説明

低実施エネルギー・ウォールボード及びその製造方法

【課題】セッコウ・ウォールボードの製造に使用するエネルギーに比べて格段に削減された実施エネルギーを使用する方法によってウォールボードを製造する方法を提供する。
【解決手段】再生紙のような選択された材料内への包み込みが可能でコンベヤー装置上での製造が可能でセッコウ・ウォールボード同様の外観と取り扱いを提供するセッコウボードの様な芯材の創作を目的として制御された発熱性反応を提供するべく各種の充填材と組み合わされる一例がリン酸一カリウムと酸化マグネシウムである新規な結合剤を使用する。製造工程は、セッコウ・ウォールボード製造に使用する工程よりも非常に少ない温室ガスを放出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ウォールボード芯材及び該芯材を製造する方法に関し、特に、伝統的セッコウ・ウォールボードの製造に必要なエネルギーに比べて、そのウォールボードの製造に要するエネルギーを削減した芯材及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
セッコウ・ウォールボードは、住宅用建物及び事業用建物の建築において、内装壁及び天井、そして特定の状況下での外装壁の形成に使用される。取り付けは比較的容易であり、必要とする仕上げ作業も最小であることから、セッコウ・ウォールボードは、個人用住宅及び事業用建物の建築でのこのような用途に利用するにふさわしい材料である。
【0003】
セッコウ・ウォールボードは、塗料のような被覆を付着するに適した紙材又は他の繊維材で覆われた硬質化セッコウ含有芯材より成る。主に焼きセッコウよりなる水性芯材スラリーを2つの紙シートの間に配置してサンドイッチ構造を形成してセッコウ・ウォールボードを製造するのが一般的である。各種の型の被覆用紙材が、当業界で知られている。水性セッコウ芯材スラリーは、焼きセッコウの再水和によって凝固又は硬化が可能とされるが、通常は、乾燥器内での熱処理による過剰水分の除去が続いて行われる。セッコウ・スラリーが凝固し(すなわち、水性スラリー中に存在する水と反応して)且つ乾燥した後に、形成されたシートは必要な寸法に裁断される。セッコウ・ウォールボードの製造のための方法は、当業界において良く知られている。
【0004】
セッコウ・ウォールボードの芯材組成を形成するための従来の方法は、最初の段階における高速混合装置内での乾燥成分の予備混合工程を含んでいる。この乾燥成分は、しばしば、半水硫酸カルシウム(スタッコ)、促進剤、及び蒸散防止剤(例えば、でんぷん)を含む。この乾燥成分は、混合装置内において、芯材組成中の「湿った」(水性)部分と共に混合される。この湿った部分は、水、紙パルプ、及び、必要により、1つ以上の流動性増大剤の混合物、並びに凝固遅延剤を含む第1成分を含むことも可能である。紙パルプ溶液は、芯材組成のセッコウ・スラリーを形成する水の主要部分を提供する。第2の湿った成分は、所望ならば、前述した強化剤、泡及びその他の慣用的添加剤の混合物を含むことも可能である。前述した乾燥部分も湿った部分も、共に、最終的にはセッコウ・ウォールボードを形成する水性セッコウ・スラリーを含む。
【0005】
セッコウ・ウォールボート心材の主要な成分は、一般的に「焼きセッコウ」、「スタッコ」、「プラスター・オブ・パリ」と言われる半水硫酸カルシウム(calcium sulfate hemihydrate)である。スタッコは、限定する趣旨ではないが、耐火性、熱的安定性及び流水学的寸法安定性、圧縮力及び中性pHを含む多数の望ましい物性を有している。典型的には、スタッコは、天然のセッコウ原石(すなわち、二水硫酸カルシウム(calcium sulfate dihydrate))の乾燥、粉砕及びか焼(calcining)によって調製される。スタッコ製造の乾燥工程には、例えば雨又は雪に起因する原石中に存在する各水分の除去を目的として未精製のセッコウ原石を回転炉に通す過程が含まれている。乾燥された原石は、次に、所望の粉末度まで粉砕される。この乾燥され、細かく粉砕されたセッコウは、その企図する用途に係りなく「粉末石膏」と言うことが可能である。この粉末石膏は、スタッコへの変換のためのか焼工程への材料として使用される。
【0006】
スタッコ製造でのか焼工程(又は脱水工程)は、半水硫酸カルシウム(スタッコ)と水蒸気を産出する粉末石膏の加熱によって実施される。
【0007】
このか焼工程は、「か焼器」内で行われるが、該か焼器として当業者には数種類のものが知られている。
【0008】
焼きセッコウは、水と直接反応して、適正な比率で水と混合した場合に「凝固」することが可能である。しかしながら、か焼工程それ自体は、エネルギー集約的である。米国特許第5954497号に記載のように、単一段及び多重段装置を利用してのセッコウをか焼するためのいくつかの方法が記載されている。
【0009】
