説明

付加的なZn/Al金属によって同種または異種金属または合金を含むワークピースの不活性ガス溶接または不活性ガス半田付けのための方法

本発明は、ワークピース(A)及び(B)が同種または異種金属または合金から成ることができ、鋼鉄、アルミニウム、マグネシウム、銅、または、それらの合金から形成される前記ワークピース(A)を、鋼鉄、アルミニウム、マグネシウム、銅、または、それらの合金から形成される前記ワークピース(B)に対して、付加的な溶融合金を用いて、不活性ガス溶接または不活性ガス半田付けを為す方法に関する。本発明に係る方法は、a)接続されるべき前記ワークピース同士を切端接触または重なり接触させる段階と、b)Zn/Al合金を含有している前記付加的な合金を溶融する段階と、c)前記の溶融された付加的な合金を前記の接触されたワークピースの接触点双方または該接触点双方の部分的な領域双方に付与する段階と、d)それら接続されたワークピースを冷却する段階と、の諸段階を特徴とし、少なくとも前記段階b)及びc)が不活性ガスを用いて実行されることと共に、それら段階b)及びc)が直ちに相次いで実行される。更に本発明はそうした方法で使用されるワイヤに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、付加的なZn主成分合金を用いて、同種または異種金属または合金で形成された複数のワークピースの不活性ガス溶接または不活性ガス半田付けの方法に関する。鋼鉄、マグネシウム、アルミニウム、銅、並びに、それらの合金から形成されたワークピースは溶接または半田付けされ、接合されるべきそれらワークピースは同種または異種金属または合金から成り得る。本発明はそうした方法に使用されるワイヤにも関する。
【背景技術】
【0002】
自動車製造工業、特に自動車製造において、車体構造における様々な軽量金属構成要素の使用は車体の全体重量を低減するために共通した慣行となってきており、それは全体的な燃料消費に積極的な効果を有する。しばしば、アルミニウム、アルミニウム合金、または、マグネシウム合金から形成された構成要素がこうした分野に使用され、車両はそうした材料が該車両の車体における半分以上を構成している状態で現在市場に出されている。
【0003】
車体構造に使用される材料の変更は先行技術に係る接合プロセスの対応した適応をも必要としてきた。より容易な車体構造は本質的には鋼板接合を必要としており、主要な複雑性無しに工業的な生産プロセスにおいて異種材料の間の接合を為すことが必要となってきている。
【0004】
車体構造においてしばしば使用される亜鉛メッキ薄板金属等の鋼板接合のため、先行技術では、中でも、不活性ガス溶接または不活性ガス半田付けを用いる。そうした方法は下記の非特許文献1に記載されている。
【非特許文献1】DIN 1910−2
【0005】
金属不活性ガス溶接は、溶接されるべき領域内におけるワークピースが不活性ガス流中のワイヤ電極と該ワークピースの間でのアークバーンによって溶融される。このワイヤ電極は溶接添加物を含み得ると共に溶接されるべき材料に合わせ調節されなければならない。このようにして、溶接されるべきワークピース領域は相互に接合される。
【0006】
上記方法を用いて、鋼鉄は非鉄金属と共に一体的に溶接される。
【0007】
代替的な方法は、金属不活性ガス半田付けであり、金属不活性ガス溶接とは、接続されるべき主成分材料よりも低い半田溶融がワイヤ電極として使用されることで、全体的なプロセスがより低温で実行され得るという事実だけによって異なる。
【0008】
「MIG半田付け」としても呼称されるこの方法は、特に亜鉛メッキ薄板の接合の点で自動車工業において承認されてきた。対応する溶接方法と比較して、より高いプロセスの安全性、半田付けシームの改善された品質、並びに、高い接合強度を、その接合金属部品の高い耐食性と共に提供する。この方法において、アルゴンまたはアルゴンを含有するガスが溶接用の不活性ガスとして使用可能である。これらのガス混合物は、より平滑な半田付けシームと主成分材料への良好なシーム遷移を作り出すことができる活性ガスを含む。この目的のため、例えばアルゴンとの少量の酸素との混合物が使用される。
【0009】
銅主成分ワイヤ等の硬質半田又は高温半田が半田として利用される。本質的には、それらは、シリコン、アルミニウム、スズ、ニッケル、亜鉛、並びに、マンガン等の様々な合金成分を含む銅から構成されている。そうした半田の融点は約950℃から1400℃であり、これはそうした半田が機能する領域である。溶接方法と比較して、半田付け方法は、構成要素部品に対する熱的負荷が相当により低く、そして亜鉛メッキ薄板金属の亜鉛層が耐食性が損なわれる程度までの溶接温度によって変化しないという長所も有する。
