説明

乗物用ヘッドライトおよびランプ

協働してヘッドライトの内部空間を取り囲む反射器ハウジング(1、21)およびフロントガラス(22)を有する乗物用ヘッドライトを開示する。ヘッドライトは、ランプ本体(8、31)およびランプ基部(9、37)を有するランプ(7、30)の、ヘッドライト内における位置を規定する参照面(15、35)を有する。このヘッドライトは、ヘッドライトの放射方向に対向する方向から見てランプ基部(9、37)がランプ本体(8、31)の前方に位置するよう、ランプ(7、30)が挿入できるように構成されている。加えて、上記のようなやり方で乗物用ヘッドライト内に挿入できるように構成された、ランプ(7、30)を開示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乗物用ヘッドライト(特に自動車用ヘッドライト)、およびかかる乗物用ヘッドライトのためのランプに関するものである。
【背景技術】
【0002】
高出力乗物用ヘッドライトの開発は、一方では、その乗物の運転手に良好な視界を提供するべく交通空間の可能な限り良好な照明を実現するという目的のため、もう一方では、対向交通を危険に曝さないよう対向交通のぎらつきを回避するという目的のため、耐えず増していく複雑さを有する技術的システムをもたらしている。
【0003】
そのため、対向交通のぎらつきを確実に排除するために、関連規格では、ロービーム機能についていわゆる明暗境界すなわちカットオフが規定されており、これは、照明される交通空間について非対称な形状を規定する。ランプならびにヘッドライトの構成、およびかかるヘッドライトの乗物への取付けならびに配置に際しては、この明暗カットオフより下の交通空間のみが照明されるように、注意が払われるべきである。明暗カットオフは、多くの場合、ランプ自体またはヘッドライト内に配された、適切な配置および形状とされたスクリーンキャップまたは絞りによる、暗領域の適切なシェーディングによって実現される。このシェーディングの例としては、光源の直接の前方視界を遮る放射スクリーンが挙げられる。これらは、たとえばランプ本体上に設けられるなどして、ランプのシステム内に一体化されているか、たとえばヘッドライトの反射器内の支持機構上に設けられた金属製スクリーンキャップの形態で配されている。ランプの構成と、ヘッドライトの構成(特に、反射器の形状、反射器内の特殊な散乱ディスク、または反射器のガラス内の光学素子による構成)との間の相互作用も、明暗カットオフより上の暗領域内に光が放射されないように、光を再分配することを可能とする。ヘッドライトとそのヘッドライト内に取り付けられたランプとからなる、ヘッドライトシステムの放射特性に関して、特に決定的な役割を担うのは、ヘッドライト内におけるランプの位置である。この特性は、ランプの取付時において、ランプが当接させられるヘッドライト内の参照面により規定される。
【0004】
交通空間の可能な限り良好な照明を実現するため、自動車用ランプの業界では、数年間に亘って気体放電ランプが使用されてきた。かかる気体放電ランプは、不活性ガスが充填された、透光性かつ耐熱性の材料(たとえば石英ガラス)から作られた放電容器を有している。この放電容器内に電極が突き出し、ランプの点灯および動作のため、それらの電極間に電圧が印加される。今日、自動車に使用されている典型的な気体放電ランプは、たとえばいわゆるHID(High Intensity Discharge;高輝度放電)ランプである。このHIDランプには、たとえば、キセノン充填ガスで動作するMPXL(Micro Power Xenon Light;マイクロパワー・キセノン光)ランプがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、かかる気体放電ランプを使用することの1つの問題点は、放電ランプが、それぞれの不活性ガス(たとえばキセノンガス)の物理的特性、およびそれら特性の結果として得られる放電現象のため、所望の光のみならず、高い割合の電磁干渉放射をも発する点である。この干渉放射は、たとえばオーディオセットやABSといった他の電子機器ユニットとの電磁波干渉をもたらすかもしれず、したがって関連機器の動作不良に繋がるかもしれない。そのため、法的なEMC(ElectroMagnetic Compatibility;電磁互換性)条件と、自動車業界自身により課された比較的厳しいEMC条件との、両方が存在する。これらの状況は、遮蔽(スクリーニング)の必要性のため、ヘッドライトおよび/またはランプの複雑さをさらに増大させるという結果をもたらす。
【0006】
この複雑なヘッドライトシステムが介在するため、たとえばランプの交換時に、熟練していない者の取扱いによる汚染または取付不良によって、光学的品質が劣化させられるかもしれない。そのため、ランプの交換は、ほとんどの場合、乗物メーカーのサービス担当者により行われる。このサービス担当者は、ヘッドライトの後ろ側からランプを交換することができる。しかしながら、近年の乗物のエンジン・コンパートメント内において、構造上利用できるスペースは、極めて限られていることが多い。そのため、ランプの取付けおよび取外しは、非常に複雑かつ時間のかかる作業である。いくつかのタイプの乗物では、ランプの交換のため、その乗物の他の部品を一時的に取り外すことまで必要とされる。このことは、不便なばかりでなく、時間および費用の点で高コストである。
【0007】
