説明

一括被覆層形成用紫外線硬化型樹脂組成物及びプラスチック光ファイバテープ心線とその製造方法

【課題】 テープ化工程で一括被覆層形成時の発熱を抑制して断線や特性劣化を生じることなくプラスチック光ファイバテープ心線を製造可能な一括被覆層形成用紫外線硬化型樹脂組成物、これを用いて製造されたテープ心線及びその製造方法の提供。
【解決手段】 紫外線照射して硬化させたときのヤング率が100MPa以下である一括被覆層形成用紫外線硬化型樹脂組成物。紫外線硬化型樹脂100質量部に対して、平均粒径10μm以下の無機材料の微粒子を30〜50質量部配合してなる一括被覆層形成用紫外線硬化型樹脂組成物。複数本のプラスチック光ファイバ2を平行に並べ、それらの外周に前記樹脂組成物を塗布し、樹脂組成物に紫外線を照射して該樹脂組成物を硬化させて複数本のプラスチック光ファイバが一括被覆層3によって被覆されてなるテープ心線1Aを得る方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数本のプラスチック光ファイバ又はプラスチック光ファイバと石英ガラス系光ファイバを一括被覆したプラスチック光ファイバテープ心線に関し、テープ化工程で一括被覆層形成時の発熱を抑制して断線や特性劣化を生じることなくプラスチック光ファイバテープ心線を製造可能な一括被覆層形成用紫外線硬化型樹脂組成物、これを用いて製造されたプラスチック光ファイバテープ心線及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プラスチック光ファイバは、石英ガラス系光ファイバに比べて伝送損失が大きい反面、曲げや振動に強いという特徴があり、その特徴を生かして屋内や車内のネットワーク配線などに使用されている。最近では、接続される機器の高機能化に伴い、複数本のプラスチック光ファイバを実装するようになってきている。
【0003】
複数本のプラスチック光ファイバを平行に並べた状態で実装する方法として、ファイバシートが知られている(例えば、特許文献1参照。)。しかし、シート上にファイバを1本1本並べて作製するので、この種のファイバシートは製造効率が悪く、大量生産や3mを超えるような長尺物には不向きである。そのため、複数本のプラスチック光ファイバを平行に並べて実装するには、石英ガラス系の光ファイバ(ケーブル)において用いられているテープ心線形態にするのが望ましい。
【特許文献1】特開2000−329948号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、プラスチック光ファイバは、主要な構成材料であるポリメチルメタクリレート(以下、PMMAと記す。)などの樹脂のガラス転移温度が100℃程度と低いため、石英ガラス系の光ファイバテープ心線を製造する際に用いる一括被覆層形成用の樹脂組成物、例えば紫外線硬化型樹脂組成物を用いてテープ心線化すると、硬化時に発生する硬化反応熱によってプラスチック光ファイバが溶融し、ファイバの特性が悪化したり、テープ化自体が不可能になる場合がある。したがって、従来技術によってプラスチック光ファイバテープ心線を製造するのは困難であった。
【0005】
本発明は前記事情に鑑みてなされ、テープ化工程で一括被覆層形成時の発熱を抑制して断線や特性劣化を生じることなくプラスチック光ファイバテープ心線を製造可能な一括被覆層形成用紫外線硬化型樹脂組成物、これを用いて製造されたプラスチック光ファイバテープ心線及びその製造方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するため、本発明は、プラスチック光ファイバテープ心線の一括被覆層形成用に用いられる一括被覆層形成用紫外線硬化型樹脂組成物であって、紫外線照射して硬化させた後の樹脂のヤング率が100MPa以下であることを特徴とする一括被覆層形成用紫外線硬化型樹脂組成物を提供する。
【0007】
また本発明は、複数本のプラスチック光ファイバ又はプラスチック光ファイバと石英ガラス系光ファイバとが平行に並べられ、これらがヤング率100MPa以下の樹脂からなる一括被覆層によって被覆されてなることを特徴とするプラスチック光ファイバテープ心線を提供する。