【0010】
以下に記載される本発明は、同様材料相互の接合と、特に鋼鉄、アルミニウム、マグネシウム、銅、または、それらの合金等の異種金属や合金の接合とを可能とするような溶接または半田付けの方法の改善を提供することが意図されている。不活性ガス溶接または亜鉛主成分半田を用いての不活性ガス半田付けによってそうした材料を接合することは今までに説明されてきていない。
【0011】
しかしながら、鋼鉄及びアルミニウムの接合の他の方法は先行技術で知られている。下記の特許文献1には、鋼管及びアルミニウム・リブの接合の方法を記載している。そこには、0.5重量% から20重量% のアルミニウム含有量を有する亜鉛-アルミニウム合金が半田として使用される。この接合方法は、最初にその半田層がフレーム溶射方法またはアーク方法を用いて鋼管またはアルミニウム・リブに付与されるように実行される。それは、アルミニウム・リブが鋼管と接触させられて、四フッ化セシウムアルミニウムの形態での融剤が付与された後だけである。その後、アルミニウム・リブが設けられた鋼管は370℃及び470℃の間の温度で炉中で半田付けされる。この方法は2つのプロセス・ステップを含む方法である。第1ステップで、半田が個々の構成要素に付与される。続いて、その半田が冷却を受ける。第2プロセス・ステップで、それら構成要素が接触させられ、常温で融剤が付与され、それら構成要素が炉中で半田付けされる。明らかに、そうした方法、特に車体構造において、そうした方法は工業的な連続プロセスの形態で実行され得ない。
【特許文献1】DE 100 57 180 A1
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
それ故に本発明の技術的目的は、先行技術から知られる不活性ガス溶接方法または不活性ガス半田付け方法を変更することであって、同種金属の接合に加えて、この方法は異種金属の接合、特に鋼鉄、アルミニウム、マグネシウム、銅、または、それらの合金の接合にも適合し得るように為すことである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
先の技術的目的は、ワークピース(A)及び(B)が同種または異種金属または合金から成ることができ、鋼鉄、アルミニウム、マグネシウム、銅、または、それらの合金から形成される前記ワークピース(A)を、鋼鉄、アルミニウム、マグネシウム、銅、または、それらの合金から形成される前記ワークピース(B)に対して、付加的な溶融金属合金を用いて、不活性ガス溶接または不活性ガス半田付けを為す方法、付加的な合金を用いて、鋼鉄から形成されたワークピースに他の金属材料から形成されたワークピースを接合する方法において、
a)接合されるべき前記ワークピース同士を当接接触または重なり接触させる段階と、
b)Zn/Al合金を含有している前記付加的な合金を溶融する段階と、
c)前記の溶融された付加的な合金を前記の接触されたワークピースの接触面双方または該接触面双方の部分的な領域双方に付与する段階と、
d)それら接合されたワークピースを冷却する段階と、
の諸段階を特徴とし、
少なくとも前記段階b)及びc)が不活性ガスを用いて実行されることと共に、それら段階b)及びc)が直ちに相次いで実行されることを特徴する方法によって達成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の趣旨における不活性ガスとして考えられるものは、付加的な合金とまたはプロセス中のワークピースの材料と何等かの反応を受けることがないガス類やそれらの混合物である。好適な形式において、希ガス特にアルゴンがこの目的のために使用される。他方、不活性ガスを、プロセスまたは合金組成に効果を有する活性ガスと一緒に含む種々のガスの混合物を使用することも可能である。例えば、これらはアルゴンと少量の酸素または二酸化炭素とを含む種々のガスの混合物を含む。
【0015】
