説明

乾燥ロール

本発明は、繊維材料ウェブ、特に紙、ボール紙または織物ウェブを乾燥するための、前記繊維材料ウェブを生産および/または仕上げ加工する機械内の乾燥ロールに関する。ロールは気体熱媒により内側から加熱され得るとともに、そのジャケットの内表面には少なくとも半径方向内側に伸張する隆起部分が設けられ、前記隆起の高さは運転中にシリンダジャケットの内表面上に形成される凝縮液層の平均径方向厚さより大きい。ロールには、隆起間にある部位を内包する凝縮液チャンバから凝縮液を廃液する要素が備えられる。乾燥ロールは、凝縮液チャンバまたは少なくとも1個の凝縮液小部分がシリンダの少なくとも1つの前端領域と流体接触していることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維材料ウェブ、特に紙、ボール紙または織物ウェブを乾燥するための、前記繊維材料ウェブを生産および/または仕上げ加工する機械内の乾燥ロールに関し、該ロールは気体熱媒により内側から加熱され得るとともに、そのジャケットの内表面には少なくとも実質的に半径方向内側に伸張する隆起が設けられ、前記隆起の径方向高さは運転中にシリンダジャケットの内表面上に形成される凝縮液層の平均径方向厚さより大きく、それと併せて隆起間にある部位を内包する凝縮液チャンバから凝縮液を廃液するための手段が設けられる。
【背景技術】
【0002】
この種の乾燥ロールにおいては、主に蒸気が熱媒体として使用される。繊維材料ウェブの乾燥中の熱の除去は結果として相転移をもたらすとともに、ひいては凝縮液の形成となる。通常の機械運転速度では、凝縮液層は遠心力の結果としてシリンダジャケットの内側に形成される。この凝縮液層は高い熱的絶縁特性を有するとともに、そのため蒸気から繊維材料ウェブへの熱の伝達を妨げる。
【0003】
このため、半径方向に方向づけられた溝を伴う乾燥ロールが既に提案されており、そのリブは凝縮液から少しだけ突出する。この種の乾燥ロールはこれまで、例えば、欧州特許出願公開第0 851 059 A1号明細書に開示されている。この以前開示された乾燥ロールにおいて、当該物は、特に、円周方向に方向づけられる凝縮液溝を伴うヤンキー(Yankee)ロールであり得る。凝縮液はサイフォンを介して溝から直接吸い込まれる。可能な最も安定した構造はリブの特殊な構成により実現されると考えられる。
【0004】
独国特許出願公開第10 2004 017 811 A1号明細書に以前開示された乾燥ロールは補強要素を伴う薄肉ジャケットおよび2層のジャケット層を有することで、薄い肉厚にもかかわらず変形を回避する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、序論として述べられた種類の改良型乾燥ロールを利用可能にすることであり、ここでは単純な構造を維持しながらも改善された熱伝達およびより高い熱流速密度が提供されるとともに、これは特にまた、経済的な様式で製造されることもできる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本目的は、凝縮液チャンバまたは少なくとも1個の凝縮液小部分がシリンダの少なくとも1つの前端領域と流体接触していることから本発明に従い実現される。
【0007】
この場合、乾燥ロールは特に蒸気により加熱され得、それと併せて蒸気チャンバは内部空間全体にわたり、少なくとも実質的な点において、伸張できるか、または、例えば独国特許出願公開第10 2004 017 811 A1号明細書に記載されるとおり、個別のチャンバからのみ構成され得る。
【0008】
少なくとも1つの凝縮液流出配置は好ましくはシリンダの少なくとも1つの前端領域内に設けられる。
【0009】
凝縮液流出配置は好ましくは凝縮液回収チャネルを具備し、これは有利には円周方向に方向づけられる。
【0010】
本発明に従うシリンダの然るべき実際的な実施形態に従えば、少なくとも1個のサイフォンが凝縮液回収チャネルに割り当てられる。この場合に凝縮液の流出は、例えば、到達する流体を受け取るそれぞれの側の少なくとも1個のサイフォンを介して引き起こされ得る。
【0011】
さらに有利な実施形態はシリンダジャケットと比較してより大きな内径を備える部分が、シリンダジャケットの少なくとも一端で軸方向に凝縮液の軸流出に隣接すること、および対応するシールがシリンダジャケットに設けられることを特徴とする。この場合に凝縮液は、より大きな直径上に回流されるか、またはさもなければそれは滞留状態となり流れ出る。
【0012】
本発明のさらなる態様に従えば、上記にさらに説明される目的は、凝縮液の流出のための少なくとも1個の凝縮液流出要素が凝縮液チャンバ内または少なくとも1個の凝縮液小部分内に存在することで実現される。この種の手段は本発明の第1の態様に関する手段の代替策または追加策として企図可能である。
【0013】
この種の凝縮液流出要素は好ましくはサイフォンを具備する。
【0014】
特定の場合において、凝縮液流出要素が細管状サイフォン、すなわち細いチューブの形状のサイフォンを具備することもまた有利であり得る。この種の細管状サイフォンは欧州特許出願公開第0 851 059 A1号明細書に以前開示されている。
【0015】
上記でさらに説明される目的はまた、リブの形状である隆起が、少なくとも部分的に、設けられ、それらの間に溝が形成されること、およびリブのピッチに対する溝の半径方向外底部の溝幅の比率が約0.1より大きく、かつ約0.95より小さいことから、本発明に従っても実現される。本手段は、本発明のさらなる態様にも関し、ここでは上記に説明される本発明の態様の少なくとも1つについての手段に対する代替策として、またはそれと組み合わせて設けられ得る。
