説明

乗換地決定方法及び装置、並びにカーナビゲーション装置

【課題】運転手が適切な乗換地を把握できるようにする。
【解決手段】本方法は、地図データと特定種類の車両の進入が規制されている規制領域の情報と規制領域を走行可能な種類の共用車両への乗換拠点の情報とを格納する地図DBに格納されている規制領域の情報から、出発地から目的地までの経路が規制領域を走行する経路であるか判定する工程と、規制領域を走行する経路であると判定された場合、地図DBにおいて、出発地から規制領域への進入地点までの経路区間上又は当該経路区間から所定範囲内に存在する乗換拠点を探索し、検出された乗換拠点における共用車両の空き状況を収集する探索工程と、共用車両の空き状況に従って、上記探索工程で検出された乗換拠点の中から、共用車両へ乗換可能な乗換拠点を乗換地として決定し、乗換地情報を出力する工程とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、複数人で共用される共用車両へ乗り換えるための乗換地を探索する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境問題に対する取り組みが重視されており、今後、二酸化炭素(CO2)排出量の削減への取り組みとして、二酸化炭素を排出するガソリン車やディーゼル車などの走行を禁止する領域(以下、規制領域と呼ぶ)が設定されることが予想される。このような規制領域が設定されると、例えば規制領域内に目的地がある場合には、二酸化炭素を排出する車両(例えばガソリン車)の運転手は、規制領域の手前で、規制領域を走行可能な車両(例えば電気自動車など)へ乗り換えることになる。また、現在地と目的地との間に規制領域が設定されており、迂回が難しいような場合においても、同様に、電気自動車などへ乗り換えることになる。このため、規制領域が設定された場合、規制領域の周辺には、電気自動車などの共用車両への乗り換えを行うための乗換拠点(以下、乗換ステーションとも呼ぶ)が設けられることが予想される。
【0003】
例えば図1に、規制領域が設定された場面の一例を示す。図1では、例えば、ガソリン車(Y車)のカーナビゲーション装置によって目的地までの経路探索を行った結果、ガソリン車の走行が禁止されている規制領域を走行する経路が探索されたものとする。なお、図1の細線は、道路を示しており、太線は、Y車の出発地から目的地までの経路を示している。この場合、Y車の運転手が目的地まで移動するためには、規制領域の手前の乗換ステーション(図1では、厚木ステーション(ST)、目黒ステーション(ST)、三軒茶屋ステーション(ST)、渋谷ステーション(ST))で、規制領域を走行可能な電気自動車へ乗り換える必要がある。なお、多くの運転手は、規制領域に近い乗換ステーションで電気自動車などの共用車両へ乗り換えようとするため、規制領域に近い乗換ステーションでは空き車両の台数不足が生ずることが予想される。そのため、例えばガソリン車の運転手が規制領域に近い乗換ステーションで電気自動車に乗り換えようと思い、その乗換ステーションに行ったとしても、電気自動車の空きがない場合もある。この場合、ガソリン車の運転手は、Uターンするなどして規制領域から離れた他の乗換ステーションへ行かなければならない。また、電気自動車の充電にはガソリン車のガソリン充填と比較して、非常に長い時間が必要となる。具体的には、リチウム電池を搭載した電気自動車の場合、満充電の状態にするのに6時間から8時間程度必要となる(なお、30分程度で実施可能な急速充電方式もあるが、バッテリーに大きな負荷がかかり、バッテリーの短寿命化を招く)。このような長い充電時間が必要となるため、乗換ステーションに電気自動車の空きがあったとしても電気量が不足しているような場合が発生する。電気量が不足している共用車両を利用した場合、その乗換ステーション又は目的地へ向かう途中にある充電施設にて、目的地まで走行できるだけの電気量を充電しなければならず、運転手は十分な電気量が充電されるのを待たなくてはならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−112932号公報
【特許文献2】特開2004−94913号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、本技術の目的は、規制領域を走行可能な車両へ乗り換える場合において、運転手が、適切な乗換地を把握できるようにするための技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本乗換地決定方法は、地図データと特定の種類の車両の進入が規制されている規制領域の情報と規制領域を走行可能な種類の共用車両への乗換拠点の情報とを格納する地図データベースに格納されている規制領域の情報から、出発地から目的地までの経路が規制領域を走行する経路であるか判定するステップと、出発地から目的地までの経路が規制領域を走行する経路であると判定された場合、地図データベースにおいて、出発地から規制領域への進入地点までの経路区間上又は当該経路区間から所定の範囲内に存在する乗換拠点を探索し、検出された乗換拠点における共用車両の空き状況を収集する乗換拠点探索ステップと、収集された共用車両の空き状況に従って、乗換拠点探索ステップにより検出された乗換拠点の中から、共用車両への乗り換えが可能な乗換拠点を乗換地として決定し、当該乗換地の情報を出力する乗換地決定ステップとを含む。
【発明の効果】
【0007】
規制領域を走行可能な車両へ乗り換える場合において、運転手が、適切な乗換地を把握できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、規制領域が設定された場面の一例を示す図である。
【図2】図2は、本技術の実施の形態に係るシステムの構成図である。
【図3】図3は、本技術の実施の形態における乗換地決定装置の機能ブロック図である。
【図4】図4は、車両情報格納部に格納される車両情報の一例を示す図である。
【図5】図5は、共用車両DBに格納される共用車両情報の一例を示す図である。
【図6】図6は、ワークメモリに格納されるワークテーブルの一例を示す図である。
【図7】図7は、乗換ステーションマスタDBに格納されるデータの一例を示す図である。
【図8】図8は、充電施設マスタDBに格納されるデータの一例を示す図である。
【図9】図9は、車種DBに格納されるデータの一例を示す図である。
【図10】図10は、充電カーブの一例を示す図である。
【図11】図11は、燃費DBに格納されるデータの一例を示す図である。
【図12】図12は、電気自動車の探索を行うか否かの問い合わせ画面の画面例を示す図である。
【図13】図13は、本技術の実施の形態におけるメインの処理の処理フロー(第1の部分)を示す図である。
【図14】図14は、ワークメモリに格納されるワークテーブルの一例を示す図である。
【図15】図15は、空き状態の乗換候補車両がないことを運転手に知らせるための画面の画面例を示す図である。
【図16】図16は、本技術の実施の形態におけるメインの処理の処理フロー(第2の部分)を示す図である。
【図17】図17は、充電量予測処理の処理フローを示す図である。
【図18】図18は、充電カーブを用いて充電量を予測する場合の処理を説明するための図である。
【図19】図19は、消費電力量予測処理の処理フローを示す図である。
【図20】図20は、運転手に乗換地を知らせる画面の画面例を示す図である。
【図21】図21は、乗換地決定装置から乗換ステーションに送信される予約通知の一例を示す図である。
【図22】図22は、本技術の実施の形態におけるメインの処理の処理フロー(第3の部分)を示す図である。
【図23】図23は、充電又は再乗換があってもよいかどうかの問い合わせ画面の画面例を示す図である。
【図24】図24は、ワークテーブル内のレコードを充電量の予測値でソートした場合のソート結果の一例を示す図である。
【図25】図25は、乗換地及び充電場所を運転手に知らせるための画面の画面例を示す図である。
【図26】図26は、適当な乗換候補車両がないことを運転手に知らせるための画面の画面例を示す図である。
【図27】図27は、車両のカーナビゲーション装置において処理を実施する場合のシステムの構成図である。
【図28】図28は、コンピュータの機能ブロック図である。
【図29】図29は、第1の態様に係る乗換地決定方法の処理フローを示す図である。
【図30】図30は、第2の態様に係る乗換地決定装置の機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図2に、本技術の一実施の形態に係るシステム構成図を示す。例えばインターネットであるネットワーク1には、カーナビゲーション装置及び無線通信機能を搭載した複数の車両3(図2では3aと3b)と、複数の乗換ステーション5(図2では5a乃至5c)の各々における管理装置51(図2では51a乃至51c)と、本実施の形態における主要な処理を実施する乗換地決定装置7とが無線又は有線にて接続されている。また、乗換ステーション5では、複数人で共用される共用車両の充電や整備などが行われるようになっている。
【0010】
また、車両3は、後で説明する車両情報を格納する車両情報格納部31と、カーナビゲーション装置32と、無線通信を行う通信部33とを有する。なお、図2の例では図示していないが、車両3bも車両3aと同じ構成を有する。また、乗換ステーション5aの管理装置51aは、乗換ステーション5aにおいて充電中又は充電済みの共用車両の情報を格納する共用車両データベース(DB)53aを管理している。同様に、乗換ステーション5bの管理装置51bは、乗換ステーション5bにおいて充電中又は充電済みの共用車両の情報を格納する共用車両DB53bを管理しており、乗換ステーション5cの管理装置51cは、乗換ステーション5cにおいて充電中又は充電済みの共用車両の情報を格納する共用車両DB53cを管理している。
【0011】
図3に、図2に示した乗換地決定装置7の機能ブロック図を示す。乗換地決定装置7は、入力部701と、入力データ格納部703と、経路探索部705と、地図DB707と、規制状態判定部709と、共用車両情報取得部711と、乗換候補車両抽出部713と、車種DB715と、ワークメモリ717と、充電量予測部719と、消費電力量予測部721と、乗換ステーションマスタDB723と、充電施設マスタDB725と、充電カーブDB727と、燃費DB729と、乗換地決定部731と、出力部733とを有する。
【0012】
