説明

人工炭酸泉の製造方法

【課題】炭酸泉や炭酸飲料用として、微細空気を水に巻き込み、ナノからマイクロオーダーの気泡径を発生させるナノまたはマイクロバブル発生装置を用いて、還元系を含めた人工炭酸泉の製造方法を提供する。
【解決手段】微細空気を水に巻き込み、ナノからマイクロオーダーの気泡径を発生させるナノまたはマイクロバブル発生装置で、二酸化炭素ガスを水または温水に溶解させて、溶存二酸化炭素ガスの濃度を温泉法の炭酸泉の基準250ppm以上、好ましくは療養泉の基準1000ppm以上となる、水素混合二酸化炭素ガスや無隔膜電解装置との組み合わせにより還元系を含めた人工炭酸泉を製造する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水または温水に、二酸化炭素ガス、または爆発限界の4%以下の水素を含む二酸化炭素ガスを高濃度で溶解させ、それらを炭酸泉としての浴用や、炭酸飲料としての飲用を含めて、健康または美容に応用できるようにした人工炭酸泉の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、二酸化炭素ガスを高濃度で、水に溶解させる場合、中空糸膜を用いて溶存二酸化炭素ガス濃度が、1000ppmを越えるようにした溶解方法が公知であり、実用的に浴槽に使用されてきている。
【0003】
また、微細空気を水に巻き込み、ナノからマイクロオーダーの気泡径を発生させる、ナノまたはマイクロバブル発生装置では、これまで主に空気が利用されている。前記空気を利用する場合、空気の気泡径が小さいことから、水への酸素の溶解速度が速く、且つ鉛直方向への上昇速度が遅いため、気泡の滞留時間が長く、そのためこれまでダム貯水池など閉鎖水域の水質改善や、魚介類の養殖における酸素溶解効率の向上、有機排水処理の水処理等に利用され、また白濁が生ずることからミルキーバスなどとして利用されてきた。
【0004】
しかし、炭酸泉や炭酸飲料用として、ナノまたはマイクロバブル発生装置の応用はこれまで行われておらず、ましてやこれらを生体水や温泉源泉の特徴である還元系にする発想はなかった。
【0005】
そして、炭酸泉や炭酸飲料用として、ナノまたはマイクロバブル発生装置を応用した先行技術につき、過去の特許文献を遡及検索しても、出願された事実はなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前記観点から発明をなしたもので、炭酸泉や炭酸飲料用として、微細空気を水に巻き込み、ナノからマイクロオーダーの気泡径を発生させるナノまたはマイクロバブル発生装置を用いて、人工炭酸泉、または天然炭酸泉に類似した人工炭酸泉の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前記課題を解決するために、
請求項1の発明は、微細空気を水に巻き込み、ナノからマイクロオーダーの気泡径を発生させるナノまたはマイクロバブル発生装置で、二酸化炭素ガスを水または温水に溶解させて、溶存二酸化炭素ガスの濃度を温泉法の炭酸泉の基準250ppm以上、好ましくは療養泉の基準1000ppm以上とするようにしたことを特徴とする人工炭酸泉の製造方法を提供する。
請求項2の発明は、請求項1記載の人工炭酸泉の製造方法において、二酸化炭素ガスに代えて、メタンガス等の炭化水素あるいは天然ガスや都市ガス等を燃料改質装置で分解して生成した水素および二酸化炭素ガスを用いることを特徴とする人工炭酸泉の製造方法を提供する。
請求項3の発明は、微細空気を水に巻き込み、ナノからマイクロオーダーの気泡径を発生させるナノまたはマイクロバブル発生装置で、二酸化炭素ガスを水または温水に溶解させて、溶存二酸化炭素ガスの濃度を温泉法の炭酸泉の基準250ppm以上、好ましくは療養泉の基準1000ppm以上にして得られた人工炭酸泉を、無隔膜電解装置で電解して、通常大気環境下で平衡となる25℃基準で、ORP=0.84−0.047pH未満よりORP=−0.059pH以上のORP範囲の還元性を有するようにしたことを特徴とする天然炭酸泉に類似した人工炭酸泉の製造方法を提供する。
