説明

低デューティサイクルネットワークコントローラ

【課題】低デューティサイクルのデータ送信動作の半二重モードにおける電気通信装置との同期を維持する方法を提供する。
【解決手段】少なくとも1つの低デューティサイクル(LDC)コントローラを動作させて、通信ネットワークで動作する複数のLDCターミナルとLDCコントローラとの間の同期を、ネットワークのオーバーヘッドチャネルのみを用いて、当該ネットワークのプロトコル及びタイミングに準拠して維持し、LDCコントローラと複数のLDCターミナルとの間の同期は、通信ネットワークのプロトコル及びタイミングとは別個に維持され、LDCコントローラが、複数のLDCターミナルのパワーダウン及びウェイクアップを、通信ネットワークのプロトコル及びタイミングで許容できるよりも長い期間、スケジュールさせることを可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は一般に、電気通信ネットワークでのデータの送信、及びそのような送信を可能にする電気通信装置に関する。特に、本願発明は、低デューティサイクルのデータ送信動作の半二重モードにおける電気通信装置との同期を維持する新規な技法に関する。
【背景技術】
【0002】
動作の遠隔監視は、動作状態情報を捕捉し、当該動作状態情報を中央に位置する情報処理装置に無線周波数信号で送信する、遠隔に位置し、バッテリで動作する無線電気通信装置に関連する。多くの場合、動作状態情報はショートメッセージとして無線周波数信号で送信することができる。そのような遠隔監視及び送信アプリケーションにおいて、消費電力管理に関連付けられた問題は、重要な関心事である。
【0003】
典型的な動作環境では、バッテリ動作する監視及び電気通信装置は、動作効率を促進し、維持コストを削減することが望ましい。バッテリは外部電源の配置を不要にし、種々のサイトにおいて容易にインストールされる内蔵型のユニットの配置を可能にするので、導入効率は改善される。ユニットは外部電源に依存せず、また欠陥のあるユニットは別のものと容易に置換されるので、維持コストは削減される。これらの利点を最大限に活用するため、監視及び電気通信装置は、バッテリ交換などを必要とせずに長期間動作することが最も望ましい。
【0004】
バッテリ寿命を延長する一つの方法は、バッテリに要求される負荷を削減することである。例えば、遠隔に位置する電気通信装置は、低減されたデューティサイクルに従って動作するように構成され得るが、その場合、例えば中央に位置する情報通信装置との進行中の通信が存在しないときに、該装置はスリープ又は低電力動作モードにされる。これは通常、バッテリ駆動する電気通信装置が情報処理装置と通信する稼働率(availability)と消費電力の達成可能な削減との間でトレードオフすることを要求する。しかしながら、そのような消費電力節約技法を採用する遠隔の電気通信装置は、バッテリ電力を保存するために当該装置がスリープモードにあるときに、その通信回路の全部又は一部がシャットダウンされるため、中央に位置する情報処理装置と最適に通信することができないことがあり得る。つまり、遠隔装置による通信は、時々のみ利用可能になる。
【0005】
従って、低デューティサイクルに従って動作するように構成された、遠隔に位置する監視及び送信装置と、当該装置が通信する中央に位置する情報通信装置との間での情報の交換を同期させる手段の必要性が当技術分野にはある。
【発明の概要】
【0006】
本出願は、2006年6月21日に出願され"Low Duty Cycle Network Controller(低デューティサイクルネットワークコントローラ)"と題され、本願の譲受人に譲渡され、本願に参照することにより明白に組み込まれる、同時係属中の米国仮出願第60/815,679号の優先権を主張する。
【0007】
1つの面において、低デューティサイクル(LDC)コントローラを動作させる方法が開示される。該方法は、少なくとも1つの低デューティサイクル(LDC)コントローラを動作させて、前記LDCコントローラと、通信ネットワーク上で動作する複数のLDCターミナルとの間の同期を、前記ネットワークのオーバーヘッドチャネルのみを用いて、前記ネットワークのプロトコル及びタイミングに準拠して維持することを含み、前記LDCコントローラと前記複数のLDCターミナルとの間の前記同期は、前記通信ネットワークの前記プロトコル及びタイミングとは別個に維持され、前記LDCコントローラが、前記通信ネットワークの前記プロトコル及びタイミングで許容できるよりも長い期間、前記複数のLDCターミナルのパワーダウン及びウェイクアップをスケジュールすることを可能にする。
【0008】
別の面においては、低デューティサイクル(LDC)ネットワークシステムが開示される。該システムは、少なくとも1つのLDCコントローラであって、前記LDCコントローラと、通信ネットワーク上で動作する複数のLDCターミナルとの間の同期を、前記ネットワークのオーバーヘッドチャネルのみを用いて、前記ネットワークの前記プロトコル及びタイミングに準拠して維持するように動作するLDCコントローラを備え、前記LDCコントローラと前記複数のLDCターミナルとの間の前記同期は、前記通信ネットワークの前記プロトコル及びタイミングとは別個に維持され、前記LDCコントローラが、前記通信ネットワークの前記プロトコル及びタイミングで許容されるよりも長い期間、前記複数のLDCターミナルのパワーダウン及びウェイクアップをスケジュールすることを可能にする。
【0009】
別の面において、少なくとも1つのLDCコントローラを用いてネットワークを動作させるコンピュータプログラムを備える有形の記憶媒体が開示される。該プログラムは、コンピュータに、少なくとも1つの低デューティサイクル(LDC)コントローラを動作させて、前記LDCコントローラと、通信ネットワーク上で動作する複数のLDCターミナルとの間の同期を、前記ネットワークのオーバーヘッドチャネルのみを用いて、前記ネットワークの前記プロトコル及びタイミングに準拠して維持させる実行可能な命令を備え、前記LDCコントローラと前記複数のLDCターミナルとの間の前記同期は、前記通信ネットワークの前記プロトコル及びタイミングとは別個に維持され、前記LDCコントローラが、前記通信ネットワークの前記プロトコル及びタイミングで許容できるよりも長い期間、前記複数のLDCターミナルのパワーダウン及びウェイクアップをスケジュールすることを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、LDC動作とCDMAスロットモードスリープとの間の例示的な関係を示す。
【図2】図2は、LDCコントローラと既存の通信インフラストラクチャを用いるLDCターミナルとの間の通信路を示すブロック図である。
【図3】図3は、LDCコントローラとLDCターミナルとの間のメッセージングを容易にする通信インフラストラクチャのオーバーヘッドチャネルの半二重使用法を示す。
【図4】図4は、LDCウェイクアップタイムのハッシングを示す。
【図5】図5は、LDCターミナルの到達可能性の状態をモデリングした状態機械を示す。
