログラムに教示点を登録する等してロボットの教示作業を行う。なお、ティーチング装置103の操作スイッチ206を用いて、ロボットに直線動作をさせる場合には直線動作命令、円弧動作をさせる場合には円弧動作命令を指定し、教示プログラムに教示点を登録する。
【0030】
また、溶接作業を行わせる場合には、溶接シーケンス命令の登録や溶接箇所として教示点を登録するという操作を行い、ハンドリング作業を行わせる場合にはマニピュレータ102に取り付けたハンド装置(図示せず)の開閉に関するシーケンス命令などを教示プログラムに登録する。
【0031】
教示したロボット教示プログラムを使用してロボットを運転する場合、使用者は、ティーチング装置103を操作して複数記憶されているロボット教示プログラムの中から目的のロボット教示プログラムを選択し、ロボット制御装置101やティーチング装置103の起動スイッチ201により運転の起動を指示し、これにより教示した動作を行わせることができる。なお、教示した教示プログラムはティーチング装置103の表示部205に表示され、視認可能になっている。
【0032】
ティーチングプレイバック方式の産業用ロボットを用いて溶接作業やハンドリング作業を行わせる場合、新規に教示プログラムを作成する場合の操作の数よりも、すでに作成した教示プログラムに、教示点の追加や削除、教示位置の変更、シーケンスプログラムの追加や変更や削除を行うといったロボット教示プログラムに対する修正や変更のための操作の数の方が多くなる。
【0033】
図3に教示プログラムの一例を示す。301はこの動作プログラムのプログラム名を示す。302はロボットの動作命令であり、「MOVE」はマニピュレータ102を移動させる命令を示し、直線動作や円弧動作などを指定することができる。なお、ここでは特にその区別はしないものとする。
【0034】
また、「P1」と示されている303は教示点名であり、例えば溶接を行う場合では溶接箇所等に相当する。なお、図3ではP1と示す教示点名303は溶接を行わない空走箇所を示す。また、教示点名の名称は自由に設定できるが、図3では例としてP1〜P6としている。
【0035】
また、304はマニュピュレータ102を移動させる際の移動速度を示すものである。図3の例では、溶接区間では最高速度の1.0%ないし2.0%程度が指定され、溶接を行わない区間では最高速度として100%ないし10.0%が指定されている例を示している。また、305、306、307は移動条件命令である。また、308は溶接条件命令であり、溶接電流や溶接電圧や溶接速度が設定される。
【0036】
また、309は溶接ガスをON/OFFするための命令であり、ガスONとするとガスバルブ(図示せず)が開状態となり溶接ガスが供給され、ガスOFFとするとガスバルブが閉状態となり溶接ガスの供給が停止される。
【0037】
また、310はアークをON/OFFするための命令であり、アークONとするとロボットに備え付けられたトーチ(図示せず)に電力が供給されてアーク溶接を開始し、アークOFFとするとアーク溶接が終了する。
【0038】
次に、動作プログラム実行時のプログラム名、教示点名、操作内容のうち少なくとも1つを追加や修正した場合を履歴情報として保存する例について、図1から図11を用いて説明する。
【0039】
先ず、図3に示す教示プログラムを新規に作成する手順を例にとり、操作履歴を記録する手順について説明する。
【0040】
図3の教示プログラムの例において、ロボット制御装置101に電源が投入された時点から図4に示す履歴記録フローチャートに示した手順が始まる。また、図4の履歴記録フローチャートの処理402で示す「操作内容から操作コードを検索する。」を実行するために、操作を文字や数値に対応させて操作コードとしてまとめたテーブルの例を図5に示す。また、シーケンス命令や移動命令を文字や数値に対応させて命令種別コードとしてまとめたテーブルを図6に示す。なお、予め定めた図5や図6に示すテーブルは、図1に示すロボット制御装置101のRAM105やROM106に格納される。
【0041】
まず、教示ファイルを新規に作成する場合、ティーチング装置103の表示部205と操作スイッチ206によりティーチング装置103に記憶されている複数のメニューの中から新規作成メニュー(図示せず)を選択する。新規作成メニューが選択されると、図4に示すフローにおいて、ロボット制御装置101のCPU104で処理401の判断が実行され、続いて処理402が行われる。処理402では、CPU104がティーチング装置103で実施している操作と図5に示す対応テーブルの操作とを比較する。そして、処理403では、先の処理401で比較した結果が一致しているか否かを判定し、一致していれば、処理404を実行して操作コードを記憶する。処理404はロボット制御装置101の図1に示すCPU104によって実行され、操作が完了した時刻(時:分:秒)と、操作されたプログラム名と、RAM105もしくはROM106に記憶されたテーブルに基づき操作ごとに記号と数値が関連付けられた操作コードと、さらにRAM105もしくはROM106に記憶された命令種別コードのテーブル化された操作の詳細を表すパラメータがパラメータ1からパラメータ4としてRAM105に記録される。そして、図4に示す処理401から処理404を複数回繰り返してプログラムを作成する。
