説明

並走警報装置、車両およびプログラム

【課題】円滑な追い越しを行うこと。
【解決手段】並走警報装置1は、自車両の走行車線からみて追い越し車線側を走行中の追い越し車両の存在を検出すると共に、その追い越し車両の車種を検出する追い越し車種検出手段としてのセンサ2と、隣接車間距離検出部3および警報部4とを備え、さらに警報部4は、追い越し車種検出手段が検出した車種が所定の車種であり、追い越し車種検出手段が追い越し車両の存在を検出している時間が第一の所定時間以上または第一の所定時間を超えると共に、当該追い越し車両の存在を検出している時間内における自車両の車速が第一の所定値以上または第一の所定値を超えているときに警報を発出する手段を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、並走警報装置、車両およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
高速道路などのように、走行車線と追い越し車線とが並行して設けられた道路における追い越し手順では、追い越しをかける車両は、走行車線内を走る車両の車速以上の車速によって追い越しを行う必要がある。
【0003】
一方、トラックは、速度制限装置(リミッタ)を搭載し、車速の上限が決められている。一般的に、日本国内においては、高速道路での制限速度が時速100キロメートル(100km/h)であることから、トラックの速度制限装置は、90km/hを上限としている。
【0004】
よって、先行しているトラックが上限一杯の車速で走行している場合には、このトラックに対して追い越しをかけようとする後続のトラックは、先行車に対して追い越しの意志表示を行うことにより、先行車に減速を促す必要がある。
【0005】
しかしながら、そのような意志表示の方法は確立されておらず、個々の運転者が、ハザードランプを点滅させるなど、独自の方法で意志表示を行っているに過ぎない。よって、追い越しをかけようとするトラックにおいて、先行車に追い越しの意志が確かに伝達されたか否かを確認する術はない。
【0006】
このような状況下においては、追い越しをかけようとするトラックが先行車に追い越しの意志が通じたと思い込み追い越しを開始したが、先行車には、その意志が伝達されていなかったという事態も生ずる。
【0007】
このような場合には、追い越し車線内に車線変更したトラックと、走行車線内を走行中のトラックとがしばらくの時間並走するといった事態が発生する。やがて、追い越しをかけられた側のトラックの運転者が追い越しをかけようとする側のトラックの存在に気付き、減速するなどするまでの時間、この並走状態は継続する。
【0008】
このような並走状態は、乗用車などのように、速度制限装置を搭載せずトラックよりも速い車速で走行可能な車両の走行を妨げるものである。よって、このような並走状態は、渋滞の原因にもなり好ましくない。
【0009】
ここで、特許文献1には、車両が並走状態であるときに、運転者の死角を解消する目的で、一方の車両が増速または減速することによって、並走状態を脱する技術が開示されている。また、特許文献2には、自車両が追い越し車線内を走行中であるか否かを判定する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2003−237407号公報
【特許文献2】特開2003−208700号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
特許文献1の技術において、一方の車両が減速することによって並走状態を脱する車両制御を応用すれば、上述したトラックの追い越し時の並走状態を脱することができるのではないかと本出願人は類推した。
【0012】
さらに、特許文献1の技術と特許文献2の技術とを組み合わせることにより本出願人は次のような車両制御の実現の可能性を検討した。すなわち、自車両が追い越し車線ではない車線内(すなわち走行車線内)を走行中に、自車両の右側に他車両の存在を検出したら自車両を減速する。これにより、上述したトラックの追い越し時の並走状態を脱するための車両制御が実現できるのではないかと考えた。
【0013】
なお、日本国内の道路交通法によれば、走行車線に対して追い越し車線は右側となる。そこで、本明細書では、日本国内の道路交通法に基づき説明を行う。よって、走行車線に対して追い越し車線が左側となるルールを適用する場合には、本明細書の説明における走行車線に対する追い越し車線の位置関係を入れ替えることにより同様に説明できる。
【0014】
上述したように、本出願人は、特許文献1の技術と特許文献2の技術とを組み合わせることにより、通常の走行車線を走行中のトラックが他のトラックによる追い越し時の並走状態を脱するための車両制御が実現できるのではないかと考えたが、このとき解決すべき2つの問題の存在に気付かされた。
【0015】
その1つ目の問題は、自車両の右側に並走する車両がトラックではなく、速度制限装置を搭載していない乗用車であれば、上述したような減速制御を実施する必要性はない。また、不必要な減速制御の実施は、渋滞の要因となり好ましくない。したがって、右側に並走する車両がトラックであるか乗用車であるかを判定する必要がある。しかしながら、特許文献1の技術では、そのようなことは想定されていない。
