説明

中空製品を製造する方法および機械

【課題】尿シース等の中空製品を製造する方法および射出成形機を提供する。更に、尿シースを製造する方法の使用だけでなく、尿シースにも関することも提供する。
【解決手段】成形機は、シリコーン材料を受け入れる環状キャビティを含む。材料は、低温流出ノズル20を介して低温状態で射出され、キャビティ内で熱によって硬化する。キャビティは、キャビティの実質的な部分の全体にわたって狭い断面領域を有し、キャビティは、脱気領域に接続する。キャビティは、前記入口に隣接して配置されるキャビティの近位部分における環状拡径部分18と、キャビティの末端部分における溝)とを有する。狭い断面領域は、キャビティの末端部分に向かって縮小する半径方向寸法を有する。キャビティの表面は、グリットブラスト処理される。

【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
本発明は、射出成形プロセスによって尿シース等の中空薄壁製品を製造する方法と、そのための射出成形機とに関する。本発明は、更に、尿シースを製造するための射出成形機の使用と、その方法によって製造される尿シースとに関する。
【発明の背景】
【0002】
尿シースは、男性の尿失禁および類似の用途を支援する尿カテーテル装置において使用される製品である。尿シースは、ペニスの軸部を取り囲む円筒形スリーブと、蓄尿バッグにおいて終端するホースがそれに対して接続され得る先端部分とから構成される。
尿シースは、伝統的に、対応する設計を備えたマンドレルをラテックス溶剤に浸漬することによって製造されている。その浸漬プロセスは、数回繰り返されてもよく、ラテックスが浸漬の間に硬化される。
【0003】
国際公開91/17728号は、熱可塑性材料の熱可塑性処理によって尿シースを製造する方法を開示している。先端部分は工具の中における射出成形によって製造されるが、薄壁円筒形の部分は制御された押出成形およびブロー成形によって先端部分と共に一体的に製造される。
【0004】
国際公開2004/004796号は、尿シース材料を皮膚に接触させたままで尿シースの下における皮膚領域の検査を可能にするよう実質的に透明な尿シースを提供するための熱可塑性プロセスにおいて尿シースを製造する方法を開示している。先端部分は、射出成形によって製造されてもよく、円筒形部分は、押出成形、押出ブロー成形、射出ブロー成形または冷間圧延によって製造されてもよい。先端部分は、円筒形部分と共に一体的な部分を形成してもよく、或いは、別体のユニットとして製造し、その後、円筒形部分と結合されてもよい。更に、全体的に押出ブロー成形によって尿シースを製造することも可能である。
【0005】
ラテックス製の尿シースは、皮膚との相互作用のために、多くの国でもはや許可されないか、適当でないことが留意される。熱可塑性材料から形成される尿シースが実現可能である。しかし、熱可塑性材料は、特定の事例において問題を伴うかもしれない可塑剤の添加を必要とする。可塑剤は、最終的には生物学的な安全性の問題を引き起こし、尿シース上における皮膚接着剤の性能の劣化をも引き起こし得る、移動の問題を引き起こすことがある。可塑剤は、特定の事例では、環境的な問題を引き起こすこともある。シリコーンプラスチック材料から成る尿シースが、当該分野では知られている。しかし、かかるシリコーン製の尿シースは、ラテックス製の尿シースに関連して上述したように、通常、マンドレルを適切なシリコーン溶剤に1回または数回浸漬することによって製造される。
【0006】
このプロセスには時間がかかる。更に、かかる製造方法では壁厚を制御することも困難である。
【0007】
シリコーン材料の射出成形は、以前から、例えば欧州特許162037号から知られている。この特許は、対応する形状を有するキャビティの中にシリコーン材料を射出成形することによってシリコーンマットまたはシリコーンドームを製造する方法を開示している。その材料は、低温で射出される2成分式のシリコーン材料であってもよい。キャビティおよび型部分は、シリコーン材料を迅速に硬化させるべく高温まで加熱されてもよい。
【0008】
かかる射出成形機では、キャビティが材料を充填される場合に、空気を除去することが困難であるかもしれない。この問題は、空気を除去する吸込みポートを開示する欧州特許出願979718号によって対処される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】国際公開91/17728号
【特許文献2】国際公開2004/004796号
【特許文献3】欧州特許162037号
【特許文献4】欧州特許出願公開979718号
【発明の概要】
【0010】
本発明の目的は、シリコーン製の尿シースまたは類似の製品を射出成形によって製造する方法および機械を提供することである。
射出成形機を使用することにより、製品の壁厚は、射出成形機のキャビティの設計によって、非常に正確に制御されてもよい。このようにして、高品質の薄壁製品が製造され得ることになる。
【0011】
