乗用芝刈機
【課題】乗用芝刈機の機体構成を簡単化し、芝草搬送用のブロワの支持強度を高める。
【解決手段】走行機体を前側部の左右幅の広い高位の前部フレーム(2a)と、後側部の左右幅の狭い低位の後部フレーム(2b)とに分割構成し、前部フレーム(2a)と後部フレーム(2b)とを板状の中間フレームにより接合するにあたり、中間フレームに対して前後部フレーム(2a),(2b)の左右方向中心線を合わせて、その端部を上下方向及び左右方向にずらした状態で接合固着する。そして、前部フレーム(2a)にはエンジン(12)を搭載し、後部フレーム(2b)には操縦席(11)を搭載し、中間フレームにはブロワ伝動ケース(21)及びブロワ(16)を取り付ける。
【解決手段】走行機体を前側部の左右幅の広い高位の前部フレーム(2a)と、後側部の左右幅の狭い低位の後部フレーム(2b)とに分割構成し、前部フレーム(2a)と後部フレーム(2b)とを板状の中間フレームにより接合するにあたり、中間フレームに対して前後部フレーム(2a),(2b)の左右方向中心線を合わせて、その端部を上下方向及び左右方向にずらした状態で接合固着する。そして、前部フレーム(2a)にはエンジン(12)を搭載し、後部フレーム(2b)には操縦席(11)を搭載し、中間フレームにはブロワ伝動ケース(21)及びブロワ(16)を取り付ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、芝刈りなどの対地作業を行なうモアーを車体の下方に配設した乗用芝刈機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
対地作業機のモアーを車体前側部に装着した所謂フロントモアー型の乗用芝刈機は特開昭63−98313号公報などで公知である。この乗用芝刈機は、モアーで刈り取った芝草はシュータを経由してブロワに送られ、更にブロワからダクトを経由して車体後部のコレクタに集草する構成である。
【特許文献1】特開昭63−98313号公報
【特許文献2】EP0745316(B1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この発明は、前記のような乗用芝刈機において、機体構成を簡単化しながら芝草類搬送用のブロワの支持強度を高めようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1の発明は、走行機体(2)を前側部に配置され左右幅の広い高位の前部フレーム(2a)と、後側部に配置され左右幅の狭い低位の後部フレーム(2b)とに分割構成し、前記前部フレーム(2a)と後部フレーム(2b)とを板状の中間フレーム(36)により接合するにあたり、前記中間フレーム(36)に対して前部及び後部フレーム(2a),(2b)の夫々の端部を左右方向中心線を合わせて上下方向及び左右方向にずらした状態で接合固着し、前記前部フレーム(2a)にはエンジン(12)を搭載し、前記後部フレーム(2b)には操縦席(11)を搭載し、前記中間フレーム(36)にはブロワ伝動ケース(21)及びブロワ(16)を取り付けたことを特徴とする乗用芝刈機とする。
【0005】
前記構成によると、板状の中間フレーム(36)に対して、前側部の左右幅の広い高位の前部フレーム(2a)と後側部の左右幅の狭い低位の後部フレーム(2b)とは、左右方向中心線を合わせた状態で前後部フレーム(2a),(2b)の端部が上下方向及び左右方向にずらした状態で接合固着され、前部フレーム(2a)にはエンジン(12)が搭載され、後部フレーム(2b)には操縦席(11)が搭載され、中間フレーム(36)にはブロワ伝動ケース(21)及びブロワ(16)が取り付けられる。
【0006】
請求項2の発明は、前記ブロワ伝動ケース(21)の下部にはエンジン(12)から動力の伝達される分配伝動軸(22)を軸架し、該分配伝動軸(22)からブロワベルト伝動装置(24)及びブロワ伝動ケース(21)内のギヤ伝動装置(21a)を経由してブロワ(16)に動力を伝達するように構成したことを特徴とする請求項1記載の乗用芝刈機とする。
【0007】
前記構成によると、請求項1記載の発明の前記作用に加えて、エンジン(12)の動力がブロワ伝動ケース(21)の下部に軸架した分配伝動軸(22)に伝達され、更に、ブロワベルト伝動装置(24)及びブロワ伝動ケース(21)内のギヤ伝動装置(21a)を経由してブロワ(16)に伝達される。
【発明の効果】
【0008】
請求項1の発明は、板状の中間フレーム(36)を上下方向及び左右方向の広い範囲にわたって強固なものとし、ブロワ伝動ケース(21)及びブロワ(16)の支持強度を高めることができ、また、前部フレーム(2a)と後部フレーム(2b)とを連結する板状の中間フレーム(36)をブロワ伝動ケース(21)及びブロワ(16)の取り付け部材とすることができ、部品点数を少なくしコストの低減を図ることができる。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1記載の発明の前記効果に加えて、エンジン(12)からブロワ(16)への伝動構成を強固なものとすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面に基づきこの発明の実施形態を説明する。図1には乗用芝刈機1の全体側面図、図2にはその前側部の平面図、図3にはその前側部の斜視図、図4にはデフケースの正面図が図示されている。