本発明の1つの目的は、上述した従来技術に代わる形態であって、簡単なランプ取付けおよびヘッドライトのメンテナンス性と共に、低コストかつ省スペースなランプおよびヘッドライトの構成を可能とする形態を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的は、協働してヘッドライトの内部空間を取り囲む反射器ハウジングおよびフロントガラスと、ランプ本体およびランプ基部を有するランプのそのヘッドライト内における位置を規定する参照面とを有する、乗物用ヘッドライトであって、上記のランプ基部がヘッドライトの放射方向に対向する方向から見てランプ本体の前方に位置するよう、ランプが挿入できるように構成されている乗物用ヘッドライト、特に自動車用ヘッドライトによって達成される。
【0009】
ランプ用のホルダを伴う参照面が反射器領域に配されており、したがって通常はホルダがヘッドライトのハウジング後部から突き出している既知のヘッドライトと異なり、本発明に従う乗物用ヘッドライトのランプ基部は、ヘッドライトの内部空間内にある。したがって、本発明は、通常は反射器としての役割を果たすランプホルダをヘッドライトの後壁に配するという従来の原則とは、距離を置くものである。それに代えて、本発明は、ランプホルダを(したがって参照面も)、フロントガラスと反射器との間のヘッドライトの内部空間内に移動させている。こうして、どのみちそこに存在し技術的にも必要な空きスペースが利用される。これにより、反射器の背後に突き出したランプホルダがなくなるので、より小さな奥行きでヘッドライトを構成でき、そのために必要とされていたエンジン・コンパートメント内のスペースが空くこととなる。
【0010】
上記の構成の1つのさらなる利点は、反射器領域内にランプホルダがないことが、反射器の表面積の獲得に繋がることである。これまではランプホルダにより占められていた表面積が、ランプがヘッドライトの放射方向と逆向きに発する放射の、反射のために利用可能となる。このことは、ヘッドライトのより良好な発光効率へと繋がる。
【0011】
従来型の参照面は、通常、反射器に機械的に固定されて接続されていた。反射器は、衝撃下においても、ランプ本体およびランプ基部の重量を支えなくてはならないので、適度に堅固な構成とされる。この点において、本発明は、反射器の構成を単純化することを可能にする。すなわち、フロントガラスは、主要な荷重に曝されているためどのみち堅固な構成を有するので、本発明に従うヘッドライト内の参照面は、フロントガラスの構成を補強する必要を生じさせることなく、ヘッドライトのフロントガラス上に配されてもよい。一方、その場合の反射器ハウジングの構成は、実質的により単純かつ軽量なものとされ得る。
【0012】
ランプホルダは、基本的に、ランプとヘッドライトのハウジングとの間の、接続部としての役割を果たす。これは、ヘッドライト側においては、機械的および電気的なインターフェースに相当し、このインターフェースを介して、ランプの保持が安全に保たれ、かつヘッドライトの内部空間内におけるランプの位置が規定されると同時に、このインターフェースを介して、ランプが電気供給を受ける。好ましくは、電気供給は、ヘッドライトの内部へと通された電気供給線によって、問題なく行われる。ランプの動作を制御するため、特にスターターとして作用することにより点灯段階を制御するための電子回路が、ランプに付与されている場合には、その電子回路は、ランプ基部内に配されるのが有利である。
【0013】
さらに、ランプが、上記で述べたような干渉放射を発する気体放電ランプである場合には、たとえば反射器またはランプ内の追加の遮蔽用部品を接地する等により、この干渉放射に対する遮蔽機構が必要である。このため、1つの好ましい実施形態では、電子回路に電力を供給するための電気供給線が、それら供給線がランプ本体から出る電磁干渉放射に対してそのランプ本体を遮蔽するように、挿入されたランプのランプ本体の側方に並んで渡される。これにより、どのみち存在する供給線であって、この目的のために好ましくはランプの長手方向に並んで渡される供給線に、遮蔽機能が引き継がれるので、シールドまたは別個の接地接続といった追加の方策は余計となる。しかしながら、特殊な適用例において、そのような追加の遮蔽方策がとられることを排除するものではない。
【0014】
本発明の1つの特に有利な実施形態は、少なくとも3本の供給線が、ランプ本体の長手方向軸に平行に延設されており、それらの供給線が、上記の長手方向軸に対し、互いに実質的に等しい角度距離でランプ本体周囲に星状配置された形態を提供する。このことは、供給線が3本の場合には、互いに120°の角度距離を有し、供給線が4本の場合には、互いに隣接する2本の供給線間の角度距離はそれぞれ90°であるといったような具合であることを意味する。そのような配置は、他の電子部品との干渉を遮蔽してなくすのに特に適した、対称的な構成をもたらす。
【0015】