本発明の一局面では、コアと少なくとも1つの側面部分とによって形成される環状キャビティを備える型を含む射出成形機において尿シース等の中空製品を製造する方法を提供し、前記キャビティは前記キャビティの実質的な部分の全体にわたって狭い断面領域を有し、前記キャビティは脱気領域に接続され;その方法は:前記キャビティの入口内にシリコーン材料を射出すること;前記射出材料を前記キャビティ内で加熱することによって硬化させること;前記少なくとも1つの側面部分を移動させることによって前記型を開いて、前記製品を形成する硬化材料と共に前記コアを露出させること;前記入口に隣接する一端を把持することによって前記コアから前記製品を取り外し、製品をコアから引き抜くこと;を含み、前記キャビティは、前記入口に隣接して配置されるキャビティの近位部分における環状拡径部分を有する。
【0012】
本発明のもう別の局面では、コアと少なくとも1つの側面部分とによって形成される環状キャビティを備える型を含む射出成形機において尿シース等の中空製品を製造する方法を提供し、前記キャビティは前記キャビティの実質的な部分の全体にわたって狭い断面領域を有し、前記キャビティは脱気領域に接続され;その方法は:前記キャビティの入口内にシリコーン材料を射出すること;前記射出材料を前記キャビティの内で加熱することによって硬化させること;前記少なくとも1つの側面部分を移動させることによって前記型を開いて、前記製品を形成する硬化材料と共に前記コアを露出させること;前記入口に隣接する一端を把持することによって前記コアから前記製品を取り外し、製品をコアから引き抜くこと;を含み、前記キャビティは、キャビティの末端部分における溝を備える。
【0013】
本発明の更なる一局面では、コアと少なくとも1つの側面部分とによって画成される環状キャビティを備える型を含む射出成形機において尿シース等の中空製品を製造する方法を提供し、前記キャビティは前記キャビティの実質的な部分の全体にわたって狭い断面領域を有し、前記キャビティは脱気領域に接続され;その方法は:前記キャビティの入口内にシリコーン材料を射出すること;前記射出材料を前記キャビティ内で加熱することによって硬化させること;前記少なくとも1つの側面部分を移動させることによって前記型を開いて、前記製品を形成する硬化材料と共に前記コアを露出させること;前記入口に隣接する一端を把持することによって前記コアから前記製品を取り外し、製品をコアから引き抜くこと;を含み、狭い断面領域は、キャビティの末端部分に向かって縮小する半径方向寸法を有する。
【0014】
本発明の更になお一局面では、コアと少なくとも1つの側面部分とによって形成される環状キャビティを備える型を含む射出成形機において尿シース等の中空製品を製造する方法を提供し、前記キャビティは前記キャビティの実質的な部分の全体にわたって狭い断面領域を有し、前記キャビティは脱気領域に接続され;その方法は:前記キャビティの入口内にシリコーン材料を射出すること;前記射出材料を前記キャビティ内で加熱することによって硬化させること;前記少なくとも1つの側面部分を移動させることによって前記型を開いて、前記製品を形成する硬化材料と共に前記コアを露出させること;および、前記入口に隣接する一端を把持することによって前記コアから前記製品を取り外し、製品をコアから引き抜くこと;を含み、キャビティは、ブラスト処理される。
【0015】
シリコーン材料は、低温流出ノズルによって低温状態で前記キャビティ内に射出されてもよい。材料は、材料が前記脱気領域内に受容されるまで、前記キャビティの中に射出されてもよい。材料は、液状シリコーンエラストマー材料または固体シリコーン材料であってもよい。
【0016】
本発明の更に別の局面では、尿シース等の製品を製造する射出成形機を提供し:コアと少なくとも1つの側面部分とによって形成される環状キャビティと;シリコーン材料を前記環状キャビティの入口内に供給するノズルと;前記コアを加熱し、任意選択的には前記少なくとも1つの側面部分をも加熱する加熱手段と;前記少なくとも1つの側面部分を移動させて、前記コアを露出させる開放手段と;を備えそれによって、前記キャビティは、キャビティの末端部分の全体にわたって狭い断面領域を有し、キャビティは脱気領域に接続し、前記キャビティは、近位部分における環状拡径部分を有する。前記入口は、前記キャビティの近位部分の頂部に配置されてもよく、環状拡径部分は、前記入口に配置されて、形成されるべき製品内における突出プッシュリムを形成してもよい。拡径部分は、半径方向外向きに突出してもよい。
【0017】
本発明の更なる別の局面では、尿シース等の製品を製造する射出成形機を提供し:コアと少なくとも1つの側面部分とによって形成される環状キャビティと;シリコーン材料を前記環状キャビティの入口内に供給するノズルと;前記コアを加熱し、任意選択的には前記少なくとも1つの側面部分をも加熱する加熱手段と;前記少なくとも1つの側面部分を移動させて、前記コアを露出させる開放手段と;を備え、それによって、前記キャビティは、キャビティの末端部分の全体にわたって狭い断面領域を有し、キャビティは脱気領域に接続され、溝が前記脱気領域に隣接して位置決めされて、形成されるべき製品内におけるロールリブを形成する。前記溝は、前記キャビティの前記末端部分の端部に配置されてもよい。前記溝は、半径方向外向きに延在してもよい。
