説明

使用水量算出装置及び使用水量算出装置付き浄水器

【課題】水圧の変動に影響されることのなく使用水量を算出可能にした使用水量算出装置及び浄水器の提供。
【解決手段】上記課題は、水通路内を流れる水の水圧の変動によってその水通路内を移動する円筒状の磁性体12と、この磁性体12の移動により共振周波数を変化させるLC共振回路を構成する電磁コイル14と、前記磁性体の移動を規制するばね体15と、LC共振回路によって得られた共振周波数に基づき使用水量を算出するマイクロプロセッサ16と、このマイクロプロセッサ16の電源とから少なくとも構成した使用水量算出装置5により、達成できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水栓などから流出する水の使用水量を算出する使用水量算出装置及びその使用水量算出装置を用いて浄水用カートリッジの交換時期を喚起するようにした使用水量算出装置付き浄水器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、水道水などの水の使用水量を算出する使用水量算出装置としては、水路内に水流により回転する羽根の内部に永久磁石を埋め込んだ小型水車を装着して、その小型水車の回転速度が水量に比例して増減することによる磁力の変化を、ホール素子で感知することによって、水路内を流れる水の水量を累積計算するようにしたものが知られていた(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
さらに、浄水用カートリッジの交換時期を喚起するようにした浄水器としては、浄水用カートリッジに流入する水の使用水量を、インジケーターに表示することにより、浄水用カートリッジの寿命を使用者に喚起させるようにしたものが知られていた(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開平10−118641号公報(段落番号0010〜0015、図3〜図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の特開平10−118641号公報に記載されている使用水量算出装置及びその使用水量算出装置を用いた浄水器では、小型水車を装着した水路内の水圧が低い場合でも小型水車の回転数が十分に得られるようにすると、小型水車を装着した水路内の水圧が高くなった場合に、小型水車の回転数が大きくなり過ぎてしまうために、小型水車の回転軸の摩耗が激しくて、小型水車が短時間で使用不能になってしまい、寿命が短いという問題点を有していた。
【0006】
さらに、上述の特開平10−118641号公報に記載されている使用水量算出装置を用いた浄水器では、水道水の水圧が地域や各家庭によって異なっていること及び浄水器の浄水用カートリッジが目詰まりすることなどが起因して、小型水車を装着した水路内に水が流れていても、小型水車が回転せず、その水路内を流れる水の水量が計算されないことがあり、浄水用カートリッジに流入する水の使用水量が、インジケーターに正確に表示されないので、浄水用カートリッジの寿命を使用者に正確に喚起させることができないという問題点を有していた。
【0007】
本発明は、上述のような従来技術による現状に鑑みてなされたもので、その目的は、長寿命化を図り、かつ、使用水量の算出を正確に行うことを可能にした使用水量算出装置及びその使用水量算出装置を用いた浄水器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は、使用水量算出装置を、水通路内の水圧の変動によってその水通路内を移動する磁性体と、この磁性体の移動により共振周波数を変化させるLC共振回路を構成する電磁コイルと、前記磁性体の移動を規制するばね体と、前記LC共振回路によって得られた共振周波数に基づき使用水量を算出するマイクロプロセッサと、このマイクロプロセッサの電源とから少なくとも構成するようにしたことを特徴としている。
【0009】
さらに、本発明は、使用水量算出装置に、前記マイクロプロセッサによって算出された使用水量が所定値以上になったならばその旨の表示がなされるインジケーターと、前記マイクロプロセッサの電源となる電池とを設けたことを特徴としている。
