説明

交通信号制御機、交通信号制御システム

【課題】交差点を通過する車両又は横断歩道を渡る歩行者などの安全な通行を確保することができる交通信号制御機、交通信号制御システムを提供する。
【解決手段】監視部108は、商用電源1が遮断された場合、蓄電池105の残存容量を算出する。監視部108は、蓄電池105の残存容量が容量閾値より小さくなった場合、容量低下信号を電源制御部104へ出力する。電源制御部104は、容量低下信号を受け取った場合、標識制御部106に対して、標識の表示を変更すべく表示変更信号を出力する。標識制御部106は、表示変更信号を受け付けた場合、各可変標識4を平常時の表示から、各信号灯器3が滅灯(すべての灯色が消灯した状態)であること、あるいはその原因などを示す表示へ切り替えるための駆動信号を各可変標識4へ出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、信号灯器の点灯又は消灯を制御する交通信号制御機、該交通信号制御機を備える交通信号制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
交差点又は横断歩道などには、車両、歩行者などの安全な通行を確保するため複数の信号灯器が所定の位置に設置され、各信号灯器の青色灯、黄色灯、赤色灯、青矢印灯などの点灯、消灯、又は点滅などを所定の時間間隔で繰り返すように制御する交通信号制御システムがすでに実用化されており、近年の技術進歩に伴い、交通信号制御システムに関する技術開発が行われている。
【0003】
このような交通信号制御システムは、複数の信号灯器、並びに制御部及びSSU(ソリッド・ステート・リレー・ユニット、灯器駆動部)などを備えた交通信号制御機等で構成され、交通管制センター等に設置された中央装置から交通信号制御機へ出力される指令計画及び交通信号制御機が保有する所定の情報などに基づいて、交通信号制御機の制御部は、信号灯器の各色灯を駆動するタイミングを決定し、SSUへ信号灯器出力指令を出力する。SSUは、信号灯器出力指令に基づいて駆動信号を信号灯器へ出力する。
【0004】
図4は従来の交通信号制御システムの構成の一例を示す模式図である。従来の交通信号制御システムは、例えば、交差点の所定位置に設置された柱に据え付けられた信号灯器3、…、各信号灯器3の点灯、消灯、又は点滅等の制御を行う交通信号制御機500などを備えている。交通信号制御機500は、例えば、信号灯器3が据え付けられた柱のうち1つの柱の近傍に設置されるとともに、商用電源1(例えば、AC100V)に接続され、各信号灯器3の点灯、消灯、又は点滅等の制御を行うための信号灯器出力指令を出力する制御部501、外部(例えば、交通管制センター等に設置された中央装置)との間で通信を行うための通信部502、信号灯器出力指令を各SSU510へ出力するインタフェース部503、蓄電池504、内部に所要の直流電圧を供給するとともに、商用電源1が遮断した場合に電力供給元を商用電源1の交流から蓄電池504の直流を変換した交流(AC100V)に切り替えるための切替回路を備える電源部505、各信号灯器3に対応したSSU510、…などを備えている。なお、通信部502は、地点単独で動作するタイプの交通信号制御機には搭載されない場合もある。
【0005】
SSU510は、電源部505から供給されたAC100Vをオン/オフするための半導体リレー(不図示)を備え、各半導体リレーは、インタフェース部503から出力された信号灯器出力指令に基づいて、信号灯器3の赤色灯、青色灯、黄色灯それぞれに供給されるAC100Vをオン/オフする。これにより、各SSU510から灯器駆動信号(AC駆動信号)が信号線5を通じて出力される。
【0006】
また、交通信号システムを商用電源の供給区域から離れた山間部などに設置しなければならない場合に、太陽電池及び蓄電部を備え、夜間には信号灯器の輝度を抑制し、昼間には蓄電部の蓄電電力及び太陽電池の発電電力に応じて信号灯器の輝度を抑制することにより、外部からの電源供給を必要としない信頼性の高い電源自立型の交通信号システムも提案されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2006−146295号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の交通信号システムにあっては、商用電源が供給されない区域では、信頼性の高い交通信号システムを提供することができるものの、都市部、市街地、郊外などの商用電源の供給区域に交通信号制御機を設置する場合には、予め商用電源による電力供給が前提となり、自立型の交通信号システムよりも、むしろ従来の交通信号制御システムが多用されている。