請求項4の発明は、微細空気を水に巻き込み、ナノからマイクロオーダーの気泡径を発生させるナノまたはマイクロバブル発生装置で、爆発限界の4%以下の水素を含む二酸化炭素ガスを水または温水に溶解させて、通常大気環境下で平衡となる25℃基準で、ORP=0.84−0.047pH未満よりORP=−0.059pH以上のORP範囲の還元性を有すると共に、溶存二酸化炭素ガスの濃度を温泉法の炭酸泉の基準250ppm以上、好ましくは療養泉の基準1000ppm以上にするようにしたことを特徴とする天然炭酸泉に類似した人工炭酸泉の製造方法を提供する。
請求項5の発明は、請求項3または4記載の天然炭酸泉に類似した人工炭酸泉の製造方法において、二酸化炭素ガスに代えて、メタンガス等の炭化水素あるいは天然ガスや都市ガス等を燃料改質装置で分解して生成した水素および二酸化炭素ガスを用いることを特徴とする天然炭酸泉に類似した人工炭酸泉の製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、高濃度炭酸泉をより容易に造ることにより、炭酸泉の効果として、皮膚血流量の増加効果と、更に還元系との組合せでの効果として、皮膚の老化抑制や皮膚の脂質酸化抑制による加齢臭の抑制効果が期待できると共に、飲料として用いることで、ヨーロッパの温泉(飲泉)水と同様の効果が期待できる。すなわち、還元系の人工炭酸泉を浴用および飲用として用いることで、体内・外の健康および美容効果が期待できることになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
炭酸泉は、これまでヨーロッパ、特にドイツでは「心臓の湯」として、抹消血管障害、高血圧症、心臓病等の循環器系治療に適用されてきている。一方、天然炭酸泉の少ないわが国でも、最近二酸化炭素ガスを1000ppmのオーダーの高濃度で温水に溶解した人工炭酸泉が可能となり、閉塞性動脈硬化症や糖尿病患者の虚血に対する血流量改善効果、更には褥そうの治療効果などの各種効果が確認されてきている。
【0010】
本発明者等も、これまで各種温泉水について研究し、1000ppmの高濃度人工炭酸泉で、図1に示すように体温以下の34℃の同じ温度のさら湯と比較し、さら湯では血流量が低下するにもかかわらず、炭酸泉では炭酸ガスが皮膚から抹消血管に浸透し、血管を拡張させ、皮膚血流量を増加させ、平均で2〜4倍の血流量を増加させることが明らかとなった(日本温泉科学会誌、52巻、12ページ、2002年)。
【0011】
そして、前記のことから、炭酸泉は循環器系の障害のある人だけではなく、冷え性気味の女性や血流が悪くなる老人も含めて有効であるだけでなく、代謝の促進による疲労回復効果から、スポーツや労働した後にも有効な温泉であるということができる。
【0012】
また、抹消血流量の増加は皮膚にも栄養が補給されることから、美容にも効果が期待できる。そのため、本発明者等は、21世紀に最も注目されるべき泉質として炭酸泉を提案してきている(日本温泉科学会、「温泉科学の最前線」、206ページ、2004年、ナカニシヤ出版)。
【0013】
そして、二酸化炭素ガス濃度としては、温泉法による炭酸泉の濃度基準である250ppm以上、しかし個人差や血流量が悪くなる老人も含めて、炭酸泉による血流増加効果が期待できるのは、700ppm以上、好ましくは療養泉基準の1000ppmの濃度が望ましいとされている。そこで、1000ppmを越える濃度の二酸化炭素ガスを生成する装置として、中空糸膜式のものがこれまでに開発され、実用化されてきた。
【0014】
しかし、本発明者等は、二酸化炭素ガスを生成する装置として、膜式のものは目詰まりなどで膜の寿命が問題となることから、機械式のものが有効と判断し、その機械式のものとして、微細空気を水に巻き込み、ナノからマイクロオーダーの気泡径を発生させるナノまたはマイクロバブル発生装置の応用を考えた。
【0015】
前記ナノまたはマイクロバブル発生装置では、主に空気が利用され、微細空気を水に巻き込み、その気泡径はナノからマイクロオーダーのサイズにあることから、水への酸素の溶解速度が速く、且つ鉛直方向への上昇速度が遅いため、気泡の滞留時間が長く、そのためこれまでダム貯水池など閉鎖水域の水質改善や魚介類の養殖における酸素溶解効率の向上、有機排水処理等の水処理等への利用や、更に最近では、白濁が生ずることからミルキーバス等として応用されてきた。
