説明

体積流量が均等化される静油圧式駆動装置

【課題】実質的に自由に油圧シリンダを選択できる静油圧式駆動装置を提供する。
【解決手段】本発明は、第1及び第2の油圧ポンプ11、12並びに二重作用油圧シリンダ2を含む静油圧式駆動装置に関し、二重作用油圧シリンダは、第1及び第2の作動室7、8を含み、前記第1及び第2の作動室はそれぞれ、作動ピストン3の第1及び第2のピストン表面4、5によって画定され、前記第1の作動室は、前記第1の油圧ポンプの第1の連結部13及び前記第2の油圧ポンプの第1の連結部14に連結され、前記第2の作動室は、前記第2の油圧ポンプの第2の連結部16に連結され、前記第1の油圧ポンプの第2の連結部15は、油圧油タンクに連結され、前記第1のピストン表面の前記第2のピストン表面に対する比は、2つの油圧ポンプ11、12の全吐出体積の前記第2の油圧ポンプの吐出体積に対する比とは異なる。油圧油を除去するタッピング弁45が、体積流量の均等化のために与えられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二重作用油圧シリンダ及び体積流量均等化装置を含む静油圧式駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
第1の油圧ポンプ及び第2の油圧ポンプによって二重作用油圧シリンダを作動させる方法が特許文献1から既知である。この2つの油圧ポンプの一方が、この場合、二重作用油圧シリンダの2つの作動室に閉回路をなすように連結される。第2の油圧ポンプは、これに対し、ピストン側の作動室にのみ開回路をなすように連結される。この2つの油圧ポンプは、それぞれその吐出体積を調節できる。対応する吐出体積比を調節することで、ピストン側の作動室及びピストン棒側の作動室における異なる体積流量が考慮される。
【0003】
特許文献1から既知の静油圧式駆動装置の欠点は、2つの油圧ポンプの吐出体積の合計と閉回路の油圧ポンプの吐出体積との比が、それぞれの作動ピストンのお互いのピストン表面積の比と同一でなければならないことである。それゆえに、2つの同一の油圧ポンプが配置される場合には、それらのそれぞれの吐出体積は、前記条件が満たされるように、適切な調節装置によって調節されなければならない。逆に、複式ポンプ(Doppelepumpe)の投入によって好ましくは実現できるような、2つの同一の油圧ポンプの使用では、適切なピストン表面積比を有する二重作用油圧シリンダが使用される。概して、複式ポンプユニットの2つの油圧ポンプは同一に構成されるので、前記2つのピストン表面の面積比は2:1とならなければならない。これに対して、従来技術の二重作用油圧シリンダは、概してこの面積比とは異なるピストン表面積比を有し、そしてそれゆえ作動ピストンが移動する際には異なる体積流量が与えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】独国特許出願公開第10343016 A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、第1の及び第2の油圧ポンプが所定の吐出比を有する場合に、相当に自由な使用油圧シリンダの選択を可能にする静油圧式駆動装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、第1の油圧ポンプ(11)と、第2の油圧ポンプ(12)と二重作用油圧シリンダ(2)とを含む静油圧式駆動装置であって、該二重作用油圧シリンダが作動ピストン(3)を含み、該作動ピストンが該作動ピストン(3)の第1のピストン表面(4)を含む第1の作動室(7)と第2のピストン表面(5)を含む第2の作動室(8)とを画定し、該第1及び第2の油圧ポンプ(11、12)がそれぞれの第1の連結部(13、14)によって該第1の作動室(7)に連結し、該第1の油圧ポンプ(11)が第2の連結部(15)によって油圧油タンク(18、63)に連結し、そして該第2の油圧ポンプ(12)が第2の連結部(16)によって該第2の作動室(8)に連結する静油圧式駆動装置において、該油圧ポンプ(11、12)が第1の吐出方向にあるときに油圧油を除去するためのタッピング弁(45)が与えられることを特徴とする静油圧式駆動装置を提供することで達成される。従属請求項は、本発明の有利な発展を含む
【0007】
本発明によると、本発明の目的は、体積流量均等化のためにタッピング弁を与えることで達成される。前記静油圧式駆動装置は、第1の油圧ポンプと第2の油圧ポンプと二重作用油圧シリンダを含む。前記第1及び第2の油圧ポンプのそれぞれの第1の連結部は両方とも、前記油圧シリンダの第1の作動室に連結される。対照的に、第2の作動室には、前記第2の油圧ポンプの第2の連結部のみが連結される。しかし前記第1の油圧ポンプの第2の連結部は、油圧油タンクに連結される。前記作動ピストンを運動させるために、両方の油圧ポンプが共同で油圧油を前記第1の作動圧力室に供給する。逆の吐出方向、そしてそれゆえ前記作動ピストンの逆方向の運動においては、油圧油は単に、前記第2の油圧ポンプによって前記第2の作動室中に吐出される。両方の油圧ポンプの全吐出体積の前記第2の油圧ポンプの吐出体積に対する比は、前記第1のピストン表面積の前記第2のピストン表面積に対する比と異なっていても良い。この結果、油量のバランスの相違がもたらされ得る。本発明によると、タッピング弁が提供され、これによって油量のバランスの前記相違が均等化され、第1の吐出方向に吐出されている際に油圧油が引き出され、そしてそれゆえ体積流量の均等化がなされる。好ましくは前記タッピング弁は、前記第1の作動室または前記第2の作動室を油圧油タンクに連結する。