セッコウ・ボードの製造において、慣用的には、重量を減少するとともに他の特性を加えるためのいくつかの添加剤より成るセッコウ・スラリーが、それ自身、長尺の移動ベルトの上に支持される移動紙材基層(又はファイバーグラスマット基層)の上に堆積させられる。次に、第2の紙材基層がそのスラリーの上面に配設されてセッコウ・ボードの第2面を構成し、このサンドイッチ構造は、形成ステーションを通過せしめられ、この形成ステーションがセッコウ・ボードの幅及び厚さを決定する。この連続する作業過程において、前記形成ステーションの通過後にセッコウ・スラリーは凝固を開始する。十分な凝固が生じた場合に、ボードは商業的に受け入れられる長さに裁断されて、次に、ボード乾燥器内を通過せしめられる。その後、所望ならば、ボードは切りそろえられ、テープで巻かれ、結束され、運送され、販売に先立って保管される。
【0010】
セッコウ・ボードの大部分は、4フィートの幅で8フィートの長さのシート材として販売される。シート材の厚さは、1/2インチ又は5/8インチでは共通であるが、特定の等級及び適用に依拠して1/4インチから1インチへと変更することが可能である。セッコウ・ウォールボードの各種のシート材寸法及び厚さは、各種の適用のために作成される。このようなボードは、使用が容易であり、容易に切れ目を入れそして折り割って比較的きれいな線でそれらを分割することが可能である。
【0011】
セッコウ・ウォールボードを製造する方法は、或る説によれば、百年を越えている。これは、エネルギーが豊富で、安く、また温室ガス問題が知られていなかった時代に開発された。この事が重要な特質である。セッコウ・ウォールボード技術は、或る種のウォールボードの特質として耐火性を備えるべく多年にわたり改良され、且つセッコウ・ウォールボード試験は、標準化されるに至った(ASTM C1396のように)が、一方、主要な製造工程での改変は少なく、ウォールボードの大部分は、未だに、焼きセッコウから製造されている。
【0012】
セッコウ・ウォールボードを製造する典型的な方法の主要な工程を図解する図1に示すように、セッコウ・ウォールボードは、製造するのに重要実施エネルギーを必要とする。ここで、この明細書において「実施エネルギー」とは、「未加工の材料段階から(最終製品の)引渡しに至るまでの製品の供給に必要な全エネルギー」と定義される。図1に示されるように、セッコウ・ウォールボードの製造中、4個の工程(セッコウの乾燥、セッコウのか焼、スラリーの熱湯との混合、及びボードの乾燥)は、相当のエネルギーを消費する。すなわち、セッコウの実施エネルギー及びその結果である温室ガスは非常に高いレベルである。しかしながら、今日、セッコウ・ウォールボードとの置換を目的とした他の建築材料は僅かである。
【0013】
セッコウ工程全体を通してエネルギーが使用される。地中からセッコウ原石を取り出した後、セッコウ原石は、典型的には回転乾燥器又はフラッシュ乾燥器内で乾燥される必要がある。次に、セッコウ原石は粉砕され、そしてか焼される(ただし、粉砕は、しばしば、乾燥の前に行われる)。これらの工程の全てが、セッコウを製造工程内での使用に向けて調製するそのために重要実施エネルギーを必要とする。か焼の後に、粉砕されか焼されたセッコウ原石は、次に、典型的には、熱湯(しばしば、より大きなエネルギーを必要とする沸点に近い温度)と混合させられて高温のスラリーを形成し、このスラリーは凝固を開始し、この凝固の後、ボード(凝固したスラリーから裁断された)は、残留水分の気化を目的として重要実施エネルギーを使用して、約40乃至60分の間、大型ボード乾燥器内で乾燥させられる。包装前に1平方フート当り1ポンド(1lb)までの水をセッコウ・ボード外に干し出すことがしばしば必要である。そこで、セッコウ・ウォールボードの全実施エネルギーを削減してエネルギーコストと温室ガスを減少することが非常に所望される。
【0014】
温室ガス、特にCOは、化石燃料の燃焼から、そしてまた、セッコウのような或る種類の材料のか焼の結果として生成される。すなわち、セッコウ製造工程は、その工程の必要によって主要な量の温室ガスを発生する。
【0015】
ナショナル・インスティチュート・オブ・スタンダード・エンド・テクノロジー(NIST−合衆国商務省)、特にNISTIR 6916によると、セッコウ・ウォールボードの製造には、1ポンド当り8,196BTUを必要とする。これは、概ね75ポンドの重さの平均的5/8インチのセッコウ・ボードでは、ボード全実施エネルギー当り600,000BTU以上に等しい。他の情報源は、実施エネルギーは、1ボード当り600,000BTUよりも小さいことを示唆しているが、更に他の情報源では、もっと大きい可能性を示唆している。実施エネルギーが製造コストの50%を越える額を構成すると見積もられている。エネルギー・コストは上昇傾向にあることから、また更に炭素税が制定された場合、焼きセッコウからウォールボードを製造するためのコストはエネルギー・コストによって直接的に上昇を続けることが予想される。さらに、材料製造業者は、気候変動を克服するための地球的規模でのイニシアチブの一部として、汎用製品に関する低エネルギー従属代替物発見を目的としてその職責を遂行する。