【図6】図6は、LDCコントローラを用いる同期スケジューリングを示すタイムラインである。
【図7】図7は、LDCコントローラを用いる非同期スケジューリングを示すタイムラインである。
【詳細な説明】
【0011】
本願発明の本質、目的、及び利点は、添付の図面と共に以下の詳細な説明を考慮することによって、当業者にはより明らかになるであろう。
【0012】
序論
動作状態情報の遠隔監視と当該情報の無線周波数信号での送信に関連付けられた上述の問題に鑑みて、本開示は、半二重モード(half-duplex mode)の電気通信ネットワーク(例えば、CDMA又はGSM(登録商標)ネットワークといったセルラーネットワーク)のオーバーヘッドチャネルのみを用いて通信を制御し且つ同期させる幾つかの実施形態を記載する。特に、動作状態情報は、中央に配置された情報処理装置にホストされるコントローラによって、低デューティサイクル(LDC)に従って動作するように構成された、遠隔に配置された通信装置から半二重モードで送信されるメッセージで受信される。
【0013】
ある実装(implementation)において、LDCコントローラが設けられた、中央に配置された情報処理装置は、基地局コントローラ又は他のネットワークコントローラといった、CDMAネットワーク内に設けられる、又はCDMAネットワークに結合されるプロセッサであり、遠隔通信装置は、CDMA通信の能力を備える無線電気通信装置である。
【0014】
別の実装において、CDMA2000 1x(First Evolution)で用いられるオーバーヘッドチャネルは、フォワードリンク中にパイロットチャネル、同期チャネル、及びページングチャネル、リバースリンク中にアクセスチャネルを備える。CDMA2000 1xEV−DO(First Evolution-Data Only)は、フォワードリンク中にパイロットチャネル、同期チャネル、及び制御チャネル、リバースリンク中にアクセスチャネルを備える。他の実装において、オーバーヘッドチャネルは、基準(reference)、タイミング、システム構成、及びアクセスを提供する任意の非トラヒックチャネルを備える。CDMAアプリケーションにおいて、トラヒックチャネルは、電話会話を提供するための双方向の音声信号といった主要な情報を伝える。
【0015】
「半二重モード(half-duplex mode)」とは、通信装置が送信器又は受信器のいずれかとして動作することができるが、同一の通信期間中に両方の動作はしないモードをいう。
【0016】
「低デューティサイクル(low duty cycle)」(LDC)とは、断続的、随時の、且つ比較的低い周波数のアクティビティ動作をいう。
【0017】
「ターミナル(terminal)」という用語は一般に、通信装置を含む、実質的に遠隔に配置された装置をいう。
【0018】
「ハイバネートモード(hibernate mode)」とは、通信装置をスリープの状態にし、スリープの期間を追跡するためのタイミング装置を除く通信装置の全てのユニットを停止させる、通信装置のモードをいう。LDCアプリケーションの場合、スリープの期間はしばしば、従来の無線通信ネットワーク下のプロトコル下で許容されるよりも実質的に長い。例えば、スリープの期間は通常、CDMAのスロットサイクルよりも実質的に長い。
【0019】
「アイドルモード(idle mode)」とは、通信装置が通常の動作用に起動されている(awake)、通信装置のモードをいう。例えば、CDMAシステムにおけるアイドルモードは、スロットモード動作(slotted mode operation)を含む。
【0020】
図1は、LDC動作のハイバネートモード及びアイドルモードが、通信システムのスロットサイクルにどのように関連するかを示す。そのような通信システムは、例えばCDMAベースのシステムであってよい。LDC動作の主要な特性は、図1の上部に示されるように、ハイバネートモードよりも著しく短い期間のアイドルモードを含む。アイドルモード期間の拡大図は、それがウェイクアップタイム100とパワーダウンタイム110とによって定義できることを示す。あるいは、アイドルモードは、ウェイクアップタイム100とアイドルモード期間120とによって定義されてもよい。一実施形態において、パワーダウンタイム110は、アイドルモード期間中に送信を要求する情報の量に従って動的に調整される。拡大図は更に、CDMAシステムのスロットサイクルが、LDCアイドルモード120よりも著しく短い期間であり得ることを示すが、論証のために5スロットサイクルに渡って示されている。スロットサイクルは、通信ネットワークのプロトコル下での通信装置のウェイク/スリープサイクルを基本的に表すが、例えばCDMAでは、1.28秒(スロットサイクル0)から163.84秒(スロットサイクル7)に及ぶ。しかしながら、これらの期間のスロットサイクルは、ターミナルのハイバネートモードは数分間から1ヶ月以上という、スロットサイクルの最大の長さよりもはるかに長い期間に及び得るため、LCDの目的には不適当である。例えば1か月のデューティサイクルを導入すると、バッテリ駆動される装置をCDMAのスロットサイクル7に従って163.84秒毎に起動することは、各1ヶ月のサイクルの終わりのみに起動する場合よりもかなり早くバッテリの枯渇をもたらすであろう。(a)既存の通信インフラストラクチャの基礎にあるCDMAといったプロトコルによって提供されるスリープサイクルは、LDCターミナルの比較的長期間のハイバネーションには不適当に短く、また(b)通常の遠隔配置されるLDCターミナルは、大抵の時間ハイバネートしており、通信を促進するネットワークにはアクセスできないため、中央に配置された情報処理装置とターミナルとの間の通信を同期させるためのメカニズムが要求される。
【0021】
低デューティサイクルコントローラ
図2のブロック図は、LDCコントローラ200と、LDCコントローラ200が同期を維持するように課されている複数のLDCターミナル230A−Nとの間の関係の概観を提供する。図示のように、通信は通信インフラストラクチャ220によって促進されるが、これは例えば無線電話音声通信を含む、既存の通信用のシステムを表している。一つの実装において、通信インフラストラクチャ220はCDMAシステムである。LDCコントローラ200は通常、通信インフラストラクチャ220のコンポーネントとして機能する中央に配置された情報処理装置と同じ場所に配置されるか、当該情報処理装置にホストされるプロセッサ又は処理である。情報処理装置は、例えば、基地局、サーバ、又は呼処理センタであってよい。一つの実装において、少なくとも1つのLDCコントローラ200が存在する。
【0022】
LDCコントローラ200は、LDCターミナル230A−Nのうちの1つ又は複数に配信するために通信インフラストラクチャ220に渡されるメッセージを公式化する(formulates)。LDCコントローラ200は、LDCターミナル230A−Nによって公式化され、通信インフラストラクチャ220を介して反対方向に渡されたメッセージを受信する。一つの実装において、そのようにLDCコントローラ200によって受信されたメッセージは、ターミナル230A−Nの位置、その動作モード、そのウェイクアップタイム、及びそのウェイクアップ期間に関する情報を含み得る。別の実装において、LDCコントローラ200によって送信されるメッセージは、ターミナル230についての構成情報を含む。LDCターミナル230からのメッセージは、LDCターミナル230への送信用にLDCコントローラ200によってスケジュールされ、外部にダウンリンクされるメッセージ及び構成情報のように、メモリ210に格納されてもよい。