【0016】
リブのピッチに対する溝幅の比率は好ましくは、約0.3より大きく、かつ約0.7より小さい。
【0017】
特に鋼鉄製のシリンダの場合、リブのピッチに対する溝幅の比率は好ましくは、約0.5〜約0.6のオーダーである。
【0018】
隆起はまた、少なくとも部分的に、特にボルトの形状でも設けられ得る。この場合、その全内表面に対する凝縮液と接触するシリンダジャケットの表面の比率は有利には、約0.1より大きく、かつ約0.95より小さい。
【0019】
好ましい実際的な実施形態に従えば、その全内表面に対する凝縮液と接触するシリンダジャケットの表面の比率は有利には、約0.3より大きく、かつ約0.7より小さい。特に鋼鉄製のシリンダの場合、この比率は好ましくは、約0.5〜約0.6のオーダーである。
【0020】
凝縮液流出手段は有利には、少なくとも1個のサイフォン状要素を具備する。
【0021】
また、隆起が、少なくとも部分的に、特定の隆起の2つの側面間に形成される角度が0°以上かつ140°未満であるような断面形状を有する場合も特に有利である。
【0022】
傾斜の接線を双方の側面または側面部分に対し引いたときの交点は有利には、いずれの場合にも隆起とシリンダの中心との間の半径方向にある。
【0023】
また、隆起が、少なくとも部分的に、少なくとも実質上の矩形断面形状を有する場合も特に有利である。特に、台形、放物線または三角形断面形状もまた企図可能である。
【0024】
然るべき実際的な実施形態に従えば、隆起は、少なくとも部分的に、連続的である。しかしながら、特に隆起が、少なくとも部分的に、断続される実施形態もまた企図可能である。
【0025】
それでもなお、隆起はまた基本的に、任意の他の断面形状も有することができる。例えば、円弧またはさらには縮閉線もしくは矩形がひいては企図可能である。しかしながら、一般的には、これらは好ましくは実質的に全くの矩形または台形断面形状を有するであろうとともに、任意の所望の曲線形状が円形化部および移行部に提供され得る。
【0026】
本発明に従うシリンダの有利で実際的な一実施形態は、隆起が、少なくとも部分的に、個別の小部分、例えば径方向ボルト状小部分、径方向ロッド状小部分および同様のものから構成されることを特徴とする。当該小部分は、例えば、互いに関係し合って壁を、および/または、例えば、長手方向に配置される側面も支持できる。
【0027】
いずれの場合も隆起は有利には、少なくとも部分的に、2mmより大きい径方向高さを有する。この場合、それらの径方向高さは特に、3mmより大きく、適切には5mmより大きく、および好ましくは10mmより大きくあり得る。
【0028】
隆起の最適な径方向高さはそれらの幅、すなわち、例えば、リブの幅、および凹部または溝内の凝縮液層の径方向厚さに依存する。この場合、凝縮液層から内側に突出する特定の隆起の部分の径方向高さは好ましくは、隆起の幅の半分より大きいか、またはそれと同じである。
【0029】
凝縮液層の平均径方向厚さは、例えば、約3mmである。この場合、当該凝縮液層の平均径方向厚さは、凝縮液を供給されるシリンダの全内表面から得られる平均厚さである。
【0030】
特定の隆起の幅は、適切には約6mmである。
【0031】
特定の隆起の径方向高さは好ましくは、特に約3mmの凝縮液層のかかる平均径方向厚さおよび約6mmの特定の隆起のかかる幅の場合、6mm以上である。
【0032】
実際的な適用上、隆起の径方向高さは運転において直面する全ての凝縮液層厚さについて最高可能熱流速密度を保証しなければならない。本目的上、本発明に従う乾燥ロールの好ましい実際的な実施形態に従えば、特定の隆起の径方向高さは、半径方向外側の隆起下端で計測される隆起の幅の半分に、約1mmの値を加えたものより大きいか、またはそれと同じである。
【0033】
特定の隆起のこの径方向高さは好ましくは、半径方向外側の隆起下端で計測される隆起の幅の半分に、約3mmの値を加えたものより大きいか、またはそれと同じである。
【0034】
特定の隆起の径方向高さは好ましくは、特に約3mmの凝縮層の平均径方向厚さ、および約6mmの隆起の幅の場合、少なくとも6mmである。
【0035】
特に隆起を設けられるシリンダジャケットが一体構造の場合、特定の隆起の径方向高さが18mmより大きいならば有利である。結果として、ミリングによるなどの、例えば隆起の切削機械加工による経済的製造が、同時に良好な熱流速密度を維持する一方で可能である。
【0036】
わずか18mm未満の隆起高さ、すなわち、例えば、鋼鉄の実施形態の場合と同じ高さを備えるツーピース構造の場合、改善された熱伝導と共に対応して良好な材料の伝導率による異なる改良もまた可能である。当然ながら、さらにより大きな表面を通じさらにより多くの熱を導入するため、より大きい隆起高さが選択されてもよい。しかしながら、これは基本的には鋼鉄の実施形態の場合と同じ高さでも機能できる。18mm未満の隆起高さは、特に隆起またはリブがより高い熱伝導率を備える材料、すなわち、例えば、銅、アルミニウム、合金等から構成される場合、有利であり得る。
【0037】
隆起の有利な高さは、特にワンピース鋳造の実施形態の場合、鋳造の製造に必要であるより大きなピッチおよびより大きな平均リブ幅を考慮し、30mm未満である。
【0038】
隆起またはリブのピッチは有利には100mm未満であり、それと併せて適切には50mm未満、特に30mm未満および好ましくは15mm未満であり得る。
【0039】
隆起が、少なくとも部分的に、リブの形状で存在する場合、それらの間には溝が形成され、リブのピッチに対する平均溝幅の比率は約0.1より大きく、かつ約0.95より小さい。この場合、平均溝幅という語句は溝の径方向伸張全体から算出される平均幅を意味することが意図される。