【0016】
セッコウ・ウォールボード製造におけるエネルギーの利用は、合衆国における全エネルギー利用(BTUでの)の1%に匹敵すると見積もられている。合衆国においては毎年4百億乃至5百億平方フィートのウォールボードが使用され、このウォールボードの製造において9百兆に達するBTUが消費される。そして、そのような熱集約的工程を支えるための化石燃料の燃焼によって大気中に5千万トンを越える温室ガスが放出され、環境を害し、地球温暖化を助長している。
【0017】
従来技術は、セッコウ・ボードの重量の削減、又はセッコウ・ボードの強度の改良、又は小規模なエネルギー消費の減少達成に焦点を合わせている。例えば、米国特許第6699426号には、乾燥時間を短くして乾燥段階でのエネルギー消費を減らすべく添加剤をセッコウ・ボードに使用する方法が記載されている。これらの試みは、一般的に、材料及び採鉱工程の白紙からの再設計は10億ドルのインフラ及びノウハウの投棄となる可能性があり且つセッコウ鉱山を無価値にするとセッコウ・ウォールボード製造業者が気付くであろうことから、焼きセッコウ(天然又は人工いずれも)の利用は当然のこととする認識から出発する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
しかしながら、気候変動に関する所定の関心として、セッコウ・ウォールボード製造に共通するか焼、熱湯及び乾燥工程の削除を含む製造工程の間において劇的に少ないエネルギー消費を要するウォールボード製造が所望される。
【課題を解決するための手段】
【0019】
この発明によって、新規ウォールボード(この明細書内では「EcoRock」(商標)ウォールボードと定義される)を製造する新しい方法が提供される。その結果の新規なEcoRockウォールボードは、ほとんどの適用におけるセッコウ・ウォールボードと置換可能である。このように定式化されたウォールボードは、ウォールボードに関連する実施エネルギーを顕著に削減し、したがって、環境を害する温室ガス放出を事実上削減する。
【0020】
この発明は、添付図面と伴に行われる以下の詳細な説明を参照して完全に理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
この発明の実施例の以下の説明は、例示のためのみであり,限定するものではない。この説明を参照しての他の実施例は、当業者には明らかであろう。実施例は、この発明に明白に関連するという意味においてそのように詳細である。しかし、示される詳細な量は、実施例の予測される変更の制限を企図するものではなく、逆に、この発明は、添付の請求の範囲に定義されるこの発明の思想及び範囲内に属する全ての改良、均等物及び代替物に及ぶ。詳細な事項に関しては、この発明の思想を逸脱することなく、またこの発明のいずれの利点も損なうことなく、各種の変更の作成が可能である。以下の詳細な説明は、そのような実施例を当業者に明示することを目的として構成された。
【0022】
この明細書に記載のウォールボード製造のための新規な工程は、セッコウ乾燥、か焼、熱湯、及びボード乾燥のような、セッコウ・ウォールボード製造における最もエネルギー集約的な従来技術工程を排除する。この新規な工程は、豊富に存在し且つ安全であり、そして自然に反応して耐火性でもある堅牢なボードを形成することが可能なか焼されていない材料からウォールボードの形成を可能とする。
【0023】
この新規なEcoRockウォールボードは、酸化マグネシウム(MgO)、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、酸化鉄(赤鉄鉱又は磁鉄鉱)、及びアルカリリン酸塩(リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸一カリウム(monopotassium phosphate)、リン酸三カリウム(tripotassium phosphate)、重過リン酸石灰(triple super phosphate)、リン酸二水素カルシウム(calcium dihydrogen phosphate)、リン酸二カリウム(dipotassium phosphate)又はリン酸)溶液の1つ以上の結合剤を含有する。特定のEcoRock製造工程又はEcoRockウォールボード又はウォールボードの形成のために選択された工程の開始の際に、選択された結合剤が、しばしば、充填材と共に混合される。水のような液体の添加前、この結合剤と充填材の粉の混合体は「ドライミックス(乾燥した混合体)」と言われる。MgOは、か焼しても又はか焼しなくても良い。しかし、か焼されていないMgOはそれほど高価ではなくか焼されたMgOに比べてかなりのエネルギー節約を提供する。すなわち、か焼されたMgOはEcoRock工程中に使用可能ではあるが、か焼されたMgOを使用する必要はない。
【0024】