【0011】
乗用芝刈機1の走行機体2の前側部と後側部にはそれぞれ左右前輪3,3及び左右後輪4,4を備え、走行機体2の前側部下方には左右の回転刈刃を有するモアー6を昇降自在に設けている。走行機体2の前側部上方のフロア7にはステアリングコラム8を立設し、このステアリングコラム8の上部にはステアリングハンドル9を設け、ステアリングハンドル9の下方に操作パネル10を設けている。また、ハンドル10の後方に操縦席11を設け、操縦席11の後方にエンジン12を設けてボンネット13により被覆し、ボンネット13の上方にコレクタ14を設けている。
【0012】
また、ブロワ16を内装したブロワケース16aを操縦席11の後方に配設し、ブロワケース16aの上部とコレクタ14の間をダクト17により接続している。また、ブロワ16とモアー6との間には側面視で後上り傾斜状のシュータ18を配設している。しかして、モアー6により刈り取られた芝草は、モアーデッキ6aの後部中央の排出口からシュータ18を経てブロワ16に送られ、更に、ダクト17を経てコレクタ14に空気搬送される。
【0013】
次に、乗用芝刈機1の伝動構成について説明する。
エンジン12の出力軸12aを前方に向けて突設し、ブロワケース16aの後側面にはブロワ伝動ケース21を取り付け、エンジン12側の出力軸12aから自在継手23を介してブロワ伝動ケース21の下部に軸架した分配伝動軸22に動力を伝達し、分配伝動軸22からブロワベルト伝動装置24、ブロワ伝動ケース21内のギヤ伝動装置21aを経由してブロワ16に動力を伝達している。
【0014】
また、分配伝動軸22から走行ベルト伝動装置25を経由して走行動力を分配し、ブロワ16の下方に設けた無段変速装置(HST)26の油圧ポンプ26aの油圧ポンプ軸26cに伝達し、トラニオン軸(図示省略)の傾動作動により油圧モータ26aを変速するように構成している。
【0015】
また、無段変速装置26の油圧ポンプ26a及び油圧モータ26bをブロワ16の下方に左右に併設し、平面視で油圧モータ26bの油圧モータ軸26dを走行機体2の左右中心部に配設し、この油圧モータ軸26dから軸心一致状態の走行伝動軸(図示省略)に動力を伝達し、更にデフ機構(図示省略)を経由して左右後輪4,4に伝達している。
【0016】
また、無段変速装置26の前方にはデフケース27を配設し、デフケース27の左右両側から左右前輪伝動ケース28,28を前方に延出し、左右前輪伝動ケース28,28の下端部に左右前輪3,3を軸架している。そして、油圧モータ26bの油圧モータ軸26d前側端部をデフケース27内に延出し、油圧モータ軸26dからデフケース27内のギヤ伝動装置27a、デフ機構27b、左右前輪伝動ケース28,28内の前輪ギヤ伝動装置28a,…を経由して左右前輪3,3に動力を伝達している。
【0017】
次に、モアー6への伝動構成について説明する。
モアー6のモアーデッキ6aには左右一対の刈刃6b,6bを縦軸回りに軸架し、刈刃6b,6bを互いに逆回転させて芝草を後部中央の排出口から後方に排出するように構成している。前記デフケース27の右側部には前方へ突出するようにPTOケース31を取り付け、PTOケース31には前方へ突出するようにPTO軸32を軸架し、デフケース27内のギヤ伝動装置27aからPTO入力軸31a、ギヤ31b,31c,31dを経由してPTO軸32に動力を伝達し、更に、PTO軸32からPTO自在継手33、モアー入力軸6c、モアーデッキ6a内のモアー伝動装置(図示省略)を経由して刈刃6b,6bに動力を伝達している。なお、中間のギヤ31cを支持する軸にはクラッチ手段を構成している。
【0018】
次に、図6乃至図9に基づき乗用芝刈機1の機体構成について説明する。
走行機体2を、前側部の左右幅の広い高位置の前部フレーム2aと、後側部の左右幅の狭い低位置の後部フレーム2bとに分割構成し、前部フレーム2aと後部フレーム2bとを板状の中間フレーム36により接合している。そして、接合に際しては、左右方向中心線を揃えて、前部フレーム2aの後側下部と後部フレーム2bの前側上部とを一部重合した状態で上下方向にずらし、また、前部フレーム2aの左右両端部を左右外側に、後部フレーム2bの左右外側を中央寄りに配置して、例えば溶接固着している。
【0019】
そして、前部フレーム2aの後側部上方に操縦席11及びフェンダ15を取り付け、後側下方には前記無段変速装置26、デフケース27及び左右前輪伝動ケース28,28を吊り下げ状に支持し、前側部上面にはフロア7を取り付けている。
【0020】
