説明

使用権と関連付けられている情報を送信するシステム及び方法

本発明は、データ(10)にアクセスするべく1つ又は複数の異なる言語によって表現されたユーザー権限を識別するように適合されたユーザー権限回復手段(14)を有する少なくとも1つのコンサルテーションステーション(4)において、権限を表現する特定の言語によって表現されたデータ(10)のユーザー権限(12)と関連付けられているデータ(10)にアクセスするシステムに関するものである。本発明は、データ(10)と関連付けられているユーザー権限(12)を表現している特定の言語を判定する手段と、コンサルテーションステーション(4)の回復手段(14)によって識別されるユーザー権限表現言語を判定する手段(20;78)と、データ(10)と関連付けられているユーザー権限(12)を変換するユーザー権限(12)の変換手段(22)と、に関連付けられているユーザー権限適合ユニット(16)を有していることを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用権と関連付けられている情報にアクセスするための方法及びシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
マルチメディア、オーディオ、ビデオ、テキストデータ、及びソフトウェアなどの情報には、それらの情報を保護すると共に、その使用状況を監視するべく、しばしば使用権が関連付けられている。
【0003】
これに関係する権利としては、その情報の読み取り、レンダリング、複写、転送/交換、適合、管理、又は設定などを実行する権利が挙げられよう。
【0004】
これらの情報に対するアクセスは、その情報に関連付けられている権利へのアクセスとその解釈によって制約されている。
【0005】
従って、使用権と関連付けられた情報にアクセスすると共に、それらの使用権の内容に応じてその情報を使用することができるように、コンサルテーションステーションは、使用権を認識するべく適合された回復手段(Recovery Means)を含む必要がある。
【0006】
使用権は、XrML(eXtensible Rights Markup Language)やODRL(Open Digital Rights Language)などの権利表現言語(Rights Expression Language:REL)と呼ばれる様々な言語によって表現することができる。
【0007】
例えば、それぞれの権利表現言語は、情報の使用許諾の観点において、使用権を認識し解釈するべく、特定の辞書の用語を内蔵した意味体系によって定義された構造を具備している。
【0008】
別の辞書や使用権の表現形態におけるその他の変更と共に同一の構造を使用する場合には、2つの別個の言語として取り扱われることになる。
【0009】
複数の権利表現言語が存在しているため、その使用権を表現している言語を認識するべく適合されていない回復手段を使用しているだけで、コンサルテーションステーションは、いくつかの情報にアクセスできなくなってしまう。
【0010】
例えば、移動コンサルテーションステーションの場合には、特定の要件や制約のために、限られた数の言語しか認識しないように適合された回復手段の使用を余儀なくされている。
【0011】
この結果、情報に対するアクセスが、その使用権の内容とは無関係に、コンサルテーションステーションの回復手段の能力によって制限されることになっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、使用権と関連付けられている情報に対してアクセスする方法及びシステムを定義することにより、前述の問題を解決することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
従って、本発明は、情報にアクセスするべく1つ又は複数の異なる言語によって表現された使用権を認識するように適合された使用権回復手段を含むコンサルテーションステーションにおいて、特定の権利表現言語によって表現された情報を使用するための権利に関連付けられている情報にアクセスするシステムを有しており、このシステムは、その情報に関連付けられている使用権を表現している特定の言語を判定する手段と;コンサルテーションステーションの回復手段によって認識される1つ又は複数の使用権表現言語を判定する手段と;コンサルテーションステーションの回復手段によって認識されない言語によって表現されている場合に、その情報に関連付けられている使用権を表現している特定の言語と、コンサルテーションステーションの回復手段によって認識される1つ又は複数の言語の中から選択された別の言語間において、その情報に関連付けられている使用権を変換する使用権変換手段と;に関連付けられた使用権適合ユニットを含むことを特徴としている。
【0014】