米国特許出願第20060048682号中に、アルム・エス・ワグ等は、過去においてはMgO及びKHPOを使用していた飛散灰を基礎にした油井内に(噴霧するように)適用可能なシーラントを記述している。このシーラントは油井内の既存セメント上を覆うのに使用されるもので非常に硬い。ところで、このワグ等のシーラントには、EcoRockウォールボードに使用される結合剤成分に類似の結合剤成分がいくつか存在するが、ワグ等よっては、建設に使用されるためのウオールボードは記述されておらず、予想もされていない。さらに、ワグ等は、ウォールボードに特徴的である物性(切れ目入れ及び折り割り能力(score and snap ability)のような)を備えたいずれの実施例も記述していない。
【0025】
リン酸一カリウムは、肥料、食品添加剤、及び殺菌剤として使用される。地球殻内で8番目に最も豊富な元素である酸化マグネシウムは、リョウ苦土鉱、白雲石又は海水から天然に産する白い固形無機物であり、廃棄物処理の適用に使用される。これらの成分は、相互に多くの異なる比率で組み合わされて各種の凝固時間及び強度を生じ得る。
【0026】
ここで、リン酸二水素一カリウム(KHPO)を基礎にしたこの発明による工程を説明する。水(HO)と酸化マグネシウム(MgO)の添加後の反応生成物は、KHPOの溶液内へのMgOの溶解及び凝固状生成物を形成するその最終反応によって形成されるリン酸マグネシウムカリウム(magnesium potassium phosphate(MgKPO.6HO))である。この反応生成物は、以下の説明において「結合剤」と言う。
【0027】
従来技術において両ポルトランドセメントを使用し且つ部分的にか焼マグネシアを使用したセメント・ボード(米国特許第4003752号のような)が記述されているが、これらのボードは、標準的なセッコウ・ウォールボードとの比較において、重量、加工工程及び切れ目入れ/折り割り能力を含むいくつかの問題点を有している。それらは、この出願の発明において結合剤を創製する特定種類のリン酸塩との発熱性反応を記述していない。
【0028】
この出願の発明の工程では、結合剤成分間の発熱性反応は自然に開始してスラリーの加熱を行う。反応時間は、スラリーの全組成、スラリー内の結合剤の重量パーセント(%)、スラリー内の充填材、スラリー内の水又は他の液体の量、及びスラリーへの硼酸の添加を含む多くの要因によって制御することが可能である。硼酸(粉状)は、反応を遅くする。代替的遅延剤には、硼砂、トリポリリン酸ナトリウム、スルホン酸ナトリウム、クエン酸及び当業界において共通な多くの他の市販用遅延剤を含むことが可能である。図2は、図2が2つの工程、すなわち、スラリーの冷水との混合(したがって相当なエネルギーを節約する)とその後のスラリーからのウォールボードの形成の2つの工程を示すことで、この出願の発明の工程の簡易性を明らかにしている。ウォールボードは、セッコウ・ウォールボードを形成するのに使われる種類のコンベヤー装置を使用して形成するか又は型で形成するかのいずれも可能であり、その後、所望の寸法に裁断される。
【0029】
スラリーは、急速に稠密化を開始し、発熱性反応はスラリーへの加熱を続け、最終的に、スラリーは硬質の塊として凝固する。充填材の含量と混合物の数量に依拠して、40゜C乃至90゜Cの典型的最高温度が観察された。その硬さは、また、充填材によって制御可能であり、極端に硬く強い程度から柔らかく(しかし乾燥した)崩すことが容易な程度まで変更することができる。型又は連続状スラリーからボードを取り出すのに十分に強い凝固時間は、添加物又は充填材に依拠して、20秒から数日の範囲で設計することが可能である。例えば、粉状の硼酸が、0%から3%の範囲で結合剤に添加された場合、硼酸は凝固時間を数秒から数日へと延長することができる。凝固時間20秒は極端な生産性を達するが、その一方で、そのスラリーは高品質の製造のためには余りにも早く凝固を開始する。したがって、凝固時間は、典型的には硼酸の添加によって、より長い期間となるように調節される必要がある。
【0030】
この発明によって、改善された強度、硬さ、切れ目入れ/折り割り能力、紙接着性、耐熱性、重量及び耐火性を実現する多くの相異なる材料構成が可能である。結合剤は、炭酸カルシウム(CaCO)、ケイ灰石(ケイ酸カルシウム)、コーンスターチ、セラミック微小球、パーライト、飛散灰、廃産物及び他の低実施エネルギー材料を含む多くの異なる充填材と適合する。か焼されていないセッコウも充填材として利用し得る。低エネルギーで豊富にあり生物分解性である材料を上記列挙のものと同様に充填材として慎重に選択することにより、ウォールボードはセッコウ・ウォールボードの特性を帯び始めることとなる。これらの特性(重量、運搬可能な構造的強度、切れ目線を入れ且つその切れ目線に沿って折り割ることのできる能力、耐火能力、及び釘止めできる又はそうでない場合には鋲のような他の用具に取り付けることのできる能力)は市場において重要であり、その製品がセッコウ・ウォールボードの置換物として商業的成功を得るのに必要である。
【0031】
