説明

交流電動機駆動装置

【課題】停電時において僅かな停止も許されない場合や停電時において非常用動力として立上げされる交流電動機を駆動する場合に、バックアップ電源として低い電圧の蓄電池で済み、比較的安価に実現できて信頼性が高い交流電動機駆動装置を提供する。
【解決手段】交流電源1からの電力を整流器4で整流して得られる直流電力を可変電圧/可変周波数制御を行うインバータ6で交流化して交流電動機2に供給する。この場合、交流電源1から供給される電力で充電器12により蓄電池11を充電する。そして、停電発生時には蓄電池11で蓄積された電力の直流電圧を昇圧チョッパ13で昇圧し、ダイオード14を介して直流母線Ldからインバータ6を経由して交流電動機2に供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、停電時において短時間の電源供給断も許されない生産ラインや環境制御等の機器や、停電時において非常用動力として立上げされる機器に使用される交流電動機を駆動するための交流電動機駆動装置に関する。ここに、停電とは秒単位の停電、および短時間の電圧低下も含む概念である。
【背景技術】
【0002】
例えば、半導体製造ラインや発電プラント等など生産ラインや環境制御等の各種機器においては、停電時において短時間の電源供給断も許されない場合や停電時には非常用動力として立上げが必要となる場合がある。
【0003】
このような停電対策として、コンピュータやコントローラについては、一定電圧一定周波数を出力する無停電電源装置(UPSあるいはCVCF)により補償しているが、負荷が交流電動機の場合には、起動突入電流を考慮する必要があり、電源の設備容量が大きくなりコスト的に合わなくなる等の理由で、従来、動力負荷は無停電化の対象から外れることが多かった。
【0004】
しかしながら、近年、生産ラインや環境制御等の各種機器においては、省力化、FA化が進み、商用電源の停電時や短時間の電圧低下時においてもわずかな機器の停止も許されない負荷が増加している。
【0005】
一方、省エネルギの高まりや、高機能/高性能運転の要求から、動力用の交流電動機に対して可変電圧/可変周波数制御を行う、いわゆるVVVFインバータ(以下、単にインバータという)を使用して駆動することが増加している。すなわち、負荷としての交流電動機が要求する回転数相当の周波数と交流電圧をインバータから出力することで可変速駆動を行う。
【0006】
なお、上記の無停電電源装置は、一定電圧一定周波数を出力するため電圧の変更要求に対しては変圧器を設ければよい。一方、交流電動機駆動装置においては、可変電圧/可変周波数を交流電動機に給電する必要がありインバータは矩形波出力であることから出力側に鉄心飽和を持つ変圧器を用いることができないという制限があり、装置構成の考え方が異なる。
【0007】
ところで、負荷として交流電動機を使用する場合の無停電時の対策要求に応えるために、従来の交流電動機駆動装置には、蓄電池、充電器、および高速直流スイッチを設け、正常時には、高速直流スイッチをオフにした状態で充電器で蓄電池を充電しておき、停電発生時には、高速直流スイッチをオンにして蓄電池からの電力をインバータを経由して交流電動機に供給することで、交流からの直流電圧の低下を蓄電池で給電補償するようにした装置が提供されている(例えば、下記の特許文献1参照)。
【0008】
【特許文献1】株式会社 ジーエス・ユアサ コーポレーション(旧 日本電池株式会社)「モータ用無停電システム UMSシリーズ」カタログ(No.G45D,96073TN,1996年8月1日)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、上記の特許文献1記載の従来技術の場合、停電発生時において高速直流スイッチをオンして蓄電池からの電力を直接にインバータから交流電動機に給電するだけの構成であるため、蓄電池はインバータにより交流電動機を駆動できるだけの許容直流電圧を発生する必要がある。そのため、蓄電池は直列セルの数が多くなり、その結果、蓄電池は交流電動機の駆動専用のものとなり、さらに直列セル数の多い蓄電池を充電するために充電器も専用のものが必要となるので、装置全体が高額になるという課題がある。
【0010】
すなわち、蓄電池の直列セル数が多くなった場合でも、その直列セルの途中から結線を分岐して他の低電圧の直流負荷に供給することで、蓄電池を共用して専用化を避けることが考えられるが、そうすると、蓄電池に対して必要容量の異なる複数の負荷が同時に接続されることになり、このような必要容量の異なる状態で蓄電池を充放電すると充電状態にアンバランスを生じて適切な充電を行えなくなる。したがって、蓄電池のセルの途中から結線を分岐して他の直流負荷に供給することは、実際上は好ましくない。よって、上記のように特許文献1記載のものでは、直列セル数の多い蓄電池が交流電動機の駆動専用となり、高額になるのは避けられない。
