説明

人工器官の製造方法

円滑なオレンジピール形態を有するコーティング(62)は、ステントの反管腔側表面(46)に粗い米穀形態を有するコーティング(60)を形成すると同時にステント(42)の管腔側表面(44)に形成される。2つのコーティングの形成時において、マンドレル(50)は、ステントの管腔側表面に隣接するものの通常管腔側表面とは接触しないように位置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は人工器官に関する。
【背景技術】
【0002】
身体には、動脈、他の血管および他の体腔のような様々な通路がある。これらの通路は、時に閉塞されるか弱化される。例えば、通路は腫瘍によって閉塞されるか、プラークによって制限されるか、或いは動脈瘤によって弱化される。これらが生じる場合に、通路は再び開放されるか、医療用人工器官により補強される。人工器官は、通常体内の体腔に位置される管状部材である。人工器官の例はステント、覆われたステント、およびステントグラフトを含む。
【0003】
人工器官は、人工器官が所望の部位に搬送されるときに、小型化された形態にて人工器官を支持するカテーテルによって体内に搬送される。部位に到達すると、人工器官は拡張し、これにより、例えば体腔壁と接触する。ステントの搬送は、ヒースによる特許文献1に更に開示される。
【0004】
拡張機構は人工器官を強制的に径方向に拡張することを含む。例えば、拡張機構は、バルーンを搬送するカテーテルを含むが、このカテーテルは、バルーンにより拡張可能な人工器官を搬送する。バルーンは、体腔壁に接する所定位置にて拡張した人工器官を変形し固定すべく膨張可能である。バルーンは続いて収縮され、カテーテルが体腔から取り払われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第6290721号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、管腔側表面に第1のコーティング、および反管腔側表面に第2のコーティングを同時に形成する工程を含む、反管腔側表面および管腔側表面を有するプリフォームから人工器官を製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一態様において、本発明は、反管腔側(abluminal)表面および管腔側(adluminal)表面を有するプリフォームから人工器官を形成する方法を特徴とする。方法は、管腔側表面にオレンジピール形態を有する第1のコーティング、および反管腔側表面に米穀形態を有する第2のコーティングを同時に形成する工程を含む。
【0008】
別の態様において、本発明は、管腔側表面を有するプリフォームから人工器官を形成する方法を特徴とする。方法はプリフォームの表面にコーティングを形成する間に管腔側表面からの平均距離が少なくとも20nmとなるように管腔側表面に隣接してマンドレルを位置させる工程を含む。
【0009】
実施例は、次の特徴のうちの任意の1つ以上を含む。マンドレルは第1のコーティングおよび第2のコーティングを形成するに先だって位置される。マンドレルは、管腔側表面からの平均距離が少なくとも20nm乃至約5mm以下(例えば多くても約2mm乃至約3mm)となるように位置される。第1および第2のコーティングを形成するときに、マンドレルは管腔側表面に対して巻き付けられる。マンドレルは、溝や小突起のパターンを含む。プリフォームは、第1の熱量を有する材料を含み、マンドレルは、第1の熱量とは異なる熱量を有する材料を含む。温度勾配は、プリフォームとマンドレルとの間に設けられる。マンドレルは伝導性材料、絶縁材料、磁性材料および非磁性材料を含む。実施例は、更に次の特徴のうちの任意の1つ以上を含む。第1のコーティングおよび第2のコーティングを同時に形成するときに、磁界又は電界が作用される。第1のコーティングおよび第2のコーティングは、物理気相蒸着法、視射角蒸着法や、スパッタリングを使用して形成される。第1のコーティングおよび第2のコーティングは、例えばタンタル、クロミウム、チタン、イリジウム等の金属や、例えば窒化チタン、酸化チタン、酸窒化チタン、イリジウム酸化物等のセラミックを含む。第1のコーティングの厚みは約10nm乃至約50nmである。第2のコーティングの厚みは約200nm乃至約300nmである。
【0010】
実施例は、後述する1つ以上の効果を含む。ステントは、治療効果を高める形態および/又は構造体を有するセラミックコーティングにより形成可能である。特に、セラミックスは機械的性能および生理学的効果を高めるべく調整される。機械的性能を高めることにより、通常体内に挿入すべく小径にステントを折りたたむこと、曲がりくねった体腔を通して搬送すること、および治療部位において拡張することを含むステントの使用の際に遭遇する困難な手術時に所定の効果が得られる。セラミックの機械的特性を高めることにより、セラミックのひび割れや剥離の可能性が低減され、ステント本体、および薬剤溶出材料のようなコーティングに対するセラミックの接着性が高められる。改善される生理学的効果は、再狭窄を防止し、内皮化(endothelialization)を促進することを含む。