説明

乗用型作業車

【課題】乗用型作業車における地上からの操縦操作時における機体停止操作を、畦越えアームを用いない場合や、空間的に余裕の少ない場所でも行い易くする。
【解決手段】走行車体1への非搭乗状態で地上から操作することが可能な機体停止操作具3をステアリング操作部に備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乗用型田植機や水田直播機、あるいは薬剤散布機等の主に水田作業で用いるための乗用型作業車に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の乗用型作業車においては、機体を圃場へ出し入れしたり、運搬用トラックの荷台等へ積み降ろしする際に、機体が前後に大きく傾斜することがある。このような場合には機体姿勢が不安定であるため、作業者が地上に降りて機体を移動させることが望ましい。
このような要望に応える手段として、従来より下記[1]に示す構造を備えたものが知られている。
[1]地上操縦用の押さえ込みアームを備えるとともに、その押さえ込みアームに、押さえ込みアームが押さえ込み作用姿勢であるときに操作可能な機体停止操作具としての停止スイッチを装備させて、押さえ込み状態での操縦作業中においても機体停止操作が可能であるように構成したもの(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2003−102218号公報(段落〔0027〕、〔0031〕、図1、図4、図5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に示されるように、地上操縦用の押さえ込みアームに機体停止操作具を備えたものでは、押さえ込みアームを用いて地上で機体の操縦操作を行ないながら、必要に応じて機体の緊急停止を行うこともできるので、地上での操縦操作性に優れたものである。
しかしながら、この従来構造のものでは、上述のような押さえ込みアームを備えていて、かつ、その押さえ込みアームを機体前方側へ倒伏させての押さえ込み作用姿勢とした状態でなければ停止スイッチを操作し難いという点で改善の余地がある。
つまり、押さえ込みアームを押さえ込み作用姿勢とするのは、畦越え作業を行うときや、乗用作業機を運搬車の荷台に積み込むときなどであり、その作業では便利に用いることができるものであるが、特に押さえ込みアームを押さえ込み作用姿勢とする必要がない場合や、押さえ込み作用姿勢とする途中、あるいは押さえ込み作用姿勢を解除する途中では停止スイッチに手が届かない場合があり、その際には急いで押さえ込みアームを押さえ込み作用姿勢としなければスイッチ操作が行い難いことがある。
また、押さえ込みアームを押さえ込み作用姿勢とした状態では、狭い場所や、機体前方側に空間的に余裕のない場所で使用しようとする場合には扱い難いなどの不具合がある。
【0005】
本発明の目的は、乗用型作業車における地上からの操縦操作時における機体停止操作を、畦越えアームを用いない場合や、空間的に余裕の少ない場所でも行い易くする点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
〔解決手段1〕
上記課題を解決するために講じた本発明の技術手段は、請求項1に記載のように、走行車体への非搭乗状態で地上から操作することが可能な機体停止操作具を備えた乗用型作業車であって、前記機体停止操作具をステアリング操作部に備えたことを特徴とする。
【0007】
〔作用及び効果〕
上記のように、解決手段1にかかる本発明の乗用型作業車では、走行車体への非搭乗状態で地上から操作することが可能な機体停止操作具をステアリング操作部に備えたものであるから、押さえ込みアームを押さえ込み作用姿勢に操作する必要なく、機体停止操作具を操作することができる。
したがって、押さえ込みアームを使用しない状態での機体停止操作具の操作や、空間的に余裕のない箇所での機体停止操作具の操作を容易に行うことができる利点がある。
【0008】
〔解決手段2〕
本発明の乗用型作業車における第2の解決手段は、請求項2の記載のように、走行車体への非搭乗状態で地上から操作することが可能な機体停止操作具を備えた乗用型作業車であって、前記機体停止操作具を機体前端部に備えたことを特徴とする。
【0009】
〔作用及び効果〕