【0023】
LDCターミナル230A−Nの比較的長いハイバネーション期間は、それらを通信インフラストラクチャ220の基礎にあるネットワークにアクセス不能にするため、LDCコントローラ200とターミナル230A−Nとの間には同期が要求される。図2に示される使用プロファイル(usage profile)240Aは、ウェイクアップタイム100、パワーダウンタイム110、及びタイミング基準からのオフセット250AといったLDCの動作パラメータを示す。同様に、図示される他の使用プロファイル240B、240Cは、異なる存続時間のオフセット250B、250Cを示す。オフセットは、以下でより詳細に議論されるであろう。ウェイクアップ100で、LDCターミナル230Aは、アイドルモードに入る。CDMA通信システムを用いる一つの実装において、アイドルモード期間にLDCターミナル230によって行われるアクティビティは、ページングチャネルのリスニング、メッセージの受信、及びメッセージの送信といった、典型的なスロットモード動作を含む。パワーダウン110で、ターミナル230A−Nはハイバネーションモードに入るが、当該期間に、LDCターミナル230A−Nは、タイミング基準の維持を除いて、バッテリの枯渇を最小限に抑えるために実質的にスリープ状態にある(asleep)。従って、LDCコントローラ200とLDCターミナル230との間の通信は、これらがLDCターミナル230のアイドルモード期間中に発生し、そのハイバネーション期間には試みられないように、同期されなければならない。提供される利点は、既存の通信インフラストラクチャのプロトコルを侵さずに(non-invasively)オーバーレイする方法で、通信の同期を可能にすることに起因するものを含む。
【0024】
図3は、典型的なCDMA通信インフラストラクチャ220を例証するブロック図である。オーバーヘッドチャネル300と呼ばれるチャネルのカテゴリは、トラヒックチャネル310から分けて示される。トラヒックチャネル310は、例えば音声通信に用いられる全二重の(full-duplex)チャネルを含み、あらゆるトラヒックを伝えるために通常個々のユーザに割り当てられる。オーバーヘッドチャネル300は、半二重のフォワードリンクチャネル320及びリバースリンクチャネル330を備える。フォワードリンクチャネル320は、初期システム捕捉のためのビーコン機能を提供するパイロットチャネル、システム捕捉で要求されるシステムパラメータを伝えるための同期チャネル、及びオーバーヘッドメッセージ、ページ、セットアップメッセージ、並びに命令を伝えるのに用いられるページングチャネルを含む。リバースリンクチャネル330は通常、アクセスチャネルを備え、登録要求、呼セットアップ要求、ページ応答、命令応答、及びシステムプロトコルによって要求される他の信号情報を送信するために遠隔装置によって用いられる。
【0025】
本願発明の一実施形態は、半二重の通信チャネルのみの基礎にある(underlying)ネットワークのタイミング及びプロトコルを用いて、LDCコントローラ200による複数のLDCターミナル230A−Nとの同期の維持を提供する。しかしながら、同期に固有のスケジューリングは、ネットワークのタイミング及びプロトコルにそれ自身のタイミングを依存せず、それらのプロトコル及びタイミングからは分離されている。同期は基本的に、オーバーヘッドチャネル300で主要な通信を促進するのに必要なプロトコルにオーバーレイされる。
【0026】
例えば、一つの実装において、LDCターミナル230がアイドルモードにある間の、LDCコントローラ200によるLDCターミナル230との通信は、CDMAスロットモードプロトコルに適合する。一方で、同期を実施するスケジュールは、CDMAスロットモードプロトコルに固有のタイミングへの参照無しに実質的に定義される。つまり、更なる例として、LDCコントローラ200からLDCターミナル230Aに送信されるウェイクアップタイム100及びパワーダウンタイム110に関する情報を含む構成メッセージは、通信ネットワークのプロトコル及びタイミングに適合して送信されるが、ターミナル230Aの実際のウェイクアップ及びパワーダウンは、必ずしもメッセージを伝えたネットワークのプロトコル及びタイミングに適合するわけではなく、メッセージ中に含まれる情報に適合する。従って、通信インフラストラクチャ220のプロトコルに固有のタイミング(例えば、CDMAスロットモードスリープ)は必ずしも同期スケジューリングの要因ではないため、LDCターミナル230A−Nの拡張されたハイバネーションインターバルは収容され(accommodated)得る。
【0027】
一つの実装において、LDCコントローラ200は、LDCターミナル230に構成情報を供給するが、当該情報は時間窓を定義する同期パラメータを含む。図4に示されるのは、LDCターミナル1、2、N−1及びNとして識別される4つのLDCターミナル230に割り当てられる、4つの例示的な使用プロファイルである。LDCターミナル1の使用プロファイルは、2つのアイドルモードピリオド400と介在するハイバネーションモード405を示す。LDCターミナル2の使用プロファイルは、右側へのタイムシフトを除いて、LDCターミナル1のそれと実質的に同一である。LDCターミナル1及び2の使用プロファイルは、それぞれ時間TBEGIN及びTENDを示す点線410、420によってオーバーレイされる。TBEGIN及びTENDは、LDCコントローラ200とLDCターミナル230との間の共通のタイミング基準の維持を可能にする、LDCコントローラ200によって供給される構成パラメータである。より具体的には、TBEGIN及びTENDは、LDCターミナル1及び2がアイドルモード400に入り、抜けるべき期間を定義する(bracket)。つまり、LDCコントローラ200は、LDCターミナル230に対して、TBEGIN及びTENDによって定義されるインターバル内のどこかの時点でウェイクアップし、当該インターバル外の時間にはハイバネートモードに入るように指示する。TBEGIN及びTENDの値が与えられると、LDCターミナル1及び2のウェイクアップタイム100は、それぞれTBEGINからのオフセット430、440として定義され得る。オフセット430、440は通常、TBEGIN及びTENDによって定義されるインターバルに渡ってウェイクアップタイム100を実質的に均等に分散させるように、ハッシング処理によって決定される。LDCターミナルN−1及びNの同様の時間窓は、それぞれ点線415、425によって定義され、その範囲内でオフセット450、460は対応するウェイクアップタイム100を定義するためにハッシュされる。一つの実装において、ハッシングは、各LDCターミナル230A−Nそれ自身によって行われる。別の実装において、ハッシングは、LDCコントローラ200によって行われ、その結果がLDCターミナル230に通信される。
