ロール紙の支持部材及びロール紙ユニット
【課題】ロール紙の端部を支持する支持部材であって、ロール紙にいわゆるメモリタグを備える場合に実用性の高いロール紙の支持部材、等を提供する。
【解決手段】ロール紙の軸方向端部を支持する部材であって、少なくとも前記ロール紙の内部に挿入される軸部を有するロール紙の支持部材において、前記軸部が、当該軸部が前記ロール紙の内部に挿入された際に、前記ロール紙の内部に設けられた記憶装置と対向する位置になるように、前記軸方向に沿って設けられた溝と、当該軸部が前記ロール紙の内部に挿入された際に、前記記憶装置と対向する位置になるように設けられた無線アンテナと、を有する。
【解決手段】ロール紙の軸方向端部を支持する部材であって、少なくとも前記ロール紙の内部に挿入される軸部を有するロール紙の支持部材において、前記軸部が、当該軸部が前記ロール紙の内部に挿入された際に、前記ロール紙の内部に設けられた記憶装置と対向する位置になるように、前記軸方向に沿って設けられた溝と、当該軸部が前記ロール紙の内部に挿入された際に、前記記憶装置と対向する位置になるように設けられた無線アンテナと、を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ロール紙の端部を支持する支持部材等に関し、特に、ロール紙にいわゆるメモリタグを備える場合に実用性の高いロール紙の支持部材等に関する。
【背景技術】
【０００２】
通常、プリンタ等の画像形成装置に供給される用紙の形態としては、予め所定の大きさに裁断されたカット紙の形態と、芯材の周りに用紙が巻き付けられたロール紙の形態がある。これらのうち用紙が連続して供給されるロール紙では、用紙残量を判断しづらく、また、印刷の途中で用紙がなくなった場合には、それまでの印刷が無駄となってしまう場合が多いので、その用紙残量を正確に管理することが重要である。また、ロール紙は、比較的大型の用紙に適用されるのが一般的であり、紙種やサイズも複数種類用意されて用途に応じて使い分けることが行われる。これにより、使用途中のものをプリンタから取り外して保管し、複数のプリンタにおいて共用することもよく行われる。従って、ロール紙の場合には、上述の用紙残量のほか紙種やサイズなど、その情報を管理する必要があり、そのための技術が以前から提案されている。
【０００３】
その技術の一つとして、各ロール紙に係る情報をプリンタ本体やコンピュータなどの装置で記憶して管理するのではなく、自分自身の情報を記憶した、いわゆるメモリタグを各ロール紙に備えて管理しようとするものが提案されている（例えば、下記特許文献１）。かかる提案では、用紙関連情報を格納するメモリタグがロール紙に取り付けられ、そこに記録された情報が、必要に応じて、プリンタなどの装置により読み出されたり、変更されたりする。
【０００４】
そして、このメモリタグをロール紙に取り付ける方法としては、例えば、下記特許文献１では、メモリタグを、メモリタグのアンテナがロール紙の芯材の内周方向に延在するように、ロール紙の端部における芯材に設ける、という方法が取られている。
【０００５】
また、他の提案としては、メモリタグをロール紙の芯材外周に貼り付け、そのアンテナ部分をロール紙端部の側面に沿わせるというものもある。
【特許文献１】特表２００２−０５３３８９号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
しかしながら、上述した特許文献１におけるメモリタグの取り付け方では、メモリタグのアンテナを上述のように取り付ける作業に困難性であり実用的でない。さらに、ロール紙をプリンタなどに装着する際に、ロール紙に挿入する支持部材が、当該アンテナと接触しやすく、その摩擦ストレスによりアンテナにダメージを与える可能性が高い。
【０００７】
また、上記他の提案の取り付け方においては、メモリタグをロール紙の芯材外周に貼り付けるため、ロール紙の製造過程においてメモリタグを付けておく必要がある。通常、ロール紙は、設備の最大幅（長さ）の１本物として製造され、その後、裁断して所望の幅のロール紙として製造される。従って、当該メモリタグの取り付け方法では、前記最大幅の芯材において、その後の裁断位置に合うように、正確な位置での取り付けが必要となって、やはり、製造に困難性がある。さらに、メモリタグが不良であった場合、取替えがきかないという欠点もある。
【０００８】
このように、従来の提案では、ロール紙にメモリタグを取り付けて管理する技術において、実用化するための課題があった。
【０００９】
そこで、本発明の目的は、ロール紙の端部を支持する支持部材であって、ロール紙にいわゆるメモリタグを備える場合に実用性の高いロール紙の支持部材、等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【００１０】
