説明

位置決め装置及びプレス成形装置

【課題】薄板材の面方向の位置決めをより高精度に素早く行わせることを可能とする。
【解決手段】パイロット・ホルダー3の押さえ面3bに突出支持され尖端に位置決め用のテーパー部5aを備えた位置決めピン5と、パイロット・ホルダー3の押さえ面3bにパッド面7aが対向配置されたパッド7と、パッド7に設けられ位置決めピン5に対向する当て面13に位置決めピン5の尖端の当りを逃がす逃げ孔15を備え昇降方向へコイル・スプリング11により弾性的に可動支持されたリフター9とを備え、押さえ面3bとパッド面7aとの間に配置された薄板材Wの位置決め孔17にテーパー部5aをパイロット・ホルダー3の下降により逃げ孔15の位置で嵌入させ薄板材Wの面方向の位置決めを行なう位置決め装置1であり、当て面13がパッド7のパッド面7aに対して面一又は突出させるように設定ことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薄板材を位置決める位置決め装置及び位置決めながらプレス成形するプレス成形装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ハード・ディスク・ドライブのヘッド・サスペンションでは、ディスク上のアーム先端で高速位置決めをする必要から、軽量、高剛性、非磁性、及びばね性が求められ、ステンレスの薄板材を曲げ、打ち抜き、切断加工してロード・ビームが形成されている。
【0003】
そして、このロード・ビームの板厚も、従来のt=0.100mm程度からt=0.050mm、0.030mm、0.025mm程度へと益々薄板化する傾向にある。しかも、この薄板材を所要の形状に高精度に曲げ、必要な機能、剛性バランスを得る必要がある。
【0004】
例えば、スライダのジンバル運動の要となるディンプル曲げの場合、面内方向で±0.01mm以下(Cpk>1.5)の中心位置精度が求められる。
【0005】
このため、薄板材であるロード・ビームのプレス成形などでは、位置決めピン及び位置決め孔による、より高精度な位置決めが要求される。
【0006】
この位置決めピン及び位置決め孔による位置決めでは、位置決めピンのストレート部が位置決め孔に嵌合する構造であると、位置決めピン及び位置決め孔間に嵌合のためのクリアランスを必要とし、位置決め精度に限界を招く。
【0007】
これに対し、例えば、特許文献1、特許文献2に記載のものがある。
【0008】
特許文献1の装置では、基板の位置決め孔に位置決めピンを嵌入させ、バネで付勢された位置決めピンで位置決め孔の内側面を押圧し、基板の面方向の位置決めを行う。
【0009】
位置決めピンが位置決め孔に嵌入する時は、位置決めピンの先端のテーパー部に係合する位置決め孔内側部から位置決めピンが嵌合方向に力を受け、この力により位置決めピンが嵌合方向に直行するバネ力に抗して移動し、この結果、位置決めピンのストレート部が位置決め孔に嵌入する。
【0010】
したがって、位置決めピン及び位置決め孔間に寸法差があっても、寸法差を吸収して基板の位置決めを行わせることができる。
【0011】
しかし、位置決めピン嵌入方向とバネ反力とが直交するため、薄板材の位置決めの場合には位置決め孔の変形を招く恐れがある。
【0012】
特許文献2の位置決め装置では、フィードピンと位置決めピンとが用いられ、位置決めピンが、テーパー部により位置決め孔に嵌合する。
【0013】
このため、位置決めピンと位置決め孔との間のクリアランスをテーパー部により抑制し、より精度よく位置決めることを可能としている。
【0014】
しかし、薄板材の位置決めをある程度のスピードで多数連続して行う場合に、位置決めピンのテーパー部が位置決め孔に衝突して位置決め孔が変形し、正確な位置決め、次工程での位置決めに支障を来たすという問題がある。
【0015】
すなわち、特許文献1,2の何れにおいても、位置決めピンを薄板材の位置決め孔に嵌入させてと薄板材の面方向の位置決めを素早く高精度に行わせることに限界があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】特開平7−52096号公報
