二次電池用電極板及びこれを含む二次電池
【課題】二次電池の電極板圧延工程の際に、活物質が塗布されたコーティング部と塗布されない無地部の厚さ差によって印加される圧力が異なって発生される湾曲現象及び垂れ現象を改善すること。
【解決手段】帯形状に形成され、活物質が部分的に塗布された集電体11からなる電極板10であって、集電体11は、一面に活物質12が塗布されたコーティング部;及び前記コーティング部の長さ方向に沿って前記コーティング部の一側または両側に形成され、少なくとも四つの結晶方向を有する無地部を含む二次電池用電極板が開示される。
【解決手段】帯形状に形成され、活物質が部分的に塗布された集電体11からなる電極板10であって、集電体11は、一面に活物質12が塗布されたコーティング部;及び前記コーティング部の長さ方向に沿って前記コーティング部の一側または両側に形成され、少なくとも四つの結晶方向を有する無地部を含む二次電池用電極板が開示される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二次電池用電極板及びこれを含む二次電池に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な自動車は、ガソリンや軽油で動作するエンジンを動力源にする。しかし、環境汚染が世界的な問題となり、エンジンと共に電気モータを採用して、燃料使用量を減らし全体的なエネルギー消費効率を高めたハイブリッド自動車が業界で注目されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ハイブリッド自動車のHEV(Hybrid Electric Vehicle)用電池は、化学エネルギーと電気エネルギーとの相互変換が可逆的で、充電と放電を繰り返すことができる。このようなHEV用電池は、正極と負極がセパレータ(separator)を介在させて位置する電極郡(electrode assembly)、電極郡が収容される空間を有するケース及び前記ケースに結合されてこれを密閉するキャッププレートなどを含む。
【0004】
そして、正極及び負極電極板は、それぞれ電流集電のための集電体と前記集電体に塗布された活物質を含む。前記電極板は、活物質がコーティングされたコーティング部と、コーティングされない無地部とからなる。このような電極板は、長く延長された帯形状を有し、長さ方向に両側または一側の端部に、活物質が塗布されない無地部を有する。そして、電極板の無地部には、導電性タブ(tab)がそれぞれ付着して、正極電極板または負極電極板で発生した電流をそれぞれ正極端子または負極端子に誘導する。コーティング部は、活物質が塗布された後、乾燥及び圧延などにより形成される。電極板のコーティング部は、活物質によって、無地部に比べてもっと厚いので、電極板を圧延する際に高圧力の印加により大いに延伸される。しかし、電極板の無地部は、電極板を圧延する際に圧力が殆ど印加されないので延伸されない。
【0005】
即ち、電極板のコーティング部と無地部に印加される圧力差によって発生した延伸差により、電極板が撓む湾曲現象または撓み現像が発生する。このような湾曲現象または撓み現像は、電池の寿命を短縮させ、自動車を駆動するための十分な出力を得ることができなくなり、内部ショート現象を発生させる。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、二次電池の電極板の圧延工程時、活物質が塗布されたコーティング部と無地部の厚さ差によって、印加される圧力が異なって発生する湾曲現象及び撓み現像を改善することが可能な、新規かつ改良された二次電池用電極板及びこれを含む二次電池を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、帯形状に形成され、活物質が部分的に塗布された集電体からなる電極板であって、前記集電体は、一面に前記活物質が塗布されたコーティング部;及び前記コーティング部の長さ方向に沿って前記コーティング部の一側または両側に形成され、少なくとも四つの結晶方向を有する無地部を含む二次電池用電極板が提供される。
【0008】
ここで、X線回折分析時、前記コーティング部のピーク値が最も大きい結晶方向のピーク値に対する前記ピーク値が二番目に大きい結晶方向のピーク値の比は、0.256乃至0.741であってもよい。
【0009】
そして、X線回折分析時、前記コーティング部のピーク値が最も大きい結晶方向のピーク値に対するピーク値が四番目に大きい結晶方向のピーク値の比は、0.051乃至0.222であってもよい。
【0010】
また、前記無地部は、(111)結晶方向、(200)結晶方向、(220)結晶方向及び(311)結晶方向を含んで形成されてもよい。
【0011】
また、前記無地部は、前記(220)結晶方向で最も大きいピーク値を有してもよい。
【0012】
また、前記無地部は、前記(220)結晶方向でのピーク値に対する前記(311)結晶方向でのピーク値の比が0.412より大きくて0.741以下であってもよい。
【0013】
前記無地部は、前記(220)結晶方向でのピーク値に対する前記(111)結晶方向でのピーク値の比が0.051乃至0.222であってもよい。
【0014】
また、前記無地部は、延伸率が100%乃至120%であってもよい。
【0015】
また、前記無地部は、引張強度が2[N]乃至3[N]であってもよい。
【0016】
また、前記無地部は、誘導加熱されて形成されてもよい。
【0017】
また、前記集電体は、圧延工程後、極板撓み偏差が1[mm]以下であってもよい。
【0018】
また、前記無地部は誘導加熱され、前記誘導加熱のための誘導加熱装置は、活物質コーティング部と無地部を有する電極板を巻き出す巻出ローラ;前記電極板を移送するガイドローラ;前記ガイドローラから移送された前記電極板の無地部を誘導加熱する誘導加熱部;及び前記ガイドローラから移送される前記電極板を巻き取る巻取ローラを含んでなってもよい。
【0019】
前記誘導加熱部は、前記無地部の少なくとも一側面をワークコイルを介して誘導加熱してもよい。
【0020】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、正極板、負極板及び前記正極板と負極板の間に位置するセパレータがジェリーロールの形状に巻回される電極組立体を含む二次電池であって、前記正極板または負極板のうち選択された少なくとも何れか一つは、上記の何れか一つにかかる電極板で形成された二次電池が提供される。
【発明の効果】
【0021】
本発明に係る二次電池用電極板によれば、電極板の無地部を誘導加熱して、無地部の結晶粒が多方向性を有するように物性を変化させ、延伸率を増加させることで、電極板を圧延する際に、活物質が塗布されたコーティング部とコーティングされない無地部の厚さ差によって発生する湾曲現象を改善することができる。
【0022】
また、本発明に係る二次電池用電極板を含む二次電池によれば、二次電池の寿命が増加させ、電極組立体の屈曲による内部ショート現象が防止されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施例にかかる二次電池用電極板を図示した斜視図である。
【図2a】本発明の実施例にかかる二次電池用電極板を製造するための誘導加熱装置の部分斜視図である。
【図2b】図2aのA部分拡大図である。
【図2c】図2bの概略図である。
【図2d】図2bのB‐B´線断面図である。
【図3a】本発明の実施例にかかる二次電池用電極板の集電体をX線回折分析した結果を図示したグラフである。
【図3b】本発明の実施例にかかる二次電池用電極板の集電体をX線回折分析した結果を図示したグラフである。
【図3c】本発明の実施例にかかる二次電池用電極板の集電体をX線回折分析した結果を図示したグラフである。
【図4a】本発明の実施例にかかる二次電池用電極板の集電体で(220)結晶方向のピーク値に対する他の結晶方向のピーク値の比を図示したグラフである。
【図4b】本発明の実施例にかかる二次電池用電極板の集電体で(220)結晶方向のピーク値に対する他の結晶方向のピーク値の比を図示したグラフである。
【図4c】本発明の実施例にかかる二次電池用電極板の集電体で(220)結晶方向のピーク値に対する他の結晶方向のピーク値の比を図示したグラフである。
【図5】本発明の実施例にかかる二次電池用電極板の引張強度と延伸率の関係を従来の電極板と比較図示したグラフである。
【図6a】本発明の実施例にかかる二次電池用電極板の撓み偏差を従来の電極板と比較図示したグラフである。
【図6b】本発明の実施例にかかる二次電池用電極板の撓み偏差を従来の電極板と比較図示したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0025】
図1には、本発明の実施例にかかる二次電池用電極板の斜視図が図示されている。図1に示すように、電極板10は、集電体11及び活物質12を含む。前記集電体11は、一方向に長く延長された帯形状を有することができる。前記集電体11は、アルミニウム(Al)からなる正極集電体と銅(Cu)からなる負極集電体のうち一つであり得る。前記集電体11は、活物質が塗布されたコーティング部11aと活物質が塗布されない無地部11bとを含む。前記コーティング部11aは、集電体11の長さ方向に沿って所定幅を有するように延長形成される。前記無地部11bは、集電体11の長さ方向に沿って前記コーティング部11aの両側に形成されてもよく、前記コーティング部11aの一側にのみ形成されてもよい。
【0026】
前記活物質12は、集電体11の前記無地部11bを除いた中心領域に長さ方向に沿って塗布されることができる。前記活物質12は、正極活物質として、リチウムコバルト酸化物(LiCoO2)、リチウム二酸化マンガン(LiMnO2)またはリチウムニッケル二酸化物(LiNiO2)などのリチウム合金からなることができる。そして、前記活物質12は、負極活物質として、炭素、黒鉛及びこれらの組合からなるグループから選択された少なくとも一つまたはこれらの組合からなってもよい。