【0008】
また本発明は、複数本のプラスチック光ファイバ又はプラスチック光ファイバと石英ガラス系光ファイバを平行に並べ、それらの外周に前記一括被覆層形成用紫外線硬化型樹脂組成物を塗布し、次いで該樹脂組成物に紫外線を照射して該樹脂組成物を硬化させ、複数本のプラスチック光ファイバ又はプラスチック光ファイバと石英ガラス系光ファイバがヤング率100MPa以下の樹脂からなる一括被覆層によって被覆されてなるプラスチック光ファイバテープ心線を得ることを特徴とするプラスチック光ファイバテープ心線の製造方法を提供する。
【0009】
また本発明は、プラスチック光ファイバテープ心線の一括被覆層形成用に用いられる一括被覆層形成用紫外線硬化型樹脂組成物であって、紫外線硬化型樹脂100質量部に対して、平均粒径10μm以下の無機材料の微粒子を30〜50質量部配合してなることを特徴とする一括被覆層形成用紫外線硬化型樹脂組成物を提供する。
【0010】
また本発明は、複数本のプラスチック光ファイバ又はプラスチック光ファイバと石英ガラス系光ファイバとが平行に並べられ、これらが、樹脂100質量部に対し平均粒径10μm以下の無機材料の微粒子を30〜50質量部含む微粒子含有樹脂からなる一括被覆層によって被覆されてなることを特徴とするプラスチック光ファイバテープ心線を提供する。
【0011】
また本発明は、複数本のプラスチック光ファイバ又はプラスチック光ファイバと石英ガラス系光ファイバを平行に並べ、それらの外周に前記無機材料の微粒子を含む一括被覆層形成用紫外線硬化型樹脂組成物を塗布し、次いで該樹脂組成物に紫外線を照射して該樹脂組成物を硬化させ、複数本のプラスチック光ファイバ又はプラスチック光ファイバと石英ガラス系光ファイバが、樹脂100質量部に対し平均粒径10μm以下の無機材料の微粒子を30〜50質量部含む微粒子含有樹脂からなる一括被覆層によって被覆されてなるプラスチック光ファイバテープ心線を得ることを特徴とするプラスチック光ファイバテープ心線の製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、紫外線照射して硬化させた後の樹脂のヤング率が100MPa以下である一括被覆層形成用紫外線硬化型樹脂組成物を用い、複数本のプラスチック光ファイバ又はプラスチック光ファイバと石英ガラス系光ファイバを平行に並べ、それらの外周に一括被覆層形成用紫外線硬化型樹脂組成物を塗布し、該樹脂組成物に紫外線を照射して硬化させ、複数本のファイバが一括被覆層によって被覆されてなるプラスチック光ファイバテープ心線を得るものなので、使用する一括被覆層形成用紫外線硬化型樹脂組成物の硬化時の架橋密度が低く、硬化時に発生する硬化反応熱が少なくなり、硬化反応熱によりプラスチック光ファイバが溶融することがなくなり、高品質のプラスチック光ファイバテープ心線を提供することができる。
【0013】
また本発明は、紫外線硬化型樹脂100質量部に対して、平均粒径10μm以下の無機材料の微粒子を30〜50質量部配合してなる一括被覆層形成用紫外線硬化型樹脂組成物を用い、複数本のプラスチック光ファイバ又はプラスチック光ファイバと石英ガラス系光ファイバを平行に並べ、それらの外周に一括被覆層形成用紫外線硬化型樹脂組成物を塗布し、該樹脂組成物に紫外線を照射して硬化させ、複数本のファイバが一括被覆層によって被覆されてなるプラスチック光ファイバテープ心線を得るものなので、使用する一括被覆層形成用紫外線硬化型樹脂組成物は、添加した無機粉末の微粒子によって紫外線硬化型樹脂の実質比率を低下させることによって、硬化時に発生する硬化反応熱が少なくなり、硬化反応熱によりプラスチック光ファイバが溶融することがなくなり、高品質のプラスチック光ファイバテープ心線を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明のプラスチック光ファイバテープ心線(以下、テープ心線と略記する。)の第1実施形態を示す断面図である。本実施形態のテープ心線1Aは、複数本のプラスチック光ファイバ2が平行に並べられ、これらがヤング率100MPa以下の樹脂からなる一括被覆層3によって被覆された構成になっている。
