説明

仕分け設備

【課題】 本発明は、仕分け先毎に物品を集品した容器を順序整列するためのラインを簡素化でき、省スペースおよび低コストを実現できる仕分け設備を提供することを目的とする。
【解決手段】 搬送ライン4により「予め設定された店舗の順番」に関係なく搬送される店舗毎のコンテナ1はループライン部11によって、搬送ライン2,3から搬送される「予め設定された店舗の順番」に組替えられ、そして合流搬出装置5により搬送ライン2,3から搬送される店舗毎のコンテナ1とループライン部11から搬出される店舗毎のコンテナ1のうちで、店舗が同一のコンテナ1が合流されて搬出される構成とする。この構成によれば、ループライン部11により順番が組替えられることにより、順序整列のライン数(コンベヤ数)を削減、簡素化でき、省スペースおよび低コストを実現できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品の仕分け設備、特にピッキングラインより仕分け先(たとえば店舗)がランダムに搬送される物品やコンテナを仕分け先別に順序整列して出荷エリアへ搬送する設備に関するものである。
【背景技術】
【0002】
多くの仕分け設備のうちで、複数のピッキングラインより仕分け先がランダムで搬送される仕分け先毎の容器(物品が集品された容器)を、仕分け先別に順序整列して出荷エリアへ搬送することが求められる仕分け設備がある。
【0003】
このような、仕分け先別に順序整列して出荷エリアへ搬送することを実現することを可能とする構成が、たとえば特許文献1に開示されている。
この特許文献1には、入荷ラインから選別結果に基づいて、農産物(物品が集品された容器に相当する)を同一品目、同一等級の農産物毎(目的の仕分け先別に相当する)に仕分ける複数の中間ライン部(品目と等級を乗算することにより必要とされるストレージライン)を設け、中間ライン部から仕分けられた農産物が切り出される下手ラインを設け、下手ラインには、同一品目、同一等級の農産物が整列されて搬送される構成、すなわち目的の仕分け先別の物品を順序整列して搬送する構成が開示されている。
【特許文献1】特開2002−37423号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の構成では、仕分け先毎に、物品が集品された容器の順序整列のためのストレージラインが必要となるため、ストレージラインの数が多くなり、よって設備費(コスト)が高くなり、さらに広い設置スペースを必要とする問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、仕分け先毎に物品が集品された容器を順序整列するためのラインを簡素化でき、省スペースおよび低コストを実現できる仕分け設備を提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述した目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、複数の仕分け先から送られる物品の要求情報に応じて、各仕分け先毎の容器に前記物品が集品されて搬送される複数の搬送経路を備え、前記搬送経路は、予め設定された仕分け先の順番に、集品作業が終了した各仕分け先毎の容器が搬送される第1搬送経路と、集品作業が終了した各仕分け先毎の容器が、前記予め設定された仕分け先の順番に関係なく搬送される第2搬送経路から構成され、前記各搬送経路から搬送される容器が前記仕分け先毎にまとめられる仕分け設備であって、前記第2搬送経路から搬送される仕分け先毎の容器を、前記予め設定された仕分け先の順番に組替え、前記第1搬送経路から搬送される仕分け先毎の容器と順番を同一として搬出する組替え装置と、前記第1搬送経路から搬送される仕分け先毎の容器と、前記組替え装置から搬出される仕分け先毎の容器のうちで、前記仕分け先が同一の容器を合流させて搬出する合流搬出装置を備えたことを特徴とするものである。
【0007】
上記構成によれば、第2搬送経路から搬送される仕分け先の容器は、組替え装置によって予め設定された仕分け先の順番に組替えられて、合流搬出装置により、第1搬送経路から搬送される仕分け先毎の容器と、前記組替え装置から搬出される仕分け先毎の容器のうちで、前記仕分け先が同一の容器が合流されて搬出される。このように、集品作業が終了した各仕分け先毎の容器が、前記予め設定された仕分け先の順番に関係なく搬送される第2搬送経路に組替え装置が配置されて順番が組替えられることにより、仕分け先毎に、物品が集品された容器を順序整列するためのラインが簡素化され、省スペースおよび低コストを実現できる。
【0008】
また請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、前記第2搬送経路より、一つの仕分け先の物品の仕分けに用いた容器の個数が前記組替え装置へ出力され、前記組替え装置は、前記第2搬送経路から搬送される仕分け先の容器の個数が1個であると確認すると、この1個の仕分け先の容器が前記予め設定された仕分け先の順番で現在の順番のとき、この容器をそのまま前記第2搬送経路から前記合流搬出装置へ搬出することを特徴とするものである。
【0009】
上記構成によれば、第2搬送経路から搬送される仕分け先の容器の個数が1個であり、この1個の仕分け先の容器が予め設定された仕分け先の順番で現在の順番のとき、この容器をそのまま、組替えを行うことなく、第2搬送経路から合流搬出装置へ搬送される。
【0010】
