説明

ワーク取出し装置およびワーク取出し方法

【課題】所定個数のワークを確実かつ簡単に取り出し、作業効率を大幅に向上させることができる取り出し装置を提供する。
【解決手段】ワーク取出し装置1のホッパーに溜まっているワークを第一昇降板の受止面に少数個受止して持ち上げ、昇降動作の上死点で第一昇降板の受止面から固定板の受止面に移乗させ、昇降動作の下死点で固定板の受止面から第二昇降板の受止面に移乗させ、再び昇降動作の上死点で第二昇降板の受止面から第一シューター4に供給し、第一シューター4の回動の上死点でワーク2を一個ずつ移乗台部6の上端移乗面18に転落移乗させ、回動アーム25のマグネット24で磁着して円弧状搬送ガイド7上を第二シューター8側に搬送し、受取り筒9を持ち上げて開口部31を介して受取り筒9内に転落させて所定個数のワークを取り出す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワーク取出し装置およびワーク取出し方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、工場の組立てラインで作業する者が使用するワークの取出し方法としては、例えばボルトやナット等のワークをホッパーに投入して備蓄しておき、該ホッパーに備蓄してあるワークをマグネットで磁着して一個ずつ拾い上げる方法が用いられている。
【0003】
なお、上記従来の技術が記載された文献等であって特許を受けようとする者が特許出願の時に知っているものはないので、その文献公知発明に関する情報の所在を記載をすることはできない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら上記従来の方法では、ホッパー内のワークを一個ずつ拾うことができるとは限らず、ワークを二個以上磁着してしまうことがあるという問題があった。
また、ワークを拾い上げる途中で僅かな衝撃などによってワークが落下し、ワークを拾い損ねてしまうこともあるという問題があった。
そして、ライン作業で必要な所定個数のワークを取り出すことができない場合、例えば、取り出したワークが多すぎる場合には、余剰分のワークを保持したまま作業を行わねばならず、一方、取り出したワークが少ない場合には、ワークが不足して作業を行うことができなくなり、いずれにしても作業効率が大幅に低下するという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上記従来の課題を解決するための手段として、ワーク2が投入されるホッパー3と、該ホッパー3の側部に配置されている第一シューター4と、該ホッパー3の該第一シューター4側に配置されているワーク供給装置5と、該第一シューター4の終端に配置されている移乗台部6と、該移乗台部6の後側に配置されている円弧状搬送ガイド7と、該円弧状搬送ガイド7の終端に始端が接続する第二シューター8と、該第二シューター8の終端に上下摺動可能に配置されている受取り筒9とからなり、該ホッパー3は傾斜底面10を有し、該ワーク供給装置5は該ホッパー3の該第一シューター4側において該傾斜底面10の最低部に配置されており、該ワーク供給装置5は、固定板11と、該固定板11の両側に昇降可能に配置されている第一昇降板12および第二昇降板13とからなり、該固定板11および該第一昇降板12および該第二昇降板13の上端には、それぞれ該第一シューター4側に低くなる斜面である受止面15が設けられており、該第二昇降板13の上端は該第一昇降板12の上端よりも高位置に設定されており、該第一シューター4は移乗台部6の上端移乗面18を回動の上死点として上下回動可能とされており、該移乗台部6の上端移乗面18はワーク2が一個だけ移乗できる幅に設定されており、該円弧状搬送ガイド7の下側には先端にマグネット24を取り付け該円弧状搬送ガイド7の円弧中心を中心として往復回動または回転する回動アーム25が配置されており、該受取り筒9には該第二シューター8側に開口部31が設けられており、該受取り筒9を持ち上げると該受取り筒9の開口部31が該第二シューター8の終端のレベルに達するようにされている構成であって、前記第一シューター4には残存ワーク2の有無を感知する第一センサー19が配置されており、前記第二シューター8には該第二シューター8上を転落するワーク2をカウントする第二センサー30が配置されており、該第一シューター4上のワーク2がなくなったとき、これを該第一センサー19で感知して前記第一昇降板12と前記第二昇降板13が昇降動作を開始して該第一シューター4にワーク2を供給し、該第二シューター8上を所定個数のワーク2が転落したとき、これを該第二センサー30でカウントして該円弧状搬送ガイド7の下側の回動アーム25が往復回動または回転を停止するワーク取出し装置1を提供するものである。