【0040】
然るべき実際的な一実施形態において、リブのピッチに対する平均溝幅のこの比率は、約0.3より大きく、かつ約0.7より小さい。
【0041】
特に鋼鉄製のシリンダの場合、リブのピッチに対する平均溝幅のこの比率は適切には、約0.5〜約0.7のオーダー、および好ましくは0.66のオーダーである。
【0042】
本発明に従う乾燥ロールの有利で実際的な実施形態に従えば、特定の隆起と隣接する凹部の半径方向外底部との間の移行部はいずれの場合にも円形化される。隆起が、少なくとも部分的に、リブの形状で存在する場合、それらの間には溝が形成され、特定のリブと溝の底部との間の移行部は有利には円形化される。結果的に当該移行部周りの部位が一切の鋭角を呈さないならば、当該シリンダが圧力容器であることから、さもなければ生じるであろうノッチ効果が防止される。
【0043】
当該移行部は有利には、1mmより大きい、および好ましくは2mmより大きい半径を有する。
【0044】
隆起が、少なくとも部分的に、リブの形状で存在する場合、それらの間には溝が形成され、リブおよび溝はまた有利には、少なくとも部分的に、軸方向にも、または円周方向にも方向づけられ得る。
【0045】
然るべき実際的な実施形態に従えば、全てのリブおよび溝は軸方向に方向づけられる。代替策として、特定の場合において全てのリブおよび溝が円周方向に方向づけられる場合もまた有利であり得る。
【0046】
リブおよび溝が、少なくとも部分的に、円周方向に方向づけられる場合、さらなる然るべき実施形態に従う溝は、少なくとも部分的に、チャネルを介して互いに接続される。
【0047】
隆起が、少なくとも部分的に、リブの形状で存在する場合、それらの間には溝が形成され、少なくとも1個の凝縮液流出要素が好ましい実際的な実施形態に従って特定の各溝に割り当てられる。
【0048】
少なくとも1個のサイフォンが特定の当該溝の各々に割り当てられることもまた特に有利である。
【0049】
隆起が、少なくとも部分的に、リブの形状で存在する場合、それらの間には溝が形成され、リブおよび溝はまた、少なくとも部分的に、さらに有利な実施形態に従って、らせんの形状に、コイルの形状に、またはねじ山の形状にも方向づけられ得る。
【0050】
本発明は図の参照を伴う例示的実施形態に基づき以下により詳細に説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0051】
図1は、繊維材料ウェブを乾燥するための、前記繊維材料ウェブを生産および/または仕上げ加工する機械内の乾燥ロール10の例示的実施形態の横断面における概略図を描く。この場合に繊維材料ウェブは特に、紙、ボール紙または織物ウェブであり得る。
【0052】
乾燥シリンダ10は、気体熱媒、特に蒸気などにより内側から加熱され得る。
【0053】
シリンダジャケット12にはその内表面上に少なくとも実質的に半径方向内側に伸張する隆起部分14が設けられる。これらの隆起14の径方向高さHは、運転中にシリンダジャケット12の内表面上に形成される凝縮液層16の平均径方向厚さDより大きい(特に図21〜23も参照のこと)。
【0054】
凝縮液層16の平均径方向厚さDという語句は、運転中にシリンダジャケット12の内表面全体にわたり生成される凝縮液層の様々な厚さの平均値を意味することが意図される。
【0055】
手段は、以下により詳細に説明されるが、隆起14間にある部位を内包する凝縮液チャンバから凝縮液を廃液する目的で設けられる。凝縮液チャンバは単一チャンバにより形成され得るか、または凝縮液小チャンバに分割され得る。
【0056】
凝縮液はこの凝縮液チャンバまたはこれらの凝縮液小部分から凝縮液流出要素を介して導出される。
【0057】
凝縮液チャンバまたは少なくとも1個の凝縮液小部分は有利には、この場合シリンダの少なくとも1つの前端領域と流体接触している(例えば、図17および18を参照)。
【0058】
本実施形態において、隆起14は軸方向に方向づけられたリブにより形成される。従って中間溝もまた軸方向に方向づけられる。
【0059】
図2は図1に従う乾燥ロール10のジャケット12のAの詳細図を描く。この図2から理解され得るとおり、この場合にリブ状隆起14は、例えば、台形断面形状を有する。溝18の底部とリブ状隆起14との間の移行部は円形化されるとともにここでは半径rにより画定される。
【0060】
図3は図2のものと比較可能な図を描くが、しかしながら、ここでリブ状隆起14は矩形断面形状を有する。溝18とリブ状隆起14との間の移行部は同様に円形化される。
【0061】
図4は図2のものと比較可能なさらなる図を描く。この場合も、リブ状隆起14は同様に矩形断面形状を有する。この場合これらは溝18と比較して同様の幅Bを呈する。
【0062】
図5は図2のものと比較可能な図を描き、ここでリブ状隆起14は放物線断面形状を有する。
【0063】
図5から理解され得るとおり、傾斜の接線24を双方の側面に対し引いたときの交点22は、いずれの場合にもリブ状隆起14とシリンダの中心26との間の半径方向にある(図1もまた参照のこと)。
【0064】
図6は図2のものと比較可能なさらなる図を描く。しかしながら、この場合、リブ状隆起14は実質上の円形断面形状を有する。
【0065】
溝18とリブ状隆起14との間の移行部もまたこの場合、同様に円形化され得る。本実施形態において、リブ状隆起の自由端における円形化部および円形移行部は様々な半径rおよびrにより画定される。
【0066】
図7は図2のものと比較可能な図を描き、ここでリブ状隆起14は三角形断面形状を有する。溝18とリブ状隆起14との間の移行部もまた同様に円形化され得るとともに、それらはこの場合半径rにより画定される。