また請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、前記組替え装置を、前記第2搬送経路から搬送される容器をそのまま前記合流搬出装置へ搬出する通過経路と、前記第2搬送経路から搬送される容器を保留し、指定された容器を前記合流搬出装置へ搬出する保留経路から構成し、前記第2搬送経路から搬送される容器が、前記予め設定された仕分け先の順番で現在の順番の仕分け先の容器であると確認すると、この容器を前記通過経路により前記合流搬出装置へ搬出し、前記現在の順番の仕分け先の容器ではないと確認すると、この容器を前記保留経路に保留し、この保留経路に保留している容器のうちで現在の順番の仕分け先の容器を前記合流搬出装置へ搬出することを特徴とするものである。
【0011】
上記構成によれば、第2搬送経路から搬送される容器が、予め設定された仕分け先の順番で現在の順番の仕分け先の容器のとき、この容器は通過経路により合流搬出装置へ搬出され、前記現在の順番の仕分け先の容器ではないとき、この容器は保留経路に保留され、この保留経路に保留している容器のうちで現在の順番の仕分け先の容器が合流搬出装置へ搬出される。このように、組替え装置が、通過経路、保留経路により構成されることにより、順序整列のストレージラインが簡素化され、省スペースおよび低コストが実現される。
【0012】
また請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、前記第2搬送経路より、一つの仕分け先の物品の仕分けに用いた容器の個数が前記組替え装置へ出力され、前記組替え装置を、前記第2搬送経路から搬送される容器をそのまま前記合流搬出装置へ搬出する通過経路と、前記第2搬送経路から搬送される容器のうち特定の容器を一時待機して、前記合流搬出装置へ搬出する待機経路と、前記第2搬送経路から搬送される容器を保留し、指定された容器を前記待機経路または前記合流搬出装置へ搬出する保留経路から構成し、前記第2搬送経路から搬送される同一仕分け先の容器の個数を記憶し、前記予め設定された仕分け先の順番で現在の順番の仕分け先の容器の数を数え、前記記憶した容器の個数を一致したとき、現在の順番の仕分け先の容器のうちで前記第2搬送経路より最終に搬送される容器が到達したと判断して、この容器を前記通過経路により前記合流搬出装置へ搬出し、前記現在の順番の仕分け先の容器が2個以上のとき、前記最終に搬送される容器と判断された容器以外の、現在の順番の仕分け先の容器を前記待機経路に待機し、前記最終に搬送される容器の到達により待機している容器を前記合流搬出装置へ搬出し、前記現在の順番の仕分け先の容器以外の容器を前記保留経路に保留し、前記順番が1つ先に進むと、前記保留経路において保留している容器のうち、1つ先に進んだ順番の仕分け先の容器を前記待機経路または前記合流搬出装置へ搬出することを特徴とするものである。
【0013】
上記構成によれば、第2搬送経路から搬送される仕分け先の容器のうち、予め設定された仕分け先の順番で現在の順番の仕分け先の容器の数が数えられ、記憶した容器の個数を一致したとき、現在の順番の仕分け先の容器のうちで前記第2搬送経路より最終に搬送される容器が到達したと判断され、この容器は通過経路により合流搬出装置へ搬出される。また現在の順番の仕分け先の容器が2個以上のとき、前記最終に搬送される容器と判断された容器以外の、現在の順番の仕分け先の容器は待機経路に待機され、前記最終に搬送される容器の到達により待機している容器は合流搬出装置へ搬出される。また現在の順番の仕分け先の容器以外の容器は保留経路に保留され、前記順番が1つ先に進むと、保留経路において保留されてい容器のうち、1つ先に進んだ順番の仕分け先の容器が待機経路または合流搬出装置へ搬出される。このように、組替え装置が待機経路を有することにより、保留経路のみに保留している場合と比較して搬送時間が短縮され、効率が向上し、また保留経路に保留される容器の数を減らすことができる。また組替え装置が、通過経路、待機経路、保留経路により構成されることにより、順序整列のストレージラインが簡素化され、省スペースおよび低コストが実現される。
【0014】
また請求項5に記載の発明は、請求項3または請求項4に記載の発明であって、前記保留経路の長さは、保留する容器の最大数により決定されていることを特徴とするものである。
【0015】
上記構成によれば、保留経路の長さが保留する容器の最大数により決定され、よって保留する容器が保留経路に保留されず、第2搬送経路が停止してしまう恐れが回避される。
また請求項6に記載の発明は、請求項3〜請求項5のいずれか1項に記載の発明であって、前記組替え装置は、特定の仕分け先の容器が前記第1搬送経路から搬送されることはなく、かつ前記第2搬送経路から搬送される前記特定の仕分け先の容器の個数が1個のとき、この容器を前記通過経路により前記合流搬出装置へ搬出し、前記合流搬出装置は、この1個の容器を合流させて搬出することを特徴とするものである。
【0016】
上記構成によれば、特定の仕分け先の容器が前記第1搬送経路から搬送されることはなく、かつ第2搬送経路から搬送される特定の仕分け先の容器の個数が1個のときのみ、この容器は、予め設定された仕分け先の順番に関係なく、通過経路により合流搬出装置へ搬出され、合流搬出装置によりこの1個の容器は合流されて搬出される。このように、特定の場合、そのまま通過して合流・搬出されることにより、搬送時間の短縮と、保留する容器の数を減らすことができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の仕分け設備は、仕分け先毎に、物品が集品された容器を順序整列するためのストレージラインが簡素化され、省スペースおよび低コストを実現できる、という効果を有している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[実施の形態1]
図1は本発明の実施の形態1における仕分け設備の構成図である。
【0019】