【0028】
このようにして、LDCコントローラ200は、パラメータTBEGIN及びTENDを、LDCターミナル1、2、N−1及びNに供給する。LDCターミナル1及び2は、第1の時間窓を定義する値を受け取り、LDCターミナルN−1及びNは、第2の窓を定義する値を受け取る。ウェイクアップタイム100は、LDCターミナル1及び2について、第1の窓に関連付けられるTBEGINからのオフセット430、440の形でハッシュされ、LDCターミナルN−1及びNのウェイクアップタイム100は、第2の窓に関連付けられるTBEGINからのオフセット450、460の形でハッシュされる。LDCターミナル1、2、N−1及びNによってLDCコントローラ200へ送信されるメッセージは、その結果、例えばオーバーヘッドチャネル300及びLDCコントローラ200への一様でない負荷を回避するために、LDCコントローラ200で受信されるときに時間的に(in time)実質的に均等に分散される。一つの実装において、LDCコントローラは、LDCターミナル230A−Nのパワーダウンタイム110を通知されず、代わりにLDCターミナル230A−Nは、単に次のウェイクアップタイム100が発生するまでメッセージの送信を中止する。
【0029】
使用プロファイルは、LDCターミナル230に要求される動作モードに従って実質的に定義される。例えば、周期的なメーターの示度を含む動作モードは、ウェイクアップタイム100が月に一度発生するようにスケジュールされた使用プロファイルを定義し得る。別の例は、LDCターミナル230からの車両位置報告を含む動作モードであり、これについては、1時間に一度のウェイクアップタイム100をスケジュールする使用プロファイルが適当であり得る。また別の例は、いわゆるSOSモードを含み、人物に結合されたLDCターミナル230からの緊急位置報告は、5分毎に一度の送信をスケジュールする使用プロファイルを必要とし得る。
【0030】
一つの実装において、LDCコントローラ200によるLDCターミナル230との同期は、LDCターミナル230側の到達可能性の状態(reachability state)に関連する。到達可能性の状態を示す状態機械は、図5に示されている。最初に、500で、LDCターミナル230は到達不可能510である。キープアライブ(keep alive)(KA)メッセージ520がLDCコントローラ200によってLDCターミナル230から受信されると、到達可能性の状態530が確立される。その結果、LDCコントローラ200は、LDCターミナル230をアイドルモードにある、例えば、次の通信が開始され得ることを示すとみなし得る。更に、LDCコントローラ200によってLDCターミナル230から受信されたKAメッセージ540は各々、到達可能な状態530を維持する。タイムアウト550が発生すると、即ち、所定の時間が経過する前にLDCコントローラ200がLDCターミナル230からKAメッセージを受信することに失敗すると、LDCコントローラ200はLDCターミナル230を到達不可能510とみなす。従って、LDCコントローラ200によって到達不可能とみなされるとき、LDCターミナル230は、例えばハイバネートモードにあるとも想定され得る。次のKAメッセージ520をLDCターミナル230から受信するとき、LDCコントローラ200はLDCターミナル230を再度到達可能530とみなす。
【0031】
一つの実装において、KAメッセージをLDCターミナル230から受信するとき、LDCコントローラ200は、LDCターミナル230を到達可能として記録し(marks)、現在の時刻を最後に受信されたKAメッセージのタイムスタンプとして保存する。LDCコントローラ200が次のKAメッセージをLDCターミナル230から受信せずに所定の時間間隔よりも長い時間が経過する場合、又はLDCコントローラ200が幾つかの所定の回数のハイバネーション期間の間にメッセージをLDCターミナル230に送信できない場合、LDCコントローラ200は、LDCターミナル230を到達不可能として記録する。LDCコントローラ200が、そのLDCターミナル230への幾つかの所定の回数のハイバネーション期間の間にメッセージの送信に失敗したために、LDCターミナル230を到達不可能として記録し、このようにして到達不可能として記録されたLDCターミナル230からLDCコントローラ200がその後KAメッセージを受信した場合、LDCコントローラ200は構成メッセージをLDCターミナル230に送信して、同期を再確立し得る。
【0032】
別の実装において、使用プロファイルは、LDCターミナル230のウェイクアップタイム100を1日未満の分解能(resolutions)で提供するものと、ウェイクアップタイム100を1日以上の分解能で提供するものとは区別される。前者の場合、同期スケジューリングが実施され、後者の場合、非同期スケジューリングが用いられる。
【0033】
一つの実装において用いられるような同期スケジューリング600は、図6に示されている。図示されているのは、LDCコントローラ200及びLDCターミナル230のタイムラインである。図6は、単独のLDCコントローラ200及び単独のLDCターミナル230のタイムラインを示しており、本願発明の実施は、少なくとも1つのLDCコントローラ200と複数のLDCターミナル230A−Nを提供することが認識されるであろう。TBEGIN510に基づいたLDCターミナル230のウェイクアップタイム605は、ハッシュされており、LDCコントローラ200とLDCターミナル230との双方に分かっている。LDCコントローラ200は、LDCターミナル230へのメッセージを受信するが、これは送り先のLDCターミナル230と今後の送信の時刻に従ってメモリ210に格納され、ソートされる。実質的にウェイクアップタイム605で、LDCコントローラ200は、LDCターミナル230について格納された任意のメッセージを含むメッセージを送信する615。このメッセージはLDCターミナル230で受信される。応答メッセージは、LDCコントローラ200によってLDCターミナル230から受信される。パワーダウンタイム610に到達する前に、LDCコントローラ200は、1つ又は複数のメッセージをLDCターミナル230から受信し得る632。そのようなメッセージは、例えば、動作状態、バッテリ状態、ネットワーク情報、及び構成データへの要求に関する情報を含むKAメッセージであってよい。一つの実装において、TENDが起こり、LDCターミナル230がハイバネートモードにあるとみなされた後、LDCコントローラ200は、LDCターミナル230への保留中のメッセージを選択し640、それらを次の送信時刻にスケジュールし、LDCターミナル230の次のアイドルモード期間と一致させてもよい。実質的に次のウェイクアップタイム642で、LDCコントローラは保留中のメッセージをLDCターミナル230に送信するが645、その後、LDCコントローラ200はLDCターミナル230からメッセージを受信する650。