【0067】
図1〜7の様々な実施形態において、隆起14が設けられるシリンダジャケット12は一体構造を有する。
【0068】
一方、図8は、図2のものと比較可能な図において、組立て構造を伴うシリンダジャケット12の詳細図を描く。この場合、リブ状隆起14は外ジャケットシェルとは別個に作製される。図8から理解され得るとおり、リブ状隆起14は外ジャケットシェルとは別個に作製される内シェル28上に存在する。
【0069】
ここでのリブ状隆起14は、例えば、矩形断面を有する。
【0070】
図9は乾燥ロール10のさらなる実施形態の横断面における概略図を描き、そのジャケット12の内側にはリブ状隆起14が設けられる。しかしながら、本例示的実施形態の場合、これらのリブ状隆起14は円周方向Uに方向づけられる。中間溝18もまた、対応する円周方向Uの方向性を有する。
【0071】
図10は図10に従う乾燥ロール10のジャケット12の詳細図を描き、これはここでは軸方向断面に対応する。
【0072】
本例示的実施形態において、リブ状隆起14は、例えば、台形断面形状を有する。溝18とリブ状隆起14との間の移行部は同様に円形化されるとともに、それらはここでは、例えば、半径rにより画定される。
【0073】
図11は図10のものと比較可能な図を描き、ここでリブ状隆起14は矩形断面形状を有する。溝18とリブ状隆起14との間の移行部は同様に円形化され、それと併せて円形化はいずれの場合にも同様に半径rにより画定される。
【0074】
図12は図10のものと比較可能なさらなる図を描き、ここでリブ状隆起14は同様に矩形断面形状を有する。しかしながら、この場合、隆起14は溝18と比較してより小さい幅を呈する。
【0075】
図13は図10のものと比較可能な図を描くが、しかしながら、ここでリブ状隆起14は放物線断面形状を有する。
【0076】
傾斜の接線24を双方の側面に対し引いたときの交点は同様に、いずれの場合にも隆起14とシリンダの中心26との間の半径方向にある(図9もまた参照のこと)。
【0077】
図14に描かれるのは、図10のものと比較可能なさらなる図である。この場合、リブ状隆起14は同様に実質上の円形断面形状を有する。溝18とリブ状隆起14との間の移行部は同様に円形化されるとともに、それらはここではいずれの場合にも、例えば、半径rにより画定される。
【0078】
図15は図10のものと比較可能なさらなる図を描くが、しかしながら、ここでリブ状隆起14は三角形断面形状を有する。溝18とリブ状隆起14との間の移行部は同様に円形化され、それと併せて円形化部はいずれの場合にも同様に、例えば、半径rにより画定される。
【0079】
図9〜15に例として再現される、円周方向に方向づけられるリブ状隆起14および溝18を伴う(図9を参照)実施形態において、隆起14が設けられるシリンダジャケット12は一体構造を有する。
【0080】
一方、図16は、組立て構造を伴うシリンダジャケット12の対応する詳細図である、図10のものと比較可能な図を描く。リブ状隆起14および中間溝18はこの場合も同様に円周方向Uに方向づけられる。しかしながら、この場合隆起14は外ジャケットシェルとは別個に作製されるシリンダジャケット12の内シェル28上に存在する。この場合リブ状隆起14は同様に、例えば、矩形断面を有する。
【0081】
図17は、ジャケットの内側に作製される凝縮液溝の形状の、シリンダの前端領域20に設けられる、凝縮液回収チャネル30を備える乾燥ロール10のさらなる実施形態の一部の縦断面における概略図を描く。図17から理解され得るとおり、溝の底部はより深くに、すなわち様々な溝18の半径方向外底部32にある(例えば、図1もまた参照のこと)。
【0082】
リブ状隆起14は同様に、例えば、この場合軸方向に方向づけられる。シリンダの少なくとも1つの前端領域20内のジャケットの内側に設けられる凝縮液回収チャネルまたは溝30は円周方向に方向づけられる。
【0083】
図17から理解され得るとおり、リブ状隆起14間に形成される溝18(例えば、図1もまた参照)は凝縮液回収チャネル30に排出する。凝縮液回収チャネル30から、凝縮液は、例えば、1個または複数のサイフォンヘッド36を備える、直立または回転サイフォン34を介して廃液される。この場合凝縮液38は乾燥ロール10から横方向に排出される。
【0084】
先述されるとおり、例えば1個のサイフォンまたは複数のサイフォンを具備するこの種の凝縮液流出要素は、シリンダの一端領域20のみ、またはシリンダの両端領域にも設けられ得る。特に回転サイフォンの場合、複数のサイフォンは適切にはシリンダの端部の凝縮液チャネルに設けられ得る。
【0085】
図17に示されるのは乾燥ロール10の上部左側の詳細図のみであり、これはシリンダの左側端部領域20から中心平面40まで伸張する。
【0086】
図18は、図17のI−I線に沿って切断された、図17に従う乾燥ロールの前端領域20の横断面における概略図を描く。この図18から理解され得るとおり、リブ状隆起14は同様に、例えば、台形断面を有する。
【0087】
図19は、複数の細管状サイフォン44の排出先となる、軸方向に方向づけられた凝縮液回収チューブ42を備える乾燥ロール10のさらなる実施形態の一部の縦断面における概略図を描き、これらのサイフォンはいずれの場合にもジャケットの内側に存在する溝18に他端を突出する(図20もまた参照のこと)。
【0088】
軸方向に方向づけられた連続するリブ状隆起14がこの場合には設けられる。中間溝18(図20を参照)は対応して軸方向に方向づけられる。
【0089】
1個あるいはまた複数の細管状サイフォン44は凝縮液を廃液するとともにそれを凝縮液回収チューブ42に排出する目的から特定の溝18に突出し得る。少なくとも1個の細管状サイフォン44は好ましくは、いずれの場合にも特定の溝18に割り当てられる。