【0018】
本発明の更になお別の局面では、尿シース等の製品を製造する射出成形機を提供し:コアと少なくとも1つの側面部分とによって形成される環状キャビティと;シリコーン材料を前記環状キャビティの入口内に供給するノズルと;前記コアを加熱し、任意選択的には前記少なくとも1つの側面部分をも加熱する加熱手段と;前記少なくとも1つの側面部分を移動させて、前記コアを露出させる開放手段と;を備え、それによって、前記キャビティは、キャビティの末端部分の全体にわたって狭い断面領域を有し、キャビティは脱気領域に接続され、前記断面領域は、キャビティの末端に向かって縮小する半径方向寸法を有する。
【0019】
前記脱気領域は、オーバーフロー領域と、前記末端部分の端部に隣接する少なくとも1つの脱気チャネルとを備え、前記キャビティ内に射出された余剰材料を受け入れてもよい。前記ノズルは、5℃から50℃の間、詳細には15℃から40℃の間、より詳細には20℃から30℃の間、更になお詳細には約25℃である温度において前記材料を射出する低温流出ノズルであってもよい。前記加熱手段は、80℃から200℃の間、詳細には100℃から160℃の間、より詳細には110℃から150℃の間、更になお詳細には135℃から145℃の間の温度で、前記コアを加熱し、任意選択的には前記少なくとも1つの側面部分をも加熱するように配置されてもよい。
【0020】
更なる1つの実施の形態では、機械は、前記コアから前記製品を取り外すための取り外し手段を更に備えていて、前記取り外し手段は、製品の全体がコアから取り外されたことを感知するセンサ装置を備えていてもよい。
【0021】
本発明の更になお1つの局面では、シリコーン材料から尿シースを製造する上述のような射出成形機の使用を提供する。
【0022】
本発明の更なるもう1つの局面では、上述のような方法によって製造される尿シースを提供する。尿シースは、プッシュリムおよびロールリブを設けられてもよい。
【0023】
本発明の更なる目的、特徴および利点は、以下のような添付図面を参照することにより、本発明の実施の形態に関する説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】図1は、閉鎖位置で示した、本発明に従って尿シースを製造する射出成形工具の断面図である。
【図2】図2は、射出領域の拡大図である。
【図3】図3は、射出成形工具が開放位置で示される図1と同様の断面図である。
【図4】図4は、取り外し装置を示している図3と同様の断面図である。
【図5】図5は、本発明に従った方法および機械によって製造された製品の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1は、尿シースを製造する射出成形工具の断面図を開示する。
射出成形工具1は、左側の可動式型部分2と、右側の固定式型部分3とから成る。左右の方向および他の方向は、図1にのみ関連するものであるが、射出成形工具は、図1に示す縦方向或いは図1に示す位置に関して90°または180°である任意の所望の方向に配置されてもよいと留意されたい。射出成形工具は、代替的に、1つまたは幾つかの型部分から構成されてもよい。
【0026】
各型部分2、3は、1つまたは幾つかの支持プレート4、5と熱絶縁プレート6とから成る。支持プレート4、5および絶縁プレート6は、一緒に型プレート7を支持する。型プレート7は、挿入プレート9がその中に配置される凹み8を備える。挿入プレート9は、形成されるべき製品すなわち尿シースの外側形状或いはその外側形状の少なくとも一部を形成する凹みまたは形状を備える。
【0027】
型部分2および3は、型部分2および3の間に相違が存在する場合を除き、本文では詳細に説明されていない対応様式で設計される。
【0028】
コア10は、尿シースの内側寸法を画成するために配置して形成される。
【0029】
型部分2、3の型プレート7は、型プレート7の中に配置した電気ヒータ(図示せず)によって加熱される。更にまた、コア10は、コアの中心に挿入した電気ヒータ(図示せず)によって加熱される。例えば型プレートおよびコアの中におけるダクトシステム内を圧力下で循環する高温の水またはオイルのような他のタイプのヒータもまた、使用され得ると留意されたい。
【0030】
射出ノズル20は、固定式型部分3の中に配置され、コア10と型部分2および3の型プレート9との間に形成されるキャビティ内に材料を射出する。そのノズルは、キャビティの一端、すなわちキャビティの近位部分15の近位端に配置される。射出ノズルは、その内容がを参照して本明細書に組み込む欧州特許出願710 535号で示したように設計されてもよい。その射出ノズルは、型部分3の低温支持プレート5、4の中において固定され、絶縁プレート6を貫通して、型部分3の型プレート7の高温領域内に延在する。
【0031】