付加的な合金として前記亜鉛主成分合金を利用すると共に不活性ガスを使用することによって、異種金属材料から形成されるワークピース同士が単一段階・プロセスで接合され得て、それは連続的且つ自動的な方式でも実行され得る。350℃から450℃までの範囲にある前記亜鉛主成分合金のより低い溶融温度によって、全体的なプロセスは先行技術に係る不活性ガス半田付け方法と比較してより低い温度で実行可能であり、約1000℃で実行される。その結果、全体としてより低い温度で各種動作が可能であるため、構成要素部品には実質的により少ない歪みがあるだけである。特にこれは、1mm未満の厚みを有する帯状またはシート状の金属等の非常に薄い材料の接合をも可能としている。更には、そうしたより低い温度は半田付けプロセスに有利となるようにエネルギーの相当な消費を節約する。別の長所としては、亜鉛メッキされた鋼板の形態で使用される鋼鉄構成要素は、そのより低い温度によってそれらの亜鉛被覆における損傷がなく、溶接シームまたは半田付けシームの領域における腐食防止が保持されて、腐食防止を維持するための労働的で二次的な各種動作が不必要となることである。
【0016】
亜鉛は419℃の融点と、908℃の沸点とを有する。結果として、1000℃の範囲内での半田付け温度で、鋼板の亜鉛被覆の主要量は蒸発することになる。一方において、これは接合プロセス及び接合強度と干渉し、他方において、前記亜鉛被覆によって達成される鋼板の耐食性の低減となって、接合プロセス中に破壊されることになる。本発明に従った方法によって、接合は実質的により低い温度で実行されて、先の問題が回避される。
【0017】
更には、こうして製造された半田付け接合には高い強度及び良好な耐食性があることが見出された。
【0018】
好適実施例において、本方法は亜鉛メッキが為された鋼鉄または亜鉛メッキが為されていない鋼鉄から形成されたワークピースを使用する。今日、車両の寿命を延長することが意図された微細で亜鉛メッキされた薄板は自動車製造業で頻繁に使用されている。車体構造におけるそうした薄板の平均パーセンテージは、今日、70%以上である。その結果、そうした間に自動車製造業者の殆どが12年までの防錆保証期間を許諾している。
【0019】
好適実施例において、金属材料は、鋼鉄、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグネシウム合金、銅、並びに、銅合金から成る。特に好適なものはアルミニウム及びアルミニウム合金であり、そしてアルミニウム-マグネシウム合金は、今日、自動車製造業でしばしば使用されている。それらは良好な機械的特性を有し、そしてそれらの低い単位体積重量のため、車体全体にわたる重量の低減となり、それ故に燃料消費の低減となる。特に好適な実施例において、鋼鉄製の材料、特に亜鉛メッキされた鋼鉄製材料は、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグネシウム合金から形成された材料との接合に想定されている。この目的のため、アルミニウムとの亜鉛主成分合金が好ましくは使用される。
【0020】
特に好適な実施例において、ワークピース同士は不活性ガス溶接/半田付けの方法を用いて接合される。
【0021】
先の方法は、半田がアーク、プラズマ、または、レーザによって溶融され、そしてその液体半田が溶接/半田付けが為される両スポットに付与される。そうした方法はアーク溶接方法、プラズマ溶接方法、または、WIG溶接方法として知られており、そして、本発明に従った方法は亜鉛主成分半田を用いて実行されるという特別な特徴を含む。
【0022】
特に好適なものはアーク溶接/半田付けの方法である。アークはワイヤ電極及びワークピースの間で燃えている。ワイヤ電極は不活性ガス・ノズルによって取り囲まれ、該ノズルから不活性ガスが接合されるべきスポットに渡される。ワイヤ電極は前記の付加的な合金から成り、よってそれは半田を表しており、それによってワークピースが接続される。この方法は、金属材料の連続的な接合を単一段階の連続プロセスで可能とする。付加的な合金の溶融は、好ましくは、ワイヤ電極及びワークピースの間で燃えている電気的なアークを用いて実行される。鋼鉄と、アルミニウム、マグネシウム、並びに、それらの合金等の軽金属との接合に際して、軽金属は本発明に従った方法で特に溶融される。更には半田が使用されて、この方法は組み合わせ溶接-半田付けの方法となる。
【0023】
本発明の方法は融剤を伴ってもまたは伴わなくとも実行可能である。一般に、融剤は半田付け中に半田の溶融を補助し、特定の物質のデポジションを促進し、または、酸化を防止するために使用される。特にアルミニウムの場合、通常、融剤は妨害酸化物層を除去するために使用される。しかしながら融剤の使用は、殆どの融剤が著しく活動的であって、他の金属類との接合後のアルミニウムの腐食を引き起こすという欠点がある。それ故に付加的な複数段階が必要とされて、熱的接合に次いでその融剤を除去している。驚いたことに、本発明の方法が融剤を何等使用すること無しに実行され得て、それにも関わらずに接合されるべき材料間の高強度と耐久力のある接合とが作り出され得ることが判明された。これは全て、例えば、極端に脆弱な金属間相が形成され得て、その接合の不充分な強度を引き起こすような、鋼鉄、アルミニウム、または、マグネシウムから形成される異種金属のまさにそうした接合であるので目覚ましいことである。明らかにそれは、本発明において必要とされる実質的により低い温度が前記の金属間相の形成を回避し、それによって強度の点でより高い接合を達成している。