【0027】
前記電極板10は、前記コーティング部11aに前記活物質12が塗布され、後述する誘導加熱装置(100、図2a乃至図2d参照)を利用して前記無地部11bが誘導加熱された後、前記電極板10が圧延手段により加圧されることで形成されることができる。前記電極板10の無地部11bが誘導加熱装置を利用して誘導加熱されると、集電体の成分が変化して、圧延の際に圧力差によって発生する湾曲現象が改善されることができる。
【0028】
以下では、本実施形態にかかる二次電池に使用される電極板を誘導加熱するための誘導加熱装置の構成を説明する。
【0029】
図2aは、本発明の実施例にかかる二次電池用電極板を製造するための誘導加熱装置の部分斜視図である。図2bは、図2aのA部分拡大図である。図2cは、図2bの概略図である。図2dは、図2bのB‐B’線断面図である。
【0030】
図2a乃至図2dを参照すると、前記誘導加熱装置100は、巻出ローラ110、ガイドローラ120、移送ローラ130、誘導加熱部140、巻取ローラ150、吸入部160、冷却部170及びダミーローラ180を含むことができる。
【0031】
前記巻出ローラ110は、前記電極板10を巻き出すために、円筒形状を有することができる。ここで、前記巻出ローラ110は、前記電極板10と接触した状態で回転軸を中心に回転して、前記電極板10を巻き出す。前記巻出ローラ110は、回転軸に連結されたモータ(図示せず)から駆動力を印加されて、前記電極板10を巻き出すことができる。そして、前記巻出ローラ110は、前記ガイドローラ120を介して前記誘導加熱部140に前記電極板10を巻き出す。
【0032】
前記ガイドローラ120は、円筒形状を有し、前記巻出ローラ110から伝達された前記電極板10を移送する。前記ガイドローラ120は、前記電極板10の移送を容易にするために、前記電極板10の幅より多少広い幅を有するように形成されることができる。
【0033】
前記ガイドローラ120は、非熱伝導性材質からなることができ、好ましく、テフロン(登録商標)(teflon)などを含む耐熱性、非伝導性、耐磨耗性を有する物質からなることができる。前記テフロンは、熱に強い合成樹脂であって、誘導加熱による高熱にも変形されない。また、前記テフロンは、表面が滑らかで摩擦に強いので、摩擦による騒音を抑制することができ、汚染物質が付着し難い。
【0034】
前記ガイドローラ120の回転軸は、前記巻出ローラ110の回転軸と平行に形成され、前記ガイドローラ120には、前記巻出ローラ110から前記電極板10が水平に伝達されることができる。また、前記ガイドローラ120は、回転軸を中心に回転して、表面に接触した前記電極板10を移送することができる。
【0035】
前記移送ローラ130は、円筒形状を有し、前記ガイドローラ120から伝達された前記電極板10を移送する。前記移送ローラ130の回転軸は、前記ガイドローラ120の回転軸と平行に形成され、前記移送ローラ130には、前記ガイドローラ120から前記電極板10が水平に伝達されることができる。
【0036】
この時、前記ガイドローラ120の上面から接線方向に水平に延長された延長平面Aと前記ガイドローラ120の上面と前記移送ローラ130の上面を連結した仮想平面Bが成す角度θ1は、−20乃至0を成すことが好ましい。前記延長平面Aと前記仮想平面Bが成す角度θ1が−20以上であると、前記ガイドローラ120と接する前記電極板10の面積を減少させて、前記電極板10に加えられた熱が前記ガイドローラ120に伝達されることを防止することができる。また、前記延長平面Aと前記仮想平面Bが成す角度θ1が0以下であると、誘導加熱された前記電極板10の撓み現像を改善して、前記電極板10を支持することができる。即ち、前記移送ローラ130は、前記ガイドローラ120と略平行になるように装着され、誘導加熱の際に前記電極板10から前記ガイドローラ120に伝達される熱を最小化することができる。
【0037】
前記誘導加熱部140は、前記電極板10の無地部11bを誘導加熱するためのワークコイル141を含む。前記ワークコイル141は、前記無地部11bの幅waと対応する幅wbに形成されることができ、熱伝導率の高い金属からなることができる。前記誘導加熱部140は、前記ガイドローラ120の上部に位置する。即ち、前記誘導加熱部140の下部に前記ガイドローラ120を介して前記電極板10が移送される。よって、前記電極板10の移送中、前記ワークコイル141は前記無地部11bを誘導加熱する。
【0038】
前記誘導加熱部140は、前記電極板10の無地部11bが形成された一側と対応するように具備されることができる。また、前記誘導加熱部140は、前記電極板10の無地部11bが形成された両側と対応するように、互いにそれぞれ離隔して対向する複数個が具備されることもできる。そして、複数個の前記誘導加熱部140は、前記無地部11bの離隔距離wcと対応するように離隔することができる。
【0039】
前記誘導加熱部140は、前記電極板10の無地部11bを誘導加熱して、前記集電体11の内部で自発熱が生成されるようにすることで、前記集電体11の物性を変化させることができる。また、前記誘導加熱部140は、ワークコイル141を介して前記無地部11bを誘導加熱するので、1秒乃至3秒程度の比較的短い時間でも十分な熱処理(full−annealing)ができる。また、前記電極板10の無地部11bは、誘導加熱により結晶粒が変わって強度が変わるので、圧延する時に前記コーティング部11aと無地部11bに印加される圧力差が解消されることができる。即ち、前記電極板10は、ワークコイル141を介して前記無地部11bのみ誘導加熱されるので、電極板10を圧延する時にコーティング部11aと無地部11bの間の延伸偏差により極板が撓む湾曲現象及び撓み現像を防止することができる。
【0040】
前記巻取ローラ150は、円筒形状を有し、前記移送ローラ130から伝達された前記電極板10を移送する。前記巻取ローラ150は、前記電極板10と接触した状態で回転軸を中心に回転して、前記電極板10を巻き取る。前記巻取ローラ150の回転軸は前記移送ローラ130の回転軸と平行に位置して、前記移送ローラ130から前記電極板10が水平に伝達されることができる。前記巻取ローラ150の回転軸は、モータ(図示せず)に連結され、回転力の印加を受けて、前記電極板10を巻き取ることができる。
【0041】
前記吸入部160としては、ダクト(duct)及びファンなどを具備する一般的な吸入部を使用することができる。前記吸入部160は、前記巻出ローラ110と前記誘導加熱部140の間に設けられ、前記電極板10に存在する有機物を吸入する。即ち、前記吸入部160は、前記電極板10が前記誘導加熱部140に移送される前に、前記電極板10の表面に残留する有機物を吸入する。よって、前記電極板10が誘導加熱部140を介して誘導加熱される時、前記無地部11bの各領域が均一に熱処理されることができる。
【0042】
前記冷却部170は、一般的な空気ポンプやファンなどの送風手段を利用して、前記電極板10を冷却することができる。前記冷却部170は、前記誘導加熱部140と前記巻取ローラ150の間に設けられ、誘導加熱された前記電極板10を冷却することができる。ここで、前記冷却部170は、図2cを参照すると、前記電極板10の上部に装着されて前記電極板10の上面のみを冷却するよう図示されているが、前記電極板10の下部にも形成されて前記電極板10の上下面を冷却することもできる。よって、前記冷却部170は、加熱された前記電極板10を冷却し、前記電極板10に残留する揮発成分を乾燥させることができる。
【0043】
また、前記冷却部170は、前記誘導加熱部140と最大限密接に形成されて、誘導加熱された前記電極板10の冷却速度を向上させ、前記ガイドローラ120に熱が伝達されて前記ガイドローラ120が変形されることを防止することができる。
【0044】
前記ダミーローラ180は、通常、前記電極板10の移送を容易にするために、円筒形状に具備されることができる。前記ダミーローラ180は、前記巻出ローラ110と前記ガイドローラ120の間に形成された前方ダミーローラ181、182、及び前記ガイドローラ120と前記巻取ローラ150の間に形成された後方ダミーローラ183を含むことができる。
【0045】
前記前方ダミーローラ181、182は、前記巻出ローラ110と前記吸入部160の間に形成された第1前方ダミーローラ181、及び前記第1前方ダミーローラ181と前記ガイドローラ120の間に形成された第2前方ダミーローラ182からなる。そして、前記前方ダミーローラ181、182は、前記ガイドローラ120と前記巻出ローラ110の間で、前記ガイドローラ120の下部に形成されることができる。前記後方ダミーローラ183は、前記移送ローラ130と前記巻取ローラ150の間で、前記移送ローラ130の下部に形成されることができる。
【0046】
前記ダミーローラ180は、前記巻出ローラ110と前記ガイドローラ120の間及び前記ガイドローラ120と前記巻取ローラ150の間で、前記電極板10に張力を提供する。また、前記ダミーローラ180は、前記電極板10にクラックが発生したり電極板か折れることを防止する。
【0047】
以下では、本発明の実施例にかかる二次電池用電極板の誘導加熱による特性変化を説明する。
【0048】
図3a乃至図3cは、本発明の実施例にかかる二次電池用電極板の集電体をX線回折分析した結果を比較例と共に図示したグラフである。
【0049】
図3aは、無地部が加熱されない(Non Annealing、NA)二次電池用電極板の集電体をX線回折分析した結果を図示したグラフである。そして、アルミニウムからなる5個の正極集電体(NA_1乃至NA_5)から結果をそれぞれ測定した。
【0050】