【特許文献2】特開平11−330336号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
解決しようとする問題点は、位置決めピンを薄板材の位置決め孔に嵌入させてと薄板材の面方向の位置決めを素早く高精度に行わせることに限界があった点である。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は、薄板材の面方向の位置決めをより高精度に素早く行わせることを可能とするため、パイロット・ホルダーの押さえ面に突出支持され尖端に位置決め用のテーパー部を備えた位置決めピンと、前記パイロット・ホルダーの押さえ面にパッド面が対向配置されたパッドと、前記パッドに設けられ前記位置決めピンに対向する当て面に位置決めピンの尖端の当りを逃がす逃げ部を備え昇降方向へ弾性的に可動支持された可動部とを備え、前記押さえ面と前記パッド面との間に配置された薄板材の位置決め孔に前記テーパー部を前記パイロット・ホルダー及びパッド間の相対移動により前記逃げ部の位置で嵌入させ前記薄板材の面方向の位置決めを行なう位置決め装置であって、前記当て面を前記パッド面に対して面一又は突出させたことを位置決め装置の特徴とする。
【0019】
前記パイロット・ホルダーは、上型又は下型の一方に設けられ、前記パッドは、上型又は下型の他方に設けられたことをプレス成形装置の特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明の位置決め装置は、パイロット・ホルダーの押さえ面に突出支持され尖端に位置決め用のテーパー部を備えた位置決めピンと、前記パイロット・ホルダーの押さえ面にパッド面が対向配置されたパッドと、前記パッドに設けられ前記位置決めピンに対向する当て面に位置決めピンの尖端の当りを逃がす逃げ部を備え昇降方向へ弾性的に可動支持された可動部とを備え、前記押さえ面と前記パッド面との間に配置された薄板材の位置決め孔に前記テーパー部を前記パイロット・ホルダー及びパッド間の相対移動により前記逃げ部の位置で嵌入させ前記薄板材の面方向の位置決めを行なう位置決め装置であって、前記当て面を前記パッド面に対して面一又は突出させた。
【0021】
このため、パイロット・ホルダー及びパッド間が相対移動して位置決めピンのテーパー部が薄板材の位置決め孔に相対的に高速で嵌入する場合に、位置決めピンのテーパー部は、可動部の逃げ部に逃がされ、薄板材が可動部の当て面に当たることになる。
【0022】
このとき、可動部が弾性的に退避移動して位置決め孔に対するテーパー部の当りを緩衝しつつテーパー部に対する位置決め孔のガイドを行わせることができ、位置決め孔の変形を抑制しつつ薄板材を面方向へ素早く位置決めることができる。
【0023】
本発明のプレス加工装置は、パイロット・ホルダーが、上型又は下型の一方に設けられ、パッドが、上型又は下型の他方に設けられた。
【0024】
このため、薄板材を面方向に素早く位置決め上型及び下型間で薄板材をプレス加工することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】位置決め装置の概略の平面図である。(実施例1)
【図2】プレス加工装置の概略の平面図である。(実施例2)
【図3】2箇所位置決めの例を示すヘッド・サスペンション半製品の連鎖品の一部を示す平面図である。(実施例2)
【図4】4箇所位置決めの例を示すヘッド・サスペンション半製品の連鎖品の一部を示す平面図である。(実施例2)
【図5】ばらつきデータを示し、(a)は、実施例2の図表、(b)は、比較例1の図表、(c)は、比較例2の図表である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
薄板材の面方向の位置決めをより高精度に素早く行わせることを可能にするという目的を、パッドに弾性的に支持され当て面に逃げ部を備えた可動部により実現した。
【実施例1】
【0027】
図1は、本発明の実施例1に係り、位置決め装置の概略の平面図である。
【0028】
図1のように、位置決め装置1は、パイロット・ホルダー3に支持された位置決めピン5とパッド7とを備えている。
【0029】