該第一シューター4の上側には該第一シューター4上を転落するワーク2の積み重なりを解消するためのスクレーパー22が差し出されていることが望ましい。
【0006】
また本発明では、上記のワーク取出し装置1において、該ホッパー3の傾斜底面10の最低部に溜まっているワーク2を該第一昇降板12と該第二昇降板13とを共に上昇させることによって該第一昇降板12の受止面15に少数個受止して持ち上げ、該第一昇降板12の受止面15が該固定板11の上端の受止面15のレベルに一致した昇降動作の上死点で該ワーク2は該第一昇降板12の受止面15より該固定板11の受止面15に移乗し、該第二昇降板13の受止面15が該固定板11の受止面15のレベルに一致した昇降動作の下死点で該ワーク2は該固定板11の受止面15より該第二昇降板13の受止面15に移乗し、再び昇降動作の上死点で該ワーク2は該第二昇降板13の受止面15より該第一シューター4に転落供給され、該第一シューター4の終端が回動の上死点において該移乗台部6の上端移乗面18のレベルに達したときワーク2は一個ずつ該移乗台部6の上端移乗面18に転落移乗し、該移乗台部6の上端移乗面18に移乗したワーク2は該回動アーム25の先端のマグネット24に磁着されて該円弧状搬送ガイド7上を該第二シューター8側に搬送され、該受取り筒9を持ち上げて該受取り筒9の開口部31が該第二シューター8の終端のレベルに達したとき該ワーク2は該第二シューター8の終端において該受取り筒9の開口部31から該受取り筒9内に転落することによって所定個数取り出されるワーク取出し方法が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明のワーク取出し装置1およびワーク取出し方法では、ホッパー3に投入されたワーク2は、該ホッパー3の傾斜底面10の最低部に溜まり、該第一昇降板12と該第二昇降板13とを共に上昇させることによって該第一昇降板12の受止面15に少数個受止して持ち上げられる。
そして、該少数個のワーク2は、該第一昇降板12の受止面15が該固定板11の上端の受止面15のレベルに一致した昇降動作の上死点で該第一昇降板12の受止面15より該固定板11の受止面15に移乗し、該第二昇降板13の受止面15が該固定板11の受止面15のレベルに一致した昇降動作の下死点で該固定板11の受止面15より該第二昇降板13の受止面15に移乗し、再び昇降動作の上死点で該第二昇降板13の受止面15より該第一シューター4に転落供給される。
その後、該ワーク2は、該第一シューター4の終端が回動の上死点において該移乗台部6の上端移乗面18のレベルに達したとき一個ずつ該移乗台部6の上端移乗面18に移乗し、該移乗台部6の上端移乗面18に移乗したワーク2は、該回動アーム25の先端のマグネット24に磁着されて該円弧状搬送ガイド7上を該第二シューター8側に搬送される。
このとき、該第一シューター4の第一センサー19によって残存ワーク2の有無を感知し、該第一シューター4上のワーク2がなくなると、該第一昇降板12と該第二昇降板13の昇降動作を開始させて該第一シューター4にワーク2を供給する。また、該第二シューター8の第二センサー30によって該第二シューター8上を転落するワーク2の個数をカウントし、該第二シューター8上を所定個数のワーク2が転落したときに、該円弧状搬送ガイド7の下側の回動アーム25の往復回動または回転を停止させる。
最後に、作業者が該受取り筒9を持ち上げると、該受取り筒9の開口部31が該第二シューター8の終端のレベルに達し、該ワーク2は該第二シューター8の終端において該受取り筒9の開口部31から該受取り筒9内に転落して所定個数だけ取り出される。
このように本発明のワーク取出し装置1およびワーク取出し方法では、所定個数のワーク2を確実かつ簡単に取り出すことができ、そのため、作業効率を大幅に向上させることができる。
更に、この場合、該第一シューター4の上側にスクレーパー22が差し出されていれば、該スクレーパー22によって積み重なっているワーク2を掻き落とし、該第一シューター4上を転落するワーク2の積み重なりを解消することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明を図1〜図13に示す一実施例によって説明する。
