説明

亜鉛化合物含有組成物およびその製造方法

【課 題】 不快味を有する亜鉛化合物の不快味を有効に抑制できる組成物の提供。
【解決手段】不快味を有する亜鉛化合物、高甘味度甘味料、糖アルコールおよび有機酸を含んでなり、該亜鉛化合物100重量部に対して、該高甘味度甘味料が0.1〜100重量部であり、該糖アルコールが1〜1000重量部であり、該有機酸が0.1〜100重量部であることを特徴とする組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、亜鉛化合物含有組成物(すなわち亜鉛製剤)、およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
医薬品に用いる有効成分には、酸味、苦味、辛み、エグ味などの経口服用時に不快感を伴う成分が多い。このような不快感を緩和する方法として、例えば、特許文献1には、アスパルテームを添加して、解熱鎮痛剤としてのアセトアミノフェンなどの苦味を抑制した顆粒剤が開示されている。この文献には、賦形剤として乳糖、マンニトールを用いることも記載されている。また、特許文献2には、アスパルテームなどの甘味剤と、澱粉などの糊剤とを添加したビタミンC含有ハード顆粒が開示されている。このハード顆粒は、ビタミンCを高濃度に含有しても、強い酸味を感じさせないという特色がある。
【0003】
これらの顆粒剤は、錠剤、トローチ錠などの比較的サイズの大きな成形物と異なり、すぐに飲込むことができ、服用が容易である。そのため、活性成分の苦味を一時的に矯味すれば何ら不快感を伴うことなく服用できる。しかし、比較的サイズの大きな成形物、特に口中で徐々に溶解させ、長時間に亘り口腔内に残留することが必要とされるチュワブル剤、トローチ剤などの口腔用錠剤では、錠剤の溶解に伴なって活性成分の苦味が継続するため、前記アスパルテームでは矯味できない。しかも、苦味に加えて、渋味およびエグ味が混在した特異な味を呈する亜鉛化合物の味を、前記顆粒剤により矯味することは困難である。
【0004】
なお、特許文献3には、アスパルテームなどのジペプチド甘味料と、この甘味料を食した後に残存する特異な甘味を抑制するためのビタミンCとを含む食品用甘味料組成物が開示されている。この文献には、前記組成物に、果糖、ブドウ糖、砂糖、乳糖、麦芽糖などの糖類を併用してもよいことが記載されている。しかし、この文献では、アスパルテームの特異な甘味をビタミンCの酸味で矯味するものの、生理活性成分の金属塩(例えば、ビタミン類のアルカリ土類金属塩)の特有の苦みを抑制することについて何ら考慮されていない。
【0005】
また、特許文献4には、苦味を有する生理活性成分の金属塩、アスパルテームおよび水溶性糖類を含む成形物が開示されている。しかしながら、特許文献4では、生理活性成分の金属塩の苦味を抑制できても、亜鉛サプリメントとして用いられる亜鉛化合物(例えばグルコン酸亜鉛)のように、苦味だけでなく亜鉛化合物特有の不快味を有する亜鉛化合物の不快味については、何ら考慮されてない。
なお、亜鉛はタンパク質の合成にかかわるミネラルの一種であり、生体にとって欠かすことができないものである。
【特許文献1】特開平2−56416号公報
【特許文献2】特開平4−295425号公報
【特許文献3】特開昭60−19475号公報
【特許文献4】特開平8−208517号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、不快味を有する亜鉛化合物の不快味を有効に抑制できる組成物(亜鉛製剤)およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、不快味を有する亜鉛化合物、高甘味度甘味料、糖アルコールおよび有機酸を含んでなり、かつこれら成分を特定の含量割合で含有させた組成物が、不快味を有する亜鉛化合物の不快味を有効に抑制できることを見出し、さらに検討を重ねて本発明を完成させた。
【0008】
すなわち、本発明は、