図1において、Aは第1ピッキングエリア、Bは第2ピッキングエリア、Cは第3ピッキングエリアであり、各ピッキングエリアA,B,Cでは、搬送ラインにより各店舗(仕分け先の一例)毎のコンテナ1(物品が集品される容器の一例)を移動させながら、後述するピッキング情報に基づいて指示される商品(物品の一例)およびその個数に応じて商品のピッキングが行われてコンテナ1内に収納され、ピッキングが終了したコンテナ1は、それぞれ搬送ライン2,3,4により合流搬出装置5へ向けて搬送される。
【0020】
また各ピッキングエリアA,B,Cでは、予め設定された店舗の順番(最上流でコンテナ1を投入する順番)を同一としている。
そして、ピッキングエリアA,Bでは、ピッキングされる商品のアイテムが少なく、店舗の順番に追い越しがない状態でコンテナ1が搬出(搬送)されるシステムとなっている。すなわち、各ピッキングエリアA,Bは、予め設定された店舗の順番に、集品作業が終了した各店舗毎のコンテナ1を搬出(搬送)する第1のピッキング装置から構成される。
【0021】
また第3ピッキングエリアCでは、商品のアイテム数が多くピッキングの途中でコンテナ1が満量となると、あるいは店舗別のピッキングが終了すると、先行して払い出されるシステムとなっており、搬出されるコンテナの店舗の順番はランダムとなっている。すなわち、第3ピッキングエリアCは、集品作業が終了した各店舗毎のコンテナ1を、前記予め設定された店舗の順番に関係なく搬出(搬送)する第2のピッキング装置、たとえば、コンテナ1の移動ラインがU字ラインに形成され、このU字ラインの中央部に搬送ライン4が配置され、移動ラインの詰りを軽減するため、集品された商品で満量となったコンテナ1は途中で搬送ライン4へ払い出される装置とされている。第3ピッキングエリアCから搬出されるコンテナ1の店舗の順番はランダムとなっているため、第3ピッキングエリアCの搬送ライン4の下流と合流搬出装置5との間に、搬送ライン4により搬送されるコンテナ1を予め設定された店舗の順番に組替え、搬送ライン2,3から搬送される店舗毎のコンテナ1と順番を同一として搬出する組替え装置として、すなわちコンテナ1を店舗別に組替える(店舗荷揃えする)組替え装置としてループライン部11(詳細は後述する)が設置されている。
【0022】
上記搬送ライン2,3がそれぞれ第1搬送経路を構成し、上記搬送ライン4が第2搬送経路を構成している。
前記合流搬出装置5において、搬送ライン2,3と、ループライン部11を介して搬送ライン4により搬送されるコンテナ1は互いに接触しないように合流されて出荷ライン6へ搬出され、出荷ライン6により出荷エリアDへ搬送される。またコンテナ1にはその側面に店舗ナンバーを示すバーコードが付され、搬送ライン2,3,4の終端にはこのバーコードを認識する合流用バーコードリーダ7,8,9が設けられている。
【0023】
また、この仕分け設備では出荷エリアDにおいて、出荷ライン6により搬送されるコンテナ1を店舗別にかご車に積み付けられることから、店舗別に順序整列してコンテナ1が搬送されることが求められている。
【0024】
前記第3ピッキングエリアCの搬送ライン4の下流部は下流ライン4aと合流ライン5へコンテナ1を合流させる下流終端ライン4bに分離されており、上記ループライン部11は、図2に示すように、
下流ライン4aと下流終端ライン4bとの間に介装されたアキュームレーションコンベヤからなる待機ライン12と、
前記下流ライン4aと下流終端ライン4b間を直接バイパス接続する第1バイパスライン13と、
前記下流ライン4aにおける第1バイパスライン13より下流側に設けられ、下流ライン4aと待機ライン12間を直接バイパス接続する第2バイパスライン14と、
前記下流ライン4aの終端と、前記下流ライン4aにおける第2バイパスライン14より下流側の下流ライン4aを接続する第3バイパスライン15と、
前記下流ライン4aから第1バイパスライン13へコンテナ1の進路を変更する第1切換器16と、
前記下流ライン4aから第2バイパスライン14へコンテナ1の進路を変更する第2切換器17と、
前記下流ライン4aの終端から第3バイパスライン15へコンテナ1の進路を変更する第3切換器18と、
下流ライン4aに沿って第1切換器16の上流に配置され、コンテナ1に付された店舗ナンバーを示すバーコードを認識する第1バーコードリーダ19と、
下流ライン4aに沿って第3切換器16の上流に配置され、コンテナ1に付された店舗ナンバーを示すバーコードを認識する第2バーコードリーダ20
から構成されている。
【0025】
上記第1バイパスライン12により通過経路が形成され、待機ライン12および第2バイパスライン14により待機経路が形成され、第3バイパスライン15と下流ライン4aの下流部により保留経路が形成され、またこの保留経路の長さは、保留するコンテナ1の最大数により決定されている。このように、保留経路の長さが保留するコンテナ1の最大数により決定されることにより、コンテナ1を保留することができず、搬送ライン4が停止してしまう恐れを回避している。また保留経路を形成することにより、店舗毎の最大量で店舗数分の保留するコンテナ1の保留量とする必要がなくなる。
【0026】
上記仕分け設備の制御構成図を図3に示す。
図3に示すように、複数の店舗から注文を受けた注文リスト(商品とこの商品の個数からなる店舗別注文リスト;図4参照)を受けて設備全体をコントロールする設備コントローラ25と、上記各ピッキングエリアA,B,Cのピッキング制御をそれぞれ行うピッキングエリアコントローラ26,27,28と、合流用バーコードリーダ7,8,9に接続され、合流搬出装置5におけるコンテナ1の合流制御をコンテナ1が互いに接触しないように行う合流搬出装置コントローラ29が備えられ、設備コントローラ25に、ピッキングエリアコントローラ26,27,28と、合流搬出装置コントローラ29と、第1,第2バーコードリーダ19,20と、待機ライン(コントローラ)12と、第1,第2,第3切換器16,17,18が接続されている。