射出ノズル20は、図2で示すような例えば2mmの直径を有する中央射出チャネル21を備える。射出チャネルの外側には、水等の冷却媒体のための幾つかの冷却チャネル27を取り囲む冷却ジャケット22が配置されている。従って、射出チャネルは、その全長にわたって低温に維持される。射出チャネルは、縮径した射出チャネル部分23において終端する。縮径した射出チャネルは、キャビティに対する射出開口24の僅か前方で終端する。射出ノズルの端部25は、側壁26によって支持され、射出材料を充填される小さなキャビティ29を形成し、それによって、縮径チャネル部分23を低温に維持する熱絶縁体を形成する。従って、射出材料は、例えば約25℃の低温で射出キャビティに供給され得ることになる。冷水が供給チャネル30を介して冷却チャネル27内に導入される。ノズル20は、幾つかのO-リング式シール28によって密封される。
【0032】
射出ノズルの端部25を支持する側壁26は、取り替え可能である挿入物31の中に配置されてもよく、そのため、異なった直径および形状を有する射出ノズルが、挿入物31および射出ノズル20を交換することによって同じ型部分の中において使用されてもよい。
【0033】
キャビティの近位部分15は、図5で示したように、比較的大きな壁厚を有する尿シースの先端部分52を形成するように設計される。キャビティの末端部分17は、尿シースの円筒形部分54を形成するように設計される。キャビティは、狭い断面領域を有し、小さな壁厚を有する円筒形部分を結果として生じる。円筒形部分の厚さは、一定であってもよい。しかし、キャビティの断面領域が縮小する半径方向寸法を有し、円筒形部分の末端に向かって縮小する厚さを有する円筒形部分を結果として生じるならば、幾つかの利点が製品に追加される。非常に薄い尿シースは、着用の快適さを増大させるだけでなく、より通気性の良い製品を提供し、それによって、皮膚に対する優しさをも増大させ得ることになる。円筒形部分の近位端における大きな厚さは、尿シースを使用時のバルーニングから保護し、それによって、最終的に接着剤を皮膚から引き離して漏出の原因になり得る半径方向力が接着剤に掛かることを防止する。
【0034】
円筒形部分は、一定の半径を有するかまたは特定の円錐度を有してもよい。
【0035】
図1は、キャビティの中への材料の射出の準備が整った閉鎖位置における射出成形工具を示している。これは、射出ノズル20を介してキャビティに材料を供給することによって行われる。材料は、図1において理解されるように、近位部分15の中に射出される。近位部分は、既製の尿シースの先端部分52に対応する。先端部分は、最大の壁厚を有する。更になお、近位部分15の近位端は、射出材料がその中においてキャビティの周囲全体にわたって周方向に配分され得る拡径部分18を有する。これは、キャビティが均一な様式において材料を充填されることを保証する。
【0036】
拡径部分18は、図5で示したように、尿シース上における突出プッシュリム51を形成する。この突出プッシュリムは、先端部分52から半径方向外向きに突出する。突出プッシュリムは、型から尿シースを取り外すときに有用である。更にまた、突出プッシュリムは、使用の際における製品の取扱いのための摩擦係合をも提供し得る。これは、尿シースを尿バッグに接続するときに有益である。
【0037】
プッシュリムは、代替的な1つの実施の形態では、完全に或いは部分的に内向きに延在し、すなわち半径方向において内向きおよび外向きの両方に延在してもよい。
【0038】
キャビティ内の拡径部分18は、キャビティ内に射出された材料をけ入れる領域を形成し、材料がキャビティの残りの中へ下向きに前進する前に拡径部分の周囲に材料を配分する。材料は、その後、キャビティの全ての側面において本質的に平行して下向きに前進する。従って、キャビティ内の空気は、より容易かつ一様に放逐されるのであり、それは、キャビティの内部に空気を捕捉してしまう危険が削減され或いは完全に取り除かれることを意味する。
【0039】
材料は、キャビティの内部を下向きに進み、最終的にはキャビティの末端部分17の末端に到達する。オーバーフロー領域13は、キャビティの末端部分の末端に配置される。材料がオーバーフロー領域に到達すると、幾分かの材料は前記領域内へ進むように前進する。このようにして、キャビティは、常に完全に充填されることが保証される。更にまた、キャビティの内部における如何なる空気も、オーバーフロー領域13を介して放逐される。更にまた、オーバーフロー領域13は、図3で示したように、1つまたは数個のチャネル11を介してスペース12に接続してもよい。キャビティは、少なくとも一部にわたってオーバーフロー領域13に接続する周辺のスリットまたは溝14を備えて終端する。従って、キャビティの内部における空気は、図1において理解されるように、溝14まで下向きに移動し、更にオーバーフロー領域13に移動し、チャネル11を介してスペース12にまで移動する。幾分かの材料は、溝14の中において捕集され、更にはオーバーフロー領域13の中においても捕集される。溝14の中に捕集された材料は、図5で示したように、尿シース上における外側ロールリブ55を形成してもよい。ロールリブは、製造工程の後における尿シースの取扱いを容易にし得ることになる。既製の尿シースの場合、ロールリブは、皺なしで巻き上げる有効な特性を付与し、結果として、ユーザーのための有効な巻き取りを付与し、それによって、尿シースに如何なる皺も寄せることなく、ユーザーに対する適切な取り付けを確保する。これは、漏出を防止するために不可欠である。更にまた、ロールリブは、円筒形部分54の薄壁が低い引裂き強さを有し、ロールリブが尿シースの円筒形部分54の末端部分を補強するので、尿シースの耐久性を増大させ得るものでもある。オーバーフロー領域13内に捕集された材料は、尿シースの硬化の後、例えばコアから尿シースを取り外す間に、簡単に除去されてもよい。