なお、入力部701は、車両3から処理に必要なデータ(車両情報等)を受信し、入力データ格納部703に格納する。経路探索部705は、入力データ格納部703と地図DB707とに格納されているデータを用いて処理を実施し、処理結果を入力データ格納部703に格納する。なお、車両3に搭載されているカーナビゲーション装置32にて検索された経路情報を乗換地決定装置7が受信し、その経路情報を入力データ格納部703に格納する場合もある。規制状態判定部709は、入力データ格納部703と地図DB707と車種DB715とに格納されているデータを用いて、データ送信元の車両3の運転手が、共用車両へ乗り換える必要があるかどうかを判定する。乗り換える必要があると判定した場合には、その旨を共用車両情報取得部711に通知し、乗り換える必要がないと判定した場合には、その旨の通知をデータ送信元の車両3へ送信するよう出力部733に指示する。また、共用車両情報取得部711は、規制状態判定部709からの指示に応じて、入力データ格納部703と地図DB707と乗換ステーションマスタDB723とに格納されているデータを用いて、乗換地の候補となる乗換ステーション5の共用車両DB53から共用車両情報を取得し、ワークメモリ717に格納する。乗換候補車両抽出部713は、車種DB715とワークメモリ717とに格納されているデータを用いて、乗換候補車両を探索して乗換候補車両の情報を含むワークテーブル(詳細は後述)を生成し、ワークメモリ717に格納する。充電量予測部719は、入力データ格納部703と地図DB707とワークメモリ717と乗換ステーションマスタDB723と充電カーブDB727と燃費DB729とに格納されているデータを用いて、後で説明する充電量予測処理を実施し、処理結果をワークメモリ717に格納する。消費電力量予測部721は、入力データ格納部703と地図DB707とワークメモリ717と燃費DB729とに格納されているデータとを用いて、後で説明する消費電力量予測処理を実施し、処理結果をワークメモリ717に格納する。乗換地決定部731は、入力データ格納部703と地図DB707とワークメモリ717と乗換ステーションマスタDB723と充電施設マスタDB725とを用いて処理を実施し、処理結果をワークメモリ717に格納する。出力部733は、規制状態判定部709、乗換候補車両抽出部713又は乗換地決定部731からの指示に応じて、これらの処理部の処理結果に応じたデータを車両3に送信する。
【0013】
図4に、車両3の車両情報格納部31に格納される車両情報の一例を示す。図4の例では、車両情報には、例えば車両3のナンバープレートの情報である車両識別情報と、車種と、出発地と、運転手によって設定された目的地と、出発地から目的地までの経路情報とが含まれる。なお、図4の例では、経路情報として主要道路のみを示しているが、実際には、主要道路以外の道路や、通過する交差点の情報なども含まれる。
【0014】
また、乗換ステーション5の共用車両DB53には、例えば図5に示すような共用車両情報が格納される。なお、共用車両DB53には、共用車両の基本的な情報(例えば車体サイズ、燃料種別、燃費、フル充電時の電力量、フル充電での走行可能距離、性能など)も格納される。図5の例では、共用車両情報には、車両識別番号と、車種と、予約状況と、充電量(単位:kWh)と、充電率(単位:%)とが含まれる。充電量は、その共用車両のバッテリー(例えばリチウム電池など)に充電されている電力量を示す。また、充電率は、充電量の、フル充電時のバッテリーの電力量に対する割合を示す。例えば充電量が15kWh、フル充電時のバッテリーの電力量が30kWhであった場合、充電率は50%となる。なお、図5の例では、共用車両1台につき1レコードとなっている。例えばある共用車両の貸し出しを行った場合には、その共用車両のレコードが共用車両DB53から削除される。また、乗換ステーション5に共用車両が返却された場合には、その共用車両のレコードが共用車両DB53へ追加される。必ず、貸し出しをした乗換ステーション5に車両が返却される場合であれば、レコードの追加/削除の処理は不要であるが、現実的には、他の乗換ステーションに乗り捨てられる可能性が高いため、このような処理を行い、共用車両DB53では、現在、乗換ステーション5に存在している共用車両の情報を格納するようにしている。さらに、ある共用車両について予約がなされた場合には、その共用車両の予約状況が「空」から「予約」へ更新される。また、充電量及び充電率の値は、一定間隔毎に又は所定のタイミングにて更新される。なお、レコードの追加/削除は、例えば乗換ステーション5の担当者が管理装置51を操作することにより行われ、予約状況の更新は、図示しない貸し出し/返却の受付装置からの情報を受信して自動的に更新される。充電量及び充電率の更新は、上記のように手動で行われる場合もあれば、例えば充電に使用している充電設備からの情報を用いて自動的に行われる場合もある。
【0015】
また、乗換地決定装置7の入力データ格納部703には、主に車両3から送られてきたデータが格納される。具体的には、車両情報や、乗り換えた共用車両で乗換ステーション5まで戻ってくるかどうかの選択入力データ、目的地へ向かう途中の充電などを許容するかどうかの選択入力データなどが格納される。
【0016】
さらに、乗換地決定装置7のワークメモリ717には、乗換ステーション5の共用車両DB53から取得した共用車両情報やワークテーブルが格納される。ワークテーブルの一例を図6に示す。図6の例では、ワークテーブルには、乗換ステーション名と、その乗換ステーション5にある共用車両の車両識別番号と、充電率の予測値(単位:%)と、充電量の予測値(単位:kWh)と、移動距離(単位:km)と、消費電力量(単位:kWh)と、乗換候補車両の優先順位とが含まれる。図6の例では、乗換地の候補となる乗換ステーション5毎且つ当該乗換ステーション5における共用車両のうちの乗換候補車両毎にレコードが格納されるようになっている。なお、乗換ステーション名の列には、乗換地の候補となる乗換ステーション5のステーション名が設定される。また、車両識別番号の列には、乗換地の候補となる乗換ステーション5の共用車両DB53から取得した共用車両情報に含まれる車両識別番号が設定される。但し、乗換ステーション5に共用車両が1台もない場合や、規制領域を走行可能な共用車両が1台もない場合には、車両識別番号の列には「車両なし」が設定される。また、充電率の予測値及び充電量の予測値の列には、車両3がその乗換ステーション5に到着すると予想される時刻の時点における充電率及び充電量の予測結果が設定される。また、移動距離の列には、(1)乗換ステーション5から目的地までの距離、(2)乗換ステーション5から目的地周辺の充電施設までの距離、(3)乗換ステーション5から目的地までの往復距離、のいずれかが設定される。また、消費電力量の列には、移動距離の列に設定された距離を走行するのに必要な電力量が設定される。また、充電量の予測値が、消費電力量の値より小さい場合には、乗換候補車両の優先順位の列には、「充電不足」が設定される。また、「充電不足」以外のレコードについては、規制領域から当該レコードに係る乗換ステーション5までの距離に従って、距離が最も大きいものから順に優先順位が振られ、乗換候補車両の優先順位の列に設定される。なお、優先順位が最も高い(例えば「1」が設定された)レコードに係る乗換ステーション5が、乗換地として決定される。図6の例では、優先順位が最も高いのは、「品川501ちXXXY」のレコードであるため、目黒ステーションが乗換地となる。
【0017】
また、乗換地決定装置7の乗換ステーションマスタDB723には、例えば図7に示すようなデータが格納される。図7の例では、乗換ステーションマスタDB723には、乗換ステーション5毎に、ステーション名と、所在地と、充電タイプと、アクセス先とが予め格納されるようになっている。なお、図7の例において、充電タイプの列の「100V」は、その乗換ステーション5では100V電圧電源に接続することにより充電が行われることを示している。また、充電タイプの列の「200V」は、その乗換ステーション5では200V電圧電源に接続することにより充電が行われることを示している。なお、充電タイプは、「100V」と「200V」の2種類だけに限られない。また、アクセス先の列には、その乗換ステーション5の管理装置51のIP(Internet Protocol)アドレスなどが設定される。
【0018】
さらに、乗換地決定装置7の充電施設マスタDB725には、例えば図8に示すようなデータが格納される。図8の例では、充電施設マスタDB725には、充電施設毎に、施設名と、所在地と、充電タイプと、アクセス先とが予め格納されるようになっている。また、アクセス先の列には、その充電施設に設置されている装置などのIPアドレスが設定される。
【0019】
また、乗換地決定装置7の地図DB707には、乗換ステーション5と充電施設と規制領域との情報が地図上に予め設定されている地図データが格納されるようになっている。より具体的には、地図データにおいて、乗換ステーションマスタDB723に登録されている乗換ステーション5の所在地に該当する位置には、当該乗換ステーション5を表す情報が予め設定されている。また、地図データにおいて、充電施設マスタDB725に登録されている充電施設の所在地に該当する位置には、当該充電施設を表す情報が予め設定されている。なお、乗換ステーションマスタDB723に格納されるデータは、地図DB707に格納される地図データと整合が取れているものとし、充電施設マスタDB725に格納されるデータについても、地図DB707に格納される地図データと整合が取れているものとする。
【0020】
さらに、乗換地決定装置7の車種DB715には、例えば図9に示すようなデータが格納される。図9の例では、車種DB715には、車種と、燃料種別と、規制領域の走行可否とが予め格納されるようになっている。図9の例では、「T車のYYY」は、ガソリン車であり、規制領域を走行できないことを示している。なお、規制領域によって規制すべき車両の種類が異なる場合には、図9に示すようなデータを規制領域毎に用意しておく。
【0021】
また、乗換地決定装置7の充電カーブDB727には、例えば図10に示すような充電カーブを表すデータが格納される。図10に示すように、充電カーブは、充電時間(単位:h)と、充電率(単位:%)との関係を表す。例えば充電率が0%の状態(すなわち、空の状態)で100V電圧電源に接続して3時間充電したとすると、3時間で約85%分の電力量を充電できることが100Vの充電カーブから分かる。また、例えば充電率が85%の状態で100V電圧電源に接続して3時間充電したとすると、3時間で約12%分(=97−85)の電力量を充電できることが100Vの充電カーブから分かる。このように、充電タイプ及び充電時間が同じであったとしても、充電開始時の充電率が異なると、充電できる電力量も異なってくる。なお、図10では、100Vと200Vの2種類の充電カーブを示しているが、充電カーブの種類はこれに限定されず、3種類以上の充電カーブを表すデータが格納されるようなこともある。