【0027】
また設備コントローラ25は、
各ピッキングエリアA,B,Cに収納されている商品のリストが予め記憶されたピッキングエリア別商品メモリ31と、
予め設定されたピッキングを実行する順番に店舗毎に、各ピッキングエリアA,B,Cでピッキング作業が実行されるかどうか否かの情報(図4;店舗リスト参照)を記憶する店舗リストメモリ32と、
図4に示す店舗別注文リストを入力すると、ピッキングエリア別商品メモリ31を参照して、各店舗毎に、注文されている各商品が収納されているピッキングエリアAまたはBまたはCを求め、求めたピッキングエリアにその商品と注文の個数を割り当てて、図4に示すように各店舗毎の商品およびその個数からなるピッキング情報を形成して各ピッキングエリアA,B,Cのピッキングエリアコントローラ26,27,28へ出力し、また各ピッキングエリアA,B,Cのピッキング情報に基づいて、各店舗毎に各ピッキングエリアA,B,Cでピッキングが実行されるかどうか否かの情報を求め、そのリスト(店舗リスト)を店舗リストメモリ32を記憶するピッキング情報分配部33と、
後述する順序整列部34
から構成されている。
【0028】
各ピッキングエリアコントローラ26,27,28は、上記ピッキング情報を入力すると、ピッキング情報に基づいて店舗別のコンテナ1を用意して各コンテナ1に対して付す店舗のバーコードラベルを指示し、続いてピッキング情報の店舗の順番(予め設定された店舗の順番)でコンテナ1を移動させ、移動している店舗別のコンテナ1に対して、収納する商品およびその個数を指示する。またピッキングエリアCのピッキングエリアコントローラ28は、店舗別にピッキングが終了すると、店舗情報(例えば、特有の店舗ナンバー)および仕分けに用いたコンテナ1の個数を含むピッキング終了店舗情報を設備コントローラ25へ出力する。
【0029】
上記各ピッキングエリアコントローラ26,27,28の制御によりピッキングが終了した店舗別のコンテナ1は、上述したように、ピッキングエリアA,Bでは、ピッキング情報の店舗の順序が変わることなく(追い越しがなく)、それぞれ搬送ライン2,3により合流搬出装置5へ向けて搬送され、第3ピッキングエリアCでは、店舗の順序が変更され(追い越し有り)、ランダムとなってループライン部11へ向けて搬送される。
【0030】
上記順序整列部34は、図5に示すように、
第3ピッキングエリアコントローラ28から出力されたピッキング終了店舗情報(店舗別に仕分けが終了したか否かの情報および仕分けに用いたコンテナ1の個数の情報:図5参照)を記憶するピッキング終了メモリ41と、
このピッキング終了メモリ41の情報と店舗リストメモリ32の情報に基づいて合流搬出装置5において合流させる店舗を特定しその店舗ナンバーm(mは0以上の整数;初期状態では0)を合流搬出装置コントローラ29へ出力するとともに、前記ループライン11から合流搬出装置5へ搬出する店舗ナンバーn(nは1以上の整数;初期状態では1)などを出力するピッキング完了判断部42(詳細は後述する)と、
ピッキング完了判断部42から出力される店舗ナンバーnと第1バーコードリーダ19により検出されるバーコードによる店舗のナンバーが一致すると、一定時間、一致信号(パルス信号)を出力する第1の一致検出器43と、
この第1の一致検出器43から出力された一致信号をカウントする第1カウンタ44と、
ピッキング完了判断部42から出力される特定の店舗ナンバーjと第1バーコードリーダ19により検出されるバーコードによる店舗のナンバーが一致すると、一定時間、一致信号(パルス信号)を出力する第2の一致検出器45と、
ピッキング完了判断部42から出力される店舗ナンバーnと第2バーコードリーダ20により検出されるバーコードによる店舗のナンバーが一致すると、一定時間、一致信号(パルス信号)を出力する第3の一致検出器46と、
この第3の一致検出器46から出力された一致信号をカウントする第2カウンタ47と、
第1カウンタ44のカウント値と第2カウンタ47のカウント値を加算する加算器48と、
この加算器48の加算値と、ピッキング完了判断部42から出力される店舗ナンバーnのコンテナ1の個数sが一致すると、一定時間、一致信号(パルス信号)を出力する第4の一致検出器49と、
前記第1の一致検出器43の一致信号と第4の一致検出器49の一致信号の論理積(AND)をとり、この論理積の信号と第2の一致検出器45の論理和(OR)をとり、オン“1”のとき一定時間、駆動信号(パルス信号)を第1切換器16へ出力する第1パルス回路50と、
前記第4の一致検出器49の一致信号のインバース信号(NOT信号)と、第1の一致検出器43の一致信号の論理積(AND)をとり、論理積の信号がオン“1”のとき所定時間ta(コンテナ1が第1バーコードリーダ19位置から第2切換器17位置まで搬送される時間)遅延させるタイマー51と、
このタイマー51の出力信号により一定時間、駆動信号(パルス信号)を第2切換器17へ出力する第2パルス回路52と、
通常、駆動信号を第3切換器18へ出力し、第3の一致検出器46の一致信号により一定時間、前記駆動信号をオフとする第3パルス回路53と、
前記第4の一致検出器49の一致信号により、一定時間、一斉切り出し信号(待機ライン12にストレージされていたコンテナ1を全て搬出させる指令信号)を、待機ライン12に対して出力する第4パルス回路54と、
から構成されており、
第4の一致検出器49の一致信号により第1カウンタ44と第2カウンタ47がリセットされ、また第2の一致検出器45の一致信号と第4の一致検出器49の一致信号がピッキング完了判断部42へ入力されている。
【0031】
ピッキング完了判断部42の動作を図6のフローチャートにしたがって説明する。
「特定の店舗ナンバーjの設定」{図6(a)参照}