【0042】
図3の動作プログラムが新規に作成されてから保存されるまでの操作履歴が、操作コード等によりRAM105に記録されたフォーマット例を図7に示す。
【0043】
ここで、図7の番号1の部分は、図3に示すプログラムを新規に作成するために新規作成を選択したときの操作履歴を記録した情報を示している。記録内容である時刻701には新規作成が完了した時刻が記録されている。記録内容であるプログラム名702にはプログラム名としてProg0001が記録されている。記録内容である操作コード703には、図5のテーブルで示す新規作成を表す操作コードであるNEW501が記録されている。NEW501はRAM105に数値コードとして記録される。なお、プログラムの新規作成の操作では、図5に示すテーブルに用意されたパラメータ1〜パラメータ4は使用しないので、図7の番号1に示すように何も記録されない。
【0044】
次に、例として空走箇所を教示点として移動命令を登録する手順を示す。まず、図3の303で示す教示点P1を教示するためにティーチング装置103のサーボスイッチ203を押しマニピュレータ102へ電源を供給する。次に、ティーチング装置103の操作スイッチ206を用いて、マニピュレータ102を教示点P1として登録したい位置まで移動させる。教示点P1に到達後、ティーチング装置13の操作スイッチ206を用いて教示点P1を空走箇所として設定した移動命令(以下空走移動命令として記述)302を登録する。この教示点P1までの移動命令登録操作の内容が記録されたフォーマット例が、図7の番号2と番号3と番号4である。
【0045】
図7の番号2では、図4に示すフローにおいて、処理401の判定がYesで実行され、続いて処理402ではティーチング装置103のサーボスイッチ203をONとする操作と図5に示す対応テーブルの操作コードとが比較されて操作内容のコード検索が行われる。そして、処理403では操作コードがあるか否かを判定し、操作コードがあればでは処理404が行われる。処理404では、教示点P1までの移動命令登録が完了した時刻(時:分:秒)と、操作されたプログラム名と、操作コードと操作ごとに持つさらにテーブル化されたパラメータ1からパラメータ4が図1のRAM105に記録される。
【0046】
図7の番号2の部分が、サーボスイッチ203がONされたときの履歴情報を示す。図7の番号1と同様に、番号2の時刻701にはサーボスイッチ203がONした時刻が記録され、プログラム名702には作成中であるProg0001が記録されている。操作コード703にはティーチング装置103のキーがON操作されたことを表す図5に示す操作コード「ON」502が記録され、パラメータ1である704にはサーボスイッチ203が操作されたことを示す図5に示す「S」が記録される。
【0047】
次に、図7の番号3が、ロボットの教示点P1として登録したい位置までロボットを移動させたときの履歴情報を示しており、図7の操作コード703には、ロボットを移動させたことを示す図5に示す操作コード「MV_M」503が登録されている。図7の番号2の記録手順と同様に、ロボットが教示点P1に到達した時間を時刻701として記録し、また、プログラム名702にProg0001を記録している。そして、操作コード703にはMV_M503が記憶される。
【0048】
次に、図7の番号4の部分が、ティーチング装置103の操作スイッチ206をつかって教示点P1までの空走移動命令の登録として教示点を登録したときの履歴情報を示す。時刻701、プログラム名702にはそれぞれ教示点P1までの空走移動命令の登録として教示点の登録の操作が完了した時間とProg0001が記録される。操作コード703には教示点の追加登録を示す図5に示す操作コード「ADD_P」504が記憶される。704で示すパラメータ1には教示点名のP1が、705で示すパラメータ2には空走箇所として登録されたことを示す命令種別コードとして図6に示す「M1」601が記録される。
【0049】