【0016】
2つ目の問題は、上述した並走状態を脱するための車両制御では、自車両は、通常の走行車線を走行しているため自車両が追い越し車線内を走行中であるか否かを判定することは必要がない。一方、自車両が追い越し車線の直ぐ左側にある走行車線内を走行中であるか否かを判定することが必要になる。しかしながら、特許文献2の技術では、自車両が追い越し車線内を走行中であるか否かの判定のみが可能であり、走行車線が複数有る場合に、自車両がどの走行車線内を走行しているかについては判定できない。
【0017】
したがって、特許文献1の技術と特許文献2の技術とを単に組み合わせることでは目的のものは達成できないことが分かってきた。すなわち、単に特許文献1、2の技術を組み合わせた場合、「自車両が追い越し車線内を走行していないときに、自車両の右側の車線に何らかの車両が存在するときにはとりあえず自車両を減速する。」という制御手順となるだけに過ぎない。
【0018】
これによれば、自車両の右側の車線が追い越し車線であるか否かも不明であり、自車両と並走する他車両の車種がトラックであるか乗用車であるかも不明である。このような不明確な状況下において、自車両は、自車両と並走する車両が存在すれば闇雲に減速制御を実施する結果となる。これでは、不必要な減速制御が多々発生し、並走状態が継続する場合以上の重大な渋滞の要因となる。
【0019】
したがって、特許文献1の技術と特許文献2の技術とを単に組み合わせただけでは、トラックの追い越し時の並走状態を脱するための車両制御を実現することは困難であることがかわる。
【0020】
本発明は、このような背景の下に行われたものであって、速度制限装置を備えるトラック同士において円滑な追い越しを行うことができる並走警報装置、車両およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明の第一の観点は、並走警報装置としての観点である。すなわち、本発明の並走警報装置は、自車両の走行車線からみて追い越し車線側を走行中の追い越し車両の存在を検出すると共に、その追い越し車両の車種を検出する追い越し車種検出手段と、追い越し車種検出手段が検出した車種が所定の車種であり、追い越し車種検出手段が追い越し車両の存在を検出している時間が第一の所定時間以上または第一の所定時間を超えると共に、当該追い越し車両の存在を検出している時間内における自車両の車速が第一の所定値以上または第一の所定値を超えているときに警報を発出する警報手段と、を備えるものである。
【0022】
たとえば、追い越し車種検出手段は、自車両と前記追い越し車両との間の車間距離を検出する隣接車間距離検出手段と、隣接車間距離検出手段が所定値以下または所定値未満の車間距離を検出したときには、追い越し車両が前記所定の車種であると判断する手段と、を備えることができる。
【0023】
また、警報手段は、警報を警報停止指示があるまで継続すると共に、警報を第二の所定時間以上または第二の所定時間を超えて継続して行っているにも関わらず警報停止指示が無く、自車両の車速が第二の所定値以上または第二の所定値を超えているときには、自車両を減速するための指示を行うことが好ましい。
【0024】
さらに、警報手段は、警報停止指示によって警報を停止した後の第三の所定時間後においてもなお自車両の並走状態が継続しているときには再び警報を出力することが好ましい。
【0025】
さらに、追い越し車両からの追い越し実施の事前情報を受信する手段と、自車両からの追い越し実施の事前情報を追い越し車両に対して送信する手段と、を備え、警報手段は、受信する手段が事前情報を受信した旨を通知することができる。
【0026】
本発明の第二の観点は、車両としての観点である。すなわち、本発明の車両は、本発明の並走警報装置と、その並走警報装置による警報の出力後に車速を強制減速する手段と、を備えるものである。
【0027】
あるいは、本発明の車両は、所定時間以上または所定時間を超えて並走していること、自車両が所定速度以上または所定速度を超えていること、および、追い越し車両の速度が自車両の速度以上または速度を超えて所定値以下または未満であることを条件として警報を発出または/および車速を強制減速する制御部を有するものである。
【0028】
本発明の第三の観点は、並走警報方法としての観点である。すなわち、本発明の並走警報方法は、自車両の走行車線からみて追い越し車線側を走行中の追い越し車両の存在を検出すると共に、その追い越し車両の車種を検出する追い越し車種検出ステップと、追い越し車種検出ステップの処理により検出した車種が所定の車種であり、追い越し車種検出ステップの処理により追い越し車両の存在を検出している時間が第一の所定時間以上または第一の所定時間を超えると共に、当該追い越し車両の存在を検出している時間内における自車両の車速が第一の所定値以上または第一の所定値を超えているときに警報を発出する警報ステップと、を有するものである。
【0029】