まず特定の店舗ナンバーjとして店舗ナンバー(0){なお、(0)の店舗ナンバーのコンテナ1は存在しない}を出力し(j=0)(ステップ−a1)、続いて店舗リストメモリ32を検索して、第1,第2ピッキングエリアA,Bにおいてピッキング作業がなく(A=0,B=0)、第3ピッキングエリアCにおいてピッキング作業が行われる(C=1)店舗の有無を確認し(ステップ−a2)、確認した(A=0,B=0,C=1)店舗ナンバーを記憶する(ステップ−a3)。図4に示す店舗リストでは、店舗ナンバー(3)の場合、第1,第2ピッキングエリアA,Bにおいてピッキング作業がなく、第3ピッキングエリアCにおいてピッキング作業が有ることが確認され、記憶される。
【0032】
次に、記憶された店舗ナンバーによりピッキング終了メモリ41を検索して、ピッキングが終了した店舗を確認し(ステップ−a4)、確認すると、このピッキングが終了した店舗のコンテナ1の個数が“1”かどうかを確認し(ステップ−a5)、“1”のとき、この店舗ナンバーを特定の店舗ナンバーjとして出力する(ステップ−a6)。
【0033】
これにより第1,第2ピッキングエリアA,Bにおいてピッキング作業がなく(A=0,B=0)、第3ピッキングエリアCにおいてピッキング作業が行われ(C=1)、かつコンテナ1の数が“1”の店舗ナンバーjが第3の一致検出器45にセットされる。
【0034】
第3の一致検出器45より一致信号を入力すると(ステップ−a7)、合流搬出装置5において合流・搬出する店舗ナンバーとして店舗ナンバーjを合流搬出装置コントローラ29へ出力する(ステップ−a8)。
【0035】
続いて、またはステップ−a5においてコンテナ1の個数が“1”ではないとき、この店舗ナンバーを記憶した(A=0,B=0,C=1)店舗ナンバーから消去し(ステップ−a9)、残りの記憶した(A=0,B=0,C=1)店舗ナンバーの有無を確認する(ステップ−a10)。店舗ナンバーを確認するとステップ−a4へ戻り、確認できないとき終了する。
「仕分け店舗ナンバーn、合流・搬出店舗ナンバーm、コンテナ個数sの設定」{図6(b)参照}
まず合流・搬出店舗ナンバーmと店舗ナンバーnとコンテナ個数sを初期化し(m=0,n=1,s=∞)(ステップ−b1)、合流・搬出店舗ナンバーmを合流搬出コントローラ29へセットし、店舗ナンバーnを第1の一致検出器43と第3の一致検出器46へセットし、コンテナ個数sを第4の一致検出器49へセットする(ステップ−b2)。
【0036】
続いて店舗ナンバーnによりピッキング終了メモリ41を検索して、この店舗ナンバーnのピッキングが終了したか否か、コンテナ1の個数sを入力したかを確認する(ステップ−b3)。図5に示すピッキング終了メモリ41では、店舗ナンバー1のピッキングが終了しており、コンテナ1の個数sは3個となっている。
【0037】
続いて、店舗ナンバーnのピッキング終了およびコンテナ1の個数sを確認できないと、店舗ナンバーnにより店舗リストメモリ32を検索して、第3ピッキングエリアCにおいて店舗ナンバーnのピッキング作業が行われるどうか(C=1かどうか)を確認する(ステップ−b4)。店舗ナンバーnのピッキング作業が有るときは、ステップ−b3へ戻る。
【0038】
またステップ−b3において店舗ナンバーnのピッキング終了およびコンテナ1の個数sを確認すると、この個数sを第4の一致検出器49へセットする(ステップ−b5)。
そして、この第4の一致検出器49より一致信号を入力すると(ステップ−b6)、あるいはステップ−b4において、第3ピッキングエリアCにおいて店舗ナンバーnのピッキング作業が行われないと判断すると、店舗ナンバーnのコンテナ1の組替えが終了したと判断して、店舗ナンバーnに“1”を加算し(n=n+1)(ステップ−b7)、合流・搬出店舗ナンバーmに“1”を加算する(m=m+1)(ステップ−b8)。
【0039】
続いて更新した店舗ナンバーが全ての店舗数Nより大きくなっているかを確認し(ステップ−b9)、確認できないとき、ステップ−b2へ戻り、確認すると終了する。
「作用」
上記設備コントローラ25による仕分け設備の作用を説明する。
【0040】
初期状態では、順序整列部34から出力される店舗ナンバーnの個数sは、存在しない∞に設定され、また合流・搬出店舗ナンバーmは存在しない(0)に設定されており、合流搬出装置5にコンテナ1が搬送されてきてもコンテナ1が合流されることはない。
【0041】
まず店舗からの注文リストが入力され、ピッキング情報が各ピッキングエリアコントローラ26,27,28へ出力されると、各ピッキングエリアA,B,Cにおいて店舗ナンバー(1)から順に、ピッキング作業が開始される。
【0042】
そして、ピッキングエリアA,Bにおいて店舗ナンバー順にコンテナ1が移動されながらピッキング作業が実行され、(追い越し無しに)店舗ナンバー順にピッキング作業が終了したコンテナ1が搬送ライン2,3により合流搬出装置5へ搬送される。搬送ライン2,3により合流搬出装置5へ到着したコンテナ1は一旦、ストレージされる。
【0043】
またピッキングエリアCにおいて店舗ナンバー順にコンテナ1が投入ピッキング作業が実行されピッキング作業が終了すると、ピッキングエリアコントローラ28より上記ピッキング終了店舗情報が設備コントローラ25へ出力され、ピッキング作業が終了したコンテナ1が搬送ライン4によりループライン部11へ搬送される。このとき、コンテナ1は追い越しが有るために店舗ナンバー順に限らず、ランダムである。またピッキング終了店舗情報も、店舗ナンバー順には限らない。
【0044】
搬送ライン4によりループライン部11へ搬送されてきたコンテナ1は、第1バーコードリーダ19を通過すると、そのバーコードが検出され、店舗ナンバーnが確認される。