また、後部フレーム2bの内側下部には内側フレーム2cを一体的に取り付け、この内側フレーム2cにゴムマウント(図示省略)を介してエンジン12を搭載している。また、中間フレーム36の左右中央部にはブロワ伝動ケース21の下部をボルト・ナットで取り付け、ブロワ伝動ケース21の上部前側にブロワ16を設けている。なお、図9(B)に示すように、ブロワ伝動ケース21の下部外周には取付部21aを一体的に成形して設け、板状の中間フレーム36に取付部21aをボルト・ナットにより固着している。
【0021】
前記構成によると、前部フレーム2aと後部フレーム2bとを連結する板状の中間フレーム36を、ブロワ伝動ケース21及びブロワ16の取り付け部材とすることができ、部品点数を少なくしコストの低減を図ることができる。また、中間フレーム36の左右両側部には幅の広い前部フレーム2aの左右両側部を連結し、中央寄りには幅の狭い後部フレーム2bの左右端部を、上下方向にずらして連結しているので、板状の中間フレーム36を広い範囲にわたって強固なものとし、ブロワ伝動ケース21及びブロワ16の支持強度を高めることができる。
【0022】
また、ブロワ伝動ケース21の下部にはエンジン12から動力の伝達される分配伝動軸22を軸架し、分配伝動軸22に伝達された動力をブロワベルト伝動装置24及びブロワ伝動ケース21内のギヤ伝動装置21aを経由してブロワ16に伝達しているので、エンジン12からブロワ16への伝動構成を強固なものとすることができる。
【0023】
次に、図4、図10及び図11に基づきデフケース27、左右前輪伝動ケース28及びPTOケース31の支持構成について説明する。
無段変速装置26の前方にはデフケース27を配設し、デフケース27の左右両側に左右前輪伝動ケース28,28を前方斜め下方に向けて延出するように取り付けている。また、デフケース27の右側前部からPTOケース31を前方に延出するように取り付け、PTOケース31の右側面と右前輪伝動ケース28の内側面とを接近させている。また、PTOケース31のPTO入力軸31aに伝達した動力をギヤ31b,31c,31dを経由してPTO軸32に伝達するように構成し、このPTOケース31を右側に回動した専用作業位置と、中央よりに回動した汎用作業位置とに調節できるように構成している。
【0024】
そして、PTOケース31の下方を覆うように補強板37を設け、この補強板37の左右両側部に左右方向に移動自在に左右取付板37a,37aを取り付け、この左右取付板37a,37aを取付ボルト37b、…により左右前輪伝動ケース28,28に着脱自在に取り付けている。
【0025】
前記構成によると、左右前輪伝動ケース28,28を補強板37により連結しているので、左右前輪伝動ケース28,28の支持強度を高めることができ、また、補強板37によりPTOケース31を保護することができる。
【0026】
次に、図12及び図13に基づき操縦席11の周囲に配設するフェンダ15について説明する。このフェンダ15は、左右中央前側部の平面状の操縦席装着部15a、左右中央後側部の高い平面状の燃料タンク被覆部15b、左側部の前後方向に凸状の左操作パネル部15c、右側部の前後方向に凸状の右操作パネル15dにより構成している。
【0027】
そして、操縦席装着部15aには操縦席11取付用の穴40、燃料タンク被覆部15bには燃料キャップ用の穴41を設け、左操作パネル部15cには、パーキングレバー用穴42、コレクタ昇降レバー用穴43、コレクタ開閉レバー用穴44及びカップホルダ用穴45を設け、このカップホルダ用穴45には水抜き用穴45aを設けている。右操作パネル15dにはモアー昇降レバー用穴46、主変速レバー用穴47、副変速レバー用穴48を設けている。
【0028】
また、前後方向に凸状の左操作パネル部15cの後部には、凹状のカップホルダ用穴45を構成し、穴45の前側部に水抜き穴45aを構成し、この水抜き穴45aの後方には凸状の下方空間部を閉鎖するリブ45bを構成している。
【0029】
前記構成によると、リブ45bによりフェンダ15を強固に構成することができ、また、リブ45bによりカップホルダ用の穴45の水抜き穴45aから落下した水やゴミ類の後方への移動を阻止し、エンジン12の冷却風(図12(B)に矢印で示す)に混じって水やゴミがエンジン12やラジエータ側への流れを防止することができる。
【0030】
次に、図12及び図14に基づきフェンダ15の複数型式の共用化構成について説明する。
例えば、大型用のフェンダ15を図12に示すように構成する。この図12の大型用のフェンダ15を基にして、小型のフェンダ15を図14に示すように構成する。即ち、図12のフェンダ15の形状を基にして、その大部分を共用にし、共用でない細部特別構成を入れ子型により構成するものである。
【0031】
即ち、左右中央前部の平面状の操縦席装着部15aは両型同一構成であるので追加加工はなく、左右中央後部の平面状の燃料タンク被覆部15bには入れ子型によりシュータ穴49及び燃料タンクキャップ穴50を追加加工する。また、右側部の前後方向に凸状の右操作パネル15dには、小型操作の穴51を入れ子型により追加加工し、また、左側部の前後方向に凸状の左操作パネル部15cでは、小型に対応したパーキングレバー用穴42、コレクタ昇降レバー用穴43、コレクタ開閉レバー用穴44を入れ子型により追加加工する。