前記加熱されない無地部のX線回折分析結果によると、前記無地部では主に(220)結晶方向と(311)結晶方向が検出される。即ち、前記無地部は、(220)結晶方向を有するグレイン(grain)と(311)結晶方向を有するグレインからなることが分かる。前記(220)結晶方向は、X線回折分析器の2θ値が約65である地点で発見される結晶方向である。一方、前記(311)結晶方向は、X線回折分析器の2θ値が約78である地点で発見される結晶方向である。即ち、加熱されない無地部は、X線回折分析結果を通じて(220)と(311)の結晶方向が検出される。
【0051】
図3bは、無地部が輻射加熱された(Radiation Heating Annealing、RHA)二次電池用電極板の集電体をX線回折分析した結果を図示したグラフである。輻射加熱も、アルミニウムからなる5個の正極集電体(RHA1乃至RHA5)から結果をそれぞれ測定した。
【0052】
図3bを参照すると、輻射加熱された無地部11bのX線回折分析結果では、主に(200)結晶方向、(220)結晶方向及び(311)結晶方向が検出された。即ち、前記無地部は、(200)結晶方向を有するグレイン、(220)結晶方向を有するグレイン及び(311)結晶方向を有するグレインからなることが分かる。前記(200)結晶方向は、X線回折分析器の2θ値が約45である地点で発見される結晶方向である。そして、上述したように、前記(220)結晶方向及び(311)結晶方向は、X線回折分析器の2θ値が約65及び78である地点でそれぞれ発見される。グラフから分かるように、前記輻射加熱(RHA)された無地部11bは、X線回折分析結果、主な三つの結晶構造を有する。
【0053】
一方、図3cは、無地部が誘導加熱された(Induction Heating Annealing、IHA)本発明の実施例にかかる二次電池用電極板の集電体をX線回折分析した結果を図示したのグラフである。誘導加熱も、アルミニウムからなる5個の正極集電体(IHA1乃至IHA5)でから結果をそれぞれ測定した。
【0054】
誘導加熱(IHA)は、集電体11の無地部11bにのみ行われるので、コーティング部11aのX線回折分析結果は、図3aの加熱されない無地部のX線回折分析結果と同一である。
【0055】
一方、図3cを参照すると、誘導加熱された無地部11bのX線回折分析結果では、(111)結晶方向、(200)結晶方向、(220)結晶方向及び(311)結晶方向が検出された。即ち、前記無地部11bは、(111)結晶方向を有するグレイン、(200)結晶方向を有するグレイン、(220)結晶方向を有するグレイン及び(311)結晶方向を有するグレインからなることが分かる。即ち、前記誘導加熱(IHA)された無地部11bは、X線回折分析結果、主な四つの結晶構造を有する。
【0056】
また、誘導加熱(IHA)された無地部11bは、(220)結晶方向のピーク値が最も大きく、(200)結晶方向、(311)結晶方向、(111)結晶方向の順番でピーク値が減少していることを確認できる。
【0057】
従って、誘導加熱された無地部11bは、加熱されない無地部に比べて(220)結晶方向が減少するが、その代わり、追加的な方向性を有する(111)結晶方向、(200)結晶方向及び(311)結晶方向が増加する。また、誘導加熱された無地部11bは、輻射加熱された無地部に比べて、(111)結晶方向が増加したことを確認できる。結局、前記誘導加熱(IHA)された無地部11bは、誘導加熱によって結晶粒の結晶方向が変化し、物性が変化したことが分かる。
【0058】
従って、本実施形態にかかる二次電池用電極板10のうち、集電体11の誘導加熱されないコーティング部11aと誘導加熱(IHA)された無地部11bは、相違する結晶粒及び物性特徴を有するようになり、延伸時に圧力偏差により発生する湾曲現象及び撓み現像を防止することができる。
【0059】
図4a乃至図4cは、本発明の実施例にかかる二次電池用電極板の集電体において、(220)結晶方向のピーク値に対する他の結晶方向でのピーク値の比を図示したグラフである。そして、表1には、図4a乃至図4cの各場合に対する結果がまとめられている。
【0060】
【0061】
先ず、図4aを表1と共に参照すると、加熱されない無地部の(111)結晶方向のピーク値を(220)結晶方向のピーク値で割った比(|(111)|/|(220)|)は、0.006乃至0.017の範囲を有すると測定された。また、前記比の平均値は0.011と測定された。
【0062】
そして、輻射加熱された無地部の(111)結晶方向のピーク値を(220)結晶方向のピーク値で割った比(|(111)|/|(220)|)は、0.001乃至0.026と測定された。また、前記比の平均値は0.013と測定された。
【0063】
一方、本発明の実施例によって誘導加熱された無地部11bの(111)結晶方向のピーク値を(220)結晶方向のピーク値で割った比(|(111)|/|(220)|)は、0.051乃至0.222と測定された。また、前記比の平均値は0.134と測定された。
【0064】
前記結果を検討すると、本発明の実施例によって誘導加熱された無地部11bは、(111)結晶方向のピーク値を(220)結晶方向のピーク値で割った比(|111|/|220|)の平均値が0.134であって、加熱しない無地部の0.011や輻射加熱された無地部の0.013より増加したことを確認することができる。また、前記比が有する範囲も0.051乃至0.222と測定され、加熱されない無地部の比が有する0.006乃至0.017や、輻射加熱された無地部の比が有する0.001乃至0.026に比べて高くなったことを確認できる。結局、本発明の実施例によって誘導加熱された無地部11bは、メイン方向である(220)結晶方向のピーク値は既存に比べて減少し、(111)結晶方向のピーク値は既存に比べて増加して、結晶方向において多様性を確保するように物性が変化したので、湾曲現象及び撓み現像を改善することができる。
【0065】
一方、図4bを表1と共に参照すると、加熱されない無地部の(200)結晶方向のピーク値を(220)結晶方向のピーク値で割った比(|(200)|/|(220)|)は、0.020乃至0.029の範囲を有すると測定された。また、前記比の平均値は0.027と測定された。
【0066】
そして、輻射加熱された無地部の(200)結晶方向のピーク値を(220)結晶方向のピーク値で割った比(|(200)/|(220)|)は、0.076乃至1.148と測定された。また、前記比の平均値は0.501と測定された。
【0067】
一方、本発明の実施例によって誘導加熱された無地部11bの(200)結晶方向のピーク値を(220)結晶方向のピーク値で割った比(|200|/|220|)は、0.204乃至1.026と測定された。また、前記比の平均値は0.535と測定された。
【0068】
前記結果を検討すると、本発明の実施例によって誘導加熱された無地部11bは、(200)結晶方向のピーク値を(220)結晶方向のピーク値で割った比(|200|/|220|)の平均値が0.535であって、加熱しない無地部の0.027や輻射加熱された無地部の0.501より増加したことを確認できる。即ち、本発明の実施例によって誘導加熱された無地部11bは、メイン方向である(220)結晶方向のピーク値は平均的に減少し、(200)結晶方向のピーク値は平均的に増加して、結晶方向において多様性を確保するように物性が変化したと判断されることができ、上述した湾曲現象及び撓み現像を改善することができる。
【0069】
一方、前記比が有する範囲は、0.204乃至1.026と測定され、加熱されない無地部の比が有する0.020乃至0.029よりは広いが、輻射加熱された無地部の比が有する0.076乃至1.148よりは狭いことが確認された。これは、結晶方向の方向性による結果であって、本発明の実施例によって誘導加熱された無地部11bの範囲が輻射加熱された場合に比べて狭い範囲の比(|(200)|/|(220)|)を有するが、平均値ではむしろ増加したので、全般的には(220)結晶方向のピーク値は減少し、(200)結晶方向のピーク値は増加したと評価されることができる。
【0070】
一方、図4cを表1と共に参照すると、加熱されない無地部の(311)結晶方向のピーク値を(220)結晶方向のピーク値で割った比(|(311)|/|(220)|)は、0.182乃至0.199の範囲を有すると測定された。また、前記比の平均値は0.192と測定された。
【0071】
そして、輻射加熱された無地部の(311)結晶方向のピーク値を(220)結晶方向のピーク値で割った比(|(311)|/|(220)|)は、0.189乃至0.412と測定された。また、前記比の平均値は0.301と測定された。
【0072】
一方、本発明の実施例によって誘導加熱された無地部11bの(311)結晶方向のピーク値を(220)結晶方向のピーク値で割った比(|(311)|/|(220)|)は、0.256乃至0.741と測定された。また、前記比の平均値は0.485と測定された。
【0073】
前記結果を検討すると、本発明の実施例によって誘導加熱された無地部11bは、(311)結晶方向のピーク値を(220)結晶方向のピーク値で割った比(|(311)|/|(220)|)の平均値が0.485であって、加熱しない無地部の0.192や輻射加熱された無地部の0.301より増加したことを確認できる。また、前記比が有する範囲も0.256乃至0.741と測定され、加熱されない無地部の比が有する0.182乃至0.199や、輻射加熱された無地部の比が有する0.189乃至0.412に比べて、全般的に高くなったことを確認できる。そして、前記比が有する範囲のうち、0.412より大きくて0.741以下の値は、本発明の実施例によって無地部11bを誘導加熱したことに起因したのである。また、本発明の実施例によって誘導加熱された無地部11bは、メイン方向である(220)結晶方向のピーク値は相対的に減少し、(311)結晶方向のピーク値は相対的に増加して、結晶方向において多様性を確保するように物性が変化したので、湾曲現象及び撓み現像を改善することができる。
