説明

二流体用スリットノズル

【課題】スリットノズルの噴霧圧力の設定可能範囲を拡げると共に、噴霧異常が発生しないようにする。
【解決手段】横長なボデイの長さ方向の一端面に沿ってスリット状噴射孔23を設けると共に、該ボデイ内に長さ方向に沿って液体流路20と気体流路16を設け、これら液体流路20と気体流路16とをスリット状噴射孔23側で45°〜90°の角度の交差角度θ2で合流させて気液衝突混合部21を設け、気液衝突混合部21とスリット状噴射孔23とを小径流路22で連通し、スリット状噴射孔23のスリット幅は小径流路22の幅以下に設定している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二流体用スリットノズルに関し、詳しくは、気液混合してスリット状噴射孔から長い水平方向に亙って膜状にミストを噴射するノズルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、液晶パネルやプリント基板の製造工程において、洗浄用や液置換(現像液を水に置換)用として、気液を混合したミストを直線状に吹きつける二流体用スリットノズルが用いられている。
例えば、特許第3544650号に開示されたスリットノズルは、図6に示すように、積層された3枚の板状体1〜3の隙間に長手方向に延びる2つのスリットを形成し、これらスリットの一方を気体の噴出口4、他方のスリットを液体の噴出口5としていると共に、中央の板状体2の先端は噴出口4よりも前方に延ばし、他方の噴出口5側に向けた傾斜面6を有している。噴出口4より吐出された気体はその粘性により傾斜面6に沿うように偏向することで液体と外部混合され、膜状のミストが噴射される。
【0003】
しかしながら、図6のスリットノズルでは、気体と液体はノズル外部で衝突混合される構成としており、液体や気体の噴射圧力を上げると噴射の直進性が増すために気体と液体とが分離して混合されず、ミストを形成することができない。よって、噴射圧力を低く抑えて使用する必要があるため圧力設定範囲に制限が生じ、強い打力で噴霧することができないという不都合がある。
また、ノズルから噴霧されたミストはノズルからの距離が遠くなるにつれて乱れが生じるため、ある程度はノズルを噴霧対象物に近づけて使用する必要があるが、あまり近づけ過ぎると噴霧が対象物に当たって跳ね返った異物がノズルの傾斜面6に付着し、気体と液体の混合がうまくいかずに噴霧異常を引き起こすという問題もある。
【特許文献1】特許第3544650号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、前記問題に鑑みてなされたもので、スリットノズルの噴霧圧力の設定可能範囲を拡げると共に、噴霧異常が発生しないようにすることを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するため、本発明は、横長なボデイの長さ方向の一端面に沿ってスリット状噴射孔を設けると共に、該ボデイ内に長さ方向に沿って液体流路と気体流路を設け、これら液体流路と気体流路とを前記スリット状噴射孔側で45°〜90°の角度の交差角度で合流させて気液衝突混合部を設け、該気液衝突混合部と前記スリット状噴射孔とを小径流路で連通し、該スリット状噴射孔のスリット幅は前記小径流路の幅以下に設定していることを特徴とする二流体用スリットノズルを提供している。
【0006】
前記構成とすると、気体流路から流れる気体と液体流路から流れる液体とは、ノズル外部で混合するのではなく、スリット状噴射孔より上流のノズル内部の気液衝突混合部で合流されるので、噴霧圧力を大幅に高めても気体と液体とは分離することなく確実に混合される。したがって、噴霧圧力の設定範囲を広く設けることができ、強い打力で噴射することが可能となる。
また、気液衝突混合部はノズル内部に設けているので、スリットノズルから噴霧対象物に当たって跳ね返った異物がノズル側に付着したとしても、その付着箇所がスリット状噴射孔の僅かな隙間以外であれば、噴霧異常を発生することがない。よって、スリットノズルを噴霧対象物に近づけて設置することができ噴霧打力を向上できると共に、噴霧異常が発生しにくいためメンテナンスの手間を低減することができる。
【0007】