次に、教示点P1と同様の手順を行い、教示点P2までの移動を空走移動命令で登録したときのフォーマット例が図7の番号5である。図7の番号5では、番号3と同様の操作を行っているので、プログラム名702と操作コード703にはそれぞれ番号5のProg0001と、ロボットを移動させたことを示す図5に示す操作コード「MV_M」503が記憶される。
【0050】
次に、図7の番号6の部分が、ティーチング装置103の操作スイッチ206をつかって教示点P2までの空走移動命令の登録として教示点を登録したときの履歴情報を示す。時刻701、プログラム名702にはそれぞれ教示点P2までの空走移動命令の登録として教示点の登録の操作が完了した時間とProg0001が記録される。操作コード703には教示点の追加登録を示す図5に示す操作コード「ADD_P」504が記憶される。704で示すパラメータ1には教示点名のP2が、705で示すパラメータ2には空走箇所として登録されたことを示す命令種別コードとして図6に示す「M1」601が記録される。なお、教示点の追加登録を示す図6の操作コード「ADD_P」504が記録されており、番号4と記録内容が同じである。しかし、時刻701が教示点P2までの空走移動命令の登録操作が完了した時間となっていることや、704で示すパラメータ1が教示点名のP2となっているので番号4と比較して、別の空走点が追加登録されたことを示している。
【0051】
次に、溶接箇所を教示点として移動命令を登録する手順を示す。教示点P1やP2といった空走箇所の登録と同様に、ティーチング装置103を使用してマニピュレータ102を溶接箇所P3として登録したい位置まで移動させ、教示点P3に到達後、ティーチング装置103の操作スイッチ206を使って教示点P3を溶接箇所として設定した図3に示す移動命令307(以下溶接移動命令として記述)を登録する。教示点P3までの移動が溶接移動命令307で登録されたときの操作を記録したフォーマット例が図7の番号8の部分である。
【0052】
図7の番号8の部分では、時刻701とプログラム名702に、溶接移動命令307で登録が完了した時間とProg0001が記録されている。また、操作コード703には、教示点の追加登録を示す図6の操作コード「ADD_P」504が、704で示すパラメータ1には教示点名のP3が、705で示すパラメータ2には溶接点として登録されたことを示す命令種別コードとして、図6の「M2」602が記録されている。
【0053】
次に、図3の308で示す溶接条件命令WELDを登録する手順を示す。まず、ティ−チング装置103から、操作スイッチ206を使ってシーケンス命令の登録メニュー(図示せず)を選び、次に、溶接条件命令WELDを選択し、溶接電流や溶接電圧を溶接条件として設定する。なお、図3の308で示す命令においては溶接電流が150A(アンペア)、溶接電圧が18.0V(ボルト)、溶接速度が0.5%(パーセント)を示している。
【0054】
図3の溶接条件命令308が登録されたときの操作を記録したフォーマット例が図7の番号9である。図7の番号9の部分では、時刻701とプログラム名702に、溶接条件命令308の登録が完了した時間とProg0001が記録され、操作コード703には教示点の追加登録を示す図5の操作コード「ADD_S」505が、704で示すパラメータ1には溶接条件命令を示す命令種別コードとして図6に示す 「W1」 603が、705で示すパラメータ2には溶接電流の設定値150Aが、パラメータ3には溶接電圧の設定値18.0Vが、パラメータ4には溶接速度が最高速度の0.5%(パーセント)であることが記録される。
【0055】
図3の溶接ガスON命令309と図3のアークON命令310が登録されたときの操作を記録したフォーマット例が図7の番号10と番号11である。図7の番号10の部分では、時刻701とプログラム名702に、番号10の登録操作が完了した時間とProg0001が記録され、操作コード703には教示点の追加登録を示す操作コード「ADD_S」が、704で示すパラメータ1には溶接ガス命令を示す命令種別コードとして「W3」が、705で示すパラメータ2には溶接ガス命令のサブパラメータ「ON」が記録されている。また、図7の番号11の部分では、時刻701とプログラム名702に、番号11の登録操作が完了した時間とProg0001が記録され、操作コード703には教示点の追加登録を示す操作コード「ADD_S」が、704で示すパラメータ1にはアークON命令を示す命令種別コードとして「W2」が、705で示すパラメータ2にはアーク命令のサブパラメータ「ON」が記録されている。なお、図7の番号10、番号11ともにパラメータ3は使用しないので何も記録がされない。
【0056】