【0015】
前記一括被覆層3は、紫外線照射して硬化させた後の樹脂のヤング率が100MPa以下であることを特徴とする本発明に係る一括被覆層形成用紫外線硬化型樹脂組成物(以下、樹脂組成物と略記する。)を硬化させることによって形成されている。
【0016】
本実施形態で用いる樹脂組成物は、未硬化の状態で液状であり、これをプラスチック光ファイバ2の外周に塗布して紫外線を照射することによって硬化し、硬化後の樹脂のヤング率が100MPa以下であるものであればよく、例えば、ウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂、シリコンアクリレート系紫外線硬化型樹脂、エポキシアクリレート系紫外線硬化型樹脂、ポリエステルアクリレート系紫外線硬化型樹脂などが挙げられる。本実施形態で用いる樹脂組成物は、紫外線照射して硬化させたときのヤング率が100MPa以下であり、好ましくは10〜60MPaである。硬化後の樹脂のヤング率が100MPaを超えると、硬化後に得られる樹脂の架橋密度が高くなり、樹脂組成物の硬化時に発生する硬化反応熱によってプラスチック光ファイバ2が溶融、軟化変形してファイバの伝送特性が悪化したり、テープか自体が不可能となる場合がある。
【0017】
本実施形態で用いる樹脂組成物は、前述した紫外線硬化型樹脂を構成するモノマーやオリゴマー、紫外線照射時にこれらのモノマー等に重合反応を開始させるための重合開始剤の他、必要に応じて溶剤、柔軟剤、難燃剤、酸化防止剤、顔料などの光ファイバテープ心線・光ケーブル等の製造分野において従来より周知の各種添加剤を配合して調製することができる。
【0018】
本実施形態のテープ心線1Aに用いられるプラスチック光ファイバ2は、透明性に優れた合成樹脂、例えば、PMMAからなるコアと、該コアの外周を囲むフッ素系樹脂からなるクラッド層とから構成されている。この光ファイバ2の外径は特に制限されない。
【0019】
本実施形態のテープ心線1Aは、前述した樹脂組成物を用い、本発明に係るテープ心線の製造方法によって製造することができる。本実施形態のテープ心線1Aは、石英ガラス系光ファイバ素線をテープ化する際に用いられる製造装置を用い、あるいはプラスチック光ファイバ用に適宜修正を加えた製造装置を用いて、石英ガラス系光ファイバをプラスチック光ファイバ2に置換すると共に、樹脂組成物を前述した硬化後の樹脂のヤング率が100MPa以下の樹脂組成物とした以外は、従来周知の石英ガラス系光ファイバテープ心線の製造プロセスに従って製造することができる。
【0020】
この製造方法の一例を説明すると、プラスチック光ファイバ2は、ボビン等に巻かれた状態で光ファイバ供給装置から複数本を引き出し、ダイスの手前で平行に並べ、樹脂組成物がキャビティ内に供給されるダイスに導入する。このダイスのキャビティ内で複数本のプラスチック光ファイバ2の外周に未硬化の樹脂組成物が塗布されて、ダイスから引き出される。樹脂組成物が塗布されたテープ状ファイバ束は、紫外線ランプが内蔵された硬化室に導入され、この室内で紫外線を照射される。紫外線照射により、プラスチック光ファイバ2外周に塗布された樹脂組成物が硬化し、複数本のプラスチック光ファイバ2を被覆する一括被覆層3が形成される。
【0021】
この樹脂組成物の硬化時、本実施形態の樹脂組成物は、架橋密度が低いため、硬化時に発生する硬化反応熱が低く、このテープ化工程でプラスチック光ファイバ2が溶融したり軟化、変形することなく一括被覆層3を形成し、これによって複数本のプラスチック光ファイバ2を一括被覆層3で被覆したテープ心線1Aが製造される。
【0022】
本実施形態では、紫外線照射して硬化させたときのヤング率が100MPa以下である樹脂組成物を用い、複数本のプラスチック光ファイバ2を平行に並べ、それらの外周に樹脂組成物を塗布し、該樹脂組成物に紫外線を照射して硬化させ、複数本のプラスチック光ファイバ2が一括被覆層3によって被覆されてなるテープ心線1Aを得るものなので、使用する樹脂組成物の硬化時の架橋密度が低く、硬化時に発生する硬化反応熱が少なくなり、硬化反応熱によりプラスチック光ファイバ2が溶融することがなくなり、高品質のテープ心線1Aを提供することができる。