【0022】
さらに、乗換地決定装置7の燃費DB729には、例えば図11に示すようなデータが格納される。図11の例では、燃費DB729には、車種と、フル充電時のバッテリーの電力量(単位:kWh)と、フル充電での走行可能距離(単位:km)と、平均燃費(km/kWh)とが予め格納されるようになっている。ここで、平均燃費は、1kWhの電力量で走行できる距離(km)を表し、例えばフル充電での走行可能距離を、フル充電時のバッテリーの電力量で除することにより算出される。例えばフル充電したバッテリーで走行できる距離が150km、フル充電時のバッテリーの電力量が30kWhであった場合、平均燃費は5km/kWh(=150÷30)となる。
【0023】
次に、図12乃至図26を用いて、図2に示したシステムの処理について説明する。なお、以下の説明においては、ガソリン車及びディーゼル車の走行が禁止され且つ電気自動車の走行は許可されている規制領域を想定する。例えば車両3(ガソリン車)の運転手が、車両3のカーナビゲーション装置32に目的地を入力する。車両3のカーナビゲーション装置32は、運転手から目的地の入力を受け付けると、入力された目的地の情報を車両情報格納部31に格納する。また、目的地の入力を受け付けた時点の現在地を出発地として車両情報格納部31に格納する。そして、車両3のカーナビゲーション装置32は、出発地から目的地までの経路探索を行い、探索された経路情報を車両情報格納部31に格納する。そして、車両3のカーナビゲーション装置32は、電気自動車の探索を行うか否かの問い合わせ画面を表示する。例えば図12に示すような画面が表示装置に表示される。図12の例では、目的地と、探索された経路と、電気自動車の探索を行うかどうか(Yes/No)の問い合わせ情報とが表示されている。ここでは、電気自動車の探索を行う旨の指示(Yes)が、運転手により選択入力されたものとする。車両3のカーナビゲーション装置32は、運転手からの選択入力を受け付けると、車両情報格納部31に格納されている車両情報を乗換地決定装置7に送信するよう通信部33に指示する。なお、図4に示したように、車両情報には、車両識別番号(例えばナンバープレートの情報)と、車種と、現在地と、目的地と、経路情報とが含まれる。そして、車両3の通信部33は、カーナビゲーション装置32からの指示に応じて、車両情報格納部31に格納されている車両情報を、ネットワーク1を介して乗換地決定装置7に送信する。ここでは、通信部33が、乗換地決定装置7のIPアドレスなどを予め保持しているものとする。
【0024】
なお、上では、車両3のカーナビゲーション装置32が経路探索を行うものとして説明したが、必ずしも車両3のカーナビゲーション装置32が経路探索を行わなければならないわけではない。例えば目的地の入力を受け付けた後、経路探索を行わずに、電気自動車の探索を行うか否かの問い合わせ画面を表示するようにしてもよい。この場合、問い合わせ画面では、経路は表示されない。また、乗換地決定装置7に送信する車両情報には、経路情報は含まれない。なお、後で説明する処理を実施することで、乗換地決定装置7から車両3へ乗換地の情報が通知されることになるが、車両3のカーナビゲーション装置32で経路探索を行わなかった場合、乗換地の情報と合わせて、乗換地決定装置7で実施された経路探索処理の結果のうち、出発地から乗換地までの経路を乗換地決定装置7から車両3へ送信するようにしてもよい。
【0025】
そして、乗換地決定装置7は、車両3から車両情報を受信すると、図13、図16及び図22に示すような処理を実施する。具体的には、入力部701は、車両3から車両情報を受信すると、入力データ格納部703に格納する(図13:ステップS1)。なお、以下では、車両情報を送信してきた車両3を、「経路走行車両」と呼ぶ。その後、経路探索部705は、入力データ格納部703に格納されている車両情報に経路情報が含まれているか判断する。車両情報に経路情報が含まれていない場合には、経路探索部705は、入力データ格納部703に格納されている車両情報と地図DB707に格納されている地図データとを用いて、車両情報に含まれる出発地から目的地までの経路探索を実施する(ステップS3)。そして、経路探索部705は、処理結果(すなわち、探索された経路情報)を入力データ格納部703の車両情報に追加する。なお、経路探索処理については、従来の処理と変わらないため、ここでは、これ以上述べない。また、車両情報に経路情報が含まれている場合(すなわち、経路走行車両のカーナビゲーション装置32によって経路探索が行われている場合)には、乗換地決定装置7において経路探索処理を実施する必要はないため、本ステップの処理は省略される。このように、ステップS3の処理は省略されることもあるため、図13では点線ブロックで示している。
【0026】
その後、規制状態判定部709は、入力データ格納部703に格納されている車両情報と地図DB707に格納されている地図データとを用いて、出発地から目的地までの経路が規制領域を走行する経路であるか否か判定する(ステップS5)。なお、例えば、地図データには、規制領域が予め設定されているので、出発地から目的地までの経路を地図上にマッピングし、出発地から経路を辿ることにより、規制領域を走行する経路であるか否かを判定する。出発地から目的地までの経路が規制領域を通らない経路であると判定された場合(ステップS5:Noルート)、端子Bを介して図16に移行し、処理を終了する。規制領域を通らない経路であれば、その車両(例えばガソリン車)に乗ったまま、目的地まで行くことができるので、わざわざ電気自動車へ乗り換える必要はない。なお、この場合、電気自動車への乗り換えが不要であることを、経路走行車両のカーナビゲーション装置32に表示する。また、例えば車両3のカーナビゲーション装置32が利用する地図データに、予め規制領域の情報が設定されているような場合には、本ステップの処理を車両3のカーナビゲーション装置32で実施するような構成を採用することも可能である。この場合、車両3のカーナビゲーション装置32は、経路探索を行った後、探索された経路が規制領域を走行する経路であるか判定するようにし、規制領域を走行する経路であった場合に、車両情報を乗換地決定装置7に送信するようにすればよい。このような構成を採用した場合には、乗換地決定装置7において規制領域を走行する経路であるかどうかの判定を行う必要はなく、本ステップの判定は省略可能である。このように、ステップS5の処理は省略されることもあるため、図13では点線ブロックで示している。
【0027】
一方、出発地から目的地までの経路が規制領域を走行する経路であると判定された場合(ステップS5:Yesルート)、規制状態判定部709は、入力データ格納部703に格納されている車両情報と車種DB715に格納されているデータとを用いて、経路走行車両が規制対象車であるか否か判定する(ステップS7)。具体的には、車両情報に含まれる車種で車種DB715を検索することにより、規制領域の走行が禁止されている車種であるか判定する。なお、図9に示したようなデータが規制領域毎に用意されている場合には、該当する規制領域のデータに従って判定する。経路走行車両が規制対象車ではないと判定された場合(ステップS7:Noルート)、端子Bを介して図16に移行し、処理を終了する。規制領域を通る経路であっても、その規制領域の走行が許可されている車両であれば、そのまま目的地まで行くことができるので、わざわざ電気自動車へ乗り換える必要はない。なお、この場合、電気自動車への乗り換えが不要であることを、経路走行車両のカーナビゲーション装置32に表示する。
【0028】
一方、経路走行車両が規制対象車であると判定された場合(ステップS7:Yesルート)、ステップS9の処理に移行する。なお、規制領域の走行が禁止されている車両3のみが、乗換地決定装置7に対して問い合わせを行うような構成を採用することも可能であるが、そのような構成を採用した場合、経路走行車両は必ず規制対象車であるため、ステップS7の判定は省略可能である。この場合、ステップS5において、出発地から目的地までの経路が規制領域を走行する経路であると判定された場合には、ステップS9の処理に移行するようにすればよい。このように、ステップS7の処理は省略されることもあるため、図13では点線ブロックで示している。
【0029】
その後、共用車両情報取得部711は、入力データ格納部703に格納されている車両情報と地図DB707に格納されている地図データとを用いて、出発地から規制領域への進入地点までの経路区間上又は当該経路区間の周辺に存在する乗換ステーション5を探索する(ステップS9)。例えば、地図データには、該当する位置に予め乗換ステーション5を表す情報が設定されているので、例えば、出発地から目的地までの経路を地図上にマッピングし、出発地から規制領域の進入地点までの経路を辿ることにより、乗換ステーション5を探索する。この際、経路から所定の範囲内のエリアについても探索対象とすることで、経路区間の周辺に存在する乗換ステーション5も探索することができる。なお、共用車両情報取得部711は、検出された乗換ステーション5のステーション名などの情報を、ワークメモリ717に格納する。
【0030】
そして、共用車両情報取得部711は、ワークメモリ717と乗換ステーションマスタDB723とに格納されているデータを用いて、検出された乗換ステーション5の共用車両DB53から共用車両情報を取得し、ワークメモリ717に格納する(ステップS11)。具体的には、ワークメモリ717から、検出された各乗換ステーション5のステーション名を読み出し、読み出したステーション名に対応するアクセス先の情報を乗換ステーションマスタDB723から抽出する。そして、例えばアクセス先の情報が乗換ステーション5の管理装置51のIPアドレスである場合には、IPアドレスに従って、検出された乗換ステーション5の管理装置51宛に共用車両情報の取得要求を送信する。なお、乗換ステーション5の管理装置51では、乗換地決定装置7からの取得要求を受信すると、自身が管理している共用車両DB53に格納されている共用車両情報を乗換地決定装置7に送信するようになっているものとする。このようにして、共用車両情報取得部711は、検出された乗換ステーション5の共用車両DB53に格納されている共用車両情報を取得し、取得元の乗換ステーション5のステーション名と対応付けてワークメモリ717に格納する。
【0031】