上記操作にならい、図3の溶接教示点P4の移動命令311の登録、図3の溶接条件命令(溶接中)312の登録、図3の空走教示点P5の移動命令313の登録、図3の溶接条件命令(溶接終了)314の登録、図3のアークOFF命令315の登録、図3の溶接ガスOFF命令316の登録操作を記録したフォーマット例が図7の番号12から番号19である。なお、図7の番号18の部分では、時刻701とプログラム名702に、図3のアークOFF命令315の登録操作が完了した時間とProg0001が記録され、操作コード703には教示点の追加登録を示す操作コード「ADD_S」が、704で示すパラメータ1にはアークON/OFF命令を示す命令種別コードとして「W2」が、705で示すパラメータ2にはアーク命令のサブパラメータ「OFF」が記録されている。また、図7の番号19の部分では、時刻701とプログラム名702に、図3の溶接ガスOFF命令316の登録操作が完了した時間とProg0001が記録され、操作コード703には教示点の追加登録を示す操作コード「ADD_S」が、704で示すパラメータ1には溶接ガス命令を示す命令種別コードとして「W3」が、705で示すパラメータ2には溶接ガス命令のサブパラメータ「OFF」が記録されている。
【0057】
次に、図3の時間指定一時停止命令317を登録し記録する手順を示す。時間指定一時停止命令は、設定された時間だけマニピュレータ102が一時停止するというシーケンス命令の一種である。まず、ティーチング装置103の操作スイッチ206を使って、ティーチング装置103に記憶されている複数のメニューの中からシーケンス命令の登録メニュー(図示せず)を選び、次に、時間指定一時停止命令TIME(図示せず)を選択し、一時停止している時間をティーチング装置103の操作スイッチ206を使って設定する。なお、時間指定一時停止命令317の例では、一時停止時間を0.5秒に設定していることを示している。
【0058】
図3に示す時間一時停止命令317が登録されたときの操作を記録したフォーマット例が図7の番号20である。
【0059】
図7の番号20の部分では、時刻701とプログラム名702に、図3に示す時間指定一時停止命令317の登録操作が完了した時間とProg0001が記録され、操作コード703には教示点の追加登録を示す操作コード「ADD_S」が、704で示すパラメータ1には時間一時停止命令を示す命令種別コードとして「F2」が、705で示すパラメータ2には一時停止時間の設定値「0.5」が記録されている。なお、パラメータ3は使用しないので、何も記録がされない。
【0060】
また、図3のWAIT命令319が登録されたときの操作を記録したフォーマット例が図7の番号24である。
【0061】
次に、新規作成ではなく既に作成され記憶されたプログラムにおいて、溶接箇所の教示点P3の位置を変更する手順について説明する。教示点の登録追加と同様に、ティーチング装置103を使用してマニピュレータ102を溶接箇所P3を変更したい位置まで移動させる。変更点到達後、ティーチング装置103の操作スイッチ206を操作して教示点P3を再登録すると、教示点P3の登録位置が変更される。教示点P3の変更操作を記録したフォーマット例が図7の番号27の部分である。
【0062】
図7の番号27の部分では、時刻701とプログラム名702に、教示点P3の教示位置の変更が完了した時間とProg0001が記録され、操作コード703には教示点の変更を示す操作コード「CHG_P1」が、704で示すパラメータ1には教示点を示す「P3」が、705で示すパラメータ2にはロボットの動作方向(位置の変更方向)を示す「Y」が、パラメータ3には変更前のマニピュレータ102の先端教示位置「350」が、パラメータ4には変更後のマニピュレータ102の先端教示位置「250」が記録されている。
【0063】
ここで、例えば、直線方向のみではなく平面的に2方向のマニピュレータ102の先端位置が変更された場合には、図7の番号28および番号29の例のように2行にわたって記録することで、平面的に2方向変更されたことをRAM105に操作履歴として残すことが可能である。
【0064】
以上のように、本実施の形態のロボットシステムによれば、操作完了時の時刻や、操作を加えた動作プログラムのプログラム名や、操作内容や、操作を加えた教示点名および/または変更内容等を履歴情報として記録することができる。
【0065】
次に、記録に関する各種設定を行う画面の一例を図8に示す。この画面はティーチング装置103の表示部205に表示される。
【0066】
この例では、操作履歴の記録を行うか否かを適宜設定できるようにしている。具体的には、記憶可否設定部として、表示部205に表示された図8における「記録有効」あるいは「記録無効」を、操作スイッチ206を用いて選択することで設定することができる。
【0067】