【0032】
前記構成によると、小型及び大型の複数のフェンダ15を成形加工するにあたり、一方の抜き型を共用し、部分的に入れ子型により追加加工することにより、複数のフェンダを成形することができ、コストの低減を図ることができる。
【0033】
次に、図12,13、及び図15に基づきボンネット13の開閉係止構成について説明する。
フェンダ15の後方にはエンジン12を被覆するボンネット13を設け、ボンネット13の後側端部を左右方向の軸回りに開閉自在に支持し、ボンネット13の閉鎖状態では、図16に示すように、ボンネット13の前側端部とフェンダ15の後側端部とが接近するに構成している。フェンダ15の左右後側端の下部内側には左右係止部15k,15kを構成し、ボンネット13の左右前側下端部内側に係止部13a,13aを構成し、これらの両係止部15k,15k、13a,13aが閉鎖状態では近接対向するように構成している。また、フェンダ15の後側下部には左右方向の軸56により左右フック57,57を回動自在に支持し、この軸56には係止バネ59により左右フック57,57を係止側に押圧付勢し、軸56にレバー58を取り付けている。
【0034】
前記構成によると、図13に示すように、レバー58を係止バネ59に抗して反時計方向に操作し、ロック部材60のバネ力によりフック57をロックすると、フック57,57が両係止部15k,15k、13a,13aから外れ、ボンネット13を開放することができる。また、ボンネット13を閉鎖し、レバー58をロック部材60から開放すると、係止バネ59の押圧力によりフック57,57が復帰回動し、両係止部15k,15k、13a,13aを係止し、ボンネット13はフェンダ15に係止される。
【0035】
次に、図16に基づき操作パネル10の具体構成について説明する。
操作パネル10は略半円形に構成されていて、上部左右中央にアワーメータ61、左側に燃料計62、右側に水温計63を設けている。上下中間部の左右両側には左右矢印形状64,64を形成し、左矢印形状64内には左ウインカ矢印64Lやバッテリ表示65などを設け、右矢印形状64内には右ウインカ矢印64R、左右ウインカ表示66、ライト表示67などを設けている。
【0036】
また、操作パネル10の下部左右中央部にハンドル用穴68を設け、左側部には、ウインカ操作レバー69、ライトスイッチ70、フロントウオッシャスイッチスイッチ71などを設け、その右側には、エンジン始動用のキースイッチ用穴72、PTOスイッチ73を設けている。
【0037】
前記構成によると、左右矢印形状64,64内に左右ウインカ矢印64L,64Rを配置することにより、これらの表示を小さくしてもウインカ表示が分かりやすく、操作パネル10の全体を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】乗用芝刈機の側面図
【図2】乗用芝刈機の前側部の平面図
【図3】乗用芝刈機の前側部の斜視図
【図4】乗用芝刈機の前側部の正面図
【図5】乗用芝刈機の側面図
【図6】乗用芝刈機の一部省略した平面図
【図7】機体部分の背面図
【図8】ブロワ部分の背面図
【図9】(A)ブロワ部分の切断側面図、(B)ブロワ伝動ケースの斜視図
【図10】前輪伝動ケース部分の正面図
【図11】前輪伝動ケース部分の側面図
【図12】(A)フェンダの平面図、(B)フェンダの側面図、(C)フェンダの正面図、(D)フェンダ平面図における後側部の切断正面図、(E)フェンダ平面図における前後方向中間部の切断正面図、(F)フェンダ平面図における前側部の切断正面図
【図13】フェンダの側面図
【図14】(A)フェンダの平面図、(B)フェンダの背面図
【図15】フェンダ及びボンネットの平面図
【図16】操作パネルの正面図
【符号の説明】
【0039】
1 乗用芝刈機
2 走行機体
2a 前部フレーム
2b 後部フレーム
11 操縦席
12 エンジン
16 ブロワ
21 ブロワ伝動ケース
22 分配伝動軸
24 ブロワベルト伝動装置
36 中間フレーム
【技術分野】
【0001】
本発明は、芝刈りなどの対地作業を行なうモアーを車体の下方に配設した乗用芝刈機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
対地作業機のモアーを車体前側部に装着した所謂フロントモアー型の乗用芝刈機は特開昭63−98313号公報などで公知である。この乗用芝刈機は、モアーで刈り取った芝草はシュータを経由してブロワに送られ、更にブロワからダクトを経由して車体後部のコレクタに集草する構成である。
【特許文献1】特開昭63−98313号公報