炭酸カルシウム(CaCO)は豊富であり且つ無毒である。トウモロコシから作成されるコーンスターチも豊富であり且つ無毒である。セラミック微小球は石炭火力発電所の廃産物であり、その材料に伴うウォールボードの耐熱性及び耐火性の向上と同様に材料の重量を削減することができる。ドライミックスは、80重量%までのセラミック微小球を含むことができる。このドライミックスはEcoRockに好適に混合した。高い濃度は、コストを押し上げ且つ強度を下げる。飛散灰も石炭火力発電所の廃産物であり、ここで有効に再利用され得る。ドライミックスは、80重量%までの飛散灰を含むことができる。このドライミックスは、EcoRockに好適に混合した。しかしながら、飛散灰の濃度が非常に高いと、重量が増し、芯材の色は黒ずみ、そして、好ましくない程度に芯材を硬化させる。生物繊維(すなわち、生物分解性の植物に基づく繊維)が、この実施例での抗張力及び屈曲性の強化のために使用されるが、セルロース又はガラスのような他の繊維も使用することができる。セメント・ボード内の特定繊維の使用は、米国特許第6676744号に開示されており、当業者には良く知られている。
【実施例】
【0032】
実施例1
この発明の1つの実施例において、以下の重量%による材料を使用して粉状ドライミックスを創製する。
リン酸一カリウム 27%
酸化マグネシウム 9%
炭酸カルシウム 18%
コーンスターチ 11%
セラミック微小球(500um径) 33%
生物繊維 1%
硼酸 1%
【0033】
リン酸一カリウムと酸化マグネシウムは共にスラリー内で、すなわちEcoRockウォールボードの芯材となる素材内で結合剤を形成する。炭酸カルシウム、コーンスターチ、及びセラミック微小球はスラリー内での充填材を形成し、スラリーが硬化したとき、生物繊維は芯材を強化する。硼酸は発熱性反応を遅らせる遅延剤であり、したがって、スラリーの凝固進行を遅らせる。
【0034】
次に、34重量%のドライミックスと当量の水がドライミックスに添加されてスラリーが形成される。この水分を含んだ混合体(すなわち「初期スラリー」)は、1つの実施例では、3分の間、混合機で混合される。硬化前に混合体の混合機よりの迅速な取り出しが可能であることを条件として、ピン混合機のような多くの種類の混合機を利用することができる。
【0035】
スラリーは、紙仕上げ面上に注がれ、標準的なセッコウ工程でのようにその側面周りを包むことが可能である。この実施例では、裏打ち紙も、紙接着剤も必要としないが、所望ならば付け加えることができる。
【0036】
混合機から取り出されると直ちに発熱性反応が始まり、数時間の間継続し、その反応内にほとんどの水が吸収される。ボードは、有効な取り扱い機器に依拠して、30分より短い時間内に裁断され、取り出されることができる。水はその全てが反応内で使われず、水の幾分かの吸収が何時間もの間継続する。24乃至48時間の間に、ほとんどの水は吸収され、加えるにその幾分かの気化を伴う。紙仕上げ面が利用される場合は、紙の上にカビが発生する可能性をなくすためにボードを24時間別々に乾燥するように放置することが推奨される。これは、加熱の必要なしに室温で棚の上に載せて実施可能である。比較的高い温度では乾燥時間は早くなり、氷点より上の比較的低い温度では遅くなる。80Fより上の温度が試験されたが、この構成は低エネルギー源を目標としているので重要視されなかった。残りの乾燥処理を比較的高い温度で継続して増やすが、過度に急速に気化するであろう水を利用する発熱性反応の必要性の故に熱(室温よりも高い温度の熱)を適用するのは有益ではない。発熱性反応は、氷点よりも低い温度で生ずるが、残留した水は、温度が氷点より上の温度になるまでに芯材内において氷結する。この事は調査されてはいないが、周囲の湿度レベルも同様に乾燥時間に影響すると考えられる。
【0037】
その結果生じたボード(すなわち「最終製品」)は、セッコウ・ウォールボードの強度特性と類似の又はそれ以上の強度特性を有しており、現場において、容易に切れ目を入れ折り割ることができる。この結合剤は或る種類の充填材を(セメント・ボード用に共通的に使用されるポルトランドセメントに比較して)軽く(又は強く)接合する特異な性能を創出する。セメント・ボード(これはタイル裏打ち材及び外装用にしばしば使用される)は、軽量、切れ目入れ及び折り割り、及び紙仕上げ面のような内装用セッコウ・ボードの魅力的な個性の多くを示していない。
【0038】
実施例2
別の実施例においては、実施例1と同じ量の乾燥した粉状の成分が、同じ割合で共に混合されるが、硼酸は省略する。この例では、5分未満の時間内にボードの裁断及び取り出しができる程に反応がより一層早く生ずる。
【0039】
実施例3
別の実施例においては、実施例1と同じ量の乾燥した粉状の成分が、同じ割合で共に混合されるが、添加される水は、泡発生機により添加される発泡剤(典型的にはセッケン)を含有する。これは、ボードの強度を少し弱め、重量を削減する。セッコウ・ウォールボードに使用する泡生成の例は、米国特許第5240639号、米国特許第5158612号、米国特許第4678515号、米国特許第4618380号、及び米国特許第4156615号に記載されたものを含む。このような薬剤の使用は、セッコウ・ウォールボードを製造する当業者には良く知られている。