また、一日あたりの操作履歴の記録数を任意に設定できるようにしている。具体的には、記憶容量制限部として、表示部205に表示された図8における概算記録レコード数を、操作スイッチ206を用いて入力することで記録数を設定することができる。
【0068】
また、図8には、算出部としてのCPU104がRAM105に記憶されている記憶容量を算出して表示している例を示しており、データサイズ(1日分)150レコードと表示している。また、算出部としてのCPU104は、記憶容量の制限を示す概算記録レコード数と、記憶容量を示すデータサイズ(1日分)とから、記憶可能な容量を算出して表示することも可能である。
【0069】
ここで、図9は図8において「記録有効」を選択した場合の手順を示したフローチャートである。図8において「記録有効」を選択した場合には操作履歴の記録が行われ、「記録無効」を選択した場合には操作履歴の記録は行われない。
【0070】
次に、記録した操作履歴を一覧表としてティーチング装置103の表示部205に表示した一例を図10に示す。なお、ティーチング装置103の操作スイッチ206を使って操作履歴の表示を指示することにより記憶されている操作履歴が表示部205に表示される。また、操作履歴の表示に関しては、CPU104が数値コードで記憶されている操作コードを操作内容に復元して文字情報として表示部205に表示させるものである。
【0071】
図10に示す例は、教示プログラムを新規に作成し、ティーチング装置103のサーボスイッチ203をONし、マニピュレータ102を移動させた後、教示点の登録、溶接シーケンス命令を登録した場合の一例である。これら操作履歴の情報については、ティーチング装置103の図示しない書き込み部からティーチング装置103に接続された外部メモリである外部記憶装置109に転送して保存することもでき、保存されたこれらのデータについてはデータベースとして活用することができるように構成している。なお、この操作履歴の一覧表を外部メモリ109へ保存する、あるいは、表示部205に表示することは、図11に示すようにティーチング装置103の操作スイッチ206を使って適宜選択できるようにしている。なお、この図11は例えば表示部205に表示されるものである。
【0072】
なお、上述した実施の形態では外部記憶装置109として着脱自在に接続した可搬型の記憶媒体を用いたが、例えば、ティーチング装置103に赤外線通信や無線LANによる通信部を設けて、ロボットの稼動状態を管理するホストコンピュータと通信を行うことにより、そのコンピュータに接続された別記憶媒体を外部メモリとして使用することも可能である。このようにすることにより、教示中に行った操作や教示プログラムの修正操作をティーチング装置103上に表示して参照したり、外部メモリに記録された操作履歴情報をパソコンなどで取り出し、市販の編集ソフトウェアなどで手順を表示したり、教示プログラムの変更内容を検討することが可能となる。
【0073】
また、上述した実施の形態ではティーチング装置103の表示部205に情報を表示する例を示したが、これに限るものではなく、ロボット制御装置101に別途表示手段を設けても良い。
【0074】
また、本実施の形態では、履歴情報をロボット制御装置101に記憶する例を示したが、ティーチング装置103に記憶部を設けてティーチング装置103に記憶するようにしてもよく、あるいは、ロボット制御装置101とティーチング装置103の両方に記憶するようにしてもよい。
【0075】
以上のように、本実施の形態のロボットシステムによれば、操作完了時の時刻や、操作を加えた動作プログラムのプログラム名や、操作内容や、操作を加えた教示点名および/または変更内容等を履歴情報として記録することができるので、保存した操作履歴を参照することで修正等を容易に行うことができ、これにより生産開始までの時間を短縮し、また、操作履歴に基づいて修正を行わなければならない原因を特定し、同形状の作業対象物について修正の原因となる要素を抽出することで、作業対象物の品質のばらつきを少なくでき、生産性の向上と品質向上を図ることができる。
【0076】
また、操作履歴を操作内容に対応付けた数値や記号として記憶するので、記憶するための記憶容量を抑制することができる。
【産業上の利用可能性】
【0077】
本発明のロボットシステムは、教示プログラムの操作履歴を保存し、保存した操作履歴を参照することで、生産開始までの時間を短縮し、また、操作履歴に基づいて修正を行わなければならない原因を特定し、同形状の作業対象物について修正の原因となる要素を抽出することで、作業対象物の品質のばらつきを少なくし、生産性の向上と品質向上を図ることができ、例えば動作プログラムにより動作しこの動作プログラムを変更・修正して動作を行うロボットシステムとして産業上有用である。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】ロボットシステムの概略構成を示す図