【0090】
図20は、図19のI−I線に沿って切断された、図19に従う乾燥ロール10の横断面における概略図を描く。図20から理解され得るとおり、軸方向の凝縮液回収チューブ42に排出する半径方向に方向づけられた細管状サイフォン44はこの場合、特定の各溝18に割り当てられる。これらの細管状サイフォン44はまた、それらが軸方向に分配されるようにも配置され得る(図19を参照)。
【0091】
隆起14は、少なくとも部分的に、リブの形状で存在でき、それらの間には溝18が形成される。リブのピッチTに対する溝の半径方向外底部における溝幅BNGの比率はここで有利には、約0.1より大きく、かつ約0.95より小さいとともに、好ましくは約0.3より大きく、かつ約0.7より小さい(例えば、図21を参照)。鋼鉄製の乾燥ロール10の場合、リブのピッチTに対する溝幅BNGのこの比率は好ましくは0.5のオーダーである(例えば、図22を参照)。
【0092】
図21は、実際的なリブの幾何形状の例を図示する目的から、図2および図10のものと比較可能な図を描く。この場合、既に上述されたとおり、リブのピッチTに対する溝幅BNGの比率は有利には、約0.1より大きく、かつ約0.95より小さく、および好ましくは約0.3より大きく、かつ約0.7より小さくあり得る。
【0093】
本実施形態において、少なくとも実質上の台形断面を備える特定のリブ状隆起14は、例えば、底部で約6mmの幅BEB、および例えば、自由端で約2mmの幅BEEを有する。溝の半径方向外底部の溝幅BNGは、例えば、約6mmである。溝18とリブ状隆起14との間の移行部は、例えば、同様に円形化され得る。この場合、円形化部は、例えば半径r=2.5mmにより画定される。しかしながら、基本的には他の半径が企図可能である。リブ状隆起14の径方向高さHは、例えば、約5mm〜約10mmの範囲内にある。リブ状隆起14のピッチTは、例えば、12mmである。シリンダジャケット12の半径方向外側の底部分46は、リブ状隆起14が半径方向内側に隣接し、例えば、約20mm〜約25mmの範囲内の径方向高さHを有する。
【0094】
図22は、別のリブの幾何形状の例の、図21のものと比較可能な図を描く。この特定の場合において、リブ状隆起14は、例えば、矩形断面形状を有する。溝の半径方向外底部の溝幅BNGは、例えば、この場合、約50mmである。特定のリブ状隆起14の径方向高さHは、例えば、約25mmのオーダーである。リブ状隆起14のピッチTは、例えば、約100mmである。
【0095】
この場合、リブのピッチTに対する溝幅BNGの比率は、例えば、約0.5であり、これは特に鋼鉄製の乾燥ロール10に有利である。
【0096】
図23は、さらなる例示的実施形態の、図21のものと比較可能な図を描き、ここでリブ状隆起14は、例えば、同様に矩形断面形状を有する。
【0097】
特定の隆起14の幅は「B」で示されるとともに、特定の隆起14の径方向高さは同様に「H」で示される。シリンダジャケット12の内側に形成される凝縮液層の径方向厚さは「D」で示される。
【0098】
同時に、指示された量には、および特にリブが鋼鉄製の場合には、好ましくは次式が適用されるべきである:
【数1】

【0099】
鋼鉄はアルミニウムまたは銅と比較して非常に低い熱伝達を呈する。結果的に、この場合大きいリブ高さはあまり意味をなさない。しかしながら、エネルギーを伝導するには、特定のリブ幅が必要とされる。
【0100】
特に、凝縮液層の平均厚さは凝縮液層16の厚さDとして同様に考慮されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】乾燥ロールの例示的実施形態の横断面における概略図を描き、そのジャケットの内側には軸方向に方向づけられたリブが設けられる。
【図2】図1に従う乾燥ロールのジャケットの詳細図を描き、ここでリブは台形断面形状を有する。
【図3】図2のものと比較可能な図を描き、ここでリブは矩形断面形状を有する。
【図4】図2のものと比較可能な図を描き、ここでリブは同様に矩形断面形状を有するが、それらは溝と比較してより小さい幅を呈する。
【図5】図2のものと比較可能な図を描き、ここでリブは放物線断面形状を有する。
【図6】図2のものと比較可能な図を描き、ここでリブは実質上の円形断面形状を有する。
【図7】図2のものと比較可能な図を描き、ここでリブは三角形断面形状を有する。
【図8】図2のものと比較可能な図を描くが、ここでリブが設けられるシリンダジャケットは組立て構造を有する。
【図9】乾燥ロールのさらなる実施形態の横断面における概略図を描き、そのジャケットの内側には円周方向に方向づけられるリブが設けられる。
【図10】図9に従う乾燥ロールのジャケットの詳細図を描き、ここでリブは台形断面形状を有する。
【図11】図10のものと比較可能な図を描き、ここでリブは矩形断面形状を有する。
【図12】図10のものと比較可能な図を描き、ここでリブは同様に矩形断面形状を有するが、それらは溝と比較してより小さい幅を呈する。
【図13】図10のものと比較可能な図を描き、ここでリブは放物線断面形状を有する。
【図14】図10のものと比較可能な図を描き、ここでリブは実質上の円形断面形状を有する。
【図15】図10のものと比較可能な図を描き、ここでリブは三角形断面形状を有する。
【図16】図10のものと比較可能な図を描くが、ここでリブが設けられるシリンダジャケットは組立て構造を有する。
【図17】シリンダの前端領域に設けられ、ジャケットの内側に作製される凝縮液溝の形状である凝縮液回収チャネルを備える乾燥ロールのさらなる実施形態の一部の縦断面における概略図を描く。