上記の目的を達成するために、本発明の一つの側面は、ロール紙の軸方向端部を支持する部材であって、少なくとも前記ロール紙の内部に挿入される軸部を有するロール紙の支持部材において、前記軸部が、当該軸部が前記ロール紙の内部に挿入された際に、前記ロール紙の内部に設けられた記憶装置と対向する位置になるように、前記軸方向に沿って設けられた溝と、当該軸部が前記ロール紙の内部に挿入された際に、前記記憶装置と対向する位置になるように設けられた無線アンテナと、を有することである。
【００１１】
上記の目的を達成するために、本発明の別の側面は、ロール紙部材と当該ロール紙部材の軸方向端部を支持する支持部材を有するロール紙ユニットにおいて、前記ロール紙部材は、中空となった内側の面に記憶装置を備え、前記支持部材は、前記ロール紙部材の中空となった部分に挿入される軸部であって、当該軸部が挿入された際に、前記ロール紙部材の記憶装置と対向する位置になるように、軸方向に沿った溝と無線アンテナとが設けられた軸部、を備えることである。
【００１２】
更に、上記の発明において、好ましい態様は、前記ロール紙部材は、更に、前記軸方向端部の側面における前記記憶装置と周方向の同位置に設けられ、前記中空部分に張り出した位置決め板を備えることを特徴とする。
【００１３】
本発明の更なる目的及び、特徴は、以下に説明する発明の実施の形態から明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１４】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態例を説明する。しかしながら、かかる実施の形態例が、本発明の技術的範囲を限定するものではない。なお、図において、同一又は類似のものには同一の参照番号又は参照記号を付して説明する。
【００１５】
図１は、本発明を適用した支持部材及びロール紙を用いたプリンタの実施の形態例に係る概略構成図である。図１に示す支持部材３及びロール紙部材２が、本実施の形態例に係るプリンタ１の特徴部分であり、ロール紙部材２には、そのロール紙の情報を格納したロール紙無線タグ２０が内周に貼り付けられ、一方、支持部材３のロール紙部材２への挿入部には、当該ロール紙無線タグ２０に対抗する位置に保護溝３３とアンテナ３４が設けられ、製造及び使用の観点から実用性の高いロール紙ユニットを提供しようとするものである。
【００１６】
図１に示すプリンタ１は、上記支持部材３及びロール紙部材２を用いる画像形成装置の一例であり、例えば、インクジェット式プリンタである。
【００１７】
ロール紙部材２は、一般的に用いられているロール紙に前述したロール紙無線タグ２０が貼付されているものであり、プリンタ１で印刷媒体として用いられる際にプリンタ１に取り付けられる。
【００１８】
次に、支持部材３は、上記ロール紙部材２をプリンタ１に取り付ける際に、ロール紙部材２の軸方向端部においてロール紙部材２を支持するものである。支持する際には、支持部材３のテーパ軸３２部分がロール紙部材２内に挿入される。
【００１９】
これらロール紙部材２と支持部材３からなるロール紙ユニットが本プリンタ１の特徴部分であり、その具体的な内容は後述する。
【００２０】
また、支持部材４は、支持部材３と同様に、ロール紙部材２の軸方向における反対の端部を支持するものである。
【００２１】
次に、プリンタ本体５には、図１に示すように、制御部５１と機構部５２が備えられる。制御部５１は、いわゆるコントローラであり、ＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭ、ＡＳＩＣ等で構成される。制御部５１は、プリンタ１の各所の動作を制御するが、印刷時には、ホストコンピュータ等から受信した印刷データに基づいて機構部５２に印刷処理の指示を行なう。また、前記ロール紙部材２に貼付されたロール紙無線タグ２０と、支持部材３を介して通信し、ロール紙無線タグ２０に格納された各種情報の読出し及び更新等を行う。
【００２２】
機構部５２には、キャリッジに搭載されたヘッド部を駆動してインク吐出を行い印刷媒体（ロール紙２１）上にドット形成を行う機構と、前記キャリッジを主走査方向に往復動させる機構と、ロール紙部材２から供給されるロール紙２１を搬送する機構とが備えられる。
【００２３】
このように構成される本実施の形態例に係るプリンタ１では、前述の通り、ロール紙部材２にロール紙関連情報を格納するロール紙無線タグ２０が備えられて、そのロール紙関連情報が利用されるが、その利用の際の処理手順について一例を以下に説明する。まず、プリンタ本体５の制御部５１は、プリンタ１の電源が投入された（ＯＮにされた）際、あるいはロール紙部材２が交換された際などに、ロール紙無線タグ２０にアクセスし、そこに記憶される各種ロール紙関連情報を読み出す。かかる通信処理では、前記支持部材３及び後述する本体側アンテナ５４、送受信機５５等が用いられる。
【００２４】
