説明

ワイヤレス・ネットワーク中の端末の測位をサポートするための方法及び装置

ワイヤレス・ネットワーク中の端末の測位をサポートするための技法について説明する。一態様では、異なるエンティティに属することができるロケーション・サーバによって、測位がサポートされ得る。1つの設計では、ロケーション・サーバは、共通の測位プロトコルを介してターゲット・デバイスについての測位情報(例えば、測定値)を取得し得る。ロケーション・サーバは、それがどこに属するかにかかわらず、共通の測位プロトコルを使用し得、このプロトコルを介して他のエンティティと通信し得る。ロケーション・サーバは、測位情報に基づいてターゲット・デバイスについてのロケーション情報(例えば、ロケーション推定値)を判断し得る。別の態様では、複数の測位メッセージを一緒にトランスポートすることによって、測位がサポートされ得る。さらに別の態様では、異なる団体によって規定された複数の部分を含んでいる測位メッセージをトランスポートすることによって、測位がサポートされ得る。さらに別の態様では、異なる測位方法に適用可能であり得る共有測定データ単位及び/又は共有支援データ単位を用いて、測位がサポートされ得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に通信に関し、より詳細には、ワイヤレス・ネットワーク中の端末の測位をサポートするための技法に関する。
【0002】
米国特許法第119条に基づく優先権の主張
本特許出願は、以下の仮米国出願の優先権を主張する。
【0003】
・2009年4月21日に出願された「LPP Generic Capabilities」と題する特許出願第61/171,398号、
・2009年4月25日に出願された「LPP Stage 2」と題する特許出願第61/172,719号、
・2009年6月20日に出願された「LPP」と題する特許出願第61/218,929号、
・2009年8月15日に出願された「LPP」と題する特許出願第61/234,282号、及び
・2009年9月30日に出願された「LPP」と題する特許出願第61/247,363号。上記の出願のいずれも、本出願の譲受人に譲渡され、参照により本明細書に明確に組み込まれる。
【背景技術】
【0004】
端末、例えば、セルラー電話のロケーションを知ることがしばしば望ましく、時々必要になる。「ロケーション」と「位置」という用語は同義であり、本明細書では互換的に使用される。例えば、ロケーション・サービス(LCS)・クライアントは、端末のロケーションを知ることを望むことがあり、端末のロケーションを要求するためにネットワークサーバと通信することがある。次いで、ネットワークサーバと端末とは、端末についてのロケーション推定値を取得するために、必要に応じて、メッセージを交換し得る。次いで、ネットワークサーバは、ロケーション推定値をLCSクライアントに戻し得る。
【0005】
異なる端末は、異なるシナリオにおいて動作し、測位に関する異なる能力を有し得る。測位とは、ターゲット端末の地理的ロケーションを判断する機能を指す。異なる能力をもつ端末の測位をフレキシブルにサポートすることが望ましいことがある。
【発明の概要】
【0006】
本明細書では、ワイヤレス・ネットワーク中の端末の測位をサポートするための技法について説明する。一態様では、異なるエンティティに属することができるロケーション・サーバによって、測位がサポートされ得る。1つの設計では、ロケーション・サーバは、共通の測位プロトコルを介してターゲット・デバイスについての測位情報(例えば、測定値、粗いロケーション推定値など)を取得し得る。ロケーション・サーバは、ネットワーク・エンティティに属するか、又はターゲット・デバイスと共同設置され得る(例えば、ターゲット・デバイスの一部であり得る)。ロケーション・サーバは、それがどこに属するかにかかわらず、共通の測位プロトコルを使用し得、共通の測位プロトコルを介して他のエンティティと通信し得る。ロケーション・サーバは、測位情報に基づいてターゲット・デバイスのロケーション情報(例えば、支援データ、ロケーション推定値など)を判断し得る。
【0007】
別の態様では、複数の測位メッセージを一緒にトランスポートすることによって、測位がサポートされ得、それにより効率を改善し、遅延を低減し得る。1つの設計では、エンティティ(例えば、ロケーション・サーバ、測位ユニット、又はターゲット・デバイス)は、1つのメッセージ・トランザクション中で一緒にトランスポートされる複数の測位メッセージを交換し得る(例えば、送る又は受信し得る)。複数の測位メッセージは、リンクされたメッセージとして、又は単一のコンテナ・メッセージ中で送られ得る。エンティティは、複数の測位メッセージに基づいて測位を実行し得る。
【0008】
さらに別の態様では、異なる団体によって規定された複数の部分を含んでいる測位メッセージをトランスポートすることによって、測位がサポートされ得る。1つの設計では、エンティティは、特定のトランザクション・タイプについての第1の部分と第2の部分とを備える測位メッセージを交換し得る。第1の部分は、第1の団体によって規定された測位についての第1の情報を含み、第2の部分は、第2の団体によって規定された測位についての第2の情報を含み得る。エンティティは、測位メッセージに基づいて測位を実行し得る。例えば、エンティティは、第1の部分中の第1の情報(例えば、測定値)、ならびに第2の部分中の第2の情報(例えば、それ以外の測定値、又は粗いロケーション推定値)に基づいて、ロケーション推定値を判断し得る。
【0009】
さらに別の態様では、異なる測位方法に適用可能であり得る共有測定データ単位及び/又は共有支援データ単位を用いて、測位がサポートされ得る。1つの設計では、エンティティは、第1の複数の測位方法に適用可能な測定データ単位を交換し得る。第1の複数の測位方法の各々は、適用可能な測定データ単位の異なるセットに関連し得る。エンティティは、交換された測定データ単位に基づき、第1の複数の測位方法の1つであり得る測位方法に従って測位を実行し得る。代替又は追加として、エンティティは、第2の複数の測位方法に適用可能な支援データ単位を交換し得る。第2の複数の測位方法の各々は、適用可能な支援データ単位の異なるセットに関連し得る。エンティティは、交換された支援データ単位に基づき、第2の複数の測位方法の1つであり得る測位方法に従って測位を実行し得る。
【0010】
本開示の様々な態様及び特徴について以下でさらに詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】測位をサポートする例示的な展開の図。
【図2A】端末支援型及び端末ベースの測位方法をサポートする構成を示す図。
【図2B】ネットワーク・ベースの測位方法をサポートする構成を示す図。
【図2C】ピアツーピア測位をサポートする構成を示す図。
【図2D】ピアツーピア測位をサポートする構成を示す図。
【図3】測位プロトコルについての階層構造を示す図。
【図4A】測位メッセージの設計を示す図。
【図4B】異なる団体によって規定された複数の部分をもつ測位メッセージの設計を示す図。
【図5】モバイル発信型ロケーション要求サービスのためのメッセージフローを示す図。
【図6】複数のトランザクションを用いたロケーション・セッションのためのメッセージフローを示す図。
【図7】測位をサポートするための様々なプロセスを示す図。
【図8】測位をサポートするための様々なプロセスを示す図。
【図9】測位をサポートするための様々なプロセスを示す図。
【図10】測位をサポートするための様々なプロセスを示す図。
【図11】測位をサポートするための様々なプロセスを示す図。
【図12】ターゲット・デバイス、基地局、及びロケーション・サーバのブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1に、測位をサポートする例示的な展開100の図を示す。ターゲット・デバイス(TD)110は、そのロケーションが判断されるべきエンティティである。ターゲット・デバイス110は、固定でも移動でもよく、端末、移動局、ユーザ機器(UE)、アクセス端末、オープン・モバイル・アライアンス(OMA)からのセキュア・ユーザ・プレーン・ロケーション(SUPL)におけるSUPL対応端末(SET)、加入者ユニット、局などと呼ばれることもある。ターゲット・デバイス110は、セルラー電話、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレス・デバイス、ワイヤレス・モデム、ワイヤレス・ルータ、ラップトップ・コンピュータ、テレメトリ・デバイス、トラッキング・デバイスなどであり得る。ターゲット・デバイス110は、ワイヤレス・ネットワーク中の1つ又は複数の基地局と通信し得る。ターゲット・デバイス110はまた、他の端末とピアツーピアに通信し得る。
【0013】
基準ソース(RS)140は、測位をサポートするために測定され得る信号(例えば、無線信号)を送信するエンティティである。基準ソース140は、米国のGlobal Positioning System(GPS)、欧州のGalileoシステム、ロシアのGLONASSシステム、又は何らかの他の衛星測位システム(SPS)であり得る、SPSにおける衛星であり得る。基準ソース140はまた、ワイヤレス・ネットワーク中の基地局でもよい。基地局は、アクセスポイント、ノードB、進化型ノードB(eNB)などと呼ばれることもある。ワイヤレス・ネットワークは、Global System for Mobile Communications(GSM(登録商標))ネットワーク、Wideband Code Division Multiple Access(WCDMA)ネットワーク、General Packet Radio Service(GPRS)アクセスネットワーク、Long Term Evolution(LTE)ネットワーク、CDMA 1Xネットワーク、High Rate Packet Data(HRPD)ネットワーク、Ultra Mobile Broadband(UMB)ネットワーク、wireless local area network(WLAN)であり得る。GSM、WCDMA、GPRS、及びLTEは、「3rd Generation Partnership Project」(3GPP)という名称の団体によって規定された異なる無線技術である。CDMA 1X、HRPD及びUMBは、「3rd Generation Partnership Project 2」(3GPP2)という名称の団体によって規定された異なる無線技術である。基準ソース140はまた、テレビジョンネットワーク、デジタルブロードキャストネットワークなどであり得る、ブロードキャストネットワーク中の放送局でもよい。基準ソース140はまた、端末、例えば、ターゲット・デバイス110の一部でもよい。概して、ターゲット・デバイス110のロケーションを判断するために、1つ又は複数の基準ソースからの1つ又は複数の信号が測定され得る。簡単のために、図1には、ただ1つの基準ソース140を示してある。基準ソースのロケーションは、知られているか又は把握されているとすることができ、ターゲット・デバイス110の測位のために使用され得る。
【0014】
測位ユニット(PU)120は、基準ソース140など、1つ又は複数の基準ソースからの信号を測定することができるエンティティである。測位ユニット120はまた、測位ユニット120によって取得された測定値に基づいてターゲット・デバイス110についてのロケーション推定値を計算することが可能であり得る。測位ユニット120は、ターゲット・デバイス110の一部、又は別個のデバイス、又は何らかの他のエンティティの一部であり得る。他のエンティティは、ワイヤレス・ネットワーク中の別の端末、基地局、専用のロケーション測定ユニット(LMU)などであり得る。
【0015】
