三角形状センサ構造を持つ超音波血流センサ
超音波血流センサは、隣接して設けられる複数の三角形状のトランスデューサエレメントを含み、該要素は超音波を血管に送信し、該血管中の血流からの反射された超音波を受信する。好ましくは、該トランスデューサエレメントは、送信エレメントと受信エレメントの組として対で設けられる。該エレメントはマトリックス中に固定され、該マトリックスは皮膚との音響カップリング接触中に付され得る。該マトリックスは、隣接するトランスデューサエレメントを僅かに空間的に離れて保持することで、該トランスデューサエレメントのマトリックスが曲がり、皮膚表面の形状に適合されることができる。該三角形状間の空間は、該マトリックスの長さ寸法に対して平行でもなく垂直でもない。従って、該マトリックスが血管の位置を横切るように固定する際に、該トランスデューサ間の空間に沿って整列されることはない。さらに、該エレメントの立体構造は、送信及び受信ビーム間により重なるプロフィルをもたらし、それによりセンサがカバーする領域を広げる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2008年5月15日出願された継続中の米国特許出願番号12/085133の一部継続出願である。
【0002】
本発明は、一般に超音波血流センサの分野に関し、血流測定によって、心肺機能蘇生及び心臓蘇生法(CPR)の施行ガイダンスにおいて利用性を有する。
【背景技術】
【0003】
緊急時及び手術施術の際に、患者の血流状態を評価することは、該問題点の診断及びそのための適切な治療の両方にとって本質的なことである。
患者の心臓パルスの存在は、通常患者の首を触診し、患者の形動脈容量の変化に基づく圧力変化を検出することで行われる。心臓鼓動で心臓の心室が収縮する際に、患者の末梢循環を通じて圧力波が送られる。頸動脈パルス波形は、心収縮時での心室駆出により生じ、心臓からの圧力波が最大値に達したときにピークとなる。該頸動脈パルスは、該圧力が該パルスの終点に近づくに従い降下する。
【0004】
患者の頸動脈パルスが検出できないということは心停止の強い指示である。心停止は生命を脅かす医学的状態であり、患者の心臓が生命を維持する血流を提供できない状態である。心停止の際、心臓の電気的活動が、乱れる(心室細動)、速すぎる(心室性頻脈)、欠ける(不全収縮)又は通常の若しくは緩慢ではあるが血流を生じることがない、などが起こりうる。
【0005】
パルス検出不可能となった患者に施す治療は、患者の心臓状態の評価に部分的に依存する。例えば、介護者により、患者の心室細動(VF)、又は心室頻脈(VT)に除細動ショックを与えて、乱れた又は速すぎる電気的活動を停止させてリズムをもとに戻すことができる。特に外部除細動は、患者の胸部表面に配置される電極から患者の心臓へ強い電気ショックを与えるものである。患者が検出可能なパルスを欠き、心停止又は無パルス電気的活性(PEA)状態である場合、除細動は適用できず、介護者は心肺蘇生術(CPR)を実施し、患者のいくらかの血流を生じさせることができる。
【0006】
患者の除細動やCPRなどを施す前に、最初に介護者は患者が心停止状態であることを確認しなければならない。一般的に、外部除細動は、意識不明、無呼吸、無パルス及びVF又はVT状態にある場合にのみ適切である。医学ガイドラインには、患者の心臓パルスが有るか無いかを10秒以内に決めるべきことを指示されている。例えば、アメリカ心臓協会による心肺蘇生(CPR)についてのプロトコルでは、心臓介護専門家に、5〜10秒以内に患者のパルスを評価するべきことを要求する。パルスが無いことは、外部胸骨圧迫開始を指示する。意識のある成人については簡単に見えるけれども、パルス有無を評価することは、基本的な生命維持評価手順のうち最も失敗しやすい部分である。この理由は、例えば経験不足、不十分な目印又はパルス有無を誤ることによる。パルス有無についての正確な検出に失敗すると、CPR又は除細動を患者に施すか又は施さない場合に、患者への処置を悪化させる恐れがある。
【0007】
心電図(ECG)シグナルが、通常除細動ショックが必要かどうかを決めるために使用される。しかし、救助者が遭遇しやすいリズムには、ECGシグナルだけでは決定できないものがある、例えば無パルス電気的活動である。これらのリズムの診断には、ECGシグナルにより指示される心筋電気的活動にも拘わらず無灌流状態のさらなる証拠を必要とする。
【0008】
従って、救助者が患者に治療を施すかどうかを迅速に決めることができるように、患者のパルスを迅速かつ容易に分析することが要求される。該分析は、血流量及び患者の動脈内になんらかの拍動性流れがあるかどうかを正しく決めるためのECGシグナルがあり得る。
【0009】
この要求は救助者が十分訓練されていない場合及び/又は未経験である場合に特に重要であり、かかる場合のシステムは米国特許No.6,575,914(Rock等)に記載されている。該914特許の譲受人は本発明と同じであり、その全体が参照されて本明細書の一部となる。914特許には、自動外部除細動装置(AED)(ここでは、AED及び半自動外部除細動−ASED−も合わせて、AEDと参照される)であって、最初の対応するほとんど又は全く医学的訓練がされていない介助者が、無意識の患者へ除細動を施すかどうかを決定するために使用され得る。
【0010】
該ロック(Rock等)のAEDは、除細動装置、ドップラ超音波シグナルを送信及び受信するためのひとつのセンサパッド、ECGシグナルを受信する2つのセンサパッド及びプロセッサを含む。該プロセッサは、ドップラ及びECGシグナルを受信及びアクセスして、除細動が該患者に適切かどうか(即ち、パルスがあるかどうか)、又はCPRなどの他の処置方法が適切かどうかを決定する。ドップラパッドは患者の頚動脈上の皮膚に設けられ頚動脈パルスを感受する。該頚動脈パルスは、脈動血流が十分であるかどうかのキーとなる指示である。特に、ロックのAEDにおけるプロセッサはドップラシグナルを分析して、検出可能なパルスがあるかどうかを決定し、かつECGシグナルを分析して「ショック可能なリズム」があるかどうかを決定する。914特許の図7及び関連する、第6欄60行〜第7欄52行を参照のこと。ロックのAEDでのプロセッサによる検出可能なパルスの決定は、受信したドップラシグナルと受信ドップラシグナルの統計的に適切な閾値とを比較してなされる。これら2種類の別の分析の結果に基づいて、該プロセッサは徐再送を助言するかどうかを決定する。
【0011】
除細動が助言されない場合、該除細動装置は、CPRを患者に施す。除細動が医学専門家により操作される場合には該専門家は一般的に適切な方法でCPRを施すであろう。しかし、自動除細動装置は医学的訓練のなされていない素人により操作されるものであることから、該除細動装置は、素人の救助者にCPRの適切な適用を監督することができるものであることが望ましい。CPRの監督機能は、米国特許6,125,299(Groenke等)、米国特許6,351,671(Myklebust等)、及び米国特許6,306,107(Myklebust等)に記載されるように、除細動装置に組み込まれることができる。299及び671特許には共に、患者の胸骨の上に置かれ、そこに胸骨圧迫力が供されることが記載されている。該力センサは、除細動装置に結合され、胸骨圧迫力を感知し、該装置の音により救助者に、「より強く」又は「より弱く」又は「より速く」又は「よりゆっくりと」などを監督指導する。107特許には、力センサの代わりに加速度メータを含む圧縮パッドが記載されている。該パッドは力よりはむしろ胸部圧迫の深さを感知する。この方法は、CPRガイドラインが供する力よりはむしろ圧迫深さにつき指示していることから、好ましいものである。というのは、適用される力はCPR圧迫に対する胸部の抵抗が異なることから、圧迫深さとはかならずしも関連しないからである。これらの技術はCPR指示監督にとって効果的である。というのは、これが定量化可能ということは、胸部圧迫(肺を拡張又は減少させて、それにより部分的にも血液に酸素を送る)方法に用いられるからである。これらの技術は、CPRの他の意図される効果、少なくともある程度の血液循環を生じるという効果を測定するものではない。心筋に血液を送ることは心臓の電気的活動を増加させ、除細動ショックにより正常な心臓リスムに復帰する可能性を高める。脳内に血流を送ることは、心停止による非可逆的脳損傷までの時間を長くすることができる。従って、CPR測定システムが、肺の拡張縮小に加えて脳内への血流の測定を提供することが好ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の課題は、超音波血流センサを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の原理によれば、超音波トランスデューサパッドであり、首の頚動脈上に付するために適切なパッドが提供される。該トランスデューサパッドは、三角形状の構造を持つ複数のトランスデューサエレメントを含む。該エレメントの三角形状構造は、該トランスデューサの頚動脈血流に対する感度を改良する。即ち、頚動脈が、隣接するトランスデューサエレメント間の切りみぞ(kerf)(空間)に沿って整列する可能性を低減する。使用の際に、本発明のトランスデューサパッドは、頚動脈の上に付され、CPRを施す間及び/又は除細動のための患者評価と組み合わせて、血流を検知するために使用される。ひとつ又はそれ以上の血流測定は、CPR又は心肺蘇生を施すガイダンスで使用される超音波シグナルを処理することから開発される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、従来技術による血流測定のための超音波センサストリップを示す。
【図2A】図2Aは、図1の超音波センサストリップのトランスデューサの異なる特徴及び構成を示す。
【図2B】図2Bは、図1の超音波センサストリップのトランスデューサの異なる特徴及び構成を示す。
【図2C】図2Cは、図1の超音波センサストリップのトランスデューサの異なる特徴及び構成を示す。