LDCコントローラ200は、パワーダウンタイム652までに残されている時間に応じて、KAメッセージといった更なるメッセージを受信し続けてもよい。別の実装において、パワーダウンタイム610、652は、LDCコントローラ200によって送信及び受信されるメッセージの数や性質によって、動的に調整される。例えば、保留中のメッセージの数が、LDCコントローラ200によって送信される単独のメッセージ615、645で伝えるには多すぎる場合、615、645では一部のみが送信されるであろう。LDCターミナル230からメッセージを受信する630、650と、LDCコントローラ200はパワーダウンタイム610、652をリセットし、拡張し(extend)得る。その後、LDCコントローラ200は、保留中のメッセージの残余又は次の部分を前回と同様の方法で送信し得る(図示せず)。この処理は、全ての保留中のメッセージがLDCコントローラ200によって送信されるまで継続されてもよい。
【0034】
図7は、使用プロファイルがウェイクアップタイム100を1日よりも長い分解能で指示する一つの実装において行われる非同期スケジューリング700を示す。LDCコントローラ200は最初に、LDCターミナル230を到達不可能とみなす。LDCコントローラ200は、そのハッシュされたウェイクアップタイム605の後にLDCターミナル230によって送信される非請求メッセージを受信する630まで、LDCターミナル230に対しては何もしない。LDCコントローラ200は、メモリ210に格納され、送信がスケジュールされている任意の保留中のメッセージを含むメッセージを公式化し(formulates)、送信する645。保留中のメッセージの数が、LDCコントローラ200によってLDCターミナル230へ送信されるメッセージに含まれるには多すぎる場合、LDCコントローラ200は、LDCターミナル230から別のメッセージを受信する632とき、保留中のメッセージの残余又は次の部分を前回と同様の方法で送信する(図示せず)ことによって応答する。本願発明の一実装において、LDCコントローラ200は、実質的にパワーダウンタイム610まで、LDCターミナル230からのメッセージの受信を継続する632。そのようなメッセージは、図6に示される同期スケジューリングに関連して議論したようなKAメッセージを含んでもよい。別の実装において、パワーダウンタイム610、652は、LDCコントローラ200によって送信及び受信されるメッセージの数及び性質に従って、動的に調整される。例えば、保留中のメッセージの数がLDCコントローラ200によって送信される単独のメッセージ645、665で伝えるには多すぎる場合、一部のみが送信されるであろう645、665。LDCターミナル230からメッセージを受信する632と、LDCコントローラ200は、パワーダウンタイム610、652をリセットし、拡張し得るが、LDCターミナル230はそれまでアイドルモードにとどまるであろう。LDCコントローラ200はその後、保留流のメッセージの残余又は次の部分を前回と同様の方法で送信し得る。この処理は、全ての保留中のメッセージがLDCコントローラ200によって送信されるまで継続される。実質的に次のウェイクアップタイム642で、LDCコントローラは、LDCターミナル230から非請求メッセージを再度受信する660。
【0035】
用途
上述したLDCコントローラの動作の実施は、資産追跡、自動検針、パーキングメータのキャッシュレス決済、信号機及びセンサ、広告看板及び公開展示、リアルタイムでの健康管理、自宅/オフィスのセキュリティ及びアラームシステム、自動車テレマティクス、配電(utility distribution)グリッドモニタリング、GPSを用いる位置モニタリング、並びに他の関連するポーリングアプリケーションを含む、多くの異なる用途に用いることができる。これらの用途についてのメッセージ送信は、資産追跡用途の1時間毎に一つのショートメッセージングサービス(SMS)メッセージから、自動検針用途の1ヶ月毎に1つのSMSメッセージまで多岐に渡る。
【0036】
当業者は、信号及び情報が種々の異なる技術及び技法のうちの任意のものを用いて表され得ることを理解する。例えば、上記の記載を通して参照され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、及びチップは、電圧、電流、電磁波、磁場若しくは磁性粒子、光学場若しくは光学粒子、又は、これらの任意の組み合わせによって表され得る。
【0037】
当業者は更に、本明細書に開示される実施形態に関連して記載される、種々の例示的な論理ブロック、モジュール、回路、及びアルゴリズムのステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、又は両者の組み合わせとして実施され得ることを認識する。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に例証するために、種々の例示的なコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、及びステップは、概してそれらの機能性の観点から上述されている。そのような機能性がハードウェアとして実施されるか、ソフトウェアとして実施されるかは、システム全体に課される設計制約や特定の応用例に依存する。熟達した熟練工は、記載された機能性を特定の応用例ごとに様々な方法で実施し得るが、そのような実施の決定は、本願発明の範囲からの逸脱をもたらすものとして解釈されるべきではない。
【0038】
本明細書に開示される実施形態に関連して記載される、種々の例証となる論理ブロック、モジュール、及び回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)若しくは他のプログラム可能な論理装置、ディスクリートゲート若しくはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェア部品、又は、本明細書に記載された機能を実行すべく設計されたこれらの任意の組み合わせと共に実行若しくは実施され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサでもよいが、代案では、プロセッサは任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、又は状態機械であってもよい。プロセッサはまた、例えばDSPとマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに連動する1つ又は複数のマイクロプロセッサ、又は任意の他のそのような構成といった、コンピューティングデバイスの組み合わせとして実施してもよい。
【0039】