【0024】
付加的な合金として、亜鉛主成分合金が好ましくは使用され、それが通常の不純物に加えて、1重量% から25重量% までのアルミニウムを含む。特に好ましいものは、5重量% から15重量% までのアルミニウムを含む亜鉛合金であり、そして最も好ましいものは4重量% のアルミニウムを含む。より詳細には、以下の亜鉛合金が利用され得る:ZnAl5、ZnAl15、ZnAl2、ZnAl20、ZnAl22、並びに、ZnA4
【0025】
通常の不純物に加えて、前記亜鉛主成分合金は、特に、500ppmまでのMg、500ppmまでのCr、2000ppmまでのMn、300ppmまでのLi、4%までのCu、50ppmまでのB、500ppmまでのTi、並びに、1000ppmまでのSi等の1つまたはそれ以上の合金添加物を含み得る。
【0026】
本発明に従った方法において、付加的な合金は中実ワイヤまたは中空ワイヤの形態で利用される。もし中空ワイヤが使用された場合、そうした中空ワイヤの芯は半田付けに必要とされる適切な添加物を含み得る。例えば、添加物は(例えばCsに基づく)融剤、アルミニウム、クロム、チタン、マンガン、並びに、ニッケルを含む群から選択された金属粉であり得る。
【0027】
好適な方式において、本発明の方法は、不活性ガス流によって取り囲まれた亜鉛主成分合金から形成されたワイヤ電極がアーク、プラズマ、または、レーザで溶融され、その溶融された付加的な合金が、相互に接触させられたワークピースの対応する接触面またはそれら接触面の部分的な領域に付与されるように実行される。これは、付加的な合金の溶融後に直ちに行われる。
【0028】
本発明は、ワークピースA及びBが同種または異種金属または合金から成ることができ、鋼鉄、アルミニウム、マグネシウム、銅、または、それらの合金で形成されたワークピースAが、鋼鉄、アルミニウム、マグネシウム、銅、または、それらの合金で形成されたワークピースBに対して、1重量% から25重量% までのAl含有量を含む亜鉛主成分合金から成る溶融された付加的な合金を用いて、不活性ガス溶接または不活性ガス半田付けを為すための方法で使用される0.8mmから3.2mmの径のワイヤにも向けられている。
【0029】
別の好適実施例において、亜鉛-アルミニウム合金は、500ppmまでのMg、500ppmまでのCr、2000ppmまでのMn、300ppmまでのLi、4%までのCu、50ppmまでのB、500ppmまでのTi、並びに、1000ppmまでのSiの合金添加物の内の1つまたはそれ以上を単一成分として、または、組み合わせとして、含み得る。好適な方式において、ワイヤは中実ワイヤまたは中空ワイヤであり得る。
【0030】
本発明は以下の例を参照してより詳細に説明される。
【0031】

亜鉛メッキされた鋼鉄部品同士に対する半田付けと、不活性ガス溶接及び亜鉛-アルミニウム半田を用いて亜鉛メッキされた鋼鉄部品のアルミニウム部品に対する半田付け接合とを作り出すべく試験が実行された。
【0032】
亜鉛メッキされた0.7mmから2mm厚の鋼鉄部品と0.8mmから2.5mm厚のアルミニウム部品が基本材料として使用された。中実ワイヤの形態であると共に1.6mm径のZnAl4半田ワイヤが半田材料として使用された。アルゴンが不活性ガスとして使用された。重なり接合及び当接接合が上記鋼鉄部品同士の間と、上記鋼鉄部品及びアルミニウム部品の間とで作り出された。
【0033】
取り付け角が45°から80°で、トーチ(トーチにおける電気的アーク)の傾斜が60°から90°であった。トーチと接合されるべきワークピースとの間の間隔が不活性ガス・ノズルの所で10mmから25mmであり、半田付け中の経路供給量が0.3m/分から1.3m/分であった。
【0034】
上記パラメータを用いた場合、鋼鉄部品同士間と、鋼鉄分品及びアルミニウム部品の間との再現可能な接合が滑らかな溶接/半田付けシーム形成を伴って製造できることが判明された。機械的-技術的な特性の引き続く調査は、引張試験において半田付け完了サンプルにおけるアルミニウム材料中の破損が熱影響域外であることを示した(Rm≧205MPa)。
【0035】