ロケーション・サーバ(LS)130は、ターゲット・デバイスについての測位情報を受信し、ターゲット・デバイスについてのロケーション情報を判断することができるエンティティである。概して、測位情報は、測位をサポートするために使用される情報であり得る。例えば、測位情報は、測定値、粗いロケーション推定値などを備え得る。ロケーション情報は、ターゲット・デバイスのロケーションに関係する情報であり得る。例えば、ロケーション情報は、測位のための信号の測定値を作成するための支援データ、ターゲット・デバイスについての最終ロケーション推定値などを備え得る。ロケーション・サーバ130は、測位ユニット120と通信し、測位ユニット120から測位情報を受信し、ロケーション情報(例えば、支援データ)を測位ユニット120に提供し得る。ロケーション・サーバ130はまた、測位ユニット120から受信した測定値に基づいてターゲット・デバイス110についてのロケーション推定値を計算し、ロケーション推定値を測位ユニット120に提供し得る。ロケーション・サーバ130は、複数のエンティティのうちのいずれか1つに属し得る。例えば、ロケーション・サーバ130は、サービングモバイルロケーションセンター(SMLC)、スタンドアロンSMLC(SAS)、Evolved SMLC(E−SMLC)、SUPL Location Platform(SLP)、位置判断エンティティ(PDE)などであり得る。ロケーション・サーバ130はまた、端末、例えば、ターゲット・デバイス110の一部でもよい。1つの設計では、ロケーション・サーバ130は、ロケーション・サーバ130がどこに属するかにかかわらず、共通の測位プロトコルを介して他のエンティティ(例えば、測位ユニット120)と通信し得る。共通の測位プロトコルは、LTE又は何らかの他の測位プロトコルにおいて使用されるLTE測位プロトコル(LPP)であり得る。
【0016】
図1に、ターゲット・デバイス110の測位をサポートすることができる4つの一般的なエンティティを示す。様々な構成が図1に示すエンティティによってサポートされ得る。1つの設計では、ターゲット・デバイス110と測位ユニット120とが共同設置され得る。この設計では、ターゲット・デバイス110は、ターゲット・デバイス110の測位のために、1つ又は複数の基準ソースからの1つ又は複数の信号を測定し得る。別の設計では、ターゲット・デバイス110と基準ソース140とが共同設置され得る。この設計では、ターゲット・デバイス110は、ターゲット・デバイスの測位のために測定され、使用され得る信号を送信し得る。さらに別の設計では、ターゲット・デバイス110は、ロケーション・サーバ130と共同設置され得る。この設計では、ターゲット・デバイス110は、測位ユニット120から測定値を受信し、測定値に基づいてターゲット・デバイス110の測位を実行し得る。概して、ターゲット・デバイス110は、他の信号を測定するか、又はそれ自体の信号を測定させるために、測位ユニット120及び/又は基準ソース140をサポートし得る。他の構成も図1に示すエンティティによってサポートされ得る。例えば、測位ユニット120とロケーション・サーバ130とが共同設置され得る。別の例として、基準ソース140とロケーション・サーバ130とが共同設置され得る。
【0017】
図2Aに、端末支援型及び端末ベースの測位方法をサポートする構成を示す。この構成では、測位ユニット120は、ターゲット・デバイス110と共同設置される。測位ユニット120は、衛星140a、基地局140bなど、基準ソースからの信号を測定し得る。測位ユニット120は、測定値及び/又は他の情報(例えば、粗い又は精細なロケーション推定値)をロケーション・サーバ130に送り得る。ロケーション・サーバ130は、ロケーション情報(例えば、支援データ)を判断し、(例えば、測位ユニット120が、信号を測定し、場合によってはロケーション推定値を取得することを支援するために)ロケーション情報を測位ユニット120に送り得る。ロケーション・サーバ130はまた、測位ユニット120から受信した測定値及び/又は他の情報に基づいて、ターゲット・デバイス110についてのロケーション推定値を判断し得る。ロケーション・サーバ130は、何らかの外部クライアント(図2Aに図示せず)及び/又はターゲット・デバイス110にロケーション推定値を転送し得る。図2Aの構成は、支援型GNSS(A−GNSS)、観測時間差(OTD)、拡張観測時間差(E−OTD)、観測到達時間差(OTDOA)、アドバンスト・フォワード・リンク・トライラテレーション(A−FLT)などの端末支援型及び端末ベースの測位方法のために使用され得る。
【0018】
図2Bに、ネットワーク・ベースの測位方法をサポートする構成を示す。この構成では、基準ソース140はターゲット・デバイス110と共同設置され、測位ユニット120はターゲット・デバイス110の外部にある。測位ユニット120は、ターゲット・デバイス110からの信号を測定し得る。測位ユニット120はまた、他の基準ソース(図2Bに図示せず)についてのターゲット・デバイス110によって作成された測定値を受信し得る。ターゲット・デバイス110からの測定値は、ターゲット・デバイス110のハンドオーバをサポートするために、及び/又は他の目的のために使用され得る。測位ユニット120は、測定値及び/又は他の情報をロケーション・サーバ130に送り得る。ロケーション・サーバ130は、ロケーション情報(例えば、支援データ)を判断し、(例えば、測位ユニット120が、基準ソース140からの信号を測定することを支援するために)測位ユニット120にロケーション情報を送り得る。ロケーション・サーバ130はまた、測位ユニット120から受信した測定値及び/又は他の情報に基づいて、ターゲット・デバイス110についてのロケーション推定値を判断し得る。ロケーション・サーバ130は、何らかの外部クライアント(図2Bに図示せず)及び/又はターゲット・デバイス110にロケーション推定値を転送し得る。図2Bの構成は、拡張セル識別情報(E−CID)、アップリンク到達時間差(U−TDOA)などのネットワーク・ベースの測位方法のために使用され得る。
【0019】
簡単のために、図2A及び図2Bには、1つの測位ユニット120、及び1つ又は複数の基準ソース140を示してある。概して、任意の数の測位ユニットが、任意の数の基準ソースからの信号を測定し、それらの測定値をロケーション・サーバ130に送り得る。ターゲット・デバイス110は、何らかの測定値のための基準ソースとして、及び/又は他の測定値のための測位ユニットとして働き得る。
【0020】
図2A及び図2Bは、非ピアツーピア(P2P)測位をサポートする2つの構成を示す。基準ソース140、測位ユニット120、及びロケーション・サーバ130が、ターゲット・デバイス110でない端末と共同設置されない(例えば、その一部でない)とき、非P2P測位が行われ得る。非P2P測位の場合、ロケーション・サーバ130は、ネットワーク・エンティティであるか又はターゲット・デバイス110の一部であり、測位ユニット120は、ターゲット・デバイス110又はネットワーク・エンティティのいずれかの一部であり、基準ソース140は、ターゲット・デバイス110又は外部エンティティ(例えば、衛星、基地局、放送局など)のいずれかの一部であり得る。
【0021】
1つの設計では、図1に示すエンティティによってP2P測位がサポートされ得る。P2P測位は、ターゲット・デバイス110の役割を担う第2の端末を測位するのを助けるために、第1の端末が、ロケーション・サーバ130、又は測位ユニット120、又は基準ソース140、又はそれらの任意の組合せの役割を担うときに行われ得る。ロケーション・サーバ130、測位ユニット120、及び基準ソース140がどこに属するか、又は第1の端末もしくは第2の端末のいずれがロケーション・サーバ、測位ユニット、及び基準ソースの各々の役割を担うかに応じて、異なるタイプのP2P測位がサポートされ得る。
【0022】
図2Cに、P2P測位をサポートする構成を示す。この構成では、第1の端末102が、ターゲット・デバイス110であり、また、ロケーション・サーバ130及び基準ソース140の役割を担う。第2の端末104が、第1の端末102とピアツーピアに通信し、測位ユニット120の役割を担う。端末104中の測位ユニット120は、端末102中の基準ソース140からの信号を測定し、測定値及び場合によっては他の情報を端末102中のロケーション・サーバ130に送り得る。ロケーション・サーバ130は、ロケーション情報(例えば、支援データ)を判断し、(例えば、測位ユニット120が、基準ソース140からの信号を測定することを支援するために)測位ユニット120にロケーション情報を送り得る。ロケーション・サーバ130はまた、測位ユニット120から受信した測定値及び/又は他の情報に基づいて、ターゲット・デバイス110についてのロケーション推定値を判断し得る。ロケーション・サーバ130は、何らかの外部クライアント(図2Cに図示せず)にロケーション推定値を転送し、及び/又はターゲット・デバイス110中の何らかのエンティティ(例えば、アプリケーション)にロケーション推定値を受け渡し得る。
【0023】
簡単のために、図2Cには、1つのピア端末104と通信する端末102を示してある。概して、端末102は、任意の数のピア端末と通信し、1つ又は複数のピア端末に測定値を要求し得る。各ピア端末は、測位ユニットとして働き、端末102からの信号を測定し得る。各ピア端末は、測定値及びそのロケーションを端末102に送り得る。端末102のロケーションは、すべてのピア端末からの測定値と、それらの報告されたロケーションとに基づいて判断され得る。
【0024】
図2Dに、P2P測位をサポートする別の構成を示す。この構成では、第1の端末106は、ターゲット・デバイス110であり、また、測位ユニット120及びロケーション・サーバ130の役割を担う。第2の端末108は、第1の端末106とピアツーピアに通信し、基準ソース140の役割を担う。端末106中の測位ユニット120は、端末108中の基準ソース140からの信号を測定し、測定値及び/又は他の情報を端末106中のロケーション・サーバ130に送り得る。ロケーション・サーバ130はまた、端末108のロケーションを受信し得る。ロケーション・サーバ130は、ロケーション情報(例えば、支援データ)を判断し、(端末108における、例えば、測位ユニット120が、基準ソース140からの信号を測定することを支援するために、)測位ユニット120にロケーション情報を転送し得る。ロケーション・サーバ130は、また、測位ユニット120から受信した測定値及び/又は他の情報に基づいて、ターゲット・デバイス110についてのロケーション推定値を判断し得る。ロケーション・サーバ130は、何らかの外部クライアント(図2Dに図示せず)にロケーション推定値を転送し、及び/又はターゲット・デバイス110中の何らかのエンティティ(例えば、アプリケーション)にロケーション推定値を受け渡し得る。
【0025】
簡単のために、図2Dには、1つのピア端末108と通信する端末106を示してある。概して、端末106は、任意の数のピア端末と通信し、1つ又は複数のピア端末についての測定値を作成し得る。各ピア端末は、端末106によって信号が測定され得る基準ソースとして働き得る。各ピア端末は、そのロケーションを端末106に送り得る。端末106のロケーションは、すべてのピア端末についての測定値と、それらの報告されたロケーションとに基づいて判断され得る。
【0026】
P2P測位の場合、測位ユニット120及びロケーション・サーバ130の役割が、異なる端末によって担われ得る。曖昧さを回避するために、ロケーション・トランザクションを開始する端末は、トランザクションのどの終端/末端がロケーション・サーバ及び測位ユニットの各々の役割を担うことになるかを指定し得る。次いで、各端末は、開始する端末によって指定された役割を担い得る。
【0027】
上記で説明したように、P2P測位は、端末を測位するために使用され得る。P2P測位はまた、フェムトセルのアクセスポイントを測位するのを助けるために使用され得、フェムトセルはホームノードB(HNB)、ホームeNB(HeNB)などと呼ばれることもある。この場合、アクセスポイントは端末のように扱われ得る。
【0028】
1つの設計では、ターゲット・デバイスの測位をサポートするために、一般的な測位方法(GPM)が使用され得る。一般的な測位方法は、同じタイプの測定値及びロケーション計算プロシージャを使用する異なるタイプの基準ソースを用いてターゲット・デバイスの測位をサポートする測位方法である。
【0029】
表1に、サポートされ得るいくつかの一般的な測位方法を記載し、一般的な測位方法ごとに短い説明を与える。
【表1】

【0030】
また、セルID又はWLANベースの測位をサポートするために、特定の基準ソースからの信号の測定なしに、その基準ソースの存在を検出することが、表1に記載されている1つ又は複数の一般的な測位方法に含まれ得る。例えば、精度を改善するために、一般的な測位方法の組合せも測位に使用され得る。
【0031】