【0016】
そこで、本発明者等は、ナノまたはマイクロバブル発生装置で、従来の空気に代えて、二酸化炭素ガスを利用するという新たな試みをした。
【0017】
更に、本発明者等は、日本の天然炭酸泉についてORP−pH関係を調査し、図2に示す結果を得ている(日本温泉科学会誌、50巻、94ページ、2000年)。図2から明らかなように、湧出直後の温泉源泉(○印)は、いずれも平衡ORP(破線;25℃基準で、ORP=0.84−0.047pH)より低く、還元系であり、そして1週間経過したサンプル(●印)では、エージングが起こり、平衡ORP値に近づくことが判った。
【0018】
一方、pHでは約4〜8の間にあり、その多くは弱酸性から中性付近に分布し、皮膚のpH範囲に対応していた。温泉は一般的にpHが弱酸性のものが少ないことから、炭酸泉はその数が少ないだけでなく、pHの上からも希少な温泉でもある。
【0019】
また、本発明者等は、ヨーロッパの温泉についても、ドイツ、スイス、フランス、イタリア、オーストリア、チェコ、ベルギーの7ヶ国、31温泉、80を超える源泉(飲泉水)に対して、ORP−pH関係を調査した。その結果、ヨーロッパの測定した温泉水(飲泉水)は、すべて中性系(弱酸性から弱アルカリ性の範囲を含む)還元水であることが確認でき、これまで本発明者等が提案してきた生体に近い水(生体水)と同様であることを明らかとなった。図3に、ドイツでの測定結果の一部を示した。更に、前記温泉水は時間経過によりORP値は上昇し、酸化され、エージング(Aging)が進行することも観察できた。
【0020】
日本は浴用、ヨーロッパは飲泉主体と、温泉水の応用の仕方に相違はあるものの、ヨーロッパも日本の温泉源泉と全く同じ還元系という共通の特性を有していることが明らかとなった。このことは、ガス入りを含めてミネラル成分が類似した市販ミネラル水は、いずれも平衡系(25℃基準で、ORP=0.84−0.047pH)にあることから、還元系にある温泉水を直接飲用するヨーロッパの温泉飲用習慣の意味は極めて大きいと推察される。
【0021】
また、ヨーロッパでの複数の人が浴用する施設では、殺菌された酸化システムとなっており、それらのほとんどは温水プール的使用である。それ故、日本のこれまでの源泉かけ流しのような還元システムでの浴用法は、塩素等で殺菌が義務付けられ温水プール化が進行している現在、世界的にも非常に貴重な浴用法であることを改めて認識すべきであり、日本文化として、是非後世に残すべき浴用法でもあると思われる。
【0022】
更に、本発明者等は、還元系の効果・効能として、特許第3632839号「生体水に類似する水の製造方法」に基づいて、無隔膜式電解装置に水道を通水し、直ちに活性炭でろ過して製造された生体水に類似した水について、これらの水が与える脂質酸化抑制や肌の弾力性および髪の滑らかさやツヤ等についての効果・効能を検討し、論文(「電解還元系の人工温泉水の皮膚および髪に与える効果」、日本温泉科学会誌、55巻、55ページ、2005年)にまとめた。それらの結果は以下の通りである。
【0023】
1.脂質の酸化抑制
2.人工温泉水として2ヶ月間の継続的入浴により、皮膚のORPの低下による皮膚の酸化抑制および弾力性の向上(図4)
3.髪(ダメージ毛)の滑らかさおよびツヤの向上(図5および図6)
それ故、浴用および飲用を含めて、これら還元水と血流増加効果を有する高濃度炭酸泉を組合せた還元系炭酸水は、健康、または美容にとって非常に有効と思われる。
【実施例】
【0024】
微細空気を水に巻き込み、ナノからマイクロオーダーの気泡径を発生させるナノまたはマイクロバブル発生装置の一例として、ポンプ・旋回加速器・分散器で構成され、ポンプの1次側で気体を吸い込み、吸水側から吸引した水と混合し旋回加速器・分散器で回転せん断し、ナノまたはマイクロバブルを発生させるものがある。また、くびれのある特殊な形状の吐出口を有し、水と空気の混流に急激な圧力変化を起こさせるナノバブル発生装置等も各種開発されているが、いずれもこれまでは空気を対象としたものであった。しかし、本発明者等は、空気に代えて、二酸化炭素ガスや爆発限界の4%以下の水素を含む二酸化炭素ガスを用いて、高濃度溶存人工炭酸泉の製造を試みた。