【0011】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、停電時のバックアップ用電源となるエネルギ蓄積手段として比較的安価なものを使用することができ、装置全体としても比較的低価格で、信頼性が高く、既設設備が流用できるなど、システム構成の自由度が高い交流電動機駆動装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を解決するため、本発明は、交流電源からの電力を整流器で整流して得られる直流電力を可変電圧/可変周波数制御を行うインバータで交流化して交流電動機に供給する交流電動機駆動装置において、次の構成を採用している。
【0013】
すなわち、本発明では、上記交流電源から供給される電力を蓄えるエネルギ蓄積手段と、このエネルギ蓄積手段を充電する充電器と、上記エネルギ蓄積手段で蓄積された電力の直流電圧を昇圧する昇圧チョッパとを備えるとともに、上記整流器とインバータとの間の直流母線の途中に、ダイオードを介して上記昇圧チョッパの出力側が接続されており、上記交流電源の正常時は上記充電器でエネルギ蓄積手段に蓄電し、上記交流電源の停電時は上記エネルギ蓄積手段から上記昇圧チョッパ、ダイオード、およびインバータを経由して上記交流電動機に給電して交流電動機を運転可能としたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、昇圧チョッパを設置するため、停電時のバックアップ用電源となるエネルギ蓄積手段の電圧は、インバータの許容直流電圧を超えない低い値で選定が可能である。このため、高圧盤やコントロールセンタ盤等の比較的低電圧の操作電源などのエネルギ蓄積手段を流用することができ、専用の直流セル数の多い蓄電池を設ける必要がなくなる。
【0015】
このため、エネルギ蓄電手段として比較的安価なものを使用することができ、装置全体としても比較的低価格で、信頼性が高く、既設設備が流用できるなど、システム構成の自由度が高い交流電動機駆動装置を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1における交流電動機駆動装置の全体構成図である。
【0017】
この実施の形態1の交流電動機駆動装置は、交流電源1と交流電動機2との間に、遮断器(CB)3、整流器4、平滑コンデンサ5、およびインバータ6が順次接続されており、交流電源1からの電力を整流器4で直流に整流し、平滑コンデンサ5で平滑化して得られる直流電力をインバータ6で交流化して交流電動機2に供給する。
【0018】
ここに、整流器4は、交流電源1の交流電力を全波整流するもので、サイリスタやダイオード等の半導体素子を用いて構成されている。平滑コンデンサ5は、整流器4で整流化された直流電圧をさらにリップルの少ないものに平滑化するものである。また、インバータ6は、可変電圧/可変周波数制御を行うものである。なお、交流電動機2は、例えば精密搬送機器や厳密管理を要する空気調整機器等といった停止が許されない負荷の動力電源として使用される。
【0019】
さらに、この実施の形態1では、交流電源1から遮断器(CB)10を介して供給される電力を蓄えるエネルギ蓄積手段としての蓄電池11と、この蓄電池11を充電する充電器12と、蓄電池11で蓄電された電力の直流電圧を昇圧する昇圧チョッパ13とを備える。そして、昇圧チョッパ13の出力側が整流器4とインバータ6との間の直流電力供給路である直流母線Ldの途中にダイオード14を介して接続されている。
【0020】
充電器12は、本例では定電流定電圧充電器であって、交流電源1からの交流電力を直流電力に変換して充電器12を充電する。また、蓄電池11は、停電時のバックアップ用の電源となるもので、複数のセルを直列接続して構成されている。なお、15は充電器12の出力電流を検出する電流検出器、16は充電器制御用の充電制御回路であり、電流検出器15の検出信号に基づいて蓄電池11の充電電流を制御する。
【0021】
昇圧チョッパ13は、パワートランジスタやIGBT等のスイッチング素子を備え、蓄電池11の直流電圧Vを昇圧して所定の直流電圧Voutになるように常時動作するもので、絶縁型のものが好ましいが、非絶縁型のものでも適用することが可能である。
【0022】