【0040】
オーバーフロー領域13は、例えば図3で示したように約180°にわたって、或いは90°のようなより小さな部分にわたって、コアまたは挿入物の周囲の一部にわたって延在してもよい。
【0041】
スペース12は、キャビティから放逐される必要がある空気を収容するに足る十分に大きいものであるかもしれず、或いは雰囲気に接続してもよい。
【0042】
幾つかの実施の形態では、オーバーフロー領域13は必要とされず、チャネル11およびスペース12が余剰空気を収容してもよい。
【0043】
材料は、液状シリコーンゴムLSRのような液状シリコーンエラストマー材料であるかまたは固体シリコーン(HCR、高粘度ゴム)であってもよい。
【0044】
シリコーンエラストマーは、例えば熱可塑性樹脂に比べて比較的高いガス透過性を有しているので使用される。更にまた、それは、ユーザーまたは環境のために有害であるかもしれないフタル酸塩または他の有機可塑剤を何も包含しない。その材料は、熱安定的であり、オートクレーブ処理されてもよい。
【0045】
本発明において使用するものとして適当であり得るそのような材料の1つの具体例は、ダウコーニング社(Dow Corning Co.)によって市販されているシリコーンエラストマーNo. C6-530である。その材料は、2成分型プラチナ触媒式の液状シリコーンゴムエラストマーである。2つの成分は、等しい割合で撹拌され、完全に混和される。このエラストマーは、付加硬化プラチナ触媒反応を介して、熱的に硬化する。結果として生じるエラストマーは、架橋ジメチルおよびメチル−ビニルシロキサン共重合体および補強シリカから構成される。このエラストマーは、如何なる後硬化もなしに使用され得る。このエラストマーは、204℃まで熱的に安定している。製造作業に関しては、エアレス撹拌、計量供給および調合器材が推奨される。混合エラストマーの硬化は、熱によって加速される。この材料は、本発明の目的のために特に適当であることが証明された。
【0046】
この材料は、低温流出ノズル20によって低温状態で射出される。射出される前の材料の温度は、5℃から50℃の間、詳細には15℃から40℃の間、より詳細には20℃から30℃の間、更になお詳細には約25℃である。
【0047】
キャビティを取り囲む型プレートは、80℃から200℃の間、詳細には100℃から160℃の間、より詳細には110℃から150℃の間、更になお詳細には135℃から145℃の間の温度まで加熱される。
【0048】
この材料は、例えば1500〜2200 Barの間である1000 Barを越える高圧を掛けてキャビティの中へ急速に射出される。この圧力では、材料は、室温で射出され得る僅かに粘性の流動性材料である。
【0049】
従って、材料は、例えば1秒の10分の2、3未満等の、1秒未満でキャビティを満たす。材料は、3秒未満で急速に硬化する。材料は、図示されていないポンプによって計量供給され、十分な量が射出されてキャビティを満たす。代替的には、射出は時間操作されてもよく、射出はキャビティを満たすに足る十分な時間周期で行われることになる。
【0050】
材料がキャビティ内で硬化してしまうと、型は、図3および図4で示したように開かれる。射出成形された尿シースは、図4で示したように、リムーバー40によってコアの頂部における拡径先端部分52においてそれを把持することによって取り外されてもよい。リムーバー40は、尿シースを把持し得るグリップ部材41を備える。グリップ部材は、尿シースの先端部分52の外側表面に配置される小さなリブと相互作用する隆起部を備える。グリップ部材は、型が開かれる場合に尿シースの全体にわたって下向きに移動されるスリーブ42の中に配置される。更にまた、圧力を掛けた空気が、噴射されてコアから尿シースを解放し、尿シースの取外しを支援してもよい。
【0051】
リムーバーは、コアから尿シースを引き出す。尿シースは弾力があるので、コアからそれを引き抜くことは問題ないが、尿シースは、コアを通り抜けるために拡張しなければならない幾つかの部分、すなわち図5で示したように先端部分52を円筒形部分54に接続する中間部分53の襞付き部分または折返し部分を含んでいる。オーバーフロー領域13の中に延在する何らかの材料は、尿シースの引抜きの間に、切離され或いは引裂かれてもよい。
【0052】
尿シースの円筒形部分は、コアから尿シースを取り外す前に巻き上げられてもよく、それは、コアからの尿シースの取外しをより容易にすることになる。
【0053】