1つの設計では、測位方法クラス(PMC)のセットが定義され得る。PMCは、1つ又は複数の一般的な測位方法を所与のタイプの基準ソースに適用することによって定義される測位方法のセットを含み得る。異なるタイプの基準ソースが測位のために使用され、LTE eNB、LTE対応端末、CDMA 1X基地局、1x対応端末などを含み得る。所与のタイプの基準ソースの場合、1つ又は複数の一般的な測位方法をこの基準ソースに適用することによって、1つ又は複数の特定の測位方法が定義され得る。例えば、ダウンリンク時間差ベースのGPMをGPS基準ソースに適用することによってA−GPSが取得され、アップリンク時間差ベースのGPMをGSM基準ソースに適用することによってU−TDOAが取得され、方向ベースの及び/又はRFパターンマッチングGPMをLTE基準ソースに適用することによってE−CIDが取得されるなどがあり得る。
【0032】
各PMCは、1つ又は複数の測位方法を含み得る。各PMC中の測位方法は、同じタイプの基準ソースの測定値を採用するので、それらの測位方法は関連し得る。これらの測定値は重複することがあり、同じ測定値はPMC内の異なる測位方法に使用可能であり得る。同じPMC中の測位方法のための測定値及び/又はロケーション計算を可能にするために使用される支援データも重複し得る(例えば、測定値も重複する場合)。重複する測定値及び支援データは、測定値及び支援データの低減されたセットを使用してPMC内のいくつかの測位方法をより効率的にサポートするために使用され得る。例えば、複数の測位方法に適用される測定値及び支援データは、各測位方法に対してではなく、1回のみ転送され得る。
【0033】
図3に、ロケーション・サーバ130によって使用され得る測位プロトコルについての階層構造300を示す。測位プロトコルは、上記で説明した異なるタイプの基準ソースに対して定義され得るPMCのセットをサポートし得る。各PMCは、特定のタイプの基準ソースに対して定義された1つ又は複数の測位方法のセットを含み得る。例えば、A−GNSS PMCは、A−GPS及びA−Galileo測位方法を含み、ダウンリンクLTE PMCは、OTDOA及びE−CID測位方法を含み、アップリンクLTE PMCは、E−CID測位方法を含むなどがあり得る。ダウンリンクWCDMA、アップリンクWCDMA、ダウンリンクCDMA 1X、アップリンクCDMA 1X、ダウンリンクWiMAX、アップリンクWiMAX、802.11Wi−Fi、センサなどに対して、他のPMCが定義され得る。
【0034】
測位方法(PM)は、ターゲット・デバイスのロケーションを判断するために使用され、特定の一般的な測位方法及び/又は特定の基準ソースタイプに関連し得る。各測位方法は、そのPMCに適用可能なすべての測定値及び支援データのすべて又はサブセットをサポートし得る。所与の測位方法によってサポートされる測定値及び支援データのセットは、その測位方法をサポートする任意の測位ユニット又はロケーション・サーバに必須であるか、又は随意であるか、又は条件付きであり得る。
【0035】
所与のPMCをサポートする測位ユニット又はロケーション・サーバは、そのPMC中の少なくとも1つの測位方法をサポートし得る。所与の測位方法をサポートする測位ユニット又はロケーション・サーバは、その測位方法のためのすべての必須の(場合によっては随意及び/又は条件付きである)測定値及び支援データをサポートし得る。
【0036】
1つの設計では、すべてのサポートされる測位方法に対して測定データ単位(MDU)のセットが定義され得る。MDUは、測定値及びそれらの属性を報告するために使用され得るデータの1つ又は複数の項目の集合であり得る。MDUは、特定のPMC内の1つ又は複数の測位方法に適用可能であり得る。MDUは、複数の測位方法に適用され、測定データをこれらの測位方法に提供するために、(測位方法ごとに個別にではなく)1回で効率的に送られ得る。例えば、図3中のMDU2は、測位方法PMa及びPMbに適用され、これらの2つの測位方法に対して1回送られ得る。MDUは、1つの基準ソースに適用され、例えば、複数の衛星の擬似距離、複数の基地局のタイミング差などを提供するか又は要求するために、同じタイプの複数の基準ソースに対して繰り返され得る。
【0037】
MDUは、例えば、ロケーション・サーバ又は測位ユニットがどのMDUをサポートするかの観点から、ロケーション・サーバ及び測位ユニットの能力が定義されることを可能にし得る。MDUはまた、フレキシブルな正確な方法で、ロケーション・サーバ130が測定データを要求し、測位ユニット120が測定データを提供することを可能にし得る。ロケーション・サーバ130は、測位ユニット120にMDUを要求するときに、MDUのいくつかの特性(例えば、精度及び応答時間)を示し得る。測位ユニット120は、(例えば、その能力によって)提供することが可能であるMDUの特性(例えば、精度)を示し得る。
【0038】
1つの設計では、すべてのサポートされる測位方法に対して支援データ単位(ADU)のセットが定義され得る。ADUは、測定を支援するために使用され得るデータの1つ又は複数の項目の集合であり得る。ADUは、特定のPMC内の1つ又は複数の測位方法に適用可能であり得る。ADUは、複数の測位方法に適用され、支援データをこれらの測位方法に提供するために、(測位方法ごとに個別にではなく)1回で効率的に送られ得る。例えば、図3中のADUdは、測位方法PMd及びPMeに適用され、これらの2つの測位方法に対して1回送られ得る。ADUは、1つの基準ソースに適用され、例えば、同じSPS内の複数の衛星についてのエフェメリス・データ、同じアクセス・タイプの複数の基地局の実時間差(RTD)などを提供するか、又は要求するために、同じタイプの複数の基準ソースに対して繰り返され得る。
【0039】
ADUは、例えば、ロケーション・サーバ又は測位ユニットがどのADUをサポートするかの観点から、ロケーション・サーバ及び測位ユニットの能力が定義されることを可能にし得る。ADUはまた、フレキシブルな正確な方法で、測位ユニット120が支援データを要求し、ロケーション・サーバ130が支援データを提供することを可能にし得る。測位ユニット120は、ロケーション・サーバ130にADUを要求するときに、ADUのいくつかの特性(例えば、GPSエフェメリス・データの寿命又は精度)を示し得る。
【0040】
1つの設計では、PMC、測位方法、MDU、及び/又はADUは、個々に識別され得る。この識別は、能力、特定の測定値、及び特定の支援データが要求され、提供されることを可能にし得る。識別は、測位メッセージ中の特定のMDU又はADUの存在を識別すること、特定の測位方法又はPMCに関係するメッセージ・セグメントを識別することなどにも有用であり得る。PMCの識別情報は、測位プロトコル上で一意であり得るが、測位方法、MDU、及びADUの識別情報は、特定のPMCに対してのみ一意であり得る。異なる範囲のIDが識別のために使用され得る。例えば、PMC ID0は、すべてのPMCに適用可能な起こりうる将来のシグナリングのために予約され、PMC ID1〜63は、ネットワーク・ベースの(アップリンク)PMCのために使用され、PMC ID64〜127は、端末支援型及び端末ベースの(ダウンリンク)PMCのために使用され、PMC ID128〜191は、事業者固有の測位方法のために使用され、PMC ID192〜254は、ベンダ固有の測位方法のために使用され、PMC ID255は、必要な場合、255よりも大きいPMC IDを示すために使用され得る。概して、IDは、PMC、測位方法、MDU、及び/又はADUに好適な方法で定義され得る。
【0041】
1つの設計では、1つ又は複数の基準ソースのための較正データをロケーション・サーバに提供するために較正PMCが使用され得る。較正データは、(i)基地局、アクセスポイント、及び/又は他の基準ソースについての信号タイミング及び/又は信号強度、(ii)GNSSシステムについてのタイミング及びナビゲーション・データ、及び/又は(iii)他の信号及びデータ用であり得る。較正データは、ターゲット・デバイスの位置を特定するために測位ユニットが測定値を作成するのを支援するために、測位ユニットに後で提供され得る支援データを取得するために、ロケーション・サーバによって使用され得る。一例として、近くの基地局間の送信タイミング差を含む較正データは、OTDOAなどのダウンリンク時間差測位方法のための(例えば、ターゲット・デバイスが測定することを予想される近くの基地局間の概算時間差を含む)支援データを導出するために、ロケーション・サーバによって使用され得る。次いで、そのような支援データは、ターゲット・デバイス中に共同設置された測位ユニットに後で送られ得る。較正PMC(又は較正測位方法)は、通常のPMC(又は通常の測位方法)のための支援データを取得するのを助けることによって、及び通常のPMC中の任意の測位方法のためのロケーション推定値を計算するのを助けることによって、上記の例で説明した対応する通常のPMC(又は通常の測位方法)をサポートし得る。例えば、eNB間タイミング測定のための較正PMCは、OTDOA及びE−CID測位方法を含むダウンリンクLTE PMCをサポートし得る。
【0042】
通常のPMCもサポートする共通の測位プロトコルの一部として較正PMCを使用することで、基準ソースを較正するために共通の測位プロトコルが使用されることを可能にし、それによって、この目的のための追加のプロトコルの必要を回避し得る。較正PMCは、測位方法、ADU、及びターゲット・デバイスの測位を直接サポートしないことがある。較正PMCは、測位ユニット(例えば、基地局又はLMU)によって、対応する通常のPMCに適用可能な基準ソースに提供され得るMDUをサポートし得る。対応する通常のPMCのためのADUを取得するのを助け、ならびに対応する通常のPMC中の測位方法のためのロケーション推定値を計算するのを助けるために、ロケーション・サーバによってMDUは使用され得る。
【0043】
1つの設計では、ロケーション・サーバ130とターゲット・デバイス110と(又はロケーション・サーバ130と測位ユニット120と)は、測定値又はロケーションを取得するために、支援データを提供するために、及び/又は他の目的のために、ロケーション・セッションに参加し得る。ロケーション推定値は、LPPセッション、測位セッションなどと呼ばれることもある。ロケーション・セッションは、LPPトランザクションなどとも呼ばれることがある、1つ又は複数のトランザクションを含み得る。各トランザクションは、能力の交換、支援データの転送、ロケーション情報の転送などの特定の動作をカバーし得る。各トランザクションはトランザクションIDを割り当てられ、そのトランザクションのすべてのメッセージは、それらのメッセージを同じトランザクションにリンクするためにトランザクションIDを含み得る。
【0044】
1つの設計では、測位メッセージのセットが、ロケーション・サーバと他のエンティティとの間の通信のために定義され、使用され得る。測位メッセージは、LPPメッセージ、LPPプロトコルデータユニット(PDU)などとも呼ばれることがある。
【0045】
図4Aに、測位メッセージ400の設計を示す。この設計では、測位メッセージ400は、測位プロトコル・バージョン・フィールド410と、トランザクションIDフィールド412と、トランザクション終了フラグフィールド414と、メッセージ・タイプ・フィールド416と、N個の情報要素420a〜420nとを含み、ただし、Nは0以上であり得る。フィールド410は、測位プロトコルのどのバージョンがロケーション・セッションのために使用されるかを示し、ロケーション・セッションに参加している2つエンティティによって同じ測位プロトコル・バージョンの使用をネゴシエートするために含まれ得る。発信側エンティティは、フィールド410を、サポートする最も高いバージョンに設定し得る。受信側エンティティは、サポートする最も高いバージョンを返し得る。ネゴシエートされたバージョンは、2つのエンティティによってサポートされる2つの最も高いバージョンのうちの低い方であり得る。
【0046】
フィールド412は、測位メッセージが当てはまるトランザクションを識別し得る。フィールド412は、特に、ロケーション・セッション中に同時に複数のトランザクションが行われるときに関係し得る。各トランザクションは、一意のトランザクションIDを割り当てられ得る。1つの設計では、トランザクションを開始する発信側エンティティは、そのトランザクションにトランザクションIDを割り当て得る。応答側エンティティは、発信側エンティティに応答するときに、同じトランザクションIDを使用し得る。例えば、ロケーション・サーバ130は、ロケーション・サーバ130によって開始されるトランザクションにトランザクションIDを割り当て、測位ユニット120は、測位ユニット120によって開始されるトランザクションにトランザクションIDを割り当て得る。ターゲット・デバイス110を測位するために2つ以上のロケーション・サーバが使用されるとき、各ロケーション・サーバは、そのロケーション・サーバによって割り当てることができる異なる範囲のトランザクションIDを割り振られ得る。