【図2D】図2Dは、図1の超音波センサストリップのトランスデューサの異なる特徴及び構成を示す。
【図2E】図2Eは、図1の超音波センサストリップのトランスデューサの異なる特徴及び構成を示す。
【図3A】図3Aは、本発明の原理による、三角形状のトランスデューサエレメントを持つ超音波センサストリップを示す。
【図3B】図3Bは、本発明の原理による、三角形状のトランスデューサエレメントを持つ超音波センサストリップを示す。
【図4】図4は、三角形状エレメントのアレイを形成するために切断される圧電材料のシート又はブロックを示す。
【図5A】図5Aは、本発明の原理による超音波センサストリップのトランスデューサの傾きを示す。
【図5B】図5Bは、本発明の原理による超音波センサストリップのトランスデューサの傾きを示す。
【図6A】図6Aは、本発明の原理により構成される、生命徴候モニタ及び治療システムをブロックダイヤグラムで示す。
【図6B】図6Bは、本発明に原理に基づき構成された、パルス検出及びCPRガイダンスを有する、生命徴候モニタ及び治療システムをブロックダイヤグラムで示す。
【図7】図7は、図6Bの除細動装置システムの電極パッド及びセンサの救助作業中での適用を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
まず図1を参照して、超音波センサストリップ10が示される。センサストリップ10はトランスデューサ1〜5の一列を含む。トランスデューサの数は、一般的には、与えられるセンサストリップで4から6個のトランスデューサが使用され得る。トランスデューサエレメントのそれぞれの組は、送信エレメント(T1、T2など)及び受信エレメント(R1、R2など)を含み、連続波(CW)超音波モードで操作され得る。送信エレメントが波を送信し、対応する受信エレメントが該送信への応答として戻るエコーを受信する。この例では、トランスデューサエレメントは焦点化されていない。これらは、深さ1.5〜2cm及び範囲0.5〜4cmに亘り個々にコリメートされ、該範囲で該送信及び受信ビームの開口部が重なり、従って、送信トランスデューサエレメントにより生じるエコーが対応する受信トランスデューサエレメントにより受信される。パルス波(PW)超音波操作では、ひとつのエレメントのみが必要であり、これらは連続的に送信しその後受信する。トランスデューサは柔軟なマトリックス12内に封止されており、該ストリップが適用される皮膚表面の形状に合わせて曲げられ得る。電極ゲルなどの皮膚適合性接着性は、該ストリップの皮膚側をカバーし、該センサストリップを患者の皮膚に接着する。例示されるセンサストリップは、1〜2mmの距離で離されており、従って、該マトリックス中のトランスデューサ列は曲げられ得る。マトリックス12は該トランスデューサの並びを維持し、身体から電気的に絶縁するものであり、例えばシリコーン(例えばRTVゴムなど)で形成され得る。マトリックス12から、導電性のケーブル18が以下説明されるように該トランスデューサエレメントと結合されて伸びている。該ケーブル18は、コネクタ20で終端し、該コネクタは、該センサストリップ10を操作するモニタ装置に結合される。トランスデューサ装置のマトリックスは基板14でカバーされ、該基板は、該センサストリップを身体に接着する。例示では、基板は接着性テープであるか又は他の天然又は他のポリマー性材料であり、皮膚接触表面上の接着性電極ゲルなどの接着剤16を含む。トランスデューサのマトリックスの皮膚接触表面は、該マトリックス12及び身体との間の良好な音響カップリングを提供する材料でカバーされる。この音響材料は、接着剤16が、例えば接着性電極ゲル材料などの望ましい音響特性を持つものであれば、接着剤16と同じ材料であってよい。音響材料はまた、ヒドロゲル材料又は接着パッチ又は他の固体材料を含むことができる。
【0016】
図2Aはトランスデューサ1〜5の例の側面図である。この例では、トランスデューサエレメントのトップ送信表面6が丸められていることが分かる。この例では、該トランスデューサエレメントは25mmの曲率半径で曲げられている。送信表面が丸められていることは、送信超音波が広がり、従って身体のより大きな部分に送信され、これにより、ターゲット組織が超音波され、該トランスデューサエレメント間のデッドゾーンの形成を防止する可能性を増大させる。トランスデューサを丸める形状の他、平坦送信表面上にレンズを用いることがあり得る。これにより送信超音波を広げることができる。
【0017】
図2Bはトランスデューサ1〜5へ結合される電気接続を示す。皮膚と面するトランスデューサエレメントの送信表面は電極22でカバーされ安全及びため接地される。個々の電極22は個々のエレメント上に形成され、従ってケーブル18によりコネクタ20に電気的に接続される。又は、電極22はホイル又は他の柔軟な導電性材料の連続シートであってよく、トランスデューサエレメントの群又は全てのトランスデューサエレメントをカバーする。皮膚表面から離れる側に面するエレメントの側には電極24が接続され、送信(駆動)シグナルを提供しかつ該トランスデューサエレメントからの戻りエコーシグナルを提供する。図2Cは、前記シグナルコンダクタの結合の一例を示すトランスデューサエレメントの平面図である。この例では、送信エレメントT1〜T5の全てが協同操作されケーブル18aのひとつのコンダクタに電気的に接続される。受信エレメントR1〜R5は別々に操作され、前記ケー物の個々のコンダクタ18bに接続される。この構成により、全ての送信エレメントが同時に同じ送信波で駆動され、受信エレメントR1〜R5の別々の受信位置で受信される受信エコーを持つことができる。図2Dは他のシグナルリード結合の例を示し、全ての送信エレメントT1〜T5が同時に、コンダクタ18a上でひとつの送信シグナルにより駆動され、全ての受信エレメントR1〜R5が電気的にタンデムに一緒に結合される。それぞれの位置での受信エレメントR1〜R5により受信される全てのエコーシグナルは一緒にされて同じコンダクタ18bに接続される。図2Eはそれぞれの送信エレメント及び受信エレメントが個々に操作され得る結合構成の例を示す。それぞれの送信エレメントT1〜T5は、それ自身の送信シグナルコンダクタ18aと結合され、それぞれの受信エレメントR1〜R5はそれ自身の受信コンダクタ18bに結合される。この例は、該センサストリップが電池駆動装置により操作される場合に好ましい。というのは、ひとつの送信エレメントのみが駆動され、ひとつの受信チャンネルだけがいつでも必要であるからであり、従って電池を節約することになるからである。
【0018】
本発明の原理によると、前記センサストリップ10のトランスデューサエレメント1’〜9’は図3A及び3Bに示されるように三角形状構造を持つ。図1の従来技術では、通常の長方形状エレメントを使用し、送信及び受信エレメントの組が、好ましくは連続波ドップラモードで操作される。該センサの感受性は正確な位置に依存する。一般的に、心臓動脈中の血流を感知するために、ユーザはセンサストリップを首の皮膚に適用し、該ストリップは一般的に胸部と頭部の間の頚動脈の方向と直行する。図3Aでは、心臓動脈とその血流の方向は、点線34で示される。トランスデューサの感度は、血管が偶々トランスデューサエレメント組の間に正確に並ぶ際に特に減少することが見いだされた。ここで思い出すべきは、該トランスデューサの組は空間で仕切られており、該センサストリップは柔軟であり、かつ首の皮膚表面の曲がりに沿って適合するように曲がり得るということである。この感度損失は、該ユーザが初めから血管の位置につきなんらの情報も持たない際に特に問題となる。血管が2つの受信エレメントの間のデッドスポットを横切るように該センサを位置することが起こり得る。図3A及び3Bの例で示される三角形状の受信エレメントを用いることで、該エレメントの組でカバーされる領域をより大きな範囲にすることができる。図3Aでは送信及び受信エレメントは交互に配列するが、図3Bの好ましい実施態様では、送信専用エレメント列を1〜5等に、かつ受信専用エレメント列1’〜5’等と配置される。この重なりはエレメントの組の低感度領域を低減し、よりよい感度と配置の不正確性へのよい高い許容性をもたらす。図3A及び3Bに示されるように、三角形状構造を持つ該エレメント間のスペースの方向は、センサストリップ14の主(長さ方向)及び従(幅方向)寸法のいずれにも平行でもないし垂直でもない。これにより該センサストリップが血管のあるべき方向に亘り付される際に血管に沿って該スペースが並ぶ機会を改良する。点線34で示される方向の血管が該ストリップ受信開口部の下の領域で超音波を受けると、反射超音波シグナルは、少なくとも1つ又はほとんどの場合2つの受信エレメントにより良好な感度で感知されることができる。このことは、該血管の左右位置及び深さ位置につき当てはまる。長方形エレメントを用いると、血管が2つの受信エレメントの間に位置してデッドゾーンとなる恐れがあるが、図3A及び3Bの配置ではより大きな重なりを与えることができる。さらに、一方、それぞれの三角形状エレメントの基底部分はよりコリメートされたビームを表す一方、それぞれの三角形状エレメントの位置では、急速に広がるビームを生じることができる。このビームパターンはまた、センサストリップの下の血管の位置に拘わらず、信頼性の高い超音波照射が保証される。
【0019】
図3A及び3Bに示される三角形状センサストリップはいくつかの好ましい製造上の利点を有する。該トランスデューサエレメントのためのひとつの好ましい圧電素子はPZTセラミックスであり、棒状又はシート状で使用可能であり、個々のトランスデューサエレメントの形状にダイシングソーで切断することができる。図4に示されるように、三角形状で切断するために、切断を実施するために3種類のみの異なる切断角がある。この例では、PZTセラミックスの形状化シート36が、切りみぞ(kerf)切断38で水平に、かつ点線切断ライン76及び78で示される2つの45度角に切断される。この工程で該シートの端で損失する材料はほとんどない。他の実施態様もまた、厳密に分けられる台形形状のエレメントを使用することができる。該台形状もまた重なりを生じるが、重なりの量と、ひとつの領域をカバーするために必要なエレメントの数の間にはトレードオフの関係となる。