たとえば、追い越し車種検出ステップの処理として、自車両と追い越し車両との間の車間距離を検出する隣接車間距離検出ステップと、隣接車間距離検出ステップの処理の結果として所定値以下または所定値未満の車間距離を検出したときには、追い越し車両が所定の車種であると判断するステップと、を有することができる。
【0030】
また、警報ステップの処理として、警報を警報停止指示があるまで継続すると共に、警報を第二の所定時間以上または第二の所定時間を超えて継続して行っているにも関わらず警報停止指示が無く、自車両の車速が第二の所定値以上または第二の所定値を超えているときには、自車両を減速するための指示を行うステップを有することができる。
【0031】
このときに、警報ステップの処理として、警報停止指示によって警報を停止した後の第三の所定時間後においてもなお自車両の並走状態が継続しているときには再び警報を出力するステップを有することができる。
【0032】
さらに、追い越し車両からの追い越し実施の事前情報を受信するステップと、自車両からの追い越し実施の事前情報を追い越し車両に対して送信するステップと、を有し、警報ステップの処理として、受信するステップの処理により事前情報を受信した旨を通知するステップを有することができる。
【0033】
本発明の第四の観点は、プログラムとしての観点である。すなわち、本発明のプログラムは、情報処理装置にインストールすることにより、その情報処理装置に、本発明の並走警報装置における演算機能および/または制御機能を実現するものである。
【発明の効果】
【0034】
本発明によれば、速度制限装置を備えるトラック同士において円滑な追い越しを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の実施の形態に係る並走警報装置のブロック構成図である。
【図2】図1の並走警報装置を車載した本発明の実施の形態に係る車両を示す図である。
【図3】図1の並走警報装置の警報部の動作を示すフローチャートである。
【図4】図3のフローチャートにおけるステップS1の処理を説明するための図であり、隣接車両(追い越し車両)がトラックの場合を示す図である。
【図5】図3のフローチャートにおけるステップS1の処理を説明するための図であり、隣接車両(追い越し車両)が乗用車の場合を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
(本発明の実施の形態に係る並走警報装置1の構成について)
本発明の実施の形態に係る並走警報装置1および該装置1を有する自車両の構成について図1および図2を参照して説明する。並走警報装置1は、図1に示すように、センサ2、隣接車間距離検出部3、警報部4、警報表示部5および車車間通信部6から主に構成される。また、図2に示すように、これらの構成要素は自車両(トラック)10に車載されている。
【0037】
センサ2は、自車両10の右側にある追い越し車両となる隣接車両11を検出すると共に隣接車両11との車間距離を検出するためのものである。なお、センサ2の実現例としては、電磁波や超音波または赤外線光の反射波を利用して自車両10と隣接車両11との間の距離を求めるレーダ方式などがある。また、センサ2は、追い越し車線を走行している車両と自車両10と同一の走行車線を走行している車両とを区別するため、および自車両10の走行車線とは一車線離れた車線を走行している車両と隣接車線を走行している車両とを区別するため、および隣接車両の車種を区別するため、次のような工夫を施している。すなわち、センサ2の取付位置を自車両10の側方に配置し、出力方向を自車両10の前後方向に対して直角となる方向としている。また、センサ2は地面から80cm以上、好ましくは、1m以上で3.5m以内の高さに設置している。
【0038】
センサ2の検出出力は、隣接車間距離検出部3に入力される。隣接車間距離検出部3は、センサ2の検出出力を数値データとしての隣接車間距離情報に変換して警報部4に出力する。
【0039】
警報表示部5は、警報部4から出力される警報出力および追い越しする際または追い越しされる際の情報(以下、「追い越し実施事前情報」という。)を通知するための出力を入力し、これらを運転者が認識できる表示形態に変換して表示する。この表示形態としては、画像情報やテキスト情報または/および音声情報や信号音などの音の情報である。またはこれら各種の表示形態を組み合せた表示形態でもよい。
【0040】
車車間通信部6は、自車両10と隣接車両11との間で様々な情報交換を行うものである。ここで、並走警報装置1において車車間通信部6は、隣接車両11などの追い越し車両から自車両10に対して送信される追い越し実施事前情報を受信し、また、自車両10から追い越し車両に対して追い越し実施事前情報を送信するためのものである。なお、センサ2、隣接車間距離検出部3、警報部4、警報表示部5、車車間通信部6、車両ECU(詳細後述)などは自車両10の制御部を構成するものとなっている。
【0041】
(並走警報装置1の動作について)
次に、並走警報装置1の動作について図3、図4、図5を参照して説明する。図3は、警報部4の処理手順を示すフローチャートである。図3に示すように、警報部4は、隣接車間距離検出部3からの隣接車間距離情報に基づき並走している車両が存在していることを把握すると共に隣接車間距離が所定値以下であるか否かなどによって車種を判定する(ステップS1)。