【0025】
図7に、市販中空糸膜式と空気の代わりに、二酸化炭素ガスボンベ、または爆発限界の4%以下の水素を含む二酸化炭素ガスボンベに連結したナノバブル発生装置に、38℃の温水(水道水)を、8リットル/分の水量、0.2MPaの二酸化炭素圧でワンパスさせた結果を示す。いずれも1000ppmを越える溶存二酸化炭素ガス濃度が得られた。その際、市販中空糸膜式とナノバブル発生装置を比較して、後者の方が二酸化炭素ガスの消費量が少なく、且つ二酸化炭素ガスの溶解している有効時間も長くなる結果が得られた。
【0026】
しかし、二酸化炭素ガスを用いたものは、水道水に含まれる塩素のため、破線で示す平衡ORP(25℃基準で、ORP=0.84−0.047pH)より高い酸化系を示したが、爆発限界の4%以下の水素を含む二酸化炭素ガスを用いたものでは、平衡ORPよりはるかに低い還元系を示した。後者では、還元系にあることから天然炭酸泉に類似した人工炭酸泉ができる結果を示した。
【0027】
また、図8に、二酸化炭素ガスを用いたナノバブル発生装置に、前記特許第3632839号において使用する無隔膜電解装置を組合せ、38℃の浴槽水(水道水250リットル)を循環させた場合の生成された炭酸泉のORPとpHとの関係を示した。酸化系にある浴槽水は、時間経過に伴い破線で示す平衡ORPより低くなり、還元系の天然炭酸泉に類似した人工炭酸泉ができる結果を示した。
【0028】
それ故、ナノバブル発生装置に爆発限界の4%以下の水素を含む二酸化炭素ガスを用いるか、あるいは前記無隔膜電解装置を組合せることで、図9に示すように、人工炭酸泉を還元系の天然炭酸泉、および我々の皮膚に近づけることが可能となった。皮膚は加齢にともない酸化されて、ORPを上昇させることから、還元系の人工炭酸泉を浴用とすることは、皮膚の老化抑制、更に皮膚の脂質の酸化が抑制されることから脂質の酸化により生成される加齢臭の抑制が期待できることになる。
【0029】
なお、前記無隔膜電解装置による還元水の生成は、前記特許第3632839号の無隔膜電解装置に通水して、両電極付近で生成された陽極水と陰極水とが混合状態のままの電解水を、活性炭に接触させることにより、前記陽極側近傍で生成された陽極水中のORPの高い活性塩素および活性酸素が除去されて、陽極水中のORPを下げる一方、前記陽極水と、前記陰極側近傍で生成されたORPの低い陰極水が混合されることにより生成されるものである。
【0030】
前記製造方法によって製造された人工炭酸泉、および天然炭酸泉に類似した人工炭酸泉のいずれも、入浴により肌は血流増加により赤くなることが確認できた。また、ナノまたはマイクロバブルで生成した炭酸泉は、膜式のものと較べて、白濁(図10)することからミルキーバスとしても有効で、更に皮膚に印したマジックインキの色落ちが速く、洗浄効果が高いことも判った。
【0031】
また、現在、図11に示すような家庭用燃料電池システムが官民一体で検討されている。図12に示すように、都市ガスを改質装置で分解し、水素を生成させ、それを燃料電池により電気エネルギーに変えると同時に、改質装置や燃料電池から放熱される熱を温水として回収し、省エネ化を図るものであり、有害な排ガスも出ないクリーンなシステムとして期待されている。それ故、燃料電池システムでは、水素と二酸化炭素ガスが生成されることから、これらのガスを人工炭酸泉、または天然炭酸泉に類似した人工炭酸泉に有効利用することは非常に有意義となる。
【0032】
更に、図11および図12に示す都市ガスだけでなく、有機系の工場や産業廃棄物、農業や畜産関係および生ごみなどの廃棄物からメタン発酵処理を通じて生成されるメタンガス等も用いることができ、家庭用だけでなく廃棄物処理も兼ねた業務用燃料電池システムとしても大変有効である。それ故、省エネで環境にやさしいこれらの燃料電池システムは、健康と美容に有効な人工炭酸泉または天然炭酸泉に類似した人工炭酸泉への応用が可能なことから、今後益々、期待される省エネシステムと思われる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】人工炭酸泉およびさら湯による血流量増加効果を示す図である。