その後、乗換候補車両抽出部713は、車種DB715に格納されているデータとワークメモリ717に格納されている共用車両情報とを用いて、共用車両情報から乗換候補車両を抽出する(ステップS13)。なお、規制領域の走行が許可され且つ予約状況が「空」である共用車両を、乗換候補車両として抽出する。具体的には、まず、空のワークテーブルを生成し、ワークメモリ717に格納する。そして、ワークメモリ717に格納されている共用車両情報に含まれる共用車両毎に、当該共用車両の車種で車種DB715を検索することにより、当該共用車両が規制領域の走行を許可されている車種であるか否か判定する。なお、図9に示したようなデータが規制領域毎に車種DB715に格納されている場合には、該当する規制領域のデータを用いて判定する。さらに、規制領域の走行が許可されている共用車両については、共用車両情報に含まれる予約状況が「空」であるか判定する。そして、規制領域の走行が許可され且つ予約状況が「空」である共用車両について、当該共用車両の車両識別番号を共用車両情報から抽出し、その共用車両情報に対応付けられているステーション名と抽出した車両識別番号とを含むレコードをワークメモリ717のワークテーブルに登録する。なお、規制領域の走行が許可され且つ予約状況が「空」である共用車両が1台もない乗換ステーション5については、その乗換ステーション5のステーション名を含むレコードをワークメモリ717のワークテーブルに登録し、当該レコードの車両識別番号には「車両なし」を設定するようにしているが、規制領域の走行が許可され且つ予約状況が「空」である共用車両が1台もない乗換ステーション5については、ワークテーブルにレコードを登録しないようにしてもよい。
【0032】
なお、ステップS13の処理を実施すると、例えば図14に示すようなワークテーブルがワークメモリ717に格納される。図14の例では、渋谷ステーションには、乗換候補車両が1台もなく、三軒茶屋ステーションには、乗換候補車両が2台あり、目黒ステーションには、乗換候補車両が3台あり、厚木ステーションには、乗換候補車両が1台あることを示している。なお、図14に示すように、この時点では、充電率の予測値と、充電量の予測値と、移動距離と、消費電力量と、乗換候補車両の優先順位との各列には、まだ値が設定されていない。
【0033】
そして、乗換候補車両抽出部713は、ワークメモリ717に格納されているワークテーブル内に乗換候補車両があるか判定する(ステップS15)。すなわち、車両識別番号に「車両なし」が設定されているレコード以外のレコードがワークテーブルに登録されているか否か判定する。ワークテーブル内に乗換候補車両がある場合(ステップS15:Yesルート)、処理は、端子Aを介してステップS19(図16)に移行する。
【0034】
一方、ワークテーブル内に乗換候補車両がなければ(ステップS15:Noルート)、乗換候補車両抽出部713は、乗換候補車両がない旨の通知を経路走行車両に送信するよう出力部733に指示する。そして、出力部733は、乗換候補車両抽出部713からの指示に応じて、乗換候補車両がない旨の通知を、経路走行車両に送信する(ステップS17)。その後、端子Bを介して図16に移行し、処理を終了する。なお、乗換地決定装置7から乗換候補車両がない旨の通知を受信した経路走行車両では、カーナビゲーション装置32が、図15に示すような画面を表示する。図15の例では、「空き車両がありません。」といった内容が表示されている。この後、車両3のカーナビゲーション装置32にて、規制領域を迂回するような経路の探索を実施するようにしてもよい。
【0035】
図16の説明に移行して、端子Aの後、充電量予測部719が、入力データ格納部703に格納されている車両情報と地図DB707に格納されている地図データとワークメモリ717に格納されているワークテーブルとを用いて、乗換候補車両を有する乗換ステーション5毎に、出発地から当該乗換ステーション5までの距離を算出する(図16:ステップS19)。例えば地図データには乗換ステーション5を表す情報が設定されているので、例えば車両情報に含まれる経路を地図上にマッピングすれば、出発地及び乗換ステーション5の位置が特定されるので、出発地から乗換ステーション5までの距離を算出する。なお、地図上の二点間の距離を算出するような処理は、従来の処理と変わらないため、ここでは、これ以上述べない。
【0036】
その後、充電量予測部719は、ステップS19で算出した距離とワークメモリ717に格納されているワークテーブルとを用いて、乗換候補車両を有する乗換ステーション5毎に、経路走行車両が当該乗換ステーション5に到着すると予想される時刻(以下、到着予想時刻と呼ぶ)を算出する(ステップS21)。例えば道路の制限速度などの情報とステップS19で算出した距離とに従って、距離÷速度=時間を算出し、例えば信号や踏み切りなどの道路状況を考慮して、算出した時間を調整することにより、到着予想時刻を算出する。
【0037】
そして、充電量予測部719は、ステップS21で算出した到着予想時刻と、ワークメモリ717と乗換ステーションマスタDB723と充電カーブDB727と燃費DB729とに格納されているデータとを用いて、充電量予測処理を実施する(ステップS23)。この充電量予測処理については図17を用いて説明する。
【0038】
まず、充電量予測部719は、ワークメモリ717に格納されているワークテーブルにおいて、乗換候補車両を有する乗換ステーション5のうち、未処理のものを処理対象として1つ特定する(図17:ステップS61)。そして、充電量予測部719は、乗換ステーションマスタDB723から、処理対象の乗換ステーション5に対応する充電タイプを取得する(ステップS63)。
【0039】
そして、充電量予測部719は、ワークテーブルにおいて、処理対象の乗換ステーション5に係るレコードのうち未処理のレコードを1つ特定する(ステップS65)。そして、充電量予測部719は、ワークメモリ717に格納されている共用車両情報から、特定されたレコードに係る乗換候補車両の充電率を取得する(ステップS67)。
【0040】
その後、充電量予測部719は、特定されたレコードに係る乗換候補車両について、充電タイプと、充電率と、到着予想時刻と、充電カーブDB727に格納されている充電カーブを表すデータとを用いて、到着予想時刻の時点における充電率を予測し、予測値をワークメモリ717に格納する(ステップS69)。具体的には、まず、現在時刻から到着予想時刻までの時間tを算出する。また、ステップS63において取得した充電タイプに対応する充電カーブを表すデータを充電カーブDB727から読み出す。そして、その充電カーブにおいて、ステップS67において取得した充電率を充電開始時の充電率として、t時間後の充電率を予測し、予測値を、ワークメモリ717のワークテーブルにおける、特定されたレコードの充電率の予測値の列に設定する。例えば充電タイプが100V、充電開始時の充電率が50%、現在時刻から予想到着時刻までの時間tが1時間であった場合には、図18に示すように、充電率50%の状態(図18の1801)から1時間充電したとすると、充電率は75%の状態(図18の1802)となる。すなわち、予想到着時刻の時点における充電率は75%であると予測される。
【0041】
その後、充電量予測部719は、特定されたレコードに係る乗換候補車両について、ワークメモリ717と燃費DB729とに格納されているデータを用いて、到着予想時刻の時点における充電量を予測し、予測値をワークメモリ717に格納する(ステップS71)。具体的には、ワークメモリ717のワークテーブルから、特定されたレコードに設定されている充電率の予測値を読み出し、燃費DB729からフル充電時のバッテリーの電力量を読み出す。そして、充電率の予測値に、フル充電時のバッテリーの電力量を乗ずることにより、到着予想時刻の時点における充電量を予測し、予測値を、ワークメモリ717のワークテーブルにおける、特定されたレコードの充電量の予測値の列に設定する。例えば充電率の予測値が50%、フル充電時のバッテリーの電力量が30kWhであった場合、到着予想時刻の時点における充電量は15kWh(=0.5×30kWh)と予測される。
【0042】
そして、充電量予測部719は、ワークメモリ717に格納されているワークテーブルにおいて、処理対象の乗換ステーション5に係るレコード全てについて処理が完了したか判断する(ステップS73)。処理対象の乗換ステーション5に係るレコード全てについて処理が完了していなければ(ステップS73:Noルート)、ステップS65の処理に戻る。一方、処理対象の乗換ステーション5に係るレコード全てについて処理が完了した場合(ステップS73:Yesルート)、ステップS75の処理に移行する。
【0043】
そして、充電量予測部719は、ワークメモリ717に格納されているワークテーブルにおいて、乗換候補車両を有する全ての乗換ステーション5について処理が完了したか判断する(ステップS75)。乗換候補車両を有する全ての乗換ステーション5について処理が完了していなければ(ステップS75:Noルート)、ステップS61の処理に戻る。一方、乗換候補車両を有する全ての乗換ステーション5について処理が完了した場合(ステップS75:Yesルート)、本処理を終了し、元の処理に戻る。
【0044】
以上のような処理を実施することによって、各乗換候補車両について、到着予想時刻の時点における充電率及び充電量を予測することができる。図14に示したデータでは、充電率の予測値と、充電量の予測値と、移動距離と、消費電力量と、乗換候補車両の優先順位との各列は空欄であったが、この充電量予測処理(ステップS23)を実施すると、充電率の予測値の列と、充電量の予測値の列とにデータが設定される。
【0045】
図16の説明に戻って、消費電力量予測部721は、入力データ格納部703と地図DB707とワークメモリ717と燃費DB729とに格納されているデータを用いて、消費電力量予測処理を実施する(ステップS25)。なお、ステップS19乃至S23の処理と、ステップS25の処理とは、順番を入れ替えて実施してもよいし、並行して実施してもよい。この消費電力量予測処理については図19を用いて説明する。
【0046】
まず、消費電力量予測部721は、ワークメモリ717に格納されているワークテーブルにおいて、乗換候補車両を有する乗換ステーション5のうち、未処理のものを処理対象として1つ特定する(図19:ステップS81)。そして、消費電力量予測部721は、乗換ステーション5から目的地までの往復距離を移動距離として算出するかどうか判定する(ステップS83)。具体的には、入力データ格納部703に格納されており、乗り換えた共用車両で乗換ステーション5まで戻ってくるかどうかの選択入力データを用いて判定する。例えば乗り換えた共用車両で乗換ステーション5まで戻ってくるかどうかを経路走行車両の運転手に選択させるようにし、ユーザからの選択入力を受け付けると、経路走行車両の通信部33が選択入力データを乗換地決定装置7に送信するようになっているものとする。なお、乗換地決定装置7の入力部701は、経路走行車両から選択入力データを受信した場合には、受信した選択入力データを入力データ格納部703に格納しておく。例えば選択入力データが、乗り換えた共用車両で乗換ステーション5まで戻ってくる旨を表している場合には、乗換ステーション5から目的地までの往復距離を移動距離として算出するものと判定する。なお、経路走行車両の運転手から特に指定がなければ、デフォルトの設定に従うようにしてもよい。