【特許文献2】EP0745316(B1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この発明は、前記のような乗用芝刈機において、機体構成を簡単化しながら芝草類搬送用のブロワの支持強度を高めようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1の発明は、走行機体(2)を前側部に配置され左右幅の広い高位の前部フレーム(2a)と、後側部に配置され左右幅の狭い低位の後部フレーム(2b)とに分割構成し、前記前部フレーム(2a)と後部フレーム(2b)とを板状の中間フレーム(36)により接合するにあたり、前記中間フレーム(36)に対して前部及び後部フレーム(2a),(2b)の夫々の端部を左右方向中心線を合わせて上下方向及び左右方向にずらした状態で接合固着し、前記前部フレーム(2a)にはエンジン(12)を搭載し、前記後部フレーム(2b)には操縦席(11)を搭載し、前記中間フレーム(36)にはブロワ伝動ケース(21)及びブロワ(16)を取り付けたことを特徴とする乗用芝刈機とする。
【0005】
前記構成によると、板状の中間フレーム(36)に対して、前側部の左右幅の広い高位の前部フレーム(2a)と後側部の左右幅の狭い低位の後部フレーム(2b)とは、左右方向中心線を合わせた状態で前後部フレーム(2a),(2b)の端部が上下方向及び左右方向にずらした状態で接合固着され、前部フレーム(2a)にはエンジン(12)が搭載され、後部フレーム(2b)には操縦席(11)が搭載され、中間フレーム(36)にはブロワ伝動ケース(21)及びブロワ(16)が取り付けられる。
【0006】
請求項2の発明は、前記ブロワ伝動ケース(21)の下部にはエンジン(12)から動力の伝達される分配伝動軸(22)を軸架し、該分配伝動軸(22)からブロワベルト伝動装置(24)及びブロワ伝動ケース(21)内のギヤ伝動装置(21a)を経由してブロワ(16)に動力を伝達するように構成したことを特徴とする請求項1記載の乗用芝刈機とする。
【0007】
前記構成によると、請求項1記載の発明の前記作用に加えて、エンジン(12)の動力がブロワ伝動ケース(21)の下部に軸架した分配伝動軸(22)に伝達され、更に、ブロワベルト伝動装置(24)及びブロワ伝動ケース(21)内のギヤ伝動装置(21a)を経由してブロワ(16)に伝達される。
【発明の効果】
【0008】
請求項1の発明は、板状の中間フレーム(36)を上下方向及び左右方向の広い範囲にわたって強固なものとし、ブロワ伝動ケース(21)及びブロワ(16)の支持強度を高めることができ、また、前部フレーム(2a)と後部フレーム(2b)とを連結する板状の中間フレーム(36)をブロワ伝動ケース(21)及びブロワ(16)の取り付け部材とすることができ、部品点数を少なくしコストの低減を図ることができる。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1記載の発明の前記効果に加えて、エンジン(12)からブロワ(16)への伝動構成を強固なものとすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面に基づきこの発明の実施形態を説明する。図1には乗用芝刈機1の全体側面図、図2にはその前側部の平面図、図3にはその前側部の斜視図、図4にはデフケースの正面図が図示されている。
【0011】
乗用芝刈機1の走行機体2の前側部と後側部にはそれぞれ左右前輪3,3及び左右後輪4,4を備え、走行機体2の前側部下方には左右の回転刈刃を有するモアー6を昇降自在に設けている。走行機体2の前側部上方のフロア7にはステアリングコラム8を立設し、このステアリングコラム8の上部にはステアリングハンドル9を設け、ステアリングハンドル9の下方に操作パネル10を設けている。また、ハンドル10の後方に操縦席11を設け、操縦席11の後方にエンジン12を設けてボンネット13により被覆し、ボンネット13の上方にコレクタ14を設けている。
【0012】
また、ブロワ16を内装したブロワケース16aを操縦席11の後方に配設し、ブロワケース16aの上部とコレクタ14の間をダクト17により接続している。また、ブロワ16とモアー6との間には側面視で後上り傾斜状のシュータ18を配設している。しかして、モアー6により刈り取られた芝草は、モアーデッキ6aの後部中央の排出口からシュータ18を経てブロワ16に送られ、更に、ダクト17を経てコレクタ14に空気搬送される。
【0013】
次に、乗用芝刈機1の伝動構成について説明する。
エンジン12の出力軸12aを前方に向けて突設し、ブロワケース16aの後側面にはブロワ伝動ケース21を取り付け、エンジン12側の出力軸12aから自在継手23を介してブロワ伝動ケース21の下部に軸架した分配伝動軸22に動力を伝達し、分配伝動軸22からブロワベルト伝動装置24、ブロワ伝動ケース21内のギヤ伝動装置21aを経由してブロワ16に動力を伝達している。
【0014】