【0042】
ここで、ステップS1の処理について図4、図5を参照して説明する。図4は、自車両10に対して隣接車両11がトラック11Aなどの大型車両である場合の例である。図5は、自車両10に対して隣接車両11が大型車両でない乗用車11Bである場合の例である。トラック11Aの車幅は、乗用車11Bの車幅に比べて大きい。したがって、トラック11Aと乗用車11Bがそれぞれ追い越し車線内のほぼ中央を走行している場合には、トラック11Aと自車両10との間の隣接車間距離Mは、乗用車11Bと自車両10との間の隣接車間距離Nよりも小さい。また、3車線以上ある場合、最も左側と最も右側の車線を2台のトラックが並走しても問題はない。このようなとき、隣接車間距離はNよりも大きくなる。
【0043】
このようにして警報部14は、隣接車間距離の大きさを隣接車間距離MまたはNと比較することによって隣接車両11の車種がトラック11Aであるか乗用車11Bであるかを検出することができる。また、レーダの反射量を検出し、その情報を車種の判定に利用するようにしてもよい。隣接車間距離に加え、反射量を加味すると車種の判定精度が高まる。これはセンサ2が高い位置に配置されているため、車高が低い乗用車11Bからの反射量はゼロに近くなる。これに対して車高が高いトラック11Aからの反射量は非常に多くなるためである。
【0044】
そして、前述したように、隣接車両11の車種が大型車でないもの、すなわち乗用車11Bであれば、以降の処理を行う必要性は無い。このため、ステップS1でNoであれば、警報部4は、以降の処理は行わない。
【0045】
一方、隣接車両11の車種が大型車両、たとえばトラック11Aであれば(ステップS1でYes)、警報部4は、隣接車間距離を検出している時間が所定時間t1以上継続しているか否かを判定する(ステップS2)。ここで、所定時間t1とは、たとえば、5秒間である。すなわち、隣接車間距離を検出している時間が5秒間未満であれば、並走状態が渋滞の要因となる可能性は小さいので、以降の処理を行う必要性は少ない。すなわち、隣接車両11による追い越し動作は速やかに行われ、並走状態は5秒間以内に解消されたことになる。このため、ステップS2でNoであれば、警報部4は、以降の処理は行わない。この所定時間t1は、各国または各地域の事情を考慮して予め設定または後から調整もしくは設定ができるようにすることが好ましい。
【0046】
一方、隣接車間距離を検出している時間が所定時間t1以上継続していれば(ステップS2でYes)、次に警報部4は、隣接車間距離を検出している時間内の自車両10の車速が所定値♯1以上であるか否かを判定する(ステップS3)。ここで、車速の所定値♯1とは、たとえば、60km/hである。すなわち、車速が60km/h未満であれば、高速道路を走行していない可能性が高い。また、高速道路を走行中であっても渋滞などによる低速走行中である。このような状況下では、以降の処理を行う必要性は無い。このため、ステップS3でNoであれば、警報部4は、以降の処理は行わない。
【0047】
一方、隣接車間距離を検出している時間内の車速が所定値♯1以上であれば(ステップS3でYes)、警報部4は、車車間通信による追い越し実施事前情報の受信が確認されたか否かを判定する(ステップS4)。ここで、車車間通信部6による車車間通信による追い越し実施事前情報の受信の確認処理について説明する。
【0048】
たとえば、図4に示す隣接車両11であるトラック11Aの運転者が自車両10に対して追い越しをかけようとしたときに、トラック11Aの運転席などに備えられている追い越し通知ボタン(不図示)を押下する。トラック11Aに備えられている車車間通信部6は、このボタンの押下を検出すると、追い越し実施事前情報を周囲の車両に向けて送信する。
【0049】
なお、この際の車車間通信には、微弱な電力の電磁波が用いられる。このため、追い越しとは無関係の遠方の他車両に対しては追い越し実施事前情報は届かないものとする。あるいは、GPS(Global Positioning System)と車車間通信とを連携させ、追い越される側の車両と追い越す側の車両とが互いの位置情報を確認し合い通信を確立させるようにしてもよい。
【0050】
追い越し車両から送信された追い越し実施事前情報を受信した自車両10の車車間通信部6は、その情報を警報部4に伝達する。この情報を受け取った警報部4は、警報表示部5にその旨を表示する。警報表示部5からの音情報または/および警報表示部5の表示情報を参照した運転者が自車両10に対して追い越しをかけようとするトラック11Aの存在に気が付くと、運転席などに備えられている追い越し実施事前情報を確認した旨の信号を出すためのボタン(不図示で以下、「確認ボタン」という。)を押下する。車車間通信部6は、この確認ボタンの押下を検出すると、追い越し実施事前情報の確認情報を周囲の車両に向けて送信する。
【0051】