上記のように、解決手段2にかかる本発明の乗用型作業車では、走行車体への非搭乗状態で地上から操作することが可能な機体停止操作具を、機体前端部に備えたものであるから、押さえ込みアームを押さえ込み作用姿勢に操作する必要なく、機体停止操作具を操作することができる。
したがって、押さえ込みアームを使用しない状態での機体停止操作具の操作や、空間的に余裕のない箇所での機体停止操作具の操作を容易に行うことができる利点がある。
また、機体停止操作具の設けられる箇所が機体前端部であるから、走行車体が進行方向前方側の何らかの障害物に接当すれば、操縦者が意識して操作しなくとも機体を停止させられるものであり、操縦者が気付かない場合にも他物との衝突による損傷を回避し易い。
【0010】
〔解決手段3〕
本発明の乗用型作業車における第3の解決手段は、請求項3の記載のように、走行車体への非搭乗状態で地上から操作することが可能な機体停止操作具を備えた乗用型作業車であって、前記機体停止操作具を予備苗のせ台部分に備えたことを特徴とする。
【0011】
〔作用及び効果〕
上記のように、解決手段3にかかる本発明の乗用型作業車では、走行車体への非搭乗状態で地上から操作することが可能な機体停止操作具を予備苗のせ台部分に備えたものであるから、押さえ込みアームを押さえ込み作用姿勢に操作する必要なく、機体停止操作具を操作することができる。
したがって、押さえ込みアームを使用しない状態での機体停止操作具の操作や、空間的に余裕のない箇所での機体停止操作具の操作を容易に行うことができる利点がある。
また、機体停止操作具の設けられる箇所が予備苗のせ台部分であるから、機体の前端側に近い位置で機体正面から外れた位置でも機体停止操作具の操作を行い易く、予備苗の載置状況に気を配りながら機体を移動させているときにも、機体停止操作を行い易い利点がある。
【0012】
〔解決手段4〕
本発明の乗用型作業車における第4の解決手段は、請求項4の記載のように、機体停止操作具は予備苗のせ台の前後方向での中間位置よりも機体前方側に配置されている点に特徴がある。
【0013】
〔作用及び効果〕
上記のように、解決手段4にかかる本発明の乗用型作業車では、前記解決手段3にかかる発明と同等な作用効果の他に、次の作用効果をも奏する。
すなわち、機体停止操作具は予備苗のせ台の前後方向での中間位置よりも機体前方側に配置されているので、機体停止操作具が予備苗のせ台の前後方向での中間位置よりも後方側に配置されているものよりも、機体停止操作具を迅速に操作し易い。
つまり、非搭乗状態で地上から操作する操縦者は概して機体前方側寄りに位置して操作するので、機体停止操作具が中間位置よりも後方側に配備されていると、歩き難い水田などの圃場を移動して操作しなければならない場合がある。このため操作が遅れるなどの不具合を招くことがあるが、本発明ではそのような虞が少ない。
【0014】
〔解決手段5〕
本発明の乗用型作業車における第5の解決手段は、請求項5の記載のように、予備苗のせ台は複数の使用形態に形態変更可能に構成してあり、かつ機体停止操作具は、何れの形態においても予備苗のせ台の前後方向での中間位置よりも機体前方側に位置するように配置されている点に特徴がある。
【0015】
〔作用及び効果〕
上記のように、解決手段5にかかる本発明の乗用型作業車では、前記解決手段3及び4にかかる発明と同等な作用効果の他に、次の作用効果をも奏する。
すなわち、機体停止操作具は、何れの形態においても予備苗のせ台の前後方向での中間位置よりも機体前方側に位置するように配置されているので、走行車体の前端側が畦側に向いて予備苗の補給を行う際に、非搭乗状態で地上から操作する操縦者が、圃場から出て畦側に位置して操作し易いという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態の一例を図面の記載に基づいて説明する。
〔乗用型田植機の全体構成〕
図1及び図2に、本発明に係る乗用型作業車の一例としての乗用型田植機が示されている。
この乗用田植機は、機体フレーム10の下部側に操向自在な前輪11と操向不能な後輪12を備えた4輪駆動型の走行車体1の後部に、油圧シリンダ13によって駆動される昇降リンク機構14を介して4条植え仕様の苗植付け装置6が昇降自在に連結された構造となっている。
【0017】
苗植付け装置6は、前記昇降リンク機構14の後端下部にローリング自在に連結されており、苗を載置して一定ストロークで往復横移動する苗のせ台60、後ろ向き片持ち状に延出された左右一対の植付けケース61、各植付けケース61の後端部左右に装備されたロータリ式の植付け機構62、田面の植付け予定箇所を均平化する3個の整地フロート63、次行程の走行基準線を田面に引っ掻き形成してゆく起伏自在な左右一対の線引きマーカ64、等を備えている。