このように、この実施の形態1では昇圧チョッパ13を設けているので、蓄電池11は、交流電動機2をインバータ6で直接に駆動し得る電圧を発生するだけの多数のセル数を有する専用の蓄電池11を設ける必要はなく、許容直流電圧以下のセル数の少ない蓄電池11を使用しても対応することができる。
【0023】
しかも、この場合、交流電源1の正常時に蓄電池11からの電流がインバータ6側に流れ込まず、かつ、交流電源1の停電発生時には、交流電動機2に対してインバータ6から定格電圧Vを出力し得るだけの許容直流電圧が確保できるように昇圧チョッパ13の出力電圧が設定される。
【0024】
すなわち、具体例として、平滑コンデンサ5の電圧をVc、蓄電池11の充電電圧をV、昇圧チョッパ13から出力される直流電圧をVoutとし、いま、交流電源1の電圧が220V(実効値)の場合、平滑コンデンサ5の電圧Vcは、交流電動機2の負荷の大小により243V〜283V程度の範囲にある。一方、停電時にも交流電動機2を駆動できるだけの定格直流電圧の値が昇圧チョッパ13で得られるように、蓄電池11の充電電圧Vが110V(セル数で55セル程度)のとき、昇圧チョッパ13の出力電圧Voutは240Vになるように設定されている。よって、交流電源1が正常の場合には、常時Vc>Voutとなっているので、ダイオード14には逆電圧が加わり導通しない。
【0025】
次に、上記構成を備えた交流電動機駆動装置の動作について説明する。
(1)交流電源1が正常の場合
交流電源1からの交流電力は、遮断器3を介して整流器4に入力されるので、整流器4はこの交流電力を直流に整流し、続いて、平滑コンデンサ5でリップルが低減されて平滑化される。そして、この直流電力がインバータ6で交流電動機2が要求する回転数相当の周波数と交流電圧に変換されて交流電動機2に供給される。
【0026】
一方、交流電源1からの交流電力は、遮断器10を介して充電器12に入力されるので、充電器12はこの交流電力を直流に変換して蓄電池11を常時充電する。この充電された蓄電池11からの直流電力は、図示しない他の直流負荷に供給されるととともに、昇圧チョッパ13は、蓄電池11の直流電圧を常時昇圧動作する。
【0027】
このように、交流電源1が正常な時は交流電源1からの電力がインバータ6を経由して交流電動機2に供給されるとともに、交流電源1によって充電器12で蓄電池11が充電されるが、ダイオード14には直流母線Ld側から逆電圧が加わっているので導通しない。よって、蓄電池11の電力が交流電源1に供給されることはない。
【0028】
(2)交流電源1が停電となった場合
交流電源1が停電すると整流器4からの出力が停止する。この時、充電器12からの出力も停止するが、蓄電池11の電圧により昇圧チョッパ13は常時運転を継続しているので、ダイオード14が導通することで、蓄電池11から昇圧チョッパ13、ダイオード14およびインバータ6を経て交流電動機2に給電され、交流電動機2の動作が継続される。
【0029】
なお、交流電源1が復電した場合には、整流器4の電圧が立ち上がり、直流母線Ld側の電圧Vcが昇圧チョッパ13の出力電圧Voutよりも高くなるので、ダイオード14は非導通となり、上記(1)で述べた正常モードに復帰する。この場合の切替えは、ダイオード14の両端の電位差変化により無瞬断で行われるため、高速直流スイッチを使う従来方式と比べてゲート制御が不要であり、信頼性が高い。
【0030】
以上のように、この実施の形態1では、交流電源1の正常時は、交流電源1からの電力をインバータ6を経由して交流電動機2に供給するとともに、充電器12で蓄電池11を充電する一方、交流電源1の停電時は、蓄電池11から昇圧チョッパ13、ダイオード14、およびインバータ6を経由して交流電動機2に給電して交流電動機2を運転可能としているので、生産ラインや環境制御等の各種機器において、停電が発生しても間断なく交流電動機2の運転を継続することができる。
【0031】
しかも、蓄電池11からの直流電圧を昇圧チョッパ13で昇圧してインバータ6に給電するので、停電時のバックアップ用電源となる蓄電池11の電圧は、インバータ6の許容直流電圧以下の低い値で選定が可能である。このため、高圧盤やコントロールセンタ盤等の比較的低電圧の操作電源である蓄電池11を流用することができ、専用の直流セル数の多い蓄電池11を設ける必要がなくなる。このため、蓄電池11として比較的安価なものを使用することができ、装置全体としても比較的低価格で、信頼性が高く、既設設備が流用できるなど、システム構成の自由度が高い交流電動機駆動装置を提供することが可能となる。
【0032】
実施の形態2.