【図18】図17のI−I線に沿って切断された、図17に従うシリンダの前端領域の横断面における概略図を描く。
【図19】いずれの場合にもジャケットの内側に存在する溝に他端を突出する、複数の細管状サイフォンの排出先である、軸方向に方向づけられた凝縮液回収チューブを備える乾燥ロールのさらなる実施形態の一部の縦断面における概略図を描く。
【図20】図19のI−I線に沿って切断された、図19に従う乾燥ロールの横断面における概略図を描く。
【図21】実際的なリブの幾何形状の例を図示する目的から、図2および図10のものと比較可能な図を描く。
【図22】別のリブの幾何形状の例の、図21のものと比較可能な図を描く。
【図23】さらなる例示的実施形態の、図21のものと比較可能な図を描く。
【符号の説明】
【0102】
10 乾燥ロール
12 シリンダジャケット
14 隆起
16 凝縮液層
18 溝
20 シリンダの端部領域
22 交点
24 傾斜の接線
26 シリンダの中心
28 内シェル
30 凝縮液回収チャネル
32 溝の底部
34 凝縮液流出配置、凝縮液流出要素、サイフォン
36 サイフォンヘッド
38 凝縮液
40 中心平面
42 凝縮液回収チューブ
44 凝縮液流出配置、凝縮液流出要素、細管状サイフォン
46 底部分

EB 隆起の底部の幅
EE 隆起の自由端の幅
NG 溝の底部の溝幅
凝縮液層の平均厚さ
外ジャケット底部の径方向高さ
隆起の径方向高さ
リブ状隆起のピッチ
U 円周方向
r 半径

【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維材料ウェブ、特に紙、ボール紙または織物ウェブを乾燥するための、前記繊維材料ウェブを生産および/または仕上げ加工する機械内の乾燥ロール(10)であって、前記ロールが気体熱媒により内側から加熱され得るとともに、そのジャケット(12)の内表面には少なくとも実質的に半径方向内側に伸張する隆起(14)が設けられ、前記隆起の径方向高さ(H)は運転中に前記シリンダジャケット(12)の内表面上に形成される凝縮液層(16)の平均径方向厚さ(D)より大きく、それと併せて前記隆起(14)間にある部位を内包する凝縮液チャンバから凝縮液を廃液するための手段(30、34、42、44)が設けられる乾燥ロール(10)であって、
前記凝縮液チャンバまたは少なくとも1個の凝縮液小部分が前記シリンダの少なくとも1つの前端領域(20)と流体接触していることを特徴とする、乾燥ロール(10)。
【請求項2】
少なくとも1個の凝縮液流出配置(30、34)が前記シリンダの少なくとも1つの前端領域(20)に設けられることを特徴とする、請求項1に記載の乾燥ロール。
【請求項3】
前記凝縮液流出配置(30、34)が凝縮液回収チャネル(30)を具備する
ことを特徴とする、請求項2に記載の乾燥ロール。
【請求項4】
前記凝縮液回収チャネル(30)が円周方向に方向づけられる
ことを特徴とする、請求項3に記載の乾燥ロール。
【請求項5】
少なくとも1個のサイフォン(34)が前記凝縮液回収チャネル(30)に割り当てられることを特徴とする、請求項3または4に記載の乾燥ロール。
【請求項6】
前記シリンダジャケット(12)と比較してより大きな内径を備える部分が、前記シリンダジャケットの少なくとも一端で凝縮液の軸流出に隣接すること、および対応するシールが前記シリンダジャケットに設けられることを特徴とする、請求項1に記載の乾燥ロール。
【請求項7】
繊維材料ウェブ、特に紙、ボール紙または織物ウェブを乾燥するための、前記繊維材料ウェブを生産および/または仕上げ加工する機械内の乾燥ロール(10)であって、前記ロールが気体熱媒により内側から加熱され得るとともに、そのジャケット(12)の内表面には少なくとも実質的に半径方向内側に伸張する隆起(14)が設けられ、前記隆起の径方向高さ(H)は運転中に前記シリンダジャケット(12)の内表面上に形成される凝縮液層(16)の平均径方向厚さ(D)より大きく、それと併せて、特に請求項1〜6のいずれか一項に従って、前記隆起(14)間にある部位を内包する凝縮液チャンバから凝縮液を廃液するための手段(30、34、42、44)が設けられる乾燥ロール(10)であって、
凝縮液の流出のための少なくとも1個の凝縮液流出要素(44)が凝縮液チャンバ内または少なくとも1個の凝縮液小部分内に存在することを特徴とする、乾燥ロール(10)。
【請求項8】
前記凝縮液流出要素(44)がサイフォンを具備することを特徴とする、
請求項7に記載の乾燥ロール。
【請求項9】
前記凝縮液流出要素が細管状サイフォン(44)、すなわち細いチューブの形状のサイフォンを具備することを特徴とする、
請求項8に記載の乾燥ロール。
【請求項10】
繊維材料ウェブ、特に紙、ボール紙または織物ウェブを乾燥するための、前記繊維材料ウェブを生産および/または仕上げ加工する機械内の乾燥ロール(10)であって、前記ロールが気体熱媒により内側から加熱され得るとともに、そのジャケット(12)の内表面には少なくとも実質的に半径方向内側に伸張する隆起(14)が設けられ、前記隆起の径方向高さ(H)は運転中に前記シリンダジャケット(12)の内表面上に形成される凝縮液層(16)の平均径方向厚さ(D)より大きく、それと併せて、特に請求項1〜9のいずれか一項に従って、前記隆起(14)間にある部位を内包する前記凝縮液チャンバから凝縮液を廃液するための手段(30、34、42、44)が設けられる乾燥ロール(10)であって、
前記隆起(14)が、少なくとも部分的に、リブの形状で設けられ、それらの間には溝(18)が形成されること、および前記リブのピッチ(T)に対する前記溝の半径方向外底部における前記溝の幅(BNG)の比率が、約0.1より大きく、かつ約0.95より小さいことを特徴とする、乾燥ロール(10)。