【0008】
これに関しては、タッピング弁として掃気弁(Spuelventil)を備えることが特に有利である。前記掃気弁は、前記第1の及び/または前記第2の作動室中の圧力に応じて、前記第2のまたは前記第1の作動室を前記油圧油タンクに連結するように配列される。油圧油の除去による体積流量均等化は、前記掃気弁によって、静油圧式駆動装置の油圧ポンプの現在の吸引側と結合された側で、そのつど行うことができる。
【0009】
これに関しては、前記油圧油タンクに前記第1のまたは第2の作動室を連結するために、給送装置が有利に使用できる。
【0010】
前記静油圧式駆動装置の逆方向の吐出においては、不十分な体積流量を増加させるために、好ましくは給送ポンプが備えられる。前記給送ポンプは、特に前記第1の及び第2の油圧ポンプの吸引側で、体積流量の均等化のために必要とされる量の油圧油を前記静油圧式駆動装置の前記静油圧式回路中へと吐出する。特に好ましくは、第1の及び第2の油圧ポンプは同時に吐出体積を調節できる。特に前記第1の及び第2の油圧ポンプの両方は、油圧ポンプユニットを形成し、このような油圧ポンプユニットは特に好ましくは複式ポンプであり、該複式ポンプの両方の油圧ポンプは同一の調節可能な吐出体積を有する。
【0011】
好ましい実施形態によると、前記タッピング弁は、第1の作動導管及び/または第2の作動導管を経由して前記第1の及び/または第2の作動室に連結し、そして少なくとも2つの作動導管の内の1つにおいて負荷維持弁が与えられ、この負荷維持弁は前記油圧シリンダの前記作動ピストンを、決められた位置に拘束することができる。このために、前記負荷維持弁は、前記作動導管を好ましくは少なくとも1方向において中断し、油圧油が前記第1の作動室及び/または前記第2の作動室から流出するのを防止する。
【0012】
特に有利には、少なくとも1つの負荷維持弁が、調節装置の作動圧力を使用することによって開放位置へと動かされ得る。このために、前記第1の油圧ポンプ及び前記第2の油圧ポンプの吐出体積を調節するための調節装置から作動圧力が引き出される。前記負荷維持弁は、それゆえ自動的に吐出方向に応じて操縦される。
【0013】
必要とされる作動力及びそれとともに調節圧力を低く保つために、圧力補償負荷維持弁が好ましくは投入される。前記作動圧力は通例、達成可能作動圧力よりも1桁低くなる。
【0014】
更に好ましい実施形態によると、前記油圧油タンクはハイドロリックアキュムレータとして設計される。ハイドロリックアキュムレータを油圧油タンクとして使用することによって、例えば連結における負荷を、該負荷を減らしていく中でとることによって、例えば油圧シリンダを作動させるときに費やされたエネルギーの一部を回復することができる。加えて、このようなハイドロリックアキュムレータは、該ハイドロリックアキュムレータ中に貯蔵される油圧油に一定の圧力をかけて、該ハイドロリックアキュムレータに接続する油圧ポンプの吸引側に生じ得る真空の発生を防止するという利点を有する。不必要な圧力の損失を防止するために、前記ハイドロリックアキュムレータ及び前記第1の油圧ポンプの間の連結には好ましくは逆止め弁が備えられる。前記逆止め弁は、前記調節装置の作動圧力によって作用され、そしてそれゆえその開放位置と閉鎖位置の間で調節され得る。作動は、再び作動圧力を使用して自動的に、そして吐出方向を計算に入れて行われる。
【発明の効果】
【0015】
前記第1の及び第2の油圧ポンプを含むポンプユニット中に、少なくとも前記タッピング弁及び/または前記少なくとも1つの負荷維持弁及び/または前記逆止め弁を配列する場合、特にコンパクトな配置がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本発明による静油圧式駆動装置の好ましい実施形態が、図中に示され、そして続く説明中により詳細に記述される。図は:
【図1】本発明による静油圧式駆動装置の第1の実施形態を示す。
【図2】負荷維持弁を含む、本発明による静油圧式駆動装置の第2の実施形態を示す。
【図3】油圧油タンクとしてハイドロリックアキュムレータを含む、本発明による静油圧式駆動装置の第3の実施形態を示す。
【図4】圧力変動を減少させるための別のハイドロリックアキュムレータを含む、本発明による静油圧式駆動装置の第4の実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1に示される静油圧式駆動装置1は、作動ピストン3が運動可能な状態で配列される二重作用油圧シリンダ2を含む。前記作動ピストン3は、第1のピストン表面4及び第2のピストン表面5を含む。前記第1のピストン表面及び前記第2のピストン表面は、反対の方向に配向する。前記第2のピストン表面5の側では、ピストン棒6が前記作動ピストン3に連結する。この結果、前記第2のピストン表面5は、前記第1のピストン表面4よりも狭くなる。
