説明

二酸化塩素を生成及び分配する方法(system)

本発明は、二酸化塩素を生成する多成分系に関する。本発明は、有効量の二酸化塩素を、瞬時生成ではなく又は損失することなく5分以内で生成する。本発明は、二酸化塩素をその場で生成することを可能にするように、多成分系の分配を可能にする分配装置をさらに備える。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二酸化塩素を生成する方法(process)に関する。より詳細には、本発明は、発生装置を必要とすることなく二酸化塩素を迅速且つ有効に生成する方法に関する。本発明はさらに、制御されたやり方で意図的に配合して二酸化塩素溶液を生成するまで前駆体溶液を離して保持する多隔室ボトル又は複数のボトルを保持することが可能な分配装置に関する。
【0002】
[関連出願の相互参照]
本願は、2003年5月12日付けで出願された米国特許出願第60/320,188号の優先権を主張する本出願である。
【0003】
[連邦政府による資金提供を受けた研究開発の記載]:なし
【背景技術】
【0004】
[発明の背景]
二酸化塩素はこれまで長いこと好適な殺生物剤として認識されている。二酸化塩素は、広範な生物に対し有効であることがよく知られている。それにもかかわらず、殺生物剤としての二酸化塩素の使用にはこれまで限界があった。二酸化塩素はガスであり、その水溶液は本来不安定である。二酸化塩素は容易に揮発する、すなわち、ヘッドスペースのない密閉容器に貯蔵しない限り溶液からガス相へ容易に遷移する。さらに、二酸化塩素は、光化学分解を受け、不均化による化学的分解を受ける。最終的な結果、二酸化塩素溶液の貯蔵寿命が比較的短いものとなる。このことを補償するため、二酸化塩素は、エンドユーズ設備(end use facilities)にて比較的安定した前駆体種から生成される。したがって、エンドユーズ設備での二酸化塩素生成には、二酸化塩素溶液を生成する発生装置が必要であるか、又は、これまで既知の発生装置無しシステム(方法)から二酸化塩素を生成するのに比較的長い反応時間を要する。
【0005】
発生装置に基づいたシステム(方法)は、何らかの機械的又は電気的要素を用いて二酸化塩素の生成を容易にする又はその生成率を制御するシステム(方法)である。発生装置は、2つの広いカテゴリー、すなわち化学的及び電気化学的に分類される。通常、電気化学的発生装置は、2つのカテゴリー、すなわち亜塩素酸イオンを酸化するもの及び塩素酸イオンを還元するものに分類される。すべての発生装置に基づいたシステム(方法)は、強力な溶液を用いるため希釈せねばならない比較的高濃度の二酸化塩素を生成する。濃縮二酸化塩素溶液に関連する安全性の懸念がよく知られている。たいていの発生装置は、これらの高濃縮溶液の生成、貯蔵、及び処理に関連した危険性を減らす試みで精巧な安全システムを組み込んでいるため、コスト全体に著しい影響を及ぼす。作動コスト及びメンテナンスコストを含めた、これらの発生装置の全コストにより、用途が限られている。
【0006】
二酸化塩素を生成する発生装置無しシステム(方法)が知られているが、これらのシステム(方法)は一般に、二酸化塩素溶液を生成するのに比較的長い反応期間(時間)を要する。これらの溶液は、発生装置によって生成される濃縮二酸化塩素溶液の場合と同じように、強力な溶液を用いるため希釈を必要とし得る。これらのシステム(方法)に関連する時間制約により、用途が限られている。
【0007】
2件の最近の特許により、二酸化塩素を生成する現在の方法の欠点への対処が試みられている。しかしながら、これらの特許(米国特許第6,231,830号(Madrayに付与)及び米国特許第6,663,902号(Hei他に付与))の双方は、比較的高濃度の亜塩素酸ナトリウム及び他の反応物質を必要とし、やはり比較的長い反応時間を要する。
【0008】