その後、読み出した情報は、制御部５１内のＲＡＭ（図示せず）に保持され、印刷要求があった際などに用いられる。例えば、ロール紙２１の残量情報から当該印刷要求に対して十分な量があるか否かの判断がなされたり、ロール紙２１の仕様情報から当該印刷要求に適しているか否かの判断がなされる。その後、当該ロール紙２１を用いた印刷が実行された場合には、制御部５１は、その処理（結果）に基づいて、ロール紙無線タグ２０に格納される所定の情報について更新処理を行う。具体的には、前述の場合と同様の通信手段で、ロール紙無線タグ２０にアクセスし、所定箇所に収められる情報を書き換える。例えば、ロール紙２１が使用されて残量が変わっているので、前記残量情報を更新する。
【００２５】
次に、本プリンタ１の特徴部分であるロール紙部材２及び支持部材３の構成について具体的に説明する。図２は、ロール紙部材２及び支持部材３等の構成を示す図である。まず、ロール紙部材２は、図２に示すように、中空円筒の芯材２２にロール紙２１が巻き付けられたものであり、当該芯材２２の内周面にロール紙無線タグ２０が貼付される。そして、この貼付位置は、図２に示されるように、ロール紙部材２の軸方向における支持部材３側の端部から若干奥に（内側に）入った箇所である。
【００２６】
このロール紙無線タグ２０は、無線で通信を行う近接型の非接触記憶素子であり、メモリタグ（ＩＣタグ）などと呼ばれて、多種市販されているものである。図３は、ロール紙無線タグ２０の概略構成図である。図３に示すように、ロール紙無線タグ２０は、ＩＣチップ２０１、アンテナ２０２、及びプラスチックフィルム２０３等で構成される。ＩＣチップ２０１は、メモリセル、整流器、制御部等から構成され、メモリセルには、ロール紙２１の残量情報、紙種、サイズなどのロール紙関連情報が格納されている。また、アンテナ２０２は、前述した制御部５１との通信の際に、後述する無線タグ通信用アンテナ３４との間で交信する。また、これらＩＣチップ２０１、アンテナ２０２は、プラスチックフィルム２０３上に実装される。プラスチックフィルム２０３の片面は、貼付のために粘着性を持たせてもよい。
【００２７】
また、データ交信の相手となる無線タグ通信用アンテナ３４介して誘起された高周波磁界は、アンテナ２０２を介して吸収され、ＩＣチップ２０１内の各回路を駆動する電力源となる。
【００２８】
このように、本ロール紙部材２では、ロール紙無線タグ２０が芯材２２の内周面に設けられるので、通常のロール紙部材に後から容易に貼付することが可能であり、従って、本ロール紙部材２は製造上、実用性が高い。
【００２９】
次に、支持部材３は、図２に示すように、フランジ部３１、テーパ軸３２、及び本体側支持部３６で構成され、そのテーパ軸３２には保護溝３３と無線タグ通信用アンテナ３４が設けられ、フランジ部３１には本体通信用アンテナ３５が設けられる。
【００３０】
保護溝３３は、テーパ軸３２の周方向の一部に、軸方向に沿って設けられた溝であり、前述したロール紙無線タグ２０の周方向の貼付位置に、この保護溝３３を合わせて、支持部材３をロール紙部材２に挿入することにより、テーパ軸３２とロール紙無線タグ２０が完全に接触しない形状とされている。
【００３１】
図４は、支持部材３をロール紙部材２に挿入した状態での断面図である。図４の（Ａ）は、保護溝３３を通る軸方向に平行な垂直平面で切った場合の断面図であり、また、図４の（Ｂ）は、図４の（Ａ）におけるＸ−Ｘ断面図である。両図から明らかな通り、支持部材３の挿入時に、ロール紙無線タグ２０に対向する部分に保護溝３３が設けられていることにより、テーパ軸３２とロール紙無線タグ２０は接触することがない。従って、支持部材３の着脱時にロール紙無線タグ２０にぶつけて壊してしまう危険性が少なく、使用の観点から実用性の高い支持部材３であると言える。
【００３２】
無線タグ通信用アンテナ３４は、前述の通り、ロール紙無線タグ２０と交信するためのアンテナであり、支持部材３の挿入時に、ロール紙無線タグ２０（アンテナ２０２）と対向する位置になるようにテーパ軸３２に設けられる。図４の（Ａ）に示すように、支持部材３の挿入時に、無線タグ通信用アンテナ３４はロール紙無線タグ２０に近接し、無線タグ通信用アンテナ３４が載る平面とアンテナ２０２が載る平面は、概ね平行となる。これにより、通信距離の短い近接型のロール紙無線タグ２０と、確実な交信を行うことができる。
【００３３】
本体通信用アンテナ３５は、図２及び図４の（Ａ）に示すように、フランジ部３１に設けられ、ロール紙無線タグ２０側では、前記無線タグ通信用アンテナ３４と交信し、プリンタ本体５側では、後述する本体側アンテナ５４と交信する。
【００３４】
次に、図２の右側に示される部分は、ロール紙無線タグ２０との通信に係るプリンタ本体５側の装置を示している。支持部材受け５３は、ロール紙部材２をプリンタ１に装着する際に前記支持部材３の本体側支持部３６が置かれる部分である。また、本体側アンテナ５４は、ロール紙部材２の装着時に前記本体通信用アンテナ３５と対向する位置に設けられたプリンタ本体５側のアンテナである。送受信機５５は、当該本体側アンテナ５４に接続され、前述した制御部５１とロール紙無線タグ２０との間で行なわれる通信のための送受信装置である。