【0020】
図5Aは、トランスデューサの組のトランスデューサエレメントをマトリックス12中に、シグナル受信を改善するために位置させるひとつの例を示す。ドップラ超音波シグナルは角度依存である。超音波ビーム及び血流方向のなす角度が90°である場合、ドップラシグナルは最小となり、血流方向が該トランスデューサからの直方向で離れていく場合に最も強くなる。例えば心臓動脈32のような皮膚表面30に近い血管は、身体の平均深さが約20mmであることから、皮膚表面にほぼ平行であり、皮膚表面30に垂直の超音波を送信するトランスデューサの方向は、血流の方向と約90°の入射角となるであろう。この直交ビーム−血流−方向の可能性を低下させるために、トランスデューサエレメントは図5Aに示されるように浅い角度で傾けられる。超音波方向及び血流方向の関係は図5Bに詳細に示される。示されるように傾けられた送信エレメントTxで、正確な角度が波進行方向及び血流方向34の間に形成される。図5Bで、トランスデューサエレメントTx及びRxは、角度15°でお互いに角度相殺している。送信ビームは血流方向に対して75°であり、受信ビームは60°である。この角度付けにより、送信及び受信ビーム86及び88は、図5のビーム重なり領域で示される血管の予期される深さで重なることになる。
【0021】
図5A及び5Bの例では、該エレメント傾きは、トランスデューサ列の長さ方向寸法に関して平行にビームを角度付けて、該トランスデューサがセンサストリップの側部に面するようにする。これは、該センサストリップ10を、図6Bに示される心臓動脈32を横切るように血管を横切る位置で設けられる場合に効果的に作用する。血管を横切る(直角に)位置にセンサストリップ10を設けることで、素人ユーザにも、超音波で、見えない血管を横切らせるための最大の機会を与えることとなる。トランスデューサエレメント開口部は従って、心臓動脈32の流れの方向に面するか離れる。該センサストリップが図6Bで示されるように位置される場合、最も強いドップラシグナルがトランスデューサの組T3−R3で検出され得る。ここでT3−R3は、心臓動脈32の上に位置し、他のトランスデューサの組は血管の上に位置していない。914特許の図4で示されるロック等のシステムでは、トランスデューサ列が該血管の長手方向に一般的に平行に整列されている。この配置の利点は、シグナルが多重トランスデューサエレメントにより受信されることができ、該多重トランスデューサエレメントが該血管上に位置することから、これによりシグナル対ノイズ比が増加するということである。欠点としては、ユーザが、血管の位置を誤判断し、該トランスデューサを隠れた血管の上ではなく並行に位置させた場合には、ほとんど又は全くシグナルを受信しないことである。図6Bの例示されたセンサストリップの配置は、素人ユーザの成功する可能性を改善するものである。
【0022】
図6Aは、本発明の原理により構成される生命徴候モニタ及び治療システムのブロックダイヤグラムを示す。中央処理及び制御ユニット160が、該システムのコンポーネントの機能を制御して、生命徴候データを処理する。中央処理及び制御装置は、モニタされる生命徴候及び該システムで実行される治療のための適切な処理及び制御アルゴリズムを実行する。該中央及び制御ユニットは、他の装置に、有線又は無線LAN結合又はブルーツース(Bluetooth)結合により結合されてよい。該中央処理及び制御ユニット160及び他の該システムの電子コンポーネントは、電源162で駆動される。該電源には、電池、交流電源、電力供給装置及び他の電源管理及び制御機能を含む。医者は、表示装置、音声インプット及び音声出力、キーパッド及びプリンタなどを含むユーザインタフェース164により該システムと相互作用する。患者のECGはECGインプット及び処理サブシステム166によりモニタされかつ処理される。これによりインピーダンス、呼吸及び不整脈分析などの機能を実行することができる。このシステムには、他の生命徴候測定及び処理168のエレメントを含むことができ、例えばSPO2、ETCO2、IBP NIBPなどが挙げられる。
該システムには、治療機能170が含まれてよく、例えばペーシング治療、除細動、高電圧システム及び患者隔離などが挙げられる。CPR実施は、(以下詳細に説明されるように、CPR測定サブシステム180により測定される。
【0023】
図6Bは、本発明のセンサストリップ10をCPR施術のガイドを補助するために使用する生命徴候モニタ及び治療システムの一部を形成するブロックダイヤグラムを示す。図6Bのセンサストリップ10は送信エレメントT1〜T5を有線で共通結合し、受信エレメントR1〜R5を、既出の図2Cで示す、別々の出力線で接続する。他の実施態様はまた、一列の受信専用エレメント及び他の一列の送信専用エレメントを電気的に共通接続(図3Bに示されるように)することを含み、これは多くに実施において好ましいものとなり得る。センサストリップ10は治療機能170のひとつの除細動装置110と接続され、図示される以下のエレメントを含む。送信発生装置40はセンサストリップ10の送信エレメントに送信波を生成する。送信波は、心臓超音波応用のための見かけ周波数3〜7MHzを持つが、この例では見かけ5MHzの周波数を持つ。送信波は増幅装置42で増幅され送信エレメントT1〜T5に提供される。受信エレメントR1〜R5はマルチプレックス44に接続され、受信エレメントのひとつで受信されたシグナルをその出力にカップルさせる。選択された受信シグナルは低ノイズ増幅装置46で増幅されr.f.バンドパスフルタ48でフィルタされる。受信シグナルはベースバンドとミキサ52及び54で混合され、前記送信波形と参照される対象シグナルにより直行するように駆動される。復調直行シグナルはI及びQと図中ではラベルされており、ドップラフローベクトルの直行検出コンポーネントを含む。I及びQシグナルはローパスフィルタ56及び58でフィルタされ、その後サムフィルタ又はウォールフィルタ62及び64でフィルタして、DC(静的組織)コンポーネント及び血管からのコンポーネントを除くために流速コンポーネントを通す。フィルタされた直交コンポーネントはドップラフィルタ66及び68でフィルタされ、2つのインプットデュアルアナログ−デジタルコンバータ70に適用され、ドップラシグナルをデジタル化する。ドップラシグナルはドップラスペクトルに、高速フーリエ変換(FFT)プロセッサ72により変換する。ドップラシグナルのFFTプロセッサは当該技術において異なる実施に用いられるものである。例えば“Discrete−Time Signal Processing,”by Oppenheim&Schafer(Prentice Hall,1989)を参照できる。通常の実施において、続いてドップラサンプルの重なった手順が、ゼロが埋め込まれたスライドサンプル窓レジスタにロードされ、ドップラ周波数シグナルfDを、ドップラスペクトル中のほぼゼロ(DC)中心及び、前記送信間隔速度により決められるドップラサンプリング周波数(一般的にkHz範囲である)の±1/2に限って生成するように処理される。FFTプロセッサにより実行されない場合には、ドップラシグナルの強度が検出装置74により検出され、パワードップラアウプットシグナルを生成する。
【0024】
パワードップラシグナルは分析モデュール100と接続される。これにはCPR測定サブシステム180が含まれ、ドップラシグナルを種々の方法で分析することができる。一例として、マウチプレックス44は異なる受信トランスデューサエレメントから10m秒毎にシグナルを選択する。これについては国際特許出願WO 2006/003606に開示されており、参照することにより本明細書の一部とする。マルチプレクサは最初近くの送信エレメントからのシグナルを選択する。この最初のサンプリング間隔の後、マルチプレクサはエレメントR2からのシグナルを選択する。マルチプレクサはエレメントR3、R4及びR5からシグナルを選択し、その後この手順を繰り返す。この間に、分析モデュール100は所与の閾値、例えば既定のノイズレベルなど、を越える強いパワードップラシグナルを探す。意味のあるパワードップラシグナルは、所与のシグナル対ノイズによる閾値を越えると判定されるものである。この例では、除細動システムは、CPRが患者に施されている間パワードップラシグナルをサンプリングする。救助者が患者の胸部を圧迫するとある程度の血が心臓から押し出され、圧力波が循環系を通じて伝わり、一般的にはパルス状血流が頚動脈に生じる。この血流の発生がポーリング手順の間に検出され、分析モデュールにより意味のあるパワードップラシグナルとして判定されると、マルチプレクスはポーリングを停止し、該意味のあるドップラシグナルをシステムに接続する。この例では、意味のあるドップラシグナルは、頚動脈32の上にある受信トランスデューサエレメントR3で検出される。受信エレメントR2からのシグナルはその後、該システムでサンプリングが継続される。意味のあるシグナルのドップラ周波数fDは、血流速及びピークシグナルがCPRにより生じる最大の瞬間流速を示すことを示す。
【0025】
マルチプレクサ44で影響を受けるサンプリング手順は種々の数の変法を示すことができる。例えば、分析モデュールが選択された受信エレメントからのパワードップラシグナル強度が低下することを感知する場合、該マルチプレクサは、隣接する受信エレメントでのより強いシグナルを見出すことを試みるために、該選択されたエレメントのいずれかの側の受信エレメントからのシグナルをサンプリングするように制御する。これらの隣接するいずれかのトランスデューサ位置でより強いドップラシグナルが見出された場合、マルチプレクサは該トランスデューサエレメントR3からのシグナルサンプリングを変更することができる。マルチプルプロセスチャンネルが所与の装置で利用可能である場合、マルチプルトランスデューサエレメントが同時にモニタされ、最も強いドップラシグナルが分析に使用され得る。