米国特許第6,231,830号(Madrayに付与)は、二酸化塩素を生成するのにヨウ化アルカリ金属とともに亜塩素酸アルカリ金属を使用している。この特許は、6.2以上のpHを維持する緩衝剤の必要性を教示しており、最小300ppmの亜塩素酸溶液を請求している。Madray特許はさらに、有効レベルの二酸化塩素を生成するのに比較的長い反応時間を要する。
【0009】
米国特許第6,663,902号(Hei他に付与)は、二酸化塩素を生成するのにヨード化合物及び亜塩素酸イオン源を使用している。この特許は、有効量の二酸化塩素を生成するのに長い反応時間及び非常に高レベルの亜塩素酸塩及びヨード化合物を必要とすることを教示している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
二酸化塩素は、優れた滅菌剤及び殺菌剤であるが、適切な生成方法がなく、広範な使用を可能にするには限界が多すぎる。重要なのは、殺菌剤及び滅菌剤として二酸化塩素を生成及び使用するための迅速且つ安全で有効なシステムを製造する必要性が依然としてあるということである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
[発明の概要]
本発明は、いかなる安全性の問題も減らすとともに揮発による二酸化塩素の損失を最小限にとどめながら所望の殺生物活性を有するのに十分な量の二酸化塩素を有効に生成する系及び方法を開示する。本発明は包括的に、亜塩素酸塩、活性剤、二次的活性成分、及び溶剤の使用を含む。本発明の他の実施形態では、組成物は、有効量の二酸化塩素を5分以内、好ましくは3分以内で生成するよう、塩化物塩、亜塩素酸塩、及び活性剤から成るか、又は、亜塩素酸塩、活性剤、及び還元剤から成る。
【0012】
本発明により、その場で二酸化塩素を生成することが可能となるため、組成物の有効性を減らす二酸化塩素損失に関するいかなる問題もなくなり、また、たいていの現用の発生装置による二酸化塩素生成に関連した揮発性及び安全性のいかなる問題も減る。さらに、本発明により、二酸化塩素の迅速且つ安全で効率的な生成が可能となるとともに、発生装置システム(方法)のコスト及び安全性の問題、及び生成率が遅いこと、並びに発生装置無しシステム(方法)に一般的に関連した安全性の問題を克服する。本発明により、瞬時にではないとしても長い遅延がなく本発明を用いることができるように反応時間を低レベルに減らすことが可能となることで、本発明をその場で(in situ)用いることができるため、二酸化塩素の損失及び有効性の損失がなくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
好適な一実施形態では、本発明は、使用の直前に所定比で成分を混合することで必要に応じて二酸化塩素を生成する、2つ以上の容器又は2つ以上の隔室を有する専用容器を備える分配装置をさらに備える。本発明の容器(単数又は複数)はさらに、貯蔵を可能にし、別個の成分を混合して必要に応じて二酸化塩素を生成するとともに、時間延長期間、本発明の輸送(送出)及び貯蔵を可能にする。分配装置は、支持部材、支持部材に接続された少なくとも1つの接続部材、支持部材に接続された少なくとも1つのロック部材、接続部材に接続された少なくとも1つの供給部材、少なくとも1つの供給部材と係合する少なくとも1つの投与部材、及び投与部材と流体接続する分配部材を有する。
【0014】
本発明は、一実施形態が亜塩素酸塩、活性剤、塩化物塩、及び溶剤から成る、二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物である。好適な溶剤は水である。本発明は希釈剤をさらに有し、好適な希釈剤は水である。本発明の活性剤は、pHレベルを5以下に下げる成分であり、これは、有効量の二酸化塩素を生成するために迅速な反応速度に役立つ。本発明の活性剤の好適な実施形態は酸であるが、最も好適な実施形態はリン酸である。好適な亜塩素酸塩及び塩化物はそれぞれ、アルカリ金属亜塩素酸塩及びアルカリ金属塩化物である。最も好適な亜塩素酸塩及び塩化物はそれぞれ、亜塩素酸ナトリウム及び塩化ナトリウムである。亜塩素酸塩、活性剤、及び塩化物は、有効量の二酸化塩素を5分以内、好ましくは3分以内で生成する量で存在する。