パイロット・ホルダー3は、ピン支持孔3aに位置決めピン5を固定支持し、油圧駆動部などにより昇降可能に支持されている。位置決めピン5は、尖端に位置決め用のテーパー部5aを備え、このテーパー部5aがパイロット・ホルダー3の押さえ面3bから突出している。
【0030】
パッド7は、図示しないベース側に固定支持され、パッド面7aが、パイロット・ホルダー3の押さえ面3bに対向配置されている。このパッド7には、断面円形のリフター支持孔7bが形成されている。リフター支持孔7bは、パイロット・ホルダー3のピン支持孔3aに対向している。
【0031】
リフター支持孔7bには、可動部として断面円形のリフター9が、昇降方向へ弾性的に可動支持されている。リフター9の弾性的な可動支持は、弾性体であるコイル・スプリング11により前記ベース側に対して行われている。コイル・スプリング11のばね圧は、例えば13Nとしている。
【0032】
リフター9には、位置決めピン5に対向する当て面13が形成され、この当て面13に、逃げ孔15が形成されている。逃げ孔15は、位置決めピン5の尖端のテーパー部5aの当りを逃がす逃げ部として機能する。
【0033】
リフター9の当て面13は、パッド7のパッド面7aに対して面一又は突出させるように設定されている。本実施例において、当て面13は、パッド面7aよりも突出している。当て面13の突出は、パッド面7aに対し0を上回り90μmまでの範囲で設定されている。
【0034】
そして、押さえ面3bとパッド面7aとの間に配置されたステンレスなどの薄板材Wの位置決め孔17(例えば、直径0.3mm〜1.0mm)にパイロット・ホルダー3の下降により位置決めピン5のテーパー部5aを逃げ孔15の位置で嵌入させ薄板材Wの面方向の位置決めを行なう。薄板材Wの板厚は、t=0.030mm程度である。但し、薄板材Wは、他の板厚にも適用できる。パイロット・ホルダー3の下降速度は、例えば5〜150mm/sとしている。
【0035】
このため、位置決めピン5のテーパー部5aが薄板材Wの位置決め孔17に相対的に高速で嵌入する場合に、位置決めピン5のテーパー部5aは、リフター9の逃げ孔15に逃がされ、薄板材Wがリフター9の当て面13に当たることになる。
【0036】
このとき、リフター9がコイル・スプリング11の付勢力に抗して弾性的に瞬時に退避移動することができる。この退避移動により位置決め孔17に対するテーパー部5aの当りが緩衝され、且つテーパー部5aに対する位置決め孔17の芯合わせガイドが行われる。
【0037】
この芯合わせガイドによる位置決め状態において、押さえ面3bとパッド面7aとの間に薄板材Wが挟持される。
【0038】
なお、パッド7を上部に配置して油圧駆動などにより昇降可能に支持し、パイロット・ホルダー3を下部に配置してベース側に固定支持させることもできる。
【0039】
この場合、パッド7の下降により薄板材Wがパッド面7aにより押圧され、薄板材Wの位置決め孔17が、位置決めピン5のテーパー部5aに嵌合する。この嵌合によりリフター9が反力を受け、コイル・スプリング11の付勢力に抗して瞬時に退避し、上記同様に緩衝しながら薄板材Wの面方向の位置決めを行なうことができる。
[実施例1の効果]
【0040】
本発明の実施例1は、パイロット・ホルダー3の押さえ面3bに突出支持され尖端に位置決め用のテーパー部5aを備えた位置決めピン5と、パイロット・ホルダー3の押さえ面3bにパッド面7aが対向配置されたパッド7と、パッド7に設けられ位置決めピン5に対向する当て面13に位置決めピン5の尖端の当りを逃がす逃げ孔15を備え昇降方向へコイル・スプリング11により弾性的に可動支持されたリフター9とを備え、押さえ面3bとパッド面7aとの間に配置された薄板材Wの位置決め孔17にテーパー部5aをパイロット・ホルダー3の下降により逃げ孔15の位置で嵌入させ薄板材Wの面方向の位置決めを行なう位置決め装置1であり、当て面13がパッド7のパッド面7aに対して面一又は突出させるように設定されている。
【0041】
このため、上記のようにパイロット・ホルダー3が昇降して位置決めピン5のテーパー部5aを薄板材Wの位置決め孔17に相対的に高速で嵌入させ、位置決め孔17の変形を抑制しつつ薄板材Wを面方向へ素早く位置決めることができる。