【0010】
さらに、本発明は、前記磁性体における水の流入側に、その磁性体と一体的に円筒部材を設け、この円筒部材の受圧面積が磁性体の受圧面積よりも大きくなるように設定したことを特徴としている。
【0011】
さらに、本発明は、水栓に接続する接続口を設けた本体ケースと、この本体ケースに着脱自在に取り付けられた浄水用カートリッジと、この浄水用カートリッジの使用水量を算出する使用水量算出装置と、前記浄水用カートリッジの交換時期を喚起する喚起手段とを少なくとも備え、前記本体ケースに、前記水栓からの原水を前記浄水用カートリッジに流入させる原水通路と、前記浄水用カートリッジ内で処理した浄水を前記本体ケースに設けた浄水口から流出させる浄水通路とを設けた浄水器において、前記使用水量算出装置を、前記浄水通路内若しくは前記原水通路内の水圧の変動によって前記浄水通路内若しくは前記原水通路内を移動する磁性体と、この磁性体の移動により共振周波数を変化させるLC共振回路を構成する電磁コイルと、前記磁性体の移動を規制するばね体と、前記LC共振回路によって得られた共振周波数に基づき使用水量を算出するマイクロプロセッサと、このマイクロプロセッサの電源となる電池とから少なくとも構成したことを特徴としている。
【0012】
さらに、本発明は、前記喚起手段を、前記マイクロプロセッサによって算出された使用水量が所定値以上になったならば前記浄水用カートリッジの寿命である旨の表示がなされるインジケーターとしたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、水圧の変動があっても、使用水量を正確に算出することを可能にした使用水量算出装置を提供することができる。
【0014】
本発明によれば、浄水用カートリッジの交換時期を正確に喚起させることを可能にした使用水量算出装置付き浄水器を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態例を図1〜図12に基づき、詳説する。図1は、本発明の一実施形態に係わり、水栓に取り付けた浄水器の上方外観斜視図である。図2は、本発明の一実施形態に係わり、水栓に取り付けた一部を破断してなる浄水器の上面図である。図3は、本発明の一実施形態に係わり、水栓に取り付けた浄水器の要部縦断面図である。図4は、図3のA−A断面図である。図5は、本発明の一実施形態に係わり、水栓に取り付けた浄水器の下方外観斜視図である。図6は、本発明の一実施形態に係わり、水栓に取り付けた浄水器の使用水量算出装置を設置した部分の縦断面図である。図7は、本発明の一実施形態に係わり、水栓に取り付けた浄水器に組み込まれた使用水量算出装置部分の縦断面拡大図で、水圧を受けず、動作していないときのものである。図8は、本発明の一実施形態に係わり、水栓に取り付けた浄水器に組み込まれた使用水量算出装置部分の縦断面拡大図で水圧を受け、動作しているときのものである。図9は、本発明の一実施形態に係わり、浄水器の電気回路図である。図10は、本発明の一実施形態に係わり、発信回路図である。図11は、本発明の一実施形態に係わり、原水圧力と共振周波数及び流量との関係特性図である。図12は、本発明の他実施形態に係わり、水栓に取り付けた浄水器の使用水量算出装置を設置した部分の縦断面図である。
【0016】
図1〜図6に示す一実施形態の浄水器1は、水道などの水栓2の流出部2Aに接続する接続口3Aを設けた合成樹脂製の本体ケース3と、この本体ケース3に着脱自在に取り付けられた浄水用カートリッジ4と、この浄水用カートリッジ4の使用水量を算出する使用水量算出装置5と、浄水用カートリッジ4の交換時期を喚起する喚起手段6と、水栓2からの原水が浄水用カートリッジ4を通さないで直に本体ケース3外に流出したり、あるいは水栓2からの原水が浄水用カートリッジ4を通して本体ケース3外に流出したりするための水路切り替えレバー7と、本体ケース3に内蔵された制御基板8を、少なくとも備えている。
【0017】
本体ケース3には、上面に水栓2の流出部2Aに接続する接続口3Aが、かつ、下面に浄水口3Bが、それぞれ設けられている。本体ケース3内には、水栓2からの原水を浄水用カートリッジ4に流入させる原水通路9と、浄水用カートリッジ4内で処理した浄水を本体ケース3の浄水口から流出させる浄水通路10とが設けられている。