【0015】
本発明は、塩化物、亜塩素酸塩、及び活性剤が以下の好適な量で存在する場合に有効量の二酸化塩素を生成する;塩化物が3,500ppm未満(塩化ナトリウムとして)、亜塩素酸塩が100ppm未満(亜塩素酸ナトリウムとして)、及び活性剤が5,250ppm未満。本発明はさらに、塩化物対亜塩素酸塩がそれぞれ少なくとも20:1のモル比で存在する場合、有効量の二酸化塩素を生成する。
【0016】
本発明はさらに、所望になるまで反応を起こさないようにするためにいくつかの特定の成分を別個に貯蔵せねばならない必要がある。活性剤及び亜塩素酸塩は別個にされねばばらないが、塩化物は亜塩素酸塩又は活性剤のいずれかと合わせてもよいため、系が2つの成分に単純化する。
【0017】
本発明の別の実施形態は、亜塩素酸塩、活性剤、及び還元剤から成る、二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物である。この実施形態は、希釈剤(水とすることができる)を有し得る。この実施形態の活性剤は、酸であり、最も好ましくはリン酸である。亜塩素酸塩は、アルカリ金属塩素酸塩であってもよく、最も好ましくは亜塩素酸ナトリウムとすることができる。本発明は、有効量の二酸化塩素を5分以内、好ましくは3分以内で生成する量で存在する還元剤、最も好ましくはヨウ化物を含む。本発明は、1つ又は複数の界面活性剤を有していてもよい。好適な界面活性剤は、いくらかの殺生物性を有する界面活性剤である。
【0018】
還元剤によっては高反応性(例えばチオ硫酸ナトリウム)であり、亜塩素酸塩及び/又は活性剤と容易に反応するものもある。このような状況下では、系は、少なくとも3つの別個の成分から成らねばならない。他の還元剤、例えばヨウ化物イオンは、活性剤との反応性が低く、活性剤と合わせてもよいので、系が2つの成分に単純化する。このような場合では、活性剤による還元剤の早期の酸化を最小限にとどめるために防腐剤(例えばアスコルビン酸)を加える必要があることもある。
【0019】
好適な量の亜塩素酸塩及び還元剤はそれぞれ、300ppm及び50ppm未満である。この溶液のpHは、好ましくは5以下、最も好ましくは2.5以下である。本発明は、有効量の二酸化塩素を5分以内、最も好ましくは3分以内で生成する。活性剤の量は1,330ppm未満である。亜塩素酸塩の還元剤に対する比は50:1よりも小さい。亜塩素酸塩の還元剤に対する好適な比は25:1よりも小さい。
【0020】
本発明は、亜塩素酸塩、活性剤、及び還元剤が含まれる、二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物により二酸化塩素を生成する方法をさらに含む。活性剤及び亜塩素酸塩は別個に貯蔵され、還元剤は別個にされるか又は活性剤と一緒に貯蔵され、それら成分が使用直前に混合されて、有効量の二酸化塩素を5分以内で生成する。
【0021】
活性剤及び還元剤を単一の成分に入れることにより、延長期間放置しておくと、還元剤溶液は濃茶になる。好適な安定剤はアスコルビン酸である。低レベルの安定剤を活性剤及び還元剤に添加することにより、濃色への開始が延びる。活性剤と還元剤のブレンド中に存在する安定剤が多いほど、濃色の形成が延ばされる。還元剤/活性剤のブレンド中の低レベルの安定剤は、これらの系から生成される二酸化塩素の収率への効果(もしあれば)が最小である。
【0022】
一例として、部分Aが亜塩素酸塩の水溶液であり、部分Bが活性剤と還元剤のブレンドである、二成分生成物を調製した。これらの成分を同時に別個の容器からデュアルピックアップエダクタを介して水流に分配した。計量供給チップを用いて、水流に送出された部分A及び部分Bの濃度を制御する。希釈率の広範なばらつき(変動)は、たいていの希釈率での絶対濃度に関して二酸化塩素の収率に影響を及ぼさない。
【実施例】
【0023】
表1〜表5に含まれるデータは、亜塩素酸塩(亜塩素酸ナトリウム)、活性剤(リン酸)、及び塩化物塩(塩化ナトリウム)に基づく系に対応する。
【0024】
【表1】