供給線は、これまでの通常の形態ではそうであるように、より複雑な構成のヘッドライトのランプホルダ内に組み込まれ得るものであり、その場合、それらの供給線は、挿入によりランプ基部と接触状態とされる。本発明の1つの有利な実施形態では、供給線は、それら供給線自体が反射器ハウジング内において参照面を伴うランプの支持機構を形成するように、反射器ハウジングに機械的に固定状態で接続され、かつ剛性の構造(たとえば比較的厚いブリッジの形態)とされる。この場合、少なくとも電流が流れている供給線は、反射器から電気的に絶縁され、乗物の電気系ネットワークに接続される。あるいは、参照面は、供給線を介してフロントガラスに固定状態で接続されてもよい。その場合、供給線と乗物のネットワークとの間の接触は、フロントガラス内またはフロントガラス上に配された適切な導電体により実現される。いずれの場合でも、供給線は、好ましくは、人が接触しないように、たとえば絶縁ラッカー等により絶縁されるべきである。しかしながら、接地接続は、電磁干渉放射を遮蔽する追加のスクリーンを設ける場合には存在するものであるが、ここでは絶対に必要なものではない。したがって、あらゆる場合において、ヘッドライト内のランプホルダ用のより複雑な個々の構成部品が余計なものとなり、ヘッドライトの製造コストを下げることが可能となる。
【0016】
ランプ基部のための支持機構またはホルダを供給線が構成できるようにする、多くの可能性が考えられる。本発明の特に有利な1つの実施形態では、剛性態様の供給線の前端が、ランプの電子回路に接触する接触部であって、リング状に配された接触部に接続される。このリングは、堅固な供給線同士を機械的に相互接続するが、電気的には、供給線および接触部から絶縁されている。ここでのリングは、ヘッドライトの内部空間内における、ランプのための参照面に相当する。この構成は、供給線により形成される支持機構またはホルダの最も単純な実施形態であって、これにより、ヘッドライト内におけるランプの位置を規定する参照面が形成される。
【0017】
ヘッドライトのランプホルダは、自動車において生じる、かなりの強さとなることもある衝撃の影響下においても、ランプ基部がランプホルダから外れず、同時にランプホルダとランプ基部との間の電気的接触も破られない程度に、ランプ基部を固く保持するためのものである。この状態を実現するため、ランプは、ランプホルダ内にねじ込みまたはクランピングされてもよく、その場合、このねじ込みまたはクランピングの際、たとえばプラグ状のコネクタによって、接触部が閉じられる。本発明の1つの有利な実施形態では、反射器ハウジング内において、ランプの機械的なロック機構が設けられる。特に好ましくは、同時に、供給線と電子回路との間の接触部が、ロック動作の一部として閉じられる。この形態は、ランプの挿入時において電気的接触を確立するための別個の工程を不要とする一方、有利な形態では、供給線の接触部が同時に、ランプホルダ内のロック手段を形成する。これにより、動作上の高い信頼性、および誤った使用形態の防止が実現される。
【0018】
上記の目的はまた、ランプのヘッドライト内における位置を規定する参照面を、反射器ハウジング内に有する乗物用ヘッドライトであって、上記のランプが、ランプ本体ホルダと、ランプソケットとを含み、ランプおよびヘッドライトは、ヘッドライトの放射方向に対向する方向から見て、ランプ本体ホルダがランプ本体の前方に配され、かつ上記のランプソケットがランプ本体の後方に上記の参照面に当接して配されるように設計されている、乗物用ヘッドライト、特に自動車用ヘッドライトによっても達成される。
【0019】
本発明に従うこの乗物用ヘッドライトは、上記のように、反射器ハウジング内の参照面の配置については、従来型の配置を有する。ここでの新規な思想は、ランプ基部に関するものである。従来型のランプのランプ基部は、2つの機能を実行する。一方は、ランプ本体をランプ内に保持する機能、すなわち、たとえば電子回路に接続する機能である。もう一方は、ランプをヘッドランプ内に保持する機能、すなわち、参照面においてランプとヘッドライトとの間のインターフェースを形成する機能である。これに対し、本発明に従う上記のランプは、ランプ基部のこれら2つの機能を分け、それらの機能を、2つの異なる構成要素、すなわちランプ本体ホルダとランプソケットとに割り当てたものである。これらの構成要素は、ランプ本体の反対同士の端部にある。これにより、技術的にどのみち必要なヘッドライトの内部コンパートメント内の空間が、ランプの構成要素、すなわちランプ本体の保持手段のために、有用に用いられる。
【0020】
したがって、ある有利な形態では、ランプ本体ホルダは、放射スクリーンの領域内に配され、それにより、ランプソケットの領域内における空間上の制約が軽減される。こうすることにより、ヘッドライト内に挿入されたランプの、反射器ハウジングを超えてのエンジン・コンパートメント内への突出しは、明らかに減少させられる。この利点は、ランプの電子回路がランプソケット内に組み込まれ、両者が放射スクリーンの領域内に配されるか、両者自身が放射スクリーンとしての役割を果たす場合に、いっそう高められる。さらに、この実施形態は、いくつかのタイプの乗物で既に存在する反射器、すなわち従来型のランプを取り込むための適当な参照面が製造時において比較的安価に一体形成された反射器を、本発明でも用いることができるという利点を有する。この構成が、上記で述べたような、放射を遮蔽するような態様でランプまたは電子回路へと繋がる、電気供給線の配置を可能とすることは明らかである。
【0021】