リムーバーは、尿シースの全体が取り外されたことと、材料がキャビティの中には何も残されていないこととを示す表示装置42、43を含む。これは、コアからの取外しの後に尿シースの全長を測定するように配置されるLEDおよび光センサ等のセンサによって達成されてもよい。尿シースがその全周にわたって予期された長さを有するならば、それは、キャビティの中には材料が何も残らなかったことを示す。
【0054】
尿シースは、製造後、直ちに或いは他の場所の何れかにおいて、更なる処理を受けてもよい。そのような後の処理は、接着材料の追加および円筒形部分の巻上げであってもよい。
【0055】
オーバーフロー領域13の中に残された何らかの材料は、例えば空気流を領域13およびチャネル11の中に導入することによって取り除かれる。従って、そのような材料の除去が保証される。これは、先行する射出成形作業から取り残された何らかの材料が、型プレートおよびキャビティの閉鎖作業の妨害をしないことを保証する。その後、キャビティは、次のサイクルのために反対の順序で閉鎖される。射出成形機が型部分の運動を制御する幾つかのガイドを有するので、目詰まりは何も生じ得ない。型部分が非常に高い精度で製造されるので、型部分の間における交差領域では、バリが全く生じないかまたは些細なものしか発生しない。更にまた、射出領域の中における如何なる残留材料も、可能な限り小さいものでなければならない。従って、射出開口は、可能な限り小さく、僅か数百マイクロメートルほどで形成される。
【0056】
キャビティの形状のため、材料が円滑かつ均一な様式でキャビティを満たすので、キャビティは、何らかの実質的な硬化が生じる前に完全に充填され得ることになる。円筒形部分における材料の厚さは、0.15〜0.30mm、例えば0.25mm等、0.1〜0.5mmであってもよい。
【0057】
キャビティを画成する型部分2、3の内側表面は、表面処理されて、製品の特定の粗さを提供してもよい。従って、その表面は、グリットブラスト処理されて、如何なる鋭角的な表面の不規則性をも平滑化して、製品が取り外されるときに製品の表面が損傷することを防止してもよい。更にまた、キャビティ表面における如何なる細孔もまた閉鎖される。
【0058】
グリットブラスト処理は、研磨粒子が型表面に対して吹き付けられて、粗い表面を製造する型仕上げプロセスである。グリットは、鉄、酸化アルミニウム、或いは何らかの破砕されたかまたは不規則である研磨材から構成されてもよい。
【0059】
キャビティのブラスト処理された表面は、既製品の表面の特定の粗さを提供するものでもあり、保管され或いは梱包される場合、製品がそれに対してまたは他の製品に対して粘着することを防止する。
【0060】
挿入プレート9は、もう1つの寸法を備えた尿シースが製造されなければならない場合には、交換されてもよい。
【0061】
コアから尿シースを取り外すために、コアは、図4で示した位置から180°回転され得るものであり、先端部分は下向きになる。この目的のためには、ピボット軸が配置されてもよい。
【0062】
尿シースを射出成形する手順の全体は、僅かに約30〜40秒だけ掛かってもよく、これがサイクル時間である。2つまたは最高8つまでのコアが機械の中において平行に配置されるならば、高い処理能力が達成されるであろう。後硬化は、標準的には不要である。しかし、後硬化は、幾つかの種類の材料の場合には使用されてもよい。
【0063】
以上、尿シースの製造を説明してきた。同じ手順が、少なくとも1つの開口を有する風船または何らかの中空製品等の他の種類の薄壁製品を製造するために使用されてもよい。そのような例示的な1つの製品は、胃ベルトであり、これは胃を小さく絞るための一種の風船である。
【0064】
本文において以上に説明したものは、例えば尿シースのような製品を製造するための射出成形の方法および機械であった。しかし、本発明は、開示された実施の形態に限定されるものではない。様々なステップが、以上に特定したものとは別の組合せにおいて実行されてもよい。本発明の分野において標準的に使用される他の手段が、以上に規定したものに取って代わってもよい。本発明は、添付の請求項によってのみ限定される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コア(10)と少なくとも1つの側面部分(2、3)とによって画成される環状キャビティを備える型を含む射出成形機において尿シース等の中空製品を製造する方法であって、前記キャビティは、前記キャビティの実質的な部分の全体にわたって狭い断面領域を有し、前記キャビティは脱気領域に接続され;
前記方法は:
前記キャビティの入口(24)内にシリコーン材料を射出すること;
前記射出材料を前記キャビティ内で加熱することによって硬化させること;
前記少なくとも1つの側面部分を移動させることによって、前記型を開いて、前記製品を形成する前記硬化材料と共に前記コアを露出させること;
前記入口に隣接する一端を把持することによって前記コアから前記製品を取り外して、前記製品を前記コアから引き抜くこと;を含み、
前記キャビティは、前記入口(24)に隣接して配置される前記キャビティの前記近位部分における環状拡径部分(18)を有することを特徴とする。
【請求項2】
前記キャビティは、更に、前記キャビティの末端部分における溝(14)を備える、請求項1に記載の前記方法。
【請求項3】
