説明

中和抗体およびその使用方法

本発明は、Toll様レセプター4/MD−2レセプター複合体を認識するモノクローナル抗体、およびTLR4/MD2複合体ならびにMD−2と複合体化してない場合のTLR4を認識するモノクローナル抗体を提供する。本発明は、さらに、治療剤としてモノクローナル抗体を用いる方法を提供する。また、本発明は、可溶性キメラ蛋白質、可溶性キメラ蛋白質を発現させ、精製する方法、およびスクリーニングアッセイにおいて、および抗体の産生において、可溶性キメラ蛋白質を治療剤として用いる方法も提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
Toll様レセプター4(TLR4)/MD−2複合体に免疫特異的に結合する抗体であって、ここで該抗体は、10μg/mlの濃度においてヒトTLR4/MD−2をトランスフェクトされたHEK293細胞におけるリポ多糖(LPS)誘導IL−8産生の50%を超える阻害を示す、抗体。
【請求項2】
前記抗体が、TLR4に複合体化していない場合、MD−2蛋白質に免疫特異的に結合しない、請求項1に記載の抗体。
【請求項3】
前記抗体が、さらに、可溶性TLR4に免疫特異的に結合する、請求項1に記載の抗体。
【請求項4】
前記抗体が、さらに、細胞表面のTLR4に免疫特異的に結合する、請求項1に記載の抗体。
【請求項5】
前記抗体がモノクローナル抗体である、請求項1に記載の抗体。
【請求項6】
前記抗体がヒト化抗体である、請求項1に記載の抗体。
【請求項7】
前記抗体が、DSYIH(配列番号3);WTDPENVNSIYDPRFQG(配列番号4)、GYNGVYYAMDY(配列番号5);DYWIE(配列番号13);EILPGSGSTNYNEDFKD(配列番号14);EERAYYFGY(配列番号15);GGYSWH(配列番号23);YIHYSGYTDFNPSLKT(配列番号24);KDPSDGFPY(配列番号25);TYNIGVG(配列番号33);HIWWNDNIYYNTVLKS(配列番号34);およびMAEGRYDAMDY(配列番号35)からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、3つの相補性決定領域(CDR)を有する重鎖を含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項8】
前記抗体が、SASSSVIYMH(配列番号8);RTYNLAS(配列番号9);HQWSSFPYT(配列番号10);RSSQSLENSNGNTYLN(配列番号18);RVSNRFS(配列番号19);LQVTHVPPT(配列番号20);RASQSISDHLH(配列番号28);YASHAIS(配列番号29);QNGHSFPLT(配列番号30);RASQDITNYLN(配列番号38);YTSKLHS(配列番号39);およびQQGNTFPWT(配列番号40)のアミノ酸配列からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、3つのCDRを有する軽鎖を含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項9】
前記抗体が、DSYIH(配列番号3);WTDPENVNSIYDPRFQG(配列番号4)、GYNGVYYAMDY(配列番号5);DYWIE(配列番号13);EILPGSGSTNYNEDFKD(配列番号14);EERAYYFGY(配列番号15);GGYSWH(配列番号23);YIHYSGYTDFNPSLKT(配列番号24);KDPSDGFPY(配列番号25);TYNIGVG(配列番号33);HIWWNDNIYYNTVLKS(配列番号34);およびMAEGRYDAMDY(配列番号35)からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む3つの相補性決定領域(CDR)を有する重鎖と、SASSSVIYMH(配列番号8);RTYNLAS(配列番号9);HQWSSFPYT(配列番号10);RSSQSLENSNGNTYLN(配列番号18);RVSNRFS(配列番号19);LQVTHVPPT(配列番号20);RASQSISDHLH(配列番号28);YASHAIS(配列番号29);QNGHSFPLT(配列番号30);RASQDITNYLN(配列番号38);YTSKLHS(配列番号39);およびQQGNTFPWT(配列番号40)のアミノ酸配列からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む3つのCDRを有する軽鎖とを含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項10】
前記抗体が、配列番号2、12、22および32からなる群より選択される重鎖可変アミノ酸配列を含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項11】
前記抗体が、配列番号7、17、27および37からなる群より選択される軽鎖可変アミノ酸配列を含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項12】
前記抗体が、配列番号2、12、22および32からなる群より選択される重鎖可変アミノ酸配列と、配列番号7、17、27および37からなる群より選択される軽鎖可変アミノ酸配列とを含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項13】
異常なTLR4シグナル伝達に関連する病理の症状を軽減する方法であって、該方法は、そのような軽減が所望される被験体に、該被験体において該病理の症状を軽減するのに十分な量にて請求項1に記載の抗体を投与する工程を包含する、方法。
【請求項14】