【0023】
次に、本発明の第2実施形態を説明する。
図2は、本発明のテープ心線の第1実施形態を示す断面図である。本実施形態のテープ心線1Bは、複数本のプラスチック光ファイバ2が平行に並べられ、これらが、紫外線硬化型樹脂100質量部に対し、平均粒径10μm以下の無機材料の微粒子を30〜50質量部含む微粒子含有樹脂からなる一括被覆層4によって被覆された構成になっている。
【0024】
本実施形態で用いる微粒子含有樹脂のうち、樹脂成分は、例えば、ウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂、シリコンアクリレート系紫外線硬化型樹脂、エポキシアクリレート系紫外線硬化型樹脂、ポリエステルアクリレート系紫外線硬化型樹脂などを用いることができ、硬化後のヤング率は特に限定されない。
【0025】
本実施形態で用いる微粒子含有樹脂に添加する無機材料としては、金属、金属酸化物、金属水酸化物、炭酸塩、ガラス、セラミックスなどが挙げられ、例えば難燃剤として市販されている水酸化マグネシウム(Mg(OH))などが好ましい。この無機材料の微粒子は、平均粒径が10μm以下であれば、樹脂成分と均一に分散することができ、硬化後に均一な微粒子含有樹脂が得られやすい。
【0026】
本実施形態で用いる微粒子含有樹脂に添加する無機材料の配合量は、紫外線硬化型樹脂組成物100質量部に対し、30〜50質量部の範囲とすることによって、硬化反応熱を低く抑えることができるとともに、柔軟な一括被覆層4が得られる。この無機材料の配合量が30質量部未満であると、無機材料の配合による樹脂組成物の硬化反応熱を低下させる効果が不十分となり、硬化時にプラスチック光ファイバ2が溶融したり、軟化して変形するおそれがある。一方、この無機材料の配合量が50質量部を超えると、硬化後に得られる一括被覆層4が硬くなり、柔軟性が劣化する。
【0027】
本実施形態のテープ心線1Bを作製するために用いる一括被覆層4形成用の樹脂組成物は、紫外線硬化型樹脂を構成するモノマーやオリゴマー、紫外線照射時にこれらのモノマー等に重合反応を開始させるための重合開始剤、樹脂100質量部に対し30〜50質量部の無機材料の微粒子の他、必要に応じて溶剤、柔軟剤、難燃剤、酸化防止剤、顔料などの光ファイバテープ心線・光ケーブル等の製造分野において従来より周知の各種添加剤を配合して調製することができる。
【0028】
本実施形態のテープ心線1Bは、使用する樹脂組成物が異なる以外は、前述した第1実施形態の場合と同様に製造することができる。
【0029】
本実施形態では、紫外線硬化型樹脂100質量部に対して、平均粒径10μm以下の無機材料の微粒子を30〜50質量部配合してなる樹脂組成物を用い、複数本のプラスチック光ファイバ2を平行に並べ、それらの外周に樹脂組成物を塗布し、該樹脂組成物に紫外線を照射して硬化させ、複数本のファイバが一括被覆層4によって被覆されてなるテープ心線1Bを得るものなので、使用する樹脂組成物は、添加した無機粉末の微粒子によって紫外線硬化型樹脂の実質比率を低下させることによって、硬化時に発生する硬化反応熱が少なくなり、硬化反応熱によりプラスチック光ファイバ2が溶融することがなくなり、高品質のテープ心線1Bを提供することができる。
【0030】
なお、前述した実施形態は本発明の例示であり、本発明はこれらの例示に限定されず、種々の修正や変更が可能である。
例えば、前述した実施形態では、複数本のプラスチック光ファイバを被覆したテープ心線を例示しているが、プラスチック光ファイバと石英ガラス系光ファイバ素線を組み合わせてテープ心線を構成することもできる。
【実施例】
【0031】
[実施例1]
プラスチック光ファイバを4本並べ、硬化後のヤング率が60MPaの紫外線硬化型樹脂組成物でテープ化したところ、形状に問題のないテープ心線を作製することができた。
得られたテープ心線中のプラスチック光ファイバの伝送損失を測定したところ、テープ心線化前のプラスチック光ファイバの伝送損失(0.2dB/m)と変化なかった。