なお、この際の車車間通信にも微弱な電力の電磁波が用いられる。このため、追い越しとは無関係の遠方の他車両に対しては追い越し実施事前情報の確認情報は届かないものとする。あるいは、GPSと車車間通信とを連携させ、追い越される側の車両と追い越す側の車両とが互いの位置情報を確認し合い、通信を確立させるようにしてもよい。これにより、トラック11Aの車車間通信部6は、自車両10からの追い越し実施事前情報の確認情報を受信すると、その旨をトラック11Aの警報部4に伝達する。
【0052】
また、自車両10の警報部4は、自車両10の運転者が確認ボタンを押下したことを検出すると、その旨を追い越し実施事前情報を受信したことを確認する情報として記憶する。この記憶に基づいてステップS4の処理が行われる。
【0053】
ステップS4の処理において、自車両10の運転者が追い確認ボタンを押下したのであれば、以降の処理を行う必要性は無い。なぜなら自車両10の運転者は自己の判断にて走行速度を落とすためである。このため、ステップS4でNoであれば、警報部4は、以降の処理は行わない。
【0054】
このようにして、ステップS1、S2、S3、S4のいずれの処理においてもYesであれば、警報部4は、警報出力を行う(ステップS5)。すなわち、警報部4は、たとえば「追い越し車両が有ります。減速してください。」などの情報を警報表示部5に表示したり、または/およびその旨を音声で知らせる。この警報形態は、前述したように、画像情報やテキスト情報または/および音声情報や信号音などの音の情報である。またはこれら各種の表示形態を2つ以上を組み合せた表示形態でもよい。
【0055】
続いて警報部4は、警報を停止させる指示が運転者から所定時間t2以上無く(ステップS6でYes)、自車両10の車速が所定値♯2以上であれば(ステップS7でYes)、自車両10の車両ECU(Electric Control Unit)(不図示)に対して減速を指示する(ステップS8)。すなわち、運転者は、警報表示部5の表示に気付くと、運転席などに備えられている警報を停止させる指示ボタン(不図示で、以下、「警報停止指示ボタン」という。)を押下する。警報部4は、警報停止指示ボタンの押下を検出すると、警報出力を停止する(ステップS11)。その後、自車両10の運転者は走行速度を落とすと見込まれるためである。
【0056】
しかしながら、警報部4は、運転者による警報停止指示ボタンの押下が所定時間t2以上無く(ステップS6でYes)、そのときの自車両10の車速が所定値♯2以上であれば(ステップS7でYes)、警報出力を継続すると共に、車両ECUに対して減速を指示する(ステップS8)。ここで、所定時間t2とは、たとえば、5秒間である。また、所定値♯2とは、たとえば、速度制限装置の上限値に近い80km/h〜90km/hである。
【0057】
すなわち、自車両10の車速が所定値♯2以上であり、かつ、運転者が所定時間t2以上も警報に気付かないのであれば、隣接車両11は自車両10を追い越すことが困難である。よって、このような場合に限り、警報部4は、車両ECUに対して減速指示を出力することによって自車両10を強制的に減速する(ステップS9)。その後、減速のショックによって運転者が警報に気付き、警報停止指示ボタンを押下することにより警報は停止されることになる。一方、自車両10が減速され、車速が所定値♯2未満となれば(ステップS10でYes)、このフローは終了する。もし、ステップS10でNoであればステップS9に戻り減速を継続する。
【0058】
なお、ステップS11において警報が停止された場合でも運転者がさらに並走状態を継続する場合もある。このような場合に対処するために、所定時間t3経過後に並走状態が解消されたか否かを判定する(ステップS12)。この判定にはセンサ2の検出出力を利用して行う。すなわち、センサ2から得られる隣接車間距離が、所定値より短いことを検出し続けた場合、その値が所定時間t3以上または超えるかを判定する。ここで、所定時間t3は、たとえば十数秒間程度である。ステップ12でNoであれば、ステップS5に戻り、再び警報を出力する。
【0059】
(プログラムの実施の形態)
また、並走警報装置1の演算機能および/または制御機能は、所定のプログラムにより動作する汎用の情報処理装置(CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal
Processor)、マイクロプロセッサ(マイクロコンピュータ)など)によって構成されてもよい。たとえば、汎用の情報処理装置は、メモリ、CPU、入出力ポートなどを有する。汎用の情報処理装置のCPUは、メモリなどから所定のプログラムとして制御プログラムを読み込んで実行する。これにより、汎用の情報処理装置には、並走警報装置1の演算機能および/または制御機能が実現される。
【0060】
ここで、並走警報装置1の演算機能および/または制御機能とは、たとえば、隣接車間距離検出部3におけるセンサ2の制御機能、隣接車間距離検出部3におけるセンサ2のセンサ出力から隣接車間距離情報を演算するための演算機能、警報部4において図3のフローチャートの処理を実施するための制御機能、警報表示部5における表示制御機能、車車間通信部6における通信制御機能などである。また、その他の機能についてもソフトウェアにより実現可能な機能については汎用の情報処理装置とプログラムとによって実現することができる。