図2は本発明の実施の形態2における交流電動機駆動装置の全体構成図であり、図1に示した実施の形態1と対応もしくは相当する構成部分には同一の符号を付す。
【0033】
上記の実施の形態1では、停電時において昇圧チョッパ13には蓄電池11から電力が供給されるため、交流電動機2の負荷が極端に増加し、かつ、昇圧チョッパ13のスイッチング周波数と制御応答が遅いと、直流母線Ld側の電圧変動に対して昇圧チョッパ13の制御が追いつかずに電圧が一時的に大きく低下し、その結果、直流母線Ldにおける電圧低下がインバータ6の許容直流電圧範囲以下になると、インバータ6が保護のため出力を停止する可能性がある。
【0034】
そこで、このような不具合発生を防止するため、この実施の形態2では、直流母線Ldの電圧低下を補償するために、昇圧チョッパ13のフィードバック制御を行うフィードバック制御手段20を設けている。
【0035】
このフィードバック制御手段20は、蓄電池11から電力供給を受けてPD(比例微分)制御を行うものであって、本例では昇圧チョッパ13の出力電圧を検出する電圧センサ21と、昇圧チョッパ13の出力電流を検出する電流センサ22と、この電流センサ22で検出された出力電流の微分値の内の正方向の値D+をクランプする微分関数発生器23と、上記電圧センサ21の検出出力Voutを予め設定された基準電圧Vrefとを比較してその差分ΔV(=Vout−Vref)を出力する加減算回路24と、この加減算回路24の出力ΔVと微分関数発生器23の出力D+とを加算する加算回路25と、この加算回路25の出力を増幅して昇圧チョッパ13に与える増幅器26とからなる。
【0036】
ここに、微分関数発生器23が電流センサ22の出力の微分値の内、正方向の値D+をクランプするのは、交流電動機2の負荷が増加すると昇圧チョッパ13の出力電圧Voutが低下するので(換言すれば、直流母線Ldに流れる直流電流の値が増加して微分勾配が正になるので)、これをチョッパ制御回路20によって短時間で補償する必要があるためである。なお、直流母線Ldの電圧が上昇する場合には、交流電動機2の負荷が軽いため、昇圧チョッパ13において出力電圧を調整できるので特にフィードバック制御を行う必要性はない。
【0037】
この構成を有するフィードバック制御手段20において、微分関数発生器23は電流センサ22で検出された出力電流の微分値の内の正方向の値D+をクランプする一方、加減算回路電圧24は、電圧センサ21の検出出力Voutと基準電圧Vrefとの差分ΔV(=Vout−Vref)を出力し、次いで、加算回路25は加減算回路24の出力ΔVと微分関数発生器23の出力D+とを加算し、続いて増幅器26が加算回路25の出力を増幅して昇圧チョッパ13に与えるので、昇圧チョッパ13は、その出力電圧Voutが基準電圧Vrefと一致するようにリアルタイムでフィードバック制御される。
【0038】
これにより、直流母線Ld側の電圧変動を高速に補償できるとともに、その電圧変動に対する昇圧チョッパ13の応答性が高まるので、昇圧チョッパ13のスイッチング動作の周波数を必要以上に上げる必要がなくなる。そのため、昇圧チョッパ13を構成するスイッチング素子の発熱を減らすことができる。
その他の構成および作用、効果は実施の形態1と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
【0039】
実施の形態3.
図3は本発明の実施の形態3における交流電動機駆動装置の全体構成図であり、図1に示した実施の形態1と対応もしくは相当する構成部分には同一の符号を付す。
【0040】
上記の実施の形態1では、1台のインバータ6で1台の交流電動機2を駆動する場合について述べたが、この実施の形態3では、図3に示すようにインバータ6を複数台(本例では2台)備えており、各インバータ6に交流電動機2が個別に接続されている。そして、各インバータ6は、整流器4との間の直流母線Ldに共に接続されている。これにより、交流電源1の正常時は整流器4からインバータ6を通して各交流電動機2に共通に給電され、停電時は蓄電池11をバックアップ電源として昇圧チョッパ13の出力によりダイオード14およびインバータ6を通して各々の交流電動機2に給電される。
【0041】
以上のように、この実施の形態3では、停電発生時に1台の交流電動機駆動装置により複数台の交流電動機2を給電補償することができる。その際、複数の交流電動機2が同時に駆動されることによる直流母線Ld側の電圧低下は昇圧チョッパ13により補償されるので、何ら問題はない。なお、ここではインバータ6および交流電動機2をそれぞれ2台設けているが、これに限らず、3台以上設けて駆動することも可能である。
その他の構成および作用、効果は実施の形態1と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
【0042】
実施の形態4.
図4は本発明の実施の形態4における交流電動機駆動装置の全体構成図であり、図1に示した実施の形態1と対応もしくは相当する構成部分には同一の符号を付す。
【0043】
上記の実施の形態3では、整流器4の出力側の1ラインの直流母線Ldに複数台のインバータ6を接続して各交流電動機2をそれぞれ駆動する場合について述べたが、この実施の形態4では、図4に示すように、整流器4からインバータ6で交流化して交流電動機2に供給する電力供給路が複数設けられ、各電力供給路の整流器4とインバータ6との間の各直流母線Ldにそれぞれダイオード14を介して昇圧チョッパ13の出力側が共通に接続されている。
【0044】
以上のように、この実施の形態4では、整流器4、平滑コンデンサ5、およびダイオード14を別個に並設することで各々の直流母線Ldが分離されるため、各々のダイオード14に流れる電流を減らすことができる。これにより、直流事故時の電流を減らすことができて保護が容易になり、各機器のメンテナンス性が向上する。
その他の構成および作用、効果は実施の形態1と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
【0045】
実施の形態5.