【図2】ティーチング装置の概略構成を示す図
【図3】動作プログラムの一例を示す図
【図4】操作履歴の記録手順を示すフローチャート
【図5】操作内容に対応付けた数値や記号からなるテーブルの一例を示す図
【図6】シーケンス命令に対応付けた数値や記号からなるテーブルの一例を示す図
【図7】操作履歴フォーマットの一例を示す図
【図8】操作履歴の記録に関する各種設定を行う画面の一例を示す図
【図9】操作履歴の記録手順を示すフローチャート
【図10】記録した操作履歴の一覧表の一例を示す図
【図11】操作履歴の表示あるいは外部メモリへ保存の選択画面を示す図
【符号の説明】
【0079】
101 ロボット制御装置
102 マニピュレータ
103 ティーチング装置
301 教示プログラム名
302 移動命令
303 教示点名
304 移動速度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マニピュレータと、前記マニピュレータの制御を行う制御装置と、前記制御装置と通信を行い前記マニピュレータの操作を行う操作装置とを備えたロボットシステムであって、
前記操作装置で行った操作に関する操作履歴を、前記制御装置内の記憶部および/または前記操作装置内の記憶部に記憶するロボットシステム。
【請求項2】
操作履歴を、操作内容と対応付けた数値や記号とを対応づけたテーブルを制御装置内の記憶部および/または操作装置内の記憶部に記憶し、操作履歴を前記数値や記号として前記制御装置内の記憶部および/または操作装置内の記憶部に記憶する請求項1記載のロボットシステム。
【請求項3】
操作履歴は、制御装置内の記憶部および/または操作装置内の記憶部に記憶されたロボット動作プログラムの追加や変更といった編集操作を行ったことを示す履歴を含む請求項1または2記載のロボットシステム。
【請求項4】
操作履歴は、制御装置内の記憶部および/または操作装置内の記憶部に記憶された動作プログラムに記述されたロボット教示位置の変更や置換といった編集操作を行ったことを示す履歴を含む請求項1から3のいずれか1項に記載のロボットシステム。
【請求項5】
ロボットシステムは、少なくともマニピュレータに取り付けられた溶接用トーチと、前記溶接用トーチに電力を供給する溶接電源装置とをさらに備え、
操作履歴は、溶接を行うための設定溶接電流または設定溶接電圧または溶接速度または溶接ワイヤ送給速度の少なくとも1つを設定あるいは変更する操作を行ったことを示す履歴を含む請求項1から4のいずれか1項に記載のロボットシステム。
【請求項6】
操作装置で行った操作に関する操作履歴を、前記制御装置内の記憶部および/または前記操作装置内の記憶部に記憶するか否か設定することを可能とする記憶可否設定部を備えた請求項1から5のいずれか1項に記載のロボットシステム。
【請求項7】
操作装置は、制御装置内および/または外部記憶装置の記憶部および/または操作装置内の記憶部に記憶する操作履歴の記憶容量を制限する記憶容量制限部を備えた請求項1から6のいずれか1項に記載のロボットシステム。
【請求項8】
操作装置は、制御装置内および/または前記外部記憶装置の記憶部および/または操作装置内の記憶部に記憶された操作履歴の記憶容量を算出し、制御装置内および/または前記外部記憶装置の記憶部および/または操作装置内の記憶部が記憶可能な記憶容量を算出する算出部と、算出した記憶可能な記憶容量を表示する表示部とを備えた請求項1から7のいずれか1項に記載のロボットシステム。
【請求項9】
操作装置は表示部を備え、制御装置内の記憶部および/または操作装置内の記憶部に記憶された操作履歴を前記表示部に表示する請求項1から8のいずれか1項に記載のロボットシステム。
【請求項10】
操作装置は通信可能な外部記憶装置に操作履歴を書き込むための書き込む部を備え、制御装置内の記憶部および/または操作装置内の記憶部に記憶された操作履歴を前記外部記憶装置に書き込む請求項1から9のいずれか1項に記載のロボットシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−181526(P2009−181526A)
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−22329(P2008−22329)
【出願日】平成20年2月1日(2008.2.1)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】