上記の目的はまた、フロントガラスを取り外した後、電子回路を伴うランプを、反射器ハウジング内に前から挿入できるように構成されている乗物用ヘッドライトであって、特に上記した実施形態のうちの1つに従って構成されている乗物用ヘッドライトによっても達成される。本発明に従うそのようなヘッドライトは、従来型のヘッドライトと異なり、もはや、ヘッドライトのエンジン・コンパートメントに面した側から(すなわち、反射器を通り抜けた側から)、ヘッドライトの内部空間が開けられるのではなく、前面側から開けられるという原理に従う。このことはまず、ヘッドライトの実質的に簡単化されたメンテナンスへと繋がる。これは、一方では、ランプを取り付けるためにエンジン・コンパートメントに入り込む作業(特に、この作業のためにおそらくは、ヘッドライトの後ろに配された乗物用部品が取り外されることとなる)の必要が、もはやなくなるためである。もう一方では、ヘッドライトの内部空間内およびその前面側において、作業者がランプの取外しおよび挿入を行うための、より広い作業空間が利用可能となる。加えて、ヘッドライト後方のエンジン・コンパートメント内の構造空間は、完全に他の構成部品のために使用できることとなる。ある有利な形態では、フロントガラスは、蝶番を介して反射器に接続され、動作位置から、ランプの取付けおよびメンテナンスのためのメンテナンス位置へと、蝶番式に旋回することができ、かつメンテナンスが終了した後には、高い信頼性で動作位置に戻されることができるものとされる。
【0022】
上記の目的はさらに、ランプ本体と、ランプ基部と、放射スクリーンと、当該ランプを動作させるための、好ましくはスターターとしての役割を果たす電子回路とを含み、その電子回路が、放射スクリーンの領域内に配されている乗物用ランプ、とりわけ自動車に使用可能な乗物用ランプによっても達成される。これによる本発明の原理は、ランプ基部の接触部とランプ本体との間に電気的に配された電子回路と、放射スクリーンとを、空間的に接続することである。ある有利な形態では、ランプの電子回路を含む構成部品が、放射スクリーンとしての役割を果たすように配される。電子回路から解放されたランプ基部は、より小さな寸法およびより単純な構造を与えられてもよく、ランプの放射スクリーンのためにどのみち必要な領域が、この電子回路を収容するために利用される。
【0023】
ある変更実施形態では、ランプ基部、したがってランプ基部の接触部は、一方では乗物の電子回路に接続し、他方では接続されるべきランプの電子回路に接続するため、互いに空間的に分かれた配置、すなわち長尺状のランプ本体の反対同士の端部への配置とされる。この場合、ランプ基部と電子回路との間に電気的接続を供給するための、供給線が必要とされる。本発明の1つの好ましい実施形態では、これらの電気供給線は、上記で述べたヘッドライトの実施形態と異なり、ランプのホルダ内にではなく、ランプ本体にまたはランプ本体内に配される。しかしながら、好ましくは、供給線は、ランプから出る電磁干渉放射に対して、気体放電ランプのランプ本体を遮蔽するように配される。この目的のため、供給線は、長尺状とされたランプ本体の長手方向に延設されることが好ましく、それにより、気体放電ランプの電磁遮蔽のために他の場合では必要とされる追加の方策を、余計なものとする。ある有利な形態では、この目的のために、ランプ本体の長手方向軸に対して平行に延設され、ランプ本体周囲に、その長手方向軸に対し、互いに120°の角度を有する星状形状で配された、3本の供給線が設けられる。上記のヘッドライト内のランプホルダ内における配置と同様、ランプに対するこの供給線の配置は、信頼性の高い電磁放射遮蔽のための適切な配置を構成する。
【0024】
上記で述べたランプは、通常態様のランプ基部の配置、すなわちランプの放射スクリーンに対して反対側の位置への配置に基づいている。この結果として、この変更実施形態は、ランプ基部の適切な構成を与えられれば、従来型のヘッドライトの用途に後付けするのにも適している。ランプ基部は、ヘッドライト内に存在するランプホルダに単純に適合すればよいが、あるいは、かなり小さな構成であってもよい。これは、この変更実施形態では、ランプ基部内に電子回路用のスペースが何ら必要とされないためである。
【0025】
本発明の別の好ましい実施形態では、ランプ基部もまた、放射スクリーンの領域内に配されるか、またはそれ自体が放射スクリーンとしての役割を果たすものとされる。したがって、この実施形態は、電子回路とランプ基部とを一体化し、さらに、放射スクリーンの領域内への電子回路の配置により得られる利点を利用するものである。そのようなランプは特に、上記で詳細に述べたようなランプホルダと参照面とがヘッドライトの内部にあるようなヘッドライト内において、すべての付随する利点が利用され得るように用いることができる。上記したランプの実施形態においては供給線によっても担われる、ランプ本体を電磁干渉放射に対して遮蔽するという課題は、この実施形態では、ヘッドライト内の供給線であって、同時にヘッドライト内におけるランプの位置のための参照面と接する保持部を提供することができる供給線によって、実現される。
【0026】
ランプ基部は、フロントガラスの内側と面するので、上記で述べたように、支持機構を考えることもできる。この支持機構は、ヘッドライトのフロントガラスに接するように配され、そのフロントガラスは最終的に堅固なものとされる。このことは、反射器が、ランプの重量を担う必要はもはやなく、したがってより嵩が小さくより安価なものとなるように反射器を製造することが可能であることを意味する。
【0027】