図5は本発明の実施の形態5における交流電動機駆動装置の全体構成図であり、図1に示した実施の形態1と対応もしくは相当する構成部分には同一の符号を付す。
【0046】
上記の実施の形態1では、交流電源1の正常時に充電器12で蓄電池11を充電するようにしているが、この実施の形態5では、図5に示すように、蓄電池11を充電する専用の充電器は設けられておらず、その代わりに、直流母線Ldと蓄電池11との間において昇圧チョッパ13に対して逆並列に降圧チョッパ17が接続され、この降圧チョッパ17で蓄電池11を充電するようにしている。
【0047】
また、この降圧チョッパ17を設けたことに伴い、この実施の形態5では、交流電源1の停電の有無を検出する停電検出器26、平滑コンデンサ5の充電電圧を検出する電圧検出器27、および両検出器26,27の検出出力に基づいて昇圧チョッパ13と降圧チョッパ17の動作を切替制御するチョッパ制御回路30が設けられている。なお、停電検出器26は、交流電圧を検出する計器用変圧器(VT)等を含む。また、チョッパ制御回路30は、蓄電池11からの給電により動作するようになっている。
【0048】
次に、上記構成を備えた交流電動機駆動装置の動作について説明する。
(1)交流電源1が正常の場合
交流電源1からの交流電力は、遮断器を介して整流器4に入力されるので、整流器4はこの交流電力を直流に整流し、続いて、平滑コンデンサ5でリップルが低減されて平滑化される。そして、この直流電力がインバータ6で交流電動機2が要求する回転数相当の周波数と交流電圧に変換されて交流電動機2に供給される。
【0049】
これに並行して、チョッパ制御回路30は、停電検出器26で停電が検出されない場合、降圧チョッパ17を動作させるので、整流器4から直流母線Ldを経由した直流電力が降圧チョッパ17で降圧された後、充電器12に入力されて充電器12が充電される。
【0050】
(2)交流電源1が停電となった場合
交流電源1が停電すると、停電検出器26で停電発生が検出されるので、これに応じてチョッパ制御回路30は、降圧チョッパ17の動作を即座に停止させるとともに、昇圧チョッパ13を起動する。これにより、蓄電池11からの電力が昇圧チョッパ13、ダイオード14およびインバータ6を経て交流電動機2に給電され、継続して交流電動機2が駆動される。
【0051】
その際、チョッパ制御回路30は、電圧検出器27で検出される平滑コンデンサ5の充電電圧Vcを取り込み、その充電電圧Vcが予め設定された所定値を超える場合には、交流電動機2から回生エネルギが発生しているものと判断し、昇圧チョッパ13の動作を即座に停止させるとともに、降圧チョッパ17を起動する。これにより、交流電動機2からの回生エネルギにより蓄電池11が急速充電される。
【0052】
なお、停電検出器26により交流電源1が復電したことが検出された場合には、チョッパ制御回路30は、昇圧チョッパ13の動作を即座に停止させるとともに、降圧チョッパ17を起動する。これにより、交流電源1により蓄電池11が再び充電される。
【0053】
以上のように、この実施の形態5では、交流電源1の正常時には降圧チョッパ17を経由して蓄電池11が充電される一方、停電発生時は、蓄電池11から昇圧チョッパ13を経由して交流電動機2に給電される。また、停電時に交流電動機2から回生エネルギが発生している場合には、降圧チョッパ17の動作により蓄電池11が蓄電される。これにより、交流電源1の正常時には整流器4と降圧チョッパ17によって蓄電池11の充電を行うため充電器12が不要となる。また、実施の形態1〜4では、停電時に交流電動機2から回生エネルギが発生する場合には十分に対処することができないが、この実施の形態5では、降圧チョッパ17を設けることで停電時に交流電動機2から発生した回生エネルギを蓄電池11に充電して有効に処理できる利点がある。
【0054】
実施の形態6.