〔1〕 不快味を有する亜鉛化合物、高甘味度甘味料、糖アルコールおよび有機酸を含んでなり、該亜鉛化合物100重量部に対して、該高甘味度甘味料が0.1〜100重量部であり、該糖アルコールが1〜1000重量部であり、該有機酸が0.1〜100重量部であることを特徴とする組成物、
〔2〕 不快味を有する亜鉛化合物が、グルコン酸亜鉛、硫酸亜鉛、酢酸亜鉛、塩化亜鉛、酸化亜鉛、ステアリン酸亜鉛またはメチオニン硫酸亜鉛である前記〔1〕に記載の組成物、
〔3〕 高甘味度甘味料が、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、サッカリンナトリウム、ステビア抽出物、甘草抽出物、グリチルリチン酸塩類またはラカン果抽出物である前記〔1〕に記載の組成物、
〔4〕 糖アルコールが、エリスリトール、ソルビトール、マルチトール、ラクチトールまたはキシリトールである前記〔1〕に記載の組成物、
〔5〕 有機酸が、クエン酸、酒石酸、りんご酸、フマル酸、アジピン酸またはグルコン酸である前記〔1〕に記載の組成物、
〔6〕 さらに、香料を含んでなる前記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の組成物、
〔7〕 香料が、ヨーグルト香料、レモン香料、オレンジ香料、イチゴ香料、ココア香料またはチョコレート香料である前記〔6〕に記載の組成物、
〔8〕 さらに、結晶セルロースおよびショ糖脂肪酸エステルを含んでなる前記〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の組成物、
〔9〕 組成物の剤型が、粉末剤、顆粒剤または圧縮成形剤である前記〔8〕に記載の組成物、
〔10〕 圧縮成形剤が錠剤である前記〔9〕に記載の組成物、
〔11〕 不快味を有する亜鉛化合物がグルコン酸亜鉛であり、高甘味度甘味料がアスパルテームであり糖アルコールがエリスリトールもしくはソルビトールまたはこれらの混合物であり、有機酸がクエン酸であり、香料がヨーグルト香料である前記〔8〕に記載の組成物、
〔12〕 グルコン酸亜鉛100重量部に対して、アスパルテームが0.1〜50重量部であり、エリスリトールもしくはソルビトールまたはこれらの混合物が10〜200重量部であり、クエン酸が0.1〜50重量部であり、ヨーグルト香料が0.5〜25重量部であり、結晶セルロースが10〜200重量部であり、ショ糖脂肪酸エステルが1〜100重量部である前記〔11〕に記載の組成物、および
〔13〕 亜鉛化合物100重量部、高甘味度甘味料0.1〜100重量部、糖アルコール1〜1000重量部、有機酸0.1〜100重量部、香料0.1〜100重量部、結晶セルロース1〜1000重量部およびショ糖脂肪酸エステル0.1〜100重量部の混合物を圧縮成形することを特徴とする、不快味が矯正された亜鉛錠剤の製造方法、
に関する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の組成物は、不快味を有する亜鉛化合物の不快味を有効に抑制できる。また、本発明の製造方法により錠剤の形態である前記組成物を工業的有利に製造できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の組成物は、不快味を有する亜鉛化合物、高甘味度甘味料、糖アルコールおよび有機酸を含んでなり、該亜鉛化合物100重量部に対して、該高甘味度甘味料が0.1〜100重量部であり、該糖アルコールが1〜1000重量部であり、該有機酸が0.1〜100重量部であることを特徴とする。
【0011】
(不快味亜鉛化合物)
前記の不快味亜鉛化合物としては、例えば、グルコン酸亜鉛、硫酸亜鉛、酢酸亜鉛、塩化亜鉛、酸化亜鉛、ステアリン酸亜鉛、メチオニン硫酸亜鉛などの亜鉛化合物が挙げられるが、中でもグルコン酸亜鉛が好ましい。本発明では、組成物250mgあたりの不快味亜鉛化合物の亜鉛含有量(亜鉛換算量)は、特に限定されないが、通常、0.1〜100mg、好ましくは1〜20mgである。
【0012】
(高甘味度甘味料)