【0026】
速度検出に加えて、ドップラ波形が、いくつかの胸部圧迫による繰り返されるピーク速度を検出することで感知される。この繰り返し速度間隔は、CPR中の胸部圧迫の速度を示す。この分析に結果として、救助者は音響的及び/又は可視的にCPRを正しく施すことを指導される。例えば通常のCPRプロトコルでは、1分間に100圧迫速度で15圧迫施すように救助者に指示する。分析モデュールにより感知される繰り返し速度がこの望ましい値よりも小さい場合、分析モデュールはオーディオシンセサイザ102に信号を送るか、表示スクリーンに「より早く圧迫せよ」なる指示を表示する。該オーディオシンセサイザはオーディオ信号を生成し、増幅装置104により増幅され、スピーカ106に送られ、救助者に「より早く圧迫せよ」なる音による指示を行う。分析モデュールはまた、胸部圧迫の間の血流のピーク速度と、おのおのの圧迫により達成されるべき望ましい最小血流速とを比較する。例えば通常のピーク速度は約1m/秒である。分析モデュールで使用される参照値は、この通常の速度よりも小さくてもよい。望ましい参照速度が達成されない場合、分析モデュールは、「より強く圧迫」コマンドをユーザインタフェース164のオーディオシンセサイザ及びスピーカから発することができる。LED列又はグラフィック表示などの可視的表示は、絶対値で又は相対値でのフローシグナル強度及び/又は最も強い血流シグナルが感知されるトランスデューサセンサの列に沿った位置を視覚的に表示することができる。
【0027】
ドップラ波のピーク速度及び間隔の検出に加えて、分析モデュールは、CPRにより生じる血流につき充足させる他の測定も生成することができる。例えば平均速度、容量流速、パルスインデックス及びフローインデックスなどである。これらは国際特許出願WO 2006/030354に記載され、参照することで本明細書の一部となる。
【0028】
図6A及び6Bのシステムは、他のセンサであって、ドップラフローセンサと組み合わせてCPRの効果を判断するセンサを持つ。圧迫パッド80が図6Bに示される。これを患者の胸部に置き、これに対してCPR圧迫が適用される。圧迫パッドは、米国特許6,351,671に記載の力センサを含むか、又は好ましくは米国特許6,306,107に記載の加速度計が含まれる。圧迫がパッド80に適用されるたびにシグナルが生成される。このシグナルは増幅装置82で増幅され検出装置84で検出される。検出された胸部圧迫シグナルはその後、ドップラフローシグナルから誘導される情報と組み合わされる。例えば、生じる圧迫シグナルのそれぞれを、センサストリップ10による意味あるドップラフローシグナルの検知と時間的に関連付けられる。従って、圧迫シグナルは、ドップラシグナル分析のタイムゲートとして又は分析モデュールにより感知される圧迫期間の速度を関連させ及び保証するために使用され得る。ECGシグナルは、存在する場合、またタイムゲートとして使用できる。該力又は2回積算加速度シグナルの強度は圧迫力又は圧迫が施される深さの尺度であり、「より強く」又は「より弱く」コマンドを出すかどうかの決定に使用され得る。例えば、低流速又は低体積流速が救助者により強く圧迫するべきことを示す一方、圧迫シグナルが、救助者はすでに患者に安全な強さ又は深さで圧迫していることを示す可能性がある。分析モデュールはその場合、この圧迫情報を考慮して「より強く」コマンドを出すことを差し控える。
【0029】
図6Bのシステムはまた、胸部電極92、94を含み、これらは患者の胸部に付着され患者のECGシグナルと胸部バイオインピーダンスを感知し及び除細動ショックを与えるために用いられる。ECG一般的インピーダンスシグナルはECG、インピーダンスモデュール96により処理され、かつそれは分析モデュールと接続され、CPR指導を補助するために使用され得る。例えば671特許で説明されるように、インピーダンスシグナルは、胸部が圧迫される際及び再び圧迫力が緩和される際の機会を示す。これらのインピーダンス変化の生じる時間は、ドップラシグナル分析と関連付けるかタイムゲートさせて、これらのシグナル検出とCPRの適切性を保証するか改善するために使用され得る。
【0030】
図7は、患者の外見を示す。患者は、頚動脈を横切る首にセンサストリップ10、胸部の中心に圧迫パッド80、及びECG測定及び除細動のための通常の位置に配置される電極92、94を含む除細動装置110が示される。該分析モデュールがこれらの全てのセンサからのシグナルを関連付け、結合して、CPRのよりよい指導コマンドを生成することができることは、当業者には明らかであろう。米国特許2003/0199929に記載の通り、センサストリップ10と上部除細動電極92をひとつの電極にして、患者の首に設けることが可能である。
【0031】
センサストリップ構成の他の変更についても当業者には想到できる。例えば異なる形状のトランスデューサエレメントを用いることができる。例えば、送信エレメントが長方形であり、受信エレメントが三角形状であるか、又はその逆があり得る。
【技術分野】
【0001】
本出願は、2008年5月15日出願された継続中の米国特許出願番号12/085133の一部継続出願である。
【0002】
本発明は、一般に超音波血流センサの分野に関し、血流測定によって、心肺機能蘇生及び心臓蘇生法(CPR)の施行ガイダンスにおいて利用性を有する。
【背景技術】
【0003】
緊急時及び手術施術の際に、患者の血流状態を評価することは、該問題点の診断及びそのための適切な治療の両方にとって本質的なことである。
患者の心臓パルスの存在は、通常患者の首を触診し、患者の形動脈容量の変化に基づく圧力変化を検出することで行われる。心臓鼓動で心臓の心室が収縮する際に、患者の末梢循環を通じて圧力波が送られる。頸動脈パルス波形は、心収縮時での心室駆出により生じ、心臓からの圧力波が最大値に達したときにピークとなる。該頸動脈パルスは、該圧力が該パルスの終点に近づくに従い降下する。
【0004】
患者の頸動脈パルスが検出できないということは心停止の強い指示である。心停止は生命を脅かす医学的状態であり、患者の心臓が生命を維持する血流を提供できない状態である。心停止の際、心臓の電気的活動が、乱れる(心室細動)、速すぎる(心室性頻脈)、欠ける(不全収縮)又は通常の若しくは緩慢ではあるが血流を生じることがない、などが起こりうる。
【0005】
パルス検出不可能となった患者に施す治療は、患者の心臓状態の評価に部分的に依存する。例えば、介護者により、患者の心室細動(VF)、又は心室頻脈(VT)に除細動ショックを与えて、乱れた又は速すぎる電気的活動を停止させてリズムをもとに戻すことができる。特に外部除細動は、患者の胸部表面に配置される電極から患者の心臓へ強い電気ショックを与えるものである。患者が検出可能なパルスを欠き、心停止又は無パルス電気的活性(PEA)状態である場合、除細動は適用できず、介護者は心肺蘇生術(CPR)を実施し、患者のいくらかの血流を生じさせることができる。
【0006】
患者の除細動やCPRなどを施す前に、最初に介護者は患者が心停止状態であることを確認しなければならない。一般的に、外部除細動は、意識不明、無呼吸、無パルス及びVF又はVT状態にある場合にのみ適切である。医学ガイドラインには、患者の心臓パルスが有るか無いかを10秒以内に決めるべきことを指示されている。例えば、アメリカ心臓協会による心肺蘇生(CPR)についてのプロトコルでは、心臓介護専門家に、5〜10秒以内に患者のパルスを評価するべきことを要求する。パルスが無いことは、外部胸骨圧迫開始を指示する。意識のある成人については簡単に見えるけれども、パルス有無を評価することは、基本的な生命維持評価手順のうち最も失敗しやすい部分である。この理由は、例えば経験不足、不十分な目印又はパルス有無を誤ることによる。パルス有無についての正確な検出に失敗すると、CPR又は除細動を患者に施すか又は施さない場合に、患者への処置を悪化させる恐れがある。
【0007】
心電図(ECG)シグナルが、通常除細動ショックが必要かどうかを決めるために使用される。しかし、救助者が遭遇しやすいリズムには、ECGシグナルだけでは決定できないものがある、例えば無パルス電気的活動である。これらのリズムの診断には、ECGシグナルにより指示される心筋電気的活動にも拘わらず無灌流状態のさらなる証拠を必要とする。
【0008】
従って、救助者が患者に治療を施すかどうかを迅速に決めることができるように、患者のパルスを迅速かつ容易に分析することが要求される。該分析は、血流量及び患者の動脈内になんらかの拍動性流れがあるかどうかを正しく決めるためのECGシグナルがあり得る。
【0009】
この要求は救助者が十分訓練されていない場合及び/又は未経験である場合に特に重要であり、かかる場合のシステムは米国特許No.6,575,914(Rock等)に記載されている。該914特許の譲受人は本発明と同じであり、その全体が参照されて本明細書の一部となる。914特許には、自動外部除細動装置(AED)(ここでは、AED及び半自動外部除細動−ASED−も合わせて、AEDと参照される)であって、最初の対応するほとんど又は全く医学的訓練がされていない介助者が、無意識の患者へ除細動を施すかどうかを決定するために使用され得る。
【0010】
該ロック(Rock等)のAEDは、除細動装置、ドップラ超音波シグナルを送信及び受信するためのひとつのセンサパッド、ECGシグナルを受信する2つのセンサパッド及びプロセッサを含む。該プロセッサは、ドップラ及びECGシグナルを受信及びアクセスして、除細動が該患者に適切かどうか(即ち、パルスがあるかどうか)、又はCPRなどの他の処置方法が適切かどうかを決定する。ドップラパッドは患者の頚動脈上の皮膚に設けられ頚動脈パルスを感受する。該頚動脈パルスは、脈動血流が十分であるかどうかのキーとなる指示である。特に、ロックのAEDにおけるプロセッサはドップラシグナルを分析して、検出可能なパルスがあるかどうかを決定し、かつECGシグナルを分析して「ショック可能なリズム」があるかどうかを決定する。914特許の図7及び関連する、第6欄60行〜第7欄52行を参照のこと。ロックのAEDでのプロセッサによる検出可能なパルスの決定は、受信したドップラシグナルと受信ドップラシグナルの統計的に適切な閾値とを比較してなされる。これら2種類の別の分析の結果に基づいて、該プロセッサは徐再送を助言するかどうかを決定する。