【0008】
しかしながら、従来の交通信号制御システムにあっては、電力系統の障害、災害などにより商用電源が遮断(停電)した場合、蓄電池から供給される電力により信号灯器を制御することができるものの、停電が長時間に亘る場合、蓄電池の残存容量が低下して信号灯器が滅灯(すべての灯色が消灯した状態)になる事態が起こり得る。この場合、交差点に進入する車両の運転者は、交差点の状況を即座に呑み込むことができず、車両の運転に支障を来す場合があり、交差点を通過する車両又は横断歩道を渡る歩行者などの安全な通行を確保することができないという問題があった。
【0009】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、蓄電部(例えば、二次電池)の残存容量が低下した場合に、可変標識の表示を用いることにより、交差点を通過する車両又は横断歩道を渡る歩行者などの安全な通行を確保することができる交通信号制御機、該交通信号制御機を備える交通信号制御システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1発明に係る交通信号制御機は、交流電源により給電されるとともに、交流電源が遮断された場合、蓄電部により給電され、信号灯器の点灯又は消灯を制御する交通信号制御機において、前記蓄電部の残存容量を検知する検知部と、該検知部で検知された残存容量に応じて、可変標識の表示を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
第2発明に係る交通信号制御機は、第1発明において、前記蓄電部の残存容量と所定の閾値とを比較する手段を備え、前記制御手段は、前記蓄電部の残存容量が所定の閾値より小さい場合、可変標識に信号灯器の状態、及び該状態となる原因のうち少なくとも1つを表示させるように構成してあることを特徴とする。
【0012】
第3発明に係る交通信号制御機は、第2発明において、可変標識に信号灯器の状態、及び該状態となる原因のうち少なくとも1つを表示させた場合、信号灯器を滅灯するように構成してあることを特徴とする。
【0013】
第4発明に係る交通信号制御システムは、前述の発明のいずれかに係る交通信号制御機と、信号灯器の状態、及び該状態となる原因のうち少なくとも1つを示す文字もしくは図柄を表示する可変標識とを備えた交通信号制御システムであって、前記文字もしくは図柄、又は前記文字及び図柄以外の部分に蛍光塗料が塗布されていることを特徴とする。
【0014】
第1発明にあっては、交流電源(商用電源)が遮断された場合、信号灯器の点灯又は消灯の制御は、蓄電部(例えば、二次電池)からの電力により行われるとともに、検知部は、蓄電部の残存容量を検知し、制御手段は、検知部で検知された残存容量に応じて可変標識の表示を制御する。例えば、蓄電部の残存容量がなくなり、信号灯器のすべての灯色が消灯する状態である滅灯(全滅灯)になる場合に、可変標識の標識を切り替えて警告を表示することにより、何らの警告がない場合に比べて、交差点に進入する車両の運転者に注意を促すことができ、交差点を通過する車両又は横断歩道を渡る歩行者などの安全な通行を確保することができる。
【0015】
第2発明にあっては、比較手段で蓄電部の残存容量と所定の閾値とを比較し、蓄電部の残存容量が所定の閾値より小さい場合、可変標識に信号灯器の状態、及び該状態となる原因のうち少なくとも1つを表示させる。例えば、信号灯器の点灯又は消灯の制御が不能になる蓄電部の残存容量を所定の閾値として予め設定しておき、蓄電部の残存容量が所定の閾値より大きい場合には、可変標識に速度規制あるいは通行規制などの平常時の交通情報を表示させ、蓄電部の残存容量が信号灯器の制御が不能になる所定の閾値より小さくなった場合、可変標識に信号灯器が滅灯(すべての灯色が消灯した状態)している旨又はその原因などを表示させる。これにより、交差点に進入する車両の運転者に信号灯器が滅灯していることを明示して注意を促すことができる。
【0016】
第3発明にあっては、可変標識に信号灯器の状態、及び該状態となる原因のうち少なくとも1つを表示させた場合、信号灯器を滅灯させる。これにより、可変標識に信号灯器が滅灯している状態又はその原因などを表示させた場合に、信号灯器が点灯又は消灯を繰り返す事態を防止することができる。
【0017】