前記狭い断面領域は、前記キャビティの前記末端部分に向かって縮小する半径方向寸法を有する、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記キャビティはブラスト処理される、請求項1、2または3に記載の方法。
【請求項5】
前記型は、コア(10)と2つの側面部分(2、3)とによって画成される環状キャビティを含む、請求項1〜4の何れかに記載の方法。
【請求項6】
更に、低温流出ノズルによって前記シリコーン材料を前記キャビティ内に低温状態で射出することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
更に、材料が前記脱気領域内に受け入れられるまで、前記キャビティ内に前記材料を射出することを含む、請求項1または2の前記方法。
【請求項8】
前記材料は、液状シリコーンエラストマー材料または固体シリコーン材料である、請求項1〜7の何れかに記載の方法。
【請求項9】
請求項1〜8の何れか1つに記載の方法に従って、尿シース等の製品を製造する射出成形機であって:
コア(10)と少なくとも1つの側面部分(2、3)とによって画成される環状キャビティと;
シリコーン材料を前記環状キャビティの入口内に供給するノズル(20)と;
前記コアを加熱し、任意選択的には前記少なくとも1つの側面部分をも加熱する加熱手段と;
前記少なくとも1つの側面部分を移動させて、前記コアを露出させる開放手段と;を備え、
それによって、前記キャビティは、前記キャビティの末端部分(17)の全体にわたって狭い断面領域を有し、前記キャビティは脱気領域に接続され、
前記キャビティは、近位部分における環状拡径部分(18)を有することを特徴とする。
【請求項10】
前記入口は、前記キャビティの近位部分(15)の前記頂部に配置され、環状拡径部分(18)は、前記入口に配置されて、形成されるべき前記製品内における突出プッシュリム(51)を形成する、請求項9に記載の機械。
【請求項11】
前記拡径部分(18)は半径方向外向きに突出する、請求項10に記載の機械。
【請求項12】
溝(14)が前記脱気領域に隣接して位置決めされて、形成されるべき前記製品内におけるロールリブ(55)を形成する、請求項9に記載の機械。
【請求項13】
前記溝(14)は、前記キャビティの前記末端部分(17)の前記端部に配置される、請求項12に記載の機械。
【請求項14】
前記溝(14)は半径方向外向きに延在する、請求項12または13に記載の機械。
【請求項15】
前記断面領域は、前記キャビティの前記末端部に向かって縮小する半径方向寸法を有する、請求項9〜14の何れかに記載の機械。
【請求項16】
前記脱気領域は、オーバーフロー領域(13)と、前記末端部分(17)の端部に隣接する少なくとも1つの脱気チャネル(11)とを備え、前記キャビティ内に射出された余剰材料を受け入れる、請求項9に記載の機械。
【請求項17】
前記ノズルは、5℃から50℃の間、詳細には15℃から40℃の間、より詳細には20℃から30℃の間、更になお詳細には約25℃である温度において前記材料を射出する低温流出ノズルである、請求項9〜16の何れかに記載の機械。
【請求項18】
前記加熱手段は、80℃から200℃の間、詳細には100℃から160℃の間、より詳細には110℃から150℃の間、更になお詳細には135℃から145℃の間の温度で、前記コアを加熱し、任意選択的には前記少なくとも1つの側面部分をも加熱するよう配置される、請求項9〜16の何れかに記載の機械。
【請求項19】
更に、前記コアから前記製品を取り外すための取り外し手段を備え、前記取り外し手段は、前記製品の全体が前記コアから取り外されたことを感知するセンサ装置を備える、請求項9〜16の何れかに記載の機械。
【請求項20】
シリコーン材料から尿シースを製造する、請求項9〜19の何れかに記載の射出成形機の使用。
【請求項21】
請求項1〜8の何れかに記載の方法によって製造される尿シース(50)。
【請求項22】
前記尿シースがプッシュリム(51)を設けられる、請求項21に記載の尿シース(50)。
【請求項23】
前記尿シースがロールリブ(55)を設けられる、請求項21または22に記載の尿シース(50)。
【請求項24】
コア(10)と少なくとも1つの側面部分(2、3)とによって画成される環状キャビティを備える型を含む射出成形機において尿シース等の中空製品を製造する方法であって、前記キャビティは、前記キャビティの実質的な部分の全体にわたって狭い断面領域を有し、前記キャビティは脱気領域に接続され;
前記方法は:
前記キャビティの入口(24)の中にシリコーン材料を射出すること;
前記射出材料を前記キャビティの中において加熱することによって硬化させること;
前記少なくとも1つの側面部分を移動させることによって、前記型を開いて、前記製品を形成する前記硬化材料と共に前記コアを露出させること;
前記入口に隣接する一端を把持することによって前記コアから前記製品を取り外し、前記製品を前記コアから引き抜くこと;を含み、
前記キャビティは、前記キャビティの前記末端部分における溝を備えることを特徴とする。
【請求項25】