図1〜図3に示すように、本実施例のワーク取出し装置1は、ワーク2が投入されるホッパー3と、該ホッパー3の側部に配置されている第一シューター4と、該ホッパー3の該第一シューター4側に配置されているワーク供給装置5と、該第一シューター4の終端に配置されている移乗台部6と、該移乗台部6の後側に配置されている円弧状搬送ガイド7と、該円弧状搬送ガイド7の終端に始端が接続する第二シューター8と、該第二シューター8の終端に上下摺動可能に配置されている受取り筒9とからなる。
【0009】
該ホッパー3の下部には傾斜底面10が設けられており、該ワーク供給装置5は該ホッパー3の該第一シューター4側において該傾斜底面10の最低部に配置されている。
そして、該ワーク供給装置5は、固定板11と、該固定板11の両側に配置されている第一昇降板12および第二昇降板13とからなる。該第一昇降板12と該第二昇降板13の下部にはエアシリンダー14が備えられており、該エアシリンダー14を用いて該第一昇降板12と該第二昇降板13は共に上下昇降可能とされている。また、該固定板11および該第一昇降板12および該第二昇降板13の上端には、それぞれ該第一シューター4側に低くなる斜面である受止面15が設けられており、更に、該第二昇降板13の上端は該第一昇降板12の上端よりも高位置に設定されている。
【0010】
該第一シューター4の一端には第一回動軸16が設けられ、該第一シューター4の他端には第一リンク杆17が差し出されており、該第一シューター4は移乗台部6の上端移乗面18を回動の上死点とし、かつ、該第一回動軸16を中心として上下回動可能とされている。
また、該第一シューター4の下部には残存ワーク2の有無を感知する第一センサー19が配置されている。更に、該第一シューター4の上部には、該ワーク供給装置5の第二昇降板13から転落するワーク2を第一シューター4の中央にガイドするガイド傾斜面20が設けられており、また更に、該第一シューター4の他端(終端)にはガイド円弧凸面21が形成されている。
更に、該第一シューター4の上側には、該第一シューター4上を転落するワーク2の積み重なりを解消するためのスクレーパー22が差し出されている。
【0011】
該移乗台部6の上端には上端移乗面18が形成されており、該上端移乗面18の幅はワーク2が一個だけ移乗できる幅に設定されている。
また、該移乗台部6の始端(第一シューター4側の一端)には、該第一シューター4のガイド円弧凸面21に対応した形状のガイド円弧凹面23が形成されており、該第一シューター4のガイド円弧凸面21と該移乗台部6のガイド円弧凹面23によって該第一シューター4の上下回動運動は円滑にガイドされている。
【0012】
該円弧状搬送ガイド7の下側には先端にマグネット24が取り付けられた回動アーム25が配置されている。該回動アーム25の中央部には該円弧状搬送ガイド7の円弧中心と同じ位置に第二回動軸26が設けられており、該第二回動軸26の近傍からは第二リンク杆27が差し出されている。該回動アーム25にはロータリーアクチュエーター(図示せず)が設けられており、該ロータリーアクチュエーターを用いて該回動アーム25は該第二回動軸26を中心として180度往復回動可能とされている。また、該回動アーム25の第二リンク杆27は該第一シューター4の第一リンク杆17に枢着されており、該第一リンク杆17および該第二リンク杆27を介して該回動アーム25の往復回動と該第一シューター4の上下回動とは同期するように構成されている。
【0013】
該第二シューター8は終端側に低くなるように傾斜されており、該第二シューター8の終端部にはワーク2を溜めるための貯留凹部28が設けられている。また、該第二シューター8の上部には、該第二シューター8上を転落するワーク2を該第二シューター8の中央にガイドするガイドテーパー面29が設けられており、更に、該第二シューター8には、該第二シューター8上を転落するワーク2をカウントする第二センサー30が配置されている。
【0014】
該受取り筒9は、該第二シューター8の終端部において上下摺動可能に係止保持されている。そして、該受取り筒9の該第二シューター8側には開口部31が設けられており、該受取り筒9を持ち上げると該受取り筒9の開口部31が該第二シューター8の終端のレベルに達するように構成されている。