上記のランプは、2つの機能を実行するランプ基部を有している。すなわち、一方はランプ内においてランプ本体を支持するという機能であり、もう一方はヘッドライト内においてランプホルダを支持するという機能である。本発明の1つの変更実施形態では、ランプ基部が、ランプ本体ホルダとランプソケットとに分割され、ランプ本体ホルダのみが、放射スクリーンの領域内に配される。ランプ基部の機能、すなわちランプ本体を支持するという機能とヘッドライト内にランプを保持するという機能とは、分離され、異なる構成要素に割り当てられる。これらの構成要素、すなわちランプ本体をランプ内に保持する保持手段と、ランプをヘッドライト内に保持する保持手段とは、ランプ本体の反対同士の異なる端部に配される。これにより、ランプが依然として、反射器ハウジングのすぐ近くにおいて参照面に接して安定して位置決めされた状態が実現される。しかしながら、ランプのランプホルダは、ランプ本体を保持する機能および電子回路を収容する機能という、さらなる機能からは解放されているので、もはや反射器ハウジングの後部を実質的に超えてエンジン・コンパートメント内へは突き出さない。
【0028】
本発明に係る乗物用ヘッドライトと、本発明に係る乗物用ランプとを用いて形成されたヘッドライトシステムは、完成品のシステムとして(たとえば、新品の乗物と共に、または既存の乗物に後付けされるユニットとして)、市場流通されてもよい。そのようなヘッドライトシステムでは、ヘッドライトおよび乗物用ランプの、経済的な製造および空間を節約する構成のすべての利点が、取付時およびメンテナンス時におけるヘッドライトのより簡便な取扱いという利点と組み合わされる。加えて、乗物用ヘッドライトと乗物用ランプとは、たとえばスペア部品として、別個に市場流通されてもよい。
【0029】
この目的はさらに、乗物用ヘッドライト内での使用のために設計された乗物用ランプのランプ基部および/または電子部品の使用であって、ヘッドライトの放射方向に対向する方向から見て、ランプの前方に配された放射スクリーンとしての使用によっても達成される。この場合において、電子部品とは、ランプを動作させるのに必要な実体的な電子回路部分(好ましくは電子回路全体)を含む部品である。かかる部品の放射スクリーンとしての使用は、放射スクリーンとしての役割を果たす別個の部品の取付けを不要とするものであり、これにより、ランプ内の、放射スクリーンのためにどのみち必要とされる空間が、有利に二重利用される。放射スクリーンは、光学系の中をさまよう迷光を遮断し、光源が直接視認されることを防ぐという役割を担う。
【0030】
最後に、上記の目的は、前面に配されたフロントガラスを含むヘッドライトハウジングであって、フロントガラスがその後ろに配された反射器と協働して空間を取り囲むものであるヘッドライトハウジング内の、ホルダ内に配された自動車用ランプの交換方法であって、フロントガラスが取り外され、空間内に配された電子回路を伴うランプが、支持機構から取り外され、同様の新しいランプが、支持機構内に挿入され、そしてフロントガラスによって上記の空間が再び閉じられる交換方法によっても達成される。この方法では、ヘッドライトはもはやエンジン・コンパートメント側からサービスされる必要はないので、乗物の構成部品が、エンジン・コンパートメント内のヘッドライトの直近部分に配されてもよい。また、これらの構成部品は、ランプ交換のために取り外される必要はない。したがって、エンジン・コンパートメント内の空間がよりよく利用されるにもかかわらず、ランプ交換のプロセスも大幅に簡単化される。このことは、乗物の所有者も、欠陥のあるランプを再度の問題を生じることなく自分で交換することができ、もはやサービス担当者に頼る必要がないことを意味する。このことは、特に夜間の交通における、乗物および乗員の安全に実質的に貢献する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、図面および有利な実施形態を参照しながら、本発明を、いっそう明確にするためより詳細に説明する。
【0032】
図1は、乗物用ヘッドライトの反射器ハウジング1を示した図である。この反射器ハウジング1は、リング3を有するホルダ2を含んでいる。リング3は、反射器ハウジング1内における乗物用ランプの位置の参照面を形成し、ブリッジ4により支持されている。ブリッジ4は、それらの長手方向に平行な方向に見て正三角形を規定し、リング3の中心周囲の、互いに120°おきの角度位置に配されるように、リング3の周縁1/3ごとの点においてリング3と接触している。
【0033】
リング3はさらに、反射器ハウジング1の側と反対の側に、接触面5を有しており、その内側の面に、放射状にリング3の中心方向を向いたロックピン6を有している。ランプ基部9に固定されたランプ本体8を含む乗物用ランプ7は、これらのロックピン6により、ホルダ2内にロックされることができる。ランプ本体8は、気体放電プロセスにより光を発生させるために電極が内部に配されたバルブ形状の放電容器と、放電容器を取り囲む外側バルブとを実質的に含んでいる。スターター(イグナイターとも呼ばれる)として作用し、その後の動作中においてランプ7に電力を供給する電子回路が、ランプ基部9内に組み込まれている。
【0034】
従来型のヘッドライト、特に自動車用のヘッドライトは、ランプ交換時において、反射器ハウジングの後方からサービス作業を受けていた。このことは、矢印Eがランプ7の反射器ハウジング1への挿入方向を示している図1の構成とは、相反するものである。この矢印Eの方向は、矢印Aが示しているヘッドライトの放射方向と反対向きである。したがって、ランプ7は、組立後の状態では、放射方向Aと対向する向きで見たときに、そのランプ基部9がランプ本体8の前方に配されるような位置を占めることとなる。ランプ基部9は、対向状態において光源を直接見ることによるぎらつきを、対向交通が受けることを防止している。これにより、この位置に別個の放射スクリーンを設けることは余計なこととなる。