本明細書に開示される実施形態に関連して記載される方法のステップは、直接ハードウェアとして、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールとして、又はこの2つの組み合わせとして具現化されてもよい。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、又は、従来から公知の任意の他の形態の記憶媒体に存在し得る。例示的な記憶媒体は、プロセッサが当該記憶媒体から情報を読み出し、また当該記憶媒体に情報を書き込むことができるようにプロセッサに結合される。別の方法では、記憶媒体はプロセッサと一体であってもよい。プロセッサと記憶媒体は、ASICに存在してもよい。
【0040】
開示された実施形態についての先の説明は、いかなる当業者も本願発明を作成又は使用できるように提供される。これらの実施形態に対する種々の変形は、当業者には容易に明らかとなり、本明細書に定義される一般的な原理は、本願発明の範囲や精神から逸脱することなく他の実施形態にも応用し得る。従って、本願発明は、本明細書に示される実施形態に限定されることを意図するものではなく、本明細書に開示される新規な特徴や原理と一致する最も広い範囲に合致すべきものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの低デューティサイクル(LDC)コントローラを動作させて、通信ネットワーク上で動作する複数の低デューティサイクルターミナルと前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラとの間の同期を、前記ネットワークのオーバーヘッドチャネルのみを用いて、前記ネットワークのプロトコル及びタイミングに準拠して維持することを含み、
前記複数の低デューティサイクルターミナルと前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラとの間の前記同期は、前記通信ネットワークの前記プロトコル及びタイミングとは別個に維持され、前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラが、前記複数の低デューティサイクルターミナルのパワーダウン及びウェイクアップを、前記通信ネットワークの前記プロトコル及びタイミングで許容できるよりも長い期間、スケジュールすることを可能にする、方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラを動作させることは、
前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラから前記複数の低デューティサイクルターミナルへネットワークメッセージを送信する
ことを含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラを動作させることは、
各低デューティサイクルターミナルの状態情報を前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラ内の記憶ユニットに格納する
ことを備える、請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記状態情報は、前記各低デューティサイクルターミナルの位置情報を含む、請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記状態情報は、前記各低デューティサイクルターミナルの動作モードを含む、請求項3記載の方法。
【請求項6】
前記状態情報は、前記各低デューティサイクルターミナルのウェイクアップタイムを含む、請求項3記載の方法。
【請求項7】
前記状態情報は、前記各低デューティサイクルターミナルのウェイクアップ期間を含む、請求項3記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラを動作させることは、
前記複数の低デューティサイクルターミナルによって送信されるメッセージが、前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラで受信されるときに時間的に実質的に均等に分散されるように前記複数の低デューティサイクルターミナルのウェイクアップタイムを調整する
ことを含む、請求項1記載の方法。
【請求項9】
前記複数の低デューティサイクルターミナルのウェイクアップタイムを調整することは、
前記複数の低デューティサイクルターミナルの前記ウェイクアップタイムを時間オフセットでハッシュする
ことを含む、請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラから前記複数の低デューティサイクルターミナルへ送信されるべきメッセージを、前記メッセージが時間的に実質的に均等に分散されて前記複数の低デューティサイクルターミナルで受信されるようにスケジュールする
ことを更に備える、請求項8記載の方法。
【請求項11】
前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラを動作させることは、
各低デューティサイクルターミナルのウェイクアップタイムを前記各低デューティサイクルターミナルの使用プロファイルに基づいてスケジュールする
ことを含む、請求項1記載の方法。
【請求項12】
前記複数の低デューティサイクルターミナルと前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラとの間の同期を、前記通信ネットワークの前記プロトコル及びタイミングとは別個に維持することは、
前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラと同期された各低デューティサイクルターミナルについてタイミング基準を維持する
ことを含み、
前記タイミング基準は、前記各低デューティサイクルターミナルのウェイクアップタイムを追跡することを可能にする、請求項1記載の方法。
【請求項13】
少なくとも所定の期間、前記通信ネットワークの前記オーバーヘッドチャネルで低デューティサイクルメッセージが受信又は送信されることが期待されないとき、前記タイミング基準を除いて低デューティサイクルターミナルをパワーダウンすることを更に備え、
前記タイミング基準は、前記ウェイクアップタイムが検出されたときに前記低デューティサイクルターミナルをパワーアップするように構成される、請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記ウェイクアップタイムが1日未満のとき、前記各低デューティサイクルターミナルから前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラへ、キープアライブメッセージを送信する
ことを更に備える、請求項12記載の方法。
【請求項15】
前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラが前記キープアライブメッセージを前記各低デューティサイクルターミナルから受信したとき、前記各低デューティサイクルターミナルを到達可能として示し、到達可能性状態フラグを格納する
ことを更に備える、請求項14記載の方法。
【請求項16】