【0015】
上記のワーク取出し装置1を使用する場合には、まず、大量のワーク2をホッパー3に投入して備蓄する。そうすると、図3に示すように、ホッパー3に投入されたワーク2は、該ホッパー3の傾斜底面10の最低部に溜まり、昇降動作の下死点にあるワーク供給装置5の第一昇降板12の受止面15に移乗する。このとき、移乗するワーク2は固定板11の第一昇降板12側の壁面によって受止される。
つぎに、図4に示すように、エアシリンダー14を作動させて、該第一昇降板12と該第二昇降板13とを共に上昇させ、該第一昇降板12の受止面15に少数個受止されているワーク2を持ち上げる。
【0016】
そして、図5に示すように、該第一昇降板12の受止面15が該固定板11の上端の受止面15のレベルに一致した昇降動作の上死点に達すると、該少数個のワーク2は該第一昇降板12の受止面15から該固定板11の受止面15に移乗する。このとき、移乗するワーク2は第二昇降板13の固定板11側の壁面によって受止される。
【0017】
その後、エアシリンダー14を作動させて、該第一昇降板12と該第二昇降板13とを共に下降させる。図6に示すように、該第二昇降板13の受止面15が該固定板11の受止面15のレベルに一致した昇降動作の下死点に達すると、該少数個のワーク2は該固定板11の受止面15から該第二昇降板13の受止面15に移乗する。このとき、移乗するワーク2はホッパー3のの第二昇降板13側の壁面によって受止される。
これと同時に、本実施例では、ホッパー3の傾斜底面10の最低部に溜まったワーク2が第一昇降板12の受止面15に移乗する。このとき、移乗するワーク2は固定板11の第一昇降板12側の壁面によって受止される。
【0018】
そして、エアシリンダー14を作動させて、再び該第一昇降板12と該第二昇降板13とを共に上昇させると、図7に示すように、昇降動作の上死点において、該第二昇降板13に受止されたワーク2は、該第二昇降板13の受止面15から該第一シューター4に転落供給される。
また、これと同時に、本実施例では、第一昇降板12に受止されたワーク2が該第一昇降板12の受止面15から該固定板11の受止面15に移乗する。このとき、移乗するワーク2は第二昇降板13の固定板11側の壁面によって受止される。
【0019】
このような動作を繰り返して第一シューター4に供給されたワーク2は、図8に示すように、該第一シューター4の終端側に溜まり、移乗台部6のガイド円弧凹面23によって受止される。
この場合、該第一シューター4の上側にスクレーパー22が差し出されているので(図1参照)、該スクレーパー22によって積み重なっているワーク2が掻き落とされる。
また、該第一シューター4には第一センサー19が設けられているので、該第一センサー19によって残存ワーク2の有無を感知し、該第一シューター4上のワーク2がなくなると、該第一昇降板12と該第二昇降板13の昇降動作を開始させて該第一シューター4にワーク2を供給する。
【0020】
次に、図9に示すように、該第一シューター4を上方に回動させるとともに円弧状搬送ガイド7の回動アーム25をロータリーアクチュエーターを用いて上方に往路回動させる。
そして、該第一シューター4の終端が回動の上死点において該移乗台部6の上端移乗面18のレベルに達したとき、第一シューター4に溜まったワーク2は、一個ずつ該移乗台部6の上端移乗面18に移乗する。
このとき、回動アーム25の先端のマグネット24がワーク2の移乗位置に位置するように、該第一リンク杆17および該第二リンク杆27を介して該回動アーム25の回動と該第一シューター4の回動とは同期されており、該移乗台部6の上端移乗面18に移乗したワーク2は、該回動アーム25の先端のマグネット24に磁着される。
【0021】
そして、図10に示すように、該回動アーム25の先端のマグネット24に磁着されたワーク2は、該円弧状搬送ガイド7上を該第二シューター8側に搬送される。このとき、該第一リンク杆17および該第二リンク杆27を介して該回動アーム25の回動と該第一シューター4の回動とは同期されており、第一シューター4は下方に回動する。
【0022】
図11に示すように、該回動アーム25の往路回動が完了すると、それまで該回動アーム25の先端のマグネット24に磁着されていたワーク2がフリーになり、該ワーク2の自重によって第二シューター8に転落する。その後、該回動アーム25は復路回動を開始する。