【0025】
【表2】

【0026】
【表3】

【0027】
【表4】

【0028】
【表5】

【0029】
表6〜表10内のデータは、亜塩素酸塩(亜塩素酸ナトリウム)、活性剤(リン酸)及び還元剤(チオ硫酸ナトリウム)に基づく系に対応する。
【0030】
【表6】

【0031】
【表7】

【0032】
【表8】

【0033】
【表9】

【0034】
【表10】

【0035】
表11〜表13内のデータは、亜塩素酸塩(亜塩素酸ナトリウム)、活性剤(リン酸)及び還元剤(ヨウ化カリウム)に基づく系に対応する。
【0036】
【表11】

【0037】
【表12】

【0038】
【表13】

【0039】
【表14】

【0040】
【表15】

【0041】
【表16】

【0042】
二酸化塩素の比較的一貫した生成は、生成される絶対濃度に関して、驚くべきものであり、本発明の方法が非常に堅固であることを示している。したがって、本方法は、2つの成分の相対的な希釈比の比較的大きな変化に耐えることができ、なおも二酸化塩素の一貫した濃度を生成することができる。
【0043】
明示したデータは、本方法において二酸化塩素を生成するのに、限られた比較的非常に短い反応時間しか要さないことを示す。このことは大きな利点である。比較的短い反応時間は、二酸化塩素で処理すべき表面に向けられているか又は向けられ得る上記成分を同時排出(co-eduction)により、又はそれら成分を一緒に水に同時に分配することにより配合することができることを意味する。上記成分は、表面に向けられる際に混合されて反応を開始する。したがって、二酸化塩素が処理すべき表面上にその場で発生する。よって、表面に向けられる際に流れの中に比較的わずかな二酸化塩素しか存在しないため、噴霧時に揮発する二酸化塩素の損失は、実際には生じないものとなる。
【0044】
図1ないし図7を参照すると、本発明は、二酸化塩素多成分組成物の各成分を配合して単一の最終生成物を分配する分配装置(全体として9で示す)をさらに備える。分配装置9は、2つの供給部材13を有するロック部材12を備える接続部材11を支持する支持部材10、及び分配部材15に接続された投与部材14と係合した希釈剤供給部材19を備える。
【0045】
分配装置9の一実施形態は、分配装置9を固定するのではなく移動可能にするカート部材17をさらに備える。カート部材17は、台座部材20及び車輪21並びにハンドル部材22を備える。
【0046】
分配装置9の別の実施形態は、少なくとも1つの容器部材18と係合するように配置された少なくとも1つの接続部材11、及び少なくとも1つの容器部材18を支持部材10に固定するロック部材12を備える。ロック部材12及び接続部材11は、支持部材10に取り付けられる。ロック部材12は、容器部材18を固定して、分配装置9から容器部材18が係合解除しないように又は摺動して外れないようにする。供給部材13は、支持部材10を介して少なくとも1つの容器部材18に取り付けられる。供給部材13は、分配部材15と流体連通する投与部材14と係合する少なくとも1つの計量供給チップ16と係合する。液体供給部材19は、投与部材14に希釈剤を供給する。
【0047】
分配装置9は、分配装置9を表面に固定する少なくとも1つの取付け部材23を有する。分配装置9は、ベース部材24と係合する支持部材10に接続される対応する接続部材11を備えた2つ以上の容器部材を有し得る。分配装置9は、ベース部材24と係合する液体供給部材13を有する。液体供給部材は、分配部材15と連通する少なくとも1つの投与部材14に接続する少なくとも1つの計量供給チップ16に取り付けられる。
【0048】
本発明は、支持部材10に接続したベース部材24のロック部材12に少なくとも1つの容器部材18を配置すること、及び支持部材10を介して液体供給部材13に接続する接続部材11と係合させることを含む、多成分組成物を分配する方法を含む。液体供給部材13は、投与部材14と流通するとともに分配部材15と接続する計量供給チップ16に少なくとも1つの容器部材18の成分を輸送(送出)して、単一の最終組成生成物を分配する。
【0049】
上記実施形態は好適な実施形態であり、添付の特許請求の範囲により定義される本発明の範囲を限定することを決して意図しない。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】分配装置及びカートの一実施形態の斜視図である。
【図2】図1に示した実施形態の分解図である。
【図3】図1に示した実施形態を上から見た図である。
【図4】図1に示した実施形態を後ろから見た図である。
【図5】別の実施形態の分解図である。
【図6】図5に示した別の実施形態を上から見た図である。
【図7】図5に示した別の実施形態を後ろから見た図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.亜塩素酸塩と、
b.活性剤と、
c.二次的活性成分と、
d.溶剤と
から成る、二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項2】
前記二次的活性成分は、抗菌特性を有する、請求項1に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項3】
前記溶剤は水である、請求項1に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項4】
前記二次的活性成分は、アニオン性界面活性剤、酸系アニオン性四級アンモニウム化合物、ハロゲン系化合物、又は抗菌剤である、請求項1に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項5】
a.亜塩素酸塩と、
b.活性剤と、
c.塩化物と、
d.溶剤と
から成る、二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項6】
前記溶剤は水である、請求項5に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項7】
希釈剤を含む、請求項5に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項8】
前記希釈剤は水である、請求項7に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項9】