【００３５】
なお、前述の通り、本支持部材３には保護溝３３があり、支持部材３をロール紙部材２に挿入する際には、保護溝３３をロール紙無線タグ２０の位置に合わせる必要があるが、その作業をより容易にかつ正確に行うために、ロール紙部材２の軸方向端部の側面に位置決め板２３を設けるようにしてもよい。図５は、その位置決め板２３を示した図である。図５の（Ａ）は、図４の（Ａ）と同位置での断面図を示し、図５の（Ｂ）は、図５の（Ａ）におけるＹ矢視図であり、支持部材３を除いて示している。両図に示すように、位置決め板２３は、ロール紙無線タグ２０と周方向の位置が同じ位置の芯材２２の側面に取り付けられる。そして、そのサイズは、支持部材３挿入時に、テーパ軸３２と接触しないように定められている。このような位置決め板２３は、ロール紙無線タグ２０と同様に、取り付けが容易であり、かつ、前述の通り、支持部材３の挿入作業が容易にかつ正確に行えるようになるという効果をもたらす。
【００３６】
また、この位置決め板２３をロール紙無線タグ２０と一体化するようにしてもよい。図６は、一体化された場合の位置決め板２３とロール紙無線タグ２０を示した図である。図６に示すように、一体化した場合には、前述した位置決め板２３の裏面（ロール紙部材２の内部側）にロール紙無線タグ２０が、図に示すような方向で取り付けられる。従って、この一体化したものを通常のロール紙部材に取り付けることにより、ロール紙無線タグ２０の位置がロール紙部材２の軸方向端部に近づくものも、前述した図５に示す場合と概ね同じ状態を作ることができる。当該一体型を用いる場合にも、タグ付きのロール紙部材を容易に作ることができ、かつ、前述したような実用性を有することができる。
【００３７】
以上説明したように本実施の形態例に係るロール紙部材２と支持部材３を用いることにより、ロール紙部材にメモリタグ（ロール紙無線タグ２０）を取り付けてプリンタ本体と通信を行うプリンタに関し、ロール紙の製造、ロール紙の着脱、及び通信能力等の各観点において実用性を高めることができる。
【００３８】
なお、本実施の形態例では、画像形成装置がプリンタであったが、本発明を複写機やファクシミリなど他の画像形成装置に適用することもできる。
【００３９】
本発明の保護範囲は、上記の実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶものである。
【図面の簡単な説明】
【００４０】
【図１】本発明を適用した支持部材及びロール紙を用いたプリンタの実施の形態例に係る概略構成図である。
【図２】ロール紙部材２及び支持部材３等の構成を示す図である。
【図３】ロール紙無線タグ２０の概略構成図である。
【図４】支持部材３をロール紙部材２に挿入した状態での断面図である。
【図５】位置決め板２３を示した図である。
【図６】一体化された場合の位置決め板２３とロール紙無線タグ２０を示した図である。
【符号の説明】
【００４１】
１ プリンタ、 ２ ロール紙部材、 ３ 支持部材、 ４ 支持部材、 ５ プリンタ本体、 ２０ ロール紙無線タグ（記憶装置）、 ２１ ロール紙、 ２２ 芯材、 ２３ 位置決め板、 ３１ フランジ部、 ３２ テーパ軸（軸部）、 ３３ 保護溝、 ３４ 無線タグ通信用アンテナ、 ３５ 本体通信用アンテナ、 ３６ 本体側支持部、 ５１ 制御部、 ５２ 機構部、 ５３ 支持部材受け、 ５４ 本体側アンテナ、 ５５ 送受信機、 ２０１ IＣチップ、 ２０２ アンテナ、 ２０３ プラスチックフィルム
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ロール紙の端部を支持する支持部材等に関し、特に、ロール紙にいわゆるメモリタグを備える場合に実用性の高いロール紙の支持部材等に関する。
【背景技術】
【０００２】
通常、プリンタ等の画像形成装置に供給される用紙の形態としては、予め所定の大きさに裁断されたカット紙の形態と、芯材の周りに用紙が巻き付けられたロール紙の形態がある。これらのうち用紙が連続して供給されるロール紙では、用紙残量を判断しづらく、また、印刷の途中で用紙がなくなった場合には、それまでの印刷が無駄となってしまう場合が多いので、その用紙残量を正確に管理することが重要である。また、ロール紙は、比較的大型の用紙に適用されるのが一般的であり、紙種やサイズも複数種類用意されて用途に応じて使い分けることが行われる。これにより、使用途中のものをプリンタから取り外して保管し、複数のプリンタにおいて共用することもよく行われる。従って、ロール紙の場合には、上述の用紙残量のほか紙種やサイズなど、その情報を管理する必要があり、そのための技術が以前から提案されている。
【０００３】