【0018】
前記走行車体1の前部にはエンジン2が搭載され、このエンジン2の出力が、主クラッチ20を兼ねるベルト伝動機構21を介して静油圧式の無段変速装置(HST)からなる主変速装置22に伝達されて変速された後、前輪11を軸支したミッションケース15に入力され、ミッションケース15内で走行系と植付け作業系に分岐されるように構成してある。
そして、走行系の動力は左右の前輪11に伝達されるとともに、ミッションケース15の後部から後方に延出した左右の後輪伝動ケース16を介して左右の後輪12に伝達され、また、ミッションケース15内で分岐された植付け作業系の動力は、伝動軸17を介して前記苗植付け装置6に入力されるようになっている。なお、図示しないが、左右の前輪11はデフ装置を介して駆動されるとともに、左右の後輪12はサイドクラッチを介して駆動されるようになっている。また、左右の後輪伝動ケース16はダンパ18を介して独立的に上下揺動可能に支持されている。
【0019】
走行機体1の前端部には、パイプ材をアーチ形に屈曲して形成した押さえ込みアーム4がその基端部の支点xを中心に前後に起伏揺動可能に装着されている。この押さえ込みアーム4は、図3に示すように前方へ大きく突出するように倒伏した作用姿勢と、図1に示すように機体前部のボンネット19に略沿った姿勢に起立する格納姿勢とに亘る一定範囲で起伏揺動可能に枢支されるとともに、その枢支基部に与えられた摩擦によって任意の揺動位置で摩擦保持することも可能となっている。
【0020】
また、走行車体1におけるボンネット19の後方に配備されたステアリングハンドル5は、前後にチルト可能に構成されており、図1の実線および図3の仮想線に示す、やや後傾した通常の乗用操作位置と、図3の実線で示すように、前方に倒れた姿勢とに切換え可能となっている。また、格納姿勢の押さえ込みアーム4の上端はステアリングハンドル5の下方にもぐり込むようになっている。図中の符号7は運転座席である。
【0021】
畦越えや運搬車両の荷台への田植機の積み下ろしなどにおいては、走行車体1を微速で走行させながら作業者は地上に降りて操縦する。この場合、押さえ込みアーム4を前方に大きく倒して作用姿勢にするとともに、ステアリングハンドル5を前方側に傾倒させておく。そして、地上の作業者が押さえ込みアーム4を押え込むことで、機体前部が浮き上がることを阻止しながら、ステアリングハンドル5を弾性中立保持力に抗して操作することで、地上から前輪11を操向操作して軌道修正を行うことができるのである。
【0022】
〔機体停止操作具〕
上記構造の乗用型田植機において、本発明では、走行車体1への非搭乗状態で地上から操作することが可能な機体停止操作具3を備えている。
この機体停止操作具3は、図2及び図3に示すように、ステアリングハンドル5の外周ホィール部分50よりも半径方向内方側の上部箇所に押しボタンスイッチSWを設け、この押しボタンスイッチSWをエンジン2の制御装置100に接続することによって構成されている。したがって、緊急時には、地上から操作する作業者が、この押しボタンスイッチSWを押し操作することで、エンジン2の制御装置100からエンジン停止装置101に停止指令信号が送られ、エンジン回転が停止することにより、機体を停止させるように構成してある。
【0023】
〔別実施形態の1〕
本発明の機体停止操作具3としては、上記の最良の実施形態で示したような、ステアリングハンドル5の上部箇所に設けるのではなく、図4(a),(b)に示すように、走行車体1の前部側で、フロントステップ30の前面箇所に押しボタンスイッチSWを設けた構造のものであってもよい。
このようにフロントステップ30の前面箇所に押しボタンスイッチSWを設けると、走行車体1が進行方向前方側の何らかの障害物に接当すれば、操縦者が意識して操作しなくとも機体を停止させることができる。したがって、操縦者が低い位置の障害物に気付かない場合にも、押しボタンスイッチSWが障害物と接触したことを検出すれば、そのことの検出によって機体を停止させられるので、他物との衝突による損傷を回避し易い。
【0024】
〔別実施形態の2〕