【0018】
浄水用カートリッジ4は、原水通路9から流入してきた原水を濾過材11で濾過して浄水通路10に流出する機能を有している。濾過材11は、活性炭、中空糸膜束などからなり、浄水用カートリッジ4に内蔵されている。浄水用カートリッジ4は、交換が簡単に行えるように、本体ケース3のカートリッジ収納部3Cに設置されている。
【0019】
喚起手段6は、本体ケース3の外周面に設けた発光ダイオードなどから構成されるインジケーター6Aからなり、使用水量算出装置5によって算出された使用水量が所定値以上になったならば、浄水用カートリッジ4が寿命である旨の表示を行わせることで、浄水用カートリッジ4の交換時期を、浄水器1の使用者に喚起させるようにしてある。
【0020】
本体ケース3は、水路切り替えレバー7を、水栓2からの原水が浄水用カートリッジ4を通さないで直に本体ケース3外に流出する方向に切り替えた場合には、水栓2からの原水が本体ケース3の下面のシャワー流出口3Dから本体ケース3の下方に落下するようにしてあると共に、水栓2からの原水が浄水用カートリッジ4を通して本体ケース3外に流出する方向に切り替えた場合には、浄水用カートリッジ4によって浄化された浄水が本体ケース3の下面の浄水口3Bから本体ケース3の下方に落下するようにしてある。シャワー流出口3Dは、図5に示すように、浄水口3Bの周囲に配置されている。
【0021】
浄水器1に組み込まれた使用水量算出装置5は、原水通路9内の水圧の変動によって原水通路9内を移動する円筒形状の磁性体12と、この磁性体12に一体的に設けられた合成樹脂製の円筒部材13と、磁性体12の移動により共振周波数を変化させるLC共振回路Pを構成する電磁コイル14と、磁性体12の移動を規制する弦巻ばねなどからなるばね体15と、LC共振回路Pによって得られた共振周波数Fxに基づき使用水量を算出するマイクロプロセッサ16と、このマイクロプロセッサ16によって算出された使用水量が所定値以上になったならばその旨の表示がなされるインジケーター6Aと、マイクロプロセッサ16の電源となる電池17とから構成される。
【0022】
原水通路9は、図7及び図8に示すように、水栓2の流出部2Aに連通させた合成樹脂製の第1円筒体9Aと、この第1円筒体9Aに接続された合成樹脂製の第2円筒体9Bと、一方が第2円筒体9Bに接続され、かつ、他方が浄水用カートリッジ4の入口に連通させた合成樹脂製の第3円筒体9Cとからなっている。磁性体12は、図7及び図8に示すように、原水通路9を形成する第2円筒体9B内に、水圧の変動によって移動することが可能となるように設けられている。円筒部材13は、磁性体12の原水流入側12Aに一体的に設けられて、磁性体12と一緒に第2円筒体9B内を移動するように設けられている。円筒部材13の受圧面積は、磁性体12の受圧面積よりも大きくなるように設定されている。
【0023】
ばね体15は、原水通路9を形成する第2円筒体9B内に設けられ、かつ、磁性体12の原水流出側12Bに当接してその原水流出側12Bを常時押圧するように設けられている。ばね体15は、円筒部材13及び磁性体12に水圧が加わっていない場合には、図7に示すように、略伸びた状態となり、かつ、円筒部材13及び磁性体12に最大水圧が加わった場合には、図8に示すように、磁性体12の原水流出側12Bと第3円筒体9Cの先端との間で圧縮して密着高さとなるようにしてある。円筒部材13は、その円筒部材13に水圧が加わっていない場合には、第2円筒体9Bの内壁段部9Dに、ばね体15に押圧されて当接するようにしてある。
【0024】
電磁コイル14は、図7及び図8に示すように、原水通路9を形成する第2円筒体9Bの外周に巻装されており、円筒部材13及び磁性体12に水圧が加わっていない場合には、磁性体12が最も遠くなり、かつ、円筒部材13及び磁性体12に最大水圧が加わった場合には、最も近くなるようにしてある。電池17は、リチウム電池などの一次電池からなり、交換可能となるように設けられている。
【0025】