セラミックはセラミックの形態および構造体を制御することにより調整される。例えば、セラミックは、内皮の成長を高める形態、例えば薬剤溶出コーティングのような、ポリマ等の覆っているコーティングの接着性を高める形態、薄層分離、ひび割れや、剥離を低減する形態、および/又は炎症、増殖および再狭窄を低減すべく触媒作用を高める形態を有する。セラミックコーティングは、特定用途のための機能を最適化すべくそれらの物理的特性、連続する化学的パラメータおよび粗さのパラメータに沿って調整可能である。異なるコーティング形態は、異なる位置にて異なる機能を高めるべく異なる位置に適用可能である。例えば高い粗さ、且つ低い被覆範囲の、変形穀物形態が、反管腔側表面に設けられ、薬剤を溶出するポリマコーティングの接着性を高め、低い粗さ、且つ球状の形態が、管腔の表面に設けられ、内皮化を促進してもよい。組成は、ステント本体やポリマに対する接着性を高め、且つ/又は触媒効果を制御すべく疎水性を制御するために調整される。形態および組成は、形態特性を微調整し、且つステントの所望の領域を横断して非常に均一な予測可能なコーティングを形成することができる方法を使用して、物理気相蒸着法により形成することができる。更に、2つの形態が、異なる位置に同時に、或いはステントを堆積システムから取り払うことなく連続して設けられ、これにより、真空絶縁破壊による潜在的な汚染および長時間にわたる手術時間が低減又は回避される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1A】折りたたまれた状態のステントの搬送、ステントの拡張およびステントの配備を示す長手方向断面図。
【図1B】折りたたまれた状態のステントの搬送、ステントの拡張およびステントの配備を示す長手方向断面図。
【図1C】折りたたまれた状態のステントの搬送、ステントの拡張およびステントの配備を示す長手方向断面図。
【図2】有窓のステントを示す斜視図。
【図3A】図2のA−A線に沿ったステント壁を示す断面図。
【図3B】図3Aのステント壁の反管腔側表面の形態を示す写真。
【図3C】図3Aのステント壁の管腔側表面の形態を示す写真。
【図4】ステントを形成するためのセッティングを示す概略図。
【図4A】図3A乃至3Cのステント製造方法を示し、ステント壁を示す断面図。
【図4B】図3A乃至3Cのステント製造方法を示し、ステント壁を示す断面図。
【図4C】図3A乃至3Cのステント製造方法を示し、ステント壁を示す断面図。
【図5A】ステント壁の反管腔側表面の形態を示す写真。
【図5B】ステント壁の反管腔側表面の形態を示す写真。
【図5C】ステント壁の反管腔側表面の形態を示す写真。
【図5D】ステント壁の管腔側表面の形態を示す写真。
【図5E】ステント壁の管腔側表面の形態を示す写真。
【図5F】ステント壁の管腔側表面の形態を示す写真。
【図6A】ステント壁の反管腔側表面の形態を示す写真。
【図6B】拡張時における図6Aのステント壁の反管腔側を示す写真。
【図6C】ステント壁の管腔側表面の形態を示す写真。
【図6D】拡張時における図6Cのステント壁の管腔側を示す写真。
【発明を実施するための形態】
【0012】
様々な図面において同様の参照符号は類似の要素を示す。図1A乃至1Cに、ステント20が、カテーテル14の先端部近傍に搬送されたバルーン12を覆うように位置され、バルーンおよびステントを搬送する部分が閉塞領域18に到達するまで、図1Aに示すルーメン16を通して配向されることを示す。ステント20は、続いてバルーン12を膨張させることにより径方向に拡張し血管壁に対して圧迫され、これにより、閉塞部18が圧迫され、図1Bに示すように閉塞部18を包囲する血管壁は、径方向に拡張する。圧力はバルーンから解放され、図1Cに示すようにカテーテルは血管から取り払われる。
【0013】
図2に、ステント20が、壁23に形成される複数の窓割り22を含むことを示す。ステント20は、外側、即ち反管腔側表面24、内側、即ち管腔側表面26、および複数のカット面表面28を含むいくつかの表面領域を含む。図示のように、ステントはバルーンにより拡張可能であるか、自己拡張型ステントである。ステントの例はヒースによる上記特許文献1に開示される。
【0014】
図3Aに、ステント壁30が、ステント本体32、ステント本体32の反管腔側のコーティング34、およびステント本体32の管腔側(管腔)のコーティング36を含むことを示す。コーティング34は、表面38を含み、コーティング36は、表面40を含む。いくつかの実施例において、コーティングはカット面表面の周囲を延びる。いくつかの実施例において、更なるコーティング、例えば、薬を含むポリマ35(破線)は、コーティング34および36の一方又は両者、特に反管腔側コーティング34を覆うように設けられる。いくつかの実施例において、ステント本体25は、例えば合金等の金属から形成される。金属材料の例は316Lステンレス鋼、コバルトクロム合金、ニチノール、登録商標PERSS、MP35Nおよび他の好適な金属材料を含む。
【0015】