【請求項11】
前記リブのピッチ(T)に対する前記溝の幅(BNG)の比率が約0.3より大きく、かつ約0.7より小さいことを特徴とする、請求項10に記載の乾燥ロール。
【請求項12】
前記リブのピッチ(T)に対する前記溝の幅(BNG)の比率が、特に鋼鉄製のシリンダについて、約0.5〜約0.6のオーダーであることを特徴とする、請求項11に記載の乾燥ロール。
【請求項13】
前記隆起(14)が、少なくとも部分的に、ボルトの形状で設けられる
ことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の乾燥ロール。
【請求項14】
その全内表面(AGes)に対する凝縮液と接触する前記シリンダジャケットの表面(AKF)の比率が、約0.1より大きく、かつ約0.95より小さいことを特徴とする、請求項13に記載の乾燥ロール。
【請求項15】
その全内表面(AGes)に対する凝縮液と接触する前記シリンダジャケットの表面(AKF)の比率が、約0.3より大きく、かつ約0.7より小さいことを特徴とする、請求項14に記載の乾燥ロール。
【請求項16】
その全内表面(AGes)に対する凝縮液と接触する前記シリンダジャケットの表面(AKF)の比率が、特に鋼鉄製のシリンダ(10)の場合、約0.5〜約0.6のオーダーであることを特徴とする、請求項15に記載の乾燥ロール。
【請求項17】
前記凝縮液流出手段(30、34、42、44)が少なくとも1個のサイフォン状要素(34、44)を具備することを特徴とする、請求項1〜16のいずれか一項に記載の乾燥ロール。
【請求項18】
前記隆起(14)が、少なくとも部分的に、特定の隆起(14)の2つの側面間に形成される角度が0°以上かつ140°未満であるような断面形状を有することを特徴とする、請求項1〜17のいずれか一項に記載の乾燥ロール。
【請求項19】
傾斜の接線(24)を双方の側面または側面部分に対し引いたときの交点(22)が、前記特定の隆起(14)と前記シリンダの中心(26)との間の半径方向にあることを特徴とする、請求項20に記載の乾燥ロール。
【請求項20】
前記隆起(14)が、少なくとも部分的に、少なくとも実質上の矩形断面形状を有することを特徴とする、請求項1〜19のいずれか一項に記載の乾燥ロール。
【請求項21】
前記隆起(14)が、少なくとも部分的に、少なくとも実質上の台形断面形状を有することを特徴とする、請求項1〜20のいずれか一項に記載の乾燥ロール。
【請求項22】
前記隆起(14)が、少なくとも部分的に、少なくとも実質上の放物線断面形状を有することを特徴とする、請求項1〜21のいずれか一項に記載の乾燥ロール。
【請求項23】
前記隆起(14)が、少なくとも部分的に、少なくとも実質上の三角形断面形状を有することを特徴とする、請求項1〜22のいずれか一項に記載の乾燥ロール。
【請求項24】
前記隆起(14)が、少なくとも部分的に、連続的であることを特徴とする、請求項1〜23のいずれか一項に記載の乾燥ロール。
【請求項25】
前記隆起(14)が、少なくとも部分的に、断続されることを特徴とする、請求項1〜24のいずれか一項に記載の乾燥ロール。
【請求項26】
前記隆起(14)が、少なくとも部分的に、個別の小部分から構成されることを特徴とする、請求項1〜25のいずれか一項に記載の乾燥ロール。
【請求項27】
前記隆起(14)が、少なくとも部分的に、径方向ボルト状小部分から構成されることを特徴とする、請求項26に記載の乾燥ロール。
【請求項28】
前記隆起(14)が、少なくとも部分的に、径方向ロッド状小部分から構成されることを特徴とする、請求項26または27に記載の乾燥ロール。
【請求項29】
いずれの場合にも前記隆起(14)が、少なくとも部分的に、2mmより大きい径方向高さ(H)を有することを特徴とする、請求項1〜28のいずれか一項に記載の乾燥ロール。
【請求項30】
いずれの場合にも前記隆起(14)が、少なくとも部分的に、3mmより大きい径方向高さ(H)を有することを特徴とする、請求項29に記載の乾燥ロール。
【請求項31】
いずれの場合にも前記隆起(14)が、少なくとも部分的に、5mmより大きい径方向高さ(H)を有することを特徴とする、請求項30に記載の乾燥ロール。
【請求項32】
いずれの場合にも前記隆起(14)が、少なくとも部分的に、10mmより大きい径方向高さ(H)を有することを特徴とする、請求項31に記載の乾燥ロール。
【請求項33】
前記凝縮液層(16)から内側に突出する特定の隆起(14)の部分の径方向高さが、前記隆起(14)の幅の半分より大きいか、またはそれと同じであることを特徴とする、請求項1〜32のいずれか一項に記載の乾燥ロール。
【請求項34】
前記凝縮液層の平均径方向厚さ(D)が約3mmであることを特徴とする、請求項1〜33のいずれか一項に記載の乾燥ロール。
【請求項35】
特定の隆起(14)の幅(B)が約6mmであることを特徴とする、請求項1〜34のいずれか一項に記載の乾燥ロール。
【請求項36】
特に約3mmの前記凝縮液層の平均径方向厚さ(D)および約6mmの特定の隆起の幅(B)の場合、特定の隆起(14)の径方向高さ(H)が6mm以上であることを特徴とする、請求項1〜35のいずれか一項に記載の乾燥ロール。
【請求項37】
特定の隆起(14)の径方向高さ(H)が、半径方向外側の隆起下端で計測される前記隆起(14)の幅の半分に、約1mmの値を加えたものより大きいか、またはそれと同じであることを特徴とする、請求項1〜36のいずれか一項に記載の乾燥ロール。
【請求項38】
特定の隆起(14)の径方向高さ(H)が好ましくは、半径方向外側の隆起下端で計測される前記隆起(14)の幅の半分に、約3mmの値を加えたものより大きいか、またはそれと同じであることを特徴とする、請求項1〜36のいずれか一項に記載の乾燥ロール。