その技術の一つとして、各ロール紙に係る情報をプリンタ本体やコンピュータなどの装置で記憶して管理するのではなく、自分自身の情報を記憶した、いわゆるメモリタグを各ロール紙に備えて管理しようとするものが提案されている（例えば、下記特許文献１）。かかる提案では、用紙関連情報を格納するメモリタグがロール紙に取り付けられ、そこに記録された情報が、必要に応じて、プリンタなどの装置により読み出されたり、変更されたりする。
【０００４】
そして、このメモリタグをロール紙に取り付ける方法としては、例えば、下記特許文献１では、メモリタグを、メモリタグのアンテナがロール紙の芯材の内周方向に延在するように、ロール紙の端部における芯材に設ける、という方法が取られている。
【０００５】
また、他の提案としては、メモリタグをロール紙の芯材外周に貼り付け、そのアンテナ部分をロール紙端部の側面に沿わせるというものもある。
【特許文献１】特表２００２−０５３３８９号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
しかしながら、上述した特許文献１におけるメモリタグの取り付け方では、メモリタグのアンテナを上述のように取り付ける作業に困難性であり実用的でない。さらに、ロール紙をプリンタなどに装着する際に、ロール紙に挿入する支持部材が、当該アンテナと接触しやすく、その摩擦ストレスによりアンテナにダメージを与える可能性が高い。
【０００７】
また、上記他の提案の取り付け方においては、メモリタグをロール紙の芯材外周に貼り付けるため、ロール紙の製造過程においてメモリタグを付けておく必要がある。通常、ロール紙は、設備の最大幅（長さ）の１本物として製造され、その後、裁断して所望の幅のロール紙として製造される。従って、当該メモリタグの取り付け方法では、前記最大幅の芯材において、その後の裁断位置に合うように、正確な位置での取り付けが必要となって、やはり、製造に困難性がある。さらに、メモリタグが不良であった場合、取替えがきかないという欠点もある。
【０００８】
このように、従来の提案では、ロール紙にメモリタグを取り付けて管理する技術において、実用化するための課題があった。
【０００９】
そこで、本発明の目的は、ロール紙の端部を支持する支持部材であって、ロール紙にいわゆるメモリタグを備える場合に実用性の高いロール紙の支持部材、等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【００１０】
上記の目的を達成するために、本発明の一つの側面は、ロール紙の軸方向端部を支持する部材であって、少なくとも前記ロール紙の内部に挿入される軸部を有するロール紙の支持部材において、前記軸部が、当該軸部が前記ロール紙の内部に挿入された際に、前記ロール紙の内部に設けられた記憶装置と対向する位置になるように、前記軸方向に沿って設けられた溝と、当該軸部が前記ロール紙の内部に挿入された際に、前記記憶装置と対向する位置になるように設けられた無線アンテナと、を有することである。
【００１１】
上記の目的を達成するために、本発明の別の側面は、ロール紙部材と当該ロール紙部材の軸方向端部を支持する支持部材を有するロール紙ユニットにおいて、前記ロール紙部材は、中空となった内側の面に記憶装置を備え、前記支持部材は、前記ロール紙部材の中空となった部分に挿入される軸部であって、当該軸部が挿入された際に、前記ロール紙部材の記憶装置と対向する位置になるように、軸方向に沿った溝と無線アンテナとが設けられた軸部、を備えることである。
【００１２】
更に、上記の発明において、好ましい態様は、前記ロール紙部材は、更に、前記軸方向端部の側面における前記記憶装置と周方向の同位置に設けられ、前記中空部分に張り出した位置決め板を備えることを特徴とする。
【００１３】
本発明の更なる目的及び、特徴は、以下に説明する発明の実施の形態から明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１４】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態例を説明する。しかしながら、かかる実施の形態例が、本発明の技術的範囲を限定するものではない。なお、図において、同一又は類似のものには同一の参照番号又は参照記号を付して説明する。
【００１５】
図１は、本発明を適用した支持部材及びロール紙を用いたプリンタの実施の形態例に係る概略構成図である。図１に示す支持部材３及びロール紙部材２が、本実施の形態例に係るプリンタ１の特徴部分であり、ロール紙部材２には、そのロール紙の情報を格納したロール紙無線タグ２０が内周に貼り付けられ、一方、支持部材３のロール紙部材２への挿入部には、当該ロール紙無線タグ２０に対抗する位置に保護溝３３とアンテナ３４が設けられ、製造及び使用の観点から実用性の高いロール紙ユニットを提供しようとするものである。
【００１６】