【0074】
図5は、本発明の実施例にかかる二次電池用電極板の引張強度と延伸率の関係を従来の電極板と比較図示したグラフである。
【0075】
図5を参照すると、加熱されない無地部、輻射加熱(Radiation Heating Annealing、RHA)された無地部及び誘導加熱(Induction Heating Annealing、IHA)された無地部11bを有する電極板の引張強度及び延伸率をそれぞれ測定比較した。
【0076】
先ず、加熱されない無地部は、基準1[mm]に対して約0.3[mm]乃至0.4[mm]が伸びる。即ち、加熱されない無地部の延伸率(elongation)は約30%乃至40%であることを確認できる。そして、前記無地部の引張強度(Tensile Strength)は約8[N]乃至9[N]である。即ち、加熱されない無地部は、延伸率が約40%以上に引張されず、40%以上に引張されるように応力を加える場合、塑性変形及び破壊される恐れができる。そして、加熱されない無地部は、図5に示すように、低い引張強度が印加される場合には引張され難い。
【0077】
前記輻射加熱(Radiation Heating Annealing、RHA)された無地部は、基準長さ1[mm]に対して約0.5[mm]乃至0.8[mm]まで延伸されることができる。即ち、輻射加熱(RHA)された無地部の延伸率は、50%乃至80%であることを確認できる。そして、輻射加熱(RHA)された無地部は、引張強度が1.5[N]乃至2.5[N]である。前記輻射加熱(RHA)された無地部は、加熱されない無地部に比べて延伸率は高くて、引張強度は低い。即ち、前記輻射加熱(RHA)された無地部は、加熱されない(non-annealing)無地部に比べて小さい引張強度でも延伸できるので、延伸率が優れている。しかし、このような輻射加熱は、無地部だけでなく電極板を全体的に加熱するため、長い加熱時間が消耗され、無地部だけでなくコーティング部の物性までも変化させるようになる。よって、前記輻射加熱された電極板は、圧延時にコーティング部と無地部の間に印加される圧力差によって湾曲現象が発生する可能性がある。
【0078】
一方、前記誘導加熱(IHA)された無地部11bは、基準長さ1[mm]に対して1[mm]乃至1.2[mm]延伸される。即ち、誘導加熱(IHA)された無地部11bの延伸率は、100%乃至120%であることが確認できる。そして、前記誘導加熱(IHA)された無地部11bは、引張強度が2[N]乃至3[N]である。この時、前記電極板10は、無地部11bのみ誘導加熱するので、コーティング部11aの引張強度及び延伸率は変化せず、誘導加熱された無地部11bと相違する。また、前記誘導加熱(IHA)された無地部11bは、延伸率が100%乃至120%であって、加熱されない(non-annealing)無地部や輻射加熱(RHA)された無地部の延伸率に比べて、遥かに優れていることを確認できる。そして、前記誘導加熱(IHA)された無地部11bは、加熱されない(non-annealing)無地部や輻射加熱(RHA)された無地部に比べて小さい引張強力でも延伸できるので、延伸率が優れていることが分かる。
【0079】
また、誘導加熱(IHA)された無地部11bは、輻射加熱(RHA)された無地部に比べてもっと大きい引張強力に耐えることができる。即ち、誘導加熱(IHA)された無地部11bは、輻射加熱(RHA)された無地部に比べて、延伸率が高いながら、もっと大きい引張強力に耐えることができる。
【0080】
従って、電極板10の前記無地部11bのみ誘導加熱すると、前記無地部11bのみ物性が変化して延伸率が増加するので、前記電極板10の圧延時もコーティング部11aと無地部11bの間に印加される圧力差によって発生する湾曲現象を防止することができる。
【0081】
図6a及び図6bは、本発明の実施例にかかる二次電池用電極板の撓み偏差を図示したグラフである。
【0082】
図6aと図6bは、加熱されない無地部と誘導加熱(IHA)された無地部11bを有する電極板での極板撓み偏差をそれぞれ図示したグラフである。ここで、極板撓み偏差は、圧延工程以後、無地部とコーティング部の間の撓み量を計算した標準偏差である。
【0083】
先図、図6aを参照すると、加熱されない無地部は、極板撓み偏差が約1.55[mm]と測定された。即ち、加熱されない無地部は、圧延工程で前記無地部と前記コーティング部の間に印加される圧力差により湾曲現象が発生したことを確認できる。
【0084】
一方、図6bを参照すると、前記誘導加熱(IHA)された無地部11bは、極板撓み偏差が約0.67[mm]と測定された。即ち、前記誘導加熱(IHA)された無地部11bは、圧延工程で前記無地部11bと前記コーティング部11aの間に印加される圧力差によって発生する湾曲現象が減少したことを確認できる。
【0085】
次に、本実施形態にかかる電極板が適用される二次電池に対して説明する。前記二次電池は、正極板と負極板及び正極板と負極板の間に位置するセパレータがジェリーロール形状に巻回される電極組立体を含んで形成される。前記電極組立体は、巻回形態を含む構造において一般的な二次電池に使用される電極組立体からなることができ、ここで詳細な説明を省略する。
【0086】
前記正極板は、本発明の実施例にかかる電極板10からなることができる。また、前記負極板も、本発明の実施例にかかる電極板10からなることができる。
【0087】
前記正極板が本発明の実施例にかかる電極板で形成される場合、極板の湾曲現象及び撓み現像が減少する。よって、前記電極組立体は、より均一に巻回されることができる。
【0088】
以上にて説明したことは、本発明の一実施形態にかかる電極組立体及びこれを有する二次電池を実施するための一つの実施例に過ぎないものであり、本発明は前記の実施例に限定されず、特許請求の範囲で請求するような本発明の要旨から外れることなく当該発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば誰でも様々な変更実施が可能な範囲まで本発明の技術的精神があると言える。
【0089】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0090】
10 電極板
11 集電体
12 活物質
100 誘導加熱装置
110 巻出ローラ
120 ガイドローラ
130 移送ローラ
140 誘導加熱部
150 巻取ローラ
160 吸入部
170 冷却部
180 ダミーローラ
【技術分野】
【0001】
本発明は、二次電池用電極板及びこれを含む二次電池に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な自動車は、ガソリンや軽油で動作するエンジンを動力源にする。しかし、環境汚染が世界的な問題となり、エンジンと共に電気モータを採用して、燃料使用量を減らし全体的なエネルギー消費効率を高めたハイブリッド自動車が業界で注目されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ハイブリッド自動車のHEV(Hybrid Electric Vehicle)用電池は、化学エネルギーと電気エネルギーとの相互変換が可逆的で、充電と放電を繰り返すことができる。このようなHEV用電池は、正極と負極がセパレータ(separator)を介在させて位置する電極郡(electrode assembly)、電極郡が収容される空間を有するケース及び前記ケースに結合されてこれを密閉するキャッププレートなどを含む。
【0004】
そして、正極及び負極電極板は、それぞれ電流集電のための集電体と前記集電体に塗布された活物質を含む。前記電極板は、活物質がコーティングされたコーティング部と、コーティングされない無地部とからなる。このような電極板は、長く延長された帯形状を有し、長さ方向に両側または一側の端部に、活物質が塗布されない無地部を有する。そして、電極板の無地部には、導電性タブ(tab)がそれぞれ付着して、正極電極板または負極電極板で発生した電流をそれぞれ正極端子または負極端子に誘導する。コーティング部は、活物質が塗布された後、乾燥及び圧延などにより形成される。電極板のコーティング部は、活物質によって、無地部に比べてもっと厚いので、電極板を圧延する際に高圧力の印加により大いに延伸される。しかし、電極板の無地部は、電極板を圧延する際に圧力が殆ど印加されないので延伸されない。
【0005】
即ち、電極板のコーティング部と無地部に印加される圧力差によって発生した延伸差により、電極板が撓む湾曲現象または撓み現像が発生する。このような湾曲現象または撓み現像は、電池の寿命を短縮させ、自動車を駆動するための十分な出力を得ることができなくなり、内部ショート現象を発生させる。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、二次電池の電極板の圧延工程時、活物質が塗布されたコーティング部と無地部の厚さ差によって、印加される圧力が異なって発生する湾曲現象及び撓み現像を改善することが可能な、新規かつ改良された二次電池用電極板及びこれを含む二次電池を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、帯形状に形成され、活物質が部分的に塗布された集電体からなる電極板であって、前記集電体は、一面に前記活物質が塗布されたコーティング部;及び前記コーティング部の長さ方向に沿って前記コーティング部の一側または両側に形成され、少なくとも四つの結晶方向を有する無地部を含む二次電池用電極板が提供される。
【0008】
ここで、X線回折分析時、前記コーティング部のピーク値が最も大きい結晶方向のピーク値に対する前記ピーク値が二番目に大きい結晶方向のピーク値の比は、0.256乃至0.741であってもよい。
【0009】