また、分配伝動軸22から走行ベルト伝動装置25を経由して走行動力を分配し、ブロワ16の下方に設けた無段変速装置(HST)26の油圧ポンプ26aの油圧ポンプ軸26cに伝達し、トラニオン軸(図示省略)の傾動作動により油圧モータ26aを変速するように構成している。
【0015】
また、無段変速装置26の油圧ポンプ26a及び油圧モータ26bをブロワ16の下方に左右に併設し、平面視で油圧モータ26bの油圧モータ軸26dを走行機体2の左右中心部に配設し、この油圧モータ軸26dから軸心一致状態の走行伝動軸(図示省略)に動力を伝達し、更にデフ機構(図示省略)を経由して左右後輪4,4に伝達している。
【0016】
また、無段変速装置26の前方にはデフケース27を配設し、デフケース27の左右両側から左右前輪伝動ケース28,28を前方に延出し、左右前輪伝動ケース28,28の下端部に左右前輪3,3を軸架している。そして、油圧モータ26bの油圧モータ軸26d前側端部をデフケース27内に延出し、油圧モータ軸26dからデフケース27内のギヤ伝動装置27a、デフ機構27b、左右前輪伝動ケース28,28内の前輪ギヤ伝動装置28a,…を経由して左右前輪3,3に動力を伝達している。
【0017】
次に、モアー6への伝動構成について説明する。
モアー6のモアーデッキ6aには左右一対の刈刃6b,6bを縦軸回りに軸架し、刈刃6b,6bを互いに逆回転させて芝草を後部中央の排出口から後方に排出するように構成している。前記デフケース27の右側部には前方へ突出するようにPTOケース31を取り付け、PTOケース31には前方へ突出するようにPTO軸32を軸架し、デフケース27内のギヤ伝動装置27aからPTO入力軸31a、ギヤ31b,31c,31dを経由してPTO軸32に動力を伝達し、更に、PTO軸32からPTO自在継手33、モアー入力軸6c、モアーデッキ6a内のモアー伝動装置(図示省略)を経由して刈刃6b,6bに動力を伝達している。なお、中間のギヤ31cを支持する軸にはクラッチ手段を構成している。
【0018】
次に、図6乃至図9に基づき乗用芝刈機1の機体構成について説明する。
走行機体2を、前側部の左右幅の広い高位置の前部フレーム2aと、後側部の左右幅の狭い低位置の後部フレーム2bとに分割構成し、前部フレーム2aと後部フレーム2bとを板状の中間フレーム36により接合している。そして、接合に際しては、左右方向中心線を揃えて、前部フレーム2aの後側下部と後部フレーム2bの前側上部とを一部重合した状態で上下方向にずらし、また、前部フレーム2aの左右両端部を左右外側に、後部フレーム2bの左右外側を中央寄りに配置して、例えば溶接固着している。
【0019】
そして、前部フレーム2aの後側部上方に操縦席11及びフェンダ15を取り付け、後側下方には前記無段変速装置26、デフケース27及び左右前輪伝動ケース28,28を吊り下げ状に支持し、前側部上面にはフロア7を取り付けている。
【0020】
また、後部フレーム2bの内側下部には内側フレーム2cを一体的に取り付け、この内側フレーム2cにゴムマウント(図示省略)を介してエンジン12を搭載している。また、中間フレーム36の左右中央部にはブロワ伝動ケース21の下部をボルト・ナットで取り付け、ブロワ伝動ケース21の上部前側にブロワ16を設けている。なお、図9(B)に示すように、ブロワ伝動ケース21の下部外周には取付部21aを一体的に成形して設け、板状の中間フレーム36に取付部21aをボルト・ナットにより固着している。
【0021】
前記構成によると、前部フレーム2aと後部フレーム2bとを連結する板状の中間フレーム36を、ブロワ伝動ケース21及びブロワ16の取り付け部材とすることができ、部品点数を少なくしコストの低減を図ることができる。また、中間フレーム36の左右両側部には幅の広い前部フレーム2aの左右両側部を連結し、中央寄りには幅の狭い後部フレーム2bの左右端部を、上下方向にずらして連結しているので、板状の中間フレーム36を広い範囲にわたって強固なものとし、ブロワ伝動ケース21及びブロワ16の支持強度を高めることができる。
【0022】
また、ブロワ伝動ケース21の下部にはエンジン12から動力の伝達される分配伝動軸22を軸架し、分配伝動軸22に伝達された動力をブロワベルト伝動装置24及びブロワ伝動ケース21内のギヤ伝動装置21aを経由してブロワ16に伝達しているので、エンジン12からブロワ16への伝動構成を強固なものとすることができる。
【0023】
次に、図4、図10及び図11に基づきデフケース27、左右前輪伝動ケース28及びPTOケース31の支持構成について説明する。
無段変速装置26の前方にはデフケース27を配設し、デフケース27の左右両側に左右前輪伝動ケース28,28を前方斜め下方に向けて延出するように取り付けている。また、デフケース27の右側前部からPTOケース31を前方に延出するように取り付け、PTOケース31の右側面と右前輪伝動ケース28の内側面とを接近させている。また、PTOケース31のPTO入力軸31aに伝達した動力をギヤ31b,31c,31dを経由してPTO軸32に伝達するように構成し、このPTOケース31を右側に回動した専用作業位置と、中央よりに回動した汎用作業位置とに調節できるように構成している。