【0011】
除細動が助言されない場合、該除細動装置は、CPRを患者に施す。除細動が医学専門家により操作される場合には該専門家は一般的に適切な方法でCPRを施すであろう。しかし、自動除細動装置は医学的訓練のなされていない素人により操作されるものであることから、該除細動装置は、素人の救助者にCPRの適切な適用を監督することができるものであることが望ましい。CPRの監督機能は、米国特許6,125,299(Groenke等)、米国特許6,351,671(Myklebust等)、及び米国特許6,306,107(Myklebust等)に記載されるように、除細動装置に組み込まれることができる。299及び671特許には共に、患者の胸骨の上に置かれ、そこに胸骨圧迫力が供されることが記載されている。該力センサは、除細動装置に結合され、胸骨圧迫力を感知し、該装置の音により救助者に、「より強く」又は「より弱く」又は「より速く」又は「よりゆっくりと」などを監督指導する。107特許には、力センサの代わりに加速度メータを含む圧縮パッドが記載されている。該パッドは力よりはむしろ胸部圧迫の深さを感知する。この方法は、CPRガイドラインが供する力よりはむしろ圧迫深さにつき指示していることから、好ましいものである。というのは、適用される力はCPR圧迫に対する胸部の抵抗が異なることから、圧迫深さとはかならずしも関連しないからである。これらの技術はCPR指示監督にとって効果的である。というのは、これが定量化可能ということは、胸部圧迫(肺を拡張又は減少させて、それにより部分的にも血液に酸素を送る)方法に用いられるからである。これらの技術は、CPRの他の意図される効果、少なくともある程度の血液循環を生じるという効果を測定するものではない。心筋に血液を送ることは心臓の電気的活動を増加させ、除細動ショックにより正常な心臓リスムに復帰する可能性を高める。脳内に血流を送ることは、心停止による非可逆的脳損傷までの時間を長くすることができる。従って、CPR測定システムが、肺の拡張縮小に加えて脳内への血流の測定を提供することが好ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の課題は、超音波血流センサを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の原理によれば、超音波トランスデューサパッドであり、首の頚動脈上に付するために適切なパッドが提供される。該トランスデューサパッドは、三角形状の構造を持つ複数のトランスデューサエレメントを含む。該エレメントの三角形状構造は、該トランスデューサの頚動脈血流に対する感度を改良する。即ち、頚動脈が、隣接するトランスデューサエレメント間の切りみぞ(kerf)(空間)に沿って整列する可能性を低減する。使用の際に、本発明のトランスデューサパッドは、頚動脈の上に付され、CPRを施す間及び/又は除細動のための患者評価と組み合わせて、血流を検知するために使用される。ひとつ又はそれ以上の血流測定は、CPR又は心肺蘇生を施すガイダンスで使用される超音波シグナルを処理することから開発される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、従来技術による血流測定のための超音波センサストリップを示す。
【図2A】図2Aは、図1の超音波センサストリップのトランスデューサの異なる特徴及び構成を示す。
【図2B】図2Bは、図1の超音波センサストリップのトランスデューサの異なる特徴及び構成を示す。
【図2C】図2Cは、図1の超音波センサストリップのトランスデューサの異なる特徴及び構成を示す。
【図2D】図2Dは、図1の超音波センサストリップのトランスデューサの異なる特徴及び構成を示す。
【図2E】図2Eは、図1の超音波センサストリップのトランスデューサの異なる特徴及び構成を示す。
【図3A】図3Aは、本発明の原理による、三角形状のトランスデューサエレメントを持つ超音波センサストリップを示す。
【図3B】図3Bは、本発明の原理による、三角形状のトランスデューサエレメントを持つ超音波センサストリップを示す。
【図4】図4は、三角形状エレメントのアレイを形成するために切断される圧電材料のシート又はブロックを示す。
【図5A】図5Aは、本発明の原理による超音波センサストリップのトランスデューサの傾きを示す。
【図5B】図5Bは、本発明の原理による超音波センサストリップのトランスデューサの傾きを示す。
【図6A】図6Aは、本発明の原理により構成される、生命徴候モニタ及び治療システムをブロックダイヤグラムで示す。
【図6B】図6Bは、本発明に原理に基づき構成された、パルス検出及びCPRガイダンスを有する、生命徴候モニタ及び治療システムをブロックダイヤグラムで示す。
【図7】図7は、図6Bの除細動装置システムの電極パッド及びセンサの救助作業中での適用を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
まず図1を参照して、超音波センサストリップ10が示される。センサストリップ10はトランスデューサ1〜5の一列を含む。トランスデューサの数は、一般的には、与えられるセンサストリップで4から6個のトランスデューサが使用され得る。トランスデューサエレメントのそれぞれの組は、送信エレメント(T1、T2など)及び受信エレメント(R1、R2など)を含み、連続波(CW)超音波モードで操作され得る。送信エレメントが波を送信し、対応する受信エレメントが該送信への応答として戻るエコーを受信する。この例では、トランスデューサエレメントは焦点化されていない。これらは、深さ1.5〜2cm及び範囲0.5〜4cmに亘り個々にコリメートされ、該範囲で該送信及び受信ビームの開口部が重なり、従って、送信トランスデューサエレメントにより生じるエコーが対応する受信トランスデューサエレメントにより受信される。パルス波(PW)超音波操作では、ひとつのエレメントのみが必要であり、これらは連続的に送信しその後受信する。トランスデューサは柔軟なマトリックス12内に封止されており、該ストリップが適用される皮膚表面の形状に合わせて曲げられ得る。電極ゲルなどの皮膚適合性接着性は、該ストリップの皮膚側をカバーし、該センサストリップを患者の皮膚に接着する。例示されるセンサストリップは、1〜2mmの距離で離されており、従って、該マトリックス中のトランスデューサ列は曲げられ得る。マトリックス12は該トランスデューサの並びを維持し、身体から電気的に絶縁するものであり、例えばシリコーン(例えばRTVゴムなど)で形成され得る。マトリックス12から、導電性のケーブル18が以下説明されるように該トランスデューサエレメントと結合されて伸びている。該ケーブル18は、コネクタ20で終端し、該コネクタは、該センサストリップ10を操作するモニタ装置に結合される。トランスデューサ装置のマトリックスは基板14でカバーされ、該基板は、該センサストリップを身体に接着する。例示では、基板は接着性テープであるか又は他の天然又は他のポリマー性材料であり、皮膚接触表面上の接着性電極ゲルなどの接着剤16を含む。トランスデューサのマトリックスの皮膚接触表面は、該マトリックス12及び身体との間の良好な音響カップリングを提供する材料でカバーされる。この音響材料は、接着剤16が、例えば接着性電極ゲル材料などの望ましい音響特性を持つものであれば、接着剤16と同じ材料であってよい。音響材料はまた、ヒドロゲル材料又は接着パッチ又は他の固体材料を含むことができる。
【0016】
図2Aはトランスデューサ1〜5の例の側面図である。この例では、トランスデューサエレメントのトップ送信表面6が丸められていることが分かる。この例では、該トランスデューサエレメントは25mmの曲率半径で曲げられている。送信表面が丸められていることは、送信超音波が広がり、従って身体のより大きな部分に送信され、これにより、ターゲット組織が超音波され、該トランスデューサエレメント間のデッドゾーンの形成を防止する可能性を増大させる。トランスデューサを丸める形状の他、平坦送信表面上にレンズを用いることがあり得る。これにより送信超音波を広げることができる。
【0017】
図2Bはトランスデューサ1〜5へ結合される電気接続を示す。皮膚と面するトランスデューサエレメントの送信表面は電極22でカバーされ安全及びため接地される。個々の電極22は個々のエレメント上に形成され、従ってケーブル18によりコネクタ20に電気的に接続される。又は、電極22はホイル又は他の柔軟な導電性材料の連続シートであってよく、トランスデューサエレメントの群又は全てのトランスデューサエレメントをカバーする。皮膚表面から離れる側に面するエレメントの側には電極24が接続され、送信(駆動)シグナルを提供しかつ該トランスデューサエレメントからの戻りエコーシグナルを提供する。図2Cは、前記シグナルコンダクタの結合の一例を示すトランスデューサエレメントの平面図である。この例では、送信エレメントT1〜T5の全てが協同操作されケーブル18aのひとつのコンダクタに電気的に接続される。受信エレメントR1〜R5は別々に操作され、前記ケー物の個々のコンダクタ18bに接続される。この構成により、全ての送信エレメントが同時に同じ送信波で駆動され、受信エレメントR1〜R5の別々の受信位置で受信される受信エコーを持つことができる。図2Dは他のシグナルリード結合の例を示し、全ての送信エレメントT1〜T5が同時に、コンダクタ18a上でひとつの送信シグナルにより駆動され、全ての受信エレメントR1〜R5が電気的にタンデムに一緒に結合される。それぞれの位置での受信エレメントR1〜R5により受信される全てのエコーシグナルは一緒にされて同じコンダクタ18bに接続される。図2Eはそれぞれの送信エレメント及び受信エレメントが個々に操作され得る結合構成の例を示す。それぞれの送信エレメントT1〜T5は、それ自身の送信シグナルコンダクタ18aと結合され、それぞれの受信エレメントR1〜R5はそれ自身の受信コンダクタ18bに結合される。この例は、該センサストリップが電池駆動装置により操作される場合に好ましい。というのは、ひとつの送信エレメントのみが駆動され、ひとつの受信チャンネルだけがいつでも必要であるからであり、従って電池を節約することになるからである。