図6は本発明の実施の形態6における交流電動機駆動装置の全体構成図であり、図1に示した実施の形態1と対応もしくは相当する構成部分には同一の符号を付す。
【0055】
上記の実施の形態1〜5では、交流電源1が正常時の場合と停電発生時の場合のいずれも継続して交流電動機2を運転できるようにしているが、この実施の形態6では、非常用ポンプ動力のように、交流電源1が正常時には交流電動機2は運転せず、停電発生時に交流電動機2を運転することを目的として交流電動機駆動装置が構成されている。
【0056】
そのため、この実施の形態6では、交流電源1からの交流電力を整流する整流器4は設けられておらず、交流電源1から遮断器(CB)10を介して供給される電力を蓄えるエネルギ蓄積手段としての蓄電池11と、この蓄電池11を充電する充電器12と、蓄電池11で蓄積された電力の直流電圧を昇圧する昇圧チョッパ13とを備え、この昇圧チョッパ13の出力側の直流母線Ldに平滑コンデンサ5が接続されるとともに、インバータ6を介して交流電動機2が接続されている。また、蓄電池11の出力は通常は高圧盤操作電源等に使用されている。なお、充電器12、電流検出器15、充電制御回路16の各構成は実施の形態1の場合と同様である。
【0057】
また、この実施の形態6では、停電発生時に昇圧チョッパ13を動作させるために、交流電源1の停電の有無を検出する停電検出器26、平滑コンデンサ5の充電電圧を検出する電圧検出器27、両検出器26,27の検出出力に基づいて昇圧チョッパ13の動作を制御するチョッパ制御回路30が設けられている。なお、この場合のチョッパ制御回路30は蓄電池11からの給電により動作するようになっている。
【0058】
上記構成において、交流電源1が正常時には、交流電源1からの交流電力が遮断器10を介して充電器12に入力されるので、充電器12はこの交流電力を直流に変換して蓄電池11を常時充電する。その際、停電検出器26によって停電が検出されないので、チョッパ制御回路30は、昇圧チョッパ13の動作を停止しており、したがって交流電動機2も停止状態になっている。
【0059】
一方、交流電源1が停電すると、停電検出器26で停電発生が検出されるので、これに応じてチョッパ制御回路30は、昇圧チョッパ13を動作させる。その結果、蓄電池11からの電力が昇圧チョッパ13およびインバータ6を経て交流電動機2に給電されて交流電動機2が駆動される。
【0060】
以上のように、この実施の形態6では、交流電源1が正常時の場合に高圧盤やコントロールセンタ盤内の操作電源となる蓄電池11に給電して充電しておき、これを停電発生時の非常用のバックアップ電源として利用して交流電動機2を駆動するシステムを構築することができる。また、既設の蓄電池11を直流電源として流用できるためコスト面で有利となる。
【0061】
実施の形態7.
図7は本発明の実施の形態7における交流電動機駆動装置の全体構成図であり、図6に示した実施の形態6と対応もしくは相当する構成部分には同一の符号を付す。
【0062】
上記の実施の形態6では、交流電動機2から回生エネルギが発生しない場合を前提としていたが、昇降機等の負荷のように急速な減速を伴う場合、交流電動機2からは負荷エネルギが回生エネルギとしてインバータ6を通して直流母線Ld側に流入する。そこで、この実施の形態7では、図7に示すように、インバータ6の直流側の電圧が交流電動機2からの回生エネルギで上昇した場合には降圧チョッパ17の動作により蓄電池11に充電して有効に処理できるようにしたものである。
【0063】
すなわち、この実施の形態7では、蓄電池11と直流母線Ldとの間において、昇圧チョッパ13と逆並列に降圧チョッパ17が接続されている。そして、この降圧チョッパ17を設けたことに伴い、さらに交流電源1の停電の有無を検出する停電検出器26、平滑コンデンサ5の充電電圧を検出する電圧検出器27、および両検出器26,27の検出出力に基づいて昇圧チョッパ13と降圧チョッパ17の動作を切替制御するチョッパ制御回路30が設けられている。
【0064】
上記のチョッパ制御回路30は、蓄電池11からの電力供給を受けて制御動作を行うものであって、本例では、電圧検出器27で検出された検出電圧を入力する第1、第2の比較器31,32と、2つの基準電圧Vxh,Vhl(ただし、Vxh>Vhl)を発生するための分圧抵抗33,34,35と、第1、第2の比較器31,32の出力によりセット/リセット動作されるフリップフロップ36とを備えている。なお、2つの基準電圧Vxh,Vhlを設定しているのは、チョッパ制御回路30によって昇圧チョッパ13と降圧チョッパ17とが短時間の内に交互に切替えられてチャタリング状態が生じるのを防止するためである。
その他の構成は、実施の形態6の場合と同様であるからここでは説明は省略する。
【0065】
上記構成において、交流電源1が正常時には、交流電源1からの交流電力が遮断器10を介して充電器12に入力されるので、充電器12はこの交流電力を直流に変換して蓄電池11を常時充電する。その際、停電検出器26によって停電が検出されないので、チョッパ制御回路30は、昇圧チョッパ13および降圧チョッパ17の動作を共に停止しており、したがって交流電動機2も停止状態になっている。
【0066】