図１に示すプリンタ１は、上記支持部材３及びロール紙部材２を用いる画像形成装置の一例であり、例えば、インクジェット式プリンタである。
【００１７】
ロール紙部材２は、一般的に用いられているロール紙に前述したロール紙無線タグ２０が貼付されているものであり、プリンタ１で印刷媒体として用いられる際にプリンタ１に取り付けられる。
【００１８】
次に、支持部材３は、上記ロール紙部材２をプリンタ１に取り付ける際に、ロール紙部材２の軸方向端部においてロール紙部材２を支持するものである。支持する際には、支持部材３のテーパ軸３２部分がロール紙部材２内に挿入される。
【００１９】
これらロール紙部材２と支持部材３からなるロール紙ユニットが本プリンタ１の特徴部分であり、その具体的な内容は後述する。
【００２０】
また、支持部材４は、支持部材３と同様に、ロール紙部材２の軸方向における反対の端部を支持するものである。
【００２１】
次に、プリンタ本体５には、図１に示すように、制御部５１と機構部５２が備えられる。制御部５１は、いわゆるコントローラであり、ＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭ、ＡＳＩＣ等で構成される。制御部５１は、プリンタ１の各所の動作を制御するが、印刷時には、ホストコンピュータ等から受信した印刷データに基づいて機構部５２に印刷処理の指示を行なう。また、前記ロール紙部材２に貼付されたロール紙無線タグ２０と、支持部材３を介して通信し、ロール紙無線タグ２０に格納された各種情報の読出し及び更新等を行う。
【００２２】
機構部５２には、キャリッジに搭載されたヘッド部を駆動してインク吐出を行い印刷媒体（ロール紙２１）上にドット形成を行う機構と、前記キャリッジを主走査方向に往復動させる機構と、ロール紙部材２から供給されるロール紙２１を搬送する機構とが備えられる。
【００２３】
このように構成される本実施の形態例に係るプリンタ１では、前述の通り、ロール紙部材２にロール紙関連情報を格納するロール紙無線タグ２０が備えられて、そのロール紙関連情報が利用されるが、その利用の際の処理手順について一例を以下に説明する。まず、プリンタ本体５の制御部５１は、プリンタ１の電源が投入された（ＯＮにされた）際、あるいはロール紙部材２が交換された際などに、ロール紙無線タグ２０にアクセスし、そこに記憶される各種ロール紙関連情報を読み出す。かかる通信処理では、前記支持部材３及び後述する本体側アンテナ５４、送受信機５５等が用いられる。
【００２４】
その後、読み出した情報は、制御部５１内のＲＡＭ（図示せず）に保持され、印刷要求があった際などに用いられる。例えば、ロール紙２１の残量情報から当該印刷要求に対して十分な量があるか否かの判断がなされたり、ロール紙２１の仕様情報から当該印刷要求に適しているか否かの判断がなされる。その後、当該ロール紙２１を用いた印刷が実行された場合には、制御部５１は、その処理（結果）に基づいて、ロール紙無線タグ２０に格納される所定の情報について更新処理を行う。具体的には、前述の場合と同様の通信手段で、ロール紙無線タグ２０にアクセスし、所定箇所に収められる情報を書き換える。例えば、ロール紙２１が使用されて残量が変わっているので、前記残量情報を更新する。
【００２５】
次に、本プリンタ１の特徴部分であるロール紙部材２及び支持部材３の構成について具体的に説明する。図２は、ロール紙部材２及び支持部材３等の構成を示す図である。まず、ロール紙部材２は、図２に示すように、中空円筒の芯材２２にロール紙２１が巻き付けられたものであり、当該芯材２２の内周面にロール紙無線タグ２０が貼付される。そして、この貼付位置は、図２に示されるように、ロール紙部材２の軸方向における支持部材３側の端部から若干奥に（内側に）入った箇所である。
【００２６】
このロール紙無線タグ２０は、無線で通信を行う近接型の非接触記憶素子であり、メモリタグ（ＩＣタグ）などと呼ばれて、多種市販されているものである。図３は、ロール紙無線タグ２０の概略構成図である。図３に示すように、ロール紙無線タグ２０は、ＩＣチップ２０１、アンテナ２０２、及びプラスチックフィルム２０３等で構成される。ＩＣチップ２０１は、メモリセル、整流器、制御部等から構成され、メモリセルには、ロール紙２１の残量情報、紙種、サイズなどのロール紙関連情報が格納されている。また、アンテナ２０２は、前述した制御部５１との通信の際に、後述する無線タグ通信用アンテナ３４との間で交信する。また、これらＩＣチップ２０１、アンテナ２０２は、プラスチックフィルム２０３上に実装される。プラスチックフィルム２０３の片面は、貼付のために粘着性を持たせてもよい。
【００２７】
また、データ交信の相手となる無線タグ通信用アンテナ３４介して誘起された高周波磁界は、アンテナ２０２を介して吸収され、ＩＣチップ２０１内の各回路を駆動する電力源となる。
【００２８】
このように、本ロール紙部材２では、ロール紙無線タグ２０が芯材２２の内周面に設けられるので、通常のロール紙部材に後から容易に貼付することが可能であり、従って、本ロール紙部材２は製造上、実用性が高い。