【0061】
なお、汎用の情報処理装置が実行する制御プログラムは、並走警報装置1の出荷前に、汎用の情報処理装置のメモリなどに記憶されたものであっても、並走警報装置1の出荷後に、汎用の情報処理装置のメモリなどに記憶されたものであってもよい。また、制御プログラムの一部が、並走警報装置1の出荷後に、汎用の情報処理装置のメモリなどに記憶されたものであってもよい。並走警報装置1の出荷後に、汎用の情報処理装置のメモリなどに記憶される制御プログラムは、例えば、CD−ROMなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に記憶されているものをインストールしたものであっても、インターネットなどの伝送媒体を介してダウンロードしたものをインストールしたものであってもよい。
【0062】
また、制御プログラムは、汎用の情報処理装置によって直接実行可能なものだけでなく、ハードディスクなどにインストールすることによって実行可能となるものも含む。また、圧縮されたり、暗号化されたりしたものも含む。
【0063】
(並走警報装置1に係る効果について)
次に、並走警報装置1に係る効果について説明する。警報部4は、隣接車間距離が所定値以下または所定値未満のときに限定して警報を出力する。これにより、隣接車両11が乗用車11Bなど大型車両以外である場合を除外して警報を出力することができる。これによれば、無用な減速行為を回避できるため、頻繁な減速行為が渋滞要因となる事態を避けることができる。
【0064】
また、警報部4は、自車両10の走行状態が所定の条件を満たすときに限定して警報を行うことにより無用な処理を回避できる。たとえば、隣接車両11が速やかに追い越しを完了したときには、警報出力は無用であるので、そのような場合には警報出力を行わないようにすることができる。また、自車両10の車速が所定値♯1以下または所定値♯1未満であれば、一般道路を走行中であるか、あるいは、高速道路を走行中であっても渋滞などで低速走行中である。一般道路を走行中や高速道路を走行中であっても低速走行中であれば、自車両10の車速が速度制限装置の上限値に達している可能性は無く、警報出力は無用である。よって、そのような場合には警報出力を行わないようにすることができる。
【0065】
また、警報部4は、警報を警報停止指示があるまで継続するが、このときに、警報を所定時間t2以上または所定時間t2を超えて継続して行っているにも関わらず警報停止指示が無く、自車両10の車速が所定値♯2以上または所定値♯2を超えているときには自車両10を減速する。これによれば、車速が所定値♯2以上または所定値♯2を超えて走行する自車両10の運転者が警報に気が付かない場合でも隣接車両11が追い越し行為を円滑に行うことができる。
【0066】
また、警報部4は、警報停止指示によって警報を停止した後の所定時間t3後においてもなお自車両10の並走状態が継続しているときには再び警報を出力する。これによれば、警報を忘れたり無視する運転者に対して再び警報を行うことができるため、確実な警報を行うことができる。
【0067】
また、車車間通信部6が、追い越し車両からの追い越し実施の事前情報を受信すると共に、自車両10からの追い越し実施の事前情報を追い越し車両に対して送信することにより、自車両10と追い越し車両との間で事前に追い越し実施を認識できる。これにより、自車両10の運転者と追い越し車両の運転者とが互いに合意した上で追い越し動作を円滑かつ安全に行うことができる。
【0068】
また、並走警報装置1における演算機能および/または制御機能をプログラムを汎用の情報処理装置にインストールすることによって実現することにより、並走警報装置1の仕様変更や大量生産に容易に対応することができる。
【0069】
また、並走警報装置1は、いきなり減速制御を行うことなく、まずは警報出力を行うようになっている。このことは、以下のような効果を有する。すなわち、並走警報装置1は、複数の走行車線を有する高速道路などを走行中の自車両10において、自車両10がどの走行車線内を走行中であるかを判定することはできない。たとえば、2車線の走行車線と1車線の追い越し車線とを有する高速道路において、最も外側の走行車線内を自車両10が走行しているときに、中央の走行車線内を走行中の隣接車両11を追い越し車線内を走行中の追い越し車両とみなして誤報してしまうことを解消することはできない。
【0070】
しかしながら、並走警報装置1は、いきなり減速制御を実施せず、警報出力のみを行うようになっている。したがって、上述したような場合でも並走警報装置1が出力した警報に対し、運転者が誤報と気付き警報停止指示を行えば何ら問題は生じない。なお、警報停止指示ボタンを長めに押下することで、警報出力を一旦完全に停止させるようにしてもよい。このように構成すると、2つの走行車線の左側を走行している場合は、ステップS9、S10の後、ステップS10でNoとなっていたら、その後、減速と警報は生じないようになり、スムーズに走行することができる。このような完全停止は、ハンドルの操舵角の検知などによって車線変更を検知したら解消するようにすればよい。