【0018】
前記第1のピストン表面4は、前記油圧シリンダ2の第1の作動室7中で、そこに働く第1の作動圧力によって作用され得る。それに応じて、前記第2のピストン表面5は、前記油圧シリンダ2の第2の作動室8中で、第2の作動圧力によって作用され得る。前記第1の作動室7は、第1の作動導管9に連結し、そして前記第2の作動室8は、第2の作動導管10に連結する。
【0019】
前記油圧シリンダ2を作動させる体積流量を発生させるために、第1の油圧ポンプ11及び第2の油圧ポンプ12が備えられる。1つの好ましい実施形態によると、前記第1の油圧ポンプ11及び前記第2の油圧ポンプ12は、複式ポンプの形態で実現され、前記第1の油圧ポンプ11及び前記第2の油圧ポンプ12の吐出体積の調節が同時に行なわれる。前記第1の油圧ポンプ11及び前記第2の油圧ポンプ12は、それぞれの第1の連結部13及び/または14によって前記第1の作動導管9を経由して前記第1の作動室7に連結される。前記第1の作動導管9は、前記第1及び第2の油圧ポンプ11、12に向かって進むに従い、第1の作動導管枝管9a及び第2の作動導管枝管9bに分かれる。前記第1の作動導管枝管9aは、前記第1の油圧ポンプ11の前記第1の連結部13に連結する。対応する仕方で、前記第2の作動導管枝管9bは、前記第2の油圧ポンプ12の前記第1の連結部14に連結する。
【0020】
前記第1の油圧ポンプ11及び前記第2の油圧ポンプ12の前記第1の連結部13、14が平行して前記第1の作動室7に連結する一方で、前記第1の油圧ポンプ11及び前記第2の油圧ポンプ12のそれぞれの第2の連結部15、16は、両方ともが前記第2の作動室8に連結するわけではない。前記第2の油圧ポンプ12の前記第2の連結部16のみが、前記第2の作動室8に連結する。このようにして、前記第1の作動室7と前記第2の作動室8とを前記第2の油圧ポンプ12を経由して連結する油圧閉回路がもたらされる。
【0021】
一方、前記第1の作動室7は、前記第1の作動導管9及び前記第1の油圧ポンプ11を経由して追加の開回路中に配列される。前記第1の油圧ポンプ11の前記第2の連結部15は、このために、吸引導管17を経由して体積タンク18に連結することができる。
【0022】
前記第1の油圧ポンプ11及び前記第2の油圧ポンプ12は、図示はしない駆動機械による共通駆動シャフト19によって駆動される。前記第1の油圧ポンプ11の第1の吐出体積及び前記第2の油圧ポンプ12の第2の吐出体積を調節するために、前記第1の油圧ポンプ11及び前記第2の油圧ポンプ12のそれぞれの調節機構が調節装置20連結される。前記調節装置20は、作動ピストン22が運動可能な状態で配列される作動シリンダ21を含む。前記作動ピストン22は、前記作動シリンダ21において、第1の作動圧力室23中の第1の作動圧力と、これとは反対方向に作用する第2の作動圧力室24中の第2の作動圧力とによって作用される。前記作動ピストン22に作用する調節された力の差の結果、前記第1の油圧ポンプ11及び前記第2の油圧ポンプ12の相互の吐出体積は変化させられる。この場合、常に前記第1の油圧ポンプ11及び前記第2の油圧ポンプ12の設定される吐出体積のお互いの間の比は、固定された所定の値をとる。前記第1の油圧ポンプ11及び前記第2の油圧ポンプ12が共同で複式ポンプの形態で用いられる好ましい実施形態では、特に、前記第1の油圧ポンプ11の吐出体積は、前記第2の油圧ポンプ12の吐出体積と同じになる。
【0023】
前記第1の作動圧力室23及び/または前記第2の作動圧力室24中の第1の作動圧力及び第2の作動圧力を調節するために、作動圧力制御弁25が与えられる。示される実施形態における前記作動圧力制御弁25は4/3方弁であり、1組のバネによって中心に配置される。前記作動圧力制御弁25の全ての4つの連結部がお互いに分離された状態の、この中心に配置された位置から、前記作動圧力制御弁25を、電磁石によって第1の端位置の方向または第2の端位置の方向にずらし得る。前記作動圧力制御弁25の設定に依存して、第1の作動圧力導管26または第2の作動圧力導管27が、第1の連結導管28または圧力開放導管29へと連結され得る。前記第1の作動圧力導管26は、前記第1の作動圧力室23へと連結される。前記第2の作動圧力導管27は、前記第2の作動圧力室24に連結される。前記作動圧力制御弁25の設定に依存して、それゆえ前記第1の作動圧力室23は前記第1の連結導管28を経由した作動圧力によって作用され、そして前記第2の作動圧力室24は前記第2の作動圧力室(zweite Stelldruckkammer 27)27を経由して内部体積タンク18′へと圧力を開放され、この内部体積タンク18′は体積タンク18に好ましくは連結される。それに対して、前記作動圧力制御弁25が逆向きに作動するときは、前記第2の作動圧力室24は前記第1の連結導管28に連結され、そして前記第1の作動圧力室23は圧力開放導管29に連結される。
【0024】