また最初は店舗ナンバーは(1)に設定されており、個数sは初期状態が∞のため、店舗ナンバー(1)のコンテナ1が店舗ナンバー(1)の仕分け終了前に搬送されると、タイマーの一定時間taをおいて第2切換器17が駆動され、待機ライン12へ待機される。また第3切換器18は無条件で(第2バーコードリーダ20により読み取られるバーコードに無関係に)駆動されており、店舗ナンバー(1)以外のコンテナ1が搬送されると、第3バイパスライン15より下流ライン4aの終端から下流ライン4aに戻されて周回する。
【0045】
このような状態で、設備コントローラ25は、順序整列部34のピッキング終了店舗メモリ41に、第3ピッキングエリアコントローラ28からの店舗ナンバー(1)で個数sのピッキング終了店舗情報を入力すると、このコンテナの個数sが第4の一致検出器49に設定され、これにより一致すると、第3ピッキングエリアCより店舗ナンバー(1)の最終のコンテナ1が搬送されてきたと判断して、第1切換器16が切り換えられて、店舗ナンバー(1)の最終のコンテナ1は第1バイパスライン13を通って合流搬出装置5へ搬送され、同時に待機ライン12に待機されていたコンテナ1が一斉に切り出されて合流搬出装置5へ搬送される。またコンテナの個数sが“1”の場合は、そのまま第1切換器16により第1バイパスライン13を介して合流搬出装置5へそのまま搬出される。
【0046】
また略同時に、合流搬出装置コントローラ29への合流・搬出店舗ナンバーmは(0)から(1)に設定され、合流搬出装置コントローラ29は搬送ライン2,3,4にストレージされているコンテナ1のバーコードをそれぞれバーコードリーダ7,8,9により確認して店舗ナンバー(1)のコンテナ1を合流させ、出荷ライン5へ搬出させる。すなわち、店舗ナンバー(1)のコンテナ1のみが順序整列して出荷エリアDへ搬送される。
【0047】
また略同時に、店舗ナンバーは(2)に設定され、店舗ナンバー(2)により同様の作用が実行される。また、第3バイパスライン15より下流ライン4aの終端から下流ライン4aに戻されて周回しているコンテナ1は、第2バーコードリーダ20によりバーコードが読み取られ、店舗ナンバー(2)のコンテナ1と判定されると第3切換器18がオフとされ、待機ライン12へ搬出されて待機ライン12で一旦待機される。またこのときのコンテナ1の数が第2カウンタ47によりカウントされ、加算器48により加算されて現在、搬送ライン4により搬送されてきた店舗ナンバー(2)のコンテナ1の数が求められ、最終のコンテナ1かどうかが判断される。
【0048】
そして、店舗ナンバー(2)のコンテナ1が全て合流搬出装置5へ搬出されると、合流・搬出店舗ナンバーmは(1)から(2)に設定され、合流搬出装置5において店舗ナンバー(2)のコンテナ1の合流・搬出が実行される。
【0049】
以下、店舗ナンバーnが一つ先へ進んで同様の作用が実行される。
また特定の店舗ナンバーj(コンテナ1の個数が“1”)が搬送されると、このコンテナ1は、第1切換器16により第1バイパスライン13を介して合流搬出装置5へそのまま搬出され、また合流搬出装置コントローラ29へ店舗ナンバーjが出力され、店舗ナンバーjのコンテナ1が合流搬出装置5により合流・搬出される。
【0050】
以上のように、本実施の形態1によれば、搬送ライン4により搬送される店舗のコンテナ1はループライン部(組替え装置)11によって、搬送ライン2,3から搬送される、予め設定された店舗の順番に組替えられ、そして合流搬出装置5により搬送ライン2,3から搬送される店舗毎のコンテナ1と、ループライン部11から搬出される店舗毎のコンテナ1のうちで、店舗が同一のコンテナ1が合流されて搬出されることにより、店舗別にコンテナ1をまとめて出荷できる順序整列システムが形成されている。このように、集品作業が終了した各店舗毎のコンテナ1が、予め設定された店舗の順番に関係なく搬送される搬送ライン4にループライン部11が配置されることにより、また組替え装置をループラインにすることにより、順序整列のライン数(コンベヤ数)を削減、簡素化でき、省スペースおよび低コストを実現できる。
【0051】
また本実施の形態1によれば、搬送ライン4から搬送される店舗のコンテナ1の個数sが1個であり、この1個の店舗のコンテナ1が予め設定された店舗の順番で現在の順番のとき、このコンテナ1をそのまま、組替えを行うことなく、搬送ライン4から合流搬出装置5へ搬出されることにより、搬送時間を短縮することができる。
【0052】
また本実施の形態1によれば、搬送ライン4から搬送される店舗のコンテナ1のうち、予め設定された店舗の順番で現在の順番の店舗のコンテナ1の数が数えられ、記憶したコンテナ1の個数sと一致したとき、現在の順番の店舗のコンテナ1のうちで第3ピッキングエリアCより最終に搬送されるコンテナ1が到達したと判断され、このコンテナ1は第1切換器16により第1バイパスライン13を介して合流搬出装置5へそのまま搬出される。また現在の順番の店舗のコンテナ1の個数sが2個以上のとき、最終に搬送されるコンテナ1と判断されたコンテナ1以外の、現在の順番の店舗のコンテナ1は待機ライン12に待機され、最終に搬送されるコンテナ1の到達により待機しているコンテナ1は合流搬出装置5へ搬出される。また現在の順番の店舗のコンテナ1以外のコンテナ1は、第3バイパスライン15と下流ライン4aの下流部により形成される保留経路に保留され、順番が1つ先に進むと、この保留経路において保留されているコンテナ1のうち、1つ先に進んだ順番の店舗のコンテナ1が待機ライン12へ搬出される。このように、ループライン部(組替え装置)11が待機ライン12を有することにより、保留経路のみを有してコンテナ1を保留している場合と比較して搬送時間を短縮でき、効率が向上し、また保留するコンテナ1の数を減らすことができる。また組替え装置(ループライン部11)が、第1バイパスライン12により形成される通過経路、待機ライン12および第2バイパスライン14により形成される待機経路、前記保留経路からなるループラインにより構成されることにより、順序整列のライン数(コンテナ数)を削減・簡素化でき、省スペースおよび低コストを実現できる。