そして、X線回折分析時、前記コーティング部のピーク値が最も大きい結晶方向のピーク値に対するピーク値が四番目に大きい結晶方向のピーク値の比は、0.051乃至0.222であってもよい。
【0010】
また、前記無地部は、(111)結晶方向、(200)結晶方向、(220)結晶方向及び(311)結晶方向を含んで形成されてもよい。
【0011】
また、前記無地部は、前記(220)結晶方向で最も大きいピーク値を有してもよい。
【0012】
また、前記無地部は、前記(220)結晶方向でのピーク値に対する前記(311)結晶方向でのピーク値の比が0.412より大きくて0.741以下であってもよい。
【0013】
前記無地部は、前記(220)結晶方向でのピーク値に対する前記(111)結晶方向でのピーク値の比が0.051乃至0.222であってもよい。
【0014】
また、前記無地部は、延伸率が100%乃至120%であってもよい。
【0015】
また、前記無地部は、引張強度が2[N]乃至3[N]であってもよい。
【0016】
また、前記無地部は、誘導加熱されて形成されてもよい。
【0017】
また、前記集電体は、圧延工程後、極板撓み偏差が1[mm]以下であってもよい。
【0018】
また、前記無地部は誘導加熱され、前記誘導加熱のための誘導加熱装置は、活物質コーティング部と無地部を有する電極板を巻き出す巻出ローラ;前記電極板を移送するガイドローラ;前記ガイドローラから移送された前記電極板の無地部を誘導加熱する誘導加熱部;及び前記ガイドローラから移送される前記電極板を巻き取る巻取ローラを含んでなってもよい。
【0019】
前記誘導加熱部は、前記無地部の少なくとも一側面をワークコイルを介して誘導加熱してもよい。
【0020】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、正極板、負極板及び前記正極板と負極板の間に位置するセパレータがジェリーロールの形状に巻回される電極組立体を含む二次電池であって、前記正極板または負極板のうち選択された少なくとも何れか一つは、上記の何れか一つにかかる電極板で形成された二次電池が提供される。
【発明の効果】
【0021】
本発明に係る二次電池用電極板によれば、電極板の無地部を誘導加熱して、無地部の結晶粒が多方向性を有するように物性を変化させ、延伸率を増加させることで、電極板を圧延する際に、活物質が塗布されたコーティング部とコーティングされない無地部の厚さ差によって発生する湾曲現象を改善することができる。
【0022】
また、本発明に係る二次電池用電極板を含む二次電池によれば、二次電池の寿命が増加させ、電極組立体の屈曲による内部ショート現象が防止されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施例にかかる二次電池用電極板を図示した斜視図である。
【図2a】本発明の実施例にかかる二次電池用電極板を製造するための誘導加熱装置の部分斜視図である。
【図2b】図2aのA部分拡大図である。
【図2c】図2bの概略図である。
【図2d】図2bのB‐B´線断面図である。
【図3a】本発明の実施例にかかる二次電池用電極板の集電体をX線回折分析した結果を図示したグラフである。
【図3b】本発明の実施例にかかる二次電池用電極板の集電体をX線回折分析した結果を図示したグラフである。
【図3c】本発明の実施例にかかる二次電池用電極板の集電体をX線回折分析した結果を図示したグラフである。
【図4a】本発明の実施例にかかる二次電池用電極板の集電体で(220)結晶方向のピーク値に対する他の結晶方向のピーク値の比を図示したグラフである。
【図4b】本発明の実施例にかかる二次電池用電極板の集電体で(220)結晶方向のピーク値に対する他の結晶方向のピーク値の比を図示したグラフである。
【図4c】本発明の実施例にかかる二次電池用電極板の集電体で(220)結晶方向のピーク値に対する他の結晶方向のピーク値の比を図示したグラフである。
【図5】本発明の実施例にかかる二次電池用電極板の引張強度と延伸率の関係を従来の電極板と比較図示したグラフである。
【図6a】本発明の実施例にかかる二次電池用電極板の撓み偏差を従来の電極板と比較図示したグラフである。
【図6b】本発明の実施例にかかる二次電池用電極板の撓み偏差を従来の電極板と比較図示したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0025】
図1には、本発明の実施例にかかる二次電池用電極板の斜視図が図示されている。図1に示すように、電極板10は、集電体11及び活物質12を含む。前記集電体11は、一方向に長く延長された帯形状を有することができる。前記集電体11は、アルミニウム(Al)からなる正極集電体と銅(Cu)からなる負極集電体のうち一つであり得る。前記集電体11は、活物質が塗布されたコーティング部11aと活物質が塗布されない無地部11bとを含む。前記コーティング部11aは、集電体11の長さ方向に沿って所定幅を有するように延長形成される。前記無地部11bは、集電体11の長さ方向に沿って前記コーティング部11aの両側に形成されてもよく、前記コーティング部11aの一側にのみ形成されてもよい。
【0026】
前記活物質12は、集電体11の前記無地部11bを除いた中心領域に長さ方向に沿って塗布されることができる。前記活物質12は、正極活物質として、リチウムコバルト酸化物(LiCoO2)、リチウム二酸化マンガン(LiMnO2)またはリチウムニッケル二酸化物(LiNiO2)などのリチウム合金からなることができる。そして、前記活物質12は、負極活物質として、炭素、黒鉛及びこれらの組合からなるグループから選択された少なくとも一つまたはこれらの組合からなってもよい。
【0027】
前記電極板10は、前記コーティング部11aに前記活物質12が塗布され、後述する誘導加熱装置(100、図2a乃至図2d参照)を利用して前記無地部11bが誘導加熱された後、前記電極板10が圧延手段により加圧されることで形成されることができる。前記電極板10の無地部11bが誘導加熱装置を利用して誘導加熱されると、集電体の成分が変化して、圧延の際に圧力差によって発生する湾曲現象が改善されることができる。
【0028】
以下では、本実施形態にかかる二次電池に使用される電極板を誘導加熱するための誘導加熱装置の構成を説明する。
【0029】
図2aは、本発明の実施例にかかる二次電池用電極板を製造するための誘導加熱装置の部分斜視図である。図2bは、図2aのA部分拡大図である。図2cは、図2bの概略図である。図2dは、図2bのB‐B’線断面図である。
【0030】
図2a乃至図2dを参照すると、前記誘導加熱装置100は、巻出ローラ110、ガイドローラ120、移送ローラ130、誘導加熱部140、巻取ローラ150、吸入部160、冷却部170及びダミーローラ180を含むことができる。
【0031】
前記巻出ローラ110は、前記電極板10を巻き出すために、円筒形状を有することができる。ここで、前記巻出ローラ110は、前記電極板10と接触した状態で回転軸を中心に回転して、前記電極板10を巻き出す。前記巻出ローラ110は、回転軸に連結されたモータ(図示せず)から駆動力を印加されて、前記電極板10を巻き出すことができる。そして、前記巻出ローラ110は、前記ガイドローラ120を介して前記誘導加熱部140に前記電極板10を巻き出す。
【0032】
前記ガイドローラ120は、円筒形状を有し、前記巻出ローラ110から伝達された前記電極板10を移送する。前記ガイドローラ120は、前記電極板10の移送を容易にするために、前記電極板10の幅より多少広い幅を有するように形成されることができる。
【0033】
前記ガイドローラ120は、非熱伝導性材質からなることができ、好ましく、テフロン(登録商標)(teflon)などを含む耐熱性、非伝導性、耐磨耗性を有する物質からなることができる。前記テフロンは、熱に強い合成樹脂であって、誘導加熱による高熱にも変形されない。また、前記テフロンは、表面が滑らかで摩擦に強いので、摩擦による騒音を抑制することができ、汚染物質が付着し難い。
【0034】
前記ガイドローラ120の回転軸は、前記巻出ローラ110の回転軸と平行に形成され、前記ガイドローラ120には、前記巻出ローラ110から前記電極板10が水平に伝達されることができる。また、前記ガイドローラ120は、回転軸を中心に回転して、表面に接触した前記電極板10を移送することができる。
【0035】
前記移送ローラ130は、円筒形状を有し、前記ガイドローラ120から伝達された前記電極板10を移送する。前記移送ローラ130の回転軸は、前記ガイドローラ120の回転軸と平行に形成され、前記移送ローラ130には、前記ガイドローラ120から前記電極板10が水平に伝達されることができる。
【0036】
この時、前記ガイドローラ120の上面から接線方向に水平に延長された延長平面Aと前記ガイドローラ120の上面と前記移送ローラ130の上面を連結した仮想平面Bが成す角度θ1は、−20乃至0を成すことが好ましい。前記延長平面Aと前記仮想平面Bが成す角度θ1が−20以上であると、前記ガイドローラ120と接する前記電極板10の面積を減少させて、前記電極板10に加えられた熱が前記ガイドローラ120に伝達されることを防止することができる。また、前記延長平面Aと前記仮想平面Bが成す角度θ1が0以下であると、誘導加熱された前記電極板10の撓み現像を改善して、前記電極板10を支持することができる。即ち、前記移送ローラ130は、前記ガイドローラ120と略平行になるように装着され、誘導加熱の際に前記電極板10から前記ガイドローラ120に伝達される熱を最小化することができる。
【0037】
前記誘導加熱部140は、前記電極板10の無地部11bを誘導加熱するためのワークコイル141を含む。前記ワークコイル141は、前記無地部11bの幅waと対応する幅wbに形成されることができ、熱伝導率の高い金属からなることができる。前記誘導加熱部140は、前記ガイドローラ120の上部に位置する。即ち、前記誘導加熱部140の下部に前記ガイドローラ120を介して前記電極板10が移送される。よって、前記電極板10の移送中、前記ワークコイル141は前記無地部11bを誘導加熱する。