【0047】
そして、乗換ステーション5から目的地までの往復距離を移動距離として算出すると判定された場合(ステップS83:Yesルート)、消費電力量予測部721は、入力データ格納部703に格納されている車両情報に含まれる経路情報と地図DB707に格納されている地図データとを用いて、処理対象の乗換ステーション5から目的地までの往復距離を移動距離として算出する(ステップS85)。具体的には、処理対象の乗換ステーション5から目的地までの距離を算出し、さらにその距離を2倍した値を移動距離として算出する。例えば車両情報に含まれる経路を地図上にマッピングすれば、処理対象の乗換ステーション5及び目的地の位置が特定されるので、処理対象の乗換ステーション5から目的地までの距離を算出する。なお、地図上の二点間の距離を算出するような処理は、従来の処理と変わらないため、ここでは、これ以上述べない。消費電力量予測部721は、算出した移動距離を、ワークメモリ717のワークテーブルにおける、処理対象の乗換ステーション5に係る全てのレコードに設定する。その後、ステップS91の処理に移行する。
【0048】
一方、乗換ステーション5から目的地までの往復距離を移動距離として算出しないと判定された場合(ステップS83:Noルート)、消費電力量予測部721は、入力データ格納部703に格納されている車両情報と地図DB707に格納されている地図データとを用いて、目的地周辺に存在する充電場所(充電施設あるいは乗換ステーション5)を探索する(ステップS87)。なお、例えば地図データには、予め充電施設及び乗換ステーション5を表す情報が設定されているので、地図データにおいて目的地周辺を検索することにより、例えば目的地から最も近い充電施設又は乗換ステーション5を充電場所として検出する。なお、充電施設又は乗換ステーション5の所在地が目的地として設定されているような場合には、目的地が充電場所となる。そして、消費電力量予測部721は、入力データ格納部703に格納されている車両情報と地図DB707に格納されている地図データとを用いて、処理対象の乗換ステーション5から目的地周辺の充電場所までの距離を移動距離として算出する(ステップS89)。なお、ここでは、目的地を経由せずに処理対象の乗換ステーション5から目的地周辺の充電場所まで行く場合の経路の距離を移動距離としてもよいし、処理対象の乗換ステーション5から目的地を経由して目的地周辺の充電場所まで行く場合の経路の距離を移動距離としてもよい。消費電力量予測部721は、算出した移動距離を、ワークメモリ717のワークテーブルにおける、処理対象の乗換ステーション5に係る全てのレコードに設定する。その後、ステップS91の処理に移行する。
【0049】
そして、消費電力量予測部721は、ワークテーブルにおいて、処理対象の乗換ステーション5に係るレコードのうち未処理のレコードを1つ特定する(ステップS91)。そして、消費電力量予測部721は、ワークメモリ717に格納されている共用車両情報から、特定されたレコードに係る乗換候補車両の車種を取得する。そして、消費電力量予測部721は、取得した車種を用いて、燃費DB729から、特定されたレコードに係る乗換候補車両の平均燃費を取得する(ステップS93)。
【0050】
その後、消費電力量予測部721は、特定されたレコードに係る乗換候補車両について、特定されたレコードにおける移動距離と取得した平均燃費とを用いて、移動距離を走行するのに必要な消費電力量を算出し、ワークメモリ717に格納する(ステップS95)。具体的には、移動距離を平均燃費で除することにより消費電力量を算出し、ワークメモリ717のワークテーブルにおける、特定されたレコードの消費電力量の列に設定する。例えば移動距離が60km、平均燃費が5km/kWhであった場合、消費電力量は12kWh(=60÷5)となる。
【0051】
そして、消費電力量予測部721は、ワークメモリ717に格納されているワークテーブルにおいて、処理対象の乗換ステーション5に係る全てのレコードについて処理が完了したか判断する(ステップS97)。処理対象の乗換ステーション5に係る全てのレコードについて処理が完了していなければ(ステップS97:Noルート)、ステップS91の処理に戻る。一方、処理対象の乗換ステーション5に係る全てのレコードについて処理が完了した場合(ステップS97:Yesルート)、ステップS99の処理に移行する。
【0052】
そして、消費電力量予測部721は、ワークメモリ717に格納されているワークテーブルにおいて、乗換候補車両を有する全ての乗換ステーション5について処理が完了したか判断する(ステップS99)。乗換候補車両を有する全ての乗換ステーション5について処理が完了していなければ(ステップS99:Noルート)、ステップS81の処理に戻る。一方、乗換候補車両を有する全ての乗換ステーション5について処理が完了した場合(ステップS99:Yesルート)、本処理を終了し、元の処理に戻る。
【0053】
以上のような処理を実施することによって、各乗換候補車両について、移動距離を走行するのに必要な消費電力量を算出することができる。図14に示したデータでは、充電率の予測値と、充電量の予測値と、移動距離と、消費電力量と、乗換候補車両の優先順位との各列は空欄であったが、この消費電力量予測処理(ステップS25)を実施すると、移動距離の列と、消費電力量の列とにデータが設定される。
【0054】
図16の説明に戻って、乗換地決定部731は、ワークメモリ717に格納されているワークテーブルにおいて、移動距離を走行可能と推定される乗換候補車両を探索する(ステップS27)。例えば、ワークテーブルに登録されているレコード毎に、充電量の予測値が消費電力量より大きいという条件(もしくは、消費電力量に必要なマージンを上乗せし、充電量の予測値が、マージンを上乗せした後の消費電力量より大きいという条件)を満たすか否か判定し、当該条件を満たすレコードに係る乗換候補車両を、移動距離を走行可能と推定される乗換候補車両として検出する。なお、上記条件を満たさないレコードについては、乗換候補車両の優先順位の列に「充電不足」を設定する。移動距離を走行可能と推定される乗換候補車両を1台も検出できなければ(ステップS29:Noルート)、端子Cを介してステップS37(図22)の処理に移行する。
【0055】
一方、移動距離を走行可能と推定される乗換候補車両を検出できた場合(ステップS29:Yesルート)、乗換地決定部731は、ワークメモリ717に格納されているワークテーブルと地図DB707に格納されている地図データとを用いて、移動距離を走行可能と推定される乗換候補車両を有する乗換ステーション5の中で、規制領域から最も遠い乗換ステーション5を乗換地として決定する(ステップS31)。例えば地図データを用いて、移動距離を走行可能と推定される乗換候補車両を有する乗換ステーション5毎に、当該乗換ステーション5から規制領域までの距離を算出する。そして、算出した距離が最も大きいものから順に優先順位を設定し、ワークメモリ717のワークテーブルにおける乗換候補車両の優先順位の列に格納する。そして、優先順位が最も高いレコードに係る乗換ステーション5(すなわち、規制領域から最も遠い乗換ステーション5)を乗換地として決定する。また、優先順位が最も高いレコードに係る乗換候補車両を乗換先車両として決定する。
【0056】
そして、乗換地決定部731は、決定した乗換地の情報(乗換ステーション5のステーション名など)を経路走行車両に送信するよう出力部733に指示する。そして、出力部733は、乗換地決定部731からの指示に応じて、乗換地の情報を経路走行車両に送信する(ステップS33)。この際、乗換先車両の車両識別情報などを合わせて送信するようにしてもよい。なお、乗換地決定装置7から乗換地の情報を受信した経路走行車両では、カーナビゲーション装置32が、例えば図20に示すような画面を表示する。図20の例では、乗換地として決定された乗換ステーション5のステーション名「目黒」と、乗換先車両の車両識別番号「品川501ちXXXY」とが表示されている。
【0057】
また、乗換地決定部731は、乗換先車両の予約通知を、乗換地として決定された乗換ステーション5に送信するよう出力部733に指示する。そして、出力部733は、乗換地決定部731からの指示に応じて、予約通知を乗換地として決定された乗換ステーション5に送信する(ステップS35)。例えば図21に予約通知の一例を示す。図21の例では、予約通知には、乗換先車両(すなわち、予約対象車両)の車両識別番号「品川501ちXXXY」と、経路走行車両の車両番号(すなわち、ナンバープレートの情報)「川崎501ぬXXXX」と、到着予想時刻「12:00」とが含まれている。その後、乗換地決定装置7は処理を終了する。なお、予約通知を受信した乗換ステーション5の管理装置51は、共用車両DB53において、予約対象の車両に係るレコードの予約状況を「空」から「予約」に変更する。また、経路走行車両の車両番号を、予約対象の車両に係るレコードに対応付けて共用車両DB53に格納する。
【0058】
また、図22の説明に移行して、端子Cの後、乗換地決定部731は、移動距離を走行可能と推定される乗換候補車両がない旨を経路走行車両に通知するよう出力部733に指示する。そして、出力部733は、乗換地決定部731からの指示に応じて、移動距離を走行可能と推定される乗換候補車両がない旨の通知を経路走行車両に送信する(図22:ステップS37)。なお、乗換地決定装置7から、移動距離を走行可能と推定される乗換候補車両がない旨の通知を受信した経路走行車両では、カーナビゲーション装置32が、例えば図23に示すような画面を表示する。図23の例では、「適当な車がありません。」といった内容と、「目的地までの間に充電か再乗換があっても良いですか?(Yes/No)」といった問い合わせ内容とが表示されている。例えば、経路走行車両の運転手が、図23のような画面を見て、充電又は再乗換があってもよいかどうかを選択すると、経路走行車両のカーナビゲーション装置32は、運転手からの選択入力を受け付ける。そして、経路走行車両の通信部33が、選択入力データを乗換地決定装置7に送信する。なお、乗換地決定装置7の入力部701は、経路走行車両から選択入力データを受信した場合には、受信した選択入力データを入力データ格納部703に格納しておく。