【0042】
当て面13がパッド7のパッド面7aに対して面一であっても、薄板材Wの弾性変形の範囲で位置決め孔17に対するテーパー部5aの当りが緩衝され、薄板材Wを面方向へ素早く位置決めることができる。
【0043】
当て面13の突出は、パッド面7aに対し0を上回り90μmまでの範囲で設定されている。
【0044】
このため、位置決め孔17に対するテーパー部5aの当りが確実に緩衝され、薄板材Wを面方向へ素早く位置決めることができる。
【実施例2】
【0045】
図2は、本発明の実施例2に係り、プレス加工装置の概略の平面図である。なお、基本的な構成は実施例1と同様であり、同一又は対応する構成部分には、同符号を付し又は同符号にAを付して示し、重複した説明は省略する。
【0046】
図2のように、本実施例2のプレス成形装置19は、実施例1の位置決め装置1が用いられており、パイロット・ホルダー3が、上型21に取り付けられ、パッド7が下型23に取り付けられている。パッド7の上部には、パッド面7aを形成した構成部材7bが配置されている。なお、上型21にパッド7を取り付け、下型23にパイロット・ホルダー3を取り付けることもできる。コイル・スプリング11のばね圧は、上記同様3Nである。
【0047】
当て面13のパッド面7aに対する突出量は、H=0〜90μmまでの範囲で設定される。
【0048】
本実施例2において、上型21には、ディンプル・ダイ25が取り付けられ、下型23には、ディンプル・パンチ27が取り付けられる。ディンプル・ダイ25の下面25bには、ディンプル曲げ用の凹部25aが形成されている。
【0049】
パイロット・ホルダー3は、ディンプル・ダイ25側に取り付けられ、パッド7及びリフター9は、ディンプル・パンチ27側に取り付けられる。パイロット・ホルダー3の押さえ面3bは、ディンプル・ダイ25の下面25bと面一に設定され、パッド7の構成部材7bは、下型23と一体であり、パッド面7aは、下型23の上面23aと面一に設定されている。
【0050】
ディンプル・ダイ25及びディンプル・パンチ27と位置決めピン5及びパッド7の中心間距離Lは、20mm程度であり、ディンプル・ダイ25及びディンプル・パンチ27によるディンプル曲げ加工と位置決めピン5及びパッド7による位置決め作用とが影響し合うことは距離的に抑制される。
【0051】
本実施例2で薄板材は、ヘッド・サスペンションのロード・ビームを備えたサスペンション半製品29である。
【0052】
図3は、2箇所位置決めの例を示すヘッド・サスペンション半製品の連鎖品の一部を示す平面図、図4は、4箇所位置決めの例を示すヘッド・サスペンション半製品の連鎖品の一部を示す平面図である。
【0053】
図3、図4のように、サスペンション半製品29は、ロード・ビーム対応部31がばね部33を介してベース・プレート対応部35に組付けられたものであり、このサスペンション半製品29が、フレーム37,37Aにより多数連設具備され連鎖品39,41となっている(但し、図面では1個のみ示す。)。ロード・ビーム対応部31の板厚は、例えばt=0.030mm程度となっている。
【0054】
図3の連鎖品39では、位置決め用の位置決め孔17が2箇所、図4の連鎖品では、同4箇所形成されている。位置決め孔17の送り方向(x方向)の間隔は、40mm程度、位置決め孔17とディンプル43との送り直行方向(y方向)の距離は、20mm程度である。但し、他の寸法のものを適用することもできる。
【0055】
したがって、図3の連鎖品39の場合は、図示はしないが、位置決めピン5及びパッド7等の組がx方向に2箇所に配置され、図4の連鎖品41の場合は、同x方向に2箇所とy方向2箇所の計4箇所に配置される。
【0056】
そして、上型21及び下型23間に連鎖品39,41を連続間欠的に移送しながら、位置決めピン5及び位置決め孔17により前記のように位置決め、ディンプル・ダイ25及びディンプル・パンチ27によりロード・ビーム対応部31にディンプル43を正確に形成することができる。上型21及び下型23によるプレス速度は、上記同様5〜150mm/sである。
【0057】