【0038】
前記誘導加熱部140は、前記電極板10の無地部11bが形成された一側と対応するように具備されることができる。また、前記誘導加熱部140は、前記電極板10の無地部11bが形成された両側と対応するように、互いにそれぞれ離隔して対向する複数個が具備されることもできる。そして、複数個の前記誘導加熱部140は、前記無地部11bの離隔距離wcと対応するように離隔することができる。
【0039】
前記誘導加熱部140は、前記電極板10の無地部11bを誘導加熱して、前記集電体11の内部で自発熱が生成されるようにすることで、前記集電体11の物性を変化させることができる。また、前記誘導加熱部140は、ワークコイル141を介して前記無地部11bを誘導加熱するので、1秒乃至3秒程度の比較的短い時間でも十分な熱処理(full−annealing)ができる。また、前記電極板10の無地部11bは、誘導加熱により結晶粒が変わって強度が変わるので、圧延する時に前記コーティング部11aと無地部11bに印加される圧力差が解消されることができる。即ち、前記電極板10は、ワークコイル141を介して前記無地部11bのみ誘導加熱されるので、電極板10を圧延する時にコーティング部11aと無地部11bの間の延伸偏差により極板が撓む湾曲現象及び撓み現像を防止することができる。
【0040】
前記巻取ローラ150は、円筒形状を有し、前記移送ローラ130から伝達された前記電極板10を移送する。前記巻取ローラ150は、前記電極板10と接触した状態で回転軸を中心に回転して、前記電極板10を巻き取る。前記巻取ローラ150の回転軸は前記移送ローラ130の回転軸と平行に位置して、前記移送ローラ130から前記電極板10が水平に伝達されることができる。前記巻取ローラ150の回転軸は、モータ(図示せず)に連結され、回転力の印加を受けて、前記電極板10を巻き取ることができる。
【0041】
前記吸入部160としては、ダクト(duct)及びファンなどを具備する一般的な吸入部を使用することができる。前記吸入部160は、前記巻出ローラ110と前記誘導加熱部140の間に設けられ、前記電極板10に存在する有機物を吸入する。即ち、前記吸入部160は、前記電極板10が前記誘導加熱部140に移送される前に、前記電極板10の表面に残留する有機物を吸入する。よって、前記電極板10が誘導加熱部140を介して誘導加熱される時、前記無地部11bの各領域が均一に熱処理されることができる。
【0042】
前記冷却部170は、一般的な空気ポンプやファンなどの送風手段を利用して、前記電極板10を冷却することができる。前記冷却部170は、前記誘導加熱部140と前記巻取ローラ150の間に設けられ、誘導加熱された前記電極板10を冷却することができる。ここで、前記冷却部170は、図2cを参照すると、前記電極板10の上部に装着されて前記電極板10の上面のみを冷却するよう図示されているが、前記電極板10の下部にも形成されて前記電極板10の上下面を冷却することもできる。よって、前記冷却部170は、加熱された前記電極板10を冷却し、前記電極板10に残留する揮発成分を乾燥させることができる。
【0043】
また、前記冷却部170は、前記誘導加熱部140と最大限密接に形成されて、誘導加熱された前記電極板10の冷却速度を向上させ、前記ガイドローラ120に熱が伝達されて前記ガイドローラ120が変形されることを防止することができる。
【0044】
前記ダミーローラ180は、通常、前記電極板10の移送を容易にするために、円筒形状に具備されることができる。前記ダミーローラ180は、前記巻出ローラ110と前記ガイドローラ120の間に形成された前方ダミーローラ181、182、及び前記ガイドローラ120と前記巻取ローラ150の間に形成された後方ダミーローラ183を含むことができる。
【0045】
前記前方ダミーローラ181、182は、前記巻出ローラ110と前記吸入部160の間に形成された第1前方ダミーローラ181、及び前記第1前方ダミーローラ181と前記ガイドローラ120の間に形成された第2前方ダミーローラ182からなる。そして、前記前方ダミーローラ181、182は、前記ガイドローラ120と前記巻出ローラ110の間で、前記ガイドローラ120の下部に形成されることができる。前記後方ダミーローラ183は、前記移送ローラ130と前記巻取ローラ150の間で、前記移送ローラ130の下部に形成されることができる。
【0046】
前記ダミーローラ180は、前記巻出ローラ110と前記ガイドローラ120の間及び前記ガイドローラ120と前記巻取ローラ150の間で、前記電極板10に張力を提供する。また、前記ダミーローラ180は、前記電極板10にクラックが発生したり電極板か折れることを防止する。
【0047】
以下では、本発明の実施例にかかる二次電池用電極板の誘導加熱による特性変化を説明する。
【0048】
図3a乃至図3cは、本発明の実施例にかかる二次電池用電極板の集電体をX線回折分析した結果を比較例と共に図示したグラフである。
【0049】
図3aは、無地部が加熱されない(Non Annealing、NA)二次電池用電極板の集電体をX線回折分析した結果を図示したグラフである。そして、アルミニウムからなる5個の正極集電体(NA_1乃至NA_5)から結果をそれぞれ測定した。
【0050】
前記加熱されない無地部のX線回折分析結果によると、前記無地部では主に(220)結晶方向と(311)結晶方向が検出される。即ち、前記無地部は、(220)結晶方向を有するグレイン(grain)と(311)結晶方向を有するグレインからなることが分かる。前記(220)結晶方向は、X線回折分析器の2θ値が約65である地点で発見される結晶方向である。一方、前記(311)結晶方向は、X線回折分析器の2θ値が約78である地点で発見される結晶方向である。即ち、加熱されない無地部は、X線回折分析結果を通じて(220)と(311)の結晶方向が検出される。
【0051】
図3bは、無地部が輻射加熱された(Radiation Heating Annealing、RHA)二次電池用電極板の集電体をX線回折分析した結果を図示したグラフである。輻射加熱も、アルミニウムからなる5個の正極集電体(RHA1乃至RHA5)から結果をそれぞれ測定した。
【0052】
図3bを参照すると、輻射加熱された無地部11bのX線回折分析結果では、主に(200)結晶方向、(220)結晶方向及び(311)結晶方向が検出された。即ち、前記無地部は、(200)結晶方向を有するグレイン、(220)結晶方向を有するグレイン及び(311)結晶方向を有するグレインからなることが分かる。前記(200)結晶方向は、X線回折分析器の2θ値が約45である地点で発見される結晶方向である。そして、上述したように、前記(220)結晶方向及び(311)結晶方向は、X線回折分析器の2θ値が約65及び78である地点でそれぞれ発見される。グラフから分かるように、前記輻射加熱(RHA)された無地部11bは、X線回折分析結果、主な三つの結晶構造を有する。
【0053】
一方、図3cは、無地部が誘導加熱された(Induction Heating Annealing、IHA)本発明の実施例にかかる二次電池用電極板の集電体をX線回折分析した結果を図示したのグラフである。誘導加熱も、アルミニウムからなる5個の正極集電体(IHA1乃至IHA5)でから結果をそれぞれ測定した。
【0054】
誘導加熱(IHA)は、集電体11の無地部11bにのみ行われるので、コーティング部11aのX線回折分析結果は、図3aの加熱されない無地部のX線回折分析結果と同一である。
【0055】
一方、図3cを参照すると、誘導加熱された無地部11bのX線回折分析結果では、(111)結晶方向、(200)結晶方向、(220)結晶方向及び(311)結晶方向が検出された。即ち、前記無地部11bは、(111)結晶方向を有するグレイン、(200)結晶方向を有するグレイン、(220)結晶方向を有するグレイン及び(311)結晶方向を有するグレインからなることが分かる。即ち、前記誘導加熱(IHA)された無地部11bは、X線回折分析結果、主な四つの結晶構造を有する。
【0056】
また、誘導加熱(IHA)された無地部11bは、(220)結晶方向のピーク値が最も大きく、(200)結晶方向、(311)結晶方向、(111)結晶方向の順番でピーク値が減少していることを確認できる。
【0057】
従って、誘導加熱された無地部11bは、加熱されない無地部に比べて(220)結晶方向が減少するが、その代わり、追加的な方向性を有する(111)結晶方向、(200)結晶方向及び(311)結晶方向が増加する。また、誘導加熱された無地部11bは、輻射加熱された無地部に比べて、(111)結晶方向が増加したことを確認できる。結局、前記誘導加熱(IHA)された無地部11bは、誘導加熱によって結晶粒の結晶方向が変化し、物性が変化したことが分かる。
【0058】
従って、本実施形態にかかる二次電池用電極板10のうち、集電体11の誘導加熱されないコーティング部11aと誘導加熱(IHA)された無地部11bは、相違する結晶粒及び物性特徴を有するようになり、延伸時に圧力偏差により発生する湾曲現象及び撓み現像を防止することができる。
【0059】
図4a乃至図4cは、本発明の実施例にかかる二次電池用電極板の集電体において、(220)結晶方向のピーク値に対する他の結晶方向でのピーク値の比を図示したグラフである。そして、表1には、図4a乃至図4cの各場合に対する結果がまとめられている。
【0060】
【0061】
先ず、図4aを表1と共に参照すると、加熱されない無地部の(111)結晶方向のピーク値を(220)結晶方向のピーク値で割った比(|(111)|/|(220)|)は、0.006乃至0.017の範囲を有すると測定された。また、前記比の平均値は0.011と測定された。
【0062】