最大利用可能作動圧力が、前述した仕方で前記第1の連結導管28を経由して、前記作動圧力制御弁25へと供給される。前述の仕方で好ましくは複式ポンプとして設計される、前記第1の油圧ポンプ11及び前記第2の油圧ポンプ12に加えて、このようにして形成された油圧ポンプユニット30には、給送装置31及び給送ポンプ32が含まれる。前記給送装置31は、回路から漏出した油圧油を再供給し、ならびに前記駆動装置1の作動の間の初期圧力を産出する働きをする。前記給送ポンプ32は、前記駆動シャフト19を経由して前記駆動機械に連結され、そして一方向のみに吐出する定方向ポンプ(Konstantpumpe)として与えられる。このために、前記給送ポンプ32は、給送ポンプ吸引導管33を経由して体積タンク18から油圧油を引き込み、そして給送圧力導管34へと吐出する。最大利用可能給送圧力を制限するために、前記給送圧力導管34は、給送圧力制御弁35によって保護される。前記給送圧力制御弁35は、その閉鎖位置の方向へ圧縮バネによって動かされる。
【0025】
反対方向においては、前記給送圧力導管34中に行き渡る圧力は、前記給送圧力制御弁35の測定領域に作用する。前記給送圧力導管34中の給送圧力が、前記圧縮バネによって予め決められる臨界値を超える場合、流体静力学的な力のために、前記給送圧力制御弁35は、開放位置の方向へ調節される。開放位置においては、前記給送圧力導管34は、更なる圧力開放導管36を経由して内部体積タンク18′に連結する。
【0026】
前記給送装置31の前記給送圧力導管34は、更に、第1の給送導管37を経由して前記第1の作動導管9に連結する。更に、前記給送圧力導管34は、第2の給送導管38を経由して前記第2の作動導管10に連結する。前記第1の給送導管37及び前記第2の給送導管38においては、第1の及び/または第2の逆止め弁39、40が配列される。前記2つの逆止め弁39、40は、前記第1の給送導管37及び/または前記第2の給送導管38中に配列され、前記第1の作動導管9及び/または前記第2の作動導管10の方向に開く。前記給送装置31の前記給送圧力制御弁35によって設定される圧力よりも前記第1の作動導管9及び/または前記第2の作動導管10中の圧力が低い場合、油圧油は、前記給送装置31から前記第1の作動導管9及び/または前記第2の作動導管10へ供給される。
【0027】
前記第1の給送導管37及び/または前記第2の給送導管38と平行して、第2の連結導管41及び/または第3の連結導管42が与えられる。前記第2の連結導管41は、前記第1の作動導管9を前記給送圧力導管34に連結する。前記第2の連結導管41中には、第1の圧力制御弁43が与えられる。前記第1の圧力制御弁43は、前記給送圧力制御弁35と類似の仕方で圧縮バネによって閉位置の方向にバイアスをかけられる。前記第1の作動導管9中に行き渡る前記第1の作動圧力は、前記第1の圧力制御弁43に対して反対方向に作用する。前記第1の作動圧力が前記圧縮バネによって設定される最大圧力を超える場合、前記第1の圧力制御弁43は、開放位置へと移動させられる。前記圧力制御弁43が開放位置にある時、前記第1の作動導管9は、前記給送圧力導管34に連絡する。この結果、前記第1の作動圧力が前記第1の作動導管9中の臨界圧力を超えるとき、前記第1の作動導管9は、前記給送装置31の方向に開放される。同様の様式で、前記第3の連結導管42中には第2の圧力制御弁44が配列され、該第2の圧力制御弁は、前記第2の作動導管10中の圧力が臨界値を超える場合、該第2の作動導管10を前記給送装置31中へと開放する。
【0028】
前記作動ピストン3の運動の間、結果として生じる前記第1及び/または第2の作動室7、8からの/への体積流量は、前記ピストン表面4、5の比によって固定される比を有する。この比と前記第1の及び第2の油圧ポンプ11、12の全吐出体積の前記第2の油圧ポンプ12の吐出体積に対する比とが異なる場合、体積流量均等化が必要となる。
【0029】
前記第1の及び/または前記第2の作動導管9及び/または10から油圧油を取り除いて体積流量を均等化するために、前記静油圧式駆動装置1中にタッピング弁が設けられる。示される好ましい実施形態においては、前記タッピング弁は、掃気弁45として設計される。前記掃気弁45は、3/3方弁として設計される。前記掃気弁45の出口連結部は、前記給送圧力導管34に連結される。前記掃気弁45は、中心配置の位置に第1の中心配置バネ48及び第2の中心配置バネ49によって保持される。前記掃気弁45の2つの入口連結部が、第1のタッピング導管46及び/または第2のタッピング導管47を経由して前記第1の作動導管9及び/または第2の作動導管10に連結する。第1の導管枝管50が前記第1のタッピング導管46から枝分かれし、これは前記掃気弁45の測定領域に前記第1の作動導管9の圧力で作用する。前記第1の作動圧力によって産出される前記測定領域への流体静力学的力は、前記掃気弁45上の前記第1の中心配置バネと同じ方向で作用し、掃気弁に対して第1のスイッチ位置の方向に作用する。
【0030】