【図2】日本の天然炭酸泉における湧出直後の源泉および時間経過(1週間)した源泉のORPとpHの関係を示す図である。
【図3】ドイツの温泉水 (飲泉水)のORPとpHの関係を示す図である。
【図4】還元水に継続的に入浴した場合の皮膚の弾力性の効果を示す図である。
【図5】ダメージ毛に対する各種水における滑らかさの効果を示す図である。
【図6】ダメージ毛に対する各種水におけるつやの効果を示す図である。
【図7】膜式(中空糸膜)とナノバブル式(4%水素を含む二酸化炭素ガス使用)におけるワンパス通過におけるORPとpHの関係を示す図である。
【図8】ナノバブル式(二酸化炭素ガス使用)と無隔膜電解装置との組合わせによるORPとpHの関係を示す図である。
【図9】還元系人工炭酸泉、天然炭酸泉、人工炭酸泉、皮膚および浴槽水(水道水)におけるORPとpHの関係を示す図である。
【図10】膜式(透明)とナノバブル式(白濁)における違いを示す図である
【図11】家庭用燃料電池システムの説明図である。
【図12】家庭用燃料電池システムにおける人工炭酸泉の応用を示す説明図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
微細空気を水に巻き込み、ナノからマイクロオーダーの気泡径を発生させるナノまたはマイクロバブル発生装置で、二酸化炭素ガスを水または温水に溶解させて、溶存二酸化炭素ガスの濃度を温泉法の炭酸泉の基準250ppm以上、好ましくは療養泉の基準1000ppm以上とするようにしたことを特徴とする人工炭酸泉の製造方法。
【請求項2】
請求項1記載の人工炭酸泉の製造方法において、二酸化炭素ガスに代えて、メタンガス等の炭化水素あるいは天然ガスや都市ガス等を燃料改質装置で分解して生成した水素および二酸化炭素ガスを用いることを特徴とする人工炭酸泉の製造方法。
【請求項3】
微細空気を水に巻き込み、ナノからマイクロオーダーの気泡径を発生させるナノまたはマイクロバブル発生装置で、二酸化炭素ガスを水または温水に溶解させて、溶存二酸化炭素ガスの濃度を温泉法の炭酸泉の基準250ppm以上、好ましくは療養泉の基準1000ppm以上にして得られた人工炭酸泉を、無隔膜電解装置で電解して、通常大気環境下で平衡となる25℃基準で、ORP=0.84−0.047pH未満よりORP=−0.059pH以上のORP範囲の還元性を有するようにしたことを特徴とする天然炭酸泉に類似した人工炭酸泉の製造方法。
【請求項4】
微細空気を水に巻き込み、ナノからマイクロオーダーの気泡径を発生させるナノまたはマイクロバブル発生装置で、爆発限界の4%以下の水素を含む二酸化炭素ガスを水または温水に溶解させて、通常大気環境下で平衡となる25℃基準で、ORP=0.84−0.047pH未満よりORP=−0.059pH以上のORP範囲の還元性を有すると共に、溶存二酸化炭素ガスの濃度を温泉法の炭酸泉の基準250ppm以上、好ましくは療養泉の基準1000ppm以上にするようにしたことを特徴とする天然炭酸泉に類似した人工炭酸泉の製造方法。
【請求項5】
請求項3または4記載の天然炭酸泉に類似した人工炭酸泉の製造方法において、二酸化炭素ガスに代えて、メタンガス等の炭化水素あるいは天然ガスや都市ガス等を燃料改質装置で分解して生成した水素および二酸化炭素ガスを用いることを特徴とする天然炭酸泉に類似した人工炭酸泉の製造方法。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2008−63236(P2008−63236A)
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−239855(P2006−239855)
【出願日】平成18年9月5日(2006.9.5)
【出願人】(500101298)有限会社 アクアサイエンス (5)
【Fターム(参考)】