前記活性剤は酸である、請求項5に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項10】
前記活性剤はリン酸である、請求項5の記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項11】
前記亜塩素酸塩はアルカリ金属亜塩素酸塩である、請求項5に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項12】
前記亜塩素酸塩は亜塩素酸ナトリウムである、請求項5に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項13】
前記亜塩素酸塩はアルカリ金属塩化物である、請求項5に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項14】
前記亜塩素酸塩は塩化ナトリウムである、請求項5に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項15】
前記成分は、有効量の二酸化塩素を5分以内で生成する量で存在する、請求項7に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項16】
前記塩化物は3,500ppm未満である、請求項7に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項17】
前記亜塩素酸塩は100ppm未満である、請求項7に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項18】
前記活性剤は5,250ppm未満である、請求項7に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項19】
前記塩化物の前記亜塩素酸塩に対するモル比は少なくとも20:1である、請求項7に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項20】
表面又は装置(system)を清浄するのに有効な量の界面活性剤を含む、請求項7に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項21】
前記界面活性剤は殺生物性(biocidal attributes)を有する、請求項20に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項22】
前記亜塩素酸塩、前記活性剤、及び前記塩化物は、別個に貯蔵され、使用する直前に混合されて、有効量の二酸化塩素を5分以内で生成する、請求項7に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物を用いて二酸化塩素を生成する方法。
【請求項23】
前記亜塩素酸塩、前記活性剤、及び前記塩化物は、少なくとも2つの別個の領域に貯蔵され、計量供給供給(metering tips)チップを介してエダクタに通され、該エダクタにおいて、前記別個の成分及び希釈剤流を配合して、表面又は装置に適用すべき所定濃度を生成する、請求項5に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物を用いて二酸化塩素を生成する方法。
【請求項24】
a.亜塩素酸塩と、
b.活性剤と、
c.還元剤と、
d.溶剤と
から成る、二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項25】
前記溶剤は水である、請求項24に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項26】
希釈剤を含む、請求項24に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項27】
前記希釈剤は水である、請求項26に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項28】
前記活性剤は酸である、請求項24に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項29】
前記活性剤はリン酸である、請求項24の記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項30】
前記亜塩素酸塩はアルカリ金属亜塩素酸塩である、請求項24に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項31】
前記亜塩素酸塩は塩化ナトリウムである、請求項24に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項32】
前記還元剤は、天然で抗菌剤でもある、請求項26に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項33】
前記還元剤はヨウ化物塩である、請求項32に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項34】
安定剤を含む、請求項33に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項35】
前記安定剤はアスコルビン酸である、請求項34に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項36】
前記亜塩素酸塩は300ppm未満の量で存在する、請求項26に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項37】
前記還元剤は50ppm未満の量で存在する、請求項26に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項38】
前記溶液はpHが5以下である、請求項26に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項39】
前記溶液はpHが3以下である、請求項26に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項40】
前記成分a、b、及びcは、有効量の二酸化塩素を5分以内で生成する量で存在する、請求項26に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項41】