そして、輻射加熱された無地部の(111)結晶方向のピーク値を(220)結晶方向のピーク値で割った比(|(111)|/|(220)|)は、0.001乃至0.026と測定された。また、前記比の平均値は0.013と測定された。
【0063】
一方、本発明の実施例によって誘導加熱された無地部11bの(111)結晶方向のピーク値を(220)結晶方向のピーク値で割った比(|(111)|/|(220)|)は、0.051乃至0.222と測定された。また、前記比の平均値は0.134と測定された。
【0064】
前記結果を検討すると、本発明の実施例によって誘導加熱された無地部11bは、(111)結晶方向のピーク値を(220)結晶方向のピーク値で割った比(|111|/|220|)の平均値が0.134であって、加熱しない無地部の0.011や輻射加熱された無地部の0.013より増加したことを確認することができる。また、前記比が有する範囲も0.051乃至0.222と測定され、加熱されない無地部の比が有する0.006乃至0.017や、輻射加熱された無地部の比が有する0.001乃至0.026に比べて高くなったことを確認できる。結局、本発明の実施例によって誘導加熱された無地部11bは、メイン方向である(220)結晶方向のピーク値は既存に比べて減少し、(111)結晶方向のピーク値は既存に比べて増加して、結晶方向において多様性を確保するように物性が変化したので、湾曲現象及び撓み現像を改善することができる。
【0065】
一方、図4bを表1と共に参照すると、加熱されない無地部の(200)結晶方向のピーク値を(220)結晶方向のピーク値で割った比(|(200)|/|(220)|)は、0.020乃至0.029の範囲を有すると測定された。また、前記比の平均値は0.027と測定された。
【0066】
そして、輻射加熱された無地部の(200)結晶方向のピーク値を(220)結晶方向のピーク値で割った比(|(200)/|(220)|)は、0.076乃至1.148と測定された。また、前記比の平均値は0.501と測定された。
【0067】
一方、本発明の実施例によって誘導加熱された無地部11bの(200)結晶方向のピーク値を(220)結晶方向のピーク値で割った比(|200|/|220|)は、0.204乃至1.026と測定された。また、前記比の平均値は0.535と測定された。
【0068】
前記結果を検討すると、本発明の実施例によって誘導加熱された無地部11bは、(200)結晶方向のピーク値を(220)結晶方向のピーク値で割った比(|200|/|220|)の平均値が0.535であって、加熱しない無地部の0.027や輻射加熱された無地部の0.501より増加したことを確認できる。即ち、本発明の実施例によって誘導加熱された無地部11bは、メイン方向である(220)結晶方向のピーク値は平均的に減少し、(200)結晶方向のピーク値は平均的に増加して、結晶方向において多様性を確保するように物性が変化したと判断されることができ、上述した湾曲現象及び撓み現像を改善することができる。
【0069】
一方、前記比が有する範囲は、0.204乃至1.026と測定され、加熱されない無地部の比が有する0.020乃至0.029よりは広いが、輻射加熱された無地部の比が有する0.076乃至1.148よりは狭いことが確認された。これは、結晶方向の方向性による結果であって、本発明の実施例によって誘導加熱された無地部11bの範囲が輻射加熱された場合に比べて狭い範囲の比(|(200)|/|(220)|)を有するが、平均値ではむしろ増加したので、全般的には(220)結晶方向のピーク値は減少し、(200)結晶方向のピーク値は増加したと評価されることができる。
【0070】
一方、図4cを表1と共に参照すると、加熱されない無地部の(311)結晶方向のピーク値を(220)結晶方向のピーク値で割った比(|(311)|/|(220)|)は、0.182乃至0.199の範囲を有すると測定された。また、前記比の平均値は0.192と測定された。
【0071】
そして、輻射加熱された無地部の(311)結晶方向のピーク値を(220)結晶方向のピーク値で割った比(|(311)|/|(220)|)は、0.189乃至0.412と測定された。また、前記比の平均値は0.301と測定された。
【0072】
一方、本発明の実施例によって誘導加熱された無地部11bの(311)結晶方向のピーク値を(220)結晶方向のピーク値で割った比(|(311)|/|(220)|)は、0.256乃至0.741と測定された。また、前記比の平均値は0.485と測定された。
【0073】
前記結果を検討すると、本発明の実施例によって誘導加熱された無地部11bは、(311)結晶方向のピーク値を(220)結晶方向のピーク値で割った比(|(311)|/|(220)|)の平均値が0.485であって、加熱しない無地部の0.192や輻射加熱された無地部の0.301より増加したことを確認できる。また、前記比が有する範囲も0.256乃至0.741と測定され、加熱されない無地部の比が有する0.182乃至0.199や、輻射加熱された無地部の比が有する0.189乃至0.412に比べて、全般的に高くなったことを確認できる。そして、前記比が有する範囲のうち、0.412より大きくて0.741以下の値は、本発明の実施例によって無地部11bを誘導加熱したことに起因したのである。また、本発明の実施例によって誘導加熱された無地部11bは、メイン方向である(220)結晶方向のピーク値は相対的に減少し、(311)結晶方向のピーク値は相対的に増加して、結晶方向において多様性を確保するように物性が変化したので、湾曲現象及び撓み現像を改善することができる。
【0074】
図5は、本発明の実施例にかかる二次電池用電極板の引張強度と延伸率の関係を従来の電極板と比較図示したグラフである。
【0075】
図5を参照すると、加熱されない無地部、輻射加熱(Radiation Heating Annealing、RHA)された無地部及び誘導加熱(Induction Heating Annealing、IHA)された無地部11bを有する電極板の引張強度及び延伸率をそれぞれ測定比較した。
【0076】
先ず、加熱されない無地部は、基準1[mm]に対して約0.3[mm]乃至0.4[mm]が伸びる。即ち、加熱されない無地部の延伸率(elongation)は約30%乃至40%であることを確認できる。そして、前記無地部の引張強度(Tensile Strength)は約8[N]乃至9[N]である。即ち、加熱されない無地部は、延伸率が約40%以上に引張されず、40%以上に引張されるように応力を加える場合、塑性変形及び破壊される恐れができる。そして、加熱されない無地部は、図5に示すように、低い引張強度が印加される場合には引張され難い。
【0077】
前記輻射加熱(Radiation Heating Annealing、RHA)された無地部は、基準長さ1[mm]に対して約0.5[mm]乃至0.8[mm]まで延伸されることができる。即ち、輻射加熱(RHA)された無地部の延伸率は、50%乃至80%であることを確認できる。そして、輻射加熱(RHA)された無地部は、引張強度が1.5[N]乃至2.5[N]である。前記輻射加熱(RHA)された無地部は、加熱されない無地部に比べて延伸率は高くて、引張強度は低い。即ち、前記輻射加熱(RHA)された無地部は、加熱されない(non-annealing)無地部に比べて小さい引張強度でも延伸できるので、延伸率が優れている。しかし、このような輻射加熱は、無地部だけでなく電極板を全体的に加熱するため、長い加熱時間が消耗され、無地部だけでなくコーティング部の物性までも変化させるようになる。よって、前記輻射加熱された電極板は、圧延時にコーティング部と無地部の間に印加される圧力差によって湾曲現象が発生する可能性がある。
【0078】
一方、前記誘導加熱(IHA)された無地部11bは、基準長さ1[mm]に対して1[mm]乃至1.2[mm]延伸される。即ち、誘導加熱(IHA)された無地部11bの延伸率は、100%乃至120%であることが確認できる。そして、前記誘導加熱(IHA)された無地部11bは、引張強度が2[N]乃至3[N]である。この時、前記電極板10は、無地部11bのみ誘導加熱するので、コーティング部11aの引張強度及び延伸率は変化せず、誘導加熱された無地部11bと相違する。また、前記誘導加熱(IHA)された無地部11bは、延伸率が100%乃至120%であって、加熱されない(non-annealing)無地部や輻射加熱(RHA)された無地部の延伸率に比べて、遥かに優れていることを確認できる。そして、前記誘導加熱(IHA)された無地部11bは、加熱されない(non-annealing)無地部や輻射加熱(RHA)された無地部に比べて小さい引張強力でも延伸できるので、延伸率が優れていることが分かる。
【0079】
また、誘導加熱(IHA)された無地部11bは、輻射加熱(RHA)された無地部に比べてもっと大きい引張強力に耐えることができる。即ち、誘導加熱(IHA)された無地部11bは、輻射加熱(RHA)された無地部に比べて、延伸率が高いながら、もっと大きい引張強力に耐えることができる。
【0080】
従って、電極板10の前記無地部11bのみ誘導加熱すると、前記無地部11bのみ物性が変化して延伸率が増加するので、前記電極板10の圧延時もコーティング部11aと無地部11bの間に印加される圧力差によって発生する湾曲現象を防止することができる。
【0081】
図6a及び図6bは、本発明の実施例にかかる二次電池用電極板の撓み偏差を図示したグラフである。
【0082】
図6aと図6bは、加熱されない無地部と誘導加熱(IHA)された無地部11bを有する電極板での極板撓み偏差をそれぞれ図示したグラフである。ここで、極板撓み偏差は、圧延工程以後、無地部とコーティング部の間の撓み量を計算した標準偏差である。
【0083】
先図、図6aを参照すると、加熱されない無地部は、極板撓み偏差が約1.55[mm]と測定された。即ち、加熱されない無地部は、圧延工程で前記無地部と前記コーティング部の間に印加される圧力差により湾曲現象が発生したことを確認できる。