【0059】
そして、乗換地決定部731は、入力データ格納部703に格納されている、充電又は再乗換があってもよいかどうかの選択入力データが充電又は再乗換を許容する旨(Yes)を表しているか判断する(ステップS39)。選択入力データが充電及び再乗換を許容しない旨(No)を表している場合には(ステップS39:Noルート)、端子Dを介して図16に移行し、処理を終了する。
【0060】
一方、選択入力データが充電又は再乗換を許容する旨を表している場合(ステップS39:Yesルート)、ステップS41の処理に移行する。そして、乗換地決定部731が、ワークメモリ717に格納されているワークテーブル内のレコードを、充電量の予測値の多い順にソートする(ステップS41)。例えば図24にソート結果の一例を示す。図24の例では、一番上のレコード(すなわち、車両識別番号が「横浜501たXXX」のレコード)における充電量の予測値「15」が最も大きく、一番下のレコード(すなわち、車両識別番号が「品川501かXYXY」のレコード)における充電量の予測値「8」が最も小さい値となっている。
【0061】
そして、乗換地決定部731は、ソート後のワークテーブルにおいて、上から順に未処理のレコードを1つ特定する(ステップS43)。そして、乗換地決定部731は、ワークメモリ717と燃費DB729とに格納されているデータを用いて、特定されたレコードに係る乗換候補車両の走行可能距離を算出する(ステップS45)。具体的には、ワークメモリ717に格納されている共用車両情報から、特定されたレコードに係る乗換候補車両の車種を取得し、さらに取得した車種を用いて燃費DB729から、特定されたレコードに係る乗換候補車両の平均燃費を取得する。そして、特定されたレコードにおける充電量の予測値に平均燃費を乗ずることにより、走行可能距離を算出する。例えば充電量の予測値が15kWh、平均燃費が5km/kWhであった場合、走行可能距離は75km(=15×5)となる。
【0062】
その後、乗換地決定部731は、入力データ格納部703に格納されている車両情報と地図DB707に格納されている地図データとを用いて、特定されたレコードに係る乗換ステーション5から目的地までの経路区間上又は当該経路区間の周辺に存在し且つ走行可能距離の範囲内に存在する充電施設又は乗換ステーション5を探索する(ステップS47)。例えば地図データには、予め充電施設を表す情報及び乗換ステーション5を表す情報が設定されているので、例えば、特定されたレコードに係る乗換ステーション5から目的地までの経路を地図上にマッピングし、その乗換ステーション5から走行可能距離の範囲内で経路を辿ることにより、充電施設又は乗換ステーション5を探索する。この際、経路から所定の範囲内のエリアについても探索対象とすることで、経路区間の周辺に存在する充電施設又は乗換ステーション5も探索することができる。
【0063】
そして、乗換地決定部731は、充電施設又は乗換ステーション5を検出できたか判断する(ステップS49)。充電施設又は乗換ステーション5を検出できた場合(ステップS49:Yesルート)、乗換地決定部731は、検出された充電施設又は乗換ステーション5の情報(施設名、ステーション名、所在地など)を乗換ステーションマスタDB723又は充電施設マスタDB725から取得する。その後、処理はステップS51に移行する。なお、特定されたレコードに係る乗換ステーション5が乗換地となり、ステップS47において検出された乗換ステーションは、次の乗換地の候補となる。また、特定されたレコードに係る乗換候補車両が乗換先車両となる。そして、乗換地決定部731は、乗換地の情報(ステーション名、所在地など)と、ステップS47において検出された充電施設又は乗換ステーション5の情報とを経路走行車両に送信するよう出力部733に指示する。そして、出力部733は、乗換地決定部731からの指示に応じて、乗換地の情報と、検出された充電施設又は乗換ステーション5の情報とを経路走行車両に送信する(ステップS51)。この際、乗換先車両の車両識別情報などを合わせて送信するようにしてもよい。なお、乗換地決定装置7から乗換地の情報を受信した経路走行車両では、カーナビゲーション装置32が、例えば図25に示すような画面を表示する。図25の例では、乗換地として決定された乗換ステーション5のステーション名「厚木」と、乗換先車両の車両識別番号「横浜501たXXX」とが表示されている。さらに、「充電量が○○なので、以下の施設での充電をお願いします。」といった案内と、充電施設の情報として、「レストラン」及び「充電スタンド」の情報が表示されている。
【0064】
また、乗換地決定部731は、乗換先車両の予約通知を、乗換地となる乗換ステーション5に送信するよう出力部733に指示する。そして、出力部733は、乗換地決定部731からの指示に応じて、予約通知を乗換地となる乗換ステーション5に送信する(ステップS53)。例えば図21に示したような予約通知を送信する。その後、端子Dを介して図16に移行し、処理を終了する。
【0065】
一方、ステップS47において充電施設又は乗換ステーション5を1つも検出できなかった場合には(ステップS49:Noルート)、乗換地決定部731は、ソート後のワークテーブル内の全てのレコードについて処理が完了したか判断する(ステップS55)。ソート後のワークテーブル内の全てのレコードについて処理が完了していなければ(ステップS55:Noルート)、ステップS43の処理に戻る。
【0066】
一方、ソート後のワークテーブル内の全てのレコードについて処理が完了した場合(ステップS55:Yesルート)、乗換地決定部731は、適当な乗換候補車両がない旨を経路走行車両に通知するよう出力部733に指示する。そして、出力部733は、乗換地決定部731からの指示に応じて、適当な乗換候補車両がない旨の通知を経路走行車両に送信する(ステップS57)。その後、端子Dを介して図16に移行し、処理を終了する。なお、乗換地決定装置7から、適当な乗換候補車両がない旨の通知を受信した経路走行車両では、カーナビゲーション装置32が、例えば図26に示すような画面を表示する。図26の例では、「適当な車がありません。」といった内容が表示されている。
【0067】
以上のような処理を実施することによって、例えば充電量が十分な電気自動車への乗り換えが可能な乗換ステーション5の情報が経路走行車両の運転手に提示されるので、運転手は、適切な乗換地を把握できるようになる。なお、適当な電気自動車を有する乗換ステーション5が複数存在した場合には、規制領域から最も遠い乗換ステーション5を乗換地として決定するので、乗り換えが規制領域に近い乗換ステーション5に集中することを防止できる。これにより、規制領域に近い乗換ステーション5における空き車両の台数不足の解消に繋がり、全体としても効率化が図られる。
【0068】
[他の実施の形態]
上で述べた実施の形態では、個々の乗換ステーション5にて共用車両情報を管理するようになっている場合について説明したが、例えば全ての乗換ステーション5の共用車両情報を集中管理するようなサーバを設けるようにしてもよい。この場合、各乗換ステーション5の管理装置51が、例えば周期的に又は所定のタイミングにて、共用車両DB53に格納されているデータをサーバに送信するようにし、乗換地決定装置7の共用車両情報取得部711は、サーバから、乗換地の候補となる乗換ステーション5に係る共用車両情報を取得するようにすればよい。
【0069】
また、上で述べた実施の形態では、車両3からの車両情報を受信した乗換地決定装置7において乗換地を決定し、乗換地の情報を車両3に送信するような構成であったが、例えば図3に示した各処理部及び各DBを車両3のカーナビゲーション装置32内に設けて、上で述べたような処理を車両3のカーナビゲーション装置32において実施するような構成であってもよい。この場合のシステム構成を図27に示す。図27では、図2に示したシステム構成から乗換地決定装置7を取り除いたシステム構成となっている。なお、上で述べた実施の形態では、車両3の車両情報は車両情報格納部31に格納されるようになっていたが、図3に示した各処理部及び各DBを車両3のカーナビゲーション装置32に設けた場合には、車両情報を、カーナビゲーション装置32内の入力データ格納部703に予め格納するようにしておけばよい。また、上で述べた実施の形態では、入力部701及び出力部733は、車両3とのインタフェースとして機能していたが、車両3のカーナビゲーション装置32に設けられた場合には、運転手とのインタフェースとして機能することになる。すなわち、入力部701は、運転手から目的地の入力や、乗り換えた共用車両で乗換ステーション5まで戻ってくるかどうかの選択入力、充電又は再乗換があってもよいかどうかの選択入力を受け付け、目的地の情報や選択入力データを入力データ格納部703に格納する。また、出力部733は、図12、図15、図20、図23、図25及び図26に示したような画面を運転手に提示する。
【0070】
以上本技術の実施の形態について説明したが、本技術はこれに限定されるものではない。例えば図3に示した乗換地決定装置7の機能ブロック図は一例であって、必ずしも実際のプログラムモジュール構成と一致しない場合もある。データ格納部の構成も同様に一例にすぎない。
【0071】
さらに、処理フローについても処理結果が変わらない限りにおいて処理順番を入れ替えたり、並列に実行したりするようにしても良い。
【0072】
また、上で述べた実施の形態では、電気自動車が乗換候補車両となる例を説明したが、規制領域の走行が許可されている車両であれば、電気自動車以外の車両が乗換候補車両となる場合もある。このような場合も、予想到着時刻の時点におけるエネルギー量と移動距離を走行するのに必要な消費エネルギー量とを予測し、予測結果を用いて、移動距離を走行可能かどうか推定するようにすればよい。
【0073】
なお、上で述べた乗換地決定装置7やカーナビゲーション装置32は、コンピュータ装置であって、図28に示すように、メモリ2501とCPU2503とハードディスク・ドライブ(HDD)2505と表示装置2509に接続される表示制御部2507とリムーバブル・ディスク2511用のドライブ装置2513と入力装置2515とネットワークに接続するための通信制御部2517とがバス2519で接続されている。オペレーティング・システム(OS:Operating System)及び本実施例における処理を実施するためのアプリケーション・プログラムは、HDD2505に格納されており、CPU2503により実行される際にはHDD2505からメモリ2501に読み出される。必要に応じてCPU2503は、表示制御部2507、通信制御部2517、ドライブ装置2513を制御して、必要な動作を行わせる。また、処理途中のデータについては、メモリ2501に格納され、必要があればHDD2505に格納される。本技術の実施例では、上で述べた処理を実施するためのアプリケーション・プログラムはコンピュータ読み取り可能なリムーバブル・ディスク2511に格納されて頒布され、ドライブ装置2513からHDD2505にインストールされる。インターネットなどのネットワーク及び通信制御部2517を経由して、HDD2505にインストールされる場合もある。このようなコンピュータ装置は、上で述べたCPU2503、メモリ2501などのハードウエアとOS及び必要なアプリケーション・プログラムとが有機的に協働することにより、上で述べたような各種機能を実現する。