少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラであって、通信ネットワーク上で動作する前記複数の低デューティサイクルターミナルと前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラとの間の同期を、前記ネットワークのオーバーヘッドチャネルのみを用いて、前記ネットワークのプロトコル及びタイミングに準拠して維持するように動作する低デューティサイクルコントローラを備え、
前記複数の低デューティサイクルターミナルと前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラとの間の前記同期は、前記通信ネットワークの前記プロトコル及びタイミングとは別個に維持され、前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラが、前記複数の低デューティサイクルターミナルのパワーダウン及びウェイクアップを、前記通信ネットワークの前記プロトコル及びタイミングで許容されるよりも長い期間、スケジュールすることを可能にする、低デューティサイクル(LDC)ネットワークシステム。
【請求項17】
前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラを動作させることは、
前記複数の低デューティサイクルターミナルにネットワークメッセージ送信する、
請求項16記載のシステム。
【請求項18】
前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラは、各低デューティサイクルターミナルの状態情報を格納する、請求項16記載のシステム。
【請求項19】
前記状態情報は、前記各低デューティサイクルターミナルの位置情報を含む、請求項18記載のシステム。
【請求項20】
前記状態情報は、前記各低デューティサイクルターミナルの動作モードを含む、請求項18記載のシステム。
【請求項21】
前記状態情報は、前記各低デューティサイクルターミナルのウェイクアップタイムを含む、請求項18記載のシステム。
【請求項22】
前記状態情報は、前記各低デューティサイクルターミナルのウェイクアップ期間を含む、請求項18記載のシステム。
【請求項23】
前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラは、
前記複数の低デューティサイクルターミナルによって送信されるメッセージが前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラで時間的に実質的に均等に分散されて受信されるように、前記複数の低デューティサイクルターミナルのウェイクアップタイムを調整する、請求項16記載のシステム。
【請求項24】
前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラは、
前記複数の低デューティサイクルターミナルの前記ウェイクアップタイムを時間オフセットでハッシュするハッシングユニット
を備える、請求項23記載のシステム。
【請求項25】
前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラから前記複数の低デューティサイクルターミナルへ送信されるべきメッセージを、前記メッセージが前記複数の低デューティサイクルターミナルで時間的に実質的に均等に分散されて受信されるようにスケジュールするスケジューラ
を更に備える、請求項23記載のシステム。
【請求項26】
前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラは、
各低デューティサイクルターミナルのウェイクアップタイムを前記各低デューティサイクルターミナルの使用プロファイルに基づいてスケジュールするスケジューラ
を備える、請求項16記載のシステム。
【請求項27】
各低デューティサイクルターミナルは、
前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラと同期されたタイミング基準を維持し、
前記タイミング基準は、前記各低デューティサイクルターミナルのウェイクアップタイムの追跡を可能にする、請求項16記載のシステム。
【請求項28】
前記ウェイクアップタイムが1日未満のとき、前記各低デューティサイクルターミナルから前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラに送信されるキープアライブメッセージ
を更に備える、請求項27記載のシステム。
【請求項29】
前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラで前記各低デューティサイクルターミナルについて維持される到達可能性状態フラグであって、前記到達可能性状態フラグは、前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラが各低デューティサイクルターミナルから前記キープアライブメッセージを受信したときに、到達可能として示される、到達可能性状態フラグ
を更に備える、請求項28記載のシステム。
【請求項30】
少なくとも1つの低デューティサイクル(LDC)コントローラを動作させて、通信ネットワーク上で動作する複数の低デューティサイクルターミナルと前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラとの間の同期を、前記ネットワークのオーバーヘッドチャネルのみを用いて、前記ネットワークのプロトコル及びタイミングに準拠して維持する手段と、
前記複数の低デューティサイクルターミナルと前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラとの間の前記同期を、前記通信ネットワークの前記プロトコル及びタイミングとは別個に維持する手段とを備え、
前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラは、前記複数の低デューティサイクルターミナルのパワーダウン及びウェイクアップを、前記通信ネットワークの前記プロトコル及びタイミングが許容できるよりも長い期間、スケジュールすることが可能とされる、低デューティサイクル(LDC)ネットワークシステム。
【請求項31】
前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラと前記複数の低デューティサイクルターミナルは、低デューティサイクルネットワークを形成し、前記低デューティサイクルネットワークの前記プロトコル及びタイミングは、前記通信ネットワークの前記プロトコル及びタイミングの上にオーバーレイされる、請求項30記載の低デューティサイクルネットワークシステム。
【請求項32】
前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラと前記複数の低デューティサイクルターミナルとの間のタイミング同期を提供して、前記低デューティサイクルネットワークの前記プロトコル及びタイミングが、前記通信ネットワークの前記プロトコル及びタイミングの限界を超えて拡張されることを可能にする手段