【0047】
フィールド414は、送信側エンティティがトランザクションを終了したかどうかを示し得る。フィールド416は、送られているメッセージのタイプを示し得る。メッセージ・タイプのセットは、以下で説明するようにサポートされ、測位メッセージ400は、フィールド416によって示されるタイプのメッセージであり得る。
【0048】
フィールド420a〜420nは、メッセージ・タイプに依存し得る情報を含み得る。各フィールド420は、1つのPMC又は測位方法のための測位データ構成要素(PDC)を搬送し得る。測位メッセージ400は、一度に2つ以上のPMCのための情報を効率的に伝達し、複合/ハイブリッド測位を呼び出すために、複数のPDCを含み得る。
【0049】
測位メッセージはまた、図4Aに示すフィールドの他に異なる及び/又は他のフィールドを含み得る。例えば、測位メッセージは、セッションID用のフィールド、送信機がロケーション・サーバとして働いているか、又は測位ユニットとして働いているかを示すフィールドなどを含み得る。
【0050】
表2は、1つの設計による、サポートされ得る測位メッセージ・タイプのセットを記載する。
【表2】

【0051】
ロケーション・サーバ130は、測位ユニット120によって要求されたときにその能力を提供するか、又は要求を受信することなしに一方的にその能力を送り得る。同様に、測位ユニット120は、ロケーション・サーバ130によって要求されたときにその能力を提供するか、又は要求を受信することなしに一方的にその能力を送り得る。エンティティ(例えば、ロケーション・サーバ130又は測位ユニット120)の能力は、PMCと、そのエンティティによってサポートされる測位方法と、サポートされる測位方法ごとのエンティティの能力(例えば、エンティティによって送られ得る又は受信され得るMDUのリスト及び/又はエンティティによって送られ得る又は受信され得るADUのリスト)とを含み得る。
【0052】
ロケーション・サーバ130は、測位ユニット120によって要求されたときに支援データを提供するか、又は要求を受信することなしに一方的に支援データを送り得る。支援データは、測位ユニット120が、ターゲット・デバイス110の測位のために、又は基準ソース140の較正のために使用され得る測定値を作成することを支援し得る。ロケーション・サーバ130はまた、進行中の測位方法についてデータが変わったときに、支援データを提供し得る。支援データのこの自動更新により、測位方法を明示的にアボートし、リスタートする必要なしに、測位方法がリセットされることが可能になり得る。例えば、ターゲット・デバイス110は、OTDOA測位方法中に(例えば、ハンドオーバにより)サービング・セルを変更し得、ロケーション・サーバ130は、(ターゲット・デバイス110中の)測位ユニット120が、新しいサービング・セルに関連する異なるネイバー基地局の測定値を取得し、転送するために、新しいサービング・セルに適用可能な新しい支援データを送り得る。別の例として、測位ユニット120(例えば、LMU)は、U−TDOA測位のための特定のサービング・セル中のターゲット・デバイス110によって送信されたデータ及び/又はシグナリング・チャネルを測定し、ターゲット・デバイス110は、(例えば、ハンドオーバにより)サービング・セルを変更し得る。次いで、ロケーション・サーバ130は、新しい支援データを測位ユニット120に送って、測位ユニット120が、新しいサービング・セルに関連する異なるデータ及び/又はシグナリング・チャネルを測定することを可能にし得る。これらのシナリオにおいて、自動的に更新することは有用であり得る。
【0053】
測位ユニット120は、(例えば、通常のPMCのための)ターゲット・デバイス110の測位、又は(例えば、較正PMCのための)将来の測位のための支援データの判断をサポートするために、測位情報をロケーション・サーバ130に送り得る。測位情報は、(i)(例えば、図2Aに示す)他の基準ソースについてのターゲット・デバイス110内の測位ユニット120によって作成された測定値、(ii)(例えば、図2Bに示す)ターゲット・デバイス110中の基準ソース140についてのターゲット・デバイス110の外部の測位ユニット120によって作成された測定値、(iii)測位ユニット120によって取得されたターゲット・デバイス110についてのロケーション推定値、及び/又は(iv)ターゲット・デバイス110のロケーションに関係する他の情報を備え得る。例えば、測位ユニット120がターゲット・デバイス110の一部であり、ターゲット・デバイス110が、ロケーション推定値の意図された最終受取側(recipient)である場合、ロケーション・サーバ130は、ターゲット・デバイス110についてのロケーション推定値を備えるロケーション情報を測位ユニット120に送り得る。基準ソースの較正の場合、測位情報は、ネットワーク・ベースの基準ソース(例えば、基地局)及び他のリソース(例えば、衛星)についての測位ユニット120によって作成された測定値を備え得る。
【0054】
測位メッセージはまた、測位メッセージによってサポートされるすべてのPMCに適用可能な共通のパラメータのためのフィールドを含み得る。能力要求メッセージと能力提供メッセージとのための共通のパラメータは、サポートされるPMC ID、PMCバージョンなどのリストを含み得る。支援データ要求メッセージのための共通のパラメータは、ターゲット・デバイスの近似ロケーション、周期的支援データが要求されるか又はトリガされた支援データが要求されるかの指示及び関連するパラメータ、1次アクセス(例えば、サービング・セルID)、2次アクセス(例えば、近隣セルID)などを含み得る。支援データ提供メッセージのための共通のパラメータは、ターゲット・デバイスの近似ロケーション、現在時間などを含み得る。ロケーション情報要求メッセージのための共通のパラメータは、(例えば、ロケーション、測定精度、及び/又は応答時間についての)必要とされるサービス品質(QoS)、周期的ロケーション情報が要求されるか又はトリガされたロケーション情報が要求されるかの指示及び関連するパラメータ、端末支援型及び/又は端末ベースの測位方法のためのロケーション・タイプ、必要とされる又は好適なPMC ID及びPMCバージョンのリストなどを含み得る。ロケーション情報提供メッセージのための共通のパラメータは、ロケーション推定値及び精度、時間、速度などを含み得る。
【0055】
図4Bに、異なる団体によって規定された複数の部分を含む測位メッセージ450の設計を示す。図4Aについて上記で説明したように、測位メッセージ450は、測位プロトコル・バージョン・フィールドと、トランザクションIDフィールドと、トランザクション終了フラグフィールドと、メッセージ・タイプ・フィールドと、N個の情報要素とを含み得る。1つの設計では、各情報要素中で1つの部分が送られ得る。例えば、第1の部分は、第1の団体によって規定された測位のための第1の情報を備え、第2の部分は、第2の団体によって規定された測位のための第2の情報を備え得る。団体は、3GPP、3GPP2、OMA、Internet Engineering Task Force(IETF)、米国電気電子技術者協会(IEEE)、ネットワーク事業者、機器ベンダなどであり得る。複数の部分は、特定のトランザクション・タイプ、例えば、能力転送、支援データ転送、ロケーション情報転送などについてであり得る。この設計により、外部団体は、測位メッセージの1つ又は複数の追加の部分中で搬送され得る追加の能力を規定することによって、既存の測位方法を向上させること、又は新しい測位方法をサポートすることが可能になり得る。
【0056】
1つの設計では、いくつかの関連するトランザクションが並列に呼び出され得る。例えば、(例えば、図2Aに示すように)測位ユニット120は、ターゲット・デバイス110と共同設置され得、それ自体のロケーションをロケーション・サーバ130に要求し、支援データをロケーション・サーバ130に要求し、その能力をロケーション・サーバ130に提供して、ロケーション・サーバ130がそのロケーションを取得することを可能にし得る。別の例として、測位ユニット120は、ターゲット・デバイス110と共同設置され得、それ自体のロケーションをロケーション・サーバ130に要求し、1つ又は複数の測位方法(例えば、E−CID及び/又はA−GNSS)のための測定値をロケーション・サーバ130に提供して、ロケーション・サーバ130がロケーション推定値を導出することを可能にし得る。また、上記の両方の例における測位ユニット120によってロケーション・サーバ130に送られるメッセージは、組み合わされ得る。さらに別の例として、ロケーション・サーバ130は、ターゲット・デバイス110と共同設置され得る測位ユニット120に、測位情報を要求し得、測位情報を取得することを助けるために、支援データを測位ユニット120に提供し得る。
【0057】
1つの設計では、複数のトランザクションのための複数の測位メッセージが、1つのメッセージ・トランザクション/交換において一緒にトランスポートされ得る。1つの設計では、単一のコンテナ・メッセージが、複数の測位メッセージを含み得る。例えば、コンテナ・メッセージは、複数の情報要素中で複数の測位メッセージを搬送することができる、ただし、各個の測位メッセージについて1つの情報要素である、あらかじめ定義された測位メッセージであり得る。別の設計では、複数の測位メッセージはリンクされ、直列又は並列のいずれかで、別々に送られ得る。別々のメッセージが受信側エンティティにおいて関連付けられることを可能にするために、共通の識別子が各メッセージ中に含まれ得る。複数の測位メッセージはまた、他の方法で一緒にトランスポートされ得る。各測位メッセージのフォーマット及びコンテンツは、その測位メッセージが単独で送られるか、又は他の測位メッセージとともに送られるかに依存され得ない。
【0058】
送信側エンティティは、複数のトランザクションのための複数の測位メッセージを含むコンテナ・メッセージを送り得る。受取側エンティティは、複数のトランザクションに対して個々の返答を生成し、例えば、各受信したメッセージへの返答を生成するために、すべての受信した測位メッセージ中に含まれている情報を利用することによって、より適切な応答を行うために、複数の測位メッセージの関連付けを使用し得る。受取側エンティティは、個々の返答のための複数の測位メッセージを含むコンテナ・メッセージを戻し得る。複数の測位メッセージを一緒にトランスポートすることで、(i)別々に送られた場合の順序が狂った測位メッセージの配信による遅延を低減し、問題を回避し、(ii)受信側エンティティが各受信したメッセージを処理し返答するために必要とされる大部分の情報を所有していることを確実にするなど、様々な利点を与え得る。
【0059】
図5に、LTEにおけるモバイル発信型ロケーション要求(MO−LR)サービスのためのメッセージフロー500を示す。UE510におけるLCSクライアント又はUE510のユーザは、例えば、UE510のロケーションを検索するか又はUEロケーションをサードパーティに転送する、ロケーション・サービスを要求し得る。UE510は、MO−LR要求メッセージを、サービングeNB520を介して、モビリティ管理エンティティ(MME)540に送る(ステップ1)。MO−LR要求メッセージは、1つ又は複数のプロシージャを誘発する1つ又は複数の測位メッセージを搬送するコンテナ・メッセージとして使用され得る。例えば、MO−LR要求メッセージは、UE510の能力を提供する測位メッセージ、支援データを要求する測位メッセージ、測定値を提供する測位メッセージなどを含み得る。MME540は、ロケーション要求メッセージをE−SMLC530に送る(ステップ2)。ロケーション要求メッセージは、ステップ1においてMME540によって受信された測位メッセージを含み得る。
【0060】
E−SMLC530とUE510とは、ロケーション・セッションに参加し、1つ又は複数のトランザクションを実行する(ステップ3)。このロケーション・セッションでは、UE510はターゲット・デバイス及び測位ユニットであり、E−SMLC530はロケーション・サーバであり得る。E−SMLC530は、UE510の測位能力を取得し、支援データをUE510に提供し、及び/又はUE510から測位情報を取得するために、1つ又は複数のトランザクションを誘発し得る。第1の測位メッセージがE−SMLC530から受信された後、UE510は、支援データを要求するために、さらなる支援データを要求するためになど、1つ又は複数のトランザクションを誘発し得る。