前記被験体がヒトである、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記異常なTLR4シグナル伝達に関連する病理の症状を軽減するのに十分な請求項1に記載の抗体の量が、LPS誘導IL−8産生を低下させるのに十分な量である、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記病理が、敗血症、ベンチレーター誘導肺損傷、急性炎症、慢性炎症、自己免疫疾患、および内因性可溶性ストレス因子によって誘導される障害からなる群より選択される、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記慢性炎症が、アレルギー状態、または喘息に関連する、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記病理が、炎症性腸障害またはアテローム性動脈硬化症である、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
内因性可溶性ストレス因子によって誘導される前記障害が、変形性関節症または慢性関節リウマチである、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記内因性可溶性ストレス因子が、Hsp60、フィブロネクチン、ヘパラン硫酸、ヒアルロナン、gp96、β−ディフェンシン−2または界面活性剤プロテインAである、請求項16に記載の方法。
【請求項21】
請求項1に記載の抗体とキャリアとを含む、薬学的組成物。
【請求項22】
請求項1に記載の抗体を含む、キット。
【請求項23】
MD−2アクセサリーポリペプチド、またはその生物学的に活性な誘導体をコードする核酸配列に結合されたTLR4ポリペプチド、またはその生物学的に活性な誘導体をコードする核酸配列を含む、ベクター。
【請求項24】
請求項22に記載のベクターを含む、細胞。
【請求項25】
Toll様レセプター4/MD−2(TLR4/MD2)複合体に免疫特異的に結合する抗体を作製する方法であって、該方法は、請求項24に記載の細胞の第一の投薬量を被験体に投与する工程を包含し、ここで該第一の投薬量は、該被験体において免疫応答を生じさせるのに十分である、方法。
【請求項26】
前記細胞の第二の投薬量を前記被験体に投与する工程をさらに包含する方法であって、ここで該第二の投薬量は、該被験体において免疫応答を生じさせるのに十分である、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
産生された抗体が、前記被験体においてTLR4/MD−2複合体によって媒介されるシグナル伝達を中和する、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
MDアクセサリーポリペプチドに作動可能に連結された、toll様レセプターポリペプチド、またはそのフラグメントを含む、単離されたキメラポリペプチド。
【請求項29】
前記MDアクセサリーポリペプチドが、MD−1またはMD−2であって、前記toll様レセプターポリペプチドが、TLR1〜TLR10およびRP105からなる群より選択される、請求項28に記載の単離されたキメラポリペプチド。
【請求項30】
前記toll様レセプターポリペプチドが、該toll様レセプターの細胞外部分の少なくともフラグメントを含む、請求項28に記載の単離されたキメラポリペプチド。
【請求項31】
前記toll様レセプターポリペプチドが、リンカーによって前記MDアクセサリーポリペプチドに作動可能に連結される、請求項28に記載の単離されたキメラポリペプチド。
【請求項32】
前記リンカーが、グリシン−セリンリンカーである、請求項31に記載の単離されたキメラポリペプチド。
【請求項33】
前記グリシン−セリンリンカーが、GlySer(GGGGS)リンカーである、請求項31に記載の単離されたキメラポリペプチド。
【請求項34】
可溶性キメラ融合蛋白質を産生するための方法であって、該方法は、toll様レセプターポリペプチドをMDアクセサリーポリペプチドに結合させる工程を包含する、方法。
【請求項35】
前記MDアクセサリーポリペプチドが、MD−1またはMD−2であって、前記toll様レセプターポリペプチドが、TLR1〜TLR10およびRP105からなる群より選択される、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記toll様レセプターポリペプチドが、リンカーによって前記MDアクセサリーポリペプチドに作動可能に連結される、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記リンカーが、グリシン−セリンリンカーである、請求項34に記載の方法。
【請求項38】
前記グリシン−セリンリンカーが、GlySer(GGGGS)リンカーである、請求項34に記載の方法。
【請求項39】
MDアクセサリーポリペプチド、またはその生物学的に活性な誘導体をコードする核酸配列に結合された、toll様レセプターポリペプチド、またはその生物学的に活性な誘導体をコードする核酸配列を含む、ベクター。
【請求項40】
請求項39に記載のベクターを含む、細胞。
【請求項41】
可溶性キメラ融合蛋白質を産生するための方法であって、該方法は、MDアクセサリーポリペプチドに結合されたtoll様レセプターポリペプチドを含む融合蛋白質の産生を可能とする条件下で、請求項40に記載の細胞を培養する工程を包含する、方法。
【請求項42】
前記MDアクセサリーポリペプチドが、MD−1またはMD−2であって、前記toll様レセプターポリペプチドが、TLR1〜TLR10およびRP105からなる群より選択される、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記toll様レセプターポリペプチドが、グリシン−セリンリンカーによって前記MDアクセサリーポリペプチドに結合される、請求項41に記載の方法。