【0084】
一方、図6bを参照すると、前記誘導加熱(IHA)された無地部11bは、極板撓み偏差が約0.67[mm]と測定された。即ち、前記誘導加熱(IHA)された無地部11bは、圧延工程で前記無地部11bと前記コーティング部11aの間に印加される圧力差によって発生する湾曲現象が減少したことを確認できる。
【0085】
次に、本実施形態にかかる電極板が適用される二次電池に対して説明する。前記二次電池は、正極板と負極板及び正極板と負極板の間に位置するセパレータがジェリーロール形状に巻回される電極組立体を含んで形成される。前記電極組立体は、巻回形態を含む構造において一般的な二次電池に使用される電極組立体からなることができ、ここで詳細な説明を省略する。
【0086】
前記正極板は、本発明の実施例にかかる電極板10からなることができる。また、前記負極板も、本発明の実施例にかかる電極板10からなることができる。
【0087】
前記正極板が本発明の実施例にかかる電極板で形成される場合、極板の湾曲現象及び撓み現像が減少する。よって、前記電極組立体は、より均一に巻回されることができる。
【0088】
以上にて説明したことは、本発明の一実施形態にかかる電極組立体及びこれを有する二次電池を実施するための一つの実施例に過ぎないものであり、本発明は前記の実施例に限定されず、特許請求の範囲で請求するような本発明の要旨から外れることなく当該発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば誰でも様々な変更実施が可能な範囲まで本発明の技術的精神があると言える。
【0089】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0090】
10 電極板
11 集電体
12 活物質
100 誘導加熱装置
110 巻出ローラ
120 ガイドローラ
130 移送ローラ
140 誘導加熱部
150 巻取ローラ
160 吸入部
170 冷却部
180 ダミーローラ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯形状に形成され、活物質が部分的に塗布された集電体からなる電極板であって、
前記集電体は、
一面に前記活物質が塗布されたコーティング部と、
前記コーティング部の長さ方向に沿って前記コーティング部の一側または両側に形成され、少なくとも四つの結晶方向を有する無地部と、を含むことを特徴とする、二次電池用電極板。
【請求項2】
X線回折分析時、前記コーティング部のピーク値が最も大きい結晶方向のピーク値に対する前記ピーク値が二番目に大きい結晶方向のピーク値の比は、0.256乃至0.741であることを特徴とする、請求項1に記載の二次電池用電極板。
【請求項3】
X線回折分析時、前記コーティング部のピーク値が最も大きい結晶方向のピーク値に対するピーク値が四番目に大きい結晶方向のピーク値の比は、0.051乃至0.222であることを特徴とする、請求項1に記載の二次電池用電極板。
【請求項4】
前記無地部は、
(111)結晶方向、(200)結晶方向、(220)結晶方向及び(311)結晶方向を含んで形成されることを特徴とする、請求項1に記載の二次電池用電極板。
【請求項5】
前記無地部は、
前記(220)結晶方向で最も大きいピーク値を有することを特徴とする、請求項4に記載の二次電池用電極板。
【請求項6】
前記無地部は、
前記(220)結晶方向でのピーク値に対する前記(311)結晶方向でのピーク値の比が0.412より大きくて0.741以下であることを特徴とする、請求項4に記載の二次電池用電極板。
【請求項7】
前記無地部は、
前記(220)結晶方向でのピーク値に対する前記(111)結晶方向でのピーク値の比が0.051乃至0.222であることを特徴とする、請求項4に記載の二次電池用電極板。
【請求項8】
前記無地部は、延伸率が100%乃至120%であることを特徴とする、請求項1に記載の二次電池用電極板。
【請求項9】
前記無地部は、引張強度が2[N]乃至3[N]であることを特徴とする、請求項1に記載の二次電池用電極板。
【請求項10】
前記無地部は、誘導加熱されて形成されたことを特徴とする、請求項1に記載の二次電池用電極板。
【請求項11】
前記集電体は、圧延工程後、極板撓み偏差が1[mm]以下であることを特徴とする、請求項1に記載の二次電池用電極板。
【請求項12】
前記無地部は誘導加熱され、
前記誘導加熱のための誘導加熱装置は、
活物質コーティング部と無地部を有する電極板を巻き出す巻出ローラと、
前記電極板を移送するガイドローラと、
前記ガイドローラから移送された前記電極板の無地部を誘導加熱する誘導加熱部と、
前記ガイドローラから移送される前記電極板を巻き取る巻取ローラと、を含んでなることを特徴とする、請求項1に記載の二次電池用電極板。
【請求項13】
前記誘導加熱部は、前記無地部の少なくとも一側面をワークコイルを介して誘導加熱することを特徴とする、請求項12に記載の二次電池用電極板。
【請求項14】
正極板、負極板及び前記正極板と負極板の間に位置するセパレータがジェリーロールの形状に巻回される電極組立体を含む二次電池であって、
前記正極板または負極板のうち選択された少なくとも何れか一つは、請求項1乃至請求項9のうち選択された何れか一つにかかる電極板で形成されたことを特徴とする、二次電池。
【請求項1】
帯形状に形成され、活物質が部分的に塗布された集電体からなる電極板であって、
前記集電体は、
一面に前記活物質が塗布されたコーティング部と、
前記コーティング部の長さ方向に沿って前記コーティング部の一側または両側に形成され、少なくとも四つの結晶方向を有する無地部と、を含むことを特徴とする、二次電池用電極板。
【請求項2】
X線回折分析時、前記コーティング部のピーク値が最も大きい結晶方向のピーク値に対する前記ピーク値が二番目に大きい結晶方向のピーク値の比は、0.256乃至0.741であることを特徴とする、請求項1に記載の二次電池用電極板。
【請求項3】
X線回折分析時、前記コーティング部のピーク値が最も大きい結晶方向のピーク値に対するピーク値が四番目に大きい結晶方向のピーク値の比は、0.051乃至0.222であることを特徴とする、請求項1に記載の二次電池用電極板。
【請求項4】
前記無地部は、
(111)結晶方向、(200)結晶方向、(220)結晶方向及び(311)結晶方向を含んで形成されることを特徴とする、請求項1に記載の二次電池用電極板。
【請求項5】
前記無地部は、
前記(220)結晶方向で最も大きいピーク値を有することを特徴とする、請求項4に記載の二次電池用電極板。
【請求項6】
前記無地部は、
前記(220)結晶方向でのピーク値に対する前記(311)結晶方向でのピーク値の比が0.412より大きくて0.741以下であることを特徴とする、請求項4に記載の二次電池用電極板。
【請求項7】
前記無地部は、
前記(220)結晶方向でのピーク値に対する前記(111)結晶方向でのピーク値の比が0.051乃至0.222であることを特徴とする、請求項4に記載の二次電池用電極板。
【請求項8】
前記無地部は、延伸率が100%乃至120%であることを特徴とする、請求項1に記載の二次電池用電極板。
【請求項9】
前記無地部は、引張強度が2[N]乃至3[N]であることを特徴とする、請求項1に記載の二次電池用電極板。
【請求項10】
前記無地部は、誘導加熱されて形成されたことを特徴とする、請求項1に記載の二次電池用電極板。
【請求項11】
前記集電体は、圧延工程後、極板撓み偏差が1[mm]以下であることを特徴とする、請求項1に記載の二次電池用電極板。
【請求項12】
前記無地部は誘導加熱され、
前記誘導加熱のための誘導加熱装置は、
活物質コーティング部と無地部を有する電極板を巻き出す巻出ローラと、
前記電極板を移送するガイドローラと、
前記ガイドローラから移送された前記電極板の無地部を誘導加熱する誘導加熱部と、
前記ガイドローラから移送される前記電極板を巻き取る巻取ローラと、を含んでなることを特徴とする、請求項1に記載の二次電池用電極板。
【請求項13】
前記誘導加熱部は、前記無地部の少なくとも一側面をワークコイルを介して誘導加熱することを特徴とする、請求項12に記載の二次電池用電極板。
【請求項14】
正極板、負極板及び前記正極板と負極板の間に位置するセパレータがジェリーロールの形状に巻回される電極組立体を含む二次電池であって、
前記正極板または負極板のうち選択された少なくとも何れか一つは、請求項1乃至請求項9のうち選択された何れか一つにかかる電極板で形成されたことを特徴とする、二次電池。
【図1】
【図2a】
【図2b】
【図2c】
【図2d】
【図3a】
【図3b】
【図3c】
【図6a】
【図6b】
【図4a】
【図4b】
【図4c】
【図5】
【図2a】
【図2b】
【図2c】
【図2d】
【図3a】
【図3b】
【図3c】
【図6a】
【図6b】
【図4a】
【図4b】
【図4c】
【図5】
【公開番号】特開2011−40371(P2011−40371A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−147731(P2010−147731)
【出願日】平成22年6月29日(2010.6.29)
【出願人】(509139597)エス・ビー リモーティブ 株式会社 (130)
【氏名又は名称原語表記】SB Limotive Co.,Ltd.
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月29日(2010.6.29)
【出願人】(509139597)エス・ビー リモーティブ 株式会社 (130)
【氏名又は名称原語表記】SB Limotive Co.,Ltd.
【Fターム(参考)】
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