【0018】
本発明の原理によると、前記センサストリップ10のトランスデューサエレメント1’〜9’は図3A及び3Bに示されるように三角形状構造を持つ。図1の従来技術では、通常の長方形状エレメントを使用し、送信及び受信エレメントの組が、好ましくは連続波ドップラモードで操作される。該センサの感受性は正確な位置に依存する。一般的に、心臓動脈中の血流を感知するために、ユーザはセンサストリップを首の皮膚に適用し、該ストリップは一般的に胸部と頭部の間の頚動脈の方向と直行する。図3Aでは、心臓動脈とその血流の方向は、点線34で示される。トランスデューサの感度は、血管が偶々トランスデューサエレメント組の間に正確に並ぶ際に特に減少することが見いだされた。ここで思い出すべきは、該トランスデューサの組は空間で仕切られており、該センサストリップは柔軟であり、かつ首の皮膚表面の曲がりに沿って適合するように曲がり得るということである。この感度損失は、該ユーザが初めから血管の位置につきなんらの情報も持たない際に特に問題となる。血管が2つの受信エレメントの間のデッドスポットを横切るように該センサを位置することが起こり得る。図3A及び3Bの例で示される三角形状の受信エレメントを用いることで、該エレメントの組でカバーされる領域をより大きな範囲にすることができる。図3Aでは送信及び受信エレメントは交互に配列するが、図3Bの好ましい実施態様では、送信専用エレメント列を1〜5等に、かつ受信専用エレメント列1’〜5’等と配置される。この重なりはエレメントの組の低感度領域を低減し、よりよい感度と配置の不正確性へのよい高い許容性をもたらす。図3A及び3Bに示されるように、三角形状構造を持つ該エレメント間のスペースの方向は、センサストリップ14の主(長さ方向)及び従(幅方向)寸法のいずれにも平行でもないし垂直でもない。これにより該センサストリップが血管のあるべき方向に亘り付される際に血管に沿って該スペースが並ぶ機会を改良する。点線34で示される方向の血管が該ストリップ受信開口部の下の領域で超音波を受けると、反射超音波シグナルは、少なくとも1つ又はほとんどの場合2つの受信エレメントにより良好な感度で感知されることができる。このことは、該血管の左右位置及び深さ位置につき当てはまる。長方形エレメントを用いると、血管が2つの受信エレメントの間に位置してデッドゾーンとなる恐れがあるが、図3A及び3Bの配置ではより大きな重なりを与えることができる。さらに、一方、それぞれの三角形状エレメントの基底部分はよりコリメートされたビームを表す一方、それぞれの三角形状エレメントの位置では、急速に広がるビームを生じることができる。このビームパターンはまた、センサストリップの下の血管の位置に拘わらず、信頼性の高い超音波照射が保証される。
【0019】
図3A及び3Bに示される三角形状センサストリップはいくつかの好ましい製造上の利点を有する。該トランスデューサエレメントのためのひとつの好ましい圧電素子はPZTセラミックスであり、棒状又はシート状で使用可能であり、個々のトランスデューサエレメントの形状にダイシングソーで切断することができる。図4に示されるように、三角形状で切断するために、切断を実施するために3種類のみの異なる切断角がある。この例では、PZTセラミックスの形状化シート36が、切りみぞ(kerf)切断38で水平に、かつ点線切断ライン76及び78で示される2つの45度角に切断される。この工程で該シートの端で損失する材料はほとんどない。他の実施態様もまた、厳密に分けられる台形形状のエレメントを使用することができる。該台形状もまた重なりを生じるが、重なりの量と、ひとつの領域をカバーするために必要なエレメントの数の間にはトレードオフの関係となる。
【0020】
図5Aは、トランスデューサの組のトランスデューサエレメントをマトリックス12中に、シグナル受信を改善するために位置させるひとつの例を示す。ドップラ超音波シグナルは角度依存である。超音波ビーム及び血流方向のなす角度が90°である場合、ドップラシグナルは最小となり、血流方向が該トランスデューサからの直方向で離れていく場合に最も強くなる。例えば心臓動脈32のような皮膚表面30に近い血管は、身体の平均深さが約20mmであることから、皮膚表面にほぼ平行であり、皮膚表面30に垂直の超音波を送信するトランスデューサの方向は、血流の方向と約90°の入射角となるであろう。この直交ビーム−血流−方向の可能性を低下させるために、トランスデューサエレメントは図5Aに示されるように浅い角度で傾けられる。超音波方向及び血流方向の関係は図5Bに詳細に示される。示されるように傾けられた送信エレメントTxで、正確な角度が波進行方向及び血流方向34の間に形成される。図5Bで、トランスデューサエレメントTx及びRxは、角度15°でお互いに角度相殺している。送信ビームは血流方向に対して75°であり、受信ビームは60°である。この角度付けにより、送信及び受信ビーム86及び88は、図5のビーム重なり領域で示される血管の予期される深さで重なることになる。
【0021】
図5A及び5Bの例では、該エレメント傾きは、トランスデューサ列の長さ方向寸法に関して平行にビームを角度付けて、該トランスデューサがセンサストリップの側部に面するようにする。これは、該センサストリップ10を、図6Bに示される心臓動脈32を横切るように血管を横切る位置で設けられる場合に効果的に作用する。血管を横切る(直角に)位置にセンサストリップ10を設けることで、素人ユーザにも、超音波で、見えない血管を横切らせるための最大の機会を与えることとなる。トランスデューサエレメント開口部は従って、心臓動脈32の流れの方向に面するか離れる。該センサストリップが図6Bで示されるように位置される場合、最も強いドップラシグナルがトランスデューサの組T3−R3で検出され得る。ここでT3−R3は、心臓動脈32の上に位置し、他のトランスデューサの組は血管の上に位置していない。914特許の図4で示されるロック等のシステムでは、トランスデューサ列が該血管の長手方向に一般的に平行に整列されている。この配置の利点は、シグナルが多重トランスデューサエレメントにより受信されることができ、該多重トランスデューサエレメントが該血管上に位置することから、これによりシグナル対ノイズ比が増加するということである。欠点としては、ユーザが、血管の位置を誤判断し、該トランスデューサを隠れた血管の上ではなく並行に位置させた場合には、ほとんど又は全くシグナルを受信しないことである。図6Bの例示されたセンサストリップの配置は、素人ユーザの成功する可能性を改善するものである。
【0022】
図6Aは、本発明の原理により構成される生命徴候モニタ及び治療システムのブロックダイヤグラムを示す。中央処理及び制御ユニット160が、該システムのコンポーネントの機能を制御して、生命徴候データを処理する。中央処理及び制御装置は、モニタされる生命徴候及び該システムで実行される治療のための適切な処理及び制御アルゴリズムを実行する。該中央及び制御ユニットは、他の装置に、有線又は無線LAN結合又はブルーツース(Bluetooth)結合により結合されてよい。該中央処理及び制御ユニット160及び他の該システムの電子コンポーネントは、電源162で駆動される。該電源には、電池、交流電源、電力供給装置及び他の電源管理及び制御機能を含む。医者は、表示装置、音声インプット及び音声出力、キーパッド及びプリンタなどを含むユーザインタフェース164により該システムと相互作用する。患者のECGはECGインプット及び処理サブシステム166によりモニタされかつ処理される。これによりインピーダンス、呼吸及び不整脈分析などの機能を実行することができる。このシステムには、他の生命徴候測定及び処理168のエレメントを含むことができ、例えばSPO2、ETCO2、IBP NIBPなどが挙げられる。
該システムには、治療機能170が含まれてよく、例えばペーシング治療、除細動、高電圧システム及び患者隔離などが挙げられる。CPR実施は、(以下詳細に説明されるように、CPR測定サブシステム180により測定される。
【0023】
図6Bは、本発明のセンサストリップ10をCPR施術のガイドを補助するために使用する生命徴候モニタ及び治療システムの一部を形成するブロックダイヤグラムを示す。図6Bのセンサストリップ10は送信エレメントT1〜T5を有線で共通結合し、受信エレメントR1〜R5を、既出の図2Cで示す、別々の出力線で接続する。他の実施態様はまた、一列の受信専用エレメント及び他の一列の送信専用エレメントを電気的に共通接続(図3Bに示されるように)することを含み、これは多くに実施において好ましいものとなり得る。センサストリップ10は治療機能170のひとつの除細動装置110と接続され、図示される以下のエレメントを含む。送信発生装置40はセンサストリップ10の送信エレメントに送信波を生成する。送信波は、心臓超音波応用のための見かけ周波数3〜7MHzを持つが、この例では見かけ5MHzの周波数を持つ。送信波は増幅装置42で増幅され送信エレメントT1〜T5に提供される。受信エレメントR1〜R5はマルチプレックス44に接続され、受信エレメントのひとつで受信されたシグナルをその出力にカップルさせる。選択された受信シグナルは低ノイズ増幅装置46で増幅されr.f.バンドパスフルタ48でフィルタされる。受信シグナルはベースバンドとミキサ52及び54で混合され、前記送信波形と参照される対象シグナルにより直行するように駆動される。復調直行シグナルはI及びQと図中ではラベルされており、ドップラフローベクトルの直行検出コンポーネントを含む。I及びQシグナルはローパスフィルタ56及び58でフィルタされ、その後サムフィルタ又はウォールフィルタ62及び64でフィルタして、DC(静的組織)コンポーネント及び血管からのコンポーネントを除くために流速コンポーネントを通す。フィルタされた直交コンポーネントはドップラフィルタ66及び68でフィルタされ、2つのインプットデュアルアナログ−デジタルコンバータ70に適用され、ドップラシグナルをデジタル化する。ドップラシグナルはドップラスペクトルに、高速フーリエ変換(FFT)プロセッサ72により変換する。ドップラシグナルのFFTプロセッサは当該技術において異なる実施に用いられるものである。例えば“Discrete−Time Signal Processing,”by Oppenheim&Schafer(Prentice Hall,1989)を参照できる。通常の実施において、続いてドップラサンプルの重なった手順が、ゼロが埋め込まれたスライドサンプル窓レジスタにロードされ、ドップラ周波数シグナルfDを、ドップラスペクトル中のほぼゼロ(DC)中心及び、前記送信間隔速度により決められるドップラサンプリング周波数(一般的にkHz範囲である)の±1/2に限って生成するように処理される。FFTプロセッサにより実行されない場合には、ドップラシグナルの強度が検出装置74により検出され、パワードップラアウプットシグナルを生成する。