【0061】
E−SMLC530とeNB520とは、ロケーション・セッションに参加し、1つ又は複数のトランザクションを実行する(ステップ4)。このロケーション・セッションでは、eNB520は測位ユニットであり、E−SMLC530はロケーション・サーバであり得る。E−SMLC530は、ロケーション・セッションを介してeNB520からUE510についての測位情報を取得し得る。ステップ3及びステップ4は、任意の順序で、又は並列に行われ得る。E−SMLC530は、ロケーション応答メッセージをMME540に戻す(ステップ5)。ロケーション応答メッセージは、ステップ3及びステップ4から取得されたロケーション推定値、及び/又はステップ1においてUE510によって要求された場合、ロケーション推定値を提供し得る、最終測位メッセージを含み得る。UE510がサードパーティへのロケーション転送を要求した場合、MME540は、E−SMLC530から受信したロケーション推定値をサードパーティに転送する(ステップ6)。MME540は、ステップ5において受信された最終測位メッセージ及び/又は別個のロケーション推定値を搬送し得るMO−LR応答メッセージをUE510に送る(ステップ7)。
【0062】
コントロールプレーンロケーションソリューションの場合、ロケーション・セッションが行われ得る前に、ネットワーク・エンティティ(例えば、MME540)は、ロケーション・サービスをロケーション・サーバ(例えば、E−SMLC530)に要求することを必要とし得る。MO−LRサービスの場合、ターゲット・デバイス(例えば、UE510)は、最初に、ロケーション・サービスを要求するMO−LR要求メッセージをネットワーク・エンティティに送り得る。次いで、ターゲット・デバイスは、ネットワーク・エンティティからの応答を待ち、その後、第1の測位メッセージをロケーション・サーバに送り得る。この余分の遅延は、ターゲット・デバイスに、ネットワーク・エンティティに送られるMO−LR要求メッセージ中に第1の測位メッセージを含めさせることによって回避され得る。次いで、ネットワーク・エンティティは、ロケーション要求メッセージ中でこの第1の測位メッセージをロケーション・サーバに転送し得る。後続の測位メッセージは、MO−LR要求メッセージが属するNon Access Stratum(NAS)レイヤを利用することなしに、ターゲット・デバイスとロケーション・サーバとの間でより直接的に送られ得る。ロケーション・サーバからの最終測位メッセージは、直接ターゲット・デバイスに送られるか、又は転送すべきメッセージの総数を低減し得る、MO−LR応答メッセージを介して送られ得る。
【0063】
図6に、複数のトランザクションを用いたロケーション・セッションのためのメッセージフロー600を示す。メッセージフロー600は、図5中のステップ3におけるロケーション・セッション及び/又はステップ4におけるロケーション・セッションのために使用され得る。ターゲット・デバイス110は、MO−LR要求メッセージをロケーション・サーバ130に送る(ステップ1)。MO−LR要求メッセージは、1つ又は複数のプロシージャを誘発する1つ又は複数の測位メッセージを搬送し得る。測位メッセージは、必要とされるQoS、トリガされたロケーションが要求されるか又は周期的ロケーションが要求されるか、及び/又は他の情報を含み得る。測位能力がステップ1において受信されなかった場合、ロケーション・サーバ130は、ターゲット・デバイス110の測位能力を要求する測位メッセージを送る(ステップ2)。ターゲット・デバイス110は、その測位能力、例えば、サポートされる測位方法をもつ測位メッセージを戻す(ステップ3)。
【0064】
ロケーション・サーバ130は、測位情報、例えば、ターゲット・デバイス110によってサポートされる測位方法のためのロケーション関係測定値を要求する測位メッセージを送る(ステップ4)。ターゲット・デバイス110は、支援データを要求する測位メッセージを送る(ステップ5)。ロケーション・サーバ130は、要求された支援データをもつ測位メッセージを戻す(ステップ6)。ロケーション・サーバ130はまた、例えば、変更によってトリガされると、又は周期的間隔で、更新された支援データをもつ1つ又は複数の後続の測位メッセージを送り得る(図6に図示せず)。ターゲット・デバイス110は、測位情報(例えば、測定値)を取得し、測位情報をもつ測位メッセージを送る(ステップ7)。ターゲット・デバイス110はまた、例えば、変更によってトリガされると、又は周期的間隔で、更新されたロケーション情報をもつ1つ又は複数の後続の測位メッセージを送り得る(図6に図示せず)。ロケーション・サーバ130は、ステップ7において受信された測位情報を使用して、ターゲット・デバイス110についてのロケーション推定値を計算し得る。次いで、ロケーション・サーバ130は、測位メッセージ及び/又はロケーション推定値を含み得るMO−LR応答メッセージを、ターゲット・デバイス110に送る(ステップ8)。ロケーション・サーバ130はまた、例えば、特定のイベントによってトリガされると、又は周期的間隔で、又はターゲット・デバイスからさらなる測位情報を受信した後になど、更新されたロケーション推定値をもつ1つ又は複数の後続の測位メッセージを送り得る(図6に図示せず)。
【0065】
図6に、3つの明示的トランザクションA、B及びCを用いた例示的なロケーション・セッションを示す。概して、ロケーション・セッションは、任意の数のトランザクション及び任意のタイプのトランザクションを含み得る。同じタイプの複数のトランザクションも実行され得る。例えば、近似ロケーションを取得するために、E−CID測位をサポートするターゲット・デバイスから測位情報を取得するためのトランザクションが実行され、正確なロケーションを取得するために、別個のA−GNSS関連トランザクションが並列に、又はその後実行され得る。
【0066】
図6に、MO−LRサービスのためのメッセージフローを示す。モバイル着ロケーション要求(MT−LR)サービスのためのメッセージフローは、図6中のステップ2〜7を用いて定義され得る。
【0067】
図6に示すように、いくつかのトランザクションが実行され得る。トランザクションは、図6に示すように、ターゲット・デバイス110中の測位ユニットとロケーション・サーバ130との間で交換される測位メッセージのペアに関与し得る。トランザクションはまた、1つのエンティティによって一方的に送られる単一の測位メッセージに関与し得る。例えば、ターゲット・デバイス110中の測位ユニットは、能力の要求を受信することなしに一方的にその能力を提供し、ロケーション・サーバ130は、支援データの要求を受信することなしに一方的に支援データを提供し得る。複数のトランザクションのための複数の測位メッセージが、統合され、一緒に転送され得る。例えば、ステップ2及びステップ4における測位メッセージが一緒に転送されること、ステップ3及びステップ5における測位メッセージが一緒に転送されることなどがあり得る。
【0068】
図7に、ロケーション・サーバによって測位をサポートするためのプロセス700の設計を示す。ロケーション・サーバは、LPP又は何らかの他の測位プロトコルであり得る共通の測位プロトコルを介してターゲット・デバイスについての測位情報を取得する(ブロック712)。ロケーション・サーバは複数の可能なエンティティのうちの1つに属し、ターゲット・デバイスはこれらのエンティティのうちの1つであり得る。例えば、ロケーション・サーバは、ネットワーク・エンティティに属するか、又はターゲット・デバイスと共同設置され得る。ロケーション・サーバは、それがどこに属するかにかかわらず、共通の測位プロトコルを使用し得、共通の測位プロトコルを介して他のエンティティと通信し得る。共通の測位プロトコルは、ロケーション・サーバがどこに属するかにかかわらず、同じ測位プロトコルが使用されることを単に意味し得る。ロケーション・サーバは、ターゲット・デバイスについてのロケーション情報を判断する(ブロック714)。
【0069】
1つの設計では、測位情報は、少なくとも1つの基準ソースについての測定値を備え得る。例えば、ロケーション・サーバは、少なくとも1つの衛星、又は少なくとも1つの基地局、又は少なくとも1つの端末、又はターゲット・デバイス、又は何らかの他のエンティティ、又はそれらの組合せからの少なくとも1つの信号についての測定値を取得し得る。ロケーション情報は、その測定値に基づいてロケーション・サーバによって判断され得るターゲット・デバイスについてのロケーション推定値を備え得る。別の設計では、測位情報は、(i)ターゲット・デバイスのロケーションを示し得る、例えば、粗い又は精細なロケーション推定値を備え得るか、又は(ii)ターゲット・デバイスのロケーションにおいて受信され得る基準ソースの測定値を備え得る。ロケーション情報は、その測位情報に基づいてロケーション・サーバによって判断された支援データを備え得る。さらに別の設計では、ロケーション情報は支援データを備え、測位情報は、その支援データに基づいて作成された測定値を備え得る。概して、測位情報は、測定値、ロケーション推定値などを備え得る。ロケーション情報は、ロケーション推定値、支援データなどを備え得る。図7中の2つのステップは、図7に示す順序で実行されるか、又は反対の順序で実行され得る。ロケーション情報は測位情報に基づいて判断され得、又はその逆も同様である。
【0070】
1つの設計では、ターゲット・デバイスのための測位ユニットは、測位情報を判断し得る、例えば、測定値を作成し得る。測位ユニットは第2の複数の可能なエンティティのうちの1つに属し、ターゲット・デバイスはこれらのエンティティのうちの1つであり得る。ロケーション・サーバは、共通の測位プロトコルを介して測位ユニットと通信し得る。例えば、ロケーション・サーバは、共通の測位プロトコルを介して測位ユニットと、能力、又は支援データ、又はロケーション情報、又はそれらの組合せを交換し得る。
【0071】
図8に、ターゲット・デバイス、又は測位ユニット、又は何らかの他のエンティティであり得るエンティティによる測位をサポートするためのプロセス800の設計を示す。エンティティは、共通の測位プロトコルを介して、ターゲット・デバイスについての測位情報をロケーション・サーバに送る(ブロック812)。ロケーション・サーバは、複数の可能なエンティティのうちの1つに属し、それがどこに属するかにかかわらず、共通の測位プロトコルを使用し得る。ターゲット・デバイスは、複数の可能なエンティティのうちの1つであり得る。エンティティは、ロケーション・サーバからターゲット・デバイスについてのロケーション情報を受信する(ブロック814)。
【0072】
1つの設計では、測位情報は、少なくとも1つの基準ソースについての測定値を備え、ロケーション情報は、その測定値に基づいてロケーション・サーバによって判断されたターゲット・デバイスについてのロケーション推定値を備え得る。別の設計では、測位情報は、ターゲット・デバイスのロケーションにおいて受信することができる基準ソースの測定値を備え、ロケーション情報は、その測位情報に基づいてロケーション・サーバによって判断された支援データを備え得る。さらに別の設計では、ロケーション情報は支援データを備え、測位情報は、その支援データに基づいて作成された測定値を備え得る。この設計では、ブロック812は、ブロック814の後に行われ得る。
【0073】
1つの設計では、エンティティは、測定値を取得するために、少なくとも1つの基準ソースからの少なくとも1つの信号を測定し得る。1つの設計では、少なくとも1つの基準ソースは、少なくとも1つの衛星、又は少なくとも1つの基地局、又は少なくとも1つの端末、又はそれらの組合せを備え得る。この設計では、測定値は、ターゲット・デバイスにおいて作成され得る。別の設計では、少なくとも1つの基準ソースは、ターゲット・デバイス、及び場合によっては他の基準ソースを備え得る。この設計では、測定値は、ターゲット・デバイスの外部にある測位ユニットにおいて作成され得る。
【0074】