第4発明にあっては、可変標識は、信号灯器の状態、及び該状態となる原因のうち少なくとも1つを示す文字もしくは図柄又は文字及び図柄以外の部分に蛍光塗料が塗布されている。これにより、夜間であっても、車両の運転者に信号灯器の状態又はその原因などを警告することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明にあっては、蓄電池の残存容量がなくなり、信号灯器のすべての灯色が消灯する状態である滅灯(全滅灯)になる場合に、可変標識で警告を表示することにより、何らの警告がない場合に比べて、交差点に進入する車両の運転者に注意を促すことができ、交差点を通過する車両又は横断歩道を渡る歩行者などの安全な通行を確保することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る交通信号制御システムの構成の一例を示す模式図である。本発明の交通信号制御システムは、交差点の所定位置に設置された柱に据え付けられた信号灯器3、3、…、各信号灯器3の近傍(例えば、各信号灯器3を据え付けている柱)に配置された可変標識4、4、…、各信号灯器3の点灯、消灯、又は点滅等の制御及び各可変標識4の表示の制御を行う交通信号制御機100などを備えている。交通信号制御機100は、信号線5を通じて各信号灯器3に接続されているとともに、信号線6を通じて各可変標識4に接続されている。
【0020】
交通信号制御機100は、例えば、信号灯器3が据え付けられた柱のうち1つの柱の近傍に設置されるとともに、商用電源1(例えば、AC100V)に接続され、各信号灯器3の点灯、消灯、又は点滅等の制御を行うための信号灯器出力指令を出力する制御部101、外部(例えば、交通管制センター等に設置された中央装置)との間で通信を行うための通信部102、信号灯器出力指令を各SSU107へ出力するインタフェース部103、蓄電池(二次電池)105、蓄電池105の残存容量を監視(検知)する監視部108、内部に所要の直流電圧を供給するとともに、商用電源1が遮断した場合に電力供給元を商用電源1から蓄電池105へ切り替えるための切替回路を備える電源制御部104、各信号灯器3に対応したSSU107、107、…、可変標識4の表示を制御する標識制御部106などを備えている。なお、通信部102は、地点単独で動作するタイプの交通信号制御機には搭載されない場合もある。
【0021】
通信部102は、中央装置(不図示)から交通信号制御に関する指令計画を受信するとともに、交通信号制御機100で取得した各信号灯器3を点灯/消灯制御した時間等に関する情報を含む信号制御実行情報を中央装置へ送信するための通信機能を備えている。なお、指令計画は、信号制御パラメータ(例えば、サイクル、スプリット、オフセット等)などの情報を含み、中央装置により適宜交通信号制御機100へ送信され、交通信号制御機100は、最新の指令計画に基づいて各信号灯器3の点灯又は消灯を制御することができる。
【0022】
制御部101は、CPU及びメモリ(いずれも不図示)を内蔵し、受信した指令計画に基づいて、各信号灯器3の点灯、消灯、点滅などの制御を行うための信号灯器出力指令(制御信号)を生成し、インタフェース部103を通じて、生成した信号灯器出力指令を各SSU107へ出力する。
【0023】
各SSU107は、半導体リレー(不図示)を備え、電源制御部104から供給されるAC100Vを各信号灯器3へ供給するとともに、インタフェース部103から入力された信号灯器出力指令に基づいて、各信号灯器3の赤色灯、青色灯、黄色灯それぞれに対応して各色の信号灯に供給されるAC100Vをオン/オフする。
【0024】
電源制御部104は、商用電源1により供給されるAC100Vの交流を直流に整流して所定の直流電圧を生成するAC/DC電源部(不図示)を備え、このAC/DC電源部は、制御部101、通信部102、インタフェース部103、標識制御部106などに直流電圧を供給するように構成してある。また、電源制御部104は、商用電源1が遮断(停電)した場合に、蓄電池105から供給される直流を所定の直流電圧に変換して、変換した直流電圧を制御部101、通信部102、インタフェース部103、標識制御部106などに供給するように構成してある。また、電源制御部104は、蓄電池105を充電する充電回路を備えている。
【0025】
また、電源制御部104は、商用電源1により供給されるAC100Vを各SSU107へ供給するとともに、蓄電池105の直流を交流に変換するDC/AC変換回路(不図示)を備え、商用電源1が遮断した場合、商用電源1からの電力を蓄電池105からの電力に切り替え、蓄電池105から供給される直流を交流(AC100V)に変換し、変換後のAC100Vを各SSU107へ供給する。