さらに、気液衝突混合部は、液体流路と気体流路とを45°〜90°(液体流路と気体流路の流れ方向が平行の場合を0°とする)の交差角度で合流させているので、液体を気体にスムーズに合流させることができ、逆流を防ぐことができる。
また、スリット状噴射孔より上流に気液衝突混合部を設けて一次微粒化を行い、かつ、小径流路の幅以下に設定されたスリット状噴射孔で二次微粒化を行う構成としているので、噴霧の微粒化がなされやすく供給気体量を低減して使用することが可能となる。
【0008】
前記液体流路と気体流路は、前記ボデイの外面に開口した液体導入口、気体導入口にそれぞれ連通させると共に前記ボデイ内に平行に設け、該液体流路と気体流路のいずれか一方を前記気液衝突混合部、小径流路、スリット状噴射孔に直線上で連通させる一方、いずれか他方の噴射側先端を屈折させて前記交差角度で一方側と合流させていると好ましい。
【0009】
前記構成とすると、直線上に連通された流路を通過する流体の直進性によりスリット状噴射孔から噴霧されるミストの厚みを薄く且つ真っ直ぐに形成することができるので、低噴射圧力であっても強打力で噴霧することが可能となる。
【0010】
上記ボディは、横長な第1部材と第2部材とで中間スペーサを挟んでボルトで前後方向に締結して形成し、該第1部材と第2部材の側面、上面あるいは長さ方向の端面に前記液体導入口と気体導入口を設けて前記液体流路、気体流路と連通させ、
前記中間スペーサの両側面とそれに対向する前記第1部材および第2部材の側面との間に前記気体流路、液体流路を形成する凹部を設け、前記中間スペーサの傾斜させた先端位置で前記第1部材と第2部材の側面を接合させると共に、接合面に沿って前記気液衝突混合部、小径流路、スリット状噴射孔を形成する凹部を設けていると好ましい。
【0011】
前記構成とすると、第1部材、第2部材、中間スペーサの三部材に分割して形成しているので、スリットノズルを容易に分解することができ、メンテナンス性が向上する。また、ボルトを締めたり緩めたりすることで第1部材と第2部材との距離を変更してスリット状噴射孔のスリット幅を調節することが可能となる。
前記スリット状噴射孔のスリット幅は0.05mm以上10mm以下としていると、薄い膜状の噴霧をすることができ、強打力な噴霧を実現できるため好ましい。なお、スリット幅はより好ましくは0.05mm以上1mm以下としている。
【発明の効果】
【0012】
以上の説明より明らかなように、本発明によれば、気体と液体との合流はノズルの外で行う外部混合ではなく内部混合であるので、噴霧圧力を大幅に高めても気体と液体とが分離せずに確実に混合され、噴霧圧力の設定範囲を拡げることが可能となる。また、気液衝突混合部はノズル内部に設けているので、スリット状噴射孔からの噴射により噴霧対象物に当たって跳ね返った異物がノズル側に付着したとしても、噴霧異常が発生しにくくなる。よって、スリットノズルを噴霧対象物に近づけて設置することができ噴霧打力を向上できると共にメンテナンスの手間を低減できる。
さらに、液体流路と気体流路とを45°〜90°の交差角度で合流させて気液衝突混合部を形成しているので、液体と気体をスムーズに合流させることができ逆流を防止できる。また、気液衝突混合部を設けて一次微粒化を行い、かつ、小径流路の幅以下に設定されたスリット状噴射孔で二次微粒化を行うので、噴霧の微粒化がなされやすく気体供給量を低減して使用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
本実施形態の二流体用スリットノズル10は、図1乃至図4に示すように、横長な第1部材11と第2部材12とで中間スペーサ13を両側から挟んで一体化してボデイを形成している。第1部材11と第2部材12とは、ボディ上端及び左右両端側を固定ボルト25で締結している。かつ、ボディ下部では第1部材11と中間スペーサ13とをスリット幅調節用の締付ボルト26で締結していると共に、第2部材12と中間スペーサ13とをスリット幅調節用の締付ボルト28で締結している。また、締付ボルト28の間には第2部材12に押付ボルト27を等間隔で取り付けている。
【0014】