コーティング34および36は金属又はセラミックを含む。金属の例はタンタル、イリジウム、プラチナ、クロミウムおよびニオブを含む。セラミックの例は、窒化チタン、酸化チタン、イリジウム酸化物(IROX)、酸化クロム、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、および酸窒化チタンを含む。コーティング34は、例えば約200nm乃至約300nmの厚みを有し、粗い形態を有する。コーティング36は、例えば約10nm乃至約50nm、或いは約20nm乃至約30nmの厚みを有し、円滑な形態を有する。
【0016】
図3Bに、いくつかの実施例において、表面38が、形成される粒子および高い粗さ(米穀形態)によって特徴付けられる形態を有することを示す。形成される粒子、高い粗さの形態により、離間した粒子間および粒子の周囲の割れ目を特徴とする高い表面が得られ、これにポリマコーティング35は堆積され、且つこの接着性が高められた表面に結合可能である。形成される穀粒形態により、ステントは運動の自由度がより大きくなり、ステントが使用時に湾曲されるときに、コーティングの破損の可能性が低減される。従って、コーティング34は、下部の表面からセラミックが薄層分離することに対し抵抗し、且つ覆っているポリマコーティング35の薄層分離を低減する。ステントの拡張又は収縮時に、或いはステントが曲がりくねって湾曲した体腔を通して搬送されるときに、ステントの屈曲性によって生じる応力は、ステント軸からの距離の作用として上昇する。その結果、いくつかの実施例において、米穀形態を備えた表面は、ステントの反管腔側領域に、或いは拡張又は収縮時により大きく屈曲する隣接した窓割り等の他の高い応力ポイントに位置される。いくつかの実施例において、表面38の粒子は、約50nm乃至500nmの、例えば約100nm乃至300nmの長さLを有し、約5nm乃至50nm、例えば約10nm乃至15nmの幅Wを有する。粒子は約5:1、或いはそれ以上、例えば、10:1乃至20:1の縦横比(長さ対幅)を有する。粒子は1つ以上の層に積層される。粒子間の距離は、約1nm乃至50nmである。
【0017】
図3Cに、表面40が、より高い被覆率の、通常より低い粗さの球状の表面(オレンジピール形態)を特徴とする形態を有することを示す。球状面の、面間は、狭小な最小限距離にて緊密に隣接する。球状面の径は、約100nm以下であり、最小限の深みや球状機能部の最大限の高さは、例えば約50nm以下、例えば約20nm以下である。より円滑な球状の表面の形態により、その化学成分および/又は形態素性を選択することによって内皮の成長を促進すべく調整される表面が得られる。所定のセラミックス、例えば酸化物は、過酸化水素および他の先駆体の触媒による還元により再狭窄を低減し、平滑筋細胞を増殖させる。酸化物は、更にステントの内皮化を高めるべく内皮の成長を促進することができる。ステントが生物学的環境(例えば、生体内)に案内される場合に、特に血管へのステントの移植に対する人体の最初の反応のうちの1つは、白血球、即ち循環する血液システムの構成要素のうちの1つである白血球の活性化である。この活性化により、反応的な酸素化合物生産の解放が生じる。この工程にて解放された種のうちの1つは、白血球の一タイプである好中球の顆粒細胞によって解放される過酸化水素(H)である。Hの存在により、平滑筋細胞の増殖が高められ、内皮細胞機能が弱化され、これにより、より多くの炎症細胞の付着性を高める、表面の蛋白質結合の発現が刺激される。IROXのようなセラミックは、触媒的にHを低減する。セラミックの形態により、触媒効果が高められ、内皮細胞の成長が低減される。形態選択および形態測定は、更に2007年5月23日に出願された米国特許出願公開第11/752736号明細書、同様に2007年5月23日に出願された米国特許出願公開第11/752772号明細書に開示される。
【0018】
選択した形態を備えたコーティングはスパッタリングによって形成することができる。図4に、例えば、物理気相蒸着法(PVD)スパッタリング装置33がチャンバ35を有し、チャンバ35にターゲット41および基板42、例えば、ステントやステントプリフォームが位置されることを示す。スパッタリングは、固体のターゲット材料中の原子が、エネルギーを有するイオンによってターゲット材料に衝突することにより気体位相に放出される物理的な工程である。スパッタリング用のイオンは、スパッタリング設備、例えばチャンバに誘導されるプラズマによって供給される。プラズマの特性は、堆積したコーティングの特性に影響を付与する。スパッタリングは、2007年11月2日に出願された米国特許出願公開第11/934435号明細書(代理人明細書10527−827001号)に更に開示される。プラズマおよび形成されるコーティングの特性に影響を付与する要因は、例えば、ターゲット材料への圧力、チャンバ圧力、例えばアルゴンおよび酸素のプラズマの分圧、体積速度、コーティングが形成される基板に投射材料が衝突するエネルギー、コーティングの厚み、磁石の強度および配置、プラズマの基板との相互作用、基板に作用される付勢力、その他である。
【0019】