前記成分a、b、及びcは、希釈時に、有効量の二酸化塩素を5分以内で生成する量で存在する、請求項24に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項42】
前記活性剤は、有効量の二酸化塩素を5分以内で生成する量で存在する、請求項26に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項43】
前記亜塩素酸塩の前記還元剤に対するモル比は50:1より小さい、請求項26に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項44】
前記亜塩素酸塩の前記還元剤に対するモル比は25:1より小さい、請求項43に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項45】
表面又は装置を滅菌及び清浄するのに有効な量の界面活性剤を含む、請求項26に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項46】
表面又は装置を同時に滅菌及び清浄するのに有効な量の、殺生物性を有する界面活性剤を含む、請求項26に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物。
【請求項47】
前記亜塩素酸塩、前記活性剤、及び前記還元剤は、別個に貯蔵され、使用する直前に混合されて、有効量の二酸化塩素を5分以内で生成する、請求項26に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物を用いて二酸化塩素を生成する方法。
【請求項48】
前記亜塩素酸塩、前記活性剤、及び前記還元剤は、少なくとも2つの別個の領域に貯蔵され、エダクタに通され、該エダクタにおいて、前記別個の成分及び希釈剤流を配合して、表面又は装置に適用すべき所定濃度を生成する、請求項26に記載の二酸化塩素を生成する滅菌及び殺菌用多成分組成物を用いて二酸化塩素を生成する方法。
【請求項49】
多成分化合物を配合して単一の最終生成物を分配する分配装置であって、
a.支持部材と、
b.該支持部材に接続される少なくとも1つの接続部材と、
c.前記支持部材に接続される少なくとも1つのロック部材と、
d.前記接続部材に接続される少なくとも1つの供給部材と、
e.少なくとも1つの供給部材と係合する少なくとも1つの投与(dosing)部材と、
f.該投与部材と流体接続する分配部材と
を備える、分配装置。
【請求項50】
a.台座部材と、
b.該台座部材に接続される車輪部材と、
c.前記台座部材に接続される少なくとも1つのハンドル部材と
から成るカート部材を備える、請求項49に記載の分配装置。
【請求項51】
前記少なくとも1つの接続部材は、少なくとも1つの容器と係合するように配置される、請求項49に記載の分配装置。
【請求項52】
前記少なくとも1つのロック部材は、前記支持部材に少なくとも1つの容器を固定する、請求項49に記載の分配装置。
【請求項53】
前記少なくとも1つのロック部材は、前記支持部材に取り付けられる、請求項52に記載の分配装置。
【請求項54】
前記少なくとも1つの接続部材は、前記支持部材と係合する、請求項51に記載の分配装置。
【請求項55】
前記少なくとも供給部材は、前記少なくとも1つの容器及び前記支持部材と係合する、請求項49に記載の分配装置。
【請求項56】
前記投与部材は少なくとも1つのエダクタである、請求項51に記載の分配装置。
【請求項57】
前記少なくとも1つの供給部材は、少なくとも1つの計量供給チップと係合する、請求項56に記載の分配装置。
【請求項58】
前記少なくとも1つの計量供給チップは、少なくとも1つのエダクタ部材と係合する、請求項57に記載の分配装置。
【請求項59】
希釈剤用の少なくとも1つの供給部材は、前記少なくとも1つのエダクタ部材と係合する、請求項58に記載の分配装置。
【請求項60】
前記少なくとも1つのエダクタ部材は前記分配部材と係合する、請求項59に記載の分配装置。
【請求項61】
前記支持部材は少なくとも1つの取付け部材を有する、請求項49に記載の分配装置。
【請求項62】
前記少なくとも1つの計量供給チップは、前記少なくとも1つの供給部材及び前記少なくとも1つのエダクタ部材と係合する、請求項49に記載の分配装置。
【請求項63】
前記ロック部材は、少なくとも1つの容器部材と係合するように配置される、請求項49に記載の分配装置。
【請求項64】
少なくとも2つの容器は、少なくとも2つの接続部材と係合する、請求項49に記載の分配装置。
【請求項65】
前記接続部材は前記支持部材と係合する、請求項64に記載の分配装置。
【請求項66】
前記少なくとも1つの供給部材は前記ベース部材と係合する、請求項65に記載の分配装置。
【請求項67】
前記供給部材は前記計量供給チップと係合する、請求項66に記載の分配装置。
【請求項68】
前記少なくとも1つの計量供給チップは、少なくとも1つのエダクタ部材と係合する、請求項67の分配装置。
【請求項69】
支持部材に接続したベース部材のロック部材に少なくとも1つの容器部材を配置すること、及び前記支持部材を介して少なくとも1つの供給部材に接続される接続部材と係合させることを含む、多成分化合物を分配する方法。
【請求項70】
前記供給部材は、単一の最終生成物を分配する分配部材と接続している少なくとも1つのエダクタと係合する少なくとも1つの計量供給チップに前記容器部材の成分を輸送(送出)する、請求項69に記載の多成分化合物を分配する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2007−516224(P2007−516224A)
【公表日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−532970(P2006−532970)
【出願日】平成16年5月11日(2004.5.11)
【国際出願番号】PCT/US2004/014787
【国際公開番号】WO2004/101432
【国際公開日】平成16年11月25日(2004.11.25)
【出願人】(398061050)ジョンソンディバーシー・インコーポレーテッド (101)
【住所又は居所原語表記】8310 16th Street,Sturtevant,Wisconsin 53177−0902,United States of America
【Fターム(参考)】