横長な第2部材12には、対向面に固定ボルト25の締結部の下部より下端にかけて後述する横長で且つ深さを相違させた凹部を上下に連続して設け、該凹部に中間スペーサ13を介設した状態で第1部材11に対向させて組み合わせることにより、図2乃至図4に示すように、中間スペーサ13の一側に気体流路16を形成すると共に他側に液体流路20を形成している。
【0015】
詳細には、第1部材11は合成樹脂あるいはステンレスからなり、上方に固定ボルト挿通孔29を設けていると共に下方に締付ボルト挿通孔31を設けている。第1部材11のボディ長手方向の中央付近に間隔をあけて2つの気体導入口14を設けている。これら気体導入口14には気体供給管(図示せず)が接続される。第1部材11の裏面側の第2部材12との対向側には、気体導入口14と連通する位置でボディ長手方向に凹部30を形成している。また、第1部材11の下方の所要位置には締付ボルト挿通孔31を穿設している。
【0016】
第2部材12は合成樹脂あるいはステンレスからなり、上方に固定ボルト挿通孔33を設けていると共に、下方には締付ボルト挿通孔54と押付ボルト挿通孔53とをボディ長手方向の交互に設けている。第2部材12のボディ長手方向の中央付近に間隔をあけて2つの液体導入口18を設けている。これら液体導入口18には液体供給管(図示せず)が接続される。第2部材12の裏面側の第1部材11との対向側には、液体導入口18と連通する位置から下方に第1底深凹部35、第2深底凹部36、テーパ部37、水平部38、浅底凹部39、テーパ部40、極浅凹部41を上下に連続させて形成している。
【0017】
中間スペーサ13は合成樹脂あるいはステンレスからなり、第1部材11との対向面に、第1部材11の凹部30と合致する底深凹部43、浅底凹部45、テーパ部50、垂直面51を上下に連続させて形成しており、浅底凹部45の所要位置には図2に示すように締付ボルト挿通凹部46を穿設している。中間スペーサ13の第2部材12との対向面には、第2部材12の深底凹部35と合致する底深凹部44、浅底凹部55、テーパ部48を上下に連続させ、かつテーパ部48に連続する先端面49を水平に形成している。また、浅底凹部55の所要位置には図3に示すように締付ボルト挿通凹部56を穿設している。さらに、図2および図3に示すように、浅底凹部55の押付ボルト27が当接される位置の周囲と、締付ボルト28が締結される位置の周囲には、押付ボルト27あるいは締付ボルト28を包囲する窪み部47を設けている。
【0018】
第1部材11と第2部材12とを中間スペーサ13を介在させた状態で重ね合わせ、連通させた固定ボルト挿通孔29、33に固定ボルト25をネジ回して締結し、かつ、連通させた締付ボルト挿通孔31と締付ボルト挿通凹部46に締付ボルト26をネジ回して締結し、かつ、連通させた締付ボルト挿通孔54と締付ボルト挿通凹部56に締付ボルト28をネジ回して締結している。さらに、押付ボルト挿通孔53には押付ボルト27をネジ回し、貫通したボルト先端を中間スペーサ13の窪み部47に当接させている。
また、第1部材11と第2部材12との接合面には水漏れ防止用のシール材34を介設していると共に、第1部材11と中間スペーサ13との接合面にもシール材42を介設している。さらに、締付ボルト26、28および押付ボルト27はシール用のOリング32、60、61を介して締結している。なお、第1部材11と第2部材12の接合面はメタルシールとしてシール性を保っているが、シートパッキンを入れてもよい。
【0019】
この状態で、中間スペーサ13の一側(図中右側)においては、中間スペーサ13の深底凹部43と第1部材11の凹部30とが組み合わされて気体流入路15が形成され、中間スペーサ13の浅底凹部45、テーパ部50および垂直面51と第1部材11の対向面とが組み合わされて気体流路16が形成される。気体流路16は、浅底凹部45に位置する第1気体流路16aと、テーパ部50に位置して流れ方向に縮径するテーパ流路16bと、垂直面51に位置し且つ第1気体流路16aより狭幅な第2気体流路16cとを備えている。
【0020】