【0024】
パワードップラシグナルは分析モデュール100と接続される。これにはCPR測定サブシステム180が含まれ、ドップラシグナルを種々の方法で分析することができる。一例として、マウチプレックス44は異なる受信トランスデューサエレメントから10m秒毎にシグナルを選択する。これについては国際特許出願WO 2006/003606に開示されており、参照することにより本明細書の一部とする。マルチプレクサは最初近くの送信エレメントからのシグナルを選択する。この最初のサンプリング間隔の後、マルチプレクサはエレメントR2からのシグナルを選択する。マルチプレクサはエレメントR3、R4及びR5からシグナルを選択し、その後この手順を繰り返す。この間に、分析モデュール100は所与の閾値、例えば既定のノイズレベルなど、を越える強いパワードップラシグナルを探す。意味のあるパワードップラシグナルは、所与のシグナル対ノイズによる閾値を越えると判定されるものである。この例では、除細動システムは、CPRが患者に施されている間パワードップラシグナルをサンプリングする。救助者が患者の胸部を圧迫するとある程度の血が心臓から押し出され、圧力波が循環系を通じて伝わり、一般的にはパルス状血流が頚動脈に生じる。この血流の発生がポーリング手順の間に検出され、分析モデュールにより意味のあるパワードップラシグナルとして判定されると、マルチプレクスはポーリングを停止し、該意味のあるドップラシグナルをシステムに接続する。この例では、意味のあるドップラシグナルは、頚動脈32の上にある受信トランスデューサエレメントR3で検出される。受信エレメントR2からのシグナルはその後、該システムでサンプリングが継続される。意味のあるシグナルのドップラ周波数fDは、血流速及びピークシグナルがCPRにより生じる最大の瞬間流速を示すことを示す。
【0025】
マルチプレクサ44で影響を受けるサンプリング手順は種々の数の変法を示すことができる。例えば、分析モデュールが選択された受信エレメントからのパワードップラシグナル強度が低下することを感知する場合、該マルチプレクサは、隣接する受信エレメントでのより強いシグナルを見出すことを試みるために、該選択されたエレメントのいずれかの側の受信エレメントからのシグナルをサンプリングするように制御する。これらの隣接するいずれかのトランスデューサ位置でより強いドップラシグナルが見出された場合、マルチプレクサは該トランスデューサエレメントR3からのシグナルサンプリングを変更することができる。マルチプルプロセスチャンネルが所与の装置で利用可能である場合、マルチプルトランスデューサエレメントが同時にモニタされ、最も強いドップラシグナルが分析に使用され得る。
【0026】
速度検出に加えて、ドップラ波形が、いくつかの胸部圧迫による繰り返されるピーク速度を検出することで感知される。この繰り返し速度間隔は、CPR中の胸部圧迫の速度を示す。この分析に結果として、救助者は音響的及び/又は可視的にCPRを正しく施すことを指導される。例えば通常のCPRプロトコルでは、1分間に100圧迫速度で15圧迫施すように救助者に指示する。分析モデュールにより感知される繰り返し速度がこの望ましい値よりも小さい場合、分析モデュールはオーディオシンセサイザ102に信号を送るか、表示スクリーンに「より早く圧迫せよ」なる指示を表示する。該オーディオシンセサイザはオーディオ信号を生成し、増幅装置104により増幅され、スピーカ106に送られ、救助者に「より早く圧迫せよ」なる音による指示を行う。分析モデュールはまた、胸部圧迫の間の血流のピーク速度と、おのおのの圧迫により達成されるべき望ましい最小血流速とを比較する。例えば通常のピーク速度は約1m/秒である。分析モデュールで使用される参照値は、この通常の速度よりも小さくてもよい。望ましい参照速度が達成されない場合、分析モデュールは、「より強く圧迫」コマンドをユーザインタフェース164のオーディオシンセサイザ及びスピーカから発することができる。LED列又はグラフィック表示などの可視的表示は、絶対値で又は相対値でのフローシグナル強度及び/又は最も強い血流シグナルが感知されるトランスデューサセンサの列に沿った位置を視覚的に表示することができる。
【0027】
ドップラ波のピーク速度及び間隔の検出に加えて、分析モデュールは、CPRにより生じる血流につき充足させる他の測定も生成することができる。例えば平均速度、容量流速、パルスインデックス及びフローインデックスなどである。これらは国際特許出願WO 2006/030354に記載され、参照することで本明細書の一部となる。
【0028】
図6A及び6Bのシステムは、他のセンサであって、ドップラフローセンサと組み合わせてCPRの効果を判断するセンサを持つ。圧迫パッド80が図6Bに示される。これを患者の胸部に置き、これに対してCPR圧迫が適用される。圧迫パッドは、米国特許6,351,671に記載の力センサを含むか、又は好ましくは米国特許6,306,107に記載の加速度計が含まれる。圧迫がパッド80に適用されるたびにシグナルが生成される。このシグナルは増幅装置82で増幅され検出装置84で検出される。検出された胸部圧迫シグナルはその後、ドップラフローシグナルから誘導される情報と組み合わされる。例えば、生じる圧迫シグナルのそれぞれを、センサストリップ10による意味あるドップラフローシグナルの検知と時間的に関連付けられる。従って、圧迫シグナルは、ドップラシグナル分析のタイムゲートとして又は分析モデュールにより感知される圧迫期間の速度を関連させ及び保証するために使用され得る。ECGシグナルは、存在する場合、またタイムゲートとして使用できる。該力又は2回積算加速度シグナルの強度は圧迫力又は圧迫が施される深さの尺度であり、「より強く」又は「より弱く」コマンドを出すかどうかの決定に使用され得る。例えば、低流速又は低体積流速が救助者により強く圧迫するべきことを示す一方、圧迫シグナルが、救助者はすでに患者に安全な強さ又は深さで圧迫していることを示す可能性がある。分析モデュールはその場合、この圧迫情報を考慮して「より強く」コマンドを出すことを差し控える。
【0029】
図6Bのシステムはまた、胸部電極92、94を含み、これらは患者の胸部に付着され患者のECGシグナルと胸部バイオインピーダンスを感知し及び除細動ショックを与えるために用いられる。ECG一般的インピーダンスシグナルはECG、インピーダンスモデュール96により処理され、かつそれは分析モデュールと接続され、CPR指導を補助するために使用され得る。例えば671特許で説明されるように、インピーダンスシグナルは、胸部が圧迫される際及び再び圧迫力が緩和される際の機会を示す。これらのインピーダンス変化の生じる時間は、ドップラシグナル分析と関連付けるかタイムゲートさせて、これらのシグナル検出とCPRの適切性を保証するか改善するために使用され得る。
【0030】
図7は、患者の外見を示す。患者は、頚動脈を横切る首にセンサストリップ10、胸部の中心に圧迫パッド80、及びECG測定及び除細動のための通常の位置に配置される電極92、94を含む除細動装置110が示される。該分析モデュールがこれらの全てのセンサからのシグナルを関連付け、結合して、CPRのよりよい指導コマンドを生成することができることは、当業者には明らかであろう。米国特許2003/0199929に記載の通り、センサストリップ10と上部除細動電極92をひとつの電極にして、患者の首に設けることが可能である。
【0031】
センサストリップ構成の他の変更についても当業者には想到できる。例えば異なる形状のトランスデューサエレメントを用いることができる。例えば、送信エレメントが長方形であり、受信エレメントが三角形状であるか、又はその逆があり得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
血流を検知するための超音波センサストリップであり:
三角形状トランスデューサエレメントの超音波トランスデューサアセンブリ;
前記トランスデューサエレメントと電気的に接続されるコネクタ;
前記トランスデューサエレメントを既定の空間配置に維持する柔軟性マトリックス;及び
対象物と音響カップリング接触する前記マトリックスに付されるとうに構成されるアタッチメント材料を含む、超音波センサストリップ。
【請求項2】
請求項1に記載の超音波センサストリップであり、前記センサストリップがさらに、長さ寸法及び幅寸法を示し、前記三角形状トランスデューサエレメントの隣接するエレメント間のスペースが、前記幅寸法に平行ではない長さを示す、超音波センサストリップ。
【請求項3】
請求項2に記載の超音波センサストリップであり、前記三角形状トランスデューサエレメントの隣接するエレメント間のスペースが、前記幅寸法でも前記長さ寸法にも平行でない、超音波センサストリップ。