【0023】
このように、該円弧状搬送ガイド7の下側の回動アーム25の往復回動および第一シューター4の上下回動を繰り返して、図12に示すように、該第二シューター8の貯留凹部28にワーク2が一個ずつ溜められる。
このとき、該第二シューター8には第二センサー30が設けられているので、該第二センサー30によって該第二シューター8上を転落するワーク2の個数をカウントし、所定個数のワーク2が該第二シューター8上を転落したときに、該円弧状搬送ガイド7の下側の回動アーム25の往復回動および該第一シューター4の上下回動を停止させる。
【0024】
最後に、図13に示すように、該受取り筒9を持ち上げると、該受取り筒9の開口部31が該第二シューター8の終端のレベルに達し、該ワーク2は該第二シューター8の貯留凹部28から該受取り筒9の開口部31を介して該受取り筒9内に転落し、所定個数だけ取り出される。
【0025】
このように、上記のワーク取出し装置1では、所定個数のワーク2を確実かつ簡単に取り出すことができ、そのため、工場のライン作業などでの作業効率を大幅に向上させることができる。
また、第一昇降板12や固定板11や第二昇降板13には、少数個のワーク2しか移乗することができないため、大量のワーク2が第一シューター4に供給されるのを防止することができ、ワーク2の積み重なりが発生するのを防止することができる。
更に、該第一シューター4の上側にスクレーパー22が差し出されているので、該スクレーパー22によって積み重なっているワーク2を掻き落とし、該第一シューター4上を転落するワーク2の積み重なりを解消することが出来る。
【0026】
以上、本発明の実施の形態を実施例により説明したが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではなく、請求項に記載された範囲内において目的に応じて変更・変形することが可能である。
例えば、本実施例では、エアシリンダー14を用いて第一昇降板12および第二昇降板13を昇降させるものとして説明したが、本実施例以外、モーターを用いて第一昇降板12および第二昇降板13を昇降させてもよい。
また、本実施例では、ロータリーアクチュエーターを用いて回動アーム25を180度往復回動させるものとして説明したが、本実施例以外、モーターを用いて回動アーム25を360度回転させてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明は、所定個数のワークを確実かつ簡単に取り出すことができ、作業効率を大幅に向上させることができるワーク取出し装置およびワーク取出し方法として、産業上利用することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】ワーク取出し装置の説明側面図である。
【図2】ワーク取出し装置の説明平面図である。
【図3】ホッパーに投入されたワークが第一昇降板の受止面に移乗する様子を示すワーク取出し装置の説明正面図である。
【図4】第一昇降板と第二昇降板とを共に上昇させる様子を示すワーク取出し装置の説明正面図である。
【図5】第一昇降板の受止面から該固定板の受止面にワークが移乗する様子を示すワーク取出し装置の説明正面図である。
【図6】固定板の受止面から第二昇降板の受止面にワークが移乗する様子を示すワーク取出し装置の説明正面図である。
【図7】第二昇降板の受止面から第一シューターにワークが転落供給される様子を示すワーク取出し装置の説明正面図である。
【図8】第一シューターにワークが供給された様子を示すワーク取出し装置の部分拡大側面図である。
【図9】移乗台部の上端移乗面にワークが一個ずつ転落移乗する様子を示すワーク取出し装置の部分拡大側面図である。
【図10】ワークが回動アームの先端のマグネットに磁着されて円弧状搬送ガイド上を第二シューター側に搬送される様子を示すワーク取出し装置の部分拡大側面図である。
【図11】第二シューターにワークが供給された様子を示すワーク取出し装置の部分拡大側面図である。
【図12】第二シューターの終端に所定個数のワークが溜まる様子を示すワーク取出し装置の部分拡大側面図である。
【図13】受取り筒を持ち上げて所定個数のワークを取り出す様子を示すワーク取出し装置の部分拡大側面図である。
【符号の説明】
【0029】
1 ワーク取出し装置
2 ワーク
3 ホッパー
4 第一シューター
5 ワーク供給装置
6 移乗台部
7 円弧状搬送ガイド