図5は、ばらつきデータを示し、(a)は、実施例2の図表、(b)は、比較例1の図表、(c)は、比較例2の図表である。
【0058】
実施例2の場合、H=0.00mm,0.09mm,0.20mmについて、2箇所位置決め(2Pilot)、4箇所位置決め(4Pilot)の位置決め孔17のx方向及びy方向のばらつきσx、σyを測定した。
【0059】
比較例1の場合は、2箇所位置決めでσx、σyを測定した。採用したロード・ビーム対応部の板厚は、t=0.100mmである。
【0060】
比較例2の場合も、2箇所位置決めでσx、σyを測定した。採用したロード・ビーム対応部の板厚は、t=0.030mmであり、実施例2と同一である。比較例2では、NGにならなかったものを測定した。NGになったものも相当数存在した。
【0061】
図5の実施例2、比較例1,2の図表を比較すると明らかなように、t=0.030mmの薄板の場合、実施例で2は、ばらつきσx、σyが明らかに小さく、許容値内とすることで、ディンプル43の正確な位置精度を得ることができた。
【0062】
本実施例においても、実施例1と同様な作用効果を奏することができる。
【0063】
また、t=0.030mm程度の薄板であっても、ロード・ビーム対応部31に変形を伴うことなく、素早く位置決めることができ、連鎖品39,41の連続的なプレス作業においても、迅速な作業を無理なく行わせることができる。
【符号の説明】
【0064】
1 位置決め装置
3 パイロット・ホルダー
3b 押さえ面
5 位置決めピン
5a テーパー部
7 パッド
7a パッド面
9 リフター
11 コイル・スプリング
13 当て面
15 逃げ孔(逃げ部)
17 位置決め孔
19 プレス成形装置
21 上型
23 下型
29 サスペンション半製品
31 ロード・ビーム対応部
W 薄板材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パイロット・ホルダーの押さえ面に突出支持され尖端に位置決め用のテーパー部を備えた位置決めピンと、
前記パイロット・ホルダーの押さえ面にパッド面が対向配置されたパッドと、
前記パッドに設けられ前記位置決めピンに対向する当て面に位置決めピンの尖端の当りを逃がす逃げ部を備え昇降方向へ弾性的に可動支持された可動部とを備え、
前記押さえ面と前記パッド面との間に配置された薄板材の位置決め孔に前記テーパー部を前記パイロット・ホルダー及びパッド間の相対移動により前記逃げ部の位置で嵌入させ前記薄板材の面方向の位置決めを行なう位置決め装置であって、
前記当て面を前記パッド面に対して面一又は突出させた、
ことを特徴とする位置決め装置。
【請求項2】
請求項1記載の位置決め装置であって、
前記当て面の突出は、前記パッド面に対し0を上回り90μmまでの範囲で設定されている、
ことを特徴とする位置決め装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の位置決め装置を用いたプレス成形装置であって、
前記パイロット・ホルダーは、上型又は下型の一方に設けられ、
前記パッドは、上型又は下型の他方に設けられた、
ことを特徴とするプレス成形装置。
【請求項4】
請求項3記載のプレス成形装置であって、
前記薄板材は、ヘッド・サスペンションのロード・ビーム対応部を備えたサスペンション半製品をフレームにより多数連設具備した連鎖品であり、
前記フレームに前記各サスペンション半製品毎に前記位置決め孔を備え、
前記サスペンション半製品のロード・ビーム対応部に、前記位置決め孔に前記位置決めピンを嵌入させて前記位置決めを行いつつ前記ヘッド・サスペンションのスライダ側に当接させるためのディンプルをプレス成形する、
ことを特徴とするプレス成形装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2012−20332(P2012−20332A)
【公開日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−162288(P2010−162288)
【出願日】平成22年7月16日(2010.7.16)
【出願人】(000004640)日本発條株式会社 (1,048)
【Fターム(参考)】