図9に、ロケーション・サーバ、測位ユニット、ターゲット・デバイス、又は何らかの他のエンティティであり得るエンティティによる測位をサポートするためのプロセス900の設計を示す。エンティティは、1つのメッセージ・トランザクションにおいて一緒にトランスポートされる複数の測位メッセージを交換する(例えば、送る又は受信する)(ブロック912)。1つの設計では、エンティティは、複数の測位メッセージを、リンクされたメッセージとして、又は単一のコンテナ・メッセージ中で送り得る。別の設計では、エンティティは、リンクされたメッセージとして、又は単一のコンテナ・メッセージ中で送られ得る複数の測位メッセージを受信し得る。エンティティは、複数の測位メッセージに基づいて測位を実行する(ブロック914)。
【0075】
1つの設計では、複数の測位メッセージは、測位を開始するためにターゲット・デバイスによってMO−LRメッセージを用いて送られ得る。別の設計では、複数の測位メッセージは、ロケーション・サーバによって送られ、(i)支援データを搬送する第1の測位メッセージと、(ii)ロケーション情報を要求する第2の測位メッセージとを備え得る。さらに別の設計では、複数の測位メッセージは、(例えば、測位ユニット又はターゲット・デバイスによって)ロケーション・サーバに送られ、(i)支援データを要求する第1の測位メッセージと、(ii)測定値を搬送する第2の測位メッセージとを備え得る。複数のメッセージはまた、メッセージの何らかの他の組合せを含み得る。
【0076】
1つの設計では、複数の測位メッセージの各々は、能力要求メッセージ・タイプ、能力提供メッセージ・タイプ、支援データ要求メッセージ・タイプ、支援データ提供メッセージ・タイプ、ロケーション情報要求メッセージ・タイプ、及びロケーション情報提供メッセージ・タイプを含み得る、複数のメッセージ・タイプのうちの1つであり得る。複数の測位メッセージは、少なくとも2つのメッセージ・タイプの測位メッセージを含み得る。
【0077】
図10に、ロケーション・サーバ、測位ユニット、ターゲット・デバイス、又は何らかの他のエンティティであり得るエンティティによる測位をサポートするためのプロセス1000の設計を示す。エンティティは、特定のトランザクション・タイプについての第1の部分と第2の部分とを備える測位メッセージを交換する(ブロック1012)。第1の部分は、第1の団体によって規定された測位のための第1の情報を備え、第2の部分は、第2の団体によって規定された測位のための第2の情報を備え得る。例えば、第1の団体は、3GPP又は何らかの他の団体を備え得る。第2の団体は、3GPP2、OMA、IETF、IEEE、ネットワーク事業者、機器ベンダ、又は何らかの他の団体を備え得る。エンティティは、測位メッセージに基づいて測位を実行する(ブロック1014)。
【0078】
ブロック1012の1つの設計では、エンティティは、ロケーション・サーバに測位メッセージを送るか、又はロケーション・サーバから測位メッセージを受信するターゲット・デバイスであり得る。別の設計では、エンティティは、ターゲット・デバイスに測位メッセージを送るか、又はターゲット・デバイスから測位メッセージを受信するロケーション・サーバであり得る。
【0079】
ブロック1014の1つの設計では、エンティティは、第1の部分中の第1の情報(例えば、測定値)と、第2の部分中の第2の情報(例えば、それ以外の測定値、又は粗いロケーション推定値)とに基づいて、支援データ又はロケーション推定値を判断し得る。別の設計では、エンティティは、第1の部分中の第1の情報(例えば、衛星のための支援データ)と、第2の部分中の第2の情報(例えば、基地局のための支援データ)とに基づいて、測定値を作成し得る。
【0080】
図11に、ロケーション・サーバ、測位ユニット、ターゲット・デバイス、又は何らかの他のエンティティであり得るエンティティによる測位をサポートするためのプロセス1100の設計を示す。エンティティは、第1の複数の測位方法に適用可能な測定データ単位を交換し、第1の複数の測位方法の各々は、適用可能な測定データ単位の異なるセットに関連する(ブロック1112)。例えば、交換された測定データ単位は図3中のMDU2であり、第1の複数の測位方法はPMa及びPMbを含み、測位方法PMaは、MDU1、MDU2及びMDU3の第1のセットに関連し、測位方法PMbは、MDU2及びMDU3の第2のセットに関連し得る。エンティティは、交換された測定データ単位に基づき、第1の複数の測位方法のうちの1つであり得る測位方法に従って測位を実行する(ブロック1114)。
【0081】
代替又は追加として、エンティティは、第2の複数の測位方法に適用可能な支援データ単位を交換し、第2の複数の測位方法の各々は、適用可能な支援データ単位の異なるセットに関連する(ブロック1116)。エンティティは、交換された支援データ単位に基づき、第2の複数の測位方法のうちの1つであり得る測位方法に従って測位を実行する(ブロック1118)。
【0082】
概して、共有測定データ単位のみがサポートされるか、又は共有支援データ単位のみがサポートされるか、又は共有測定データ単位と共有支援データ単位の両方がサポートされ得る。共有測定データ単位のみがサポートされる場合、ブロック1112とブロック1114とが実行され、ブロック1116とブロック1118とは省略され得る。共有支援データ単位のみがサポートされる場合、ブロック1116とブロック1118とが実行され、ブロック1112とブロック1114とは省略され得る。共有測定データ単位と共有支援データ単位の両方がサポートされる場合、ブロック1112とブロック1118とが実行され得る。
【0083】
図12に、ターゲット・デバイス110、基地局122、及びロケーション・サーバ130の設計のブロック図を示す。ターゲット・デバイス110は、UE、SETなどであり得る。ロケーション・サーバ130は、SMLC、E−SMLC、SLPなどであり得る。測位ユニット120は、ターゲット・デバイス110、基地局122、又は何らかの他のエンティティに属し得る。基準ソース140は、基地局122、又は衛星、又は何らかの他のエンティティの一部であり得る。簡単のために、図12には、ターゲット・デバイス110についてただ1つのコントローラ/プロセッサ1220と、1つのメモリ1222と、1つ送信機/受信機(TMTR/RCVR)1224とを示し、基地局122についてただ1つのコントローラ/プロセッサ1230と、1つのメモリ1232と、1つの送信機/受信機1234と、1つの通信(Comm)ユニット1236とを示し、ロケーション・サーバ130についてただ1つのコントローラ/プロセッサ1240と、1つのメモリ1242と、1つの通信ユニット1244とを示してある。概して、各エンティティは、任意の数の処理ユニット(プロセッサ、コントローラなど)、メモリ、送信機/受信機、通信ユニットなどを含み得る。
【0084】
ダウンリンク上では、基地局122は、そのカバレージ・エリア内の端末にデータ、シグナリング及びパイロットを送信し得る。これらの様々なタイプの情報は、処理ユニット1230によって処理され、送信機1234によって調整され、ダウンリンク上で送信され得る。ターゲット・デバイス110において、基地局122及び他の基地局からのダウンリンク信号は、様々なタイプの情報を取得するために、受信機1224によって受信され調整され、処理ユニット1220によってさらに処理され得る。処理ユニット1220は、図8のプロセス800、図9のプロセス900、図10のプロセス1000、図11のプロセス1100、及び/又は本明細書で説明する技法についての他のプロセスを実行し得る。メモリ1222及びメモリ1232は、それぞれ、ターゲット・デバイス110及び基地局122のためのプログラム・コード及びデータを記憶し得る。アップリンク上では、ターゲット・デバイス110は、基地局122にトラフィックデータ、シグナリング、及びパイロットを送信し得る。これらの様々なタイプの情報は、処理ユニット1220によって処理され、送信機1224によって調整され、アップリンク上で送信され得る。基地局122において、ターゲット・デバイス110及び他の端末からのアップリンク信号は、端末からの様々なタイプの情報を取得するために、受信機1234によって受信され調整され、処理ユニット1230によってさらに処理され得る。基地局122は、通信ユニット1236を介してロケーション・サーバ130と直接又は間接的に通信し得る。
【0085】
ロケーション・サーバ130内で、処理ユニット1240は、端末についてのロケーション・サービスと測位とをサポートするための処理を実行し得る。例えば、処理ユニット1240は、図7のプロセス700、図8のプロセス800、図9のプロセス900、図10のプロセス1000、図11のプロセス1100、及び/又は本明細書で説明する技法についての他のプロセスを実行し得る。処理ユニット1240はまた、ターゲット・デバイス110についてのロケーション推定値を計算すること、ロケーション情報を提供することなどを行い得る。メモリ1242は、ロケーション・サーバ130のためのプログラム・コード及びデータを記憶し得る。通信ユニット1244は、ロケーション・サーバ130が基地局122及び/又は他のネットワーク・エンティティと通信することを可能にし得る。ロケーション・サーバ130及びターゲット・デバイス110は、基地局122及び他のネットワーク・エンティティ(図示せず)を介して測位メッセージを交換し得る。
【0086】
測位ユニット120は、端末110、又は基地局122、又はロケーション・サーバ130に属し得る。この場合、測位ユニット120による処理は、それぞれ、処理ユニット1220、1230、又は1240によって実行され得る。測位ユニット120はまた、図12に示すエンティティの外部にあることがある。この場合、測位ユニット120は、必要とされる機能を実行することができる、1つ又は複数の処理ユニット(プロセッサ、コントローラなど)、メモリ、送信機/受信機、通信ユニットなどを含み得る。
【0087】
情報及び信号は様々な異なる技術及び技法のいずれかを使用して表され得ることを、当業者は理解されよう。例えば、上記の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、及びチップは、電圧、電流、電磁波、磁界又は磁性粒子、光場又は光学粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表され得る。
【0088】
さらに、本明細書の開示に関連して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、及びアルゴリズム・ステップは、電子ハードウェア、コンピュータ・ソフトウェア、又は両方の組合せとして実装され得ることを、当業者は諒解されよう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、及びステップを、上記では概してそれらの機能に関して説明した。そのような機能をハードウェアとして実装するか、ソフトウェアとして実装するかは、特定の適用例及び全体的なシステムに課される設計制約に依存する。当業者は、説明した機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装し得るが、そのような実装の決定は、本開示の範囲からの逸脱を生じるものと解釈すべきではない。
【0089】
本明細書で説明する位置判断技法は、ワイヤレス・ワイドエリア・ネットワーク(WWAN)、ワイヤレス・ローカルエリア・ネットワーク(WLAN)、ワイヤレス・パーソナルエリア・ネットワーク(WPAN)などの様々なワイヤレス通信ネットワークに関連して実装され得る。「ネットワーク」及び「システム」という用語は、しばしば互換的に使用される。WWANは、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時間分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交周波数分割多元接続(OFDMA)ネットワーク、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)ネットワーク、Long Term Evolution(LTE)ネットワーク、WiMAX(IEEE802.16)ネットワークなどであり得る。CDMAネットワークは、cdma2000、広帯域CDMA(W−CDMA)などの1つ又は複数の無線アクセス技術(RAT)を実装し得る。cdma2000は、IS−95標準、IS−2000標準、及びIS−856標準を含む。TDMAネットワークは、Global System for Mobile Communications(GSM)、Digital Advanced Mobile Phone System(D−AMPS)、又は何らかの他のRATを実装し得る。GSM及びW−CDMAは、「3rd Generation Partnership Project」(3GPP)という名称の組織からの文書に記載されている。cdma2000は、「3rd Generation Partnership Project 2」(3GPP2)という名称の組織からの文書に記載されている。3GPP及び3GPP2の文書は公に入手可能である。WLANは、IEEE802.11xネットワークでよく、WPANは、Bluetooth(登録商標)ネットワーク、IEEE802.15xネットワーク、又は他の何らかのタイプのネットワークであってもよい。本技法はまた、WWAN、WLAN、及び/又はWPANの任意の組合せに関して実装され得る。