前記掃気弁45の前記第1のスイッチ位置においては、前記第2のタッピング導管47が、前記給送圧力導管34に連結される。このようにして、中が通じた前記第2の作動導管10の前記給送装置31への連結が作られる。前記掃気弁45は、示される実施形態では、対称な構造物である。それに応じて、前記第2のタッピング導管47をさらに前記掃気弁45の測定領域に連結する第2の導管枝管51が与えられ、前記掃気弁45に第2の作動圧力が前記第2の中心配置バネ49と同じ方向で作用する。このようにして産出された結果の力が、前記第1の作動圧力及び前記第1の中心配置バネ48によって産出される反対方向の力を超える場合、前記掃気弁45は、第2のスイッチ位置に移動させられる。この第2のスイッチ位置においては、中が通じた前記第1のタッピング導管46及び前記給送圧力導管34の連結が作られる。
【0031】
この後の実施形態では、前記第1のピストン表面4及び前記第2のピストン表面5のお互いに対する比が、わずかに2を下回る様式が採用されている。例えば、前記第1のピストン表面4の前記第2のピストン表面5に対する面積比が、1.8:1〜1.9:1である。このような面積比は、例えば掘削機のアーム及びブームを作動する力を産出するために使用されるような従来技術の二重作用油圧シリンダで、典型的に用いられる。
【0032】
前記第1の油圧ポンプ11及び前記第2の油圧ポンプ12によって油圧油が前記第1の作動導管9へと吐出される場合、負荷の効果によって、該第1の作動導管9及び前記第2の作動導管10において圧力差が生じる。前記第2の作動圧力導管10中の第2の作動圧力よりも第1の作動圧力は大きいため、前記掃気弁45は第1のスイッチ位置に動かされる。掃気弁が前記第1のスイッチ位置にあるとき、上述の仕方で前記第2の作動導管10は、前記給送圧力導管34に連結される。開示されている実施形態においては、第1の体積流量Vが前記第1の作動室7へ流れ込む。同時に前記第2の作動室8からVの量の体積流量が流出する。流れる体積流量のお互いの比はV/V=1.8である。
【0033】
前記第1の油圧ポンプ11及び前記第2の油圧ポンプ12によって産出される2つの体積流量部分は同じ大きさなので、該第1の及び第2の油圧ポンプ11、12によって0.9・Vの量の体積流量部分のみが引き込まれる。これによって、吐出側での全体積流量は、2・0.9V=1.8Vとなり、これは前記第1の作動室7へと吐出される。けれども前記掃気弁45によって前記第2の作動導管10は前記給送圧力導管34に連絡されるので、油量を均等化するために必要とされる体積流量の差(0.1・V)が給送装置31へと分流させられ得る。前記給送装置31は、示されてはいない仕方で、概して油圧油タンクとして働く体積タンク18へと連結され得る。このために、第1の連結導管28が均等化導管52を経由して吸引導管17へ連結される。前記均等化導管52中には、前記吸引導管17の方向へ開口する逆止め弁53が配列される。
【0034】
前記油圧ポンプ11、12の全吐出体積の前記第2の油圧ポンプ12の吐出体積に対する比は、前記第1のピストン表面4の前記第2のピストン表面5に対する面積比とは異なる。この結果生じる体積流量の差は、実施形態では掃気弁45として配列される前記タッピング弁を経由して分流させられる。しかし逆方向の吐出では、前記第1の油圧ポンプ11及び前記第2の油圧ポンプ12によって前記第1の作動室7から引き出される油圧油体積が、前記第2の作動室8へと流入する体積流量に対して相対的に小さくなりすぎるという結果がもたらされる。この場合、前記給送ポンプ32及び開口する第1の逆止め弁39によって、油圧油が前記第1の油圧ポンプ11及び前記第2の油圧ポンプ12の現在の吸引側に供給される。
【0035】
該して掃気弁が閉油圧回路中に設けられ、該閉油圧回路から特定の油圧油体積が引き抜かれる。この引き抜かれた油圧油は、前記給送装置31によって供給される油圧油によって置き換えられる。引き抜かれた油圧油は、前記回路に再び供給される前に、冷却される。前記掃気弁45が存在する結果、より低い圧力を伝導する前記作動導管9または10が、前記給送装置31に連結される。示される実施形態においては、前記掃気弁45は、油圧で作動させられる3/3方弁である。
【0036】
掃気弁45をタッピング弁として使用することによって、いずれの油圧シリンダ2の連結も可能となる。特に、前記掃気弁45は対称であるため、前記油圧ポンプユニット30を、いかなる油圧シリンダ2と組み合わせて稼動させることが可能である。このように、前記第1のピストン表面4の前記第2のピストン表面5に対する面積比もまた、例えば、2.2:1となり得る。この場合、前記静油圧式駆動装置1を作動させる際の油圧油の引き抜き及び/または供給は逆になる。それゆえ、前記第1の油圧ポンプ11及び前記第2の油圧ポンプ12によって油圧油が前記第1の作動室7中へ吐出される場合、一定量の油圧油が追加で、前記第2の作動導管10中へ前記給送ポンプ32によってピストン表面積比の2.2:1に見合うように吐出される。これに対して逆の吐出方向では、油圧油は、前記掃気弁45によって前記第1の作動導管9から前記給送装置31へ、そして最後には体積タンク18へと通される。それゆえ、前記第1の作動導管9及び前記第2の作動導管10に対称にリンクする前記掃気弁45を使用することによって、いずれの油圧シリンダ2も結合できる単一の油圧ポンプユニット30を形成することができる。
【0037】