【0040】
実施例4
別の実施例では、スラリー内すなわちウォールボードとなる芯材内の結合剤の重量を増やして外装に使用するためのボードを作成する。これは、その結果生ずるEcoRockウォールボードに付加的な強度と耐水性を与える。付け加えるに、この実施例では、ウォールボードは周囲に露出されるので紙仕上げ面も覆い材も使用されない。この実施例の重量%による構成は以下のとおりである。
リン酸一カリウム 41%
酸化マグネシウム 14%
炭酸カルシウム 25%
コーンスターチ 6%
セラミック微小球(500um径) 12%
生物繊維 1%
硼酸 1%
【0041】
次に、ドライミックスの32重量%と当量の水がドライミックスに添加されてスラリーを形成する。
【0042】
最終実施例5
他の実施例では、結合剤の酸化マグネシウムに対するリン酸一カリウムの比を、両者が重量で等量となるように変更することができる。これは、より少ない水の使用を実現することができる。この発明のひとつの特徴として、一の結合剤成分の他の結合剤成分への重量比を変更して材料コストを最小にすることができる。一の結合剤成分10%の他の結合剤成分90%への組み合わせが混合されて許容可能な発熱性反応を示した。
【0043】
スラリーの処理工程は、ボードの必要量、製造スペース、及び現技術要員の処理工程への習熟度のような多くの要因に依拠したいくつかの異なる技術を使って生ずる。紙にスラリーを包み込む連続状長尺ラインであるコンベヤー装置を使用した通常のセッコウ・スラリー方法は、この発明のEcoRockウォールボードの大部分の実施例を製造するための受諾可能な方法のひとつである。この工程は、セッコウ・ウォールボードを製造する当業者に良く知られている。セメント・ボード製造に使用されるハシェック(Hatscheck)方法もまたこの発明のウォールボードの製造のため、特に紙仕上げ面又は裏打ち材を必要としないウォールボードの製造のために受諾可能であり、これは、セメント・ボード製造の当業者に良く知られている。ハシェック方法を使用する場合は、その使用する製造機器が、しばしば、低粘度スラリーを必要とするため、スラリーを薄めるための追加的な水を必要とする。別の製造方法として代替的には、予め寸法の決められた型の中にスラリーを注入して凝固させる。その後、各ボードは型から取り出すことができ、その型は再利用することができる。
【0044】
この発明の他の実施例は上述の開示の考察において明白であろう。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】或る標準的なセッコウ・ドライウォール製造工程、特に、相当量のエネルギーを消費する工程を示す。
【図2】示されるように少ないエネルギーを要するEcoRock製造工程を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウォールボード用の結合剤であって、
酸化マグネシウム(MgO)、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、及び酸化鉄(赤鉄鉱又は磁鉄鉱)の1つ以上、並びに、
少なくとも1つのアルカリリン酸塩を含む結合剤。
【請求項2】
前記少なくとも1つのアルカリリン酸塩が、以下の化合物、すなわち、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸一カリウム、リン酸三カリウム、重過リン酸石灰、又はリン酸二カリウムの1つ以上を含む請求項1に記載の結合剤。
【請求項3】
前記結合剤が前記ウォールボードの全重量の80%を含む請求項1に記載の結合剤を使用したウォールボード。
【請求項4】
前記結合剤が前記ウォールボードの全構造の50%を含む請求項1に記載の結合剤を使用したウォールボード。
【請求項5】
前記結合剤が前記ウォールボードの全構造の20%を含む請求項1に記載の結合剤を使用したウォールボード。
【請求項6】
前記結合剤が前記ウォールボードの全構造の10%を含む請求項1に記載の結合剤を使用したウォールボード。
【請求項7】
前記結合剤が前記ウォールボードの全構造の5%を含む請求項1に記載の結合剤を使用したウォールボード。
【請求項8】
前記ウォールボードが、さらに、生物繊維、ナイロン、ガラス、及びセルロースより成るグループより選ばれた繊維を含む、請求項1に記載の結合剤を使用したウォールボード。
【請求項9】
炭酸カルシウム、パーライト、及び二水硫酸カルシウムより成るグループより選ばれた充填材をさらに含む、請求項1に記載の結合剤を使用したウォールボード。
【請求項10】
前記ウォールボードがセラミック微小球の充填材をさらに含む、請求項1に記載の結合剤を使用したウォールボード。
【請求項11】
前記ウォールボードがコーンスターチをさらに含む、請求項1に記載の結合剤を使用したウォールボード。