【0071】
また、たとえ隣接する走行車線内を走行するトラック同士であってもトラックが並走状態を長時間継続するといった状況は、走行車線内においてトラックよりも速く走ることが可能な乗用車の通行を妨げることになるので好ましくない。よって、上述の図3のフローのように、たとえ隣接する走行車線内を走行するトラック同士の並走であっても並走が続く限り並走警報装置1が警報を出力することは有用である。
【0072】
(変形例)
本発明の実施の形態は、その要旨を逸脱しない限り、様々に変更が可能である。たとえば、車車間通信部6を省略してもよい。これによれば、図3のフローチャートにおけるステップS4の処理は行われない。しかしながら、図3のフローチャートにおける他の処理は行われるため、並列警報装置1に係る効果については変わりは無い。
【0073】
また、自車両10は、所定時間以上または所定時間を超えて並走していること、自車両が所定速度以上または所定速度を超えていること、および、追い越し車両の速度が自車両の速度以上または速度を超えて所定値以下または未満であることを条件として警報を発出または/および車速を強制減速する制御部を有することができる。
【0074】
また、図3のフローチャートにおいて、ステップS6、S7、S8に係る減速制御を省略し、単に警報出力制御のみとしてもよい。これによれば、運転者が警報に気付かない状態が継続すると、追い越しが円滑に行われない事態も生じる可能性がある。しかしながら、警報出力を強力なものとするなどの対策によって、運転者が警報に気付かない状態が継続することを回避すればよい。また、逆に、警報出力を行わず、並走が所定時間続いたら減速を行うようにしてもよい。
【0075】
また、図3のフローチャートにおいて、ステップS1における判断において「所定値以下?」を「所定値未満?」とし、ステップS2における「所定時間t1以上継続?」を「所定時間t1を超えて継続?」とし、ステップS3における「所定値♯1以上?」を「所定値♯1を超えたか?」とし、ステップS6における「所定時間t2以上継続?」を「所定時間t2を超えて継続?」とし、ステップS7における「所定値♯2以上?」を「所定値♯2を超えたか?」としてもよい。
【0076】
また、ステップS3における車速の所定値♯1を「たとえば、60km/h」と説明したが、この所定値♯1の最大値は速度制限装置の上限値「たとえば、90km/h」未満であれば、どのような値でもよい。すなわち、追い越しされる側の車両が速度制限装置の上限値未満であれば、追い越す側の車両は、追い越される側の車両よりも速い車速で追い越すことが可能である。なお、追い越す車両が速度制限装置の上限値を超える速度を出すことが可能であれば、警報出力は無用である。また、所定値♯1=所定値♯2となってもよい。また、所定値♯1の最小値については、自車両10が高速道路を走行中であるか否かを判定可能とするために、日本国内における一般道路の最高速度である60km/h程度とすることが好ましい。
【0077】
また、ステップS7における車速の所定値♯2を速度制限装置の上限値に対して低く設定すればするほど、減速対象となる自車両10は増加する。そして、その中には速度制限装置の上限値よりかなり遅い速度の車両も含まれることとなり、追い越し車速に余裕が生じ、安全な追い越しに繋がる。このため、ステップS7における車速の所定値♯2は速度制限装置の上限値に近い値ではなく上限値から10km/h〜15km/hだけ小さい値、たとえば80km/h程度とすることが好ましい。
【0078】
また、並走警報装置1は、車車間通信部6が取得し得る各種の情報を利用してもよい。たとえば、車車間通信部6は、追い越す側の車両の車速情報を取得できる。これにより、自車両10の車速と追い越す側の車両の車速との比が利用できる。すなわち、警報部4は、センサ2による隣接車間距離情報を取得すると共に、車車間通信部6による自車両10の車速と追い越す側の他車両の車速との比を取得する。そして、当該比がほぼ“1”に近ければ並走状態が継続することが予測できる。
【0079】
よって、当該比が“1”に近い状態、たとえば自車両10の車速Xと、追い越し車両の車速Yとの比(Y/X)が1≦Y/X<1.1の状態のときを、警報出力の一つの条件としてもよい。この条件には、たとえば、図3のフローチャートにおいて、ステップS2の「検出時間所定時間t1以上継続?」の処理を「車速比=1以上1.1未満?」と置き換えてもよい。これによれば、所定時間t1を経過しなくても自車両10と隣接車両11とが並走状態にあるか否かを即座に検出できる。Y/Xの値の上限値は、Y/X≦1.1、Y/X≦1.07、としたり、Y/X<1.12、Y/X≦1.13としたりしてもよい。または、ステップS2の置き換えに加えて、ステップS7も同じような車速比に置き換えたフローとしてもよい。
【0080】
また、センサ2としてカメラ装置を用い、隣接車間距離検出部3として画像解析装置を用いてもよい。これによれば、隣接車両11の画像をセンサ2としてのカメラ装置によって撮影し、この画像を隣接車間距離検出部3としての画像解析装置によって解析して車種および隣接車間距離を検出することができる。