図2には、本発明による第2の実施形態の静油圧式駆動装置1′が示される。前記第1の実施形態の要素と一致する部品には、同じ参照番号が与えられるので、更なる詳細な説明は省略することができる。図1の第1の実施形態と対照的に、第1の作動導管9及び第2の作動導管10中には、それぞれ1つの負荷維持弁55、56が与えられる。第1の負荷維持弁55が、第1の作動導管9中に配列される。それに応じて、第2の負荷維持弁56が、第2の作動導管10中に配列される。この2つの負荷維持弁55、56は、同一の構造を有する。前記第1の負荷維持弁55は、その初期位置に第1の予めバイアスをかけさせられたバネ57によって保持される。前記第1の負荷維持弁55が初期位置にある場合は、前記第1の作動導管9が連絡されるが、この連絡は一方向のみである。これは、初期位置にある前記第1の負荷維持弁55が、逆止め弁の機能を有することによって達成される。しかし、前記第1の負荷維持弁55がその第2のスイッチ位置に動かされると、反対の方向に通すことのできる連絡が可能になる。
【0038】
前記第1の負荷維持弁55が初期位置にあるときの逆止め弁は、前記第1の作動室7の方向へ開口し、前記第1の作動室7から流出する方向の体積流に対しては閉じている。第1の及び/または第2の予めバイアスをかけさせられたバネ57、58の力に対抗して前記負荷維持弁55、56を調節することが可能となるように、前記第1の負荷維持弁55ならびに第2の負荷維持弁56では、圧力が補償されてもいる。このために、前記第1の作動室7及び/または前記第2の作動室8に行き渡る作動圧力はそれぞれ、前記第1の及び/または第2の負荷維持弁55、56に、前記第1の及び/または前記第2の予めバイアスをかけさせられたバネ57、58と同じ方向と反対の方向との両方の方向で作用する。しかし、前記第1の負荷維持弁55及び/または前記第2の負荷維持弁56の前記反対方向の圧力を受ける表面は異なっているので、わずかの調節で前記負荷維持弁55、56をそれぞれの第2のスイッチ位置に移動させるのが可能になる。前記作動導管9の作動圧力を供給するために、第1の均等化導管59′、59″が与えられる。それに応じて、第2の均等化導管60′、60″が、前記第2の負荷維持弁56上に設けられる。
【0039】
第1の制御導管61が、前記第1の負荷維持弁55を、その初期位置から、前記第1の予めバイアスをかけさせられたバネ57の力に抗してその第2のスイッチ位置へ動かすために与えられる。前記第1の制御導管61は、前記第1の負荷維持弁55を第1の作動圧力導管26に連結する。同様の仕方で、第2の作動圧力導管27は、第2の制御導管62を経由して前記第2の負荷維持弁56に連結される。
【0040】
示される実施形態においては、2つの負荷維持弁55、56は油圧で作動される。けれども、代替の実施形態においては、前記負荷維持弁を電気的に作動させることも可能である。その場合は、相応する制御信号による方向付けが、作動圧力制御弁25の方向づけに応じてもたらされる。
【0041】
図1の第1の実施形態において、第1のタッピング導管46及び第2のタッピング導管47は、第1の作動導管9及び/または第2の作動導管10に、第1の圧力制御弁43及び第2の圧力制御弁44に関して油圧シリンダ2と同じ側で連結される一方、図2による実施形態における配列は逆になる。前記油圧シリンダ2から順に、第2の連結導管41、第1のタッピング導管46、及び第1の給送導管37が前記第1の作動導管9に連結される。その際前記第1の負荷維持弁55は、前記第1のタッピング導管46の連結地点と前記第2の連結導管41の連結地点の間に配列される。前記第2の作動導管10に関する配列も、これに対応する仕方でなされる。
【0042】
給送圧力導管部分34′を経由して前記第2の及び第3の連結導管41、42が、及び前記第1の連結導管28が前記給送圧力導管34に連結される変更された配列もまた考慮される。
【0043】
前記第1の負荷維持弁55及び前記第2の負荷維持弁56を前記第1の作動導管9及び/または前記第2の作動導管10中に備えることによって、作動ピストン3をあらゆる位置に流体静力学的に押し付けるそしてそれゆえ作動ピストンのいかなる望ましくない運動も防ぐことが可能になる。前記第1の負荷維持弁55及び前記第2の負荷維持弁56が初期位置にある場合、負荷維持弁55、56中に配列された逆止め弁のために、前記第1の作動室7及び/または前記第2の作動室8から油圧油は流出できない。作動ピストン22がその初期位置に戻され、そして作動圧力室23、24が開放されるとすぐに、それぞれの負荷維持弁55及び/または56を開放位置に動かすために、前記第1の制御導管61及び前記第2の制御導管62を経由して前記第1の負荷維持弁55及び前記第2の負荷維持弁56にかかる制御圧力が不十分にされる。これに対して、調節装置20の作動圧力室が作動圧力によって作用される場合は、前記第1の作動圧力室23が作用されるとき、前記第1の負荷維持弁55は、前記第1の制御導管61を経由してその第2のスイッチ位置に動かされ、そして油圧油は前記第1の作動室7から流出することができる。前記調節装置20が、逆方向の吐出をもたらすために反対方向に作用される場合、前記第1の負荷維持弁55は、前記第1の予めバイアスをかけさせられたバネ57の力によって再び初期位置に戻る。同時に、前記第2の負荷維持弁56が開放され、そして前記第2の作動室8から前記第2の作動導管10への油圧油の流出のための流路が開放される。