【請求項44】
異常なtoll様レセプター機能に関連する病理の症状を軽減する方法であって、該方法は、そのような軽減が所望される被験体に、該被験体において該症状を軽減するのに十分な量にて請求項28に記載のポリペプチドを投与する工程を包含する、方法。
【請求項45】
前記被験体がヒトである、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記異常なtoll様レセプター機能に関連する病理の症状を軽減するのに十分な請求項28に記載のポリペプチドの量が、前記被験体においてtoll様レセプターの活性化を低下させるのに十分な量である、請求項44に記載の方法。
【請求項47】
前記病理が、敗血症、急性炎症、慢性炎症および自己免疫疾患からなる群より選択される、請求項44に記載の方法。
【請求項48】
前記病理が関節炎である、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
請求項28に記載のポリペプチドに免疫特異的に結合する、抗体。
【請求項50】
前記抗体がモノクローナル抗体である、請求項49に記載の抗体。
【請求項51】
前記抗体がヒト化抗体である、請求項49に記載の抗体。
【請求項52】
toll様レセプターに結合し、そしてtoll様レセプター活性を調節するリガンドをスクリーニングする方法であって、該方法は、
(a)請求項28に記載のポリペプチドに起因する特性または機能を有するポリペプチドを提供する工程;
(b)細胞を候補化合物を含む組成物と接触させる工程;および
(c)該候補化合物が、該ポリペプチドに起因する特性または機能を変更するか否かを決定する工程
を包含し、それにより、該候補化合物の存在下における該ポリペプチドに起因する特性または機能の変更は、該候補化合物がtoll様レセプター活性を調節するリガンドであることを示す、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4−1】
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【図4−2】
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【図4−3】
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【図5−1】
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【図5−2】
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【図6−1】
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【図6−2】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12−1】
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【図12−2】
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【図12−3】
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【図13−1】
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【図13−2】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17−1】
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【図17−2】
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【図18−1】
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【図18−2】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24−1】
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【図24−2】
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【図25−1】
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【図25−2】
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【図26】
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【図27】
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【図28A】
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【図28B】
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【図28C】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公表番号】特表2007−517503(P2007−517503A)
【公表日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−543665(P2006−543665)
【出願日】平成16年12月10日(2004.12.10)
【国際出願番号】PCT/IB2004/004433
【国際公開番号】WO2005/065015
【国際公開日】平成17年7月21日(2005.7.21)
【出願人】(506198562)
【Fターム(参考)】