【0024】
そして、PTOケース31の下方を覆うように補強板37を設け、この補強板37の左右両側部に左右方向に移動自在に左右取付板37a,37aを取り付け、この左右取付板37a,37aを取付ボルト37b、…により左右前輪伝動ケース28,28に着脱自在に取り付けている。
【0025】
前記構成によると、左右前輪伝動ケース28,28を補強板37により連結しているので、左右前輪伝動ケース28,28の支持強度を高めることができ、また、補強板37によりPTOケース31を保護することができる。
【0026】
次に、図12及び図13に基づき操縦席11の周囲に配設するフェンダ15について説明する。このフェンダ15は、左右中央前側部の平面状の操縦席装着部15a、左右中央後側部の高い平面状の燃料タンク被覆部15b、左側部の前後方向に凸状の左操作パネル部15c、右側部の前後方向に凸状の右操作パネル15dにより構成している。
【0027】
そして、操縦席装着部15aには操縦席11取付用の穴40、燃料タンク被覆部15bには燃料キャップ用の穴41を設け、左操作パネル部15cには、パーキングレバー用穴42、コレクタ昇降レバー用穴43、コレクタ開閉レバー用穴44及びカップホルダ用穴45を設け、このカップホルダ用穴45には水抜き用穴45aを設けている。右操作パネル15dにはモアー昇降レバー用穴46、主変速レバー用穴47、副変速レバー用穴48を設けている。
【0028】
また、前後方向に凸状の左操作パネル部15cの後部には、凹状のカップホルダ用穴45を構成し、穴45の前側部に水抜き穴45aを構成し、この水抜き穴45aの後方には凸状の下方空間部を閉鎖するリブ45bを構成している。
【0029】
前記構成によると、リブ45bによりフェンダ15を強固に構成することができ、また、リブ45bによりカップホルダ用の穴45の水抜き穴45aから落下した水やゴミ類の後方への移動を阻止し、エンジン12の冷却風(図12(B)に矢印で示す)に混じって水やゴミがエンジン12やラジエータ側への流れを防止することができる。
【0030】
次に、図12及び図14に基づきフェンダ15の複数型式の共用化構成について説明する。
例えば、大型用のフェンダ15を図12に示すように構成する。この図12の大型用のフェンダ15を基にして、小型のフェンダ15を図14に示すように構成する。即ち、図12のフェンダ15の形状を基にして、その大部分を共用にし、共用でない細部特別構成を入れ子型により構成するものである。
【0031】
即ち、左右中央前部の平面状の操縦席装着部15aは両型同一構成であるので追加加工はなく、左右中央後部の平面状の燃料タンク被覆部15bには入れ子型によりシュータ穴49及び燃料タンクキャップ穴50を追加加工する。また、右側部の前後方向に凸状の右操作パネル15dには、小型操作の穴51を入れ子型により追加加工し、また、左側部の前後方向に凸状の左操作パネル部15cでは、小型に対応したパーキングレバー用穴42、コレクタ昇降レバー用穴43、コレクタ開閉レバー用穴44を入れ子型により追加加工する。
【0032】
前記構成によると、小型及び大型の複数のフェンダ15を成形加工するにあたり、一方の抜き型を共用し、部分的に入れ子型により追加加工することにより、複数のフェンダを成形することができ、コストの低減を図ることができる。
【0033】
次に、図12,13、及び図15に基づきボンネット13の開閉係止構成について説明する。
フェンダ15の後方にはエンジン12を被覆するボンネット13を設け、ボンネット13の後側端部を左右方向の軸回りに開閉自在に支持し、ボンネット13の閉鎖状態では、図16に示すように、ボンネット13の前側端部とフェンダ15の後側端部とが接近するに構成している。フェンダ15の左右後側端の下部内側には左右係止部15k,15kを構成し、ボンネット13の左右前側下端部内側に係止部13a,13aを構成し、これらの両係止部15k,15k、13a,13aが閉鎖状態では近接対向するように構成している。また、フェンダ15の後側下部には左右方向の軸56により左右フック57,57を回動自在に支持し、この軸56には係止バネ59により左右フック57,57を係止側に押圧付勢し、軸56にレバー58を取り付けている。
【0034】
前記構成によると、図13に示すように、レバー58を係止バネ59に抗して反時計方向に操作し、ロック部材60のバネ力によりフック57をロックすると、フック57,57が両係止部15k,15k、13a,13aから外れ、ボンネット13を開放することができる。また、ボンネット13を閉鎖し、レバー58をロック部材60から開放すると、係止バネ59の押圧力によりフック57,57が復帰回動し、両係止部15k,15k、13a,13aを係止し、ボンネット13はフェンダ15に係止される。
【0035】
次に、図16に基づき操作パネル10の具体構成について説明する。