コーティング形態に影響を付与する工程パラメータは、ステントの内径内にマンドレルを設けることにより管腔および反管腔側表面に所望の形態を選択すべく調整可能である。図4A乃至4Cに、ステントを形成する工程を示す。特に図4Aに、ステント本体42、例えばステンレス鋼で形成されたチューブが、ルーメン43を備える管腔側表面44および反管腔側表面46を含むことを示す。ステント本体42は更に窓割り(図示しない)を含む。図4Bに、ステント本体42がスパッタリングチャンバ内のマンドレル50を覆うように位置されることを示す。マンドレル50の断面は略円形であり、マンドレル50およびステント本体42の長手方向軸は、マンドレル50およびステント本体42が略同心上に位置されるように並べられる。図示の例において、マンドレル50は基板58に固定され、ステント本体42は留め具52および54を使用して、マンドレル50の周囲に固定される。留め具52および54は、マンドレル50からステント本体42を隔離する、セラミックの絶縁するブロック48にそれぞれ接している。図4Cに、表面46にコーティング60、管腔側表面44に別のコーティング62が同時に形成されることを示す。コーティングの堆積時に、IROX粒子の一部が、反管腔側表面46に遭遇し、米穀形態を有するコーティング60を形成する。IROX粒子の別の部分は、例えばステント本体42に形成される図2に示す窓割り22を通してステント本体42の管腔側に至る。IROX粒子のこの部分は、例えば、図2に示すストラット24のようなステント本体42の貫通不能な部分によって陰になり、これらの粒子の一部は、反管腔側表面46に直接的に堆積するものと比較して、より低い体積速度およびエネルギーにより管腔側表面44に至る。
【0020】
マンドレル50は例えば堆積物に対して管腔にて陰を形成すること、および/又は、電気特性、磁気特性や熱的特性を変化させることによってプラズマを調整することの、1つ以上の任意の組み合わせにより形態に影響を付与すべく選択可能である。例えば、マンドレル50は、スパッタリングされた材料のエネルギーを低減し、且つコーティング62がより円滑なものとなり密度がより高くなるように堆積速度を低減する表面56を含む。いくつかの実施例において、マンドレルの材料特性はコーティング60の特性を調整することに使用可能である。例えば、マンドレル50は、反管腔側表面46と管腔側表面44との間に温度勾配を形成すべくステント本体42と異なる熱量を有してもよく、これによりコーティング60および62は、異なる形態となる。例えば、温度勾配は、スパッタリングされた材料の可動性に影響を付与し、異なる密度および/又は孔隙率を有するスパッタリングされたコーティング60および62を形成することができる。別例において、所望の特性を備えたコーティング60および62を形成すべく磁界が作用される場合に、例えば鉄のような磁性材料から形成されるマンドレル50は、プラズマおよびスパッタリング工程に影響を付与し得る。
(物理的な陰形成)
スパッタリングは、通常チャンバの気体およびイオンによりスパッタリングされる種の衝突による照準線工程(a line of sight process)ではない。しかし、陰形成は、任意の表面にて堆積物をコーティングする速度に影響を付与し得る。いくつかの実施例において、ステントの管腔は、ストラットによって陰を形成することにより管腔側のものと比較してより肉薄なコーティングを有する。ステントの管腔にマンドレルを挿入することにより、ステントの管腔に更に陰を形成することができる。マンドレル50の寸法はステントの内径とマンドレルとの間に十分な間隙を設けるべく最適化され、これにより管腔の表面44にオレンジピール形態を形成する堆積速度、および反管腔側表面46に米穀形態を形成する堆積速度に差異を生じさせることができる。例えば、管腔側表面44におけるIROXの堆積速度は、反管腔側表面46におけるIROXの堆積速度より約2倍乃至10倍緩慢である。オレンジピール形態は、おおよそ20乃至30nmの厚みにて形成され、米穀形態は約200乃至300nmの厚みにて形成される。
【0021】
いくつかの実施例において、表面56と表面44との間の距離は、少なくとも例えば約20nm、25nm、30nm、40nmや、50nm、且つ/又は、例えば約10mm、5mm、3mm、2mm、1mm、800μm、500μm、100μm、1μm、800nm、500nm、200nm、180nm、150nm、130nm、110nmや、100nm以下である。2つの表面間の距離は、ここに定義されるように、表面56と管腔側表面44との間の平均距離である。異なる表面特性および形状を備えたマンドレルにより、反管腔側のプラズマと比較して、ステント本体42の管腔側のプラズマを調整することができる。管腔側表面44における堆積速度に対する反管腔側表面46における堆積速度も、溝、小突起、ピラミッド、円柱、くぼみ、微細粗化部、或いは他のテクスチャやパターンを備えたマンドレルを使用することにより調整することができる。
【0022】
いくつかの実施例において、ステント本体42および/又はマンドレル50は移動可能である。例えば、表面56とコーティングされた表面44との間を時折物理的に接触させるべく、マンドレル50は堆積時に管腔側表面44に対して巻き付けられる。時折の物理的接触により、堆積された粒子は圧縮され、ステント本体42の管腔側表面44に円滑且つ高密度のコーティング62を形成することが補助される。これらの接触もマンドレル50の周囲にステント本体42を移動させることにより行われる。マンドレルおよび/又はステント本体は、例えば、xyz保定装置のようなプログラム可能な保定装置によって移動される。