【請求項12】
前記ウォールボードがタピオカでんぷんをさらに含む、請求項1に記載の結合剤を使用したウォールボード。
【請求項13】
前記ウォールボードが飛散灰の充填材をさらに含む、請求項1に記載の結合剤を使用したウォールボード。
【請求項14】
少なくとも一側の上に紙の外層を備えた、少なくとも16平方フィートの寸法のウォールボードであって、
酸化マグネシウム(MgO)、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、及び酸化鉄(赤鉄鉱又は磁鉄鉱)の1つ以上の結合剤と、
リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸一カリウム、リン酸三カリウム、重過リン酸石灰、又はリン酸二カリウムより成るグループから選ばれた1つ以上のアルカリリン酸塩と、
前記ウォールボードの概算50重量%以下の水とを含むウォールボード。
【請求項15】
前記結合剤が前記ウォールボードの全構造の80%を含む請求項14に記載のウォールボード。
【請求項16】
前記結合剤が前記ウォールボードの全構造の50%を含む請求項14に記載のウォールボード。
【請求項17】
前記結合剤が前記ウォールボードの全構造の20%を含む請求項14に記載のウォールボード。
【請求項18】
前記結合剤が前記ウォールボードの全構造の10%を含む請求項14に記載のウォールボード。
【請求項19】
前記結合剤が前記ウォールボードの全構造の5%を含む請求項14に記載のウォールボード。
【請求項20】
生物繊維、ナイロン、ガラス、及びセルロースより成るグループから選ばれた繊維をさらに含む請求項14に記載のウォールボード。
【請求項21】
炭酸カルシウム及び/又はパーライトの充填材をさらに含む請求項14に記載のウォールボード。
【請求項22】
セラミック微小球の充填材をさらに含む請求項14に記載のウォールボード。
【請求項23】
コーンスターチをさらに含む請求項14に記載のウォールボード。
【請求項24】
タピオカでんぷんをさらに含む請求項14に記載のウォールボード。
【請求項25】
飛散灰の充填材をさらに含む請求項14に記載のウォールボード。
【請求項26】
平均の厚さが0.1インチと1.0インチの間で、少なくとも16平方フィートの寸法を備えたウォールボードであって、
酸化マグネシウム(MgO)、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、酸化鉄(赤鉄鉱又は磁鉄鉱)の1つ以上の結合剤と、
リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸一カリウム、リン酸三カリウム、重過リン酸石灰、又はリン酸二カリウムより成るグループから選ばれた1つ以上のアルカリリン酸塩と、
前記ウォールボードの概算50重量%以下の水と、
前記ウォールボートの少なくとも一側の上の紙の外層とを含むウォールボード。
【請求項27】
前記結合剤が前記ウォールボードの全構造の80%を含む請求項26に記載のウォールボード。
【請求項28】
前記結合剤が前記ウォールボードの全構造の50%を含む請求項26に記載のウォールボード。
【請求項29】
前記結合剤が前記ウォールボードの全構造の20%を含む請求項26に記載のウォールボード。
【請求項30】
前記結合剤が前記ウォールボードの全構造の10%を含む請求項26に記載のウォールボード。
【請求項31】
前記結合剤が前記ウォールボードの全構造の5%を含む請求項26に記載のウォールボード。
【請求項32】
生物繊維、ナイロン、ガラス、及びセルロースより成るグループから選ばれた繊維をさらに含む請求項26に記載のウォールボード。
【請求項33】
炭酸カルシウム及び/又はパーライトの充填材をさらに含む請求項26に記載のウォールボード。
【請求項34】
セラミック微小球の充填材をさらに含む請求項26に記載のウォールボード。
【請求項35】
コーンスターチをさらに含む請求項26に記載のウォールボード。
【請求項36】
タピオカでんぷんをさらに含む請求項26に記載のウォールボード。
【請求項37】
飛散灰の充填材をさらに含む請求項26に記載のウォールボード。
【請求項38】
平均の厚さが0.1インチと1.0インチの間で、少なくとも16平方フィートの寸法を備えたウォールボードであって、
酸化マグネシウム(MgO)、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、及び酸化鉄(赤鉄鉱又は磁鉄鉱)の1つ以上を含む結合剤と、
リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸一カリウム、リン酸三カリウム、重過リン酸石灰、又はリン酸二カリウムより成るグループから選ばれた1つの又は複数のアルカリリン酸塩と、
初期スラリーの50重量%よりも少ない水と、
少なくとも一側の上のファイバーグラスマットの外層とを含むことを特徴とするウォールボード。
【請求項39】