【請求項4】
請求項1に記載の超音波センサストリップであり、前記トランスデューサエレメントが等辺三角形状である、超音波センサストリップ。
【請求項5】
請求項2に記載の超音波センサストリップであり、前記既定の配置がさらに、一列のトランスデューサエレメントであって前記センサストリップの前記長さ寸法へ伸びており、かつ前記列のそれぞれの三角形状トランスデューサエレメントが、一般的に、隣接するトランスデューサエレメントの端部と平行でありかつ隣接するトランスデューサと0.5〜5.0mm離されて配置されている、超音波センサストリップ。
【請求項6】
センサに記載の超音波センサストリップであり、前記トランスデューサアセンブリのトランスデューサエレメントが組みとなり、前記組のひとつのトランスデューサエレメントが電気的に送信エレメントと結合し、他のひとつが電気的に受信エレメントと結合する、超音波センサストリップ。
【請求項7】
請求項6に記載の超音波センサストリップであり、前記組になったトランスデューサエレメントが、前記マトリックス中で、対象物の皮膚表面からの予期される血管の深さで重なるビームパターンを持つように方向付けられる、超音波センサストリップ。
【請求項8】
請求項7に記載の超音波センサストリップであり、前記組になったトランスデューサエレメントがさらに、皮膚表面と平行な血管断面に対して、直行角度ではない角度に方向付けられる、超音波センサストリップ。
【請求項9】
請求項1に記載の超音波センサストリップの前記コネクタと結合されるドップラ超音波システムであり、前記システムは、送信シグナルを前記アセンブリのトランスデューサエレメントに提供し、前記送信シグナルに応じる血からにトランスデューサで受信される反射超音波シグナルを受信する、ドップラ超音波システム。
【請求項10】
請求項9に記載のドップラ超音波システムであり、前記トランスデューサエレメントが送信及び受信の組とされ、前記ドップラ超音波システムが、一組の送信エレメントに超音波を送信させ、及び前記ドップラ超音波システムが、前記組の受信エレメントからの超音波シグナルを受信するように操作する、ドップラ超音波システム。
【請求項11】
請求項9に記載のドップラ超音波システムであり、前記トランスデューサエレメントが送信及び受信の組とし、前記ドップラ超音波システムが、前記組の送信エレメントに超音波を送信させ、前記ドップラ超音波システムが前記組の複数の受信エレメントから超音波シグナルを受信する、ドップラ超音波システム。
【請求項12】
請求項11に記載のドップラ超音波システムであり、前記ドップラ超音波システムが、前記受信エレメントのひとつからの超音波シグナルを受信した後、さらに連続して該受信エレメントから超音波シグナルを受信するように操作される、ドップラ超音波システム。
【請求項13】
血流を検知するための超音波センサストリップであり:
台形状トランスデューサエレメントの超音波トランスデューサアセンブリ;
前記トランスデューサエレメントと電気的に接続されるコネクタ;
前記トランスデューサエレメントを既定の空間配置に維持する柔軟性マトリックス;及び
対象物と音響カップリング接触する前記マトリックスに付されるとうに構成されるアタッチメント材料を含む、超音波センサストリップ。
【請求項14】
一列の三角形状トランスデューサエレメントを形成するために圧電素子材料シートを切断するための方法であり:
前記シートを水平方向に切断して、前記圧電素子の細長いストリップを形成し;及び
前記細長いストリップを、鋭角方向及び鈍角方向に切断して一列の三角形状トランスデューサを形成する、方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法であり、前記細長いストリップの長手方向の端に関して、前記鋭角が60°で、前記鈍角が120°である、方法。
【請求項1】
血流を検知するための超音波センサストリップであり:
三角形状トランスデューサエレメントの超音波トランスデューサアセンブリ;
前記トランスデューサエレメントと電気的に接続されるコネクタ;
前記トランスデューサエレメントを既定の空間配置に維持する柔軟性マトリックス;及び
対象物と音響カップリング接触する前記マトリックスに付されるとうに構成されるアタッチメント材料を含む、超音波センサストリップ。
【請求項2】
請求項1に記載の超音波センサストリップであり、前記センサストリップがさらに、長さ寸法及び幅寸法を示し、前記三角形状トランスデューサエレメントの隣接するエレメント間のスペースが、前記幅寸法に平行ではない長さを示す、超音波センサストリップ。
【請求項3】
請求項2に記載の超音波センサストリップであり、前記三角形状トランスデューサエレメントの隣接するエレメント間のスペースが、前記幅寸法でも前記長さ寸法にも平行でない、超音波センサストリップ。
【請求項4】
請求項1に記載の超音波センサストリップであり、前記トランスデューサエレメントが等辺三角形状である、超音波センサストリップ。
【請求項5】
請求項2に記載の超音波センサストリップであり、前記既定の配置がさらに、一列のトランスデューサエレメントであって前記センサストリップの前記長さ寸法へ伸びており、かつ前記列のそれぞれの三角形状トランスデューサエレメントが、一般的に、隣接するトランスデューサエレメントの端部と平行でありかつ隣接するトランスデューサと0.5〜5.0mm離されて配置されている、超音波センサストリップ。
【請求項6】
センサに記載の超音波センサストリップであり、前記トランスデューサアセンブリのトランスデューサエレメントが組みとなり、前記組のひとつのトランスデューサエレメントが電気的に送信エレメントと結合し、他のひとつが電気的に受信エレメントと結合する、超音波センサストリップ。
【請求項7】
請求項6に記載の超音波センサストリップであり、前記組になったトランスデューサエレメントが、前記マトリックス中で、対象物の皮膚表面からの予期される血管の深さで重なるビームパターンを持つように方向付けられる、超音波センサストリップ。
【請求項8】
請求項7に記載の超音波センサストリップであり、前記組になったトランスデューサエレメントがさらに、皮膚表面と平行な血管断面に対して、直行角度ではない角度に方向付けられる、超音波センサストリップ。
【請求項9】
請求項1に記載の超音波センサストリップの前記コネクタと結合されるドップラ超音波システムであり、前記システムは、送信シグナルを前記アセンブリのトランスデューサエレメントに提供し、前記送信シグナルに応じる血からにトランスデューサで受信される反射超音波シグナルを受信する、ドップラ超音波システム。
【請求項10】
請求項9に記載のドップラ超音波システムであり、前記トランスデューサエレメントが送信及び受信の組とされ、前記ドップラ超音波システムが、一組の送信エレメントに超音波を送信させ、及び前記ドップラ超音波システムが、前記組の受信エレメントからの超音波シグナルを受信するように操作する、ドップラ超音波システム。
【請求項11】
請求項9に記載のドップラ超音波システムであり、前記トランスデューサエレメントが送信及び受信の組とし、前記ドップラ超音波システムが、前記組の送信エレメントに超音波を送信させ、前記ドップラ超音波システムが前記組の複数の受信エレメントから超音波シグナルを受信する、ドップラ超音波システム。
【請求項12】
請求項11に記載のドップラ超音波システムであり、前記ドップラ超音波システムが、前記受信エレメントのひとつからの超音波シグナルを受信した後、さらに連続して該受信エレメントから超音波シグナルを受信するように操作される、ドップラ超音波システム。
【請求項13】
血流を検知するための超音波センサストリップであり:
台形状トランスデューサエレメントの超音波トランスデューサアセンブリ;
前記トランスデューサエレメントと電気的に接続されるコネクタ;
前記トランスデューサエレメントを既定の空間配置に維持する柔軟性マトリックス;及び
対象物と音響カップリング接触する前記マトリックスに付されるとうに構成されるアタッチメント材料を含む、超音波センサストリップ。
【請求項14】
一列の三角形状トランスデューサエレメントを形成するために圧電素子材料シートを切断するための方法であり:
前記シートを水平方向に切断して、前記圧電素子の細長いストリップを形成し;及び
前記細長いストリップを、鋭角方向及び鈍角方向に切断して一列の三角形状トランスデューサを形成する、方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法であり、前記細長いストリップの長手方向の端に関して、前記鋭角が60°で、前記鈍角が120°である、方法。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図2E】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図2E】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【公表番号】特表2012−518454(P2012−518454A)
【公表日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−550679(P2011−550679)
【出願日】平成22年2月10日(2010.2.10)
【国際出願番号】PCT/IB2010/050613
【国際公開番号】WO2010/097728
【国際公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年2月10日(2010.2.10)
【国際出願番号】PCT/IB2010/050613
【国際公開番号】WO2010/097728
【国際公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】
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