【0074】
カーナビゲーション装置についてはHDD2505を有しない場合もあるが、その場合には、代わりとなる記憶装置が用いられる。また、ドライブ装置2513と、フラッシュメモリ型の記録媒体の読み取り装置とを合わせて有する場合もあれば、ドライブ装置2513を有さず、フラッシュメモリ型の記録媒体の読み取り装置のみを有する場合もある。
【0075】
以上本実施の形態をまとめると以下のようになる。
【0076】
第1の態様に係る乗換地決定方法は、地図データと特定の種類の車両の進入が規制されている規制領域の情報と規制領域を走行可能な種類の共用車両への乗換拠点の情報とを格納する地図データベースに格納されている規制領域の情報から、出発地から目的地までの経路が規制領域を走行する経路であるか判定するステップ(図29:S1001)と、出発地から目的地までの経路が規制領域を走行する経路であると判定された場合、地図データベースにおいて、出発地から規制領域への進入地点までの経路区間上又は当該経路区間から所定の範囲内に存在する乗換拠点を探索し、検出された乗換拠点における共用車両の空き状況を収集する乗換拠点探索ステップ(図29:1003)と、収集された共用車両の空き状況に従って、乗換拠点探索ステップにより検出された乗換拠点の中から、共用車両への乗り換えが可能な乗換拠点を乗換地として決定し、当該乗換地の情報を出力する乗換地決定ステップ(図29:S1005)とを含む。
【0077】
このようにすれば、共用車両への乗り換えが可能な乗換地(例えば、乗換ステーション)の情報が出力されるので、規制領域に進入できない特定の種類の車両(例えばガソリン車)の運転手は、どこで共用車両(例えば電気自動車)へ乗り換えればよいか把握できるようになる。
【0078】
また、上で述べた乗換地決定ステップが、共用車両への乗り換えが可能な乗換拠点が複数存在する場合、規制領域から最も遠い乗換拠点を乗換地として決定するステップを含むようにしてもよい。このように、乗換地の候補が複数存在する場合には、規制領域から最も遠い乗換拠点を乗換地として決定することで、共用車両への乗り換えが規制領域に近い乗換拠点に集中することを防止できる。これにより、規制領域に近い乗換拠点における空き車両の台数不足の解消に繋がり、全体としても効率化が図られる。
【0079】
さらに、上で述べた乗換地決定ステップが、乗換拠点探索ステップにより検出された乗換拠点毎且つ当該乗換拠点において空き状態の共用車両毎に、経路走行車両が当該乗換拠点に到着すると予想される到着予想時刻の時点における当該共用車両の蓄積エネルギー量を予測する第1予測ステップと、予測された到着予想時刻の時点における蓄積エネルギー量に従って、共用車両が少なくとも目的地まで走行可能であるか否か推定するステップとを含むようにしてもよい。そして、乗換拠点探索ステップにより検出された乗換拠点の中から、少なくとも目的地まで走行可能と推定された共用車両への乗り換えが可能な乗換拠点を乗換地として決定し、当該乗換地の情報を出力するような場合もある。これにより、少なくとも目的地まで走行可能と推定される共用車両への乗り換えが可能な乗換地を運転手は把握できるようになる。なお、到着予想時刻の時点における蓄積エネルギー量に従って、少なくとも目的地まで走行可能であるかどうかの推定を行うようになっているのは、直ぐに乗り換えが行われるわけではなく、到着予想時刻の時点で十分なエネルギーが蓄積されていれば足りるからである。例えば、現時点で十分なエネルギーが蓄積されていない共用車両であっても、到着予想時刻までの時間で不足分を補充できれば、その共用車両を乗り換え候補として扱うことができる。
【0080】
また、上で述べた乗換拠点探索ステップが、検出された乗換拠点における共用車両の蓄積エネルギー情報を収集するステップを含むようにしてもよい。そして、上で述べた第1予測ステップが、共用車両の蓄積エネルギー情報から特定される蓄積エネルギー量に、現在時刻から到着予想時刻までの時間で補充可能なエネルギー量を加えた値を、到着予想時刻の時点における当該共用車両の蓄積エネルギー量として予測する第2予測ステップを含むようにしてもよい。このようにすれば、到着予想時刻までの時間で補充可能なエネルギーを加味して、到着予想時刻の時点における蓄積エネルギーを予測することができる。
【0081】
さらに、上で述べた第2予測ステップにおいて、補充時間と補充容量との関係を表す所定の補充カーブを用いて、到着予想時刻の時点における共用車両の蓄積エネルギー量を予測する場合もある。このような補充カーブを用いることで、到着予想時刻までの時間で補充可能なエネルギー量をより正確に予測することができる。
【0082】
また、上で述べた乗換地決定ステップにおいて、乗換拠点から目的地までの第1の移動距離と、乗換拠点から目的地周辺に存在するエネルギー補充施設までの第2の移動距離と、乗換拠点から目的地までの往復距離である第3の移動距離とのうちいずれかの距離を走行可能と推定される共用車両への乗り換えが可能な乗換拠点を乗換地として決定する場合もある。例えば第1又は第2の移動距離を用いることで、目的地又は目的地周辺まで走行可能な共用車両への乗換地を決定することができる。なお、目的地に充電設備がないような場合には、第2の移動距離を用いるようにすれば、走行に必要なエネルギー(例えば電気量)がなくなるというような事態を回避できる。また、第3の移動距離を用いることで、目的地までの距離を往復できる共用車両への乗換地を決定することができる。目的地に到達した後、再び乗換地に戻ってくるような場合には、目的地までの距離を往復できる共用車両へ乗り換えるようにした方が、運転手にとっては都合がよい。
【0083】
第1の態様において、経路走行車両が、特定の種類の車両であるか判定するステップをさらに含む場合もある。そして、出発地から目的地までの経路が規制領域を走行する経路であり且つ経路走行車両が特定の種類の車両であると判定された場合に、上で述べた乗換拠点探索ステップ以降の処理を実施するようにしてもよい。なお、規制領域でも走行可能な車両(例えば電気自動車など)に既に乗っている場合には、そのまま目的地まで走行可能であるため、乗換地の探索は不要である。
【0084】
第2の態様に係る乗換地決定装置は、地図データと特定の種類の車両の進入が規制されている規制領域の情報と規制領域を走行可能な種類の共用車両への乗換拠点の情報とを格納する地図データベース(図30:1501)と、特定の種類の車両から受信した出発地から、当該特定の種類の車両から受信した目的地までの経路が、地図データベースから特定される規制領域を走行する経路であるか判定する経路判定部(図30:1503)と、出発地から目的地までの経路が規制領域を走行する経路であると判定された場合、地図データベースにおいて、出発地から規制領域への進入地点までの経路区間上又は当該経路区間から所定の範囲内に存在する乗換拠点を探索し、検出された乗換拠点における共用車両の空き状況を収集する乗換拠点探索部(図30:1505)と、収集された共用車両の空き状況に従って、上記乗換拠点探索部により検出された乗換拠点の中から、共用車両への乗り換えが可能な乗換拠点を乗換地として決定し、当該乗換地の情報を出発地及び目的地の送信元の車両に出力する乗換地決定部(図30:1507)とを有する。
【0085】
第3の態様に係るカーナビゲーション装置は、地図データと特定の種類の車両の進入が規制されている規制領域の情報と規制領域を走行可能な種類の共用車両への乗換拠点の情報とを格納する地図データベースと、ユーザから目的地の入力を受け付けた場合、出発地から目的地までの経路を探索し、探索された経路が、地図データベースから特定される規制領域を走行する経路であるか判定する経路判定部と、探索された経路が規制領域を走行する経路であると判定された場合、地図データベースにおいて、出発地から規制領域への進入地点までの経路区間上又は当該経路区間から所定の範囲内に存在する乗換拠点を探索し、乗換拠点における共用車両の情報を管理している管理装置から、検出された乗換拠点における共用車両の空き状況を取得する乗換拠点探索部と、管理装置から取得した共用車両の空き状況に従って、上記乗換拠点探索部により検出された乗換拠点の中から、共用車両への乗り換えが可能な乗換拠点を乗換地として決定し、当該乗換地の情報をユーザに提示する乗換地決定部と有する。
【0086】
なお、上で述べたような処理をコンピュータに実施させるためのプログラムを作成することができ、当該プログラムは、例えばフレキシブル・ディスク、CD−ROM、光磁気ディスク、半導体メモリ(例えばROM)、ハードディスク等のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体又は記憶装置に格納される。なお、処理途中のデータについては、RAM等の記憶装置に一時保管される。
【0087】
以上の実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0088】
(付記1)
地図データと特定の種類の車両の進入が規制されている規制領域の情報と前記規制領域を走行可能な種類の共用車両への乗換拠点の情報とを格納する地図データベースに格納されている前記規制領域の情報から、出発地から目的地までの経路が前記規制領域を走行する経路であるか判定するステップと、
前記出発地から目的地までの経路が前記規制領域を走行する経路であると判定された場合、前記地図データベースにおいて、前記出発地から前記規制領域への進入地点までの経路区間上又は当該経路区間から所定の範囲内に存在する前記乗換拠点を探索し、検出された前記乗換拠点における前記共用車両の空き状況を収集する乗換拠点探索ステップと、
収集された前記共用車両の空き状況に従って、前記乗換拠点探索ステップにより検出された前記乗換拠点の中から、前記共用車両への乗り換えが可能な前記乗換拠点を乗換地として決定し、当該乗換地の情報を出力する乗換地決定ステップと、
を含み、コンピュータにより実行される乗換地決定方法。
【0089】
(付記2)
前記乗換地決定ステップが、