中間スペーサ13の他側(図中左側)においては、中間スペーサ13の深底凹部44と第2部材12の凹部35とが組み合わされて液体流入路19が形成され、中間スペーサ13の浅底凹部55、テーパ部48および先端面49と、第2部材12の浅底凹部36、テーパ部37および水平部38とが組み合わされて液体流路20が形成される。液体流路20は、浅底凹部55に位置する第1液体流路20aと、テーパ部48に位置して流れ方向に縮径するテーパ流路20cと、先端面49に位置する第2液体流路20dとを備えている。テーパ流路20cは、第2液体流路20dに向けて流路幅を徐々に狭めている、水平方向の第2液体流路20dに対する傾斜角度θ1を30°〜90°とし、好ましくは40°〜50°としている。また、締付ボルト27および押付ボルト28の周囲には流路幅を拡げる幅広流路部20bを形成している。
【0021】
図5に示すように、第2液体流路20dと第2気体流路16cとは交差角度θ2=45°〜90°(本実施形態では90°)で合流し、気液衝突混合部21を形成している。気液衝突混合部21の下流には垂直方向の小径流路22が形成され、テーパ部40の縮径した下端に第2部材12の極浅凹部41と第1部材11のフラット面との間に形成されるスリット状噴射孔23が連続することとなる。スリット状噴射孔23のスリット幅Lは小径流路22の幅以下に設定しており、スリット状噴射孔23のスリット幅Lは0.05mm以上10mm以下で調節可能としている。
【0022】
ボディ下側で第1部材11と中間スペーサ13に取り付ける締付ボルト26は、ネジ回すことにより第1部材11と中間スペーサ13とを一体化している。また、締付ボルト28をネジ込むことにより第2部材12と中間スペーサ13とを近接可能としている一方、ボディ長手方向で締付ボルト28と交互に設けられた押付ボルト27をネジ込むことにより第2部材12と中間スペーサ13とを離反可能としているので、スリット状噴射孔23の流路幅を全長に亙って均一となるように調整することができる。
【0023】
次に、二流体用スリットノズル10の作用について説明する。
スリットノズル10の気体導入口14には気体供給管(図示せず)を連結すると共に、液体導入口18には液体供給管(図示せず)を連結する。
気体導入口14からノズル10内に供給された気体は、気体導入口14→気体流入路15→第1気体流路16a→テーパ流路16b→第2気体流路16cの順に流れると共に、液体導入口18からノズル10内に供給された液体は、液体導入口18→液体流入路19→第1液体流路20a→テーパ流路20c→第2液体流路20dの順に流れる。そして、気液衝突混合部21で気体と液体とが合流して気液二相流を形成し、気液衝突混合部21→小径流路22→スリット状噴射孔23の順に流れて、スリット状噴射孔23の先端開口より薄膜状のミストが噴射される。
【0024】
詳しくは、気体導入口14および液体導入口18より横長な気体流入路15および液体流入路19の中央部に軸直角方向より各流体が流入し、向きを変えて各流入路15、19に流れ込むため流速が低下し、かつ、各流入路15、19の断面積を大としているため、両側へと速度を落として流れ込み、流入路15、19内において横方向の全長に亙って均等に各流体が分配される。
【0025】
液体流路20を流れる液体は、第1液体流路20aにおいて押付ボルト27および締付ボルト28の存在箇所でボルトを迂回して流れることになるが、ボルト周囲に幅広流路部20bを設けているので、流体の均一化が阻害されるのを極力抑えられる。テーパ流路20cでは流路幅が漸次狭まるにつれて液体の流速が速められ、第2液体流路20dにより直交方向から気液衝突混合部21へと勢い良く流れ込む。
一方、気体流路16を下方に向けて直線状に流れる気体は、狭幅の第2気体流路16cで流速を速めた状態で気液衝突混合部21へと勢い良く流れ込む。
気液衝突混合部21で混合された液体は気体との高圧な衝突により拡散微粒化された上で、気体流の直進性により下方に向けて流出する。この際、液体流路20と気体流路16とを45°〜90°の交差角度θ2で合流させているので、液体と気体をスムーズに合流させて逆流を防いでいる。
【0026】
また、衝突混合により一次微粒化された気液二相流は、小径流路22から更に狭幅なスリット状噴射孔23へと流れて高圧化されることで先端開口から外部へ噴射される際の開放拡散により二次微粒化が行われ、噴霧が超微粒化される。このように、噴霧の微粒化がなされやすい構造とすることで気体供給量を低減することが可能で、即ち、気水比を下げて使用することが可能となる。