8 第二シューター
9 受取り筒
10 傾斜底面
11 固定板
12 第一昇降板
13 第二昇降板
15 受止面
18 上端移乗面
19 第一センサー
22 スクレーパー
24 マグネット
25 回動アーム
30 第二センサー
31 開口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークが投入されるホッパーと、該ホッパーの側部に配置されている第一シューターと、該ホッパーの該第一シューター側に配置されているワーク供給装置と、該第一シューターの終端に配置されている移乗台部と、該移乗台部の後側に配置されている円弧状搬送ガイドと、該円弧状搬送ガイドの終端に始端が接続する第二シューターと、該第二シューターの終端に上下摺動可能に配置されている受取り筒とからなり、
該ホッパーは傾斜底面を有し、該ワーク供給装置は該ホッパーの該第一シューター側において該傾斜底面の最低部に配置されており、該ワーク供給装置は、固定板と、該固定板の両側に昇降可能に配置されている第一昇降板および第二昇降板とからなり、該固定板および該第一昇降板および該第二昇降板の上端には、それぞれ該第一シューター側に低くなる斜面である受止面が設けられており、該第二昇降板の上端は該第一昇降板の上端よりも高位置に設定されており、該第一シューターは移乗台部の上端移乗面を回動の上死点として上下回動可能とされており、該移乗台部の上端移乗面はワークが一個だけ移乗できる幅に設定されており、該円弧状搬送ガイドの下側には先端にマグネットを取り付け該円弧状搬送ガイドの円弧中心を中心として往復回動または回転する回動アームが配置されており、該受取り筒には該第二シューター側に開口部が設けられており、該受取り筒を持ち上げると該受取り筒の開口部が該第二シューターの終端のレベルに達するようにされている構成であって、
前記第一シューターには残存ワークの有無を感知する第一センサーが配置されており、前記第二シューターには該第二シューター上を転落するワークをカウントする第二センサーが配置されており、該第一シューター上のワークがなくなったとき、これを該第一センサーで感知して前記第一昇降板と前記第二昇降板が昇降動作を開始して該第一シューターにワークを供給し、該第二シューター上を所定個数のワークが転落したとき、これを該第二センサーでカウントして該円弧状搬送ガイドの下側の回動アームが往復回動または回転を停止することを特徴とするワーク取出し装置。
【請求項2】
該第一シューターの上側には該第一シューター上を転落するワークの積み重なりを解消するためのスクレーパーが差し出されている請求項1に記載のワーク取出し装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のワーク取出し装置において、
該ホッパーの傾斜底面の最低部に溜まっているワークを該第一昇降板と該第二昇降板とを共に上昇させることによって該第一昇降板の受止面に少数個受止して持ち上げ、該第一昇降板の受止面が該固定板の上端の受止面のレベルに一致した昇降動作の上死点で該ワークは該第一昇降板の受止面より該固定板の受止面に移乗し、該第二昇降板の受止面が該固定板の受止面のレベルに一致した昇降動作の下死点で該ワークは該固定板の受止面より該第二昇降板の受止面に移乗し、再び昇降動作の上死点で該ワークは該第二昇降板の受止面より該第一シューターに転落供給され、
該第一シューターの終端が回動の上死点において該移乗台部の上端移乗面のレベルに達したときワークは一個ずつ該移乗台部の上端移乗面に転落移乗し、該移乗台部の上端移乗面に移乗したワークは該回動アームの先端のマグネットに磁着されて該円弧状搬送ガイド上を該第二シューター側に搬送され、該受取り筒を持ち上げて該受取り筒の開口部が該第二シューターの終端のレベルに達したとき該ワークは該第二シューターの終端において該受取り筒の開口部から該受取り筒内に転落することによって所定個数取り出されることを特徴とするワーク取出し方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−231465(P2006−231465A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−49842(P2005−49842)
【出願日】平成17年2月25日(2005.2.25)
【出願人】(393009596)合資会社南部製作所 (5)
【Fターム(参考)】