操作パネル10は略半円形に構成されていて、上部左右中央にアワーメータ61、左側に燃料計62、右側に水温計63を設けている。上下中間部の左右両側には左右矢印形状64,64を形成し、左矢印形状64内には左ウインカ矢印64Lやバッテリ表示65などを設け、右矢印形状64内には右ウインカ矢印64R、左右ウインカ表示66、ライト表示67などを設けている。
【0036】
また、操作パネル10の下部左右中央部にハンドル用穴68を設け、左側部には、ウインカ操作レバー69、ライトスイッチ70、フロントウオッシャスイッチスイッチ71などを設け、その右側には、エンジン始動用のキースイッチ用穴72、PTOスイッチ73を設けている。
【0037】
前記構成によると、左右矢印形状64,64内に左右ウインカ矢印64L,64Rを配置することにより、これらの表示を小さくしてもウインカ表示が分かりやすく、操作パネル10の全体を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】乗用芝刈機の側面図
【図2】乗用芝刈機の前側部の平面図
【図3】乗用芝刈機の前側部の斜視図
【図4】乗用芝刈機の前側部の正面図
【図5】乗用芝刈機の側面図
【図6】乗用芝刈機の一部省略した平面図
【図7】機体部分の背面図
【図8】ブロワ部分の背面図
【図9】(A)ブロワ部分の切断側面図、(B)ブロワ伝動ケースの斜視図
【図10】前輪伝動ケース部分の正面図
【図11】前輪伝動ケース部分の側面図
【図12】(A)フェンダの平面図、(B)フェンダの側面図、(C)フェンダの正面図、(D)フェンダ平面図における後側部の切断正面図、(E)フェンダ平面図における前後方向中間部の切断正面図、(F)フェンダ平面図における前側部の切断正面図
【図13】フェンダの側面図
【図14】(A)フェンダの平面図、(B)フェンダの背面図
【図15】フェンダ及びボンネットの平面図
【図16】操作パネルの正面図
【符号の説明】
【0039】
1 乗用芝刈機
2 走行機体
2a 前部フレーム
2b 後部フレーム
11 操縦席
12 エンジン
16 ブロワ
21 ブロワ伝動ケース
22 分配伝動軸
24 ブロワベルト伝動装置
36 中間フレーム
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行機体(2)を前側部に配置され左右幅の広い高位の前部フレーム(2a)と、後側部に配置され左右幅の狭い低位の後部フレーム(2b)とに分割構成し、前記前部フレーム(2a)と後部フレーム(2b)とを板状の中間フレーム(36)により接合するにあたり、前記中間フレーム(36)に対して前部及び後部フレーム(2a),(2b)の夫々の端部を左右方向中心線を合わせて上下方向及び左右方向にずらした状態で接合固着し、前記前部フレーム(2a)にはエンジン(12)を搭載し、前記後部フレーム(2b)には操縦席(11)を搭載し、前記中間フレーム(36)にはブロワ伝動ケース(21)及びブロワ(16)を取り付けたことを特徴とする乗用芝刈機。
【請求項2】
前記ブロワ伝動ケース(21)の下部にはエンジン(12)から動力の伝達される分配伝動軸(22)を軸架し、該分配伝動軸(22)からブロワベルト伝動装置(24)及びブロワ伝動ケース(21)内のギヤ伝動装置(21a)を経由してブロワ(16)に動力を伝達するように構成したことを特徴とする請求項1記載の乗用芝刈機。
【請求項1】
走行機体(2)を前側部に配置され左右幅の広い高位の前部フレーム(2a)と、後側部に配置され左右幅の狭い低位の後部フレーム(2b)とに分割構成し、前記前部フレーム(2a)と後部フレーム(2b)とを板状の中間フレーム(36)により接合するにあたり、前記中間フレーム(36)に対して前部及び後部フレーム(2a),(2b)の夫々の端部を左右方向中心線を合わせて上下方向及び左右方向にずらした状態で接合固着し、前記前部フレーム(2a)にはエンジン(12)を搭載し、前記後部フレーム(2b)には操縦席(11)を搭載し、前記中間フレーム(36)にはブロワ伝動ケース(21)及びブロワ(16)を取り付けたことを特徴とする乗用芝刈機。
【請求項2】
前記ブロワ伝動ケース(21)の下部にはエンジン(12)から動力の伝達される分配伝動軸(22)を軸架し、該分配伝動軸(22)からブロワベルト伝動装置(24)及びブロワ伝動ケース(21)内のギヤ伝動装置(21a)を経由してブロワ(16)に動力を伝達するように構成したことを特徴とする請求項1記載の乗用芝刈機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2007−267625(P2007−267625A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−94510(P2006−94510)
【出願日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
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