本発明のその他の特徴によれば、コンサルテーションステーションの回復手段によって認識される1つ又は複数の権利表現言語を判定する手段は、遠隔地から回復手段に対して問合せを行う手段を有する適合サーバーを含んでおり;コンサルテーションステーションの回復手段によって認識される1つ又は複数の権利表現言語を判定する手段は、回復手段によって認識される1つ又は複数の言語を適合ユニットに対して通知する手段を含んでおり;情報及び関連する使用権は、情報転送ネットワークを介してコンサルテーションステーションと適合ユニットに接続された同一の情報サーバー内に保存されており;情報は、情報サーバー上に保存され、この情報に関連付けられている使用権は、権利管理サーバー上に保存されており、情報サーバー、権利管理サーバー、コンサルテーションステーション、及び適合ユニットは、情報転送ネットワークを介して相互接続されており、情報は、コンサルテーションステーションが権利管理サーバーに対して問合せを行って、その情報に関連付けられている権利を受領することができるように、権利管理サーバーの場所に関する情報を含んでおり;本システムは、複数のネットワークノードを介し、情報転送ネットワークを通じて情報サーバーに接続された複数のコンサルテーションステーションを含んでおり、コンサルテーションステーションに直接接続されたそれぞれのノード内に複数の適合ユニットが内蔵されており;コンサルテーションステーションは、移動通信ネットワーク及び情報転送ネットワークを介して適合ユニットに接続されており、これらのネットワークは、移動通信ネットワークと情報転送ネットワーク間において情報を変換するべく適合された情報変換手段を含むゲートウェイによって接続されており;コンサルテーションステーションは、移動機能を有し、回復手段は、DRMREL権利表現言語を認識するべく適合されており;送信対象の情報に関連付けられている権利は、MPEG−21権利表現言語によって表現されている。
【0015】
又、本発明は、情報にアクセスするべく1つ又は複数の異なる言語によって表現された使用権を認識するように適合された使用権回復手段を含むコンサルテーションステーションにおいて、特定の権利表現言語によって表現された情報を使用する権利と関連付けられている情報にアクセスする方法を有しており、この方法は、その権利の表現言語を判定する段階と;コンサルテーションステーションの回復手段によって認識される1つ又は複数の権利表現言語を判定する段階と;送信対象の情報と関連付けられている使用権を表現している特定の言語によって表現された使用権を、回復手段によって認識される1つ又は複数の言語の中から選択された別の言語に変換する段階と;この変換済みの権利をコンサルテーションステーションに送信する段階と;を含むことを特徴としている。
【0016】
本発明は、添付図面との関連で、一例としてのみ提供されている以下の説明を参照することにより、十分に理解されよう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1に示されているシステムは、インターネットやその他の情報転送ネットワークなどの情報転送ネットワーク6によって相互接続されている情報サーバー2とコンサルテーションステーション4を含んでいる。
【0018】
情報サーバー2は、従来の方法により、使用権12と関連付けられている情報10を格納するデータベース8に接続されている。
【0019】
当然のことながら、このデータベース8は、情報10などの情報の複数の組を含んでおり、この情報の組のいくつか(又は、すべて)は、使用権12などの使用権と関連付けられている。
【0020】
この使用権12は、例えば、MPEG−21規格に定義されている権利表現言語(Rights Expression Language:REL)などの特定の言語によって表現されている。
【0021】
当然のことながら、このデータベース8内に格納されている情報の様々な組と関連付けられている様々な使用権は、様々な言語によって表現可能である。
【0022】
コンサルテーションステーション4は、従来の方法により、1つ又は複数の権利表現言語を認識するべく適合された回復手段(Recovery Means)14を含んでいる。
【0023】
例えば、コンサルテーションステーション4は、OMA(Open Mobile Alliance)フォーラムによって定義されているDRMREL(Digital Rights Management Rights Expression Language)を認識するべく適合された移動端末であってよい。
【0024】
本発明によれば、本システムは、この例の場合には、情報転送ネットワーク6に接続された適合サーバー16の形態の使用権適合ユニットを更に含んでいる。
【0025】
そして、このサーバー16は、情報10と関連付けられている権利表現言語12を判定する手段18を含んでいる。尚、この手段18は、この例の場合には、ネットワーク6との間で情報及び使用権を送受信するモジュールと、権利表現フォーマットを分析するモジュールと、を含んでいる。
【0026】
又、サーバー16は、リモートコンサルテーションステーションに対して問合せを行って、コンサルテーションステーション4によって認識される1つ又は複数の使用権表現言語を判定する手段20をも含んでおり、この手段20は、コンサルテーションステーション4によって認識される1つ又は複数の言語を判定する手段を形成している。
【0027】
そして、最後に、サーバー16は、言語間において使用権を変換する手段22を含んでいる。
【0028】