一方、交流電源1が停電すると、停電検出器26で停電発生が検出されるので、これに応じてチョッパ制御回路30のフリップフロップ36がリセットされ、これにより昇圧チョッパ13が起動される。その結果、蓄電池11からの電力が昇圧チョッパ13およびインバータ6を経て交流電動機2に給電されて交流電動機2が駆動される。
【0067】
この交流電動機2への給電状態において、電圧検出器27で検出される平滑ンデンサ5の充電電圧Vcが一方の基準電圧Vxhを超えた場合には、第1比較器31によって交流電動機2からの回生エネルギが有ると判断されてフリップフロップ36がセットされる。これにより、昇圧チョッパ13の動作が停止されるとともに、降圧チョッパ17が起動されるので、回生エネルギが降圧チョッパ17を経由して蓄電池11に蓄電される。
【0068】
これに対して、電圧検出器27で検出される平滑コンデンサ5の充電電圧Vcが他方の基準電圧Vxlを下まわった場合には、第2比較器32によって交流電動機2からの回生エネルギが無いと判断されてフリップフロップ36がリセットされる。これにより、降圧チョッパ17の動作が停止されるとともに、昇圧チョッパ13が再度起動されるので、蓄電池11からの電力が昇圧チョッパ13およびインバータ6を経て交流電動機2に給電されて交流電動機2が駆動される。
【0069】
以上のように、この実施の形態7では、実施の形態6の構成に比べて、降圧チョッパ17を設けることで停電時に交流電動機2から発生した回生エネルギを蓄電池11に充電して有効に処理できる利点がある。また、チョッパ制御回路30において、2つの基準電圧Vxh,Vhlを設定することでフリップフロップ36の動作に対して所定のヒステリシスが生じるようにしているので、昇圧チョッパ13と降圧チョッパ17とが短時間の内に交互に切替えられてチャタリング状態が生じるのを有効に防止することができる。
【0070】
実施の形態8.
図8は本発明の実施の形態8における交流電動機駆動装置の全体構成図であり、図6に示した実施の形態6と対応もしくは相当する構成部分には同一の符号を付す。
【0071】
上記の実施の形態6、7において、昇圧チョッパ13は、その出力側(二次側)がインバータ6に単純に接続された構成となっている。そのため、昇圧チョッパ13は、停電時においてインバータ6が交流電動機2を駆動する許容直流電圧以上の値を常に発生し得るだけの容量(昇圧出力性能)をもつ必要があり、昇圧チョッパ13が高価になる。そこで、この実施の形態8では、昇圧チョッパ13の容量を低減し得る構成としたものである。
【0072】
すなわち、この実施の形態8では、図8に示すように、昇圧チョッパ13は入出力が絶縁された絶縁型のもので、この昇圧チョッパ13の入力側(一次側)が蓄電池11のプラスとマイナスの両端に接続されるとともに、昇圧チョッパ13の出力側(二次側)が蓄電池11のプラス側に直列に接続されている。
なお、この実施の形態8では絶縁型の昇圧チョッパ13の一例として、理解を促すためにハーフブリッジ型のものを示しているが、これに限定されるものではなく、フルブリッジ型等の他の種類の絶縁型昇圧チョッパを使用することも可能である。
【0073】
上記構成において、交流電源1が正常時には、交流電源1からの交流電力が遮断器10を介して充電器12に入力されるので、充電器12はこの交流電力を直流に変換して蓄電池11を常時充電する。その際、停電検出器26によって停電が検出されないので、チョッパ制御回路30は、昇圧チョッパ13の動作を停止しており、したがって交流電動機2も停止状態になっている。
【0074】
一方、交流電源1が停電すると、停電検出器26で停電発生が検出されるので、これに応じてチョッパ制御回路30が昇圧チョッパ13を起動するので、蓄電池11からの電力が昇圧チョッパ13およびインバータ6を経て交流電動機2に給電されて交流電動機2が駆動される。その際、昇圧チョッパ13の出力電圧に蓄電池11の電圧分が嵩上げされてインバータ6に供給されるので、昇圧チョッパ13の容量を低減することができる。
【0075】
すなわち、いま、昇圧チョッパ13の容量をVcho、蓄電池11の容量をVとすると、インバータ6に対して(V+Vcho)の電圧を印加することができるので、インバータ6に印加すべき電圧に対して昇圧チョッパ13の容量をVcho/(V+Vcho)まで低減することができる。
【0076】
例えば、インバータ6の直流入力としてDC300Vが必要な場合、昇圧チョッパ13の容量VchoがDC200V、蓄電池11の充電電圧VをDC100Vで設計すると、Vcho/(V+Vcho)=200/300=2/3となる。よって、昇圧チョッパ13の容量として、インバータ6が必要とする容量の66%程度にまで低減することができる。
【0077】
このように、この実施の形態8では、昇圧チョッパ13の出力電圧Vchoに蓄電池11の電圧V分が嵩上げされてインバータ6に供給されるので、昇圧チョッパ13の容量を低減することができ、昇圧チョッパ13のコストダウンが図れる。
【0078】
なお、上記の各実施の形態1〜5においては、整流器4をサイリスタ素子の記号で表現しているが、実際にはダイオード素子を使用した整流器4、あるいはIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)のような自己消弧型素子を使用した高性能整流器で構成することもでき、同等の効果を得ることができる。