前記共用車両への乗り換えが可能な前記乗換拠点が複数存在する場合、前記規制領域から最も遠い前記乗換拠点を前記乗換地として決定するステップ
を含む、付記1記載の乗換地決定方法。
【0090】
(付記3)
前記乗換地決定ステップが、
前記乗換拠点探索ステップにより検出された前記乗換拠点毎且つ当該乗換拠点において空き状態の前記共用車両毎に、経路走行車両が当該乗換拠点に到着すると予想される到着予想時刻の時点における当該共用車両の蓄積エネルギー量を予測する第1予測ステップと、
予測された前記到着予想時刻の時点における蓄積エネルギー量に従って、前記共用車両が少なくとも前記目的地まで走行可能であるか否か推定するステップと、
を含み、
前記乗換拠点探索ステップにより検出された前記乗換拠点の中から、少なくとも前記目的地まで走行可能と推定された前記共用車両への乗り換えが可能な前記乗換拠点を乗換地として決定し、当該乗換地の情報を出力する
ことを特徴とする付記1又は2記載の乗換地決定方法。
【0091】
(付記4)
前記乗換拠点探索ステップが、
検出された前記乗換拠点における前記共用車両の蓄積エネルギー情報を収集するステップ
を含み、
前記第1予測ステップが、
前記共用車両の蓄積エネルギー情報から特定される蓄積エネルギー量に、現在時刻から前記到着予想時刻までの時間で補充可能なエネルギー量を加えた値を、前記到着予想時刻の時点における当該共用車両の蓄積エネルギー量として予測する第2予測ステップ
を含む、付記3記載の乗換地決定方法。
【0092】
(付記5)
前記第2予測ステップにおいて、
補充時間と補充容量との関係を表す所定の補充カーブを用いて、前記到着予想時刻の時点における前記共用車両の蓄積エネルギー量を予測する
付記4記載の乗換地決定方法。
【0093】
(付記6)
前記乗換地決定ステップにおいて、
前記乗換拠点から前記目的地までの第1の移動距離と、前記乗換拠点から前記目的地周辺に存在するエネルギー補充施設までの第2の移動距離と、前記乗換拠点から前記目的地までの往復距離である第3の移動距離とのうちいずれかの距離を走行可能と推定される前記共用車両への乗り換えが可能な前記乗換拠点を前記乗換地として決定する
付記1乃至5のいずれか1つ記載の乗換地決定方法。
【0094】
(付記7)
経路走行車両が、前記特定の種類の車両であるか判定するステップ
をさらに含み、
前記出発地から前記目的地までの経路が前記規制領域を走行する経路であり且つ前記経路走行車両が前記特定の種類の車両であると判定された場合に、前記乗換拠点探索ステップ以降の処理を実施する
付記1乃至6のいずれか1つ記載の乗換地決定方法。
【0095】
(付記8)
地図データと特定の種類の車両の進入が規制されている規制領域の情報と前記規制領域を走行可能な種類の共用車両への乗換拠点の情報とを格納する地図データベースと、
前記特定の種類の車両から受信した出発地から、当該特定の種類の車両から受信した目的地までの経路が、前記地図データベースから特定される前記規制領域を走行する経路であるか判定する経路判定部と、
前記出発地から前記目的地までの前記経路が前記規制領域を走行する経路であると判定された場合、前記地図データベースにおいて、前記出発地から前記規制領域への進入地点までの経路区間上又は当該経路区間から所定の範囲内に存在する前記乗換拠点を探索し、検出された前記乗換拠点における前記共用車両の空き状況を収集する乗換拠点探索部と、
収集された前記共用車両の空き状況に従って、前記乗換拠点探索部により検出された前記乗換拠点の中から、前記共用車両への乗り換えが可能な前記乗換拠点を乗換地として決定し、当該乗換地の情報を前記出発地及び前記目的地の送信元の車両に出力する乗換地決定部と、
を有する乗換地決定装置。
【0096】
(付記9)
地図データと特定の種類の車両の進入が規制されている規制領域の情報と前記規制領域を走行可能な種類の共用車両への乗換拠点の情報とを格納する地図データベースと、
ユーザから目的地の入力を受け付けた場合、出発地から前記目的地までの経路を探索し、探索された前記経路が、前記地図データベースから特定される前記規制領域を走行する経路であるか判定する経路判定部と、
探索された前記経路が前記規制領域を走行する経路であると判定された場合、前記地図データベースにおいて、前記出発地から前記規制領域への進入地点までの経路区間上又は当該経路区間から所定の範囲内に存在する前記乗換拠点を探索し、前記乗換拠点における前記共用車両の情報を管理している管理装置から、検出された前記乗換拠点における前記共用車両の空き状況を取得する乗換拠点探索部と、
前記管理装置から取得した前記共用車両の空き状況に従って、前記乗換拠点探索部により検出された前記乗換拠点の中から、前記共用車両への乗り換えが可能な前記乗換拠点を乗換地として決定し、当該乗換地の情報を前記ユーザに提示する乗換地決定部と、
を有するカーナビゲーション装置。
【符号の説明】
【0097】
1 ネットワーク 3 車両
5 乗換ステーション 7 乗換地決定装置
31 車両情報格納部 32 カーナビゲーション装置 33 通信部
51 管理装置 53 共用車両DB
701 入力部 703 入力データ格納部
705 経路探索部 707 地図DB
709 規制状態判定部 711 共用車両情報取得部
713 乗換候補車両抽出部 715 車種DB
717 ワークメモリ 719 充電量予測部
721 消費電力量予測部 723 乗換ステーションマスタDB
725 充電施設マスタDB 727 充電カーブDB
729 燃費DB 731 乗換地決定部 733 出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図データと特定の種類の車両の進入が規制されている規制領域の情報と前記規制領域を走行可能な種類の共用車両への乗換拠点の情報とを格納する地図データベースに格納されている前記規制領域の情報から、出発地から目的地までの経路が前記規制領域を走行する経路であるか判定するステップと、
前記出発地から目的地までの経路が前記規制領域を走行する経路であると判定された場合、前記地図データベースにおいて、前記出発地から前記規制領域への進入地点までの経路区間上又は当該経路区間から所定の範囲内に存在する前記乗換拠点を探索し、検出された前記乗換拠点における前記共用車両の空き状況を収集する乗換拠点探索ステップと、
収集された前記共用車両の空き状況に従って、前記乗換拠点探索ステップにより検出された前記乗換拠点の中から、前記共用車両への乗り換えが可能な前記乗換拠点を乗換地として決定し、当該乗換地の情報を出力する乗換地決定ステップと、
を含み、コンピュータにより実行される乗換地決定方法。
【請求項2】
前記乗換地決定ステップが、
前記共用車両への乗り換えが可能な前記乗換拠点が複数存在する場合、前記規制領域から最も遠い前記乗換拠点を前記乗換地として決定するステップ
を含む、請求項1記載の乗換地決定方法。
【請求項3】
前記乗換地決定ステップが、
前記乗換拠点探索ステップにより検出された前記乗換拠点毎且つ当該乗換拠点において空き状態の前記共用車両毎に、経路走行車両が当該乗換拠点に到着すると予想される到着予想時刻の時点における当該共用車両の蓄積エネルギー量を予測する第1予測ステップと、
予測された前記到着予想時刻の時点における蓄積エネルギー量に従って、前記共用車両が少なくとも前記目的地まで走行可能であるか否か推定するステップと、
を含み、
前記乗換拠点探索ステップにより検出された前記乗換拠点の中から、少なくとも前記目的地まで走行可能と推定された前記共用車両への乗り換えが可能な前記乗換拠点を乗換地として決定し、当該乗換地の情報を出力する
ことを特徴とする請求項1又は2記載の乗換地決定方法。
【請求項4】
経路走行車両が、前記特定の種類の車両であるか判定するステップ
をさらに含み、
前記出発地から前記目的地までの経路が前記規制領域を走行する経路であり且つ前記経路走行車両が前記特定の種類の車両であると判定された場合に、前記乗換拠点探索ステップ以降の処理を実施する
請求項1乃至6のいずれか1つ記載の乗換地決定方法。
【請求項5】
地図データと特定の種類の車両の進入が規制されている規制領域の情報と前記規制領域を走行可能な種類の共用車両への乗換拠点の情報とを格納する地図データベースと、
前記特定の種類の車両から受信した出発地から、当該特定の種類の車両から受信した目的地までの経路が、前記地図データベースから特定される前記規制領域を走行する経路であるか判定する経路判定部と、
前記出発地から前記目的地までの前記経路が前記規制領域を走行する経路であると判定された場合、前記地図データベースにおいて、前記出発地から前記規制領域への進入地点までの経路区間上又は当該経路区間から所定の範囲内に存在する前記乗換拠点を探索し、検出された前記乗換拠点における前記共用車両の空き状況を収集する乗換拠点探索部と、
収集された前記共用車両の空き状況に従って、前記乗換拠点探索部により検出された前記乗換拠点の中から、前記共用車両への乗り換えが可能な前記乗換拠点を乗換地として決定し、当該乗換地の情報を前記出発地及び前記目的地の送信元の車両に出力する乗換地決定部と、
を有する乗換地決定装置。
【請求項6】
地図データと特定の種類の車両の進入が規制されている規制領域の情報と前記規制領域を走行可能な種類の共用車両への乗換拠点の情報とを格納する地図データベースと、
ユーザから目的地の入力を受け付けた場合、出発地から前記目的地までの経路を探索し、探索された前記経路が、前記地図データベースから特定される前記規制領域を走行する経路であるか判定する経路判定部と、
探索された前記経路が前記規制領域を走行する経路であると判定された場合、前記地図データベースにおいて、前記出発地から前記規制領域への進入地点までの経路区間上又は当該経路区間から所定の範囲内に存在する前記乗換拠点を探索し、前記乗換拠点における前記共用車両の情報を管理している管理装置から、検出された前記乗換拠点における前記共用車両の空き状況を取得する乗換拠点探索部と、
前記管理装置から取得した前記共用車両の空き状況に従って、前記乗換拠点探索部により検出された前記乗換拠点の中から、前記共用車両への乗り換えが可能な前記乗換拠点を乗換地として決定し、当該乗換地の情報を前記ユーザに提示する乗換地決定部と、
を有するカーナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【公開番号】特開2011−170686(P2011−170686A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−34862(P2010−34862)
【出願日】平成22年2月19日(2010.2.19)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】