制御基板8には、電気回路18が搭載されている。電気回路18は、図9に示すように、マイクロプロセッサ16と、電池17と、インジケーター6Aを構成する複数個の発光ダイオード19と、LC共振回路Pを構成するコンデンサ20と、発信回路21と、発振子22と、浄水用カートリッジ4が交換されるとその交換を検出するカートリッジ交換検出回路23とからなっている。
【0026】
マイクロプロセッサ16は、信号処理部、流量演算処理部、流量情報処理部、電源入力端子、各種入力端子などからなっている。マイクロプロセッサ16の信号処理部は、カートリッジ交換による積算流量の零リセット信号を処理する機能を有している。マイクロプロセッサ16の流量演算処理部は、発振回路21から入力される共振周波数のデータに基づいて流量を演算する機能を有している。マイクロプロセッサ16の流量情報処理部は、予め定めた寿命に達する積算流量(以下、寿命積算流量と称する。)から流量演算処理部で演算された流量を積算して得られる積算流量を減算することで、寿命積算流量に達するまでの残流量を、発光ダイオード19を点灯点滅させることにより、表示させる機能を有している。LC共振回路Pは、図9及び図10に示すように、電磁コイル14とコンデンサ20を並列に接続することによって形成され、水流による磁性体12の位置の変化を測定し、電気的に変換する機能を有している。
【0027】
発信回路21は、図10に示すように、アナログ的反転増幅回路として動作する第1インバータ回路25と、この第1インバータ回路25の入出力間に接続された第1負帰還抵抗26と、アナログ的反転増幅回路として動作する第2インバータ回路27と、この第2インバータ回路27の入出力間に接続された第2負帰還抵抗28と、第1インバータ回路25と第2インバータ回路27との間に接続された第1結合コンデンサ29と、この第2インバータ回路27とLC共振回路Pとの間に接続されて第2インバータ回路27の増幅率を調整する調整抵抗30と、この調整抵抗30と直列に接続された第2結合コンデンサ31と、第1インバータ回路25、第1結合コンデンサ29、第2インバータ回路27、調整抵抗30及び第2結合コンデンサ31の直列回路に対して並列に接続された帰還抵抗32とから構成され、水流による磁性体12の位置の変化を、LC共振回路Pによって、
共振周波数(kHz)として検出する機能を有している。
【0028】
発振子22は、セラミック若しくは水晶の単品からなり、流量を測定する際や流量を積算する際などに、マイクロプロセッサ16の基準クロックとなる機能を有している。カートリッジ交換検出回路23には、浄水用カートリッジ4を新しいものに交換した場合に、マイクロプロセッサ16で演算された流量を、零にリセットさせる交換信号を発生させるリセットスイッチ23Aが包含されている。
【0029】
以上の構成からなる一実施形態の浄水器1を使用するには、本体ケースの接続口に水栓2を接続した状態で取り付けナット24を用いて、その浄水器1を水栓2に固定する。
【0030】
そして、水栓2からの原水を浄化せずにシャワー給水(原水給水)として使用する場合には、水路切り替えレバー7をシャワー給水側に切り替えた状態で、水栓2を開く。すると、水栓2の流出部2Aから流出した原水は、原水通路9―浄水用カートリッジ4―浄水通路10に流れ込むことなく、本体ケース3の下面のシャワー流出口3Dに直に流れ込み、そのシャワー流出口3Dから本体ケース3外に流出落下する。
【0031】
さらに、水栓2からの原水を浄化して使用する場合には、水路切り替えレバー7を浄化給水側に切り替えた状態で、水栓2を開く。すると、水道水などの原水が水栓2の流出部2Aから原水通路9を通って浄水用カートリッジ4に流れ込む。浄水用カートリッジ4に流れ込んだ原水は、濾過材11によって浄化されて浄水となって、その浄水が浄水通路10を通って本体ケース3の下面の浄水口3Bから本体ケース3外に流出落下する。
【0032】
使用水量算出装置5の磁性体12は、水道水などの原水が原水通路9に流れ込まないときには、図7に示すように、ばね体15に押されて電磁コイル14から最も離れた場所に位置している。そして、水道水などの原水が原水通路9に流れ込むと、磁性体12がばね体15のばね圧に逆らって第2円筒体9B内を移動して、電磁コイル14に近づき、原水圧力が最大になるときには、図8に示すように、電磁コイル14に最も近付いた場所に位置することになる。