尚、この使用権変換手段22は、本実施例の場合には、特定の言語によって表現された権利を分析し、その言語に関連した辞書に対応する用語(Terms)、主張(Assertions)、及びそれらの用語間におけるリンクを抽出するべく適合されている。
【0029】
次いで、これらの用語及び主張をそれぞれ変換し、その変換用に選択された言語によって、同一の権利表現に対応する構造を形成する。
【0030】
尚、これらの手段18、20、及び22は、独立したアプリケーションソフトウェアの形態で実装することも可能であり、或いは、これらは、その他のデータ処理アプリケーション内に内蔵された機能に対応するものであってもよい。
【0031】
以下、図1を参照し、この種のシステムの動作について説明する。
【0032】
まず、段階30において、コンサルテーション端末4が、情報10に関する要求を情報サーバー2に対して送信する。
【0033】
段階32において、情報サーバー2は、この情報10及び関連する使用権12を適合サーバー16に対して送信する。
【0034】
この情報10及びデータ12は、手段18の送信/受信モジュールによって受信され、次いで、手段18は、権利12を表現している言語を分析モジュールによって判定する。
【0035】
次いで、段階34において、問合せ手段20が、リモートコンサルテーションステーション14に対して問合せを行い、この結果、これに応答して、段階36において、コンサルテーションステーション4の回復手段14によって認識される権利表現言語のリストを受信することになる。
【0036】
MPEG−21規格には、ステーションの能力を判定するべく、コンサルテーションステーションとサーバー間において情報を交換するための規定が存在している。
【0037】
これらの情報の交換は、コンサルテーションステーションの能力(特に、MPEG−21規格の第7部「Digital Item Adaptation」に定義されているコーディング/デコーディング、入力/出力、及びネットワーク接続などの観点におけるその能力)を示す情報を含むシグナリングメカニズムに基づいている。
【0038】
そして、本発明においては、このコンサルテーションステーションの能力に関する情報に、権利表現言語の観点におけるその能力を示す情報を追加する必要がある(この情報は、認識言語のリストを形成している)。
【0039】
従って、この認識言語に関連する情報は、MPEG−21規格に定義されているXDI(conteXt Digital Item)メッセージによって搬送される。
【0040】
例えば、この認識言語のリストは、XMLファイルの形態で送信され、このデータは、言語のリストを形成すると共に、それらのそれぞれの言語ごとに、識別子、ステーション4によって認識される旨の標識、優先順位、及びその他の必要な情報を定義するべく、ツリーの形態で構成されている。
【0041】
前述のように、複数の辞書を同一の言語と関連付け可能であるため、ステーション4による認識は、言語の認識と辞書の認識を必要としている。
【0042】
次いで、適合サーバー16は、送信対象の情報10と関連付けられている使用権12を表現している特定の言語と、コンサルテーション4の回復手段14によって認識される言語と、を比較する。
【0043】
そして、その特定の言語が、ステーション4によって認識される場合には、サーバー16は、情報10と使用権12をステーション4に直接送信することになる。
【0044】
一方、その言語がステーション4によって認識されない場合には、コンサルテーションステーション4の回復手段14によって認識される言語の中の1つによって使用権を表現し、その変換済みの権利40を供給するべく、段階38において、変換手段22によって使用権12を変換する。
【0045】
尚、この変換先の言語は、ステーション4によって認識される言語のリストと変換手段22の能力を比較することによって選択される。そして、ステーション4によって認識される様々な言語に対して優先順位情報が割り当てられている場合には、ステーション4が認識し且つ変換手段22が使用可能な言語の中から1つの言語を選択する際に、この情報も考慮される。例えば、変換のために選択する言語は、最高の優先順位が割り当てられている言語である。
【0046】
この変換が完了したら、段階42において、情報10と変換済みの使用権40をコンサルテーションステーション4に対して送信する。
【0047】
この結果、コンサルテーションステーション4は、その回復手段14によって認識される言語で表現された使用権40と共に情報10を受信することになり、その権利の特性に応じて、情報10にアクセスすることが可能となる。
【0048】
次に、図2を参照し、本発明の第2実施例について説明する。
【0049】
以前の実施例と同様に、このシステムの第2実施例も、データベース8に接続された情報サーバー2を含んでいるが、この場合には、このデータベース8は、情報10のみを格納している。
【0050】
そして、本システムは、回復手段14を含むコンサルテーションステーション4と、権利表現言語を判定する手段18、問合せ手段20、及び変換手段22を含む使用権適合サーバー16と、を更に有している。
【0051】
又、この実施例においては、本システムは、認可権利サーバー(Licensed Rights Server)とも呼ばれる使用権管理サーバー50を更に含んでいる。