【0081】
しかしながら、高価なカメラ装置や画像解析装置を用いることなく安価なレーダ方式のセンサ2を用いて隣接車両11の車種および自車両10と隣接車両11との間の車間距離を検出することは上述したレーダ方式採用の並走警報装置1の主要な効果の一つである。
【0082】
また、隣接車間距離によって隣接車両11の車種を検出すると説明したが、車種の検出方法については様々な方法が適用可能である。上述したようにカメラ装置を用いた画像解析による方法もその一つだが、それ以外にも、トラックと乗用車との車高の差異に着目してもよい。すなわち、上述したように、センサ2をトラックである自車両10の比較的高い位置に設ける。これによれば、車高の低い乗用車は、センサ2によってほとんど検出されず、自車両10と車高がほぼ等しいトラックのみがセンサ2によって検出される。並走警報装置1は、このようにして車間距離ではなく、センサ2のオンオフによって隣接車両11の車種を検出してもよい。
【0083】
また、センサ2としてカメラ装置を用い、隣接車間距離検出部3として画像解析装置を用いる場合には、複数の走行車線を有する道路において自車両10がどの車線内を走行中であるかを周知の画像解析技術によって特定することも可能になる。したがって、センサ2、隣接車間距離検出部3としてカメラ装置や画像解析装置を用いる場合には、自車両10の走行車線を特定し、前述したような隣接する走行車線内を走行するトラック同士による誤報を無くすように制御することもできる。
【0084】
また、図3のフローチャートのステップS12においてNoであった場合に、ステップS5に戻って再度警報を行う際には、前回行った警報よりも強力な警報を行うようにしてもよい。より強力な警報とは、たとえば警報音を増大する、警報表示をより目立つようにするなどである。また、上述の実施の形態では、自車両10と隣接車両11Aを共にトラックなどの大型車両としたが、いずれか一方または両者を大型車両以外、たとえば普通自家用車としてもよい。
【0085】
また、高速道路以外の一般の道路であって、片側1車線の道路においてトラック11Aが自車両10の追い越しを図る場合がある。このような場合、並走が長いと対向車線の車がトラック11Aと正面衝突する危険が非常に大きくなる。特に、登り坂でのこのような場合に備えるためには、ステップS3の所定値♯1は低速となる。また、このような場合は、車種の判定は不要となる場合が多い。よって、ステップS1、S2に代えて「並走車両有り?」とし「有り」の場合に、ステップS3、S4に続き、ステップS5以後またはステップS3、S5に続きステップS6以後のフローを行うようにしてもよい。また、このような追い越しは、特に登り坂での危険が高いため、車両ECUから自車両10が登り坂を走行中であることを伝えられたときにこの制御を行うようにしてもよい。
【符号の説明】
【0086】
1…並走警報装置、2…センサ(車種検出手段)、3…隣接車間距離検出部(車種検出手段)、4…警報部(警報手段)、5…警報表示部(警報手段)、6…車車間通信部(受信する手段、送信する手段)、10…自車両、11…隣接車両、11A…トラック、11B…乗用車

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車両の走行車線からみて追い越し車線側を走行中の追い越し車両の存在を検出すると共に、その追い越し車両の車種を検出する追い越し車種検出手段と、
上記追い越し車種検出手段が検出した車種が所定の車種であり、上記追い越し車種検出手段が上記追い越し車両の存在を検出している時間が第一の所定時間以上または第一の所定時間を超えると共に、当該追い越し車両の存在を検出している時間内における上記自車両の車速が第一の所定値以上または第一の所定値を超えているときに警報を発出する警報手段と、
を備える、
ことを特徴とする並走警報装置。
【請求項2】
請求項1項記載の並走警報装置と、
その並走警報装置による警報の出力後に車速を強制減速する手段と、
を備える、
ことを特徴とする車両。
【請求項3】
所定時間以上または所定時間を超えて並走していること、自車両が所定速度以上または所定速度を超えていること、および、追い越し車両の速度が自車両の速度以上または速度を超えて所定値以下または未満であることを条件として警報を発出または/および車速を強制減速する制御部を有する、
ことを特徴とする車両。
【請求項4】
情報処理装置にインストールすることにより、その情報処理装置に、請求項1記載の並走警報装置における演算機能および/または制御機能を実現することを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−238053(P2010−238053A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−86495(P2009−86495)
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【出願人】(000005463)日野自動車株式会社 (1,484)
【Fターム(参考)】