【0090】
衛星測位システム(SPS)は、一般に、送信機から受信した信号に少なくとも部分的に基づいて地球上又は地球上空のエンティティのロケーションをそれらのエンティティが判断できるように配置された送信機のシステムを含む。そのような送信機は、一般に、設定された数のチップの反復する擬似雑音(PN)コードでマークされた信号を送信し、地上ベースの制御局、ユーザ機器、及び/又は宇宙ビークル上に配置され得る。特定の例では、そのような送信機は地球周回軌道衛星ビークル(SV)上に配置され得る。例えば、Global Positioning System(GPS)、Galileo、 Glonass,又はCompassなどの全地球航法衛星システム(GNSS)のコンスタレーション中のSVは、(例えば、GPSの場合のように各衛星について異なるPNコードを使用して、又はGlonassの場合のように異なる周波数上の同じコードを使用して)コンスタレーション中の他のSVによって送信されたPNコードとは区別可能なPNコードでマーキングされた信号を送信し得る。いくつかの態様によれば、本明細書で提示する技法は、SPSのためのグローバルシステム(例えば、GNSS)に制限されない。例えば、本願明細書で提供する技法は、例えば、日本のQuasi-Zenith Satellite System(QZSS)、インドのIndian Regional Navigational Satellite System(IRNSS)、中国のBeidouなどの様々な領域システム、ならびに/あるいは1つ又は複数のグローバル及び/又は領域ナビゲーション衛星システムに関連付けること、又は場合によってはそれらのシステムとともに使用することが可能である様々なオーグメンテーションシステム(例えば、Satellite Based Augmentation System(SBAS))に適用すること、又は場合によってはそれらのシステムにおいて使用することが可能である。限定ではなく例として、SBASは、例えば、Wide Area Augmentation System(WAAS)、European Geostationary Navigation Overlay Service(EGNOS)、Multi-functional Satellite Augmentation System(MSAS)、GPS Aided Geo Augmented Navigation又はGPS及びGeo Augmented Navigationシステム(GAGAN)など、完全性情報、差分補正などを行う(1つ又は複数の)オーグメンテーションシステムを含み得る。したがって、本明細書で使用するSPSは、1つ又は複数の全地球ナビゲーション衛星システム及び/又は領域ナビゲーション衛星システム及び/又はオーグメンテーションシステムの任意の組合せを含み得、SPS信号は、SPS信号、SPS様信号、及び/又はそのような1つ又は複数のSPSに関連する他の信号を含み得る。
【0091】
本明細書で説明する方法は、適用例に応じて様々な手段によって実装され得る。例えば、これらの方法は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又はそれらの任意の組合せで実装され得る。ハードウェアに関与する実装形態の場合、処理ユニットは、1つ又は複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、本明細書で説明する機能を実行するように設計された他の電子ユニット、又はそれらの組合せの中で実装され得る。
【0092】
ファームウェア及び/又はソフトウェアに関与する実装形態の場合、本方法は、本明細書で説明する機能を実行するモジュール(例えば、プロシージャ、機能など)を用いて実装され得る。命令を有形に実施するいずれの機械可読媒体も、本明細書で説明する方法の実装において使用され得る。例えば、ソフトウェアコードは、メモリに記憶され、処理ユニットによって実行され得る。メモリは、処理ユニットの内部又は処理ユニットの外部に実装され得る。本明細書で使用する「メモリ」という用語は、長期メモリ、短期メモリ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、又は他のメモリのいずれかのタイプを指し、メモリの特定のタイプ又はメモリの数、あるいはメモリが記憶される媒体のタイプに限定されない。
【0093】
ファームウェア及び/又はソフトウェアで実装する場合、機能は、1つ又は複数の命令又はコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶され得る。例としては、データ構造で符号化されたコンピュータ可読媒体、及びコンピュータプログラムで符号化されたコンピュータ可読媒体がある。コンピュータ可読媒体は製造品の形態をとることができる。コンピュータ可読媒体は物理的コンピュータ記憶媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスできる任意の利用可能な媒体とすることができる。限定ではなく、例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROM又は他の光ディスク(disk)ストレージ、磁気ディスク(disk)ストレージ、半導体ストレージ、又は他の記憶デバイス、あるいは命令又はデータ構造の形態で所望のプログラム・コードを記憶するために使用でき、コンピュータによってアクセスできる任意の他の媒体を備えることができ、本明細書で使用するディスク(disk)及びディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)及びブルーレイディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザで光学的に再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含めるべきである。
【0094】
コンピュータ可読媒体上での記憶に加えて、命令及び/又はデータは通信装置中に含まれる伝送媒体上の信号として与えられ得る。例えば、通信装置は、命令とデータとを示す信号を有するトランシーバを含み得る。命令及びデータは、1つ又は複数の処理ユニットに、特許請求の範囲で概説する機能を実装させるように構成される。すなわち、通信装置は、開示した機能を実行するための情報を示す信号をもつ伝送媒体を含む。初めに、通信装置中に含まれる伝送媒体は、開示した機能を実行するための情報の第1の部分を含み得、次に、通信装置中に含まれる伝送媒体は、開示した機能を実行するための情報の第2の部分を含み得る。
【0095】
本開示の前述の説明は、いかなる当業者でも本開示を作成又は使用することができるように提供される。本開示への様々な修正が当業者には容易に理解されるであろうが、本明細書で定義した一般的な原理は、本開示の範囲から逸脱することなく他の変形形態に適用され得る。したがって、本開示は、本明細書で説明する例及び設計に限定されるものではなく、本明細書で開示する原理及び新規の特徴に合致する最も広い範囲を与えられるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信のための方法であって、
共通の測位プロトコルを介してロケーション・サーバによってターゲット・デバイスについての測位情報を取得することであって、前記ロケーション・サーバが、複数の可能なエンティティのうちの1つに属し、前記ロケーション・サーバがどこに属するかにかかわらず、前記共通の測位プロトコルを使用し、前記ターゲット・デバイスが、前記複数の可能なエンティティのうちの1つである、取得することと、
前記ロケーション・サーバによって前記ターゲット・デバイスについてのロケーション情報を判断することと、
を備える方法。
【請求項2】
前記測位情報が、少なくとも1つの基準ソースについての測定値を備え、前記ロケーション情報が、前記測定値に基づいて前記ロケーション・サーバによって判断された前記ターゲット・デバイスについてのロケーション推定値を備える請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記測位情報が、前記ターゲット・デバイスのロケーションを示し、前記ロケーション情報が、前記測位情報に基づいて前記ロケーション・サーバによって判断された支援データを備える請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記測位情報が、前記ターゲット・デバイスのロケーションにおいて受信され得る基準ソースの測定値を備え、前記ロケーション情報が、前記測位情報に基づいて前記ロケーション・サーバによって判断された支援データを備える請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ロケーション情報が支援データを備え、前記測位情報が、前記支援データに基づいて取得された測定値を備える請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ターゲット・デバイスについての前記測位情報が、少なくとも1つの衛星、又は少なくとも1つの基地局、又は少なくとも1つの端末、又は前記ターゲット・デバイス、又はそれらの組合せからの少なくとも1つの信号についての測定値を備える請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ロケーション・サーバがネットワーク・エンティティに属する請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ロケーション・サーバが前記ターゲット・デバイスと共同設置される請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ターゲット・デバイスについての前記測位情報が、第2の複数の可能なエンティティのうちの1つに属する測位ユニットによって取得され、前記ターゲット・デバイスが、前記第2の複数の可能なエンティティのうちの1つである請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記共通の測位プロトコルを介して前記ロケーション・サーバによって前記測位ユニットと通信すること、
をさらに備える請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記共通の測位プロトコルを介して前記測位ユニットと、能力、又は支援データ、又はロケーション情報、又はそれらの組合せを交換すること、
をさらに備える請求項9に記載の方法。
【請求項12】
ワイヤレス通信のための装置であって、
共通の測位プロトコルを介してロケーション・サーバによってターゲット・デバイスについての測位情報を取得するための手段であって、前記ロケーション・サーバが、複数の可能なエンティティのうちの1つに属し、前記ロケーション・サーバがどこに属するかにかかわらず、前記共通の測位プロトコルを使用し、前記ターゲット・デバイスが、前記複数の可能なエンティティのうちの1つである、取得するための手段と、
前記ロケーション・サーバによって前記ターゲット・デバイスについてのロケーション情報を判断するための手段と、
を備える装置。
【請求項13】
前記ターゲット・デバイスについての前記測位情報が、第2の複数の可能なエンティティのうちの1つに属する測位ユニットによって取得され、前記ターゲット・デバイスが、前記第2の複数の可能なエンティティのうちの1つである請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記共通の測位プロトコルを介して前記測位ユニットと、能力、又は支援データ、又はロケーション情報、又はそれらの組合せを交換するための手段、