これが実証することは、本発明に従った方法を用いる場合、鋼鉄製材料とアルミニウム製材料との間の、例えば、安定した耐食性のある接合を作り出すことが可能であることである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鋼鉄、アルミニウム、マグネシウム、銅、または、それらの合金から形成されるワークピース(A)を、鋼鉄、アルミニウム、マグネシウム、銅、または、それらの合金から形成されるワークピース(B)に対して、付加的な溶融合金を用いて、不活性ガス溶接または不活性ガス半田付けを行う方法であって、前記ワークピース(A)及び(B)は同種または異種金属または合金から成ることができ、
a)接合されるべき前記ワークピース同士を当接接触または重なり接触させる段階と、
b)Zn主成分合金を含有している前記付加的な合金を溶融する段階と、
c)前記の溶融された付加的な合金を前記の接触されたワークピースの接触面双方または該接触面双方の部分的な領域双方に付与する段階と、
d)それら接合されたワークピースを冷却する段階と、
の諸段階を特徴とし、
少なくとも前記段階b)及びc)が不活性ガスを用いて実行されることと共に、それらの段階b)及びc)が直ちに相次いで実行されることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記鋼鉄のワークピースが亜鉛メッキ鋼鉄または非亜鉛メッキ鋼鉄から成ることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記付加的な合金の前記溶融が電気的アーク中で、プラズマ・プロセスによって、または、レーザ手段によって実行されることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記ワークピースが融剤の使用の有無にかかわらずに接合されることを特徴とする、請求項1乃至3の内の何れかに記載の方法。
【請求項5】
前記Zn主成分合金が1重量% から25重量%までのAlを含むことを特徴とする、請求項1乃至5の内の何れかに記載の方法。
【請求項6】
前記Zn/Al合金が、500ppmまでのMg、500ppmまでのCr、2000ppmまでのMn、300ppmまでのLi、4%までのCu、50ppmまでのB、500ppmまでのTi、並びに、1000ppmまでのSiの合金添加物の内の1つまたはそれ以上を単一成分としてまたは組み合わせとして含み得ることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記ワークピース同士が、付加的な合金を用いて接合され、その溶融温度が370℃から600℃までの範囲であることを特徴とする、請求項1乃至6の内の何れかに記載の方法。
【請求項8】
前記付加的な合金が中実ワイヤまたは中空ワイヤの形態で利用されることを特徴とする、請求項1乃至7の内の何れかに記載の方法。
【請求項9】
ワークピースA及びBが同種または異種金属または合金から成ることができ、鋼鉄、アルミニウム、マグネシウム、銅、または、それらの合金で形成されたワークピースAが、鋼鉄、アルミニウム、マグネシウム、銅、または、それらの合金で形成されたワークピースBに対して、1重量% から25重量% までのAl含有量を含む亜鉛主成分合金から成る溶融された付加的な合金を用いて、不活性ガス溶接または不活性ガス半田付けを為すための方法で使用される0.8mmから3.2mmの直径を有するワイヤ。
【請求項10】
前記Zn/Al合金が、500ppmまでのMg、500ppmまでのCr、2000ppmまでのMn、300ppmまでのLi、4%までのCu、50ppmまでのB、500ppmまでのTi、並びに、1000ppmまでのSiの合金添加物の内の1つまたはそれ以上を単一成分としてまたは組み合わせとして含み得ることを特徴とする、請求項9に記載のワイヤ。
【請求項11】
前記ワイヤが中実ワイヤまたは中空ワイヤであることを特徴とする、請求項9または10に記載のワイヤ。

【公表番号】特表2006−521209(P2006−521209A)
【公表日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−505457(P2006−505457)
【出願日】平成16年3月10日(2004.3.10)
【国際出願番号】PCT/EP2004/050284
【国際公開番号】WO2004/087366
【国際公開日】平成16年10月14日(2004.10.14)
【出願人】(501459619)グリーロ ヴェルケ アクチェンゲゼルシャフト (3)
【Fターム(参考)】