【0026】
また、電源制御部104は、後述するように、監視部108から蓄電池105の残存容量が所定の容量閾値より小さくなったことを通知する容量低下信号を受け取った場合、標識制御部106に対して、標識の表示を変更すべく表示変更信号を出力する。また、電源制御部104は、表示変更信号を出力した後、所定の時間(例えば、1秒〜数秒)が経過すると各SSU107へ出力する電力を停止する。これにより、可変標識4に信号灯器3、3、…が滅灯(全滅灯)していることを表示させた場合に、各信号灯器3が点灯又は消灯を繰り返す事態を防止することができる。
【0027】
監視部108は、商用電源1が遮断した場合、蓄電池105から電力が供給されはじめると、蓄電池105の放電電流及び放電時間に基づいて残存容量を算出する。監視部108は、予め蓄電池105に対する容量閾値を記憶してあり、蓄電池105の残存容量が容量閾値より小さくなった場合、容量低下信号を電源制御部104へ出力する。容量閾値は適宜設定することが可能であり、例えば、蓄電池105の電力で信号灯器3、3、…を駆動する場合に、その制御が不能になる(すなわち、信号灯器3が滅灯になる)ときの蓄電池105の残存容量に設定することができる。
【0028】
また、蓄電池105の保持時間が一定である場合は、監視部108は、商用電源1の遮断から所定時間経過後直ちに、容量低下信号を電源制御部104へ出力してもよい。また、交通信号制御機100が数十秒程度動作を継続できる程度の小容量で安価な蓄電池(二次電池)を備えておき、商用電源1が遮断した場合、即座に監視部108が容量低下信号を電源制御部104へ出力する構成としてもよい。これにより、例えば、交通信号制御機100が停電の発生を中央装置へ通知する機能を備えるような場合に、停電の通知に加えて、可変標識を用いて、信号灯器の滅灯状態又はその原因などを表示させることができる。
【0029】
標識制御部106は、表示変更信号を受け付けた場合、各可変標識4を平常時の表示から、各信号灯器3が滅灯(すべての灯色が消灯した状態)であること、あるいはその原因などを示す表示へ切り替えるための駆動信号を各可変標識4へ出力する。
【0030】
図2は可変標識4の外観を示す模式図である。図に示すように、可変標識4は、例えば、信号灯器3が据え付けられた柱に固定され、運転者から容易に視認されるように信号灯器3の下側に配置してある。可変標識4の表示面40は、例えば、並列に配置された複数の三角柱が回転可能に設けてあり、各三角柱の回転を駆動するためのモータ、駆動機構(いずれも不図示)などが備えられている。
【0031】
各三角柱の表面には、文字、図柄、あるいは記号などで表された標識が標記されてあり、各三角柱を120度ずつ回転させることにより、3種類の標識を切り替えて表示させることができる。なお、切り替えて表示させる標識は、3種類に限定されるものではなく、表裏2面からなる複数の平板、4面以上の複数の多角柱を連動して回転させる構成であってよい。また、あるいは、平常時には無表示にしておいて、緊急時に警告を表示させることもできる。
【0032】
図3は可変標識4の標識例を示す説明図である。図3(a)は平常時の標識41であり、図3(b)は、緊急時(蓄電池105の残存容量が容量閾値より小さくなった場合)の標識42である。図3に示すように、平常時には、例えば、速度制限の標識を表示させることができる。蓄電池105の残存容量が容量閾値より小さくなった場合には、「信号灯器は滅灯状態です」なる文字列42aを表示するとともに、「注意して交差点に進入してください」なる文字列42bを表示する。また、文字列42a、42bに蛍光塗料を付着させておくことにより、夜間であっても、文字列42a、42bを容易に視認することができ、車両の運転者に信号灯器3、3、…が滅灯していることを警告することができる。また、上述の文字列42a、42bに加えて、信号灯器が滅灯している原因などを表示させてもよく、あるいは、文字列42aとして、「停電中」、「停電により滅灯しています」といった文字列を表示して、運転者に信号灯器が滅灯している原因を通知するようにしてもよい。
【0033】
交差点に向かって進行する車両の運転者は、前方の信号灯器が突然滅灯した場合、信号機に故障が発生したのではないかと考え、混乱する可能性があり、急停車又は急ハンドルといった操作をする可能性があるが、可変標識等によって、信号灯器の滅灯の原因を瞬時かつ明確に運転者に通知することができ、運転者は冷静さを維持して運転をすることができ、信号灯器の滅灯という非常事態であっても、交通の安全性が高められる。