【0052】
そして、このサーバー50は、使用権(具体的には、情報10に関連付けられており、特定の言語によって表現されている使用権12)を含むデータベース52に接続されている。
【0053】
以前の実施例と同様に、このシステムの動作は、前述の段階30に類似した段階53によって始まり、この段階において、コンサルテーションステーション4が、情報10へのアクセス要求を情報サーバー2に対して送信する。
【0054】
そして、この実施例においては、段階54において、サーバー2は、情報10をステーション4に直接送信する。
【0055】
但し、このコンサルテーションステーション4によって受信される情報10は、この時点において、且つ、この状態においては、アクセス不可能であり、この情報10には、この情報10の使用権12を管理する認可権利サーバー50の場所を示すポインタ又はリンクが含まれている。
【0056】
段階55において、コンサルテーションステーション4は、この情報10に関連する使用権12を取得するべく、認可権利サーバー50に対して問合せを実行する。
【0057】
次いで、段階56において、認可権利サーバー50は、この使用権を適合サーバー16に送信し、適合サーバーは、手段18を介して、これを受信する。
【0058】
前述の段階34及び36と同様に、手段18は、権利12を表現している言語を判定し、次いで、段階57において、手段20が、コンサルテーションステーション4に対して問合せを実行し、この結果、これに応答して、段階58において、コンサルテーションステーション4の回復手段14によって認識される言語のリストを受信する。
【0059】
そして、段階59において、図1を参照して説明した段階38と同様に、手段22が、特定の言語によって表現されている使用権12を、回復手段14によって認識される言語の中から選択された別の言語によって表現された使用権40に変換する。
【0060】
最後に、段階60において、サーバー16は、回復手段14によって認識される言語によって表現された変換済みの使用権40をコンサルテーションステーション4に対して送信する。
【0061】
この結果、ステーション4は、情報20にアクセスし、関連する権利12に応じて、これを使用することができる。
【0062】
次に、図3を参照し、本発明のシステム及び方法の第3実施例について説明する。
【0063】
この図は、送信対象の情報10及び関連する権利12を含むデータベース8と関連付けられた情報サーバー2を示しており、この情報サーバーは、情報10と関連付けられている権利12の表現言語を判定する手段18と、変換手段22と、をのみ含むサーバー16から形成された適合ユニットにインターネット6を介して接続されている。
【0064】
そして、この実施例の場合には、受信機ステーション4は、移動通信ネットワーク70を介したインターネット6上における従来の通信手段72を有する(GSM、GPRS、UMTS、又はその他のネットワークなどの)移動通信ネットワーク70に接続された携帯電話機の形態になっている。
【0065】
そして、このシステムには、移動通信ネットワーク70とインターネット6間における情報の交換を実現するべく、移動通信ネットワーク70とインターネット6間において情報を変換及び交換する手段76を従来技術に従って含む通信ゲートウェイ74が含まれている。
【0066】
尚、本発明においては、このゲートウェイ74には、コンサルテーションステーション4の回復手段14によって認識される1つ又は複数の言語を通知する手段78も含まれている。
【0067】
この結果、動作の際には、段階80において、コンサルテーションステーションが、手段72を介して、要求を送信する(これは、例えば、WAP(Wireless Application Protocol)に基づいた移動インターネット要求である)。
【0068】
この要求は、ゲートウェイ74によって受信され、手段76が、この要求内に格納されている情報を変換し、この結果、段階82において、この要求は、インターネット6を介して情報サーバー2に送信されることになる。
【0069】
これと並行して、段階84において、手段78は、回復手段14によって認識される言語のリストを適合サーバー16に対して直接通知する。このリストは、例えば、移動通信ネットワーク70に接続されている移動端末の既存の能力によって判定される。
【0070】
従って、この場合には、移動通信ネットワーク70に接続されているすべての移動端末が同一の回復手段14を具備しているものと見なされている。
【0071】
或いは、この代わりに、コンサルテーションステーション4を識別し、様々なコンサルテーションステーションごとの使用権言語回復能力を一覧表示したデータベースにアクセスするべく、通知手段78を適合することもできよう。
【0072】
従って、この通知手段78は、コンサルテーションステーション4の回復手段14によって認識される1つ又は複数の言語を判定する手段を形成している。
【0073】
次いで、段階86において、情報サーバー2が、情報10及び関連する権利12を適合サーバー16に対して送信する。
【0074】
そして、前述の段階38と同様に、段階87において、手段22が、その権利を表現している特定の言語と、コンサルテーションステーション4によって認識される言語の中から選択された権利表現言語間において、権利12を変換する。