【0044】
例えば定常状態(stationaerem Zustand)では前記2つの作動室7、8の内の一方だけからの流出が見込まれる負荷の流体静力学的除去などの、純粋に片側だけの使用では、作動導管9、10のうち適切な側における負荷維持弁55または56の一方のみを設置することもまた可能である。
【0045】
図2の第2の実施形態から発展させた図3による実施形態では、第1の油圧ポンプ11の吸引導管17が油圧油タンクとしてのハイドロリックアキュムレータ63に連結される。前記吸引導管17において、前記ハイドロリックアキュムレータ63と前記第1の油圧ポンプ11との間には、好ましくは逆止め弁64が配列される。前記逆止め弁64は、第3の均等化導管65′、65″を経由して再びその圧力が補償される。前記逆止め弁64の作動は、第2の制御導管62から分岐する第3の制御導管66を経由して行われる。前記逆止め弁64は、前記第1の作動室7の方向へ油圧油を吐出させる間、開放位置に動かされている。代替の実施形態では、前記逆止め弁64も、2つの負荷維持弁55、56と同様に、電気的に作動し得る。
【0046】
例えばハイドロリックメンブレンアキュムレータとして設計されるハイドロリックアキュムレータ63の使用は、油圧油が前記第1の作動室7から前記第2の作動室8の方向に吐出される場合、対抗する圧力に逆らって作動しなければならないのは前記第2の油圧ポンプ12だけでなく、このハイドロリックアキュムレータ63のために、前記第1の油圧ポンプ11もまた圧力に抗して油圧油を吐出しなければならないという利点を有する。これは、前記第1の油圧ポンプ11及び前記第2の油圧ポンプ12にかかる負荷の均一性を改善する。加えて、前記第1の作動室7から油圧油を除去することで、放出されるエネルギーの一部を、前記第1のハイドロリックアキュムレータ63中の圧力エネルギーの形で、例えば負荷を低くした場合、貯えることが可能になる。吐出方向が逆になる場合、前記第1の油圧ポンプ11によって産出されなければならない圧力差が減少させられた差になるように、前記圧力エネルギーは放出される。
【0047】
図3の実施形態からさらに進んで、図4では第2のハイドロリックアキュムレータ67が与えられる。第1の連結導管28が、前記第2のハイドロリックアキュムレータ64に連結する。前記第2の圧力アキュムレータ67は、給送装置31中の圧力変動を減少させるように働く。このような圧力変動は、給送ポンプ32によって吐出される油圧油の量が駆動機械の回転速度に直接関係するので、特に該駆動装置の回転速度が遅いときに生じ得る。
【0048】
本発明は、示される実施形態に限定はされない。異なる実施形態中に示される個々の特徴を有利に組み合わせることも可能である。
【符号の説明】
【0049】
1 静油圧式駆動装置
2 二重作用油圧シリンダ
3 作動ピストン
4 第1のピストン表面
5 第2のピストン表面
6 ピストン棒
7 第1の作動室
8 第2の作動室
9 第1の作動導管
9a 第1の作動導管枝管
9b 第2の作動導管枝管
10 第2の作動導管
11 第1の油圧ポンプ
12 第2の油圧ポンプ
13 第1の連結部
14 第1の連結部
15 第2の連結部
16 第2の連結部
17 吸引導管
18 体積タンク
18′ 内部体積タンク
19 共通駆動シャフト
20 調節装置
21 作動シリンダ
22 作動ピストン
23 第1の作動圧力室
24 第2の作動圧力室
25 作動圧力制御弁
26 第1の作動圧力導管
27 第2の作動圧力導管
28 第1の連結導管
29 圧力開放導管
30 油圧ポンプユニット
31 給送装置
32 給送ポンプ
33 給送ポンプ吸引導管
34 給送圧力導管
35 給送圧力制御弁
36 圧力開放導管
37 第1の給送導管
38 第2の給送導管
39 第1の逆止め弁
40 第2の逆止め弁
41 第2の連結導管
42 第3の連結導管
43 第1の圧力制御弁
44 第2の圧力制御弁
45 掃気弁
46 第1のタッピング導管
47 第2のタッピング導管
48 第1の中心配置バネ
49 第2の中心配置バネ
50 第1の導管枝管
51 第2の導管枝管
52 均等化導管
53 逆止め弁
55 第1の負荷維持弁
56 第2の負荷維持弁
57 第1の予めバイアスをかけさせられたバネ
58 第2の予めバイアスをかけさせられたバネ
59′ 第1の均等化導管
59″ 第1の均等化導管
60′ 第2の均等化導管
60″ 第2の均等化導管
61 第1の制御導管
62 第2の制御導管
63 第1のハイドロリックアキュムレータ
64 逆止め弁
65′ 第3の均等化導管
65″ 第3の均等化導管
66 第3の制御導管
67 第2のハイドロリックアキュムレータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の油圧ポンプ(11)と、第2の油圧ポンプ(12)と二重作用油圧シリンダ(2)とを含む静油圧式駆動装置であって、