前記の高甘味度甘味料としては、例えば、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、サッカリンナトリウム、ステビア抽出物、甘草抽出物、グリチルリチン酸塩類、ラカン果抽出物などが挙げられるが、中でもアスパルテームが好ましい。
前記の高甘味度甘味料の使用量は、前記の不快味亜鉛化合物100重量部に対して、0.1〜100重量部であるが、好ましくは0.1〜50重量部であり、より好ましくは0.5〜10重量部である。かかる使用量が0.1重量部未満であると亜鉛化合物特有の不快味を抑制することができず、また100重量部より多いと高甘味度甘味剤の味が強すぎて後味が残るなどして好ましくない。
【0013】
(糖アルコール)
前記の糖アルコールとしては、例えば、エリスリトール、ソルビトール、マルチトール、ラクチトール、キシリトール、これらの混合物などが挙げられるが、中でもエリスリトール、ソルビトールまたはこれらの混合物が好ましい。
前記の糖アルコールの使用量(合計量)は、前記の不快味亜鉛化合物100重量部に対して、1〜1000重量部であるのが好ましく、10〜200重量部であるのがより好ましい。かかる使用量が1重量部未満であると亜鉛化合物特有の不快味を十分抑制することができず、また1000重量部より多いと糖アルコールの味が強すぎたり、多くすることによる効果が得られなかったりして好ましくない。
【0014】
(有機酸)
前記の有機酸としては、例えば、クエン酸、酒石酸、りんご酸、フマル酸、アジピン酸、グルコン酸などが挙げられるが、中でもクエン酸が好ましい。
前記の有機酸の使用量は、前記の不快味亜鉛化合物100重量部に対して、0.1〜100重量部であるが、好ましくは0.1〜50重量部であり、より好ましくは0.5〜10重量部である。かかる使用量が0.1重量部未満であると亜鉛化合物特有の不快味を十分抑制できず、また100重量部より多いと有機酸の味が強すぎたり、多くすることによる効果が得られなかったりして好ましくない。
【0015】
本発明の組成物は、前記の不快味亜鉛化合物、高甘味度甘味料、糖アルコールおよび有機酸以外に、さらに香料を含んでなるのが好ましい。
【0016】
(香料)
前記の香料としては、例えば、ヨーグルト香料、レモン香料、オレンジ香料、イチゴ香料、ココア香料、チョコレート香料などが挙げられる。
前記の香料の使用量は、前記の不快味亜鉛化合物100重量部に対して、0.1〜100重量部であるのが好ましく、0.5〜25重量部であるのがより好ましい。
【0017】
また、本発明の組成物は、香料以外に、本発明の目的を阻害しない限り、例えば結晶セルロース(例えばセオラスST−02(旭化成工業株式会社製)など)やショ糖脂肪酸エステル(例えばDKエステル(第一工業製薬株式会社製)など)などの各種添加剤を含んでなってもよい。結晶セルロースの添加量は、不快味亜鉛化合物100重量部に対して、1〜1000重量部であるのが好ましく、10〜200重量部であるのがより好ましい。また、ショ糖脂肪酸エステルの添加量は、不快味亜鉛化合物100重量部に対して、0.1〜100重量部であるのが好ましく、1〜100重量部であるのがより好ましい。
【0018】
(組成物の製造)
前記の組成物は、粉末剤、顆粒剤および圧縮製剤のいずれであってもよく、これらの製剤は、常法に従い製造される。
【0019】
例えば、前記の組成物が粉末剤である場合には、前記の不快味亜鉛化合物、高甘味度甘味料、糖アルコール、有機酸および所望により香料、結晶セルロース、ショ糖脂肪酸エステルなどの添加剤を混合し、ついで混合物を粉砕して粉末化することにより、粉末剤として前記の組成物が製造される。
【0020】
また、前記の組成物が顆粒剤である場合には、前記の不快味亜鉛化合物、高甘味度甘味料、糖アルコール、有機酸および所望により香料、結晶セルロース、ショ糖脂肪酸エステルなどの添加剤を混合し、ついで混合物を造粒することにより、顆粒剤として前記の組成物が製造される。
【0021】