【0079】
また、各実施の形態1〜8ではエネルギ蓄積手段として蓄電池11を使用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばスーパキャパシタ(電気二重層コンデンサ)など、他のエネルギ蓄積手段を使用することもでき、同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明の実施の形態1における交流電動機駆動装置の全体構成図である。
【図2】本発明の実施の形態2における交流電動機駆動装置の全体構成図である。
【図3】本発明の実施の形態3における交流電動機駆動装置の全体構成図である。
【図4】本発明の実施の形態4における交流電動機駆動装置の全体構成図である。
【図5】本発明の実施の形態5における交流電動機駆動装置の全体構成図である。
【図6】本発明の実施の形態6における交流電動機駆動装置の全体構成図である。
【図7】本発明の実施の形態7における交流電動機駆動装置の全体構成図である。
【図8】本発明の実施の形態8における交流電動機駆動装置の全体構成図である。
【符号の説明】
【0081】
1 交流電源1、2 交流電動機、5 平滑コンデンサ、6 インバータ、
Ld 直流母線、11 蓄電池、12 充電器、13 昇圧チョッパ、
14 ダイオード、17 降圧チョッパ、20 フィードバック制御手段、
30 チョッパ制御回路。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流電源からの電力を整流器で整流して得られる直流電力を可変電圧/可変周波数制御を行うインバータで交流化して交流電動機に供給する交流電動機駆動装置において、
上記交流電源から供給される電力を蓄えるエネルギ蓄積手段と、このエネルギ蓄積手段を充電する充電器と、上記エネルギ蓄積手段で蓄積された電力の直流電圧を昇圧する昇圧チョッパとを備えるとともに、上記整流器とインバータとの間の直流母線の途中に、ダイオードを介して上記昇圧チョッパの出力側が接続されており、上記交流電源の正常時は上記充電器で上記エネルギ蓄積手段に蓄電し、上記交流電源の停電時は上記エネルギ蓄積手段から上記昇圧チョッパ、ダイオード、およびインバータを経由して上記交流電動機に給電して交流電動機を運転可能としたことを特徴とする交流電動機駆動装置。
【請求項2】
上記昇圧チョッパの出力電圧変動を補償するためのフィードバック制御を行うフィードバック制御手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の交流電動機駆動装置。
【請求項3】
上記直流母線には上記インバータの複数台が共通に接続され、交流電源の正常時は上記整流器から共通に給電され、停電時は上記蓄電池を電源とする昇圧チョッパの出力によりダイオードを通して給電補償されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の交流電動機駆動装置。
【請求項4】
上記整流器からインバータで交流化して交流電動機に供給する電力供給路が複数設けられ、各電力供給路の上記整流器とインバータとの間の直流母線の各々に上記ダイオードを介して上記昇圧チョッパの出力側が共通に接続されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の交流電動機駆動装置。
【請求項5】
上記充電器を設ける代わりに、上記直流母線とエネルギ蓄積手段との間において、上記昇圧チョッパに対して逆並列に蓄電池充電用の降圧チョッパが接続されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の交流電動機駆動装置。
【請求項6】
交流電源から供給される電力を蓄えるエネルギ蓄積手段と、このエネルギ蓄積手段を充電する充電器と、上記エネルギ蓄積手段で蓄積された電力の直流電圧を昇圧して交流電動機に給電する昇圧チョッパとを備え、上記交流電源の正常時は上記充電器で上記エネルギ蓄積手段を蓄電し、上記交流電源の停電時は上記エネルギ蓄積手段から上記昇圧チョッパおよびインバータを経由して上記交流電動機に給電して交流電動機を運転可能としたことを特徴とする交流電動機駆動装置。
【請求項7】
上記昇圧チョッパと逆並列に降圧チョッパが接続され、上記インバータの直流母線側の電圧が上記交流電動機からの回生エネルギで上昇した場合には上記降圧チョッパにより上記エネルギ蓄積手段に蓄電することを特徴とする請求項6に記載の交流電動機駆動装置。
【請求項8】
上記昇圧チョッパは入出力が絶縁された絶縁型のものであり、かつ、上記昇圧チョッパの一次側が上記エネルギ蓄積手段の正負極端子の両端に接続されるとともに、上記昇圧チョッパの二次側が上記エネルギ蓄積手段の正極端子に直列に接続されていることを特徴とする請求項6に記載の交流電動機駆動装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−154650(P2010−154650A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−329889(P2008−329889)
【出願日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】