【請求項39】
特に約3mmの前記凝縮層の平均径方向厚さ(D)および約6mmの前記隆起(14)の幅(B)の場合、特定の隆起(14)の径方向高さ(H)が少なくとも6mmであることを特徴とする、請求項1〜38のいずれか一項に記載の乾燥ロール。
【請求項40】
特に前記隆起(14)を設けられる前記シリンダジャケット(12)が一体構造の場合、特定の隆起(14)の径方向高さ(H)が18mmより大きいことを特徴とする、請求項1〜39のいずれか一項に記載の乾燥ロール。
【請求項41】
前記隆起(14)のピッチが100mm未満であることを特徴とする、請求項1〜40のいずれか一項に記載の乾燥ロール。
【請求項42】
前記隆起(14)のピッチが50mm未満であることを特徴とする、請求項41に記載の乾燥ロール。
【請求項43】
前記隆起(14)のピッチが30mm未満であることを特徴とする、請求項42に記載の乾燥ロール。
【請求項44】
前記隆起(14)のピッチが15mm未満であることを特徴とする、請求項43に記載の乾燥ロール。
【請求項45】
前記隆起(14)が、少なくとも部分的に、リブの形状で存在し、それらの間には溝(18)が形成されること、および前記リブのピッチ(T)に対する平均溝幅(BNG)の比率が、約0.1より大きく、かつ約0.95より小さいことを特徴とする、請求項1〜44のいずれか一項に記載の乾燥ロール。
【請求項46】
前記隆起(14)が、少なくとも部分的に、リブの形状で存在し、それらの間には溝(18)が形成されること、および前記リブのピッチ(T)に対する平均溝幅(BNG)の比率が、約0.3より大きく、かつ約0.7より小さいことを特徴とする、請求項45に記載の乾燥ロール。
【請求項47】
前記リブのピッチ(T)に対する平均溝幅(BNG)の比率が、特に鋼鉄製のシリンダ(10)の場合、約0.5〜約0.8のオーダー、特に約0.5〜0.7のオーダー、および好ましくは約0.66のオーダーであることを特徴とする、請求項46に記載の乾燥ロール。
【請求項48】
特定の隆起(14)と隣接する凹部(18)の半径方向外底部との間の移行部がいずれの場合にも円形化されることを特徴とする、請求項1〜47のいずれか一項に記載の乾燥ロール。
【請求項49】
前記隆起(14)が、少なくとも部分的に、リブの形状で存在し、それらの間には溝(18)が形成されること、および特定のリブと前記溝の底部との間の前記移行部が円形化されることを特徴とする、請求項48に記載の乾燥ロール。
【請求項50】
前記移行部が1mmより大きい半径を有することを特徴とする、請求項48または49に記載の乾燥ロール。
【請求項51】
前記移行部が2mmより大きい半径を有することを特徴とする、請求項50に記載の乾燥ロール。
【請求項52】
前記隆起が、少なくとも部分的に、リブ(14)の形状で存在し、それらの間には溝(18)が形成されること、および前記リブ(14)および前記溝(18)が、少なくとも部分的に、軸方向に方向づけられることを特徴とする、請求項1〜51のいずれか一項に記載の乾燥ロール。
【請求項53】
全ての前記リブ(14)および前記溝(18)が軸方向に方向づけられることを特徴とする、請求項52に記載の乾燥ロール。
【請求項54】
前記隆起が、少なくとも部分的に、リブ(14)の形状で存在し、それらの間には溝(18)が形成されること、および前記リブ(14)および前記溝が、少なくとも部分的に、円周方向に方向づけられることを特徴とする、請求項1〜53のいずれか一項に記載の乾燥ロール。
【請求項55】
全ての前記リブ(14)および前記溝(18)が円周方向に方向づけられることを特徴とする、請求項54に記載の乾燥ロール。
【請求項56】
前記溝(18)が、少なくとも部分的に、チャネルを介して互いに接続されることを特徴とする、請求項54または55に記載の乾燥ロール。
【請求項57】
前記隆起が、少なくとも部分的に、リブ(14)の形状で存在し、それらの間には溝(18)が形成されること、および少なくとも1個の凝縮液流出要素(44)が特定の各溝(18)に割り当てられることを特徴とする、請求項1〜56のいずれか一項に記載の乾燥ロール。
【請求項58】
少なくとも1個のサイフォン(44)が当該の前記特定の溝(18)の各々に割り当てられることを特徴とする、請求項57に記載の乾燥ロール。
【請求項59】
前記隆起が、少なくとも部分的に、リブ(14)の形状で存在し、それらの間には溝(18)が形成されること、および前記リブ(14)および/または前記溝(18)が、少なくとも部分的に、らせんの形状に、コイルの形状に、またはねじ山の形状に方向づけられることを特徴とする、請求項1〜58のいずれか一項に記載の乾燥ロール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公表番号】特表2008−540995(P2008−540995A)
【公表日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−510533(P2008−510533)
【出願日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【国際出願番号】PCT/EP2006/061868
【国際公開番号】WO2006/120121
【国際公開日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【出願人】(506294244)ボイス パテント ゲーエムベーハー (57)
【氏名又は名称原語表記】Voith Patent GmbH
【Fターム(参考)】