前記の組成物が圧縮製剤である場合には、前記の不快味亜鉛化合物、高甘味度甘味料、糖アルコール、有機酸および所望により香料、結晶セルロース、ショ糖脂肪酸エステルなどの添加剤を混合し、ついで混合物を圧縮成形することにより、圧縮製剤として前記の組成物が製造される。圧縮成形する場合、前記の粉末に滑沢剤などを添加・混合して直接圧縮してもよいし、さらに前記の顆粒剤に滑沢剤などを添加・混合して圧縮成形してもよい。なお、前記圧縮製剤は錠剤であるのが好ましく、かかる錠剤は、前記の混合物を、例えば打錠機などを用いて打錠することにより製造される。
【0022】
かくして得られた本発明の組成物は、不快味を有する亜鉛化合物の不快味を有効に抑制でき、不快味を有する亜鉛化合物の味を矯正することができる。そのため、本発明の組成物は、亜鉛含有医薬品や亜鉛含有食品の組成物として有用であり、特に亜鉛含有栄養機能食品として有用である。
【実施例】
【0023】
以下に、本発明を詳細に説明する為に実施例および比較例を挙げるが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
【0024】
(実施例1)
グルコン酸亜鉛7.80g、エリスリトール9.63g、ソルビトール1.07g、セオラスST−02 4.50g、DKエステル0.90g、クエン酸0.75g、アスパルテーム0.10gおよびヨーグルト香料0.25gを混合した後、打錠機にて打錠し、錠剤(直径8mm、重量250mg、1錠あたりの亜鉛含有量(亜鉛換算量)10mg)を得た。
【0025】
(実施例2)
グルコン酸亜鉛7.80g、エリスリトール10.70g、セオラスST−02 4.50g、DKエステル0.90g、クエン酸0.75g、アスパルテーム0.10gおよびヨーグルト香料0.25gを混合した後、打錠機にて打錠し、錠剤(直径8mm、重量250mg、1錠あたりの亜鉛含有量(亜鉛換算量)10mg)を得た。
【0026】
(実施例3)
グルコン酸亜鉛7.80g、エリスリトール9.63g、ソルビトール1.07g、セオラスST−02 4.75g、DKエステル0.90g、クエン酸0.75gおよびアスパルテーム0.10gを混合した後、打錠機にて打錠し、錠剤(直径8mm、重量250mg、1錠あたりの亜鉛含有量(亜鉛換算量)10mg)を得た。
【0027】
(比較例1)
グルコン酸亜鉛7.80g、エリスリトール4.95g、セオラスST−02 2.50g、DKエステル0.90g、クエン酸8.50g、アスパルテーム0.10gおよびヨーグルト香料0.25gを混合した後、打錠機にて打錠(直径8mm、重量250mg、1錠あたりの亜鉛含有量(亜鉛換算量)10mg)し、錠剤を得た。
【0028】
(比較例2)
グルコン酸亜鉛7.80g、エリスリトール9.63g、ソルビトール1.07g、セオラスST−02 4.595g、DKエステル0.90g、クエン酸0.75g、アスパルテーム0.005gおよびヨーグルト香料0.25gを混合した後、打錠機にて打錠し、錠剤(直径8mm、重量250mg、1錠あたりの亜鉛含有量(亜鉛換算量)10mg)を得た。
【0029】
(比較例3)
グルコン酸亜鉛7.80g、セオラスST−02 16.3gおよびDKエステル0.90gを混合した後、打錠機にて打錠し、錠剤(直径8mm、重量250mg、1錠あたりの亜鉛含有量(亜鉛換算量)10mg)を得た。
【0030】
(試験例1)
実施例1〜3および比較例1〜3で得られた錠剤の矯味効果について、男性6人および女性1人のパネラーにより官能試験を実施し、その結果を表1に示した。
【0031】
矯味の判断基準は、以下の通り、5段階で評価した。
「非常に良い味である」・・・・・・・・・2
「良い味である」・・・・・・・・・・・・1
「普通である」・・・・・・・・・・・・・0
「苦味などの不快な味を感じる」・・・・−1
「苦味などの不快な味を強く感じる」・・−2
なお、表1中、数値は7名の総合点を表示した。
【0032】
【表1】

【0033】