【0033】
磁性体12が原水圧力によって、第2円筒体9B内を移動すると、電磁コイル14のインダクタンスが変化するので、電磁コイル14及びコンデンサ20からなるLC共振回路Pによって得られる共振周波数Fx(kHz)は、図11の点線曲線に示すように、変化することが、実験で確認できた。また、原水通路9内の原水圧力と原水通路9内に流れ込んだ原水の流量(リットル/分)との関係は、図11の実線曲線に示すようになることが、実験で確認できた。このことにより、第2円筒体9B内における磁性体12に位置によって得られる共振周波数Fx(kHz)から原水通路9内に流れ込んだ原水の流量(リットル/分)を求める。この時、流量は、原水圧力の変化、使用状況の変化により、随時変動するので、細かく時間を区切り、例えば、100msec毎に測定して流量を演算するようにすることで、正確に測定することができる。使用水量は、演算された流量を積算することで、使用水量が算出される。そして、マイクロプロセッサ16によって算出された使用水量が所定値以上になったならば、浄水用カートリッジの寿命である旨の表示が、喚起手段6のインジケーター6Aに、残使用可能流量(リットル)若しくは交換時期目安のアナログ表示で、具体的になされる。
【0034】
以上のように、上記構成の使用水量算出装置5によれば、低い圧力や少ない水量でも、問題なく作動すると共に、短時間で水量の監視を常に行っているため、水圧の変動があっても、使用水量を正確に算出することができる。
【0035】
以上のように、上記一実施形態の浄水器1によれば、元水圧の変化、蛇口の開け閉めによる水道水圧の変化を見逃すことなく、正確な流量を測定することができ、浄水用カートリッジ4の交換時期を正確に喚起させることができる。
【0036】
さらに、上記一実施形態の浄水器1によれば、浄水用カートリッジ4を通過する原水のみの使用水量を使用水量算出装置5で算出することにより、インジケーター6Aに表示するようにして、浄水用カートリッジ4を通過しない原水を使用水量算出装置5で算出することがないので、浄水用カートリッジ4の寿命を正確に喚起することができる。
【0037】
図12に示す他実施形態の浄水器は、浄水用カートリッジ4内で処理した浄水を本体ケース3に設けた浄水口3Bから流出させる浄水通路10内に、浄水用カートリッジ4の使用水量を算出する使用水量算出装置5を設けるようにしたものであり、その他の点は上記一実施形態の浄水器1と同一構造になっている。この他実施形態の浄水器であっても、一実施形態の浄水器1と同様の効果が得られる。
【0038】
上記実施形態では、使用水量算出装置5を浄水器に用いた場合について説明しているが、これに限定されない。使用水量算出装置5は、浄水器1以外のものであって、水道水などの原水の使用水量を算出してその算出した使用水量を表示する機能を備える必要のある、例えば、洗濯機、瞬間湯沸器、自動販売機、噴水機などに使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の一実施形態に係わり、水栓に取り付けた浄水器の上方外観斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係わり、水栓に取り付けた一部を破断してなる浄水器の上面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係わり、水栓に取り付けた浄水器の要部縦断面図である。
【図4】図3のA−A断面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係わり、水栓に取り付けた浄水器の下方外観斜視図である。
【図6】本発明の一実施形態に係わり、水栓に取り付けた浄水器の使用水量算出装置を設置した部分の縦断面図である。
【図7】本発明の一実施形態に係わり、水栓に取り付けた浄水器に組み込まれた使用水量算出装置部分の縦断面拡大図である。
【図8】本発明の一実施形態に係わり、水栓に取り付けた浄水器に組み込まれた使用水量算出装置部分の縦断面拡大図である。
【図9】本発明の一実施形態に係わり、浄水器の電気回路図である。