【００２９】
次に、支持部材３は、図２に示すように、フランジ部３１、テーパ軸３２、及び本体側支持部３６で構成され、そのテーパ軸３２には保護溝３３と無線タグ通信用アンテナ３４が設けられ、フランジ部３１には本体通信用アンテナ３５が設けられる。
【００３０】
保護溝３３は、テーパ軸３２の周方向の一部に、軸方向に沿って設けられた溝であり、前述したロール紙無線タグ２０の周方向の貼付位置に、この保護溝３３を合わせて、支持部材３をロール紙部材２に挿入することにより、テーパ軸３２とロール紙無線タグ２０が完全に接触しない形状とされている。
【００３１】
図４は、支持部材３をロール紙部材２に挿入した状態での断面図である。図４の（Ａ）は、保護溝３３を通る軸方向に平行な垂直平面で切った場合の断面図であり、また、図４の（Ｂ）は、図４の（Ａ）におけるＸ−Ｘ断面図である。両図から明らかな通り、支持部材３の挿入時に、ロール紙無線タグ２０に対向する部分に保護溝３３が設けられていることにより、テーパ軸３２とロール紙無線タグ２０は接触することがない。従って、支持部材３の着脱時にロール紙無線タグ２０にぶつけて壊してしまう危険性が少なく、使用の観点から実用性の高い支持部材３であると言える。
【００３２】
無線タグ通信用アンテナ３４は、前述の通り、ロール紙無線タグ２０と交信するためのアンテナであり、支持部材３の挿入時に、ロール紙無線タグ２０（アンテナ２０２）と対向する位置になるようにテーパ軸３２に設けられる。図４の（Ａ）に示すように、支持部材３の挿入時に、無線タグ通信用アンテナ３４はロール紙無線タグ２０に近接し、無線タグ通信用アンテナ３４が載る平面とアンテナ２０２が載る平面は、概ね平行となる。これにより、通信距離の短い近接型のロール紙無線タグ２０と、確実な交信を行うことができる。
【００３３】
本体通信用アンテナ３５は、図２及び図４の（Ａ）に示すように、フランジ部３１に設けられ、ロール紙無線タグ２０側では、前記無線タグ通信用アンテナ３４と交信し、プリンタ本体５側では、後述する本体側アンテナ５４と交信する。
【００３４】
次に、図２の右側に示される部分は、ロール紙無線タグ２０との通信に係るプリンタ本体５側の装置を示している。支持部材受け５３は、ロール紙部材２をプリンタ１に装着する際に前記支持部材３の本体側支持部３６が置かれる部分である。また、本体側アンテナ５４は、ロール紙部材２の装着時に前記本体通信用アンテナ３５と対向する位置に設けられたプリンタ本体５側のアンテナである。送受信機５５は、当該本体側アンテナ５４に接続され、前述した制御部５１とロール紙無線タグ２０との間で行なわれる通信のための送受信装置である。
【００３５】
なお、前述の通り、本支持部材３には保護溝３３があり、支持部材３をロール紙部材２に挿入する際には、保護溝３３をロール紙無線タグ２０の位置に合わせる必要があるが、その作業をより容易にかつ正確に行うために、ロール紙部材２の軸方向端部の側面に位置決め板２３を設けるようにしてもよい。図５は、その位置決め板２３を示した図である。図５の（Ａ）は、図４の（Ａ）と同位置での断面図を示し、図５の（Ｂ）は、図５の（Ａ）におけるＹ矢視図であり、支持部材３を除いて示している。両図に示すように、位置決め板２３は、ロール紙無線タグ２０と周方向の位置が同じ位置の芯材２２の側面に取り付けられる。そして、そのサイズは、支持部材３挿入時に、テーパ軸３２と接触しないように定められている。このような位置決め板２３は、ロール紙無線タグ２０と同様に、取り付けが容易であり、かつ、前述の通り、支持部材３の挿入作業が容易にかつ正確に行えるようになるという効果をもたらす。
【００３６】
また、この位置決め板２３をロール紙無線タグ２０と一体化するようにしてもよい。図６は、一体化された場合の位置決め板２３とロール紙無線タグ２０を示した図である。図６に示すように、一体化した場合には、前述した位置決め板２３の裏面（ロール紙部材２の内部側）にロール紙無線タグ２０が、図に示すような方向で取り付けられる。従って、この一体化したものを通常のロール紙部材に取り付けることにより、ロール紙無線タグ２０の位置がロール紙部材２の軸方向端部に近づくものも、前述した図５に示す場合と概ね同じ状態を作ることができる。当該一体型を用いる場合にも、タグ付きのロール紙部材を容易に作ることができ、かつ、前述したような実用性を有することができる。
【００３７】
以上説明したように本実施の形態例に係るロール紙部材２と支持部材３を用いることにより、ロール紙部材にメモリタグ（ロール紙無線タグ２０）を取り付けてプリンタ本体と通信を行うプリンタに関し、ロール紙の製造、ロール紙の着脱、及び通信能力等の各観点において実用性を高めることができる。
【００３８】
なお、本実施の形態例では、画像形成装置がプリンタであったが、本発明を複写機やファクシミリなど他の画像形成装置に適用することもできる。