【0034】
また、夜間の場合、運転者は信号灯器を目印として交差点への接近あるいは進入を認識している場合が多い。そのため、信号灯器が滅灯した場合、運転者が交差点に接近又は進入したことに気が付かず、重大な事故に繋がる恐れがある。本発明によれば、蛍光塗料を塗布した可変標識によって、信号灯器が本来ある位置を運転者に知らせることができるため、運転者が交差点に対する進入速度を適切に制御することができ、交通の安全性を高めることができる。
【0035】
以上説明したように、本発明にあっては、電力の供給が途絶えた場合であっても、電力供給が途絶える直前に信号灯器が滅灯している旨の標識に切り替えることができ、運転者に注意を促すことができるとともに、電力供給が途絶えた後でも、信号灯器が滅灯している旨の標識がそのまま表示され続けるため、信号灯器の制御が復帰されるまでの間、運転者に注意を促すことができ、何らの警告がない場合に比べて、交差点に進入する車両の運転者に注意を促すことができ、交差点を通過する車両又は横断歩道を渡る歩行者などの安全な通行を確保することができる。
【0036】
なお、本発明は、実施例に限定されるものではない。電力供給が途絶えた後にも警告の表示を維持することができるものであれば、どのような構成のものであってもよい。
【0037】
上述の実施の形態における可変標識の標識例は、一例であって、これに限定されるものではない。
【0038】
上述の実施の形態では、蓄電池105は、交通信号制御機100に内蔵される構成であったが、これに限定されるものではなく、交通信号制御機100の外部に配置する構成であってもよい。これにより、他の装置との間で、蓄電池105を共用することができる。また、交通信号制御機100は、2つ以上の筐体で実現することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明に係る交通信号制御システムの構成の一例を示す模式図である。
【図2】可変標識の外観を示す模式図である。
【図3】可変標識の標識例を示す説明図である。
【図4】従来の交通信号制御システムの構成の一例を示す模式図である。
【符号の説明】
【0040】
1 商用電源
3 信号灯器
4 可変標識
5、6 信号線
100 交通信号制御機
101 制御部
102 通信部
103 インタフェース部
104 電源制御部
105 蓄電池
106 標識制御部
107 SSU
108 監視部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流電源により給電されるとともに、交流電源が遮断された場合、蓄電部により給電され、信号灯器の点灯又は消灯を制御する交通信号制御機において、
前記蓄電部の残存容量を検知する検知部と、
該検知部で検知された残存容量に応じて、可変標識の表示を制御する制御手段と
を備えることを特徴とする交通信号制御機。
【請求項2】
前記蓄電部の残存容量と所定の閾値とを比較する手段を備え、
前記制御手段は、
前記蓄電部の残存容量が所定の閾値より小さい場合、可変標識に信号灯器の状態、及び該状態となる原因のうち少なくとも1つを表示させるように構成してあることを特徴とする請求項1に記載の交通信号制御機。
【請求項3】
可変標識に信号灯器の状態、及び該状態となる原因のうち少なくとも1つを表示させた場合、信号灯器を滅灯するように構成してあることを特徴とする請求項2に記載の交通信号制御機。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の交通信号制御機と、信号灯器の状態、及び該状態となる原因のうち少なくとも1つを示す文字もしくは図柄を表示する可変標識とを備えた交通信号制御システムであって、前記文字もしくは図柄、又は前記文字及び図柄以外の部分に蛍光塗料が塗布されていることを特徴とする交通信号制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−97212(P2008−97212A)
【公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−276733(P2006−276733)
【出願日】平成18年10月10日(2006.10.10)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】