【0035】
ブリッジ4は、リング3を支持し、リング3との組合せによりホルダ2を形成するという第1の機能を有する。第2に、ブリッジ4は、接触面5を介して、ランプ基部9内の電子回路から(およびその電子回路へ)電流を伝達する機能、すなわちランプ7への供給線として働く機能を有する。この目的のため、ブリッジ4は、その車のネットワークの、ヘッドライトに電力を供給する役割を担う部分に接続され、金属等の導電材料から作られ、接触面5に導電を行うように接続されている。ブリッジ4および接触面5は、リング3からは絶縁されている。リング3は、たとえば、この目的のために絶縁材料から作られている。また、ランプの交換者が電流が流れている部分に接触することが起こり得ないように、ブリッジ4は、その全長に亘っても、保護ラッカー等によりさらに絶縁されている。特に、ブリッジ4は、通常は接地電圧にある反射器1からも絶縁されている。ランプ7が矢印Eの方向にホルダ2に挿入されると、ランプ本体8は、ブリッジ4同士の間に横たわる状態となる。ランプ7は、気体放電技術によって動作するので、動作中において電磁干渉放射を発する。しかしながら、ランプ本体8を長手方向の周囲において対称的な分布で取り囲む、3本の電流伝達ブリッジ4のこの構成は、上記の干渉放射を遮蔽することができる。こうして、ホルダ2は、ランプ7が動作状態にある際、同時にランプ本体8の電磁波の遮蔽機能を提供する。
【0036】
図2aは、ホルダ2の前端部分およびランプ7の側面図である。ホルダ2については、リング3、ブリッジ4の一部(図では2本のみが見える状態)、接触面5、およびリング3により覆われたロックピン6が図示されている。図2bは、放射方向Aに対向する向きから見た、ランプ7の正面図である。
【0037】
図2aおよび2bは、ホルダ2とランプ7とがどのように協働するかを、明らかにしている。ランプ7が、ホルダ2と接するように矢印Eの方向に取り付けられると、リング3と、反射器ハウジング1と向き合うランプ基部9の前面10とが、互いに接触状態となる。リング3の内径とランプ基部9の肩部の外径との間で、可能な限り精確に選択された嵌合は、ランプ7をホルダ2内の中心に自動的に配置する。こうして、ランプ7は、反射器ハウジング1と完全に協働するのに必要な位置を占める。この位置は、反射器ハウジング1側とは反対側のリング3の面により形成される、参照面15により規定される。
【0038】
ランプ7は、この位置に恒久的に保持されるように、ホルダ2にロックされる。この目的のため、ランプ基部9においてリングのロックピン6の位置に対応する位置を占める、引掛ロック用の凹部11が、前面10の肩部に設けられている。リング3の前面10が当接状態とされると、ロックピン6が、ロック用凹部11内に挿入される。ランプ7の長手方向軸周りにランプ基部9を回転させることにより、ロックピン6は、バヨネット式の差込締結態様で、ロック用凹部11内に入り込む。こうして、ランプ7は、ホルダ2内に捕捉されて固定される。
【0039】
リング3上に配された接触面5は、対応の位置および大きさを有する、ランプ基部9の対向接触部12と組み合わせられる。後者は、ランプ基部9内の電子回路に接続されている。したがって、ランプ7のホルダ2内へのロックと同時に、ランプ基部9内の電子回路が、電力供給線として働くブリッジ4と接触状態になる。
【0040】
ロック手段6、11および接触手段5、12は、同一の前面10上に配され、ロック動作と接触動作とが同じ1つの作業工程で生じるため、この工程は、この工程自体が同一の機構によってロック動作および接触動作を行うことを提案するものである。このことの一例が、図3aおよび3bに示されている。互いに別個のものとされた接触面およびロックピンに代えて、この例では、リング3上に接触ロックピン13が存在しており、対向する接触ロック用凹部14が前面10上に配されている。対向する接触面12は、前面10の窪み部にある。こうして、接触ロックピン13は、機械的なロック工程の際、それと同時に、電子回路との電気的接触を提供する。
【0041】
簡単化のため、上記の接触面5、12ならびにロックピン6、または接触ロックピン13ならびにロック用凹部11、14は、リング3の中心周りに対称的な配置で示されている。リング3に沿ったロックピン6もしくは接触ロックピン13の配置、およびこれらと組み合わされるランプ基部9内のロック用凹部11もしくは14の配置を、異なる配置すなわち非対称な配置とすることにより、ランプ7のその長手方向軸周りの向きとして、所与の向きを規定することも可能である。このようにして、ランプ7を挿入する際、またはヘッドライトに適さない特殊なタイプのランプをヘッドライト内に挿入する際において、ランプ基部9の対向接触部12に対する、ホルダ2の接触部5の誤った配置を防止するコード化機構を創出することができる。
【0042】
図4は、反射器ハウジング21とフロントガラス22とを含む、ヘッドライト20を示している。異なるランプの3つの反射器23およびホルダ24が、反射器ハウジング21内に配置されている。フロントガラス22は、従来技術とは異なり、蝶番式に旋回するように、2つの蝶番25により反射器ハウジング21の前端26に接続されている。加えて、ランプおよび/または乗物の動作中において、反射器ハウジング21に対するフロントガラス22の確実な閉鎖が安全に保護されるように、縁26に閉鎖用留具27が配されている。この構成は、欠陥のあるランプを、取外しを要さずに、ましてやその乗物の他の部品の取外しを要さずに、前側から交換することを可能とする。