(電気的特性、磁気的特性、および/又は熱的特性)
異なる材料から形成されるマンドレルは、ステント本体表面に形成されるコーティングの特性を調整することに使用可能である。マンドレルの電気的特性および磁気的特性を変更することにより、反管腔側表面46とプラズマとの相互作用と比較して、管腔側表面44とプラズマとの相互作用を変化させることができる。この目的のために、伝導性材料、絶縁材料、磁性材料や、非磁性材料から形成されるマンドレルが使用可能である。材料はPVDチャンバを望ましくなく汚染する排気を低減すべく選択可能である。マンドレルは、それ自体材料が解放されるスパッタリングターゲットとして機能するものではない。磁性材料の例は鉄、コバルト、クロミウム、他の強磁性材料や、常磁性材料を含む。電気的な材料の例は銀、金、アルミニウム、プラチナおよび他の導体を含む。
【0023】
温度は、更にステント本体42に形成されるコーティングの形態に影響を付与し得る。ステント本体42と異なる熱量から形成されるマンドレルにより、ステント本体42の管腔側と反管腔側との間に温度勾配が設けられ、これにより、反管腔側表面46および管腔側表面44に異なる形態を備えたコーティングが形成される。マンドレル50は、更に例えばステンレス鋼から形成されるステント本体42の熱量とは異なる熱量を有する材料を含む。そのような材料の例はアルミニウム、タンタルおよびセラミックスを含む。
【0024】
チャンバの好適なターゲット材料は、例えば、イリジウム、チタン、タンタル、クロミウム、シリコン、アルミニウム、ジルコニウムを含む。例えばアルゴンプラズマ、クリプトンプラズマや、酸素プラズマのようなプラズマが、チャンバに案内される。プラズマはターゲットに衝突し、ターゲット材料はステント本体42にスパッタリングされる。上述した工程は、例えばステント管腔側表面および反管腔側表面に異なる形態を備えたタンタル、窒化チタン、酸化チタン、酸窒化チタン等の任意の金属、酸化物あるいは他のセラミックスの単独層コーティングを形成すべく拡張される。上述した工程は、例えば異なる分圧範囲、スパッタリング出力範囲、異なる気体、並びに正の基板バイアスや負の基板バイアス等の様々なスパッタリング条件に応用可能である。
【0025】
いくつかの実施例において、斜入射堆積法(glancing angle deposition)(GLAD)がコーティング60および62を堆積することに使用可能である。斜入射堆積法は、三次元のナノメータ規模の薄膜微細構造体を設計すべく斜角の物理気相蒸着法および基板運動を使用する。蒸気の流れは、法線から斜角をなしてステント本体42に至る。円柱状の微細構造体が例えばIROXのような堆積材料によって形成され、各円柱は付帯的な蒸気の流れが達しない陰領域を残す。ステント本体42の管腔側に至る堆積材料の量、速度およびエネルギーは、このように調整、即ち低減される。GLADに関しては、2006年出版のZhou等によるAppl. Phys. Lett. 88の203117に詳細に開示される。
(例)
(例1)
本例において、米穀形態を有するコーティング、およびオレンジピール形態を有するコーティングは、ステントの反管腔側表面および管腔側表面に同時に形成される。ステントは2.47x10−4Paの圧力を有するチャンバに位置される。径が約1.1mmであるマンドレルは、ステントの管腔側表面に接触することなく管腔側表面に隣接して位置される。マンドレルは円筒形状を有し、ステントに対して同心である。IROXは、ステントの反管腔側表面および管腔側表面の両者に同時に堆積される。その結果、図5A(ステントの一端がステントの長手方向軸に沿った)、図5B(ステントの中間部がステントの長手方向軸に沿った)、および図5C(ステントの他端がステントの長手方向軸に沿った)に示すように、米穀形態を有するIROXコーティングはステントの反管腔側表面に整合するように形成される。同時に、図5A乃至5Cのステントの位置にそれぞれ対応する図5D乃至5Fに示されるように、オレンジピール形態を有する整合するIROXコーティングが、ステントの反管腔側表面に形成される。
(例2)
本例において、例1に開示されるような反管腔側表面および管腔側表面に同時に形成されるIROXコーティングを有するステントは、過拡張される。ステントは、拡張していないときの径の5乃至10倍に拡張される。図6Aおよび6Bに、拡張後においてステントの反管腔側表面の、米穀形態を有するコーティングは薄層に剥離されないことを示す。図6Cおよび6Dに、拡張後においてステントの管腔側表面の、オレンジピール形態を有するコーティングは薄層に剥離されないことを示す。
【0026】