請求項24の方法に従って、尿シース等の製品を製造する射出成形機であって:
コア(10)と少なくとも1つの側面部分(2、3)とによって画成される環状キャビティと;
シリコーン材料を前記環状キャビティの入口の中に供給するノズル(20)と;
前記コアを加熱し、任意選択的には前記少なくとも1つの側面部分をも加熱する加熱手段と;
前記少なくとも1つの側面部分を移動させて、前記コアを露出させる開放手段と;を備え
それによって、前記キャビティは、前記キャビティの末端部分(17)の全体にわたって狭い断面領域を有し、前記キャビティは脱気領域に接続され、溝が前記脱気領域に隣接して位置決めされて、形成されるべき前記製品内におけるロールリブを形成することを特徴とする。
【請求項26】
請求項24に記載の方法によって製造される尿シース(50)。
【請求項27】
コア(10)と少なくとも1つの側面部分(2、3)とによって画成される環状キャビティを備える型を含む射出成形機において尿シース等の中空製品を製造する方法であって、前記キャビティは、前記キャビティの実質的な部分の全体にわたって狭い断面領域を有し、前記キャビティは脱気領域に接続され;
前記方法は:
前記キャビティの入口(24)内にシリコーン材料を射出すること;
前記射出材料を前記キャビティ内で加熱することによって硬化させること;
前記少なくとも1つの側面部分を移動させることによって、前記型を開いて、前記製品を形成する前記硬化材料と共に前記コアを露出させること;
前記入口に隣接する一端を把持することによって前記コアから前記製品を取り外して、前記製品を前記コアから引き抜くこと;を含み、
前記狭い断面領域は、前記キャビティの前記末端部分に向かって縮小する半径方向寸法を有することを特徴とする。
【請求項28】
請求項27の前記方法に従って、尿シース等の製品を製造する射出成形機であって:
コア(10)と少なくとも1つの側面部分(2、3)とによって画成される環状キャビティと;
シリコーン材料を前記環状キャビティの入口内に供給するノズル(20)と;
前記コアを加熱し、任意選択的には前記少なくとも1つの側面部分をも加熱する加熱手段と;
前記少なくとも1つの側面部分を移動させて、前記コアを露出させる開放手段と;を備え、
それによって、前記キャビティは、前記キャビティの末端部分(17)の全体にわたって狭い断面領域を有し、前記キャビティは脱気領域に接続され、
前記断面領域は、前記キャビティの前記末端部に向かって縮小する半径方向寸法を有することを特徴とする。
【請求項29】
請求項27に記載の方法によって製造される尿シース(50)。
【請求項30】
コア(10)と少なくとも1つの側面部分(2、3)とによって画成される環状キャビティを備える型を含む射出成形機において尿シース等の中空製品を製造する方法であって、前記キャビティは、前記キャビティの実質的な部分の全体にわたって狭い断面領域を有し、前記キャビティは脱気領域に接続され;
前記方法は:
前記キャビティの入口内にシリコーン材料を射出すること;
前記射出材料を前記キャビティ内で加熱することによって硬化させること;
前記少なくとも1つの側面部分を移動させることによって、前記型を開いて、前記製品を形成する前記硬化材料と共に前記コアを露出させること;
前記入口に隣接する一端を把持することによって前記コアから前記製品を取り外して、前記製品を前記コアから引き抜くこと;を含み、
前記キャビティは、グリットブラスト処理されることを特徴とする。
【請求項31】
請求項30の前記方法に従って、尿シース等の製品を製造する射出成形機であって:
コア(10)と少なくとも1つの側面部分(2、3)とによって画成される環状キャビティと;
シリコーン材料を前記環状キャビティの入口内に供給するノズル(20)と;
前記コアを加熱し、任意選択的には前記少なくとも1つの側面部分をも加熱する加熱手段と;
前記少なくとも1つの側面部分を移動させて、前記コアを露出させる開放手段と;を備え、
それによって、前記キャビティは、前記キャビティの末端部分(17)の全体にわたって狭い断面領域を有し、前記キャビティは脱気領域に接続され、
前記キャビティは、所定の表面粗さを有することを特徴とする。
【請求項32】
請求項30に記載の方法によって製造される尿シース(50)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−42680(P2010−42680A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−227969(P2009−227969)
【出願日】平成21年9月30日(2009.9.30)
【分割の表示】特願2008−533292(P2008−533292)の分割
【原出願日】平成18年10月3日(2006.10.3)
【出願人】(508099368)メディカルラバー アーベー (2)
【氏名又は名称原語表記】MEDICAL RUBBER AB
【住所又は居所原語表記】S−242 93 Horby, Sweden
【出願人】(500085884)コロプラスト アクティーゼルスカブ (153)
【Fターム(参考)】