を更に備える、請求項31記載の低デューティサイクルネットワークシステム。
【請求項33】
有形の記憶媒体に格納され、少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラを用いるネットワークを動作させるコンピュータプログラムであって、実行可能な命令は、
コンピュータに、少なくとも1つの低デューティサイクル(LDC)コントローラを動作させて、通信ネットワーク上で動作する複数の低デューティサイクルターミナルと前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラとの間の同期を、前記ネットワークのオーバーヘッドチャネルのみを用いて、前記ネットワークのプロトコル及びタイミングに準拠して維持させる命令を備え、
前記複数の低デューティサイクルターミナルと前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラとの間の前記同期は、前記通信ネットワークの前記プロトコル及びタイミングとは別個に維持され、前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラが、前記複数の低デューティサイクルターミナルのパワーダウン及びウェイクアップを、前記通信ネットワークの前記プロトコル及びタイミングで許容できるよりも長い期間、スケジュールすることを可能にする、コンピュータプログラム。
【請求項34】
コンピュータに少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラを動作させる実行可能な命令は、コンピュータに、
前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラから前記複数の低デューティサイクルターミナルへネットワークメッセージを送信させる
実行可能な命令を備える、請求項33記載のコンピュータプログラム。
【請求項35】
コンピュータに少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラを動作させる実行可能な命令は、コンピュータに、
各低デューティサイクルターミナルの状態情報を前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラ内に格納させる
実行可能な命令を備える、請求項33記載のコンピュータプログラム。
【請求項36】
コンピュータに少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラを動作させる実行可能な命令は、コンピュータに、
前記複数の低デューティサイクルターミナルによって送信されるメッセージが前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラで時間的に実質的に均等に分散されて受信されるように、前記複数の低デューティサイクルターミナルのウェイクアップタイムを調整させる
実行可能な命令を備える、請求項33記載のコンピュータプログラム。
【請求項37】
コンピュータに前記複数の低デューティサイクルターミナルのウェイクアップタイムを調整させる実行可能な命令は、コンピュータに、
前記複数の低デューティサイクルターミナルの前記ウェイクアップタイムを時間オフセットでハッシュさせる
実行可能な命令を備える、請求項36記載のコンピュータプログラム。
【請求項38】
コンピュータに、
前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラから前記複数の低デューティサイクルターミナルに送信されるべきメッセージを、前記メッセージが前記複数の低デューティサイクルターミナルで時間的に実質的に均等に分散されて受信されるようにスケジュールさせる
実行可能な命令を更に備える、請求項37記載のコンピュータプログラム。
【請求項39】
コンピュータに、少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラを動作させる実行可能な命令は、コンピュータに、
各低デューティサイクルターミナルのウェイクアップタイムを前記各低デューティサイクルターミナルの使用プロファイルに基づいてスケジュールさせる
実行可能な命令を備える、請求項33記載のコンピュータプログラム。
【請求項40】
コンピュータに、前記複数の低デューティサイクルターミナルと前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラとの間の同期を、前記通信ネットワークの前記プロトコル及びタイミングとは別個に維持させる実行可能な命令は、コンピュータに、
前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラと同期させた各低デューティサイクルターミナルのタイミング基準を維持させる実行可能な命令を備え、
前記タイミング基準は、前記各低デューティサイクルターミナルのウェイクアップタイムの追跡を可能にする、
請求項33記載のコンピュータプログラム。
【請求項41】
コンピュータに、
前記通信ネットワークの前記オーバーヘッドチャネルで低デューティサイクルメッセージが受信及び送信されることが期待されないとき、前記タイミング基準を除いて、低デューティサイクルターミナルをパワーダウンさせる実行可能な命令を更に備え、
前記タイミング基準は、前記ウェイクアップタイムが検出されたときに前記低デューティサイクルターミナルをパワーアップするように構成される、請求項40記載のコンピュータプログラム。
【請求項42】
コンピュータに、
前記ウェイクアップタイムが1日未満のとき、前記各低デューティサイクルターミナルから前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラへキープアライブメッセージを送信させる
実行可能な命令を更に備える、請求項40記載のコンピュータプログラム。
【請求項43】
コンピュータに、
前記少なくとも1つの低デューティサイクルコントローラが前記キープアライブメッセージを前記各低デューティサイクルターミナルから受信したとき、前記前記各低デューティサイクルターミナルを到達可能と示させ、到達可能性状態フラグを格納させる
実行可能な命令を更に備える、請求項42記載のコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−165409(P2012−165409A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−65312(P2012−65312)
【出願日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【分割の表示】特願2009−516731(P2009−516731)の分割
【原出願日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】