用語「治療薬」、「薬学的意味における活性薬剤」、「薬学的意味における活性物質」、「薬学的意味における有効成分」、「薬」および他の関連用語は、ここで交換可能に使用され、小さな有機分子、ペプチド、オリゴペプチド、タンパク質、核酸、オリゴヌクレオチド、遺伝子治療薬、非遺伝子治療薬、遺伝子治療薬の搬送のためのベクター、細胞、および例えば、再狭窄を低減するか防止する薬剤として血管系治療法に対する候補と認識される治療薬を含むがこれらに限定されるものではない。小さな有機分子とは、全体で50以下の炭素原子、および100未満の非水素原子を有する有機分子を示す。
【0027】
治療薬の例は、例えば抗血栓薬(例えばヘパリン)、抗増殖/抗有系分裂薬(例えばパクリタクセル、5フルオロウラシル、シスプラチン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、平滑筋細胞増殖阻害剤(例えば、単クローン抗体)、およびチミジンキナーゼ阻害剤)、酸化防止剤、抗炎症剤(例えばデクサメタゾーン、プレドニゾロン、コルチコステロン)、麻酔薬(例えばリドカイン、ブピバカインおよびロピバカイン)、抗凝血剤、抗生物質(例えばエリスロマイシン、トリクロサン、セファロスポリンおよびアミノグリコシド)、内皮細胞成長および付着のうち少なくともいずれか一方を刺激する薬剤を含む。治療薬は非イオンであっても自然界における陰イオンおよび陽イオンのうち少なくともいずれか一方であってもよい。治療薬は、単独にて、或いは組み合わせて使用可能である。好適な治療薬は、再狭窄阻害剤(例えばパクリタクセル)、抗増殖薬(例えばシスプラチン)、および抗生物質(例えばエリスロマイシン)を含む。治療薬の付加的な例は米国特許出願公開第2005/0216074号明細書に開示される。いくつかの実施例において、薬はポリマコーティングの多孔領域内に組み入れることができる。薬溶出コーティング用ポリマも米国特許出願公開第2005/019265号明細書に開示される。例えば、有機的な、薬、ポリマ、タンパク質、DNAおよび同様の材料等の機能的な分子が、ステントのグローブ(groves)、穴、空間、および他の特徴に組み込むことができる。
【0028】
好適なポリマは、例えば、ポリカルボン酸、酢酸セルロースと硝酸セルロースとを含むセルロースのポリマ、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、架橋ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸ポリマを含むポリ無水物、ポリアミド、ポリビニルアルコール、EVAのようなビニル単量体の共重合体、ポリビニル・エーテル、ポリスチレンと共重合体のようなポリビニルの芳香薬、イソブチレン、イソプレンおよびブタジエンのような他のビニル単量体とこれらの共重合体、例えば、スチレン−イソブチレン−スチレン(SIBS)、スチレン−イソプレン−スチレン(SIS)共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)共重合体、ポリエチレンオキシド、グリコサミノグリカン、多糖類、ポリエチレン・テレフタレートを含むポリエステル、ポリアクリルアミド、ポリエーテル、ポリエーテル・スルホン、ポリカーボネート、ポリプロピレンを含むポリアルキレン、ポリエチレンおよび高分子量ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレンを含むハロゲン化ポリアルキレンや、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリイソブチレンを含む天然ゴムおよび合成ゴム、これらとスチレンのような他のビニル単量体との共重合体、ポリウレタン、ポリオルトエステル、タンパク質、ポリペプチド、シリコン、シロキサン・ポリマ、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、吉草酸塩、並びにこれらの混合物および共重合体の他、他の生物分解性を備えたポリマ、生体吸収性を備えたポリマおよび生物学的安定性を備えたポリマ、およびこれらの共重合体も含む。ポリウレタン分散(登録商標名BAYHDROL等)およびアクリルラテックス分散のようなポリマ分散によるコーティングも本発明の範囲内にある。例えば、ポリマは、タンパク質ポリマ、フィブリン、コラーゲンおよびこれらの派生物、セルロース、スターチ、デキストラン、アルギン等の多糖およびこれらの多糖類の派生物、細胞外マトリックス成分、ヒアルロン酸や、別の生物剤、あるいはこれらのうち任意のものの好適な混合物であってもよい。一実施例において、好適なポリマは、登録商標HYDROPLUS(マサチューセッツ州Natickに所在するボストン・サイエンティフィック社)として市場にて入手可能なポリアクリル酸であり、米国特許第5091205号明細書に開示され、その全体がここに開示されたものとする。米国特許第5091205号明細書は、体液に暴露されたときに医療器具が迅速に円滑となるように1つ以上のポリイソシアネートにより覆われる医療器具を開示する。本発明の好適な別例において、ポリマはポリ乳酸とポリカプロラクトンの共重合体である。好適なポリマは米国特許出願公開第2006/0038027号明細書に開示される。
【0029】