表1から、本発明の組成物は、亜鉛化合物が持つ苦味などの不快な味を抑制・改善でき、不快味を有する亜鉛化合物の味が矯正されたことが分かった。そのため、本発明の組成物は、良好な味をした医薬品や健康食品(あるいは栄養機能食品)に有用である。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明の組成物は、亜鉛補給のための医薬品や健康食品(あるいは栄養機能食品)として有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
不快味を有する亜鉛化合物、高甘味度甘味料、糖アルコールおよび有機酸を含んでなり、該亜鉛化合物100重量部に対して、該高甘味度甘味料が0.1〜100重量部であり、該糖アルコールが1〜1000重量部であり、該有機酸が0.1〜100重量部であることを特徴とする組成物。
【請求項2】
不快味を有する亜鉛化合物が、グルコン酸亜鉛、硫酸亜鉛、酢酸亜鉛、塩化亜鉛、酸化亜鉛、ステアリン酸亜鉛またはメチオニン硫酸亜鉛である請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
高甘味度甘味料が、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、サッカリンナトリウム、ステビア抽出物、甘草抽出物、グリチルリチン酸塩類またはラカン果抽出物である請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
糖アルコールが、エリスリトール、ソルビトール、マルチトール、ラクチトールまたはキシリトールである請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
有機酸が、クエン酸、酒石酸、りんご酸、フマル酸、アジピン酸またはグルコン酸である請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
さらに、香料を含んでなる請求項1〜5のいずれかに記載の組成物。
【請求項7】
香料が、ヨーグルト香料、レモン香料、オレンジ香料、イチゴ香料、ココア香料またはチョコレート香料である請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
さらに、結晶セルロースおよびショ糖脂肪酸エステルを含んでなる請求項1〜7のいずれかに記載の組成物。
【請求項9】
組成物の剤型が、粉末剤、顆粒剤または圧縮成形剤である請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
圧縮成形剤が錠剤である請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
不快味を有する亜鉛化合物がグルコン酸亜鉛であり、高甘味度甘味料がアスパルテームであり糖アルコールがエリスリトールもしくはソルビトールまたはこれらの混合物であり、有機酸がクエン酸であり、香料がヨーグルト香料である請求項8に記載の組成物。
【請求項12】
グルコン酸亜鉛100重量部に対して、アスパルテームが0.1〜50重量部であり、エリスリトールもしくはソルビトールまたはこれらの混合物が10〜200重量部であり、クエン酸が0.1〜50重量部であり、ヨーグルト香料が0.5〜25重量部であり、結晶セルロースが10〜200重量部であり、ショ糖脂肪酸エステルが1〜100重量部である請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
亜鉛化合物100重量部、高甘味度甘味料0.1〜100重量部、糖アルコール1〜1000重量部、有機酸0.1〜100重量部、香料0.1〜100重量部、結晶セルロース1〜1000重量部およびショ糖脂肪酸エステル0.1〜100重量部の混合物を圧縮成形することを特徴とする、不快味が矯正された亜鉛錠剤の製造方法。

【公開番号】特開2007−31292(P2007−31292A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−212845(P2005−212845)
【出願日】平成17年7月22日(2005.7.22)
【出願人】(000236573)浜理薬品工業株式会社 (18)
【Fターム(参考)】