前記結合剤が前記ウォールボードの全構造の80%である請求項38に記載のウォールボード。
【請求項40】
前記結合剤が前記ウォールボードの全構造の50%を含む請求項38に記載のウォールボード。
【請求項41】
前記結合剤が前記ウォールボードの全構造の20%を含む請求項38に記載のウォールボード。
【請求項42】
前記結合剤が前記ウォールボードの全構造の10%を含む請求項38に記載のウォールボード。
【請求項43】
前記結合剤が前記ウォールボードの全構造の5%を含む請求項38に記載のウォールボード。
【請求項44】
生物繊維、ナイロン、ガラス、セルロースより成るグループから選ばれた繊維をさらに含む請求項38に記載のウォールボード。
【請求項45】
炭酸カルシウム及び/又はパーライトの充填材をさらに含む請求項38に記載のウォールボード。
【請求項46】
セラミック微小球の充填材をさらに含む請求項38に記載のウォールボード。
【請求項47】
コーンスターチをさらに含む請求項38に記載のウォールボード。
【請求項48】
タピオカでんぷんをさらに含む請求項38に記載のウォールボード。
【請求項49】
飛散灰の充填材をさらに含む請求項38に記載のウォールボード。
【請求項50】
平均の厚さが0.1インチと1.0インチの間で、少なくとも16平方フィートの寸法を備えたウォールボードであって、
酸化マグネシウム(MgO)、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、及び酸化鉄(赤鉄鉱又は磁鉄鉱)の1つ以上の結合剤と、
アルカリリン酸塩と、
炭酸カルシウムの充填材であって前記炭酸カルシウムは前記ウォールボードの30重量%よりも大きな成分を構成する該炭酸カルシウムと、
少なくとも一側の上の紙の外層とを含むウォールボード。
【請求項51】
前記アルカリリン酸塩が、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸一カリウム、リン酸三カリウム、重過リン酸石灰、又はリン酸二カリウムより成るグループから選ばれた1つ以上の塩を含む請求項50に記載のウォールボード。
【請求項52】
前記結合剤が前記ウォールボードの全構造の80%を含む請求項50に記載のウォールボード。
【請求項53】
前記結合剤が前記ウォールボードの全構造の50%を含む請求項50に記載のウォールボード。
【請求項54】
前記結合剤が前記ウォールボードの全構造の20%を含む請求項50に記載のウォールボード。
【請求項55】
前記結合剤が前記ウォールボードの全構造の10%を含む請求項50に記載のウォールボード。
【請求項56】
前記結合剤が前記ウォールボードの全構造の5%を含む請求項50に記載のウォールボード。
【請求項57】
生物繊維、ナイロン、ガラス、セルロースより成るグループから選ばれた繊維をさらに含む請求項50に記載のウォールボード
【請求項58】
セラミック微小球の充填材をさらに含む請求項50に記載のウォールボード。
【請求項59】
コーンスターチをさらに含む請求項50に記載のウォールボード。
【請求項60】
タピオカでんぷんをさらに含む請求項50に記載のウォールボード。
【請求項61】
飛散灰の充填材をさらに含む請求項50に記載のウォールボード。
【請求項62】
ウォールボードを製造する方法であって、
酸化マグネシウム(MgO)、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、及び酸化鉄(赤鉄鉱又は磁鉄鉱)の1つ以上を含む結合剤と、少なくとも1つのアルカリリン酸塩とを含むスラリーを形成する過程、及び
前記スラリーの凝固を可能とする過程とより成るウォールボードを製造する方法。
【請求項63】
凝固したスラリーを所望の寸法に裁断する過程をさらに含む請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記スラリーが凝固するのに要する時間を延ばすために前記スラリーに或る物質を添加する過程を含む請求項62に記載の方法。
【請求項65】
前記スラリーに添加される前記物質は硼酸である請求項64に記載の方法。
【請求項66】
前記少なくとも1つのアルカリリン酸塩は、以下の化合物、すなわち、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸一カリウム、リン酸三カリウム、重過リン酸石灰、又はリン酸二カリウムの1つ以上を含む請求項62に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−169108(P2008−169108A)
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−1903(P2008−1903)
【出願日】平成20年1月9日(2008.1.9)
【出願人】(506078334)クワイエット・ソリューション・エルエルシー (6)
【氏名又は名称原語表記】QUIET SOLUTION
【Fターム(参考)】