【0043】
したがって、この図示された配置中の参照面は、従来の構成と異なり、ヘッドライトの放射方向に、反射器ハウジング21から取り外される。したがって、有利な形態では参照面と当接する挿入されたランプのランプ基部は、反射器ハウジング21と、動作位置に蝶番式に配されたフロントガラス22との間の、ヘッドライトの内部空間を利用する。このことは、自動車のエンジン・コンパートメントに面する反射器ハウジング21の後方には、もはやランプ基部を支持するための空間を確保する必要がないことを意味する。
【0044】
本発明に従うランプのヘッドライト内における配置は、ヘッドライトの前面側からランプを挿入する配置に限定されるものではない。図5aおよび5bは、反射器ハウジング(図示せず)の後方から挿入されるが、上記の利点、特に、電磁干渉放射に対し、ランプ本体31がホルダ33のブリッジ32により遮蔽されるという利点が依然として得られる、ランプ30を示している。ここでも、このホルダ33は、参照面35を形成するリング34を含んでいる。上記で述べた実施形態と異なり、参照面35は、リング34の、反射器ハウジングに面する側にある。参照面35と協働する接触面38は、ランプ基部37の、ランプ30と反対側の端面36上に配されている。上記のランプ7の実施形態と異なり、ランプ基部37の寸法は、ホルダ33を通り抜けられるような寸法である。しかしながら、ランプ基部37の直径は、すべての個所においてリング34より小さな寸法であってはならない。ランプ基部37内により多くの空間が必要な場合には、ヘッドライトの放射方向Aに、ランプ基部37を延長することが1つの可能性として可能である。別の1つの可能性(すなわち図示されている可能性)によれば、ランプ基部37の、ノッチ40を含む部分39が、リング34と反射器ハウジングとの間に配される。このノッチ40は、ランプ30のロック中において、ブリッジ32が動ける空間を与える。したがって、この変更形態では、ランプは、通常と同様にヘッドライトの後方から、たとえば反射器に設けられた適切な開口部(図示せず)を介して自動車のエンジン・コンパートメント側から、交換される。交換後、この開口部は、簡単なフラットカバー等で閉じられてもよい。有利な形態では、ヘッドライトハウジングの後方には、ランプ基部および/またはランプ用電子回路のための追加の空間は、必要とされない。
【0045】
図6aおよび6bは、ヘッドライトに前方から挿入されるランプの1つの変更実施形態を示している。ランプ50は、ランプ本体ホルダ52内に保持されたランプ本体51を含んでおり、ランプ本体ホルダ52内には、ランプ50を動作させるための電子回路が収容されている。3本のブリッジ53が、ランプ本体51に平行に、ランプ本体ホルダ52から延設されている。これらのブリッジは、電子回路への電力供給線としての役割を果たし、ランプ本体51の、ランプ本体ホルダ52とは反対側の端部に配された、ランプソケット54内へと延設されている。ランプソケット54は、実質的にディスク状の形状をしており、リングの、ランプ本体51とは反対の側に配された、ロック用タグ55を有している。ロック用タグ55は、ランプ50の取付時において、図では破線で示されている反射器ハウジング57中の開口56と協働して、バヨネット式の閉込みを形成し、ヘッドライト内の参照面58に接するランプ50の位置を規定する。ランプソケット54は、1つの機能のみ、すなわちランプ50を反射器ハウジング内の参照面58に接した状態で保持するという機能のみを有するものなので、非常に平坦な構成とされてもよい。特に、ランプソケット54が、反射器ハウジング57からエンジン・コンパートメント内に突き出る必要はない。
【0046】
最後に、図面で示され、上記で文章説明されたランプは、単なる実施形態の例であり、当業者においては、本発明の範囲から逸脱することなく、広範な分野に亘る変更が可能である点に、いま一度留意されたい。徹底のため、「1つの」という不定冠詞の使用は、その関連項目が複数存在することを排除するものではなく、また、「含む」もしくは「備える」との動詞の使用は、さらなる要素の存在を排除するものではない点に留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】ホルダおよび気体放電ランプを伴う反射器ハウジングを示した図
【図2a】図1の気体放電ランプおよび支持機構の第1の実施形態を示した側面図
【図2b】図2aの気体放電ランプの上面図
【図3a】図1の気体放電ランプおよび支持機構の第2の実施形態を示した側面図
【図3b】図3aの気体放電ランプの上面図
【図4】蝶番により開放状態とされたフロントガラスを伴うヘッドライトを示した図
【図5a】気体放電ランプおよびホルダの第3の実施形態を示した側面図
【図5b】図5aの気体放電ランプの上面図
【図6a】気体放電ランプおよびホルダの第4の実施形態を示した側面図
【図6b】図6aの気体放電ランプのホルダの正面図

【特許請求の範囲】
【請求項1】
協働してヘッドライトの内部空間を取り囲む反射器ハウジングおよびフロントガラスと、ランプ本体およびランプ基部を有するランプの該ヘッドライト内における位置を規定する参照面とを有する、乗物用ヘッドライトであって、
当該乗物用ヘッドライトは、前記ランプ基部が当該ヘッドライトの放射方向に対向する方向から見て前記ランプ本体の前方に位置するよう、前記ランプが挿入できるように、構成されていることを特徴とする乗物用ヘッドライト。