【００３９】
本発明の保護範囲は、上記の実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶものである。
【図面の簡単な説明】
【００４０】
【図１】本発明を適用した支持部材及びロール紙を用いたプリンタの実施の形態例に係る概略構成図である。
【図２】ロール紙部材２及び支持部材３等の構成を示す図である。
【図３】ロール紙無線タグ２０の概略構成図である。
【図４】支持部材３をロール紙部材２に挿入した状態での断面図である。
【図５】位置決め板２３を示した図である。
【図６】一体化された場合の位置決め板２３とロール紙無線タグ２０を示した図である。
【符号の説明】
【００４１】
１ プリンタ、 ２ ロール紙部材、 ３ 支持部材、 ４ 支持部材、 ５ プリンタ本体、 ２０ ロール紙無線タグ（記憶装置）、 ２１ ロール紙、 ２２ 芯材、 ２３ 位置決め板、 ３１ フランジ部、 ３２ テーパ軸（軸部）、 ３３ 保護溝、 ３４ 無線タグ通信用アンテナ、 ３５ 本体通信用アンテナ、 ３６ 本体側支持部、 ５１ 制御部、 ５２ 機構部、 ５３ 支持部材受け、 ５４ 本体側アンテナ、 ５５ 送受信機、 ２０１ IＣチップ、 ２０２ アンテナ、 ２０３ プラスチックフィルム
【特許請求の範囲】
【請求項１】
ロール紙の軸方向端部を支持する部材であって、少なくとも前記ロール紙の内部に挿入される軸部を有するロール紙の支持部材において、
前記軸部は、
当該軸部が前記ロール紙の内部に挿入された際に、前記ロール紙の内部に設けられた記憶装置と対向する位置になるように、前記軸方向に沿って設けられた溝と、
当該軸部が前記ロール紙の内部に挿入された際に、前記記憶装置と対向する位置になるように設けられた無線アンテナと、を有する
ことを特徴とするロール紙の支持部材。
【請求項２】
ロール紙部材と当該ロール紙部材の軸方向端部を支持する支持部材を有するロール紙ユニットであって、
前記ロール紙部材は、中空となった内側の面に記憶装置を備え、
前記支持部材は、前記ロール紙部材の中空となった部分に挿入される軸部であって、当該軸部が挿入された際に、前記ロール紙部材の記憶装置と対向する位置になるように、軸方向に沿った溝と無線アンテナとが設けられた軸部、を備える
ことを特徴とするロール紙ユニット。
【請求項３】
請求項２において、
前記ロール紙部材は、更に、前記軸方向端部の側面における前記記憶装置と周方向の同位置に設けられ、前記中空部分に張り出した位置決め板を備える
ことを特徴とするロール紙ユニット。
【請求項１】
ロール紙の軸方向端部を支持する部材であって、少なくとも前記ロール紙の内部に挿入される軸部を有するロール紙の支持部材において、
前記軸部は、
当該軸部が前記ロール紙の内部に挿入された際に、前記ロール紙の内部に設けられた記憶装置と対向する位置になるように、前記軸方向に沿って設けられた溝と、
当該軸部が前記ロール紙の内部に挿入された際に、前記記憶装置と対向する位置になるように設けられた無線アンテナと、を有する
ことを特徴とするロール紙の支持部材。
【請求項２】
ロール紙部材と当該ロール紙部材の軸方向端部を支持する支持部材を有するロール紙ユニットであって、
前記ロール紙部材は、中空となった内側の面に記憶装置を備え、
前記支持部材は、前記ロール紙部材の中空となった部分に挿入される軸部であって、当該軸部が挿入された際に、前記ロール紙部材の記憶装置と対向する位置になるように、軸方向に沿った溝と無線アンテナとが設けられた軸部、を備える
ことを特徴とするロール紙ユニット。
【請求項３】
請求項２において、
前記ロール紙部材は、更に、前記軸方向端部の側面における前記記憶装置と周方向の同位置に設けられ、前記中空部分に張り出した位置決め板を備える
ことを特徴とするロール紙ユニット。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【公開番号】特開２００７−２６１７６９（Ｐ２００７−２６１７６９Ａ）
【公開日】平成１９年１０月１１日（２００７．１０．１１）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００６−９０３８３（Ｐ２００６−９０３８３）
【出願日】平成１８年３月２９日（２００６．３．２９）
【出願人】（０００００２３６９）セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１９年１０月１１日（２００７．１０．１１）
【国際特許分類】
【出願日】平成１８年３月２９日（２００６．３．２９）
【出願人】（０００００２３６９）セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Ｆターム（参考）】
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