をさらに備える請求項13に記載の装置。
【請求項15】
ワイヤレス通信のための装置であって、
共通の測位プロトコルを介してロケーション・サーバによってターゲット・デバイスについての測位情報を取得することと、前記ロケーション・サーバによって前記ターゲット・デバイスについてのロケーション情報を判断することとを行うように構成された少なくとも1つの処理ユニットを備え、前記ロケーション・サーバが、複数の可能なエンティティのうちの1つに属し、前記ロケーション・サーバがどこに属するかにかかわらず、前記共通の測位プロトコルを使用し、前記ターゲット・デバイスが、前記複数の可能なエンティティのうちの1つである装置。
【請求項16】
前記ターゲット・デバイスについての前記測位情報が、第2の複数の可能なエンティティのうちの1つに属する測位ユニットによって取得され、前記ターゲット・デバイスが、前記第2の複数の可能なエンティティのうちの1つである請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記少なくとも1つの処理ユニットが、前記共通の測位プロトコルを介して前記測位ユニットと、能力、又は支援データ、又はロケーション情報、又はそれらの組合せを交換するように構成された、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
少なくとも1つのコンピュータに、共通の測位プロトコルを介してロケーション・サーバによってターゲット・デバイスについての測位情報を取得させるコードであって、前記ロケーション・サーバが、複数の可能なエンティティのうちの1つに属し、前記ロケーション・サーバがどこに属するかにかかわらず、前記共通の測位プロトコルを使用し、前記ターゲット・デバイスが、前記複数の可能なエンティティのうちの1つである、コードと、
前記少なくとも1つのコンピュータに、前記ロケーション・サーバによって前記ターゲット・デバイスについてのロケーション情報を判断させるコードと、
を備えるコンピュータ可読媒体。
【請求項19】
ワイヤレス通信のための方法であって、
共通の測位プロトコルを介してターゲット・デバイスについての測位情報をロケーション・サーバに送ることであって、前記ロケーション・サーバが、複数の可能なエンティティのうちの1つに属し、前記ロケーション・サーバがどこに属するかにかかわらず、前記共通の測位プロトコルを使用し、前記ターゲット・デバイスが、前記複数の可能なエンティティのうちの1つである、送ることと、
前記ロケーション・サーバから前記ターゲット・デバイスについてのロケーション情報を受信することと、
を備える方法。
【請求項20】
測位情報を前記送ることと、ロケーション情報を前記受信することとが、前記ターゲット・デバイスによって実行される請求項19に記載の方法。
【請求項21】
測位情報を前記送ることと、ロケーション情報を前記受信することとが、前記ターゲット・デバイスの外部の測位ユニットによって実行される請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記ターゲット・デバイスについての測定値を取得するために、前記ターゲット・デバイスにおいて少なくとも1つの基準ソースからの少なくとも1つの信号を測定することをさらに備え、前記少なくとも1つの基準ソースが、少なくとも1つの衛星、又は少なくとも1つの基地局、又は少なくとも1つの端末、又はそれらの組合せを備え、前記測位情報が前記測定値を備える請求項19に記載の方法。
【請求項23】
前記ターゲット・デバイスについての測定値を取得するために、測位ユニットにおいて前記ターゲット・デバイスからの信号を測定することをさらに備え、前記測位ユニットが前記ターゲット・デバイスの外部にあり、前記測位情報が前記測定値を備える、
請求項19に記載の方法。
【請求項24】
ワイヤレス通信のための装置であって、
共通の測位プロトコルを介してターゲット・デバイスについての測位情報をロケーション・サーバに送るための手段であって、前記ロケーション・サーバが、複数の可能なエンティティのうちの1つに属し、前記ロケーション・サーバがどこに属するかにかかわらず、前記共通の測位プロトコルを使用し、前記ターゲット・デバイスが、前記複数の可能なエンティティのうちの1つである、送るための手段と、
前記ロケーション・サーバから前記ターゲット・デバイスについてのロケーション情報を受信するための手段と、
を備える装置。
【請求項25】
前記ターゲット・デバイスについての測定値を取得するために、前記ターゲット・デバイスにおいて少なくとも1つの基準ソースからの少なくとも1つの信号を測定するための手段をさらに備え、前記少なくとも1つの基準ソースが、少なくとも1つの衛星、又は少なくとも1つの基地局、又は少なくとも1つの端末、又はそれらの組合せを備え、前記測位情報が前記測定値を備える請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記ターゲット・デバイスについての測定値を取得するために、測位ユニットにおいて前記ターゲット・デバイスからの信号を測定するための手段をさらに備え、前記測位ユニットが前記ターゲット・デバイスの外部にあり、前記測位情報が前記測定値を備える請求項24に記載の装置。
【請求項27】
ワイヤレス通信のための方法であって、
1つのメッセージ・トランザクション中で一緒にトランスポートされる複数の測位メッセージを交換することと、
前記複数の測位メッセージに基づいて測位を実行することと、
を備える方法。
【請求項28】
前記複数の測位メッセージを前記交換することが、リンクされたメッセージとして、又は単一のコンテナ・メッセージ中で前記複数の測位メッセージを送ることを備える請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記複数の測位メッセージを前記交換することが、リンクされたメッセージとして、又は単一のコンテナ・メッセージ中で送られた前記複数の測位メッセージを受信することを備える請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記複数の測位メッセージが、測位を開始するためにターゲット・デバイスによってモバイル発信型ロケーション要求(MO−LR)メッセージを用いて送られる請求項27に記載の方法。
【請求項31】
前記複数の測位メッセージが、ロケーション・サーバによって送られ、支援データを搬送する第1の測位メッセージと、ロケーション情報を要求する第2の測位メッセージとを備える請求項27に記載の方法。
【請求項32】
前記複数の測位メッセージが、ロケーション・サーバに送られ、支援データを要求する第1の測位メッセージと、測定値を搬送する第2の測位メッセージとを備える請求項27に記載の方法。
【請求項33】
前記複数の測位メッセージの各々が複数のメッセージ・タイプのうちの1つであり、前記複数のメッセージ・タイプが、能力要求メッセージ・タイプ、能力提供メッセージ・タイプ、支援データ要求メッセージ・タイプ、支援データ提供メッセージ・タイプ、ロケーション情報要求メッセージ・タイプ、及びロケーション情報提供メッセージ・タイプを備える請求項27に記載の方法。
【請求項34】
前記複数の測位メッセージが、少なくとも2つのメッセージ・タイプの測位メッセージを備える請求項27に記載の方法。
【請求項35】
ワイヤレス通信のための装置であって、
1つのメッセージ・トランザクション中で一緒にトランスポートされる複数の測位メッセージを交換するための手段と、
前記複数の測位メッセージに基づいて測位を実行するための手段と、
を備える装置。
【請求項36】
前記複数の測位メッセージを交換するための前記手段が、リンクされたメッセージとして、又は単一のコンテナ・メッセージ中で前記複数の測位メッセージを送るための手段を備える請求項35に記載の装置。
【請求項37】
前記複数の測位メッセージを交換するための前記手段が、リンクされたメッセージとして、又は単一のコンテナ・メッセージ中で送られた前記複数の測位メッセージを受信するための手段を備える請求項35に記載の装置。
【請求項38】
前記複数の測位メッセージが、測位を開始するためにターゲット・デバイスによってモバイル発信型ロケーション要求(MO−LR)メッセージを用いて送られる請求項35に記載の装置。
【請求項39】
ワイヤレス通信のための方法であって、
特定のトランザクション・タイプについての第1の部分と第2の部分とを備える測位メッセージを交換することであって、前記第1の部分が、第1の団体によって規定された測位のための第1の情報を備え、前記第2の部分が、第2の団体によって規定された測位のための第2の情報を備える、交換することと、
前記測位メッセージに基づいて測位を実行することと、
を備える方法。
【請求項40】
前記測位メッセージを前記交換することが、ターゲット・デバイスからロケーション・サーバに、又は前記ロケーション・サーバから前記ターゲット・デバイスに前記測位メッセージを送ることを備える請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記測位メッセージを前記交換することが、ターゲット・デバイスからの前記測位メッセージをロケーション・サーバによって、又は前記ロケーション・サーバからの前記測位メッセージを前記ターゲット・デバイスによって受信することを備える請求項39に記載の方法。
【請求項42】
前記第1の団体が、「3rd Generation Partnership Project」(3GPP)を備え、前記第2の団体が、「3rd Generation Partnership Project 2」(3GPP2)、又はオープン・モバイル・アライアンス(OMA)、又はInternet Engineering Task Force(IETF)、又は米国電気電子技術者協会(IEEE)、又はネットワーク事業者、又は機器ベンダを備える請求項39に記載の方法。
【請求項43】
ワイヤレス通信のための装置であって、
特定のトランザクション・タイプについての第1の部分と第2の部分とを備える測位メッセージを交換するための手段であって、前記第1の部分が、第1の団体によって規定された測位のための第1の情報を備え、前記第2の部分が、第2の団体によって規定された測位のための第2の情報を備える、交換するための手段と、
前記測位メッセージに基づいて測位を実行するための手段と
を備える装置。
【請求項44】
前記測位メッセージを交換するための前記手段が、ターゲット・デバイスからロケーション・サーバに、又は前記ロケーション・サーバから前記ターゲット・デバイスに前記測位メッセージを送るための手段を備える請求項43に記載の装置。
【請求項45】
前記測位メッセージを交換ための前記手段が、ターゲット・デバイスからの前記測位メッセージをロケーション・サーバによって、又は前記ロケーション・サーバからの前記測位メッセージを前記ターゲット・デバイスによって受信するための手段を備える請求項43に記載の装置。
【請求項46】
ワイヤレス通信のための方法であって、
複数の測位方法に適用可能な測定データ単位を交換することであって、前記複数の測位方法の各々が、適用可能な測定データ単位の異なるセットに関連する、交換することと、
前記交換された測定データ単位に基づき、測位方法に従って測位を実行することであって、前記測位方法が前記複数の測位方法のうちの1つである、実行することと、
を備える方法。
【請求項47】
ワイヤレス通信のための方法であって、
複数の測位方法に適用可能な支援データ単位を交換することであって、前記複数の測位方法の各々が、適用可能な支援データ単位の異なるセットに関連する、交換することと、
前記交換された支援データ単位に基づき、測位方法に従って測位を実行することであって、前記測位方法が前記複数の測位方法のうちの1つである、実行することと、
を備える方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2012−524906(P2012−524906A)
【公表日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−507357(P2012−507357)
【出願日】平成22年4月21日(2010.4.21)
【国際出願番号】PCT/US2010/031923
【国際公開番号】WO2010/124011
【国際公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】