該二重作用油圧シリンダが作動ピストン(3)を含み、該作動ピストンが該作動ピストン(3)の第1のピストン表面(4)を含む第1の作動室(7)と第2のピストン表面(5)を含む第2の作動室(8)とを画定し、該第1及び第2の油圧ポンプ(11、12)がそれぞれの第1の連結部(13、14)によって該第1の作動室(7)に連結し、該第1の油圧ポンプ(11)が第2の連結部(15)によって油圧油タンク(18、63)に連結し、そして該第2の油圧ポンプ(12)が第2の連結部(16)によって該第2の作動室(8)に連結する静油圧式駆動装置において、
該油圧ポンプ(11、12)が第1の吐出方向にあるときに油圧油を除去するためのタッピング弁(45)が与えられることを特徴とする静油圧式駆動装置。
【請求項2】
前記第1のピストン表面(4)の前記第2のピストン表面(5)に対する比が、前記2つの油圧ポンプ(11、12)の吐出体積の合計の第2の吐出体積に対する比と異なることを特徴とする、請求項1に記載の静油圧式駆動装置。
【請求項3】
前記第1の油圧ポンプ(11)の前記第2の連結部(15)が油圧油タンク(18、63)に連結し、前記タッピング弁(45)によって前記第1の作動室(7)または前記第2の作動室(8)が油圧油タンク(18、63)に連結し得ることを特徴とする、請求項1または2に記載の静油圧式駆動装置。
【請求項4】
前記タッピング弁が、前記第1及び第2の作動室(7、8)中に行き渡る作動圧力次第で前記第1または第2の作動室(7、8)を前記油圧油タンク(18、63)に連結する掃気弁(Spuelventil)(45)であることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の静油圧式駆動装置。
【請求項5】
前記掃気弁(45)が、前記第1または第2の作動室(7、8)を給送装置(31)を経由させて前記油圧油タンク(18、63)に連結することを特徴とする、請求項4に記載の静油圧式駆動装置。
【請求項6】
前記第1及び第2の油圧ポンプ(11、12)の吐出方向が逆転するときの体積流量均等化のために給送ポンプ(32)が与えられることを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の静油圧式駆動装置。
【請求項7】
前記第1の及び第2の油圧ポンプ(11、12)両方の吐出体積を設定することができることを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載の静油圧式駆動装置。
【請求項8】
前記第1の及び第2の油圧ポンプ(11、12)の両方が油圧ポンプユニット(30)を形成することを特徴とする、請求項1から7のいずれかに記載の静油圧式駆動装置。
【請求項9】
前記タッピング弁(45)が第1の作動導管(9)を経由して前記第1の作動室(7)へ及び/または第2の作動導管(10)を経由して前記第2の作動室(8)へ連結し、そして少なくとも第1または第2の作動導管(9、10)において負荷維持弁(Lasthalteventil)(55、56)が与えられることを特徴とする、請求項1から8のいずれかに記載の静油圧式駆動装置。
【請求項10】
前記第1及び第2の油圧ポンプ(11、12)の吐出体積が、少なくとも1つの第1の作動圧力によって作用され得る調節装置(20)によって変更され得、そして前記少なくとも1つの負荷維持弁(55、56)が少なくとも1つの作動圧力によって開放方向に作用され得ることを特徴とする、請求項9に記載の静油圧式駆動装置。
【請求項11】
前記少なくとも1つの負荷維持弁(55、56)にかかる圧力が補償されていることを特徴とする、請求項9または10に記載の静油圧式駆動装置。
【請求項12】
前記油圧油タンク(18、63)がハイドロリックアキュムレータ(63)であることを特徴とする、請求項1から11のいずれかに記載の静油圧式駆動装置。
【請求項13】
前記ハイドロリックアキュムレータ(63)と前記第1の油圧ポンプ(11)との間に調節装置(20)の作動圧力によって作用され得る逆止め弁(64)が配列されることを特徴とする、請求項12に記載の静油圧式駆動装置。
【請求項14】
前記第1及び第2の油圧ポンプ(11、12)を含む油圧ポンプユニット(30)中に、少なくとも前記タッピング弁(45)及び/または前記少なくとも1つの負荷維持弁(55、56)及び/または前記逆止め弁(64)が配列されることを特徴とする、請求項1から13のいずれかに記載の静油圧式駆動装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2009−539043(P2009−539043A)
【公表日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−512506(P2009−512506)
【出願日】平成19年6月1日(2007.6.1)
【国際出願番号】PCT/EP2007/004886
【国際公開番号】WO2007/140947
【国際公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【出願人】(506010219)ブリューニングハウス ハイドロマティック ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (13)
【Fターム(参考)】