【請求項2】
当該乗物用ヘッドライトが、前記ランプ基部内に電子回路が組み込まれたランプ用のものであり、
前記電子回路に電力を供給するための電気供給線が、該供給線が前記ランプから出る電磁干渉放射に対して該ランプを遮蔽するように、挿入された前記ランプの前記ランプ本体の側方に並んで設けられ渡されていることを特徴とする請求項1記載の乗物用ヘッドライト。
【請求項3】
少なくとも3本の供給線が、前記ランプ本体の長手方向軸に平行に延設されており、前記ランプ本体の前記長手方向軸周囲に、互いに実質的に等しい角度距離で星状配置されていることを特徴とする請求項2記載の乗物用ヘッドライト。
【請求項4】
前記供給線が、前記反射器ハウジングに固定状態で接続されており、前記反射器ハウジング内において参照面と協働して前記ランプのためのホルダを形成していることを特徴とする請求項2または3記載の乗物用ヘッドライト。
【請求項5】
前記供給線が、前記放射方向に見て該供給線の前端において、前記ランプの電子回路に接触する接触部に電気的に接続されており、
前記供給線が、前記前端において、当該ヘッドライトの前記内部空間内における前記ランプのための前記参照面に相当するリングを介して、機械的に相互接続されていることを特徴とする請求項4記載の乗物用ヘッドライト。
【請求項6】
前記供給線の接触部を含み、
前記反射器ハウジング内において、前記ランプの機械的なロック機構が設けられ、
ロック動作と同時に、前記供給線と前記電子回路との間の接触部が閉じられることを特徴とする請求項2から5いずれか1項記載の乗物用ヘッドライト。
【請求項7】
ランプ本体を有するランプのヘッドライト内における位置を規定する参照面を、反射器ハウジング内に有する乗物用ヘッドライトであって、
前記ランプが、ランプ本体ホルダと、ランプソケットとを含み、
前記ランプおよび当該ヘッドライトは、当該ヘッドライトの放射方向に対向する方向から見て、前記ランプ本体ホルダが前記ランプ本体の前方に配され、かつ前記ランプソケットが前記ランプ本体の後方に前記参照面と接して配されるように、設計されていることを特徴とする乗物用ヘッドライト。
【請求項8】
前記フロントガラスを取り外した後、電子回路を伴うランプを、前記反射器ハウジング内に前から挿入できるように設計されていることを特徴とする、特に請求項1から7いずれか1項記載の乗物用ヘッドライト。
【請求項9】
ランプ本体と、ランプ基部と、放射スクリーンと、当該ランプを動作させるための電子回路とを含み、
前記電子回路が、前記放射スクリーンの領域内に配されていることを特徴とする乗物用ランプ。
【請求項10】
前記電子回路に電力を供給するための電気供給線が、該供給線が当該ランプから出る電磁干渉放射に対して前記ランプ本体を遮蔽するように、前記ランプ本体にまたは前記ランプ本体内に配されていることを特徴とする請求項9記載の乗物用ランプ。
【請求項11】
前記ランプ基部が、前記放射スクリーンの前記領域内に配されているか、放射スクリーンとしての役割を果たしていることを特徴とする請求項9または10記載の乗物用ランプ。
【請求項12】
前記ランプ基部が、ランプ本体ホルダとランプソケットとを含み、前記ランプ本体ホルダのみが、前記放射スクリーンの前記領域内に配されていることを特徴とする請求項9または10記載の乗物用ランプ。
【請求項13】
請求項1から8いずれか1項記載の乗物用ヘッドライトと、請求項9から12いずれか1項記載の乗物用ランプとを含むことを特徴とするヘッドライトシステム。
【請求項14】
乗物用ヘッドライト内での使用のために設計された乗物用ランプのランプ基部および/または電子部品の使用であって、前記ヘッドライトの放射方向に対向する方向から見て、前記ランプのランプ本体の前方に配された放射スクリーンとしての使用。
【請求項15】
前面に配されたフロントガラスを含むヘッドライトハウジングであって、該フロントガラスが該フロントガラスの後ろに配された反射器ハウジングと協働して空間を取り囲むものであるヘッドライトハウジング内の、ランプホルダ内に配された自動車用ランプの交換方法であって、
前記フロントガラスが取り外され、
前記空間内に配された電子回路を伴うランプが、ランプホルダから取り外され、
同様の新しいランプが、前記ランプホルダ内に挿入され、
前記フロントガラスによって前記空間が再び閉じられることを特徴とする交換方法。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6a】
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【図6b】
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【公表番号】特表2007−518235(P2007−518235A)
【公表日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−548438(P2006−548438)
【出願日】平成16年12月20日(2004.12.20)
【国際出願番号】PCT/IB2004/052861
【国際公開番号】WO2005/075883
【国際公開日】平成17年8月18日(2005.8.18)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】