なお、上記実施形態では、ノズル10のボディを第1部材11と第2部材12と中間スペーサ13とを重ねて締結して形成しているが、ボディを分割せずに樹脂成形で一体的に成形してもよい。
【0027】
以上に説明した二流体用スリットノズル10によれば、気体と液体との合流はノズル10の外部ではなく内部の気液衝突混合部21で行っているので、噴霧圧力を大幅に高めても気体と液体とが分離せずに確実に混合され、噴霧圧力の設定範囲を自在に拡げることが可能となる。また、気液衝突混合部21はノズル内部に設けているので、スリット状噴射孔23からの噴射により噴霧対象物に当たって跳ね返った異物がノズル10側に付着したとしても、噴霧異常が発生しにくい。よって、スリットノズル10を噴霧対象物に近づけて設置することができ噴霧打力を向上できると共にメンテナンスの手間を低減できる。締付ボルト28および押付ボルト27を巻回することでスリット状噴射孔23のスリット幅を自在に調節して、噴霧の厚みを薄くすることができるので、強打力な噴霧を行って洗浄効率などを向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施形態の二流体用スリットノズルの正面図である。
【図2】図1のI−I線断面図である。
【図3】図1のII−II線断面図である。
【図4】図1のIII−III線断面図である。
【図5】要部断面図である。
【図6】従来例を示す図面である。
【符号の説明】
【0029】
10 二流体用スリットノズル
11 第1部材
12 第2部材
13 中間スペーサ
14 気体導入口
15 気体流入口
16 気体流路
18 液体導入口
19 液体流入口
20 液体流路
21 気液衝突混合部
22 小径流路
23 スリット状噴射孔
25 固定ボルト
26、28 締付ボルト
27 押付ボルト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
横長なボデイの長さ方向の一端面に沿ってスリット状噴射孔を設けると共に、該ボデイ内に長さ方向に沿って液体流路と気体流路を設け、これら液体流路と気体流路とを前記スリット状噴射孔側で45°〜90°の角度の交差角度で合流させて気液衝突混合部を設け、該気液衝突混合部と前記スリット状噴射孔とを小径流路で連通し、該スリット状噴射孔のスリット幅は前記小径流路の幅以下に設定していることを特徴とする二流体用スリットノズル。
【請求項2】
前記液体流路と気体流路は、前記ボデイの外面に開口した液体導入口、気体導入口にそれぞれ連通させると共に前記ボデイ内に平行に設け、該液体流路と気体流路のいずれか一方を前記気液衝突混合部、小径流路、スリット状噴射孔に直線上で連通させる一方、いずれか他方の噴射側先端を屈折させて前記交差角度で一方側と合流させている請求項1に記載の二流体用スリットノズル。
【請求項3】
上記ボディは、横長な第1部材と第2部材とで中間スペーサを挟んでボルトで前後方向に締結して形成し、該第1部材と第2部材の側面、上面あるいは長さ方向の端面に前記液体導入口と気体導入口を設けて前記液体流路、気体流路と連通させ、
前記中間スペーサの両側面とそれに対向する前記第1部材および第2部材の側面との間に前記気体流路、液体流路を形成する凹部を設け、前記中間スペーサの傾斜させた先端位置で前記第1部材と第2部材の側面を接合させると共に、接合面に沿って前記気液衝突混合部、小径流路、スリット状噴射孔を形成する凹部を設けている請求項1または請求項2に記載の二流体用スリットノズル。
【請求項4】
前記スリット状噴射孔のスリット幅は0.05mm以上10mm以下としている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の二流体用スリットノズル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−192360(P2006−192360A)
【公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−5730(P2005−5730)
【出願日】平成17年1月12日(2005.1.12)
【出願人】(390002118)株式会社いけうち (26)
【Fターム(参考)】