いくつかの実施例において、ポリマは、相当な量の薬溶液を吸収することができる。本発明に従って医療器具にコーティングとして塗布されると、乾燥したポリマは通常約1乃至約50マイクロメートルの厚みの順となる。例えば、約0.2乃至0.3マイクロメートルの非常に肉薄なポリマコーティング、および例えば10マイクロメートルを超えるはるかに厚みを有するコーティングが、更に可能である。ポリマコーティングの多数の層が設けられる。この多数の層は、同じか異なる高分子材料からなる。
【0030】
ここで開示される任意のステントは、例えば硫酸バリウム、プラチナあるいは金のような放射線不透過性を備えた材料を付加することによって、あるいは放射線不透過性を備えた材料で覆うことによって放射線不透過性に染められるか放射線不透過性に構成される。ステントは、(例えば316L、登録商標名BioDur 108(UNS S29108)、304Lのステンレス鋼、並びに米国特許出願公開第2003/0018380号明細書、米国特許出願公開第2002/0144757号明細書、および米国特許出願公開第2003/0077200号明細書に開示されるようなステンレス鋼と5乃至60重量%の1つ以上の放射線不透過性を備えた要素(例えばPt、Ir、Au、W)(登録商標名PERSS)とを含む合金)のステンレス鋼、ニチノール(ニッケル・チタン合金)、Elgiloyのようなコバルト合金、L605合金、MP35N、チタン、チタン合金(例えばTi−6A1−4V、Ti−50Ta、Ti−10Ir)、プラチナ、プラチナ合金、ニオブ、ニオブ合金(例えばNb−IZr)Co−28Cr−6Mo、タンタルおよびタンタル合金等の金属材料を含む(即ち、これらから製造される)。材料の別例は2003年9月26日に出願された米国特許出願公開第10/672891号明細書、および2005年1月3日に出願された米国特許出願公開第11/035316号明細書に開示される。他の材料は、例えばSchetsky、L.McDonaldの「形状記憶合金」、1982年出版のJohn Wiley & SonsのEncyclopedia of Chemical Technology(第3刷)20巻の726乃至736頁、および2003年1月17日に同一出願人により出願された米国特許出願公開第10/346,487号明細書に開示される超弾性合金、あるいは偽弾性合金のような弾性および生体適合性を備える金属を含む。
【0031】
ここに開示されるステントは、管、例えば冠状動脈・周辺の血管、非血管性のルーメンのために構成することができる。例えば、それらは、食道や前立腺にて使用するために構成することができる。他のルーメンは、胆汁のルーメン、肝臓のルーメン、膵臓のルーメン、尿道のルーメンを含む。
【0032】
ステントは、所望の形および径からなり得る(例えば冠状動脈のステント、大動脈のステント、末梢血管のステント、胃腸のステント、泌尿器のステント、気管又は気管支のステント、および神経のステント)。応用に応じて、ステントは、例えば約1mm乃至約46mmの間の径を有する。所定の実施例において、冠動脈ステントは、約2mm乃至約6mmの拡張した径を有する。いくつかの実施例において、末梢ステントは、約4mm乃至約24mmの拡張した径を有する。所定の実施例において、胃腸および泌尿器のうち少なくともいずれか一方のステントは、約6mm乃至約30mmの拡張した径を有する。いくつかの実施例において、神経ステントは、約1mm乃至約12mmの拡張した径を有する。腹部大動脈瘤(AAA)ステントおよび胸部大動脈瘤(TAA)ステントは、約20mm乃至約46mmの径を有する。ステントは、バルーン拡張可能であっても、自己拡張可能であっても、或いはその両者の組み合わせであってもよい(米国特許第6290721号明細書を参照)。
【0033】
出版物、特許出願明細書、特許明細書、およびここに示した他の参照文献はすべて、それらの全体がここに開示されたものとする。
更なる実施例を請求の範囲に示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
反管腔側表面および管腔側表面を有するプリフォームを使用した人工器官の製造方法であって、第1のコーティングおよび第2のコーティングを形成するに先だって管腔側表面に隣接してマンドレルを位置させることにより、管腔側表面にオレンジピール形態を有する第1のコーティングと、反管腔側表面に米穀形態を有する第2のコーティングとを同時に形成する工程を含む人工器官の製造方法。
【請求項2】
前記管腔側表面からの平均距離が少なくとも20nmとなるようにマンドレルを位置させる工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