【0075】
次いで、段階88において、サーバー16は、情報10及び関連する変換済みの権利40をゲートウェイ74に送信する。
【0076】
そして、このゲートウェイ内において、手段76が、この情報を変換した後に、段階90において、通信ネットワーク70を介してコンサルテーションステーション4に転送し、この結果、ステーションは、この情報にアクセスすることができる。
【0077】
或いは、この代わりに、適合サーバー16は、インターネット6ではなく、移動通信ネットワーク70に接続することも可能である。この場合には、コンサルテーションステーション4と適合サーバー16間におけるやり取りは、直接行われることになり、適合サーバー16と情報サーバー2間におけるやり取りは、ゲートウェイ74を介して行われる。
【0078】
以上のことから、本発明のシステム及び方法によれば、異なる権利表現言語が使用されている場合にも、使用権に関連付けられている情報を伝送可能であることが明らかである。
【0079】
当然のことながら、本システムのその他の構成も考えられる。
【0080】
具体的には、前述のものなどのシステムは、それぞれ、同一の又は異なる種類の複数のコンサルテーションステーションを管理することができる。
【0081】
この種のアーキテクチャの場合には、情報及び関連する権利は、情報伝送サーバーにより、複数のコンサルテーションステーションに対して直接送信される。
【0082】
従来の方法により、ネットワーク上における多数のメッセージ送信を回避するべく、ルーター、ゲートウェイ、及びサーバーなどのネットワークのノード間において情報及び関連する権利を送信し、情報及び関連する権利の個別の複写をそれぞれのコンサルテーションステーションに送信するべく、これらはそれぞれの最後のノードによって複製される。
【0083】
この動作モードは、「マルチキャスト」モードと呼ばれている。
【0084】
尚、このようなシステムにおいて本発明を効果的に実装するには、それぞれの端末によって認識される1つ又は複数の言語の判定に関係する情報のやり取りを、ネットワークの最後のノードと関連端末に限定することができるように、適合ユニットをネットワークのそれぞれの最後のノード内に内蔵する必要である。
【0085】
又、使用ステーション間におけるファイルの「ピアツーピア」伝送の場合にも、本発明のシステムを使用可能である。
【0086】
このような実装の場合には、情報サーバー、適合ユニット、及び受信機ステーション機能は、パーソナルコンピュータなどの使用端末によって、すべて実装されることになる。
【0087】
更なる変形例においては、情報及び関連する権利をコンサルテーションステーション上に保存し、権利を認識できない場合には、コンサルテーションステーションは、権利の変換要求を適合ユニットに対して直接送信する。
【0088】
或いは、この代わりに、図3を参照して説明したものに類似する通知手段をコンサルテーションステーション内に直接内蔵することも可能であり、情報の送信要求と共に認識言語のリストを送信することができる。
【0089】
又、使用権適合ユニットのコンポーネント部分を、別の形態で、本システムのエンティティ間に分散させることも可能である。即ち、この適合ユニットを情報サーバー内に内蔵したり、図3を参照して説明したものなどのゲートウェイやネットワークノード内に内蔵することも可能である。
【0090】
或いは、この代わりに、適合ユニットの各コンポーネント部分を、このシステムの様々なエンティティ間に分散させることも可能である。例えば、変換手段を別のサーバー内に内蔵し、遠隔制御することが可能である。このような実施例においては、権利は、変換手段に対してのみ送信され、使用されている表現言語を判定する手段は、リモートでやり取りするべく適合されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本発明の第1実施例によるシステムのブロック図である。
【図2】本発明の第2実施例によるシステムのブロック図である。
【図3】本発明の第3実施例によるシステムのブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報(10)にアクセスするべく1つ又は複数の異なる言語によって表現された使用権を認識するように適合された使用権回復手段(14)を含むコンサルテーションステーション(4)において、特定の権利表現言語によって表現された前記情報(10)を使用する権利(12)に関連付けられている前記情報(10)にアクセスするシステムであって、
前記情報(10)と関連付けられている前記使用権(12)が表現されている前記特定の言語を判定する手段(18)と、
前記コンサルテーションステーション(4)の前記回復手段(14)によって認識される前記1つ又は複数の使用権表現言語を判定する手段(20;78)と、
前記コンサルテーションステーション(4)の前記回復手段(14)によって認識されない言語によって表現されている場合に、前記情報(10)と関連付けられている前記使用権が表現されている前記特定の言語と前記コンサルテーションステーション(4)の前記回復手段(14)によって認識される前記1つ又は複数の言語の中から選択された別の言語間において、前記情報(10)と関連付けられている前記使用権(12)を変換する使用権変換手段(22)と、