【0053】
また本実施の形態1によれば、特定の店舗のコンテナ1が搬送ライン2,3により搬送されることはなく、かつ搬送ライン4から搬送される特定の店舗のコンテナ1の個数sが1個のときのみ、このコンテナ1は、予め設定された店舗の順番に関係なく、第1バイパスライン12により形成される通過経路により合流搬出装置5へ搬出され、合流搬出装置5によりこの1個のコンテナ1は合流されて搬出される。よって、搬送時間を短縮でき、保留するコンテナ1の数を減らすことができる。
【0054】
なお、実施の形態1では、第3バイパスライン15より下流ライン4aの終端から下流ライン4aに戻されて周回しているコンテナ1を、現在の順番のコンテナ1と判定すると、待機ライン12へ搬出しているが、図2に仮想線で示すように、直接、下流終端ライン4b(合流搬出装置5)へ搬出するようにすることも可能である。
[実施の形態2]
実施の形態2は、上記実施の形態1におけるループライン部11において、図7に示すように、待機ライン12、第2バイパスライン14および第2切換器17を無くして簡略化した形態としている。
【0055】
この実施の形態2の構成では、搬送ライン4から搬送されるコンテナ1が、予め設定された店舗の順番で、現在の順番の店舗(店舗ナンバーn)のコンテナ1であると確認すると、このコンテナ1を第1切換器16を駆動して第1バイパスライン13を介して合流搬出装置5へ搬出する。また現在の順番の店舗のコンテナ1ではないと確認すると、このコンテナ1を第3バイパスライン15より下流ライン4aの終端から下流ライン4aに戻さして周回させて保留する。そして、順番が先へ進み、現在の順番が更新されると、この保留しているコンテナ1のうちで更新された現在の順番の店舗のコンテナ1が合流搬出装置5へ搬出される。
【0056】
これにより、店舗ナンバーnのコンテナ1が随時、合流搬出装置5へ搬出される。このとき、合流搬出装置5へ店舗ナンバーnが出力され、店舗ナンバーnのコンテナ1が合流され、出荷エリアDへ搬出される。
【0057】
以上のように、本実施の形態2によれば、搬送ライン4から搬送されるコンテナ1が、予め設定された店舗の順番で現在の順番の店舗のコンテナ1のとき、このコンテナ1は第1バイパスライン12により形成される通過経路により合流搬出装置5へ搬出され、現在の順番の店舗のコンテナ1ではないとき、このコンテナ1は、第3バイパスライン15と下流ライン4aの下流部により形成される保留経路に保留され、この保留経路に保留している容器のうちで現在の順番の店舗のコンテナ1が合流搬出装置5へ搬出される。このように、組替え装置(ループライン部11)が、通過経路、保留経路からなるループラインにより構成されることにより、順序整列のライン数(コンテナ数)を削減・簡素化でき、省スペースおよび低コストを実現できる。
【0058】
なお、実施の形態1または2では、第1搬送経路を上記搬送ライン2,3の2本、第2搬送経路を上記搬送ライン4の1本設けた構成としているが、第1搬送経路の数を単数または複数、第2搬送経路の数を単数または複数とそれぞれ変更した構成とすることもできる。第2搬送経路を複数としたとき、各第2搬送経路にループライン部11(組替え装置)をそれぞれ設け、各第2搬送経路により店舗の順番がランダムに搬送されてきたコンテナ1をそれぞれ、予め設定された順番に組替えて合流搬出装置5へ搬出する。これにより、店舗別にコンテナ1をまとめて出荷できる順序整列システムが形成される。
【0059】
また実施の形態1または2では、仕分け先を店舗別としているが、仕分け先をユーザー別、方面別、アイテム別、搬送トラック別などとしてもよい。
また本実施の形態1または2では、コンテナ1の店舗を識別する符号としてバーコードを使用しているが、バーコードに限ることはなく、物品を特定する識別できる符号であればよく、たとえば数字、アルファベット、あるいはこれらの組合せ、シンボル、マーク、ICチップなども使用することができる。このとき、バーコードリーダに代えて、識別符号の読み取り手段として、たとえばCCDカメラおよびこのカメラにより撮影された画像から識別符号を識別する識別装置などを使用する。
【0060】
また本実施の形態1または2では、集品する容器としてコンテナ1を使用しているが、バケットやケースやダンボールなど、あるいは蓋付きのもの(封函可能なもの)を使用するようにしてもよい。
【0061】
また本実施の形態1または2では、保留経路を、第3バイパスライン15と下流ライン4aの下流部により形成しているが、現在の順番ではないコンテナ1を一旦保留し(プールし)、順番が更新されると、この更新された順番の店舗のコンテナ1を搬出できるものであればよく、たとえばコンテナ1を自在に出し入れ可能でコンテナ1を保管可能な物品保管庫としてもよい。このような物品保管庫は、たとえば内部に複数のコンテナ1の収納部を有する収納棚を一対設け、また上下2段にコンテナ1の搬入出口を設け、この搬入出口にそれぞれコンテナ1を収納棚に対して搬出入するためにコンベヤ装置(下流ライン4aと、待機ライン12あるいは下流終端ライン4bに接続される)設け、一対の収納棚の前後中間部に、コンテナ1を各コンテナ1の収納部とコンベヤ装置との間に亘って搬送し入出庫を行う搬送装置として、垂直方向に昇降される昇降体である昇降台と、この昇降台上に横動自在に設けられる走行体と、この走行体上で保管棚のコンテナ保管部またはコンベヤ装置に対してコンテナ1の受け渡しを行うフォーク装置を備えた搬送装置を設ける。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の実施の形態1における仕分け設備の構成図である。