【図10】本発明の一実施形態に係わり、発信回路図である。
【図11】本発明の一実施形態に係わり、原水圧力と共振周波数及び流量との関係特性図である。
【図12】本発明の他実施形態に係わり、水栓に取り付けた浄水器の使用水量算出装置を設置した部分の縦断面図である。
【符号の説明】
【0040】
1 浄水器
2 水栓
2A 流出部
3 本体ケース
3A 接続口
3B 浄水口
3C カートリッジ収納部
3D シャワー流出口
4 浄水用カートリッジ
5 使用水量算出装置
6 喚起手段
6A インジケーター
7 水路切り替えレバー
8 制御基板
9 原水通路
9A 第1円筒体
9B 第2円筒体
9C 第3円筒体
9D 内壁段部
10 浄水通路
11 濾過材
12 磁性体
12A 原水流入側
12B 原水流出側
13 円筒部材
14 電磁コイル
15 ばね体
16 マイクロプロセッサ
17 電池
18 電気回路
19 発光ダイオード
20 コンデンサ
21 発信回路
22 発振子
23 カートリッジ交換検出回路
24 取り付けナット
25 第1インバータ回路
26 第1負帰還抵抗
27 第2インバータ回路
28 第2負帰還抵抗
29 第1結合コンデンサ
30 調整抵抗
31 第2結合コンデンサ
32 帰還抵抗
P LC共振回路
Fx 共振周波数

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水通路内を流れる水の水圧の変動によってその水通路内を移動する円筒状の磁性体と、この磁性体の移動により共振周波数を変化させるLC共振回路を構成する電磁コイルと、前記磁性体の移動を規制するばね体と、前記LC共振回路によって得られた共振周波数に基づき使用水量を算出するマイクロプロセッサと、このマイクロプロセッサの電源とから少なくとも構成したことを特徴とする使用水量算出装置。
【請求項2】
前記マイクロプロセッサによって算出された使用水量が所定値以上になったならばその旨の表示がなされるインジケーターと、前記マイクロプロセッサの電源となる電池とを設けたことを特徴とする請求項1記載の使用水量算出装置。
【請求項3】
前記磁性体における水の流入側に、その磁性体と一体的に円筒部材を設け、この円筒部材の受圧面積が磁性体の受圧面積よりも大きくなるように設定したことを特徴とする請求項1若しくは2記載の使用水量算出装置。
【請求項4】
水栓の流出部に接続する接続口を設けた本体ケースと、この本体ケースに着脱自在に取り付けられた浄水用カートリッジと、この浄水用カートリッジの使用水量を算出する使用水量算出装置と、前記浄水用カートリッジの交換時期を喚起する喚起手段とを少なくとも備え、前記本体ケースに、前記水栓からの原水を前記浄水用カートリッジに流入させる原水通路と、前記浄水用カートリッジ内で処理した浄水を前記本体ケースに設けた浄水口から流出させる浄水通路とを設けてなる使用水量算出装置付き浄水器において、
前記使用水量算出装置を、前記浄水通路内若しくは前記原水通路内の水圧の変動によって前記浄水通路内若しくは前記原水通路内を移動する磁性体と、この磁性体の移動により共振周波数を変化させるLC共振回路を構成する電磁コイルと、前記磁性体の移動を規制するばね体と、前記LC共振回路によって得られた共振周波数に基づき使用水量を算出するマイクロプロセッサと、このマイクロプロセッサの電源となる電池とから少なくとも構成したことを特徴とする使用水量算出装置付き浄水器。
【請求項5】
前記喚起手段を、前記マイクロプロセッサによって算出された使用水量が所定値以上になったならば前記浄水用カートリッジの寿命である旨の表示がなされるインジケーターとしたことを特徴とする請求項4記載の使用水量算出装置付き浄水器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2007−107982(P2007−107982A)
【公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−298394(P2005−298394)
【出願日】平成17年10月13日(2005.10.13)
【出願人】(500333567)株式会社亀屋工業所 (28)
【Fターム(参考)】