【0032】
[実施例2]
硬化後のヤング率が400MPaの紫外線硬化型樹脂100質量部に、難燃剤として市販されている水酸化マグネシウム粉末(Mg(OH)、平均粒径10μm以下)を30〜50質量部配合し、均一になるまで混練して樹脂組成物を作製した。
プラスチック光ファイバを4本並べ、前記樹脂組成物でテープ化したところ、形状に問題のないテープ心線を作製することができた。
得られたテープ心線中のプラスチック光ファイバの伝送損失を測定したところ、テープ心線化前のプラスチック光ファイバの伝送損失(0.2dB/m)と変化なかった。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明のテープ心線の第1実施形態を示す断面図である。
【図2】本発明のテープ心線の第2実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0034】
1A,1B…テープ心線(プラスチック光ファイバテープ心線)、2…プラスチック光ファイバ、3,4…一括被覆層。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラスチック光ファイバテープ心線の一括被覆層形成用に用いられる一括被覆層形成用紫外線硬化型樹脂組成物であって、紫外線照射して硬化させた後の樹脂のヤング率が100MPa以下であることを特徴とする一括被覆層形成用紫外線硬化型樹脂組成物。
【請求項2】
複数本のプラスチック光ファイバ又はプラスチック光ファイバと石英ガラス系光ファイバとが平行に並べられ、これらがヤング率100MPa以下の樹脂からなる一括被覆層によって被覆されてなることを特徴とするプラスチック光ファイバテープ心線。
【請求項3】
複数本のプラスチック光ファイバ又はプラスチック光ファイバと石英ガラス系光ファイバを平行に並べ、それらの外周に請求項1に記載した一括被覆層形成用紫外線硬化型樹脂組成物を塗布し、次いで該樹脂組成物に紫外線を照射して該樹脂組成物を硬化させ、複数本のプラスチック光ファイバ又はプラスチック光ファイバと石英ガラス系光ファイバがヤング率100MPa以下の樹脂からなる一括被覆層によって被覆されてなるプラスチック光ファイバテープ心線を得ることを特徴とするプラスチック光ファイバテープ心線の製造方法。
【請求項4】
プラスチック光ファイバテープ心線の一括被覆層形成用に用いられる一括被覆層形成用紫外線硬化型樹脂組成物であって、紫外線硬化型樹脂100質量部に対して、平均粒径10μm以下の無機材料の微粒子を30〜50質量部配合してなることを特徴とする一括被覆層形成用紫外線硬化型樹脂組成物。
【請求項5】
複数本のプラスチック光ファイバ又はプラスチック光ファイバと石英ガラス系光ファイバとが平行に並べられ、これらが、樹脂100質量部に対し平均粒径10μm以下の無機材料の微粒子を30〜50質量部含む微粒子含有樹脂からなる一括被覆層によって被覆されてなることを特徴とするプラスチック光ファイバテープ心線。
【請求項6】
複数本のプラスチック光ファイバ又はプラスチック光ファイバと石英ガラス系光ファイバを平行に並べ、それらの外周に請求項4に記載した一括被覆層形成用紫外線硬化型樹脂組成物を塗布し、次いで該樹脂組成物に紫外線を照射して該樹脂組成物を硬化させ、複数本のプラスチック光ファイバ又はプラスチック光ファイバと石英ガラス系光ファイバが、樹脂100質量部に対し平均粒径10μm以下の無機材料の微粒子を30〜50質量部含む微粒子含有樹脂からなる一括被覆層によって被覆されてなるプラスチック光ファイバテープ心線を得ることを特徴とするプラスチック光ファイバテープ心線の製造方法。


【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−235017(P2006−235017A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−46721(P2005−46721)
【出願日】平成17年2月23日(2005.2.23)
【出願人】(000005186)株式会社フジクラ (4,463)
【Fターム(参考)】