管腔側表面からの平均距離が約5mm以下となるようにマンドレルを位置させる工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のコーティングおよび第2のコーティングを形成するときに管腔側表面に対してマンドレルを巻き付ける工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記マンドレルは、溝、小突起、ピラミッド、円柱、くぼみ、微細粗化部からなる群から選択されるパターンを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記プリフォームは第1の熱量を有する材料を含み、マンドレルは第1の熱量とは異なる熱量を有する材料を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記マンドレルは、伝導性材料、絶縁材料、磁性材料、および非磁性材料からなる群から選択される材料からなることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記プリフォームとマンドレルとの間に温度勾配を設ける工程を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のコーティングおよび第2のコーティングを同時に形成する工程は磁界を作用させる工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第1のコーティングおよび第2のコーティングを同時に形成する工程は電界を作用させる工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のコーティングおよび第2のコーティングは物理気相蒸着法を使用して形成されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のコーティングおよび第2のコーティングは斜入射堆積法を使用して形成されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のコーティングおよび第2のコーティングはスパッタリングを使用して形成されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のコーティングおよび第2のコーティングは、タンタル、クロミウム、チタンおよびイリジウムからなる群から選択される金属を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記第1のコーティングおよび第2のコーティングは、窒化チタン、酸化チタン、酸窒化チタン、およびイリジウム酸化物からなる群から選択されるセラミックからなることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記第1のコーティングの厚みは約10nm乃至約50nmであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記第2のコーティングの厚みは約200nm乃至約300nmであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記第1のコーティングの厚みは約10nm乃至約50nmであり、第2のコーティングの厚みは約200nm乃至約300nmであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項19】
管腔側表面を有するプリフォームを使用して人工器官を製造する方法であって、マンドレルを管腔側表面からの平均距離が少なくとも20nmとなるように、管腔側表面に隣接して位置させ、プリフォームの表面にコーティングを形成する工程を含むことを特徴とする人工器官の製造方法。
【請求項20】
管腔側表面からの平均距離が約5mm以下となるようにマンドレルを位置させる工程を含むことを特徴とする請求項19に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3A】
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【図4】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図5E】
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【図5F】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図3B】
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【図3C】
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【公表番号】特表2012−524624(P2012−524624A)
【公表日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−507369(P2012−507369)
【出願日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際出願番号】PCT/US2010/031992
【国際公開番号】WO2010/124050
【国際公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【出願人】(506192652)ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド (172)
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
【Fターム(参考)】