上記機体停止操作具3を設けるにあたり、図5に示すように、機体前部側にバランスウェイト31を設け、そのバランスウェイト31の前部箇所に押しボタンスイッチSWを設けても良い。このようにバランスウェイト31の前部箇所を利用して押しボタンスイッチSWの配設箇所を設けると、走行車体1そのものには、押しボタンスイッチSWの取付用の構造を必要としないので、走行車体1側の構造の簡素化や組み付け作業の簡素化を図ることができ、また、走行車1体側の組み付け作業とは別個の作業工程でバランスウェイト31に押しボタンスイッチSWを組み込むことができる。
【0025】
〔別実施形態の3〕
上記機体停止操作具3を設けるにあたり、図6に示すように、機体前部側でエンジン搭載フレーム32の前面側において、そのエンジン搭載フレーム32の左右方向での広範囲にわたって接触プレート33を付設し、この接触プレート33が走行車体1の最前端部に位置するように構成してある。
そして、接触プレート33に他物が接当すると、そのことを検出する感圧センサー(図外)を備えていて、感圧センサーによる検出結果を制御装置100に伝えて、エンジン停止装置101が作動するように構成してある。
尚、このような感圧センサーを用いずに、エンジン搭載フレーム32の前面側に押しボタンスイッチSWを設けて、その検出結果を前記制御装置100に伝えて、エンジン停止装置101を作動させるようにしてもよい。
【0026】
〔別実施形態の4〕
上記機体停止操作具3を設けるにあたり、図7に示すように、走行車体1の前部横側部に予備苗のせ台40を備え、その予備苗のせ台40に押しボタンスイッチSWを設けてもよい。
このように、予備苗のせ台40部分に押しボタンスイッチSWを設けると、予備苗のせ台40に載置されている苗に注意を払っている状態のとき、緊急停止の必要が生じると、ただちに応答し易い点で有利である。
【0027】
〔別実施形態の5〕
上記機体停止操作具3を予備苗のせ台40部分に設けるにあたり、図8及び図9に示すように構成してもよい。
この構造では、走行車体1の前部横側部に備えた予備苗のせ台40を、図8に示す作業走行姿勢と、図9に示す苗補給姿勢とに姿勢変更自在構成してある。
そして、機体停止操作具3としての押しボタンスイッチSWは、前記作業走行姿勢と苗補給姿勢とのいずれの姿勢においても機体進行方向の最前端部に位置するように配設されている。
すなわち、この実施形態では、支柱43の上下に配備された複数段の苗載置枠41のうち、最上位の苗載置枠41の前端箇所に押しボタンスイッチSWを付設してあって、かつ、上、中、下の各段の苗載置枠41をリンク部材42で連結して、図9に示す苗補給姿勢に姿勢変更したときにも、前記押しボタンスイッチSWは、機体進行方向の最前部に位置するように構成されている。
図8に各苗載置枠41の移動方向を矢印で示している。このように、図8に示す作業走行姿勢から図9に示す苗補給姿勢に姿勢変更される際には、作業走行姿勢での各苗載置枠41のうち、上段の苗載置枠41は前方側へ移動し、下段の苗載置枠41は後方側へ移動して、側面視でほぼ水平状態に上、中、下、の各苗載置枠41が連なる状態となる。
【0028】
〔別実施形態の6〕
上記機体停止操作具3を予備苗のせ台40部分に設けるにあたり、図10(a),(b)に示すように構成してもよい。
この構造のうち、図10(a)に示す構造では、上、中、下の苗載置枠41のうち、最下段の苗載置枠41部分を固定して、上段、及び中段の苗載置枠41を可動であるようにリンク部材42で連結することにより、固定された最下段の苗載置枠41部分を基準にして、それよりも機体前後方向での前方側に他の苗載置枠41部分を延出した状態としている。
また、図10(b)に示す構造では、上、中、下の苗載置枠41のうち、最上段の苗載置枠41部分を固定して、下段、及び中段の苗載置枠41を可動であるようにリンク部材42で連結することにより、固定された最上段の苗載置枠41部分を基準にして、それよりも機体前後方向での後方側に他の苗載置枠41部分を延出した状態としている。
これらの構造においても、機体停止操作具3は作業走行姿勢と苗補給姿勢とのいずれの姿勢においても機体進行方向の最前端部に位置するものであるから、前記図10(a)及び図10(b)に示す構造の何れにおいても、押しボタンスイッチSWは上段の苗載置枠41の前端部に設けられている。
【0029】
〔別実施形態の7〕
上記機体停止操作具3を予備苗のせ台40部分に設けるにあたり、図11(a),(b)に示すように構成してもよい。
この構造では、苗載置枠41の全てが支柱43部分に支持されていて、その支柱43が、ほぼ直立した作業走行姿勢と、支柱43が前傾した苗補給姿勢と、支柱43が後傾した予備苗取り出し姿勢とに、姿勢変更自在に構成されている。