に関連付けられている使用権適合ユニット(16)を含むことを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記コンサルテーションステーション(4)の前記回復手段(14)によって認識される前記1つ又は複数の権利表現言語を判定する前記手段は、前記回復手段(14)に対して遠隔地から問合せを行う手段(20)を有する適合サーバー(16)を含んでいることを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記コンサルテーションステーション(4)の前記回復手段(14)によって認識される前記1つ又は複数の権利表現言語を判定する前記手段は、前記回復手段(14)によって認識される前記1つ又は複数の言語を前記適合ユニット(16)に対して通知する手段(78)を含んでいることを特徴とする請求項1又は2記載のシステム。
【請求項4】
前記情報(10)及び前記関連する使用権(12)は、情報転送ネットワーク(6)を介して前記コンサルテーションステーション(4)と前記適合ユニット(16)に接続された同一の情報サーバー(2)内に格納されていることを特徴とする請求項1〜3の中のいずれか一項記載のシステム。
【請求項5】
前記情報(10)は、情報サーバー(2)上に格納され、前記情報(10)と関連付けられている前記使用権(12)は、権利管理サーバー(50)上に格納され、前記情報サーバー(2)、前記権利管理サーバー(50)、前記コンサルテーションステーション(4)、及び前記適合ユニット(16)は、情報転送ネットワーク(6)を介して相互接続されており、前記情報(10)は、前記コンサルテーションステーション(4)が前記権利管理サーバー(50)に対して問合せを行い、前記情報(10)と関連付けられている前記権利(12)を受信できるようにするべく、前記権利管理サーバー(50)の場所に関する情報を含んでいることを特徴とする請求項1〜3の中のいずれか一項記載のシステム。
【請求項6】
複数のネットワークノードを介し、前記情報転送ネットワーク(6)を通じて前記情報サーバー(2)に接続された複数のコンサルテーションステーション(4)を含み、前記コンサルテーションステーション(4)に直接接続された前記ノードのそれぞれの内部に複数の適合ユニットが内蔵されていることを特徴とする請求項4又は5記載のシステム。
【請求項7】
前記コンサルテーションステーション(4)は、移動通信ネットワーク(70)及び情報転送ネットワーク(6)を介して前記適合ユニット(16)に接続されており、前記ネットワーク(6、70)は、前記移動通信ネットワーク(70)と前記情報転送ネットワーク(6)間において前記情報を変換するべく適合された情報変換手段(76)を含むゲートウェイ(74)によって接続されていることを特徴とする請求項1〜6の中のいずれか一項記載のシステム。
【請求項8】
前記コンサルテーションステーションは、移動可能であり、前記回復手段(14)は、DRMREL権利表現言語を認識するべく適合されていることを特徴とする請求項1〜7の中のいずれか一項記載のシステム。
【請求項9】
送信対象の前記情報(10)と関連付けられている前記権利(12)は、MPEG−21権利表現言語によって表現されていることを特徴とする請求項8記載のシステム。
【請求項10】
情報(10)にアクセスするべく1つ又は複数の異なる言語によって表現された使用権を認識するように適合された使用権回復手段(14)を含むコンサルテーションステーション(4)において、特定の権利表現言語によって表現された前記情報(10)を使用する権利(12)と関連付けられている前記情報(10)にアクセスする方法であって、
前記権利(12)の表現言語を判定する段階と、
前記コンサルテーションステーション(4)の前記回復手段(14)によって認識される前記1つ又は複数の使用権表現言語を判定する段階(34;58;84)と、
送信対象の前記情報(10)と関連付けられている前記使用権を表現している前記特定の言語によって表現されている前記使用権(12)を、前記回復手段(14)によって認識される前記1つ又は複数の言語の中から選択された別の言語に変換する段階(38;59;87)と、
前記変換済みの権利(40)を前記コンサルテーションステーション(4)に対して送信する段階(42;60;88;90)と、
を含むことを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2006−508457(P2006−508457A)
【公表日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−556393(P2004−556393)
【出願日】平成15年10月29日(2003.10.29)
【国際出願番号】PCT/FR2003/003229
【国際公開番号】WO2004/051439
【国際公開日】平成16年6月17日(2004.6.17)
【出願人】(591034154)フランス テレコム ソシエテ アノニム (290)
【Fターム(参考)】