【図2】同仕分け設備の要部構成図である。
【図3】同仕分け設備の制御構成図である。
【図4】同仕分け設備の設備コントローラのピッキング情報分配部の動作説明図である。
【図5】同仕分け設備の設備コントローラの順序整列部のブロック図である。
【図6】同仕分け設備の設備コントローラのピッキング完了判断部の動作を説明するフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態2における仕分け設備の要部構成図である。
【符号の説明】
【0063】
A,B,C ピッキングエリア
D 出荷エリア
1 コンテナ
2,3,4 搬送ライン
5 合流搬出装置
6 出荷ライン
7,8,9,19,20 バーコードリーダ
11 ループライン部
12 待機ライン
13,14,15 バイパスライン
16,17,18 切換装置
25 設備コントローラ
26,27,28 ピッキングエリアコントローラ
29 合流搬出装置コントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の仕分け先から送られる物品の要求情報に応じて、各仕分け先毎の容器に前記物品が集品されて搬送される複数の搬送経路を備え、前記搬送経路は、予め設定された仕分け先の順番に、集品作業が終了した各仕分け先毎の容器が搬送される第1搬送経路と、集品作業が終了した各仕分け先毎の容器が、前記予め設定された仕分け先の順番に関係なく搬送される第2搬送経路から構成され、前記各搬送経路から搬送される容器が前記仕分け先毎にまとめられる仕分け設備であって、
前記第2搬送経路から搬送される仕分け先毎の容器を、前記予め設定された仕分け先の順番に組替え、前記第1搬送経路から搬送される仕分け先毎の容器と順番を同一として搬出する組替え装置と、
前記第1搬送経路から搬送される仕分け先毎の容器と、前記組替え装置から搬出される仕分け先毎の容器のうちで、前記仕分け先が同一の容器を合流させて搬出する合流搬出装置
を備えたことを特徴とする仕分け設備。
【請求項2】
前記第2搬送経路より、一つの仕分け先の物品の仕分けに用いた容器の個数が前記組替え装置へ出力され、
前記組替え装置は、前記第2搬送経路から搬送される仕分け先の容器の個数が1個であると確認すると、この1個の仕分け先の容器が前記予め設定された仕分け先の順番で現在の順番のとき、この容器をそのまま前記第2搬送経路から前記合流搬出装置へ搬出すること
を特徴とする請求項1に記載の仕分け設備。
【請求項3】
前記組替え装置を、
前記第2搬送経路から搬送される容器をそのまま前記合流搬出装置へ搬出する通過経路と、
前記第2搬送経路から搬送される容器を保留し、指定された容器を前記合流搬出装置へ搬出する保留経路
から構成し、
前記第2搬送経路から搬送される容器が、前記予め設定された仕分け先の順番で現在の順番の仕分け先の容器であると確認すると、この容器を前記通過経路により前記合流搬出装置へ搬出し、
前記現在の順番の仕分け先の容器ではないと確認すると、この容器を前記保留経路に保留し、この保留経路に保留している容器のうちで現在の順番の仕分け先の容器を前記合流搬出装置へ搬出すること
を特徴とする請求項1に記載の仕分け設備。
【請求項4】
前記第2搬送経路より、一つの仕分け先の物品の仕分けに用いた容器の個数が前記組替え装置へ出力され、
前記組替え装置を、
前記第2搬送経路から搬送される容器をそのまま前記合流搬出装置へ搬出する通過経路と、
前記第2搬送経路から搬送される容器のうち特定の容器を一時待機して、前記合流搬出装置へ搬出する待機経路と、
前記第2搬送経路から搬送される容器を保留し、指定された容器を前記待機経路または前記合流搬出装置へ搬出する保留経路
から構成し、
前記第2搬送経路から搬送される同一仕分け先の容器の個数を記憶し、
前記予め設定された仕分け先の順番で現在の順番の仕分け先の容器の数を数え、前記記憶した容器の個数を一致したとき、現在の順番の仕分け先の容器のうちで前記第2搬送経路より最終に搬送される容器が到達したと判断して、この容器を前記通過経路により前記合流搬出装置へ搬出し、
前記現在の順番の仕分け先の容器が2個以上のとき、前記最終に搬送される容器と判断された容器以外の、現在の順番の仕分け先の容器を前記待機経路に待機し、前記最終に搬送される容器の到達により待機している容器を前記合流搬出装置へ搬出し、
前記現在の順番の仕分け先の容器以外の容器を前記保留経路に保留し、前記順番が1つ先に進むと、前記保留経路において保留している容器のうち、1つ先に進んだ順番の仕分け先の容器を前記待機経路または前記合流搬出装置へ搬出すること
を特徴とする請求項1に記載の仕分け設備。
【請求項5】
前記保留経路の長さは、保留する容器の最大数により決定されていること
を特徴とする請求項3または請求項4に記載の仕分け設備。
【請求項6】
前記組替え装置は、特定の仕分け先の容器が前記第1搬送経路から搬送されることはなく、かつ前記第2搬送経路から搬送される前記特定の仕分け先の容器の個数が1個のとき、この容器を前記通過経路により前記合流搬出装置へ搬出し、
前記合流搬出装置は、この1個の容器を合流させて搬出すること
を特徴とする請求項3〜請求項5のいずれか1項に記載の仕分け設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−21840(P2006−21840A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−198714(P2004−198714)
【出願日】平成16年7月6日(2004.7.6)
【出願人】(000003643)株式会社ダイフク (1,209)
【Fターム(参考)】