この構造では、支柱43部分の姿勢変更と、各苗載置枠41部分の展開とを個別に行うことができる。この場合にも、機体停止操作具3は、いずれの姿勢においても機体進行方向の最前端部に位置するものであるから、前記図11(a)及び図11(b)に示す構造の何れにおいても、押しボタンスイッチSWは上段の苗載置枠41の前端部に設けられている。
【0030】
〔その他〕
[1] 機体停止操作具3による機体停止のための操作対象は、上述の各実施形態で示したエンジン2の停止に限らず、主クラッチ(図外)の切り操作や、静油圧式の無段変速装置(HST)からなる主変速装置22の中立位置への変速操作であってもよい。
【0031】
[2] 機体停止操作具3としては、上述の各実施形態で示した押しボタンスイッチSWや感圧センサーに限らず、例えば、予め設定した特定範囲内に侵入した物体や人為操作を検出するように、赤外線センサーや磁気センサーを設けて構成するなどしてもよい。
[3] 押さえ込みアーム4を支点x周りに起伏揺動可能に構成するのではなく、起立し
た姿勢のままで、ボンネット19に近接した格納姿勢及びボンネット19から前方に離れ
た作用姿勢に、前後方向にスライド自在に構成してもよい。
【0032】
[4] 押さえ込みアーム4を廃止し、これに代えてステアリングハンドル5を図3の実線に示す姿勢よりもさらに前方及び下方の姿勢に切換え可能に構成してもよい。この前方
及び下方の姿勢のステアリングハンドル5を地上の作業者が手で持つことになる。
【0033】
[5] 本発明は、最良の実施形態で例示した乗用型田植機に限らず、直播機や薬剤散布機などの水田作業機、あるいは、トラクタや芝刈り機などの各種農作業機、さらには運搬車や建設車両など、各種の乗用型作業車に採用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】乗用型田植機の全体側面図
【図2】乗用型田植機の全体平面図
【図3】機体停止操作具を備えた乗用型田植機の一部を示す側面図
【図4】機体停止操作具の他の実施形態を示す平面図と側面図
【図5】機体停止操作具の他の実施形態を示す側面図
【図6】機体停止操作具の他の実施形態を示す平面図と側面図
【図7】機体停止操作具の他の実施形態を示す側面図
【図8】機体停止操作具の他の実施形態を示す側面図
【図9】機体停止操作具の他の実施形態を示す側面図
【図10】予備苗のせ台と機体停止操作具の他の実施形態を示す側面図
【図11】予備苗のせ台と機体停止操作具の他の実施形態を示す側面図
【符号の説明】
【0035】
1 走行車体
2 エンジン
3 機体停止操作具
4 押さえ込みアーム
5 ステアリングハンドル
40 予備苗のせ台
100 制御装置
101 エンジン停止装置
SW 押しボタンスイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行車体への非搭乗状態で地上から操作することが可能な機体停止操作具を備えた乗用型作業車であって、前記機体停止操作具をステアリング操作部に備えたことを特徴とする乗用型作業車。
【請求項2】
走行車体への非搭乗状態で地上から操作することが可能な機体停止操作具を備えた乗用型作業車であって、前記機体停止操作具を機体前端部に備えたことを特徴とする乗用型作業車。
【請求項3】
走行車体への非搭乗状態で地上から操作することが可能な機体停止操作具を備えた乗用型作業車であって、前記機体停止操作具を予備苗のせ台部分に備えたことを特徴とする乗用型作業車。
【請求項4】
機体停止操作具は予備苗のせ台の前後方向での中間位置よりも機体前方側に配置されている請求項3記載の乗用型作業車。
【請求項5】
予備苗のせ台は複数の使用形態に形態変更可能に構成してあり、かつ機体停止操作具は、何れの形態においても予備苗のせ台の前後方向での中間位置よりも機体前方側に位置するように配置されている請求項3または4記載の乗用型作業車。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−268437(P2009−268437A)
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−123841(P2008−123841)
【出願日】平成20年5月9日(2008.5.9)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】